外務委員会

2023-11-10 衆議院 全271発言

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会議録情報#0
令和五年十一月十日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 勝俣 孝明君
   理事 小田原 潔君 理事 城内  実君
   理事 中川 郁子君 理事 藤井比早之君
   理事 青山 大人君 理事 源馬謙太郎君
   理事 青柳 仁士君 理事 竹内  譲君
      上杉謙太郎君    金子 俊平君
      黄川田仁志君    高村 正大君
      塩谷  立君    島尻安伊子君
      鈴木 貴子君    中曽根康隆君
      林  芳正君    平沢 勝栄君
      古川 直季君    穂坂  泰君
      本田 太郎君    宮路 拓馬君
      篠原  豪君    鈴木 庸介君
      松原  仁君    渡辺  創君
      池畑浩太朗君    和田有一朗君
      金城 泰邦君    鈴木  敦君
      穀田 恵二君    吉良 州司君
    …………………………………
   外務大臣         上川 陽子君
   外務副大臣        辻  清人君
   防衛副大臣        宮澤 博行君
   外務大臣政務官      高村 正大君
   外務大臣政務官      穂坂  泰君
   財務大臣政務官      瀬戸 隆一君
   厚生労働大臣政務官    塩崎 彰久君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  須藤 明夫君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  萬浪  学君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  齋藤  敦君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房国際文化交流審議官)       金井 正彰君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 石月 英雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岩本 桂一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 池上 正喜君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 日下部英紀君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局長)            河邉 賢裕君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            長岡 寛介君
   政府参考人
   (外務省国際協力局長)  遠藤 和也君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    安藤 俊英君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房生産振興審議官)       佐藤  紳君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局通商機構部長)       柏原 恭子君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     猪狩 克朗君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 安藤 敦史君
   外務委員会専門員     大野雄一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     本田 太郎君
  深澤 陽一君     金子 俊平君
  穂坂  泰君     古川 直季君
  鈴木 庸介君     渡辺  創君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 俊平君     中曽根康隆君
  古川 直季君     穂坂  泰君
  本田 太郎君     上杉謙太郎君
  渡辺  創君     鈴木 庸介君
同日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     深澤 陽一君
    ―――――――――――――
十一月十日
 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定へのグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の加入に関する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定へのグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の加入に関する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
 国際情勢に関する件
     ――――◇―――――
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勝俣孝明#1
○勝俣委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長志水史雄君、大臣官房国際文化交流審議官金井正彰君、大臣官房審議官石月英雄君、大臣官房審議官岩本桂一君、大臣官房審議官池上正喜君、大臣官房審議官日下部英紀君、総合外交政策局長河邉賢裕君、中東アフリカ局長長岡寛介君、国際協力局長遠藤和也君、領事局長安藤俊英君、内閣官房内閣審議官須藤明夫君、内閣審議官萬浪学君、内閣参事官齋藤敦君、農林水産省大臣官房生産振興審議官佐藤紳君、経済産業省通商政策局通商機構部長柏原恭子君、貿易経済協力局貿易管理部長猪狩克朗君、防衛省防衛政策局次長安藤敦史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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勝俣孝明#2
○勝俣委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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勝俣孝明#3
○勝俣委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。黄川田仁志君。
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黄川田仁志#4
○黄川田委員 自民党の黄川田仁志です。
 自民党を代表し、質問いたします。時間もないので、いろいろと持論も述べたいところでございますが、要点を端的に質問させていただきたいと思います。
 上川大臣は、先週、二日から五日にかけて、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンを訪問しました。その後、帰国してすぐの七日から八日にかけては、G7外相会合の議長を務め、共同声明をまとめられました。この十日間、大変お疲れであったと思います。どうもお疲れさまでございました。中東の新たな危機に対して、上川大臣の行動力に敬意を表します。
 そこで、上川大臣、今回の中東訪問とG7外相会合の成果について御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
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上川陽子#5
○上川国務大臣 おはようございます。
 今般、イスラエル、パレスチナ及びヨルダンを訪問いたしました。各国のカウンターパート等に対しまして、日本の立場を直接伝えるとともに、深刻化の一途をたどっているガザ地区の人道状況の改善、事態の早期鎮静化につきまして、直接働きかけを行いました。
 各会談におきましては、先方からそれぞれの立場に基づく発言があった上で、人道状況の改善の必要性、また事態の早期鎮静化に向けて連携していくということを確認したところでございます。
 また、私の中東訪問の直後に行われましたG7外相会合におきましては、十月七日のハマス等によるテロ攻撃以降初めてとなる対面によりましての会合でありまして、G7各外相による中東訪問等も踏まえ、まさに膝を突き合わせて突っ込んだ議論を行うことができました。
 その結果、G7として、ハマス等のテロ攻撃を断固として非難した上で、ガザにおける人道危機に対応するための緊急の行動を取る必要があること、人道支援を促進するための人道的休止や人道回廊を支持すること等を確認いたしました。
 同時に、ガザの持続可能で長期的な解決に取り組むことや、二国家解決が公正で、永続的で、安全な平和への唯一の道であること等を確認したところでございます。
 これらの点を含めまして、G7として初めて今般の事態に関する一致したメッセージを文書の形でまとめることができたことは、国際社会においてG7が責任ある役割を果たすという観点からも、また、本年のG7議長国としての務めを果たすという観点からも、重要な成果となったと考えております。
 その後、G7各国はこの実現に向けて努力を継続しておりまして、イスラエル側において一定の動きがあると承知しております。
 事態は予断を許しませんが、我が国としては、G7を始め、各国、国際機関との間で緊密に意思疎通を行い、人道状況の改善や事態の早期鎮静化等に向けて外交努力を粘り強く続けてまいる所存でございます。
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黄川田仁志#6
○黄川田委員 上川大臣の中東訪問をてこにして、G7が一致して共通のメッセージを発出できたことは成果があったと思います。特に、人道的休止及び人道回廊を支持したことは非常にすばらしかったと思います。そして、本日未明には、イスラエル軍がガザ北部で、住民避難のため、一日四時間の戦闘休止時間を設けるとの報道がされております。
 今、上川大臣がおっしゃったように、この実行においてはより一層の努力が必要になってくると思います。この戦闘休止が人道改善にとって必要な期間続くよう、他の欧米諸国と異なった独自の立場を取ってきた日本政府、外務省には、イスラエルだけでなく、ハマスの方にも戦闘を休止するよう、またテロ行為、攻撃をやめるよう、ハマスに影響力のある中東諸国と積極的に対話をお願いしたいと思います。
 そして、上川大臣の中東訪問の際に、イスラエルで、ハマスの攻撃で被害を受けた方や人質になっている方の御家族、さらに、ヨルダンでは、ガザ地区出身のパレスチナ人の中学生と実際に面会して話をされたと聞いております。今後の中東問題について考える上で是非とも参考にしたいので、上川大臣が現地の方々の言葉を直接聞いて何をお感じになられたか、教えていただきたいと思います。
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上川陽子#7
○上川国務大臣 中東訪問中でありますが、十一月三日に、イスラエルにおきまして、ハマス等により殺害、また誘拐された方々の御家族と面会をいたしました。ある日突然大切な愛する家族を奪われた、この心情に直接触れまして、心が震える思いでございました。
 お会いしたのは三組の御家族でありましたけれども、お会いすることができなかった更に多くの方々がいらっしゃるということ、この状況をつぶさに伺わせていただきまして、何としても人道的なこの今の状況に対して対応していく必要があるということを痛切に感じたところであります。
 また、日本の役割ということに対しましても大変大きな期待をいただくことになりました。このことをしっかりと心に刻んで、そして、今まさに動いている情勢の中で、日本としての役割、またG7議長国としてまだ二か月あるわけでありますので、その間の努力は最善を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
 また、十一月四日でありますが、ヨルダンにおきまして、パレスチナ難民救済事業機関でありますUNRWAの方の本部に訪問をさせていただきました。
 その中で、三人の中学生、子供たちと面談をいたしました。子供たちは、ちょうどこのガザの事態が発生する前に日本を訪問されてきた三人でありまして、最終の帰国のときにこの事態が起きたということで、ガザの中の家族とまだ一度も会っている状況ではございません。そういう子供たちの話の中からも、笑顔で接しているところではありましたけれども、その心の中に触れる、それは、ガザの状況を家族や友人から報告し、大変厳しい状況にあるということ、これについても言葉にしていただきました。
 そうした意味で、この三人の子供たちを含むガザの子供たちは未来のある子供たちでありますので、その命を本当に大事にしなければいけないという思いを痛切に感じたところであります。
 何とか再会ができるような環境を整えていく、これも大事な務めでありますので、これにつきましても最大の努力を重ねてまいりたい、このことも皆さんにお伝えしたところであります。
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黄川田仁志#8
○黄川田委員 ありがとうございます。
 大臣の体験されたことをしっかりと受け止めて、我々もパレスチナ、イスラエル、そしてハマスの問題に取り組んでまいりたいと思います。
 G7外相会合では中国についても話し合われました。共同声明では、中国による一方的な現状変更の試みに対する強い反対や、東シナ海と南シナ海の状況について深刻な懸念が示されました。
 その中国問題で我が国が直面している懸案の一つに、尖閣諸島周辺の我が国が主張するEEZ内に中国が一方的に設置したブイの問題がございます。
 上川大臣は、参議院予算委員会におきまして、日本が実力でこのブイを撤去することに関して、国連海洋法条約には明文規定がない、個別具体的な状況に応じた検討が必要で、可否を一概に答えるのは困難であるとして、外交ルートを通じた中国への撤去要請を続けると答弁されております。
 しかし、中国が撤去に応じなければどうするのでしょうか。ブイをほっておくのでしょうか。この中国の一方的な行為を放置すれば、中国の海域主張の黙認とみなされるおそれがあります。私は、日本政府が国連海洋法条約をかなり慎重に堅く解釈していると感じております。
 日本は、法の支配を国際的に強く訴える立場から、国際社会の規範となろうという姿勢については理解しております。しかし、このブイのような構造物の撤去に関して、国連海洋法条約に明文化されていない行為についても、柔軟に解釈し、実行に移してもよいのではないでしょうか。書いていないことをやってはいけないということでもないのですから、グレーゾーンですが黒ではないと考えます。
 外務省、いかがでしょうか。
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岩本桂一#9
○岩本政府参考人 ただいま委員御指摘のとおり、このブイの問題に関連しまして、国連海洋法条約上、ブイの撤去等については、これを許容する規定も、そして禁止する規定も明文では存在しておりません。
 同時に、我が国としましては、ブイの撤去を含め、当該海域において関係国が有する権利及び義務、また、我が国国内法令や、当該ブイが船舶交通や我が国漁業活動へ与え得る影響等も踏まえ、どのような対応が可能か、関係省庁間で連携して引き続き検討を進めていきたいと考えております。
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黄川田仁志#10
○黄川田委員 今回のブイの設置について、外交上大変難しい判断であることは承知しています。しかし、今後も中国がブイの設置を繰り返す場合、又は複数のブイを設置するような事態が生じた場合は、これまで中国が南シナ海や東シナ海でやってきた海洋進出の実態を見ても絶対に阻止しなければなりません。日本の領海やEEZを守ることは日本という国そのものを守ることであり、外務省、政府には、もっと積極的にこの中国のブイの問題を含む中国の海洋進出に対応してもらいたいと思います。
 例えば、日本がブイを撤去することへの各国の理解を得るための努力をもっとするべきではないでしょうか。今回のG7外相会合のような重要な国際交渉の場で、ブイの問題を含む中国が行っている国連海洋法条約に違反する行為を更に積極的に各国に訴え、日本の正しさを理解してもらうべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
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上川陽子#11
○上川国務大臣 御指摘の中国の海洋進出についてでありますが、尖閣諸島をめぐる情勢を含めまして、東シナ海、南シナ海における力又は威圧による一方的な現状変更の試み等は、日本を含む地域と国際社会の安全保障上の深刻な懸念事項であります。この点につきましては、アメリカを始めとするG7等の同志国との間で認識を共有している状況でございます。
 十一月八日に発出されましたG7の外相声明におきまして、中国に関して、力又は威圧によるいかなる一方的な現状変更の試みにも強く反対しつつ、引き続き東シナ海及び南シナ海における状況について深刻に懸念しているとの一致した立場を表明したところでございます。
 引き続き、海洋政策に大変精通していらっしゃる黄川田委員の先ほどの御提言もございました、こうした御提言も含めてしっかりと対応してまいりたいと考えております。
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黄川田仁志#12
○黄川田委員 昨日も四隻もの中国海警局の艦船が尖閣諸島の領海に侵入しました。知恵を絞って日本の領土、領海をしっかりと守ってまいりましょう。
 以上です。
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勝俣孝明#13
○勝俣委員長 次に、金城泰邦君。
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金城泰邦#14
○金城委員 おはようございます。公明党、金城泰邦でございます。
 私の方からもイスラエル、パレスチナ問題についてお伺いをしたいと思っております。
 先週の参議院の予算委員会におきまして、上川外務大臣より、人道支援活動が可能な環境をつくるためにも、関係国に対して働きかけを行っているとの御発言がありました。その御発言のとおり、十月にはエジプト・カイロで開催された平和サミットに参加され、先週末にはイスラエル、パレスチナ、ヨルダンを訪問、今週はG7外相会合を行うなど、大臣は、戦闘の人道的休止、二国家間解決に向けて積極的な外交を行われております。
 そこで、外務大臣にお伺いいたします。
 八日に閉幕したG7外相会合の共同声明において人道的休止及び人道回廊の支持が明記されましたが、その実現に対し、先週末のイスラエル、パレスチナ、ヨルダンを訪問しての各国外相との会談は、今後どのように推移するとお考えでしょうか。訪問の具体的な狙いや期待している成果、その手応えについて所感をお伺いしたいと思います。
 また、現地を訪問されて、新たに実施の必要性を感じた支援の在り方や、現地で初めて知り得た情報や、国民の皆さんにお伝えしたいことがございましたら、御答弁をお願いしたいと思います。
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上川陽子#15
○上川国務大臣 今回の訪問におきましては、各国のカウンターパート等に対しまして、日本の立場を直接お伝えをするとともに、深刻化の一途をたどっておりますガザ地区の人道状況の改善、そして事態の早期鎮静化につきまして、直接働きかけを行ったところでございます。
 各会談におきましては、先方からそれぞれの立場に基づく発言があった上で、人道状況の改善の必要性、また事態の早期鎮静化に向けて連携していくということを確認したところでございます。
 私自身、この中東訪問を通じまして、ガザにおける人道危機に対処するための緊急の行動を取る必要性を強く認識をいたしました。今回のG7外相会合におきましては、こうした問題意識を強く主張いたしましたし、それを踏まえて、対面で一堂に会する形で集中的な議論を行うことができたものと考えております。
 今回の中東訪問とG7外相会合の成果も踏まえまして、引き続き外交努力を粘り強く積み重ねてまいりたいと思っております。
 地域の平和と安定のためには、イスラエルとパレスチナが平和に共存する以外の解決策はない、そして、今般の事案が中東和平の道を閉ざすことになってはならず、日本としては一貫して二国家解決を支持してきているところであります。
 今般のG7外相会合におきましても、ガザ地区における人道危機に対処するための緊急の行動を取る必要があるということについて一致したところでありますが、食料、水、医療、そして、これから寒い時期に入るということで燃料、シェルター、及び人道支援従事者のアクセスを含む妨害されない人道支援を可能とすること、特に、人道支援を容易にするための人道的休止及び人道回廊を支持することなどで一致したところであります。
 引き続き、イスラエル、パレスチナ双方への直接の働きかけなどによりまして、人道状況の改善、事態の早期鎮静化に向けた外交努力を粘り強く積極的に続けてまいる所存であります。
 また、平和と繁栄の回廊構想など日本独自の取組をこれまで実施してきているところでありますので、そういったところも通じまして、当事者間の信頼醸成に貢献してまいりたいと考えております。
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金城泰邦#16
○金城委員 答弁ありがとうございました。
 大臣の迅速な対応に敬意を表したいと思っております。
 続きまして、外務大臣は、先ほど答弁にもありました水や燃料の不足による人道危機が深刻化するこのガザ地区の一般市民に対して、総額約一千万ドル、日本円で約十五億円の緊急人道支援を行う日本政府の方針を示され、先日のパレスチナ外相との会談において、追加で約六千五百万ドルの人道支援を行う旨をお伝えしたと伺っております。
 支援第一陣の一千万ドル、約十五億円の緊急人道支援については、七百万ドル、約十・五億円を水や食料に関する支援金として国連パレスチナ難民救援事業機関、UNRWAに送金し、三百万ドル、約四・五億円を保健、医療に関する支援金として赤十字国際委員会、ICRCに送金済みと伺っております。
 しかしながら、この逼迫した状況において、資金を受けた後の物資の調達、手配についても負担になるのではないかと危惧するとともに、支援が行き届くまでに時間がかかってしまうのではないかと推測されます。
 そこで、今後我が国から行う人道支援においては、国内での在庫が見込めるものや災害備蓄品など、直接的な物資供与をもって支援を行うことも効果的だと考えますが、いかがでしょうか。今後の六千五百万ドルの追加支援の詳細について、また、日本からの直接的な物資供与についても、外務大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
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上川陽子#17
○上川国務大臣 今後の六千五百万ドルの追加支援についてのお尋ねがございましたが、今後は、食料、医療、水、衛生を始めとする現地のニーズに沿った支援ということで、国際機関や日本のNGOと協力をしつつ、スピード感を持って実施していくべく今準備をしているところでございます。
 このうち、日本のNGOによる協力といたしましては、ジャパン・プラットフォームを通じまして、食料、生活物資、そして保健、医療、水、衛生などの分野において、四百四十万ドル、六億円の支援を実施する予定でございます。
 国内に保管されている災害備蓄品でありますが、本来、災害時における国内での使用を目的としているものであり、こうした国際協力という目的に使用するためには、支援の有効性や効率性に照らし、しかるべき検討が必要と考えております。
 また、食料の支援は、これまで、現地のニーズに加え、輸送のコスト、また衛生管理の状況などを踏まえ、近隣の地域での調達となることが多いという事情がございます。そうした点も踏まえながら、現地のニーズに沿った支援を何といってもスピード感を持って実施していくことが極めて重要であるということでありますので、準備をしっかりしてまいります。
 なお、物資の直接的な支援という観点におきましては、今般、追加的支援として、JICAを通じたテント等の支援物資の輸送を開始をいたしました。
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金城泰邦#18
○金城委員 やはり有効的な、効果的な支援、物資におきましてもそういうものが必要だと思っておりまして、私の地元の沖縄でも、災害備蓄品としてこのような備蓄おにぎりなどをスタートアップ企業が開発しておりまして、今回のガザ地区のように、水もない、火も燃料がない、そういった地域におきましては、もう既に調理済みの、レトルトパックされた、滅菌処理されている、そういった衛生的にも安全な商品もございます。
 また、沖縄の特産品でもある黒糖、これはミネラル分が多くて栄養豊富である。器も、ああいった場所では器もなかなかないと思いますので、容器としても活用できる、そういったものもございますので、ここで紹介しておきたいと思います。御検討をお願いいたします。
 続きまして、今週水曜日に、UNRWAの清田明宏保健局長から、今のガザ地区の現地の状況と、今求めていることについてお伺いいたしました。
 現地の状況について、ガザ地区では、約百五十か所のシェルターに約七十万人が暮らしている状況である。シェルター一か所の定員が二千人のところに六千人が集まっており、パンク寸前である。様々な物資を節約しながら生活しているものの、全てのものが足りておらず、燃料についてはあと一週間もつかどうか。少しずつ支援物資が入ってきつつあるが、まだまだ足りていない。今必要なのは、とにかく支援物資。一日も早い停戦と、ガザ地区北部と南部の両地域への人道回廊の設定が求められているとのことでした。
 今回のイスラエル訪問やG7外相会合も含め、人道支援活動が可能となる環境づくりについて議論が行われていると思いますが、その進展について御答弁をいただきたいと思います。
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上川陽子#19
○上川国務大臣 ガザ地区の人道状況は深刻の一途をたどっているということであります。
 先ほどUNRWAの清田先生のお話に触れていただきましたが、私も、ヨルダンの本部に訪問をさせていただきまして、状況についてヒアリングをさせていただいたところでございます。厳しさを増しているというところであります。
 今回は、特に一般市民、とりわけ、小さなお子さんたち、また女性や高齢者が被害に遭っているということに対しまして、心を痛めている状況でございます。何としても一日も早く支援物資が届く環境をつくっていく、これが何よりも大事であるということでございますので、その努力を重ねてまいりたいと思います。
 G7の外相会合におきましても、この点につきましては緊急の行動を取る必要があるということ、特に、食料、水、そして医療、燃料、シェルター、そして人道支援従事者の方々のアクセス、こういったものを含めまして、妨害をされない人道支援を可能とすることについては極めて重要である、そのために、その状況を容易にするための人道的休止そして人道回廊の支持、こうしたところで一致したところでございます。
 この後、既にG7各国はその実現に向けて鋭意努力を継続している状況でありまして、イスラエル側におきまして一連の動きがあると承知をしているところであります。
 事態は予断を許さない状況ではありますが、我が国といたしましては、G7を始め、各国、また各国際機関との間で緊密に意思疎通をしながら、連携をして、一日も早い、一刻も遅れることなく、人道状況の改善、事態の早期鎮静化に向けまして外交努力を粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
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金城泰邦#20
○金城委員 御答弁ありがとうございます。
 先ほども言及させていただきましたが、紛争開始から一か月で、G7外相会合の共同声明において人道的休止及び人道回廊の支持が明記されたことについて、人道支援活動が可能な環境づくりが一歩前進したと認識して、高く評価いたします。また、今日の報道にありましたように、一日四時間の戦闘休止、こういったことも成果であると思っております。
 その上で、次のステップとして、日本が非常任理事国を務める国連安保理におきまして、一刻も早い紛争の終結と二国家間解決を実現するための働きかけを行っていくお考えはございませんでしょうか。伺いたいと思います。
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上川陽子#21
○上川国務大臣 今、安保理等におきましての働きかけという御質問がございましたけれども、安保理におきましても、我が国は安保理理事国として、安保理がその責務を果たし、適切な意思表示を行うことができるよう、引き続き、他の理事国とも緊密に連携をし、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
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金城泰邦#22
○金城委員 質問を変えます。
 SDGsに関連してですが、沖縄へのSDGsに関連した国連大学誘致について、本年八月、沖縄県那覇市で開催された、国連大学の学長、チリツィ・マルワラ学長の特別講演において、学長は沖縄での海洋研究について非常に高い関心を示しておりまして、国連大学の研究機関の沖縄設置について前向きに検討しているとの発言をいただきました。
 昨年四月、衆議院で可決された強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議も踏まえ、学術交流を通じた平和創造拠点の第一歩として、国連大学の研究機関の沖縄への誘致について、日本政府として誘致を検討していただきたいと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。
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金井正彰#23
○金井政府参考人 お答え申し上げます。
 チリツィ・マルワラ国連大学学長は、委員御指摘のとおりでございまして、今年八月、沖縄県那覇市で開催された講演において、沖縄に研究機関を設置することに関心があるという趣旨の発言をされたと承知しております。
 国連大学は、国連諸機関全体のシンクタンクとして、SDGを含む地球規模課題の研究を行い、若手研究者や学生等に対する教育、知識の普及に取り組んでいるところでございます。
 日本政府といたしまして、日本に本部を置く唯一の国際機関でございます国連大学との連携強化を注視しております。国連大学が沖縄を始めとする地方自治体との関係の強化を目指していることも歓迎しております。
 委員御指摘の研究機関の設置に関しましても、外務省といたしまして、国連大学と沖縄の関係自治体との間の議論を高い関心を持って注視しておりますとともに、関係省庁とも連携しつつ、その取組をできる限り後押しさせていただきたいと存じております。
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金城泰邦#24
○金城委員 終わります。ありがとうございました。
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勝俣孝明#25
○勝俣委員長 次に、鈴木庸介君。
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鈴木庸介#26
○鈴木(庸)委員 立憲民主党・無所属、鈴木庸介と申します。
 外務委員会で初めて質問をさせていただきます。上川大臣、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 まず、大臣の中東訪問について伺わせてください。
 六千五百万ドル、約百億円の人道支援及びJICAを通じた支援物資の供与ということをお約束されているんですけれども、具体的にどこの組織に幾らということはまだ決まっていないと聞いているんですが、これはどのようなことに使ってほしいという趣旨で送る百億円になりますでしょうか。
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日下部英紀#27
○日下部政府参考人 お答え申し上げます。
 今回、UNRWAに対してでございますけれども、パレスチナ難民を支援し保護するということで、パレスチナ難民を対象に、保健、医療、教育、福祉などのサービスを提供しておりますけれども、今回の六千五百万ドルの中でどれぐらいをUNRWAのどのような事業に行うかということについては、現在検討中ということで、調整しているところでございます。
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鈴木庸介#28
○鈴木(庸)委員 これはほぼ全部UNRWAに行くという理解でよろしいんですか、今の御答弁だと。
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日下部英紀#29
○日下部政府参考人 ほぼ全部かは分かりませんけれども、かなりの部分がUNRWAに行くという理解でございます。
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