文教科学委員会

2024-06-04 参議院 全151発言

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会議録情報#0
令和六年六月四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     吉良よし子君     田村 智子君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     赤松  健君     石井 準一君
     宮口 治子君     福山 哲郎君
     下野 六太君     山口那津男君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     赤松  健君
     福山 哲郎君     宮口 治子君
     山口那津男君     下野 六太君
     金子 道仁君     松野 明美君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     松野 明美君     金子 道仁君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     上野 通子君     太田 房江君
     臼井 正一君     中西 祐介君
     舩後 靖彦君     天畠 大輔君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     上野 通子君
     中西 祐介君     臼井 正一君
     天畠 大輔君     舩後 靖彦君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     田村 智子君     吉良よし子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高橋 克法君
    理 事
                赤松  健君
                石井 正弘君
                今井絵理子君
                蓮   舫君
                伊藤 孝恵君
    委 員
                赤池 誠章君
                上野 通子君
                臼井 正一君
                末松 信介君
                橋本 聖子君
                本田 顕子君
                古賀 千景君
                斎藤 嘉隆君
                宮口 治子君
                下野 六太君
                安江 伸夫君
                金子 道仁君
                中条きよし君
                吉良よし子君
                舩後 靖彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   盛山 正仁君
   副大臣
       文部科学副大臣  あべ 俊子君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        古賀友一郎君
       厚生労働大臣政
       務官       三浦  靖君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        武蔵 誠憲君
   政府参考人
       こども家庭庁長
       官官房審議官   黒瀬 敏文君
       こども家庭庁長
       官官房審議官   高橋 宏治君
       文部科学省総合
       教育政策局長   望月  禎君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 和彦君
       文部科学省高等
       教育局長     池田 貴城君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  寺門 成真君
       スポーツ庁次長  茂里  毅君
       文化庁次長    合田 哲雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (場面緘黙への対応に関する件)
 (千葉科学大学の公立大学法人化に関する件)
 (いじめ事案への対応に関する件)
 (スポーツ選手及び芸術家等の引退後のキャリ
 ア支援に関する件)
 (大学が経営破綻した場合の学生保護に関する
 件)
 (国公私立大学の学費に関する件)
 (不登校児童生徒の健康診断に関する件)
○学校教育法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
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高橋克法#1
○委員長(高橋克法君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高橋克法#2
○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に赤松健君を指名いたします。
    ─────────────
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高橋克法#3
○委員長(高橋克法君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官黒瀬敏文君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高橋克法#4
○委員長(高橋克法君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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高橋克法#5
○委員長(高橋克法君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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今井絵理子#6
○今井絵理子君 おはようございます。自由民主党の今井絵理子です。本日はよろしくお願いいたします。
 早速質問に入ります。
 五月三十日、銚子市にある千葉科学大学に伺い、千葉科学大学の公立大学法人化について大学関係者及び銚子市から、それぞれお話を伺いました。視察に御尽力いただきました皆様に深く感謝申し上げます。
 十八歳人口が急速に減少する中、入学定員を満たさない私立大学は約半数にまで増加しています。このような中、定員割れの私立大学の中には、公立大学法人化によって存続を図る動きもございます。地域の若者が大学にアクセスする機会を確保することや地方創生の観点から、定員割れした地方の私立大学を公立大学法人化させて存続させるという考えも理解できます。
 しかし一方で、公立化して学費が下がり、一時的に志願者数が増加したとしても、教育内容が地域や時代のニーズと合っていなかったり教育の質の確保が十分でなかったりする場合、再び定員割れとなる可能性もあります。そうなれば、本来の大学設置の目的を果たせないばかりか、公立化した自治体に財政負担が重くのしかかるおそれもあります。
 私立大学の公立化は自治体の判断によるものと承知していますが、要件さえ満たせば国は認めることになると伺っております。公立化は、当該自治体への地方交付税の増額など国の負担も伴います。となると、その要件が適正であることが強く求められます。
 そこで、現在の社会情勢を踏まえた上で、適切な私立大学の公立化の在り方について文科省の御見解をお伺いしたいと思います。また、少子化が進む中、希望する全ての私立大学が公立化して存続させるのは非現実的なのではないかと思います。文科省は、公立大学法人化を行う大学の数についてどのくらいが適正な規模であると考えているのでしょうか。よろしくお願いいたします。
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盛山正仁#7
○国務大臣(盛山正仁君) 今、今井先生御指摘のとおり、少子化が進む中で、特に地方の中小規模の私立大学の経営が厳しくなっております。そういったことで、地方公共団体が近年、地域の実情や地域経済への影響等を踏まえた上で、大学を地方に存続させるため、公立大学化する事例も見られるようになっております。
 私立大学の公立大学化については、先ほど先生おっしゃったとおり、各地方公共団体の判断によって行われるものでありますが、公立大学化した場合、地方公共団体が大学の運営について恒久的に財政措置を行うことが必要になり、結果的に地方負担が増えることになるということも多いと思いますので、各地方公共団体において十分に検討を踏まえられた上で、公立大学としての設置の是非を判断していただく必要があると考えております。
 また、大学全体の規模ということでございますけれども、昨年九月に、中央教育審議会に対しまして、急速な少子化が進行している中で将来社会を見据えた高等教育の在り方について諮問を行っております。現在御議論をいただいているところでありますので、これらの議論も踏まえつつ、引き続き大学の改革にしっかり取り組んでいきたい、そんなふうに考えております。
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今井絵理子#8
○今井絵理子君 ありがとうございます。今、中教審の方でも審議がなされているということなんですけれども、私立大学のこの公立大学法人化について私も引き続き注視していきたいと考えています。
 この三十年余りで公立大学の数は二・五倍の百一校に増えています。少子化にもかかわらずです。若者の流出を防ぐダムとしての役割を期待する自治体もあるようですが、それは高等教育機関の本来の目的ではなかったはずです。教育研究の質の担保はもちろん、適正な規模を考慮した大学の設置を求めていきたいと思っております。
 次に、場面緘黙についてお伺いします。
 場面緘黙とは、例えば、家庭の中では自然に話すことができるけれども、学校など特定の場面では話すことができない状態を指します。配付した資料を御覧いただきたいと思いますが、先日、沖縄県糸満市にて、沖縄本島かんもく親の会などの共催で場面緘黙講演会イン沖縄が開催されました。私も出席させていただいて、当事者の方や保護者の方とお話しする機会をいただきました。
 場面緘黙は医学的には不安症群に分類され、その発現率は約五百人に一人と言われています。特別支援教育では情緒障害とされ、発達障害者支援法に基づく支援の対象となりますが、その認知度は高いとは言えず、調査や研究も十分に進んでおりません。
 しかし、近年、文科省や厚労省の科学研究費補助金等で調査がなされていると承知しています。公的資金を基にして調査で得られたこれらは、現在、国の政策においてどのように活用されているのでしょうか。
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矢野和彦#9
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。
 科学研究費助成事業、いわゆる科研費は研究者の自由な発想に基づく学術研究の振興を目的としており、御指摘の今ございました場面緘黙に関する研究課題を含め、研究者から提案された研究課題を審査、採択し、助成を行っているところでございます。科研費による研究成果につきましては学術論文として学術雑誌に掲載されるほか、科学研究費助成事業データベース上で公表されるなどして、我が国の学術研究の振興に寄与しているところでございます。
 その上で、場面緘黙への対応に関してでございますけれども、政策への反映につきまして、科研費等による調査研究で得られました知見等について、国の設置する有識者会議等の御議論も踏まえ、政策決定プロセスにおいて活用させていただくことはあるというふうに承知しております。
 いずれにいたしましても、国の政策決定におきまして、国の政策課題に対応した様々な調査を始め、関係者からの御意見等に耳を傾けながら、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
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三浦靖#10
○大臣政務官(三浦靖君) 場面緘黙につきましては令和二年度に厚生労働科学研究を実施し、年齢階層ごとにどのような場面で生活の困難を抱えているのか、実態の把握などを行いました。
 この研究成果につきましては、国立障害者リハビリテーションセンターに設置された発達障害情報・支援センターのホームページに研究内容を掲載するとともに、各都道府県などの発達障害者支援センターの職員さんたちを対象とした全国研修会の場において紹介しております。周知や理解促進に向けて努めているところでございます。
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今井絵理子#11
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 場面緘黙は、早期に発見し、早期支援につなぐことが重要なんです。しかし、一見して分かる症状ではないため、周囲の理解が十分でない場合、無視しているであるとか、怠けているなどと判断されてしまいがちなんですね。家庭では普通に話せる場合が多いので、家庭の中で発見することはなかなか難しいんです。保育園の先生や教員によって発見されることが多いそうなんです。
 しかし、まだまだ場面緘黙への理解が現場で十分になされている状態ではありません。だからこそ、学校の先生、保育園の先生に対して場面緘黙に対する理解を深めて、現場で、あっ、対象かもしれないと感じた子供を早期に専門機関につなげていく必要があると思うんですね。
 そんな中、いろいろ、先ほど調査されています。私、いつも思うんですけれども、この調査結果というのを、例えば、文科省だったら、先ほど研究されていました。だけれども、特別支援課に共有されていなかったりとか、また厚労省のそういった知見があったら、それを文科省と連携をするなど、そういった情報の共有や連携というのは、これ垣根を越えて、省庁の垣根を越えてやっていただきたいなと思っているんです。
 それで、現場の先生方に対して研修など行っていただく、そのようなことが私はとても大事なのではないかなと感じていますが、その辺りの見解をお聞かせください。
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盛山正仁#12
○国務大臣(盛山正仁君) 場面緘黙等の発達障害への対応については、関係省庁が連携した省庁横断的な取組を進めることも効果的かつ重要であると我々も認識しております。
 そのため、文部科学省におきましては、本人や家族等が活用できる発達障害ナビポータル、これを文部科学省と厚生労働省それぞれが所管しております独立行政法人の共管で運用している、こういったことをしているほか、今年の四月に、発達障害等の障害のある児童生徒等に対する地域における教育と福祉の一層の連携等の推進を図るための関連施策等を盛り込んだ、こども家庭庁、文部科学省、厚生労働省の三省庁連名通知を発出するなど、関係省庁と連携した取組を進めているところです。
 これらの関係省庁の横断的な取組について、学校現場の教職員への浸透が図られるよう、都道府県教育委員会等の関係者が集まる各種の会議や、教職員を対象とした研修等の機会を通じて周知を図っているところでございます。
 引き続き、関係省庁と連携しつつ、場面緘黙を含め、発達障害のある児童生徒への支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
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高橋宏治#13
○政府参考人(高橋宏治君) 保育所でありますとか、あるいは認定こども園におきましても、この場面緘黙を含めた障害のある子供への対応、これを保育士の皆様方によく理解していただくということは極めて大切だというふうに考えてございまして、先ほど先生から御指摘のあった関係省庁での情報、垣根を越えて共有ということですけれども、私ども文科省、あるいはその厚労省等と定期的に情報交換の場を設けております。
 そうしたところで得られた情報については、今後、こども家庭庁、今検討中ですけれども、ホームページ上で情報発信をするということも考えてございますし、また毎年実施している保育士さん向けの研修会、こうしたところでも積極的に情報提供を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
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三浦靖#14
○大臣政務官(三浦靖君) 先生が御指摘されましたとおり、場面緘黙を含む発達障害につきましては、広く省庁横断的な普及啓発を行っていくことが大変重要だと考えております。
 これまでの取組といたしまして、厚生労働省と文部科学省の協力の下、発達障害に関する情報に特化した発達障害ナビポータルの運用や、こども家庭庁、文部科学省及び厚生労働省の連携によりまして、障害や発達に課題のあるこどもや家族への支援に関する連絡会議の開催など、省庁の垣根を越えた情報発信に努めてきたところでございます。
 引き続き、こども家庭庁や文部科学省とともに連携を図りながら、場面緘黙を含む発達障害への支援を努めてまいりたいと思います。
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今井絵理子#15
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 最後になりますが、場面緘黙に関して、当事者団体の方から心配の声が寄せられています。
 それは、現在、場面緘黙の方は発達障害者支援法に基づき支援を受けています。しかし、WHOによる国際的に統一した基準で定められた疾病等に関する分類が改訂されたことの影響で、場面緘黙の方が、今後、同法に基づく支援を受けられなくなってしまうおそれがあるという不安の声を当事者団体から聞きました。
 WHOの分類の改訂後も、場面緘黙の方が引き続き発達障害者支援法に基づいて支援を受けられていくようにしていく必要があると考えますが、最後に御見解をお伺いします。
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三浦靖#16
○大臣政務官(三浦靖君) お答えいたします。
 発達障害者支援法に基づく発達障害の定義につきましては、関連省令や通知等におきまして、疾病等の国際分類であるICD10における心理的発達の障害及び小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害に含まれる障害であると示しておりまして、この対象に場面緘黙が含まれているところでございます。
 先生御指摘の疾病等の国際分類の改訂につきましては、現在、関係学会の意見等を伺いながら、国内の統計基準への適用のための和訳作業を行っているところでございます。
 発達障害者支援法の関係通知等の見直しにつきましては、これを踏まえて今後検討を行うこととしておりますが、いずれにいたしましても、発達障害者支援法に基づく支援につきまして、同法の目的や定義等の規定に従い、支援を必要とする方々に対して適切に行われるべきと考えておるところでございます。
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今井絵理子#17
○今井絵理子君 ありがとうございました。以上で質疑を終わりたいと思います。
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古賀千景#18
○古賀千景君 おはようございます。立憲民主・社民の古賀千景です。
 先ほど今井議員の方からも視察についての質疑がありましたが、私も、それについてまず前半は言わせていただきたいと思います。
 視察内容や大学の詳細については割愛いたしますが、千葉科学大学は、二〇〇二年の銚子市長選に、加計学園の運営する大学で客員教授を務めていた元官僚が大学の誘致を公約に挙げて当選。人口減少や地域経済が疲弊する中、地域の活性化、教育、文化の向上に貢献することや、町づくりの抜本的な対策になると期待されて誘致がされました。
 本年、開学二十周年を迎えましたが、人口減少や少子化の影響もあり、危機管理学部、薬学部、看護学部の三学部で定員割れが続き、二〇二四年の入学者数は二百七十九人と、定員四百九十人を大きく下回り、充足率は五七%となっております。また、ここ数年で、薬学部生命薬科学科、危機管理学部環境危機管理学科、大学院薬学研究科薬科学専攻を相次いで募集停止するなど、深刻な状況となっています。それに伴い、大学の収支は、二〇一六年以降、二二年度まで七年連続で赤字が続きという厳しい経営難に陥っています。
 この局面を打破するために、大学は、銚子市に対して公立学校化を強く要望しており、現在、有識者による検討会議で議論、検討がなされております。この検討会の第一回会合では、大学側から、公立化が拒否されれば撤退も辞さないという、ある意味で圧力とも取れるような発言もあり、波紋を呼んでいます。
 現在、銚子市、大学、学生や教職員にとっても大変厳しい状況であると思いますが、建学の精神で入学している学生の思いを大事にする必要があります。大臣はこの現状をどのように捉えていらっしゃるか、教えてください。
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盛山正仁#19
○国務大臣(盛山正仁君) 先ほどもちょっと御答弁申し上げたところでございますが、一般論として、地方の中小規模の私立大学の経営は大変厳しくなっている、少子化の影響も強く受けているということでございます。
 そして、その私立大学の公立大学化につきましては、各地方公共団体の判断により行われるということも先ほど御答弁申し上げたところでありますが、そこに当たっては、地方公共団体においての財政負担、これを考えていただくということになります。大学で養成しようとする人材の需要、定員の充足の見込み、法人経営の見通し、こういったことを十分お考えいただいた上で、これはその地方自治体で御判断をされるということになると思います。そして、この千葉科学大学の公立大学化ということにつきましては、現在、銚子市において検討委員会、こういったものが開催されて議論がなされていると、こういうふうにも聞いているところでございます。
 我々としては、その状況をまず見守るということになるわけでございますけど、何といいましても、その学生の方々、今少なくとも通っておられる学生の方々について不利益がないようにしていただくということがまず第一かとは思いますけれども、先ほど古賀先生からも建学の理念という話もありましたけれども、何のためにそういう大学を設置をして、何をしようとしていたのか、そういったことも含めまして、そして、今後のその経営上の観点、そして当該地方自治体の財政負担を含めてのお考え、こういったことも含めてしっかりと御検討していただきたいと、そういうふうに考えております。
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古賀千景#20
○古賀千景君 この誘致は、当初、地域経済や銚子市の財政に大きなメリットがあると予測されておりました。市は、大学の誘致で学生や教員などが移り住み、人口二千六百人が増加すると試算。その移住してきた学生や教員などによって生み出される地域への経済効果は、毎年約六十九億に上がるとされていました。そのほかにも、建設工事費等で百六十五億が想定されていました。しかし、実際には、先ほど指摘したとおり学生数は定員を下回り続けており、人口の推移を見ても市の人口は減少の一途をたどっております。経済効果については、二〇一七年時点の市の推計で、推定の三分の一程度の年間二十二億程度にとどまっています。
 開学に当たって、銚子市は七十七億五千万円を負担し、十・七ヘクタールの市有地を無償貸与しました。市は、約七十億円を地方債の発行で賄い、利息も含めて毎年四億円の借金返済を続けており、二〇二五年度まで返済が続いています。多額の公費負担によって銚子市は深刻な財政負担に陥ったことは間違いありません。
 地域経済に与えた経済的な影響は甚大であり、このような状況を盛山大臣はどのように感じていらっしゃいますか。
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盛山正仁#21
○国務大臣(盛山正仁君) 若干先ほどとダブりますけど、首都圏、特に東京都以外の都市において、どこでも人口が減少している、そういう局面になっています。二〇〇八年に、日本全国の人口が減っている。その中でも大都市、ここにおいてはまだ社会的な移動がありますので、人口が増加しているところは東京のようにあるわけでございますけど、それ以外のところは自然減プラス社会減ということで人口が減っている。そういうことも含めて当時の見通しがどうだったのか、その建学というんですかね、設立のときの、そういうことにもなるわけなんでしょうけど、事前のその将来予測、こういったところと大分ずれてきた、そのほかにも様々な要因があって今の状況になっているのではないかなと思います。
 しかしながら、繰り返しになりますけど、その誘致をされようとした自治体であり、そしてどういうふうに、その大学を誘致することによってその地域を活性化されようとしたのか、連携がどうだったのか、そういったことをお踏まえになって、そして、さらに、今の時点でその検討会をつくって今検討をしておられるということでございましょうから、今の厳しい状況になったということはもう既に起こっている話でございますので、今後どういうふうにこの大学をやっていくのか、そういうことをしっかり銚子市、御地元である銚子市を中心に御検討をいただくことが必要かと存じます。
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古賀千景#22
○古賀千景君 私立大学が公立大学化された大学は幾つあるか、教えてください。
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池田貴城#23
○政府参考人(池田貴城君) お答え申し上げます。
 平成二十一年に高知工科大学が公立大学化されて以降、最近では令和五年に旭川大学が公立大学化されておりまして、これまで計十二校の私立大学が公立大学化されております。
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古賀千景#24
○古賀千景君 ありがとうございます。
 私は、反対に、私立大学が公立大学化されて、許可されなかった大学は幾つあるかということも本当はお伺いしようとしました。そうしたら、そのときの通告で言われた言葉は、公立大学が実現しなかった数とか公立大学化を要望して申請している数などは自治体や大学任せで分からないということを文科省の方は言われました。私は、視察へ行ったときに、新潟とか姫路とかが公立化されなかったというお話は伺ったんですけれども、いろいろ公立化などこのような状況の中で考えていく上では、文科省の中でもそういうことは自治体、大学任せではなくきちんと把握していくべきなのではないかということを思いました。
 では、この公立大学化をすることのメリットとデメリットについて教えてください。
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池田貴城#25
○政府参考人(池田貴城君) お答えいたします。
 私立大学の公立化につきましては、各地方公共団体の判断により行われるものでございますが、これまでの事例では、授業料等の学生納付金が引き下げられる場合が多いほか、志願者数も増加している例がございます。地方公共団体にとっては、地域に大学が存立し続けることによって、地元での進学機会の確保、地域で活躍する人材の育成、大学の教育研究力を生かして産業など地域社会の活性化がなされる、こういったメリットが期待されているものと承知しております。
 一方で、公立大学化した場合、地方公共団体が大学の運営について恒久的に財政措置を行うことが必要となり、地方負担が増えることになります。したがいまして、大学で養成しようとする人材の需要や定員の充足の見込み、法人経営の見通しなどについて十分検討した上で、公立大学としての設置の是非を判断していただく必要があると考えております。
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古賀千景#26
○古賀千景君 今おっしゃっていただいたとおり、公立大学に転換することによって国からの地方交付税交付金が大学の運営費に充てられていくことになり、財政難に陥っている大学にとっては経営の安定化を図ることができる、また授業料も抑えることができる、そのため、大学の志願者数が増え、入学者数も増加することが望める。
 でも、このようなことで、公立化ドミノ現象と言われているそうですが、そのような状況が起きています。私も、そのことについて、私学が公立化することに対する文科省のお考えもお聞きしましたが、地方と大学が決めることなので文科省としての考えは特にないというふうに言われました。審査はされるということは伺いました。しかし、これからの高等教育を考えていく上で、文科省ももう少し関わって意見を言っていったりとかいろいろする必要があるのではないかと思います。これから公立化が進んでいったときに、次は公立化同士の競争が起こっていくとか、そんなこともあると思います。そのような視点でもお考えいただきたいと思っております。
 では、公立大学化が今のところその十二校というところはすごくいい方向に向かっているということをお聞きしておりますが、もしこれから失敗した場合、そこを救済するというところの取組はどのようにお考えでしょうか。
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池田貴城#27
○政府参考人(池田貴城君) お答え申し上げます。
 大学の教育研究活動が適切に行われることを担保するための方策としては、まずは設置認可の際に大学として最低限必要な水準、これは大学設置基準等を満たしているかどうか確認いたします。その上で、大学設置後に各大学における継続的な自己点検評価、自己点検評価を踏まえた第三者評価である認証評価、大学が社会に対する説明責任を果たすとともに社会との対話等を通じた教育研究環境の質の向上を図る情報公表、こういった仕組みによりまして大学の質の保証のシステムを整えております。
 文部科学省としては、各大学が設置後も適切な運営を続け、教育研究活動等の水準を維持することはもとより、こうした質保証システムを通じた更なる質の向上が図られるよう、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。その上で、経営が悪化傾向にあるような大学に対しては、きめ細かな支援を私学共済事業団などとも連携して行っているところでございます。
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古賀千景#28
○古賀千景君 一応そこで審査をされるということですので、そこの責任も文科省にもきちんとあるのではないか。そして、その後は、おっしゃっていただいたとおり、しっかり見ていただけるんだと思いますが、そこにやっぱり失敗したところに皆さんの税金を投入していくということになっていきますので、そこのところ、しっかり文科省としても関わっていっていただきたいと思っています。
 これ、そしてその後も、校舎の建て替えとか、いろんなところで費用がかさんで、そこに、公立化した場合、住民の皆様の税金というところが関わってきますので、そこもしっかり見ていただきたいと思っています。
 そのほかの大学でも、施設利用料とか実験実習費の補填などで県の負担が増えているという公立学校も、大学も聞いております。多額の税金を投じるというところを考えていただきたいと思います。
 今回行って、銚子市の方も大学の必要性は十分感じていらっしゃいました。ボランティアだったりとか、消防団、消防とか、いろんなことですごくここにいてほしいんだと、大学にいてほしいとは思っている、しかし、財政が銚子市としてはとても厳しい。そして、そういうところは国としての補助というのは多少は出されていると思いますが、そういう残してほしいと市が要望しているようなところに国の補助というのはあるんでしょうか、お願いします。
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池田貴城#29
○政府参考人(池田貴城君) それは、公立、私立大学に対してということでございましょうか。
 私立大学に関しては、私学助成で支援をしておりますので、地方大学も含めて私学助成を個別に、その設置規模、設置する大学の規模や取組の事情に応じて支援をしていくという状況でございます。
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