法務委員会

2015-06-11 参議院 全82発言

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会議録情報#0
平成二十七年六月十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月四日
    辞任         補欠選任
     森屋  宏君     有村 治子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         魚住裕一郎君
    理 事
                熊谷  大君
                三宅 伸吾君
                有田 芳生君
                真山 勇一君
    委 員
                猪口 邦子君
                鶴保 庸介君
                牧野たかお君
                溝手 顕正君
                柳本 卓治君
                足立 信也君
                江田 五月君
                小川 敏夫君
                矢倉 克夫君
                仁比 聡平君
                田中  茂君
                谷  亮子君
   国務大臣
       法務大臣     上川 陽子君
   副大臣
       法務副大臣    葉梨 康弘君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  大塚  拓君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       内閣官房法曹養
       成制度改革推進
       室長       大塲亮太郎君
       内閣法制局総務
       主幹       岩尾 信行君
       内閣府大臣官房
       審議官      久保田 治君
       警察庁長官官房
       審議官      露木 康浩君
       警察庁長官官房
       審議官      塩川実喜夫君
       総務大臣官房審
       議官       長屋  聡君
       法務省民事局長  深山 卓也君
       法務省人権擁護
       局長       岡村 和美君
       法務省入国管理
       局長       井上  宏君
       外務大臣官房審
       議官       下川眞樹太君
       外務大臣官房参
       事官       吉田 朋之君
       文部科学大臣官
       房審議官     義本 博司君
       厚生労働大臣官
       房審議官     木下 賢志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (ヘイトスピーチの現状及びその対応に関する
 件)
 (DV被害の実情調査及びその対策に関する件
 )
 (サンフランシスコ講和条約の発効後の在日朝
 鮮人等の法的地位に関する件)
 (司法試験予備試験及び法科大学院の在り方に
 関する件)
    ─────────────
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魚住裕一郎#1
○委員長(魚住裕一郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る四日、森屋宏君が委員を辞任され、その補欠として有村治子さんが選任されました。
    ─────────────
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魚住裕一郎#2
○委員長(魚住裕一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房法曹養成制度改革推進室長大塲亮太郎君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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魚住裕一郎#3
○委員長(魚住裕一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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魚住裕一郎#4
○委員長(魚住裕一郎君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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有田芳生#5
○有田芳生君 おはようございます。民主党・新緑風会の有田芳生です。
 実は、昨日、大阪市で画期的な条例が可決される予定でした。全国で初めてヘイトスピーチ規制条例というものがずっと準備をされておりまして、昨日までずっと各党の間において、やはりこの条例というのは、規制をしなければいけない。特に、皆さん御承知のように、大阪鶴橋、生野区、東大阪市など在日コリアンの方々が歴史的に多く住んでいらっしゃるところで、もうこの数年間ずっとヘイトスピーチ、差別の扇動、集会、デモが行われてまいりました。それをきっちりと規制をしていく条例ということで議論が進んでいたんですが、残念ながら、最終的には継続審議ということになりました。自民党の皆さん、あるいは公明党の皆さんにお話を伺いますと、やはり大阪でそういう条例は必要なんだけれども、同時にまず国がしっかりとした法整備をするべきだと、そういう意見から合意に至らず、継続審議というふうになりました。
 その代わりに、昨日、大阪市において、市議会において、ヘイトスピーチの根絶に向けた法整備を求める意見書というものが採択をされました。その最後にはこう書かれております。ヘイトスピーチの根絶に向けて実効性のある法律の整備を視野に入れた対策を早急に進めるよう強く国に要望すると、そういう内容になっております。やはり私たちが率先して更にこの問題についてきっちりとした形にしていかなければならないと私は考えております。
 まず、お手元に資料をお示しいたしましたので、御覧いただきたいというふうに思います。
 ポスター三つに、下に写真です。これは、この間の日曜日に川崎市で行われたヘイトスピーチの集会とデモ、その写真で、私が撮影してまいりました。聞くに堪えない、見るに堪えない集会とデモが、ずっと富士見公園から川崎の駅前まで続きました。そこに、写真にありますように、こういうポスターが掲げられておりました。「反日市長 行政汚鮮」、汚鮮のオはそのとおりですけれども、センは朝鮮の鮮です。ちょっと警察官の方のヘルメットで見えませんが、「気持悪い 川崎国」、イスラム国になぞらえた、こういうプラカードが掲げられておりました。
 川崎の市長さんは、自民、公明、民主が推薦で、今立派なお仕事を進められておりますけれども、川崎というのは在日コリアンの多くの方々がいらっしゃる町ですけれども、そこでヘイトスピーチが行われていることに対して、川崎市長は、断固としてこういうことは許されないんだということをはっきりと記者会見などでも述べてこられました。それに対して、在特会を始めとする差別扇動を事とする人たちが集中的に川崎市長に抗議を続けているというのが先日の日曜日も行われた集会とデモでした。
 そこには、大阪から、在特会、在日特権を許さない市民の会の前会長の桜井誠氏、さらには、差別と扇動をネット上で事とする保守速報を民事の裁判で訴えている李信恵さんという在日の女性も抗議のために訪れました。そして、私などとともにこのデモに並走しながら抗議を続けていたところ、その在日の李信恵さんに対して、マイクを持った男が、この売春婦というようなことを何度も何度も罵るということが続きました。
 御承知のように、そういった行為に対して民事で訴えればそれは裁判になるわけだけれども、不特定多数に対するそういう罵詈雑言、差別扇動というものは現行法では取り扱うことができない。だから、繰り返しますけれども、やはり新たな法整備というものが国際的にも要請されているということを強調したいというふうに思います。
 実は、このヘイトスピーチのデモというのは川崎だけではなくて、その前の週には東京の十条、これは朝鮮学校のあるところで、駅前で、朝鮮学校で催しがあったものに対して多くの人物たちが来て、子供たちに向かって差別と扇動の言葉を吐く。あるいは、その日は名古屋でも、あるいは大阪でもヘイトスピーチのデモが行われました。実は、今度の日曜日は京都の西院というところで、在特会の前会長が来て、やはり在日コリアンたちが多く住む場所の近くで差別と扇動をやる。だから、社会的な批判は高まっているんだけれども、そうやって毎週のように全国どこかで差別と扇動の集会、デモが行われております。
 そこで、警察庁にまずお伺いしたいんですが、今も続くこうした差別扇動のヘイトスピーチの集会、デモ、昨年は一年間で百二十件だというふうに理解をしておりますが、昨年の件数、そして今年、もう半年がたとうとしておりますけれども、今までどれだけの件数が確認されておりますでしょうか。
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塩川実喜夫#6
○政府参考人(塩川実喜夫君) お答えします。
 昨年の右派系市民グループのデモの件数については、今委員御指摘のとおり、約百二十件でございました。本年に入ってから五月末現在では約二十件ということでございます。なお、この五月末現在で昨年の数字を見てみますと約六十件ということで、本年との対比では、本年は三分の一に減少しておるというところでございます。
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有田芳生#7
○有田芳生君 恐らく警察庁の方としても把握の数に入っていないだろうと思われるのは、例えば大阪の鶴橋なんかは、京都朝鮮学校襲撃事件で実際に逮捕された人物が個人で出かけていって罵詈雑言浴びせかけるというようなことを突然やるんですよね。あるいは大阪鶴橋でないところでもそういう行為が行われていて、つまりは、インターネット上で告知をするとそれに反対する人たちが現れるので、そういったゲリラ的な差別と扇動というのが行われていますから、恐らくこの今お示しになった二十件以上の散発的なものはあるんだというふうに理解をしております。
 問題は、これは人権擁護局にお聞きをしたいんですけれども、先ほどの川崎のデモの前の集会においても、法務省が積極的に作ってくださった「ヘイトスピーチ、許さない。」という、資料の上の段の一番左が法務省作成の本物なんですけれども、それに対して、ネット上でも、あるいは集会、デモにおいても、偽造のポスターというものが物すごく作られている。そこにお示しした二枚はおとなしいものです。あえておとなしいものにしておきました。ネット上、あるいは集会、デモの現場ではもっとひどい偽造のポスターが使われておりますけれども。
 法務省のホームページを拝見しますと、この「ヘイトスピーチ、許さない。」のポスター、リーフレットについては、ちゃんとこれを使ってくださいと、つまり偽造は許さないと書かれているわけですけれども、それに対して、こういったことが横行している現状に対してどのような対処を取られているんでしょうか。
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岡村和美#8
○政府参考人(岡村和美君) 当局では、法務省ホームページにおいて、当局の作成したヘイトスピーチに焦点を当てた啓発ポスターは一切改ざんせずに使用することをお願いしているところであります。それにもかかわらず、デモの際やインターネット上で改ざんされたポスターが使用されているものがあることは承知しております。大変残念なことと思っております。
 当局としては、インターネット上で悪質な改ざんがされているポスターが掲出されている場合にはサイト運営会社などに削除を要請するなど、適切に対応するよう努めております。
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有田芳生#9
○有田芳生君 その削除を要請されることは当然やらなければいけないことだと思うんですが、この間、どのぐらいの要請を行い、どれだけの削除が行われていますでしょうか。
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岡村和美#10
○政府参考人(岡村和美君) 本年四月、五月、合わせて八件削除依頼をいたしまして、これまでのところ、おおむねその削除要請には応じていただいております。
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有田芳生#11
○有田芳生君 本当に出たり入ったりのやり口でずっと続いておりますので、これからも、面倒な話ですけれども、そういう対応を是非取っていただきたいというふうに思います。
 一言付け加えておけば、法務省がお作りになったこの「ヘイトスピーチ、許さない。」というポスター、リーフレットについては、差別と扇動のヘイトスピーチに反対する人たちが現場でこれを自分たちで印刷をして掲げて、抗議をずっと続けておりますので、そういう間接的な形でも、法務省がこれまでやってくださったことが差別に反対する人たちの大きな力になっていると思いますので、これからもポスターをもっと増やすとか、リーフレットを増やすというようなことを含めて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 そこで、もう一点、ポスターの偽造についてお尋ねをしたいんですけれども、ネット上のこういう偽造ポスターについては削除要請をやってそれを削除してもらうということが実現しているわけですけれども、集会なんかでもこういうものを掲げている人たちが実際いるんですよね。この間の川崎でも、デモのときは隠していましたけれども、集会では明白に持っておりました。
 そういうことに対して、法務省の係員の方が毎回そこに行って、これは駄目なんだと言うことは難しいだろうと思いますので、そうしたときに、例えば現場の警備をなさっている警察官の皆さんと協議をして、実際に警察官の方々はその横にいらっしゃるわけですから、これは駄目なんだというようなことを伝えるような、そういう連携というのは取っていただけないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
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岡村和美#12
○政府参考人(岡村和美君) 御指摘いただきましたことについて、これから検討してまいります。
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有田芳生#13
○有田芳生君 そこになってくると、表現の自由との関わりなど難しい問題が出てくると思いますけれども、やはり法務省としていけないことだということを明示されているわけですから、それを現場においてどのように対応するかというのは、やはり注意ぐらいできるような体制というのを警察当局とも連携していただきたいなということを強くお願いをしておきたいと思います。
 それと、次に、警察庁にお聞きをしたいんですけれども、警備というものが本当にしっかりなされているということは現場にいてよく分かっております。去年まで続いていた東京新大久保での集会、デモに対して、それを抗議する人たちがいる、だけど、そこでトラブルが起きないようにというために警察官の皆さんが、恐らく、差別扇動のデモをする人たち、それに反対する人たちの倍を超えるような方々がいらっしゃるということは目視をしてきました。
 この間の川崎でも、差別と扇動をやっていた人たちは、始めは十数人、恐らくデモのときでも数えてみると三十人前後、それに対して反対する人たちが二倍を超える人たちがいる。だけど、警備の方々というのは、暑い中を大変だと思いましたけれども、御苦労だと思いました、恐らくざっと数えて二百人はいらしただろうというふうに思います。
 この間の川崎はそういう状況でしたけれども、例えば全国各地の警備の状況というのは違うんですよね。大阪なんかだったら、あるいは京都なんかだったら非常に厳しい対応を取っていらっしゃる。つまり、抗議する方に厳しい対応を取っていらっしゃるとしかどうにも見えない。だから、去年の八月のジュネーブで行われた国連の人種差別撤廃委員会の日本審査の場においても、何人もの委員の皆さんから、映像を見ると差別をする人たちを警察官たちが守っているというふうにしか見えないと何人もの方が言われました。
 実際、私なども現場にいると、そうとしか見えないという残念な現状があります。例えば、大阪で行われたそういう差別扇動のデモに抗議する人がいる、そうすると、警察官の皆さんがそこにずっと配備をされて、去年の少なくとも秋口までは抗議する方を警察官たちが押し返してきた、威圧的に押してきたという状況があった。だけど、それが去年の十二月からは大阪ではなくなったんですよ。警備をされるんだけれども、押し返すというようなことはなかった。
 そこで、非常に特徴的だなと思ったことでお聞きをしたいんですけれども、これも最近、福島県の福島の駅前で人種差別集会が行われました。そのとき、当然抗議する人たちもいっぱいいたんですけれども、警察官の方々の警備の仕方が、ヘイトスピーチをやる人たちに警察官が向かっている、だけどこっちには抗議する人たちがいる、だから、交互に、向こうを向いている警察官とこっちを向いている警察官がいらっしゃる。ああ、これはよく考えられたなというふうに思いました。これだと、差別している人たちを警察が守っているというふうには当然見えない警備の仕方だというふうに思いました。
 実は、昨年、東京で行われたデモのときに、そこにいた警察官の方とちょっと会話をしました。何か、差別やっている人たち守っているというふうに国連では見られているんだよ、知ってますかと言ったら、分かってますと、だけど最近は指示が出ましたというようなことをおっしゃいました。それは本当かどうか確認できませんでした。その指示というものが何だか、今も分かりません。
 だけど、これまで警察庁で、誤解されるような警備の仕方はやめるべきだというような通達というのは出されましたでしょうか。あるいは、全国で警備の会議があったときに、国際的にも国内的にも誤解されるような警備の方法はやはり工夫した方がいいというような、そういう通達あるいは指示というものは出されたのか、そこをお聞きしたいというふうに思います。
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塩川実喜夫#14
○政府参考人(塩川実喜夫君) お答えします。
 デモ関係者とデモに反対する者が寄り集まるデモの現場において、警察はトラブル防止や関係者の安全確保などを図るため必要な警備措置を講じておりますが、その際においても、警察が講じる措置の公平性に疑念が生じることのないよう、デモにおける厳正公平な対応を都道府県警察に対して指示してきたところであります。
 さらに、デモをめぐる種々の情勢に鑑みまして、警察庁として厳正公平な対応の徹底が図られるよう改めて都道府県警察を指導しているところでありまして、引き続きこうした指導を徹底してまいりたいというふうに考えております。
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有田芳生#15
○有田芳生君 もうちょっとお聞きしたいんですけれども、その福島県警の対応というのはいいことだなと思っているんですけれども、それは具体的な指示をされたんでしょうか、それとも福島県警の自らの創意工夫によってこういう警備が必要だなという判断をされた、どっちなんでしょうか。
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塩川実喜夫#16
○政府参考人(塩川実喜夫君) 今お答えしたところでありますけれども、厳正公平な対応の徹底が図られるようということで、そういった行動があるたびに警察庁の方で現場の都道府県警察と連絡を取って指導しているというか、この対応の徹底を図っているところでありまして、あと、それぞれの行動はそれぞれの行動の事情がありますので個別具体のケースによったと思いますけれども、福島独自の判断、また警察庁から指示というよりも、そういった指導の中でとった措置ということで御理解賜りたいと思います。
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有田芳生#17
○有田芳生君 本当にもうこの数年間、暑い中、すごい装備の中で、特に新大久保のときなんかは機動隊の方なんかは大変な状況の下で警備をされているわけですから、誤解をされないような体制で警備をこれからも続けていっていただきたいとお願いしたいというふうに思います。
 次に、大臣にお聞きをしたいんですけれども、差別について、それはヘイトスピーチ一般だけではなくて、日本に残っている居住差別から就職差別から様々な差別について、五月十四日のこの委員会で、川崎市がアンケート調査をしたことについてお尋ねをしました。そのとき、大臣はこのように答弁なさっております。特に外国人の方が集中しているような地域につきましては、こうした同種のもしかしたらアンケート調査等を含めた実態調査をしているのではないかというふうに思うと、そこに続いて、そういった面につきましては早急に情報収集をしてまいりたいというふうに思っているところでございますというふうに答弁なさいました。
 五月十四日の質疑からもう約一か月ですけれども、結果はどうなりましたでしょうか。
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上川陽子#18
○国務大臣(上川陽子君) 御質問があった五月十四日の日に、私の方から、各自治体においての多文化共生に係る様々な調査が実施されている可能性が高いと、川崎市の事例からもそのようなことでございましたので、その後、早速に人権擁護局に対しまして、地方公共団体による調査の実施状況につきまして調査をするよう指示をしたところでございます。
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有田芳生#19
○有田芳生君 それでは、その指示に基づいてどのような調査、実態というものが分かったのか、人権擁護局にお聞きしたいというふうに思います。
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岡村和美#20
○政府参考人(岡村和美君) 法務大臣からの指示を受けまして、私どもでは、全国の各法務局、地方法務局を通じて、地方公共団体による外国人住民を対象とした外国人の人権に関する調査の実施の有無及び内容について調査をしているところであります。現在まさに調査中の段階でございます。
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有田芳生#21
○有田芳生君 いつまで調査をされるのか、期限区切るべきだと思いますが、いかがでしょうか。
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岡村和美#22
○政府参考人(岡村和美君) 私どもから、全国の法務局、地方法務局への指示といたしましては、第一回の期限としては六月十五日ということでお願いをしております。
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有田芳生#23
○有田芳生君 その収集された結果をいつまでに分析するんでしょうか。あるいは、その分析した結果を公表される予定はありますでしょうか。
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岡村和美#24
○政府参考人(岡村和美君) 現在まさに調査中、作業中でございまして、調査結果を踏まえてから内容を検討する必要がありますので、現時点でお答えすることはなかなか難しい状況です。
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有田芳生#25
○有田芳生君 だけど、各地方自治体が川崎も含めて調査をやって、その結果を明らかにしてホームページにも出しているわけですから、それを法務省が全国的な調査を行った上で公表するかどうか分からないというのはちょっと解せないんですが、やはり公表すべきだと思いますが、いかがなんでしょうか。
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岡村和美#26
○政府参考人(岡村和美君) 委員の御指摘は承りました。
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有田芳生#27
○有田芳生君 何度もこの委員会でもお聞きをしてきましたけれども、人種差別撤廃条約に日本が加入をしたのは国連で採択をされてから何と三十年も後、それから今二十年もたっておりますけれども、日本政府は、二〇〇一年からずっと今に至るまで、この日本には新しい法律を作るほどの差別の思想の流布もあるいは差別の扇動もないと、そういう立場をずっと取っていらっしゃった。
 私は、ここで何度も伺いましたけれども、どれだけ実態調査なさっているんだろうかというずっと疑問があったんです。だから、こういう質問をしているわけですから、日本政府がこれまでどおり日本には差別の思想の流布も扇動もないという立場取っているんだったら、その根拠を示さなければいけないと思うんですよね。だから、本当に差別の思想の流布、扇動がないのかどうかということを私たちが知る上でも、やはり調査結果、明らかにするしかないんですよ。だから、それを是非やっていただきたいということをお願いしておきたいというふうに思います。
 ここでもう一度原点に立ち戻ってお聞きをしたいんですけれども、人権擁護局、そして大臣にもお聞きをしたいんですが、ヘイトスピーチというのはどういうものだと認識されていますか。
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岡村和美#28
○政府参考人(岡村和美君) 繰り返しになりますが、いわゆるヘイトスピーチについて、その概念は必ずしも確立されたものではないと思われます。その中で、当局がヘイトスピーチに焦点を当てた啓発活動の対象として念頭に置いているのは、特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動であります。
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上川陽子#29
○国務大臣(上川陽子君) ただいま局長が答弁したところに沿って、法務省としてもこの問題について対応をしているところでございます。ヘイトスピーチのポスターにおきましても、そのようなことにつきまして説明をさせていただいているということであります。
 特定の民族、そして国籍の人々を排斥する、そうした差別的言動につきましては、その尊厳を傷つける、そういうことでございまして、さらに差別意識そのものも生じさせることにつながるということであるので、そういう意味で、あってはならないことだというふうに認識をしております。
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