国土交通委員会

2011-12-06 参議院 全143発言

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会議録情報#0
平成二十三年十二月六日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月五日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君    はた ともこ君
     前田 武志君     田城  郁君
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     植松恵美子君     舟山 康江君
     長沢 広明君     石川 博崇君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡田 直樹君
    理 事
                池口 修次君
                友近 聡朗君
                佐藤 信秋君
                吉田 博美君
                谷合 正明君
    委 員
                植松恵美子君
                大河原雅子君
                田城  郁君
               はた ともこ君
                平山 幸司君
                藤本 祐司君
                藤原 良信君
                舟山 康江君
                室井 邦彦君
                米長 晴信君
                岩井 茂樹君
                大江 康弘君
                小泉 昭男君
                伊達 忠一君
                中原 八一君
                渡辺 猛之君
                石川 博崇君
                上野ひろし君
                藤井 孝男君
                吉田 忠智君
   国務大臣
       国土交通大臣   前田 武志君
   副大臣
       国土交通副大臣  奥田  建君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       津島 恭一君
       国土交通大臣政
       務官       室井 邦彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       消防庁審議官   高倉 信行君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    山崎 史郎君
       国土交通省総合
       政策局長     中島 正弘君
       国土交通省都市
       局長       加藤 利男君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        関  克己君
       国土交通省港湾
       局長       山縣 宣彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○津波防災地域づくりに関する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○津波防災地域づくりに関する法律の施行に伴う
 関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
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岡田直樹#1
○委員長(岡田直樹君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、白眞勲君、前田武志君及び長沢広明君が委員を辞任され、その補欠としてはたともこ君、田城郁君及び石川博崇君が選任されました。
    ─────────────
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岡田直樹#2
○委員長(岡田直樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 津波防災地域づくりに関する法律案及び津波防災地域づくりに関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に消防庁審議官高倉信行君、厚生労働省社会・援護局長山崎史郎君、国土交通省総合政策局長中島正弘君、国土交通省都市局長加藤利男君、国土交通省水管理・国土保全局長関克己君及び国土交通省港湾局長山縣宣彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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岡田直樹#3
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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岡田直樹#4
○委員長(岡田直樹君) 津波防災地域づくりに関する法律案及び津波防災地域づくりに関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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渡辺猛之#5
○渡辺猛之君 自由民主党・無所属の会の渡辺猛之でございます。
 本日は、津波防災地域づくりに関する法律案及びその関係法律の整備等に関する法律案ほかについて、数点質問をさせていただきたいと思っております。
 私の持ち時間二十分でありますので早速質問に入らせていただきますが、いわゆる津波防災地域づくり法案、本法案では、国が基本指針を定める、そして都道府県が津波浸水想定を設定をして、市町村が推進計画を作成となっております。四方を海に囲まれた我が国では、いつどこで大地震やあるいは津波が起きても不思議ではありません。私は、本法案を最初に読ませていただいて率直な疑問を感じました。例えば、本法案の成立によって全国で津波の被害を最小限に食い止めようとする努力がなされた後、今回の東日本大震災で何度も使われた言葉でありますけれども、いわゆる想定外の津波が発生をして、もしそれで被害が出てしまった、そう仮定をいたしましたら、果たして責任は国、都道府県、市町村のどこにあるのかという率直な疑問を抱いたわけであります。
 そうならないためにも、本法案における国、都道府県、市町村、それぞれの役割、責任の分担を整理しつつ、例えば浸水想定の策定やあるいは推進計画の作成に国はどう関与していくのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
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前田武志#6
○国務大臣(前田武志君) 渡辺委員御指摘のとおりでございまして、とにかくあの東日本大震災というものの反省、あるいはそこからどういう教訓を学び取らなければならないかということから始まっております。
 結論的に申し上げれば、社会資本整備審議会において、災害に上限なしということと、そして命が、人命が第一だという、この二つの方向性を基に、これからの防災あるいは社会資本整備というものを考えていかなければならないということであります。
 委員御指摘のように、国と都道府県あるいは市町村それぞれが一体となって、想定外とかいうことではなしに、最大級の最悪の津波が来た場合でも、この三者がそれぞれの役割をしっかり受け持った上で一体となって減災を図る。そこにはハードと、そしてハードだけに頼るのではなしにソフトという観点を入れてやっていく。
 その場合に、今までどちらかというと、こういった防災施設、あるいは河川の堤防なんかも、あるいはダムなんかもそうなんですが、これで大丈夫だよと、余り不安を流域あるいはその沿岸の方々に与えるようなことはなきように万全のものをやるんだという考えが強過ぎて、いざというときに実はソフトというかその警戒心が薄れてしまっていたというようなことがあります。そういう反省も含めて今回のこういう法案を提出させていただいていると、こういうことであります。
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渡辺猛之#7
○渡辺猛之君 ありがとうございました。
 本法案でも記されておりますように、防災対策の実施に当たりましては、基本的には地方自治体、基礎自治体の責任で行うのが筋だと思っておりますけれども、今回の法案でいわゆる準備段階で自治体との協議はどのようにされたのか、ちょっとお伺いをしたいと思います。
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中島正弘#8
○政府参考人(中島正弘君) 法案の作成に当たりまして自治体の意見をどのようにというお尋ねでございます。
 作成過程はまさにその復興の過程でございまして、そのプロセスを通じまして、被災地の自治体から様々な要望とかお考えを聴取する機会を得ました。また、その他の団体からも、地震、津波の被害が想定される自治体から様々な要望をいただきました。法案の作成過程ではそれらの御要望を踏まえて検討を進めたところでございます。また、地方六団体がございますので、法案の内容につきましてはあらかじめ六団体に事前に照会いたしまして、意見のやり取りなどをして法案の成案を得たということでございます。
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渡辺猛之#9
○渡辺猛之君 先ほどの前田大臣の御答弁にもありましたが、国、都道府県それから市町村という基礎自治体がそれぞれの役割を分担をして責任を果たしていこうということでございました。
 ところが、今地方の財政状況というのは非常に厳しゅうございまして、それはもう皆さん方御存じのとおりだと思っておりますが、私も地方議会に十五年在籍をさせていただきましたので地方の実情というのを分かっておりますけれども、今は確かに東日本大震災や、あるいは今年も台風に伴う豪雨災害等々あったものですから、防災という観点に対して非常に住民の方の意識って高いと思うんですね。ところが、これがどんどんどんどん時間がたってしまいますと、災害は忘れたころにやってくるという言葉に象徴されるように、どうしても住民としては目先の、例えばここの道路を直してほしいとか、ここの側溝を直してほしいとか、渋滞解消してほしいとか、そちらの方に流れてしまいがちであります。
 そのようなところで、防災対策というのは長期的な視点から取り組んでいかなければならないと思っておりますが、防災インフラの整備について国としてその長期的な視点を持って予算面も含めてどのようにサポートをしておられるのか。もう国としては、やっぱりこれ必要なこと、将来長い期間にわたって必要なことだという視点を持ってどうサポートされるのか、お尋ねをしたいと思います。
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中島正弘#10
○政府参考人(中島正弘君) 今御質問ありましたように、防災のためには遠い将来に備えて粘り強い努力、不断の努力が欠かすことができないと思っております。そのために、まず予算面としましては、三次補正はもちろんでございますけれども、それ以降、各年度の予算において、当面被災地では復興交付金がございますけど、それ以外の地域につきましては、社会資本整備総合交付金などの活用を通じまして、施設の整備あるいはソフトの事業について私どもとしてもその都度都度、自治体の御要望も聞きながら粘り強い支援を続けてまいりたいと、このように思っております。
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渡辺猛之#11
○渡辺猛之君 今御答弁をいただきました。その一方で、公共事業費というのがどんどんどんどん削られていっております。そういう意味では、防災対策の観点から必要な公共事業費というのはしっかりと確保していく努力もお願いをしたいと思っております。
 続きまして、一言で津波災害と言いましても、今回の東日本大震災に伴うあの大津波のように家やビルを丸ごとのみ込んでしまうような大変大きな津波と、その一方で、床下浸水ぐらいの程度でとどまる津波とでは、その被害の大きさというのは結果的に格段の違いが出てまいります。財政面も考慮いたしますと、ある程度までの浸水は許容すべきじゃないかというような意見もあるように聞いておりますけれども、津波の浸水深の違いに応じた防災対策について、本法案でどのような見解に立ち、どのような対策を考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
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関克己#12
○政府参考人(関克己君) 津波の浸水深、津波の規模に応じた対策ということでございます。
 まず、大きな枠組みで御説明させていただきますと、これは内閣府の中央防災会議で九月に出された、専門調査会でございますが、出されたところでございまして、まず津波、地震の規模を、いわゆる千年に一度、あるいは五百年に一度と言われる、巨大、最大クラスの津波、それからもう一つのレベルを、数十年から百数十年に一度起こる、これは東北でありますと明治三陸あるいは昭和三陸といった規模でございますが、この二つのレベルを想定し、まず海岸堤防等によりまして、数十年から百数十年のものについては海岸堤防等で安全を確保していこうと。その上で、それを超える最大クラスの津波につきましては、ソフトとハード、こういったものを動員し、とにかく人命第一という観点から多重防御という考え方で取り組んでいくということでございます。
 さらに、その上で、この本法案では、こういった最大クラスの津波を基に浸水想定というものを行いまして、その上で、地域の避難の計画、あるいは土地利用に関して災害警戒区域を、設定を通じた避難計画あるいは避難の体制と、それから地域によっては特別警戒区域といったようなことを設け、ソフトとハードを組み合わせながら対応していくと、そういった考え方で進めようとしているところでございます。
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渡辺猛之#13
○渡辺猛之君 ありがとうございました。
 今回の法案の中身にもその趣旨が入っていると思いますが、津波だけではありません。多分、防災対策の基本というのは、まずはやっぱり命を守るということに尽きるんだというふうに思っております。そういう意味ではしっかりと、予算には限りがありますので限界はあるかもしれませんけれども、まずは命を守るという視点で今後とも取り組んでいただきたいと思っております。
 少し細かい質問をさせていただきますけれども、今回の東日本大震災でも見られましたように、津波ということに関しますと、河川を遡上してきた津波の対策、基本的に、陸地と違いまして波を遮るものがないものですから、どんどんどんどん遡上をしてそれがあふれてくるというような被害が今回の東日本大震災の津波でも見受けられました。河川を遡上した津波への対策についてどのようにお考えなのか、説明してください。
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関克己#14
○政府参考人(関克己君) 御指摘のように、三月十一日に発生いたしました東日本大震災では、海岸のみならず河川を遡上した津波が堤防を越えて沿川の地域に被害をもたらしたということがございます。またさらに、地震発生から津波到達までの時間が短かったということから、水門操作を行うことができなかったと、こういった例がございます。そういう意味で、河川における津波対策も極めて重要であると認識しているところでございます。
 このため、河川堤防をこういった津波も踏まえた形でのかさ上げを行う。あるいは、水門の自動化あるいは遠隔操作、耐震性と、こういったものも実施するとともに、操作規則の見直し等を検討し進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 また、こういった水門の自動化、遠隔化等につきましては、日本海溝、千島海溝から東海、東南海、南海という、北海道から九州に至る太平洋岸につきましては、今回の三次補正によりまして、全国で約百二十六の施設についてこういった必要な自動化、遠隔化等についても進めていきたいというふうに考えているところでございます。
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渡辺猛之#15
○渡辺猛之君 ありがとうございました。
 今御答弁をいただきました水門の遠隔化、自動化のお話でございますけれども、今回の三次補正によって、全国で百二十六施設という今御答弁をいただきました。今回の津波防災地域づくり法案、基本的に、先ほども申し上げたように、四方を海に囲まれている我が国でございますので、その津波の危険性というのは沿岸部は基本的にどこも持っているということであります。
 そこで、今御答弁のありました水門の遠隔化、自動化につきまして、全国的に見た達成目標割合やあるいは目標年限、工程などは今考えておられるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
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関克己#16
○政府参考人(関克己君) 現在、進めているところでございますけれども、できるだけ早くということで進めておるところでございます。
 また、国が管理するもの、それから都道府県が管理されるものもございまして、都道府県が管理するものにつきましては、現在、把握を始めたところでございまして、今回の補正予算の整備計画書、こういったプロセスを通じながら都道府県が管理するものについても把握をし、計画的に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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渡辺猛之#17
○渡辺猛之君 先ほども申し上げましたように、今意識の高いときですので、多分人々の気持ちというのはそちらに大変意識が行っているところなんですけれども、やっぱり時間とともにだんだんだんだん薄れていってしまう、これはもうしようがないことだと思っています。しかし、そこを忘れないようにやっぱりしっかりとした目標年限あるいは工程などを作って対応をしていただきたいと思っております。
 今の御答弁の中で少し出てまいりました都道府県管理の河川の水防施設について少しお尋ねをしたいと思っております。
 基本的に、今、都道府県も非常に財政状況厳しい中で、本法案の成立によって津波への対策を取っていかなければならない場面が想定をされますけれども、都道府県管理の河川の水防施設について国はどのように把握をしておられるのかという点を一点聞きたいですし、もう一つは、今後、状況調査とか整備などを、都道府県管理河川と直轄河川との連携、ここをどうやって取っていかれるのか、この点についてお尋ねをしたいと思います。
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関克己#18
○政府参考人(関克己君) 都道府県管理につきましては、先ほども申し上げましたが、まだ全体を把握するというところには至ってございませんが、できるだけ把握をした上で計画的に進めてまいりたいというふうに思っております。
 さらに、地域で見ますと、海岸あるいは都道府県管理の河川、国が管理する河川、一体的に検討し、進めていく必要がございます。そういう意味では、現地で、それぞれの地域で国あるいは都道府県との事業調整あるいは計画調整、こういった場を設けてございますので、そういった場におきまして一体的に進めるような、そういった仕組みも更に強化してまいりたいというふうに考えているところでございます。
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渡辺猛之#19
○渡辺猛之君 ありがとうございました。しっかり取り組んでいただきたいと思っております。
 さて次に、今年は三月十一日の東日本大震災という未曽有の大災害に続いて、夏から秋にかけては台風十二号それから台風十五号のゲリラ豪雨の災害が起きました。実は、私の地元の八百津町は昨年も豪雨災害によって尊い人命を失っております。その昨年の災害につきましては、国土交通省さんの方で激甚災害の指定要件の緩和をいただきまして、地元としては大変喜んでおります。改めてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 昨年の豪雨災害を経験をした後に、土地の古老の人たちも、こんな雨は今まで経験をしたことないと。そして、多くの人たちに言われたのが、百年に一度の雨だということを言われました。百年に一度の雨だったはずなんですけれども、実は八百津町を中心とする私どもの地域というのは今年もゲリラ豪雨の災害にやられたわけであります。百年に一度と言われる豪雨が二年連続でやってまいりました。これを見ても分かるように、最近のゲリラ豪雨というのは、もう全国どの地域でいつ起きてもおかしくない。今回も近畿地方や中部地方で大きな被害が出ておりました。
 そこで、近年頻発をしておりますゲリラ豪雨の対策について、具体的にどのようにこの対策を考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
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関克己#20
○政府参考人(関克己君) 御指摘のように、ゲリラ豪雨は、近年、非常にいろんな、多くの地域で頻発してございます。例えば、時間雨量百ミリといったもう極めて激しい豪雨というものも頻発しているところでございます。こういった百ミリを超えるような雨は、現在、中小河川で目標としております時間雨量五十ミリ、こういったものを相当大きく上回っているということでございます。
 こういった状況を踏まえまして、国民の皆様が安心していただくという観点から、これまで進めておりました河川や下水道等の公共施設の整備を引き続き推進していくということと併せまして、ソフト対策を地方公共団体あるいは住民の方々と役割分担しながら進めていくことが大事だというふうに思ってございます。
 具体的に申し上げますと、流域全体での公共施設の整備ということと併せまして、地域において分散型で水をためていく雨水貯留浸透施設、こういうふうに呼んでございますが、そういったものも進めていくと同時に、精度の高いレーダー雨量計、こういったものを導入してございまして、広域的にどこでいつどのぐらいの雨が降っているのかということをより正確に、そして迅速に把握し、地域の皆様あるいは水防にかかわる皆様方等に提供をし、避難等の対応に役立てていただくと、こういったことも強化して進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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渡辺猛之#21
○渡辺猛之君 ありがとうございました。
 今、時間雨量百ミリというお話がございましたけれども、恐らくこの時間雨量百ミリというのは今まで想定をしていなかったぐらいの雨だというふうに思います。このゲリラ豪雨を経験をされた方は誰もがおっしゃいますけれども、本当に雨が降るだけ、それを怖いと思うという、そのようなことをよくおっしゃられますけれども、そういう意味では、やっぱりこの想定を超えたゲリラ豪雨対策、これから全国各地でしっかりと進めていただきたいと思っております。
 特にゲリラ豪雨につきましては、今年、昨年の豪雨のときもそうでありましたけれども、一つの市町村の中でも、本当に時間雨量百ミリを超えるような雨が降っている地域と、あるいは少し離れるとそれほど強い雨じゃないという、まさにスポット的に大変な量の水が空から落ちてくるという状況でございますので、そういう特徴を踏まえてしっかりと対応をいただきたいとお願いを申し上げたいと思います。
 最後に一点質問をさせていただきますけれども、このゲリラ豪雨対策というのは、基本的に川上から川下まで眺めて、河川の流量等々を検討していただきながら、流域全体としてとらえる必要があると思っております。広域的視点を欠かすことはできません。
 そこで、この広域的視点、川上から川下までということで、地方整備局の果たす役割、これはもうゲリラ豪雨への対策についても私は非常に大きいというふうに考えております。改めて、出先機関改革についての見解、方針を前田大臣にお尋ねしたいと思います。
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前田武志#22
○国務大臣(前田武志君) 委員御指摘のように、例えば木曽川、長良川、あるいは利根川、淀川といったその地域のブロック全体にかかわる河川の統合的な管理であるだとか、あるいは基幹を成す国道一号線であったり、そういった広域の道路等、こういったことを地方整備局が担当しておるわけでございまして、この地方整備局が持っている現場力、そして統合力、特に東北地方のあの大震災において、あるいは十二号台風においては、全国の地方整備局の技術陣が結集されてテックフォースなんかが編成されて直ちに対応をしてくれたおかげで何とか安全が保てたかなというところが、あるいは東北の場合にはその後の交通が確保できたというようなところがあります。というわけで、この整備局の広域的な総合力、そして現場力、統合力というものを大事に、あるいはむしろ強化していく必要があると思っております。
 その上で、既に閣議決定をされている出先機関の改革、要するに地方主権推進の肝になるこの改革のテーマであると思いますが、これはアクション・プランに沿って今検討を政府が進めているわけでありまして、この改革を前に進めるための議論には積極的にかかわってまいりたい、このように思っております。
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渡辺猛之#23
○渡辺猛之君 終わります。
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中原八一#24
○中原八一君 自由民主党の中原八一でございます。
 この度の法案は、東日本大震災からの復旧復興に役立つことはもちろんでありますけれども、今後想定されます東海・東南海・南海地震等の大規模地震に伴う津波への備えとしても大変重要であり、ハード、ソフトの対策が早期に進むように期待をいたしております。
 当面は、地域的にはこうした太平洋側の対策というものが最優先であると思いますが、これを全国に津波に強い地域をつくっていくということだというふうに思っております。
 私の出身は新潟県でありますので、日本海側では、一八三三年に庄内地震、そして一九六四年に新潟地震で津波が観測されましたけれども、かなり前のことであり、だんだんと記憶に残っている方が少なくなってきております。今回の被災地や東海地域などの太平洋側に比べ、どうしても日本海側の地域は津波に対する危機意識という点においては薄いと言わざるを得ません。こうしたことは、日本海側だけではなくて他の地域においてもあることだろうと思います。当然、地域によって意識の差があって当然だと思いますけれども、だからといって津波に対する防災対策をおろそかにしてはならないということは改めて言うまでもありません。
 このように、津波に対する危機意識が低い地域においても想定以上の災害が繰り返す近年でありますので、津波防災地域づくりを進めていかなければならないと思いますが、この法律の趣旨であります津波防災地域づくりを全国に広げてどのように進めていくのか、まずお考えをお伺いしたいと思います。
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前田武志#25
○国務大臣(前田武志君) 先生御指摘のとおりでございますが、昭和三十九年だったですかね、新潟地震で大きな津波があって、それまで余り、津波の経験から遠ざかっていたために犠牲者を出したということがございました。そんなことからすると、御指摘のとおり、東海だとか東南海と違って余り危険性が身近に感じられないというところがあるかも分かりません。
 しかし、今回の法案が成立したら、これはもう全国にやはりこの東北大震災の悲劇を踏まえてその教訓を生かしていくということをやっていかなければなりません。したがって、全国の地方公共団体に対して、本法律の趣旨など、津波防災地域づくりの重要性について周知徹底を図ってまいります。そして、もちろんこれは都道府県において浸水想定の設定を行っていただきますし、地域の自治体や住民に津波のリスクを正確に認識していただくことにより危機意識を一層高めていくということが必要であります。
 行政といいますか我々のサイドにも、先ほどの渡辺議員のときにもちょっと申し上げましたが、反省が必要です。要するに、ちゃんと安心な堤防を造るぞだとか、ちょっと任せておけというような、そういう、何といいますか、余り危機意識をあおるのはいかがかというような感じが今まであったのではないかと思います。
 このような国土の中で自然と折り合いを付けて生きていくんだということをやっぱりもう我々三・一一の反省で受け止めているわけでございますから、そういった意味で先生御指摘のような周知徹底を図っていきたいと、このように思います。
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中原八一#26
○中原八一君 大臣おっしゃいましたように、危機意識を余りあおり過ぎて住民の人たちを不安にしてはならないと思いますけれども、今回の法律の策定によりまして危機意識というものを全国の沿岸部の住民の皆さんが共有をして、全国各地に防災地域づくりに取り組んでいただきたいと思います。
 次に、先ほども渡辺委員からお話がありましたけれども、東日本大震災においても、また今年発生した水害や台風においても、想定を超えた、あるいは想定外という言葉が何回も使われました。ほとんどの災害が過去に例を見ない大規模なものであったことは事実であります。しかし、一方、想定外ということを言い訳にして、あるいは想定外という言葉を免罪符にしているようなことも私は多いように感じています。
 今、国民の間では想定外を許してくれないような状況になっているのではないかと思います。これからの災害対応には、想定外を軽視するわけにはいかず、想定外というものもやはり考慮する必要があるのではないかと私は思いますが、この度の法律案の中には想定外ということがどのように反映されているのか、伺いたいと思います。
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前田武志#27
○国務大臣(前田武志君) 津波防波堤であるだとか、こういった施設を造るときには、やはりそれこそ外力というものを想定しなければ施設というものはできないわけですから、そういう意味においての想定というものは計画上、前提となるわけです。しかし、それを超えて今回のようなことがあり得るということを教訓として学び、何としても命を守るということを前提にすれば、例えば警戒避難体制の整備を始めとするソフトの施設を適切に組み合わせた、いわゆる多重防御という考え方を導入しているわけであります。そういった措置を盛り込んだ法案にしているというのが一つの特徴ではないかと、こう思います。
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中原八一#28
○中原八一君 昨年の六月に、自民党、公明党が、チリの大地震を受けまして津波対策の推進にかかわる法律案を提出しましたが、残念ながら一度も審議されることなく継続審議になり、今年に入りまして、大変不幸なことでありますけれども、三月十一日、東日本大震災が発生し、地震と巨大津波で甚大な被害を受けてしまいました。もしその法律が成立していれば、多くの人命を救って津波被害も軽減できたのではないかと多くの先輩の議員の皆さんが指摘されるのはまさにそのとおりで、私も同感であります。
 その意味におきまして、この度の津波防災地域づくりに関する法律案による国の基本方針、それから都道府県の津波浸水想定、市町村の推進計画を早急に策定することが大事だと思いますけれども、お考えを伺います。
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前田武志#29
○国務大臣(前田武志君) 委員御指摘のとおりだと思います。
 この法案が成立して公布されるというのが、近々のうちにそういうふうに是非国会の方でお運びいただくことを期待しているわけですが、それを受けて政省令の制定、法律の施行ということになってまいりますが、これは二か月以内にこれをやると。そして、それを受けて国土交通大臣による基本指針の策定。基本指針の策定ということになると、パブリックコメントであるだとか、関係省庁との協議であるとか、社会資本整備審議会への意見聴取という各手続があります。
 しかし、こういったことに余り時間を要するわけにはいかない、まさしく明日にも起こるかも分からないということでございますから、こういった手続を並行してやらせていただいて、とにかくこの政省令の制定、法律の施行時にはなるべくそれに間に合うぐらいのつもりで、それからやらなければいけない手続を前倒しでやらせていただこうと。そして、これを基にして都道府県による津波浸水想定を設定していただき、市町村の様々な計画、制度設計といったようなこともスピーディーにやっていただくように努めてまいりたい、このように思っております。
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