法務委員会

2025-06-04 衆議院 全165発言

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会議録情報#0
令和七年六月四日(水曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 西村智奈美君
   理事 小泉 龍司君 理事 津島  淳君
   理事 中野 英幸君 理事 鎌田さゆり君
   理事 黒岩 宇洋君 理事 米山 隆一君
   理事 金村 龍那君 理事 円 より子君
      井出 庸生君    稲田 朋美君
      上田 英俊君    上川 陽子君
      神田 潤一君    工藤 彰三君
      河野 太郎君    寺田  稔君
      平沢 勝栄君    森  英介君
      若山 慎司君    有田 芳生君
      篠田奈保子君    柴田 勝之君
      寺田  学君    平岡 秀夫君
      藤原 規眞君    松下 玲子君
      萩原  佳君    藤田 文武君
      小竹  凱君    大森江里子君
      平林  晃君    本村 伸子君
      吉川 里奈君    島田 洋一君
    …………………………………
   議員           黒岩 宇洋君
   議員           米山 隆一君
   議員           萩原  佳君
   議員           藤田 文武君
   議員           鳩山紀一郎君
   議員           円 より子君
   法務大臣         鈴木 馨祐君
   法務大臣政務官      神田 潤一君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    竹内  努君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    森本  宏君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         江澤 正名君
   法務委員会専門員     三橋善一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月四日
 辞任         補欠選任
  棚橋 泰文君     工藤 彰三君
同日
 辞任         補欠選任
  工藤 彰三君     棚橋 泰文君
    ―――――――――――――
六月三日
 選択的夫婦別姓制度を直ちに導入することを求めることに関する請願(小山千帆君紹介)(第一五六二号)
 同(米山隆一君紹介)(第一五六三号)
 同(金子恵美君紹介)(第一六七三号)
 同(平岡秀夫君紹介)(第一六七四号)
 同(本村伸子君紹介)(第一七〇七号)
 選択的夫婦別姓の導入など、民法・戸籍法改正を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五六四号)
 同(酒井なつみ君紹介)(第一五六五号)
 同(志位和夫君紹介)(第一五六六号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一五六七号)
 同(辰巳孝太郎君紹介)(第一五六八号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一五六九号)
 同(田村智子君紹介)(第一五七〇号)
 同(堀川あきこ君紹介)(第一五七一号)
 同(本村伸子君紹介)(第一五七二号)
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(神津たけし君紹介)(第一五七三号)
 同(酒井なつみ君紹介)(第一五七四号)
 同(篠原豪君紹介)(第一五七五号)
 同(白石洋一君紹介)(第一五七六号)
 同(米山隆一君紹介)(第一五七七号)
 同(上村英明君紹介)(第一六一九号)
 同(おおつき紅葉君紹介)(第一六二〇号)
 同(金子恵美君紹介)(第一六七五号)
 同(新垣邦男君紹介)(第一七〇八号)
 同(落合貴之君紹介)(第一七〇九号)
 同(西岡秀子君紹介)(第一七一〇号)
 裁判所の人的・物的充実に関する請願(枝野幸男君紹介)(第一六一五号)
 同(寺田学君紹介)(第一六一六号)
 同(野間健君紹介)(第一六一七号)
 同(山田勝彦君紹介)(第一六一八号)
 同(有田芳生君紹介)(第一六七六号)
 同(平岡秀夫君紹介)(第一六七七号)
 同(柚木道義君紹介)(第一六七八号)
 同(稲富修二君紹介)(第一七一一号)
 同(鎌田さゆり君紹介)(第一七一二号)
 同(川内博史君紹介)(第一七一三号)
 同(重徳和彦君紹介)(第一七一四号)
 同(篠田奈保子君紹介)(第一七一五号)
 同(藤原規眞君紹介)(第一七一六号)
 同(円より子君紹介)(第一七一七号)
 同(道下大樹君紹介)(第一七一八号)
 同(本村伸子君紹介)(第一七一九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 民法の一部を改正する法律案(黒岩宇洋君外五名提出、衆法第二九号)
 婚姻前の氏の通称使用に関する法律案(藤田文武君外二名提出、衆法第三〇号)
 民法の一部を改正する法律案(円より子君外四名提出、衆法第三五号)
     ――――◇―――――
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西
西村智奈美#1
○西村委員長 これより会議を開きます。
 黒岩宇洋さん外五名提出、民法の一部を改正する法律案、藤田文武さん外二名提出、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案及び円より子さん外四名提出、民法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 各案審査のため、来る十日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西村智奈美#2
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として法務省民事局長竹内努さん、法務省刑事局長森本宏さん及び経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官江澤正名さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西村智奈美#3
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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西
西村智奈美#4
○西村委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。鎌田さゆりさん。
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鎌田さゆり#5
○鎌田委員 立憲民主党・無所属の鎌田でございます。
 今日は、この衆議院では実に二十八年ぶりとなります選択的夫婦別姓法案の審議であります。この委員会の傍聴席には、働く仲間の皆さんの声を署名として、二十三万筆を超えるその署名を持って、働く仲間の皆さんを代表しても傍聴席にお越しでいらっしゃいます。また、この間ずっと長い間この制度の導入を待ち望んでこられた方々の代表の方々、NPO法人、一般社団法人、多くの方が傍聴にいらっしゃっています。それだけに、国民の皆さんの関心も高く、私たち立法府の者は応えていく責任があります。
 それでは、早速、立憲提出者に伺いたいと思います。
 法案提出に当たって、選択的夫婦別姓、この制度がない中で、暮らしにくい、働きにくいなど悩みを抱えていらっしゃる当事者の方々、また経済界の経営者や働く人など、どのような事例や御意見を聞いての法案提出となったのか、伺います。
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黒岩宇洋#6
○黒岩議員 御質問に答弁いたします。
 法案提出までの間に、党として計十一回のヒアリングを行いました。具体的に申しますと、別氏制度を望む当事者団体の「あすには」の井田奈穂代表、また日弁連の渕上玲子会長、寺原真希子選択的夫婦別姓訴訟弁護団長、二宮周平立命館大学教授、秋月弘子国際女性差別撤廃委員会委員、駒村圭吾慶応義塾大学教授、そのほか、今日お越しの連合本部の皆様や経団連、また退職者連合、全国女性税理士連盟、法務省、デジタル庁、金融庁、外務省、総務省、厚労省などの関係府省、あらゆる分野、階層の皆様から多くの御意見をお聞きしました。
 その中で、通称使用だけでは不便、不利益が解消されないお話や、それ以上に自分のアイデンティティーを失いたくないなど、本質的、根源的な苦痛もお聞きしてまいりました。そんな多くの方が求めてきた制度が私どもの法案で実現できるものと考えております。
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鎌田さゆり#7
○鎌田委員 ありがとうございました。
 今回の立憲提出の選択的夫婦別姓の民法改正の法案なんですけれども、この法案では、あくまで選択的であって、全ての皆さんに強制するものではないということを多くの国民の皆さんに知っていただく必要性があると思われます。
 改めて、これは選択的なんだということを立憲提出者に説明をいただきたいと思います。
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黒岩宇洋#8
○黒岩議員 大変重要な御指摘ですので、十分な時間を頂戴いたしまして、我が党の法案の必要性を御説明させていただきたいと思います。
 まずは、やはり、この別姓という言葉がある意味印象づけされ過ぎて、別姓か同姓かに着目し、法案が通るとあたかも社会全体が別姓になるのではというような、そんな認識を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
 この法案は、夫婦同氏も別氏も、さらには通称使用も、夫婦の意思で選択できるという内容となっております。むしろ、着目していただきたいのは、別氏か同氏かということもありますが、やはり、選択的なのか、それとも法的に強制されるのか、この違いを是非御理解いただきたいと思います。
 そもそも、我が国は、古来、夫婦の氏は別氏でした。源頼朝の妻が北条政子であり、余り知られていませんが、豊臣秀吉の妻、淀君の本名は浅井菊子であります。このことからも、古来、別氏だったことは明らかです。
 夫婦別氏が法制化されたのは、明治時代に入り、一八七六年太政官指令で、妻の氏は実家の氏を名のると、別氏が強制されたのです。これが、一八九八年、初めて成立した旧民法により夫婦同氏が規定されました。我が国における夫婦同氏の歴史は百三十年弱ということになります。
 世界に目を向けると、夫婦同氏が法律で強制されている国は我が国ただ一つです。世界ではほとんどの国が選択的夫婦別氏制度を取っています。
 法務省の調査によりますと、明治以前の我が国のように強制的夫婦別氏制度を採用している国は、中国や北朝鮮などアジアに数例が見られ、その理由として、家制度と男性優位の習慣が根づいているとされております。すなわち、妻は夫の戸籍に入ることができない、子供の氏は全て夫の氏になるという、かなり極端な男性優位の制度であると言えます。
 一方、ヨーロッパで唯一、制度としては同じような強制的夫婦別氏制度をしている国が一つだけあります。それがフランスです。法務省の分析によりますと、フランスでは、個人の尊厳が徹底し、氏は生まれつき個人のもの、すなわち自分のもの、婚姻という身分行為で変えること自体認めないという、そこには家制度や女性差別という概念はみじんもないということになります。
 このように、強制的夫婦別氏制度、制度上はアジアの少数の国と同じものですが、その背景にある思想、哲学は全く異なると言えます。ちなみに、フランスでは、アジアの国とは異なり、子の氏は夫の氏でも妻の氏でもどちらでも選択することができます。
 以上のように、これまでの歴史、また世界の趨勢を鑑みて、今この時代に我が国も選択的夫婦別氏制度を採用すべきときが来たと考えております。
 なお、世界の多くの選択的夫婦別氏制度の国でも、実際に別氏を選択する夫婦の割合は全体の夫婦の一〇%前後となっているということを付言させていただきます。
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鎌田さゆり#9
○鎌田委員 ありがとうございました。
 やはり、先進国の中では日本だけというのは、もう予算委員会でもたくさん、我々、質疑の中で聞いてまいりました。そんな中で、石破総理自らもこれは進めるべきだという発言もあって、総理になられてからはちょっと後退ぎみですけれども、これは石破総理も進めていらっしゃるという法案だということは、この場合、私たちは知っておくべきことだと思います。
 次に、また立憲提出者に伺いたいんですけれども、選択的だということは今の答弁できっちり伝わったと思います、強制ではないと。次に伺うのは戸籍上の記載についてなんですけれども、選択的夫婦別姓の制度が導入されて、その仕組みを取った場合、一つの世帯の中で戸籍がばらばらになってしまうんじゃないかというふうに思っていらっしゃる方もゼロではないように見受けられるんですね。戸籍上の記載は、立憲民主党の法案では法制審議会の答申どおりであって別々になるものではないということと、それから、立憲案での戸籍記載はどうなるのかということを伺いたいと思います。
 あわせて、子の氏、子供の氏については婚姻時の婚姻届提出の際に決めて届け出るということは、つまり、世帯の中で氏が異なる子は存在しない、皆、子は氏が同じになるという解釈でよろしいかどうか確認して、伺います。
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黒岩宇洋#10
○黒岩議員 この度提出の法案は、あくまでも民法改正に絞ったことでありまして、附則に、「この法律を施行するために必要な戸籍法の改正その他の法制の整備その他の措置を講ずるものとする。」ことと規定しているものです。
 ただ、戸籍法の具体的改正内容には触れておりませんが、御指摘のとおり、この内容は、民事行政審議会の答申にあるように、別氏夫婦及び子についても同一戸籍とし、そして、別氏夫婦の戸籍については、婚姻の際に子が称すべき氏として定めた氏を称する者を筆頭者とするといったものとなることを想定しております。よって、戸籍がばらばらになるとか、個人単位の戸籍になるとか、ましてや戸籍制度が壊れるという懸念は当たらないものと考えております。
 なお、夫婦別氏の子についても、嫡出子である兄弟姉妹の氏は婚姻時に定めた氏に統一されることとなり、世帯内で異なる子は存在しないという御指摘はそのとおりでございます。
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鎌田さゆり#11
○鎌田委員 ありがとうございました。
 今やはり、そこのところが、子供さんたちが、兄弟で氏が異なる兄弟が出たらどうなるんだろうという、それは子供さんなりに、およそ三十年前の法制審の答申を御存じない小学生ですとか、アンケートを取ったりすると、兄弟で氏が異なっちゃうのかな、名字が異なっちゃうのかなという不安を持っている子供さんもゼロではないものですから、今の答弁でもって正しく伝わるようになったらいいなと望むものであります。
 また立憲提出者に伺いますけれども、今回、立憲と、そして維新さんと国民さんと、それぞれ法案を出していらっしゃいますが、やはり、私から見て大きく違いがあるなと思うのは、立憲案と維新さんとではちょっと違いが大きいのかなと思うんですね。
 そこで、立憲提出者として、維新さんを御覧になって、見解を伺っていきたいと思います。
 維新案を拝見しますと、旧姓使用か、あと氏の変更か、これを選べる内容になっていると思われます。結局これは選択制と同様に捉えられると思うんですけれども、立憲提出者としての御見解はいかがでしょうか。
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黒岩宇洋#12
○黒岩議員 これは捉え方によるいろいろな見解があるんだと思いますけれども、委員のおっしゃる御指摘を私なりに理解しますと、維新案は、旧姓である通称に法的効力を与え、しかもほとんどの場面で使用することができるという、これが旧姓である通称ということになれば、実質的にこれ自体が別氏とも言える旧姓使用。これを選ぶのか、又は、同氏にする、氏の変更を選べる制度とも言えるのかな、言えなくもないのかなと。多分、鎌田委員はこういう指摘だと思うんですけれども、そう考えますと、立憲案の選択的夫婦別姓案と実質的には近いものとの御指摘もそのとおりであると理解する次第です。
 このことは、恐らくは、維新案と選択的夫婦別氏制度導入案、我々の案ですけれども、これは、改氏による社会生活上の不便、不利益の解消といった基本的な問題意識を共有していることを私は表していると言えます。
 ただ、重要なことは、しかしながら、維新案に対しては、翻っては、社会生活上ほとんど用いることがない戸籍氏とは一体何なのか、もう一つは、結局のところ、改氏を強いられる者、多くは女性ですけれども、この人格権、アイデンティティーの問題は解消されていないのではないかといった疑問が残ります。
 こうした点を踏まえると、やはり、我が党の案のように、端的に選択的夫婦別氏制度を導入すべきであると考えております。
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鎌田さゆり#13
○鎌田委員 私には結局は選択制と同じように捉えられるものですから、伺った次第であります。
 続けて、また立憲提出者に伺いますけれども、同じように、維新さんの維新案を拝見しますと、法案を提出されたときに、メディアに対して、選択的夫婦別姓の推進派と、それから戸籍制度の根幹を変えるべきではないと主張している人の両方と合意形成できる案だというふうに御説明がなされました。
 けれども、この法務委員会の場所で、歴代の法務大臣、それから法務省の民事局長を始めとして、国会で何度も、選択的夫婦別氏制度導入後も戸籍の記載、機能は変わらず、仮に導入されても問題はないということは、歴代大臣、それから民事局長を始め法務省の方々が答弁されて、議事録にしっかり残っているんですね。維新の会さんがおっしゃる、戸籍制度の根幹を変えるという御説明は、今回の選択的夫婦別姓制度のこの法案導入に当たっては、私は当たらないと思っている一人です。
 立憲提出者の見解として、戸籍制度の根幹を変えるというところについての見解も伺いたいんですが、あわせて、今もちょっと触れられましたけれども、法的効力を失ったはずの婚姻前の氏に単体で法的根拠を与えて、複数の旧姓がある人、それは世の中にもいらっしゃいます、複数の旧姓がある人は様々な氏名を法的に使い回すことも可能になってしまう。そういう可能性を含んでいるというのが維新さんの今回の法案だというふうに私は捉えておりまして、こちらの方が、戸籍制度の根幹をないがしろにして、変えてしまうんじゃないかという印象を持たざるを得ないんですけれども、立憲提出者の見解を伺いたいと思います。
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黒岩宇洋#14
○黒岩議員 まず、私どもの提出している法制審案と同様の法案について、戸籍制度に対する考え方というのは、過去に、鎌田委員がおっしゃるとおり、法務省及び歴代法務大臣が答弁している、選択的夫婦別氏制度導入後も戸籍の記載、機能は変わらず、仮に導入されても問題ないというように、私どもの法案、これは法制審案と一緒ですから、そのように考えておりまして、結論としては戸籍制度の根幹を変えるとは思ってはおりません。
 維新案について、使い回すという表現はともかく、そういったことが可能ということを考えますと、考えようによっては、今までの戸籍制度とは、ちょっと新たな発想であるのかなという、そんな印象はあるといえばあるというところでございます。
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鎌田さゆり#15
○鎌田委員 ありがとうございました。
 維新さん案については、私に続きます同志の仲間が質問いたしますので、そちらで是非お答えをいただきたいと思います。
 続きまして、また立憲提出者に伺います。
 私、先ほどお聞きしたのは、私が今すごく危惧をしていることに関連してなんですね。維新さん案を拝見すると、結局、どれがその方の氏名なのか。先ほど黒岩提出者もおっしゃいました、氏名というものはその人のアイデンティティーであって、その人にとっては非常に重要な氏と名、氏名だということであります。ところが、維新さん案だと、どれがその方の氏名なのか、最終的にダブルネームも発生してしまうんじゃないかというおそれが実は非常に強く残っております。
 この点について立憲提出者の見解を伺いたいんですが、あわせて、何でこんなことを聞くかといいますと、維新さん案を拝見すると、旧姓届出者の戸籍は、法令によって氏名を記載することとされている場合において、使用しない旨の条文が見当たらないんですね。法令によって氏名を記載することとされている場合において、使用しない旨の条文が見当たらないんです。つまり、旧姓単記を義務づけるものではなくて、今使われている旧姓使用を拡大する政策と同じで、つまり、戸籍姓と旧姓のダブルネーム運用を法制化してしまう、戸籍姓と旧姓のどちらにも法的効力を持たせるものという危惧はどうしても拭えないんです。
 改めて、また伺います。立憲提出者の見解を伺います。
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黒岩宇洋#16
○黒岩議員 維新案については、氏名の記載を求めている全ての法令において、婚姻前の氏及び名を記載することとなるようにするための措置を国に義務づけていらっしゃいます。これは、婚姻によって改氏した者について、パスポート等の公的証明書の記載におけるその者の呼称をいわゆる旧氏の単独使用に統一しようとするものと私は理解しております。
 このような維新案は、戸籍姓と通称使用する旧氏とを場面ごとに使い分けることを認めていない点で、個人の同一性の識別に対する支障といった、いわゆるダブルネームの弊害を避けようとしているものとして評価しております、すなわち法令で定める場面においてはですね。
 しかしながら、一方で、維新案も、法令が氏名の記載を求めている場合以外の、すなわち、実際上の職業生活また社会生活上の場面については、やはり事業者や公私の団体に努力義務を課すにとどまっていることから、必ずしも社会生活の全ての場面において旧氏の単独使用が実現するとは確かに限らないという、その御指摘はそのとおりだと思います。
 したがって、その限りでは、なお戸籍氏と通称使用する旧氏というダブルネームが存在し得ることは、これはあり得るのかなと。そういう意味では、個人の同一性の識別に対する支障など弊害がないようにしていただけたらなという、それが私どもの理解でございます。
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鎌田さゆり#17
○鎌田委員 残り時間が僅かになりましたので、あと一問にさせていただきます。
 私も、黒岩提出者と同じ会派として、この間、様々な様々な方々からヒアリングを行ってきて、当初我々は、子の氏を決めるときは、出生時の方がそれぞれ、子供さんをもうけて家庭を営んでいこうか、それとも、もしかしたら子供さんになかなか恵まれないお二人、カップルもいらっしゃるから婚姻時に出すのはどうかということもすごく議論をしてまいりました。
 しかし、最後の方で、慶応義塾大学の憲法学の教授からのヒアリングの際に、長い間、特に女性に対して氏を変えることをほぼ強制してきた、これは憲法上の差別にも当たるんだ、だからとにかくまずは選択的夫婦別姓の導入が必要だという話を聞き、我々、今回の法案提出に至ったわけなんですけれども、その憲法上の差別という観点から質問をして、私の質問を終わりたいと思います。
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西
西村智奈美#18
○西村委員長 黒岩さん、時間が来ていますので、簡潔にお願いします。
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黒岩宇洋#19
○黒岩議員 はい、分かりました。
 今、選択的夫婦別姓の訴訟も合憲と下されていますけれども、やはりこれは十四条の平等違反じゃないかと。合憲判決を書いた裁判官の中でも、補足意見で、これは時代の流れと、また国会を通して更に検討すべしといった意見が添えられているという点では、憲法上の問題というのは非常にゆゆしき状況まで来ていると思っております。
 その点を勘案して、利便性や有益性という点も大事ですが、やはり、女性に限らず、個人の尊厳や平等権といった観点から私どもの法案は作られていると思っておりますので、是非御賛同を広げたいと思っております。よろしくお願いいたします。
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鎌田さゆり#20
○鎌田委員 終わります。ありがとうございました。
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西
西村智奈美#21
○西村委員長 次に、篠田奈保子さん。
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篠田奈保子#22
○篠田委員 立憲民主党・無所属の篠田奈保子です。
 戸籍名を中川奈保子と申します。通称を使用して弁護士をしてまいりました。国会議員としても通称を使用させていただいております。
 弁護士業務は戸籍や登記に関連する業務が大変多く、これまで、弁護士業務の中で、成年後見業務、遺言執行者など登記や戸籍に関わる分野では本当に、特に通称使用による各種不都合に対応してまいりました。そのたびに多大な労力を費やしてまいりました。
 今回、様々に、理由は若干異なりますけれども、法改正が必要だという点において多くの野党が一致をしているということに希望を感じており、こうして二十八年ぶりに議論がスタートできたことは大きな前進だと思っております。建設的な議論の場となることを期待し、私は主に維新の案について維新の皆様に御質問をさせていただきたいと思います。
 その前提として、まず法務省に、ちょっと若干の時間、議論をさせていただきたいというふうに思います。
 法制審では、複数あった案のうち、いわゆるC案と呼ばれるものがありました。済みませんが、法務省、その内容を簡潔に御説明いただけますか。
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竹内努#23
○竹内政府参考人 お答えいたします。
 平成八年までの法制審議会による調査審議におきまして、いわゆるC案として、夫婦は同一の氏を称するものとする現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改めた夫婦の一方が、婚姻前の氏を自己の呼称として使用することを法律上承認する案も検討されたと承知をしております。
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篠田奈保子#24
○篠田委員 そのC案ですが、法制審において採用されなかった、その主な理由はどんなものですか。
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竹内努#25
○竹内政府参考人 お答えいたします。
 平成七年九月に公表されました、婚姻制度等の見直し審議に関する中間報告の説明、いわゆる中間報告の説明ですが、これによりますれば、このC案につきましては、まず、呼称という概念を用いて事実上の夫婦別氏制を実現しようとするものであるが、制度上は夫婦の一方が婚姻によって氏を改めることになるから、個人の氏に対する人格的利益を法律上保護するという夫婦別氏制の理念は、ここにおいては後退していること、また、氏とは異なる呼称という概念を民法に導入することになると、その法的性質は何か、氏との関係をどのように捉えるかなど理論的に困難な問題が新たに生ずること、さらに、この民法上の呼称は、現在、当時ですが、戸籍実務において用いられている呼称上の氏との混同を生じさせ、氏の理論を一層複雑、難解なものにするおそれがあるとの観点から、長期的な展望に立った氏の制度として採用することは相当ではないとして採用されなかったものと承知をしております。
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篠田奈保子#26
○篠田委員 それで、最終的に行われた法制審の総会においては、今御説明いただいたC案は議論の過程において議論の対象から外れて、答申案が全員一致をもって採用されたという経過で間違いがないかどうか、お伺いいたします。
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竹内努#27
○竹内政府参考人 お答えいたします。
 平成六年七月に公表されました婚姻制度等に関する民法改正要綱試案におきましては、いわゆるC案を含む三つの案が提示されておりましたが、その後の議論等を踏まえまして、平成七年九月に公表されました婚姻制度等の見直しに関する中間報告におきましては、平成八年の答申と同様の考え方のみが提示され、C案は提示されなかったものと承知をしております。
 そして、平成八年二月の法制審議会総会におきましては、民法の一部を改正する法律案要綱について、審議の途中では、原案の一部、すなわち選択的夫婦別氏制度の導入の部分につきまして一人の委員から異論が示されたものの、議論の結果、同要綱の全体を答申することについて採決した際には審議に出席した委員全員が賛成し、答申が決定されたと承知をしております。
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篠田奈保子#28
○篠田委員 簡潔に議論の状況を御説明いただきまして、ありがとうございます。
 その法制審案の場合なんですけれども、現在、私のように行われている通称使用というのはどのようになるのでしょうか。それができなくなるのでしょうか。運用において何か変更になるのでしょうか。この点も法務省に確認させてください。
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竹内努#29
○竹内政府参考人 お答えいたします。
 平成八年法制審議会答申に基づく選択的夫婦別氏制度が導入された場合における旧姓の通称使用に関する政府の取組等の在り方につきましては、現時点では明らかではないものの、法制審議会答申の内容に照らしますれば、同氏を選択した夫婦の一方である氏を改めた者について、旧姓を通称として使用することは否定されず、旧姓の通称使用に係る政府の取組は当然には排除されないものと考えております。
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