農林水産委員会

2018-12-11 参議院 全147発言

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会議録情報#0
平成三十年十二月十一日(火曜日)
   午後一時三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十日
    辞任         補欠選任
    佐々木さやか君     竹内 真二君
 十二月十一日
    辞任         補欠選任
     山田 俊男君     小野田紀美君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堂故  茂君
    理 事
                上月 良祐君
                藤木 眞也君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                岩井 茂樹君
                小野田紀美君
                進藤金日子君
                高野光二郎君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                里見 隆治君
                竹内 真二君
                小川 勝也君
                鉢呂 吉雄君
                徳永 エリ君
                藤田 幸久君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   吉川 貴盛君
   副大臣
       農林水産副大臣  高鳥 修一君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       高野光二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       農林水産大臣官
       房長       水田 正和君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   光吉  一君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   横山  紳君
       農林水産省消費
       ・安全局長    池田 一樹君
       農林水産省食料
       産業局長     新井ゆたか君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省生産
       局畜産部長    富田 育稔君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (畜産物等の価格安定等に関する件)
 (畜産物価格等に関する決議の件)
    ─────────────
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堂故茂#1
○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、佐々木さやか君が委員を辞任され、その補欠として竹内真二君が選任されました。
 また、本日、山田俊男君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。
    ─────────────
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堂故茂#2
○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産大臣官房長水田正和君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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堂故茂#3
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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堂故茂#4
○委員長(堂故茂君) 農林水産に関する調査を議題とし、畜産物等の価格安定等に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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藤木眞也#5
○藤木眞也君 自由民主党の藤木眞也でございます。
 今回は、畜産物の価格等に関する質疑ということでやらせていただきたいと思いますが、この週末を使って、党の畜産・酪農対策委員会で北海道と南九州と、現地視察を行ってまいりました。先週の月曜日にも、栃木と群馬県とですね、衆議院の先生方が視察をなされております。
 大体同じような意見が多かったなというふうに感じておりますが、私の地元であります熊本の農家の方が、最後に一言、何か国に対してお願いされることはないですかというお話を私がさせていただいたときに、その方がやはり、規模拡大をされる農家の方は結構なんですけれども、やはり中規模、小規模の農家の方々をしっかりと支えてくださいというお話がありました。それは、地方、また農村の景観に関わるところの地域コミュニティーが、やはり農家の数がないとなかなか共同の作業というのがままならないということがありますよというその農家の方のお話を聞いたときに、なるほどなというふうに思いましたし、小規模家族経営の農家の方々の頭数というのがやはりこの日本の畜産の下支えになっている、生産基盤の最も大事なところなんだろうなということを、その方のお話を聞きながら、私も改めて痛感をさせられたところでございます。
 そういった意味から今日は質問をさせていただきたいと思いますが、冒頭、昨今、岐阜県におきまして豚コレラが発生をしております。昨日四例目が出たということであります。三例目では県の機関で発生をしたということで、非常に何か対応が後手に回っているんじゃないかなというような心配をいたします。しっかり国としてここは止めていただかないと、隣接の愛知県が、相当な豚の飼養頭数を抱えた県が控えております。農家の皆さん、本当に恐々とした気持ちでいらっしゃるんだろうと思います。
 そこで、やはり発生の対応状況であったり感染ルートを調べるに当たって、今農水省としてどのような確認ができているかということをお聞かせいただければと思います。
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高鳥修一#6
○副大臣(高鳥修一君) 藤木委員にお答えをいたします。
 九月に岐阜県の養豚場におきまして我が国で二十六年ぶりに豚コレラの発生が認められて以降、昨日までに四例の発生が確認をされておりまして、その都度、迅速な殺処分や埋却等の防疫措置を講じてきたところでございます。
 これらの発生事例につきましては、国、県、研究者等から成る拡大疫学調査チームが発生直後から現地に入って調査を行うなど、発生原因の究明に当たっているところでありまして、調査の結果得られた知見に応じて必要な防疫措置の追加等を行っているところでございます。
 例えば、二例目の発生では、家畜伝染病予防法に基づきまして生産者が遵守すべきとされている飼養衛生管理基準を遵守していないと見られる事例が確認されましたことから、直ちに調査概要を公表するとともに、都道府県等を通じてその遵守の再徹底を図っているところでございます。
 感染ルートにつきましては、拡大疫学調査チームが現在調査中でございまして、結果については可能な限り早く取りまとめることといたしたいと考えております。
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藤木眞也#7
○藤木眞也君 万全の体制でこれ以上の拡大がないように、是非農水省も岐阜県に協力をいただいて、また指導もいただいて、お取組をいただきたいというふうに思います。
 また、ちょうどお隣の韓国では口蹄疫がまた再度発生をしておりますし、これからのシーズン、鳥インフルエンザも発生がしやすいシーズンに入ってまいりました。私も畜産農家の一人として、やはり口蹄疫というのは相当怖いという気持ちがございます。もう少し国を挙げて、この今後の防疫体制というのを根本的に見直していただいて、できれば飛行場であったり港であったりの廊下のところで、足踏みマットだけではなくて、衛生な空気で殺菌をするとか、いろいろな取組ができるんじゃないかと思います。一度病気が入ったときの国の予算の使い方を考えれば、予防のところでもう少ししっかり私はお金を使っていただきたいなということもありますので、今後、役所の方で御検討いただければというふうに思います。
 また、最近、和牛の受精卵の、中国の検疫のところで、もう本当水際のところで止められたという事件が発生をしております。これも、やはりこの日本の和牛という、本当にこれ、これを守っていかなかったら、畜産農家の方の、特に肥育農家の方の生命線とも言える大事なところが安易に海外に出ていくというところを食い止めないと、私は本当にこれ日本の畜産の崩壊につながるんじゃないかなというぐらい大きな問題だと思います。
 現に、オーストラリア産の和牛に相当海外では日本の牛肉も押される傾向が出ている中で、やはり海外考えてみますと、うわさではもう十数年前から和牛が生産されている、海外でされているんだというお話がありました。ただ、私が知る限りでは一つの系統だけに偏っているようであります。やはり、血液の近親化が最近進んできたことによって、別の系統を入れたいんだという海外の戦略があるんじゃないかなというふうにも思います。
 精液であったり受精卵であったりをもっと厳しく取り締まっていく必要があるんじゃないかなというふうに思いますし、これに関しては、水際検疫の取組であったり、和牛精液、受精卵の流通管理の面での国の考え方をお聞かせいただければというふうに思います。
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池田一樹#8
○政府参考人(池田一樹君) お答えいたします。
 牛の受精卵を含みます動物由来製品、これを輸出しようとする者は、我が国から家畜の伝染病を外に拡散をしないように、家畜伝染病予防法に基づきまして、動物検疫所の輸出検査を受けて、輸出検査証明書の交付を受けなければならないというふうにされているところでございまして、こういったことについては、これまでもホームページ等での制度の説明、あるいは船舶会社、航空会社、税関等への周知によりまして制度を周知を図ってきたところでございます。
 あわせまして、今般の受精卵の件に関しましては、受精卵の輸送は外見でも容易に判断できる特徴的な容器が用いられるということでございまして、農林水産省といたしましては、改めて船舶会社、航空会社、税関などの関係者に、精液や受精卵が動物検疫の対象であること、あるいは輸送容器の外観の特徴を周知いたしまして、同様の貨物を輸出しようとする者がいた場合には動物検疫所に連絡するよう要請を行っているところでございます。
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枝元真徹#9
○政府参考人(枝元真徹君) 国内の流通の関係でございます。和牛は我が国の重要な資源でございますので、生産者団体等は和牛の遺伝資源の輸出に大きな懸念を有しておりまして、受精卵を含みます和牛の遺伝資源輸出の自粛に取り組んでございます。
 農林省としては、今回の事件を受けまして、全国の家畜人工授精所等に対しまして、和牛遺伝資源の保護に関する理解醸成、また精液等の適正な流通管理の徹底について改めて周知を行いました。
 また、今年度、全国の家畜衛生授精所を対象といたしまして、和牛の精液等の所有状況、管理方法等の実態につきまして調査を実施しているところでございます。この調査も踏まえまして、より一層の遺伝資源保護、また適正な流通管理の徹底に取り組んでまいりたいと存じます。
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藤木眞也#10
○藤木眞也君 本当にこれは日本にとって重大な私は問題だと思っております。現行の中でなかなか取り締まることができない部分もあろうかと思います。できれば、この辺は新しく法律を作ってでも私は守っていただく必要があるんじゃないかなと思いますので、農水省において今後御検討いただければなというふうに思います。
 次の質問に入らせていただきたいと思いますが、TPP11が今月の三十日に発効をいたします。来年早々には日EUのEPAも始まるんじゃないかなと言われる中で、TPP等の関連大綱の中で、現行の肉用子牛生産者補給金がこれまで二階建てとして制度としてあったやつを今回一まとめにするという中で、やはり今回の価格決定に当たっては、ここは大きな畜産農家にとっての目玉になる部分じゃないかなと思います。
 昨今、本当に子牛が高騰をしております。やはり繁殖農家の方にとっては相当な経営の安定につながっているとは思いますが、やはり現場に行きますと、自由化になることによって先行きが見えないという不安感も同時に相当大きくまだ現場にはあるなというのを感じます。
 今回の補給金の単価については格段の私は御努力をいただく必要があるんだろうと思いますし、子牛生産者の皆さん方にとっては、これが一番大事な私はセーフティーネットにつながっていく部分ではないのかなというふうに理解をしております。
 ここの補給金単価について、農水省としての現行での心意気といいますか、気持ちを、保証基準価格を決めていただくに当たっての農水省の心意気といいますか、現行のやる気をお聞かせいただければというふうに思います。
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枝元真徹#11
○政府参考人(枝元真徹君) 肉用子牛の生産者補給金制度でございますけれども、総合的なTPP等関連政策大綱に基づきまして、御指摘ございましたとおり、TPP11協定の本年十二月三十日の発効に合わせまして、その保証基準価格を現在の経営の実情に即したものに見直すということとしております。
 このため、農林省の中に肉用子牛の生産、流通の専門家で構成されます検討会を設置いたしまして議論を重ねた結果、十一月の二十日に、現行の輸入自由化前の七年間、昭和五十八年から平成二年でございますが、の農家販売価格に代えて過去七年間の生産費を基礎とし、二点目として、小規模な肉用子牛経営の実態を踏まえながら、酪肉近で示している近代化を促進する方向に沿ったものとする等の取りまとめが行われたところでございます。
 ちょっと意気込みとまではいきませんが、これらの点を踏まえまして、今後、食料・農業・農村政策審議会畜産部会の意見をお聞きしながら、新たな保証基準価格を適切に決定してまいりたいと存じます。
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藤木眞也#12
○藤木眞也君 先ほども言いましたけれども、農家の皆さん方にとって、これが本当に頼みの綱といいますか、セーフティーネットになってくる部分だと思います。
 特に、少頭数を抱えられた小規模農家の皆さん、この方々がしっかり不安を抱えずに経営が続けていただけるというところが、私は最も今回のこの価格で決まってくるんじゃないかなというふうに思います。その十頭以下ぐらいの小さな経営の方々、この生産基盤をしっかりと役所の方で守っていただけるだけの単価を出していただくことをよろしくお願いしたいと思います。
 続けて、集送乳調整金について質問をさせていただければと思います。
 本当に、今年から始まったこの集送乳調整金でありますけれども、この一年間でやはり現場から聞こえてくるのは、トラックの燃料が相当高騰をし出したということと、トラックのドライバーさんがなかなか確保できないんだという輸送業者さんの話を聞く機会が増えてまいっております。
 そういった意味からいくと、指定団体が条件不利地域の農家まであまねく集乳ができるような適正な水準に私はこの集送乳調整金持っていくべきではないかなというふうに思ってございます。ここに関しての農水省のお考えをお聞かせいただければと思います。
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枝元真徹#13
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 集送乳調整金は、あまねく集送乳を行うことを確保するために交付するものでございまして、畜産経営安定法におきまして、指定事業者が集送乳に通常要する経費の額から効率的に集送乳が行われる場合の経費の額を控除して得た額を基礎とするというふうにされてございます。
 単価の算定に当たりましては、当該規定に基づきまして、御指摘ございましたような輸送経費など集送に要するコストの変動に対応できるように、直近の物価動向も踏まえて、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞いて適切に決定してまいりたいと存じます。
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藤木眞也#14
○藤木眞也君 是非、ここは本当に指定団体の皆さん方の努力の部分もあろうかと思います。しっかり御対応いただければというふうにお願いをいたします。
 続けて、先ほどから何回も言いますけれども、中規模、小規模の経営の農家の方々、この国でいけば、やはりほぼそういう方々で生産基盤が成り立っているんだというふうに思います。飼養頭数でいけば規模拡大を進められた大規模農家の方々の方が頭数としては多いのかもしれませんけれども、戸数として、また一定程度の基盤としてはしっかりこの皆さん方が担われているんだというふうに思います。特に、酪農においてもほぼほぼ家族経営が主だという中で、現状を守っていく施策というのが私は必要ではないかなと思います。
 今、攻めの農業という中で、規模拡大の方にとっては非常に使い勝手のいい施策というのはあるわけですが、現状を維持したいと言われる農家の方が六三%とか六四%とかいらっしゃる中で、この現状維持をやりたいと言われる農家の方に対しての支援の方向性というのが農水省の方で考えられているのかということをお聞かせいただければと思います。
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高野光二郎#15
○大臣政務官(高野光二郎君) 御質問ありがとうございます。
 北海道を除く都府県酪農では、飼養規模が五十頭未満の酪農家が、お話のとおり四分の三を占めております。家族経営が生産基盤の大半を担っていますことから、北海道に比べ土地の制約が大きいこと等から、一戸当たりの飼養頭数が減少傾向になっているのが現状であります。一方、中央酪農会議が二十九年度に実施した調査では、都府県において経営拡大の意向を有する経営は二四%、規模を維持又は縮小して経営を継続したいと考えている経営は七一%という結果が出ております。
 このようなことから、都府県の酪農生産基盤を維持するためには、意欲のある家族経営が経営継続できるように支援していくことが、お話にありましたとおり、重要だと考えております。
 そのために、畜産クラスター事業のうち、規模拡大要件のない機械導入への支援や、性判別精液の利用や、育成牛が不足傾向にある地域において地域内で育成して流通させる取組等への支援や、酪農ヘルパーや公共牧場等を活用した作業の外部化への支援を講じているところでございます。
 畜産クラスター事業や楽酪事業では、募集から申請までの時間が余り長くなく、短いんですね。また、施設整備や機械導入までの時間も長期にわたっているという声を藤木先生始め国会議員の先生からもお伺いをしております。都府県酪農における家族経営が維持発展できるよう、改善に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
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藤木眞也#16
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 酪農の経営をされている方にとっては、楽酪事業であったり楽酪GO事業といった、働き方改革にどちらかというと関連した形の中でも施策が打ち出されておりますけれども、これは是非、ほかの蓄種、肉用牛であったり繁殖であったり養豚であったりという、ほかの蓄種の農家の方も同じ考えをお持ちの農家の方がいらっしゃいます。できればほかの蓄種の方にも同じような施策を打っていただけるような検討を農水省の方で考えていただけないかということをお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
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枝元真徹#17
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 例えば、肉用牛経営のうちの繁殖農家でございますけど、平均の飼養規模が十四・六頭、飼養規模が十頭未満の家族経営が経営全体の約六割という状況でございます。また、肉用牛経営には土地に制約のある中山間地域における経営が多いということがございまして、都府県酪農と同様に規模拡大がなかなか難しい場合も多いことから、家族経営が経営を継続できるということが重要であろうと考えてございます。
 このため、経営規模の大小を問わず、クラスター事業のうち規模拡大要件のない機械導入への支援ですとか、遺伝的な多様性に配慮した繁殖雌牛導入への支援、繁殖雌牛の放牧への支援、キャトルステーションやコントラクターなどを活用した作業の外部化への支援などの施策を講じているところでございます。
 今後とも、現場の様々な意見をお聞きしながら、肉用牛経営における家族経営が維持発展できるように全力を挙げてまいりたいと存じます。
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藤木眞也#18
○藤木眞也君 是非、この規模拡大ではない、現状維持をと今考えていらっしゃる農家の方にとっても力強い御支援を国、政府の方にはお願いをしたいというふうに思います。
 続きまして、今年各地を回って一番要望が大きかったのが、ふん尿処理の対策という意見が非常に多かったなというのを感じております。これは平成何年だったですかね、十六年とか十五年とかぐらいだったと思いますけれども、家畜排せつ物処理法が施行されるに当たって、二分の一の補助付きリースという形で畜産環境整備を行ってくださいという事業がありました。これが、早い人はもう二十年を過ぎております。一番最後にやられた方はまだ十二、三年ぐらいなのかなと思いますけれども、そういう形の中で、やはりふん尿の対象の施設ということで、やはりさびが出て老朽化が非常に進んでいるというのが現場の実態でございます。
 是非こういったところの支援策を検討していただければということと、若干、あの当時の畜環リースには、建設に当たっての基準、単価が設定をされたことによって、若干、材料を、本当だったらこっちがいいんだけどこっちじゃないと予算内には収まらないねというような形の中で御苦労された農家の方々がいらっしゃいます。そういった意味で是非ふん尿処理施設の支援が私は必要ではないかなというふうに思ってございますが、政府として今後の支援策の考え方があればお聞かせいただければというふうに思います。
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枝元真徹#19
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 御指摘ございました家畜排せつ物法、平成十六年に本格施行されまして、その当時整備された堆肥舎等の経年劣化が進んでいるということは承知をしてございます。畜産の発展のためには引き続き家畜の排せつ物を適正に処理することは重要でございますので、共同利用の家畜排せつ物処理施設の整備につきましては強い農業づくり交付金、また、畜産クラスター計画に位置付けられた経営体の家畜排せつ物処理施設の整備については畜産クラスター事業により支援を行っているところでございます。また、更新を含みます個々の畜産農家が希望する家畜排せつ物処理施設、機械の整備の場合にはリース方式により支援をしているところでございます。
 このうち、畜産クラスター事業につきましては、畜産農家の方々の使い勝手が良くなるように、規模拡大要件を緩和した中山間地域優先枠の設定ですとか、規模拡大でなく生産量の増加と生産効率を改善する場合でも整備を可能とするなどの要件の改善を行ってきたところでございまして、引き続き現場の御意見を聞きながら支援対策の改善を図ってまいりたいと存じます。
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藤木眞也#20
○藤木眞也君 今局長が、クラスター事業でもやれるんだ、経営体育成支援事業でもやれるんだというようなお話がございました。
 クラスター事業の、私はこれ次の質問でやりたかったんですけれども、関連して言わせていただくならば、畜産クラスターの地域が大きければいろいろな取組が取り組みやすいというところがあるんですけれども、畜産地帯、畜産の農家が少ない地域でクラスターの協議会をつくられた小さい協議会の方々は、どうしてもそういうところまで取り組めるような仕組みにこのクラスターという制度はなっていないなというふうに私は感じます。できれば、二十年ほど前に一度つくっていただけた二分の一の補助付きリース辺りを再度検討いただければなというふうに思います。三分の一の補助では、なかなかこれ、生産性が上がるところとは違うところに農家の方も投資をされなければいけないという問題でありますので、是非前向きに御検討いただければなと思います。
 そしてまた、今関連でクラスターのお話をしましたが、やはり、昨年、相当仕組みの改定、役所の方でやっていただいたというのは私も感じております。ただ、やはり今まだ、現場を回ってみますと、まだまだクラスターの使い勝手が悪いんだと言われる農家の方が相当やはりいらっしゃいます。
 もう一度、是非、現場の方々と会話をしていただきながら、どこがどう悪いんだというところを再度御検討いただいて、クラスター事業、本当にやはり評判のいい事業なんですが、いざ自分でやろうと思ったときに、ああ、自分ところの協議会ではできなかったと言われる方々の気持ちを酌み上げていただけるような制度の改定辺りをもう一度御検討いただければなということをお願いをいたしまして、私の質問、終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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里見隆治#21
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 本日は、畜産物の価格安定等に関する件ということで、畜産という点では若干広く質問をさせていただきたいと思います。
 まず、藤木先生からも触れていただきましたけれども、岐阜県で発生しております豚コレラについて最初にお伺いをいたしたいと思います。
 私も、十一月二十七日の本委員会でも質問させていただきました。その後、さらに、十二月五日に、岐阜県内で三例目の豚コレラの発生が、県の防疫の中核施設である畜産研究所で発生をいたしました。早速当日、吉川大臣御対応いただきまして、農水省の豚コレラ防疫対策本部を開催いただき、極めて重要で影響が大きいという御認識をお示しいただいて、早急な対応を御指示いただいたというふうに承知をしております。また、昨日十二月十日には、岐阜県関市で四例目の発生が確認されたとのことでございます。野生イノシシも、十二月八日時点で既に七十頭の感染イノシシが発見されていると伺っております。
 イノシシはちょうど繁殖期を迎えておりまして、一日に、イノシシに県境はございませんので、県を越えて十数キロも移動するということでありまして、極めて危険な状況にあると考えます。こうなりますと、終息どころか、その感染力は想定以上に強力でますます拡大を続けてしまっていくのではないかと、そうしたおそれもございます。
 現在の状況は、ちょっとこれは数字は分かりませんけれども、何十頭、場合によっては百頭という単位で感染イノシシがそれこそふんをまき散らして野山を駆け巡るような、そんな状態であるかと思います。イノシシの防御策だけではなくて、ネズミなどの小動物、また鳥、ハエなどの昆虫、こうしたもので菌が運ばれてくるということも想定されます。こうした点でどのような対策を講じておられるのか、お伺いしたいと思います。
 さらに、イノシシの感染調査も範囲を広げて行っていただく必要があろうかと思います。発生があってから範囲を広げるのではなく、初めから広範囲で調査をいただくべきと考えます。隣県の、岐阜県のみならず、愛知県、また三重県、こうした隣接県においても、各県にお任せをするのではなく、財政支援を含めて国として対応することが必要だというふうに考えますけれども、農水省としてのお考えをお聞かせください。
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池田一樹#22
○政府参考人(池田一樹君) お答えいたします。
 豚コレラウイルスの侵入防止のためには、各農場で飼養衛生管理基準を遵守するということが大変重要だと考えております。
 この基準には、野生動物による病原体の侵入を防止するため、給餌設備、飼料の保管場所にネズミですとか野鳥などの野生動物の排せつ物などが混入しないようにすることや、死亡した家畜が野生動物に荒らされないように保管することなどが規定をされているところでございます。
 岐阜県では、これらの基準が遵守されるよう、農場を訪れて飼養衛生管理基準に基づく改善措置を行うとともに、野生動物の侵入防止を強化するために、養豚農場では電気柵やワイヤーメッシュの設置が行われているというところでございます。
 もう一つ、浸潤調査に関してのお尋ねがございました。
 野生イノシシにおける豚コレラの浸潤状況を調査する目的での捕獲する際の衛生資材費や消毒薬につきましては、家畜伝染病予防法に基づく家畜伝染病予防費負担金により措置が可能と考えております。また、調査への直接的な支援ではございませんが、農作物被害防止の観点から、鳥獣被害防止総合対策交付金によりイノシシの捕獲経費を支援することは可能であると考えています。
 今後とも、岐阜県だけではなくて、愛知県など隣接県の意見をよく伺いまして、でき得る限りの対応をしてまいりたいと考えております。
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里見隆治#23
○里見隆治君 今御答弁いただいたとおり、隣接県との間の協力、例えば情報共有化ですとか、この隣接県含めて広域的な対応ということでは国も責任が十分あろうかと思います。財政的な支援を含めて発生地並みの支援体制を組んで、県に指示や督励をするだけではなくて、国にしかできない高度な原因分析や的確な防疫指導、こうした点を是非お進めいただきたいと思います。
 今後の取組について、大臣にお伺いしたいと思います。
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吉川貴盛#24
○国務大臣(吉川貴盛君) この豚コレラの発生に伴う原因分析についてでありますけれども、これ、一例目のこの発生後ですね、堆肥処理等の専門家ですとか岐阜県とも連携をして拡大疫学調査チームも発足をさせていただきました。あらゆる可能性を排除せずに、今も調査を続けているところでもございます。
 これまでも、この農研機構動物衛生研究部門におきまして行ったウイルスの遺伝子解析及び感染試験から分かった臨床所見を都道府県には周知をして指導を行ってまいりました。引き続き岐阜県とも連携をしていかなければなりませんし、昨日、岐阜県知事からも、直接私のところにお電話をいただきました。
 岐阜県としましても、今回の四例目が出たことによりまして極めて緊張感を持ってという感じでございましたし、さらに、幅広く知見を持ち合わせている方々にお集まりをいただいて岐阜県での対策会議も開いていきたいという、そういうお話も頂戴をいたしましたので、私どもも、その折には、しっかりとこちらの方からも派遣をさせていただきながら、どうすれば根絶ができるかということを、岐阜県と更に連携をしながら、徹底した指導はもちろんでありまするけれども、今申し上げましたように、連携をしながら、がっちりとこの感染拡大を防ぐために危機感を持って対応してまいりたいと存じております。
 さらに、農家への指導も徹底をしていかなければなりません。この点につきましても、岐阜県との連携は欠かせないものと思っております。
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里見隆治#25
○里見隆治君 ありがとうございます。
 高鳥副大臣、もう既に現地に調査、また督励にお越しをいただいておりますけれども、場合によっては農水省からしっかり出向いて現地と連携を取る、また、岐阜県とのお話はありましたけれども、今隣県も大変深刻に受け止めておりますので、そうした隣県への配慮もよろしくお願いをいたします。
 それでは、畜産経営安定関係について質問をさせていただきます。
 昨年、畜産経営安定法の改正がありまして、本年度から新たな加工原料乳生産者補助金制度がスタートをしております。これに関して、去る十二月六日に米国政府が公聴会を開催をして、関係団体からの意見を聴取したというふうに報じられております。この中で、全米生乳生産者連盟は、多くのアメリカ乳製品が日本の関税や他の貿易障壁にブロックされたままである、交渉は更なる市場開放を優先にするべきだと、そうした意見を示したということでございます。
 政府はこうした海外での動向を把握されておられるでしょうか。また、来年度から始まる米国との貿易交渉において、日米共同声明で確認された譲許の上限を踏まえ、しっかり交渉すべきと考えますけれども、この点、大臣の御決意を伺いたいと思います。
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吉川貴盛#26
○国務大臣(吉川貴盛君) 日米物品貿易協定交渉に関しまして、御指摘の生乳の生産者団体を含めて、米国の農業団体から様々な意見が出されていることにつきましては、私も承知をいたしております。
 委員御指摘のとおり、日米共同声明におきましては、農林水産品については過去の経済連携協定で約束した内容が最大限との日本側の立場が明記をされております。日米首脳間でこの点について確認したことは非常に重たいものと認識をいたしておりますので、この米国の動向につきましては引き続き注視はしてまいりまするけれども、農林水産省としては、この共同声明を踏まえ、酪農、乳製品を含めて、我が国農林水産業の再生産が将来にわたって確保されるように最大限の努力をしていく考えでございます。
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里見隆治#27
○里見隆治君 この日米共同声明、非常に重いものだと思います。是非この線を守っての対応をお願いいたします。
 次に、日EU・EPAについて、EUにも目を向けますと、これはもうさんざんこの委員会でもまた本会議でも議論されてまいりましたけれども、ソフト系チーズについての一括の低関税枠が設定をされ、段階的に無税になるということで合意をされております。このために、輸入チーズにより国産チーズ価格が低下をし、これで国内の酪農家や乳業メーカーが大きな影響を受けることが懸念をされており、この点るる議論があったところでございます。
 チーズについては、昨年度の補正予算で、体質強化対策として国産チーズの競争力強化対策、総額で百五十億円が講じられております。しかし同時に、酪農家の経営安定を図るためには、チーズを始めとする乳製品の再生産を確保するのに必要な加工原料乳生産者補助金単価を設定する必要があると考えます。
 加えて、酪農経営の安定の観点から、こうした補給金や集送乳調整金の単価については、生産コストやその経費のコストの変動の実態を踏まえた算定を行う必要があると考えますけれども、そうした価格設定の考え方について、農水省から御説明をお願いいたします。
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枝元真徹#28
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 加工原料乳生産者補給金、また集送乳調整金の単価につきましては、まず補給金の単価につきましては、加工原料乳生産地域の再生産が可能となるように生産コストの変動や物価動向等を踏まえ、また集送乳調整金の単価につきましては、畜産経営安定法におきまして、指定事業者が集送乳に通常要する経費の額から効率的に集送乳が行われる場合の経費額を控除して得た額を基礎として、集送乳に要するコストの変動に対応できるように、直近の物価動向を踏まえ、いずれも食料・農業・農村政策審議会の意見を聞いて決定することとしてございます。本年度もこれらのルールにのっとりまして、適切な算定をしてまいりたいと存じます。
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里見隆治#29
○里見隆治君 この畜産、酪農経営の安定経営を支援するという点で、地域ごとの課題にも配慮する必要があると考えます。
 酪農の場合、なかなか話題にしにくいんですけれども、ともすると北海道と都府県酪農みたいな構図になりがちで、特に本委員会、北海道の先生方多くいらっしゃるのでなかなか話題にしにくいわけですけれども、これ、公平にそれぞれの地域においてのコストがしっかりとのめるような、そうした補助、助成というものを農水省もしっかり設計をいただく必要があろうかと思います。
 私の地元の愛知県の農業経営者とお話をさせていただきましたところ、この都府県酪農については、その生産コストについて、これはほかの地域とももちろん共通するわけですけれども、初妊牛の価格の上昇が影響しているとか、あるいは、そもそも消費地に近い地域ほど、地代また飼料コスト、またさらに、特にこの数年は人件費の上昇、そもそも人が雇えないと。そうしたところから、生産コストが増加をして乳用牛の更新停滞というようなこともあって、都府県酪農の経営に大変な悪影響が及んでいるという点を心配しておられました。
 こうした背景を踏まえて、都府県酪農の生産基盤強化、この点どのように図っていかれるお考えか、大臣にお伺いしたいと思います。
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