経済産業委員会

2018-05-16 衆議院 全239発言

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会議録情報#0
平成三十年五月十六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 稲津  久君
   理事 城内  実君 理事 平  将明君
   理事 辻  清人君 理事 冨樫 博之君
   理事 松本 洋平君 理事 落合 貴之君
   理事 浅野  哲君 理事 富田 茂之君
      穴見 陽一君    池田 道孝君
      石川 昭政君    上野 宏史君
      尾身 朝子君    大串 正樹君
      大見  正君    岡下 昌平君
      勝俣 孝明君    神山 佐市君
      神田  裕君    小林 鷹之君
      佐々木 紀君    佐藤ゆかり君
      田畑  毅君    武井 俊輔君
      古田 圭一君    穂坂  泰君
      星野 剛士君    三浦  靖君
      三原 朝彦君    八木 哲也君
      中谷 一馬君    松平 浩一君
      山崎  誠君    吉良 州司君
      斉木 武志君    山岡 達丸君
      田嶋  要君    笠井  亮君
      森  夏枝君    菊田真紀子君
    …………………………………
   経済産業大臣       世耕 弘成君
   経済産業副大臣      西銘恒三郎君
   外務大臣政務官      岡本 三成君
   経済産業大臣政務官    大串 正樹君
   政府参考人
   (内閣官房日本経済再生総合事務局次長)      宇野 雅夫君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 伊丹  潔君
   政府参考人
   (個人情報保護委員会事務局次長)         福浦 裕介君
   政府参考人
   (国税庁課税部長)    山名 規雄君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中石 斉孝君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           木村  聡君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中川  勉君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           岸本 道弘君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           及川  洋君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局通商機構部長)       渡辺 哲也君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            多田 明弘君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局長)          寺澤 達也君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務情報政策統括調整官)            吉本  豊君
   政府参考人
   (経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長) 岸  敬也君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁次長) 保坂  伸君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            高科  淳君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        小野 洋太君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    安藤 久佳君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            吾郷 進平君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            高島 竜祐君
   経済産業委員会専門員   佐野圭以子君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十六日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     池田 道孝君
  神田  裕君     古田 圭一君
  國場幸之助君     武井 俊輔君
  谷畑  孝君     森  夏枝君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 道孝君     穴見 陽一君
  武井 俊輔君     三浦  靖君
  古田 圭一君     神田  裕君
  森  夏枝君     谷畑  孝君
同日
 辞任         補欠選任
  三浦  靖君     國場幸之助君
同日
 理事吉川貴盛君同日理事辞任につき、その補欠として松本洋平君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
五月十五日
 エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五一号)
同日
 国と東京電力が責任を果たすことに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一一三七号)
 同(笠井亮君紹介)(第一一三八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一一三九号)
 同(志位和夫君紹介)(第一一四〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一一四一号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一一四二号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一一四三号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一一四四号)
 同(藤野保史君紹介)(第一一四五号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一一四六号)
 同(宮本徹君紹介)(第一一四七号)
 同(本村伸子君紹介)(第一一四八号)
 同(金子恵美君紹介)(第一二七七号)
 即時原発ゼロを求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一一九八号)
 小規模事業者に対する社会保険料負担軽減支援策等に関する請願(奥野総一郎君紹介)(第一二四八号)
 同(柚木道義君紹介)(第一二七〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五一号)
 経済産業の基本施策に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ――――◇―――――
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稲津久#1
○稲津委員長 これより会議を開きます。
 理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事吉川貴盛君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲津久#2
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲津久#3
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に松本洋平君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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稲津久#4
○稲津委員長 経済産業の基本施策に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房日本経済再生総合事務局次長宇野雅夫君、内閣府大臣官房審議官伊丹潔君、個人情報保護委員会事務局次長福浦裕介君、国税庁課税部長山名規雄君、経済産業省大臣官房審議官中石斉孝君、経済産業省大臣官房審議官木村聡君、経済産業省大臣官房審議官中川勉君、経済産業省大臣官房審議官岸本道弘君、経済産業省大臣官房審議官及川洋君、経済産業省通商政策局通商機構部長渡辺哲也君、経済産業省製造産業局長多田明弘君、経済産業省商務情報政策局長寺澤達也君、経済産業省商務情報政策局商務情報政策統括調整官吉本豊君、経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長岸敬也君、資源エネルギー庁次長保坂伸君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長高科淳君、資源エネルギー庁資源・燃料部長小野洋太君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、中小企業庁長官安藤久佳君、中小企業庁事業環境部長吾郷進平君及び中小企業庁経営支援部長高島竜祐君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲津久#5
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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稲津久#6
○稲津委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山崎誠君。
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山崎誠#7
○山崎委員 おはようございます。立憲民主党の山崎誠でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 質問に入る前に、冒頭、一言お話をさせていただきたいと存じます。
 実は、昨日ですが、ジャーナリストの岸井成格さんが御逝去されました。毎日新聞社特別編集委員で、ニュースのコメンテーターなども務められておりまして、大変有名な方であったと思います。
 岸井さんとは、私は、森づくりの活動、市民による植樹の活動で知り合いになりまして、折に触れてさまざま御指導いただきました。
 岸井さんは地球環境問題に精通されておりまして、気候変動に直面する我々人類は文明の岐路に立っている、私たち一人一人が自覚をして、ライフスタイルから変えていかなければならないということをお教えくださいました。
 ジャーナリストのキャリアのスタートが水俣病の取材だったとお聞きしております。全ての命、そして命を育む自然環境への熱い思いのいつもあふれている方でございました。
 東日本大震災、東電福島第一原発事故についても、現地に足しげく通われまして取材され、多くの貴重な御意見を賜りました。
 エネルギー問題でも、やはり原発のない社会を一刻も早く実現すべきだという指針をいつもお持ちになりまして、御指導いただきました。
 海図なき二十一世紀、貴重な羅針盤を失ってしまったと感じております。
 人生百年時代にありまして、七十三歳という余りにも早い死は、痛恨のきわみであります。
 ここに謹んで心より御冥福をお祈りいたします。
 ありがとうございました。
 それでは、質問に入りたいと思います。
 私、第一問目は、自治体主導のエネルギー事業ということでお話をお聞きしたいと思っています。
 実を言いますと、五月の連休でドイツに行ってまいりました。ドイツとエストニアに行きまして、エストニアは中谷一馬委員が担当でございまして、この後、御質問の中でも出てくると思うんですが、私は前半、ドイツで、シュタットベルケという、自治体が主導で総合的なインフラ事業を進めるという事業を視察のテーマにしまして行ってまいりました。
 御存じのように、ドイツは今、自然エネルギーにかじを切って、もういろいろとその実績を上げてきているわけですが、そのやり方、単に自然エネルギーにシフトするというだけではなくて、それを地域主導で、地域分散型でやっていくというところに大きな特徴があると思います。
 シュタットベルケというものですが、日本語にすると、そのまま訳すと町の事業というお話になるらしいんですが、町が総合的なインフラ事業をやる。
 資料の一に掲げています。ちょっと英語で恐縮なんですが、オスナブリュックというところの資料を一部コピーさせていただきました。
 このオスナブリュックという町は、大体二十万人ぐらいの都市でございますが、ここに書かれているような、電力事業、ガス事業、それから地域の熱供給事業、バス交通事業、あるいは公営プールの事業とか、あと上下水道の事業、こういったものを、シュタットベルケという新しい会社をつくりまして、そこで運営をしているという形をとっています。
 下の資料で、細かい数字はちょっと割愛をいたしますが、もう実績を大きく上げていまして、ホールディング会社がありまして、そのホールディング会社自体は市が一〇〇%出資をしています。でございまして、要するに、市民の皆さんの感覚としては、やはり市民の会社が自分たちのインフラ事業を整備してくれているという形をつくっているということになります。
 ポイントは幾つかありますが、一つは、複数の事業を一つの会社がきちっと経営することによって、やはりドイツも同じでございまして、バス事業とかはなかなか採算に乗らない、赤字も発生をしてしまうということなんですが、でも、赤字路線を維持するためにどうするか。電力事業をきちっとやることによって、電力事業から収益を上げて、その収益をバス事業の赤字に補填することができるという形をつくっておりまして、市民の皆さんも非常に応援をしてこの事業を盛り上げているということでございます。
 こういった会社が大体今千社ぐらいに伸びている、千社ぐらいあって、ドイツの電力小売市場の約二〇%のシェアということで、ここで生まれている電気あるいは販売している電気というのが非常に大きな割合を今占めつつあるということになっています。
 こうした地域地域が、電力事業、これは再生可能エネルギーでございます、あるいは熱です、木質バイオマスなどによる熱供給、そういった事業で地域がエネルギー事業を回す、そして、エネルギー事業の一部の収益をバス事業とか、このオスナブリュックの例でいくと、プールの事業、これは赤字だったわけですけれども、何とかこれを維持したいということで、経営を任せたところ、非常にうまく回っているというお話をお聞きいたしました。
 こうした地域主導の取組というのは、実は経済的にも大きな意味がある。要するに、地域で経済が、お金が回るということですね。電力会社にただ普通に、例えば火力発電、あるいは原子力発電もそうだと思いますが、お金を支払っていると、そのお金というのは全部域外に出ていってしまう。そして最後には、例えば原油を買うのであれば中東に依存をする。お金がどんどん、国富がいわゆる流出してしまうということになりますが、再エネ、あるいはそういったもので地域でエネルギーを生み出して、それを地域で循環させると、その経済は、外に出ない、地域を潤すお金として循環するという形になっています。このモデルが、決して小さな成功事例ではなくて、全国的に広がっているというのが、今、ドイツの状況と認識をさせていただきました。
 こういった事業の立て方、あり方はとても重要だと思うんですが、世耕大臣、御感想をいただけますでしょうか。
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世耕弘成#8
○世耕国務大臣 経産省としても、エネルギーの地産地消、そして、またそれをいろいろな形で使っていくということについては、一つのあるべき姿として評価したいと思っています。
 ドイツにおけるシュタットベルケは、小売電気事業者として、大手発電事業者との相対取引ですとか卸電力取引所を通じて電力を調達するだけではなくて、自社電源として再生可能エネルギー発電などの分散型電源を活用しながら、地域の需要家に電気を供給しているわけであります。
 こうした分散型電源の活用というのは、エネルギーの効率的利用とともに、エネルギーの地産地消による地域活性化等に寄与するものとして、有意義だというふうに考えています。
 経産省でも、再生可能エネルギーやコジェネなどの分散型エネルギーから生じる電気や熱を複数施設で融通、利用する先導的な取組に対する支援を行っているところであります。
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山崎誠#9
○山崎委員 ドイツで、こうやって自治体の方々といろいろお話をして、エネルギー事業をやっていくということで、成功した理由、いろいろなお話を聞きました。自治体がやらなきゃいけないことは非常にたくさんあって、やはり、リーダー的ないい人材が育って、そういう方々が本当に、先導的な、いろいろな技術、あるいは市民への説明、合意形成、そういったことに汗を流されている。非常に印象的でございまして、自治体の役目も非常に重要。
 では、国は何をしてくれたらいいんだというお話を聞きました。私が聞いたところでは、三つ大きなお話があって、逆に言うと、それしかなかったんですが。
 一つは、やはり、現時点では、固定価格買取り制度によって再エネをきちっと買ってもらう、伸ばしていくというベースが必要だということ。
 それからもう一つ、同じ理屈なんですが、優先接続です。やはり、自治体でそれぞれ、地域地域で発電したものがきちっと送電に乗る、きちっとそれをつなぐ、それが優先的に行われるということが再エネを伸ばすためにどうしても必要だというお話がございました。
 それから三つ目、これはやはり市場の自由化でございまして、ドイツの場合は、配電、要するに、小売だけではなくて配電をする、そのコストも自治体のシュタットベルケが行うということで、その配電からすごくまた利益が上がっているんですね。送配電は、今、日本の場合は一括でやられていますが、そこも切り離して、配電から地域で行うことができるような仕組みがあって、それが重要なんだというようなお話をお聞きしました。
 日本では残念ながら条件が整っていないと思いますが、世耕大臣、いかがですか。
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世耕弘成#10
○世耕国務大臣 まず、接続という点で申し上げますと、日本では、空き容量の範囲内で、シュタットベルケのような地域のエネルギー事業者も含めた、担い手の事業形態ですとか再生可能エネルギーや火力などの電源種によらず、公平に、接続の申込み順に送電線の容量を確保できることになっています。仮に再生可能エネルギーを優先して接続を認めるということになった場合は、電源の事業の予見可能性を損なうおそれがあるという点には留意をしなければいけないというふうに思っています。
 日本における新たな電源を接続する際の系統費用負担の考え方は、再エネ導入が進む多くの欧州の国々と同様、増強費用の一部を発電事業者が負担する方式であります。これは、系統コストの高い場所に発電の立地が集中して国民負担が増大しないよう、適正な発電の立地を促すという考え方に基づいているところであります。
 また、配電を地域の事業者がやるということについてでありますが、配電は、やはり、これはいわゆるラストワンマイルになるわけでありますが、それに新たに地域の事業者が参入しようとすると、設備投資等、いろいろ負担もあるのではないかというふうに推測をいたします。
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山崎誠#11
○山崎委員 ドイツの例でいくと、これはインフラなんですよ、だから。水道であったり、下水道、あるいは熱供給も向こうはインフラですけれども、一体で電力の供給網も整備をされ、管理をされていますので、決して余計な負担がかかっているわけではなくて、より効率的に運営されているんですよ。切り離して切り離して別な人が検査をするわけではない、メンテナンスも一体でできるというところに、より効率的な姿があるのではないかと思います。
 それから、先ほど優先接続のときに、安定供給の話を必ずされます。もちろんそれは大変重要なんです。じゃ、その地域地域で不安定な電源になっているかというと、決してそんなことはありません。風力もあります、太陽光発電もあります。向こうは風力が大きかったですが、それからバイオマス発電もございます。そういったものをうまく組み合わせて安定化を図っています。
 おもしろかったのは、地域でまず一通りの安定の仕組みをつくるということをやって、それで足りない部分はより広域な、例えば風車でもっと発電ができている地域から電気を融通する。さらに、もう一つ大きくいくと、今の段階では、例えば火力発電所のようなものが足りないときに一時的に補うという段階なんですよ。日本のように、火力発電所が電気を送る、それで、風力、太陽光がプラスされるという話じゃありません。太陽光や風力や自然エネルギーで地域が回る中に、足りない部分だけ広域の風車の電気が入る、あるいは火力発電の電気が入る、そんな流れができています。
 発想がやはりかなり違うので、私は、これは経済政策としても地域活性化策としても、全く有望な、日本にも当然導入可能なモデルであると思っています。
 実際に今、シュタットベルケネットワークのような形で日本でも動きがございます。まだまだ実際の実施事例は少ないですが、これからこういった事業を伸ばしていくことが、本当の日本の再生、活性化につながっていくと思いますので、ぜひ注目をいただきまして、こういった事業、単にエネルギーをシフトするという話ではなくて、それを、じゃ、どういう担い手で、どういうモデルで実行していくかによって、またその成果が大きく変わるということをお伝えしておきたいと思います。
 それでは、二番目のテーマで、エネルギー政策をめぐる議論についてお尋ねをしていきたいと思います。
 経産省さんでは、エネルギー基本計画、今見直しの作業をされていて、八月かな、夏ということですね、夏に閣議決定をするということで作業を進めているとお聞きをしております。
 先日、エネルギー情勢懇談会の取りまとめの提言が出されたということでございますが、この内容について、概要を御説明いただけますでしょうか。
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世耕弘成#12
○世耕国務大臣 このエネルギー情勢懇談会というのは、二〇五〇年に向けて、脱炭素化のあらゆる選択肢について活発な御検討をいただいて、提言を取りまとめていただきました。
 提言の中では、世界ではエネルギー転換、脱炭素化に向けた挑戦が既に始まっているということ、一方で、経済的で脱炭素の完璧なエネルギーが存在しないという現実があるということ、そして、このため、脱炭素化に向けたあらゆる選択肢の可能性を追求すべきといった方向性が示されております。
 再生可能エネルギーについては、この中で、経済的に自立をし、脱炭素化した主力電源化を目指すという方向性が示されたところであります。FIT制度による補助から早期に自立をして、送配電ネットワークの再構築、水素、蓄電、デジタル技術による調整力の脱火力依存といった本質的な課題への対応が必要だと考えております。
 原子力については、福島事故を経験した日本としては、安全を最優先して再エネの拡大を図る中で、可能な限り依存度を低減するという方針は堅持しながら、実用段階にある脱炭素化の選択肢の一つとして、社会的信頼の回復に向けて、人材、技術、産業基盤の強化に直ちに着手をして、安全性、経済性、機動性にすぐれた炉の追求、バックエンド問題の解決に向けた技術開発を進めるべきという報告が行われたところであります。
 現在、この提言も踏まえながら、エネルギー基本計画、これは二〇三〇年に向けてということになりますが、検討を行っているところであり、引き続き議論をしっかりと進めてまいりたいと思います。
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山崎誠#13
○山崎委員 ありがとうございます。
 今、第五次のエネルギー基本計画の骨子案を作成されていて、その中にも今いただいた五〇年に向けてのビジョンというかシナリオは一章設けて書かれるということでよろしいんでしょうか。
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世耕弘成#14
○世耕国務大臣 二〇三〇年のエネルギー基本計画というのは、いろいろなデータとか推測値を積み上げて、そして最終的にエネルギー需給見込みのエネルギーミックスというものをつくっていく。
 一方で、二〇五〇年、これはパリ協定を踏まえてCO2八〇%削減しなければいけないという極めて野心的なチャレンジをしなければいけないわけであります。
 二〇五〇年へ向けての姿ということで、この情勢懇には提言をいただきました。
 これは、しっかり、二〇三〇年と五〇年というのは当然続いていくわけでありますから、エネルギー基本計画にも何らかの形でこのエネルギー情勢懇の提言はしっかりと盛り込んでいきたいというふうに思っています。
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山崎誠#15
○山崎委員 時間がないので、本当は私ももう少し質問したいんですが、この目次案を見まして、第三章に「二〇五〇年に向けたエネルギー転換への挑戦」ということで、「第一節 野心的な複線シナリオ~あらゆる選択肢の可能性を追求~」と書いてあるんですよ。
 きのうも実は、これを議論する国会エネ調、準備会があって、いろいろ議論があったんですが、何を言っているかわからないと。総花的で、本当にその方針はどこにあるんだと。再エネを伸ばすのはいいでしょう、原発も維持をする、ではどっちをやったらいいんだと。複線的なシナリオ、全方位で言って、何を言っているのかわからない。これでは私は日本のエネルギー政策の指針になるものとは思えません。
 もちろん、一つ一つの事実は、積み上げは大事ですし、その議論は大事でしょう。でも、その中から、では日本はこれだ、そういう指針を決めないと、エネルギー基本計画、押さえないと、本当にこれで日本の産業界、よし、自信を持って、ではこっちの方向だと。もちろん難しいですよ。時代はいろいろ動いている。だから、その変化をフレキシブルに取り入れるのは大事ですけれども、国の大きな方針が決まらないから日本のエネルギー政策は宙に浮いてしまっているんです。日本はどんどんおくれていってしまっている。
 では、次、外務省の方にお越しいただいていますので、政務官、済みません、お聞きをしたいんです。
 外務省も、気候変動に関する有識者会議、エネルギーに関する提言を出されていますが、概要は構いませんので、この位置づけ、どういう目的でこの提言を受け、今、これをどう省内で活用しようとしているか。
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岡本三成#16
○岡本大臣政務官 山崎委員にお答えいたします。
 外務省は、気候変動問題に関して、世界最新の動向、NGOや研究者、気候変動に積極的な企業の声を生かした新たな政策の方向性を打ち出すことを目的に、今言及いただきました有識者会合を設置いたしました。
 二月にこの会合から河野外務大臣に提出されたエネルギーに関する提言では、三つのことを柱に、気候変動対策で世界を先導する新しいエネルギー外交を推進することを提言していただきました。
 その三つは、再生可能エネルギー外交を推進すること、二つ目には、エネルギー転換の実現へ、日本の道筋を確立すること、三つ目には、脱炭素社会の実現をリードし、新たな経済システムを構築することであります。
 この提言は、気候の変動及びエネルギーに関する最新の国際状況を踏まえた外交に関する有識者の方々の御意見でありまして、河野外務大臣に提出をしていただきましたが、十分にこのことを参考にしていきながら、今後の政策に反映すべく、今、その反映の方向について外務省内で検討しているところでございます。
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山崎誠#17
○山崎委員 ありがとうございます。
 ちょっと微妙な表現なので、この提言がどういうふうに外務省の中で生かされるか。
 ただ、今お聞きした限りは、新しいエネルギー外交のやはり大きな指針の中に組み込まれるんだろうと想像をするところでございます。
 これは大事な日本のスタンスですよね。日本のエネルギー転換の道筋を示すというところがやはりございますので、これは経産省の方針とも当然整合をとっていかなければいけない大事なポイントだと思っています。
 この提言の中にいろいろなことが書かれているんですが、一部抜粋をしたものを資料としてつけました。
 「エネルギーから見た世界の中の日本」という指摘がございます。資料の二ですね。その中の一番で、「遅れる脱炭素への取り組み」という指摘がございます。片括弧一、「偏る再生可能エネルギーの導入状況と低い目標値」。全部読み切れないので、下線部のところに行きますと、資料を見ていただきまして、「日本に存在する豊かな再生可能エネルギーを活用できていない。」「二〇三〇年に電力の二二―二四%という日本の再生可能エネルギー目標は、市場に対して今後も再生可能エネルギーを拡大していくというメッセージを発信できていない。」というふうに指摘をされています。
 世耕大臣、この指摘、どうですか。
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世耕弘成#18
○世耕国務大臣 これは、あくまでも外務大臣が設置された有識者会合が外務大臣に対して提出された御意見でありますので、経産省としては論評は控えさせていただきたいと思います。
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山崎誠#19
○山崎委員 二番に行きます。
 「依然として各国よりも高い再生可能エネルギーのコスト」という項目がございます。全部は読み切れないので、一部を読みます。「日本では、系統連系や優先給電の保証がなく、目標設定が低いことなど将来的な再生可能エネルギー拡大の展望に欠けるため、事業者がコスト低下に踏み込める環境が整っていない。」と言われています。
 コメントいただけますか。
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世耕弘成#20
○世耕国務大臣 同じ答えになりますが、外務大臣に対して外務大臣が設置した有識者会合が提言された内容について、論評は控えさせていただきたいと思います。
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山崎誠#21
○山崎委員 一つ一つの指摘は、これは経産大臣が所管しているお話でございまして、経産大臣としてのお考えがあるはずですよね。いいんじゃないですか、有識者なんだから。それに対して、いや違うよと、政務官もいらっしゃるんだから、その場でお考えを言わないとおかしくなりませんか。またでは部屋に帰って議論するんですかね。その議論の結果がぽんと出てくるんですかね。
 では、次に行きましょう。
 三番、「効率化の求められる熱利用」。「電力に力点を置いた政策がとられてきたため、大きなポテンシャルが存在する、太陽熱、バイオエネルギー熱、地中熱などの利用は進まず、地域熱供給やコージェネレーションの導入も限定的なままである。」。
 コメントいただけますか。
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世耕弘成#22
○世耕国務大臣 同じ答えになりますけれども、外務大臣が設置された有識者会合が外務大臣に提言した内容について、経産省として論評は控えたいと思います。
 経産省としては、エネルギー情勢懇談会というところでしっかり議論を行いました。外務省の有識者会合は全く内容を公開されていませんから、議事の内容とか、我々はどういう経緯でそれがまとまったのかも知り得るべき立場にはないわけであります。エネルギー情勢懇談会はフルオープンで行いました。外務省にも環境省にも御出席をいただいて、しかも、発言ができる状況の中で議論を進めさせていただいております。
 政府としての方針は、これからエネルギー基本計画が閣議決定をされるわけでありますから、政府としての方針は明確に出させていただくことになろうと思っています。
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山崎誠#23
○山崎委員 もう一点、最後、次のページに行きましょう。
 六、「原子力発電の役割の低下」。全部読むと時間がないので、真ん中、「日本での原発新増設は経済的な現実性を欠いている。」その上も大事ですね。「世界的には、原子力は、高リスクで競争力のない電源であることが明らかになっているにもかかわらず、日本では、原子力が他の電源よりも安価であるという試算がそのまま使われている。」「石炭火力と同様に需要追従性が低く、系統に対する柔軟性に乏しいため、世界が進める再生可能エネルギー中心の電力システムとの整合性に問題を抱える。」このような指摘もございます。
 これは聞いても同じ答弁なので、外務大臣政務官、今の世耕大臣の御発言、これだけ有用なものを私はまとめていただいていると思いますが、コメントいただけますか。
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岡本三成#24
○岡本大臣政務官 お答えいたします。
 先ほども申し上げましたように、この提案内容に関しましては、有識者会合から提案をされた最新の動向でございまして、その最新の動向を踏まえて、今後、外務大臣を中心に外務省で政策を考えていきますので、その御提案が示された内容ということでございます。
 今後どういうふうに活用するかは、検討してまいります。
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山崎誠#25
○山崎委員 どうして同じようなテーマを取り上げてこれだけ違う提言が出るんでしょうかね。世耕大臣、どう思いますか。
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世耕弘成#26
○世耕国務大臣 それは、各省、エネルギー政策については、経産省もあれば外務省もあれば環境省もある。それぞれ立場によって微妙な立ち位置の違いというのはあると思いますよ。
 ただ、政府としては、エネルギー基本計画を閣議決定することによって、一つの政府としての統一的な方針というのがきちっと決まるわけであります。
 今お示しのこの有識者会合の御提言というのは、これは外務大臣に対して行われたわけでありますから、外務大臣がそれをそしゃくされて、閣議決定をするときに何らかの意見をおっしゃるとか、そういうことになるのではないかというふうに思っています。
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山崎誠#27
○山崎委員 理由になっていないんですが。何で有識者を集めて御意見をいただくとこんなに真逆のことを言うのかですよ。真逆のところ、たくさんありますよ。
 私は外務省の皆さんのこの意見に賛同しているものではございますが、どちらの意見をとるにしても、だから、有識者と言われる方もこれだけ意見の開きがあって、誰を人選してくるかによって結論がこれだけ変わるということじゃないですか。あるいは、そのトップがどういう意向でこの有識者会合を組織したか、それも影響しているかもしれない。
 ぜひ、エネルギーの議論は国民生活に直結する本当に大事な議論でございまして、国民の皆さんにわかるように、こういった議論が一体で行われるようにしていただきたいんですよ。こんな意見が経産省で出ました、外務省で出ました、綱引きするような、そういう話題ではございません。
 ぜひ、有識者もこれだけいろいろな方々がいるんだったら、一堂に会して議論をさせて、それを公開して、世耕さんの言っているように、それで国民の皆さんが納得して、エネルギーのデモクラシーですよ、そういった取組につなげていただきたい。
 この意見の開きというのは私は大変重要だと思います。政務官、いかがですか。
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岡本三成#28
○岡本大臣政務官 お答え申し上げますけれども、あくまでも有識者の方々から外務大臣にいただいた提案でございますので、政府内の参考にはいたしますが、日本のエネルギー政策を一義的に担っているのは経済産業省でございますので、経済産業省の御意見とあわせながら議論してまいりたいと思います。
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山崎誠#29
○山崎委員 終わりますが、そんなに深くうなずかないでいただきたい。
 というのは、エネルギーの問題は、もちろん経済産業省だけの問題ではありませんよ。これは環境省の問題でもあり、外務省の問題でもあり、日本全体の問題ですから。経産省で主導して終わりではございません。だから閣議決定なんでしょう。
 ぜひ議論を深めていただきたいと思います。
 以上です。
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