政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
令和四年四月二十二日(金曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
三月三十一日
辞任 補欠選任
こやり隆史君 藤井 基之君
四月二十一日
辞任 補欠選任
徳永 エリ君 石垣のりこ君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 青木 一彦君
理 事
青山 繁晴君
今井絵理子君
北村 経夫君
勝部 賢志君
高瀬 弘美君
大塚 耕平君
清水 貴之君
委 員
有村 治子君
石田 昌宏君
猪口 邦子君
小川 克巳君
佐藤 正久君
滝沢 求君
鶴保 庸介君
比嘉奈津美君
藤井 基之君
本田 顕子君
松山 政司君
山本 順三君
石垣のりこ君
石川 大我君
羽田 次郎君
森屋 隆君
吉田 忠智君
河野 義博君
宮崎 勝君
榛葉賀津也君
石井 苗子君
鈴木 宗男君
井上 哲士君
紙 智子君
伊波 洋一君
ながえ孝子君
事務局側
第一特別調査室
長 岩波 祐子君
参考人
独立行政法人国
際協力機構上級
審議役 加藤 隆一君
長崎大学大学院
熱帯医学・グロ
ーバルヘルス研
究科客員教授
公益財団法人プ
ラン・インター
ナショナル・ジ
ャパン理事長
公益財団法人ア
ジア人口・開発
協会常務理事・
事務局長 池上 清子君
─────────────
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に
関する調査
(第八回アフリカ開発会議(TICAD8)に
向けた我が国の開発協力の在り方に関する件)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
三月三十一日
辞任 補欠選任
こやり隆史君 藤井 基之君
四月二十一日
辞任 補欠選任
徳永 エリ君 石垣のりこ君
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出席者は左のとおり。
委員長 青木 一彦君
理 事
青山 繁晴君
今井絵理子君
北村 経夫君
勝部 賢志君
高瀬 弘美君
大塚 耕平君
清水 貴之君
委 員
有村 治子君
石田 昌宏君
猪口 邦子君
小川 克巳君
佐藤 正久君
滝沢 求君
鶴保 庸介君
比嘉奈津美君
藤井 基之君
本田 顕子君
松山 政司君
山本 順三君
石垣のりこ君
石川 大我君
羽田 次郎君
森屋 隆君
吉田 忠智君
河野 義博君
宮崎 勝君
榛葉賀津也君
石井 苗子君
鈴木 宗男君
井上 哲士君
紙 智子君
伊波 洋一君
ながえ孝子君
事務局側
第一特別調査室
長 岩波 祐子君
参考人
独立行政法人国
際協力機構上級
審議役 加藤 隆一君
長崎大学大学院
熱帯医学・グロ
ーバルヘルス研
究科客員教授
公益財団法人プ
ラン・インター
ナショナル・ジ
ャパン理事長
公益財団法人ア
ジア人口・開発
協会常務理事・
事務局長 池上 清子君
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本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に
関する調査
(第八回アフリカ開発会議(TICAD8)に
向けた我が国の開発協力の在り方に関する件)
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青
青木一彦#1
○委員長(青木一彦君) ただいまから政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、こやり隆史君及び徳永エリ君が委員を辞任され、その補欠として藤井基之君及び石垣のりこ君が選任されました。
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昨日までに、こやり隆史君及び徳永エリ君が委員を辞任され、その補欠として藤井基之君及び石垣のりこ君が選任されました。
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青
青木一彦#2
○委員長(青木一彦君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構上級審議役加藤隆一君及び長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科客員教授・公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン理事長・公益財団法人アジア人口・開発協会常務理事・事務局長池上清子君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
青
青
青木一彦#4
○委員長(青木一彦君) 政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のうち、第八回アフリカ開発会議(TICAD8)に向けた我が国の開発協力の在り方に関する件を議題とし、参考人の皆様から御意見を伺います。
この際、参考人の皆さんに一言挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、加藤参考人、池上参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず加藤参考人からお願いいたします。加藤参考人。
この発言だけを見る →この際、参考人の皆さんに一言挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、加藤参考人、池上参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず加藤参考人からお願いいたします。加藤参考人。
加
加藤隆一#5
○参考人(加藤隆一君) 本日は、このような貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、私とアフリカとの関わりは、TICADⅠが開催された一九九〇年代前半に遡ります。それから約三十年間、私は、TICADの歩みとともに、JICAにおきまして、日本とアフリカの協力関係発展のために微力ながら尽力してまいりました。
本日は、現場での経験も踏まえ、これまでのTICADの変遷を振り返りながら、今後の展望について、主に開発協力の観点から申し述べさせていただきたいと思います。
まず初めに、TICADの歴史を振り返ってみたいと思います。
TICADでは、それぞれの時代の開発をめぐる国際的潮流を踏まえた議論が展開されていきます。一九九三年の最初のTICADは、冷戦後、アフリカの戦略的重要性が失われ、かつ欧米諸国が援助疲れから関心を低下させていた時代に、アフリカのオーナーシップと国際社会のパートナーシップの重要性を掲げて開催されました。
TICADのイニシアチブは、失われた二十年あるいは成長しないアフリカと呼ばれる長期的な経済低迷期にあったアフリカ諸国から新しい風として高く支持され、定期的に開催されることになります。その後、国際社会では二〇〇〇年の国連ミレニアムサミットでMDGsが採択され、二〇〇三年のTICADⅢでは、MDGsを受けて、貧困削減と人間の安全保障が強調されることになります。
潮目が変わったのは二〇〇八年、横浜で開催されたTICADⅣです。二〇〇〇年代半ばからの資源価格高騰もあり、ようやく経済成長を始めたアフリカを希望と機会の大陸として捉え、MDGsの達成とともに、経済成長を加速化する土台をつくるべく、対アフリカのODA倍増がコミットされました。また、TICADの透明性を高めるためにモニタリングシステムがビルトインされたのもTICADⅣでした。
二〇一三年のTICADⅤ以降は、アフリカの経済成長を支えるべく、官民連携による貿易投資の促進が強調され、援助から投資へ焦点が移るようになり、TICAD7でビジネスの主流化が定着します。さらに、二〇一五年の国連持続可能な開発サミットでSDGsが採択され、国際社会がレジリエントで包摂的かつ持続可能な社会を目指す開発のアジェンダにコミットし、現在に至ります。
次に、TICADの特徴について述べたいと思います。
私は、TICADには三つの側面があると考えています。
一つは、日本が言わばプラットフォーマーとして国際社会へ提供している、オープンで包摂的かつ透明なマルチのアフリカ開発フォーラムであるという側面です。共催者として、日本政府のほかに、国連、UNDP、世界銀行、アフリカ連合委員会が参画していることも特徴的ですが、TICAD7においては、五十三のアフリカ諸国、五十二の開発パートナー諸国、百八の国際機関、地域機関並びに多数の民間セクターやNGO等の市民団体など、一万人を超える参加者を得る他に類のない世界最大のアフリカ開発フォーラムとなりました。
二つ目は、日本とアフリカが向き合う対話プロセスであるという側面です。三年に一度開催をされる本会合の間には、国内外で様々なレベルの会合があります。アフリカの声に耳を傾け、日本や国際社会、民間NGOなどの考え方とすり合わせる、時間とコストが掛かる丁寧なプロセスでありますが、これは、日本、アフリカ双方にとってのラーニングプロセスとしての側面もあり、これらを通じて相互の信頼関係を深めてきたのだと感じております。
そして三つ目ですが、TICADは巨大なサラダボウルのような会合ですので、それぞれの参加者にとってそれぞれのTICADがあります。
そのような観点から、次に、JICAにとってのTICADについて述べたいと思います。
まず、アフリカにおけるJICA協力の基本的な考え方について述べたいと思います。
JICAは、組織のミッションとして、人間の安全保障と質の高い経済成長を掲げております。人々の命、暮らし、尊厳を守り、一人一人の能力強化を通じて社会づくり、国づくりへの参画を促進する人間の安全保障と、持続的な経済成長を実現し、その恩恵が貧困層を含めて広く社会に行き渡るバランスの取れた安定的な成長を促進する質の高い経済成長であります。
まずは、人間の安全保障を具現化するプロジェクトとして、みんなの学校プロジェクトを御紹介したいと思います。なお、御紹介させていただく具体的なプロジェクトにつきましては、簡単な資料がお手元にございますので、御覧いただければ幸いであります。
さて、みんなの学校プロジェクトでありますが、親が子供に良い教育を与えたいという気持ちは、願う気持ちに古今東西変わりはないと思います。西アフリカの行政が行き届かない地域において開始されたみんなの学校プロジェクトは、良い教育を与えたいと考える住民コミュニティーに対するエンパワーメントによって、住民コミュニティーと脆弱な行政との協働体制を構築することで、校舎の修繕であるとか給食の提供など学校環境を整え、最終的には子供の学力の向上を目指す取組です。
行政当局が適切な社会サービスを提供できていないがゆえに住民コミュニティーの政府不信を招いているアフリカの脆弱国においては、住民参加型のボトムアップの協力を通じて両者の信頼醸成を促進することが紛争予防にもつながる重要な視点だと考えております。
次の質の高い成長に関しては、西アフリカ成長リング回廊整備プロジェクトを御紹介いたします。
このプロジェクトは、西アフリカの国境をまたがる経済圏の中長期的な広域開発計画、マスタープランを策定をし、ハード、ソフト両面からビジネス環境を整備し、民間投資促進と持続的成長、さらには地域統合を貢献することを目標とする案件です。これまで、港湾、電力、道路など、連結性強化のためのインフラ整備を行ってきました。例えば写真のガーナのテマ交差点案件では、ドローンによる定点観測を行うなど、ICT技術も駆使した工事を日本企業が行っており、また、供用後は道路の維持管理を支援することで質の高いインフラ案件としていきたいと考えております。
さらに、ハードのみならず、国境管理を通じた貿易円滑化のための支援も実施しており、昨年から開始されたアフリカ自由貿易圏、AfCFTAの運用に向けた協力も行っているところです。
さて、その上で、JICAとしては、TICADがマルチのアフリカ開発フォーラムであることを活用して、JICAがイニシアチブを取りつつ、様々なステークホルダーと協働することによるコレクティブインパクトで課題の解決を目指したいと考えております。
例えば、二〇〇八年のTICADⅣで発表したCARD、アフリカ稲作振興のための共同体イニシアチブでは、サブサハラ・アフリカの米生産を二〇〇八年から十年間で倍増することを目標として定め、趣旨に賛同するアフリカ諸国、国際機関等の参画を得て、二〇一八年その目標を達成し、前回のTICAD7では、二〇三〇年までに更なる倍増を目指すことで合意をいたしました。
JICA単独でできることには限界があります。このような取組を他の分野でも展開してまいりたいと考えております。
さて次に、JICAが重視しているポイントについて説明したいと思います。
まず、人づくりであります。人づくりは国づくりの基礎であり、日本の発展のプロセスでも最も重視されたのが人づくりでありました。これはJICAの全ての活動の基本となります。
その上で、一つ目のポイントは、中長期的な視点に立った息の長い協力であります。
ガーナの野口英世記念医学研究所に対しましては、約四十年前の研究所設立から、人材育成と施設整備などを通じた継続した協力を行ってまいりました。コロナ禍における野口研の活躍には大変目覚ましいものがあり、ピーク時には同国のコロナPCR検査数のうち約八割がこの野口研で検査されました。また、テレビでガーナ国内向けに感染防止に対する啓発活動を行い、アフリカ連合傘下にあるアフリカCDCと連携してコロナの遺伝子解析の地域ハブとして役割を果たすなど、誇るべき成果を上げております。
二つ目のポイントは、日本の経験の活用です。
代表例としては、アフリカ・カイゼン・イニシアチブについて説明いたします。日本の高度経済成長を支えた品質・生産性向上アプローチであるカイゼン活動を普及する取組です。アフリカの二十五か国においてカイゼン活動の標準化、企業支援サービス提供モデルの構築などを行い、もってアフリカの工業化に貢献する取組です。カイゼンの普及に当たっては、アフリカ連合傘下の開発庁であるAUDA―NEPADと連携をしており、アフリカのオーナーシップを尊重しつつ、大陸全体への裨益を目指しております。
三つ目は、民間連携であります。
JICAは、中小企業・SDGsビジネス支援事業による日本企業支援に加えまして、アフリカ諸国の投資環境整備に資する協力などを強力に推進しておりますが、本日は、アフリカン・ビジネス・エデュケーション・イニシアチブ・フォー・ユース、通称ABEイニシアチブを紹介したいと思います。
ABEイニシアチブは、経団連等からの要望に応える形で、日本企業のアフリカビジネス進出に貢献する水先案内人を育成することを目的として二〇一四年度から留学生の受入れを開始、これまでに約千五百人を日本の七十七大学で受け入れました。ABEイニシアチブの留学生は日本滞在中に企業でのインターンを行うことがプログラム化されておりますが、協力企業は四百社を超え、卒業生は、日系企業へ就職したり、あるいは現地で起業したり日系企業のパートナーとなるなど、各方面で活躍をしております。
さて、現在、我々はコロナ禍とウクライナ戦争という二つの世界史に残るグローバルクライシスの真っただ中にあるわけですが、これらの危機がアフリカに与えている影響について述べたいと思います。
まずは、コロナの影響です。
アフリカにおいては、当初WHO等が予測していた感染拡大による壊滅的な状況は、アフリカ各国が連帯して助け合ったこともあり、免れることができました。しかし、二〇二〇年においては大陸全体でマイナス成長を記録するなど、大きな経済的打撃を被りました。また、国際的な支援にもかかわらずワクチン接種が約二〇%にとどまるなど、保健システムの脆弱性も露呈しました。教育機会の損失も非常に大きかったと言われております。
さらに、ウクライナ戦争によって、小麦や植物油などの食料あるいは燃料の国際市場価格の高騰による人々の暮らしへの影響は大きく、特に脆弱な都市のインフォーマルセクター層が動揺し、社会的な不安が広がることも懸念されます。
さらに、コロナ禍以前からアフリカにおいては民主主義の後退が各種の報告で指摘されており、また、昨年から今年にかけては複数の国で国内紛争、クーデターが起こるなど、レジティマシーに欠ける政府に対する不信が高まっているケースが見られます。
このような状況を踏まえまして、TICAD8に期待されることを述べたいと思います。
まず、二つのグローバルクライシスの中では、アフリカに対する国際社会の関心が劣後し、再びマージナライズされてしまうのではないかと懸念する声があることを申し上げたいと思います。今般のTICADは、そうしたアフリカ側の懸念を払拭し、アフリカ・アジェンダの重要性を国際社会に改めて喚起する貴重な機会になるのではないかと考えます。これが一つ目です。
二つ目は、基本に立ち返って、人間の安全保障の観点から、二つのグローバルクライシスの中で露呈したアフリカの脆弱性、脆弱層に目を向けることです。まさにSDGsの誰も取り残さない姿勢を示すことが重要だと思います。加えて、アカウンタブルで機能する政府に向けて、特に保健、教育といった公共サービスデリバリーを適切に行えるような支援を強化することが重要であり、この面ではODAの果たす役割が大きいと考えております。
三点目はビジネスです。民間企業の投資なしにアフリカの持続的開発は望むことはできません。ODAでは、民間企業が投資しやすいような環境整備、ビジネスの基盤づくりを進めていきますので、日本の民間企業には、二〇五〇年には二十四億人と世界人口の約四分の一を占めるアフリカ市場への投資を加速していただきたいと切に思っております。その際には、デジタライゼーション、STI、科学技術イノベーションやDXがキーワードになると考えております。
そして最後に、これからの日本、アフリカ関係を担う双方の若者を支援していく視点も非常に重要であることを指摘したいと思います。
最近では、ビジネスを通じたアフリカ開発への貢献を志す日本の若い世代も増えております。JICAの協力隊員の中にも、ビジネスマインドを持ち、帰国後に社会的起業を行うためアフリカに戻る隊員も多数います。このような利他性、利他的精神に富む有為な若者たちをJICAとしてもサポートをしていきたいと思っております。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →さて、私とアフリカとの関わりは、TICADⅠが開催された一九九〇年代前半に遡ります。それから約三十年間、私は、TICADの歩みとともに、JICAにおきまして、日本とアフリカの協力関係発展のために微力ながら尽力してまいりました。
本日は、現場での経験も踏まえ、これまでのTICADの変遷を振り返りながら、今後の展望について、主に開発協力の観点から申し述べさせていただきたいと思います。
まず初めに、TICADの歴史を振り返ってみたいと思います。
TICADでは、それぞれの時代の開発をめぐる国際的潮流を踏まえた議論が展開されていきます。一九九三年の最初のTICADは、冷戦後、アフリカの戦略的重要性が失われ、かつ欧米諸国が援助疲れから関心を低下させていた時代に、アフリカのオーナーシップと国際社会のパートナーシップの重要性を掲げて開催されました。
TICADのイニシアチブは、失われた二十年あるいは成長しないアフリカと呼ばれる長期的な経済低迷期にあったアフリカ諸国から新しい風として高く支持され、定期的に開催されることになります。その後、国際社会では二〇〇〇年の国連ミレニアムサミットでMDGsが採択され、二〇〇三年のTICADⅢでは、MDGsを受けて、貧困削減と人間の安全保障が強調されることになります。
潮目が変わったのは二〇〇八年、横浜で開催されたTICADⅣです。二〇〇〇年代半ばからの資源価格高騰もあり、ようやく経済成長を始めたアフリカを希望と機会の大陸として捉え、MDGsの達成とともに、経済成長を加速化する土台をつくるべく、対アフリカのODA倍増がコミットされました。また、TICADの透明性を高めるためにモニタリングシステムがビルトインされたのもTICADⅣでした。
二〇一三年のTICADⅤ以降は、アフリカの経済成長を支えるべく、官民連携による貿易投資の促進が強調され、援助から投資へ焦点が移るようになり、TICAD7でビジネスの主流化が定着します。さらに、二〇一五年の国連持続可能な開発サミットでSDGsが採択され、国際社会がレジリエントで包摂的かつ持続可能な社会を目指す開発のアジェンダにコミットし、現在に至ります。
次に、TICADの特徴について述べたいと思います。
私は、TICADには三つの側面があると考えています。
一つは、日本が言わばプラットフォーマーとして国際社会へ提供している、オープンで包摂的かつ透明なマルチのアフリカ開発フォーラムであるという側面です。共催者として、日本政府のほかに、国連、UNDP、世界銀行、アフリカ連合委員会が参画していることも特徴的ですが、TICAD7においては、五十三のアフリカ諸国、五十二の開発パートナー諸国、百八の国際機関、地域機関並びに多数の民間セクターやNGO等の市民団体など、一万人を超える参加者を得る他に類のない世界最大のアフリカ開発フォーラムとなりました。
二つ目は、日本とアフリカが向き合う対話プロセスであるという側面です。三年に一度開催をされる本会合の間には、国内外で様々なレベルの会合があります。アフリカの声に耳を傾け、日本や国際社会、民間NGOなどの考え方とすり合わせる、時間とコストが掛かる丁寧なプロセスでありますが、これは、日本、アフリカ双方にとってのラーニングプロセスとしての側面もあり、これらを通じて相互の信頼関係を深めてきたのだと感じております。
そして三つ目ですが、TICADは巨大なサラダボウルのような会合ですので、それぞれの参加者にとってそれぞれのTICADがあります。
そのような観点から、次に、JICAにとってのTICADについて述べたいと思います。
まず、アフリカにおけるJICA協力の基本的な考え方について述べたいと思います。
JICAは、組織のミッションとして、人間の安全保障と質の高い経済成長を掲げております。人々の命、暮らし、尊厳を守り、一人一人の能力強化を通じて社会づくり、国づくりへの参画を促進する人間の安全保障と、持続的な経済成長を実現し、その恩恵が貧困層を含めて広く社会に行き渡るバランスの取れた安定的な成長を促進する質の高い経済成長であります。
まずは、人間の安全保障を具現化するプロジェクトとして、みんなの学校プロジェクトを御紹介したいと思います。なお、御紹介させていただく具体的なプロジェクトにつきましては、簡単な資料がお手元にございますので、御覧いただければ幸いであります。
さて、みんなの学校プロジェクトでありますが、親が子供に良い教育を与えたいという気持ちは、願う気持ちに古今東西変わりはないと思います。西アフリカの行政が行き届かない地域において開始されたみんなの学校プロジェクトは、良い教育を与えたいと考える住民コミュニティーに対するエンパワーメントによって、住民コミュニティーと脆弱な行政との協働体制を構築することで、校舎の修繕であるとか給食の提供など学校環境を整え、最終的には子供の学力の向上を目指す取組です。
行政当局が適切な社会サービスを提供できていないがゆえに住民コミュニティーの政府不信を招いているアフリカの脆弱国においては、住民参加型のボトムアップの協力を通じて両者の信頼醸成を促進することが紛争予防にもつながる重要な視点だと考えております。
次の質の高い成長に関しては、西アフリカ成長リング回廊整備プロジェクトを御紹介いたします。
このプロジェクトは、西アフリカの国境をまたがる経済圏の中長期的な広域開発計画、マスタープランを策定をし、ハード、ソフト両面からビジネス環境を整備し、民間投資促進と持続的成長、さらには地域統合を貢献することを目標とする案件です。これまで、港湾、電力、道路など、連結性強化のためのインフラ整備を行ってきました。例えば写真のガーナのテマ交差点案件では、ドローンによる定点観測を行うなど、ICT技術も駆使した工事を日本企業が行っており、また、供用後は道路の維持管理を支援することで質の高いインフラ案件としていきたいと考えております。
さらに、ハードのみならず、国境管理を通じた貿易円滑化のための支援も実施しており、昨年から開始されたアフリカ自由貿易圏、AfCFTAの運用に向けた協力も行っているところです。
さて、その上で、JICAとしては、TICADがマルチのアフリカ開発フォーラムであることを活用して、JICAがイニシアチブを取りつつ、様々なステークホルダーと協働することによるコレクティブインパクトで課題の解決を目指したいと考えております。
例えば、二〇〇八年のTICADⅣで発表したCARD、アフリカ稲作振興のための共同体イニシアチブでは、サブサハラ・アフリカの米生産を二〇〇八年から十年間で倍増することを目標として定め、趣旨に賛同するアフリカ諸国、国際機関等の参画を得て、二〇一八年その目標を達成し、前回のTICAD7では、二〇三〇年までに更なる倍増を目指すことで合意をいたしました。
JICA単独でできることには限界があります。このような取組を他の分野でも展開してまいりたいと考えております。
さて次に、JICAが重視しているポイントについて説明したいと思います。
まず、人づくりであります。人づくりは国づくりの基礎であり、日本の発展のプロセスでも最も重視されたのが人づくりでありました。これはJICAの全ての活動の基本となります。
その上で、一つ目のポイントは、中長期的な視点に立った息の長い協力であります。
ガーナの野口英世記念医学研究所に対しましては、約四十年前の研究所設立から、人材育成と施設整備などを通じた継続した協力を行ってまいりました。コロナ禍における野口研の活躍には大変目覚ましいものがあり、ピーク時には同国のコロナPCR検査数のうち約八割がこの野口研で検査されました。また、テレビでガーナ国内向けに感染防止に対する啓発活動を行い、アフリカ連合傘下にあるアフリカCDCと連携してコロナの遺伝子解析の地域ハブとして役割を果たすなど、誇るべき成果を上げております。
二つ目のポイントは、日本の経験の活用です。
代表例としては、アフリカ・カイゼン・イニシアチブについて説明いたします。日本の高度経済成長を支えた品質・生産性向上アプローチであるカイゼン活動を普及する取組です。アフリカの二十五か国においてカイゼン活動の標準化、企業支援サービス提供モデルの構築などを行い、もってアフリカの工業化に貢献する取組です。カイゼンの普及に当たっては、アフリカ連合傘下の開発庁であるAUDA―NEPADと連携をしており、アフリカのオーナーシップを尊重しつつ、大陸全体への裨益を目指しております。
三つ目は、民間連携であります。
JICAは、中小企業・SDGsビジネス支援事業による日本企業支援に加えまして、アフリカ諸国の投資環境整備に資する協力などを強力に推進しておりますが、本日は、アフリカン・ビジネス・エデュケーション・イニシアチブ・フォー・ユース、通称ABEイニシアチブを紹介したいと思います。
ABEイニシアチブは、経団連等からの要望に応える形で、日本企業のアフリカビジネス進出に貢献する水先案内人を育成することを目的として二〇一四年度から留学生の受入れを開始、これまでに約千五百人を日本の七十七大学で受け入れました。ABEイニシアチブの留学生は日本滞在中に企業でのインターンを行うことがプログラム化されておりますが、協力企業は四百社を超え、卒業生は、日系企業へ就職したり、あるいは現地で起業したり日系企業のパートナーとなるなど、各方面で活躍をしております。
さて、現在、我々はコロナ禍とウクライナ戦争という二つの世界史に残るグローバルクライシスの真っただ中にあるわけですが、これらの危機がアフリカに与えている影響について述べたいと思います。
まずは、コロナの影響です。
アフリカにおいては、当初WHO等が予測していた感染拡大による壊滅的な状況は、アフリカ各国が連帯して助け合ったこともあり、免れることができました。しかし、二〇二〇年においては大陸全体でマイナス成長を記録するなど、大きな経済的打撃を被りました。また、国際的な支援にもかかわらずワクチン接種が約二〇%にとどまるなど、保健システムの脆弱性も露呈しました。教育機会の損失も非常に大きかったと言われております。
さらに、ウクライナ戦争によって、小麦や植物油などの食料あるいは燃料の国際市場価格の高騰による人々の暮らしへの影響は大きく、特に脆弱な都市のインフォーマルセクター層が動揺し、社会的な不安が広がることも懸念されます。
さらに、コロナ禍以前からアフリカにおいては民主主義の後退が各種の報告で指摘されており、また、昨年から今年にかけては複数の国で国内紛争、クーデターが起こるなど、レジティマシーに欠ける政府に対する不信が高まっているケースが見られます。
このような状況を踏まえまして、TICAD8に期待されることを述べたいと思います。
まず、二つのグローバルクライシスの中では、アフリカに対する国際社会の関心が劣後し、再びマージナライズされてしまうのではないかと懸念する声があることを申し上げたいと思います。今般のTICADは、そうしたアフリカ側の懸念を払拭し、アフリカ・アジェンダの重要性を国際社会に改めて喚起する貴重な機会になるのではないかと考えます。これが一つ目です。
二つ目は、基本に立ち返って、人間の安全保障の観点から、二つのグローバルクライシスの中で露呈したアフリカの脆弱性、脆弱層に目を向けることです。まさにSDGsの誰も取り残さない姿勢を示すことが重要だと思います。加えて、アカウンタブルで機能する政府に向けて、特に保健、教育といった公共サービスデリバリーを適切に行えるような支援を強化することが重要であり、この面ではODAの果たす役割が大きいと考えております。
三点目はビジネスです。民間企業の投資なしにアフリカの持続的開発は望むことはできません。ODAでは、民間企業が投資しやすいような環境整備、ビジネスの基盤づくりを進めていきますので、日本の民間企業には、二〇五〇年には二十四億人と世界人口の約四分の一を占めるアフリカ市場への投資を加速していただきたいと切に思っております。その際には、デジタライゼーション、STI、科学技術イノベーションやDXがキーワードになると考えております。
そして最後に、これからの日本、アフリカ関係を担う双方の若者を支援していく視点も非常に重要であることを指摘したいと思います。
最近では、ビジネスを通じたアフリカ開発への貢献を志す日本の若い世代も増えております。JICAの協力隊員の中にも、ビジネスマインドを持ち、帰国後に社会的起業を行うためアフリカに戻る隊員も多数います。このような利他性、利他的精神に富む有為な若者たちをJICAとしてもサポートをしていきたいと思っております。
御清聴ありがとうございました。
青
池
池上清子#7
○参考人(池上清子君) 池上です。
今日は、こういうチャンスをいただきまして、ありがとうございます。
皆様のお手元にも、書類というかパワーポイントのスライドを印刷していただきましたカラーのものもございますけれども、一応こちらでもスライドを一緒に映しながら皆様にお話を聞いていただきたいと思っております。(資料映写)
今日のお話は大体こんなふうな流れでいきたいと思うんですけれども、今、オーバーオールの話というのが加藤さんの方から詳しくありましたので、私は、今日は、保健医療の話とそれに関連するジェンダーについての話をしたいと思っています。
開発に関わって、私、四十年以上、ばかの一つ覚えのようにそれだけをやってまいりましたけれども、その経験に基づいた形で、アフリカに何が今必要なのか、保健医療、ジェンダーの分野で何が必要とされているのかという私なりの観察というかオブザベーションを聞いていただければと思います。
まず、幾つか私が関わっておりますところ、大学ですとかNGOのアフリカとの関連というのをまず御紹介したいと思います。
日本の大学で公衆衛生というのは結構学部もあるんですけれども、熱帯医学という形で一つの学部があったり研究科があるという大学は二つしかございませんで、日本の中に。一つは長崎大学で、もう一つは琉球大学です。この二つの大学が一応開発途上国の保健医療の問題にかなり特化した学部や学科を持っているというふうなことが言えると思います。
これもそうなんですけれども、ここで一つ、日本の感染症のこと、BSL4ということについては皆様も御承知のことと思いますけれども、九州地方では長崎大学の医学部の中にBSL4のラボができております。最初は反対運動もありましたけれども、今は着実にラボができているという状況です。
二つ目に御紹介したいのは、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンというNGOです。
ここは一九八三年にできましたNGOで、主に女の子、開発途上国の女の子の支援というのを行っております。アフリカでは、こういった国、この地図を見ていただいてブルーに塗ってあるところが特に活動をしているところと言えるところです。
なぜ女の子の支援なのかといいますと、紛争なり干ばつなりのそういった自然災害も含めてですけれども、一番影響を受けるのは弱い子供であり、女性であり、女の子。これらのグループの人たち、子供、女の子、それから女性が影響を受けるという意味で、少なくとも自分たちの足で立って生活ができるような方向に女の子を、一緒に考えながら、それぞれの地域でできることを考えていくということを実施しております。
三つ目に御紹介したいのは、これも公益財団法人ですが、アジア人口・開発協会というところです。
先生方にちょっと見ていただきたいのは、二行目に書きましたけれども、ODAの事業の国会報告というのが今まで義務付けられていなかったという開発途上国が結構ありまして、その中で、ウガンダとザンビア、この二か国でODAに関しての報告を国会にするということが義務付けられる法律が通りました。これは、アジアや日本の国会議員の方たちが働きかけるという形で成功したものです。こういった活動をしておりますというので見ていただければと思います。
四つ目ですけれども、アフリカ協会です。
アフリカ協会は、TICADに向けて独自の提言書というのを今まとめていて、六月には出るのではないかというお話を聞いています。ここは、企業や一般の市民の方たち、特にアフリカに興味のある方たちが集まって協会をつくっているというところです。
今年はTICADがあるということで、実はアフリカの感染症を知りましょうと。今まで私たち、余り一般の市民は、感染症について又はアフリカについて知らないことが多過ぎるということもあり、この一月から感染症について学ぶということを始めました。一月は、顧みられない熱帯病というので、二十あるんですけれども、その熱帯病について話を長崎大学の医学部の医者から聞きました。この四月に終わったばかりですが、仲佐先生という、この方も医者ですけれども、エボラウイルスのときにコンゴ民主共和国にちょうど滞在していらしたので、そのときにどのようなコントロール、活動をしたかという話を、現場からの話を伺ったところです。
こういった話も含めてですけれども、次のトピックは、アフリカの保健医療の現状と課題ということについて、二つに大きく分けて話をさせていただきます。
一つはCOVID―19、新型コロナの話、それから次が母子保健の話です。それ、なぜ二つを取り上げるかというと、やはり死亡率が非常に高かったりするものですから、それについて話をさせていただきたいと思います。
この図は、インスティチュート・オブ・ヘルス・マトリックス・アンド・エバリュエーションという、IHMEという団体なんですが、ビル・ゲイツ財団が資金を出してつくった研究所です。
その研究所がそれぞれの地域又は国でどういう疾病があるのか、全体の中でどのくらいのその疾病が占めるのかというふうな、その疾病の割合を書いて報告をしているものを取り上げました。サブサハラ・アフリカの感染症の比重が非常に大きい、全体の疾病の中で四二・一%に上ると。これ、二〇一九年度です。なので、まだコロナが入っておりません。それでも既に四二%ということになります。
一方で、じゃ、日本はどうかという話なんですが、日本の感染症の関係というのは、右上にあります赤い色のところだけが感染症の関係で、全体の四・三%にしかならないという感じになります。
では、アフリカ全体で今現状どうなっているのかという話ですけれども、ここに書きましたが、一番下のところを見ていただきたいんですが、アフリカでは、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、全人口の二〇・五%が少なくとも一回、一五・四%が二回のワクチン接種を受けているということです。
では、二つ目の課題、母子保健とジェンダーのことについてお話をさせていただきたいと思います。
妊産婦死亡というのが乳児死亡率と比べてなかなか下がっていないというのが現状です。これはアフリカだけではなくて、どの地域でも共通して言えることです。
この背景には多分ジェンダーがあるのではないかというふうに保健の専門家は皆言っているわけですけれども、それは何かといいますと、例えば乳児死亡率というのが下がるのは、皆様御存じのように、混合ワクチンがかなりアフリカでも行き渡るようになりました。ですので、ワクチンによる予防接種が接種されますと、子供の命というのがかなり格段に良くなって、命が救われるという状況になっています。
一方で、お母さん、妊産婦の死亡というのがなぜ減らないのかという話なんですけれども、これには原因として三つの遅れというのが言われています。コロンビア大学などが中心になってアフリカ三十五か国で調査をした結果、スリーディレーズ、三つの遅れが原因なんだということが言われました。
その原因は何なのかといいますと、まず第一、三つあるんですけれども、一つは、妊産婦の方が自宅にいるわけですけれど、自宅で保健教育が十分行われない、つまり保健に関して十分な必要な情報がお母さんたちに行き渡っていないということが言えます。それを改善するにはどうしたらいいかというと、やはり女子教育、女の子も学校に行くというところを推進したり、それから、妊娠、出産に関しては、助産師さん、きちんと訓練を受けた助産師さんがそれぞれの家を回る、これは日本も、そういう形を取った上で妊産婦死亡が日本でも格段に下がったという経験を持っています。
二つ目は、保健医療の機関へのアクセスが悪い。つまり、インフラが悪いという意味なんですけれども、それは何かというと、例えば大きな川があって保健施設が川の対岸にある、でもそこに橋が架かっていないということで、橋のあるところまで移動して橋を渡ってその医療機関まで行くとなるとかなりの時間を要して手遅れになってしまうというふうなケースが多々あるというふうに聞いています。これは、インフラを整備するという意味で、保健医療の問題ではないんですね。どちらかというと、これは開発全体に関わってくる問題です。
三つ目、これがやっと保健医療の話、直接的な設備の話になります。保健医療の施設というのは、一番草の根のところではクリニックというよりは保健所ですが、保健所よりもその下の段階で、つまり医者がいないという、そういう施設が一番数としては多くなっています。保健所に医者がいるわけですけれども、何か問題があったときに保健所まで行っても、午前中しか開いていない。なぜかというと、医者は午前中分の給料しかもらっていないので、午後は自分のクリニック、私立のクリニックを開くというふうなことがあって、システムとしてうまく機能していないということが言えます。
ですから、医療体制をうまく改善するとか、又は、妊産婦の命を救うためには最終的には帝王切開ということが手段がありますが、帝王切開をするためには、輸血、安全な輸血のシステムがないと帝王切開できません。安全な輸血のシステムがある開発途上国というのは非常に少ないと言わざるを得ないのが現状です。
ジェンダーとの関連ということになりますと、社会的なアクセスを女性にも保障していく。だから、どこにも一人で行ける、何をしたくても自分でそれができるというふうな社会的なシステムを確立するということが非常に大きな、ちょっと一日、二日でできるような話ではないんですけれども、それが一番大きなネックになっているとは思います。保健医療の話でいいますと、母子手帳が、女性が保健所には自分一人でも行けるというようなときに役に立っているという話を聞いております。
お母さんというのは家族全体の健康の管理者であり、出産間隔を空けて母体の保護をしないといけないということになっていますが、どういう方法がそれについてあるのかといいますと、一つは、三つの遅れの中で、家族でみんなで健康教育を考えるというふうなことですとか、頻繁な妊娠を防いで母体を保護するために家族計画を推進してスペーシングを取るというふうなこと、それとあと、男の子も月経教育などにもきちんと関わっていくということが必要になります。
この発言だけを見る →今日は、こういうチャンスをいただきまして、ありがとうございます。
皆様のお手元にも、書類というかパワーポイントのスライドを印刷していただきましたカラーのものもございますけれども、一応こちらでもスライドを一緒に映しながら皆様にお話を聞いていただきたいと思っております。(資料映写)
今日のお話は大体こんなふうな流れでいきたいと思うんですけれども、今、オーバーオールの話というのが加藤さんの方から詳しくありましたので、私は、今日は、保健医療の話とそれに関連するジェンダーについての話をしたいと思っています。
開発に関わって、私、四十年以上、ばかの一つ覚えのようにそれだけをやってまいりましたけれども、その経験に基づいた形で、アフリカに何が今必要なのか、保健医療、ジェンダーの分野で何が必要とされているのかという私なりの観察というかオブザベーションを聞いていただければと思います。
まず、幾つか私が関わっておりますところ、大学ですとかNGOのアフリカとの関連というのをまず御紹介したいと思います。
日本の大学で公衆衛生というのは結構学部もあるんですけれども、熱帯医学という形で一つの学部があったり研究科があるという大学は二つしかございませんで、日本の中に。一つは長崎大学で、もう一つは琉球大学です。この二つの大学が一応開発途上国の保健医療の問題にかなり特化した学部や学科を持っているというふうなことが言えると思います。
これもそうなんですけれども、ここで一つ、日本の感染症のこと、BSL4ということについては皆様も御承知のことと思いますけれども、九州地方では長崎大学の医学部の中にBSL4のラボができております。最初は反対運動もありましたけれども、今は着実にラボができているという状況です。
二つ目に御紹介したいのは、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンというNGOです。
ここは一九八三年にできましたNGOで、主に女の子、開発途上国の女の子の支援というのを行っております。アフリカでは、こういった国、この地図を見ていただいてブルーに塗ってあるところが特に活動をしているところと言えるところです。
なぜ女の子の支援なのかといいますと、紛争なり干ばつなりのそういった自然災害も含めてですけれども、一番影響を受けるのは弱い子供であり、女性であり、女の子。これらのグループの人たち、子供、女の子、それから女性が影響を受けるという意味で、少なくとも自分たちの足で立って生活ができるような方向に女の子を、一緒に考えながら、それぞれの地域でできることを考えていくということを実施しております。
三つ目に御紹介したいのは、これも公益財団法人ですが、アジア人口・開発協会というところです。
先生方にちょっと見ていただきたいのは、二行目に書きましたけれども、ODAの事業の国会報告というのが今まで義務付けられていなかったという開発途上国が結構ありまして、その中で、ウガンダとザンビア、この二か国でODAに関しての報告を国会にするということが義務付けられる法律が通りました。これは、アジアや日本の国会議員の方たちが働きかけるという形で成功したものです。こういった活動をしておりますというので見ていただければと思います。
四つ目ですけれども、アフリカ協会です。
アフリカ協会は、TICADに向けて独自の提言書というのを今まとめていて、六月には出るのではないかというお話を聞いています。ここは、企業や一般の市民の方たち、特にアフリカに興味のある方たちが集まって協会をつくっているというところです。
今年はTICADがあるということで、実はアフリカの感染症を知りましょうと。今まで私たち、余り一般の市民は、感染症について又はアフリカについて知らないことが多過ぎるということもあり、この一月から感染症について学ぶということを始めました。一月は、顧みられない熱帯病というので、二十あるんですけれども、その熱帯病について話を長崎大学の医学部の医者から聞きました。この四月に終わったばかりですが、仲佐先生という、この方も医者ですけれども、エボラウイルスのときにコンゴ民主共和国にちょうど滞在していらしたので、そのときにどのようなコントロール、活動をしたかという話を、現場からの話を伺ったところです。
こういった話も含めてですけれども、次のトピックは、アフリカの保健医療の現状と課題ということについて、二つに大きく分けて話をさせていただきます。
一つはCOVID―19、新型コロナの話、それから次が母子保健の話です。それ、なぜ二つを取り上げるかというと、やはり死亡率が非常に高かったりするものですから、それについて話をさせていただきたいと思います。
この図は、インスティチュート・オブ・ヘルス・マトリックス・アンド・エバリュエーションという、IHMEという団体なんですが、ビル・ゲイツ財団が資金を出してつくった研究所です。
その研究所がそれぞれの地域又は国でどういう疾病があるのか、全体の中でどのくらいのその疾病が占めるのかというふうな、その疾病の割合を書いて報告をしているものを取り上げました。サブサハラ・アフリカの感染症の比重が非常に大きい、全体の疾病の中で四二・一%に上ると。これ、二〇一九年度です。なので、まだコロナが入っておりません。それでも既に四二%ということになります。
一方で、じゃ、日本はどうかという話なんですが、日本の感染症の関係というのは、右上にあります赤い色のところだけが感染症の関係で、全体の四・三%にしかならないという感じになります。
では、アフリカ全体で今現状どうなっているのかという話ですけれども、ここに書きましたが、一番下のところを見ていただきたいんですが、アフリカでは、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、全人口の二〇・五%が少なくとも一回、一五・四%が二回のワクチン接種を受けているということです。
では、二つ目の課題、母子保健とジェンダーのことについてお話をさせていただきたいと思います。
妊産婦死亡というのが乳児死亡率と比べてなかなか下がっていないというのが現状です。これはアフリカだけではなくて、どの地域でも共通して言えることです。
この背景には多分ジェンダーがあるのではないかというふうに保健の専門家は皆言っているわけですけれども、それは何かといいますと、例えば乳児死亡率というのが下がるのは、皆様御存じのように、混合ワクチンがかなりアフリカでも行き渡るようになりました。ですので、ワクチンによる予防接種が接種されますと、子供の命というのがかなり格段に良くなって、命が救われるという状況になっています。
一方で、お母さん、妊産婦の死亡というのがなぜ減らないのかという話なんですけれども、これには原因として三つの遅れというのが言われています。コロンビア大学などが中心になってアフリカ三十五か国で調査をした結果、スリーディレーズ、三つの遅れが原因なんだということが言われました。
その原因は何なのかといいますと、まず第一、三つあるんですけれども、一つは、妊産婦の方が自宅にいるわけですけれど、自宅で保健教育が十分行われない、つまり保健に関して十分な必要な情報がお母さんたちに行き渡っていないということが言えます。それを改善するにはどうしたらいいかというと、やはり女子教育、女の子も学校に行くというところを推進したり、それから、妊娠、出産に関しては、助産師さん、きちんと訓練を受けた助産師さんがそれぞれの家を回る、これは日本も、そういう形を取った上で妊産婦死亡が日本でも格段に下がったという経験を持っています。
二つ目は、保健医療の機関へのアクセスが悪い。つまり、インフラが悪いという意味なんですけれども、それは何かというと、例えば大きな川があって保健施設が川の対岸にある、でもそこに橋が架かっていないということで、橋のあるところまで移動して橋を渡ってその医療機関まで行くとなるとかなりの時間を要して手遅れになってしまうというふうなケースが多々あるというふうに聞いています。これは、インフラを整備するという意味で、保健医療の問題ではないんですね。どちらかというと、これは開発全体に関わってくる問題です。
三つ目、これがやっと保健医療の話、直接的な設備の話になります。保健医療の施設というのは、一番草の根のところではクリニックというよりは保健所ですが、保健所よりもその下の段階で、つまり医者がいないという、そういう施設が一番数としては多くなっています。保健所に医者がいるわけですけれども、何か問題があったときに保健所まで行っても、午前中しか開いていない。なぜかというと、医者は午前中分の給料しかもらっていないので、午後は自分のクリニック、私立のクリニックを開くというふうなことがあって、システムとしてうまく機能していないということが言えます。
ですから、医療体制をうまく改善するとか、又は、妊産婦の命を救うためには最終的には帝王切開ということが手段がありますが、帝王切開をするためには、輸血、安全な輸血のシステムがないと帝王切開できません。安全な輸血のシステムがある開発途上国というのは非常に少ないと言わざるを得ないのが現状です。
ジェンダーとの関連ということになりますと、社会的なアクセスを女性にも保障していく。だから、どこにも一人で行ける、何をしたくても自分でそれができるというふうな社会的なシステムを確立するということが非常に大きな、ちょっと一日、二日でできるような話ではないんですけれども、それが一番大きなネックになっているとは思います。保健医療の話でいいますと、母子手帳が、女性が保健所には自分一人でも行けるというようなときに役に立っているという話を聞いております。
お母さんというのは家族全体の健康の管理者であり、出産間隔を空けて母体の保護をしないといけないということになっていますが、どういう方法がそれについてあるのかといいますと、一つは、三つの遅れの中で、家族でみんなで健康教育を考えるというふうなことですとか、頻繁な妊娠を防いで母体を保護するために家族計画を推進してスペーシングを取るというふうなこと、それとあと、男の子も月経教育などにもきちんと関わっていくということが必要になります。
青
池
池上清子#9
○参考人(池上清子君) はい、済みません。
では、非常に短く次に行かせていただきます。
じゃ、どういう支援が必要なのかというところです。
一つ目は、データをきちんと分析して、そのデータから出てくる課題に対応する。ですから、データと課題の対応というのは車の両輪と同じような形で考える必要があるということです。この中には、野口英世アフリカ賞などがうまく使えるのではないかというふうに思います。
もう一つ、NGOのIPPFが行っているのは女性への支援ということなんですけれども、そういう意味では、NGOとの連携というのを特にアクセスが悪い地域で母子保健や女子教育の推進に使えるのではないかという話です。
二つ目の点は、コミュニティーベースドのアプローチが必要。これは一言で申し上げますと、UHC、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進ということになります。ここはちょっと飛ばさせていただきます。
三つ目の対策と支援については、これ一つ、私が関わったことなので申し上げたいんですけれども、豊田通商はかなりアフリカでビジネスをしている企業ですけど、豊田通商がWHOの認可を得て、四輪駆動車に冷凍庫を載せてCOVID―19のワクチンを非常にリモートなところにも運べるようなシステムをつくりました。ですので、どこにいても開発途上国でCOVID―19のワクチンを受けるということができるようになったということです。
それの例えば事業に学術的な意味からも評価をするとき、長崎大学ができるのではないかという話です。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →では、非常に短く次に行かせていただきます。
じゃ、どういう支援が必要なのかというところです。
一つ目は、データをきちんと分析して、そのデータから出てくる課題に対応する。ですから、データと課題の対応というのは車の両輪と同じような形で考える必要があるということです。この中には、野口英世アフリカ賞などがうまく使えるのではないかというふうに思います。
もう一つ、NGOのIPPFが行っているのは女性への支援ということなんですけれども、そういう意味では、NGOとの連携というのを特にアクセスが悪い地域で母子保健や女子教育の推進に使えるのではないかという話です。
二つ目の点は、コミュニティーベースドのアプローチが必要。これは一言で申し上げますと、UHC、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進ということになります。ここはちょっと飛ばさせていただきます。
三つ目の対策と支援については、これ一つ、私が関わったことなので申し上げたいんですけれども、豊田通商はかなりアフリカでビジネスをしている企業ですけど、豊田通商がWHOの認可を得て、四輪駆動車に冷凍庫を載せてCOVID―19のワクチンを非常にリモートなところにも運べるようなシステムをつくりました。ですので、どこにいても開発途上国でCOVID―19のワクチンを受けるということができるようになったということです。
それの例えば事業に学術的な意味からも評価をするとき、長崎大学ができるのではないかという話です。
御清聴ありがとうございました。
青
青木一彦#10
○委員長(青木一彦君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
本
本田顕子#11
○本田顕子君 自由民主党、本田顕子でございます。
今日は、二人の参考人の先生方に貴重な内容を勉強させていただきまして、ありがとうございました。
私からは、まず加藤先生に、JICAの人づくり、人材育成の観点からちょっと御質問させていただきたいと思います。
さきにいただきました参考人質疑資料をちょっと読ませていただいたときに、相手国の理解を得た上で国際協力をやっていくと、ただ、JICAの協力隊員がだんだん減少、応募する方が減っている、またODAの予算も非常に減っているということがありました。
今、これまでの協力隊のお話、JICAのお話なども御説明をいただいたわけでありますけれども、私も、派遣された青年海外協力隊の方なんですが、現地に行った方からちょっとお話を伺いましたところ、余りにも日本社会全体が成果を求め過ぎているのではないかと。例えば、青年海外協力隊であればたった二年間、それで成果主義が非常に強過ぎて、でも、実は現地で言葉の壁を乗り越えて経験するということはむしろ戻ってきてからの方に効果があって、それを許容できるような日本社会がこれから実は求められているんじゃないかと。アフリカのためにもなるけれども、実はそれは非常に日本のためになると。
もう一つ、その先生の課題と言われたのは、現地に行って何が感動するかというと、小学校六年生ぐらい、あっ、一年生ぐらいの子が、国のためになりたいということをほとんどの子が言うと。でも、日本の場合は、国のためと言うと軍国主義的な要素に取られて理解が得られない。でも、やっぱり国のためになるということは、本当に人のためにもなるし、そして社会全体、日本のためにもなるというようなことを理解がもっと広まっていくことが大切ではないかと。そういうお話もちょっと伺ったものですから、今だんだん減少がしているという中で、帰国後の隊員の方の活動の成果ですとか、そういうのをもっと増やしていくことが大事だと思うんですが、既にJICAの方でも広報活動をなさっているとは思うんですが、その点についてお聞かせいただけますでしょうか。
この発言だけを見る →今日は、二人の参考人の先生方に貴重な内容を勉強させていただきまして、ありがとうございました。
私からは、まず加藤先生に、JICAの人づくり、人材育成の観点からちょっと御質問させていただきたいと思います。
さきにいただきました参考人質疑資料をちょっと読ませていただいたときに、相手国の理解を得た上で国際協力をやっていくと、ただ、JICAの協力隊員がだんだん減少、応募する方が減っている、またODAの予算も非常に減っているということがありました。
今、これまでの協力隊のお話、JICAのお話なども御説明をいただいたわけでありますけれども、私も、派遣された青年海外協力隊の方なんですが、現地に行った方からちょっとお話を伺いましたところ、余りにも日本社会全体が成果を求め過ぎているのではないかと。例えば、青年海外協力隊であればたった二年間、それで成果主義が非常に強過ぎて、でも、実は現地で言葉の壁を乗り越えて経験するということはむしろ戻ってきてからの方に効果があって、それを許容できるような日本社会がこれから実は求められているんじゃないかと。アフリカのためにもなるけれども、実はそれは非常に日本のためになると。
もう一つ、その先生の課題と言われたのは、現地に行って何が感動するかというと、小学校六年生ぐらい、あっ、一年生ぐらいの子が、国のためになりたいということをほとんどの子が言うと。でも、日本の場合は、国のためと言うと軍国主義的な要素に取られて理解が得られない。でも、やっぱり国のためになるということは、本当に人のためにもなるし、そして社会全体、日本のためにもなるというようなことを理解がもっと広まっていくことが大切ではないかと。そういうお話もちょっと伺ったものですから、今だんだん減少がしているという中で、帰国後の隊員の方の活動の成果ですとか、そういうのをもっと増やしていくことが大事だと思うんですが、既にJICAの方でも広報活動をなさっているとは思うんですが、その点についてお聞かせいただけますでしょうか。
加
加藤隆一#12
○参考人(加藤隆一君) 本田先生、ありがとうございます。
まさに御指摘のとおりでありまして、協力隊につきましては、近年、日本の人口動態の変化等の要因もありまして、また若者の内向き志向というのもあると思いますけれども、応募者数が減少傾向にあるということは事実でございます。海外協力隊への参加を促すためには、海外での活動のみならず、参加することによって身に付く能力やキャリア、今の先生の方からもお話ございましたけれども、そういった価値を広く国民の方々に理解いただくことが重要であるというふうに考えております。まさにそのために全国の広報イベントであるとかウエブサイト等を通じまして広報啓発活動に取り組んできているところでございます。
また、社会還元の重要性ということはまさに御指摘のとおりでございます。我々も、例えば先生のいらっしゃる熊本におきましては、熊本モデルと呼んでいますけれども、熊本県とそれから熊本県立大学さんと連携をいたしまして、隊員の経験者が例えば大学に、戻った後ですね、積極的に受け入れていただいて勉学をするであるとか、あるいは、隊員が派遣する前の隊員さんに熊本県の御協力を得て研修を行うといったような形で有機的な連携関係をつくってございます。そのような活動を、これはまさに地元の御理解があるからこういうことができるということで、熊本モデルと呼んでおりますけれども、こういったことを広めて、ほかの地域にも広めていきたいというふうに考えてございます。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →まさに御指摘のとおりでありまして、協力隊につきましては、近年、日本の人口動態の変化等の要因もありまして、また若者の内向き志向というのもあると思いますけれども、応募者数が減少傾向にあるということは事実でございます。海外協力隊への参加を促すためには、海外での活動のみならず、参加することによって身に付く能力やキャリア、今の先生の方からもお話ございましたけれども、そういった価値を広く国民の方々に理解いただくことが重要であるというふうに考えております。まさにそのために全国の広報イベントであるとかウエブサイト等を通じまして広報啓発活動に取り組んできているところでございます。
また、社会還元の重要性ということはまさに御指摘のとおりでございます。我々も、例えば先生のいらっしゃる熊本におきましては、熊本モデルと呼んでいますけれども、熊本県とそれから熊本県立大学さんと連携をいたしまして、隊員の経験者が例えば大学に、戻った後ですね、積極的に受け入れていただいて勉学をするであるとか、あるいは、隊員が派遣する前の隊員さんに熊本県の御協力を得て研修を行うといったような形で有機的な連携関係をつくってございます。そのような活動を、これはまさに地元の御理解があるからこういうことができるということで、熊本モデルと呼んでおりますけれども、こういったことを広めて、ほかの地域にも広めていきたいというふうに考えてございます。
ありがとうございます。
本
本田顕子#13
○本田顕子君 ありがとうございます。
まさに熊本の方では、そうした派遣隊の待機隊員の方が豪雨災害に遭いました球磨村の方の復興に非常に力を貸していただいておりまして、そのことも併せて御礼を申し上げます。
次に、池上先生に御質問をさせていただきます。
長崎大学の熱帯医学研究所でございますけれども、元々私もこの大学の研究に非常に敬意を表しておりまして、やはり感染症は北上する中で、アジアの一番入口となる九州、沖縄と長崎でこうした世界的な研究をしていただいているということで、BSL4も資料にありましたけれども、まだ機械が入る前に私も見せていただくことができましたので、これからの更なる研究に期待をしているところでございます。
そこで、アフリカの医療の面で先生から今多くのお話をいただいたわけでございますけれども、コロナ感染症で考えますと、世界的に人口の多い地域、例えばアジアには約六割、アフリカには約二割と、そうした多いところで変異を繰り返すことが予想されるというウイルス専門学の先生からのお話もあるんですが、日本では今、ラストワンマイル支援としてコールドチェーンなども行っております。
ただ、アフリカの方ではなかなかワクチンに関する、先ほど先生からも少しありましたが、ネガティブな意識があって、せっかく送ったワクチンがほとんど使われずに廃棄されることが多いということも新聞等の報道で出ておりました。
そうしたワクチンに対する教育という面で、これからもう少し、まだ課題として残る点など、もう少し先生にお話をいただければと思います。
この発言だけを見る →まさに熊本の方では、そうした派遣隊の待機隊員の方が豪雨災害に遭いました球磨村の方の復興に非常に力を貸していただいておりまして、そのことも併せて御礼を申し上げます。
次に、池上先生に御質問をさせていただきます。
長崎大学の熱帯医学研究所でございますけれども、元々私もこの大学の研究に非常に敬意を表しておりまして、やはり感染症は北上する中で、アジアの一番入口となる九州、沖縄と長崎でこうした世界的な研究をしていただいているということで、BSL4も資料にありましたけれども、まだ機械が入る前に私も見せていただくことができましたので、これからの更なる研究に期待をしているところでございます。
そこで、アフリカの医療の面で先生から今多くのお話をいただいたわけでございますけれども、コロナ感染症で考えますと、世界的に人口の多い地域、例えばアジアには約六割、アフリカには約二割と、そうした多いところで変異を繰り返すことが予想されるというウイルス専門学の先生からのお話もあるんですが、日本では今、ラストワンマイル支援としてコールドチェーンなども行っております。
ただ、アフリカの方ではなかなかワクチンに関する、先ほど先生からも少しありましたが、ネガティブな意識があって、せっかく送ったワクチンがほとんど使われずに廃棄されることが多いということも新聞等の報道で出ておりました。
そうしたワクチンに対する教育という面で、これからもう少し、まだ課題として残る点など、もう少し先生にお話をいただければと思います。
池
池上清子#14
○参考人(池上清子君) 御質問ありがとうございました。
長崎大学のことをよく御存じで、すごい心強く思っております。ありがとうございます。
長崎大学には、アジアではベトナムが拠点、そしてアフリカではケニアが拠点ということで、大きく二つ拠点を持っております。
今、COVID―19についての御質問ですけれども、人口の多いところで確かに変異は起こりやすいということはあるとは思うんですが、それに対応するような形でせっかく今ワクチンがあるわけですよね。ですが、そのワクチンが、必要な人のところにワクチンが届いていないというのが多分アフリカで一番大きな課題だと思われます。
それは、アクセスが悪いということも一つですけれども、医療体制の中でワクチンを扱えるような、例えばマイナス八十度の冷蔵庫が確保できるのかどうか、また、道の悪い雨季の場合、ぬかるみになってしまってもう車が動かない可能性があるようなところで、どういった形でワクチンが提供できるのかというところに懸かってくると思います。
アフリカの中でも、先ほどちょっと図、図というか表の中でお見せしましたけれども、チャドはたった六%しかまだワクチン受けている人がいません、人口の六%。一方で、二〇%、三〇%受けているという国もあります。ですので、アフリカといって一概にひっくるめて言うことはなかなか難しいので、多分、できていない、ワクチンの接種が進んでいない国というのは保健医療のシステムが悪い国が多いと思うのである意味で言ったらば、そのワクチンだけを取り上げるのではなくて、保健医療全体のシステムをユニバーサル・ヘルス・カバレッジのような、UHCというふうな形で強化していくということが必要なのではないかと思われます。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →長崎大学のことをよく御存じで、すごい心強く思っております。ありがとうございます。
長崎大学には、アジアではベトナムが拠点、そしてアフリカではケニアが拠点ということで、大きく二つ拠点を持っております。
今、COVID―19についての御質問ですけれども、人口の多いところで確かに変異は起こりやすいということはあるとは思うんですが、それに対応するような形でせっかく今ワクチンがあるわけですよね。ですが、そのワクチンが、必要な人のところにワクチンが届いていないというのが多分アフリカで一番大きな課題だと思われます。
それは、アクセスが悪いということも一つですけれども、医療体制の中でワクチンを扱えるような、例えばマイナス八十度の冷蔵庫が確保できるのかどうか、また、道の悪い雨季の場合、ぬかるみになってしまってもう車が動かない可能性があるようなところで、どういった形でワクチンが提供できるのかというところに懸かってくると思います。
アフリカの中でも、先ほどちょっと図、図というか表の中でお見せしましたけれども、チャドはたった六%しかまだワクチン受けている人がいません、人口の六%。一方で、二〇%、三〇%受けているという国もあります。ですので、アフリカといって一概にひっくるめて言うことはなかなか難しいので、多分、できていない、ワクチンの接種が進んでいない国というのは保健医療のシステムが悪い国が多いと思うのである意味で言ったらば、そのワクチンだけを取り上げるのではなくて、保健医療全体のシステムをユニバーサル・ヘルス・カバレッジのような、UHCというふうな形で強化していくということが必要なのではないかと思われます。
ありがとうございます。
本
本田顕子#15
○本田顕子君 ありがとうございます。
母子保健のところで、先生から母子手帳のこともありましたけれども、私自身、この母子手帳、日本から始まったものですけれども、表紙は各都道府県で変えることができて、それが非常に世界にも発信されているということで、これがさらに、今度TICADの中で例えば電子的な母子手帳など広がっていくといいのではないかと思うんですが、その点についても先生の御見解をもしよかったらお願いいたします。
この発言だけを見る →母子保健のところで、先生から母子手帳のこともありましたけれども、私自身、この母子手帳、日本から始まったものですけれども、表紙は各都道府県で変えることができて、それが非常に世界にも発信されているということで、これがさらに、今度TICADの中で例えば電子的な母子手帳など広がっていくといいのではないかと思うんですが、その点についても先生の御見解をもしよかったらお願いいたします。
青
池
池上清子#17
○参考人(池上清子君) はい、短く。
母子手帳はですね、各国用のもの、つまり、共通のものではなくて、それぞれの国の状況に合った母子手帳ができております。ですので、その母子手帳を活用してこれからも母子の保健を守るということが草の根レベルで推進されていくというふうに思っております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →母子手帳はですね、各国用のもの、つまり、共通のものではなくて、それぞれの国の状況に合った母子手帳ができております。ですので、その母子手帳を活用してこれからも母子の保健を守るということが草の根レベルで推進されていくというふうに思っております。
ありがとうございます。
本
石
石川大我#19
○石川大我君 立憲民主党の石川大我です。
今日は貴重なお話をいただきまして、ありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思います。
AU、アフリカ連合アジェンダ二〇六三にも見られる貧困の撲滅ですとか、昨今では特に医療分野における包括的な発展の促進など、様々な課題を共有させていただいたというふうに思っております。
まず初めに、加藤参考人にお伺いをしたいというふうに思っております。
TICADの独自性、特色、日本の強みについてお伺いをしたいと思います。
近年のアフリカ経済成長に伴いまして、日本とアフリカ諸国との国際会議、このTICAD以外にも、中国ですとかインド、欧米諸国などによる対アフリカフォーラムというものがたくさん見られるところだというふうに思っています。
こうした中で、他国が主導する国際的なアフリカ援助枠組みとは異なるTICADの独自性ですとか日本の強み、先ほど人間の安全保障というようなお話もありましたけれども、それはどのようなものが日本の強みとしてあるのでしょうか。
また、それらを踏まえて、TICADを更に実効性のあるものとするためにはどうすべきか、御所見をお聞かせください。
この発言だけを見る →今日は貴重なお話をいただきまして、ありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思います。
AU、アフリカ連合アジェンダ二〇六三にも見られる貧困の撲滅ですとか、昨今では特に医療分野における包括的な発展の促進など、様々な課題を共有させていただいたというふうに思っております。
まず初めに、加藤参考人にお伺いをしたいというふうに思っております。
TICADの独自性、特色、日本の強みについてお伺いをしたいと思います。
近年のアフリカ経済成長に伴いまして、日本とアフリカ諸国との国際会議、このTICAD以外にも、中国ですとかインド、欧米諸国などによる対アフリカフォーラムというものがたくさん見られるところだというふうに思っています。
こうした中で、他国が主導する国際的なアフリカ援助枠組みとは異なるTICADの独自性ですとか日本の強み、先ほど人間の安全保障というようなお話もありましたけれども、それはどのようなものが日本の強みとしてあるのでしょうか。
また、それらを踏まえて、TICADを更に実効性のあるものとするためにはどうすべきか、御所見をお聞かせください。
加
加藤隆一#20
○参考人(加藤隆一君) ありがとうございます。
TICADは一九九三年に開催され、最初にですね、開催されたわけですけれども、その後、まさに先生がおっしゃるように、いろんな国が今TICADをある意味でモデルにして会議を、会議体をですね、行っております。例えば、中国がFOCACであるとか、あるいはインド、トルコなどなど、多くの国がそのような形を取っております。これ、まず、TICADの先見性といいますか先進性といいますか、そういった点がまず指摘できるのかと思います。
その上で、TICADの特徴でありますけれども、多くの会議体が、ある国とアフリカというような形のいわゆるバイラテラルな関係の会合になっておるのに対しまして、先ほど申しましたように、TICADは一つの大きなマルチの会合という面があると思います。つまり、日本政府だけではなくて、国連であるとか世界銀行であるとか、そういったところが共催者になって、更に言えば、アフリカ諸国だけではなくて、アジア諸国、ヨーロッパ諸国、国際機関、様々なファクターが会議に参画するということで、非常に包括的で総合的な会議体になっていると思います。これはまさに世界に類のない特徴だというふうに考えております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →TICADは一九九三年に開催され、最初にですね、開催されたわけですけれども、その後、まさに先生がおっしゃるように、いろんな国が今TICADをある意味でモデルにして会議を、会議体をですね、行っております。例えば、中国がFOCACであるとか、あるいはインド、トルコなどなど、多くの国がそのような形を取っております。これ、まず、TICADの先見性といいますか先進性といいますか、そういった点がまず指摘できるのかと思います。
その上で、TICADの特徴でありますけれども、多くの会議体が、ある国とアフリカというような形のいわゆるバイラテラルな関係の会合になっておるのに対しまして、先ほど申しましたように、TICADは一つの大きなマルチの会合という面があると思います。つまり、日本政府だけではなくて、国連であるとか世界銀行であるとか、そういったところが共催者になって、更に言えば、アフリカ諸国だけではなくて、アジア諸国、ヨーロッパ諸国、国際機関、様々なファクターが会議に参画するということで、非常に包括的で総合的な会議体になっていると思います。これはまさに世界に類のない特徴だというふうに考えております。
ありがとうございます。
石
石川大我#21
○石川大我君 ありがとうございます。
そうしましたら、次に池上参考人にお伺いをしたいというふうに思っております。
コロナウイルス感染症が浮き彫りにした新たな課題についてお伺いをしたいと思います。
アフリカには、新型コロナウイルスの流行以前からも、HIV、エイズでしたりとかマラリアなど様々な感染症との闘いがあったというふうに思います。もちろん、これはアフリカ諸国だけの問題ではありませんけれども、今回の新型コロナウイルス感染症でのパンデミックにより、これまでも課題とされていたアフリカの保健医療システムの脆弱性ですね、この点についてお伺いをしたいと思います。
今後に向けて、例えばデジタルインフラの必要性ですとかその活用の在り方ですとか、我が国としてどのような支援ができるのか、先ほど冷凍の車のお話もありましたけれども、お聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →そうしましたら、次に池上参考人にお伺いをしたいというふうに思っております。
コロナウイルス感染症が浮き彫りにした新たな課題についてお伺いをしたいと思います。
アフリカには、新型コロナウイルスの流行以前からも、HIV、エイズでしたりとかマラリアなど様々な感染症との闘いがあったというふうに思います。もちろん、これはアフリカ諸国だけの問題ではありませんけれども、今回の新型コロナウイルス感染症でのパンデミックにより、これまでも課題とされていたアフリカの保健医療システムの脆弱性ですね、この点についてお伺いをしたいと思います。
今後に向けて、例えばデジタルインフラの必要性ですとかその活用の在り方ですとか、我が国としてどのような支援ができるのか、先ほど冷凍の車のお話もありましたけれども、お聞かせいただければと思います。
池
池上清子#22
○参考人(池上清子君) 御質問ありがとうございました。
アフリカで今どういう支援が保健医療の分野でできるかという、私たちが見るものと、それからアフリカの方たちがこれが欲しいというものとには大きなギャップがあります。アフリカの方たちが欲しいとおっしゃるものは、おおむね日本が行っているような又は病院が持っているような最新施設であり最新設備なんです。
ただ、私たちが現場に行って思うことというのは、確かに、サードレベル、第三次医療としてはそれは必要なのかもしれないんですけれども、第三次医療で救える命というのには限りがあります。その第三次よりも、私は、第一次医療、つまり本当に住民の人たちに一番近いところで保健医療のサービスを提供したり情報を提供したりするここのシステムを強化していかない限り、物事、多分保健医療の中では変わっていかないだろうという気がいたします。
そこで一番重要なのは、先ほどもおっしゃられていましたけれども、やっぱり人をつくっていって、その人がそれぞれのコミュニティーの中できちんとした正しい保健医療の情報やサービスが提供できるというシステムをつくる、これこそ本当にユニバーサル・ヘルス・カバレッジで、誰でもが医療が受けられる、どこにいても受けられる、こういうシステムをつくっていくということが一番重要だと思っております。
この発言だけを見る →アフリカで今どういう支援が保健医療の分野でできるかという、私たちが見るものと、それからアフリカの方たちがこれが欲しいというものとには大きなギャップがあります。アフリカの方たちが欲しいとおっしゃるものは、おおむね日本が行っているような又は病院が持っているような最新施設であり最新設備なんです。
ただ、私たちが現場に行って思うことというのは、確かに、サードレベル、第三次医療としてはそれは必要なのかもしれないんですけれども、第三次医療で救える命というのには限りがあります。その第三次よりも、私は、第一次医療、つまり本当に住民の人たちに一番近いところで保健医療のサービスを提供したり情報を提供したりするここのシステムを強化していかない限り、物事、多分保健医療の中では変わっていかないだろうという気がいたします。
そこで一番重要なのは、先ほどもおっしゃられていましたけれども、やっぱり人をつくっていって、その人がそれぞれのコミュニティーの中できちんとした正しい保健医療の情報やサービスが提供できるというシステムをつくる、これこそ本当にユニバーサル・ヘルス・カバレッジで、誰でもが医療が受けられる、どこにいても受けられる、こういうシステムをつくっていくということが一番重要だと思っております。
石
石川大我#23
○石川大我君 ありがとうございます。
続きまして、加藤参考人にまたお伺いをしたいと思います。
東南アジアにおける成功体験とアフリカの特殊事情ということでお伺いをしたいと思います。
これまでの日本が行ってきた東南アジアなどでのODAに関して特徴的なこととしまして、それぞれの国の工業化の努力を支援したり地域の経済成長に貢献をしてきたというところがあると思います。
私事ではあるんですけれども、もう十年以上前の話になるんですが、バンコクやチェンマイなど、タイと仕事をしていたことがありまして、タイのお隣のラオスに行ったことがあるんですが、日本のODAの融資の資金で第二タイ・ラオス友好橋というのが、メコン川に架けられた橋ですが、当時、こういうものもODAが活用されているんだなと思ったことが覚えております。
またちょっとアフリカに話を戻しますけれども、京都大学の高橋基樹教授は、アフリカではこのアジアとは異なる発想というものが必要で、つまり民間の成長を促すガバナンスや工業化を支える制度、サービスの創設、そういったものが重要であるというふうに指摘をされております。
このアフリカ開発そして日本による協力において、これらの点、アジアとの違いという意味ではどのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →続きまして、加藤参考人にまたお伺いをしたいと思います。
東南アジアにおける成功体験とアフリカの特殊事情ということでお伺いをしたいと思います。
これまでの日本が行ってきた東南アジアなどでのODAに関して特徴的なこととしまして、それぞれの国の工業化の努力を支援したり地域の経済成長に貢献をしてきたというところがあると思います。
私事ではあるんですけれども、もう十年以上前の話になるんですが、バンコクやチェンマイなど、タイと仕事をしていたことがありまして、タイのお隣のラオスに行ったことがあるんですが、日本のODAの融資の資金で第二タイ・ラオス友好橋というのが、メコン川に架けられた橋ですが、当時、こういうものもODAが活用されているんだなと思ったことが覚えております。
またちょっとアフリカに話を戻しますけれども、京都大学の高橋基樹教授は、アフリカではこのアジアとは異なる発想というものが必要で、つまり民間の成長を促すガバナンスや工業化を支える制度、サービスの創設、そういったものが重要であるというふうに指摘をされております。
このアフリカ開発そして日本による協力において、これらの点、アジアとの違いという意味ではどのようにお考えでしょうか。
加
加藤隆一#24
○参考人(加藤隆一君) 御質問ありがとうございます。
アジアとの違いという点で申しますと、まず政府が機能する、いわゆる機能して、かつ、きちんと社会的なデリバリーができるような、そういう政府なのかどうなのかというところがあるかなと思います。アフリカでは、もちろん国によって違うんですけれども、そういったことがなかなかできていない国も、ガバナンスの部分に問題があるということでできていない国もあったりしますので、そこの辺の違いが一つあるのかもしれません。
それからあと、日本企業にとってみた場合にじゃどうなのかということなんですけれども、日本企業にとってみますと、いわゆる日本企業、日本の経済はやっぱり製造業が強いと思います。したがって、製造業をアジアの方で展開するということについては比較的まあ容易であったというふうに思いますけれども、それが、じゃアフリカでできるのかというと、またこれは別の問題でありまして、アフリカにおきましては、例えば労働者のコストが高いであるとか、あるいはその労働者の熟練度等々の問題がありまして、なかなか日本が製造業という形でアフリカに進出できないような難しさがあるというふうに考えておりますので、ですから、まずはそのガバナンスの部分をしっかりODAで、ODAなりでですね、支援するということと、それから、民間につきましては、そういった難しさを理解した上で、民間さんのお声を聞きながら我々も投資環境整備等の支援をしていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →アジアとの違いという点で申しますと、まず政府が機能する、いわゆる機能して、かつ、きちんと社会的なデリバリーができるような、そういう政府なのかどうなのかというところがあるかなと思います。アフリカでは、もちろん国によって違うんですけれども、そういったことがなかなかできていない国も、ガバナンスの部分に問題があるということでできていない国もあったりしますので、そこの辺の違いが一つあるのかもしれません。
それからあと、日本企業にとってみた場合にじゃどうなのかということなんですけれども、日本企業にとってみますと、いわゆる日本企業、日本の経済はやっぱり製造業が強いと思います。したがって、製造業をアジアの方で展開するということについては比較的まあ容易であったというふうに思いますけれども、それが、じゃアフリカでできるのかというと、またこれは別の問題でありまして、アフリカにおきましては、例えば労働者のコストが高いであるとか、あるいはその労働者の熟練度等々の問題がありまして、なかなか日本が製造業という形でアフリカに進出できないような難しさがあるというふうに考えておりますので、ですから、まずはそのガバナンスの部分をしっかりODAで、ODAなりでですね、支援するということと、それから、民間につきましては、そういった難しさを理解した上で、民間さんのお声を聞きながら我々も投資環境整備等の支援をしていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
石
石川大我#25
○石川大我君 ありがとうございます。
時間も少なくなってまいりましたが、池上参考人に最後にお伺いをしたいと思います。
先ほどもCOVID―19のワクチンのお話がありましたけれども、アフリカにワクチンの製造拠点を設けるということの重要性についてお伺いをしたいと思います。
もうこのコロナウイルス、流行が始まりまして二年以上たっておるわけですけれども、先進国間でも、そして先進国と途上国との間でもワクチンの確保の競合というものが起こりました。ワクチンの安定供給、そして公平な供給に向けて、アフリカにおいてこのワクチンの製造拠点の整備を進める必要性があるということも言われていると思いますが、その際、技術移転ですとか人材の育成、現地のリソースの活用といった、先ほど冷凍庫の話また出てきましたけれども、そういったアプローチ面において何が重要であり、これに対してどう日本が果たしていく役割あるのか、そこについて最後にお聞かせください。
この発言だけを見る →時間も少なくなってまいりましたが、池上参考人に最後にお伺いをしたいと思います。
先ほどもCOVID―19のワクチンのお話がありましたけれども、アフリカにワクチンの製造拠点を設けるということの重要性についてお伺いをしたいと思います。
もうこのコロナウイルス、流行が始まりまして二年以上たっておるわけですけれども、先進国間でも、そして先進国と途上国との間でもワクチンの確保の競合というものが起こりました。ワクチンの安定供給、そして公平な供給に向けて、アフリカにおいてこのワクチンの製造拠点の整備を進める必要性があるということも言われていると思いますが、その際、技術移転ですとか人材の育成、現地のリソースの活用といった、先ほど冷凍庫の話また出てきましたけれども、そういったアプローチ面において何が重要であり、これに対してどう日本が果たしていく役割あるのか、そこについて最後にお聞かせください。
池
池上清子#26
○参考人(池上清子君) ありがとうございます。
インドがアジアでは大きなワクチンの生産拠点になっています。ただ、インドは、自分の国が感染症がひどくなった状況のときに、ワクチン工場は、作っているけれどもそれを海外に出せないという状況が長く続きました。
ということも含めて、今おっしゃられたように、アフリカにはアフリカの拠点が必要なのではないかというのは私も大賛成です。可能性のある国というのは、例えば南アフリカ、ガーナ、ケニアなどがすぐ頭に浮かぶところではあります。それはやはりそれぞれのラボがないとできないということ、それからパテントもありますので、パテントの関係をきちんと処理できるということも必要な能力でもありますし、それから、作ったワクチンをきちんと保管して、それでロジスティックですよね、保管したものを必要なところにどういうふうに届けるかということについてきちんとしたマネジメントができる、そういう国を選んでやるべきだと思いますし、私は、TICADの中で、工場、ワクチンの生産工場を、拠点をアフリカの中につくるというのは今回話し合われるのではないかなというふうに期待をしております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →インドがアジアでは大きなワクチンの生産拠点になっています。ただ、インドは、自分の国が感染症がひどくなった状況のときに、ワクチン工場は、作っているけれどもそれを海外に出せないという状況が長く続きました。
ということも含めて、今おっしゃられたように、アフリカにはアフリカの拠点が必要なのではないかというのは私も大賛成です。可能性のある国というのは、例えば南アフリカ、ガーナ、ケニアなどがすぐ頭に浮かぶところではあります。それはやはりそれぞれのラボがないとできないということ、それからパテントもありますので、パテントの関係をきちんと処理できるということも必要な能力でもありますし、それから、作ったワクチンをきちんと保管して、それでロジスティックですよね、保管したものを必要なところにどういうふうに届けるかということについてきちんとしたマネジメントができる、そういう国を選んでやるべきだと思いますし、私は、TICADの中で、工場、ワクチンの生産工場を、拠点をアフリカの中につくるというのは今回話し合われるのではないかなというふうに期待をしております。
ありがとうございます。
石
高
高瀬弘美#28
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。
今日は、お忙しい中、参考人の先生方、大変にありがとうございます。それぞれの御専門のお立場からのお話、大変興味深く拝聴をさせていただきました。
最初に、両参考人の先生方にお伺いをさせていただきたいんですけれども、日本のODAの動向についてお伺いをさせていただきたいと思います。
このコロナになりまして日本のODAも中身が少し変わった部分がございまして、具体的には、この緊急事態に対応するということで、保健衛生分野の今拠出が増えているところではございます。とはいえ、これは今コロナ対応としてのそういう形になっておりますので、今回、アフリカという観点で見ましたときに、この日本のODA、特にアフリカに対するODAについての所感といいますか、望まれることですとか、あるいはここが課題ではないかと思われている点、まず加藤参考人から、そして池上先生からお話伺えればと思います。
この発言だけを見る →今日は、お忙しい中、参考人の先生方、大変にありがとうございます。それぞれの御専門のお立場からのお話、大変興味深く拝聴をさせていただきました。
最初に、両参考人の先生方にお伺いをさせていただきたいんですけれども、日本のODAの動向についてお伺いをさせていただきたいと思います。
このコロナになりまして日本のODAも中身が少し変わった部分がございまして、具体的には、この緊急事態に対応するということで、保健衛生分野の今拠出が増えているところではございます。とはいえ、これは今コロナ対応としてのそういう形になっておりますので、今回、アフリカという観点で見ましたときに、この日本のODA、特にアフリカに対するODAについての所感といいますか、望まれることですとか、あるいはここが課題ではないかと思われている点、まず加藤参考人から、そして池上先生からお話伺えればと思います。
加
加藤隆一#29
○参考人(加藤隆一君) 御質問ありがとうございます。
まさに先生おっしゃるとおり、アフリカにおきましては、ODA、特に、先ほども申しましたけれども、いわゆる社会サービスデリバリーを行うようなところ、教育であったり保健であったりといったようなところに対する需要がまだまだあるというふうに考えております。したがいまして、そういった分野における協力というのは必要性が高いというふうに考えてございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →まさに先生おっしゃるとおり、アフリカにおきましては、ODA、特に、先ほども申しましたけれども、いわゆる社会サービスデリバリーを行うようなところ、教育であったり保健であったりといったようなところに対する需要がまだまだあるというふうに考えております。したがいまして、そういった分野における協力というのは必要性が高いというふうに考えてございます。
以上でございます。