環境委員会

2015-06-09 参議院 全73発言

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会議録情報#0
平成二十七年六月九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島尻安伊子君
    理 事
                高橋 克法君
                中西 祐介君
                水岡 俊一君
                市田 忠義君
    委 員
                岩城 光英君
                尾辻 秀久君
                鴻池 祥肇君
                佐藤 信秋君
                中川 雅治君
                中曽根弘文君
                吉川ゆうみ君
                小見山幸治君
                櫻井  充君
                長浜 博行君
                浜野 喜史君
                杉  久武君
                清水 貴之君
                水野 賢一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻井 敏雄君
   参考人
       早稲田大学法学
       部・同大学院法
       務研究科教授   大塚  直君
       公益社団法人全
       国都市清掃会議
       専務理事     佐々木五郎君
       特定非営利活動
       法人コンシュー
       マーズ京都理事
       長        原   強君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○水銀による環境の汚染の防止に関する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○大気汚染防止法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
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島尻安伊子#1
○委員長(島尻安伊子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 水銀による環境の汚染の防止に関する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 本日は、両案の審査のため、参考人として早稲田大学法学部・同大学院法務研究科教授大塚直君、公益社団法人全国都市清掃会議専務理事佐々木五郎君及び特定非営利活動法人コンシューマーズ京都理事長原強君の三名に御出席いただいております。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜り、両案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 本日の議事の進め方でございますが、まず、大塚参考人、佐々木参考人、原参考人の順でお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、参考人の皆様及び質疑者の発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず大塚参考人にお願いいたします。大塚参考人。
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大塚直#2
○参考人(大塚直君) 早稲田大学の教授の大塚でございます。本日はこのような機会を与えていただきましてありがとうございます。
 水俣条約の国内法対応についてお話ししたいと思います。お手元のパワーポイントの資料とペーパーを御覧いただければと思います。
 私の調査審議への関与につきましては、ペーパーに記したとおりでございます。時間の関係で、水俣条約の背景とか我が国の状況、水俣条約の概要につきましては省略いたしまして、まず新法案と大気汚染防止法改正案を条約との関係で概観したいと思います。
 スライドの七を御覧ください。
 国内法化の主要点一でございます。水銀の供給源及び貿易についてでございます。
 まず、水銀の供給源につきましては、条約上、締約国は、新規の水銀の一次採掘の即時禁止、既存の水銀の一次採掘の十五年以内の禁止をするように努めるとしています。新法案におきましては、新規、既存を問わずに水銀鉱の掘採を禁止するとしておりまして、条約よりも厳しい対応をしています。
 次に、貿易でございますが、水俣条約におきましては、条約上認められた用途への使用等を除き金属水銀の輸出を原則禁止とし、かつ輸入国側の事前同意を条件とするなど厳しい規制をしておりますが、水銀化合物は当面規制しておりません。
 我が国におきましては、従来、年に七十から八十トン程度の金属水銀を輸出してきましたが、その多くは非鉄金属製錬の際のスラッジ由来でございます。リサイクルされた水銀である点に特色がございます。
 これに対する国内担保措置ですが、条約の締結による輸出の制限につきましては、外為法による措置、政省令改正で確保される予定でございます。
 答申に基づく政省令改正の整理といたしましては、輸出については原則禁止とし、最終用途が零細及び小規模金採掘、ASGMのものは全面禁止とし、特定の水銀化合物も輸出原則禁止とし、事前に最終使用者、最終用途が確認できるものに限って承認する、輸出後は事後確認を実施するということでございます。これらの全てにつきまして条約よりも厳しい対応がなされています。
 また、非締約国からの輸入につきましては、条約と同様に、条約上許可されない供給源からのものである場合には承認しないこととなります。
 次に、主要点の二、水銀添加製品に移ります。
 条約上は、まず第一に、附属書Aで、一定の水銀添加製品の段階的な廃止期限を設けて、製造及び輸出入の禁止を規定しています。二つ目として、これらの製品が最終製品に組み込まれることを防止するための措置、さらに三つ目として、条約発効時に知られていない新用途の水銀添加製品の製造、流通の抑制措置をとることとしています。
 我が国の現状といたしましては、今の三つに対応する国内法令は基本的に存在しておりません。そこで、新法案による国内担保措置といたしましては、この三つについて新法案で対処することが想定されています。
 一つ目につきましては、特定水銀使用製品の製造を原則禁止することといたしまして、さらに、製品の実態、流通の実態等を踏まえて、条約以上の深掘りとか規制時期の前倒しも検討されることを想定されています。政省令でこの点については規定されることになろうかと思います。この点に関して、規制の深掘り等が困難な場合におきましても、水銀含有の有無を表示することによって消費者の商品選択の際に認識できるようにするということによって市場で水銀使用製品を減らしていくというインセンティブを与えるということが重要でございます。
 二つ目の点でございますけれども、特定水銀使用製品の組立て製品への組み込みの禁止につきましては、条約の国内法化のために規定が必要となります。
 三つ目に、条約発効時に知られていない新用途の水銀使用製品の製造及び流通の抑制につきましては、人の健康の保護、生活環境の保全に寄与する場合を除いて、新用途の水銀使用製品の製造、販売をしてはならないとする基本原則が採用されます。
 さらに、条約を超える対応として、水銀使用製品の適正な回収のための各主体の責務といたしまして、市町村は廃水銀使用製品の適正な回収に必要な措置を講じ、事業者は水銀使用の表示等の情報を消費者に提供するなど、各主体の役割が規定されています。
 次に、外為法による国内担保措置についても少し申し上げておきたいと思います。
 特定水銀使用製品の輸出入の規制が行われ、また、ほかの製品に組み込まれた水銀使用製品の輸出入も規制されます。この点について内外無差別の原則が取られることが想定されています。今後、途上国からの輸入品についても水銀使用製品輸入禁止をする必要があること、試買調査等が行われることなどを指摘しておきたいと思います。
 次に、主要点の三に移ります。大気への排出でございます。
 これにつきましては、主に大気汚染防止法の一部を改正する法律案で対処することが想定されています。条約におきましては、附属書に掲げる五つの種類の施設からの水銀の大気への排出を規制するための措置をとるとするとともに、排出に関する目録の作成、維持を求めています。
 現在、我が国におきましては、水銀は大気汚染防止法に定める有害大気汚染物質の中でも優先取組物質として指定されています。事業者には排出状況の把握と排出抑制が求められています。また、環境省は水銀の排出目録を作成、公表しています。しかし、このような自主的な排出抑制の責務に基づく現在の対応につきましては、条約締結後も継続するということは難しいと考えられます。
 そこで、国内担保措置として、大気汚染防止法改正に基づく措置といたしましては、水銀排出施設の設置の届出の義務、排出基準の遵守義務が新規、既存の施設を問わずに課され、さらに、排出基準違反に対して必要に応じて改善勧告等及び改善命令等が発出できるものといたしまして、さらに、水銀排出者に対して水銀濃度の測定、記録、保存を義務付けることといたしております。また、五つの種類の施設以外につきましても、大気汚染防止法改正案では、水銀等の排出量が相当程度である施設につきましては排出抑制のための自主的な取組を求めています。
 また、新法案による措置としては、条約の八条七は目録の作成を要請しておりますので、排出に関する目録を新法に基づく計画、この法律の三条、新法の三条でございますけれども、において定めることが想定されています。
 次に、主要点の四に移ります。水銀廃棄物以外の水銀の環境上適正な暫定保管についてでございます。
 水俣条約は、水銀廃棄物の定義に該当しない一定の水銀及び水銀化合物につきまして、条約によって認められる用途のための暫定的な保管が環境上適正な方法で行われることを確保するための措置をとることとしています。
 我が国の状況といたしましては、国内では、廃棄物からの水銀回収事業者一社が年間約五十トンの水銀を保管しておりますが、それ以外は水銀使用製品製造事業者を中心といたしまして数十キログラムから一トン未満程度の比較的少量の保管がなされております。また、水銀の取扱いや保管につきましては、条約の求める措置を規定する国内法令はございません。そこで、新法案において国内担保措置をとることが考えられます。
 暫定保管につきましては、毒物劇物取締法と類似した管理指針を置きまして保管状況の報告を求めることが考えられます。新法案は、暫定保管を貯蔵という言葉で表し、国は水銀等の貯蔵に係る環境汚染を防止するための技術指針を定め、必要に応じて事業者に対して環境汚染防止のための措置を勧告することとしています。さらに、定期的に貯蔵状況等を国に報告することといたしております。
 次に、主要点の五に移ります。水銀廃棄物についてでございます。
 条約は、水銀廃棄物を環境上適正な方法で管理することなどを定めています。
 我が国の現状といたしましては、従来は、水銀を含む汚泥、燃え殻等は管理型最終処分場か遮断型最終処分場で処分されておりました。また、金属水銀は貴重な資源として利用されてきました。
 ここで注意を必要とするのは、水俣条約上の水銀廃棄物は、バーゼル条約の定義が使用されていますので、有価物も無価物も含む概念であるということでございます。これに対して我が国の廃棄物処理法の廃棄物概念は、基本的に無価物のみを廃棄物としておりますので、今回の水俣条約上の水銀廃棄物は、廃棄物処理法上の廃棄物以外にバーゼル廃棄物も含むということでございます。これにつきましてはスライドの三十を御参照ください。
 水俣条約を締結いたしますと、水銀の使用用途等が制限されることに伴って、市況によっては金属水銀等の有価性が失われていくということが予想されます。そのため、国内におきましては金属水銀等についても隙間のない対応を検討する必要が生じます。
 これにつきましては、新法案において、水銀含有再生資源として国内担保措置をとることが考えられています。条約上は水銀廃棄物でございますけれども、廃棄物処理法上の廃棄物でないもの、これを新法案では水銀含有再生資源と呼んでおりますが、これにつきましては、新法案は、まず第一に、国はその管理に係る環境汚染を防止するための技術指針を定め、必要に応じて事業者に対して環境汚染防止のための措置を勧告することといたしております。第二に、水銀含有再生資源を管理する者は定期的に管理状況等を国に報告することといたしております。この点は暫定保管、貯蔵に関する規律と同じでございます。
 水銀含有再生資源は、具体的には非鉄金属製錬由来のスラッジ等が想定されています。もっとも、水銀廃棄物の管理に関する要件につきましては、条約締約国会議で附属書を採択することとなっておりますので、この点の規制は将来的には改正される必要が生じる可能性もあると思われます。
 次に、もう一つの国内担保措置である廃棄物処理法上の水銀廃棄物について申し上げます。
 廃棄物処理法上の水銀廃棄物につきましては、まず廃金属水銀等の処理の問題がございます。廃金属水銀等は条約締結後は徐々に有価性を失っていくと考えられますので、これが廃棄物として扱われる場合には、特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物として指定することが考えられています。
 次に、水銀を含む汚泥とか焼却残渣につきましては、水銀汚染物と呼ばれていますが、この管理が問題となります。環境上より適正な管理を確実なものとするための措置が必要となります。これにつきましては、水銀又は水銀化合物を一定程度含む水銀汚染物を水銀含有産業廃棄物として指定します。また、特定の施設、具体的には非鉄製錬業の施設などが考えられますが、ここから排出される高濃度の水銀汚染物につきまして水銀の回収を義務付けることが考えられています。
 第三に、水銀添加廃製品の管理の問題がございます。これも、環境上より適正な管理を確実なものとするための措置が必要となります。水銀添加廃製品につきましては、一般廃棄物につきましては先ほど申し上げたとおりでございますけれども、産業廃棄物の水銀添加廃製品対策といたしましては、水銀が飛散しやすい又は溶出しやすい廃製品を水銀含有産業廃棄物として指定することが考えられています。
 概要の最後の点ですけれども、実施計画でございます。
 条約は、締約国は条約義務履行のための実施計画を作成、実行することができるとしています。その国内担保のために、新法案は、国は水銀等による環境汚染の防止に関する計画を策定することとし、そこで水銀対策の全体像や将来像を包括的に示すことが想定されています。
 以上が条約と法案との関係についての概観でございます。
 それでは、これらの法案を簡単に評価して、若干の課題を述べたいと思います。
 水俣条約の特色といたしまして、水銀及び水銀廃棄物の産出、貿易、使用、大気、水質、土壌への排出、廃棄、暫定保管というそのライフサイクルにおける包括的なアプローチを採用したということが挙げられます。今回の新法案、大気汚染防止法改正案はこれに対処するためのものでございますけれども、単に条約の要請を担保するだけでなく、それを超える部分を相当数備えているということに特色がございます。
 スライドの三十九と四十に記しておきましたけれども、条約を超えた対応をした点が多数ございます。
 まず、輸出につきましては、輸出を原則禁止とし、最終用途がASGMのものは全面禁止とし、特定の水銀化合物も輸出原則禁止とする、事前に最終使用者、最終用途が確認できるものに限って承認する、輸出後は事後確認を実施するというところが条約を超えている対応をしております。
 次に、水銀添加製品につきましては、特定水銀使用製品の製造の原則禁止についての深掘り、規制時期の前倒しをする、水銀使用製品の適正回収のための各主体の責務について定めるということをしています。
 また、大気への排出につきましては、五種類の業種以外に相当程度排出する施設に対して自主的な取組を求めるということをいたしております。
 さらに、ASGMにおける水銀等の使用の禁止とか、附属書Bに規定される特定製造工程における水銀等の使用を禁止しているという点も、条約を超えた対応をしている点でございます。
 このような条約を超えた対応をしている点に関しましては、水俣病を経験した我が国が世界の水俣病の発生防止のリーダーシップを発揮すべきこと、さらに我が国の国民性として魚をよく食べるということから説明ができると思われます。水俣条約という名前を冠した条約の国内法化に恥じない対応をしていると言ってよいと思われます。
 では、今後の課題として何が挙げられるでしょうか。
 まず、直ちに行うべきこととして三点挙げておきたいと思います。
 一つは、条約締結後、実施計画を早急に立てて、各環境媒体だけでなく、原料、製品、廃棄物及び環境媒体間の水銀等の移動を含めた計画を打ち出すことでございます。二つ目は、家庭から排出される体温計、血圧計の効果的な回収方法、処理体制を自治体が事業者と連携しつつ構築し、国はこれを支援することでございます。三つ目に、金属水銀の安定化のために金属水銀の硫化施設の設置をすることでございます。
 他方、廃金属水銀等の処理体制とか長期的なモニタリングにつきましては、まず、廃棄物処理法に基づいて排出事業者において適切に管理することが重要でございます。そして、廃金属水銀等の長期的な管理のため、国を含めた関係者の適切な役割分担を検討することが必要でございます。この点は中長期的な課題となります。
 最後に、新法案に関連する点として、環境法全般との関係で問題となることを一点だけ申し上げておきたいと思います。
 先ほど申しましたように、我が国の廃棄物処理法上の廃棄物の定義は国際的な廃棄物の定義とは違っております。水銀含有再生資源は、条約上は水銀廃棄物に該当します。この水銀含有再生資源は、現在は有価での取引が行われているとしても、今後、水銀の市場価値が低落していくことなどによって廃棄物処理法上の廃棄物により近づくことが予想されます。
 そうした中で、水銀含有再生資源に関する規律は、水銀等の貯蔵に対する規律に近づけるのではなく、むしろ廃棄物処理法上の水銀廃棄物に近づけるべきではないか、その方が国際的な廃棄物の定義を重視していることになりますし、事柄の性質上も適切であるということを申し上げておきたいと思います。
 以上で私の説明を終わらせていただきます。
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島尻安伊子#3
○委員長(島尻安伊子君) ありがとうございました。
 次に、佐々木参考人、お願いいたします。佐々木参考人。
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佐々木五郎#4
○参考人(佐々木五郎君) 全国都市清掃会議の専務理事をしております佐々木と申します。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料に基づいて御説明をいたします。
 まず、一枚おめくりいただきまして、一ポツでございますが、私どもの組織の概要が書かれております。全国の自治体でつくる公益社団法人でございまして、廃棄物行政の問題解決のために組織する唯一の全国組織であるというふうに考えております。昭和二十二年に発足いたしまして、平成二十四年に公益法人として認可を受けております。参加自治体は、加入率で、自治体の数では五〇%でございますが、それは町村の加入が非常に少のうございましてあれですが、全体の参加自治体の人口で申し上げますと、カバー率は八五%でございます。
 次のページを御覧ください。活動内容といたしましては、ここに九つ書いてありますが、本事案に関係する乾電池等の水銀広域回収処理事業というのを国の依頼を受けて私どもが実施しております。
 次を御覧ください。その乾電池、蛍光管等の水銀含有廃棄物の回収、リサイクルの状況でございます。
 全国の市町村の廃棄物処理におきましては、資源物の分別排出、収集、いわゆる3Rの推進が行われておりまして、電池や蛍光管等は約七割の自治体で不燃物あるいは危険物として分別排出、収集されているところでございます。リサイクル、この場合は水銀回収でございますが、多くの自治体では、私どもが行っている全都清ルート、それから市区町村が入札等によってリサイクルをしております独自ルートによって水銀の回収など適正に処理されているところでございます。
 それから三番目に、埋立てをしている場合でございますが、リサイクルをしていない場合は大体埋立てになるわけでございますが、遮水シートによる遮水工等、あるいは排水管理施設をきちっと設置し、排水管理基準に基づいて排水管理を行っておりますので、最終処分場外へ排出することのないように適切に管理されているところでございます。
 次のスライドを御覧ください。先ほど申し上げました全都清ルートと独自ルート、市町村の独自ルートでございます。これは産業廃棄物を除いたものでございまして、ここに書いてありますように、平成二十六年度はそれぞれ、くしくも同じ量になりましたが、百七十キログラムが回収されているところでございます。
 次のページを御覧ください。三ポツは一般廃棄物焼却施設による排ガス対策でございます。
 平成十一年のダイオキシン類の特別措置法のダイオキシン規制に対応するため、活性炭吹き込みバグフィルターという整備が行われております。大体八百五十度から千三百度ぐらいで温度で焼却をして二百度ぐらいまで冷やす、そういうことでバグフィルターで吸着をするという方法でございますが、水銀に関しても基本的に同じ対策が効果があると言われております。それで水銀が除去されることが確認されておりまして、実験では七〇から九〇、あるいは研究者の調査では九〇%以上水銀が回収されると言われております。
 それから、水銀に関しての自主基準でございます。現在、水銀に関しては、焼却施設の排ガスに関して基準がございません。一部自治体では自主基準を設けて測定を行っております。ただ、多くの自治体では基準がないため測定を行っていないというのが現状でございます。
 一例を申し上げますと、自主基準の例ということで、〇・〇五ミリグラムノルマル立米ということでございます。それで、その自主基準に基づいてやっている測定値の平均値でございますが、〇・〇〇九から〇・〇二三ミリグラムノルマル立米ということになっておりまして、ほとんどが基準値内ということが言えると思います。
 それから、条例によって基準を設けてやっておる自治体もございます。県などの生活環境保全条例というような中で測定をしている自治体がございます。規制値の例としては、排出口で〇・二ミリグラム、〇・六ミリグラムあるいは〇・一から一ミリグラムいずれもノルマル立米でございますが、これらの自治体の測定結果としては、いずれも基準値以下であることが確認されております。
 次を御覧ください。先ほど、一部の自治体で埋立てをしているということを申し上げましたが、その状況を御説明をいたします。
 まず、先ほど言いましたように、遮水シートや排水処理施設などによって適正に管理されております。最終処分場の公共用水域への排出基準は、総水銀で〇・〇〇五ミリグラムリットル、それからアルキル水銀はND、検出されては駄目だということになっております。
 自治体の最終処分場の状況でございますが、ここ数年は残余年数、残余容量というのが、残余年数は増えておりますが、ここ数年横ばい傾向でありまして、厳しい状況が続いておりますので、今後とも延命化を図っていく必要があるというふうに考えております。
 次に、五ポツでございます。水銀添加廃製品の回収における課題というものを整理しました。
 多くの自治体では、電池や蛍光管等については分別排出、分別収集が行われており、水銀回収も併せて行っているところでございますが、水銀使用の血圧計、体温計についてきちっとした分別区分が示されていない自治体もございます。私どもは、水銀添加廃製品は少なくとも不燃物として分別収集し、焼却することなく水銀を回収することが求められているというふうに考えております。
 また、水銀を使用した血圧計、体温計等は、現在、国内ではほとんど製造されていないとされておりますが、各家庭には水銀を使用した血圧計、体温計等が退蔵されております。この退蔵品が可燃ごみと一緒に不適切に排出された場合、廃棄物処理に大きな影響が出ます。そのため、家庭内に退蔵されている不用となった水銀使用血圧計、体温計などを分別回収し、水銀回収などの適正処理を行う、特に、退蔵品でございますので、ここに書いてありますように集中的に行うのが効果があるのではないかというふうに思っているところでございます。
 市民啓発とモデル事業の件でございますが、まず市民に水銀あるいは水俣条約のことを正しく理解をしてもらう、それで適正に分別をしてもらう、あるいは回収、処理をすることが必要だということを考えておりまして、市民への啓発、特に水銀の入っている製品をきちっと分かるようにしていただきたいと、そういったことも含めて市民啓発をお願いしたいというふうに思っておりますし、家庭に退蔵されている水銀血圧計、体温計を、モデル事業で市民啓発を兼ねながら一緒に実施していくことが効果があるのではないかというふうに考えているところでございます。
 以降が私どものやっておる、参考資料で用意しましたが、回収事業の概要でございます。
 昭和六十年、水銀の含有されている乾電池が大きな問題になりまして、当時の厚生省、現環境省から「使用済み乾電池の適正処理の推進を援助する組織体制の整備に関する依頼」ということが私どもにありまして、連絡会議をつくり、六十一年から処理事業としてスタートしたところでございます。以降、平成十一年に蛍光管を対象に加え、現在に至っているところでございます。
 次の二ポツでございますが、の(2)の、この水銀広域回収事業に参加するためには連絡会に一応登録していただく必要がございます。二十七年五月現在の登録数は、延べ市町村にいたしまして九百三十一市区町村ということになってございます。
 一枚おめくりをいただきまして、ずっと行きましてスライドの十四ページを御覧ください。使用済乾電池、蛍光管がどういうふうにして輸送されているかということをポンチ絵にしたものでございます。
 まず、使用済みの蛍光管、乾電池をドラム缶や専用容器に入れてトラックでJRのコンテナ駅に持っていきます。それで、JRの貨物によって北海道の北見市に送ります。それで、北見市からトラックで、処理施設と書いてありますが、イトムカ鉱業所というところに送ります。それで、一部の港からは基本的に船便で北海道の釧路へ行きまして、釧路からトラックで運ぶということで処理をされているところでございます。
 あとは、実績その他、グラフや表にしておりますので、参考まで御覧いただければと思います。
 以上でございます。
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島尻安伊子#5
○委員長(島尻安伊子君) ありがとうございました。
 次に、原参考人、お願いいたします。原参考人。
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原強#6
○参考人(原強君) コンシューマーズ京都の原でございます。
 本日はこのような機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私どもは、NPO法人格を持った消費者団体でございます。ということで、消費者団体の立場から今度の二法についての意見を述べたいと思います。
 お手元に意見の概要、それから私どもが配布しておりますパンフレット、チラシなどお配りいただいておると思います。また、参議院の環境委員会の調査室の方の作られました討議資料といいましょうか資料集にも、事前の法案の資料集、それから今日の資料集にも関連資料をいろいろ集めていただいております。大変有り難いことだと思います。御参照いただければと思います。
 私どもの会は、一九七二年に京都消費者団体連絡協議会という会として発足をいたしまして、二〇〇三年にNPO法人になりました。NPO法人になるに当たっては、消費者保護と環境保全という二つの領域で、当時の所轄庁は京都府でありましたが、京都府から認証を受けております。
 私どもの環境領域の活動、御案内のように京都議定書の町でもありますのでCO2の問題も関わりますけれども、今回の法案との関係では、NPO法人になってから、家庭から出る厄介なごみというテーマを取り上げましていろいろなことをやりました。その中で、蛍光管の適正処理というテーマが浮かび上がってまいりました。ほぼ十年以上これでやってきたわけですけれども、その間にちょうど水銀条約というものが話題になり始めまして、どんな水銀条約ができるんだろうか、採択した後は、どんな条約ができたんだろうか、条約ができた以上国内対策が要るよね、それどういうふうにしたらいいんだろうねと、こういう情報提供とか啓発のセミナーとかシンポジウムを業界団体の方と御一緒にやってきたという経緯がございます。お手元の資料もそういう際に役立ててきたものであります。
 一番最近の取組は、今日お配りしたこの水銀体温計・血圧計の回収実験、こういうようなことを消費者団体の立場でやっております。ですから、家庭で眠っている体温計とか血圧計をこの際一気に大掃除しましょうという取組をこの法も求めていると思うのですけれども、消費者団体、NPOの側でこういうことができないかということでやってみたものであります。
 今回は、京都市の北区の市民のイベントの会場に京都市のエコまちステーションの資源物回収コーナーがつくられましたが、その脇に私どものブースも置かせてもらって、そこに持ってきてくださいということをやりました。当日、四十六本の水銀体温計が集まりました。この数字を大きいと見るか小さいと見るか、現場の感覚でいくと、これはとんでもない多くの数字が集まったと、こんなふうに評価していただけるんじゃないかなと思っています。
 そういうようなことをやっておりまして、今回の法律につきまして、もちろん私どもは大歓迎ということであります。私どもが頑張っていく上で根拠になる法律が欲しかったわけですから、できるのはとてもうれしいというふうに思っています。とするならば、水俣病の経験を持っている国として、国際的にリーダーシップが発揮できるような実質的な実効性のある対策を法律で作っていただきたいと、こんなふうに思っているわけでございます。
 私どもから見て、こういう点を考えてもらうと実効性が担保できるのではないかというようなことを、あと幾つか申し上げてみたいと思います。
 一点目は、市町村の責務と国の責務という、これは法律では、十六条、十七条に関わることでございます。
 我が国では、家庭から出るごみは一般廃棄物として市町村によって回収、処理されております。したがって、この法律の下でも、家庭から出る水銀廃棄物は市町村の手で回収されていくということになるわけでありますけれども、市町村の置かれている実態から見ますと、努力をしてできることと、努力してもできないことがあるという現実があるんだと思います。
 先ほど、佐々木さんの方からは、全国の七割の市町村で取り組んでいるというお話がありましたけれども、それは、何らかの取組メニューを持っているという自治体が七割あるということであって、全部の七割が集まっているわけじゃありませんよね。ですから、手付かずの三割の自治体はどうなっているんだろう、やっている自治体でもどのくらい集まっているんだろうかと、これは回収量から逆算をしていく必要があります。京都市も、頑張っているとはいえ、まだ五十トン級の回収量であります。
 ですから、全国的に、どういう根拠でこの回収率を計算するかというのも難しいんですけれども、三割レベルの回収だと、こういうふうによく言われておりますが、そういう実態だと思います。ですから、七割の分を逆に集めなきゃいけないというときに、市町村が頑張れる条件をどうつくっていただけるかということが問題になると思います。
 昨年、京都では、京都府や京都市から水銀条約の早期発効と国内対策の確立を求める意見書が出されております。全部で十の意見書が出ております。この意見書が議論される過程を私どもも見ておりましたけれども、自治体にできることは限られるので国の対策を求めると、こういうのが基調になっていたと思います。
 例えば、京都市からの意見書を見ますと、多くの自治体が水銀を含有する家庭ごみの全てを回収することは困難であり、水銀の適正な処理を確保するためには、製造・販売事業者も協力して回収する仕組みが不可欠である。よって、国におかれては、水銀含有廃棄物の適正処理を確保するための実効性の高い枠組みを早期に確立することを強く求めると。こういうふうな意見書になっています。これが各地の市町村の声だと思います。
 ですから、私が今回も申し上げたいのは、今回の法案の下で、国として市町村の要望をよく聞いて、その取組に対して、法文上は技術的な助言ということが出てまいりますけれども、その枠を超えた具体的な財政的支援を伴うようなバックアップをどのように行っていただくのかと。あるいは、国が関与して、水銀廃棄物の回収、適正処理システムをどうつくっていくのかと、こういう点に踏み込んでいただくことを期待したいなと思っております。
 二つ目の論点は、事業者の責務に関してであります。これは法律では第十八条に関わることであります。
 事業者の責務ということで一般的に考えられますのは、メーカー、製造者としての責務ということと、一方で、廃棄物を排出する排出事業者としての責務といったことが出てくると思います。メーカーとしての責任といった場合、これから水銀条約の下で製品が次々開発されて出回っていくということは余り考えられないと思います。ですから、既に出回っている製品、あるいは既にもう出回って廃棄物になってくるという製品、こういうものに対して、じゃ、メーカーがどういう責任が持てるのかというところが問われると思います。
 ごみの世界では拡大生産者責任という考え方がよく出てくるわけですけれども、我が国においてはこの考え方がなかなか定着しておりません。この考え方を水銀廃棄物にどう適用していただけるのかという点は、皆様の審議を注目したいと思っております。実際にはもうなくなってしまっているメーカーとかそういったものがあって、過去に遡って責任を追いかけるということはなかなか難しそうな気がいたしますが、やはり考えていただきたいなというふうに思っている点でございます。
 それから、今回、法律の中で、水銀製品に関して情報提供あるいは表示と、こういうことが書かれております。これは大変有り難いことでありまして、消費者としては歓迎したいというふうに思っています。
 実態としまして、消費者市民の中で蛍光管に水銀が入っているということを正しく認識している方、非常に限られるわけですよね。大学で非常勤講師で授業もやりますけど、学生たちでも、水銀の話をして、えっ、そうなんですかというのが実態です。ですから、蛍光管の商品のパッケージに水銀が入っているよ、これは注意して使って、ごみに出すときも注意してねと、こういう表示をきちんとしてもらいたいという声は当然出てくるわけで、去年の四月の二十二日の衆議院の消費者問題委員会で、これ民主党の泉健太さんが話題にされて、そうだねという議論がされたのを覚えております。ですから、今回こういう法律が準備されることは大変有り難いわけです。
 ところが、そういうパッケージが付けられたとしても、マークが付けられたとして、それを正しく読む力が消費者になければ意味がないという点があります。ですから、消費者の中で水銀についての啓発あるいは消費者教育、こういうものをどういうふうに進めるかというのがとても大事な課題だと思っています。ですから、私ども消費者団体としてもここは頑張るにしても、メーカーの方がこれは水銀が入った製品なんだよということをきちんと消費者に向けて啓発、教育をしてもらうと、こういう役割を是非担ってほしいなというふうに思うんです。
 同時に、そういう表示や情報提供があっても、精いっぱい書けるのは、これをごみに出すときは地域のごみのルールに従って出してくださいとしか書けないと思うんです。おととい薬局に行って、水銀体温計、まだ売っているのを確認しました。その体温計の説明書を見ると、そういうふうに書いてあります。とすると、その地域のルールがあってこそ説明は意味があるんです。その地域において水銀体温計の回収システムがないときに、その説明は逆に混乱を招くだけで意味がないと思いますね。ですから、表示制度というのは社会システムの象徴的なものだと思うんです。ですからとても大事なものなんですが、社会経済システムを整備しながらその表示の仕組みを考えてもらわないと駄目なんじゃないかなと思います。
 そして、この表示の仕組みをどういうふうにつくっていただけるのか、消費者の参加の道はあるんでしょうかと、こういったことを申し上げておきたいなというふうに思いました。メーカーもそういう際に応分の役割を果たしていただく必要があるのではないかと。市町村どうぞと言うのではなくて、我々も頑張るよと、こういうふうに言ってほしいなと思っています。
 それから、排出者の問題でありますけれども、大手の事業所では、これまでから、蛍光灯にしましても適正な処理がされていると思うんですが、中小零細事業者の場合どうなるのかということであります。魚屋さんや八百屋さんが蛍光灯一本ごみに出す、これ法的に言った場合、微妙ですけど、厳密に言えば産業廃棄物ですよね。そうすると、適正処理をされる事業者と処理委託契約を交わしてマニフェスト管理やってくださいというふうになるんですけれども、実際にはそんなことはほとんどされていないという状況があると思うんです。ですから、こういう部分について、家庭から出るごみに準じた零細な事業所から出るごみの回収を、事業者と行政が組みになって何らかの仕組みを考えてもらうという必要があるんじゃないか、あるいはオフィス町内会的な自主的な回収をする仕組みをつくってもらうと、こんなこともあってよいのではないかなというふうに思っています。
 それから、別格な議論が要るのが医療機関だと思うんです。医療機関が自らお出しになる事業所からの医療系の廃棄物の中で水銀廃棄物をどう扱われるかという点ではやはり格別の努力が必要でありますし、それをみんなあなたたちがやれよというだけではうまくいかないというのを、医師会からの御要望としても、何らかの国からの援助がいただけないかと、こういうふうに表れているんじゃないかなというふうに思います。ここは是非お考えいただきたいし、医療機関の皆様とよく協議をいただきたいなと思います。
 三番目、保管の問題であります。これは第七章で条文がありますけれど、これは衆議院の委員会で野村興産の社長さんが意見を述べておられます。これに尽きるんだろうと思いますが、私の立場からも、現場を見ていて、保管をする場合、その技術は何とか開発されると思うんです。それのコストを誰がどういうふうに負担するのかと。言わば、保管ビジネスが成立しなければこれは長続きしないと思うんです。その仕組みが、これからマーケットがなくなって、排出されるのもこれが最後ですよ、ずっと野村興産、保管しなきゃいけないといったときに、そのお金はどこから出るんでしょうねとなりますよね。そういう点が気になるところでございます。ですから、国としてもここは踏み込んでいただいて、検討いただきたいなと思います。
 四番目が、排出基準。これは大防法の一部改正の案件でありますけれど、申し上げたいのは、どこから水銀が排出されているのか、そのどこから、どの事業所からというのを具体的な水銀大気排出のインベントリーとしてまとめていかれるときに、やはり限りなく具体的にデータを示していただきたいというふうに思うんです。
 私は、ごみの問題に関わっていましたので、ごみのところ、かなりレベルが良くなっていると思っていましたけれども、今出ているのは、環境省の資料でも二四%ぐらい出ているということになっていますね。他方で、セメントが二九%とか鉄鋼が二五%とか、あるいはこれから増えていく石炭火力、現状五%、これがもっと増えていくんだろうと。こういう部分について、どの企業のどの事業所から出ているのか、ここを押さえないと、公害対策の経験、これは発生源対策であるということだと思うんですね。この点で、やはりデータからみんなで議論ができるようにしていただきたいと思います。
 もう時間ですので終わりますけれど、これから計画作りや政省令が作られていくと思いますけれど、この議論をする場合に、私ども消費者団体の意見も十分に聞いていただきますようにお願いをして、おしまいにしたいと思います。
 どうもありがとうございました。
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島尻安伊子#7
○委員長(島尻安伊子君) ありがとうございました。
 以上で参考人の皆様の意見陳述は終了いたしました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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吉川ゆうみ#8
○吉川ゆうみ君 自由民主党、吉川ゆうみでございます。
 本日は、大塚先生、そして佐々木専務理事、また原理事長、大変貴重なお話をいただきまして、誠にありがとうございました。
 私の方からは、いろいろとお伺いさせていただきたいことあるんですけれども、時間の制約もございますので、主に大塚参考人と佐々木参考人の方にお伺いをさせていただきたいなというふうに思います。
 まず、時間もございますので、早速質問の方に入らせていただきたいと思いますけれども、水銀による環境汚染の防止に関する法律案関係について、昨年末に取りまとめられました中央審議会の答申の中では、水銀や水銀含有再生資源についてどのような措置を新法に基づいて導入することを提言していらっしゃるのでしょうかということを大塚先生の方にお伺いしたいと思います。
 また、どのような措置を新法に導入することを提言されているのかに加えまして、これらの措置、これは条約担保の観点から大変必要不可欠なものであり、妥当な措置と考えていらっしゃるのか、その点についても御教示をいただければというふうに思います。
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大塚直#9
○参考人(大塚直君) 水銀等につきましては、先ほどのパワーポイントの資料のスライドの二十六辺りからが関係いたしますが、水銀等につきましては、指針による貯蔵、それから勧告、定期報告の義務が課されるということが考えられています。それから、再生資源の方につきましては、三十一からでございますけれども、やはり指針による管理、それから勧告、定期報告義務ということが考えられています。
 条約上は、水銀等につきましても、水銀含有再生資源につきましても、締約国が従うこととされている指針とか要件というのが今後締約国会議で採択されることになっております。我が国の指針等のこの措置は、条約の規定に先立って措置を行うというものでございまして、条約の担保の観点からは必要不可欠以上の措置をとっているということになっておりまして、妥当であると思われます。今後の締約国会議において指針とか要件が採択された場合には、法改正も視野に入れて御検討いただく必要が出てくると考えております。
 以上でございます。
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吉川ゆうみ#10
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。今後は法改正も含めていろいろな検討が出てくるということでございました。
 次に、我が国における水銀の使用、これは主に蛍光ランプあるいは電池製造でございますけれども、年間まだ八トン程度の水銀が使用されていると認識をいたしております。これらの水銀使用製品について、条約により一定の水銀含有量基準あるいは排出基準等の規制が新法により規定されているということになるかと思いますけれども、昨年末の答申においては、条約以上の措置として、これらの水銀使用製品の水銀含有量の深掘り、また廃止期限の前倒しを答申されたというふうに伺いました。その意義についてどのようなものか、大塚先生にお伺いをしたいと思います。
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大塚直#11
○参考人(大塚直君) ありがとうございます。
 水銀含有量の深掘りとか廃止期限の前倒しについてでございますけれども、三点ほど意義があると思っております。一つは、これによって我が国が先進国としての責務を果たすという意義でございます。それから二つ目に、今回の条約が水俣条約という名前を冠しておりますので、その点からも我が国がリーダーシップを発揮するという必要がございますので、条約を超える対応をするということが重要であると思っています。第三に、技術的にも対応可能であるということが理由になっておりますので、その観点からも特に問題がないということを申し上げておきたいと思います。
 以上でございます。
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吉川ゆうみ#12
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 次に、大気汚染防止法の一部を改正する法律案について、こちらは佐々木専務理事の方にお伺いをさせていただきたいと思います。
 先ほど佐々木参考人の御説明の中にも一般廃棄物焼却施設における排ガス対策について御説明をいただきましたけれども、今回の大気汚染防止法の改正により、廃棄物焼却施設も、これも水銀大気排出規制が課されるというようになるかと考えられます。
 我が国においては、電池などに含まれる水銀が大幅に減っていること、あるいはダイオキシン類対策などを講じてきた結果、一九八〇年代に比べますと一般廃棄物焼却施設からの水銀の大気排出量、これはかなり大幅に減ってきているというふうに私理解をしております。
 とはいうものの、やはり焼却施設、これは水銀含有量、大気に放出される最後のとりでということもございますので、この水銀の大気排出抑制、これに資する対策として、先ほどのスライドの中にもございましたバグフィルターの部分とか御説明いただきましたけれども、廃棄物焼却施設で講じている対策、これをもう少し深掘りして詳しくお教えをいただければと、自主基準など御説明はいただきましたけれども、もう少し詳しくお聞かせいただければというふうに思います。
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佐々木五郎#13
○参考人(佐々木五郎君) 市町村における焼却施設でございますが、先ほど言いましたように、ダイオキシン特措法で排ガス対策というのが画期的に進んだわけです。
 先ほども少し申し上げましたが、ダイオキシンに対する対策と水銀に対する対策というのは基本的に、機械的にあるいは処理的に申し上げますと、ほとんど同じなわけですね。熱して冷ます、それで吸着をする、それで相当量が取れるということが確認されております。
 それで、先生も今おっしゃられたように、まず、来る廃棄物がどんどんどんどん、もう水銀が少なくなっている。それから、分別排出をしてできるだけ焼却をしないということで、その水際のところでまず水銀対策をして、万一入った場合もバグフィルター等々で吸着をすると。それから、一部の施設では、煙を水で洗うというようなこともやられている施設もございます。
 いずれにしても、現在のダイオキシン特措法による対策で水銀についてはかなり問題なく処理されているというふうに思っておりますし、実際に、今後仮に、〇・〇五ミリグラムノルマル立米という基準があるんですが、一時的に超えることは確かにあるんですね、瞬間的に。ただ、それはもう長時間ではなくて、すぐまた基準値以下になるんですが、そういった場合も、基本的に排ガス中の濃度と、それからいわゆる大気中の濃度というのは全く異なるわけで、もう健康に与える影響というのはほとんどありませんというのが実態でございまして、焼却施設については十分対策を講じているのではないかなというふうに思っております。
 以上でございます。
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吉川ゆうみ#14
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 元々がかなり減っていて、その中において、ダイオキシン対策と水銀対策、ほぼ同じで、様々な対策を取られているということをお伺いいたしましたけれども、ただ、先ほど原理事長のお話にもございました、現時点でも水銀廃棄物を焼却することによる水銀の大気排出量、まだまだ多い、原理事長がおっしゃったように、廃棄物焼却施設二四%、あるいはセメント製造施設二九%ということがあるかと思います。
 今回、製品製造規制を導入することを踏まえれば、水銀を含む電池や蛍光灯の量、これは長期的には更に減っていくのではないかというふうに考えられるものの、大気排出を抑制する観点、ほとんど健康にも大丈夫ですよというお話ございましたけれども、更に抑制していくという観点からも、先ほど原理事長がおっしゃっておられましたとおり、国民や事業者が製品等を購入する際に、水銀を含有しない、あるいはどんなものに水銀が含まれているのかというものの説明を製品に付けていくなど、製品のそういった表示の部分、あるいは入口対策として水銀を含む廃棄物について分別回収を促進していく、そういったことが重要ではないかというふうに考えております。
 この点につきましても、こちらは佐々木専務理事と、また大塚先生にも今後の対策についてお伺いをできればというふうに思います。よろしくお願いいたします。
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佐々木五郎#15
○参考人(佐々木五郎君) 先ほど申し上げましたように、七割の自治体が分別回収をしていると、反対に言えば三割の自治体がまだということで、いろんな諸事情はあるんですが、水銀条約を機にやはり自分たちがどうしたらいいかということを考える時期に来ていると私は思っていますので、そういった意味で、こういった製品に入っていますよと市民に知らせるという、それは国においても製品リストを作るとか、あるいはパッケージなり何らか製品に表示をしていく、そういったことが必要でありますし、もう一つは、やはり廃棄物の処理の責任を有する自治体としては、基本的にどうしたらいいか、どうしたら効率的に適正にできるかと。いろんな工夫がされております、自治体で。そういった情報を共有しながら、あるいは環境省の方にそういった先進的な取組、うちと同じ規模のところでこんな工夫をしてやっているんだと、そういったような事例を出していただく。
 それともう一つは、先ほども申し上げましたが、いわゆるモデル事業でどんどん広げていく、問題意識を持って、それで退蔵されているものをとにかくかき出すということが大事なんだろうと思いまして、私どももモデル事業を実際やりました。それで、一か月ぐらいで相当数が出てきました。あるいは、半年間やったらその年の一年分以上の水銀が回収されたと。一回たまっているものを出せば、あとは、先生おっしゃられたように、電池、蛍光灯、限定されたものであり、だんだんだんだん少なくなっていくものでございますので、退蔵されたものをまずきちっと出す、回収するという、そういった意味でモデル事業などが非常に効果があるのではないかなと思っております。
 以上でございます。
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大塚直#16
○参考人(大塚直君) ありがとうございます。
 先生が御指摘のように、表示及び分別収集の促進というのは極めて重要であると考えています。表示につきましては、今後、国の方からガイドラインを策定することが検討されるのではないかと思います。それから、表示につきましては、製品に印字できないような場合に問題があり得るわけですけれども、取扱説明書等で対処するということが考えられると思います。
 回収ルートの作成につきましては、先ほど佐々木参考人の方からおっしゃっていただいたとおりでございますけれども、自治体とか事業者を中心に是非御尽力いただきたいと思いますし、国からは技術的な支援をするということが考えられるところであると思っております。
 以上でございます。
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吉川ゆうみ#17
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 本当に様々な自治体、あるいは制度をつくられる方からもいろいろな検討がされているということで、またそれをしっかりと深掘りしていかないといけないなというふうに思いました。
 そのほか、廃棄物、あるいは我が国からの輸出入のところもこれも非常に重要な部分でございますのでお伺いをしたかったんですけれども、お時間の関係がございますので、ここで私の質問を終わりとさせていただきたいと思います。
 大変貴重なお話、ありがとうございました。
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長浜博行#18
○長浜博行君 貴重な御意見を頂戴をしまして、ありがとうございます。
 大塚先生にまず伺いたいわけでありますけれども、この水俣条約、UNEP、国連の環境計画が主導して、今世紀初頭から作業が進んでいたというふうにも思います。ですから、十数年の月日がたち、前回、環境省に対する質疑も行われておりまして、そのときに、二十世紀型の公害の水俣病における金属水銀あるいは有機水銀、メチル水銀ですね、この水銀の中における区別なんかも前回の環境省への質疑の中には出ていたわけでありますけれども、水俣病をもし起源とするならば、もう半世紀以上の月日がたつ状況の中において、取りまとめられた水俣条約を条約自体の内容として先生はどのように評価をされておるんでしょうか。これは法案に入る前の質問です。
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大塚直#19
○参考人(大塚直君) ありがとうございます。
 御指摘のように、我が国では水俣病の経験があるわけでございますけれども、世界的に今一番問題になっているのは、先ほど申しましたASGMという零細の金採掘とか小規模の金採掘が最も問題になっているところでございます。さらに、大気汚染等々、先ほど申し上げたようなところもございます。
 今回の条約につきましては、まず、条約で義務付けをするということに関して、当初は発展途上国の中から消極的な意見も実はありましたのでなかなか進まなかったわけですけれども、オバマ大統領になった後、義務付けをする条約を作るという方針が固まったようなところがございます。
 条約につきましては、先ほどもちょっと申しましたけれども、産出のところから、製品とか排出とか全てを含めて水銀等のライフサイクル全体にわたった包括的な条約を作ったと。一つの物質についてこういう条約を作ったのは初めてでございますので、そういう観点からは非常に注目される画期的なものであったと考えております。
 ただ、どうしても交渉して作っているものでございますので、特に発展途上国に関しては少し水銀使用製品に関して規制を遅らせてもいいようにしているとか、いろいろな妥協はもちろんされているわけでございますし、各締約国の裁量の余地というのも残しているところはあるわけでございますけれども、しかし、このような条約が採択されたということは非常に重要であるし、画期的なことだと考えているところでございます。
 以上でございます。
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長浜博行#20
○長浜博行君 五十か国が締約をして発効するという過程を踏むわけでありますが、我が国の名前が冠されたこの条約の発効に至る道筋を含めての実効性、それから、世界各国における環境行政の中での位置付けとして、発効する期間も含めて見通しは先生どのように見ておられますか。
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大塚直#21
○参考人(大塚直君) ありがとうございます。
 UNEPからの予想としては、二〇一六年だと思いましたが、に発効することが予想されていると思いますけれども、我が国におきましても、特に発展途上国がその条約を締結できるように様々な支援を含めて働きかけをしていく必要があると思いますし、現にこれからされていくのではないかと考えているところでございます。
 以上です。
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長浜博行#22
○長浜博行君 佐々木参考人と原参考人に伺いますが、今回、今の条約を担保する法律としてこの二つの法律を議論しているわけですね。これが成立しなければ、日本はこれに署名できないわけですから。そうすると、実務を担われている佐々木さんとか、それからまさに消費者の皆様方の意見を聞かれている原さんとか、実際、実務が、この法律が成立することによる前と後で何か大幅に変更されるという、画期的にこの法律によって世の中ががらっと変わるような、そういう意味合いを持つ法案なんでしょうか。今申し上げたように、ちょっと嫌らしい言い方ですが、条約を成立させるためにこの法律を今議論をしているわけですが。お願いします。
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佐々木五郎#23
○参考人(佐々木五郎君) 自治体の廃棄物処理の現状からいいますと、先ほど言いましたように、水銀に対して多くの自治体が関心を持ち、取り組んでいるところでもございまして、この条約が発効したとしても何かすぐ手足が動かなくなるような困ったような事態というのはないだろうと。むしろ自治体にとって、やはり水銀に対してきちっと適正処理を進めていくという、そういったきっかけになるいい機会ではないかなというふうに私は思っております。
 以上でございます。
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原強#24
○参考人(原強君) ありがとうございます。
 私が思いますには、この法律ができて直ちに状況が変わるというものではやっぱりないと思うんです。
 と言いますのも、この法律文を見ましても、今日も御指摘しました、国の責務、市町村の責務、事業者の責務というの、第十六条、第十七条、十八条と三つの条文でしかないんですよね。これを受けていくような政省令を作るというのも、後ろの方の条項でも、この十六、十七、十八を受けた政省令をどう作るかというのは書いていないですよね。これについての政省令は施行期日の部分にしかないんですよね。だから、これは全てこれから作る実施計画のところに委ねられてくるということだと思うんです。
 だから、その実施計画を作る手順はどうなのかと。これまでの中央環境審議会などで議論をして、産構審ですかね、そことで議論をして決めるということですよね。そういう議論のプロセスにどこまで消費者、国民が参加できるのか、巻き込まれているのか、あるいは、どういう広報がされていくのかと、その辺りがないと多分実効性が担保しにくいのではないかと。
 ですから、お手元のこのチラシの裏側にアンケートを今はやっているんですよね、こういうので市民の反応を見ても、水銀条約というのを知っていますか、これ、ほとんど知らない。今国内整備やっていますよ、知らないと、こうなっちゃうんですよね。だから、まずこの条約ができたということ自体の広報がされていないし、この法律がこういうふうに議論されているよということも伝わっていっていないと思うんですよ。だから、あなたはどう思いますかというのを僕らがこうやってやるわけですけれども、前提になる情報がまずないという、ここから議論をしなければいけない現実があるように思うんです。
 だから、最終的には、消費者からすると、最寄りの市町村がこれを機会に今までの回収システムを変えると、その広報を徹底して、あっ、そうなったのかというのがやっと分かるという、そんなところじゃないのかなという気はするんです。ですから、願わくは、この十六条、十七条、十八条を受けた取組がもう少し具体的にされたらいいのではないかなと。
 私が思いますには、言い過ぎかもしれませんけど、これだけの条文であれば、総則のところの目的、定義、その次、責務という、そのくらいのところではめ込んでおしまいという法律文じゃないかなという感じもするんですよね。ですから、これだけの条文を立てるのであれば、もう少し、十六条の一とか二とか三とかいうのがいろいろあって、例えば表示なら表示のやり方についてはかくかくのような手順で決めるとか、何かそういうふうなことが書いてほしいなというような感じはするんですね。
 そんな、ちょっと失礼な申し上げ方をしましたけれども。
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長浜博行#25
○長浜博行君 そこは私も一番大事なポイントだと思っておりまして、この種の法案をいつも審議するときは、環境の場合、よく政省令に委ねるという細部規定が後に入ってまいりますから、ですから、今日は政府側もこの参考人質疑は聞いておられると思いますので、まさにこの法律を作った後の細部の詰めが一番重要なポイントになってくるのではないかなというふうにも思っております。
   〔委員長退席、理事中西祐介君着席〕
 条約の十一条の水銀廃棄物のところで、不法投棄が今後どうなっていくのかという、つまり、輸出もできない、それから製造も制限されるという状況の中においては、PCBのときに経験をしたことでもありますけれども、この法案で、回収システム含めて不法投棄を防止することがシステムとして完全に機能しているのかどうかという点については、大塚先生はどのようにお考えでしょうか。
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大塚直#26
○参考人(大塚直君) ありがとうございます。
 御指摘の点は非常に重要な点であると考えております。
 先ほどのスライドの三十三、三十四、三十五辺りが関係しますけれども、御指摘のように、輸出が禁止されて製造の方も制限されていくということで、特に輸出の禁止につきましては、これまで廃金属水銀が、非常に純度の高いものが特にですけれども、有価で売れたものが徐々に価格が低落していくということが考えられ、最終的には無価になっていくということが考えられるわけでございますが、そういう場合に、今までは経済的に放っておいても回っていたものが回らなくなるという可能性がございますので、不法投棄の可能性については是非とも注視する必要があるわけでございますが、それとの関係で、廃金属水銀につきまして、これが廃棄物として扱われる場合には特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物として指定するということが考えられています。
 さらに、金属水銀として、廃金属水銀という形で純度の高いところに至る前の水銀汚染物とか水銀添加廃製品につきましても、最終的に金属水銀になるようなもの自体が価格が低落していく関係で、こちらの方の不法投棄の可能性も出てまいりますので、これに関して水銀含有産業廃棄物として指定をして、産業廃棄物としてのマニフェスト等による規制をしていくということが考えられると思います。
   〔理事中西祐介君退席、委員長着席〕
 さらに、特定の施設、これは非鉄金属の製錬業などが考えられますけれども、そちらから出される高濃度の水銀汚染物に関しては回収が義務付けられるということも考えられていまして、このような対応によって、規制をすることによって不法投棄を防ぐということが考えられておりまして、私自身、これでおおむね対応ができるものというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
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長浜博行#27
○長浜博行君 それから、大気への排出のところで、先生は、今までの自主的取組、大気汚染防止法に基づいての現在の対応というのはある程度効果があったということと同時に、条約締結後も継続することは困難であり、ある種の規制が必要ということを述べられています。そして、その指針値のところで、この指針値というものが健康被害を考慮したものであり、水銀の蓄積性を考慮した地球環境条約の一つである水銀条約に対応するものではないというふうな記述も論文の中でされておりますが、この点はどうお考えですか。
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大塚直#28
○参考人(大塚直君) ありがとうございます。
 今御指摘いただいたとおりでございまして、従来の大気汚染防止法における水銀の扱いは健康被害との関係で対応しておりましたし、それについては二ナノグラム・パー立方メーター程度しか出ておりませんので、指針値は四十ナノグラム・パー立方メーターですので、健康との関係ではまず問題はないという状況でございます。
 今回は地球環境条約ということでございますので、水銀がいろんな残留性とか長距離移動性とかがございますので、地球環境問題としてこれを扱うという観点でございますので、今までの健康との関係で考えてきた大気汚染防止の問題とは別の観点から大気への排出を規制していく必要があるということでございます。
 条約におきましては、BAT、バットといって、最善の利用可能な技術で対応するということが考えられていまして、その観点からの新しい規制を行うということが考えられているところでございます。
 以上でございます。
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長浜博行#29
○長浜博行君 ありがとうございました。
 終わります。
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