農林水産委員会

2023-12-05 衆議院 全164発言

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会議録情報#0
令和五年十二月五日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 野中  厚君
   理事 小島 敏文君 理事 古川  康君
   理事 細田 健一君 理事 山口  壯君
   理事 近藤 和也君 理事 緑川 貴士君
   理事 池畑浩太朗君 理事 角田 秀穂君
      あべ 俊子君    東  国幹君
      五十嵐 清君    伊東 良孝君
      上杉謙太郎君    上田 英俊君
      江藤  拓君    尾崎 正直君
      木村 次郎君    小寺 裕雄君
      齋藤  健君    高鳥 修一君
      高見 康裕君    橘 慶一郎君
      谷川 弥一君    西野 太亮君
      鳩山 二郎君    保岡 宏武君
      山口  晋君    山本 左近君
      梅谷  守君   おおつき紅葉君
      金子 恵美君    小山 展弘君
      佐藤 公治君    山田 勝彦君
      渡辺  創君    一谷勇一郎君
      掘井 健智君    金城 泰邦君
      山崎 正恭君    長友 慎治君
      田村 貴昭君    北神 圭朗君
    …………………………………
   農林水産大臣       宮下 一郎君
   農林水産副大臣      武村 展英君
   農林水産大臣政務官    舞立 昇治君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         杉中  淳君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)       川合 豊彦君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           安岡 澄人君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           水野 政義君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  平形 雄策君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  村井 正親君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            長井 俊彦君
   政府参考人
   (林野庁長官)      青山 豊久君
   農林水産委員会専門員   飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月五日
 辞任         補欠選任
  木村 次郎君     上杉謙太郎君
  橘 慶一郎君     山本 左近君
  梅谷  守君     おおつき紅葉君
  稲津  久君     金城 泰邦君
同日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     木村 次郎君
  山本 左近君     橘 慶一郎君
  おおつき紅葉君    梅谷  守君
  金城 泰邦君     稲津  久君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 農林水産関係の基本施策に関する件(畜産問題等)
 令和六年度畜産物価格等に関する件
     ――――◇―――――
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野中厚#1
○野中委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官杉中淳君、大臣官房技術総括審議官川合豊彦君、消費・安全局長安岡澄人君、輸出・国際局長水野政義君、農産局長平形雄策君、畜産局長渡邉洋一君、経営局長村井正親君、農村振興局長長井俊彦君、林野庁長官青山豊久君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野中厚#2
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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野中厚#3
○野中委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。東国幹君。
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東国幹#4
○東委員 質問の機会をありがとうございます。
 通告に従いまして質問をさせていただきたいと思います。
 まさしく農政の憲法とも言える食料・農業・農村基本法が四半世紀ぶりに改正に向けて動き出していることは承知しておるところでありますけれども、その柱の一つとなるのは、やはり食料安全保障であると思います。この分野に関しては、かねてより議論を積み重ねてきて、本委員会においても数々の歴代の大臣の答弁があったものと承知をしております。
 そこで、宮下大臣の食料安全保障の考え方、必要性について改めてお伺いをしたいと思います。
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宮下一郎#5
○宮下国務大臣 現行基本法の制定から四半世紀が経過しようとしております。この間、気候変動による生産の不安定化、また世界的な人口増加に伴う食料争奪の激化など、世界の食料需給をめぐる環境は大きく変化してまいりました。そうしたことを踏まえまして、食料安全保障の強化を始め、基本法が農政の基本的な方針としてふさわしいものとなるように見直していく必要があるというふうに考えております。
 このため、まず、国内で生産できるものはできる限り国内で生産していくことが基本でありますけれども、その上で、輸入依存度の高い小麦や大豆、飼料などの国産化を進めること、そして、安定的な輸入と備蓄とを適切に組み合わせて行うなど、国民への食料の安定供給の確保に向けて、平時からの食料安定供給の強化を図ってまいりたいと考えております。
 加えまして、食料安全保障を確保するためにも、国全体としての食料の安定供給だけではなくて、国民全てが健康な食生活を送れることが重要と考えています。このため、国民一人一人の食料安全保障の観点から、近年顕在化しております物流面の課題への対応、また、買物難民やフードバンクなど、経済的理由などによって十分な食料を入手できないといった食品アクセス問題等にもしっかり対応していくことが必要だと考えております。
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東国幹#6
○東委員 国内の生産、国内増産ということになりますと、物流の安定、国産品の内需拡大、つまり消費の喚起、あらゆる角度からの施策を講じていかなければならない、そしてサプライチェーンの確立をしていかなければならないのは当然のことでありますけれども、現下の情勢は、例えば畜産、酪農の分野でいけば、配合飼料価格、購入粗飼料価格の高騰など、酪農経営の厳しさ、これはいまだ収まってはおりません。今年の生乳生産は対前年度比で九四・七%、生産戸数も激減しております。
 この現状の認識と、改善に向けての意欲そして決意をお伺いしたいと思います。
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宮下一郎#7
○宮下国務大臣 委員御指摘のように、酪農経営につきましては、生産コストの上昇などによって依然として厳しい環境にあり、そのため、生産者団体による生乳受託戸数の減少率は、令和五年十月時点で前年同月比七%と、例年より大きくなっていると認識しています。
 令和四年の離農に関する聞き取り調査によりますと、主な離農理由は高齢化、後継者不足が三九・一%ということで、一番大きな理由になっておりますが、経営状況を理由とする離農は一六・三%となっており、この数字は前年より増えていると認識しています。
 一方で、累次にわたり乳価が引き上げられてきたほか、農林水産省では、適正な価格形成に向けた協議会を立ち上げまして、まずは飲用牛乳を対象として適正取引を推進するための仕組みの検討を行っているところであります。
 また、令和四年度及び五年度の二か年にわたって生産量を減らしてきました北海道では、バターの堅調な需要を背景としまして、六年度の生産目標数量が一%引き上げられたほか、低迷する国内需要に対応して、東南アジア等に向けたLL牛乳の輸出促進にも取り組んでいるところであります。
 農林水産省としましては、これまで飼料価格の激変緩和対策を始め、経営安定対策や金融支援など、酪農経営の維持に向けて支援をしてきたところでありますけれども、今後は、さらに、酪農の省力化、スマート化を推進するとともに、輸入飼料の高騰等の外部要因に影響されないように、国産飼料の生産、利用の拡大を進め、飼料生産基盤に立脚した酪農経営を推進してまいりたいと考えております。
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東国幹#8
○東委員 一言で言えば、大変厳しい状況ではあると思います。
 畜産、酪農、これは畜種の月齢ごとに飼育する農家が存在をしております。単価掛ける量、これが売上金額ということになりますけれども、これは畜産も酪農も同じであります。利益が確保できない農家は、より月齢の若い牛たちを飼育する、そして、農家が仕入れをする際に価格を抑えよう、そういう行動をしてしまう、ゆえに個体価格は上昇はしない、そういうことだと思います。
 飼料価格については、今まで特別補填金、異常補填金で対応していただき、大変助けられております。ただし、六割から七割は豚や鶏で使われているところであります。水田活用直接支払交付金による牧草が減額によって粗飼料不足が懸念されて、稲作地域では、WCS、子実用トウモロコシ、イアコーンなどの対応で国内飼料のウェートを高めて難局を乗り切ろうとしておりますので、そういったところも支援をどうかお願いをしたいと思っております。
 次に、御承知のとおり、平成三十年四月の改正畜安法の施行後、生乳流通の多様化が進み、需給緩和時の需給調整が難しくなっている、酪農家間で不公平感が生じているとの現場の声はかなり大きいようです。
 指定団体出荷者は、懸命な生産抑制に取り組んでおりますが、需給緩和時は乳業が引き受け、販売可能な量にも限界があるが、生産者から、前年に系統外に出荷していた分の生乳を翌年には指定団体に出荷したいと期の初めに申出があった場合、法律上、あまねく集乳する義務が課せられている指定団体は断るわけにはいかないわけであります。前年から契約を継続して生産抑制に取り組んできた酪農家は、不公平感が募るばかりです。
 このような改正畜安法の影響についての見解と今後の対策について、お伺いしたいと思います。
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渡邉洋一#9
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 生乳需給の安定のためには、酪農家自らが市場ニーズを捉えて需要に応じた計画的な生産に取り組むことが重要でありまして、国としては、そうした取組をしっかり支えていきたいというふうに考えてございます。
 そうした中で、生産抑制に取り組む生産者団体の中で、個別の酪農家の間で協力に差がある結果、不公平感につながっているというふうに承知をしてございます。
 このため、あまねく集乳する義務が課されている生産者団体と個別の酪農家との関係について、組合員、構成員平等という原則の下で制度上何をできるのか、公正取引委員会とも議論をしておりまして、現場の声をよくお伺いしながら検討を進めているところでございます。
 また、先月六日でございますけれども、系統に加えまして系統外の各事業者と、需要に応じた計画生産などの考え方につきまして情報交換する場を設けました。今後、そういった情報交換を積み重ねていきたいと考えております。
 また、さらに、こうした内容も含めまして、年明けになりますと、次期酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、いわゆる酪肉近の議論もすることになりますけれども、そういった議論の中でも、このような課題について整理、検証していきたいというふうに考えてございます。
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東国幹#10
○東委員 まさしく生産抑制、その調整というものは生産者全体で行うべきものという考え方だと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思っております。
 加工原料乳生産者補助金でありますけれども、生産コストの上昇等を踏まえ、酪農経営の再生産と将来に向けた投資が可能となる単価水準、そしてしっかりと直近の物価を踏まえた算定が重要だと思っております。
 算定ルールに基づき適切に設定されているとは考えますけれども、一方で総額ありきということになれば、単価が増えれば交付対象数量は減少する、そういうことになります。需要を踏まえた算定であるはずですけれども、総額ありきだと矛盾も来すのではないかと思いますけれども、その点の認識をお伺いしたいと思います。
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渡邉洋一#11
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 加工原料乳生産者補給金などでございますけれども、算定ルールに基づきまして、補給金の単価につきましては生産に要する直近のコストの変動や物価動向を考慮して、また、総交付対象数量につきましては国産乳製品全体の需給動向を考慮して算定をいたしまして、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞いて決定することとされております。本年度もこのルールにのっとりまして決定をしたいというふうに考えてございます。
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東国幹#12
○東委員 また、条件不利地を含む地域からあまねく集乳を確実に行える、そういったことを期待されている集送乳調整金に関してでありますけれども、この算定基準の在り方についてですが、物流の二〇二四年問題への対応が求められるゆえに、過去の物流コスト等は必ずしも算定をしていく上で参考にはならないのではないかというふうに考えますけれども、なるべく直近の社会実相に合致した、そういった算定を進めるべきだと考えますけれども、見解をお伺いします。
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渡邉洋一#13
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 集送乳調整金でございますけれども、集乳に要する直近のコストの変動や物価動向を考慮をいたして算定をいたしまして、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞いて決定するルールでございます。本年度もこのようなルールにのっとりまして、適正に決定をしたいというふうに考えてございます。
 また、委員御指摘ございました物流問題ですけれども、物流コストへの対応は重要でございますので、現在も、生乳の運搬車ですとかバルククーラーの大型化、あるいは産地の中核的な生乳流通の中継ポイント、クーラーステーションといったものの整備を支援をするなどしておりまして、引き続き生乳流通の構造の改善を進めていきたいというふうに考えてございます。
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東国幹#14
○東委員 補給金については、単価掛ける交付対象数量が総額である。そして、交付対象数量が減れば、これはもう手取りが変わらない構図になる。さらに、あってはならないケースなんですけれども、単価が上がれば、乳業メーカーの買取り乳価が下がる要因を作り出すことが考えられる。
 そうした意味でも、集送乳調整金の価格の上昇というのは、乳価の変動には少ない影響と考えているわけですけれども、しかしながら、補給金同様に、例えば、過去の三年間の経費の下で計算をされれば、これは二〇二四年問題の物流コスト高というのは加味されないということになるものですから、そういったところをしっかり検討していただきたい、このように思うばかりでございます。
 次に、和牛の生産をめぐっては、飼料など生産資材の高止まりが続く中、物価高騰のあおりを受けて、和牛肉の需要が伸びないで枝肉価格が低迷していることで肥育農家の経営が厳しく、その結果、価格の下がりが止まらない状況であります。現状が続けば、繁殖農家の廃業が急増し、重要な輸出品目でもある和牛の生産基盤が大きく衰退をしかねません。
 このような状況の中、農水省では、全国を北海道、東北、本州関東以西・四国そして九州・沖縄、この四ブロックに区分けして、ブロックごとに四半期の和牛子牛の平均価格を算出して、発動基準価格六十万円との差額の四分の三を支援する和牛子牛の生産者臨時経営支援事業を今年十二月末を期限に措置されております。
 一月以降も和牛子牛価格が改善する見込みが立たないことから、まずは価格が一定水準に回復するまで当該事業を継続するべきと考えますけれども、見解をお伺いしたいと思います。
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渡邉洋一#15
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 委員御指摘の和子牛生産者臨時経営支援事業でございますが、御指摘のとおり、現下の畜産を取り巻く厳しい環境を踏まえまして、令和五年十二月まで措置している事業でございます。
 引き続き、十二月までこの事業を適切に運用していきますけれども、令和六年一月以降の子牛の対策の在り方につきましては、肉用子牛生産者補給金の保証基準価格などのいわゆる畜産物価格の検討の中、検討していきたいというふうに考えてございます。
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東国幹#16
○東委員 その上でお伺いしたいんですが、北海道、東北そして九州・沖縄というブロックはまあまああり得るなと思うんです。残りの一つのブロックは本州関東以西・四国という地域になっているんですが、ちょっと余りにも何か広いような気がするんですね。
 まして、その中には神戸牛や松阪牛などのブランド牛の生産地もあって、そのプレミアムなブランドが平均価格を上げていることもあって、関東から山口県、四国までの広範囲であれば、産地によっては不公平感を誘発するのではないかという懸念もあります。複数県の団体や知事からも改善の要請は出ているとは思うんですけれども、子牛価格が低い県が子牛価格が高い県よりも支援額が少ない、いわば逆転現象も起こっているのではないかと思います。
 ついては、本事業のブロック分けを、肉用牛肥育経営安定交付金制度、いわゆる牛マルキンと同じブロック分けにするだとか、何かもう少し地域の実情を反映した仕組みに見直すこと、そういうことはできないのか、見解をお伺いしたいと思います。
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渡邉洋一#17
○渡邉政府参考人 委員にお答えをいたします。
 御指摘の和子牛生産者臨時経営支援事業でございますが、現下の厳しい状況を踏まえて、これまでにない臨時異例の仕組みとして、ブロック別の平均価格で発動判断をしてございます。
 その際、一般的な地域区分とした場合には、一部の地域において肉用子牛の取引頭数が極めて少なくて、価格変動が大きくなってしまうというようなことを踏まえまして、ある程度のまとまりとなるように、全国を四つのブロックに分けることとしたものでございます。
 子牛市場でございますけれども、これは平日ほぼ毎日開催される枝肉の市場とは異なりまして、月に一回程度決まった日付で、あるいは二月に一回というところもございますけれども、そういった規模の小さい市場ほど競りの参加者も限定される傾向にありますので、仮に牛のマルキンと同じブロック割りとした場合には、取引頭数や市場数がかなり少ないブロックが生じることになりまして、臨時対策の発動を見越して子牛を買い支える意欲がそがれて、逆に子牛価格を更に引き下げかねないというふうなことを懸念してございまして、現行のブロック割りでやらせていただいているところでございます。
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東国幹#18
○東委員 次に、有害鳥獣被害対策についてですが、鹿、イノシシ、最近では熊の被害が目立っておりますが、当然のように、地域によって様々な獣種の違いがあるものと思うんですが、私の地元北海道においては、熊による被害が拡大しております。デントコーンを植えても、牛のために生産しているのか、熊のために生産しているのか分からないと。そして、極めつきは、熊のために一定面積のデントコーンを生産して、そこに熊を集中させておけば家畜に対しての被害も防ぐことができる、そういう現実のお話も聞かされました。
 更なる対策の強化が望まれるものと考えますが、捕獲活動経費の直接支援の拡充、そして、地域の実情に応じた、例えば、種類別単価の設定、鳥獣等野生動物専門の焼却処理施設の設置、支援の拡充、政府としても検討を進めていくべきと考えますけれども、その認識をお伺いします。
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長井俊彦#19
○長井政府参考人 お答えいたします。
 鹿やイノシシのほか、地域によりましては熊や猿など、全国の農村におきまして野生鳥獣による農作物被害は深刻な状況にあると認識しているところでございます。
 このため、農林水産省では、鳥獣被害防止総合対策交付金によりまして、野生鳥獣による農作物被害の防止に向けまして、地域ぐるみでの被害防止活動や、ハンターを含む捕獲の担い手育成等を支援しているところであります。
 本交付金につきましては、これまでも、獣種ごとの被害状況など、鳥獣被害をめぐる情勢の変化に応じまして、支援内容の拡充、見直しを行ってきたところでございます。
 例えば、熊につきましては、生育状況調査等の基本的な取組に加えまして、研修会の開催やセンサーカメラ等のICT機器の導入など、一定の取組を行う場合の加算措置を令和四年度から導入しているところでございます。
 農林水産省といたしましても、地域の実情に応じた支援ができますよう、今後とも、必要な対策の検討を行うとともに、予算の確保に努めてまいります。
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東国幹#20
○東委員 次に、令和六年度の懸案事項といえば、あらゆる産業界が手だてを講じていかなければならないものとして、先ほど質問の中に取り入れさせていただきました、二〇二四年問題です。時間外労働九百六十時間の上限設定ということになりますが、産業動物の長距離輸送となれば、その管理だけでも特殊な事項があると推察されます。
 そこで、家畜遠隔流通体制転換実証事業を推進していくものと理解はしているものの、一つに、家畜輸送に優れたドライバーの確保とか、例えば、フェリーなどを活用するモーダルシフトが生体家畜輸送に通じるのかどうかなど、課題が多々あると感じておりますけれども、今後この事業で期待するものというのは何かをお伺いします。
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渡邉洋一#21
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 委員御指摘の二〇二四年度の問題でございますけれども、この家畜遠隔流通体制転換実証事業でございます。これは、国内を広域的に流通している家畜につきましては長距離のトラック輸送に頼らざるを得ないわけですけれども、やはり、生き物だという特殊性がございますから、暑熱対策ですとか、衛生管理ですとか、輸送について高度なノウハウが必要とされるということでございます。
 こういったこともありますので、令和五年度の補正予算でも、御指摘の実証事業を措置をいたしまして、トラック輸送と海上輸送あるいは鉄道輸送の組合せがどうなるのか、あるいは中継拠点を活用したリレー輸送への転換というのがどうかということを実証をしまして、そういった実証的な取組を支援することとしてございます。
 この事業で、より効率的な家畜の流通体制が構築されまして、二〇二四年問題に対応した持続的な家畜の流通が確保されるということを期待をしているものでございます。
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東国幹#22
○東委員 大変広域な国土を擁するところは、その輸送の手段というものが物すごく根幹を成すところがかなりあるものですから、是非御期待を申し上げて、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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野中厚#23
○野中委員長 次に、角田秀穂君。
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角田秀穂#24
○角田委員 公明党の角田秀穂でございます。
 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 時間も限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 初めに、加工原料乳生産者補給金単価等についてでございますけれども、新型コロナウイルスの感染の拡大により牛乳・乳製品の消費も減退をし、さらには、一昨年来の燃油や電気、ガスの価格高騰、また配合飼料の価格の高騰などなど生産コストが高止まりをする中、酪農経営は現在においても危機的な状況が続いております。
 これまで生乳の生産抑制などで対応をしてきた生産現場では、これからは生産抑制からの脱却で方向転換をして経営を立て直ししなければいけない、そのような判断にかじを切り出しております。しかし、これも増産とまではいかず、積み上がった脱脂粉乳の過剰在庫を踏まえて、微増から始めようとしております。
 こうした状況に対して、農水省でもこれまでにも対策を講じ、令和五年度補正予算において、飼料自給率向上緊急対策や、収益性向上のための所要額を確保して支援を行っていこうとしております。このことについては、まず評価をさせていただきたいと思います。
 その上で、特に大きなウェートを占めている北海道の酪農経営を考えるとき、加工原料乳生産者補給金等の改定は、直接影響を受けることから、酪農の現状を十分に踏まえた改定を望むものです。
 酪農経営の再生産、将来に向けた投資が可能になるような補給金単価の設定、また、物流二〇二四年問題が迫る中での、輸送コストの上昇を踏まえた集送乳調整金を是非とも設定いただきたいと思うものです。あわせて、十分な総交付対象数量を設定をしていただきたい、このことについては強く望むものですが、こうしたことに対してどのように受け止めていただけるか、まず所見をお伺いしたいと思います。
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武村展英#25
○武村副大臣 お答え申し上げます。
 加工原料乳生産者補給金等につきましては、算定ルールに基づきまして、補給金や集送乳調整金の単価は、生産や集乳に要する直近のコストの変動や物価動向を、総交付対象数量は、国産乳製品全体の需給動向を、それぞれ考慮して算定し、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞いて決定することとしております。
 本年度もルールにのっとり、決定をすることとしております。
 以上です。
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角田秀穂#26
○角田委員 続きまして、酪農の離農対策についてお伺いをしたいと思います。
 現下の厳しい酪農経営の要因として、生産コストの高止まりがあることはもちろんのこととして、これに加えて、生乳需給の緩和、また脱脂粉乳の在庫、系統出荷、系統外出荷による不公平感、ぬれ子の価格低下による副産物収入の低下などなど、様々な課題を抱えております。
 今年の夏の記録的な猛暑で、冷涼な気候の北海道を始め各地の酪農家から、生乳の出荷量が一割減った、子牛や搾乳牛が熱中症で死んでしまったとの声が聞かれます。
 生産コスト高、酪農を取り巻く課題、気候変動による環境の変化、相次ぐ課題に酪農家の心が折れてしまわないか、そこが最も心配をされます。このような状況から、酪農経営を断念し離農することを強く懸念をするものですが、実際にこれまでも離農した戸数は言うまでもなく多いというのが現状であることから、こうした状況に対して、農林水産大臣はどのように受け止め、またどのように対処をしていこうとしているのか、そのお考えをお伺いしたいと思います。
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宮下一郎#27
○宮下国務大臣 委員御指摘のように、酪農経営は、生産コストの上昇、また生乳需給の緩和などによって、厳しい環境にあると認識しております。
 令和四年の離農に関する聞き取り調査によりますと、主な離農理由は、高齢化、後継者不足が三九・一%と一番多いわけで、ただ、これは前年と余り変わっておりません。一方で、経営状況を理由とする離農は一六・三%、これは前年より着実に増えてしまっている、こういう認識であります。
 そのため、様々な施策で酪農経営を支えていこうという取組が行われております。その一つは、累次にわたる乳価の引上げということでありますし、もう一つは、今、農林水産省で適正な価格形成に向けた協議会を立ち上げて、まずは飲用牛乳を対象として適正取引を推進するための仕組みの検討を行っております。
 また、令和四年度及び五年度の二年間にわたって生産量を減らしてきた北海道では、バターの堅調な需要を背景として、六年度の生産目標数量が一%引き上げられたということもあります。また、今後の方針として、低迷する国内需要に対応して、東南アジア等に向けたLL牛乳の輸出促進にも取り組んでいるところであります。
 農林水産省としましては、これまでも、飼料価格の激変緩和対策を始め、経営安定対策や金融支援など、酪農経営の維持に向けて支援をしてまいりましたけれども、今後は、さらに、酪農の省力化でありますとかスマート化、これを応援をしていくこと、また、輸入飼料の高騰等の外部要因に影響されないように、国産飼料の生産、利用の拡大を進めて、飼料生産基盤に立脚した酪農経営を応援をしてまいりたいというふうに考えています。
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角田秀穂#28
○角田委員 次の質問としまして、令和五年度の補正予算に盛り込まれております乳用牛長命連産性向上緊急事業についてお伺いしたいと思います。
 この事業は、従来型の配合飼料多給による乳量偏重から長命連産性に重きを置いた牛群構成への転換を図るため、長命連産性の能力の高い牛の精液、受精卵利用に対する奨励金を交付しようというものですけれども、この事業、酪農家にとって具体的にどのようなメリットが期待をされているのか、お伺いをしたいと思います。
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渡邉洋一#29
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 乳用牛長命連産性等向上緊急支援事業でございますが、配合飼料の多給によって乳量を多く生産することを偏重するようなことから、より長い期間にわたって、より多くの子牛を産んで生乳を生産する長命連産性の高い牛群構成への転換を支援することを目的としてございます。
 この事業を活用して生産される長命連産性の高い乳用の後継牛は、より長い期間にわたって搾乳に供されることで生涯の生乳生産量の増加が見込まれますし、結果として後継牛の必要頭数を減少させることが期待される。
 そういたしますと、酪農経営における乳用牛を育成、導入するための経費ですとか飼料費といった生産コストの低減を図ることができるので、この事業を活用いただけるよう、生産者の皆様に丁寧に説明をしていきたいと考えてございます。
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