国土交通委員会

2016-04-20 衆議院 全158発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月二十日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 谷  公一君
   理事 秋元  司君 理事 秋本 真利君
   理事 金子 恭之君 理事 小島 敏文君
   理事 鈴木 憲和君 理事 津村 啓介君
   理事 水戸 将史君 理事 樋口 尚也君
      石川 昭政君    今村 雅弘君
      岩田 和親君    大塚 高司君
      大西 英男君    加藤 鮎子君
      門  博文君    神谷  昇君
      木内  均君    工藤 彰三君
      小池百合子君    國場幸之助君
      今野 智博君    斎藤 洋明君
      瀬戸 隆一君    津島  淳君
      中村 裕之君    丹羽 秀樹君
      西村 明宏君    藤原  崇君
      古田 圭一君    宮内 秀樹君
      宮澤 博行君    望月 義夫君
      山本 公一君    荒井  聰君
      神山 洋介君    黒岩 宇洋君
      小宮山泰子君    横山 博幸君
      岡本 三成君    北側 一雄君
      中川 康洋君    穀田 恵二君
      本村 伸子君    井上 英孝君
      遠藤  敬君    椎木  保君
      野間  健君
    …………………………………
   国土交通大臣       石井 啓一君
   国土交通副大臣      土井  亨君
   国土交通大臣政務官    宮内 秀樹君
   国土交通大臣政務官    江島  潔君
   国土交通大臣政務官    津島  淳君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            藤木 俊光君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  由木 文彦君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  藤田 耕三君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  坂下 広朗君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  菊地身智雄君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 深見 正仁君
   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君
    —————————————
委員の異動
四月二十日
 辞任         補欠選任
  佐田玄一郎君     瀬戸 隆一君
  堀井  学君     藤原  崇君
  前田 一男君     石川 昭政君
  望月 義夫君     丹羽 秀樹君
  椎木  保君     遠藤  敬君
同日
 辞任         補欠選任
  石川 昭政君     前田 一男君
  瀬戸 隆一君     佐田玄一郎君
  丹羽 秀樹君     望月 義夫君
  藤原  崇君     古田 圭一君
  遠藤  敬君     椎木  保君
同日
 辞任         補欠選任
  古田 圭一君     國場幸之助君
同日
 辞任         補欠選任
  國場幸之助君     堀井  学君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 港湾法の一部を改正する法律案(内閣提出第一九号)
     ————◇—————
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谷公一#1
○谷委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、港湾法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省鉄道局長藤田耕三君、海事局長坂下広朗君、港湾局長菊地身智雄君、住宅局長由木文彦君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長藤木俊光君及び環境省大臣官房審議官深見正仁君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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谷公一#2
○谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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谷公一#3
○谷委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤鮎子君。
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加藤鮎子#4
○加藤(鮎)委員 おはようございます。自由民主党の加藤鮎子です。
 質問のお時間をいただきまして、ありがとうございます。
 まず冒頭、先週発生をし、今も余震が続く熊本県を中心とした地震において、亡くなられた方々に御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆様に心からお見舞いと、御家族の方々にはお悔やみを申し上げます。
 今般の熊本地震は、九州地方に大変大きな被害をもたらしております。ここは港湾法の一部を改正する法律案の質疑の場ではありますが、まず最初に、この地震についての質問をさせていただきます。
 今般の地震における我が国の港湾の被災状況と、港湾を通じた被災者支援の現状はどのようになっているか、お聞かせください。
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菊地身智雄#5
○菊地政府参考人 お答えいたします。
 平成二十八年熊本地震では、熊本港、八代港、別府港において、フェリーへの車両乗降用可動橋やコンテナターミナルにおけるガントリークレーンのふぐあい、岸壁や道路の沈下や液状化などの被害が発生いたしました。それ以外の港湾については、点検の結果、利用に支障を来すような被害はございませんでした。
 被災した港湾におきましては、早期に応急復旧や迂回路の確保を行いまして、一部利用上の制約はあるものの、緊急物資の受け入れ等の利用が可能となってございます。
 その結果、四月十六日より、熊本港等において、九州地方整備局の船舶、また海上保安庁の巡視船による飲料水の提供等を行っております。
 現在、熊本港、八代港、三角港、大分港が、地方整備局の船舶や海上保安庁の巡視船及び自衛隊の艦船による給水活動や緊急物資輸送の拠点として重要な役割を果たしているところでございます。
 引き続き、被災者支援に全力で取り組んでまいります。
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加藤鮎子#6
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 引き続き、被災者支援にしっかりと御尽力をいただきますようお願いをいたします。
 それでは、港湾法の一部を改正する法律案についての質問に入ります。
 今回の港湾法改正案では、港湾における洋上風力発電施設等の導入の円滑化に向けて、公募による占用許可制度を創設することとしています。こうした取り組みは再生可能エネルギーの導入促進に寄与するものと、まずもって評価をさせていただきたいと思います。
 報道でもありますとおり、近年、クルーズ船による外国人旅行者の数が急増しています。昨年は、我が国の百四つの港にクルーズ船が寄港したと聞いております。クルーズ船の受け入れ環境を整備していくことは、地方創生のためにも極めて重要であります。
 政府は、ことしの三月、明日の日本を支える観光ビジョンにおいて、訪日クルーズ旅行者を二〇二〇年に五百万人、日本の各地をカジュアルからラグジュアリーまで幅広く対応したクルーズデスティネーションにとの目標を掲げました。
 地方創生のためには、旺盛なクルーズ需要を地方に取り込むことが重要であります。クルーズ船の寄港促進に向けた国土交通省の取り組みについてお伺いいたします。
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土井亨#7
○土井副大臣 お話がございましたとおり、観光立国の実現、また何よりも地方創生に向けて、クルーズ船の寄港促進を図ることは大変重要なことだというふうに認識しております。
 港湾管理者など全国百十六の自治体で構成をされます全国クルーズ活性化会議と連携をいたしまして、取り組みを進めているところでもございます。
 例えば、国土交通省におきましては、この全国クルーズ活性化会議の会員とクルーズ船社のキーパーソンとの商談会を開催しており、昨年十二月には青森市でも開催をいたしております。
 また、クルーズ船社が必要とする我が国各地の港湾の岸壁などの諸元データや寄港地からアクセスできる観光地の情報をウエブサイトを通じて一元的に発信をいたしております。さらに、具体的な寄港要請に対応した港湾施設の整備も進めているところでもございます。
 また、御指摘ありましたように、先月三十日に取りまとめられました明日の日本を支える観光ビジョンにおきましても寄港地の全国展開を推進することとされており、今後なお一層、全国の港湾へのクルーズ船の寄港誘致に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
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加藤鮎子#8
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 引き続き、積極的なお取り組みの方をお願いいたします。
 実は、私の地元の酒田港もクルーズ船の受け入れに熱心であります。クルーズ船の大型化が進む中、受け入れ環境の整備が急務となっておりますが、国土交通省の今後の対応はいかがでしょうか。
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菊地身智雄#9
○菊地政府参考人 お答えいたします。
 全国においてクルーズ船の寄港が増加しておりまして、特に今後増加する大型クルーズ船の寄港需要に対しましては、お断りゼロの実現に向け、受け入れ環境の整備が喫緊の課題と認識しております。
 酒田港におきましては、大型クルーズ船の入港に向け地元で取り組みが進められておりますが、酒田港には現状では接岸できる岸壁がないことから、今年度より古湊岸壁の改良に着手することとしております。
 具体的には、今年度末までに防舷材、係船柱の改良を行い、酒田港における大型クルーズ船の受け入れ環境を整備してまいります。
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加藤鮎子#10
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 クルーズ船の受け入れ環境整備をぜひしっかりとお願いしたいと思います。
 さて、地元の酒田では、港周辺地域の経済活性化、情報発信、環境整備などの取り組みを行っているNPOなどの団体が数多くあります。例えば、酒田港女みなと会議、元気王国、庄内海浜美化ボランティア、酒田みなとまちづくり市民会議などがありまして、皆さん一生懸命活動を頑張っておられます。
 地域活性化の取り組みを行っているNPO等の団体を今回の改正案にある港湾協力団体に指定することで、どのような効果が期待されるのでしょうか。
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菊地身智雄#11
○菊地政府参考人 お答えいたします。
 港湾におきましては、港湾管理者が港湾施設の管理等を行っておりますが、市民への港湾に関する情報提供やクルーズ旅客のおもてなしなど、港湾管理者のみでは十分に手が行き届かない面もございます。
 一方で、港湾には、住民参加による地域振興の拠点であるみなとオアシスの運営、あるいは港湾の清掃やクルーズ船入港時の歓迎イベントなど、今委員御紹介になられました団体のように、さまざまな活動を行っておる民間団体がございます。
 今般の港湾協力団体制度は、こうした民間団体を港湾協力団体として指定し、港湾管理者と連携して、港湾施設の管理や市民への情報発信などのきめ細かなサービスを提供されることを期待しているものでございます。
 港湾協力団体に指定された場合には、国土交通省及び港湾管理者から必要な情報提供や指導助言を行うなど、これまで以上に連携を強化してまいります。
 また、港湾協力団体がその業務のため港湾区域の占用を行う場合に、港湾管理者との協議の成立をもって許可を受けたものとみなすことができる特例措置を講ずるなど、側面からの支援を行うこととしております。
 このような取り組みを推進することにより、より質の高い港湾サービスが提供され、にぎわいのある港湾空間が創出されることが期待されます。
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加藤鮎子#12
○加藤(鮎)委員 官民連携して、関係団体の皆さんも活動しやすくなるというすばらしい法改正だと受けとめました。ありがとうございます。
 今ございましたように、クルーズ船の受け入れ環境整備や港湾管理、そういったものにおける官民連携に取り組んでいくことも肝要でありますが、また一方で、地域における物流産業拠点としての港湾の機能強化というものも重要であります。
 現在、地元の酒田港では、花王の中国、ロシア向け紙おむつの輸出が急増しております。昨年のコンテナ取扱個数が二万二千二十八本とおととしの約一・六倍、さらに、花王さんは、ことし秋の完成を目指し、工場の増設も進めており、さらなるコンテナ貨物の増加が見込まれております。その好調を受けて、酒田港では国際コンテナ航路便数が二〇一四年に二便しかなかったところから、昨年末までのたった二年弱の間で週七便へと実に倍以上に急増をしております。
 その結果、同じ曜日に二隻のコンテナ船が入港するという状況も発生しておりまして、一隻が岸壁を使用しているときは、もう一隻は沖合で時間調整して停泊している、そういうような状況がございます。このような状況であれば、二隻のコンテナ船が同時に岸壁を使用できるようにする対策が急がれると思います。
 せんだって開催された「酒田港と庄内地域の活性化を考える」という大変すばらしい講演会があったのですけれども、そのとき、花王の酒田工場長によるプレゼンテーションも行われました。工場長さんのお話によりますと、製品の輸出に際しては陸送コストの低減が重要であったが、港湾に近接した場所で生産できるということが大変ありがたいというふうにおっしゃっていました。
 花王酒田工場では、ことし秋の工場増設によりまして、二〇一三年末時点で百十三人だった従業員数が、年内に三百五十人を超す見込みだと聞いております。この三年間で実に二百人以上の雇用創出効果でありまして、酒田における経済効果は大変大きいものと感じます。また、中国では今後人件費も上がっていきますので、産業立地の我が国への回帰を図るチャンスもうかがえるわけでありますが、対岸貿易という観点から、酒田港を初めとする日本海側の港湾は将来有望とも考えます。
 一方で、日本海側は冬になると気象条件が厳しく、地元の酒田港においてはコンテナ船の港の出入りやコンテナ貨物の荷役に支障が生じているといった課題もあると聞いております。
 そういった将来性と、また今浮上している課題の両方を踏まえてお伺いをいたします。
 まさに中国、ロシアなどの対岸貿易の拠点として期待される酒田港について、地域の経済を牽引する拠点としてしっかりと機能強化を図っていくべきだと考えますが、この考えに対しての御見解を伺います。
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菊地身智雄#13
○菊地政府参考人 お答えいたします。
 酒田港では、背後に立地する工場からの紙おむつ等の輸出急増によりまして国際コンテナ定期航路が週七便に増加しており、岸壁の利用においても沖待ちが発生するなどの課題が生じていると認識しております。
 このような状況を踏まえまして、今年度は、国土交通省として、コンテナターミナルの岸壁に二隻のコンテナ船の接岸を可能とする方策を検討する調査を行うこととしており、必要な予算を措置したところでございます。
 また、今後、工場の増設によるさらなる貨物の増加が見込まれており、国土交通省といたしましても、地域経済を牽引する企業活動を支える港湾機能の確保に向けて必要な対応を図ってまいります。
 また、厳しい冬季風浪時に、入港や係留、荷役の安全性を確保し、酒田港が安定的に機能するため、防波堤の整備についても引き続き推進してまいります。
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加藤鮎子#14
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 調査をしていただけるとのことで、大変感謝を申し上げます。コンテナ船の二隻同時利用の実現に向けて、私も力強く応援をしてまいりたいと思います。
 酒田港は庄内地域の雇用と経済を支えておりまして、インフラのストック効果発揮の優等生でもあります。国土交通大臣室前の廊下に好事例としてのパネルも掲示されておりますほどで、我が地域の本当に期待の星であります。
 我が国の国際競争力強化のためには国際コンテナ戦略港湾の整備も重要ではありますが、庄内地域における酒田港のように、地域の基幹産業の競争力強化のための港湾整備、これにもしっかり取り組み、地方創生を支えていくことが重要だと私は考えております。
 最後になりますが、地域の基幹産業の競争力強化のために、港湾整備に対する大臣の御決意を伺わせてください。お願いいたします。
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石井啓一#15
○石井国務大臣 酒田港では、アジアの巨大なマーケットをにらんで、その背後に製品輸出のための工場が立地をしておりまして、港湾をフルに活用した生産活動が地域の雇用と経済を支えているということで、ストック効果の高い社会資本整備の好事例であると認識をしております。
 国土交通省といたしましても、このような地域の産業競争力強化に直結する港湾整備の好事例を全国で展開していく必要があると考えております。
 また、急増するクルーズ需要を地域で取り込むことは、観光を地域の産業の柱に育てる観点からも大変重要でありまして、酒田港のような地方の港湾で受け入れ環境を整備することによりまして、全国津々浦々にそのにぎわいを波及させていく必要があります。
 地方創生の実現に向けまして、地域の基幹産業の競争力強化を初めとしたストック効果の高い港湾施設の整備について、引き続きしっかりと取り組み、地域の雇用と経済を支えてまいりたいと思っております。
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加藤鮎子#16
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 今大臣からしっかり取り組んでいかれるという大変力強いお言葉をいただきました。
 庄内地域を支える酒田港の発展に私も引き続き取り組んでまいりますので、ぜひよろしくお願いをさせていただきまして、私からの質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。
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谷公一#17
○谷委員長 次に、津村啓介君。
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津村啓介#18
○津村委員 日本の港湾政策について質問します。
 先ほども言及がございましたが、三月三十日、明日の日本を支える構想会議におきまして、政府は、クルーズ旅客五百万人という大変高い目標を掲げられました。私は、三つの課題といいますか観点があると思います。
 一つは、昨年、百十一万六千人のクルーズ客だったものを、あと四年間で五百万人にふやしていく。その中で、実は、外国船社のものを中心にということになっておりまして、ラグジュアリーを中心とする日本船社につきましては、船の数がボトルネックになって、これ以上余り伸びないだろうという予測になっているようでございます。やはり日本の船社のクルーズについてもしっかりと応援をしていく、そのことが一つの課題かなというふうに思います。
 そして、二つ目の課題としましては、日本人のクルーズ客は年間二十万強で推移していると思いますけれども、これから、外国人のクルーズ客が四年間で三百八十万ふえると相当高い需要見込みを持っているわけですけれども、これは、対象とする国の経済規模あるいは人口、そういったことも含めてしっかりとした需要見込みになっているのか、需要予測になっているのか、こういう観点もあろうかと思います。
 そして、三点目。私は、きょう、この三点目についてフォーカスをさせていただきますけれども、実際の今の日本の受け入れ容量がこの需要予測にしっかりと合致したものであるのか。いわば供給サイド、サプライサイドがしっかりとした数字になっているのかということを皆さんと一緒に確認させていただきたいというふうに思っております。
 お配りいたしました資料をごらんいただければと思います。
 A4縦の、資料一と書いたものでございますが、これは、国土交通省の皆さんにもディスカッションに御協力いただきながら、私のクレジットでつくった試算でございます。それほど突拍子もない数字にはなっていないと思っているんですけれども、順に確認させていただきたいというふうに思います。
 まず、過去最高を記録した昨年、二〇一五年の寄港者数というのは百十一万六千人。これに対して、四年後の二〇二〇年に政府は五百万人までクルーズ客をふやすということを言っておられます。
 二つの前提を置いて議論をいたしますが、今後増加していく訪日クルーズ旅客は、定員三千人規模のクルーズ船に乗船するものと仮定をいたします。そしてもう一点、現在の実績に鑑みまして、外国船社が運航するクルーズは、我が国の港湾に一航海で一・四回程度寄港している、その現状が将来においても変わらないと仮定をいたします。
 そういたしますと、これから四年間でふえる三百八十八・四万人を、一隻当たりの三千人で割り込みまして、これが一・四回寄港するとすれば、これから千八百十三回の寄港が四年間でふえていくというのが一番上の丸のところでございます。
 二つ目。二〇一五年現在の大型クルーズ船の受け入れ容量でございますけれども、専らクルーズ船の利用に供するターミナルというのは、定員三千人規模のクルーズ船受け入れ可能なものは、現在全国に四バースしかありません。博多、神戸、那覇、長崎の四バースでございます。
 仮に、岸壁の稼働率を最大八割と仮定いたします。また、一つの岸壁当たりの一日の寄港回数は実態に即して一回というふうに置きますと、三百六十五日掛ける四バース、稼働率八〇%ですと、千百六十八回の寄港を受け入れる能力が現存するということになります。
 そういたしますと、二〇二〇年に必要となる大型クルーズ船の受け入れ容量は、二〇一五年の受け入れ実績が四百四十五回でございますので、これに千八百十三回ふえた二千二百五十八回。これを現在の受け入れ容量千百六十八で割り込みますと、現在の受け入れ容量の一・九三倍のバースを確保しておかなければいけない、受け入れ容量を確保しておかなければ、四年間でそれだけのバースをふやさなければ、これは受け入れが物理的に不可能だということが試算できます。
 資料の四枚目をおめくりいただきますと、実はクルーズというのは毎日均等に来るものではなくて、やはり夏場に集中する、季節のいいときに皆さん御利用になるということがわかるかと思います。これを十二カ月分足し上げますと千四百五十二回。これは邦船社も含まれていますが、一月当たり百二十一回のクルーズ船の寄港がある。そのうち、一番多い八月は百九十三でございますので、ピーク時には、年平均の一・五九五倍、百九十三回を百二十一回で割り込みますと一・五九五ですので、それだけ需要が増す、季節変動があるということでございます。
 これを掛け合わせますと、一・九三掛ける一・五九五は三・〇七八倍ですので、一番下に下線を引いておりますように、二〇二〇年の夏、ピーク時においては、現在の約三倍の受け入れ容量が必要というふうに試算をされます。
 先ほども申し上げましたように、この幾つか置きました前提は、この一週間ほどの議論の中で、質問通告の中で、国交省の皆さんと何度も議論した数字でございます。この三・〇倍ほどの受け入れ容量が必要という認識は、大臣の御認識と合致していますでしょうか。
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石井啓一#19
○石井国務大臣 クルーズ船の受け入れ容量をどういうふうに定義するかということは実は非常に難しいことでございまして、今委員がお示ししていただいた試算では、三千人規模のクルーズ船を受け入れ可能な専用の四バース、博多、神戸、那覇、長崎の容量ということでカウントされているかと存じますけれども、全国的に、では、果たして本当にクルーズ船の受け入れ容量はどれぐらいあるのかというのは、実はかなり難しいことだと思っております。
 仮に、クルーズ船の寄港回数に着目をしてみますと、次のように考えられます。
 まず、二〇一五年の外国船社が運航するクルーズ船の寄港回数は九百六十五回です。これによる訪日クルーズ旅客が百十二万人となっております。二〇二〇年の訪日クルーズ旅客五百万人に対応する寄港回数を、今後のクルーズ船の大型化動向などを勘案して推計すると約二千八百回程度に増加すると考えられます。
 したがって、訪日クルーズ旅客五百万人を受け入れるためには、二〇一五年の寄港回数の約三倍の寄港回数を受け入れることが必要になる、このように考えられるところでございます。
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津村啓介#20
○津村委員 ありがとうございます。
 大臣と私の試算の前提の違いといいますのは、現在の大型船受け入れの四百四十五回というのをどう評価するかというところだと思いますけれども、本日は深入りをいたしません、今後とも議論させていただきたいと思いますが、一つ申し上げますと、私の先ほどの前提というのは、ある意味でかなり甘い、受け入れ容量をかなり高く評価した前提でございます。
 と申しますのは、現在、二〇一五年の寄港一回当たりの訪日クルーズ客というのは、この注で書いていますように千百五十六人でありまして、三千人も一度に受け入れていないわけですね。逆に言うと、この二倍、三倍のバースが必要というふうにも計算できて、その場合、単純に計算すると約八倍ということにもなります。
 これから、私がこの受け入れ容量の前提に置いた専らクルーズ船の利用に供するターミナル、つまり貨物を扱わない専用バースということで置いていますので、貨物も供用できるものというのを、係船柱とか防舷材とかそういうものを改良されて取り組むということを今おっしゃったんだと思いますけれども、ぜひ精緻な需要予測、そして供給サイドの試算をしていただいて、四年間しかありませんので、半年や一年ではバースはつくれないと思いますから、しっかりとこれは計画的に国策を進めていただきたいというふうに思います。
 次の質問に移らせていただきます。
 今回、この法案には四つの新しいポイントがありまして、一つは無利子貸付制度にクルーズ旅客施設を追加するということ、二つ目が港湾協力団体、三つ目が港湾情報提供施設、四つ目が洋上風力、この四つのポイントから今回の法案が成り立っているわけですけれども、まず一つ目の無利子貸付制度というのがどれほど効果的な制度なのか。
 大臣、資料の三あるいは資料の二をごらんいただきますと、資料の二の方がわかりやすいかもしれません。これは、一年間で百回以上クルーズ船が来たところは、赤丸ですから三カ所しかないんです。五十回以上来たところが、ピンク色の丸ですので二カ所しかない。長崎、博多、横浜に鹿児島と神戸が加わった計五カ所しか五十回以上寄港していない。つまり、それ以外のほとんどの港は週に一回も来ていないんですね。週に一回も来ないクルーズに民間の企業がしっかり投資するのか。それだけのマンパワーとか、あるいは施設の賃料とか、非常に難しいことをおっしゃっているんじゃないかなと。
 実際に、港湾施設、旅客施設を整備するのは、地方公共団体あるいは国かもしれません、公共がやっていかなければいけないのではないか。民間の無利子貸付制度も、もちろんないよりあった方がいいんですけれども、私は、これは本命ではなくて、地方公共団体に対する支援の方を充実させることが現実的ではないかと考えるんですけれども、大臣、いかがですか。
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石井啓一#21
○石井国務大臣 従来は、我が国へのクルーズ船の寄港回数はそれほど多くなかったため、クルーズ旅客の受け入れ施設は採算性の確保が困難であり、港湾管理者みずからが整備を行ってきております。
 他方で、二〇二〇年に五百万人という訪日クルーズ旅客の目標が設定されるなど、今後の訪日クルーズ旅客数の急増が見込まれております。また、各地の港を抱えている自治体からも、ぜひクルーズ船が寄港できるような港湾の整備をという御要望も非常に高くなっております。
 このため、民間事業として成立し得る場合にあって、民間事業者による旅客施設整備が促進されるように無利子貸付制度を創設しております。
 一方、民間事業として成立し得ない場合には、これまでどおり港湾管理者に対する補助制度での対応を図ってまいりたい、そういうことでいえば、選択肢をふやしたということになろうかと思っております。
 国土交通省としましては、民間事業者と港湾管理者の両輪によりまして、訪日クルーズ旅客五百万人の受け入れ環境の整備に取り組んでいきたいと思っております。
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津村啓介#22
○津村委員 私どもも、クルーズ旅客五百万人、大変すばらしい目標だと思いますが、与党の皆さんにぜひお聞きいただきたいんですけれども、これはやはりまだまだ不十分だと思うんですよ。
 無利子貸し付けといっても、それは国がやるのは三割です、港湾管理者が三割です。つまり、無利子貸し付けの分は融資額の六割しかないわけで、あとの四割は市中から調達するわけですから、やはり金利は発生するわけですよ、今低金利ではありますけれども。
 ですので、しっかりとここは、これだけしかまだ現在の需要がない状態であさっての話をするんじゃなくて、まずは現実的に旅客施設をふやすことで、ここの黄色い丸あたりの、今、年間十隻、二十隻が寄港しているところを五十隻、百隻にして、採算ベースに乗せていくという施策をまずやらないと、その先の貸し付けというのはあさっての話だと思いますので、これだけではまだまだ不十分だということを、私たち野党もですけれども与党の先生方もぜひ御認識いただいて、活発な御議論をいただきたいというふうに思っております。
 クルーズ振興のために、ことしから気合いを入れるということで、クルーズ振興室というのを国土交通省さん、五人の定員で新設をされた。すばらしいことだと思いますが、地方整備局での体制強化というのはどうなっていますか。
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土井亨#23
○土井副大臣 クルーズ振興には、クルーズ船の寄港誘致のノウハウを蓄積し、港湾管理者や経済団体に広めるなどの取り組みが重要であります。
 御指摘のように、このため、本年四月に国の体制を充実いたしました。国土交通省本省の港湾局産業港湾課にクルーズ振興室を新設させていただき、室長以下五名を配置いたしております。
 また同時に、全国の八地方整備局のうち四地方整備局、これは東北、中国、四国、九州でございますが、クルーズ振興を専任して担当する係長を一名ずつ、計四名増員いたしております。
 こうした体制によりまして、国土交通省と港湾管理者や経済団体等が連携し、一層のクルーズ振興に取り組んでまいる環境をつくり上げてまいりたいと考えております。
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津村啓介#24
○津村委員 ぜひ地方と連携していただきたいと思います。と申しますのは、港湾管理者というのは地方自治体でありまして、ここが本気にならないと、国が幾ら言ってもなかなかその現場は動かないということだと思います。
 それに関連しまして、私、きょう、四つのポイントがこの法案にありますよね、それを一つ一つ検証させていただくということを申し上げていて、一点目の無利子貸し付けがあさっての話になっていないかということを申し上げたんですが、二つ目の協力団体、三つ目の情報施設も私は非常に心配をしております。
 資料五をごらんください。
 港湾協力団体という今回のスキームに先行しまして、三年前には、河川法に基づく河川協力団体、二年前には、海岸法に基づく海岸協力団体というスキームがつくられております。基本的には似たような、これから新しい公共といいますか、民間の力と公共がしっかりと連携していかないと地域の活性化ができないというその哲学はすばらしいと思うんですが、実際にここまでどういうことになっているのか。
 まず河川の方ですけれども、こちらは三年弱の成果で、今二百三十件の指定があります。一方で海岸協力団体につきましては、間もなく二年たちますけれども二件ということで、北陸だけとなっています。
 これも、いろいろな議論をさせていただきました。二つほど可能性があるといいますか、河川と海岸は何でこんなに違うんだということなんですけれども、河川につきましては、一つは歴史的な経緯がある。川の流れというのは昔は結構変わっていたわけですから、それをどういうふうに治水していくかということは、これはもう戦国大名以来の地域の課題でありまして、複数の地域の共同体が議論をするという歴史的な経緯がある。それに対して、海岸をそういった形で紛争事にするということは余りなかったので、歴史的な違いがある。
 もう一つは、上を見ていただきますと、国の管理と地方管理でいいますと、河川の方は、国が管理しているところが一定程度あるので、左下の直轄を見ていただければわかるように、ほとんどは国直轄のところで協力団体をつくっています。逆に言うと都道府県管理のところの協力団体というのは余りふえていないんですけれども、これは都道府県がやっているからだと御説明いただいています。いずれにしても、国直轄のところは進みやすいんだ、一方で、海岸線については国直轄のところが非常に少ないのでなかなか進まないんだ、そんな御説明をいただきました。その認識でいいのかということがまず一点。
 大臣、今回港湾はどうなっているかというと、国管理はないんです。先ほど申し上げましたように、港湾管理者というのは地方自治体ですから国の管理はない。そして、港というのは、これは人工物ですから、今のように港湾がしっかりと整備されるようになったのは戦後のスキームですので、もちろん明治、大正でもある程度港は整備されていたわけですけれども、いずれにしても、河川よりも海岸よりも港湾の方が歴史的にも後にあるわけです。
 ですから、私が心配していますのは、河川と海岸でこれだけ実績が違うのが歴史的な経緯と国直轄であるということの違いであるとすれば、港湾の協力団体というのはどうなっちゃうんですかということを心配しております。港湾の協力団体の指定というのはこれからしっかり進んでいく、その根拠があるとすれば何ですか。
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石井啓一#25
○石井国務大臣 海岸協力団体の指定数が河川協力団体の指定数に比べて大分少なくなっております。厳密な理由は、私もなかなか把握しにくいところがあるのですが、おおよそ次のようなことが考えられるのではないかというふうに思っております。
 まず一つは、河川の直轄分が多いということなのですが、河川の直轄区域というのは、主に都市部、それも大都市部、人口が集中している地域を貫流する区間が多く、また、河川はさまざまな団体に利用されている、利用されているだけではなく、水防等の団体もそれぞれの地域にあるということで、河川管理者はそういった関係団体と長年にわたって密接な関係を築いてきているということがございます。このため、三年間で国直轄管理区間においては河川協力団体の指定数が順調に伸びてきたのではないかなというふうに思われます。
 一方、海岸については、海水浴やサーフィンなど個人の自由使用が主体でありまして、関係団体が海岸管理者と直接調整を図るような機会が少ない状況にある。
 こういう背景の違いがあるのではないかなというふうに思っておりまして、海岸におきましても、各地で清掃活動や自然環境調査等が行われておりますので、海岸管理者である都道府県に対しまして指定を進めるように助言をしていきたいというふうに思っております。
 港湾については、確かに自治体が管理をしておるのですが、ただ、御承知のように、主に都市部にあるということもございまして、住民参加による地域振興の拠点であるみなとオアシス、こういったものの運営団体や、あるいはクルーズ旅客へのおもてなしをするような団体、また港湾の清掃等を行う団体などが既に数多く存在してございます。
 港湾におけるこれらの団体は、クルーズ船の誘致や地域の物産品の販売などの活動を地域の活性化のために熱意を持って自主的に行っていただいておりますので、港湾協力団体制度は港湾施設の管理等を通じた質の高いサービスを地域に提供する団体を指定するものでありますが、今活動していただいている団体が順次指定されていくものというふうに考えております。
 今後、国土交通省におきましては、港湾協力団体制度の周知、普及に努めまして、港湾管理者と港湾協力団体の連携によるきめ細やかな港湾管理を図っていきたいというふうに考えております。
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津村啓介#26
○津村委員 ありがとうございます。
 将来、この質疑の会議録を読まれる方は、今の港湾の協力団体、あるいは、いずれ海岸法もまた改正する時期が来ると思うんですけれども、こういう協力団体制度というものが実際地域においてどういう役割を担っているのか、ぜひ前向きな形で議論を続けていただければというふうに思います。
 続きまして、三点目の特定港湾情報施設の件ですけれども、こちらは、ちょっと時間が押してきましたので私の方で御紹介しますが、これは港湾情報提供施設を港湾施設に追加し、官民が連携して港を拠点とした地域住民の交流、観光振興を促進というふうに法案説明の資料に書かれているんですけれども、港湾施設に追加することにどんな意味があるのかなということを考えたときに、そもそもこれに該当する候補として全国に存在する施設が五十六前後だというふうに伺っています。うち民間の施設というのは十七、八だと伺っております。
 これだけの施設を、しかも指定をして、連携した拠点づくりと。別に予算がつくわけでもなくて、一体何が変わるのかなと。全国で十七しかありません。私は、ここは、大きく書かれている割にはどういう実効性があるのかなということが論点だと思っていますが、次の、より大きな論点だと思います洋上風力の方に質問を移します。
 資料の六ページ、七ページをぜひごらんいただきたいというふうに思います。
 着床式の洋上風力発電につきましては、水深五十メートル、六十メートル以下のところが適地といいますか、物理的、技術的に設置可能な海域だというふうに伺っておりますけれども、水深五十メートル以下の日本の領海のうち港湾区域が占めているシェアというのはどのぐらいなのか。
 つまり、今回は港湾区域で応援していこうということですけれども、そこが非常に狭いので、ちょっと応援するには力不足なんじゃないのか、一般海域までしっかりと洋上風力を応援するスキームを早くつくるべきではないかということが私の論なんですけれども、港湾区域の水深五十メートル以下の海域に占める割合というのをお答えください。
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石井啓一#27
○石井国務大臣 着床式の洋上風力発電施設が導入可能な海域を水深五十メーターより浅い海域とした場合、その面積は、これは平成二十七年九月、NEDOから出されております着床式洋上風力発電導入ガイドブックによりますと、約八万七百三十平方キロメートルであります。また、全国の港湾区域の面積の合計は約五千九百六十一平方キロメートルとなります。このため、着床式の洋上風力発電施設の導入が可能となる海域に対する港湾区域の面積の比率は約七%程度となります。
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津村啓介#28
○津村委員 皆さん、資料六をぜひごらんください。こちらは、洋上風力発電に適地とされるところはどこかというのが、上に、カラーで出ています。
 つまり、洋上風力ですから、風が吹いていないところだと発電できないわけですよね。風がたくさん吹いているところはどこかということです。この赤いところ、黄色いところ、色が濃いところが洋上風力の適地でありまして、ごらんのとおり、北海道と九州、そして一部、伊豆諸島あたりが適地なんだと思います。
 実際に、六ページの下をごらんいただきますと、洋上風力発電の導入実績及び計画地点というのは、北海道、青森、秋田、山形、福島、そして静岡、長崎、まさに北海道、東北、九州に集中をしているわけであります。
 一枚おめくりいただきますと、一体、港湾というのはどのくらいあるのか。皆さん御想像いただけますように、北海道あるいは東北、こういったところは余り港はないんです。経済的なものですね。もちろん小さな地方港湾はたくさんあるんですけれども。港湾区域の面積ということで見た場合、ごらんいただきましたとおり、海岸線の延長と港湾局の所管している港湾区域の海岸線の比率を割り出したものです。
 一番下を見ていただきますと、全国平均では二四・六%、海岸線のうち二四・六%は港湾区域です。しかし、七五%は港湾区域じゃない。一番洋上風力の候補地、適地とされている北海道に至っては、港湾区域が七・三%しかない。つまり、残り九三%の海岸線で、ここいいぞ、風が強いな、しかも地盤が安定しているなとなっても、そこが港湾区域でない可能性が九三%あるということであります。
 まだ洋上風力は始まったばかりですから、そういった、日本じゅうの適地を全部掘り返さなきゃいけない段階にはまだ来ていないわけですけれども、港湾区域から始めるというのは、ある意味では安易なやり方なんですが、これから洋上風力をもっともっと世界に伍する展開をしていくためには、今回の港湾区域だけの占用手続ではまだまだ力不足だということを私は申し上げたいんです。
 解決方法としては二つあると思います。
 一つは、港湾区域そのものを拡大すること。これは法律じゃありませんので、国交省さんの運用で、例えば北海道ですとか青森、長崎の港の港湾区域の指定を拡大するということは運用でできると思います。これを積極的に進められるお考えはないのかというのが一点。そしてもう一つは、一般海域についても、こうした占用手続のルールを早く決めていくべきだというのが二つ目の御提案ですけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
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石井啓一#29
○石井国務大臣 今般、洋上風力発電等の導入ニーズを踏まえまして、港湾の機能を維持しつつ、港湾区域等の有効活用を図るため、本改正案に港湾区域等の占用者を公募により決定する制度の創設を盛り込んでいるところであります。この制度の創設によりまして、港湾機能と調和した洋上風力発電の導入が図られるというふうに思っております。
 港湾区域の拡大につきましては、港湾の一体管理の必要性等から港湾管理者において判断されるということになりますけれども、国土交通省といたしましては、その判断を踏まえ、適切に対応していきたいと考えております。
 一般海域における再生可能エネルギーの利用促進につきましては、引き続き総合海洋政策本部が中心となって必要な取り組みが進められていくものと考えております。
 なお、再生可能エネルギーのうち洋上風力発電につきましては、海洋基本計画に、先導的な取り組みとして港湾区域への導入の円滑化に取り組む旨が示されております。
 このため、まずは洋上風力発電の導入ニーズが高い港湾区域から洋上風力発電施設の導入を進め、実例やノウハウを積み上げていきたい、このように考えております。
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