予算委員会第六分科会

2024-02-27 衆議院 全367発言

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会議録情報#0
本分科会は令和六年二月二十二日(木曜日)委員会において、設置することに決した。
二月二十六日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      伊東 良孝君    田中 和徳君
      山本 有二君    若林 健太君
      小山 展弘君    宮本  徹君
二月二十六日
 伊東良孝君が委員長の指名で、主査に選任された。
令和六年二月二十七日(火曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 伊東 良孝君
      東  国幹君    大岡 敏孝君
      金子 容三君    田中 和徳君
      山本 有二君    若林 健太君
      おおつき紅葉君    小山 展弘君
      馬場 雄基君    宮本  徹君
   兼務 木村 次郎君 兼務 吉田 真次君
   兼務 神津たけし君 兼務 小野 泰輔君
   兼務 中嶋 秀樹君 兼務 早坂  敦君
   兼務 河西 宏一君 兼務 庄子 賢一君
   兼務 平林  晃君 兼務 長友 慎治君
   兼務 福島 伸享君
    …………………………………
   農林水産大臣       坂本 哲志君
   環境大臣         伊藤信太郎君
   農林水産副大臣      鈴木 憲和君
   農林水産大臣政務官    舞立 昇治君
   環境大臣政務官      国定 勇人君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            山中 伸介君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   松下  整君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           原口  剛君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         杉中  淳君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         宮浦 浩司君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)
   (農林水産技術会議事務局長)           川合 豊彦君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官)            松尾 浩則君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           安岡 澄人君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           水野 政義君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  平形 雄策君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  村井 正親君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            長井 俊彦君
   政府参考人
   (林野庁長官)      青山 豊久君
   政府参考人
   (林野庁森林整備部長)  長崎屋圭太君
   政府参考人
   (水産庁長官)      森   健君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局地域経済産業政策統括調整官)          吉田健一郎君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           井上 伸夫君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 堀上  勝君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            土居健太郎君
   政府参考人
   (環境省環境再生・資源循環局次長)        角倉 一郎君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   金子 修一君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房緊急事態対策監)      古金谷敏之君
   農林水産委員会専門員   飯野 伸夫君
   環境委員会専門員     野崎 政栄君
   予算委員会専門員     齋藤 育子君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月二十七日
 辞任         補欠選任
  田中 和徳君     金子 容三君
  若林 健太君     東  国幹君
  小山 展弘君     馬場 雄基君
  宮本  徹君     塩川 鉄也君
同日
 辞任         補欠選任
  東  国幹君     本田 太郎君
  金子 容三君     古川  康君
  馬場 雄基君     青山 大人君
  塩川 鉄也君     穀田 恵二君
同日
 辞任         補欠選任
  古川  康君     勝目  康君
  本田 太郎君     大岡 敏孝君
  青山 大人君     おおつき紅葉君
  穀田 恵二君     高橋千鶴子君
同日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     若林 健太君
  勝目  康君     田中 和徳君
  おおつき紅葉君    小山 展弘君
  高橋千鶴子君     宮本  徹君
同日
 第二分科員木村次郎君、小野泰輔君、中嶋秀樹君、平林晃君、第三分科員吉田真次君、第五分科員神津たけし君、福島伸享君、第七分科員河西宏一君、庄子賢一君、長友慎治君及び第八分科員早坂敦君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 令和六年度一般会計予算
 令和六年度特別会計予算
 令和六年度政府関係機関予算
 (農林水産省及び環境省所管)
     ――――◇―――――
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伊東良孝#1
○伊東主査 これより予算委員会第六分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました伊東でございます。よろしくお願いいたします。
 本分科会は、農林水産省及び環境省所管について審査を行うことになっております。
 なお、各省所管事項の説明は、各省審査の冒頭に聴取いたします。
 令和六年度一般会計予算、令和六年度特別会計予算及び令和六年度政府関係機関予算中農林水産省所管について、政府から説明を聴取いたします。坂本農林水産大臣。
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坂本哲志#2
○坂本国務大臣 初めに、予算の基礎となっている農林水産施策の基本方針について御説明を申し上げます。
 農林水産省の最も重要な使命は、国民に食料を安定的に供給する、食料安全保障の確保です。しかしながら、昨今の食料や生産資材価格の高騰は言うまでもなく、気候変動による食料生産の不安定化、世界的な人口増加等に伴う食料争奪の激化、国際情勢の不安定化などにより、いつでも安価に食料を輸入できるわけではないことが明白となるなど、近年の世界及び我が国の食をめぐる情勢は大きく変化しています。
 一方、国内に目を向ければ、国内の人口全体が減少局面に転じ、生産者の減少、高齢化も進んでおり、将来にわたって持続可能で強固な食料供給基盤を構築することが急務となっています。
 本年は、農政の憲法とも言われる食料・農業・農村基本法が制定から四半世紀という節目の年となる中で、このような情勢の変化を踏まえ、基本法が時代にふさわしいものとなるよう、以下の観点から見直しを行い、今国会に基本法の改正案を提出いたします。
 第一に、食料安全保障の抜本的な強化として、食料安全保障を基本法の柱として位置づけ、国内農業生産の増大を基本とする食料安定供給の基本的な考え方を堅持した上で、輸出の促進、輸入の安定確保、生産から加工、流通、消費までの食料システムの関係者の連携、適正な価格形成を促す視点等を位置づけます。
 第二に、食料供給が環境に負荷を与えている側面にも着目し、環境と調和の取れた食料システムの確立を柱として位置づけます。
 第三に、人口減少下にある農業生産の維持発展と地域コミュニティーの維持に向けた政策を位置づけます。具体的には、農業生産の維持発展として、引き続き担い手の育成、確保を図るほか、新たに、担い手と多様な農業人材による農地の確保、農業法人の経営基盤の強化、農業の生産性向上、付加価値向上等を位置づけます。
 次に、人口減少下における地域コミュニティーの維持として、新たに農村関係人口の増加等に資する産業の振興や地域社会の維持等を位置づけます。
 農業政策が大きな転換点に立っているとの自覚を持ち、食料安全保障改革元年として、基本法の改正と関連施策の実現に全力を尽くしてまいります。
 次に、令和六年度農林水産予算の概要を御説明します。
 一般会計の農林水産予算の総額は二兆二千六百八十六億円であり、その内訳は、公共事業費が六千九百八十六億円、非公共事業費が一兆五千七百億円となっています。
 以下、農林水産予算の重点事項については、委員各位のお許しをいただき、御説明を省略させていただきます。
 よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
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伊東良孝#3
○伊東主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま坂本農林水産大臣から申出がありました農林水産省関係予算の重点事項の説明につきましては、これを省略して、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊東良孝#4
○伊東主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔予算概要説明は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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伊東良孝#5
○伊東主査 以上をもちまして農林水産省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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伊東良孝#6
○伊東主査 質疑に入るに先立ちまして、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力をお願いいたします。
 また、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。金子容三君。
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金子容三#7
○金子(容)分科員 自由民主党、長崎四区の金子容三です。
 この度は、質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。
 まずは冒頭、この度の令和六年能登半島地震におきましてお亡くなりになられました方々、被災された方々、いまだ避難所等での生活を余儀なくされている方々、そして震災支援のために公務出動中に犠牲となった海上保安庁の隊員の方々に、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 それでは、質問に入ります。
 日本の農林水産業の従事者は減少と高齢化が進み、現在、新規従事者の年齢も高くなっております。今後、日本の農林水産業を守り、強くしていくためには、若者の育成はもとより、若者の新規従事者を増やしていくことが必要であり重要だと考えております。政府として、農林水産業の魅力や重要性をどのように若者に伝え、人材を確保していくための対策を講じていくのか、政府の見解をお尋ねします。
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坂本哲志#8
○坂本国務大臣 委員御指摘のとおり、若い方に農業の魅力を知っていただくこと、これは非常に重要であると感じており、これまで農林水産省におきましては、実際に農業現場で活躍する若手農業者が農業の魅力を語るイベントを開催する等の情報発信の取組を進めているところであります。
 私も先日オーガニックビレッジ全国集会に出席しましたところ、首長の皆様から、若者の取組は積極的で刺激を受けることが多いとおっしゃっておられました。私自身も、若者の新たな発想、こういったものを非常に大事にしなければいけないというふうに思っているところでございます。
 また、農業政策は大きな転換点に立っているとの認識の下、食料・農業・農村基本法の改正を目指しているところです。
 今後とも、基本法の趣旨を踏まえ、日本の農業が魅力的な職業となるよう、様々な手段を動員しながら、農業人材の呼び込みと定着を一層推進してまいります。
 とりわけ、やはり女性の就農が大事だというふうに思っております。女性が就農できるような農業環境をつくること、こういったことにも力を入れてまいりたいと思っております。
 よろしくお願いいたします。
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金子容三#9
○金子(容)分科員 ありがとうございます。
 是非とも、引き続き、情報発信の強化、それから、農業はもうかるものである、そして、女性が働きやすい環境をつくっていただくような施策を講じていただければというふうに思います。
 続きまして、水産業における人材不足について質問いたします。
 政府がこれまで人材確保について様々な対策を講じてきたことは、私も承知しております。私の地元長崎県や、お隣の県、佐賀県唐津市や福岡県福岡市では、特に水産業の人手不足が大きな問題となっており、その中でも産地市場、魚市場での人手不足は深刻な状況です。
 九州北西部に位置するこれらの魚市場は、対馬、日本海及び九州西部海区の好漁場に面しており、一般に青物、青魚と言われるアジ、サバ、イワシなど、多獲性魚種の供給基地として重要な役割を果たしております。
 水揚げをする魚種が日本一と言われる長崎県の産地魚市場の中で取扱量の過半数を占めるまき網漁業は、集魚灯を使用した夜間のともしび操業が標準的であり、その漁法特性から、漁獲物は複数魚種の混獲である上、サイズ構成も様々となります。
 これら漁獲物を取り扱う産地魚市場では、生鮮、加工、養殖餌料などの多様な用途に対応するため、魚種別、サイズ別に選別、仕分を行うことで付加価値化と価格形成機能を担っております。
 一方で、それら機能を維持するためには一定の労働力が必要となるものの、地方における労働人口の減少と高齢化は社会問題化しており、魚市場においても例外ではありません。
 労働力確保のため、これまで様々な取組を実施してまいりましたが、漁模様による就業日時の変動や、深夜労働であることなどの特殊な労働環境が敬遠され、実態は年を追うごとに厳しく、このままでは魚市場の処理能力低下はもちろんのこと、将来的には市場運営そのものが維持できなくなることを危惧しております。
 こうした状況下にあって、魚市場の処理能力を超える一定の漁獲があった場合、スムーズな水揚げはたちまち困難となり、運搬船の沖待ち、水揚げの翌日回し、他市場への回航などが生じるほか、漁獲物の鮮度劣化を誘発し、漁業経営にも影響を与えることになります。
 現状、魚市場での選別作業員の半数以上は七十歳以上の方で構成されております。今後、人手不足が解消されなければ、魚市場の取扱量減少は避けられず、その影響は卸売業者のみならず、仲卸業者、加工業者、運送業者、荷役業者などの関連分野や漁業経営体も含めた地域の幅広い分野へ拡大すると同時に、消費者に魚が行き渡らなくなることが懸念されます。
 このような現場では外国人の労働力を強く求める声を多く聞きますが、現在の制度では、魚市場における作業は単純労務とされているため、外国人の労働力に頼ることはできません。日本の誇る水産業を守り持続的なものとするためには、魚市場による業務を単純作業とせず、制度の在り方について見直し、今後改正していくべきものであると考えますが、政府の見解をお尋ねいたします。
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森健#10
○森政府参考人 お答えいたします。
 魚市場における業務の一部につきましては、既に、現行の特定技能制度の漁業区分における関連業務として漁獲物の選別、仕分に、飲食料品製造業分野における関連業務として原料の調達、受入れに、付随的に従事することは可能ということになっております。
 一方で、魚市場におけます業務それ自体を特定技能の受入れ対象とするに当たりましては、当該業務が特定技能の対象となり得る相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要するものであるのか、あるいは、技能試験を含めて、業界において適正な管理運営が可能なのか等、整理すべき事項や課題があるというふうに考えているところでございます。
 このように、業界としての議論がなお必要な状況ということと認識しておりますけれども、農林水産省といたしましても、引き続き、産地市場の在り方、これには省人化等による効率的運営等も含まれるというふうに考えておりますけれども、市場関係者などの声を聞きながら、現場の情報収集、把握に努めてまいりたいと考えております。
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金子容三#11
○金子(容)分科員 ありがとうございます。
 特に西日本地域におきましては、選別等々、西日本と東日本とでは仕事のやり方が違うというふうなこともありますけれども、特に西日本におきましては魚種が多く、そして高齢者による働き手が多いというふうなこともあります。
 先ほど、知識、技能、いろいろな整理をする課題が多いというふうな話もございましたけれども、是非とも、特定技能の分野といたしまして魚市場の業務を加えていただく、あるいは、既存の特定技能として認められている漁業の中に弾力的に運用できるような、そういったことを検討をしていただきたいというふうに思っておりますけれども、それにつきましてもう一度お考えをお伺いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
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森健#12
○森政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほどもお答えをいたしましたとおり、既に、魚市場におけます業務の一部については、現行の特定技能制度の漁業区分あるいは飲食料品製造業分野における関連業務ということで、付随的に従事することは可能ということでございますので、こういったものの活用も現場では検討をお願いいたしたいというふうに考える次第でございます。
 ただ、例えば特定技能という形で、今、西日本と東日本の漁業あるいは魚市場の仕事の違いという話もございましたが、他方で、こうした特定技能は入国管理という観点で制度があるわけでございますし、また移動の自由というところもありますので、全国的な観点から、特定技能がどの程度の知識経験を必要とするものなのか等々、その整理をした上で検討していく必要があるというふうに考えております。
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金子容三#13
○金子(容)分科員 ありがとうございます。
 是非とも引き続き情報収集等々、一緒にやっていただければというふうに思いますけれども、この点につきまして、特定技能に含めていくというふうなことも含めまして検討していくというふうなことでよろしいか、もう一度よろしいでしょうか。
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森健#14
○森政府参考人 本件につきましては、まずは、どのような仕事が専門的な技能として整理できるのか等々、業界の方、関係者の方でよく議論、整理をしていただくということが必要だというふうに考えております。
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金子容三#15
○金子(容)分科員 ありがとうございます。では、引き続きよろしくお願いいたします。
 続きまして、漁業における資源管理について質問をいたします。
 漁業における資源管理につきましては、重要なことであり、現在も厳しく管理されております。特にクロマグロは、二〇一〇年頃に資源量が歴史的最低水準になったことから、WCPFCにおいて国際的に厳格な管理が行われた結果、資源も回復していると認識しています。
 一方で、実際の現場では異なる状況が生じております。現場の漁業者としては、十分にマグロの資源管理は進んでおり、過剰な管理がなされているのではないかという認識です。定置網に一度入ってきたマグロを再び海に帰しても、網に当たったマグロは傷がつき、放れた後に死んでしまうことも起こっています。これではマグロの商品価値が下がり、逸失利益につながりかねません。
 マグロの資源管理の重要性も承知した上で、制度の在り方等も踏まえた政府の見解をお尋ねいたします。
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森健#16
○森政府参考人 お答えいたします。
 クロマグロにつきましては、漁獲枠の配分というものを行っておるわけでございますが、この際にも、沿岸漁業者に配慮した配分というのを行っております。限られた枠を遵守するために、定置網漁業等においてクロマグロを放流せざるを得ない状況が発生しているということも、私どもとして認識をしているところでございます。
 しかし、このようなことは、まさに関係者の皆様が厳しい資源管理に取り組んだ結果、資源が回復傾向になっていることの表れでもあるというふうに考えている次第でございます。
 漁業現場においては、枠の遵守のための放流などが必要な場合もあるということも踏まえまして、国としても、放流の取組に対する一人一日当たり三千円の支援でございますとか、混獲回避のための機器導入に対する支援等、一定の支援を行っているところでございます。
 引き続き、資源管理に取り組むとともに、現場の状況を踏まえて放流などの取組に対する支援を行うなど、適切に対応していきたいと考えております。
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金子容三#17
○金子(容)分科員 ありがとうございます。
 放流の取組支援等々、非常にありがたい対応を取っていただいていることは理解しております。
 一方で、マグロの漁獲枠はWCPFCにおいて定められていることも承知しておりますけれども、日本のこれらの厳しい現状も踏まえたWCPFCへの漁獲枠増大を含めた働きかけをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。政府の見解をお尋ねいたします。
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森健#18
○森政府参考人 お答えいたします。
 太平洋クロマグロにつきましては、厳格な資源管理に取り組んできた結果、資源は順調に回復しているところでございます。こうした状況を踏まえて、我が国漁業関係者を含め、増枠に対する強い要望があるというふうに承知をしているところでございます。
 このため、我が国としては、太平洋クロマグロについて各種の調査を積極的に実施をしておりまして、その結果をWCPFCが行う資源評価に提供しているところでございます。
 このWCPFCにおける資源評価につきましては、本年、新たな資源評価が行われる予定でございますので、最新の資源状況に基づいて、適切に漁獲枠の見直しが行われるよう努力してまいります。
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金子容三#19
○金子(容)分科員 ありがとうございます。是非とも力強くWCPFCの方と交渉をしていただければというふうに思っております。よろしくお願いします。
 次に、燃油価格高騰対策、漁港、漁場整備について質問をいたします。
 漁業に携わる人の数が全国的に減少していることは承知しておりますが、海に囲まれた我が国において漁業の重要性は変わることはありません。日本の歴史とともに育まれてきた魚食の文化を持続的に守り、後世まで受け継いでいくには、今後も漁業を守り、時代に沿った発展を目指す必要があります。そのためには、漁業従事者に直接影響を与える燃油価格の高騰対策が引き続き必要です。
 また、私の地元長崎県を始め、老朽化の進む漁港がたくさんあります。老朽化により危険が生じている漁港の早期修復はもちろん、持続的に安心して使用ができる漁港の整備も重要です。そして、安心して漁業ができる漁場の整備が不可欠と考えます。
 燃油価格高騰対策と漁港、漁場の整備に関し、政府の見解と対策について質問いたします。
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森健#20
○森政府参考人 お答えいたします。
 まず、燃油対策ということでございます。
 漁船の燃料対策は大変我々としても重要と考えております。
 このため、漁業者と国で基金を設け、燃油高騰による経営への影響を緩和するための補填金の交付を行っているところでございます。
 具体的には、現下の燃油価格高騰を受けまして、十二四半期連続で補填金が発動されているところでございますが、引き続き、漁業者の方々が安心して漁業を継続できるよう、令和五年度補正予算で三百六十六億円を積み増すとともに、令和六年度当初予算でも十八億円を計上しているところでございます。
 今後とも、燃油価格の動向を注視しながら、漁業経営が安定して継続できるよう対応してまいりたいと思います。
 また、御指摘の漁港、漁場の整備という点につきましては、まさに、近年いろいろな災害が頻発する中で、災害に強い漁港の整備の推進が重要であるというふうに認識をしておりますし、また、我が国の水産資源を十分に活用して水産物供給を行っていくという観点から、漁場の整備についても大変重要だというふうに考えております。
 こうした観点から、私どもとしては、漁港漁場整備長期計画に基づいて、しっかりと漁港、漁場整備に取り組んでいるところでございます。また引き続き推進をしてまいりたいと考えております。
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金子容三#21
○金子(容)分科員 ありがとうございます。
 今後とも、燃油価格の高騰は持続してしまう可能性もありますので、これらの引き続きの対策あるいは拡充というものをお願いするとともに、漁場、漁港につきましても、災害が激甚化している中ですので、スピーディーな対応をお願いできればというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 続きまして、食料自給率について質問をいたします。
 本年、先ほど大臣からも御答弁ございましたとおり、食料・農業・農村基本法及びそれに関連する法案の制定、改正を行い、カロリーベースで現状三八%の自給率を二〇三〇年までに四五%に引き上げることを目標とされております。
 そのために、農地の確保を前提とし、小麦、大豆等の輸入依存度の高い農作物の国産化や、農業所得の向上に資する畑作等への転換等の施策が講じられるものと認識しております。
 私の地元長崎県においては、中山間地域が多く、農地集約が非常に難しいところでもあります。このような地域におきまして、畑作への転換を進めるに当たり具体的にどのような支援を予定されているのか、政府の御見解を質問いたします。
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平形雄策#22
○平形政府参考人 お答えいたします。
 主食用米の需要が減少する中で、我が国の食料安全保障を強化するには、輸入依存度の高い麦、大豆、それから加工・業務用野菜などへの転換を推進していくことが重要と考えております。
 現在、各産地において、水田機能を維持しながら稲、麦、大豆等の輪作を行うのか、あるいは水田を畑地化して産地化するか、検討していただいているところでございます。
 委員御指摘の畑地化を進めるに当たりましては、麦、大豆、野菜等の産地化を図っていただくために、一つは、畑作物の生産が定着するまでの継続的な支援、これとともに、畑地化のための基盤整備、さらに、栽培技術や機械、施設の導入等への支援も併せて行うこととしております。
 農林水産省といたしましては、畑地化後の産地化を図るため、これらの支援を一体的に推進していく考えでございます。
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金子容三#23
○金子(容)分科員 ありがとうございます。
 お金を給付するとか機械を導入するというふうな、そういったものに加えまして、より綿密な、畑地化への、営農者への手厚い支援というものをお願いできればというふうに思っております。
 続きまして、畜産関連について質問をいたします。
 私の地元長崎県には、長崎和牛という、全国でも評価の高い和牛がございます。しかしながら、昨今の飼料高騰の影響を大きく受ける中、肉用子牛価格の下落という厳しい状況を受けております。昨年は一頭当たり平均価格五十万円を割る月もあり、今年に入りまして五十万円半ばと若干回復しておりますが、このような厳しい状況において、現状、肉用子牛生産者補給金制度に加え、六十万円、臨時対策により、子牛価格の下落分を補っていただいています。
 一方で、今後も円安水準は高止まりすることも予想され、飼料高騰に対しての補填措置は引き続き重要であります。飼料高騰に対する引き続きの対策、そして適正価格への転嫁に対して、政府として今後どのような実効性のある対策を講じていくのか、政府の見解と対策について質問いたします。
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鈴木憲和#24
○鈴木副大臣 黒毛和種の子牛の全国平均価格については、委員御指摘のとおり、昨年十月に五十万円まで下落をしたものの、本年二月は全国平均で五十七万円と上向いてきているところであります。
 現在、肉用子牛生産者補給金に加えて、ブロック別平均価格が六十万円を下回った場合の、差額の四分の三を支援する臨時対策を措置しておりますけれども、まず、来年度からは、肉用子牛生産者補給金については、保証基準価格を黒毛和種について八千円引き上げて五十六万四千円とするとともに、ブロック別平均価格が六十万を下回った場合には、飼養管理向上を図る取組に対し、定額の奨励金を交付する事業を措置することとしております。
 さらには、令和五年度の補正予算において、高齢の繁殖雌牛から若い繁殖雌牛への更新を支援をし、成長がよく肉質に優れた子牛の生産を推進することとしております。
 また、大切なことは、やはり和牛肉の底堅い需要が、肥育経営、さらには繁殖経営を支えるということでありますから、引き続き、輸出促進や、国内においても消費拡大そしてインバウンド需要の喚起を図ることが重要であるというふうに思っております。
 生産者への対策と需要側への対策を併せて、しっかりと肉用牛の生産基盤の維持を図ってまいりたいというふうに思いますし、また同時に、餌の対策についても、配合飼料価格安定制度、これまでも累次にわたって異常補填基金の積み増しなどを行ってまいりましたけれども、昨年秋の経済対策においては、餌の国産化、輸出の取組の強化等の支援策も盛り込み、実施してきたところであります。
 トウモロコシの国際相場、今下がっておりますけれども、アメリカの豊作等によって下がっているところですが、ただ、円安であることは変わりはありませんので、引き続き状況を注視して、しっかり総合的に、生産者が安心して経営できるように対策を講じてまいりたいと思います。
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金子容三#25
○金子(容)分科員 ありがとうございます。
 時間が来てまいりましたので、最後に、飼料高騰対策の重要性は先ほども述べてまいりましたけれども、飼料価格の高騰と同様に大きな影響を受けているのが、資材価格の高騰でございます。段ボールや発泡スチロール、そういったものの価格の高騰も農林水産業に大きな影響を与えておりますので、燃油対策や飼料価格高騰対策に加えまして、資材の高騰に対する対策も講じていく必要があると思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
 これをもちまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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伊東良孝#26
○伊東主査 これにて金子容三君の質疑は終了いたしました。
 次に、庄子賢一君。
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庄子賢一#27
○庄子分科員 公明党の庄子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、元日に発生をいたしました能登半島地震災害に対する農林水産業の対応方について、何点かお尋ねをさせていただきたいというふうに思っております。
 私も、この間、輪島、珠洲、七尾、穴水、能登町等々を回ってまいりまして、今週週末にもまたお邪魔をする予定でございます。
 特に被害が甚大でございました珠洲市、先週も行ってきたんですけれども、この珠洲市で農業法人を営んでおられる代表の方、十一人従業員を抱えて、あの地域は高齢化が進んでおりますので、田んぼを手放した方々の水田を受託し、何とか耕作放棄地を防ぐという努力をずっと取られてきた方でございます。その方のお話では、農地に大きなひび割れ、あるいは液状化、そして水路が地震災害によって寸断をされている、こういう状況でございまして、この春、仮にその手前まで水が来たとしても、田んぼに水を張ることは難しいのではないかというふうにおっしゃっておられて、こうした方は恐らく能登半島だけでも相当数に上るんじゃないのかなというふうに思います。これを機に、農家の方であれば離農する、漁業者であればおかへ上がるといったような人たちが増えてしまうのではないかということも懸念をしておられました。
 そこで、まず大臣にお尋ねをさせていただきたいと思いますが、震災から間もなく二か月を経過する現状、今分かっている農地、農業用施設の被害状況及び漁港、漁船の被害について、概要をお示しいただきたいと思います。
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坂本哲志#28
○坂本国務大臣 私自身、一月二十一日と二月の四日の二回、被災地を視察をいたしましたが、能登半島では、今般の地震によりまして、地域の方々の誇りであります世界農業遺産の能登の里山里海等も含め、農林水産業に甚大な被害が発生したことを目の当たりにしてまいりました。
 農林水産関係の被害状況につきましては現時点で調査中ですが、二月の二十六日十四時現在の状況として、石川県ほか富山、新潟、福井、長野、岐阜、この六県から被害の報告がありました。農地や水路、ため池などの農業用施設で四千五十か所以上、畜産農家での施設損壊が四十六件以上、山地災害や林道施設、木材加工流通施設等で三百九十か所以上、漁船の転覆、沈没、座礁二百五十九隻以上、さらには漁港で七十三漁港以上、水産業共同利用施設で六十九か所以上などの被害の報告を受けております。
 引き続き、関係自治体とも連携をして、被害状況の速やかな把握と復旧に努めてまいります。
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庄子賢一#29
○庄子分科員 今の数字を伺っているだけでも、半島における災害の爪痕の大きさということが容易に想像できるわけであります。
 しかし、今大臣にお答えいただいた現状の数字が全体の一体どの程度なのかということについては、なかなか分かりにくいし、掌握もまだ今、途中の段階だというふうに思うんですけれども、今後、能登へ行ってみて思うのは、私も東日本の大震災を経験しているので何となくのイメージができるんですけれども、一軒一軒のおうちの再建をどうするかということはもとより、この地域全体の復興町づくりをどうするか、そういうフェーズに移っていかなければいけないわけですね。そうしたときに、復興町づくりをつくる、それに合わせて、いわゆる農業や漁業の再開をどうするか、規模をどうしていくのか、どこを復旧復興させていくのかということは、町づくり計画とリンクをしながら進めていかなければなりません。
 被災地で今非常に困っていらっしゃるのは、被災者の方々が御自分で市外や県外に独自で避難をされていらっしゃる方がかなり多くおられるので、いわゆる意向調査をかけたくとも、いわゆる復興町づくりのためのデータとなる意向調査がなかなかできない、こういう状況にもございまして、これは第一次産業の従事者の皆様も全く一緒かと思います。
 農業や漁業あるいは林業を再生したいのか、現地に戻りたいのかどうなのか、こうした把握がなかなか今困難という中で、しかし、やはり復興町づくり計画と折り合いを合わせながら、第一次産業の復旧復興をどう進めていくのかということを考える意味でも、被害の全容把握、これが欠かせないというふうに思っております。
 これを農林水産業でいうと、どのぐらいの時期に、どんな日程感でその全容を掌握していくお考えがあるのか、お尋ねをさせていただきます。
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