災害対策特別委員会

2018-06-06 参議院 全133発言

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会議録情報#0
平成三十年六月六日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     佐藤 信秋君     中西  哲君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         河野 義博君
    理 事
                酒井 庸行君
                そのだ修光君
                杉  久武君
                小林 正夫君
    委 員
                足立 敏之君
                磯崎 仁彦君
                佐藤  啓君
                自見はなこ君
                中西  哲君
                馬場 成志君
                藤川 政人君
                藤木 眞也君
               渡辺美知太郎君
                浜口  誠君
                相原久美子君
                吉川 沙織君
                武田 良介君
                室井 邦彦君
                木戸口英司君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        小此木八郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   あかま二郎君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        山下 雄平君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        海堀 安喜君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    杉本 達治君
       防衛省人事教育
       局長       武田 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
〇災害救助法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
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河野義博#1
○委員長(河野義博君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、佐藤信秋君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君が選任されました。
    ─────────────
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河野義博#2
○委員長(河野義博君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害救助法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官海堀安喜君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河野義博#3
○委員長(河野義博君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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河野義博#4
○委員長(河野義博君) 災害救助法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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渡辺美知太郎#5
○渡辺美知太郎君 自由民主党の渡辺美知太郎です。
 災害救助法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 災害救助法の元々の発想は江戸時代に遡ります。先人たちは、災害救助のために、災害による飢饉などに備え地域で米などを蔵に蓄え、被災した人たちに配布をしていたそうです。備えあれば憂いなし、災害救助法はこの精神を受け継ぎ、災害が発生した場合、被災した市町村が費用負担を心配することなく被災者救済を行うことができる法律です。
 さて、今回の改正は、災害救助法に定める救助事務について、都道府県と連携できる指定都市を救助主体にするものですが、本法案が実施されることにより可能になることと被災者救済の観点でのメリットを大臣に伺いたいと思います。
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小此木八郎#6
○国務大臣(小此木八郎君) どうぞよろしくお願いいたします。
 この法律の改正によって、救助実施市である指定都市におきまして、被災状況を踏まえ国と直接調整ができることから、迅速な被災者救済が実現できるということが一つ。都道府県の方から見ますと、都道府県は指定都市以外の被災自治体への支援にマンパワーあるいは財源、財力が注力することが可能になることから、地域全体の災害対応の底上げを図ることができる、迅速な被災者救済に資するものと考えています。
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渡辺美知太郎#7
○渡辺美知太郎君 大臣から御答弁をいただきました。この法案の成立によって、より迅速な被災者救済が可能となることを大変期待しております。
 さて、本法案の背景には、平成七年の阪神・淡路大震災以降、政令指定都市が災害救助について都道府県から権限の移譲を要望していたことがあります。また、東日本大震災、熊本地震での対応でも、政令指定市と県との連携に課題があったと聞いております。この法案は、政令指定都市に権限を移譲し、より被災者に寄り添うことが期待される重要な法案であると私は理解をしております。
 しかし一方で、政令指定都市を抱える都道府県からは反対の声が上がっており、全国知事会からは三回にわたり意見書を公表し、反対の意向を明確にしております。小此木大臣も知事との折衝で大変な御苦労をされたものと思っております。
 大臣の御経験も踏まえ、知事の反対と政府の要望などの経過を伺うとともに、都道府県側の懸念である指揮命令系統の二元化や物資の資源配分の問題について、対応を伺いたいと思います。
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小此木八郎#8
○国務大臣(小此木八郎君) 委員がおっしゃいました平成七年の阪神・淡路大震災、私も当選したてといいますか、衆議院一回生でありました。それが一月の話で、私事ではありますが、九月には、委員のおじい様、美智雄先生に私お世話になりまして、亡くなられて、二重のショックでもありましたけれども、二十三年前からそういう指定都市からの話がありましたから、非常に長い間整理がされなかったというか、そういう問題でもあると思っています。
 熊本地震の教訓を踏まえ、現行法による救助の実施体制等について検討がされたのは平成二十八年十二月から、これ熊本地震の年の十二月から、都道府県及び政令市の実務経験者で構成される災害救助に関する実務検討会というものを改めて開催したということでございます。
 昨年十二月の最終報告において、都道府県側からは反対であるという意見が盛り込まれ、全国知事会から慎重かつ丁寧な検討が必要であるといった意見が公表されたことから、都道府県、指定都市、住宅関係業界等の関係者で構成される大規模・広域災害時の災害救助事務の連携強化に関する協議の場を開催し、更なる実務検討会を行いました。
 内閣府としては、この協議の場を通じて、円滑かつ迅速な救助を実施する観点から、都道府県等の関係者にも一定の理解が得られつつあると判断しまして、本法案を国会に提出をいたしました。
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渡辺美知太郎#9
○渡辺美知太郎君 私の祖父の話まで、恐縮しております。
 都道府県側の反対理由も分かるのですが、災害対応をより現場に沿ったものにしていくことが重要だと思っております。
 本法案では、救助実施市の指定基準は内閣府令で定めることとしておりますが、現時点でどのような事項を念頭にしているのでしょうか。また、都道府県に限らず、指定都市や仮設住宅などの業界関係者も交えた検討が必要ではないのか、伺いたいと思います。
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小此木八郎#10
○国務大臣(小此木八郎君) 委員の質問に、ちょっと足らないところがございまして、指揮命令系統についての懸念があるということについてですが、都道府県側から指揮命令系統や物資配分に対する懸念が確かにありました。災害対応における都道府県知事の指揮命令系統は変更されないということを丁寧にもうこれから説明をしていきたいと、こういうふうに思いますし、物資配分の調整権は都道府県知事にあることを新たにこの法律で規定をするということ、こういったところを対応してまいりました。
 今後も、都道府県の持っておられる懸念は払拭するように、丁寧に説明をしてまいりたいと存じます。
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海堀安喜#11
○政府参考人(海堀安喜君) 先ほど御質疑いただきました指定基準についてでございます。
 実施市の指定基準といたしましては、救助実施市となる指定都市と都道府県との間での調整、連携体制、あるいは一定の組織体制、財政基盤、あるいは関係機関、これはいわゆる住宅などの提供をされる業界団体との調整体制などの項目がしっかりと満たされているのかということを考えているところでございます。
 その詳細につきましては、法改正、法律成立後に都道府県、指定都市などから成ります会議でその詳細を検討させていただこうというふうに考えております。
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渡辺美知太郎#12
○渡辺美知太郎君 新聞報道などを見ておりますと、法改正をしても我が県は同意しないと、救助実施市の指定についてはかなり強引な、強気なコメントをしている知事の方もおられまして、現場に沿った被害者救助の実現のためには、国が勇気とリーダーシップを取って、どっち付かずな対応にならないように明確な指定基準を設けて、決めるときはしっかりとやっていただきたいと思います。
 災害救助法においては、都道府県が災害に対応できるように災害救助基金を積み立てることとしています。新たに救助実施市の指定を受けた場合は、災害救助基金を積み立てることになるのか、また、その場合、災害救助基金はどのような形で積み立てるのか、内閣府に伺いたいと思います。
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海堀安喜#13
○政府参考人(海堀安喜君) お答えさせていただきます。
 新たに救助実施市となります指定市においては、救助の費用の財源に充てるため、都道府県と同様に災害救助基金を積み立てなければならないということになります。
 救助実施市が積み立てておかなければならない災害救助基金の最少額でございますが、これは都道府県が積み立てておかなければならない最少額に都道府県の人口に占める当該指定都市の人口割合を乗じて算出した額ということにすることとしております。
 また、災害救助基金につきましては、救助実施市が自らの財源をもって積み立てるということとしておりまして、具体的には、災害救助法の施行令二十条一項の規定に基づきまして、当該年度におけます救助基金の最少額の五分の一相当する額を最低限積み立てることが必要というふうに考えております。
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渡辺美知太郎#14
○渡辺美知太郎君 こうした点もしっかりと内閣府がフォローをしていただいて、もちろんその指定される地域は財政的にはしっかりと確保しているような地域であると思いますので、そういった支援もしっかりしていただきたいなと思っております。
 今回の法改正を契機に、指定都市がない都道府県も含め、しっかりと災害救助法の体制について地域的検討が必要と考えますが、小此木大臣の意気込みを伺いたいと思います。
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小此木八郎#15
○国務大臣(小此木八郎君) 先ほど申し上げたように、今、阪神・淡路大震災からすればもう二十三年の中で、なかなかこの県と政令市あるいはその他の市町村の役割の分担、それぞれで今本当に一生懸命になって防災のことについて考えていただいているということが、様々な地域に足を運んだときに感じられることであります。
 国としてしっかりとその整理をしなきゃいかぬということで、この法律を改めて改正案として提出させていただきましたが、先ほど述べたところでありますけれども、都道府県と市町村との間で、大規模広域的災害に備えて、迅速かつ円滑な救助の実施体制が構築されるといった地域的な検討が常に日頃から行われることが重要であると。
 そのため、今回の法案の成立をきっかけに、災害救助法の実施体制について、都道府県を中心に日々考えてもらうことが必要であり、法律成立後に都道府県や指定都市にヒアリングをすることとしております。
 こうしたヒアリングを通じて、内閣府として、指定都市がある都道府県に対して、必要な助言を行い、地域的な検討を更に促してまいりたいと思いますし、加えて、指定都市がない都県に対しても、事務委任の事前の取決め、こういったものを進めるなど、災害に備えるための地域的検討を促すことにより、全国における災害救助法の体制の底上げを図ってまいりたいと存じます。
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渡辺美知太郎#16
○渡辺美知太郎君 今まだかなり、その政令市を抱えておられる知事の中にはかなり反対の意向を強く示されている方もいらっしゃいます。本当に大臣が大変な苦労をされたというのも報道を通じて知っておりますし、ただ一方で、衆議院の災害対策委員会で、大臣の御答弁の中に、知事会の懸念もあったが、政治判断で法案提出をしたという答弁もあります。地域における災害対策の底上げの実現を、この法案に魂を込めて大臣の強いリーダーシップで是非とも成し遂げていただきたいと切に願います。
 次に、関連質問に入らさせていただきます。
 冒頭で、私は、備えあれば憂いなしという災害対応の精神について申し述べました。文科省の地震調査研究推進本部によりますと、首都直下型地震と南海トラフ地震、三十年以内に七〇%の確率で発生するのではなかろうかと言われています。また、北海道東部沖の千島海溝沿いでも切迫性が高い、大きな地震がいつ来ても不思議ではないという発表がなされました。
 例えば天気予報で降水確率が七〇%であると言われたら、普通は傘を持って外出するわけでありまして、来る地震に備えて様々な対策を取らなければいけないと思っております。
 その一つに、行政機能のバックアップについての議論があります。また、過去にも、バックアップとは異なりますが、平成二年十一月の国会等移転に関する決議が衆参両院で採択をされ、首都機能移転についても議論がなされました。大臣が初当選なされた頃も白熱した議論がなされていたと思いますが、当時の御経験を踏まえた上で、防災・減災の観点から、行政機能のバックアップ等について、大臣の御所見と今後の議論の進め方について伺いたいと思います。
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小此木八郎#17
○国務大臣(小此木八郎君) その阪神大震災の頃は、まだ一年生だって言い訳はしちゃいけないんですけれども、非常にショックでもありましたし、特別委員会だったでしょうか、委員会で現地に行って、その大きさを目の当たりにすることがありました。それ以来、いろんな災害もありまして、議論を通じてお話ししてまいりましたように、近年の東日本大震災や熊本震災から今回の法案についてのいろんな意味での重要さをお話をさせていただいておりますし、議員の皆さんからもお訴えをお聞きしているところであります。
 首都直下地震あるいは大規模な災害が発生した場合に、言うまでもなく、これは、政府機能が麻痺することなくその継続性を確保するためには、あらかじめ、BCPと言われておりますけれども、業務継続計画を策定し、政府機能のバックアップを行う代替拠点を確保しておくことが必要であると考えます。
 このため、平成二十六年三月に閣議決定をされました政府業務継続計画において、官邸が被災により使用不能である場合は、内閣府、これ中央合同庁舎の八号館、常に私がおるところでございます、あるいは防衛省、また立川広域防災基地の三か所を政府の代替拠点として位置付けているところであります。
 また、東京近郊以外の代替拠点につきましては、そこで実施すべき非常時優先業務を仕分けた上で、既存庁舎の活用等を念頭に置いた具体的なオペレーションも検討することが今後の課題として示されているところでありまして、内閣府としては、こうした課題について各省庁と連携して検討を行っており、首都直下地震等の大規模災害が発生した場合においても引き続き政府機能を維持できるように、これは万全を期してまいりたいと存じます。
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渡辺美知太郎#18
○渡辺美知太郎君 今大臣の御答弁の中にもありました政府業務継続計画の中に、今本当に、答弁にありましたけど、防衛省や中央庁舎、それから立川広域防災基地周辺を基本的に検討するとありますが、今現在この計画はどのぐらい進んでいるのか、また立川以外にも具体的にどのような拠点が考えられているのか、内閣府に伺いたいと思います。
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海堀安喜#19
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 先ほど小此木大臣からも御答弁させていただきましたが、首都地域における政治、行政等の中枢機能として、首都の中枢機能は、首都直下の地震緊急対策推進基本計画におきまして、大規模災害が発生した直後においても継続性の確保が求められているところでございます。
 このため、行政中枢機能においては、その代替拠点の確保ということで、政府の業務継続計画で、官邸が被災により使用できない場合の最悪の事態を予想して、先ほど大臣から御答弁させていただいた三か所を政府の一時的な代替拠点と位置付けているところでございます。
 立川広域防災拠点の周辺の検討状況については、これは、内閣府、現在、災害対策本部の予備施設を立川に所有しておりますが、それを中心に、各府省と連携をしまして、立川エリアにおけます各府省の代替庁舎の検討を具体的に進めさせていただいているところでございます。
 また、東京圏外のその他の代替拠点、これについては、政府の業務継続計画において今後の検討課題というふうな位置付けがされております。各府省の地方支分部局が集積する都市、具体的には、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡などのそういったブロックの機関を対象に、既存施設の活用等の計画とともに、同時に被災する可能性が低いといったことなど一定の要件を満たす複数の都市を対象に、現在検討を進めさせていただいているところでございます。
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渡辺美知太郎#20
○渡辺美知太郎君 ちょっと再質問になるんですけれども、その立川広域防災基地周辺や今その検討されているというのは、これはあくまでも一時的な災害本部あるいは一時的なバックアップということで、首都圏との相互補完的なシステムの構築というわけではないという理解でよろしいでしょうか、伺いたいと思います。
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海堀安喜#21
○政府参考人(海堀安喜君) 政府の業務継続計画におきましても、やはりいわゆる総理大臣官邸あるいは中央庁舎の辺りが壊滅的な被害を受けた場合の代替的な措置ということで検討をさせていただいているところでございます。
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渡辺美知太郎#22
○渡辺美知太郎君 今御答弁いただきました、首都機能や行政機能のバックアップといいましても、危機管理体制の整備であったり、今答弁にありました行政機関の代替施設、あと情報システムデータのバックアップ施設だったり大規模な防災拠点施設の整備、それから首都機能の分配配置、また首都東京との連絡手段の確保など様々な論点があると思います。
 今答弁いただきました、やはり行政機能のバックアップの本旨というのは首都東京との一体化した相互補完的な業務体系の構築ではないのかと私は考えておりまして、行政機関のバックアップについて今後も様々な議論があるかと思っております。
 そこで、例えば、今まで過去に行ってきた議論が参考になるのか伺いたいと思っております。
 例えば、首都直下地震などの大規模災害時の行政機能のバックアップの検討について、バックアップではないんですけど、最初の、大臣にお伺いした国会移転審議会答申等で示されたようなもの、当時は全国十地域の総合評価点まで出しまして、福島であったり岐阜、愛知、栃木や三重といった地域などが高い得点を取ったわけでありますけど、そういった過去の国会移転審議会答申などで示されたものを何らかの参考にすることはあるのでしょうか、伺いたいと思います。
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海堀安喜#23
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 先生今お話しいただきました首都機能の移転の話でございます。
 これ、我々、防災のみならず首都機能の移転というのは、東京一極集中、これ、全国の活力低下あるいは情報、文化の画一化などを是正するということで、国会などで御議論いただいている分野だと思います。平成八年、阪神・淡路大震災の後、この首都機能の移転の中に大規模災害時の災害対策の中枢機能の確保というのも一つの大きなテーマとして加えられたというふうに我々承知しているところでございます。
 ただ、我々が政府の業務継続計画というのを考える際には、現在の官邸あるいは霞が関で果たしている機能の代替というようなことを念頭にさせていただいております。これまでの国会移転、それらに加えて、様々な意義、目的が加わった点数の評価あるいは過去の議論がありますので、そういったものを一定参考にしつつも、業務計画そのものとは若干視点が異なるということでございますが、その内容については参考とさせていただいているところでございます。
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渡辺美知太郎#24
○渡辺美知太郎君 今御答弁にありました、もちろん、その当時の首都機能の、これはもう丸々移転をするという話、それから今議論をしているこの行政機能の、これはあくまでもバックアップであります。もちろんその内容が異なることは私も理解はしておりますが、是非とも当時の意見も参考にしつつ、そして、来る可能性が高いと言われている大震災、それから緊迫した海外情勢などを踏まえますと、しっかりとした首都東京との互換性のある業務体制の構築をしていただきたいなと思っております。
 質問は以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。
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杉久武#25
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
 本日は、災害救助法の一部改正案に対する質疑でございますので、通告に従いまして順次質問をしてまいりたいと思いますが、まずは、本法律案の提出に至る経緯につきまして、何点か確認をしておきたいと思います。
 まず、今から四年前の平成二十六年に地方分権改革に関する提案募集というものが行われましたが、この募集に対しまして、指定都市市長会から災害救助法制の見直しとして権限移譲に関する提案がございました。
 具体的には、東日本大震災を例に、ある県、これは宮城県のことだと思いますが、宮城県がプレハブの仮設住宅を千五百五戸整備するのに発災から九十六日を要したところ、仮に指定都市、これは仙台市と思いますが、仮に仙台市が仮設住宅を整備したのであれば、およそ半分の五十日で整備が可能であった、このような指摘がなされまして、災害時の救助実施に際しては、指定都市に救助の対応能力があるならば、その指定都市は県を介することなく自立的、自発的に救助に当たることができるようにすべきであると、このような提案でございました。
 そして、この提案に対しましては、政府からは、平成二十七年一月に、平成二十六年の地方からの提案等に関する対応方針というものを閣議決定しまして、その中で、災害救助法について、都道府県から市町村に対して救助の実施に関する事務を委任することが現行規定でも可能であるといたしまして、災害救助法の適用後速やかに救助が実施できるよう、あらかじめ都道府県と市町村との間で十分調整を行った上で、委任する救助の内容やどのような場合に委任するのかを定めておくことが有効であるという旨の地方公共団体の通知がなされております。
 この通知につきましては、これは災害救助法第十三条に基づく事務処理の特例、つまり事務委任に関する事前の取決めを積極的に活用するよう求めたものでございますが、この通知を行った翌年、平成二十八年四月に発災しました熊本地震におきまして、中央防災会議では、平成二十八年末に応急対策・生活支援策検討ワーキンググループにおきまして報告書を作成されております。
 そして、この報告書を踏まえて、平成二十九年十二月に取りまとめられました災害救助に関する実務検討会の最終報告の中において、大規模・広域的災害に備えて迅速かつ円滑な事務実施のため、現行の委任方式に加えて、包括道府県と連携体制が取れる指定都市を新しい救助主体ということを示されて、従来の事務委任から指定都市を新しい救助主体として権限移譲を行うと、このようなことが明示されたわけでございます。
 そこで、内閣府に三点確認をしたいと思います。
 まず、本件における事務委任と権限移譲の違いとは一体何なのかを伺います。
 次に、二点目として、平成二十七年の通知では、事務委任に関する事前の取決めを積極的に活用するよう求めていたのに対して、平成二十八年の熊本地震を契機としてどのような状況の変化が生じて事務委任の方針が転換されるに至ったのか、その経緯について確認をしたいと思います。
 そして、三点目として、権限移譲まで踏み込む必要があった理由とは一体何だったのか、これは法案審議の基となる論点かと思いますので、併せて確認をしたいと思います。
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海堀安喜#26
○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。
 まず第一点目でございます。
 事務委任と権限移譲の違いでございますが、事務委任につきましては、これは避難所の設置あるいは仮設住宅の整備などの事務は委任を受けた市町村が行うものの、その内容あるいは水準はあくまで財政負担をします都道府県が決定するというものでございます。それに対しまして、今回の法案によります権限移譲によりまして、指定都市が自らの財政負担、これは財政負担を含めた事務処理能力があるという観点から、自ら財政負担をし救助内容を決定できるということで、委任とは大きく異なるものというふうに考えております。
 次に、二点目でございます。平成二十七年の通知で、事務委任の事前取決めを積極的に活用するということを我々内閣府でさせていただいたことについて、その後、二十八年の熊本地震を契機にどのような対応があったのかということでございます。
 平成二十七年一月に、いわゆる速やかな救助が実施できるように事前に委任をするということを我々内閣府から各公共団体に通知をさせていただくということをさせていただきました。その後、平成二十八年四月に熊本地震が発生いたしました。この熊本地震を踏まえました応急対策、生活の支援策の在り方について中央防災会議にワーキンググループを設けまして、平成二十八年の七月から十二月まで、この対策に携われた方々、あるいは有識者の方々、あるいは被災公共団体などが参加されて、七回の検討会が開催されております。
 その提言の中で、まずはこの事務委任を活用し、あらかじめ道府県と指定都市で役割分担を明確にするということとともに、その上で、より迅速、的確な救助の実施、事務の円滑化を図るという観点から、現行の法体制、実施体制、広域調整の在り方について検討すべきというような御提案をいただいたということでございます。これに従いまして今回法案をさせていただいたというところでございます。
 三点目の踏み込む必要というのは、先ほど申しました、あるいは先生から御指摘いただきましたように、都道府県がその詳細な内容を決定するのではなく、自ら指定都市がその内容を決定できるということで、決定までの時間が短くなるということが一番大きな効果だというふうに思っております。
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杉久武#27
○杉久武君 今、内閣府から御答弁ありましたが、御承知のとおり、今回の改正案では、救助主体が、都道府県に加えて指定都市も救助主体となり得るということが示されておりますので、結果的に指示系統が、一部とはいえ二元化又は多元化することも想定をされております。その点で、全国知事会からは、この多元化の弊害というものについて非常に大きな懸念が示されていることは周知のとおりでございます。特に、神奈川県の黒岩祐治知事からは、本改正案の協議の過程につきまして、全国知事会と政令指定都市市長会の意見は平行線のままだった、強引に法改正が進められて大変遺憾だと、そういう大変厳しい認識が示されたとの報道もございました。
 また、小此木防災大臣の発言、これは先月八日の記者会見における大臣の御発言ですが、大臣からは、平成二十八年十二月の第一回実務検討会から五回の検討会、あるいは約一年五か月にわたる様々な場での協議を経てまいりました、関係者の一定の理解が得られたとは認識はしていますと述べられていたことに対しまして、黒岩知事からは、それは誤解だ、何でそんなことを言うのか、僅かでも譲ったことはなく、あり得ないことだと憤りを見せられたと、このように報道されているところであります。
 今般の災害救助法の改正につきましては、冒頭私からも経緯につきまして時系列で確認をさせていただきましたが、議論としては一年半近くもの間継続してまいりました。しかしながら、本改正案に対する知事会側の御理解というものはまだ十分に得られていない状況にある、このように認識せざるを得ないと考えておりますので、そのような状況下におきまして、本改正案の目玉とも言える権限移譲という点につきまして、果たして本法案が成立したとしても、その実効性というものが担保され得るのかどうか懸念するところも正直ございます。
 そこで防災担当大臣に伺いますが、まず、本改正案につきましては、現時点におきまして知事会側の理解というものは得られているものと大臣は御認識されておりますが、改めて伺いますとともに、先ほど述べました神奈川県知事の発言について大臣はどのようにお考えをお持ちなのか、確認をさせていただきたいと思います。
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小此木八郎#28
○国務大臣(小此木八郎君) 神奈川県のことを強調されまして恥じ入るばかりでもありますけれども、先ほどからお話を申し上げているように、防災意識というものは、県においても市町村においても、あるいは国においても委員の皆様においても非常に重要なことであるという認識は、もうそれぞれであると思っています。しかし、これ、いつ起こるか分からないというものが前提、だから、前提があるのかないのか分からないけれども常に備えていようというのが多くの皆さんの意識だと思います。
 阪神・淡路から二十三年といいますけれども、東日本から数えても今年七年がたって、その中でも、どこの地域にそれなりの力があって、その力をどうやって注力しようかということについても議論が行われまして、私が就任したのは去年の八月ですが、そのことに全く結論付いていない状況でありました。都道府県側の皆さんの意識はどうなっているかとそのとき聞いたときに、今整理していただいたような状況でありますけれども、説明をしてきたことは事実でありますし、理解と認識、意味において理解と認識をいただいたのも私は事実だと思います。
 反対をされているということであって、このことに実際、じゃ賛成しますよということは、おかげさまで衆議院の段階の議論では全会一致の賛成をいただきましたけれども、今日こうして議論を通じて、また委員の皆様方には賛意をいただいて、国会で成立をもって、また丁寧に都道府県の責任者、あるいは指定都市の責任者、あるいはその他の市町村の責任者の皆さん、あるいは住民の皆さんにもより届くように説明をしていかなければならないと思っております。
 とにもかくにも、災害救助に関する実務検討会、公式な会議も五回、一昨年の十二月からやってまいりました。公式でないところでも、冒頭申し上げたように、それぞれの自治体の責任者にはお話をしてきたということを防災部局から聞いています。いつあるか分からない災害に対してこういった整理をされた法律をしっかりと成立させること、そしてその後も一人でも多くの皆さんにお分かりいただくように丁寧な気持ちを持って説明することに努力をすること、これはしなければならないということで、一つの大臣としての政治判断として提出をさせていただいて、議論をしていただいているということであります。
 今後も、都道府県側の懸念の払拭に努めるとともに、新たに創設する救助実施市制度の活用の検討をしていただけるように、都道府県を始めとする関係者に改めて丁寧に説明してまいる所存です。
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杉久武#29
○杉久武君 今大臣からも御答弁いただきましたが、本法案成立後も知事会側を始め理解と協力というものを仰いでいく必要があると思いますので、引き続き御尽力のほどよろしくお願いしたいと思います。
 先ほども申し上げましたが、知事会側の懸念というものは、災害救助法の改正によって救助主体が都道府県に加えて指定都市もということになりますので、二元化する、またあるいは先ほど指摘した神奈川県の場合ですと、政令市で申し上げれば横浜市、川崎市、そして相模原市とが救助主体として内閣総理大臣から指定される可能性がございますので、二元化どころか多元化するといった懸念も示されているわけであります。
 具体的な例を申し上げますと、もし大規模災害が発生した場合、被災者の救助活動を迅速かつ円滑に実施するためには救助主体を一元化しシンプルに対応することが最も大事なことですので、一元化の枠組みの中で必要に応じて市町村に事務を委任する従前の事務委任方式の方が最も合理的なのではないか、あるいは新たな救助実施市が設けられることによって、都道府県による広域調整が複雑になることや、広域的な災害における指定都市による人的、物的資源の先取りや、あるいは一般市町村との救助内容の不公平が、損なわれるのではないかといった懸念が払拭されていないなど、こうした点が挙げられております。
 そこで、内閣府に伺いますが、まず権限移譲によって指揮命令系統が二元化あるいは多元化するのではないか、あるいは都道府県による広域調整の複雑化に対する懸念というものについて内閣府としてどのように払拭していく考えなのか、伺いたいと思います。
 また、加えて、広域的災害における指定都市による人的、物的資源の先取りや、あるいは一般市町村との救助内容の不公平が、毀損されるといった懸念に対して、これもどのように対応を考えているのか、内閣府に伺いたいと思います。
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