外務委員会

2025-03-28 衆議院 全136発言

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会議録情報#0
令和七年三月二十八日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 堀内 詔子君
   理事 中曽根康隆君 理事 星野 剛士君
   理事 山田 賢司君 理事 源馬謙太郎君
   理事 鈴木 庸介君 理事 太  栄志君
   理事 和田有一朗君 理事 西岡 秀子君
      逢沢 一郎君  英利アルフィヤ君
      大空 幸星君    新藤 義孝君
      高木  啓君    広瀬  建君
      松島みどり君    松本  尚君
      茂木 敏充君    小熊 慎司君
      亀井亜紀子君    篠原  豪君
      竹内 千春君    武正 公一君
      辻  英之君    渡辺  周君
      杉本 和巳君    西田  薫君
      深作ヘスス君    西園 勝秀君
      山崎 正恭君    阪口 直人君
    …………………………………
   外務大臣         岩屋  毅君
   外務副大臣        藤井比早之君
   外務副大臣        宮路 拓馬君
   防衛副大臣        本田 太郎君
   外務大臣政務官    英利アルフィヤ君
   外務大臣政務官      松本  尚君
   外務大臣政務官      生稲 晃子君
   政府参考人
   (内閣官房内閣情報調査室次長)          七澤  淳君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           笠置 隆範君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁在留管理支援部長)       福原 申子君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   大鶴 哲也君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 林 美都子君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 大河内昭博君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 熊谷 直樹君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 林   誠君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 長徳 英晶君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 濱本 幸也君
   政府参考人
   (外務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化参事官)           斉田 幸雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 田口精一郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 村上 顯樹君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            安藤 俊英君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    岩本 桂一君
   政府参考人
   (外務省国際情報統括官) 石瀬 素行君
   政府参考人
   (国土交通省海事局次長) 舟本  浩君
   政府参考人
   (国土交通省航空局次長) 蔵持 京治君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)           家護谷昌徳君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 上田 幸司君
   参考人
   (日本放送協会専務理事) 山名 啓雄君
   外務委員会専門員     山本 浩慎君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十八日
 辞任         補欠選任
  小熊 慎司君     辻  英之君
同日
 辞任         補欠選任
  辻  英之君     小熊 慎司君
同日
 理事臼木秀剛君同月二十六日委員辞任につき、その補欠として西岡秀子君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
三月二十七日
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とウクライナ政府との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とトルクメニスタンとの間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアルメニア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
 経済上の連携に関する日本国とインドネシア共和国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とウクライナ政府との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とトルクメニスタンとの間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアルメニア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
 経済上の連携に関する日本国とインドネシア共和国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
 国際情勢に関する件
     ――――◇―――――
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堀内詔子#1
○堀内委員長 これより会議を開きます。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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堀内詔子#2
○堀内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に西岡秀子君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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堀内詔子#3
○堀内委員長 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本放送協会専務理事山名啓雄君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として、お手元に配付のとおり、外務省大臣官房長大鶴哲也君外十九名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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堀内詔子#4
○堀内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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堀内詔子#5
○堀内委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。高木啓君。
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高木啓#6
○高木委員 おはようございます。自由民主党、高木啓でございます。
 本日は、質問の時間をいただきまして、誠にありがとうございます。早速質疑に入らせていただきたいと存じます。
 三月十二日から十四日まで行われましたカナダ・シャルルボワG7外相会談について、まずお伺いをさせていただきます。
 その中で、最初にウクライナについてお伺いをいたしますが、G7外相共同声明において、この声明では、「我々は、自らの領土一体性及び生存する権利を守るウクライナ並びにウクライナの自由、主権及び独立への揺るぎない支持を再確認した。」、こう書かれております。自らの領土一体性を守るウクライナの主権というのは、どの時点の領土一体性を指すのかということを是非お示しをいただきたいと思います。
 また、現在、米国の仲介によって行われているウクライナとロシアの停戦交渉、我が国はあるいは欧州は、現時点でこの停戦交渉がどうあるべきなのかというふうに思っているのか、このことを外務大臣に是非御答弁をいただきたいと思います。
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岩屋毅#7
○岩屋国務大臣 委員御指摘のとおり、さきのカナダ・シャルルボワでのG7外相会合におきましては、共同声明を発出をして、今おっしゃったような文言がそこに挿入をされました。我が国としては、これまでも、クリミアを含むウクライナの主権及び領土一体性を一貫して支持してきておりまして、この共同声明につきましても、我が国のこのような一貫した立場に基づいて意見を述べ、また賛同をしたものでございます。
 その上で、ウクライナにおける停戦、和平をめぐりましては、現在、まさに現在進行形で議論が行われているところでございます。したがって、その結果について予断を持ってコメントするのは時期尚早であるというふうに考えておりますけれども、ウクライナの主権や領土一体性はまさに重要な論点であって、先般、米国も含む形で共同声明にそれがうたわれたということは、非常に意味があったというふうに思っております。
 お尋ねの欧州の見方については、この点についてはG7に参加する欧州各国とも一致をしていると考えておりますし、我が国として、やはり米欧が分断するようなことがないように、そこに配意をしながら、引き続き、G7の結束に向けて努力を重ねていきたいと思っております。
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高木啓#8
○高木委員 米国を含めて領土一体性の確認をしたということは極めて大きな意味があるというふうに、私もそう思います。
 そして、我が国においてはやはり北方領土問題がありますので、この領土一体性の確認というのは、事あるごとに、是非外務大臣には国際会議の中で主張していただきたい、このように思います。
 次に、海洋安全保障及び繁栄に関するG7外相宣言というのもございました。この宣言では、イエメン沖でホーシー派に拿捕された日本郵船所有のギャラクシー・リーダー号の即時解放が盛り込まれました。今年一月下旬に解放されるとの報道がありましたが、しかし、それ以来進展がないと思います。
 三月十六日以降、米国がホーシー派の拠点を数次にわたって空爆をしています。そして、後ろ盾としてホーシー派を支援しているイランに対しても、トランプ大統領は自ら強い口調で警告を発したわけであります。
 ホーシー派によるテロ行為が横行する紅海の出口、バブエルマンデブ海峡は、スエズ運河を経由する物流の重要なチョークポイントでありまして、ホーシー派が不当なテロ行為を行っている現状は一日も早く是正をされるべきであって、平和な海に戻すことが我が国の国益でもあると思います。
 つまり、イエメン情勢を正常化させるためには、ホーシー派と正統政府の内戦状態を早期に終結をさせることが必要であって、イエメンをテロの拠点国にさせないということが必要だと思います。我が国はイエメン正統政府とともに平和構築に一層の努力をすべきである、私はこう考えます。
 そのため、例えば海上警備に資する船舶や機材の供与など、イエメン正統政府から求められていると思いますので、その支援の要望に取り組むべきではないのかと私は考えますが、見解をお伺いいたします。
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安藤俊英#9
○安藤政府参考人 委員御指摘のとおり、紅海、アデン湾、そしてこれらを結ぶバブエルマンデブ海峡は、我が国にとって極めて重要なシーレーンでございまして、イエメンはこれらに面する戦略的要衝に位置しております。
 政府といたしましては、イエメンの全ての勢力が参加する国連主導による和平プロセス、これが進展するよう国際社会と連携して外交努力を継続してきているところでございます。
 また、イエメンにおける平和と安定の実現に向けまして、人道支援のみならず、海上保安能力向上のための人材育成を含めまして、イエメンの将来の国づくりを見据えた支援を国連や関係国と連携しつつ取り組んできているところでございます。
 引き続き、イエメンの平和と安定、そして航行の権利と自由の確保のために日本が果たすべき役割をしっかりと果たし、必要な対応を行っていく考えでございます。
 政府といたしましては、イエメン沿岸警備隊職員等への研修やワークショップ、これを通じたイエメン正統政府の海上保安能力の向上のための人材育成を含めまして、国際機関や関係国と連携しつつ取り組んできているところでありまして、航行の自由の確保やイエメンの安定の実現に向けて、引き続き必要な対応を行っていく考えでございます。
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高木啓#10
○高木委員 日本の努力は是非していただきたいと思います。そして、やはり、今このイエメンがどういう状況になっているかというのは、外務委員会でもテーマになかなかなりづらいし、また、日本からの距離感もありますので、非常に議論の俎上に上らないんですが、しかし、我が国としては、やはりスエズ運河の入口でもありまして、まさにチョークポイントだと思いますから、ここを何とか安定をさせるという努力を惜しんではいけないと私は思います。
 外務省や経産省、エネ庁の資料などでよく出てくるんですが、日本の物流のチョークポイント率、つまり、輸送の、様々なチョークポイントをどれだけ通っているかという、チョークポイント率という資料がありますが、先進国の中でチョークポイント率が一番高いのは恐らく日本だと思うんですね。
 特に、中東からの原油の輸入や、あるいはヨーロッパとの交易で、当然、スエズ運河の問題もあり、またこのバブエルマンデブ海峡もある、あるいはパナマ運河の問題もあるでしょう。
 そういうチョークポイントということを考えると、ここの、イエメンのバブエルマンデブ海峡をどうするのかということは本当に大事なことだと思うので、あらゆる努力を是非していただきたい、このように思います。
 続いて、同じく海洋安全保障及び繁栄に関するG7外相宣言についてなんですが、この中に、台湾に関して、「我々は、台湾に関する基本的な立場に変更はないことを再確認し、国際社会の安全と繁栄に不可欠な台湾海峡の平和と安定の重要性を強調する。」、こう書かれております。
 G7における台湾に関する基本的立場というのは一体どのようなものなのか、御説明をいただきたいと思います。
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岩屋毅#11
○岩屋国務大臣 先般のG7外相会合後に発出されたG7外相会合共同声明、及び、今委員御指摘の海洋安全保障及び繁栄に関するG7外相宣言におきましても、G7の共通の立場として、台湾海峡の平和と安定の重要性、両岸問題の平和的解決、力又は威圧による一方的な現状変更の試みへの反対、また、国際機関への台湾の意味ある参加への支持を表明しております。
 台湾に関する基本的立場というのは、まさにそういうことを指したものでございます。
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高木啓#12
○高木委員 是非、G7で一歩進めるべく努力をしていただきたいと思うのですが、外相宣言も先ほどの共同声明も原文は英文になっておりますが、この英文の中で書いてある台湾に関する記述というのは、アワ・ベーシック・ポリシー・オン・タイワン・リメイン・アンチェンジドなんですよね。
 ですから、私たちのベーシックポリシー、基本的な政策というものは変わっていないんだと。私たちの政策と言っている。このことは非常に重要だと思っていて、つまり、G7として台湾に対する政策は変わらないということを共有しているんだ、私はそう思います。
 ですから、G7の中で、いわゆる今大臣が御説明をいただいたような台湾に対する立場、特に、一方的な現状変更の試みは許さない、このことに対する、事あるごとに是非G7の中で問題意識を共有をしていただきたいし、台湾問題は、まさに我が国のすぐ隣でありますので、このことを是非、日本外務大臣として声高に主張していただきたい、このように思っています。
 続きまして、米国のトランプ大統領の日米安保ただ乗り論というのがどうも時々出てくるようでありますが、このことについて伺いたいと思います。
 このような発言がトランプ第一期政権のときにもあったと思うのですが、我が国は従前から米国に対して、日米安保というのはただ乗りをしているんではないですよと。それは、やはり平和安全法制の制定を始めとして、米軍に対するいわゆる駐留経費負担の軽減措置や、あるいは我が国の主体的な防衛費の増額などを通じて、お互いが役割を担っていることを説明をしてきたと私は思っています。
 しかし、こういう、政権の最初にまたトランプ大統領が、日本とアメリカの関係という意味ではただ乗りだというような話が出てくるということは、逐次説明をしていかなきゃいけない。
 そこで、やはり私は、詳細な説明を直接石破総理からトランプ大統領にしっかりすべきだ、早期にすべきだというふうに思っています。
 その上で、既にNATOは、御案内のとおり、米国の変化に敏感に反応しておりまして、例えば、ドイツの連邦参議院、上院ですが、去る三月二十一日、財政拡張を可能にする基本法、憲法改正案を承認をしたと聞いています。トランプ米政権が欧州に安全保障面で自立を促す中、財政規律を堅持してきたドイツが歴史的な方針転換で防衛力の強化を急ぐことになった、こういうことだと思っています。
 こうした変化のある中で、我が国も、先ほどの説明の問題もそうですが、様々な準備をしておかなければならないのではないか、特に、日米関係においての様々な変化の中での準備ということを私はしていかなければいけないと思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
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岩屋毅#13
○岩屋国務大臣 トランプ大統領と石破総理の先般の日米首脳会談の機会におきまして、石破総理から、日本の防衛力の抜本的強化への揺るぎないコミットメントを表明をし、トランプ大統領からは、米国による核を含むあらゆる能力を用いた、日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントが強調されたところでございます。
 その意味では、そこは私は揺るぎのないものだと思っておりますし、よく言われる片務性ということについても、やはり安保の五条、六条、中身は確かに非対称ではありますが、お互いにしっかりと義務を定めているわけであって、これは決してアンバランスなものではないというふうに思っております。
 そういったことを累次の機会に米国にしっかりと引き続き打ち込んでいくということが、委員御指摘のとおり大事だと思っておりまして、私の場合は、カウンターパートであるルビオ国務長官ともう既に何度も会談をしておりますけれども、今後とも、日米同盟の重要性、更にこれを高みに引き上げていくことの重要性についてしっかり話をしていきたいと思いますし、今週末のヘグセス国防長官、中谷防衛大臣に御対応いただけると思いますけれども、累次の機会を通じて、そういう意思の疎通をしっかりと図っていきたいと考えております。
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高木啓#14
○高木委員 岩屋大臣には、機会を捉えてそうした我が国の主張を累次打ち込んでいくという御表現をされましたが、是非お願いしたいし、また、石破総理も改めてトランプ大統領に説明をするという機会も早期につくっていただきたい、このように思っています。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
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堀内詔子#15
○堀内委員長 次に、小熊慎司君。
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小熊慎司#16
○小熊委員 立憲民主党の小熊慎司です。
 今日は、スリーマイル島の日ということであります。四十六年前の一九七九年に世界初の原発事故が起きたということで、スリーマイル島の日。原発の危険性に対する警鐘を鳴らす意味で、この日が設けられています。
 過日、大臣にも前向きな答弁をいただきましたが、十四年前の東電の原発事故で生じた除染土の線量の低いものを再利用していこうということで、国においては、今、鉢植え程度ではありますが、外務省も含め設置をいただいているところであって、情報発信としては、だから飯倉公館でやるべきだという話で、前向きな答弁をいただいたんですが、その後、利用に決定をいたしたのかどうか、確認をさせてください。
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岩屋毅#17
○岩屋国務大臣 政府として、風評被害対策の一環として、除去土壌の利用を行っていくということは非常に大切なことだと認識をしております。先般の委員の御指摘もいただいて、外務省として更に努力することはできないかということを検討するように、指示を私からしたところでございます。
 飯倉公館は、申し上げるまでもなく外務省の応接間という場所でもございますので、どういう形で、展示というか設置をすることが最もふさわしいかということを含めて今検討するように指示をしておりますし、それから、もうちょっと大量にというか、たくさんの量を外務省の敷地内等で使うことができないかということも検討するようにと今指示をしているところでございます。
 まだ結論は出ておりませんが、できるだけ早期に結論を得て実行したいと思っております。
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小熊慎司#18
○小熊委員 公館の中に何十鉢も置けという話じゃなくて、官邸だって一鉢だけですから、一鉢ぐらい大臣の一言で。こんなに決定遅いの、外務省というのは。じゃ、もう一回。
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岩屋毅#19
○岩屋国務大臣 設置しないと言っているわけじゃなくて、まさに飯倉公館のあの風情を保ちつつ、しかし、意味ある設置、展示をするにはどうしたらいいかということをよく検討をするようにと言っているわけでございます。
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小熊慎司#20
○小熊委員 設置しないでしょうなんて言っていないですよ。設置するのは当たり前なんだけれども。大臣のところだって、先週の資料でも示したように、一鉢あって、パネルがあって説明文があるというぐらいですから、そんなに難しい問題じゃないとは私は認識しているので、簡単に大臣の一言でやるぐらいのスピード感がなければ。
 だから、はっきり言えば、二〇四五年に東京ドーム十個分ぐらいをどこかに持っていかなきゃいけないので、一鉢分も外務省の大臣の一言で決まらないということであれば、ちょっとお先が暗いなというふうに思っちゃって。(岩屋国務大臣「早晩決まりますよ」と呼ぶ)じゃ、今日はスリーマイル島の日なので、是非、今日決定を……(岩屋国務大臣「はい」と呼ぶ)ありがとうございます。はいという返事をいただいたので、次に移りたいというふうに思います。
 日中関係ですが、これもまた原発関係になりますけれども、外務省の努力で科学的根拠のない輸入規制というのは取り外されてきて、中国が残っていたところでありますけれども、その努力によって中国は一歩踏み出してはいます。
 つい最近、水産物については、中国が独自に検査をするということを二回ほどやって、検査結果に異常がなかったということが中国側から発表されて、ただ、解禁に向けての、再開に向けてのプロセスの一つだと言っているんですね。じゃ、この後どういうプロセスを踏んでいくのかよく分からないんですけれども、日本側はそれをちゃんと把握しているのかどうか、お伺いいたします。
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岩屋毅#21
○岩屋国務大臣 水産物の輸入ということでいうと、中国はもとよりですが、韓国も台湾もやはり解決をしていかなきゃいけない課題が残っております。
 昨年九月、ALPS処理水の海洋放出と日本産水産物の輸入規制について日中政府間で共有された認識を発表して、IAEAの下で追加的モニタリングを実施後、中国側が輸入規制措置の調整に着手し、日本産水産物の輸入を着実に回復させるということに方向性としてはなったわけでございます。
 昨年十月に続いて、先月にもIAEA及び中国を含む第三国の分析機関の関係者が来日をして、IAEAの枠組みの下での、今委員御指摘のあった追加的モニタリングが実施され、本年一月、中国政府自身がその結果が正常であったと発表をしております。
 また、三月十二日に北京において、日本産水産物の輸入再開に向けた当局間の技術的な協議を行っております。
 また、先日の日中ハイレベル経済対話におきまして、昨年九月の発表が着実に履行されていることを共に評価した上で、関連の協議を推進していくことで一致をいたしました。一歩ずつ進んできているというふうに申し上げられると思っております。
 こうしたやり取りも踏まえまして、我が国としては、引き続き中国側に対して早期の輸入再開を働きかけていきたいと考えております。
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小熊慎司#22
○小熊委員 この委員会でも何回でも言っているんですけれども、もう十年以上前、私自身も中国に行って、中国の外交部の人と話したら、政治的な話なんですよと内幕を暴露していました。それはそうですよ。中国だって、科学的な技術、知見は持っているわけでありますから、その科学的根拠が分からないわけではないわけで、こういう政治的な背景がある。
 台湾もそうです。もう退官されましたけれども、外務省の沼田さんがいわゆる大使みたいな形でいたときに、蔡英文さんが当時総統でしたけれども、解禁のサインをしようとしたときに、野党の国民党が騒いで政治問題に上げられちゃって、できなかったという経緯も、当時、早期にやろうとしていたんですけれども。
 いずれ、これはだから、科学的根拠とか正論ではなくて、そういう政治問題の駆け引きになっているという側面もあるので、そうしたことを意識しながら当たっていかなければいけないなというふうに思っています。
 ただ、中国側には、福島のこの悲劇をそうした外交上の駆け引きに使うな、それはひきょうだし、人としてあるまじき対応だというのも、私は個人的にも強く中国政府の関係者には言っていますので、是非、引き続きの努力をしていただきたいなというふうに思っています。
 次に、石破総理と中国の王毅外相の面会のときに、お互いの発表がずれていて、お手元の資料にあるとおり、日本政府としては相当強く抗議をして、ホームページ上でも、中国語、英語でもこれを、外務省の在中の大使館のところでも、日本の本国においても、世界に向けても情報発信をしているところであります。
 過日、我が党の部門会議でも、外務省側から、こうした発表のずれは度々あるけれども、今回のずれに関しては、その中でも相当強く抗議をしたレベルになっていますというふうに御報告を受けました。
 改めて、このずれた経緯、また、その後のことについて御説明願います。
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岩屋毅#23
○岩屋国務大臣 御指摘の、王毅外相の石破総理への表敬でのときのことでございますが、私は始終同席をしておりましたので、総理が何をおっしゃったかというのはしっかりとその場で聞いているわけでございます。
 中国側の発表の発出後、中国側に対しては、総理はこういう発言はしていないでしょう、そこは事実と異なりますよねと、直ちにそこは削除してもらいたいというふうに申し入れたところでございます。
 会談そのものは非常に友好的な雰囲気の中で行われておりましたが、総理が実際に言っていないような表現を記述するのは、これはいかがなものか、削除してもらいたいと、私は直接、王毅部長に、次の日も朝から一緒でしたので、申入れをし、また、いろいろなレベルで中国側ともやり取りをしたんですけれども、なかなかその撤回には応じられないということでしたので、その意味も余りよく分からないんですが、それだったら、うちとしては、これは事実と異なるので、それは発表させてもらいますよということで、外務省としては見解を示したということでございました。
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小熊慎司#24
○小熊委員 こうした日本の抗議に対して中国側がまた発表していて、お互いの国の立場を尊重するのは当たり前のことじゃないかと。ただ、その立場を尊重する具体的な中身は、それは中国も言っていないです。それは確認をしていますけれども。それは、台湾の問題であれ、EEZ内のあのブイの問題であれ、邦人の拘束の問題であれ、いろいろな差が日中間にもあるのは事実でありますし、そこの具体的なものを挙げて、立場を尊重するのは当たり前でしょうとは言っていないんですけれども、日本の抗議に対して、中国側はそういう打ち返しをしてきました。何が問題があるのという認識でした。
 このずれは平行線のままなんですけれども、こうした中国側のこの発表に対して、どう大臣は、御所見はありますか。
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岩屋毅#25
○岩屋国務大臣 先刻も申し上げましたように、会談そのものは非常に友好的な雰囲気の中で行われましたし、まさに、戦略的な互恵関係を包括的に進めていこうという話合い、対談でございました。
 中国側の表現を見ると、もちろん中国側もいろいろなことを述べられたし、総理もいろいろなことをおっしゃったけれども、その中身はちょっと外交上のやり取りですから控えさせていただきたいと思いますが、中国側が詳述したそれぞれの事柄全てを尊重するかのような表現になって、そういうふうに読めなくもない表現だったので、それは事実と異なるので、そこは削除してもらいたいというのが私どもの申入れでした。
 しかし、中国側の真意がどこにあったのかというのは、我が方から予断を持って申し上げるわけにはいきませんけれども、そこは見解の相違があるということだったので、しからば、我が方は、ここは、総理はそういうことは言っておりませんよということは発表させてもらいますよということだったので、せっかく行われたこの友好的な会談というものは次につなげていかなければいけないというふうに思っておりますので、お互いそういうやり取りがあった、あったことは残念でしたけれども、それを踏まえてまた前に進んでいかなければいけないと思っております。
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小熊慎司#26
○小熊委員 どの国でも言葉の壁がありますから、こうした理解のずれが生じるのは度々あると思います。
 中国にありがちな、いいことも悪いことも、それぞれデフォルメして表現をしがちなところもありますので、そこは、だから、今大臣が言ったように、よくよく注意してやっていかなければいけないし、ある意味では、ちょっと信頼関係を損なった部分の一つでもあるなと思っています、友好的に進んだとはいえ。
 そういう中で、今回、日中韓の外相会談で、なるべく早期で適切な時期に日中韓サミットの開催に向けた作業を加速していくということで、三外相で一致をしたということであります。
 全体的には、石破総理と王毅さんとの面会も友好的に進んだとはいえ、やはりちょっとさお差した感がある中で、安直に、それは前向きな、建設的な取組だからといって、やすやすとサミットを開くということがちょっといかがなものかな、もっとしっかりと仕切り直しをしてやっていかなきゃいけないかなというふうには思いますけれども、見解をお伺いします。
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岩屋毅#27
○岩屋国務大臣 日中韓というのは、やはり、このアジアの地域において極めて重要な三か国だと思うんですね。GDPを合わせると世界の四分の一ぐらいになるわけでございまして、地域の安定、平和、繁栄にそれぞれ役割を果たしていかなくてはいけない三か国であり、隣国同士だということでございますので、ここはやはり、建設的で安定的で未来志向の関係が築かれるということが我が国の国益にも資するというふうに考えております。
 今般は外相会合だったわけですが、当然、次にはサミットということになるわけですけれども、そう簡単に決められることではないとも、もちろん考えておりまして、韓国は政情がまず安定してもらわなければいけないということもありますし、そこはこれから慎重にやり取りをして、時期を探っていくということになろうかと思います。
 したがって、外相会合では、なるべく早期で適切な時期での開催に向けて作業を加速させるということで一致をしたところでございまして、まだ、いつ行うかということについて具体的に何か見えているというわけではございません。
 是非、冒頭申し上げたように、様々、韓国とも中国ともいろいろな課題がありますけれども、対話を重ねることによって懸案を一つ一つ解決していけるような、そういう関係を是非築いていきたいと考えております。
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小熊慎司#28
○小熊委員 大臣がおっしゃっているように、韓国が今ちょっとどうなるかが分からないから、これが落ち着かないとなかなかサミットまではいかないかなと思っていますが、確かに、早期にやることの意義はあるというふうに思います。
 今、アメリカのトランプさんがめちゃくちゃなことをやっていますから、アメリカが保護主義を言って、中国が自由貿易を言って、すごい世界になっているなというふうには思いますけれども、いい意味で、法と価値観が一致するものは、これは日中韓でしっかり、世界の利益としてやっていくところはやっていかなければいけないし、アメリカの暴走を止める意味でも、この枠組みもある。
 ただ、やはり米中関係のまた緊張感もありますので、非常に高度な政治判断、外交判断が求められると思いますけれども、まず、やはり韓国の政情の落ち着きを見計らわないと、これはなかなか進まないなという側面もありますので、事務方レベルではいろいろな準備はしておいた方がいいとは思います。そういう意味では、私もこれは否定するわけではないので。ただ、中国側のこうした、ちょっと度々ある自分勝手なところは、是非注意をしていただいて進めていただきたいなというふうに思っています。
 次に移りますけれども、お手元の資料にもありますとおり、在留中国人、観光ビザとかで来る人じゃなくて、在留の中国人が近年増加をしています。直近の新しいデータの中でも、十万人以上の方が増えているということで、さらに、近年では、いわゆる留学とか国際業務とかといったものは小幅で、高度専門職系とか管理ビザとかの在留中国人が増えているというのは、最近のトレンドでもあります。
 これをどう捉えるかということですが、ただ、やはりしっかり把握をしていかなきゃいけない心配する点というのは、二〇一〇年に中国で制定された国防動員法及び国家情報法の適用対象者なんですね、在留の中国人も、十八歳から六十歳の男性、十八歳から五十五歳の女性の場合は。
 それは、何か事が起きたときには、共産党政権が有事と認めたときには軍務に協力をしなければならないという法律でありますから、平和に日本社会に溶け込んでいればいいんですけれども、有事の際にはこうした懸念もありますし、それは、共生社会の中で、あらゆる在留している外国人に対しては日本社会も大きく窓は開いているとは思うんですけれども、逆に、定量的なデータがあるわけではありませんが、肌感覚として、また、伝わっているいろいろな情報の中でいうと、在留中国人、どっちかというと、自分たちだけで固まって、地域に溶け込んでいっていないという嫌いもあります。
 在留中国人は、前までは都会を中心に住んでいましたけれども、今は、御承知のように、軽井沢とかそういうリゾート地にも集まっていろいろやっている。近年では、富士山の風光明媚なところで勝手に木を切っちゃったりもしているというところがあります。
 そういう中において、今後も何も、今のままで、どんどんどんどん増えていくのを見過ごしていくのか、何らかの措置を取るのか、ここが大事。これは法務省になっちゃうのかな、ここをちょっとお聞きします。
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福原申子#29
○福原政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、外国人を受け入れるに当たりまして、日本人と外国人が互いを尊重し、安全、安心に暮らせる共生社会を実現していくことが不可欠であるところでございます。そのためには、外国人の人権に配慮しながら、ルールにのっとって外国人を受け入れ、適切な支援などを行っていくとともに、ルールに違反する者に対しては厳正に対応することが重要でございます。
 我が国への外国人材の受入れの拡大によって、我が国における深刻化する労働力不足が解消され、経済や産業が活性化するといったメリットがある一方で、治安に関する懸念もあり得るということでございますので、多様な御意見、御議論にも耳を傾けながら、政府全体で幅広い検討を行っていく必要があると考えているところでございます。
 出入国在留管理庁におきましては、経済や産業の活性化に資する外国人材の円滑な受入れや出入国在留管理の徹底、共生社会の実現に必要な環境整備等に取り組んでいるところでございますが、これらの取組を着実に進めるとともに、ルールに違反する者に対しては厳正に対応していくこととしております。
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