国土交通委員会

2017-04-18 参議院 全178発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     世耕 弘成君
     朝日健太郎君     尾辻 秀久君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     尾辻 秀久君     朝日健太郎君
     世耕 弘成君     足立 敏之君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     吉田 博美君     藤木 眞也君
     山添  拓君     仁比 聡平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         増子 輝彦君
    理 事
                井上 義行君
                石井 正弘君
                酒井 庸行君
                長浜 博行君
                新妻 秀規君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                朝日健太郎君
                大野 泰正君
                金子原二郎君
                末松 信介君
                中野 正志君
                長谷川 岳君
                福岡 資麿君
                藤木 眞也君
                吉田 博美君
                野田 国義君
                羽田雄一郎君
                鉢呂 吉雄君
                魚住裕一郎君
                高瀬 弘美君
                仁比 聡平君
                室井 邦彦君
                青木  愛君
                行田 邦子君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       内閣府副大臣   水落 敏栄君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
       国土交通副大臣  末松 信介君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       藤井比早之君
       国土交通大臣政
       務官       大野 泰正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房審議官     中井川 誠君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       田中 誠二君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   五道 仁実君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  谷脇  暁君
       国土交通省都市
       局長       栗田 卓也君
       国土交通省住宅
       局長       由木 文彦君
   参考人
       日本大学経済学
       部教授      中川 雅之君
       東京工業大学環
       境・社会理工学
       院建築学系准教
       授
       一般財団法人エ
       コロジカル・デ
       モクラシー財団
       代表理事
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       s)会員     土肥 真人君
       立命館大学政策
       科学部特別招聘
       教授       塩崎 賢明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促
 進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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増子輝彦#1
○委員長(増子輝彦君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、日本大学経済学部教授中川雅之君、東京工業大学環境・社会理工学院建築学系准教授・一般財団法人エコロジカル・デモクラシー財団代表理事・ARCH会員土肥真人君及び立命館大学政策科学部特別招聘教授塩崎賢明君、以上三名の参考人に御出席いただき、御意見を聴取し、質疑を行います。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様から忌憚のない御意見を拝聴し、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、議事の進め方について申し上げます。
 まず、中川参考人、土肥参考人、塩崎参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 御発言の際は、挙手していただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、参考人、質疑者共に御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず中川参考人にお願いいたします。中川参考人。
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中川雅之#2
○参考人(中川雅之君) それでは、お時間を頂戴いたしまして、今回提出されております住宅セーフティーネット関連の制度につきまして意見を述べさせていただきます。口頭で意見を述べさせていただく非礼をお許しください。
 まず最初に、これまでの住宅セーフティーネット関連の制度、それからそれをめぐる環境の変化、それにつきまして私の方から述べさせていただきます。
 まず、これまでの住宅セーフティーネット関連の制度というのは、公営住宅という公共部門が低家賃住宅を直接供給しまして、それでそれを管理していくという政策に非常にその大きな部分を依存してきたということでございます。この体系は一定の成果を上げてきたと評価できるわけですけれども、これから述べる三点に、三つの観点において変化が見られるのではないかと私は考えております。
 まず一点目でございます。
 民間給与実態調査、そういったようなものを見ても、この十五年程度で平均給与、これが一〇%低下する一方で、平均家賃はやや上昇する、そういう状況にございます。そういうことを考えますと、アフォーダビリティー、支払能力という問題は依然として重要な問題である、そういう認識は共有すべきだと考えます。
 ただしでございますけれども、十年とか十五年、その間、単身高齢者、これが二百四十二万世帯から五百五十二万世帯、こういったものに倍増して、父子世帯あるいは母子世帯、これは七十一万世帯から八十四万世帯に二〇%程度増加している、そういう実態がございます。こういったような世帯というのは、身体状況が急変する、あるいはお子さんがいらっしゃいましてうるさいとか、けがをされるかもしれない、そういったリスク、それを理由にして賃貸人が入居拒否、これを行う可能性のある世帯である、そういうことが調査などでも明らかになってございます。
 何を申し上げたいかといいますと、支払能力、そういったような観点以外からも、住宅のセーフティーネット網、こういったものを構築する必要性に恐らく迫られているんだろうと。住宅セーフティーネット、何を住宅セーフティーネットとして認識するか、その認識の多様化、これが大きな課題となっているのではないか、これが一点目の環境変化でございます。
 二点目でございます。
 公営住宅制度、これは地方公共団体が非常に全ての整備から管理まで引き受けると、そういった供給体制にあったわけですが、供給側の事情といたしまして、まず国、それから地方公共団体、双方とも財政が非常に厳しい状況にあるというのは今でも同じでございます。
 それから、将来、もう既にでございますけれども、人口減少社会あるいは少子高齢化がますます激しくなっていくということを考えますと、大きな公的な資産、不動産資産ですね、国が持っている、あるいは地方公共団体の資産、これを抱え続けるということは非常に大きなリスクだと、そういう認識が非常に共有されつつあると。バランスシートを大きくしていると強い財政増嵩要因になるということが多くの自治体で何を行わしめているかというと、公共施設の再配置あるいは縮減、そういうものがパブリック・リアル・エステート・マネジメントですとかファシリティーマネジメントという形で取り組まれつつあると。そういうことから考えますと、公営住宅という政策手段を大きく拡大する、そしてそのストックを増やす、そういう環境にはないのではないかと、そういう認識が広まりつつあるというのが二点目のものでございます。
 その反面でございますが、民間住宅については、活用可能な空き家として百三十七万戸、それからその他の空き家四十八万戸、それが存在していると。ということは、それらを政策資源として活用する、そういう可能性が急速に浮上しつつあると。
 二点目で申し上げたいことというのは、ハードな政策資源、そういった形としまして民間の空き家、これが強く認識されるようになった、それが二点目の環境変化でございます。
 それでは、三点目の環境変化、これについて述べさせていただきます。
 三点目は、家賃債務保証ですとか、あるいは住宅確保要配慮者であっても、生活支援サービスなどを付けながら適切な賃貸住宅サービスを提供する大家さん、あるいはそれを紹介する不動産業者さん、それから、そういったものを側面としまして、生活支援サービスなどを提供する社会福祉協議会、NPOなど、公共団体そのもの以外の主体が非常に住宅確保要配慮者に対する支援を行うということが萌芽的に見られつつあるということでございます。住宅確保要配慮者、そういったものに対しての働きかけ、それが公共団体そのもの以外のプレーヤー、それも非常に大きな期待を掛けることのできる、そういった環境が今広がりつつあるんじゃないかと。
 三点目の環境変化としましては、ソフトな政策資源として、公的なことをやるソフトな政策資源として公共団体そのもの以外の主体、それに大きな期待を掛けることができるような、そういった環境が整いつつあるのではないか。これが、住宅セーフティーネット制度を考えていく際の大きな三つの環境変化だと私は認識してございます。
 こういったことを背景といたしまして、今回の住宅セーフティーネット制度、これは、今までのセーフティーネットの体系というのは、非常に手厚いサービス、それを公共団体が直接供給する公営住宅政策、非常に手厚いサービスを受けられるか受けられないか、そういった世界がこれまで基本になっていたもの、それを中間領域、要するに受けられるか受けられないかの中間領域を拡大する形で多様なサービス、それをこれまでの政策支援の対象となっていなかった方、それも含めて広く提供できるような体制を整えようとする、そういった制度の提案ではないかなと私は解釈してございます。
 でございますので、どういう供給体制でこのセーフティーネット制度が構築されているのか。一つは、非常に広い中間領域だと申し上げましたが、多様な領域、これを対象にした政策スキームでございますので、国が何かを決めてそれをがっとやる、そういうような供給体制ではなくて、何をどうやってやるか、あるいはどこまでやるか、これは非常に広いバリエーションが考えられるものと考えてございます。
 でございますので、地域の情報は地域に密着した主体、そこにその情報が集まっていると考えるのが普通でございますので、地方公共団体、それが何をどうやってやるか、それを決めて、地方公共団体そのものだけではなくて、社会福祉協議会あるいはNPOあるいは不動産業者あるいは関連する民間企業、そういった多様な主体が政策の担い手として登場する、そういう仕組みをつくり上げたというのが今回の制度の供給体制側の、何といいますか、特徴だと考えております。
 そういったようなセーフティーネット制度が提案されていると私は認識してございますけれども、その提案されているセーフティーネット制度、これを評価するとすればということを申し述べさせていただきます。大きく分けて三点でございます。
 基本的な評価といたしましては、現在どんな課題があるのか、あるいは持続可能な政策資源をこれからも使っていかざるを得ないだろうということを考えた場合には、今回の提案というのは私は基本的に評価すべき提案ではないかなと思っています。ただ、二点、是非運用あるいは制度の細部をつくり上げるに当たって御配慮いただければということを述べさせていただきます。
 まず、一点目でございます。
 これ、先ほど述べましたように、何をどれだけどのようにして行うのか、これは地方公共団体の判断に大きく委ねられているようなスキームになってございます。公営住宅というのは、基本的には基準が示されて、どれだけ財政的な資金が使えるのか、それによってやれること、やることがほぼ決定できるというような仕組みになっていたかと思います。ただし、今回の地方公共団体に大きな何をやるのかという部分、それが委ねられているようなそういうスキームにおきましては、地方公共団体がそもそも地域課題を適切に認識しているんだろうか、それを戦略的に解決するようなアイデアを持っているんだろうかと、そういう能力があるのかということが大きく問われるところだと思っています。
 つまり、地域にとって何が課題で、どこまでセーフティーネットを用意するのか。それを、地方公共団体の住宅部局に限らず、内部でもちろん福祉部局、それと綿密な連携を取っていただきたい。それだけではなくて、社会福祉法人、民間企業、そういったものと地域のビジョン、それを共有するようなそういう困難な作業、それが前提条件になるということでございます。
 それは、基本的にどうしたらいいのかというのは、恐らく国あるいは研究者である私どもが持っている情報よりも、実際にその現場でおやりになっているようなメンバーの方、地方公共団体の方、あるいは社会福祉協議会の方、NPOの方、不動産業者の方、そういったような方々がお持ちになっていると思います。こうやったら成功した、こうやったら失敗した、そういうことを教え合うようなそういう先進事例の紹介あるいは情報交換の場の設定、そういったものを設けていただいて、適切な戦略の策定あるいはその実施体制の設定、これが組めるようなそういう体制を是非整えていただきたいと思います。それが一点目です。
 二点目ですけれども、基本的には地方公共団体だけが登場していた公営住宅のスキーム、それとは異なって、非常に多様なプレーヤー、これが登場する仕組みになってございます。それに関連して二点だけ申し上げたいと思います。
 この登場が予定されているプレーヤーの中には、このセーフティーネット法の中だけではなくて、他の法律で指導監督が可能なものばかりではないと思っております。このため、この制度の執行に当たっては、例えば空き家等の登録制度とか賃貸人への指導監督とか様々な執行の適切性を確保するような仕組みが用意されていると思いますので、その執行をきちんと、指導監督をきちんとやっていただきたいというのが一点目です。
 最後になりますけれども、多様なプレーヤーを登場させたということを解釈しますと、これまでは、公営住宅というような仕組みというのは公共団体が整備、それから住宅の管理あるいは生活の支援、それを全て引き受けるような、神様のようなそういう存在だったわけです。それを、そういう全てを引き受ける公共団体の役割を、賃貸人とか不動産業者とか社会福祉法人、NPO、それから債務保証を行う企業、そういったものにアンバンドリングして分業化すると、それが今回の提案されている制度の一つの肝になっていると思います。今までは公共団体が一つの主体としてそれをやってきましたけれども、アンバンドル化したことによって、主体が異なる人たちが協業体制を組まないといけない、それが非常に大きな、何といいますか、コストを伴う、そういった可能性があるんではないかと。
 そういう意味で、各主体の綿密な連携あるいは統一的な戦略に従った執行、それを確保する意味でも、制度の中にございますが、居住支援協議会、その存在が非常に重要だと思います。居住支援協議会のそういった実質的な協調体制の確保、それがうまく発揮できるような体制、それを組んでいただきたいというのが私からのお願いということでございます。
 私からの意見陳述は以上でございます。
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増子輝彦#3
○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 次に、土肥参考人にお願いいたします。土肥参考人。
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土肥真人#4
○参考人(土肥真人君) おはようございます。
 本日はこのような貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
 私は、土肥真人と申します。東京工業大学環境・社会理工学院建築学系の教員であり、一般財団法人エコロジカル・デモクラシー財団の代表理事及び今回発表しますデータを作っておりますARCHの会員でございます。どうぞよろしくお願いします。
 本日、お手元に資料をお配りしております。三枚めくっていただきまして、資料の二ページ目から、スライドの二ページ、二と書いてあるところから御説明差し上げたいと思います。
 まず、資料の二ページ目ですが、本日、私は二つの立場より参考意見を述べたいと思います。
 まず、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向け、ホームレスの人々を放置しない優しい都市を実現することを掲げて活動していますグループ、ARCHの研究者としての立場があります。これに関しては、二〇〇九年以降、文部科学省の科学研究費を受けまして、イギリスのロンドン、オーストラリアのシドニーやメルボルン、またアメリカの様々な都市のホームレス政策を研究してまいりました。日本においても、川崎市を始めとする各都市のホームレス支援団体や自治体の方にヒアリングを行い、研究をしてきています。また、二〇一五年からは、後述しますが、ARCHのメンバーとして東京ストリートカウントを企画し、実施しているところです。このようなホームレスに関する研究をしてきた者として意見を表明いたします。
 もう一つの立場としては、もう三十年近くになりますけれども、コミュニティーデザイン、都市デザインを研究し、大学で講義してきた者として意見を述べさせていただきます。これに関しては、私は、主に都市オープンスペースに関する理論、法制度を研究し、コミュニティーデザイン、住民参加のまちづくりを行ってまいりました。近年は、特に都市デザインの新しい方法であるエコロジカル・デモクラシーの研究と実践を行っており、昨年来、エコロジカル・デモクラシー財団を設立して実践に当たっているところです。
 このような立場から、都市のビジョンという点についても本法案への御意見を申し上げたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
 三ページに移ります。本日は、この四点について意見を述べたいと思います。
 次、四ページ、お願いいたします。
 意見一ですが、住宅確保要配慮者の定義におけるホームレスへの言及についてです。第二条第一項の住宅確保要配慮者の定義は、現在六グループに言及がありますが、この中にホームレスが書かれていないということで、これは是非明記していただきたいと考えています。理由としては、ホームレスの人々が、本法が対象とする住宅の確保に特に配慮を要する人々の最たるグループであるということがあります。また、以下に御説明しますが、現在考えられているよりも多くの人々がホームレスを経験されていると推計されるということがあります。
 次のページをお願いいたします。五ページです。
 推計の御説明に入ります。これは、私たちARCHが昨年来行ってまいりました深夜にホームレスの人の数を市民が参加し数える調査、東京ストリートカウントの結果になります。
 昨年の冬、夏、今年の冬と、市民二百四十五名、延べでは五百名近くの方々に、終電後、各駅に集まっていただきまして、毎回三十人から百十人程度で計九晩、東京中心部の十一区を歩いて、実際どれぐらいの方が寝られているかを調べたものです。
 なぜこれを行ったかというと、東京都の場合、厚生労働省の概数調査が昼間に実施されており、夜間の数は大分違うだろうということがあります。実際に、東京中心部の十一区に関して、昼間の概数調査では五百五十八名とされていたものが、深夜調査では約二・五倍の千四百十二名寝られていることが分かりました。
 この十一区の比率を基に東京都全体の推計を出すと、およそ二千六百五十名ということになります。都だけで推計値は約千二百名増えるわけです。全国では約七千五百人から一万人程度、これは少なめに見積もってなんですけれども、ホームレスの方々がおられるのではないかということになります。
 六ページを御覧ください。
 さらに、この七千五百から一万人というのは一晩にいる数を推計したものです。この一晩にいる数というのは一年間にホームレスを経験される方の数とは大きく違うということが、これは世界で唯一ホームレス個人をずっと追いかけているデータベースを作成しているロンドンの統計から分かっています。これによると、一晩に寝ている数の約十・八倍の方が一年間ではホームレス経験をされているということです。
 これを仮に、先ほどの一晩の全国推計、七千五百人から一万人に掛け合わせてみると、約八万人から十一万人の方が日本でもホームレスの経験をされているということが当てはめてみると推計されます。
 また、同じロンドンのデータによると、年間の人数のうち新たに路上に出てくる方が約六五%を占めるということですので、仮に、これも仮にですが、日本に当てはめてみますと、約五万から七万人の方が毎年ホームレス状態を新たに経験していると推計されます。
 以上から、ホームレス問題は無視できない規模であり、持続的な仕組みづくりを必要とする社会的課題であると考えます。でありますから、是非ホームレスという定義を法律の中に設けていただきたいと、このように思うわけです。
 次のページ、七ページに参ります。
 意見二です。ホームレスその他の住宅確保要配慮者の入居後の支援の必要性についてです。
 これに関しては、第四十二条、居住支援法人の業務、第五十一条、居住支援協議会に関する記述に必要事項を明記すべきだという意見です。
 本法案は、ホームレスに恒久的住宅を提供するハウジングファーストという政策を支え得るものであり、その意味で画期的なものだと考えます。
 一方で、ホームレスの方々の中には、安定した居住のために、就労、生活相談、福祉、医療など様々な支援を必要とする方々も少なくありません。入居に関わる支援から、入居後にも途切れることなく安定した居住のための各種支援サービスが提供できる体制を整える必要があります。
 八ページをおめくりください。
 現況のホームレス支援の基本的な考え方は、就労可能な方々には就労支援を行う、そのための場所としてホームレス自立支援施設が求められているというものです。あるいは、すぐに就労が難しい方には、多くの場合、生活保護などの利用によって無料低額宿泊所での施設保護を行い、その施設は生活相談や就労指導等を提供するものと位置付けられています。
 問題は、これらの施設がいわゆる中間施設と呼ばれる一時的な宿泊施設だということです。ホームレスの人々は、まず中間施設で就労支援や生活支援を受け、住宅での自立生活ができるようになったと判断されて初めて住宅に移る形になっています。
 これに対し、ハウジングファーストという手法は、誰にでも居住の権利があるという考え方の下、まずはホームレスの人々が住宅に入ることから始まります。その後に適切なアセスメントを行い、本人の意思も含めながら必要なサービスを決め、そのサービスを提供します。
 これはアメリカで一九九〇年代初頭に生まれた手法ですが、ホームレスの方々の住宅定着率が中間施設を経由する場合と比べて非常に高いという成果が出ています。また、社会的コストも、ホームレスの人々に頻繁に利用されるその他の施設と比べて非常に安いという統計結果が出ております。この支援手法が現在欧米諸国で導入されておりますし、日本でも幾つかの事業が実験的に行われているところです。
 でありますから、今回の住宅セーフティーネット法案は、ホームレスの方々に直接恒久的住宅への入居機会を提供する画期的なものだと考えております。
 次のページをおめくりください。九ページです。
 今回の法案は、こうした積極的意義を持つ一方、居住支援法人や協議会が行うとされている支援内容は主に入居までの支援であり、その後のサービスについては手薄であると言わざるを得ません。ですから、ここに関しては、是非、国交省の住宅行政と厚生労働省の福祉行政の強い連携をもって、支援とセットの中間施設における保護ではなく、住むことがまず権利として確保され、そこに必要な支援をシームレスに提供する体制を整えていただきたい。そのために、住宅行政と福祉行政の連携が強く求められていると考えます。
 次のページをおめくりください。十ページです。意見の三番目になります。
 今回の法案で行われる公共投資としての家賃保証や改修費補助は、市場を尊重した社会住宅ストックの拡充策であり、家賃の低廉化にもつながる重要なものです。よって、第一に、現在予算措置のみとされている家賃補助、改修費補助が法文に明記されることが必要だと考えます。
 ちょっと駆け足で申し訳ないのですが、次、十一ページをおめくりください。
 公共投資した住宅がセーフティーネットという公共財としてきちんと機能しているか、これも継続的にチェックする必要があると考えます。
 十二ページをお願いします。
 日本における住宅扶助と家賃保証のバランスを見ます。前者、住宅扶助は、生活保護の住宅扶助費として五千九百十七億円が平成二十六年に支出されております。一方、供給サイドである住宅への補助、貸主への保証は生活困窮者自立支援法の住居確保給付金に二十三億円の支出があり、これに加え、今回の法案では改修費約三十億円、家賃低廉化への補助約三億円の予算が加わると聞いております。住宅扶助と家賃保証に二桁もの開きがあるということです。
 ちなみにですが、厚労省の試算では、本格的に日本で家賃補助制度を導入すると六千億円から一兆円程度の財政措置が必要になるという文献もございました。
 十三ページをおめくりください。
 諸外国と比べますと、まず左側のグラフからですが、日本の住宅ストックに占める社会住宅の割合が極めて低いことが分かります。社会住宅とは何らかの公的資金が投下される住宅のことですが、これが日本では三・八%で、そのほとんどが公営住宅及びUR等の公的住宅です。つまり、家賃補助による民間社会住宅がほとんどありません。
 次に、右のグラフを御覧ください。GDPに対する政府の住宅手当支出額の割合を示したものですが、日本とアメリカの支出額の水準が極めて低いことが分かります。日本の支出額五千九百二十九億円は、ほとんどが生活保護の住宅扶助費で占められます。一方、アメリカはこれと逆で、支出額のほぼ全てが家賃補助で占められています。
 つまり、日本は、社会住宅ストックの量で見ても住宅手当の政府支出額で見ても、家賃保証がほとんどないことが特徴であり、そして問題であると私は考えます。住宅セーフティーネットの形成と良好な社会住宅ストックの拡充を実現するため、家賃補助、改修費補助を本法に位置付け、大幅に増額されたいと考えます。
 十四ページに参ります。
 住宅行政の観点から、改修費補助や家賃保証を行う登録住宅は、公共投資をすることになるため、公共財としての住宅ストック機能を果たす必要があります。どれだけ社会住宅としてストックされ使われたかを政策目標及び成果指標とすべきです。
 同時に、福祉行政の観点から、本制度によりどれだけ住宅確保要配慮者が住宅を確保できたのかを測る必要があります。低所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世代、それにホームレスの方などがどれだけこの登録住宅に入居できるのか、あるいは入居したかを政策目標及び成果指標とすべきです。さらに、その前提として住宅確保要配慮者の方が母数としてどれだけおられるのか、現在どういう状況にあられるのか、継続的な大規模調査が必要であると考えます。
 十五ページをお願いいたします。
 最後の意見ですが、本法が都市経営、地域づくりの視点を持つことが必要だと考えます。本法が住宅供給のみならず、多様で持続的な地域コミュニティーの形成に資するものとして位置付くよう、国がソーシャルミックスの理念を基本方針に明記し、地方公共団体が計画に反映できるよう啓発し、居住支援協議会が当該業務に当たれるよう支援することが必要だと考えます。
 十六ページをお願いいたします。
 ソーシャルミックスやミックス居住に関して、例えば国土交通政策研究所の報告書では、地域社会の形成には社会住宅を特定の地域に集約せず分散させ、バランスの良い社会を構築することが重要との趣旨が書かれています。また、厚生労働省内の検討会でも、生活困窮者自立支援を通じた地域づくりが大きな目標に掲げられ、共に住まい、暮らすことを互助で支え、生活困窮者が支えられるだけでなく支える側に立つ、そういう地域全体の在り方が求められています。
 十七ページをお願いいたします。
 続いて、こうしたソーシャルミックス実現の手段として、アメリカの低所得者向け家賃補助の考え方があります。住宅選択を可能にするセクション8プログラムという連邦政府の施策です。
 アメリカでも各地域で家賃が違うわけですが、各地域の住宅公団が標準家賃というものを決め、その分の家賃を賃貸人は受け取る、そして賃借人は自らの収入の三〇%まで家賃として支払う、その差額に関しては連邦政府が家賃補助を入れるというものです。賃貸人は適正な家賃の安定収入が保証され、賃借人は様々な地域で居住できることになります。これによってミックス居住が可能となり、ソーシャルミックスの実現につながるというものです。
 最後になります。
 十八ページですが、ホームレス状態から地域で住宅を得て安定した方は、今現在ホームレス状態にある方々のニーズをよく理解できるわけですから、彼らを支える人になることができます。かつて要配慮者だった方々が配慮する側として地域の重要な人的資源になるということです。これは低所得者や被災者、高齢者、障害者、子育て世代など、他の様々な層でも起こり得ることで、本法はこれを実現する可能性を持つという認識を是非持っていただきたいと思います。
 まとめますと、本法は、住宅供給のみならず、包摂的な地域づくり、持続的なまちづくりに資する可能性を持つものであり、都市経営の戦略としても、本法がソーシャルミックスという大きな理念を背景に持ち、また各自治体において多様性ある社会が実現されるよう、国が主導的役割を果たし、必要な支援施策を実施することが求められていると考えます。
 以上、駆け足でしたが、四点について私から申し上げました。
 御清聴ありがとうございました。
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増子輝彦#5
○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 次に、塩崎参考人にお願いいたします。塩崎参考人。
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塩崎賢明#6
○参考人(塩崎賢明君) 立命館大学の塩崎です。
 お手元に数枚のメモをお配りしてあると思いますが、それに沿って、大きくは二点についてお話ししたいと思います。
 まず一点目は、今回のこの法改正全体についての私の意見です。
 今回の改正法案を見ますと全六十四条になっていますが、現行法は十二条なんですね。物すごく大きく条文が増えていますが、中身の大半は、住宅確保要配慮者円滑入居賃貸住宅事業に関するものが三十二条と半分を占めていて、ほとんどがそこに費やされている。すなわち、今回の法改正の主眼は空き家を活用した住宅登録制度の創設という点に置かれていると、こう考えます。
 ところが、この住宅セーフティーネット法というものは、本来、住生活基本法の基本理念を実現するという役割を担っているものであります。住生活基本法の理念は四つあるわけですが、その四番目が居住の安定の確保ということであって、住宅セーフティーネット法はこの四番目の理念を実現する役割を担っていると考えます。
 住生活基本法の具体的な施策としましては、住生活基本計画、全国計画が昨年閣議決定されました。ここには八つの目標が掲げられているわけですが、そのうちの三番目が住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保ということに置かれています。
 したがいまして、住宅セーフティーネット法の役割は、住生活基本法の理念を実現し、かつ住生活基本計画で掲げられているこの三番目の目標を実現するというところにあるだろうと考えられますが、今回の法改正はこの基本理念や住生活基本計画の目標三に対応していて、新しく住宅セーフティーネットの制度を設けるという点は、これらの基本理念や目標三を達成する上では一つの大きな前進だというふうに評価はできると思います。ただしかし、基本理念の四番目や目標の三番目を実現する上でこれで十分かというと、十分でないところがあるというのが私の意見です。
 その一つの理由は、基本計画の目標には四つの基本施策が掲げられているんですけれども、今回の法改正はそのうちの二つについて対応はしています。すなわち、住宅確保要配慮者の増加に対応するために空き家の活用を促進するとともにというのが一つ目。二つ目が、民間賃貸住宅への住宅確保要配慮者の円滑な入居を促進するため云々と。こうした点には対応しているんですけれども、三番目の公営住宅、UR賃貸住宅等の公的賃貸住宅を適切に供給するという施策についてはほとんど言及がないわけですね。
 現在、公営住宅に対する応募倍率は全国で五・八倍、東京都では二十二・八倍と言われています。なおかつ、公的住宅はこの間、この十年間で表にありますように五万戸も減少しているわけですね。公営住宅をどんどん建てるということは財政的に厳しいことはもちろん分かっているわけですけれども、法においても計画においても適切に供給すると、こう述べていますし、現実に減っているわけですから、これに対する対応というものが本来求められるだろうと思うんですね。この点がちょっと欠けているんではないかなということです。
 この点については、衆議院の委員会で国土交通大臣が、この役割はいささかも低下するものではないということをおっしゃっておられまして、この点、衆議院の附帯決議にも付記されているわけですけれども、本来、法改正にきちんと位置付けるべきではないかなというのが私の意見です。
 二つ目に、この新しい住宅セーフティーネット制度ですけれども、登録住宅制度なんですが、現状の住宅確保要配慮者の困窮状態を解決するのに十分なのかという点でやや疑念があるということです。
 例えば、収入五分位以下の世帯だとか公営住宅以外の借家に住んでいる人たちの数だとか、あるいはその中で特に高家賃負担をしている世帯の数だとか、こういうものを見比べますと膨大な数があるわけですね。少ない数見ても二十八万世帯ぐらいあるんですけれども、今回の登録住宅の計画では二〇二〇年までに十七万五千戸、年間五万戸という目標を掲げているわけで、その間に大きなギャップがあるんじゃないか。なおかつ、自主的な任意の登録制度なので、どこまで計画がちゃんと行けるかという辺りも不安があります。また、家賃低廉化措置というのが設けられているんですけれども、先ほど土肥先生もおっしゃいましたけれども、初年度三億円という予算で、恐らく登録住宅全部が実現したとしてもその二〇%若しくは一〇%程度しかこの恩恵が受けられないという点でやや不安があります。
 それから、本法案で私が注目すべき、評価すべき点だと思うのは、都道府県計画や市町村計画がきちんと導入されているということで、ここにきちんとした公的住宅も含めた計画が都道府県や市町村で計画されることが大変重要だと思います。
 時間がなくなってきましたので、二つ目の大きな問題は、被災者の居住の安定の確保の問題であります。
 改正法案の二条では、被災者を住宅確保要配慮者として位置付けているんですけれども、括弧三年に限るという限定が付いているんですね。しかし、私は、この現在の東日本大震災やあるいは熊本の、熊本はまだ一年ですけれども、状況を見ていますと、災害発生から三年を経過していないものに限るという限定は現実に合わないだろうというふうに思います。この点についても既に議論がされていて、法ではそうなっているけれども、実際、現実に被災者で住宅困窮に陥っている人に対してはそれなりの支援措置を講ずるということをおっしゃっているわけですけれども、私は本来、本法の本則においてその点を改めて、被災者を三年に限るというふうにしない方がいいのではないかなというのが私の意見です。
 この点に関してはいろいろ細かい議論がありまして、私はどうして今回新たに三年に限るということを導入したのかということについてやや疑問、疑念を持っているわけですけれども、これは、公営住宅法における規定だとか被災市街地復興特別措置法における規定だとかに関連して、それと整合させているのだという説明もあるわけですけれども、私は、その点はちょっと時間がないので詳しくは申し上げられませんが、多分そういう整合性を取る必要はないだろうというふうに思います。今回の法改正は、公営住宅の入居資格だけに関したものではなくて、民間賃貸住宅に住宅確保要配慮者の人たちをどのように入居していただくかということを含んでいるわけですから、その点でいいますと、公営住宅の入居資格だけに整合させる必要はなくて、広く捉えるべきだろうというのが私の意見です。
 被災者は、三年を経過しても居住の安定に大変難渋しているという現実があります。これは、東日本大震災で今も十二万人が避難し、五万人以上が仮設住宅に暮らしています。六年たってもこの状態なのでありまして、東日本については東日本大震災特別区域法があって、十年間、すなわち二〇二一年三月三十一日まで延長されるということになっております。この点では一定の安心材料があるわけですけど、しかし、果たしてその時点で問題が全部解決しているかというと、福島原発からの被災者の人たちのことを考えると、やや不安が残っているところであります。
 また、阪神・淡路大震災から既に二十二年が経過しているわけですけれども、ここでも同様に被災者が居住の安定に難渋しているという問題が起こっています。これは具体的には、借り上げ公営住宅、借り上げた公営住宅を災害公営住宅として提供しているものがおよそ七千戸ぐらいあったわけですけれども、この借り上げ公営住宅というのは、県や市が民間若しくはURから借り上げて、それを転貸するという形で公営住宅として活用しているわけですけれども、この借り上げているときの賃借契約が二十年で切れるということがございまして、もう二十年既にたっているわけですけれども、入居している人たちに対して退去を求めているわけであります。
 ところが、実際には、入居した人たちは入居当初にその話を聞いていないという人もいっぱいいるわけですね。あるいは、使用契約書の中に全く書かれていないという人もいっぱいいて、突然この話が降って湧いて、もう八十を超えるような人たちは目先真っ暗という状態ですね。もちろん、あっせんして別のところに移ってくださいということはしているわけですけれども、多くの人は、自分のかかりつけのお医者さんだとか、隣近所の人たちと助け合ってその日その日を暮らしているというような生活状態にあるわけなので、箱物としての住宅がどこかにあるよと、こう言われても、生活全体が成り立ち行かなくなるという、こういう問題を抱えておりまして、私はこれを強行するのは大変問題だなと思っています。
 現在は、神戸市や西宮市では、出ていかない人たちを裁判に提訴して、強制退去に近いような形が行われようとしている、こんな問題もありまして、被災者の人たちが三年で居住の安定が確保できるということにはなかなかならないというふうに思います。
 もう一つは、将来のことですね。南海トラフの巨大地震が三十年以内にほぼ確実に、七〇%以上の確率でやってくると。死者三十二万人とか、全壊、焼失が二百三十八万棟といった被害が予測されています。仮に三十二万人が半分に減ったとしても、残った人の大半は住宅がなくなるわけですね。これは東日本よりもはるかに大きな規模でそういう事態が起こるわけですから、この人たちが三年で居住の安定を確保できるかというと、恐らくそうはならないだろうと。
 現在、東日本、熊本でみなし仮設住宅というのが大量に導入されています。多分、首都直下や南海トラフでもそういうふうになるだろうと思いますが、このみなし仮設住宅というのは、先ほど申し上げました借り上げ公営住宅とちょっと似ているわけですね。民間から借り上げたものを仮設住宅として提供するということで、その間は家賃は国費で支給されるわけですけれども、一定の期限があります。ずっと永遠にというわけにはいかない。
 今、もうすぐ家賃支給がなくなるということで、住み慣れたみなし仮設住宅からまた移らなくちゃいけないという事態に直面しているわけですけれども、こういう問題を解決するには、私は家賃補助制度がどうしても要ると思うんですね。その場において、全額支給ではなくても、自ら払える公営住宅家賃並みの家賃で生活ができるようにするという、そういう措置が講じられれば、みなし仮設住宅に住んでおられる被災者の人たちの居住の安定確保はある程度図られるのではないか。
 こういう点から見ましても、家賃補助制度の導入というのが、先ほど土肥先生もおっしゃいましたけれども、この住宅セーフティーネットの仕組みの中にどうしても導入することが必要なのではないかなというふうに思います。
 以上で私の意見を終わります。どうもありがとうございました。
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増子輝彦#7
○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
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増子輝彦#8
○委員長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山添拓君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君が選任されました。
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増子輝彦#9
○委員長(増子輝彦君) これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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石井正弘#10
○石井正弘君 自由民主党の石井正弘でございます。
 今日は、参考人の皆様方、大変お忙しい中御出席をいただきまして、また、先ほどは貴重な御意見、御提言を頂戴いたしました。与党側の筆頭理事といたしましても厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 それでは、順次御質問させていただきますので、できるだけ簡潔に御回答いただければと思っております。
 まず最初に、中川参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
 中川参考人は、御案内のとおり、国土交通省の中に設けられました有識者を委員といたします小委員会、新たな住宅セーフティネット検討小委員会、このメンバーとして、特に委員長代理という役職に就かれましての提言をまとめられたということでございまして、本法案を作成する際の一つの大きな原動力として様々な役割を担われてきたということでございまして、敬意を表させていただきたいと思います。
 そこで、その立場から先ほど御意見、御提言をお聞かせいただいたわけでございますが、特にその中で、この法案の今後の成否を握っているのが、地方公共団体が中心となってこの法の執行、運用というものをいかに図っていくかということ。お話しのとおり、地方公共団体以外に、居住支援協議会のメンバーといたしまして多くのNPO法人等々活動されるわけでございますが、こういった地域の様々な課題があるわけでございますが、まずはその課題をいかに、地方公共団体、住宅確保要配慮者がたくさんいらっしゃるということを認識して政策を立案して実行していかなきゃいけないという、その認識を、意識を高めていただくということが大変重要かと。そして、そのリーダーとして地方公共団体の活動が期待されるわけでございますが、その点に関しまして、具体的に、中川参考人、どのような政策を、これから執行段階になるわけでございますが、講じていったらいいかということにつきまして御意見をお伺いいたしたいと思います。
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中川雅之#11
○参考人(中川雅之君) 簡潔にお答えさせていただきます。
 基本的に地方公共団体が課題認識、戦略を練っていくということにつきましては、余り画一的な何か情報の提供とか教え方というのは多分できないと思いますので、恐らく地方公共団体が、先進的な地方公共団体がどのように取り組んでどんな結果があったのかということをお互いに情報交換する、要するにお互いに教え合うという場が一番重要なのではないかなと、そのように考えております。
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石井正弘#12
○石井正弘君 ありがとうございました。
 まさにそのとおりだと思いますね。しっかりとこれは国土交通省におかれましても、優良あるいは先進事例をどんどんこれからも様々な場面で発表していただく、提言していただくということをお願いをいたしたいというふうに思うわけでございます。
 続きまして、土肥参考人にお伺いいたしたいと思います。
 ホームレスについて大変研究をされているということでございまして、敬意を表させていただきたいと思います。
 私も川崎市におけるこの研究事例、興味深く読まさせていただきましたけれども、このホームレスの問題は、御案内のとおり、二〇〇二年にホームレス自立支援法が制定されまして、政策がいろいろ推し進められているわけでございますが、今回の法案の中にホームレスも明記すべきであるという具体的な御提言を頂戴したわけでございますが、そのような御提言と、それから今申し上げた二〇〇二年のこのホームレス自立支援法、これをより一層充実強化していくというそのアプローチと、二つあろうかと思うんですが、その充実強化のアプローチについての御意見がもしもございましたら、お願いいたしたいと思います。
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土肥真人#13
○参考人(土肥真人君) 御質問ありがとうございます。
 ホームレス自立支援法ですけれども、今審議中だと思うんですが、今年の八月に失効することになっておりますよね。ですから、もしもこれが失効してしまうと、本当に幾つかの点で重要なことができなくなってしまう。ホームレス自立センター等の事業は、既に生活困窮者自立支援法に移っているというふうに聞いておりますけれども、概数調査ですとかあるいはホームレス自立基本計画を各自治体が立てること等が抜けてしまうんですね。
 一番大事なことは、ホームレスとは何かという定義がなくなってしまうと。ホームレス自立支援法の中では、例えば本法に関係いたしまして居住支援協議会が言及されております、国交省と厚労省の両大臣が書いている方針の中にそれが出てまいります。それから、ホームレスのこともそちらで出てきます。ですから、一つは、是非そのホームレス自立支援法は僕は延長できたらいいなと思っております。
 それと、この住宅セーフティーネット法ですけれども、先ほどちょっと申しましたけれども、大きく違うのは、ハウジングファースト、住宅をまず人々の権利として、基本的な権利として供給すべきだと。そのしかる後に様々な自立への支援を提供する、こういうことができる非常に貴重なスキームだと思っております。これが実現できますと、ホームレスというと皆さん長いこともうずっと路上におられる方を考えるかもしれませんけれども、本当に一晩二晩、家さえあれば自分で働いて社会に貢献できる方もたくさんおられるんですね。こういう方のことを考えますと、この法律で住宅が提供されるということが実現されますれば、先ほどのホームレス自立支援法と相まって大変すばらしいと、そういうふうに考えております。
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石井正弘#14
○石井正弘君 ありがとうございました。貴重な御意見だと思います。
 それでは最後に、塩崎参考人にお伺いいたしたいと思います。
 先ほども大変貴重な御提言いただきました。私も、日本住宅会議理事長とされましての居住貧困と住宅政策という論文も読まさせていただいた次第でございます。
 具体的に今日御提言いただいたわけでございますが、まずは、その公営住宅とかUR賃貸住宅、この役割、今まで果たしてきた役割、これを、今回の法律ができるわけでございますが、そのことを更に、公営住宅等々の供給を更にこれからもしっかりやっていくべきだということもおっしゃられたわけでございますが、一方で、地方財政、国もそうでございますが、財政的に大変厳しいし倍率が非常に高いということは、そこに住んでいらっしゃる方はそれなりの意義はあるんですけれども、希望してもなかなか入れないという実態もまたある。
 こういった中にありまして、こういった直接、公的な住宅を供給していくというこの政策、これの今後の在り方につきまして様々な制約があるということも先ほど申し上げた次第でございますが、それと今回のような民間の賃貸住宅を有効に活用する政策とのバランス、それを今後の公的住宅の在り方の中で御意見ございましたら、お示しをいただきたいと思います。
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塩崎賢明#15
○参考人(塩崎賢明君) どうもありがとうございます。
 おっしゃるとおりで、結構難しい問題だと思いますが、結論からいいますと、私は家賃補助とそれから直接供給のバランスを総合的に考えるべきだと思うんですね。実際も全国で八百万戸も空き家があったり、その他空き家も半分ぐらいあると思うんですけれども、そういう中で、ハード的にたくさん物を造っていくというのが必ずしもいいとは言えないというふうに思います。
 また、公営住宅も、被災地なんかで今見てみますとやはり制限がありまして、部屋の大きさもそこそこ狭いわけでして、必ずしもどこの地域でも自分たちの生活に合致するとは限らないので、やはりその人たちの生活に合ったものを提供するということが重要で、対して、その際、アフォーダビリティーといいますか、自分が家賃が支払えるかとか取得できるかという問題があるので、その部分についてやっぱり家賃補助というシステムが有効だと思うんですね。
 どの地域でどれぐらいのものを直接供給し、どのぐらいの家賃補助を行うかというのは、これは個別に検討しないといけないと思うんですけれども、そこの総合的な検討が大変重要なんではないかなというふうに思います。
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石井正弘#16
○石井正弘君 ありがとうございました。大いにこれからの議論に参考にさせていただきたいと思います。
 終わります。
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鉢呂吉雄#17
○鉢呂吉雄君 民進党の鉢呂吉雄です。
 今日は、参考人の皆さん、御多用のところ、当委員会に御陳述、また、いろいろ私どもに御教示いただきまして大変ありがとうございます。
 私もいろいろ勉強させていただいてまいりました。今の塩崎参考人の御答弁にあるいわゆる公営住宅との関係で、中川参考人と土肥参考人、お二人に同じような形でお聞きをいたしたいと思います。
 今回のこの小委員会、中川参考人、委員長代理ということでありますけれども、このまとめ、二月に行われたんですけれども、検討の基本的な方向性という中で、新たな今回の法律に基づくセーフティーネット住宅は公営住宅を補完するものと、こういう位置付けをしております。必ずしも大臣は、衆議院の論議、先ほどありましたけれども、そこは明確にしておりません。あのような倍率が高い中で、また、先ほどお話ありました非常に給与、賃金が下がるという状況の中で、公営住宅の必要性というのはどういった見方を取るのか、それをお二人にまず御答弁いただきたいと思います。
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中川雅之#18
○参考人(中川雅之君) 小委員会の報告の中での公営住宅を補完するセーフティーネット制度というようなお話、御指摘をいただいて、その中で、全体のセーフティーネット制度の中でどういう公営住宅の位置付けをするのかという御質問だと理解しておりますけれども、私自身、住宅のセーフティーネットというものにつきましては、公営住宅を含むより多様な政策によって確保すべきものだと考えております。
 そういう意味で、やはり非常に厳しい状態に置かれているような方について地方公共団体が直接低家賃の住宅を造る公営住宅、それは、何というか、大切さとかコアになる部分というのは私は揺るいでいないと、しかも一定の効果を果たしてきたということは私は高く評価しているものでございます。
 ただ、基本的に、それ一本でいいのか、住宅セーフティーネット制度というような趣旨から、より多様でより広いものを対象にしたセーフティーネット制度をつくり上げるという観点から補完をする、そういうことを多分小委員会の報告の中では述べさせていただいているというような認識で私はおります。
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土肥真人#19
○参考人(土肥真人君) 公営住宅ですけれども、これは基本的に私もそんなに減らすべきではないと。ただし、先ほど塩崎先生からもありましたけれども、既にたくさんの住宅のストックがありますので、これを活用するのは大変いいんではないかと。
 もう一つは、それを行いますと、家賃補助の方で行いますと、様々なところにこの住宅確保要配慮者の方が住まわれることになる、このことが、どこか都市の中の一部に公営住宅を造って、そこに集まって住むということとは違う効果をもたらすと。
 これは是非、都市的観点ということなんですけれども、ですから厚労省というよりは国交省の感じなんですけれども、都市的観点から見て、様々なところに様々な属性の方々が住まわれるということ、このことを戦略的な観点から見ていただきたい、この法律はそれを実現できる可能性があると、そういうふうに考えております。ソーシャルミックスが経済活動及び人々の交流を活性化させて都市の力を増すと、こういう観点でこの法律のポジティブな面を私は評価しております。
 以上です。
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鉢呂吉雄#20
○鉢呂吉雄君 この公営住宅を補完するものとしての位置付け、したがって民間の空き家等を賃貸登録制にするという法律の内容だと思いますけれども、一方、賃貸人は様々な拒否感があると、これは調査で出ています。高齢者あるいは独居の高齢者、障害者に対する拒否感が非常に高いと。そういう中で、本当に登録制がスムーズにいくのか、この点について、三人の方。
 そして、家賃補助というのが、補助制度としてはつくったのでありますけれども、従来の例えば公営住宅法あるいは特定優良賃貸住宅法においても家賃の補助については法律できちんと明記されております。今回はそれが明記されないで、単なる行政の補助という形で、本当に賃貸人の皆さんにインセンティブが働いて登録がきちんと出てくるのか。
 私は、この十年間の国の住宅政策を見て、必ずしもうまくいっていないと。今回も非常に法律的には弱い形で、家賃の補助なんかも三億円です。下半期、八月からだけということでありますけれども、目標についても定かに出ておりません。
 そういう中で、お三人の方に、このような状況で本当にインセンティブは働くのか、家賃補助については法律の明記が必要ないのか、これをお答えいただければ有り難いと思います。
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中川雅之#21
○参考人(中川雅之君) 二点御質問あったと思います。
 登録住宅制度がうまくワークするかという話でございますけれども、非常にやはり難しい問題はあるということでございます。高齢者あるいは一人親家庭に対して拒否感があるということにつきましては、そもそもそういった方が入ったときに、生活支援とか見守りとか、そういうサービスがそもそもないので、大家さんが過大なリスクを負ったりその責任を負ったりするかもしれないと。逆に、入れていただける大家さんがいらっしゃらないからそういうサービスも育っていない。そういう協調の失敗みたいなものがあったので、それについて今回、居住支援協議会のようなチームあるいはそのタッグを組むというような仕組みが導入されたので、是非それはうまくワークするようなモデルとして運用していただければと思っております。
 それから、家賃補助、これにつきましては、私は、法律補助にするか予算補助にするのかということは余り大きな点ではないんではないかなと私は考えております。どちらかというと、必要な方に必要な補助が行き渡る、そういう予算の実質を確保するということにこれから力を傾けていただきたいと、私はそのように考えております。
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土肥真人#22
○参考人(土肥真人君) 御質問ありがとうございます。
 まず、登録制が機能するかということですけれども、現在の予算補助としての金額等を見ると、先ほどから申し上げておりますこの法律が持っている可能性、都市の戦略としてを見るという意味では非常に弱いと考えております。
 僕は、行政組織の中の言葉遣いはよく分かりませんけれども、必要ならば認定制度に持っていって法律補助に付け替えていく、こういうことが真剣に考えられるべきではないかと思います。
 額に関しても、これはもちろん私の私見ですけれども、本当に二桁ぐらい違うのではないかと。住宅扶助に匹敵するぐらいの家賃補助があると公営住宅と社会住宅としての民間賃貸住宅のバランスが取れて大変良くなるんじゃないかと。これは、決して、ただただ困窮者を支援するということではなくて、それプラス将来の都市への投資として考えたいと、このように考える次第です。
 もう一つ、大家さんの賃貸人の拒否感ですけれども、これも中川先生がおっしゃられたとおりで、さっき僕も申しましたけれども、入居後の支援サービスというのが必ず必要になると、これはもう申し上げたとおりでございます。
 以上です。
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塩崎賢明#23
○参考人(塩崎賢明君) 私も、この登録制度が目標どおりにスムーズにいくかという点については大変不安を感じています。やはり、任意の自主的な申出によって登録を認めるみたいなことなので、そのとおりいくかどうかというのは相手次第みたいなところがあるわけですけれども、ただ、私は、賃貸人の中には、全く個人の方と、それから賃貸業を営んでいる方とでは随分違うと思うんですね。個人で親から引き継いだ家があるけれども空き家にしているというような方は、必ずしもこれでインセンティブが働いて登録しようというふうになるかどうかはクエスチョンな感じがします。
 だけれども、今賃貸物件で余っているもの物すごくたくさんあるわけで、どんどん増えているわけですね。その部分については、行政がここまでやってくれるならビジネスとして成り立つかなというふうに気持ちが働くようにすれば、一定数は行くんじゃないかなと。そこのところは僕はちょっと見定めができないですけれども、そんなふうに見ていて、個人で自分の家が空き家になっているのをどうするかという人についてはなかなかそういかないんじゃないかなという気がします。
 これは、私自身も実を言いますと生活保護の母子世帯に自分の元住んでいた住宅を貸しているという経験があって、これ、なかなか大変なんですね。そういうことを引き受ける気に、お金によっぽど困っていなかったらなかなかならないというのが実感です。
 それから、家賃補助のことについて本法に明記すべきかどうかということについては、私はした方がいいとは思うんですけれども、それはなぜかというと、結局、予算を確保する場合の役所内部での一つの担保になるからという意味であって、中川先生おっしゃったように、きちんと予算が毎年毎年確保されていくならば別にこだわる必要はないわけですけれども、そこに不安があるので、きちんとこの制度における家賃補助というのが大変重要なファクターだということを示す意味では明記した方がいいのではないかなというのが意見です。
 以上です。
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鉢呂吉雄#24
○鉢呂吉雄君 ありがとうございました。
 終わります。
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高瀬弘美#25
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。
 今日は、参考人の先生方、大変貴重なお話ありがとうございました。それぞれの先生方に御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、中川参考人にお伺いをいたします。
 最後の評価の部分で、今回の法案で多様なプレーヤーが出てくるということで、大家さんであったりNPOの方であったり、その執行の適切性の確保が大事だというお話の中で、監督をしていくことが重要というお話がありました。この監督、もちろんやっていく必要あると思うんですけれども、このプレーヤーの皆さんが民間ということもありまして、どのような形で監督をしていくことが一番望ましい形なのかということをお教えいただければと思います。
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中川雅之#26
○参考人(中川雅之君) 基本的に、何といいますか、宅建業法なり業法にその根拠があるような民間主体であれば、その業法の中でいろんな措置ができますけれども、今回、登場が予定されている民間企業の方あるいは社団法人ですとか、そういった方の中には、必ずしもその業法でいろんな監督規定とか指導とか、そういう権限がない場合が恐らくあるんではないかなと思っております。それくらい多様なことが予定されていると。
 そういう意味で、このセーフティーネット法の中に空き家の登録制度ですとかあるいは賃貸人への指導監督ですとか、この法律の中でいろんなその指導監督とかあるいは登録を取り消すとか、そういう、何といいますか、制度が用意されておりますので、それの執行を恐らく適正にしていくということが非常に大切なんではないかなと。それは、どういうものが適切な法の運用なのかということにつきまして、是非、国、地方公共団体、法を運用していく立場の執行の知見を高めていく、事例を高めていくというようなその努力を今後とも期待させていただければと思っております。
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高瀬弘美#27
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 次に、土肥参考人にお伺いいたします。
 先ほどホームレスのお話をいただいた中で、今回、この住宅法案で住宅を確保するとともに、福祉行政との連携というのが非常に重要だというお話があったと思います。住むところをまず確保した上で適切ないろんな支援をしていくということで、例えば仕事が見付かるように就業支援をしたり、あるいは医療が必要な方には医療支援したりと様々あると思いますが、また個別の例によってその支援も変わっていくと思いますけれども、何を第一に、行政側として何を優先してこの福祉支援の部分やっていくべきかということ、もし御意見がございましたら、お教えいただければと思います。
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土肥真人#28
○参考人(土肥真人君) ありがとうございます。
 住宅確保要配慮者全体に関しては、私もとてもお答えできる知見がないのですけれども、ホームレスの方ということに関して言いますと、これは、本当に様々ないわゆるホームレス状態からの脱却の阻害要因というのがあると言われております。精神障害あるいは発達障害、それからアルコール依存あるいはギャンブル依存等の医療的な措置が必要な支援、これは非常に多いと思います。それから、それの原因としまして、生活自体を、お金の使い方ですかね、その生活支援というのも必要なんだと思います。
 先ほど申しましたけれども、特に若い若年層の方には就労支援というのは極めて重要で、もうすぐに働き出せる方がたくさんおられます。そうすると、彼らは逆に社会を支える側にすぐに回れることになると思います。これが、ただ、一時期空いてしまいますと、すぐにホームレス状態から家に入ってそういう支援が受けられればそのまま戻るんですけれども、そうでないと、逆になかなか出てくるのに本人も大変だし社会としてもコストが掛かってしまうということですので、今回は、居住支援協議会ないしは居住支援法人の中にできるだけ従前からのサポート、あるいは入居後にすぐにサポートが入る、そういうことが望ましいと申し上げました。
 以上です。
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高瀬弘美#29
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今回、本当に住宅だけでなく福祉の部局にも関わっていただくというところが非常に肝になっていく部分ではないかなと私も思っております。
 では次に、塩崎参考人にお伺いをいたします。
 先ほど、被災者の皆様の住居の確保のことにつきまして、被災者を三年というふうに限るのは現実に合わないというお話がありました。また、阪神・淡路の方では借り上げの災害公営住宅は二十年という期限が付いていたということで、これを知らなかった皆さんが今大変な思いをされているというお話がございました。これはもう本当、おっしゃるとおりだなと思ってお聞きをしておりましたが、一方で、この住宅にいつまで入れるかという一定の期限あるいは目標があることで、生活を自分で自立してやっていこうという目標にもなっていくという部分もあるかと思います。
 もちろん、お年寄りの方であったり年金暮らしの方であったり、御自身の力で生活を変えていくことができない方は別としましても、ある一定程度、やはりこの時期までに住居を出ないといけないという目標は必要なのかなと思いますけれども、この期限といいますか、こういう被災された方々に住居を提供する場合に、何年ぐらいを目安に、あるいはどれくらいの目標を差し上げることが一番適切なのかという点、お教えいただければと思います。
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