外交防衛委員会

2015-05-19 参議院 全221発言

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会議録情報#0
平成二十七年五月十九日(火曜日)
   午前十時三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     石川 博崇君     新妻 秀規君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         片山さつき君
    理 事
                北村 経夫君
                佐藤 正久君
                三木  亨君
                大野 元裕君
                荒木 清寛君
    委 員
                宇都 隆史君
                小坂 憲次君
                末松 信介君
                豊田 俊郎君
                松山 政司君
                北澤 俊美君
                小西 洋之君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                石川 博崇君
                新妻 秀規君
                小野 次郎君
                井上 哲士君
              アントニオ猪木君
                浜田 和幸君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     中谷  元君
   副大臣
       外務副大臣    城内  実君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  宇都 隆史君
       文部科学大臣政
       務官      山本ともひろ君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       前田  哲君
       内閣官房内閣審
       議官       土本 英樹君
       内閣官房内閣審
       議官       藤山 雄治君
       内閣官房内閣審
       議官       槌道 明宏君
       外務大臣官房審
       議官       山上 信吾君
       外務大臣官房審
       議官       中村 吉利君
       外務大臣官房審
       議官       下川眞樹太君
       外務大臣官房審
       議官       豊田 欣吾君
       外務大臣官房審
       議官       岡庭  健君
       外務大臣官房参
       事官       武藤  顕君
       外務大臣官房参
       事官       三澤  康君
       外務省北米局長  冨田 浩司君
       外務省中東アフ
       リカ局アフリカ
       部長       丸山 則夫君
       経済産業大臣官
       房審議官     伊藤 伸彰君
       防衛大臣官房審
       議官       吉田 正一君
       防衛大臣官房審
       議官       辰己 昌良君
       防衛省防衛政策
       局長       黒江 哲郎君
       防衛省防衛政策
       局次長      鈴木 敦夫君
       防衛省運用企画
       局長       深山 延暁君
       防衛省人事教育
       局長       真部  朗君
       防衛省地方協力
       局長       中島 明彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (北朝鮮情勢に関する件)
 (平和安全法制に関する件)
 (日露関係に関する件)
 (米ハワイ州におけるオスプレイの事故に関す
 る件)
 (オスプレイの横田飛行場配備に関する件)
 (海上自衛隊とフィリピン海軍との共同訓練に
 関する件)
 (普天間飛行場移設問題に関する件)
○水銀に関する水俣条約の締結について承認を求
 めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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片山さつき#1
○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官前田哲君外二十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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片山さつき#2
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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片山さつき#3
○委員長(片山さつき君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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北村経夫#4
○北村経夫君 自由民主党の北村経夫でございます。
 両大臣におかれましては、連日御苦労さまでございます。今日は一般質疑ということで、二つのことについてお伺いいたします。一つは北朝鮮の問題、そしてもう一つは、平和安全法制について伺おうと思っております。
 まず、北朝鮮について伺います。
 韓国の国家情報院の報告によりますと、玄永哲人民武力相が粛清されたというふうに聞いておりますが、反逆罪で処刑されたと言われております。まあ、理由としては、居眠りや口答えも理由とされてあるわけですね。本当に民主主義国家日本だから我々は助かるなというように感じておりますけれども。
 そういう玄永哲の処刑、金正恩が就任してこの三年、いろいろな粛清が行われてまいりました。過去一番の側近と言われたのは、政権ナンバーツーだった張成沢が処刑された。今回の玄永哲はそれに次ぐ高位の人物が粛清されたというふうに言われておりますけれども、まず処刑のあったのかどうか、その事実確認について伺います。
 そして、五月九日ですが、ロシアの対独戦勝七十周年記念式典に金正恩が出席すると言われておりましたけれども、それは欠席いたしました。その前、四月にこの今回処刑されたと言われる玄永哲が訪ロしております。
 こういった粛清とこの欠席の問題、関連があるのか。全体としては、金正恩体制の中で何が起きているのか。その辺、外務省の見解を伺います。
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下川眞樹太#5
○政府参考人(下川眞樹太君) お答え申し上げます。
 ただいま委員から御指摘ございましたように、韓国国家情報院が十三日、韓国の国会におきまして、北朝鮮の玄永哲人民武力部長ほかが粛清されたと報告したというふうに承知しております。これに関しまして、北朝鮮自身は玄永哲部長が粛清されたとは公式には認めておりませんが、朴槿恵大統領ほかが粛清に関連しまして恐怖政治と述べたことを非難などしているところでございます。
 また、その原因、理由でございますけれども、ただいま御指摘のありましたその玄永哲人民武力部長が四月十三日から二十日までロシアを訪問していたというふうに承知しておりますが、同訪問と五月九日の対独戦勝七十周年記念式典への北朝鮮の欠席との関係を含めまして、それ以上の具体的な情報収集や分析の詳細につきましては、インテリジェンスに関わることでもありますので、事案の性質上、お答えは差し控えたいと思います。
 いずれにしましても、政府としましては、今般の事案が北朝鮮の体制に与える影響も含めまして、北朝鮮内部の動向について、関係国と緊密に連携しながら、冷静に情勢を注視し、情報収集、分析に努めてまいりたいというふうに考えております。
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北村経夫#6
○北村経夫君 今の関連でございますけれども、中根外務大臣政務官、先日の参議院外交防衛委員会で、金正恩を中心とした体制が基本的に固まっているというように見受けられると述べておられます。
 日朝交渉を行う上で、北の独裁者である金正恩の権力構造はどうなっているか、その辺は慎重に見極めることが重要だと思うわけでありますけれども、金正恩は軍を掌握しているのかどうか。そして、金正恩に最も影響力があるのは誰なのか。よく言われるのは、妹の金与正とも言われているわけですけれども、その点について外務省の認識を伺います。
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下川眞樹太#7
○政府参考人(下川眞樹太君) 政府といたしましては、金正恩国防委員会第一委員長の権力基盤や北朝鮮指導部の体制を含めまして、北朝鮮内部の動向については重大な関心を持って平素から情報収集、分析に当たっているところでございます。金正恩体制につきましては、引き続き、軍幹部等の変動も頻繁に見られているところでございまして、そういった点についても注視をしてまいりたいというふうに考えております。
 また、御指摘のありました金正恩国防委員会第一委員長の妹、金与正氏でございますけれども、党中央委員会副部長といたしまして、最近、金正恩第一委員長の現地指導等に頻繁に同行しているというふうに承知しております。
 御指摘のとおり、こういった権力基盤などにつきましての情報収集や分析を不断に行いながら、引き続き、対話と圧力の方針の下で、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて取り組んでいく必要があるというふうに認識しているところでございます。
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北村経夫#8
○北村経夫君 日朝のストックホルム合意から間もなく一年を迎えるわけでありますけれども、この間、北朝鮮は調査結果を報告しないと、極めて不誠実な態度を続けているわけであります。
 この中で、日本においてはマツタケの不正輸入事件、捜査が行われて、この捜査に反発して北朝鮮は四月二日、一方的に政府間協議の中断を通告してきたわけでありますけれども、それを受けてかどうかは分かりませんけれども、先日、朝鮮総連議長の許宗萬議長の次男が逮捕されたわけであります。これに対しても北朝鮮は強く過剰な反発をしております。政治的な弾圧だと言い、責任は全て日本側、日本政府にあるというふうにも言っているわけであります。
 この辺、今回の事件と日朝関係への影響について、改めて外務大臣にお伺いいたします。
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岸田文雄#9
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮による拉致問題、これは安倍政権にとりまして最重要課題です。そして、我が国は北朝鮮に対しまして対話と圧力の方針で臨んできました。圧力に関しましては、安保理決議等を通じて国際社会とも協力し、我が国独自の措置も行ってきました。そして、対話につきまして、昨年三月、一年四か月ぶりに対話を再開し、五月に日朝合意を行い、特別調査委員会での調査を立ち上げて七月から調査が開始されたと、こういうことであります。
 ただ、残念ながら特別調査委員会の調査につきましてはまだ通報が行われていません。日本側は、昨年五月の日朝合意、これ誠実に履行しております。北朝鮮がこの日朝合意に従って迅速に調査を行い、速やかにかつ正直に結果を日本に通報することが不可欠であると考えています。
 そうした中、御指摘のように、四月二日、現状では政府間対話ができなくなっている、こういった旨の通知を北朝鮮側が行ってきたわけであります。これは極めて遺憾なことであり、そして抗議をしたわけですが、この通知につきましては、この意図等について一々説明することは適切ではないとは思いますが、今回の北朝鮮側の発表は、外為法違反事案に関する捜査を含めた最近の一連の動きに対する北朝鮮側の立場を表明したものと理解しております。
 ただ、外為法違反事案につきましては、警察は法と証拠に基づいて進めていると認識をしておりますし、我が国は特別調査委員会での調査の結果を一日も早く通報するように強く求めていく、この方針は全く変わっていないと認識をしています。
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北村経夫#10
○北村経夫君 一日も早く通報を求めていくというのは、それは当たり前なんですけれども、今回の事案を見ておりますと、この朝鮮総連の議長の息子、次男たちは経産大臣の承認を受けずに北朝鮮のマツタケ約一・八トンを中国経由で中国産として販売していたわけであります。この問題は、核実験に対する制裁として、平成十八年以降、北朝鮮からの輸入を禁じているわけでありますけれども、日本政府のこの経済制裁というものを骨抜きにする悪質な事件だというふうに私は思うわけであります。
 対話と圧力というふうに言われましたけれども、北朝鮮は圧力なくして動く国ではないわけでありまして、圧力があって初めて対話が生まれるのがこれまでの日朝でありました。拉致被害者の家族や世論もこの制裁強化を求める声が強くなっているというふうに私も感じているわけでありますけれども。
 私もこの制裁強化というのは必要だというふうに思っておりますが、制裁強化について外務大臣のお考えを伺いたいと思います。何が効果的と考えていらっしゃるか。
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岸田文雄#11
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の外為法違反事件につきましては、警察によって法と証拠に基づいて捜査が進められるものであると承知をしております。
 一方、北朝鮮に対する対応ですが、基本的には対話と圧力の方針の下に臨んでいく基本方針は変わりはありませんし、今現状において、この圧力については先日我が国の対北朝鮮措置の延長を決定したところでありますし、対話につきましては特別調査委員会の調査結果の通報を求めていく、こうした方針においては変わりはありません。
 現状においては、こうした方針は変わりないわけですが、北朝鮮から前向きな、そして具体的な対応を引き出すためにはどうあるべきなのか、こういった観点からの検討は続けていかなければならないと考えています。
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北村経夫#12
○北村経夫君 最初の調査が始まって七月で一年を迎えるわけでありますけれども、その辺の検討をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、平和安全法制についてお伺いいたします。
 私は、よくここまで来たなというふうに大変評価しているわけでありますけれども、一方で、一般の方も含めて大変分かりにくい法制だというふうに思っております。ここは、大きなところでいえば、今回の平和安全法制の整備において、その前提として日本への脅威が強まっているというふうに言われております。その辺の、日本への脅威がどれだけ高まっているのかが説明が足りないように思うわけであります。もう一つは、この法制が整備された結果、日本の安全はどのように高まっていくのかという、その辺の説明が足りない、理解がされていないのではないかと。この二つだというふうに思っているわけであります。
 最初に、その前提となる安全保障環境の変化なんですけれども、これまで政府は弾道ミサイルとか核開発、グローバルなパワーバランスの変化、あるいは宇宙、サイバーというのを挙げて説明しておられますけれども、その辺が分かりにくいというふうに思います。やはり我が国に迫っている脅威というものを具体的にもっと説明した方がいいというふうに思うわけでありますけれども、その中で唯一具体的に示しているのが北朝鮮の脅威であります。
 安倍総理も先週の五月十四日の記者会見でもその点について具体的に答えておられます。北朝鮮の数百発もの弾道ミサイルは、日本の大半を射程に入れ、ミサイルに搭載できる核兵器の開発も深刻さを増しているというふうに結構踏み込んだ答えを、記者会見で見解を示しておられるわけでありますけれども。
 そこで、防衛大臣にお伺いいたします。
 アメリカのNORADの司令官などは、北朝鮮は核兵器を短距離の対艦ミサイルに搭載し、アメリカ本土を狙って発射する能力は保持しているというのが我々の認識だというふうにも言っているわけであります。この北朝鮮の核開発、それの小型化、弾頭化というのは、アメリカのこのNORADの司令官に言わせればもう実現しているというふうに言っているわけでありますけれども、その辺、防衛省としてはどういうふうに見ておられるか、お伺いいたします。
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中谷元#13
○国務大臣(中谷元君) 北朝鮮の核兵器計画の現状につきましては、北朝鮮は極めて閉鎖的な体制を取っていることもありまして、小型化と弾頭化の段階まで達しているか否か、これを含めて断定的なことは申し上げられませんが、一般に核兵器の小型化、弾頭化には相当の技術力が必要とされるものの、北朝鮮が既に三回の核実験を実施をしたことなどを踏まえますと、北朝鮮が核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性も排除できないと考えており、また北朝鮮が核兵器の計画を継続する姿勢を崩していないということを踏まえれば、時間の経過とともに我が国が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイルが配備されるリスク、これが増大していくものと考えられます。
 防衛省といたしましては、こうした北朝鮮による核兵器開発の進行は、弾道ミサイル能力の増強や、また我が国に対するミサイル攻撃の示唆など挑発的な言動と相まって、我が国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威となっていると認識をいたしておりまして、引き続き、北朝鮮の動向に関して、米国を始めとする関係国と密接に連携をしつつ、重大な関心を持って情報の収集、分析に努めてまいっております。
 この意見交換の詳細につきましては、我が国及び関係国の情報収集・分析能力が明らかになりかねないためにお答えを差し控えますが、米国及び韓国は、核兵器の小型化、弾頭化が相当進んでいるものの、それが完成したと評価し得るような試験、実証活動は観測されていない旨、公的に説明をしておりまして、このような基本的な認識につきましては防衛省の評価とおおむね一致しているものと考えております。
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北村経夫#14
○北村経夫君 ありがとうございました。
 次に、中国の問題ですけれども、北朝鮮については今申し上げたようにいろいろな指摘がされているわけでありますけれども、中国の脅威、軍事的脅威については触れられていないわけでありますね。安倍総理も触れておりません。
 しかし、急激なこの軍備拡張、東シナ海、南シナ海での無法な振る舞いというのは目に余るものがあるわけでありますけれども。そういうこと、実際に起きているわけでありますけれども、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していると言うからには、この中国の脅威も要因の一つとして認識当然していると思いますけれども、まずその辺をちょっと確認いたします。
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中谷元#15
○国務大臣(中谷元君) 今般の平和安全法制の整備、これは特定の国や地域を念頭に置いたものではありません。その上で申し上げれば、中国の急速な台頭と様々な領域への積極的進出については、国家安全保障戦略にも記載をされておるとおり、我が国を取り巻く安全保障環境の変化の一つであると認識をしております。
 具体的には、国際的な規範を共有、遵守するとともに、地域やグローバルな課題に対して、より積極的かつ協調的な役割を果たすことが期待されている一方で、継続する高い国防費の伸びを背景に、十分な透明性を欠いた中で、軍事力を広範かつ急速に強化をし、加えて、東シナ海、南シナ海等の海空域において、既存の国際法秩序とは相入れない独自の主張に基づき、力による現状変更の試みと見られる対応をしており、とりわけ、我が国の尖閣諸島付近の領海侵入及び領空侵犯を始めとする我が国周辺海空域における活動を急速に拡大、活発化させるとともに、東シナ海において独自の防空識別区を設定し、公海上空の飛行の自由を妨げるような動きを見せております。
 こうした中国の対外姿勢、軍事的動向等は、その軍事や安全保障政策に関する透明性の不足と相まって、我が国を含む国際社会の懸念事項となっております。
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北村経夫#16
○北村経夫君 いろいろ今挙げていただきましたけれども、最近の報道によりますと、カナダの中国語の軍事専門誌がこう報道しております。中国についてですけれども、超音速大型爆撃機を開発する方針を決めたと。これによって、第一列島線を突破し、第二列島線、つまり小笠原からグアムを結ぶ線でありますけれども、この第二列島線まで作戦行動範囲を拡大していく、そういう狙いがあるんだろうというふうな報道もあります。
 そして、これは防衛省からいただいた資料でありますけれども、アメリカの国防省、中国の軍事及び安全保障の進展に関する年次報告というのがあります。その中で、初めて触れられた点いろいろあるわけでありますけれども、一つは、領土問題の全般について、東・南シナ海における自国利益増進のため地域における緊張を高めてもよいとの意図を示しているという指摘もある。もう一つ注目すべき点は、核・ミサイル戦力についてでありますけれども、新型弾道ミサイル、DF16の配備によって通常弾道ミサイル戦力の攻撃力を強化している、これで台湾や日本を含む他の地域を射程に収めることができるようになったというふうに指摘しているわけであります。
 そのように、格段と中国の脅威というのは高まっているのは間違いないというふうに思っております。後ほどまた指摘させていただきますけれども。
 次に、抑止力はいかにこの法整備によって高まるか、その点について伺います。
 これまで日米安保条約があるといっても、アメリカの国力というものは相対的に低下している、その中で中国が台頭している、その中国を相手として、尖閣諸島をめぐる問題でアメリカがどこまで日本を助けてくれるのか、その辺が不透明だと言われて懸念されていたわけでありますけれども。
 その中で、今回の平和安全法制、そして日米の新ガイドラインによって、日本が様々な形で地域あるいはグローバルな平和と安全のため協力を積極的に行う。そして、集団的自衛権の行使でアメリカを助けることができるようになるということは、結果的にアメリカの負担を軽減させる。そして、日本に対する信頼も高まる。その結果、尖閣を含む島嶼防衛に対するアメリカのコミットメントが確たるものとなるという、そういう効果がある。そういう意味で、我が国の抑止力が高まるだろうというふうに思うわけでありますけれども。
 今回の平和安全法制の整備、日米ガイドラインの改定、こうした観点から対中ヘッジの意味合いもあることをある程度はもっと、先ほど説明されましたけれども、この安保法制の中で説明されてもいいのではないかというふうに思うわけであります。そうでないと、平和安全法制を整備することの必要性について国民が納得するのはなかなか難しいのではないかというふうに感じておりますが、その点、いかがでございましょうか。
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中谷元#17
○国務大臣(中谷元君) 委員の方からA2ADや中国戦略の話もありましたが、今般の平和安全法制の整備、また新ガイドライン、これの整備は特定の国又は地域を念頭に置いたものではありませんが、その上で、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中で我が国の安全を確保していくには、日米同盟を強化するとともに、地域や世界のパートナーとの信頼関係及び協力関係を深め、その上であらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする法整備を行うことが必要なのであります。これによりまして、紛争を未然に防ぐ力、つまり抑止力を高めることができるわけであります。
 法の不備によって国民の命と平和な暮らしを守ることができないなどということは決してあってはなりません。そのためにも、一日も早い平和安全法制の整備が不可欠であると考えております。
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北村経夫#18
○北村経夫君 概念的なことはそういう説明になるんだと思いますけれども、なかなか一般の方にはなじまないのではないかというふうに私は思うわけであります。
 安倍政権は、一昨年十二月ですか、国家安全保障戦略、そして防衛大綱を定めたわけであります。その中では、中国について、懸念事項あるいは強く懸念しているというふうに記されているわけであります。すなわち、脅威とは言わなくても、懸念事項であることは既に認めているわけでありますね。
 そういうことを踏まえて、今回の平和安全法制の整備というものは、まず国家安全保障戦略、そして防衛大綱で我が国の安全保障や防衛政策という大きなグランドデザインを示して、今回の日米同盟のガイドラインの見直しを改めて定めた上で、それらを実効性あるものにしていくのが今回の安保法制だろうというふうに思うわけであります。
 今回の法整備の前提となる安全保障環境の変化、先ほど申しましたように、政府としては、ミサイル、大量破壊兵器、テロというような説明しているわけでありますけれども、繰り返して申し上げますけれども、それだけでは分かりにくい、一般の国民には説明なかなか足りないのではないかと思うわけであります。
 国家安全保障戦略、防衛大綱で示しているように、中国の台頭、軍備の拡張、東シナ海、南シナ海での国際法を無視した行動、そういうことを踏まえて、我が国にとって安全保障環境の変化というのは、これが一番大きい変化だろうというふうに思うわけであります。この懸念事項となっていることをもっと強調すべきだと私は思うわけであります。
 その上で、中国に対して、法制面も含め、我が国の防衛体制がしっかりと整備され、日米同盟も強固なものとなっている姿を見せることで、この中国の冒険主義的な行動、これを抑制させる。すなわち、我が国の抑止力が高まっていく、そして国民の生命と平和な暮らしを守ることにつながっていくわけでありまして、そういった脈絡でもっと踏み込んで私は説明をされた方がいいというふうに思っております。その意見を申し上げて、またもう一つ質問をさせていただきます。
 さきの日米ガイドラインの改定では、平時から有事に至る全ての段階に対応できるように、自衛隊とアメリカ軍との間で同盟調整メカニズムを設置する、そして共同計画の策定、更新を行うことが定められたわけでありますけれども、我が国にとって日米同盟というのは基軸であることは間違いないわけでありますが、これからのことを考えると、オーストラリアとの関係も非常に重要になってくるわけであります。
 安全保障面での豪州軍との関係強化すべきだというふうに思っておりますけれども、この新ガイドラインの脈絡の中で、その延長でオーストラリアとの防衛協力も含めてどういう関係強化をしていこうとしていかれているのか、お伺いいたします。
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黒江哲郎#19
○政府参考人(黒江哲郎君) 新しいガイドラインにおきましては、地域、さらに他のパートナー並びに国際機関との協力を強調するという、そういう原則を示した上で、具体的に、日本の平和及び安全の切れ目のない確保、あるいは地域の及びグローバルな平和と安全のための協力ということのために、日米両政府共にパートナーと協力するという方針を明記をしたところでございます。また、防衛装備・技術協力あるいはその情報共有といったところに関しましても、パートナーとの協力の機会を探求するという、そういう一般論を示したわけでございます。
 具体的な、どの国がパートナーになるのかといいますのは、日米協力の内容に応じて変わってくるというものではございますけれども、その上で申し上げますと、先般の日米の2プラス2の共同発表の中では、具体的にオーストラリアあるいはASEANの諸国といったところを具体的な国名として挙げておるわけでございます。
 そういう意味で、我々といたしましても、様々な分野、例えば東南アジアにおける能力構築のための活動といった分野も含みまして、今後、豪州とのより緊密な協力を追求するということを大変重要な課題であるというふうに認識をしておるということでございます。
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北村経夫#20
○北村経夫君 時間も残り少なくなってまいりましたが、通告はしていないんですけれども、昨日、オーストラリアと潜水艦の共同開発、生産の実現可能性の調査のための技術情報の移転について発表がございました。その点について、簡単で結構でございますので、説明をお願いいたします。
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中谷元#21
○国務大臣(中谷元君) 昨日、NSCが開催されまして、オーストラリアの将来潜水艦のプログラムの協力に関する審議を行いました。
 本件につきましては、先般、オーストラリア政府から、同国の将来潜水艦を日本と共同して設計、建造することが可能か検討したいので、日本にオーストラリアの将来潜水艦の選定に向けた手続に参加してほしいと要請がありました。
 これを踏まえまして、今般のNSCで、日豪の防衛協力の重要性に鑑みて、オーストラリアの将来潜水艦のプログラムに関して我が国として具体的にいかなる協力が可能か詳細に検討することが必要であるとの認識で一致をし、このため、オーストラリア政府と協議を開始することといたしました。また、十分な検討を行うためには一定の技術をオーストラリア側へ移転することが必要になることから、この点についても審議を行いまして、本件検討に必要な範囲での移転は防衛装備移転三原則に合致するものであるということを確認をしたわけでございます。
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北村経夫#22
○北村経夫君 ありがとうございました。終わります。
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福山哲郎#23
○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山でございます。よろしくお願い申し上げます。
 今日は一般質疑ですので、いろんな問題についてお伺いをしたいと思います。
 先ほど北村委員からお話がありましたように、安全保障法制が閣議決定されましたが、与党の委員がおっしゃったように、分かりにくいということでございまして、ある世論調査では、安全保障法制を閣議決定した後、安倍内閣の支持率は少し減っているというか、下降しているということもあって、これはもうよりしっかりと国民に説明をしていただきたいと思いますし、与党の先生が分かりにくい分かりにくいとおっしゃっているわけですから、国民はもっと分かりにくいに決まっているわけで、何倍もしっかり説明をしていただきたいと。まだ参議院では審議が始まっているわけではありませんが、是非よろしくお願いしたいと思います。
 いろんなことが起こっています。イラクやシリアではISILとイラク軍との間での非常に厳しい激突というかが起こっているし、それぞれの拠点での主導権の握り合い、主導権の取り合いも行われているみたいで、いろんなことをお伺いをしたいと思いますが、残念ながら、まずこのことをお伺いしたいと思います。
 オスプレイの着陸失敗が十七日、ハワイ・オアフ島で事故が起こりました。一人が死亡、二十一人が負傷したということです。十二日に横田基地への配備を発表したばかりでございますから、防衛大臣としても非常に困惑をされているというふうに思います。周辺自治体もかなり動揺が広がっているようですし、沖縄も翁長知事は早速コメントを発表されました。
 現状について米側とどの程度の情報共有をし、どの程度の説明の御用意があるのか、まず防衛大臣、お答えをいただけますでしょうか。
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中谷元#24
○国務大臣(中谷元君) 政府といたしましては、私も昨日、アンジェレラ在日米軍司令官に対して、着陸失敗の原因等の関連情報を速やかに提供するとともに、普天間飛行場所属のMV22のオスプレイについて引き続き安全面への最大の配慮を申し入れたところであります。これに対して米側から、本件については迅速かつ透明性を持って対応したいという返答がございました。
 そして、引き続き米側におきましての情報提供を求めておりますけれども、現時点におきまして、米国政府から、現在、本事案の調査を行っているところでありますが、MV22オスプレイの設計に根本的欠陥があると疑う理由はなく、また、これまでにMV22オスプレイの通常運用を停止させるべき理由は発見されていないとの説明を受けております。同時に、米政府は、MV22の運用の安全性を確認しており、引き続き最大限の考慮を払って運用するといたしております。
 このMV22オスプレイを含む米軍機の運用に当たりましては、安全面に最大限の考慮を払って活動すべきものであるということは言うまでもなく、引き続き米側に対して適切な対応をしっかり求めるとともに、今回の事案につきましても、得られた情報を基に地元に説明をしてまいりますと同時に、情報提供を求めていきたいと思っております。
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福山哲郎#25
○福山哲郎君 今防衛大臣が言われた、米政府が言っている構造的には問題はないということは、今回の事故の原因究明とはまた別の話ですよね。つまり、原因究明とか情報提供は新たにこれからあるという判断でよろしいんですよね、防衛大臣。
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黒江哲郎#26
○政府参考人(黒江哲郎君) 今の先生の御質問でございますけれども、先ほど大臣から御紹介しました米側の、何といいますか、答えといいますのは、あくまで現時点での向こうが把握しておる内容ということでございます。
 したがいまして、今後、米側におきまして事故原因の究明といったものが進んでいけば、また新たな情報提供というのは我々に対してあるのであろうということを我々としても期待をしておるというところでございます。
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福山哲郎#27
○福山哲郎君 いつまでとかという話は、米側と今されているんでしょうか。
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黒江哲郎#28
○政府参考人(黒江哲郎君) 現時点におきましては、明確な期限でありますとか、そういったものというのが米側から示されておるわけではございません。
 当然のことながら、日本側からは、分かり次第速やかに我が方に情報提供してほしいということを申し入れておると、そういうことでございます。
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福山哲郎#29
○福山哲郎君 一般的に考えれば、ハワイの事故について、米側としても何らかの原因究明を国内としてやるはずです。そのことに対してはしっかりと同様に日本にも伝えていただいて、そのことを速やかに周辺自治体の住民ないし首長に説明しないとそこはいけないので、それは、米側がそれぞれの国内でやっていることに対して、ちゃんと並行して日本側にも情報提供していただけるようにということを強く求めたいというふうに思います。
 私は不公平な議論をしたくないのであえて申し上げますが、我々の政権のときに岩国にオスプレイが陸揚げをされるような場面がありましたので、我々も実はこのことについては責任の一端を担っております。だからこそ、周辺自治体の皆さんの不安を払拭するべくアメリカ側にきちっと伝えていただきたいと思いますし、今申し上げたように、いつかは分からないけどといったって、アメリカだって国内に対してちゃんと説明するに決まっているわけですから、そこの時期に対してきちっと遅滞なくやれるようにお伝えをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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