農林水産委員会

2025-03-19 衆議院 全126発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和七年三月十九日(水曜日)
    午前九時二十五分開議
 出席委員
   委員長 御法川信英君
   理事 鈴木 貴子君 理事 西田 昭二君
   理事 葉梨 康弘君 理事 神谷  裕君
   理事 野間  健君 理事 渡辺  創君
   理事 池畑浩太朗君 理事 長友 慎治君
      上田 英俊君    大空 幸星君
      勝目  康君    栗原  渉君
      小池 正昭君    小森 卓郎君
      坂本竜太郎君    武村 展英君
      田野瀬太道君    中野 英幸君
      根本  拓君    根本 幸典君
      長谷川淳二君    平沼正二郎君
      松本  尚君    宮下 一郎君
      森下 千里君    簗  和生君
      山本 大地君    若山 慎司君
      市來 伴子君    岡田 華子君
      金子 恵美君    川原田英世君
      小山 展弘君    近藤 和也君
      西川 将人君    野田 佳彦君
      福田 淳太君    柳沢  剛君
      山田 勝彦君    空本 誠喜君
      林  佑美君    臼木 秀剛君
      許斐亮太郎君    村岡 敏英君
      庄子 賢一君    角田 秀穂君
      八幡  愛君    北神 圭朗君
    …………………………………
   農林水産大臣       江藤  拓君
   農林水産副大臣      笹川 博義君
   財務大臣政務官      東  国幹君
   農林水産大臣政務官    庄子 賢一君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         山口  靖君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         宮浦 浩司君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)       堺田 輝也君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房統計部長)          深水 秀介君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           安岡 澄人君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           森  重樹君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  松尾 浩則君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  松本  平君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  杉中  淳君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            前島 明成君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 堀上  勝君
   農林水産委員会専門員   千葉  諭君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十九日
 辞任         補欠選任
  栗原  渉君     松本  尚君
  根本 幸典君     勝目  康君
  長谷川淳二君     中野 英幸君
  平沼正二郎君     上田 英俊君
  山本 大地君     小森 卓郎君
  石川 香織君     川原田英世君
  金子 恵美君     市來 伴子君
  緑川 貴士君     野田 佳彦君
  許斐亮太郎君     臼木 秀剛君
同日
 辞任         補欠選任
  上田 英俊君     平沼正二郎君
  勝目  康君     根本 幸典君
  小森 卓郎君     坂本竜太郎君
  中野 英幸君     長谷川淳二君
  松本  尚君     若山 慎司君
  市來 伴子君     金子 恵美君
  川原田英世君     石川 香織君
  野田 佳彦君     緑川 貴士君
  臼木 秀剛君     許斐亮太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  坂本竜太郎君     山本 大地君
  若山 慎司君     栗原  渉君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
御法川信英#1
○御法川委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官山口靖君、大臣官房総括審議官宮浦浩司君、大臣官房技術総括審議官堺田輝也君、大臣官房統計部長深水秀介君、消費・安全局長安岡澄人君、輸出・国際局長森重樹君、農産局長松尾浩則君、畜産局長松本平君、経営局長杉中淳君、農村振興局長前島明成君、環境省大臣官房審議官堀上勝君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
御法川信英#2
○御法川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
御法川信英#3
○御法川委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。野田佳彦君。
この発言だけを見る →
野田佳彦#4
○野田(佳)委員 皆さん、おはようございます。
 まず、質問に入る前に、岩手県の大船渡市で大規模な山林火災が発災をいたしました。被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 また、党に情報連絡室を設置しまして、特に農林水産、林業、こうした影響がどれぐらいあるか確認をしてまいりました。引き続き被災地の復旧復興のために我が党も全力で後押しをしていきたいということを決意として申し上げさせていただきたいと思います。
 さて、私が農水委員会で質問するというのは実は初めてでございまして、だから雪が降ってきたのかなと思いますけれども。
 私は、父親が富山県の農家の六人兄弟の末っ子で、そして母親が船橋の農家の十人兄弟の末娘で、ずっとDNAとしては農業者の血を引き継いでおりますので、農は国の基であるという、私自身もそういう信念を持っておりますが、今、大変大きな過渡期を迎えておりますので、ここにいる仲間たちが練り上げてきた提案を今日は頭出し的に行っていきたいというふうに思っておりますので、是非、御指導のほど、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 まずは、去年、食料・農業・農村基本法が改正をされました。この折に我が党からも随分いろいろな提案をしたんですけれども、残念ながら一顧だにされなかった。一部の党の一部の意見は反映されたと思いますけれども、極めて残念に思っているんですね。
 今回は、基本計画を閣議決定をする前に与野党で合意をして、この委員会で審議をするということ自体はとても意義があると思いますので、委員長を始め与野党の理事の皆様には心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
 基本法のときは、本来は、全ての会派が賛同して送り出す形が本来の形ではなかったのかなと思うんですが、そういった意味では、今回は、基本計画については、これからいろいろな提案を我が党も出したいと思いますけれども、それをしっかりと受けていくという構えを、大臣、お持ちなのか、まず基本的な姿勢からお伺いをしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
江藤拓#5
○江藤国務大臣 今日は、野田元総理とこのような形で議論ができることを大変光栄に思っております。私のおやじも農家の次男坊で、大変、小作の農家でありまして、私自身は農業経験はありませんが、私にも一応DNAは入っておりますので、今日は先輩の胸をかりるつもりでしっかり議論させていただきたいと思います。
 二月の二十八日に、御党の議員の方々に多数、大臣室にお越しをいただきました。そのときにも申し上げましたし、大臣所信でも申し上げました、今回は熟議の国会とせねばならない。
 そして、今回の基本計画は、今後の農業政策のいわゆる肉づけに当たりますが、どのような方策をするのか、そしてそれにはどれぐらいの予算が必要なのか、そういったことを具体的に示す内容になってまいりますので、これは、自由民主党、公明党だけではなくて、関係団体の方々、各党の方々、多くの方々の御意見を賜ることが必要だと思っております。
 三十七項目にわたる御提案をいただきました。もう既に農林水産省の方から一部については御返答させていただいておりますが、慣例でいうと、大体三月三十一日までに答申をいただいた上で決定するというのがこれまでの通例でありますが、自分としては、まだ議論が足りない、もっと議論すべき点が残っているということであれば、三月三十一日を越えて四月に入っても、更に議論を進めた上で、もうこれは政党でありますから、全ての方が全く百点だという落としどころはないと思います。しかし、それぞれ納得をして、ここは落としどころだねというところを見つける努力をしっかりしたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
野田佳彦#6
○野田(佳)委員 前向きに受け止めていただくという姿勢を感じることができましたので、感謝申し上げたいと思いますし、今日、この後も同僚議員がいろいろな提案をしたいと思いますので、しっかりと受け止めていただければというふうに思います。
 次に、食料安全保障について二問、質問をしたいというふうに思います。
 一つは、基本法の中で、有事の際のみならず平時の食料安全保障が記述をされました。このこと自体は私は評価をしたいと思っているんです。
 そこで、まず第一問として、政府は、生産者ばかりではなくて、消費者や食品製造、流通、小売なども含めてしっかりと手当てをして、国民の皆様に安心、安全な食料を提供していく責任について、大臣に御見解をお伺いをしたいというふうに思います。
 それからもう一つですけれども、昨年、食料供給困難事態対策法が成立をいたしましたけれども、この中身を見てみると、計画を出さなかっただけで前科がつき、逮捕や勾留あるいは家宅捜索なども可能となる罰金という処罰がありますけれども、これは幾ら何でも重過ぎるのではないかと考えます。
 そこで、農業者の思いに立てば、罰金を過料に変更するなどのことが必要なのではないかと考えますが、この際、他の野党とも御相談をさせていただいた上で改正案を国会に提出をしたいと考えていますけれども、これに対する大臣の受け止めはどのようなものか、御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
江藤拓#7
○江藤国務大臣 改正法案を国会に出していただくということでありますから、これについて大臣の立場でいいとか悪いとか申し上げるのは大変不適切なので、これは御議論をいただく内容だと思っております。
 前後いたしまして恐縮ですが、この食料供給困難事態対策法につきましては、国民生活安定緊急措置法、これに大体内容は類似しております。この法律を作る段階で、法務省と極めて密に連絡を取り合いました。法務省の意見としては、内容がほぼ同等であるということであれば、この法律と整合性を取ってもらうことが必要だということになりましたので、我が党の中でも、正直申しまして、当時私は調査会長をしておりましたので、刑事罰というのは厳し過ぎるんじゃないかと。前科がつくという御指摘もありました。それから、行政罰ですから、過料にすればですね、そっちの方がいいんじゃないかということを党内でも実は議論があったんですよ。しかし、法務省の御指摘を受けて、やはりそろえてくれという、政策的というよりもいわゆる立法的な立場から、今、罰金刑ということ、刑事罰ということにしていることは御理解をいただきたいと思います。
 それから、最初に御指摘いただきました生産、流通、加工、そして最終的には消費者の方々に最終的な御理解をいただくことが、とてもこれからの食料システム、食料の供給を農林水産省として安定的に果たしていく上では大切なことだと思っております。
 ですから、食料システムの法律を今国会にも提出を予定しておりますが、しかし、一番よくないのは、生産者の方々が一番割を食っているとか、どこかの段階の人が過度に利益を得ているとか、そういうことがあってはやはりならないんだろうと思います。商取引上の優越的地位の濫用であるとか、そういったことをならしていくことによって、この流れをしっかり、食料システムをつくることによって、農林水産省として、食料を国民の皆様方にお届けする、その責任を果たしていきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
野田佳彦#8
○野田(佳)委員 大きな項目で九つ質問予定なので、本当は予算委員会だと更問いなんかしたくなってしまうところなんですけれども、今のお話を聞いていて、やはり本来は、大臣も厳しいという認識を持っていらっしゃって、自民党内でもそういう動きがあったということですので、これは農業者の立場に立って、むしろ法務省を説得するぐらいのことを是非やっていただきたいということだけ申し上げて、次の質問に移りたいというふうに思います。
 食料安全保障と農業基盤強化についてでありますけれども、食料安全保障を担保する上で、まずは、我が国で生産できるものはしっかりと国内で生産をしていくということが重要だというふうに思います。その上で、農業者、農地といった農業基盤を更に強くしていくということが更にまた重要だというふうに思います。
 そこででありますけれども、食料生産の基盤となる農地に着目した直接支払いを適切に実施し、農地を農地としてしっかり活用している農業者に対して支援をしていく。結果として、我が国の農業基盤が守られて、国民に安心、安全な食料を供給できるものと考えますけれども、大臣の御見解を承りたいと思います。
この発言だけを見る →
江藤拓#9
○江藤国務大臣 基本的な考え方は、元総理と全く意見を同一とするものであります。まさにそういった形を目指さなければならない。ですから、直接支払いについても、前回、五年前に一度大臣を経験いたしましたが、そのときからその有効性について私は否定をいたしておりません。ですから、日本も直払いを行っていることは元総理もよく御存じのことだと思います。
 御参考までに若干申し上げますと、WTOに対して各国が通報したものについて試算したものですが、農業所得に占める直接支払いの割合、日本は大体五七%、米国は一二%、EUは六三%という数字も出ております。ですから、この数字自体が全てを表すとは申し上げません。その政策の有効性については、今回、水活も見直すことにいたしましたので、全ての政策を俎上に上げて、この直払いについても整理もしたいと思いますし、内容の検証もしたいと思っております。
 ですから、この直払いの在り方について、これから御党とも、ほかの政党ともしっかり議論を重ねた上で、在り方については考えていきたいと考えております。
この発言だけを見る →
野田佳彦#10
○野田(佳)委員 それでは、直接支払いについて、更に質問を続けていきたいというふうに思いますけれども、農業基盤の維持について最も心配をしているのは、全体の四割を占めると言われている中山間地等の条件不利地域のことでございます。国土政策や多面的な機能の発揮という観点からも、こういう地域において農業を継続をしていただくということは極めて重要だというふうに思います。
 そこで質問でございますけれども、条件不利地を耕作放棄地にさせず、今後も活用いただくためにも、適切なかかり増しコストを再度検証し、単価などの面でより充実強化した適切な直接支払いを実施をしていく、これも我が党の考える農地に着目した直接支払いの一つの考え方でありますけれども、これについての大臣の御見解をお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
江藤拓#11
○江藤国務大臣 全く同意するところでございます。
 私の地元は、三つの村があり、中山間地域ばかりの選挙区でございます。この地区が果たしている、いわゆる日本の原風景、そして多面的機能の発揮、これは、国にどれほど、目立たないけれども貢献しているか分からない、すばらしいものだと思っています。その地区でしっかり人が定着をし、そこで営みが行われるようにしなければならない。
 ですから、多面的機能支払いも行っておりますが、特に中山間直接支払いについては、傾斜のみに着目した支払いに今までなっておりました。例えば、山の上で平らな農地がある。ここは、山の上ではあるけれども、傾斜がないから直払いの対象にしないということになっておりましたが、そういうことではなくて、地域によって、この地区は条件不利だということであれば、そのことをしっかり考慮した上で直払いの形に変えようと思っておりますので、まさに元総理がおっしゃるように、中山間直払いについては、その地区で営農が続けられるように、人が残るように、どのような見直しをしたらいいか、皆様方としっかり議論してまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
野田佳彦#12
○野田(佳)委員 共通認識は持てているというふうに思いました。
 今、宮崎県のお話が出ましたけれども、先般、農水産キャラバン隊で、渡辺議員の御案内の下、大臣の御地元も視察をしてまいりましたので、後でこれについても触れたいというふうに思います。
 引き続き、食料安全保障支払い、農地維持支払い、これらについての質問をしたいと思いますけれども、平地であっても、残念ながら、離農や耕作放棄ということが発生をしています。そこで、耕作放棄地の発生を抑止し、農地を農地として活用していただくため、全ての農地に対して薄く広く支援をしていくことが必要ではないかと思います。もうやめてしまおうと思っていらっしゃる皆さんにも、粗放的であっても農地として活用し、農地を維持していくための農地に着目した直接支払いを提案をしたいと考えておりますけれども、この点についてもお考えをお聞かせをいただければと思います。
この発言だけを見る →
江藤拓#13
○江藤国務大臣 まず、具体的な御提案をいただきたいなというふうに思っております。
 具体的な内容はございませんが、例えばドイツについて私もしばらく調べてみましたが、ドイツは家族経営といっても耕作面積が四十二ヘクタールございます。大体二千三百円、十アール当たり支払っておりますが、大体それでも年間九十八万円であります、まさに薄くですね。そして、全農業経営体の平均が六十三ヘクタールですから、それで年間百四十六万円になります、ドイツの場合。
 これを日本が同じことをやるとすると、家族経営の平均が大体一・八ヘクタールですから年間に四万一千円しか、しかと言ったらいけませんが、四万一千円となります。全経営体の平均が三・一ヘクタールですから七万一千円、そして中山間地域でも大体六万二千円ぐらいになります。
 ですから、薄く広く、やはり国の税金を使う以上は、政策効果、今回の基本計画の中でもKPIをしっかり回すんだということになっております。これだけのお金を使って、これは大体一千億くらいかかるんですが、果たしてどれほど耕作放棄が止まるのか。これは数値的にKPIを回せば出てきますので、ですから薄くやることがどれほど有効かということについてはかなり議論が必要だと思っております。
 御提案については、また農林水産委員会で更に先生方と議論をさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
野田佳彦#14
○野田(佳)委員 ちょっと今までと違って、少し慎重なトーンになったというふうに受け止めました。
 具体的な制度設計のお話がありましたけれども、金子NC大臣の下で具体的な制度設計を、具体的にこれから提示をしていきたいというふうに思います。
 先ほど宮崎に行ったお話をさせていただきましたけれども、どんなところに行ったかというと、二十頭程度の牛を放牧などによってコストをかけずに経営している繁殖農家をお訪ねして御意見をお伺いいたしました。加えて、適正規模の面積、ハウス数でキュウリを栽培している家族経営の農家も参りました。私は全て回り切れていないんですけれども、ほかは、みんな、もっと充実したいろいろな視察をしていますけれども、私も一部だけ合流をさせていただいて、見学をさせていただきました。
 そこで強く感じましたことがあります。それは、やはり農村には多様な経営体が必要なんだなと。多様な経営体、決して大規模だけではなくて多様な経営体が必要で、それぞれが地域を支える重要な担い手であるということを改めて実感することができました。
 そこで大臣に御質問でございますけれども、中小・家族経営を含め、多様な農業を展開されることがこの国の農業の豊かさにも通ずると考えますが、御見解はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →
江藤拓#15
○江藤国務大臣 この点についても全くそう思います。
 様々な農家の形があります。規模を拡大して、農業生産法人に移行して、多くの方々を雇用しながら農業をやることも一つの農業の形ではありますが、しかし、家族で、やはり朝一緒に御飯を食べ、お昼も一緒におにぎりを食べて家族で農業をやるというのは、大変、私にとっては憧れです。自分の次男坊が実は今農業をやるということで懸命に努力中なんですが、政界を引退したら息子と一緒に農業をやるというのが私の人生設計でありますので、まさに多様な、家族経営を含めた農業経営体を守っていくということが大切だと思っております。
 特に御視察いただいた二十頭の岩田さんは私の大変な友人でありまして、名物のところで、一つの風物詩、もしかしたら牛の近くに行くと危ないので余り観光というのは向かないかもしれませんが、やはり粗放的な飼い方によって、粗飼料、それから配合飼料の量を減らすような効果も十分にありますので、一つの取組になると思います。
 まさに、今、兼業農家の方々を中心に離農が進んでいくことが一つの大きな問題になっておりますが、そういう方々も大切な担い手であることは間違いがありませんので、多様な農家を多様な形で角度を変えて支援していくことは、まさに今後、四百二十七万ヘクタールの農地を守り、食料安全保障を確立する上ではとても大切なことだろうというふうに考えております。
この発言だけを見る →
野田佳彦#16
○野田(佳)委員 全く同意という御答弁をいただいて、非常にありがたいと思いましたし、改めて大臣の農政にかける思いを私も今感ずることができました。予算委員会で石破総理と議論するより相当かみ合っているなと改めて思った次第でございます。
 次に、米政策についてお尋ねをしたいと思います。
 先般、政府は米の大幅な輸出を方針として打ち出しました。ただ、私がちょっと疑問に思っているのは、それで国内需給の調整弁になるかどうか、これは疑問ではないかと実は思っています。
 大幅な増産は、消費者にとっては好ましい米価となる可能性がありますけれども、一方で、農業者の経営には痛手となる懸念も併せてあるだろうというふうに思います。需要予測を大幅に超えて生産を促すとしても、生産費と米価に乖離が生じる場合には適切な所得の補償が行われるべきと考えますけれども、これについての大臣の御見解をお伺いをしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
江藤拓#17
○江藤国務大臣 三十五万トンという大変意欲的な数字を示させていただきました。これは、主に新たな市場を開拓するという、お米について、メインは輸出になるということになりますが、平時において国内の需給が切迫したときの一つのバッファーとして機能することも期待しているということであります。
 乖離が起こったときにどうするかというのは非常に難しい議論です。決して批判するつもりはありません、私は前回も批判はしておりませんから。民主党政権で行った米の所得補償については、期間が短かったので正確な政策評価は難しいと思っています。
 しかし、トータルで三千三百億かかりました。そして、生産数量目標の数値をはめました。ですから、農家にこれだけの数量を作るということを守ってくれた場合については補填しますよということでありますので、それでも三千三百億。もし自由に作るということになったら当然上振れするわけで、量が増えて価格が下がれば、国の持ち出しはもっと増えます。財政のことは元総理が一番、私の百倍もよく御存じのことでありますので、財政のこともやはり考えながら政策を組んでいかないと、政策効果と国の負担、そして国民の理解ということを考えながら、これから更にこれについては議論を深めていく必要がある。
 しかし、米については国民の関心が極めて今高い、そして主食であるということでもありますので、元総理のおっしゃることも、私としてはしっかり受け止める必要があるだろうというふうに考えております。
この発言だけを見る →
野田佳彦#18
○野田(佳)委員 今、財政のお話になりましたので、ちょっと一問飛ばして予算関連にしたいと思うんですけれども。
 私も財務大臣を務めたことがあります。十五年ほど前ですね。そのとき、ざくっと言うと、各省庁別の予算というと、防衛省が五兆円ぐらい、それから文科省も同じぐらいの、農水省は四兆円台だったかな、大体ほぼ似通って、横並びぐらいだったんですけれども。安全保障、これに関係する防衛省は、今八兆円規模ですね、右肩上がりなんです。安全保障環境が厳しくなっているからということも理解はできますけれども、右肩上がりなんです、安全保障は。教育関係は大体横ばいです、ずっと。一方で、農水省は、四兆円台から、今二兆円ちょっとでしょう。安全保障は右肩上がり、食料安全保障は右肩下がりなんですよ。
 これでいいとは私は決して思わないので、なぜ、この十五年の間、こんな右肩下がりになっちゃったのか。これで農は国の基なんて言えない状況で、だからこそ、米の実態とか把握する職員もいないんじゃないですか、今。そういうところを削減せざるを得なくなってきているということがありますので、これは最後の質問で用意していたんですけれども、今、たまたま財政のお話に触れられたので、一番最後の質問をまずやりたいと思うんです。
 食料安全保障を実効あらしめるためには、政府の責任として、政府全体で農水省予算以外の財源の確保にも努めるべきではないかというふうに思います。大臣の所感と、これは是非、御決意をお聞かせいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
江藤拓#19
○江藤国務大臣 大変エールをいただいたと思っております。
 予算が減ることについて、所管の大臣として是とするわけがないわけであります。ただ、減った原因としては、農業土木を中心に、かつて多かったときは、今、ちょうど老朽化が進んでいる例えば水利の施設であったり、そういったものを一気に造った時期がありました。その時期であったので予算が膨張していた。そして今、更新の時期を迎えております。土地改良法の改正法案も昨日御可決をいただきました。まさに、議論すればするほど、急施の事業については国が前に出てやらなきゃいけないということも御指摘をいただいておりますので、そうなると、農林水産省としては、必要な予算はしっかり要求していかなきゃいけない。
 今お話がありました、農林水産省以外の財源の確保という話になりますと、またちょっと私も勉強しなきゃいけないなと思います。しかし、今回の基本計画をしっかり作ることによって、最初に申し上げましたように、これから何をやるのか、食料安全保障を確立するためにどのような政策をし、どのような政策効果を求めるのかをはっきり書きますので、それを実現ならしめるためにはこれだけの予算が要るということは、堂々とこれは主張できる話だと思っております。
 ですから、基本計画の策定がとても大事で、三月三十一日を越えてもしっかりとした熟議を重ねて、そして全ての政党の皆様方の応援をいただいて、そして、八年度の予算の要求の折には、食料安全保障に資するものになるような予算の要求ができるように努力したいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
野田佳彦#20
○野田(佳)委員 もう時間がなくなってしまったと思いますけれども、本当はもう一問、水田活用直接支払交付金の後継施策について三点ほど質問する予定でしたが、もう終わりよと来ましたので、質問を終わりたいと思います。
 今日は初めて農水委員会で質問させていただきました。非常にかみ合った議論もできたと思いますので、またチャンスがあればお伺いをしたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
御法川信英#21
○御法川委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午前九時五十一分休憩
     ――――◇―――――
    午前十一時五分開議
この発言だけを見る →
御法川信英#22
○御法川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。岡田華子君。
この発言だけを見る →
岡田華子#23
○岡田(華)委員 立憲民主党の岡田華子です。青森の津軽地方、リンゴの産地の出身で、一期生でございます。
 冒頭、昨日の長谷川淳二先生に続きまして、私からも今回の雪害について一言お願いを申し上げたいと思います。
 昨日の閣議で予備費の支出が決まるなど、大臣には農水の雪害対策に御尽力いただいており、大変感謝しているところでございます。青森はまだ雪が園地に残っていまして、これからだんだん被害の実態が、全容が分かってくるというフェーズなんですけれども、昨日の大臣からの御答弁にもありましたように、様々な事業を用いて支援をしていければと思っているところでございます。
 その中で、改植、植え替えの助成制度についてのお願いでございます。
 今国会の予算が通り次第、改植助成事業の自然災害特例の制度にのっとって、農家さんに、こういう制度があるよ、助成制度があるよと、苗木の助成ですね、その申請の募集がされていくものだと思っているんですけれども、この春のリンゴの春植えに係る苗木については、タイミング的に間に合わないんですね。
 そこで、大臣にお願いしたいのが、この春の植え替え、春植えの苗木に関しましても、例えば領収書があれば助成が受けられるなど、遡って対象にするといった柔軟な御対応について御検討いただければと思います。
 また、この先、苗木の供給体制にも不安がありまして、欲しい品種の苗木が今年入手できませんと、植えるのを来年に持ち越す事例というのも想定されております。そこで、こちらについても、対象期間を広げて改植事業の自然災害特例の対象としていただけるような、そういった検討をいただけますよう、二点、お願いを申し上げます。
 答弁をいただけるようであれば、是非お願いいたします。
この発言だけを見る →
江藤拓#24
○江藤国務大臣 御通告がないので知っている範囲でお答えしますが、何とかしたいです。
 昨日も、実は、この雪害について、大臣室の方で、現状どのような取りまとめができているのか報告を受けました。しかし、まだ雪が深いので、今委員がおっしゃったように全体像が見えませんが、取りあえず、閣議決定においては除雪の費用について予備費を活用するというところまでは来ました。
 今後、ハウスもたくさん潰れているでしょうし、それからリンゴの木も折れたり、様々被害が出てくると思います。それについては、もちろん、共済に加入している方は共済のお金を早く払うということが一番大事でありますが、入っていない方についても、これから共済事業に参加するという意思を示していただければ、今お話しいただいたような改植とか、そういったものについては対象として御支援することも可能でありますので、まず、しっかり把握した上で、やはりすばらしい産地ですから、青森は、そこが産地として疲弊しないように方策を講じてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
岡田華子#25
○岡田(華)委員 ありがとうございます。是非前向きに御検討いただければと思います。
 それでは、食料・農業・農村基本計画についての質疑に入らせていただきます。
 まず、今回の大きな改正点の一つで、基本計画内のKPIについてでございます。
 KPI、キー・パフォーマンス・インディケーターで、目標達成に向けたプロセスの進捗を定量的に把握するための指標と言われておりますけれども、私、前職が製造業の会社のサラリーマンをやっておりまして、KPIといいますと毎月の業績会議の記憶が思い起こされるんですね。胃が痛くなるような、そういう会議だったんですけれども、地域別の売上げですとか、在庫量、歩留りといった様々なKPIをにらみながら、業績目標の達成に向けて、今何が問題なのか、どこにてこ入れが必要なのかといったのを、かんかんがくがく毎月議論をしていたわけです。
 例えば、問題が製造なのか、調達にあるのか、それとも営業なのか、為替なのかといったところについて、自社原因なのか、外部要因なのかといった議論をするんですけれども、今回、基本計画の中で、二〇三〇年の目標値とそれに向けたKPIが設定されております。基本計画に示されているKPIは、二〇三〇年時点での目標値として、現時点での実績と二〇三〇年での数値という書き方がされております。そして、少なくとも年一回、その目標の達成状況の調査、公表、KPIの検証によりPDCAサイクルによる施策の見直しを行うとあるんですけれども、この点、毎月KPIとにらめっこしていた経験を踏まえると、頻度とかスピード感といったところに若干の違和感があるわけです。
 そこで質問なんですけれども、そもそものところで、二〇三〇年までのKPIを例えば隔年ごとにブレークダウンしたような、そういった細かいKPIをお持ちかという点と、今回のKPI分析が施策の見直しに反映されるまでのスケジュール感、そういったものも含めて、KPIの具体的な運用について教えていただければと思います。
この発言だけを見る →
山口靖#26
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のKPIを単年度にしたものがあるかということに関しては、現在のところ、そういうようなものは設定を検討しておりません。
 また、今後どういうふうに展開していくのかということでございますが、先生も御指摘のとおり、政策効果を適切に発現させていくためには、目標、KPIというものを適切に定めた上で、その進捗を検証していくことは大切だというふうに考えております。
 このため、先生も御指摘のとおり、KPIにつきまして、目標の達成度合いとか施策の有効性を示すために設定することとしたところでございますが、現在、基本計画を審議いただいております食料・農業・農村政策審議会企画部会におきましても、KPIというのは立てて終わりではなくて、目標達成に向けて施策がどれだけ効果的につながっているのか、常に検証することが重要だというような御指摘をいただいております。
 このため、我々としても、政策評価部局と連携しながら、毎年、食料・農業・農村政策審議会企画部会に目標やKPIの達成状況をお諮りして、透明性、客観性を持って政策評価を行っていただいて、それを政策にしっかりフィードバックしていくというような取り進め方で進めてまいりたいというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →
岡田華子#27
○岡田(華)委員 ありがとうございます。
 懸念としては、前年度との比較ぐらいしかできないといったようなものが、そんな感じの分析になってしまうと残念だなというふうに思いますので、是非、今御回答いただいたように、施策に向けて反映されるような検討をいただければと思います。
 今、農政の大転換期ということで、この五年間がすごく重要だと大臣所信の中でもあったかと思います。一方で、やはり予算は単年度主義で、農業の特性として、年に一回とか二回の収穫といった、タイムラインがやはりほかの事業とは違うという観点も踏まえて、農政特有の検討の仕方というのがあると思うんですね。なので、達成状況の公表も行うということなので、PDCAを是非見える形で今後の運用の中で進めていっていただければと思います。
 続きまして、食料自給率の目標についてお伺いをいたします。
 今回、摂取カロリーベース自給率の指標が新たに設定されました。従来は、供給熱量、カロリーベースと生産額ベースの二つの指標だったところに追加となったと。今回なぜ増えたのか。この指標を使いながら、何をどの方向に進めていくのか。国民からすると、二つが三つになって、国はどっちの方向に行こうとしているのか、ちょっと分かりにくくなったのかもしれないなというふうに思いましたので、是非、この点について、三つの役割について、それぞれ御説明をいただければと思います。
この発言だけを見る →
山口靖#28
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
 現在の基本計画におきます食料自給率につきましては、FAOが定めます国際基準に準拠して算定します国内消費仕向け量に占める国内生産の割合を示す指標ということでございます。
 まず、その中で、カロリーに着目して、国内に供給される熱量を分母とし、国内で生産される熱量を分子とした供給熱量ベースの自給率。あと、経済的価値に着目して、国内で供給される食料の生産額を分母とし、国内で生産される食料の生産額を分子とする生産額ベースの食料自給率、これがございます。
 今回、新たな基本計画におきましては、これらに加えまして、一人当たりの必要な摂取熱量に対してどの程度国内生産が確保されているのかということを示すために、国内に供給される食料から食品ロス等を除いた熱量である摂取熱量を分母とし、国内で生産される熱量を分子とする摂取熱量ベースの食料自給率というものを新しく示すことといたしました。
 これを通じまして、消費者の皆様方などに食品ロスの削減などにより関心を持っていただいて、ひいては食料安全保障に対する意識を高めることにつなげられないかということを考えているところでございます。
この発言だけを見る →
岡田華子#29
○岡田(華)委員 ありがとうございます。
 食料安全保障の観点も含めて、今、私たちの食べているものについての実際の国産の比率がどんなものなのかといったもの、広く国民の認識を高めていくことが重要だと思いますので、そういった周知の施策と併せて今回の指標を普及させていっていただければと思います。
 続きまして、地域計画とKPIという点なんですけれども、今年度末、今月末に集計されてくる地域計画がございます。基本計画の中では、二〇二五年以降、策定された地域計画の分析を行って、集約化の進捗率を定量的に評価するための手法を実装する、検討を行うとあったんですけれども、これについて、今後新たなKPIが策定されるといったことはお考えなんでしょうか。教えてください。
この発言だけを見る →
← 戻る