農林水産委員会

2023-03-15 衆議院 全103発言

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会議録情報#0
令和五年三月十五日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 笹川 博義君
   理事 あべ 俊子君 理事 武部  新君
   理事 若林 健太君 理事 渡辺 孝一君
   理事 近藤 和也君 理事 緑川 貴士君
   理事 足立 康史君 理事 庄子 賢一君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      伊東 良孝君    泉田 裕彦君
      上田 英俊君    江藤  拓君
      加藤 竜祥君    神田 潤一君
      小寺 裕雄君    坂本 哲志君
      高鳥 修一君    橘 慶一郎君
      中曽根康隆君    西野 太亮君
      平沼正二郎君    細田 健一君
      宮下 一郎君    保岡 宏武君
      山口  晋君    梅谷  守君
      金子 恵美君    神谷  裕君
      小山 展弘君    佐藤 公治君
      山田 勝彦君    渡辺  創君
      池畑浩太朗君    掘井 健智君
      稲津  久君    角田 秀穂君
      山崎 正恭君    長友 慎治君
      田村 貴昭君    北神 圭朗君
      仁木 博文君
    …………………………………
   農林水産大臣       野村 哲郎君
   財務副大臣        秋野 公造君
   農林水産副大臣      野中  厚君
   農林水産大臣政務官    角田 秀穂君
   政府参考人
   (財務省大臣官房総括審議官)           奥  達雄君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         高橋 孝雄君
   政府参考人
   (水産庁長官)      神谷  崇君
   政府参考人
   (水産庁次長)      安東  隆君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術参事官)         遠藤 仁彦君
   農林水産委員会専門員   飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十五日
 辞任         補欠選任
  上田 英俊君     橘 慶一郎君
  宮路 拓馬君     中曽根康隆君
  金子 恵美君     神谷  裕君
  稲津  久君     山崎 正恭君
  北神 圭朗君     仁木 博文君
同日
 辞任         補欠選任
  橘 慶一郎君     上田 英俊君
  中曽根康隆君     宮路 拓馬君
  神谷  裕君     金子 恵美君
  山崎 正恭君     稲津  久君
  仁木 博文君     北神 圭朗君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)
     ――――◇―――――
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笹川博義#1
○笹川委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官高橋孝雄君、水産庁長官神谷崇君、水産庁次長安東隆君、財務省大臣官房総括審議官奥達雄君、国土交通省大臣官房技術参事官遠藤仁彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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笹川博義#2
○笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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笹川博義#3
○笹川委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。緑川貴士君。
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緑川貴士#4
○緑川委員 皆様、おはようございます。立憲民主党・無所属の緑川貴士です。
 野村大臣、そして役所の皆様、本日は衆参双方で審議がいろいろと忙しい中でまた御審議いただくことを、感謝を申し上げたいというふうに思います。今日はよろしくお願いいたします。
 議題となっているのは、日本政策金融公庫の貸付業務の特例として、水産加工業者が製造加工施設を整備した場合などに長期で低利の資金の貸付けを受けることができる、その期限を五年延長する法改正であります。
 加工原料にしていた水産物が、例えば、今、中国など旺盛な需要のある国に買い負けをしてしまって輸入物が確保できない、あるいは国内産でも水揚げ量が減って確保ができない、そうした場合などには、原料をほかの水産物に切り替えて、それに対応した施設整備を低利融資で後押しをするということには私は意義があるというふうに思っていますが、一方で、この融資の対象である魚種というものが限られています。
 それを選んでいる基準、そして、その基準を設けているのはなぜなんでしょうか。
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神谷崇#5
○神谷政府参考人 お答えいたします。
 水産加工資金につきましては、指定水産動植物については全国の生産量、未利用又は利用の程度が低い水産動植物につきましては県別の生産量及び全国の産出額を勘案して、その対象となる種を選定しております。
 これは、相当量が利用されている指定水産動植物を原材料とする水産加工品の製造などを促進し、水産加工品の安定供給を図るとともに、未利用又は利用の程度が低い水産動植物を原材料とする水産加工品の製造などを促進し、水産資源の有効な利用の促進を図るという目的を背景とするものでございます。
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緑川貴士#6
○緑川委員 今、神谷長官からおっしゃっていただいた、水産加工品の安定的な供給、それに資するというお話がございました。
 まず、全体の話としては、水産庁が今資源評価しているのは、その魚は百九十二種あります。今回の法改正で、今の、現行制度の対象魚種になっているのは、多獲性の魚種、あるいは低利用、未利用の魚種、合わせて三十一種類であるというふうに伺っております。つまり、百九十二のうちの三十一の種類ということで、極めて限定的な、一部の対象魚種になっていると言わざるを得ないですし、水産加工品の安定的な供給に資するという観点からは、むしろ、様々な水産物を加工できるように資金を活用できる、そんな制度の方が私は望ましいというふうに思います。
 制度の対象は、水産庁の言う相当程度の生産量、あるいは低・未利用魚種なら都道府県別に見て遜色のない生産量のある魚種、これは五年ごとに、法改正ごとにその対象というものは、一部なんですけれども、変わってまいりました。この対象魚種とするかどうかについては、これは水産庁のみだけで最終的に決めるのではなくて、財務省との、省庁間の協議で決まるということで、この関係している財務省にもお尋ねをしたいと思います。
 コスト対策として加工原料の切替え、あるいは、今、気候変動、海洋の変動なども指摘されている中で、これまで捕れていた魚が捕れなくなっている、一方で、これまで捕れなかった魚が最近は捕れるようになっている。そういう、場合によっては対象になっていないような魚を加工原料として切り替えるための施設整備の需要があると思いますし、これからも出てくると思います。
 その原料の切替えが柔軟にできるように、余り対象をこの時点で限定せずに、選択肢を広く持っておく必要性について、どのようにお考えでしょうか。
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秋野公造#7
○秋野副大臣 日本公庫の貸付制度の見直しに当たっては、まずは制度所管省庁において政策的必要性等の観点からその改正内容を検討して、私たち財務省に対して要求をするということになってございます。
 財務省においては、その要求を踏まえて、民業補完性や、必要な貸付財源、金利引下げ財源が確保されるかといった観点から、貸付制度の改正が適当かどうかの確認を行っているところであります。
 その上で、御指摘の、日本公庫の水産加工資金につきましては、令和五年度貸付条件改定の要求において、水産庁との協議を経て、加工材料指定魚種の一部拡充を含めた見直しを、要求どおり認めているところでございます。
 財務省としては、今後とも、貸付制度の見直しの要求があった場合には、適切に検討してまいりたいと考えてございます。
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緑川貴士#8
○緑川委員 財務省に引き続き問いたいと思うんですけれども、水産庁の、よく担当の方ともお話をしますと、これはできるなら、やはり今、三十一の魚種しかないわけなんですね、現行では。これまでも、そのぐらいの規模でしか対象というものは決まっていませんでした。ただ、よくよくお話をすると、この対象魚種というのは本当はもっと広げていきたいというのが本音なんだ、ただ、それを出すことができない、協議の中では財務省から一定のラインを求められるんだ、こういうお話もあるんですけれども、財務省として、これはどのように捉えていらっしゃいますか。
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秋野公造#9
○秋野副大臣 農水省、水産庁から具体的な御相談をいただいた場合には、制度の趣旨などに照らして、関係当局でよく相談をしてまいりたいと存じます。
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緑川貴士#10
○緑川委員 まずは、この協議の中で、今回の法律に直接一義的に責任を持つのは水産庁でありますけれども、やはり水産庁でまずは決めていただくというようなスタンスで財務省の方はお話をされますけれども、例えば、水産庁が様々な、これからいろいろな気候変動とか、あるいは魚種が、取れ高が上がっていないものを、一方で捕れるようになっている魚もやはり重視したい。様々な魚種を確認した上で、財務省とのルールの中での基準に照らして、これは対象を広げても問題ないんだということに対して、財務省はそれを尊重して、その意思を、決定を曲げずに、そこは協議の中で進めていくという認識でよろしいですか。
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秋野公造#11
○秋野副大臣 指定基準及びそれに照らしてどの魚種を指定するべきかについては、水産庁で検討するべきものでございまして、それ自体について財務省が協議を受けているものではございません。
 その意味では、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、農水省、水産庁から具体的な相談をいただいた場合には、制度の趣旨などに照らして、関係当局でよく相談をしていきたいと思います。
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緑川貴士#12
○緑川委員 例えば、一つの協議の中のルールとしてお話を聞いたのは、今回の改正の中で、次の対象魚種を選ぶというお話の中で、今、直近の生産量ということを基準にすると。それは、過去五年間、直近の五年間、例えば今回でいえば二〇一六年から二〇二〇年の間の生産量の平均を取って、それと、二〇一八年時点で過去の基準も踏まえたもの、その基準と比較をして、それで生産量の平均が下回っていれば対象から外れるし、それが上回っていれば対象から引き続き継続ということになっていくということを伺いましたが、そのルールの下で進んでいるということでよろしいですか。
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秋野公造#13
○秋野副大臣 繰り返しになりますけれども、農水省や水産庁から具体的な相談をいただいた場合に、制度の趣旨などに照らして、関係当局でよく相談をしていきます。
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緑川貴士#14
○緑川委員 同じような繰り返しの御答弁で時間を進めるわけにはいかないんですが。
 例えば、今お配りしている資料を御覧いただきたいんですが、対象魚種の一つのハタハタの生産量を見ていただきたいんですけれども、現行制度の対象になっているハタハタなんですけれども、特に資料の二枚目の、2の方の、西日本を中心に分布しているハタハタの西部系群の方が分かりやすいんですが、五年間という期間で見たときに、皆さん御覧いただきたいんですけれども、多く捕れている年とそうでない年には結構なばらつきがあるわけですよね。漁獲が相当多い年もあるのに、その平均を取った結果、ぎりぎり基準に達していないからといって、平均を取ったばかりに、仮に対象から外れるということになるとすれば、やはり不合理な線引きではないかというふうに考えてしまいます。
 魚種の線引きが求められている。やはり、対象を、極端な話、全部これを対象にするわけにはいかないという水産庁の苦渋の基準、そういう線引きのように見えるわけなんですね。これといった基準をつくれない、でも、理由づけをやはりしていかなければ、なかなか認めてもらえない、協議というものがあるんだ、こういう、水産庁の、ある種、悩ましさというものを感じているわけであります。
 水産庁の神谷長官にもお伺いをしたいと思いますが、現行制度のこの五年間では、融資の実績を見ると、件数、そして貸付けの額共に、過去よりも下がる傾向にあります。コロナ禍で資金繰りが悪化をしている、施設整備の余力がないといったことも要因になっているということですから、当然、融資の利用が今回なかった魚種、そんな魚種もあるわけなんですね。
 ただ、本当はコロナがなければ活用したかった、コロナの影響があったから今回は見送ったというケースが当然にあると思います。五年間で利用がなかったからといって、やはりこの基準を基に除外をせずに維持しておくべきでありますし、対象を維持したり広げること自体に予算がかかるというわけではないと思います。
 融資の一件一件も、これを見ると、一億円を超えるような大口のものばかりではありません。中小の水産加工業者の、そうした支援をするための融資であります。既存の施設を改良する際に、少額の設備投資でも対応できる場合があると思います。低利の対象を広げれば、少額の施設整備の細かい需要も喚起することができる。この対象をもっと広げれば、それだけ間口も広がるわけですから、利用したい方がそれだけ増えていく傾向に持っていけるというふうに思います。
 現場のきめ細やかなニーズにも対応していく、そういう観点で、この対象魚種を広げる方向で、長官、この協議に臨んでいただきたいというふうに思っていますが、いかがでしょうか。
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神谷崇#15
○神谷政府参考人 お答えいたします。
 水産加工資金法は、委員も御承知のように、二百海里水域の設定に伴う水産加工品の原材料の供給事情の著しい変化に対応し、水産加工品の安定的な供給を確保するための臨時措置として創設されたものでございまして、本法が政策金融のいわば深掘り的措置であることに鑑みますと、政策的優先度が高いと認められる範囲の魚種を対象としてきたところでございます。
 一方、水産加工資金では、五年間の期間内に最大限の効果を上げるために、臨機応変に貸付条件を見直せるよう、具体的な内容は政令以下で定める仕組みとなっておりますので、加工原料の多様化などの状況に応じて、対象魚種についても随時検討してまいります。
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緑川貴士#16
○緑川委員 やはり、この五年を見ると、特にコロナという特殊な事情があるにせよ、この五年間で見た場合には、貸付けの実績というものは下がっている。つまり、貸し付けられる余力というものも、ゆとりがあることも踏まえて、次の協議にしっかりと、まず水産庁として、加工業者の支援、しっかりときめ細かいニーズに対応するという御認識、そうした意識で、僭越ですけれども、しっかりと臨んでいただきたいというふうに思っております。
 時間がありませんので、残りの質疑もしっかりお話を聞きたいと思っております。
 水産庁としては全魚種を対象にしたいという、その思いが私は本音であるというふうに思っております。何といっても、食用の魚介類の七割という、消費の七割が水産加工に向けられているわけですから、水産物の付加価値を高めるという加工業、非常に重要なものであるというふうに捉えております。水産物の付加価値をやはり高めるために、そして低利融資の対象魚種は広く取っておいて、どの魚種を活用していくか、厳しい線引きをせずに、中小の現場をお支えいただきたいというふうに思います。
 現場で確保できる加工原料となる水産物は、やはり海水温の近年の上昇、周期的な資源変動、いわゆるレジームシフトというような環境的な要因であったり、あるいは、小さな魚、市場に出回らないような、市場価値が低い間に捕ってしまう、そうしたことで環境にも影響を与えてしまう、いわゆる成長乱獲といった人為的な要因なども、様々、資源量の減少については指摘をされていますが、こうした、複合的に影響して水揚げ量が安定しない、その時々で手に入りやすい加工原料というものをやはり多様化する、多様化していくという視点で考えていかなければならないというふうに思います。
 例えば、加工施設を見ても、これは魚種ごとにやはり細かい施設というものがあります。ただ、これからを考えると、なるべくコストをかけないでシンプルに、一つの製造加工施設だけでなるべく収まるように、多くの種類の魚を処理できるような施設に整備していくという視点も大切だと思います。
 魚を例えば三枚に下ろすフィレマシンというものがありますが、中型から大型サイズの魚、タイ、ブリ、カツオ、マダラなどを一括で処理できるタイプがあります。そういう、魚の大きさや形状が変わっても、人の調整なしで的確に対応していく、魚の骨を、中骨を自動的に取って三枚に下ろす、しかも、さばくごとに刃物はすぐに洗浄される、ですので、洗う手間がない、人が一々洗う必要がないということで、導入経費はかかっても省力化することができる。作業のコストを抑えれば、しっかり元は取れるというふうに思います。
 こういう施設整備を促していくということが今後の水産加工経営の安定につながっていくというふうに考えていますが、御見解はいかがでしょうか。
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神谷崇#17
○神谷政府参考人 お答えいたします。
 水産加工業におきましては、加工原材料である魚種ごとに、利用できる加工機器が異なるのが一般的ではございますが、一部の機器によっては、複数魚種に対応可能なものもございます。
 水産加工資金においては、水産加工業者が行う新商品の開発や、原材料の転換などを行う場合に、施設整備などに対して融資を行っており、具体的には、サバ、イワシを加工する、委員も御指摘されましたフィレマシンや、アジ、イワシの選別機などについても融資実績がございます。
 今後とも、加工施設の技術の進歩に応じて、水産加工業者が必要とする施設の導入を支援してまいる所存でございます。
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緑川貴士#18
○緑川委員 水産加工計画、水産計画の中にも、そうした原料の切替えに伴う様々な機械、設備に対する導入などもあるというふうに聞いております。この様々な事業も活用して、そして周知が大切だと思います。この長きにわたる水産加工融資法についても、まだまだそれが認知されていないという部分もあると思いますから、やはり水産加工に係る様々な制度をもう少し分かりやすく現場の方に、例えば原材料の切替え、多様化についてはこういうメニューがありますというような形で、是非、現場に分かりやすく御説明、お知らせをいただきたいというふうに思っております。せっかくの事業が、予算執行率が悪ければもったいないことだというふうに思っておりますので、是非進めていただきたいというふうに思います。
 ハタハタの質問ということをちょっと考えておるんですが、その前に、非食用の水産加工品として、今、養殖魚向けの飼料というものがあります。養殖魚の餌の一つに配合飼料があるんですが、これは魚粉などだけではないんですね、様々なものが飼料として使われています。魚粉に代わる、また飼料原料が多くなっているものとして、大豆やトウモロコシ、菜種といった植物性の原料のほか、鳥肉とか、また鶏の羽根なども原料とした配合飼料などもあります。魚粉が値上がりをしている状況の中で、やはり業者としては可能な限り魚粉の割合を少なくしたいと、こういう極力魚粉を使わない、低魚粉の飼料を作っているところもあります。
 そこで、水産加工というのは、やはり水産物を使ったものでありますから、これが、原料がどのぐらいの割合まで使われれば水産加工なのか、あるいは、魚粉が一%でも入っていれば水産加工と言えるのか、そういう基準が非常に曖昧になってきている部分があると思います。その基準は、いかがお考えでしょうか。
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野村哲郎#19
○野村国務大臣 お答えを申し上げたいと思いますが、今御質問のありました、どのぐらいの含有率によるものかという御質問だと思いますが、法令上は、食用、非食用を含め、原材料となる水産動植物の含有率に係る規定はございません。
 一方で、例えば水産動植物の含有率が相当程度に低い場合等には、製品の実態を総合的に判断して、社会通念上、水産加工品に該当するか否かについて、これは公庫の方で判断をしていくということになろうかと思います。
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緑川貴士#20
○緑川委員 要は明確なものがないということで、水産庁からもお話を聞いても、社会通念上とか常識的な範囲でということで、今や常識にとらわれない餌づくりというものもやはりあるわけなんですね。養殖魚に与える飼料の需要というものは、今や養殖業は漁業生産額の四割を占めておりますから、その需要はますます高まっていきます。地域に根差していく、そういう中小の加工現場の取組、知恵を絞る、いろいろな原料を使うことは大事ですけれども、水産加工という基準は明確にしておくべきではないかと思いますので、御検討をお願いしたいと思います。
 ハタハタの資源量に対する国の認識についてお伺いしたいと思いますが、資料を再びまた御覧をいただきます。
 大まかには、資料の1が青森から富山沖までの沿岸五県の北日本を中心とする北部系群です。資料の2は石川から島根までの沿岸六県の西日本を中心とする西部系群、この二つに区分されています。
 漁獲量なんですが、例えば資料1の、私の地元秋田は赤い棒グラフなんですが、北部系群の主産地です。一九六〇年代に、御覧になるように二万トン余りを記録したんですが、グラフのように、七〇年代後半には一万トンを割り込んで、それから急速に減って、九一年には過去最低の、桁違いです、七十一トンにまで落ち込みました。資源が枯渇しないように、県としては、その翌年の九二年から三年間、漁業者が自主的に全面禁漁に踏み切りました。解禁後は、漁獲量に上限を定めて資源管理に取り組んで、しばらくは回復傾向にありましたが、再び、近年、減少が加速して、一千トンを割り込んだかと思えば、その後、六百トン、四百トン、そしてこの冬は二百トンにも届かず、禁漁明けの九五年に次ぐ記録的な不漁となりました。
 やはり漁業者の高齢化もあって、ハタハタを捕る網の数自体が減っているということで、これまでの漁獲規制を見直して、操業日数で漁獲を管理する入口規制に切り替えたりとか、あるいは、幼魚を逃がして中型以上のハタハタを効率よく捕るために、定置網や底引き網の網の目を広げる漁具の改良なども進めてきたんですが、資源に配慮して抑制的に設定している漁獲目標にさえ届かない、そんな数字が続いています。
 国の資源評価では、北部系群は資源水準が低位で、資源の回復状況が横ばいというふうに評価していますが、主産地である秋田の漁獲状況も踏まえて、この資源が低水準で、なかなか回復が進んでいないとする要因、水産庁としてどのようにお考えでしょうか。
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神谷崇#21
○神谷政府参考人 お答えいたします。
 委員からの配付資料の1にございますように、一九七〇年代後半からの急激な漁獲の落ち込みというのは、明らかに過剰漁獲によるものであったと認識しております。
 一方で、二〇一〇年以降の漁獲の落ち込みでございますが、これは様々な要因が考えられますし、今の努力量規制というのが適切なのかどうかというのも、もう一度判断してみないといけないところではありますが、一つ、最近の兆候として出ておりますのは、日本海のハタハタ資源というのは、元々水深十メートルぐらいの浅いところで産卵するわけでございますが、これが最近、水深が百五十とか二百メートル程度の深いところでしか産卵しないような事例も生じております。
 そういった、本来、産卵場でない場所で産卵するようなことが起こりまして、秋田県の水産振興センターによりますと、調査で採集される稚魚の数が非常に減少しているというような結果も得られておりますので、海洋環境の変化というものが稚魚の生き残りに悪影響を及ぼしている可能性も指摘されております。
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緑川貴士#22
○緑川委員 やはり長年の漁獲の中でも、明らかになってきている科学的な分析というものが出てきているわけですね。それに応じた対応というものが求められると思いますし、国としてやはり考えていかなければならない。
 一歳から二歳のときに広く回遊して、秋田県の沿岸で生まれた魚の一部が兵庫や鳥取でも漁獲されていると言われていますし、北部系群のハタハタでも、島根の隠岐諸島付近まで回遊しているといった研究成果も発表されています。こうしたことを考えると、一つの県だけで資源管理に取り組むというのは非常に難しいです。二十五年以上にわたって独自の枠組みをつくって、県、漁業者共に思いを持って管理してきた魚でありますが、今、厳しい現状にあります。
 この複数の県をまたぐ魚ということを考えて、国が主導して、資源全体をカバーできるように規制の枠組みを考えていく時期に来ているのかというふうに思いますが、大臣、最後に御所見を伺いたいと思います。
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野村哲郎#23
○野村国務大臣 委員から御提出の資料を見ますと、本当にもう激減しているという状況でございまして、今お話のありました資源管理措置をやっておりますのは関係四県で、あと、ほかの県に回遊しているということになっていくんだろうと思いますが、こういったようなことを、関係の行政機関あるいは試験研究機関等とも十分検討させていただきたいと思います。
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緑川貴士#24
○緑川委員 御答弁ありがとうございました。
 また議論させていただきます。
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笹川博義#25
○笹川委員長 次に、山田勝彦君。
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山田勝彦#26
○山田(勝)委員 立憲民主党、長崎二区の山田勝彦です。どうぞよろしくお願いいたします。
 水産加工業施設改良資金融通臨時措置法、現状の厳しい水産現場の状況から、引き続き、水産加工業者向け、長期の、そして低金利の融資が継続されるのは当然であろうという私も立場です。
 その上で、昭和五十三年から融資実績があるようですが、そもそも、なぜこの融資制度は始まったのでしょうか。お答えください。
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神谷崇#27
○神谷政府参考人 お答えいたします。
 水産加工資金法は、国連海洋法条約の設定に伴う二百海里水域の設立によりまして、日本漁船が外国水域から締め出されるという事情が生じ、水産加工品の原材料の供給事情の著しい変化が生じ、これに対応するために、魚種転換などに伴う設備投資を支援し、水産加工品の安定的な供給を確保するために、昭和五十二年に臨時措置として創設された経緯でございます。
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山田勝彦#28
○山田(勝)委員 ありがとうございます。
 水産庁の資料によれば、水産加工業者の皆様が直面している課題、原材料の確保が困難、六八・二%、売上高、利益率の低下、六四・五%が挙げられています。問題の本質は、水産加工業者の皆様の経営状況が大変厳しい、そういう状況に置かれているということだと思っております。
 資料一を御覧ください。
 漁業生産量、約四十年前のピーク時から三分の一ほど、現在激減しています。さらに、漁業就業者も御覧のとおり大幅に減少しています。地方や島の基幹産業である漁業の担い手が不足しており、地方や島の人口減少が加速している大きな要因となっています。海洋国家日本にとっても、漁業の衰退は深刻な状況であると受け止めるべきだと考えます。
 野村大臣、なぜ我が国の漁業はこのような状況に陥ってしまっているのでしょうか。
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野村哲郎#29
○野村国務大臣 お答えを申し上げたいと思います。
 今、漁業生産量の減少はなぜか、こういった御質問だったと思いますが、一つは、各国の排他的経済水域の設定による我が国漁船の操業可能な海外漁場の縮小が一つございます。
 それから二つ目は、マイワシの漁獲量の大幅な減少、これは、ピーク時にはマイワシだけで四百万トンを超えていた時代もあるわけでありますが、現在、二〇二一年で漁獲の総量が四百二十万トンですから、マイワシだけでもこんなにも減ったということが二つ目であります。
 それから三つ目は、地球温暖化等を背景にした海洋環境の変化が挙げられる、こんなふうに分析をしているところでございます。
 もう一方の、漁業就業者の人口でありますけれども、これは、漁獲量ピーク時の四十三万九千人から、二一年には十二万九千人で、七一%の減少になっているところでございます。
 漁業就業者の減少の要因につきましては、委員ももう御承知のとおりだと思いますが、先ほどの、生産量の減少に伴う産業規模の縮小がまず一つ挙げられます。それからもう一つは、急激な少子化、少子高齢化の進展に伴います若年就業者の減少、それからもう一つは、高齢者のリタイア、これは農業ほどじゃないんですけれども、漁業者のリタイアということが言われると思います。
 我が国の漁業が持続的に発展していくためには、水産資源の適切な管理と利用を確保するとともに、さらに、新規就業者の確保とその定着を図ることが重要だという認識は十分いたしておりますので、資源管理の徹底と、それからもう一つは、経営体育成総合支援事業などによります漁業就業者の確保を図ってまいりたい、このように考えておるところでございます。
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