経済産業委員会

2016-04-20 衆議院 全281発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月二十日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高木美智代君
   理事 神山 佐市君 理事 佐々木 紀君
   理事 佐藤ゆかり君 理事 田中 良生君
   理事 山際大志郎君 理事 伴野  豊君
   理事 升田世喜男君 理事 富田 茂之君
      石川 昭政君    岩田 和親君
      小倉 將信君    尾身 朝子君
      大西 英男君    大見  正君
      岡下 昌平君    梶山 弘志君
      勝俣 孝明君    神谷  昇君
      小林 鷹之君    塩谷  立君
      鈴木 憲和君    瀬戸 隆一君
      関  芳弘君    平  将明君
      武村 展英君    寺田  稔君
      冨樫 博之君    根本 幸典君
      野中  厚君    福田 達夫君
      星野 剛士君    三原 朝彦君
      宮崎 政久君    八木 哲也君
      山口  壯君    阿部 知子君
      大畠 章宏君    逢坂 誠二君
      落合 貴之君    近藤 洋介君
      篠原  孝君    田嶋  要君
      中根 康浩君    本村賢太郎君
      中野 洋昌君    藤野 保史君
      真島 省三君    足立 康史君
      木下 智彦君
    …………………………………
   経済産業大臣       林  幹雄君
   経済産業副大臣      鈴木 淳司君
   経済産業大臣政務官    星野 剛士君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 中西 宏典君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 時澤  忠君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 中村 吉利君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           白間竜一郎君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 日下部 聡君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      多田 明弘君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    豊永 厚志君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          山田 知穂君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          櫻田 道夫君
   経済産業委員会専門員   木下 一吉君
    —————————————
委員の異動
四月二十日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     瀬戸 隆一君
  尾身 朝子君     神谷  昇君
  勝俣 孝明君     大西 英男君
  宮崎 政久君     鈴木 憲和君
  篠原  孝君     阿部 知子君
  本村賢太郎君     逢坂 誠二君
  木下 智彦君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 英男君     勝俣 孝明君
  神谷  昇君     尾身 朝子君
  鈴木 憲和君     宮崎 政久君
  瀬戸 隆一君     小林 鷹之君
  阿部 知子君     篠原  孝君
  逢坂 誠二君     本村賢太郎君
  足立 康史君     木下 智彦君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     小倉 將信君
同日
 辞任         補欠選任
  小倉 將信君     岩田 和親君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     根本 幸典君
同日
 辞任         補欠選任
  根本 幸典君     穴見 陽一君
    —————————————
四月十九日
 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二八号)
同月十五日
 原発から撤退し、再生可能エネルギーへの転換を求めることに関する請願(清水忠史君紹介)(第一五四三号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一五四四号)
 同(畠山和也君紹介)(第一五四五号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一五四六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
     ————◇—————
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高木美智代#1
○高木委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官中西宏典さん、総務省大臣官房審議官時澤忠さん、外務省大臣官房審議官中村吉利さん、文部科学省大臣官房審議官白間竜一郎さん、資源エネルギー庁長官日下部聡さん、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長多田明弘さん、中小企業庁長官豊永厚志さん、原子力規制庁長官官房審議官山田知穂さん及び原子力規制庁原子力規制部長櫻田道夫さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高木美智代#2
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高木美智代#3
○高木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部知子さん。
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阿部知子#4
○阿部委員 民進党の阿部知子です。
 九州地方、特に熊本、大分などの相次ぐ余震、被災地の皆さんの御懸念、御心配、また二次災害の発生など、極めて深刻な状況にあります。
 林経済産業担当大臣も、その方面でのいろいろな御尽力をいただいておる中で、本日は、この法案の審議ということでお運びをいただきましたので、本当に国民にとって意味のある委員会となりますように、私から質問をさせていただきます。
 さて、今回、野党の質問はきょうが初めてでございますが、実は原発の最終処分、バックエンドに関しますところは非常に奥が深く、多岐にわたる論議と、そして一番難題かもしれないところの解決を求められるものでございます。
 ことしに入りまして、予算委員会で、民進党の大塚耕平さんが取り上げて林大臣に御質疑されましたが、私は、そもそも核燃料サイクルとはどのようなものとお考えであるのか、林大臣の御認識を冒頭伺います。
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林幹雄#5
○林国務大臣 まず最初に、このたびの熊本地方における地震でお亡くなりになりました方々に対しまして、心から御冥福をお祈りしたいと存じますし、また、被災を受けた方々あるいは負傷された方々に対しましても、お見舞いを申し上げたいと存じます。
 経産省といたしましても、私自身が陣頭指揮をとりまして、ライフラインであります電気、ガスの復旧、あるいはガソリンなどの供給、あるいは、食料品、日用品など必要物資のコンビニエンスあるいはスーパーなどを通じた配送、そして、被災した中小企業に対する支援体制などに全力を挙げてきたところでございます。
 引き続き、関係省庁、自治体とも連携をして、やれることは全部やっていきたいという決意で臨みたいと思いますので、また、よろしく御指導いただきたいと存じます。
 核燃料サイクルに関しましては、ウランを原発で使用しますと、ウランの一部がプルトニウムやほかの放射性物質に変化するわけでございまして、この使用済み燃料からウランとプルトニウムを回収し、再処理をしまして、原発の燃料として有効利用するものというふうに理解しているところでございます。
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阿部知子#6
○阿部委員 それは再処理と申しまして、核燃料サイクルとは何かをお尋ねいたしました。
 今大臣の御答弁は、再処理とそれを申します。
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林幹雄#7
○林国務大臣 核燃料サイクルは、原子力発電所で利用した使用済み燃料を再処理して、回収したウランやプルトニウムを核燃料に加工して、原子力発電所で再利用する一連のプロセスだというふうに思っております。
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阿部知子#8
○阿部委員 恐縮ですが、大臣のお手元の資料をごらんいただきたいんです。
 今大臣は、再処理をして、MOX加工をしてというところまではお話をされましたが、核燃料サイクルですので、サイクルというものは回るという意味でございます。大臣の理解する核燃料サイクルとは何なのか。再処理をしてMOX工場で加工いたします。これで本当にウランもサイクルをなし、プルトニウムもサイクルをなしているかどうかを私はお尋ねいたしております。
 これは大臣にお願いいたします、核燃料サイクルの基本認識ですから。ヤジ事実じゃないです。これは、大臣、わざわざ私はこの図をつけたんです。本当にプルトニウムも回っているか、ウランも回っているか、この認識をお尋ねしています。
 使用済み燃料からウランとプルトニウムを取り出します。それは再処理と申します。MOX加工いたします。燃料となります。また、今、日本では軽水炉で燃やします。これはプルサーマルと申します。ウランは循環いたします。プルトニウムはどうなりますでしょうか。
 私は、大臣のお答えに供するように、この図をわざわざ持ってまいりました。多田さんは指名しておりません。大臣にお願いします。
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林幹雄#9
○林国務大臣 MOX燃料としてプルトニウムを循環するというふうに理解しております。
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阿部知子#10
○阿部委員 では、MOX燃料としてプルトニウムを循環すると申しましても、MOX燃料を軽水炉で一度燃やすのはプルサーマル、そこからまた使用済みMOX燃料が出てきます。これをどうしますでしょうか。使用済みMOX燃料は、どうすればサイクルするでしょうか。
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林幹雄#11
○林国務大臣 このサイクルには、使用済みMOX燃料の再処理を含むというふうに理解しています。
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阿部知子#12
○阿部委員 使用済みMOX燃料の再処理を含むためには何が必要でしょうか。使用済みMOX燃料の再処理を含むためには、再処理しただけではだめですね、またもう一回燃やさなくちゃいけません。このためには何が必要とお考えでしょうか。
 使用済みMOX燃料、何度も申しますが、普通に、ウラン燃料から使用済み燃料ができて、そこからウランとプルトニウムを取り出して、こちらをMOX燃料にして一回軽水炉で燃やします。しかし、そこで出てきた使用済みMOX燃料は、今大臣は、また再処理しますとおっしゃいました。しかし、再処理までではサイクルは回りません、ぐるぐる回らないとサイクルと言いませんから。
 プルトニウムのサイクルをつくるためには何が必要でしょうか。
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林幹雄#13
○林国務大臣 さらにそこからウランとプルトニウムを回収して回していくということになると思います。
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阿部知子#14
○阿部委員 回収して回していくには何が必要でしょうか。
 大臣、回していくといったって、皿回しじゃないんだから、回らないんですよ、現状において。
 なぜ回らないかというと、この図の下に書いてございますように、普通、プルトニウムをサイクルとして回すためには、少なくとも高速増殖炉か高速炉でできた使用済みMOX燃料からとってきて、再処理して、もう一回回すことはここでしか現実的にできないんですね。使用済みMOX燃料をもう一度軽水炉で、プルサーマルで回すというのは、これは原子力規制委員会の田中委員長もおっしゃるように、現実的ではないんです。
 すなわち、大臣に伺いたいのは、核燃料サイクルとしてお考えなのはどこまでか。今は、プルトニウムをMOX燃料にして、プルサーマルで、軽水炉でウランは回しています。プルトニウムがもう一回出てきます。これを回すためには、実は、高速炉ないし高速増殖炉までないと、あるいは再処理工場もないと回らない、こういう認識でよろしいですか。
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林幹雄#15
○林国務大臣 核燃料サイクルにつきましては、直面する課題を一つ一つ解決しながら、もちろん安全確保が大前提でありますけれども、軽水炉サイクルの実現を図ることがまず第一でありまして、さらに、将来の高速炉の実用化を目指して、推進していく方針でございます。
 具体的には、軽水炉で核燃料サイクルを行う軽水炉サイクルについては、その中核となる六ケ所再処理工場やMOX燃料加工工場につきまして、現在、原子力規制委員会によって、新規制基準への適合性審査が行われているところであります。経産省としても、これらの工場について、事業者、日本原燃でありますが、審査に厳格に対応すると同時に、その竣工へ向けた取り組みを着実に進めるよう指導していくところでございます。
 より一層の資源の有効利用、高レベル放射性廃棄物の量の減少、そして放射能レベルの低減等につながる高速炉の研究開発については、「もんじゅ」の課題への対応、そしてフランスなどとの国際協力を進めつつ、将来の実用化を視野に入れて取り組んでまいります。
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阿部知子#16
○阿部委員 では、ここで多田さんに確認させていただきますが、核燃料サイクルとは、今大臣の御答弁のように、ウランについては軽水炉で燃やす、プルトニウムについては高速炉ないし高速増殖炉で回していくということで核燃料サイクルと理解してよいか。イエスかノーかの一言でお願いします。
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多田明弘#17
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 使用済みMOX燃料を軽水炉で燃やすのか、あるいは高速炉で燃やすのかという点については、現時点では定まってはおらないという理解でございます。
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阿部知子#18
○阿部委員 いずれにしろ、使用済みMOX燃料をプルサーマルのような軽水炉で燃やすのか、高速炉あるいは高速増殖炉で回すのか、定まっておらないということはわかっています。
 私の質問は、核燃料サイクルとは高速増殖炉ないし高速炉までも含んだウランとプルトニウムのサイクルを言うのか。それとも、今多田さんが言ったように、使用済みMOXは高速炉や高速増殖炉に行くとは決まっていないから、判断というか、これは保留しているんですか。核燃料サイクルとはどこまでを言うんですか。
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多田明弘#19
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 核燃料サイクル、厳密な定義はないかと思っておりますけれども、私ども、先ほど大臣からも御答弁させていただきましたとおり、現在のプルサーマル、軽水炉で燃やすものよりも高速炉でやった方がより有害度の低減等々効果があるということで、将来の技術としてそれを目指している、こういう段階かと思っております。
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阿部知子#20
○阿部委員 今回、拠出金にすることに伴って、使用済みMOX燃料についてもそれをまた燃やすときにお金を取るわけですから、当然その先も計画にある。すなわち、高速炉、高速増殖炉も、計画になければ、お金を出す方も、違反というか、いただくお金とやってくださる作業が違ってまいりますから、今、多田さんは明言されませんでしたけれども、やはり政府として統一見解をきちんと出すべきだと思います。
 林大臣にもそのことを御理解していただいた上で、高速増殖炉を含めて、ウランもプルトニウムも回るということでサイクルと言うんだというふうに認識いただかないと、現状それは全然できていないわけです。この図で、上でお示ししたように、辛うじてこれからプルサーマルが回るかどうかというか、使用済み燃料からMOX加工してそれを燃やすということで。
 ここには、既にできたものと、海外で使用実績があるものと、これから開発、計画するものと分けて囲ってございます。これは政府の資料ですから非常にわかりやすくて、私は、国民と共有するのに、核燃料サイクルという言葉が本当に伝わっていないという懸念を持っています。
 そこで何が起こるかというと、今のところ、現状においてプルトニウムは回らない、プルトニウムはサイクルしないわけです。高速炉も高速増殖炉もないし、また、普通の軽水炉で使用済みのMOX燃料の加工をして出てきたものを燃やせるかどうかも、ほぼ実績がない。プルトニウムは回らない、プルトニウムはたまっていく、このことが一番の懸念なんだと思います。
 大臣、失礼します。次の質問に移らせていただきます。
 今の点については、ぜひ大臣も認識を、国民にわかりやすく説明するのが大臣のお立場であります。これは大変入り組んでいると私も思います、一体どこまでがサイクルなんだと。でも、現状、プルトニウムにおいては回っていない。こちらの軽水炉で燃やしてという方も、国内でMOX燃料をつくっているわけではありません、MOX加工工場もまだ動いていません。こっちも回っていない。高速炉、高速増殖炉はまして動いていない、幻でありますから、そういうものの上に成り立つ。
 しかし、そのことがもたらす現実的な懸念は何かということで、これが大ぐくりな二問目になります。
 大臣のお手元に、これは国会図書館の方で拾ってもらいました。二ページ目です。二〇一二年から二〇一六年にかけて、主にアメリカの政府関係者が日本の核燃料サイクル政策に対して懸念を持っておられる、というのはプルトニウムが回っていないから、懸念の第一であります。
 ざっと読んでいただきまして、例えば元国防次官補、ハーバード大学のジョセフ・ナイさん、アメリカは日本政府に再処理工場の稼働中止を求めるべきだ。これは、アメリカは求めるべきだというのであって、日本がどうするかではありませんが、なぜそういうふうに思われるかというと、東アジアで今核をめぐる状況が本当にエスカレーションしていくのではないか。北朝鮮の核・ミサイルの問題、韓国も再処理を希望、日本がどんどんプルトニウムがたまっていっている状況などに鑑みて、アメリカ政府からの幾つかの指摘を拾ってきたものです。
 このことに、大臣の御所見を伺います。
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林幹雄#21
○林国務大臣 我が国は、利用目的のないプルトニウムは持たないということを原則として堅持しているところでございまして、これまでもこの原則を遵守するために、事業者が、この政府の方針を明確に認識した上で、プルサーマルや再処理等の事業を実施するよう指導しております。また、原子力委員会が、事業者が策定するプルトニウム利用計画の妥当性を確認すると同時に、核不拡散条約に基づいて、IAEAとの協定を締結し、IAEAの厳格な監視の受け入れなどを行ってきているところでございます。
 こうした我が国の核燃料サイクル政策につきましては、これまでもアメリカ政府の理解を得ておりまして、アメリカ政府は核不拡散上の懸念はないとの認識であるというふうに承知しているところでございます。
 こうした従来からの取り組みに加えまして、今回の法案が成立すれば、経済産業大臣が、認可法人が策定する再処理等事業の実施計画を認可することになります。もちろん、利用計画のないプルトニウムは保有しないという政府の方針に反する計画が策定されることは想像しがたいんですが、万が一、そのような計画が策定された場合には、当然のことながら、認可はいたしません。
 このため、本法案は、アメリカを初め国際社会との関係でも、核不拡散の観点から、我が国のプルトニウム管理に対する信頼性をより高めるものというふうに考えております。
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阿部知子#22
○阿部委員 実はこれまでもそうだったわけです。我が国は、IAEAのもと、核拡散を行わない、核不拡散のためにもいろいろな情報を公開はしてまいりました。しかし、そのもとに、四十八トン近くのプルトニウムを既に持ってしまっているという現実がございます。その中で、今般のこの法律ができ上がっていくこと、今、大臣は国のある意味の責任と指導のもとにとおっしゃいましたが、そうであれば、大臣にお伺いをいたします。
 本来は、この法律が出されるときに、電力事業者がプルトニウムの利用の計画を出し、そして原子力委員会もそれをきちんとチェックして、かかる法律をお出しになるべきだと私は思うんですが、現状でそれはなされておりません。さらに、今後、六ケ所村の再処理工場が稼働するまでには少なくとも電力事業者が計画をお出しになる、出さない限りは稼働されない、再処理工場は動かない。今大臣がおっしゃったのは、きちんと計画を見て、それで認可していくとおっしゃったわけですから、出されなければ認めようもないし、稼働もできませんよね。いかがですか。
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林幹雄#23
○林国務大臣 六ケ所再処理工場につきましては、二〇一八年上半期の竣工予定でございます。現在、原子力規制委員会によって、新規制基準への適合性審査が行われているところでございます。
 したがって、この六ケ所再処理工場は、新規制基準に適合すると認められれば、地元の理解を得ながら竣工するということになります。
 なお、事業者においては、政府方針であります利用目的のないプルトニウムは持たないとの原則を明確に認識しながら、プルサーマル等の事業を進めているところでございます。その上で、六ケ所再処理工場が操業を開始するまでに新たなプルトニウム利用計画を策定することを表明しているものと承知しているところでございます。
 核燃料サイクルを進めていく上で、政府の方針を踏まえた、こうした事業者の対応は当然のことでありまして、委員御指摘の、この計画が再処理工場の操業前に策定されないようなことは全く想定していないわけであります。その前に必ず策定されるというふうに考えております。
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阿部知子#24
○阿部委員 それは当然なのですが、大臣から明確に御答弁いただいて、ありがとうございます。
 何度も申しますが、本来はこの法律の提出段階でそうしたものがあり、原子力委員会がそれをチェックなさるというのが物の手順ですが、少なくともというところで大臣に確約いただきました。
 そして、計画とは、ただ出せばいいというものではございません。出すだけだったらペーパーですから、そうではなくて、実効性のあるものにしなければならない。それから、利用目的のないプルトニウムを持たないという大原則に照らしたものでなくてはいけない。
 そうなりますと、実際に使用できるプルトニウム量、すなわちMOX燃料として使用できるプルトニウム量と再処理から出てくるプルトニウム量は、少なくともバランスしなければおかしなことになります。少なくともバランスです。出てくるプルトニウムの方が少なくて、使える方が多ければ、今までたまった分も消化していけます。でも、プルトニウムがどんどん出てきちゃう、MOXで燃やす方は進まない、例えば炉の稼働がおくれる、進まない、こうなると、少なくとも、プルトニウムは今より積み上がっていきますよね。
 大臣は、今、四十八トン弱ですけれども、これ以上プルトニウムがふえないということをきちんと担保できる、その確約と申しますか、そういうお考えはお持ちなんでしょうか。すなわち、処理から出てくるプルトニウムと燃やすプルトニウムは、最低でもバランスしなきゃいけないということですが、いかがでしょうか。
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林幹雄#25
○林国務大臣 我が国は、利用目的のないプルトニウムは持たないとの原則でありまして、この原則のもとでプルトニウムの適切な管理と利用を行うことは当然だと思います。
 この上で、プルトニウムの保有量については、短期的な増減にこだわるのではなくて、利用目的のないプルトニウムは持たないとの原則のもと、プルトニウムの回収と利用のバランスを十分に考慮しながら、その適切な利用を進めていくことが重要であるというふうに思います。この方針は、エネルギー基本計画に示しておりまして、これに従って、しっかりと対応してまいります。
 なお、プルサーマル炉の稼働状況などにより、短期的にプルトニウムの保有量が増加することが起こり得ますが、そうした事態が一切生じないようにすることが重要というよりも、むしろ大切なことは、我が国が保有するプルトニウムが全体としてバランスがとれた状況にあるということであるというふうに考えています。
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阿部知子#26
○阿部委員 その論理のもとに四十八トンになっちゃったんですね。今までがそうじゃなければいいんだと思います。どんどんどんどんふえてきたわけです。今の四十八トンの内訳は、海外二十四・五、国内七・三、六ケ所に四トン強。
 少なくとも、こういう法案を政府の責任においてつくるときは、大臣にあっては、今の四十八トンを、赤字と一緒です、もうふやさないんだ、要するに、ふやさない限りにおいて再処理と稼働を見ていくんだくらいの覚悟がないと、そうはいっても、いっときだ、いっときだ、いっときだと言って、ふえ続けてきているわけです、現状。大臣、このことはどうお考えですか。いっときがずっとになっているんですね。
 これからもまだふえるかもしれない、それは一過性だけれどもと大臣はおっしゃいました。一過性であれば、ずっと前からそうだったんだと思うんです。このちょっとふえたのは一過性だ、ちょっとふえたのは一過性だ、ちょっとふえたのは一過性だと。誰も、ずっとふやそうと思ってやってきているんじゃないと思うんです。
 そこで、具体的な提案で、再処理工場から再処理されるウランの分、燃やせる分、少なくともバランスにしていけば、プライマリーバランスをそろえれば、あとは、たまっていく分は減少に向かわすことも可能であろう。ここを緩めちゃったらどんどんふえるんじゃないですか、どうですか。
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林幹雄#27
○林国務大臣 内閣府が公表しているように、イギリスに再処理を委託した使用済み燃料に含まれる、残り約一トンのプルトニウムについては、イギリスの再処理工場が操業を終了する二〇一八年ごろまでに使用済み燃料から分離された上で、我が国のプルトニウム保有量として計上される予定でございます。こうした事実も踏まえれば、少なくとも、我が国が保有するプルトニウムが現状よりふえることはあり得ます。
 ただし、最近の状況を申し上げれば、高浜原発の三、四号機は、現在停止中であるわけですが、実際にMOX燃料を使用してプルサーマルを行ったところでございます。また、日本原子力研究開発機構、JAEAの研究炉の一つであります高速炉臨界実験装置、FCAのプルトニウム燃料の撤去が当初の予定を大幅に前倒しして完了したものと聞いておりまして、このように、直近のプルトニウムの保有量は減少しているところでございます。
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阿部知子#28
○阿部委員 それもある意味そうでしょう、イギリスでの処理後の扱いの問題。
 しかし、今私の伺ったことにはお答えではないです。この再処理過程と燃やすところのバランスを伺いました。大臣は、そこは御自身がかかわれるところなんです。今のイギリスがどうこうする、これは内閣府の方でやられることです。とにかく、四十八トン、多いんだから、どうにかしなくちゃいけないんだから、そこはやっていただいて当然です。私は、この法案に即してかけられる歯どめが何かということを伺ったんです。
 確認いたしますが、大臣の念頭には、使用済みの燃料の再処理から出てくるプルトニウムと燃やすプルトニウムをバランスさせるというお考えはないということですね。明確に答えてください。今、違うことで二回お答えになりました。私が提案しているのは、簡単に言うと、すなわち、燃やせる量しか再処理するな。それが赤字を減らすというか、たまったプルトニウムを減らしていく。大臣がかかわれる主体的な役割だと私は思いますが、イエス・オア・ノーでお答えください、明確に。
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林幹雄#29
○林国務大臣 繰り返すようですけれども、プルトニウムの保有量については短期的な増減にこだわることじゃなくて、やはりプルトニウムの回収と利用のバランスを十分考慮しながら、適切な利用を進めていくことが重要だというふうに考えます。この方針は、エネルギー基本計画にも示しておりまして、これに従って、しっかりと対応してまいります。
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