外務委員会

2025-03-26 衆議院 全165発言

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会議録情報#0
令和七年三月二十六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 堀内 詔子君
   理事 中曽根康隆君 理事 星野 剛士君
   理事 山田 賢司君 理事 源馬謙太郎君
   理事 鈴木 庸介君 理事 太  栄志君
   理事 和田有一朗君 理事 臼木 秀剛君
      逢沢 一郎君  英利アルフィヤ君
      大空 幸星君    新藤 義孝君
      高木  啓君    広瀬  建君
      松島みどり君    松本  尚君
      茂木 敏充君    簗  和生君
      小熊 慎司君    亀井亜紀子君
      神津たけし君    篠原  豪君
      竹内 千春君    武正 公一君
      渡辺  周君    杉本 和巳君
      西田  薫君    深作ヘスス君
      西園 勝秀君    山崎 正恭君
      阪口 直人君
    …………………………………
   外務大臣         岩屋  毅君
   外務副大臣        藤井比早之君
   外務副大臣        宮路 拓馬君
   厚生労働副大臣      仁木 博文君
   外務大臣政務官    英利アルフィヤ君
   外務大臣政務官      松本  尚君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 内野 宗揮君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 今福 孝男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 柏原  裕君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 町田 達也君
   政府参考人
   (外務省国際協力局長)  石月 英雄君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           郷  達也君
   参考人
   (独立行政法人国際協力機構理事長)        田中 明彦君
   参考人
   (独立行政法人国際協力機構理事)         大場 雄一君
   外務委員会専門員     山本 浩慎君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十六日
 辞任         補欠選任
  松本  尚君     簗  和生君
  武正 公一君     神津たけし君
  西岡 秀子君     臼木 秀剛君
同日
 辞任         補欠選任
  簗  和生君     松本  尚君
  神津たけし君     武正 公一君
  臼木 秀剛君     西岡 秀子君
同日
 理事西岡秀子君同日委員辞任につき、その補欠として臼木秀剛君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案(内閣提出第二三号)
     ――――◇―――――
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堀内詔子#1
○堀内委員長 これより会議を開きます。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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堀内詔子#2
○堀内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に臼木秀剛君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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堀内詔子#3
○堀内委員長 内閣提出、独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として独立行政法人国際協力機構理事長田中明彦君、理事大場雄一君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として、お手元に配付のとおり、外務省大臣官房審議官今福孝男君外五名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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堀内詔子#4
○堀内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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堀内詔子#5
○堀内委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。大空幸星君。
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大空幸星#6
○大空委員 おはようございます。自由民主党の大空幸星でございます。
 岩屋外務大臣、連日お疲れさまでございます。また、今日は田中理事長にもお越しをいただいております。ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日はJICA法の改正ということでございますが、今年はJICAの海外協力隊発足六十周年、そして、昨年は我が国が国際協力を開始して七十周年の節目の年でございました。この節目の年に当たりまして、やはり、日本の国際協力というのは改めて世界から高い信頼を得ているんだということは、この委員会の場においてもしっかりと申し上げておかなければいけないと思っております。
 一方で、今まさに、この日本のODAも含めまして、国際協力の在り方というのが問われていること、岐路に立っているというのは間違いないんだろうと思っております。ODA予算そのものの課題もあると思いますけれども、ODAであるとか国際協力に対する国民の信頼というのをしっかりと獲得をしていくという、この不断の努力がなお一層求められている現状なんだろうと思っております。
 私自身もJICA議連に入らせていただいておりますので、しっかりとそうした説明を果たしていくということを一議員の立場でもやっていかなきゃいけないというふうにも思っております。
 皆さん、もう御案内のとおり、先月、内閣府が公表をした外交に関する世論調査、二〇二四年度でありますけれども、今後の開発協力の在り方について、積極的に進めるべきと答えた人の割合が二五・一%、前回から二ポイント以上低下をして、この十年間で最もこれが低い数字だということでございます。そして、なるべく少なくすべきとやめるべきだ、そもそもやめるべきだというふうに答えた人も含めての割合が一八・四%、これも二・二ポイント増えて、十年で最も高かった。過去を見ますと、もう少し国際協力に対しての世論調査、厳しかったときもあるということだと思いますけれども、ただ、この十年で最も低い数字であるということをやはり重く受け止めなければならないんじゃないかというふうに思っております。
 また、米国では、USAIDの支援の一時停止といったようなニュースも流れている。こういった状況の中での今回の法改正でありますから、まずは、是非大臣から、このODAの意義と、これまでこの長きにわたってJICAが果たしてきた役割についてどのように評価をしておられるのか、お聞かせください。
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岩屋毅#7
○岩屋国務大臣 大空委員の御指摘のとおり、昔から、外を助ける余裕があるんだったら自国のためにというような議論はございました。特に最近は、多くは申し上げませんが、自国ファーストみたいな風潮がどんどんと広まってきている中で、やはり、ODAに関する理解をしっかり国民の皆様にしていただくための努力は今まで以上に重要になってきているというふうに考えております。
 ODAの目的は、言うまでもないことですが、開発協力大綱にありますとおり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の下に、国際社会に一層貢献すると同時に、我が国と国民の平和と安全の確保、また我が国の経済成長にも資するという取組であると思っております。まさに、情けは人のためならずということだと思います。
 そして、JICAは、ODAの実施機関として、質の高いインフラ整備や機材の供与といったハード面だけではなくて、きめの細かい人材育成支援、法制度の整備の支援といったソフト面にも力を入れてきておりまして、途上国からの信頼を地道に積み上げてきているというふうに考えております。まさに、日本に対する信頼の土台を形成してきたというふうに考えております。
 今般御審議いただいている独立行政法人国際協力機構、JICA法の改正によりまして、新たな時代における新たなニーズに応えられる国際協力の仕組みを構築すべく、しっかり取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
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大空幸星#8
○大空委員 ありがとうございます。
 まさに、この七十年間の国際協力の歴史の中で培われた国際的な信頼というのは、日本の外交の源泉たる重要なアセットだというふうに思っております。
 また、この国際的な信頼を世界に対して広げていく、深化させていくということにおいて、ODAというのは極めて重要な役割を果たしていく、そして、そのツールをどこがやるのか、一番開発現場の最前線に立っている主体はまさにJICAでありますから、そうしたJICAの機能を強化をしていく、時代に合わせて柔軟に変化をしていくということの法改正なんだろうというふうに理解をしております。
 また、今大臣からもありましたとおり、日本自身もやはり成長し続けるということ、これは、グローバルサウスの国々の成長も取り込みながら、若しくは関与をしっかりと引き出しながら、日本の経済成長にも資するものであるんだということをしっかりと社会全体に対して届けていくということが必要なんだろうというふうに思っております。
 今回の法改正、まさにJICAにとってはある種の新しい挑戦なんだろうというふうに思っております。ODAを強化をして、時代に合わせて変化をしていく、そしてJICAがそれに対応できるような体制を取っていただくということは大事ですけれども、やはり、法改正をした後の体制づくり、ここにしっかりとリソースを割いていただかなくてはいけない。法改正の意味、法改正の役割というのをやはり最大化をしていくということが重要だろうというふうに思っております。
 そういった意味においては、今回の法改正によって、ブレンデッドファイナンス、いわゆる民間資金と公的資金を組み合わせることによって開発効果を最大化していくんだということが更に促進をされていくんだろうというふうに思っております。
 この投資規模を拡大をしていく取組に際して、新業務となるのは債券取得や信用保証、民間では取り得ないリスク、例えば事業リスクもあれば、それぞれのカントリーリスクもある、こういったものを一部引き受けることによってインパクトを最大化をしていこうということで、これはまさに、ODAというのをある種のカタリストとして、どんどんどんどん民間の資金を呼び寄せていく、関心を引き出していく、これが公的資金による過度な肩代わりを軽減するという側面も私はあると思っております。
 今、これだけ国民の皆さんが、本当にこの状況で国際協力に対してこれだけリソースを割く必要があるのかというふうに思っておられる方も多い中で、いや、これは民間資金も導入して、かつ、開発効果というのを最大化できる可能性もあるんですよ、広げる可能性もあるんですよという意味では、私は、これはベターかつベストな選択肢なんだろうというふうに思っております。
 一方で、やはり、この債券取得と信用保証というのはJICAにとっても新たな業務となるわけです。債券取得については、これまでの海外投融資のスキームであるとか、そこで培われたスキルというのを一部活用できる部分もあるとは思いますが、ただ、信用保証については、これはもう全く新しい事業になるわけでして、これまでのノウハウがどうやって生かされるのか、そこもまだ未知数の部分ももしかしたらあるんじゃないのかなというふうに思っております。
 特に、この保証業務、そしてこの債券取得の新業務は、リスクをどうやって、じゃ、評価するのか、民間では取り得ないリスクをなぜJICAが取り得るのかということも含めて、どうやってそれを審査をしていって、またかつ、融資が決まりました、債券を取得して、その後事業をしっかりとモニタリングをしていくという体制も重要となってくるわけです。
 この新業務を始めるに当たって、審査体制若しくはこのリスク評価やモニタリングの仕組みをどのように今検討されているのか、お聞かせください。
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田中明彦#9
○田中参考人 JICAの田中でございます。
 本日は、JICA法の改正について御審議賜りまして、誠にありがたく存じております。
 今、大空先生から、新業務を進めるに当たってJICAとしてどういう体制を取ろうとしているのかという御質問でございますけれども、信用保証、債券取得といったこの新業務を始めるに当たっては、先生御指摘のとおり、リスク評価や審査というものを適切に行うことが非常に重要だと認識しております。
 具体的に申し上げますと、ある部分についてはJICAが既に海外投融資事業をやって、いろいろな経験、信用リスク評価やそのノウハウというものを蓄積はしてきておりますけれども、信用保証についてはやはり初めてということもございますので、保証先の現地金融機関による類似融資の貸倒れ率とか、債権保全措置の状況というようなものを慎重に審査して、そしてリスクを評価していくように、リスク管理体制を更に拡充する方針でございます。
 債券取得につきましても、海外投融資業務の勘定全体としてリスクを吸収できるような範囲にとどめるように、規模感を慎重に管理してまいりたいと思っております。
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大空幸星#10
○大空委員 ありがとうございます。
 国際開発金融機関なんかにおいては、国別とか格付によってどれぐらいの保証範囲を定めるのか、いわゆるそのアッパーを設けているというところもあるんだろうと思います。今回、個別に、例えばおっしゃっていただいたような各銀行のトラックレコードなんかを追って保証料の範囲を定めていくということだと思いますけれども、この信用保証の場合には、じゃ、保証料をどれぐらいにするのか、その範囲の設定でありますとか、若しくはその審査、そしてその後のモニタリング、これはやはり専門人材というのがJICAの中にかなり新たに必要になってくるんじゃないかというふうに思っております。
 先ほどおっしゃっていただいたように、これまでの海外投融資のスキームで培ったスキルで生かされる部分もあるけれども、全くの新業務につきましてはやはり新しい人材獲得というのも重要なのではないかというふうに思っておりますけれども、この法改正後のJICAとしての体制、新業務を行うに当たっての体制についてどのように考えておられるでしょうか。
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田中明彦#11
○田中参考人 今、大空先生おっしゃっていただいたとおり、信用保証、債券取得といった新業務を導入するに当たっては、リスク管理を適切に実施するための審査に係る人材、体制というものを強化していかなければいけないと認識しております。そのために、専門性を有する外部人材の活用を含めて、体制強化に取り組む予定にしております。JICAの令和七年度定員要求でも、新業務に備えた定員増を盛り込んでおるところでございます。
 それからまた、これは、これまでの海外投融資のときでもやってまいりましたけれども、実績のある国際機関等との協調、それからそういう国際機関への出向、そういうことによって知見を獲得をして、体制を構築してまいりたいと思っております。
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大空幸星#12
○大空委員 ありがとうございます。
 まさに、外部人材も含めて専門人材を獲得をしていく、IFCであるとかフランスのプロパルコも含めて、今恐らくいろいろな話をされておられるんだろうと思いますが、こういった外部の機関ないしは民間の金融機関なんかにも、やはり開発学を学んでおられる方は今かなり多くいらっしゃるわけでありますし、こういった人たちをヘッドハンティングしてでも連れてくるんだというぐらいのやはり意識を持っていただくことも重要なんじゃないかと思います。
 一方で、じゃ、今のJICAの職員の皆さんの給与規程で、それだけのプロフェッショナルの専門人材が来てくれるかどうか。これもまた厳しい状況があるんではないかというふうに思っておりまして、中長期的な人材戦略というのも、今回のこの法改正と併せてしっかりと検討していただくということ、やはりこれは人材によってそれぞれの持っている知識やノウハウが違う、そして、その知識やノウハウによって、今回、新しく業務に加わる信用保証も含めた適正な審査体制というのが確立をされるんだろうと思っておりますので、是非とも、その人材戦略の部分についても、併せて引き続き進めていただければというふうに思っております。
 次に、今回の法改正によって新たに始まります成果連動型の海外投融資、これは非常に意欲的な制度だと思っております。開発協力に資する内容だと思いますけれども、同時に、これほど難しい分野もなかなかないんじゃないか。要は、そのインパクトをどういうふうに測っていくのかということが難しいポイントだというふうに思っております。まさに、アウトカムをどうやって設定をして、そして、その定義であるとか指標というのが曖昧なままで進んでいかないようにしなくてはいけない。
 例えば、成果の設定において、アウトカムの定義と指標を事前にしっかりと客観的な指標を使って定めておくとか、そういったことも重要となってくると思いますし、この指標とか定義が曖昧な状態でプロジェクトが進行していけば、現地の機関であるとか現地の国と、そもそもこの評価に対する認識が違う、成果を出したといっても、いや、これは成果ではないんだというような、そういうそごも起きかねないんだろうというふうに思っております。
 こうした成果、判断をしていく、若しくはモニタリングをしていくためには、第三者的な視点も含めたしっかりとした公平な監査体制が重要だと思っておりますけれども、この成果連動型海外投融資を始めるに当たって、成果の評価をどのように判断をしていくおつもり、御予定なのか、お聞かせください。
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田中明彦#13
○田中参考人 ただいま先生から御指摘いただきましたように、成果連動型海外投融資、これは大変重要な新しい試みだと思っておりますけれども、やはり、この成果の検証を適切に行うということが重要であるということは認識しております。
 そして、そのためには、成果指標及びその達成の検証方法をあらかじめ貸付先と契約の中で合意しておくということ、これが大事だと思っておりますし、さらにまた、先生御指摘のように、成果の検証に当たっては第三者による検証を求めるなど、客観性を担保するように運用してまいりたいと思っております。
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大空幸星#14
○大空委員 ありがとうございます。
 二〇一九年に、JICAは、IFCのインパクト投資の運用原則に署名をされておられると思いますが、こういった海外基準なんかも積極的に取り入れて、かつ第三者的な視点で、その支援が本当にJICAの支援なのかということが、成果によって生まれたものなのかということが、私は非常に重要になってくると思っております。
 やはり、今回のように新しく制度を設けたときに、これがJICAの支援の結果としてインパクトが生まれたんですよということを立証できなければいけないわけでありまして、ほかのドナーであるとか現地の政府の機関による支援とか、いろいろな外部要因も当然プロジェクトの中には入ってくると思いますから、そういった意味でも、ある種、JICAから独立した、おっしゃっていただいたような第三者的な視点での評価体制というのを確立をしていただければというふうに思っております。
 そして、最後に、草の根技術協力のパートナー拡充についてお伺いをしたいというふうに思っております。
 今回、開発途上地域に対する技術協力における委託先に、新たに、例えば高専なんかの学校が可能になったり、これは非常に重要だと思っております。同時に、海外の団体等にも拡充をされるということになっております。
 私は、議員になる前にソーシャルセクターでNPOを経営しておりましたので、ある種、日本のソーシャルセクター、非営利セクター、これは全体の底上げ、ガバナンスの強化等も含めて必要だという認識に立っております。
 そういった中で、やはり、インパクト測定の在り方とか、基盤的な財務体制であるとか、こういったものというのは、正直海外の、アメリカやヨーロッパのNGO等の団体の方が、これは優れているんですね、比べてしまうと。非常に重要な点は、外務省さんの資料によりますと、日本人の渡航制限がある国で活動する団体ないしは日本の団体よりも優位性がある団体というような記述もございます。
 今この日本のNGOというのが、例えば中国のNGOも非常に今勢いがありますね、これまでだったらなかなか入ってこなかったような教育であるとか気候変動の分野でも、中国のNGOは、メンタルヘルスも含めて、かなり台頭してきているような状況もございます。
 こういったNGO、非政府組織でありますけれども脱政府組織ではないわけでありまして、それぞれの国の国家戦略の中に包摂をされながら、いろいろなソフトパワーとして使われていくというような側面もありますので、やはり原則として、この日本の団体の知見や技術というのをしっかりと強化をしていく。海外の団体にも拡充はしますけれども、そういった日本の団体に対する基盤的な支援であるとか、若しくは活動しやすいような環境づくり、日本の団体とのパートナーシップというのが揺らぐことはないのかどうか、その辺りについてお聞かせください。
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石月英雄#15
○石月政府参考人 お答え申し上げます。
 今般の法改正により、草の根技術協力のパートナーを一定の条件を満たす海外の団体に拡充する、例えば、委員御指摘のとおり、日本人の渡航制限がある国等で活動する団体等への委託を行いまして、これまで支援できなかった地域での支援が可能になるというふうに考えてございます。
 その上で、海外の団体につきましては、国内の団体に係る従来の審査プロセスと別枠での審査を想定しておりまして、日本のNGOが不利益を被るようなことはないように配慮してまいりたいと思います。
 日本のNGOとの協力につきましては、開発協力大綱にも明記してあるとおり、日本のNGOが、日本の顔が見える開発協力を担う戦略的パートナーである、この認識を我々として何ら変えるものではございません。
 今後とも、草の根技術協力、また無償資金協力を通じた連携、またNGOへの能力向上支援等を通じまして、引き続き日本のNGOと緊密に協力していきたいと考えております。
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大空幸星#16
○大空委員 ありがとうございました。
 日本の母子健康手帳を使って、様々な国で支援をしていただいている海外の団体もございますが、やはり、日本の団体を委託先に選んでいくということが、日本全体にとって、国際協力全体にとっても私はいいんじゃないかというふうにも思っておりますので、是非、抑制的な運用も含めて御検討いただければと思います。
 終わります。ありがとうございました。
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堀内詔子#17
○堀内委員長 次に、小熊慎司君。
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小熊慎司#18
○小熊委員 立憲民主党の小熊慎司です。
 Z世代の大空さんのすばらしく爽やかな質問の後に、昭和世代のちょっとしょっぱい質問になりますけれども、よろしくお願いをいたします。
 この委員会でもお話しさせていただいていますが、私の家内も協力隊の隊員で、南の島のサモアに数十年前に行っておりましたけれども、その頃ずっと文通でしたから、それを乗り越えて、今幸せな結婚になっていることを度々発表させていただいていますが、そういう意味でも、このJICAのこれまでの活動というのは、私は、これは世界に誇るべきすばらしい実績があるというふうに思います。
 課題もいろいろありますけれども、世界のどの国よりも私は質の高い海外援助をして積み上げてきたなというふうに思っていますし、今、財政的な制約の中で、ちょっと金額的には縮小はかつてよりはしていますけれども、その中でも、岸田外務大臣が選択と集中と言っていたんですが、茂木大臣のときからはもっと戦略的にやるというような積極姿勢に転じたというのは、非常に厳しい財政状況の中ではいい方向性になっているなというふうには思います。
 引き続き、こういったことでやっていかなければいけませんし、先週この委員会でもお話ししたとおり、USAIDの事実上の解体というのは相当のインパクトになります。その穴埋めをしなきゃいけない状況にある中で、この法改正というのは非常に時宜にかなったところにあると思います。
 ただ、私は、参議院のときに、亀井さんもそうでしたけれども、ODA特別委員会にいて、東南アジアを訪れる機会がありました。そのときに、いろいろベトナムで聞いたんですけれども、やはりこういう事業をやるとき、賄賂が発生しているんだと。日本は賄賂を払うことはないよ、質の高い事業をしてくれるからと。ただ、決定のスピードが遅い、それが一番よくないという指摘も受けてきたところであります。
 今回のこの法改正によって民間との連携も深まっていくということでありますから、いろいろな不祥事もありましたから、この後にちょっと触れていきますけれども、意思決定のプロセスがしっかりとしたものでなければならないし、適正かつスピードも、やはり民間のスピードというのは公共セクターのスピードと全然違いますから、スピード感を持ってやっていかなければいけない。この辺についてはどうされますか。
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岩屋毅#19
○岩屋国務大臣 小熊委員には、このODAについて深い御理解を賜っておりまして、本当にありがとうございます。また、奥様とのなれ初めも教えていただいて、ありがとうございます。
 今般の法改正においては、一言で言うと民間資金動員を促進をしていくということになるわけですが、先ほどのやり取りにもありましたように、債券の取得ですとか信用保証ということをやっていくためには、それなりのしっかりとした専門的な知見に基づく審査をやらなきゃいけないということもありまして、委員御指摘のように、そのしっかりとした体制づくりとまたスピード感をどうやって両立させるかというのが大きな課題になると思っております。
 現在の審査プロセスとしては、企業からの相談に基づいて、リスク管理や迅速性にも配慮した上で、必要に応じて外部有識者の関与を得つつ、JICAにおいて審査を行い、外務省、財務省あるいは経産省による審議やJICAの理事会の審議を経て、案件採択の可否を決定をしております。新業務の実施に当たっても、この従来の審査プロセスをベースにしながら、新業務の特性を踏まえて、迅速で適切な意思決定を行ってまいりたいと思います。
 スピードが大事だという御指摘をしっかり踏まえて、JICAにおいて対応してもらいたいというふうに思っております。
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小熊慎司#20
○小熊委員 適正なことはもちろん当然なんですが、このスピード感というのはより求められてくるというふうに思いますし、今ほども言ったとおりUSAIDがもう事実上停止していますから。でも、援助を待っている人はそんな時間はないわけですよ。迅速性というのをかなり意識してやっていかないと、今まで、海外の人から言われるとおり、内容はいいんだけれども決定が遅いという指摘がもう数年来あるわけですから、かなり意識して、いろいろなプロセス、手続、実施に至っては意識をしていただきたいなというふうに思います。
 あと、先ほどの大空さんの言ったとおり、国民的理解が、この海外援助はまだまだ足りていないと思います。この後、この法案、採決に当たって附帯もつくようでありますけれども、やはり納税者への理解促進という言葉も入っています。
 ちょうど十四年前、東日本大震災が起きたときに、ODA特委の有志で、官邸に、ODAの予算、あのときは民主党政権でしたけれども、削るな、海外援助を止めるな、減額するなという申入れをしました。私も福島県の人間としてそれをやったら、もう抗議の電話やファクスやメールがいっぱい来たんです。そのとき亀井さんも一緒に官邸に行ったので、同じような思いをしていると思いますけれども。
 チャリティーだったら、そのとおりなんです。国民意識はチャリティーだと思っています、海外支援というのは。でも、大臣が言ったとおり、情けは人のためならず、地球の国際益が国益にもちゃんとつながっているということの理解はまだ進んでいないし、今でもこれは変わっていない、チャリティーだと思っています。
 だから、本当に民主党政権の人には申し訳ないけれども、あのとき減額したのは、チャリティーだというのをまさに証明しちゃったようなものですよ。だって、イギリスも、財政が厳しいときに逆に海外援助を増やしたという過去の歴史もあります。
 島国である日本であるからこそ、海外とどうつながっていて、こうした国際的な利益がちゃんと日本の国益につながっているということをもっともっと打ち出していかなければならないと思います。
 今回、この法改正によって民間の方を引き入れるときにも、その人も、そういう民間の部門も、しっかりそういう国際的な利益が国益にかなっているから是非やりましょうよというふうになっていかないと、チャリティーだと思っていたら、民間の方も促進されませんよね、資金調達が。
 この国民的理解、これはまだ誤解している状況だと思います。ここをしっかりやっていかないと、この民間資金の調達も促進されないというふうに思います。単に、ただ商売のためだけに、じゃ、それをやろうかみたいになっちゃうので。この点についてはどうですか。
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岩屋毅#21
○岩屋国務大臣 なかなかそこが難しいですよね。対象国の開発支援をやるということが、巡り巡って我が国に対する信用を形成し、また我が国の国益にもつながっていくんだということを、例えば数値的にお示しをするということもなかなか難しいと思うし、また、余り数字を前に出していくというのも、ある意味、かえって目的を誤解されるということにもなると思いますが。
 委員御指摘のとおり、やはりこのODA、JICAの活動ということが最終的には日本の国益あるいは信用の形成というものに大きく寄与していくんだということを、あらゆる手段を使って丁寧に説明をしていかなければいけないというふうに考えております。
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小熊慎司#22
○小熊委員 大臣、可視化していくことが大事なんですよ。もちろん、これだけもうかりましたみたいなのは、それはやる必要はないし、違った意味で可視化をしていくということが重要です。
 例えば、先週も言ったんですけれども、USAIDが活動を停止して疫病が増えたとか、やることによって疫病が抑えられて、日本の方にも来ていないという、とにかく、可視化するという意識は必要だと思います。抽象的なことで理解を求めても、それは伝わりません。
 幾らもうかったかという可視化ではなく、見える化はする必要があると思いますので、これは今までできていませんから、だから、国民が誤解しています。是非ここはしっかりやっていくということを、可視化するということを意識してやっていただかなければならないというふうに思います。
 次に移ります。
 そういう意味では、新しい制度の中でもいろいろな仕組みをやっていく上で、JICAそのものの人材確保、大空さんの質問でもあったけれども、お金でいうとやはり駄目なんですよね、なかなか。でも、じゃ、意識高い人だけ来てくださいというわけでもないし。
 ただ、あらゆる分野で人口減少ですから、別に、公共セクターだけ、また海外人材、グローバル人材だけが足りていないわけではなくて、あらゆる分野が人手不足です。ここをどうカバーしていくかというのは、効率化も図っていかなければならないんですけれども。
 まず、人材確保、ちょっと大空さんと重なるけれども、どういうふうに取り組むか、これは参考人でもいいです。
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石月英雄#23
○石月政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほども田中理事長の方から答弁があったとおり、本法改正によりまして拡充した業務、これを踏まえまして、JICAの体制をしかるべく整えていく予定でございまして、JICAの令和七年度予算案でも、新業務に備えた機構・定員を盛り込んでいるところでございます。加えて、専門的知見を有する人材の採用、育成、実績のある国際機関との協調による知見の獲得、そういったところにも努力していきたいと考えているところでございます。
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小熊慎司#24
○小熊委員 法改正に当たって、外務省、JICAの事前の説明の中では、国内外人材を問わずということがありました。そういう意味では、最終的にどうなるか分からないけれども、事実上USAIDは解体していますから。現地の人材がいるわけですよね、あとは連携していた団体とか、こういうのを活用していくということを今意識的にやった方がいいと思うんです。これもやはり、USAIDに関わっていた人たちは、民間の人たちも含め、これは有為な人材であるし、これが全くゼロになることはもったいないわけですよ、世界のことを考えれば。
 この活用をしていくという、今のうちからですよ、推移を見て決まってからでは遅いです、今のうちにその当たりをつけておくというか、やっておく必要があるんじゃないですか。その点についても。
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石月英雄#25
○石月政府参考人 お答え申し上げます。
 まさに委員御指摘のとおり、有為な人材をJICAの中にしっかりと獲得して、JICAの体制をしかるべく整えていくということは非常に重要だと考えております。他方で、一定の予算制約等々もございますので、その範囲内でベストな人材を採用、育成できるよう、しっかりと努めてまいりたいと考えておるところでございます。
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小熊慎司#26
○小熊委員 先週の質疑でも、大臣は、もしそういうことになれば穴を埋めなきゃいけないと言いましたから、穴を埋めるという意味では、USAIDに関わっていた人たちの人材の活用というのも今意識的にやった方がいいと思いますし、予算の制約があるということではありますが、制約を受けない部分でも連携できる部分もあると思います。
 そこを、大臣、意識的に、その穴を埋めると大臣自身が言ったわけですから、USAIDに関わった団体や人材の活用、連携といったようなものを意識的にやるべきだと思いませんか。
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岩屋毅#27
○岩屋国務大臣 米国のその政策の動向というのはまだ紆余曲折があるんじゃないかなというふうに思って、注視をしていきたいと思っておりますが、もう委員御案内のとおり、米国のその支援規模というのは数兆円に及んでいたということで、我が国が必ずしも全部穴埋めができるわけではありませんけれども、米国のコミットメントがやむを得ず減っていくような地域における支援をどうするのか、あるいは、そこで経験を積んできた人材とどうやって連携できるかということはしっかり念頭に置いて、方策を考えていきたいと思っております。
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小熊慎司#28
○小熊委員 それは予算も限られていますから、それを肩代わりしろという話じゃなくて、有為な人材をしっかり使うということが世界のためになるということで、この人材を無駄にしないように、是非意識的に連携をしていっていただきたいというふうに思います。
 次に移ります。
 私の家内が、妻が行っていた協力隊の方、配付資料にあるとおり、近年、募集人数、応募者数の差が出ていますけれども、かつては、応募する人が多かったからその中から選んでいたんですけれども、今、応募人数を下回っている、一般の方は特に下回っている状況でもあります。
 シニア層も考えると、今まで、団塊の世代の人とか、それなりに日本の人口の中でパイの大きい世代が、今度は、我々からそれ以降はまた減っていくので、シニアもだんだんこういうふうな傾向になってくるかなというふうに思っています。
 何度も言いますけれども、僕は、世界一の海外支援を行っている日本、JICAとして、この協力隊の活動というものは本当にすばらしいものがあると思います。
 ラオスに特別委員会で行ったときに、数学の、理科の先生がでんじろう先生みたいにしてやっていて、すばらしい授業をやっていたんですね。子供たちに、いい先生でしょう、皆さん、どういうところが感心する、授業はいいでしょうと言ったら、授業よりも、時間どおりぴったり来るというのがすごいと。結局、技術供与とかそういう指導だけじゃなくて、日本人として現地で生活していることが、その国に対して大きないい影響を与えているというものもありました。
 そういう意味では、この海外協力隊の果たしている役割というのは目に見えないところでもすごい大きないい影響があるという意味では、これからもしっかり継続をしていかなければいけないし、できれば、日本のためにも、本当はもっと拡大をしていく必要もあると思うんですが、実態はこのとおりであります。
 人口も減っていくわけなので、そういう中でこの確保をどういうふうにしていくのか、改めてお聞きします。
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岩屋毅#29
○岩屋国務大臣 御指摘のとおり、六十年の歴史を持つJICA海外協力隊ですけれども、これまで世界各地に延べ五万七千人以上の日本国民が派遣されまして、開発途上国の経済社会の発展に貢献するとともに、草の根レベルでの信頼と相互理解を深めて、我が国と開発途上国との間の懸け橋となってきてくれております。
 また、JICAの海外協力隊に対する海外、途上国からの評価も非常に高くて、各国からの派遣要請に応えられるように、できるだけ多くの方に協力隊員に応募していただくことが重要なのですが、委員御指摘のような状況になっていることも事実でございます。
 したがって、積極的な広報活動に加えまして、オンライン式の募集説明会の開催ですとか、現職を維持したまま参加できる制度の拡充ですとか、大学や地方自治体あるいは民間企業と連携して派遣する制度などの拡充にも取り組んできております。
 引き続き、JICAと連携しながら、協力隊員に対する一層の理解の促進、それから関心の喚起を図って、応募者の拡大に努めてまいりたいと思います。まあ、どうしても若年層でいうと、どんどんどんどん数が減っていくという中にあって、なかなか困難な道のりではありますが、しっかり努力してまいりたいと思います。
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