財務金融委員会

2022-11-02 衆議院 全212発言

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会議録情報#0
令和四年十一月二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 塚田 一郎君
   理事 井林 辰憲君 理事 越智 隆雄君
   理事 中西 健治君 理事 宗清 皇一君
   理事 櫻井  周君 理事 末松 義規君
   理事 住吉 寛紀君 理事 稲津  久君
      青山 周平君    石井  拓君
      石原 正敬君    小田原 潔君
      大塚  拓君    大野敬太郎君
      金子 俊平君    神田 憲次君
      神田 潤一君    小泉 龍司君
      高村 正大君    塩崎 彰久君
      鈴木 隼人君    中山 展宏君
      藤原  崇君    古川 直季君
      本田 太郎君    宮澤 博行君
      務台 俊介君    八木 哲也君
      山口  晋君    若林 健太君
      階   猛君    野田 佳彦君
      原口 一博君    福田 昭夫君
      藤岡 隆雄君    道下 大樹君
      藤巻 健太君    岬  麻紀君
      伊藤  渉君    輿水 恵一君
      前原 誠司君    田村 貴昭君
      吉田 豊史君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       鈴木 俊一君
   内閣府副大臣       藤丸  敏君
   財務副大臣        井上 貴博君
   財務副大臣        秋野 公造君
   内閣府大臣政務官     鈴木 英敬君
   財務大臣政務官      金子 俊平君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 吉岡 秀弥君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局審議官)            堀本 善雄君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    住澤  整君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    齋藤 通雄君
   政府参考人
   (財務省国際局長)    三村  淳君
   政府参考人
   (国税庁次長)      星屋 和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   財務金融委員会専門員   二階堂 豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月二日
 辞任         補欠選任
  石井  拓君     山口  晋君
  塩崎 彰久君     古川 直季君
  若林 健太君     務台 俊介君
  山崎 正恭君     輿水 恵一君
同日
 辞任         補欠選任
  古川 直季君     塩崎 彰久君
  務台 俊介君     宮澤 博行君
  山口  晋君     石井  拓君
  輿水 恵一君     山崎 正恭君
同日
 辞任         補欠選任
  宮澤 博行君     若林 健太君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 財政及び金融に関する件
     ――――◇―――――
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塚田一郎#1
○塚田委員長 これより会議を開きます。
 財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官吉岡秀弥君、金融庁総合政策局審議官堀本善雄君、財務省主税局長住澤整君、理財局長齋藤通雄君、国際局長三村淳君、国税庁次長星屋和彦君、厚生労働省大臣官房審議官本多則惠君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塚田一郎#2
○塚田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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塚田一郎#3
○塚田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宗清皇一君。
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宗清皇一#4
○宗清委員 おはようございます。自由民主党の宗清皇一でございます。質問の機会をいただきまして、感謝申し上げます。
 早速質問に移ります。
 政府は、納税者の皆様からお預かりしている税金を、知恵を出して、福祉、教育、防衛、経済成長を始めとする、国民の皆様方が豊かになるような結果に結びつけていかなければなりませんし、また、政府はどのようにお金を使ったのか、結果はどうであったのか、国民の皆さんに説明する義務を負っていると思います。
 また、各国は経済成長と財政規律をいかに両立をさせるかという難しい課題に取り組んでいるわけでありますが、同時に、中長期的な財政運営や通貨政策など、市場への説明責任を果たしているわけであります。
 鈴木大臣は所信で、国が直面する内外の重要な課題への取組を本格化させる、同時に、このような重要課題に対応していく基盤として健全な財政が不可欠である、財政は国の信頼の礎であると述べられていました。私も、そのとおりであるというように考えます。
 私は、財政の肝は、持続可能かどうか、将来にわたって我が国の財政が国際社会や市場から信認を得ている状態を保つことができるかどうかであるというように思います。一方で、財政問題を議論するだけで緊縮財政派だのレッテルを貼られることがありますけれども、私は、財政健全化を目指すこと、持続可能な財政状況をつくることと緊縮財政は決して同じではないと思いますし、積極財政とか緊縮財政、そんな単純な問題ではないというように思います。そして、どのような理屈を並べても、私たち政治家は財政の信認を得るための議論から逃げることはできないというように考えています。
 また、昨今のロシアによるウクライナ侵略、感染症への対応、大規模災害など、何が起こるか分からない、この不透明な時代にあっても、政府の責任というのは国民の皆さんの生命と財産を守ることであります。また、今も有事のときでありますけれども、こういった有事が同時多発的に起こった場合においてでもちゅうちょなく財政出動ができる環境というのを常につくっておく必要があると思います。
 私は、こうした必要な対応を取ること、経済成長を目指すこと、財政健全化に取り組むことというのは全く矛盾しないというように思いますし、また、我が国の通貨、円の信用を将来にわたって確保する意味でも、経済成長と財政健全化を共に実現させることが政治の責任であるというように考えています。
 そこで、通貨、円の信認についてお尋ねしたいと思いますが、現在、ドル高・円安の状況が進んでおりますので、物価への影響というのも深刻さを増しているわけであります。
 昨今、円安が進行する前は、円は安全通貨とか逃避通貨と言われておりました。何か市場で起こりますと円買いということが行われてきたわけでありますけれども、円が買われていたメカニズムというのは、我が国のファンダメンタルズが維持をされているからだというふうに言われていました。ここで言うファンダメンタルズとは、経済成長率や物価上昇率、財政収支、政府の資産や負債など財務状況が挙げられますけれども、通貨においては、規制や管理、売り買いの自由度や流動性、マーケットの規模等も重要な要因になっていると思います。安全通貨としての信認が高ければ高いほど、円買いへの投機が起こって一層の円買いが起こり得るというメカニズムが起こっていたわけであります。
 反面、心配いたしますのは、我が国の経済のファンダメンタルズ、これが悪化すれば投機が崩壊して円の暴落の可能性があるということも常に私たちは考えておく必要があるというように思います。我が国のこれからの社会保障関係費の伸び、今後の財政の健全性やまた人口減少など、また、ここ数年、特に貿易収支も大変厳しい状態が続いていると思います。そういったことを考えますと、円が将来にわたって信用される通貨としての価値を維持できるのかどうか、心配だなと思うときがあります。
 そこで、鈴木大臣にお尋ねをしたいと思いますが、現在の円安の原因、また円の信認について、どのような見解を持っておられるのか。また、将来にわたって円の信認を得ていくために我が国が今後どのような取組をしなければならないのか、お尋ねをいたしたいと思います。
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鈴木俊一#5
○鈴木国務大臣 おはようございます。
 為替相場でありますけれども、これは、様々な要因によりまして市場において決定されるということでありまして、変動の要因を一概に申し上げることはなかなか難しい、こう思います。
 そこで、一般論になりますけれども、為替相場の変動要因といたしましては、国際的な競争力、国際収支、内外の金利差などの金融政策に係る要因、市場参加者のセンチメントや投機的な動き、物価動向等々の多数の要因、そういうものがあるということが指摘をされているところであります。
 そして、円の信認については、経済成長とともに、御指摘のように、財政健全化を併せてしっかりと進めていくこと、これが基本であり、重要であると考えております。
 中長期的な財政の持続可能性への信認が失われないように、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化目標の達成に向けまして、歳出そして歳入両面の改革を進めていかなければならない、そのように考えているところでございます。
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宗清皇一#6
○宗清委員 ありがとうございます。
 先ほど、大臣の御答弁の中でも、プライマリーバランスのお話もありました。
 続いて、財務省にもお尋ねを、確認をしたいと思うんですけれども、先日、経済対策の補正予算約三十兆円、これが決定されたわけでありますけれども、この大きな支出も踏まえまして、二〇二五年のプライマリーバランス黒字化の目標というのは達成できるのかどうか、見解をお伺いしたいと思いますし、また、骨太の方針では、財政健全化に向けての状況に応じて必要な検証を行うということになっていたと思いますけれども、これは検証するのかどうか、この検証はいつ、どのように行うのか、お尋ねをしたいと思います。
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井上貴博#7
○井上副大臣 御質問ありがとうございます。
 まず、従来からの、経済あっての財政という方針には変わりはないということでして、新型コロナや物価高騰を乗り越えて、経済をしっかり立て直す、そして財政健全化に取り組んでいきたいというふうに思っています。
 そのためにも、まずは、今般の総合経済対策、足下の物価高騰への対応、日本経済の再生に全力で当たらせていただいて、持続的な経済成長の実現を図ってまいりたいというふうに思っています。
 その上で、引き続き、二〇二五年のPB黒字化目標達成に向けた歳出歳入の両面の改革をしっかりと取り組んで、新型コロナ等からの平時への移行を図ってまいりたいというふうに思っています。
 なお、お話がありました骨太の方針において、これまでの財政健全化の目標に取り組む上で、状況に応じて必要な検証を行っていくこととしておりまして、引き続き、感染症、物価高の影響を始め、内外の経済情勢を注視しつつ、いつということはお答えできませんが、必要となった場合には柔軟に対応していきたいというふうに思っています。
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宗清皇一#8
○宗清委員 御答弁ありがとうございました。
 しっかり検証を行った上で市場への説明責任を果たしていく、それで、我が国の財政に対して、また円に対してしっかり信認を得ていく努力を政府を挙げてお願いを申し上げたいというふうに思います。
 次、金融庁に質問させていただきたいと思います。
 鈴木大臣は、所信で、国民の安定的な資産形成に向けて、NISAの抜本的拡充について検討を進めるということを申されていました。
 我が国は現在、インフレ、物価高でありますし、現預金を金融機関に預けていても、今利息がつかない状態でございますので、このままでは現預金の価値が下がる一方でございます。そういう意味では、今こそ貯蓄から投資へ誘導するいい機会であるというように考えます。
 現下の経済状況を考えれば、当分の間、金利というのは上げにくい状態が続くであろうというように思いますけれども、例えば、今後、毎年二%物価が上昇していくと仮定をいたしますと、現在、例えばゼロの金利で一千万円現預金を預けていくと、二十年後には六百七十二万円ぐらいの価値しかなくなる、これは三割以上も資産の目減りがしてしまうということになるわけであります。
 新しい資本主義実現会議の下にございます資産所得倍増分科会においても、現在、貯蓄から投資へということの様々な議論が進んでいるというように思いますが、NISAの拡充や恒久化にとどまらず、もっと一層踏み込んだ対策が要るのではないかというように思います。
 日本の家計金融資産の約二千兆、そのうち約一千百兆円が現預金であると言われておりまして、その金融資産の六割強が六十歳以上の方々が持っているというように言われています。対して、米国は現預金の割合は一三・二%、英国で二七・二%でございますので、我が国の現預金の割合が突出して多いということが分かるわけであります。
 最近、私の周りでも、若い方々が少しずつ投資をしているという話を聞いています。増えてきているなという実感がありますが、これから平均寿命はまだまだ延びていくだろうというように思いますし、高齢者の方がたくさんの資産を持っておられる、そういう状況も考えたら、高齢者の方々にもっと投資をしやすい環境をつくるべきだというように考えますが、金融庁の取組、決意を聞かせていただきたいと思います。
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鈴木英敬#9
○鈴木大臣政務官 前任の政務官の宗清委員には、答弁の機会を賜りまして、御配慮いただき、ありがとうございます。
 お答え申し上げます。
 議員御指摘のとおり、家計の金融資産は六十代以上の方が六割以上を保有しておりますし、つみたてNISAでは若い世代を中心に利用者が増加をし、投資に関心を持つ若い方が増えていると認識をしております。他方で、年代別の金融資産の内訳を見てみますと、預貯金での保有比率が最も高いという状況は世代を問わず共通しております。そこで、高齢者を含め、幅広い年代の方々に資産形成を行っていただき、貯蓄から投資へのシフトを進めることで、持続的な企業価値向上の恩恵が家計に及ぶ好循環を形成することが重要であると考えております。
 こうした考えの下、金融庁におきましては、安定的な資産形成を支援するため、例えば、NISA制度を設けるなどの環境整備のほか、金融リテラシーやNISA制度の普及活動に取り組んでまいりました。
 今般閣議決定された総合経済対策におきましても、NISAの抜本的拡充、恒久化の検討や金融教育等の充実に向けて、国全体としての推進体制を整備することなどが盛り込まれており、これらを通じて、高齢者の方々を含め、また、議員は、しっかり広報しろと御指摘をいただいておりますので、しっかり広報し、今がチャンスと捉えて、幅広い国民の皆さんが資産形成を行えるよう、環境整備に取り組んでまいりたいと思います。
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宗清皇一#10
○宗清委員 御答弁ありがとうございました。
 是非、金融庁の皆様方の一層のお取組をお願いしたいというように思います。
 今後、必ず起こる、先ほども申し上げました大きなリスクに備えていくためにも、財政の持続可能性を高めていく議論、これは必要だというように思いますし、大きなリスクに直面すればするほど、そのときに国民の皆さんに新たな負担を求めることはできないというように思います。財政問題は平時にしっかり備えておくということが必要だと思います。
 長期的な債務といいますのは、国家の安全保障に対しても最大の脅威になると思います。そして、莫大な債務というのは、強力な防衛力、必要な防衛力、また外交手段の選択肢を狭めてしまう可能性もあります。また、経済成長にとって重要な投資、また国際社会でのリーダー的な役割、これを弱めてしまう可能性もあるわけですから、これからもしっかり財政議論を深めていきたいというように思います。
 財政の話をすると、すぐに緊縮か積極かという話になりますが、私たちが、政治家が責任を持って、中長期的な展望を捉えて財政議論をしていきたい、このように思いますので、財務省の皆様方、そして金融資産については金融庁の皆様方に、これから一層のお取組をしていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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塚田一郎#11
○塚田委員長 次に、稲津久君。
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稲津久#12
○稲津委員 おはようございます。公明党の稲津久です。
 通告に従いまして順次質問してまいりますが、私からは大要を二つ、NISA、それから金融経済教育についてお伺いしたいと思います。
 時間もありませんので、早速質問させてもらいます。
 まず、NISA制度の恒久化についてお伺いさせていただきたいと思います。
 岸田総理は、今年の五月に資産所得倍増プランの策定を打ち出しをいたしました。私は、NISAの改革はその柱になるというように思っております。日本で二千兆円を超える家計の金融資産、先ほど宗清委員からも御質問ありましたけれども、やはり株式等の割合は欧米に比べて非常に低いということで、このNISA制度を更に拡充していくべきだと思っていますが、NISA制度につきましても、年々、口座数ですとか、それから買い付けの額や残高も伸びているということで、大変喜ばしいことかなと思っております。
 資産形成を考えた場合、やはり投資の重要性というのが極めて必要なことだと思っていますし、私は、分散投資とか、長期投資とか、それから積立投資、こうしたことが非常に大事だと思っております。分散投資、それから長期に積み立てて運用するということ、これがより安定した資産形成につながっていくんだろう、このように認識しています。
 そうした点でお伺いしたいと思っておりますが、こうした長期、分散、積立投資といった観点から、現行のNISA制度をどのように見直すべきなのか。今、来年度の税制改正に向けて政府・与党共に議論の始まったところでありますけれども、何点か確認しておきたいと思います。
 まず、一番大事になると思うのが、制度の恒久化。現行のNISA制度はやはり時限措置であるということで、結果的に、先ほど申しました長期、それから分散、積立投資、こうしたものをある意味では妨げるような結果になるのではないかという認識です。
 NISA制度を恒久化し、始めるタイミングそれから世代に左右されない、安定で継続的な制度にするべきではないか、このように考えますが、大臣の見解をお伺いします。
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鈴木俊一#13
○鈴木国務大臣 NISAにつきましては、金融庁といたしまして、国民にとって簡素で分かりやすい、そして使い勝手のよい制度にする、そういう観点から、制度の抜本的拡充、それから、稲津先生から御指摘がありました恒久化というものを来年度の税制改正要望として提出をしているところでございます。
 また、先般閣議決定されました総合経済対策においても、個人金融資産を貯蓄から投資にシフトさせるべく、NISAの抜本的拡充、恒久化を検討することとされております。
 いずれにいたしましても、NISAの抜本的拡充や恒久化につきましては、今後、与党の税制調査会等の場で検討が進められるものと承知をしておりまして、その検討を踏まえまして、政府としても適切に対応してまいりたい、そのように思っております。
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稲津久#14
○稲津委員 ありがとうございました。
 続いて、NISA制度の年間投資枠と非課税限度額の拡大についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 やはり、制度を簡素化する、そして拡大するということが大事だと思っておりますが、現行のNISA制度、これは一般NISAとつみたてNISAから構成されていますが、同一の年の間はどちらか一方しか利用することができない。それがまた多様な投資の妨げになっているのではないかという認識です。それぞれ、拠出限度額、買い付け方法、対象商品等、この異なる点が複雑だ、こんな意見も聞かれます。そこで、できるだけシンプルなものにして、国民にとって分かりやすい制度にすべきではないか。
 現行のNISA制度の年間投資枠について触れておきたいと思いますけれども、つみたてNISA四十万、一般NISA百二十万ということで、これは英国の、議論されたことがあると思いますけれども、ISAでは、円換算だと大体年間三百二十万程度、それに相当するということで、これに比べると規模が非常に小さいという指摘もあります。
 それから、つみたてNISAの年間投資枠が四十万ということで、十二か月で割り切れない、こんな話もありまして、こうしたことも検討すべきなのかなというふうに思っております。
 貯蓄から投資へのシフトを大胆かつ抜本的に推し進め、投資による資産所得倍増を実現する観点からも、英国のISA並みにこのNISAの年間投資枠を、また非課税の限度額も、更に拡大すべき、このように考えております。これに対しての見解をお伺いしたいと思います。
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堀本善雄#15
○堀本政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、NISAについては、国民にとって簡素で分かりやすい、使い勝手のよい制度にするというふうな考え方から、先ほどありました制度の恒久化、これに加えまして、非課税保有期間の無期限化、それから、つみたてNISAを基本としつつも、一般NISAの機能を引き継ぐ成長投資枠の導入、それからそれを併用可能とするというふうなことについて要望させていただいております。
 他方で、年間の投資枠、非課税限度額については、やはり、それぞれのライフプランに応じて弾力的に積立てが可能となるということが重要でございまして、こうした観点から、先ほど申しましたつみたてNISA、それから成長投資枠、それぞれについて拡大を要望させていただいております。
 いずれにいたしましても、今後、与党における検討を踏まえ、政府として適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
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稲津久#16
○稲津委員 ありがとうございました。
 与党協議を踏まえて検討していただくという御答弁でありますが、私は、このほかにも、非課税の保有期間の無期限化とか大幅延長とか、それから、若者の資産形成、これをサポートする意味での年齢の要件の緩和あるいは撤廃など、課題があると思っています。
 是非、使い勝手のいい、また、長期運用を前提にするのであれば、この制度の、短期間に変えるということではなくて、長い目で資産形成に資するような、そうした安定した制度へと改革をお願いをさせていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 金融経済教育の必要性についてということで、これも委員会の中で議論がこれまでもあったかもしれませんが、確認の意味も含めて質問させていただきます。
 学校現場における金融経済教育についてですけれども、やはり、資産形成の促進を国民的に図っていくことになれば、金融リテラシーの向上も欠かせませんし、それから、本年四月から、成年の年齢が十八歳に引き下げられました。若者層向けの取組が求められる中で、高等学校の学習指導要領が改訂されまして、資産形成も含めて内容の充実が図られています。
 この改訂された学習指導要領には、「生涯を見通した生活における経済の管理や計画、リスク管理の考え方について理解を深め、情報の収集・整理が適切にできること。」とありますが、学校現場において具体的にどのような教育が必要であると考えるのか、またそのために国としてどのような支援を行っていくのか、見解をお伺いしたいと思います。
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鈴木俊一#17
○鈴木国務大臣 御指摘のございました、改訂された新しい中学校学習指導要領そして高等学校学習指導要領におきまして金融に関する内容の充実が図られたことも踏まえまして、金融庁や財務局では、中学校及び高校における出張授業の実施、新学習指導要領に対応した授業を行うための高校向け指導教材や動画教材の作成、教員向け研修会の実施など、様々な取組を行っております。
 また、今般閣議決定されました総合経済対策におきましても、金融教育等の充実に向けて、国全体として推進体制を整備していくことが盛り込まれているところでございます。
 これらの取組を通じまして、資産形成を含めた金融経済教育のより一層の推進に努めてまいりたいと考えております。
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稲津久#18
○稲津委員 それで、次は、金融コンピテンシー力の向上についてということでお伺いをさせていただきたいと思います。
 NISAの利用、これも皆様御存じのとおり、その稼働率は二〇二〇年の九月時点で六割程度ということで、半数近い人が口座は持っているけれども利用していないという状況になっているのが現実であります。この口座の非稼働の要因の一つとして、金融に対する自信だとか意欲だとか、いわゆる金融コンピテンシーの非認知能力というんですか、これが重要ではないか、こんな指摘もございます。
 近年、教育学で注目されている人間の非認知能力とは、学力テストや偏差値などの点数や指標で明確にできるものではないが、将来や人生を豊かにできる一連の肯定的な能力、社会情動的スキルというんですか、そのように言われるということで、OECDの学校における金融教育ガイドラインには、金融リテラシーにはこのコンピテンシーも含んでいる、こうした記述もございます。
 今後の金融経済教育の中にこの金融コンピテンシー力向上に向けた取組をどのように取り入れていこうと考えているのか、この点についてお示しをいただきたいと思います。
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堀本善雄#19
○堀本政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、金融経済教育においては、金融知識そのものだけではなくて、金融知識に関する自信や判断力、そういった点が重要な要素であるというふうに考えております。
 これまでの金融庁の取組においても、適切な収支管理を行う、これを習慣化するというようなことや、あるいは、継続して貯蓄、運用に取り組む姿勢といった態度、行動に関する要素、そういったものを、身につけてほしい金融リテラシーの一つとして位置づけていまして、その上で、金融経済教育の推進に取り組んできてまいります。
 他方、今般閣議決定されました総合経済対策において、金融教育の充実に向けて、国全体として体制整備を図っていきたいというふうに盛り込まれております。
 こうした施策を実施するに当たって、御指摘の金融コンピテンシーを含めまして、金融リテラシーの一層の向上に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 ありがとうございます。
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稲津久#20
○稲津委員 ありがとうございました。
 金融経済の教育、それから金融リテラシーの向上、このことについて別な視点から言わせていただきますと、特に若い世代に広がっている、SNSによる個人間の融資、それからファクタリング、それから中古商品の先払いの買取りの現金化、こうした社会問題が実はございます。私もこれまで、この点についてもいろいろと質疑を通してお伺いしてきた経緯もありますけれども、新手の闇金融の問題もありまして、大変深刻さを増してきているというふうに認識しています。
 そのような意味からも、こうした金融リテラシーとか金融経済の教育、それから今お話しさせていただいた金融コンピテンシー力の向上とか、こうしたことを若い世代のときからしっかり身につけておく必要があるのではないか、私はこのように思っています。
 是非、今後、こうした点にも着目して委員会でも質疑をさせていただきたいと思っておりますので、どうかまたよろしくお願いをさせていただきたいと思います。
 時間が参りましたので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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塚田一郎#21
○塚田委員長 次に、階猛君。
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階猛#22
○階委員 立憲民主党の階猛です。
 今国会から、立憲民主党のネクスト財務金融大臣を務めることになりました。
 第二次安倍政権以来のいわゆるアベノミクスにより、我が国の財政運営と金融政策は全く節度とけじめがなくなり、勤勉な中間層を細らせ、未来世代に負の遺産を積み重ねてきました。現在の急激な円安は、我が国の将来に対する警鐘だと受け止めるべきです。
 まさに国難ともいうべき状況を打開するため、私たちは、客観的な事実と論理に基づいて、追及すべき責任を追及し、提言すべき政策を提言してまいります。鈴木財務・金融大臣を始め、政府、日銀関係の皆様、そして各党各会派の委員の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 早速質問に移ります。
 委員のお手元にある資料、一ページ目を御覧になってください。先日のテレビ入りの私の質疑で、私は、黒田日銀総裁の二%の物価安定目標の達成時期が、当初二年だったにもかかわらず、見通しがことごとく外れ、今に至っているということ、それから約十年たって、今ようやく物価が二%を超えてくると、今度は賃金の上昇が足りないと言って、相変わらず異次元金融緩和を継続しているところ、黒田総裁は、就任当初は、物価だけ上がって賃金が上がらないということはないと言っていたことを指摘しました。
 ところが、黒田総裁は、私の指摘とは全く関係ない話を始め、挙げ句の果てに、御指摘のような、量的・質的金融緩和が全く失敗したというのは事実に反するという答弁をしました。
 意図的に論点をずらして時間を稼いだのであれば、私の質問権の侵害です。意図的でなければ、撤回して謝罪すべきです。黒田総裁、いかがですか。
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黒田東彦#23
○黒田参考人 御指摘の委員会では、委員から、量的・質的金融緩和導入以降、物価が日本銀行の見通しどおりには上昇してこなかったのではないかという御指摘をいただいたものと承知しております。
 私としては、これが、量的・質的金融緩和が所期の効果を発揮していないのではないかという御指摘と受け止めまして、量的・質的金融緩和が全く失敗したというのは事実に反するという答弁を申し上げました。
 確かに、量的・質的金融緩和を導入して以来、デフレという状況ではなくなり、ベアも復活し、成長も戻り、雇用も拡大したことは事実ですけれども、二%の物価安定目標を達成していないということは御指摘のとおりであります。
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階猛#24
○階委員 全く私の話を曲解して、私は、見通しが外れてきた、そして大幅に外れたことが続いて、最後のところでは、今度は、物価が上がってきたんだけれども、賃金が上がらないから更に金融緩和を続ける、目標を達成していないというお話だったんですが、これは当初の黒田総裁の話とは違うんじゃないかということを言いました。
 なぜなら、四ページの右隅に書いていますとおり、黒田総裁は就任当初、恐らくどのような経済モデルで計算しても、物価だけ上がって賃金が上がらないということにはならないというふうにおっしゃっていたからです。
 こういうことを踏まえて、黒田総裁、さすがに、自分の言ったことがことごとく外れ、過去に言ったことを翻すような無責任なやり方では、日銀総裁にふさわしくないのではないかというふうに申し上げたわけです。
 今のようなお話を聞いていると、聞く力もないですし、意味のない話をやはり延々としていく、そうした力の強さだけは感じられるということで、そうした姿勢が今の我が国の状況をもたらしたんだというふうに思いました。やはり、これから金融政策を正常化したり柔軟化したりする上で、黒田総裁には辞めていただくしかないと思っています。
 黒田総裁、前回もお尋ねしましたけれども、今も辞任しないという考えに変わりはないですか。お答えください。
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黒田東彦#25
○黒田参考人 変わりはありません。
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階猛#26
○階委員 極めて残念なことです。
 そこで、最初に申し上げましたとおり、黒田総裁は、私の指摘に対してこんなことを言われたわけですね。量的・質的金融緩和が全く失敗したというのは事実に反するということを言っていました。全く失敗したと私も言っていませんけれども、黒田総裁は図らずも、全く失敗したというのは事実に反するというふうにおっしゃっていますから、何らかの失敗はあったという立場なんだと思います。
 そのような失敗の中で最たるものが何かといえば、日銀が、超低金利と、これを維持するために国債を無制限に買い入れるオペレーションを続けてきたことによる財政規律の喪失だと私は考えています。
 これに関して、皆様の資料、二ページ目を御覧になってください。これは平成以降の補正予算の推移を見たものです。御覧になっていただければ分かるとおり、令和になって急増しているわけです。急増した三本の棒グラフ、最初の一本目、これは、コロナ対応で、ある意味やむを得なかったと思いますけれども、その後も三十兆円以上、年度を通してですけれども三十兆円以上、今年度はまだこれから審議ですけれども、これが通れば三十兆円以上ということになるわけです。
 振り返ってみますと、平成の時代、目立つのは、一九九八年から九九年度にかけて、小渕内閣で、金融危機への対応で補正予算を積み増した、それから二〇〇九年度の麻生内閣では、リーマン・ショックへの対応のために補正予算を積み増した、それから我々の政権のとき、二〇一一年度の東日本大震災の復旧復興のために補正予算を積み増した、それから二〇一二年度、これは第二次安倍政権発足直後ですけれども、アベノミクス第二の矢である積極財政実行のために補正予算を積んだ、こういったところが目立つわけですけれども、ただ、そんな頻繁に多額の補正予算は積んでいませんし、また、積んだといっても、今のやり方に比べればかなり小さいものなんです。
 こうした今の異常な、巨額に上る補正予算、そもそも、財政法二十九条で、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費について認められるのが補正予算であります。この補正予算、昨年度は多額の使い残しが生じていて、私は財政法違反の疑いもあると考えています。このような補正予算が膨張してきた背景には、政府が超低金利で際限なく国債発行ができる環境を日銀が長きにわたってつくってきた、これがあると思っております。財務大臣の見解を伺います。
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鈴木俊一#27
○鈴木国務大臣 階先生から補正予算が膨張を続ける理由について問われたわけでございますが、補正予算でございますけれども、国民の命や暮らしを守るために、危機に必要な財政出動、これをちゅうちょなく行わなければならないという立場から補正予算を組ませていただいているところでございます。
 新型コロナや足下の物価高騰に対しまして、これまでにない規模の補正予算により対応してきたところでありますが、それによりまして、近年の補正予算の規模が増大して、財政状況がより一層厳しさを増しているということは事実でございます。
 必要なものに財政出動をしなければならない、それによって国民の命や暮らしを守るということは、これは必要なことでございますけれども、やはり、一方において、財政は国の信頼の礎でありますので、財政健全化の旗、これはしっかりと掲げ続けなければならないと思っております。
 まずは足下の物価高への対応をする、そして日本経済の再生に全力で当たる、それとともに財政健全化に向けて取り組んでいく、こういう基本的な立場にあるということを申し上げたいと思います。
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階猛#28
○階委員 もう一度伺います。私は、補正予算膨張の大きな理由として日銀の金融政策があると思っていますが、その点について、財務大臣はいかがお考えでしょうか。
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鈴木俊一#29
○鈴木国務大臣 日銀の金融政策、これは日銀の独自性に任されるものでありますが、それによって財政が、財源がと申しますか、そうしたものが得やすくなるからということではない。何かそれによって財政規律が緩んで、ゆるゆるの中で額が増している、そういうことではなくて、やはり、その時々の補正予算といいますものは、先ほど先生からも御指摘がございましたとおり、当初の予算で予測できなかったようなもの、特に緊要なものについて措置をするということでありまして、いずれの場合も、必要なものの施策を積み上げた中でこのような形として額になってきたんだ、そのように判断しております。
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