外務委員会

2015-04-01 衆議院 全183発言

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会議録情報#0
平成二十七年四月一日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 土屋 品子君
   理事 秋葉 賢也君 理事 大野敬太郎君
   理事 島田 佳和君 理事 辻  清人君
   理事 三ッ矢憲生君 理事 寺田  学君
   理事 小熊 慎司君 理事 佐藤 茂樹君
      石崎  徹君    小渕 優子君
      大塚 高司君    大西 宏幸君
      河井 克行君    小林 鷹之君
      佐々木 紀君    鈴木 隼人君
      薗浦健太郎君    渡海紀三朗君
      中根 一幸君    藤井比早之君
      星野 剛士君    松島みどり君
      武藤 貴也君    緒方林太郎君
      吉良 州司君    小山 展弘君
      津村 啓介君    長島 昭久君
      青柳陽一郎君    木内 孝胤君
      岡本 三成君    穀田 恵二君
      玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   内閣官房副長官      加藤 勝信君
   外務副大臣        城内  実君
   防衛副大臣
   兼内閣府副大臣      左藤  章君
   法務大臣政務官      大塚  拓君
   外務大臣政務官      薗浦健太郎君
   外務大臣政務官      中根 一幸君
   防衛大臣政務官      原田 憲治君
   防衛大臣政務官      石川 博崇君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  前田  哲君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  藤山 雄治君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  小澤  仁君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   上月 豊久君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 下川眞樹太君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 佐藤 達夫君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 鈴木 秀生君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 水越 英明君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    冨田 浩司君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    三好 真理君
   政府参考人
   (水産庁資源管理部長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 辰己 昌良君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局次長) 山本 達夫君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
四月一日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     石崎  徹君
  鈴木 貴子君     小山 展弘君
同日
 辞任         補欠選任
  石崎  徹君     藤井比早之君
  小山 展弘君     津村 啓介君
同日
 辞任         補欠選任
  藤井比早之君     大西 宏幸君
  津村 啓介君     鈴木 貴子君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     小林 鷹之君
    —————————————
三月三十一日
 緑の気候基金への拠出及びこれに伴う措置に関する法律案(内閣提出第一二号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 緑の気候基金への拠出及びこれに伴う措置に関する法律案(内閣提出第一二号)
 国際情勢に関する件
     ————◇—————
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土屋品子#1
○土屋委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長上月豊久君、大臣官房審議官下川眞樹太君、大臣官房審議官佐藤達夫君、大臣官房参事官鈴木秀生君、大臣官房参事官水越英明君、北米局長冨田浩司君、領事局長三好真理君、内閣官房内閣審議官前田哲君、内閣審議官藤山雄治君、内閣参事官小澤仁君、水産庁資源管理部長枝元真徹君、防衛省大臣官房審議官辰己昌良君、地方協力局次長山本達夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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土屋品子#2
○土屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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土屋品子#3
○土屋委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡海紀三朗君。
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渡海紀三朗#4
○渡海委員 おはようございます。
 久しぶりに質問に立たせていただきますが、よく思い返してみると九年前ぐらいかなと思っております。よろしくお願いいたします。
 十五分という短い時間ですから、少し焦点を絞って質問をしたいというふうに思いますが、その前に、一つ、大臣は、国益ということについてどういう印象をお持ちですか。どういうふうに国益ということを常に意識されながら外交をされておりますか。大臣のお考えを聞きたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田国務大臣 国益ということにつきましては、さまざまな議論が行われ、また深い議論も行われてきたものと承知はしておりますが、その中で、一つ参考になるものとしましては、一昨年の十二月に、我が国におきましては初めて国家安全保障戦略というものを取りまとめました。この中において国益というものを表記しております。
 その中で、「我が国自身の主権・独立を維持し、領域を保全し、我が国国民の生命・身体・財産の安全を確保すること」「豊かな文化と伝統を継承しつつ、自由と民主主義を基調とする我が国の平和と安全を維持し、その存立を全うすること」、そして、「経済発展を通じて我が国と我が国国民の更なる繁栄を実現し、我が国の平和と安全をより強固なものとすること」「さらに、自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配といった普遍的価値やルールに基づく国際秩序を維持・擁護すること」、このように記載されております。
 このように、国民の命、暮らしを守り、国としての主権、独立、領土を守り、そして経済の発展、豊かな文化を守る、そして我が国にとって重要な国際環境の整備に努める、こうしたことを国益と言っていいのではないかと考えます。
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渡海紀三朗#6
○渡海委員 ある意味、総理はもちろんでありますが、外務大臣も、国益の先頭に立って、日本の代表として御活躍をいただくわけでありますから、これからもどうぞ頑張っていただきたいというふうに思います。
 短い時間でありますから、少し焦点を絞りますが、外交にはいろいろな、あえて言いますとツールと言っていいんですかね、ハードパワーとかソフトパワーとか、そういうことをよく言われるわけであります。日本は、余り、軍事的貢献ということは制約があるわけでありますから、どちらかというとソフトパワーと言われているような、今お話がありました文化とか、そして、あと何がありますか、ODAも必ずしも全部ソフトパワーとは言えない半面もあるようでありますけれども、そういった我が国らしいツールを駆使して国益を守っていくということであろうと思います。
 その中で、ちょうど大臣と御一緒させていただいたのは福田内閣でございました。あのとき大臣は科学技術担当大臣、そうでしたね、一緒にやらせていただいたと思いますが、今回、大臣のもとに、科学技術外交のあり方に関する有識者懇談会ですか、このような懇談会が設置をされているというふうに聞いておるわけでありますけれども、こういった懇談会を設置された目的といいますか、狙いといいますか、そのことについて大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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岸田文雄#7
○岸田国務大臣 委員から今触れていただきましたように、まず、委員はかつて文部科学大臣をお務めになられました。同じ内閣で、私が科学技術担当大臣を務めさせていただきました。当時は、iPS細胞が初めて国際的に注目を集めた時期でありまして、日本の科学技術体制について、随分、渡海文部科学大臣と議論させていただいたことを思い返しております。
 我が国の外交にとりまして、科学技術というものも貴重な外交資源であると認識をしております。その中で、有識者懇談会の狙いにつきましては、近年の国際情勢を踏まえて、我が国のすぐれた科学技術をいかに有効に外交に活用すべきであるか、こうした議論を行うことを狙いとしております。
 昨年七月、こうした狙いのもとに有識者懇談会を開催させていただき、ちょうどあす、また開催が予定されていますが、あすでちょうど五回目の会議になりますが、議論を続けているところでございます。
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渡海紀三朗#8
○渡海委員 現在の議論の進捗状況といいますか、どのような状況でございますか。いつぐらいをめどに考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
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岸田文雄#9
○岸田国務大臣 あすまた議論が続きますし、有識者の皆様方に御議論をお願いしている立場ですので、いつまでということについては今の段階で私から申し上げることは控えますが、昨年の七月から議論をお願いしています。年も明けまして、そろそろこの議論につきましてもさまざまな論点が出尽くし、議論が積み重ねられてきました。ぜひ近いうちに議論をまとめていただき、そして、できることなら報告書を作成していただき、御提言もいただきたいと期待をしております。
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渡海紀三朗#10
○渡海委員 先ごろ、ことしは仙台で国連防災サミットも開催をされました。来年は、たしかG7を日本でやるという予定になっているというふうに思っております。現在、自分のところでやっていただきたいと、我が兵庫県からも神戸市が手を挙げているようでありますけれども、これは国益をかけてやるわけでありますから、開催地にふさわしい地方を選んでいただきたいと思っております。
 このようなさまざまな、我が国がリーダーシップをとれるそういった会合で、やはり、どういうテーマを設定するかというのは開催国として非常に重要だというふうに思っております。
 先ほども申し上げましたように、軍事的貢献といいますか国際協力、自衛隊が出ていったから必ずしも軍事的だと言えない側面もあるのかもしれませんが、かなり制約があるわけでありますから、そういった中で、我が国がこれからも国際的にいろいろな貢献を果たしていく上で、そういった国際会議の場でのテーマ設定というのも大変重要だというふうに考えますし、環境とかそれから資源の問題、そして感染症の問題等々、人類共通のテーマを取り上げて日本が貢献をしていく、リードをしていくということも大変重要なのではないかなと私は考えておるところであります。
 我が国は、国力が確かに、指標だけ見ていますと経済的にも、この前の委員会ですか、データも示されていたというふうに覚えておりますが、あの経済大国と言われた、世界第二位の経済大国、そういう時代から大分数字的には下がっているというふうには思っておりますが、少なくとも科学技術分野におきましては、まだ世界で大変優位な地位を私は確保していると思っておりますし、また同時に、世界からも高い評価をいただいているというふうに認識をいたしております。
 そういう意味でも、この外交政策立案において科学技術を活用していくということは、大変有効な手段であるというふうに考えておるわけでありますが、大臣はどのように考えておられますか。お聞かせをいただきたいと思います。
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岸田文雄#11
○岸田国務大臣 御指摘のように、我が国の科学技術につきましては、国際的にも高いレベルにあり、そして高い評価を得ていると認識をしています。そして、国際社会を見るときに、気候変動などの課題、あるいは宇宙等のフロンティア領域における課題、それ以外にも、北海航路ですとか、あるいはエボラ出血熱ですとか、さまざまな課題を見るときに、国際社会において、科学技術上のより高い専門性が求められている、こうした知見、能力が不可欠である、こうしたことを強く感じております。
 これら外交課題に取り組む上で、我が国の有する専門的な知見を効果的に活用していく、こうした取り組みは大変重要だと認識をしております。
 先ほど御紹介させていただきました科学技術外交に関する有識者懇談会の提言も参考にしながら、ぜひ、外交にそうした知見を生かし、国際会議等においても適切なテーマ設定をし、議論をリードしていくよう努力をしていきたいと考えます。
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渡海紀三朗#12
○渡海委員 ぜひそうしていただきたいと思います。
 もう余り時間がないようですから、少し急ぎたいと思います。
 ちょうど二年前の三月に、我が党の科学技術・イノベーション戦略調査会、今、私が再度会長をさせていただいておりますが、科学技術イノベーション政策の司令塔機能強化という提言をさせていただいております。
 もちろん、今、CSTIで、今は総合科学技術・イノベーション会議になったんですかね、昔は大臣が担当大臣をされておりました、第五次の科学技術基本計画の議論もしていただいておるところでありますけれども、第四次の科学技術基本計画の中には、科学技術外交のさらなる進展ということについてもしっかりと記述があったわけであります。
 そのような状況でもあるわけでございますし、司令塔という意味では、実は、世界各国は、総理の科学技術顧問という職を置いておられます。アメリカのホルドレン博士であるとか、イギリスが、最近かわりましたね、政府主席科学顧問、マーク・ウォルポート氏が今務めておられるわけでありますが、調べてみますと、ほかにも、EUが主席科学顧問という席があります。フランスは高等教育研究担当大統領補佐官、これも科学顧問の職だと思います。お隣の韓国でも、科学技術特別補佐官という職がございます。
 日本の場合、CSTIが今のところ司令塔という扱いになっておるわけでありますが、御案内のように、例えば健康・医療戦略本部、CSTIは直接かかわらないというふうな若干複雑な形にもなっておるわけでございます。そういった意味では、やはり科学技術顧問制度というのはもっともっと活用すべきだというふうに思っております。
 政府だけではなくて、ちょっと調べたんですが、例えばアメリカでは国務長官科学技術顧問という方がいらっしゃいます。ウィリアム・コルグライザーとおっしゃるんですかね。それから、イギリスも、外務省主席科学顧問、イギリスは全ての省庁に科学顧問というのを置かれているとも聞いているわけであります。
 私は、科学技術大臣をされた岸田大臣でもあるし、有用性についてはよくおわかりだというふうに思っております。そういう意味でも、ぜひ我が国でもこういった制度を採用されてはどうか。肩書は、どういう肩書にされるかはそちらでお決めいただいたらいいと思うんですけれども、外務大臣科学技術顧問とか、外務省主席顧問とかいった科学技術担当のそういった顧問を設けられることが、これからの外交にとって非常に有意義だというふうに考えておりますが、大臣の積極的なお答えをいただきたいというふうに思います。
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岸田文雄#13
○岸田国務大臣 御指摘のように、アメリカには科学技術担当の大統領補佐官があり、また、米国、英国には外交当局に科学技術顧問が置かれております。それぞれ、外交政策の立案、実施に活用されていると承知をしています。
 我が国におきましても、科学技術の顧問から専門性の高い助言を得ること、これは有益だと思います。そして、こうした科学技術に関する顧問を置き、その成果を期待するためには、こうした科学技術担当の顧問を置くと同時に、適切な体制をしっかり構築すること、これも重要なのではないかと考えます。
 こうした考え方につきましては、先ほど来議論に出ております科学技術外交のあり方に関する有識者懇談会におきましても議論が行われ、実際、こうした科学技術担当顧問の設置が検討されていると聞いております。ぜひ、この有識者懇談会の成果もしっかり参考にさせていただきながら、御指摘の点についても検討を進めていきたいと考えます。
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渡海紀三朗#14
○渡海委員 時間が参りましたのでこれで終わりたいと思いますが、いわゆる顧問同士が密に連絡をとり合って、お互いの信頼関係を深めていくというふうな外交の手段もあるようでございますから、ぜひ前向きに御検討いただきたいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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土屋品子#15
○土屋委員長 次に、佐藤茂樹君。
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佐藤茂樹#16
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。
 きょうは、国際情勢に関して十五分間質問させていただく機会をいただきましたので、大きく二つ、外務大臣初め外務省の皆さんにお聞きをしたいと思うんです。
 一つ目は、この九月にもきちっとした策定をされようとされておりますポスト二〇一五年開発アジェンダのことにつきまして、お聞きをしたいと思うんです。
 今、一月から七月にかけまして国連の政府間交渉で活発に議論されて、九月の国連サミットで、二〇一五年以降どうするのかという国際開発目標の策定が行われるというようにお聞きをしております。ぜひ日本には策定作業のリード役を果たしていただきたいな、そういう期待の上で、何点かお尋ねをしたいと思うんです。
 一つは、現在のミレニアム開発目標、MDGsと言われているものについて、これは二〇〇一年に策定をされて、八つの目標のもとに、二十一のターゲットと六十の指標が設定されて、取り組まれてまいりました。ことしがまさに達成期限でございます。
 まず、外務省として、また政府として、この十数年間で一定の成果は上げることができたと思うんですが、積み残された課題もあると思うんです。そこで、改善された点、また一定の成果というものをどういうように見ておられるのか。二つ目には、積み残された課題、引き続き取り組まないといけない課題というものは、どういう課題として認識されているのか。さらには、達成状況の地域差について。この三つについて、どういう認識をされているのか、お尋ねをしたいと思います。
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水越英明#17
○水越政府参考人 お答えいたします。
 ミレニアム開発目標、MDGsの達成に向けた国際社会の取り組みにより、一部ではかなりの成果がありましたが、進捗のおくれている分野が存在していることは、委員御指摘のとおりでございます。
 具体的には、極度の貧困の半減、開発途上地域全体で見た初等教育における男女格差の解消等の目標は達成されました。
 その一方で、分野別でいえば、母子保健、衛生分野等の進捗はおくれております。
 また、地域の目標につきましては、サハラ以南のアフリカ、南アジア、オセアニア島嶼国等では達成におくれが見られております。
 MDGsの達成期限である二〇一五年を迎えた今、我が国としても、目標の進捗に向けて引き続き取り組んでいく考えでございます。
 ポスト二〇一五年開発アジェンダの策定に当たっても、こういったミレニアム開発目標の残された課題を踏まえて取り組んでいく方針でございます。
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佐藤茂樹#18
○佐藤(茂)委員 もう一点は、この十数年間で、当初、ミレニアム開発目標を策定したときには視野に入っていなかったような新たな課題というものも、当然出てきているかと思うんですね。
 例えば、先月、三月の十四日から十八日にかけまして、仙台市で第三回国連防災世界会議が行われました。こういうところで、例えば国際的な防災戦略等というものが議論をされたわけですが、当初、ミレニアム開発目標にはこういう防災分野というのは余り扱われていなかったわけですが、そういう課題等にも当然これから対応していかなければいけないと思うんです。
 政府として、こういう国際社会の変化に応じて生じてきた新しい課題というものを、どういう点がそういう課題であるというふうに認識されているのか、お尋ねをしたいと思います。
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水越英明#19
○水越政府参考人 お答えいたします。
 ポスト二〇一五年開発アジェンダの策定に当たりましては、ミレニアム開発目標、MDGs実施の過程で生じました国内格差の是正、あるいは持続可能な開発の必要性などの新たな課題に対応すべきと考えております。
 また、委員御指摘のとおり、防災はこれまでのMDGsには含まれていませんでしたが、脆弱な個人を直撃し、開発の成果を水泡に帰させかねないものであります。我が国の主張もあり、防災の重要性については、ポスト二〇一五年開発アジェンダの基盤となる文書に現在含まれております。
 我が国としては、引き続き、ポスト二〇一五年開発アジェンダに防災が明確に位置づけられるよう努力していく所存でございます。
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佐藤茂樹#20
○佐藤(茂)委員 それで、外務大臣にぜひお尋ねもし、また、ぜひリードをしていただきたいと思うのは、このポスト二〇一五年開発アジェンダの基盤となる考え方というか理念、ここに、やはり日本の強みを生かしながらも、さらに日本の考えをしっかりと発信して、そして新たな枠組みの策定を主導していただきたいと思うんです。
 特に、日本外交の柱の一つとして取り組んできましたし、また、今までODA大綱にも、さらに、二月に名前が変わりまして開発協力大綱となりましたけれども、その基本方針の一つとして、日本としては、人間の安全保障という、その理念に基づいてさまざまに国際社会の中で貢献をしてきたわけです。
 これは、ただ日本にとどまらず、今やはり国際社会の中で、弱者を含めたあらゆる人々が開発の成果を実感して、また多様な脅威に対処できるような、そういう人間一人一人に着目する人間の安全保障の理念というのは、私は極めて普遍的な考え方であって、これからのポスト二〇一五年のこの開発目標の理念としてしっかりと据えられるべきものではないかと思うんですが、外務大臣として、こういう人間の安全保障をポスト二〇一五年開発アジェンダの基本理念として主導していくということについて、どのように考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。
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岸田文雄#21
○岸田国務大臣 御質問の人間の安全保障ですが、人間一人一人に焦点を当て、その保護と能力の強化を通じて、人々が持つ豊かな潜在能力を存分に開花させることを目指す理念とされていますが、我が国政府としましては、この人間の安全保障を外交の重要な柱として積極的に推進をしてまいりました。
 今般閣議決定した開発協力大綱においても、人間の安全保障の推進を基本方針の一つとしたところであります。本年九月の採択に向けて議論が進められていますポスト二〇一五年開発アジェンダについても、人間の安全保障が重視する人間中心の開発の重要性については、既に国連加盟国の間でも共通認識が醸成されつつあると感じております。
 引き続き、この人間の安全保障の理念に基づく新しい開発アジェンダの策定に向けて、議論をリードしていきたいと考えます。
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佐藤茂樹#22
○佐藤(茂)委員 ぜひ、日本がリードをしなければ、ほかの国というのはなかなか難しいと思うんです。
 というのは、先ほどの第三回国連防災世界会議に合わせて潘基文国連事務総長が日本に来られまして、三月の十六日に我が党の山口代表と会談をされたんですが、私も同席をしておりましたときに、潘基文さんが自然に、この一言が印象に残っていたんですが、日本は人間の安全保障のチャンピオンだ、こういうことをさらっと言われたんですね。
 ですから、加盟各国だけではなくて、今の事務総長のそういう意識の中にも、やはり、日本というのは人間の安全保障の理念をずっとリードしてきた、そういう認識が非常に強くあるんだなということを会談に立ち会わせていただいて実感したわけですから、日本の強みを生かして、ぜひこのポスト二〇一五年開発アジェンダの議論をリードしていただきたいなというふうに思います。
 二つ目の大きな課題としてきょうお尋ねしたいのは、イエメン情勢についてお尋ねをしたいと思います。
 アラビア半島の南端のイエメンの武装組織フーシ派に対しまして、現地時間の二十六日に、サウジアラビアなど十カ国が空爆に踏み切りました。
 この背景というのはいろいろ報道されているんですが、もともとは、このフーシ派というのはイエメン北部を拠点とする武装組織でございましたけれども、昨年九月に首都サヌアに進攻して、ことし二月に政権掌握を一方的に宣言いたしました。一説には、その背後で支えているのはイランではないか、イランが支援しているのではないかという見方もありますけれども、これは定かではありません。
 その後、フーシ派がさらに南部に進攻して、ハーディー暫定大統領の政権が崩壊の瀬戸際に追い込まれたということもあって、ハーディー暫定大統領を支えるスンニ派のサウジアラビアなどが、今回、フーシ派への空爆に踏み切ったと言われているわけであります。
 それに対して、既にアメリカ、イギリス、フランス、トルコなどは、サウジアラビアなどの今回の軍事介入に対して支持を表明している、そういう状況であります。また、アメリカは、後方支援、情報提供などで支援をするということも大統領が承認したという報道もございます。
 先ごろ、二十八、二十九日だったと思うんですが、エジプトで開催されたアラブ連盟の首脳会議では、各国首脳は、サウジアラビアなどによるイエメンへの軍事介入を支持して、加盟国による合同軍の創設でも合意いたしました。ただし、イエメンへの軍事介入をめぐっては、加盟国であるイラクは慎重姿勢を見せているというように、完全には一致しているわけではありません。
 このまま放置しておくと、当初のイエメン国内の権力闘争が、シーア派とスンニ派の宗派対立の色彩を強める懸念も言われております。
 そこで、ぜひきょうは外務大臣にお尋ねしたいのは、日本政府として、今回のサウジアラビアなどがイエメンへの軍事介入に踏み切ったことをどのように評価されて、また、日本政府としてどのように対応されるのか、外務大臣にお尋ねをしたいと思います。
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岸田文雄#23
○岸田国務大臣 イエメンにおきましては、ホーシー派の武装勢力が首都サヌアを武力にて制圧した後、三月二十五日以後、サヌアから逃れていたハーディー大統領を追って同国南部に進出していました。このような中、サウジアラビア等が、正統にイエメン政府を代表するハーディー大統領の要請を受け、ホーシー派の根拠地を空爆した、このように承知をしております。
 我が国としましては、従来から、サウジアラビア等のGCC各国が、国連とともにイエメンの全ての政治勢力が参加する包括的な政権移行プロセスの再開に向けて努力してきたこと、これを一貫して支持してきています。
 我が国は、今回のサウジアラビア等による軍事行動の背景には、イエメン政府がホーシー派武装勢力の活動を取り締まることができない状況の中で、これ以上の暴力を食いとめなければならない、こういう事情があったと理解をしています。
 我が国としましては、こうした地域各国の努力が実を結び、事態の鎮静化につながることを期待していきたいと考えます。
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佐藤茂樹#24
○佐藤(茂)委員 事態の鎮静化を期待するということなんですが、もう一方で、このイエメンというのは、さらになかなか難しい勢力として、イスラム過激派アラビア半島のアルカイダが勢力を伸ばしております。これは、一月にパリで起きたフランスの週刊紙会社の銃撃事件で犯行声明を出している、そういう勢力であります。
 要は、シリア、イラクなんかと同様なんですけれども、国内で内紛が起こっている間にそういう過激派が勢力を伸ばす、そういう状況というものが、このまま放置すると懸念されるのではないか。
 イエメンがそうなると、さまざまに影響が出てくるわけですね。例えば、ここは、私も海賊対策を与党の責任者として取りまとめて何回かこの周辺に行かせていただいたんですけれども、スエズ運河経由で地中海とインド洋を結ぶ海運の要衝の地でございまして、ここがやはり非常に不安定になってくると、世界経済さらには日本経済にも非常に影響を与えるわけでございます。
 もう時間も参りましたので終わりますが、ぜひ、イエメンの安定化に向けて、国際社会と連携しながら、日本に何ができるのかということをもう一歩踏み込んで積極的に検討していただきたいと思うんです。一言で結構ですので、外務大臣、御答弁いただきたいと思います。
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岸田文雄#25
○岸田国務大臣 御指摘のように、イエメンは、アラビア半島のアルカイダ等によるテロの脅威に直面しています。この安定は日本及び国際社会の利益だと考えています。我が国としましても、この事態が鎮静化することを期待するわけですが、しっかりと、我が国としての責任を果たし、貢献をしていかなければならないと思います。
 さきにシリアのテロ事件が発生した際に発表したテロ対策の三本柱を中心に、イエメンの安定化に向けて貢献していきたいと思いますし、また、政権移行プロセス、これが速やかに再開されるように国際社会と連携をしていかなければならないと考えております。人道支援等、日本の強みを生かした支援を行っていく考えであります。
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佐藤茂樹#26
○佐藤(茂)委員 丁寧な御答弁ありがとうございました。
 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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土屋品子#27
○土屋委員長 次に、緒方林太郎君。
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緒方林太郎#28
○緒方委員 民主党、緒方林太郎でございます。
 二度目のバッター立ちということで、大臣、よろしくお願いを申し上げます。
 前回に続きまして、村山談話、河野談話からスタートをさせていただきたいというふうに思います。
 この件について、私自身の思いを最初に述べさせていただきますと、もうこの件についてあれこれ議論を巻き起こすべきでないというのが自分自身の考えであります。歴代政権が引き継ぐと言ってきたものについて、前を向いて、未来志向ということを政権も言っておられます。その方向で進んでいくのであれば、この件について余り議論を巻き起こすことが適切ではないのではないかというふうに思います。
 もちろん、今、この件に関して、例えば韓国、中国から、請求権問題等でいろいろな問題の提起がありますが、これははっきりさせたいと思いますが、私は、請求権問題については政府の立場を完全に一〇〇%支持するという立場です。今いろいろなことを、例えば強制連行、いわゆる慰安婦問題、こういったものに対する請求権問題に対する政府の立場というのを支持した上で、しかしながら、このメッセージというところについて、この談話であれこれと議論を巻き起こすことは適当ではないというのが、それが私自身の立場であります。
 それを前提に申し上げれば、これまで引き継ぐと言ってきたものについて、全体としてという言葉がつくようになった。
 一般論として、お役所の表現として何か新しい表現がつくときは、何か意味が変わったというのが通常の考え方であります。原則、基本的な、そして、全体として、こういった表現がつくときには、何らかの特別な意味がある。お役所の文書を読むときというのは、もっと簡単に言い直すことができるにもかかわらずそうなっていないというときには、そこに必ず何らかの意味があるというのがお役所の文章であり、物言いだというふうに思います。
 そういった、全体としてという表現がつくから、だから、では、それは何なんですかということを聞かざるを得ないというのが私自身の問題意識であります。
 それを踏まえて、先日、全体としてと言うからには、村山談話、河野談話の骨子、そういったものが、骨子ぐらいは受け入れているだろうというふうにそこから推定が働くわけでありまして、前回、骨子についてお出しいただけますかということを御質問しましたところ、検討をし、そして、政府全体として閣議決定した答えについてさらにお答えするわけでありますので、しっかりと確認した上でお答えいたしますという答弁が大臣からありました。
 大臣にお伺いいたします。骨子はいつ出していただけますでしょうか。
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岸田文雄#29
○岸田国務大臣 村山談話、河野談話の骨子について御質問いただきました。
 そして、これは前回もやりとりをさせていただきましたが、まず政府としましては、質問主意書で御質問をいただき、一応閣議決定したお答えは出させていただいてはおりますが、その上で、前回やりとりをさせていただきましたので、私自身としてこの骨子について改めて考えてみました。
 そして、実際、自分自身検討してみて思ったことですが、村山談話、河野談話、それぞれA4判で一枚の紙におさまる分量の談話であります。そもそも、さまざまな要素を総合的に勘案し、練りに練った上でこの文言をまとめたものでありますから、まず全体としてこれをしっかりと理解されるべきであると思っています。その一部分を抜くというのはかなり難しい作業なのかなということは感じました。
 その上で申し上げますが、やはり河野談話については、慰安婦問題について、まず日本政府の行った調査結果について述べています。そして、その調査を行った上で、政府としての認識、これをこの中で述べています。そして、その上で今後の対応について、その内容について触れています。こうした談話であると思っています。
 そして、村山談話につきましては、戦後五十周年の終戦記念の日に当たり、まず日本の戦後の歩みについて述べています。そして、その上で日本政府としての認識を述べています。そして、今後の対応について内容を述べています。こうした談話であると考えています。
 それ以上につきましては、A4一枚紙でありますので、ぜひこれは全体として受けとめなければならない談話であると考えております。
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