財務金融委員会

2025-03-26 衆議院 全163発言

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会議録情報#0
令和七年三月二十六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 井林 辰憲君
   理事 大野敬太郎君 理事 国光あやの君
   理事 小林 鷹之君 理事 阿久津幸彦君
   理事 稲富 修二君 理事 櫻井  周君
   理事 斎藤アレックス君 理事 田中  健君
      東  国幹君    石田 真敏君
      伊藤 達也君    上田 英俊君
      金子 容三君    田中 和徳君
      土田  慎君    長島 昭久君
      中西 健治君    根本 幸典君
      福原 淳嗣君    古川 禎久君
      牧島かれん君    松本 剛明君
      山本 大地君    岡田  悟君
      海江田万里君    川内 博史君
      階   猛君    末松 義規君
      堤 かなめ君    長谷川嘉一君
      原口 一博君    水沼 秀幸君
      三角 創太君    矢崎堅太郎君
      米山 隆一君    萩原  佳君
      村上 智信君    岸田 光広君
      中川 宏昌君    山口 良治君
      高井 崇志君    田村 智子君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       加藤 勝信君
   財務副大臣        斎藤 洋明君
   財務大臣政務官      東  国幹君
   財務大臣政務官      土田  慎君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    伊藤  豊君
   政府参考人
   (総務省統計局統計調査部長)           永島 勝利君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   前田  努君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    青木 孝徳君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    窪田  修君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           田尻 貴裕君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    飯田 健太君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           横山 征成君
   参考人
   (日本銀行総裁)     植田 和男君
   参考人
   (日本銀行理事)     加藤  毅君
   参考人
   (日本銀行理事)     中島 健至君
   参考人
   (日本銀行理事)     神山 一成君
   財務金融委員会専門員   二階堂 豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十四日
 辞任         補欠選任
  牧島かれん君     後藤 茂之君
同日
 辞任         補欠選任
  後藤 茂之君     牧島かれん君
同月二十五日
 辞任         補欠選任
  牧島かれん君     後藤 茂之君
  山口 良治君     赤羽 一嘉君
同日
 辞任         補欠選任
  後藤 茂之君     牧島かれん君
  赤羽 一嘉君     山口 良治君
同月二十六日
 辞任         補欠選任
  土田  慎君     金子 容三君
  江田 憲司君     堤 かなめ君
  岡田  悟君     米山 隆一君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 容三君     山本 大地君
  堤 かなめ君     江田 憲司君
  米山 隆一君     岡田  悟君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 大地君     土田  慎君
    ―――――――――――――
三月二十五日
 国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律及び米州投資公社への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律及び米州投資公社への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)
 金融に関する件(通貨及び金融の調節に関する報告書)
     ――――◇―――――
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井林辰憲#1
○井林委員長 これより会議を開きます。
 金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君、理事加藤毅君、理事中島健至君、理事神山一成君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁監督局長伊藤豊君、総務省統計局統計調査部長永島勝利君、財務省主計局次長前田努君、主税局長青木孝徳君、理財局長窪田修君、経済産業省大臣官房審議官田尻貴裕君、中小企業庁次長飯田健太君、国土交通省大臣官房審議官横山征成君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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井林辰憲#2
○井林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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井林辰憲#3
○井林委員長 去る令和六年六月二十八日及び十二月十三日、日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づき、それぞれ国会に提出されました通貨及び金融の調節に関する報告書につきまして、概要の説明を求めます。日本銀行総裁植田和男君。
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植田和男#4
○植田参考人 日本銀行は、毎年六月と十二月に通貨及び金融の調節に関する報告書を国会に提出しております。本日、最近の経済金融情勢と日本銀行の金融政策運営について詳しく御説明申し上げる機会をいただき、厚く御礼申し上げます。
 まず、最近の経済金融情勢について御説明いたします。
 我が国の景気ですが、一部に弱めの動きも見られますが、緩やかに回復しています。輸出や鉱工業生産は横ばい圏内の動きとなっています。企業収益が改善傾向にある下で、設備投資は緩やかな増加傾向にあります。雇用・所得環境は緩やかに改善しています。個人消費は、物価上昇の影響などが見られるものの、緩やかな増加基調にあります。先行きは、海外経済が緩やかな成長を続ける下で、緩和的な金融環境などを背景に、所得から支出への前向きの循環メカニズムが徐々に強まることから、潜在成長率を上回る成長を続けると見ています。
 物価面を見ますと、生鮮食品を除いた消費者物価の前年比は、既往の輸入物価上昇を起点とする価格転嫁の影響は減衰してきているものの、賃金上昇等を受けたサービス価格の緩やかな上昇が続く下で、政府によるエネルギー負担緩和策の縮小もあって、足下は三%程度となっています。先行きですが、既往の輸入物価上昇を起点とする価格転嫁の影響が減衰する一方、消費者物価の基調的な上昇率は、徐々に高まっていくと予想され、展望レポートの見通し期間後半には二%の物価安定の目標とおおむね整合的な水準で推移すると考えています。
 先行きのリスク要因を見ますと、各国の通商政策等の動きやその影響を受けた海外の経済、物価動向、資源価格動向、企業の賃金、価格設定行動など、我が国経済、物価をめぐる不確実性は引き続き高い状況です。その下で、金融・為替市場の動向や、その我が国経済、物価への影響を十分注視する必要があると考えています。特に、このところ、企業の賃金、価格設定行動が積極化する下で、過去と比べて為替変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面があると考えています。この間、我が国の金融システムは、全体として安定性を維持しています。内外の実体経済や国際金融市場が調整する状況を想定しても、我が国の金融機関が充実した資本基盤を備えていることなどを踏まえると、全体として相応の頑健性を有していると判断しています。
 次に、金融政策運営について御説明申し上げます。
 日本銀行は、先週の金融政策決定会合において、無担保コールレートオーバーナイト物を〇・五%程度で推移するよう促すという金融市場調節方針を維持することを決定しました。先行きについては、経済、物価、金融情勢次第ですが、現在の実質金利が極めて低い水準にあることを踏まえますと、展望レポートでお示しした経済、物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えています。なお、国債買入れについては、現在、昨年七月に決定した減額計画に沿って、買入れ額を段階的に減額しています。
 今後とも、日本銀行は、二%の物価安定の目標の下で、その持続的、安定的な実現という観点から、経済、物価、金融情勢に応じて適切に金融政策を運営してまいります。
 ありがとうございました。
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井林辰憲#5
○井林委員長 これにて概要の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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井林辰憲#6
○井林委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。福原淳嗣君。
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福原淳嗣#7
○福原委員 自由民主党の福原淳嗣であります。
 発言の機会をいただきましたことに、委員長、理事、そして全ての委員の皆様方に心から深く感謝を申し上げます。
 それでは、早速、通告に従いまして質問させていただきたいと思います。
 まず、植田総裁におかれましては、先週の記者会見と私、記憶しておりますが、特に物価高に対して、お米ですね、お米の物価に対して何か対応できることはありますかという記者の問いかけに対して、ありませんというやり取りがありまして、私は本当に飾らない素直な総裁なんだなというふうに思いました。でも、その後、実は金融政策的にはこういうこともできるんだけれどもそれはしませんというくだりがあって、改めて金融政策の奥の深さというものを実感をさせていただきました。
 今回、私、質問に際して、外交の勉強会で、著名な研究家の方々が、歴史は繰り返さないが韻を踏む、一九三〇年代のそれと今はすごく酷似をしている、極東アジアに国際政治上非常にインパクトがある国が出てくると、その後、西洋とはどうなるのだろうというやり取りがありまして、改めて、戦後八十年の節目の今年、我が国の経済政策を振り返る契機ではないのかなと思っています。
 これまでの八十年を日本の経済政策で見ると、私は大きく二つに分けることができるのだろうというふうに考えています。一つが前半の安定成長期、そして後半の低成長期、いわゆるデフレになります。前半の安定成長期と低成長期の間、移行期にあったのが、私は一九八五年の九月のプラザ合意、その後は瞬間ですが円高不況になりますが、日銀さんが低金利政策をすることであっという間に好景気になり、それがバブル景気につながっていく、そしてそれが崩壊をして今のデフレ、失われた三十年が続くと認識をしております。
 このプラザ合意の短い間ではあったんですが、円高不況の際、私のふるさと秋田でどういうことがあったのか。実は、鉱山が相次いで閉山をしてしまいました。非常に私たちは暗い気持ちになりました、私のふるさと大館は鉱山町でしたので。ただ、そのときに、当時の通商産業省が、リサイクル・マイン・パークで資源リサイクルの基地にしますということを言って、留飲を下げたのを昨日のことのように覚えています。
 そして、低成長期、デフレ、この三十年間、日銀、金融庁、いろいろな政策をしてきたのだというふうに私は考えています。
 実は、先月の十二日、同じこの財務金融委員会で加藤勝信財務大臣に、今の日本の国際収支と我が国の経済構造、産業構造をどう捉えておりますでしょうかという質問をした際に、加藤大臣は、投資が国外に行ってしまっている、国内ではないということをはっきりと答えてくれました。
 こういった加藤勝信大臣の見解をもって総理大臣の施政方針演説を読み解くと、実は総理は、食料自給力、エネルギー自給率が低い、なので、外的な事象に国民生活が大きく影響を受ける懸念がある、より自立した形で国民生活を守ることができるよう、より戦略的な国家運営が必要である、持続可能で自立したことを重視しなければならないというふうに総理は施政方針演説で述べられております。
 改めて、植田総裁にお聞きをしたいと思います。
 プラザ合意以降の日本の経済の流れ、それを受けてのまさに金融政策の運営とその効果について、所見をお伺いしたいと思います。
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植田和男#8
○植田参考人 お答えいたします。
 ちょっと長い期間になりますが、まず、一九八五年九月のいわゆるプラザ合意以降、委員おっしゃいましたように、急速な円高の進行が我が国経済に与える影響が懸念されたわけですが、政府が内需拡大に向けた景気対策を一方で講じたこと、それから、日本銀行は、当時、政策金利でありました公定歩合を二・五%と当時としては異例の低水準まで引き下げ、この水準を一九八九年五月まで据え置いたわけでございます。こうした政策運営の下で、日本経済はバブルの生成とその崩壊という大きな振れを経験することになりました。
 その後、一九九〇年代ですが、バブル崩壊に伴い、資産価格が大幅に下落し、成長期待が下方屈折したわけでございます。これに伴いまして、企業は、過剰債務、過剰設備、過剰雇用の調整を余儀なくされ、行動を慎重化させました。九〇年代後半には、企業の慎重な行動が金融システム不安等を受けて更に強まったほか、グローバル化の進展による新興国からの輸入品との競争の激化などもありまして、我が国経済はデフレに陥ることになったと考えています。
 この中で、私ども日本銀行は、九〇年代後半にかけて利下げを行いました。九九年にはいわゆるゼロ金利政策、そして、二〇〇一年には量的金融緩和政策を導入しました。当時、こうした政策で金融機関に大量の流動性を供給したことは、金融システム不安を軽減させ、景気の更なる悪化を回避するという意味で大きな効果があったと考えております。
 ただ、その後も、二〇〇〇年代後半のグローバル金融危機や東日本大震災など厳しい環境に直面する下で、十分に経済、物価を刺激することができなかったわけでございます。
 こうした下、二〇一三年以降は、大規模な金融緩和や財政刺激策に加え、為替円高の反転といった環境の変化などから需要不足が徐々に解消に向かい、デフレではない状況が実現していったわけです。
 ただし、賃金、物価が上がりにくいことを前提とした慣行や考え方の転換に時間を要したことなどから、二〇一〇年代の物価上昇率は、私どもの目標二%を下回る状況が続きました。
 二〇二〇年代に入ってからは、人手不足感の強まりや輸入物価の大幅上昇、政府による施策もありまして、企業の賃金、価格設定行動にも積極的な動きが見られるようになり、賃金、物価が上がりにくいことを前提とした慣行や考え方も変化してきております。
 こうした中で、私ども、昨年三月に大規模な金融緩和の枠組みを見直し、その後、経済、物価動向を点検しながら、昨年七月、今年の一月と、政策金利を引き上げたところでございます。
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福原淳嗣#9
○福原委員 植田総裁、ありがとうございます。
 実は、そうした流れがあればこそ、実は今、日本というのは、十二日の加藤勝信大臣の言葉をかりれば、お金もある、技術もある、そして人材もある、私は、総理が指摘している、我が国の経済、産業構造の持っている脆弱性をより強靱化させるために、今こそ国内投資をするべきではないのかという考え方に立って、あと二問だけ質問をさせていただきたいと思います。
 安定成長期を続けていた日本と低成長期を乗り越えた日本で決定的に違うのは、貨幣換算できない新しい価値が経済活動により大きなインパクトを与えていると考えています。
 ここで、私は二つ質問しますが、まずは一つ、一点目が、脱炭素、CO2の削減であります。
 実は私、そういう意味において、昨年の年末に政府が発表しました脱炭素成長型経済構造移行推進戦略、グリーントランスフォーメーション二〇四〇ビジョン、GX二〇四〇ビジョンに非常に注目をしています。エネルギーの安定供給、電力の安定供給を通じた経済競争力の向上と併せて、脱炭素、この三本の柱を実現するという名目の下で、例えば、GX推進法改正案が今国会に提出をされています。排出量取引制度も始まろうとしています。日本を代表する三百社あるいは四百社、そういった企業が参画をする。これまでにない価値が経済を動かそうとしています。あわせて、資源有効利用促進法改正案を出されています。
 先ほど、私、冒頭なぜ地元の鉱山の話をしたかというと、あの苦しい中残った鉱山が今、世界中の鉱山とつながって、経済安全保障上非常に重要な鉱物、レアメタルを産出している、そうした中で、是非、DXを実現するためにGXは必要です。こういった流れに対し、民間企業のGX投資を後押しするという観点から政府あるいは日銀ではどのような取組を行っているのだろうかということを、是非、経産省含め日銀さんも、政府参考人の方にお伺いをしたいと思います。
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加藤毅#10
○加藤参考人 お答えいたします。
 日本銀行でございますけれども、日本銀行の使命は物価の安定と金融システムの安定でございますが、そうした観点からも、気候変動対応というのは非常に重要なものというふうに考えております。
 そうした意識から、我々は、気候変動対応オペというものを導入しておりまして、これで、民間金融機関が自らの判断により取り組む気候変動対応に資する投融資をバックファイナンスしているところでございまして、このオペを利用する金融機関には国際的な基準に沿った一定の開示も求めることで規律づけをしっかり図る仕組みとしております。
 これまでの利用実績を見ましても、貸付残高は増加しておりますし、貸付対象先にも着実に広がりが見られている、そういう状況でございます。
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田尻貴裕#11
○田尻政府参考人 お答え申し上げます。
 GXを進める上では、委員御指摘の産業競争力強化と脱炭素を両立するような国内投資の拡大が不可欠でございます。
 足下におきまして、政府は、二十兆円規模の先行投資支援を開始しておりまして、地域への波及効果も大きい投資を喚起をしていきたいと思っているところでございます。そのためには、設備投資などへの支援策と制度的な措置を一体に進めて、脱炭素投資の結果、生み出されるGX製品が競争力を持つGX市場の創出に取り組むことで、GX投資の収益性に関する予見性を高める必要があると考えてございます。
 御指摘がございました、先月閣議決定をしたGXの推進法及び資源有効利用促進法の改正案におきましては、国内投資を促す制度的な措置といたしまして、排出量取引制度の具体化や循環経済を進めるための再生材の利用の加速などに係る制度的措置を講じることとしてございます。
 具体的には、排出量取引制度によりカーボンプライシングを導入することで企業の脱炭素投資に向けた予見可能性を高め、また、再生材の需要を喚起する制度を導入することで再生材生産への投資が促進されるというような効果が見込まれるところでございます。
 こうした取組も通じまして、地域にも裨益するようなGXの国内投資を加速してまいりたいと考えているところでございます。
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福原淳嗣#12
○福原委員 ありがとうございました。
 最後の質問となります。
 我が国が持っている経済構造の脆弱性をより強靱化するための投資として私が今着目しているのは、防災、減災に資する投資、いわゆるレジリエンス投資であります。
 災害大国日本はマイナスのイメージを持たれがちですが、実は、災害大国だからこそ対応できることに関してしっかりと答えを持つことで、日本モデルを輸入しようという流れは出てくると私は思います。今日本に来ているブラジルのルーラ大統領も、全くそういうふうな考えを持っています。
 この点において、頻発化、激甚化する災害に対する防災庁の設置の準備が進んでいます。防災、減災に資する投資、企業や地方公共団体がこのレジリエンス投資を行う際、金融機関が投融資を通じてバックアップすることが求められていると考えています。このことに関しまして日銀あるいは金融庁としてどのようなサポートができるのか、是非教えていただきたいと思います。
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神山一成#13
○神山参考人 お答えいたします。
 議員御指摘のとおり、企業や地方公共団体による防災、減災に関する投資や、こうした投資に関する金融機関による資金面やコンサルティング面でのサポートは重要であり、日本銀行としては、考査やモニタリングを通じて金融機関によるサポートの状況をフォローするとともに、リスク管理体制についても確認しております。
 なお、災害発生時には、日本銀行は、金融庁、財務局と連名で、被災地の金融機関等に対し、預金通帳がなくとも払戻しに応じるような、被災者の被災状況に応じてきめ細かく弾力的、迅速な対応をするよう、金融上の措置を要請しております。
 こうした対応を通じまして、金融システム、決済システムの安定確保に万全を期してまいりたいと考えております。
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伊藤豊#14
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、災害対応におきましては、地域銀行を始めとする金融機関が投融資を通じて企業や地方公共団体をバックアップすることが重要でございまして、幾つか既に行われている取組の例を申し上げますけれども、例えば、防災対策に必要な資金を優遇金利で融資する、取引先企業に対する業務継続計画策定のサポート、それから災害対応力の強化を目的とした自治体との支援協定の締結といった取組が行われております。
 金融庁といたしましては、引き続き、こうした地域経済、地域社会に資する地域銀行の取組をフォローし、地域銀行における一層の金融仲介機能の発揮を促してまいりたいと思います。
 また、先ほど日本銀行からも御答弁ございましたけれども、災害に当たっては、日本銀行と連携をいたしまして、民間金融機関に、預貯金の柔軟な払戻しを始め、いろいろな被災者、被災企業に寄り添った対応を要請をしているところでございます。
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福原淳嗣#15
○福原委員 ありがとうございました。
 終わります。
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井林辰憲#16
○井林委員長 次に、海江田万里君。
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海江田万里#17
○海江田委員 立憲民主党・無所属の海江田万里です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、日銀総裁にお尋ねしますが、昨年末、十二月ですか、行いました金融政策の多角的レビュー、私もしっかり読ませていただきましたけれども、過去二十五年間の金融政策を検証しているということでございますが、特に、大規模な金融緩和の効果と副作用の評価ということで、概括して言えば、もちろん副作用はあったけれども全体として見ればこれは我が国経済に対してプラスの影響を与えている、こう総括しているわけでございますが、総裁の認識もこれと同じでよろしゅうございますか。
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植田和男#18
○植田参考人 二〇一三年以降の大規模な金融緩和の評価でございますが、為替円高の反転といった外部環境の変化もありまして、経済、物価を一定程度押し上げ、我が国経済がデフレでない状態となることに貢献したというふうには考えてございます。
 ただし、先ほどもちょっと申し上げましたが、期待への働きかけの難しさ等から、導入当初に期待していたほどの効果、つまり、二年程度の期間を念頭に置いてできるだけ早期に目標を実現するというほどの効果は発揮されず、二〇一〇年代の物価上昇率は二%を下回る状況が続いたわけでございます。また、金融市場や金融機関収益などの面で一定の副作用ももたらしたと判断しています。
 以上を踏まえて評価いたしますと、大規模金融緩和は、一定の副作用はあったものの、現時点においては、全体として見れば、我が国経済に対してプラスの影響をもたらしたと考えております。
 ただし、今後、なお低下した状態にある国債市場の機能度の回復が進まなかったり、あるいは大規模な金融緩和の副作用が遅れて顕在化するなど、マイナスの影響が大きくなる可能性がある点には留意が必要と考えております。
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海江田万里#19
○海江田委員 ありがとうございました。
 今、総裁も、現時点においては全体的に見れば我が国経済に対してプラスの影響という。この現時点という言葉、私、本文にもありましたけれども、ひっかかりまして。
 これは政治家もよく使うんですよね。あなたはこれから参議院に立候補しませんねとか都知事に立候補しませんねと、本当はやりたい気持ちがあるんだけれども、そのとき必ず使うのは、現時点ではそんなことは全く考えていませんと。この現時点という言葉が入ったら気をつけなきゃいけないですね。本音と違うことを言っているなと。
 日本語とすれば、これは今総裁もおっしゃいましたけれども、文書で書いた言葉で、先ほど読みましたけれども、「金融市場や金融機関収益などの面で一定の副作用はあったものの、」ここから、「現時点においては、全体としてみれば、」これは日本語としてはおかしいんですよ。副作用はあったものの、全体として見ればと書けば、これはきれいな日本語なんです。ところが、ここで、現時点においてはと。限定が二回も入るわけですよ。
 これは、実は本心を隠して、本当は心配なんですよ、だけれども、やはりいろいろな立場上、プラスがあったとしか言い切れないから、あえて現時点という言葉を使った、私はそういうふうに解釈しているんですが、いかがですか、総裁。
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植田和男#20
○植田参考人 先ほど正直に申し上げたとおりでございますが、ただ、将来起こり得ることについて注意深くいろいろな可能性を念頭に置いておこうという意味で、今後、副作用が顕現化してくる可能性もあるということを申し上げました。
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海江田万里#21
○海江田委員 そこで、大変、多角的レビューですから、一生懸命いろいろな角度からレビューしたということはよく分かるんですが、今日、お手元に二枚の質問資料をお配りをしてございます。それを是非御覧いただきたいんですが。
 これは、超低金利の時代が長く続いたことによって、それぞれの経済主体、とりわけ、家計、それから非金融の法人、そして金融機関、この三つに分けまして、それぞれの、本来金利がどの程度の水準という、いろいろ、二つの例をお示ししてございますが、一つは、やはり金利が高かったときと比べて、これは、よく失われた三十年間と言いますけれども、この失われた三十年に、得失利益、プラス、マイナスどっちが大きかったんだということで調べますと、家計は三百七十五兆円の大幅なマイナスなんですね。もちろん、プラスの面で、住宅ローンの金利なんかが軽くなりますから、それもございますが。それから、非金融法人、これは大幅にプラスになりまして七百十七兆円。それから、金融機関もやはり傷んだんですね。これが二百二十四兆円。こういうデータになります。
 それから、二枚目の方は、これは特にアベノミクスの十二年に限って比べてみる。それから、一番高かったときと比べるのも、それでいいんですけれども、もう少し平均的に取りまして、一九九三年から二〇一二年までの平均値を取って、その平均値と比べてどれだけそれぞれの得失があったかというデータでございますが、これでいきますと、家計がマイナスの八兆円、非金融法人はプラスの百五十七兆円、それから金融機関がマイナスの百二十九兆円。こういう数字になっておる。
 この手法、このデータというのは、これまで、私、三十年近く国会にいますけれども、最初には岩國さんがやったんです。それから、その後、比較的最近ですけれども、御行の出身者であります大塚参議院議員もやはりこの手法をやった。この手法というのは非常に分かりやすいんですよ。
 私は、ひょっとしたら、この多角的レビューの中でこういうデータの取り方をやって、まさにここに、何に問題があるかということが一目瞭然なわけですから、出てくるかなと思ったけれども、残念ながら出てこなかったので、質問主意書を出して政府からこういう数字を求めたということでございますが、この数字を御覧になって、総裁、どういう感想をお持ちでありますか。
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植田和男#22
○植田参考人 委員御指摘のとおり、大規模な金融緩和、あるいはその前から続いていました低金利の環境の下で、家計がネットでは貯蓄超過の主体でございますので、預貯金からの受取利子の減少が住宅ローン等の支払い利子の減少を上回ってきて、ネットの家計の利子所得が下押しされてきたということははっきりした事実であるというふうに思っております。
 ただ、金融緩和の効果としましては、利払いのところ、あるいは受取と支払い利子だけに注目するのではなくて、金融緩和で雇用や所得環境が改善した、あるいは、その背後にある企業活動を含め経済全体に与える影響にどういう点があったかということも踏まえて、含めて評価することが大事かなと思っております。
 先ほどの繰り返しになりますが、大規模な緩和は、実質金利の低下を起点として、資金調達環境や金融資本市場の改善を通じて家計を含めて経済全体にプラスの影響を及ぼし、我が国経済がデフレでない状態になることに貢献したという一定の評価はできるものと考えております。
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海江田万里#23
○海江田委員 雇用の問題なども今総裁は指摘されました。私も実は、雇用というのは、雇用との関係、特に失業率等の問題とかは大事だということはかねて主張してきたところでありますが、ただ、日銀の本来の仕事というのは、これはやはり物価の番人で、人々の生活、これを安定させる、金融政策を通してということでございますので、やはり、この金利の状況、それの特質というものをしっかり見極めることが大切なんではないだろうか。
 少し、ここでの、多角的レビューの評価の中で、いろいろなアンケートも取っておられますが、効果に関する実感ということで一番多かったのは、実は、そもそもよかったことを実感していないというのが、これが五割を超えているわけですよ。副作用に関する実感ということでは、預貯金などの受取金利が低下した、これもやはり五割を超えて、ほぼ六割ぐらいあるんですね。やはりここのところはしっかりとこのデータを受け止めて、今後の金融政策に生かしていかなければならないのではないだろうかというふうに私は思っております。
 それからあと、多角的なレビューということでございましたが、私が期待しておりましたのは、実は、政治との関わりでございますね。これも後でお話をしますけれども。ただ、これは恐らく書けなかったんだろうということだろうと思いますけれども、やはりこの政治との関わりということも、多角的なということであれば、記述をしておいた方がよりこの中身が充実をしますし、今後の金融政策を行っていく上での一つの指針になるのではないだろうかと思います。ただ、これについてはお答えはきっとできないでしょうから、あえてお答えを求めることはいたしません。
 そして、もう時間もあっという間に半分過ぎてしまいましたので、先週の金融政策決定会合についてお尋ねをします。
 利上げを見送った、現行のままという判断を行ったわけでございますが、これは私は妥当な判断だと思います。それから、この後、総裁は記者会見、私もあの日銀のユーチューブ、あれは非常にいいですね、見させていただきました。一時間を超える記者会見、丁寧に記者の質問に応じていましたけれども、その中でも出たんですけれども、幾つか改めてお尋ねをしたいことがございます。
 それは、やはり物価の見通しでございますね。特にこれからの物価の見通しでございます。これは、甘いというよりも、国民が感じておる、あるいは生活者が感じています感覚との間のずれといいますか、そごといいますか、これがあると、市場との対話というのは非常に、もちろん一義的に優先させなきゃいけませんけれども、やはり市場の背景には国民がいるわけですから、その国民との間の信頼感を失することになりはしないだろうかということで。
 一番のポイントは、今日もお話、去年の暮れの報告にも書いてございますが、足下、確かに物価高が続いているが、展望レポートの見通し期間、この後半には物価安定の目標とおおむね整合的な水準で推移する、これが公式な見解でありますね。この展望レポートの見通し期間というのは二六年の後半ということだろうと思いますが、果たして本当にそうなるんだろうかということでございまして。
 日銀は、従来、基調的物価水準ということで総合物価指数を使っていますけれども、ただ、当委員会での高井さんの質問だったかな、生鮮食品なんかも入れなきゃいかぬということを言って、入れなきゃいかぬというか、もっと注意しろということを言って指摘、ごめん、櫻井さんでした、櫻井さんの質問。我が党の誇る櫻井さん、理事櫻井さんの指摘で、そういうことを答弁をされました。これは、半歩前進といいますかね、いい判断をしていただいたなということなんですが、二月のこの総合物価指数、せんだって出て、三月は二十八日ですか、出るようでございますが、今日、総務省に来ていただいていますので、二月の物価、改めてお話しください。
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永島勝利#24
○永島政府参考人 今御指摘の消費者物価指数、全国の数字でございますが、最新の本年二月の結果で申し上げますと、生鮮食品を除く総合指数で一年前と比べて三・〇%の上昇、それから、総合指数でございますと三・七%の上昇となってございます。
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海江田万里#25
○海江田委員 簡単にお答えいただきました。ありがとうございます。
 この三%という数字、あるいは三・七%という数字でございますが、これはまだ減っていないんですよ。表向き減っている数字になっていますけれども、これはガスと電気の料金の、政府の、それが前と比べると少し減少したということはありますけれども、この数字が入っていてこの程度ですから、それがもしなかったという形で、民間の機関がいろいろ計算をしますと、総合指数でも三・〇四になって、これは実は、四か月続いて前の月よりも増えている。増えているということは、物価がそれだけ上昇をしている。
 しかも、この総合物価指数を見ても、目標の二%、日銀が目標とする二%を上回っていたのは、これは二年十一か月、約三年連続なんですよ。おそらく、今度、二十八日に三月のが出れば、三年連続二%を上回っているわけですよね。
 しかも、先ほど来議論になっています円安の問題、この円安の問題というのは、決して一時的な、為替だから上がったり下がったりするという話じゃなくて、今一番問題なのは、やはり構造的な円安。先ほどの、福原さんですか、おっしゃいました、国内投資をやるべきだということですが、トランプさんの圧力に負けてアメリカへの投資をやたら言っている、どことは言いませんけれども、何人もそういうことを言っている。そうすると、よかった、トランプさんを何とかなだめてくれてよかったと言っているけれども、これは日本の国にとっては大変大きなマイナスになるんですよ、はっきり申し上げまして。もうボディーブローが始まっているので。
 そういうことに対するやはり認識なども考えますと、果たして、先ほど来おっしゃっておるような、展望レポートの見通し期間後半には物価安定の目標とおおむね整合的な水準で推移するという根拠、具体的にこういうことがありますからということで、私たちを納得させられるようなお話があれば、是非それを聞きたいと思うんですね。当てずっぽうで言っているんじゃないと思いますが、是非そこは私たちが納得できるような根拠をお示しいただきたいと思います。
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植田和男#26
○植田参考人 私どもの物価見通しでございますが、委員御指摘のように、消費者物価総合、あるいは除く生鮮食品の前年比は、足下、非常に高いわけでございますが、私どもの見通しでは、例えば、除く生鮮は、二〇二五年度に二%台半ばとなった後、二六年度はおおむね二%程度になるという見通しでございます。
 この背景ですけれども、足下の高いインフレ率の大きな原因としまして、これまでの輸入物価上昇の影響がまだ少し続いていることと、最近の食料品価格の上昇の影響が大きいというふうに見ております。これが徐々に今後減衰していくというふうに見ております。
 一方、こうした一時的なコストプッシュ的な価格上昇要因を除いて見た、これを私ども基調的な物価上昇率とよく呼んでおりますが、は、人手不足感が依然として続いている、あるいは高まっている、それから、マクロ的な需給ギャップが少しずつ改善を続けている、さらに、賃金と物価の好循環が引き続き強まっていきそうであるというようなこと、それに伴って中長期的な予想物価上昇率が少しずつ更に上昇していくというようなことから、徐々に高まっていくというふうに見ております。その結果、一時的な食料品価格上昇等のインフレ要因がなくなっても、だんだん基調的な物価上昇率が上がっていって、全体として二%に今後収束していくというふうに見ておるわけでございます。
 ただし、その上で申し上げますと、冒頭でもちょっと申し上げましたが、各国の通商政策の動きやその影響を受けた海外経済、物価動向等、我が国の経済、物価をめぐる不確実性は高い。物価見通しに両サイドにリスクがあるというふうには考えております。
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海江田万里#27
○海江田委員 どれを聞いても物価上昇のファクターばかりで、今総裁がおっしゃったのは、輸入物価が少し落ち着いてくるだろう、それからあと食料品の価格が落ち着いていくだろう、こういう話。その意味では、価格が下がるというか落ち着く原因を挙げておりましたけれども、輸入物価というのはまさに円安の問題じゃないですか。それから、それにかてて加えて関税の問題があるじゃないですか、これは。どうして輸入物価が下がるのかということを、一向に分からない、聞いていて。
 それからあと、食料品だって、やはり米は大変大きいですよ。政府が備蓄米を出しましたけれども、これによってまだ下がっていない。来週ぐらいから下がるんじゃないかと言っているけれども、それだって以前と比べるとほぼ倍近く、高値で安定をしてしまっている。
 それから、私は農業をやったことがありませんから分からなかったんですが、農業で一番大切なのは、もみ種。種がなければ、その意味では、増産だってすぐできないんですね、これは。私は何度か田植で苗を植えたことはあるけれども、その前のもみ種がなきゃ全然これは苗もできないわけで、もみ種がちゃんと、これから慌てて増産したところでできるのは二年から先だという話になると、米の値段だって、米が本当に増産されて需給の関係でもって安くなるというのは二年から先ですよ。
 皆さん方が言っておるような展望レポートの見通し期間の後半、来年の後半から物価が下がるということには全然ならないんじゃないですか。いかがですか。
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植田和男#28
○植田参考人 若干先ほどの繰り返しになりますが、まず、輸入物価については、確かに為替レートは百五十円前後で、円安の領域で推移していますが、対前年比という意味で輸入物価を見ますと、上昇率は落ち着いてきている、ゼロ近辺にあるというふうに見ております。
 それから、米を含めました食料品価格ですが、これが絶対水準としてどの程度下がるかというところは非常に不確実だと思いますけれども、上昇率としては落ち着いてくるというふうに見ております。また、生鮮食品のところは、上昇率は既に一旦ピークを打って下がり始めているというふうに見ております。
 こういうような考え方に基づきまして、今上がっているところの一部は一時的な要因であるというふうに先ほど申し上げたところでございます。
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海江田万里#29
○海江田委員 対前年比だということはそのとおりでありますけれども、その場合でも、やはり高値でずっと推移をするということ。
 それから、さっき、二%を超えてもう三年続いているというお話もしましたけれども、やはり、そういう中で、二%の物価目標ということが本当はもう意味をなさなくなってしまっているんじゃないだろうかということで、これはまさにアコードの問題で、二〇一三年ですから総裁はもちろん就任の前のお話でありますが、そもそも、これの共同声明のタイトルが、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府、日銀の政策連携についてというタイトルになっていまして、総裁も、もう今の状況はデフレではない、むしろインフレだということは当委員会でも何度もお話がありましたから、そういう認識だろうと思います。ただ、いつデフレになるかも分からないからまだデフレ脱却宣言はできないんだというのが政府の見解でありますけれども。
 デフレ脱却が緊急課題だ、喫緊の課題だということは、今そういう状況じゃありませんから、この二%の見直しについてはどうお考えですか、これは。そういうことを日銀が提起するということはどうですか。
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