法務委員会

2019-05-30 参議院 全222発言

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会議録情報#0
令和元年五月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     徳茂 雅之君     石井 準一君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     徳茂 雅之君
     宇都 隆史君     片山さつき君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     徳茂 雅之君     山田 俊男君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     山田 俊男君     藤井 基之君
     蓮   舫君     小川 敏夫君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     青山 繁晴君
     藤井 基之君     徳茂 雅之君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     岡田 直樹君
     仁比 聡平君     山添  拓君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         横山 信一君
    理 事
                福岡 資麿君
                元榮太一郎君
                有田 芳生君
                伊藤 孝江君
    委 員
                青山 繁晴君
                岡田 直樹君
                徳茂 雅之君
                長谷川 岳君
                丸山 和也君
                柳本 卓治君
                山谷えり子君
                小川 敏夫君
                櫻井  充君
                石井 苗子君
                山口 和之君
                仁比 聡平君
                山添  拓君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       法務大臣     山下 貴司君
   副大臣
       法務副大臣    平口  洋君
       文部科学副大臣  浮島 智子君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  門山 宏哲君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局総務局長   村田 斉志君
       最高裁判所事務
       総局人事局長   堀田 眞哉君
       最高裁判所事務
       総局経理局長   笠井 之彦君
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   安東  章君
       最高裁判所事務
       総局家庭局長   手嶋あさみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        青木勢津子君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      田中 勝也君
       警察庁長官官房
       審議官      高田 陽介君
       法務大臣官房政
       策立案総括審議
       官        西山 卓爾君
       法務大臣官房審
       議官       山内 由光君
       法務大臣官房司
       法法制部長    小出 邦夫君
       法務省民事局長  小野瀬 厚君
       法務省刑事局長  小山 太士君
       法務省訟務局長  舘内比佐志君
       出入国在留管理
       庁長官      佐々木聖子君
       外務大臣官房審
       議官       岡野 正敬君
       文部科学大臣官
       房審議官     森  晃憲君
       国土交通省道路
       局次長      榊  真一君
       環境大臣官房審
       議官       上田 康治君
       防衛省地方協力
       局長       中村 吉利君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (法曹養成の在り方等に関する件)
○民法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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横山信一#1
○委員長(横山信一君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、宇都隆史君、蓮舫君及び岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として片山さつき君、小川敏夫君及び青山繁晴君が選任されました。
    ─────────────
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横山信一#2
○委員長(横山信一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官田中勝也君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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横山信一#3
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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横山信一#4
○委員長(横山信一君) 法務及び司法行政等に関する調査のうち、法曹養成の在り方等に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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徳茂雅之#5
○徳茂雅之君 おはようございます。自由民主党の徳茂雅之でございます。
 まず、一昨日、川崎市で発生しました大変痛ましい事件に関し、犠牲になられました方々に御冥福を申し上げるとともに、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げたいと思います。
 法務行政の重要な役割は、やはり犯罪をなくす、そして安全、安心な社会をつくり上げるということだと思います。法務委員会の委員としましてもしっかり取り組んでまいりたい、このように思います。
 今回、法曹養成の在り方についてということでございます。当委員会、各委員の皆様、多くの方が法曹御出身ということであります。恥ずかしながら、私も学生時代は法学部に在籍しておりまして、せっかく法学部でありましたので法曹を目指せるコースの科目を選択いたしました。その結果としまして、六法が必修になりまして大変つらい思いをしたという記憶がございます。当時、旧司法試験制度でありまして、現役で合格するのもかなり厳しいということで、最終的には公務員を志向したということでございました。その後、法曹養成については、司法制度改革ということで、点からプロセスへ変えていくということで、法科大学院制度、それから新司法試験制度ができたわけであります。
 今、今国会でも文科委員会において連携法について議論されておりますけれども、今日は幅広く法曹養成について御質問させていただきたい、このように思います。
 まず、今の法曹養成について一つ心配していますのが、若い人が法曹界に対する志望、希望、ちょっと少なくなってきたんじゃないかな、このような印象でございます。法曹といいますと、イメージは、しっかりと安定した、しかも専門性を生かした、人に対してやりがいがある仕事であると。そして、安定して高収入であるということもあろうかと思いますけれども、最近少し希望が減ってきているなというふうに思います。やはり、こういった若い人が法曹に対して志望する、幅広い裾野から法曹人材を採用していく、こういったことが重要じゃないかなと、このように思います。
 そこで、法務大臣にまずお尋ねしたいんですけれども、できるだけ幅広い法曹人材を採用していく、採っていく観点から、若い世代に法曹の魅力をしっかり伝えていく必要があるんじゃないかというふうに思いますので、まずは大臣の見解をお伺いしたいと思います。
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山下貴司#6
○国務大臣(山下貴司君) より多くの有為な人材に法曹を志望してもらえるよう、法曹の魅力や役割を若い世代に発信する取組を進めることは大変重要であると私も認識しているところでございます。
 そこで、法務省としては、例えば小中学校等に検察官を講師として派遣し、法曹の役割等についての法教育授業を実施したり、大学生や法科大学院生を対象に検事の仕事内容等に関する説明会を開催したりするなどの取組を進めてきたところでもございます。このほか、裁判所においても、裁判官が出張講義を行ったり、庁舎見学に訪れた学生、生徒と質疑応答したりするなどの取組を行っておりますし、日本弁護士連合会においても、高校生や大学生等を対象に、弁護士からその仕事内容などについて直接説明を聞く機会を設けるなどの取組を行っていると承知しているところでございます。
 こうした法曹関係者による取組は、法曹の魅力についての若者の理解を広め、更に深めていくために効果的なものと考えております。今後とも、法曹三者の方々とも協力しながら、若者を始めとする幅広い世代に対して法曹の魅力を伝えていくため、法務省としても必要な取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#7
○徳茂雅之君 大臣も法曹出身ということでありますので、是非大臣、率先して魅力を伝えていただきたい、このように思います。
 司法修習を終えても裁判官あるいは検察官に任官されないと、さらに弁護士登録もしないという方が増えてきています。一括登録時点で五年前は約五百人ぐらいが登録されなかったということで、一年たっても弁護士に登録されていない方も多数おられるというふうに承知しています。
 やはり法曹の魅力を高めるためには、法曹有資格者の活動領域をもっともっと広げる、そのことによって、もっと仕事に対するやりがい、あるいは進路、こういったところを広げていくことが重要じゃないかというふうに思いますけれども、今後の活動領域の拡大について、その状況、それから取組について、法務省にお伺いしたいと思います。
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小出邦夫#8
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 法曹有資格者が国の機関や地方自治体あるいは企業など、社会の様々な分野で活躍することは、法曹の魅力を高める観点からも重要であると認識しております。
 法務省では、平成二十七年六月の法曹養成制度改革推進会議決定を踏まえまして、文部科学省とともに法曹養成制度改革連絡協議会を開催しておりまして、法曹有資格者の活動領域の拡大の取組状況等に関する情報共有等を行ってきたところでございます。例えば、昨年二月には企業の分野、昨年十二月には海外展開の分野における法曹有資格者の活動領域の拡大を主たる議題として取り上げ、関係機関、団体に出席いただいた上で、ヒアリングの実施や情報共有、意見交換等が行われたところでございます。
 そうしたところ、平成十八年に百四十六人であった企業内弁護士の数は、平成三十年には二千百六十一人へと大幅に増加しておりまして、また、国の機関や自治体に任期付公務員として勤務する弁護士につきましても、平成十八年には四十人にとどまっておりましたが、平成三十年には二百七人と大きく増加しております。
 このように、社会の様々な分野で活躍する法曹有資格者の数は着実に増加しておりまして、法曹有資格者がその専門性を様々な場面で発揮することができるような環境が定着しつつあるものと認識しております。
 法務省といたしましては、今後も社会の様々な分野において法曹有資格者の専門性を活用する流れが加速されるよう、関係機関の協力を得て、引き続き必要な役割をしっかり果たしてまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#9
○徳茂雅之君 是非、活動領域がこれだけ広がっているんだよということを若い人に伝えていただきたいなと思います。
 三月の本委員会におきまして、民法改正に伴いまして三年後に成年年齢が引き下がると、消費者被害をしっかり防いでいく必要があるということで、法教育の重要性について質問させていただきました。法教育というのは、もちろん消費者被害を防ぐだけではなくて、将来の法曹志望、この裾野を広げる上でも重要なことだろうというふうに思っております。また、先日は、裁判員制度創設十年ということで、最高裁に対して裁判員制度の運用状況について質問をさせていただきました。
 法曹の人材の養成に当たっては、やはり学校教育、それから司法、裁判をつかさどる最高裁含めた組織、それから法務省の連携が極めて重要だというふうに考えておりますけれども、今後どのように取り組んでいくのか、法務省にお尋ねします。
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小出邦夫#10
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 法科大学院を中核とするプロセスとしての法曹養成制度を充実させ、法曹養成制度改革を着実に推進していくためには、司法試験制度を所管しております法務省、法科大学院制度を所管しております文部科学省及び司法修習を所管する最高裁判所とが十分な連携を図ること、これは委員御指摘のとおり大変重要であると認識しておりまして、これまでも必要な取組に努めてきているところでございます。
 その一環といたしまして、法務省では、先ほど申し上げました法曹養成制度改革連絡協議会を文部科学省とともに定期的に開催いたしまして、最高裁判所を始めとする関係機関の参画を得て、法曹養成制度をめぐる諸課題に関する取組の進捗状況等について情報交換や認識共有を図ってきたところでございます。
 また、今回の法曹養成制度改革に関する改正法案におきましては、連携法において、新たに法務大臣と文部科学大臣は法科大学院の収容定員の総数その他の法曹の養成に関する事項について相互に協議を求めることができる旨の規定を設けることとしておりまして、法科大学院における教育課程の編成や教育水準の在り方とそれを踏まえた司法試験の在り方との相互関係などの事項について協議することにより、法務省と文部科学省との連携をより一層密にすることとしております。
 また、この法案が成立した後には、法務省としては、法科大学院教育と連携した司法試験の在り方を検討するために、司法試験委員会と連携したしかるべき会議体を設置して、文部科学省、最高裁判所等を構成員として検討を進めていくことを予定しているところでございます。
 今後とも、法務省といたしましては、新たな法曹養成制度の適切な運用や新しい制度の円滑な導入に向けまして、文部科学省及び最高裁判所とも十分に連携、協議してしっかり対応してまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#11
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 今話に出ました法科大学院の設置状況、これ見ますと、創設当初は地方にもかなり設置されていたわけでありますけれども、その後、募集停止が続きまして、今ほとんど政令市にしか存在しないということであります。例えば、四国には一校もございません。
 今回の連携法改正で、法曹養成連携協定、これを結ぶことで地方の法曹コースから法科大学院へ進学するというコースもできるようになったわけでありますけれども、これまで地方といえば余り法曹需要がなかったんじゃないかということかもしれませんが、人口減少、高齢化が進む中で、例えば高齢者に対するいろんな面での被害、法律相談を身近にできる環境を整えることは極めて重要だろうというふうに思います。
 日弁連でも、ゼロワン地域の解消ということで努力に努めてきておられるようでありますけれども、法務行政をつかさどる法務省として、法曹人材の地域的な偏在に対してどのように取り組んでいこうとしているのか、お尋ねします。
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小出邦夫#12
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 国民の司法アクセスを確保、拡充するという観点から、都市部にとどまらず、広く全国各地の国民が弁護士に対してアクセスしやすい環境を実現していくことは重要だと理解しております。
 これまでも、日本司法支援センター、通称法テラスにおいて、司法過疎地域に地域事務所を設置し、常勤弁護士を配置するなどの司法過疎対策を実施してきたと承知しております。また、個別の法律事務所ごとの求人募集に加えまして、全国各地の弁護士会において都道府県単位で司法修習生等を対象に合同就職説明会を開催したり、日本弁護士連合会において、司法過疎地域に公設ひまわり基金法律事務所を設置、運営したり、また、求人求職専用のホームページで全国各地の法律事務所の求人情報を広く提供するなど、必要な情報提供を行っていると承知しております。
 今後とも、法務省といたしまして、国民の司法アクセスの確保、拡充という観点から、法テラスの取組に対する必要な連携、協力を行うとともに、日本弁護士連合会や各地の弁護士会の取組、これも注視してまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#13
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 地方においてもしっかりと法曹、司法にアクセスできる、そういう環境を整えるように努力していただきたいと思います。
 また、ローカルな法曹人材の確保とともにグローバルな人材確保、これも重要だろうというふうに思います。社会経済がグローバル化する中で、国境を越えた取引、これが進展しております。海外で事業を展開する日本企業、これもたくさんありますが、その場でいろんな紛争に巻き込まれるケースも、リスクも高まってきているということでございます。
 こういった国際紛争、これを適切に処理をするためには、国内法令に精通しているだけでなくて、外国法あるいはその外国の商慣習、こういった国際法務に精通している人材、この養成が重要だろうというふうに思いますが、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。
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小出邦夫#14
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 社会経済の高度化やグローバル化の進展を受けて、日本企業の海外展開や国境を越えた取引が増加し、国際的な紛争処理などの国際分野における法曹の一層の活躍が期待されております。このような観点から、今後、国際的な分野に幅広く対応できる多様かつ専門的な法曹人材を育成し確保していくことは、委員御指摘のとおり、極めて重要な課題だと認識しております。
 こうした観点から、現行の法曹養成プロセスの中核であります法科大学院においては、外国法や国際的な案件への対応を扱う実務的な科目が開講されていると承知しておりまして、また、司法試験の選択科目や司法修習のプログラムにおきましても、こういった国際的な分野に関わるものがございます。また、法曹資格を得た後にも、例えば国際機関や在外公館に勤務して国際会議や国際交渉の第一線で活躍する者が着実に広がっておりまして、新たなキャリアパスとして国際的な活動範囲はこれまで以上に広がっていくと考えられます。
 また、国際化に対応した我が国の紛争解決機能の強化の観点から、政府を挙げて国際仲裁の活性化に取り組んでいるところでございますが、こういった国際仲裁事件におけるプレーヤーとして世界各地で活躍できる法曹人材の必要性も今後一層高まるものと見込まれます。
 このほか、法務省といたしましては、日本企業の海外展開を支援するとともに、国際的法曹人材の活躍にも資する観点から、毎年、東南アジア諸国に法曹有資格者である弁護士を派遣しまして、現地の法律の運用や法的問題の実情などの調査を行い、その結果を公表するなどの取組も進めているところでございます。
 法務省といたしましては、国際的な紛争の解決に関わる人材も含めて、多様な法曹人材を数多く輩出できるよう、また、そのような人材が国際分野で十分に活躍することが可能となるよう、文部科学省等の関係省庁と連携して、必要な取組をしっかり進めてまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#15
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 本委員会で京都に視察した際に、国際調停センター、こちらを訪問いたしました。その際、国際調停というのは、裁判や仲裁に比較してコスト、時間の面で優位であるということで、国際紛争を解決する手段としては世界の潮流になりつつあるんだというような御説明がありましたが、我が国日本では、まだまだ端緒、緒に就いたばかりだったということでございます。国際調停の分野というのはアジア諸国がかなり進んでいるということでありますけれども、これからどんどん成長が期待できる分野でもありますし、日本がこれから世界にキャッチアップできる、そういう分野でもあろうかというふうに思っております。
 そこで、国際仲裁と併せて今後のその実施拡大に向けた取組が重要だろうと、このように考えております。そのためには、ハード面、ソフト面でのインフラ整備とともに、外国法弁護士、外国法事務弁護士における国際調停の調停代理の拡大、今まで制度上できなかったと思いますけれども、この取組が重要じゃないかというふうに思っております。
 法務省においても法改正を検討しているということでありますけれども、具体的にその必要性と内容についてお尋ねしたいと思います。
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小出邦夫#16
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。
 委員御指摘の国際調停につきましては、時間や費用の点において短時間で低コストな紛争の解決ができ、国際仲裁と並ぶ企業間の国際的な紛争解決手法として注目を集めており、我が国におきましても、国際調停を専門に扱う機関が設置されるなど、その利用の促進に向けた動きが進みつつある状況にあるものと承知しております。
 他方、現在、国内で実施される国際調停の手続につきましては、外国法事務弁護士等の代理が原則として認められておらず、国内外の企業が国内における国際調停を利用しやすいものとするには、外国法に精通する外国法事務弁護士等に対してその代理を依頼できるようにすることが重要との指摘がされてきたところでございます。
 これを受けまして、昨年九月の外国法事務弁護士による国際仲裁代理等に関する検討会におきまして、この点の規定の整備を行うよう取りまとめがされたところでございます。これを受けまして、法務省におきましては、外国法事務弁護士等につきまして、この国際仲裁代理の範囲の拡大とともに、事業者間の契約、取引紛争を対象とする国際調停事件の手続の代理を認めることなどを内容とする外弁法の改正を検討しているところでございます。
 法務省といたしましては、国際仲裁や国際調停の利用促進の観点から、外国法事務弁護士等による国際調停代理の規定の整備をも内容とする外弁法の改正について、速やかな法案の提出に向けて引き続き準備を進めてまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#17
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 最後に、司法外交についてお尋ねします。
 いよいよ来年、京都で京都コングレスが開かれます。一年を切ったということであります。日本は、来月にはG20、そしてその翌月にはTICADということで国際会議が続き、そして来年、京都でコングレスが開かれるということでございます。また、本年はラグビーのワールドカップ、来年は東京オリパラということで、多くの外国人観光客も含めて我が国を訪れるだろうと。その際に、日本の刑事司法の取組、これをしっかりとアピールすることが重要だろうというふうに思っております。
 今日は、京都コングレスのバッジとユースフォーラムのバッジを付けさせていただきました。やはり若い人にしっかりと参画していただくこと、これ法曹人材を確保する上でも重要だというふうに思いますが、現在の準備状況、それからユースフォーラムの取組についてお尋ねします。
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山内由光#18
○政府参考人(山内由光君) 先生、バッジを付けていただき、誠にありがとうございます。
 京都コングレスでございますが、京都コングレスにおきましては、犯罪防止、刑事司法分野におきます国連の指針となります政治宣言、これが採択されることになります。そのためのホスト国といたしましては、その政治宣言を取りまとめるために、世界各国及び国連と現在協議を進めているところでございます。
 また、京都コングレス、会議に参加された皆様に、是非とも我が国の安全、安心な社会、これを体感していただく絶好な機会であろうというふうに認識しておりますので、再犯防止でありますとか法教育など、我が国のこの刑事司法分野における取組を世界に発信するために、例えばパネルディスカッション形式などといったサイドイベントの準備、これを進めているところでございます。
 また、我が国の最先端のセキュリティー技術など、これをコングレスの会場で展示していただこうというために、経済界への働きかけも併せて行っているところでございます。
 さらに、本年九月から来年の三月にかけましてコングレスの議題に関連いたしました公開シンポジウムなどを開催していこうと思っておりまして、こういった形で京都コングレスに向けた機運を高めていこうとしていくところでございます。
 先生御指摘のユースフォーラムでございます。
 青少年の参画につきましては、ユースフォーラムという形で京都コングレスの開催される前の週に当たります四月十三日から十五日までの三日間、ここにおいて、このような日程でユースフォーラムを開催していく予定になっております。現在、大学とか教育関係者などにこの京都コングレス・ユースフォーラムの参加、これを呼びかけているところでございます。
 こういったユースフォーラムの機会を通じて、是非とも未来を担う若者に、犯罪防止、刑事司法に関する具体的な施策を自らの身近な問題として考えていただいて理解を深めていく、それと同時に、世界から集まった同世代の若者とこういった話題について真摯に議論をするといったことによって多様な価値観に触れていただきまして、またパートナーシップを築いていただきまして、国際感覚を持った人材の育成にとって有意義であろうというふうに考えている所存です。
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徳茂雅之#19
○徳茂雅之君 時間が参りましたので、以上で終わります。
    ─────────────
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横山信一#20
○委員長(横山信一君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として山添拓君が選任されました。
    ─────────────
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小川敏夫#21
○小川敏夫君 立憲民主党の小川敏夫です。
 法曹養成制度について、一言で言うとひどい状況になっていますので、いろいろ聞きたいこと、言いたいことがたくさんあるんですけれども、五十分いただいても尽くせるかどうか、尽くせないんじゃないかと思いますけれども。
 最初に、今、新たなその法科大学院受験、在学中から司法試験を受験することができるというこの制度について、私としては納得できない部分がありますので、そこの点について集中的にお尋ねしたいと思います。
 文部科学省、法務省と、この法案の事前の説明の際に、法科大学院を中核とする法曹養成制度改革についてという資料をいただきました。
 そこで、現行は、法学部を四年間、あと二年コースですと法科大学院を二年間、それから司法試験の期間があって、それから司法修習一年をやって、結局法曹資格を取れるのが大学に入ってから七年と半年ちょっと後であると、これが現行制度。そのとおりだと思いますが、これが新しい制度になって、法学部が三年、飛び入学の場合ですね、それから法科大学院が二年、しかも法科大学院在学中に司法試験が受けられてしまうと。合格すれば、卒業と同時に、あっ、修了ですか、法科大学院の修了と同時に司法修習に入れるから、それから一年間司法修習をすると、六年後に法曹資格が取れると、すばらしい案でしょうと、こういう説明でございました。
 確かに、そういう新しい制度ができて、学部三年、大学院二年、在学中合格で司法修習一年で、六年で法曹資格が取れるという仕組みができるということはそのとおりであります。ただ、これは、三年コースを歩んで三年で法科大学院に行けた人が大学院の在学中に司法試験に受かったという場合であります。そういう人だけの話であって、既に法科大学院を修了した人、あるいは、この法律が施行する前に、来年法科大学院を修了する人などは全く無関係でありますし、それから、この法科大学院に在学中に司法試験に受からなかった人の場合はやはりこの現行制度と変わらないわけであります。と思ったら、現行制度と変わらないんじゃなくて、実は現行制度よりも不利益な扱いを受けてしまうことになるんですね。
 なぜかといいますと、簡単な説明しましょう。今、司法試験は五月から行われて九月で合格発表、十一月に司法修習が始まります。ですから、司法試験に受かったらすぐに、間を置かずに司法修習に入れるということでありますけれども、今度は、司法試験に受かっても、司法修習が開始されるのは、九月に司法試験が終わっても、司法修習が今までは十一月に始まるのに、今度は翌年四月になるんですよね。なぜかというと、在学生で合格した人が司法修習生になるためには法科大学院を修了しなくてはいけないと。合格者が法科大学院を修了した人を待っていると翌年四月にするしかないので。
 ということで、この優秀な恵まれた人を早く法曹にするというために、優秀でないとは言わないけれども、それ以外の方は結局、司法修習が、今なら司法試験に受かったその年の十一月に司法修習生になれるものを、今度は、そういう人たちも含めて、司法試験が受かった後、五か月間時間が空いて翌年四月になるということで、法曹になる時期が五か月間みんな遅れてしまうんです。
 私は、これは一部の優秀な人だけを優遇するけれども、それ以外の人に大変に不利益な扱いになるんじゃないかということでこの点を問題視にしているわけなんですけれども、大臣、この点、私の不公平感を感じているこの問題についてはいかがでございましょうか。
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山下貴司#22
○国務大臣(山下貴司君) 今回の法案においては、連携法の改正により法科大学院教育の充実が図られるということに伴って、法科大学院在学中の者であっても司法試験受験に相ふさわしいレベルの者を養成されることを前提として、更なる時間的、経済的負担の軽減を図るため、法科大学院課程の修了を待たずして早期の司法試験受験を可能とする、法科大学院在学中受験資格を新たな司法試験受験資格として認めるものでございます。
 現行では、委員の御指摘ではありますが、一律に、法科大学院修了後、修習開始まで八か月間の無職の空白期間、これギャップタームと呼んでおりますが、これを一律に全ての受験生に課すということになります。新しい制度によりますと、この期間が短縮又は解消されるということになりますので、減少している法曹志望者の回復につながるというふうに考えておるところでございます。
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小川敏夫#23
○小川敏夫君 いや、今大臣の御答弁、余り長々とその制度の説明はいいんですけれども、今の仕組みですと一律に八か月の空白期間があるような趣旨でしたけど、ちょっとその意味が分からないんですが、そこの点に絞ってちょっと説明していただけませんか。
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山下貴司#24
○国務大臣(山下貴司君) 今の制度ですと、まず、例えば在学中に本来司法試験合格レベルまで達していた学生も、このロースクールの修了まで待って、そして卒業して、一旦無職になって、そして五月に司法試験を受けて、そして発表待ちまでずっと無職のままでいて、それで合格すれば司法修習ということで採用されるということで、約八か月間の無職である期間、ギャップタームが生じるというところでございます。その点を申し上げたところでございます。
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小川敏夫#25
○小川敏夫君 ちょっと話のすり替えがありますよね。まず、大臣のお話のすり替えがあるのは、在学中に司法試験に受かるという方は非常に少数なんですよ。在学中に受からない方は圧倒的多数。圧倒的多数の人は恩恵を受けないんですよ。
 じゃ、聞き方を変えましょうか。
 在学中の大学院生がその年の秋に司法試験に合格すると。今、現行制度のまま十一月に司法修習を開始しちゃうと、その人たちは大学院を修了していないから司法修習生になれないわけですよね。だから、そういうその在学生が司法修習生に合格しても、司法試験に合格しても、すぐ司法修習を開始しちゃうと司法修習生になれないので、その合格した在学生を待つために修習開始を翌年の四月にしちゃっているわけですよ。ここは間違いないですよね、ここまでは。
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山下貴司#26
○国務大臣(山下貴司君) 修習開始につきましては、修習についてはこれは最高裁が御判断することでございます。ですので、法務省として確たる答弁はしかねるところではございますが、仮にそうであるとしても、司法試験というのは例えば選択科目は一科目ということで、ただ、ロースクールのプロセス教育によれば、一科目だけ選択科目でやれば足りるというものではなくて、本来であればその他の選択科目についても展開科目として履修をしていただきたいところではあると。
 司法試験がそこで、例えば秋ということで結論が出ると、その卒業するまでの間、選択していない他の科目も腰を入れて履修できるのではないかというところでプロセスとしての教育が深まるのではないかというふうに考えているところでございます。
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小川敏夫#27
○小川敏夫君 全然関係ないことをしゃべって私の質問に何にも答えていないんですけどね。そうやって、何か関係ないことをくちゃくちゃしゃべって論点をそらさないでほしいんですよ。
 私、難しいことは何にも言っていませんよ。今の司法試験なら、九月に合格発表があって十一月に司法修習が始まるんですよ。今度は、九月に合格発表あっても司法修習は翌年の四月になるんですよ。この説明資料に書いてあるじゃないですか。
 だから、在学中に合格できた人は、一年早く受験しているんだから、五か月分遅くなったって七か月得しているわけですよ。だけど、それ以外の人はみんな、やっと受かってすぐ入れるところが、今度は五か月遅くなっちゃうんですよ。この客観的事実は動かない事実ですよ。それを何か、司法試験受験期間中は八か月のロスがあるとか、何かいろんな関係ないことをくちゃくちゃしゃべって話をそらさないでくださいよ。
 そうでしょう。だって、今私が言っていることが、じゃ合っているかどうか、簡単なことですよ。今は、九月に司法試験に合格したら全員十一月に司法修習に入ると。今度は、司法試験が仮に九月に合格しても翌年の四月なんでしょう、司法修習が始まるのは。どうですか、大臣。
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山下貴司#28
○国務大臣(山下貴司君) 委員御指摘の、法科大学院修了後に司法試験に合格した方々に対してはまさにそのとおりでございます。それによって、現行制度との比較において、法科大学院課程の修了から司法修習開始までの期間が三、四か月程度長くなる結果ということになるのはもう事実でございます。
 他方で、今回は法科大学院教育の充実を前提に、在学中受験資格を導入して、法曹志望者の、またその他の3プラス2でありますとか、法曹志望者の時間的、経済的負担を最大限軽減することによって、より多くの学生が在学中受験が可能になる制度設計をするということでございますので、総体的に見てこの制度の合理性について御理解賜ればというふうに考えております。
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小川敏夫#29
○小川敏夫君 いやいや、理解できないんですよね。
 三、四か月延びるという、そういう曖昧なこと言わなくていいんですよ。だって、今十一月なんだから、それが翌年の四月に延びるんだから、五か月でしょう。それ以外何物でもないですよ。
 それで、在学中に受かる優秀な方、これは本来なら、卒業して、卒業した年の九月に受かって、それで十一月に司法修習に入れる、卒業した年の十一月に司法修習になれると。今度は、新しい制度は、在学中に合格した人は卒業したと同時に司法修習生になれるわけですよ。だから、そういう優秀な方は今の制度よりも七か月早く入れる、司法修習生になれるということなんです。だけど、それ以外の方は、十一月に司法修習生になれるものが翌年の四月になってしまうから、全員、それ以外の方は五か月間司法修習生になるのが遅れてしまうと、法曹資格を取れるのが五か月間遅れてしまうという、こういう仕組みなんですよ。私は、この仕組みは余りにもこれではおかしいと思うわけであります。
 例えば、今現在、今現在というか、質問の趣旨は、じゃ、その恩恵を受ける、在学中に司法試験に合格する、そして、首尾よく修了と同時に司法修習生になれるという優秀な学生が合格者千五百人のうちの何人ぐらい出るんだろうと、これは想像でしかありません。ただ、一つの参考資料は、今現在、法科大学院を期間みっちり修了した人が、受験資格を持って最初のその試験、つまり大学院を修了したその年の受ける試験で合格する人が大体五百人ぐらいですよ。
 そうすると、じゃ、今度は修了じゃなくてそれより一年前、在学中に受かるというと何人出るのか。まあ大学院修了までみっちり法科大学院で二年間と司法試験までの期間を勉強した人が五百人受かるという今の中で、今度は一年間と若干勉強した人が何人受かるのか。私は、個人的な想像では百人ぐらいじゃないかなと思うんです。そんなに簡単に在学中の人が受かるわけじゃないわけですよ。くどいようだけど、大学院を修了するまでみっちり勉強した人でさえ五百人しか受からないんだから。
 私は、一つの例え話をさせていただきます。ここは、法務大臣、例え話ですからね、例え話としてお答えいただければいいし、あるいは文科副大臣にも、例え話ですから、率直な御感想をお聞かせいただければいいんですけれども。
 百五十人の学生がいました。これは司法試験の合格者が千五百人ですからね、百五十人という分かりやすい数字にした。そのうち優秀な人が百人いた。いや、立派だね、偉いよ、じゃ、みんなには七万円ずつ御褒美あげようといって、残った千四百人はどうするんですかって、いや、あんたたちは五万円ずつ払いなさいと。こういうようなことをやったらこれは不公平だと私は思うんですけれども、どうですか。大臣、それから副大臣、大変、一般話として不公平だと思いませんか。
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