法務委員会

2025-06-06 衆議院 全47発言

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会議録情報#0
令和七年六月六日(金曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
   委員長 西村智奈美君
   理事 小泉 龍司君 理事 津島  淳君
   理事 中野 英幸君 理事 鎌田さゆり君
   理事 黒岩 宇洋君 理事 米山 隆一君
   理事 金村 龍那君 理事 円 より子君
      井出 庸生君    稲田 朋美君
      上田 英俊君    上川 陽子君
      神田 潤一君    河野 太郎君
      中西 健治君    平沢 勝栄君
      森  英介君    山下 貴司君
      若山 慎司君    有田 芳生君
      篠田奈保子君    柴田 勝之君
      高橋  永君    平岡 秀夫君
      藤原 規眞君    松下 玲子君
      萩原  佳君    藤田 文武君
      小竹  凱君    大森江里子君
      平林  晃君    本村 伸子君
      吉川 里奈君    島田 洋一君
    …………………………………
   議員           岡本あき子君
   議員           米山 隆一君
   議員           藤田 文武君
   議員           長友 慎治君
   議員           円 より子君
   法務大臣政務官      神田 潤一君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 小八木大成君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 新田 一郎君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    竹内  努君
   法務委員会専門員     三橋善一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月六日
 辞任         補欠選任
  棚橋 泰文君     中西 健治君
  寺田  稔君     山下 貴司君
  寺田  学君     高橋  永君
同日
 辞任         補欠選任
  中西 健治君     棚橋 泰文君
  山下 貴司君     寺田  稔君
  高橋  永君     寺田  学君
    ―――――――――――――
六月五日
 選択的夫婦別姓の導入など、民法・戸籍法改正を求めることに関する請願(大石あきこ君紹介)(第一七八二号)
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(福島伸享君紹介)(第一七八三号)
 同(竹内千春君紹介)(第一八三二号)
 同(森山浩行君紹介)(第一八三三号)
 裁判所の人的・物的充実に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一七八四号)
 同(神谷裕君紹介)(第一七八五号)
 同(菊田真紀子君紹介)(第一七八六号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七八七号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一七八八号)
 同(辰巳孝太郎君紹介)(第一七八九号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一七九〇号)
 同(田村智子君紹介)(第一七九一号)
 同(堀川あきこ君紹介)(第一七九二号)
 同(本村伸子君紹介)(第一七九三号)
 同(屋良朝博君紹介)(第一七九四号)
 同(米山隆一君紹介)(第一七九五号)
 同(松下玲子君紹介)(第一八三四号)
 選択的夫婦別姓制度を直ちに導入することを求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一八二三号)
 同(志位和夫君紹介)(第一八二四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一八二五号)
 同(辰巳孝太郎君紹介)(第一八二六号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一八二七号)
 同(田村智子君紹介)(第一八二八号)
 同(堀川あきこ君紹介)(第一八二九号)
 同(本村伸子君紹介)(第一八三〇号)
 民法・戸籍法の差別的規定の廃止・法改正に関する請願(大河原まさこ君紹介)(第一八三一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 民法の一部を改正する法律案(黒岩宇洋君外五名提出、衆法第二九号)
 婚姻前の氏の通称使用に関する法律案(藤田文武君外二名提出、衆法第三〇号)
 民法の一部を改正する法律案(円より子君外四名提出、衆法第三五号)
     ――――◇―――――
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西
西村智奈美#1
○西村委員長 これより会議を開きます。
 黒岩宇洋さん外五名提出、民法の一部を改正する法律案、藤田文武さん外二名提出、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案及び円より子さん外四名提出、民法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官小八木大成さん、総務省大臣官房審議官新田一郎さん及び法務省民事局長竹内努さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西村智奈美#2
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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西
西村智奈美#3
○西村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山下貴司さん。
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山下貴司#4
○山下委員 自由民主党の山下貴司です。
 結婚前の姓を引き続き使って活躍したい、生まれ育った、なじんだ旧姓を大切にしたいという思いを持ちながら、結婚後、旧姓使用に不都合、不便を感じているという問題については、政府全体で取り組む必要があると考えております。この切実な声、私も聞いておりますし、私も、実は仕事を持つ二人の娘がおり、切実な問題です。
 これまで自民党は旧姓の使用拡大を進めてまいりました。その結果、多くの公的文書で旧姓が記載され、例えば銀行の約七割は旧姓名義による口座開設等に対応しています。しかし、私はもちろん、自民党もこれで十分だと思っているわけでは全くなく、関係者からのヒアリングを重ね、検討を重ねてまいりました。残念ながら今国会には間に合いませんでしたが、必ず意見を集約し、国会での議論に臨ませていただきたいと考えます。
 さて、今回の野党各案の提案者の御努力と思いには深く敬意を表する次第ですが、私は、その解決方法が、現在野党の皆様から出されている選択的夫婦別姓制度だけかというと、それは違うと言わざるを得ません。
 現在提出されている選択的夫婦別姓制度法案は、平成八年法制審答申を基礎としたものですが、昨年来、私が予算委員会の場でも指摘したように、選択すれば、必ず親子のいずれか、親の一方は子と名字が違う、姓が違う、必ず家族別姓になる、選択しなければ、婚姻前の姓、つまり旧姓の法律上の手当てはないという究極の選択を迫る制度だと私は考えています。選択するかしないかは自由という論者もいますけれども、究極の選択しかできない制度設計にするかどうかは国会の責任であります。
 人にとって、結婚前のアイデンティティーも重要であると同じく、結婚後の家族というアイデンティティーもまた重要であります。しかし、別氏制度は、旧姓も家族姓も使いたいというニーズには対応しておらず、個人が持つ結婚前のアイデンティティーと結婚後の家族というアイデンティティーの両立が困難な制度と言わざるを得ません。
 そして、現行夫婦同一姓制度の合憲性は、最高裁大法廷の判断によっても重ねて認められております。また、国民に対する調査においても、令和四年の内閣府の調査でも、また今年初めの読売新聞の調査でも、旧姓使用の拡大をすることを含めて、合計約七割の回答者が夫婦同姓制度の維持を支持しているところであります。
 本日は、そのような問題意識から、各案の提案者や関係省庁に質問をさせていただきます。
 なお、法律用語上は別氏制度ということですが、一般用語に倣って別姓制度とも言うことがあります。
 さて、現行民法は夫婦同氏制度を採用していますが、選択的夫婦別姓制度の議論は主に村山富市内閣のときの法制審議会で議論され、平成八年、選択的夫婦別姓についての答申が提出されました。
 答申に先立って、答申案となったA案、夫婦別姓を原則とするB案、夫婦同一氏を維持しながら婚姻前の氏を自己の呼称として法律上承認することで事実上夫婦別氏制を実現しようとするC案の三案が検討されました。ただ、その経緯を示す中間報告を読むと、C案が夫婦別氏制の理念が後退していることを理由に否定され、A案がこれを望まない国民の側からも比較的受け入れやすい案として採用されたことからも分かるように、答申は、私には、夫婦別氏制度を導入するためにはA案からC案のどの案が適当かという視点から検討されたものと受け止められます。
 しかし、問題は、夫婦別氏制度を採用する前提でA案からC案のどれが適当かという視点ではなくて、そもそも夫婦と家族の氏の法制としてどのような制度がよいのかという国会での議論が必要だと考えます。
 立法府としてそのよすがとすべきは司法府の判断であります。最高裁大法廷は、平成二十七年、そして四年前の令和三年と二度にわたり、夫婦同一氏制度は合憲との判断を下しました。資料一を一枚めくって資料二を御覧ください。最高裁大法廷平成二十七年判決は次のように判示しております。
 家族同一氏制度の合理性については、氏は家族の呼称として意義があるところ、現行の民法の下においても、家族は社会の自然かつ基礎的な集団単位と捉えられ、その呼称を一つに定めることには合理性が認められる。そして、立法に当たり国会が検討、判断すべき事項についても触れておりまして、婚姻及び家族に関する事項は、国の伝統や国民感情を含めた社会状況における種々の要因を踏まえつつ、それぞれの時代における夫婦や親子関係についての全体の規律を見据えた総合的な判断によって定められるべきものということを言っております。そして、具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定が、このように、国会の多方面にわたる検討と判断に委ねられているものというふうに指摘しているわけであります。
 最高裁が言っているのはこういうことですが、ちょっと法務当局に伺いますけれども、この平成二十七年最高裁大法廷合憲判決で示された、氏は家族の呼称として意義がある、家族の呼称を一つに定めることには合理性が認められるという判示や立法の際に国会の検討、判断すべき事項に関する判断というのは、今でも判例上は変更されていないんでしょうか。
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竹内努#5
○竹内政府参考人 お答えいたします。
 夫婦同氏制度が合憲であると判断した委員御指摘の平成二十七年の最高裁判決でございますが、判決の理由中において、委員御指摘のとおり判示されたものと承知をしております。
 そして、最高裁令和三年決定は、平成二十七年判決を引用しまして夫婦同氏制度は合憲である旨判示しており、委員御指摘の判決、判断、理由中の判示部分を変更するような判示はしていないものと承知をしております。
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山下貴司#6
○山下委員 つまり、最高裁は、重ねて、立法政策だから何でもできるというわけではなくて、最高裁が示した、例えば国の伝統や国民感情などの社会状況における種々の要因、あるいは夫婦や親子関係についての全体の規律を見据えた総合判断としての法案でなければならないというのが、立法府に対する最高裁が与えた命題であります。
 そこで、今回提案された各党の御提案が、先ほど述べた最高裁大法廷判決が指摘するように、種々の要因を踏まえた全体の規律を見据えた上での総合的判断か否かが問われなければならないと考えます。
 そこで、まず、国民感情について検討するに、選択的夫婦別姓の導入を求める切実なお声があることは私も受け止めております。しかし、一方で、先ほど資料一でお示ししたように、直近の内閣府の世論調査等において、旧姓の使用拡大などを含めれば合計約七割の回答者が夫婦同姓制度の維持を支持しているところであります。これも大きな国民感情と言わざるを得ません。婚姻後の氏の問題は国民全体に関わる議論であることを考えると、この世論調査も重く受け止めなければならないわけであります。
 また、社会状況における種々の要因には、旧姓の使用の拡大が実際にどこまで進んでいるかということも含まれております。そして、この問題を考えるに当たって立法府として大切なことは、国会が夫婦や親子関係についての全体の規律を検討した上で総合判断したかと言えるかだと私は考えます。
 その観点から各党提案者に伺います。
 夫婦別姓に消極的な方が述べる理由として、子供と別の姓にはなりたくない、旧姓を引き続き使いたいだけなのに家族と別姓になるのはつらいという声も多くあります。
 そこで、立民、そして国民の提案者に伺います。
 まず、選択的夫婦別姓制度導入後、別姓を選ばない夫婦が旧姓を使いたい場合には法制上どのように対応するのでしょうか。そして、別姓を選択した夫婦で、その別姓を選択した方に法律上の家族姓というのはあるんでしょうか。順次伺います。
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米山隆一#7
○米山議員 それでは、お答えいたします。
 まず、選択的夫婦別姓制度導入後、まず別姓を選ばない夫婦が旧姓を使いたい場合ということでございますが、こちらはもう現在既に認められているパスポート等の公的証明書への旧姓併記等の政府の取組について立憲案は何ら否定しているものではございませんので、選択的夫婦別姓導入後も引き続き維持されるものと想定しております。
 したがって、今と全く変わらない。さらに、別姓制度が更に、旧姓を使用できる範囲が広がるならば、同様に広がっていくということかと思います。したがって、同氏を選択した夫婦のうち氏を改めた夫又は妻は、現行制度で認められている範囲内において旧姓を、旧氏ですね、旧姓を通称として使用することが可能となります。
 次に、家族姓のことでございますけれども、まずもって、少々、家族姓という言葉はそもそも現行法上ございませんので、それは何を意味するかということは明らかでないということは最初に御指摘させていただきます。
 その上で、委員がおっしゃっている家族姓というものが家族を特定する単一の姓であるということであれば、現行法上、例えば、離婚後旧姓に復した母親と元の姓を継続している子供の家族や国際結婚の家族、また事実婚の家族のように、単一の姓、単一の呼称を持たない家族は現に多数いるということを指摘させていただきます。
 そして、ほかならぬ我が家におきまして、妻とその最愛の息子は姓が異なります。もし委員が家族は家族姓を持たなければならないと御主張しているのであれば、それは逆から見れば、家族姓を持たない家族は家族として欠けたところがあるという御主張にも聞こえるんですけれども、私は、そのような御主張は当たらないとはっきりと申し上げさせていただきたいと思います。
 その上で、この立憲民主党の民法改正案が成立した場合、夫婦別姓を選んだ家族においては家族内に二つの姓が存在することになりますので、委員がもし単一の姓を家族姓と言っておられるのであれば、そのような単一の呼称としての家族姓は存在しないことになりますが、私は、家族というものは、お互いの愛情と血縁、若しくは、場合によっては養子縁組などのようなものによって結びついているものであって、それによって、家族のきずなは、単一の姓を持つ、夫婦同姓を選んだ家族といささかも異ならないものと確信しております。
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山下貴司#8
○山下委員 今の観点ですけれども、私が申し上げているのは、最高裁大法廷判決の、氏は家族の呼称としての意義がある、呼称を一つに定めることには合理性が認められるという最高裁判決を言って、家族姓というのがどうなのかということを聞いているわけですが……ヤジ
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西
西村智奈美#9
○西村委員長 御静粛にお願いします。
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山下貴司#10
○山下委員 それにつきまして、法律上の家族姓というか、最高裁が求めているようなものはないということでありました。
 そして、先ほど通称使用については現状が維持されているということでございましたけれども、我々が言っているのは通称使用の拡大でありまして、通称使用が今のままでいいということは我々は言っていないわけであります。その点は私は指摘しておきたいと思います。
 それでは、国民の提案者にお伺いします。
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円より子#11
○円議員 山下委員にお答えいたします。
 まず、最初にちょっと、山下委員がおっしゃった世論調査なんですけれども、内閣府の世論調査では、確かに、先生がおっしゃるように、夫婦は同じ名字とする今の制度を維持したい、した方がよいという方々が結構いらっしゃるんですね。でも、この方々にお聞きしてみますと、もちろん自分たちは夫婦同氏がいい、この制度が維持されるのもいいけれども、でも、別氏にしたいという方々までを否定するものではないとおっしゃる方も結構いらっしゃるんです。ですから、この世論調査だけを余り基盤にしてお話しなされるのはちょっとどうかなというふうにも思っておりまして。済みません。
 それで、先生の御質問にお答えいたします。
 別氏を選ばない夫婦が旧姓を使いたい場合の方でしたっけ。そうですよね、次の質問になっていましたよね、先生の最初の私への質問とは違って、順番で。ごめんなさい。
 それで、先生の御質問ですが、現在既に認められているパスポート等の公的証明書への旧姓併記等のいわゆる通称使用、その取組につきましては、立憲案と同じく、私たちの国民案も何ら否定するものではございません。選択的夫婦別氏制の、これがもし導入されましても引き続き維持されることを想定してございます。
 そして、したがって、同氏を選択した夫婦のうち氏を改めた夫又は妻は、現行制度で認められている範囲において旧氏を通称として使用することは当然可能でございます。
 なお、この点につきましては、六月四日の法務委員会でも、法務省の方から、同氏を選択した夫婦の一方である氏を改めた者について、旧姓を通称として使用することは否定されず、旧姓の通称使用に係る政府の取組は当然には排除されないという答弁があったことを申し添えます。
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山下貴司#12
○山下委員 選択的夫婦別姓制度の採否にかかわらず、例えば選択しない夫婦のためにも、私は通称使用の拡大はしっかりと法律上どうするかというのは考えるべきだと思います。それを含めて全体の規律をやはり考えるべきではないかということを申し上げておきます。
 そして、最も大事な、最高裁が指摘する全体の規律という意味では、戸籍法の規定が不可欠であります。
 平成八年法制審答申案は、民事行政審議会答申で示された戸籍法改正案を示しております。にもかかわらず、立民の法案では、法案上、戸籍法の改正の姿については全く示されておりません。戸籍法についての法案を示した上で、併せて審議すべきではないかということでありますが、立民の提案者、いかがでしょう。
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米山隆一#13
○米山議員 お答えいたします。
 ただ、そのお答えをする前にちょっと、最高裁判例につきまして、質問があって答える機会がなかったので回答させていただきますけれども、最高裁判例は、基本的には、現行の規定、現行の同氏の規定は人権侵害とは言えない、そういう判断かと思います。一方、先ほど申しましたとおり、現行法におきましても一つの家族において姓が異なるということはございますので、逆に、一つの家族において姓は異なるということもまた合理的であるというのが最高裁の判断であるというふうに私は考えております。ですので、最高裁の判断から何か別姓が否定されるということは全く帰結されないというふうに考えております。
 その上で、戸籍法について申し上げますけれども、一般的に、戸籍法は、実体法である民法で定められた各人の親族的身分関係を登録し、公証するための戸籍の届出、記載の手続について定める手続法であると理解されております。
 したがって、実体法である民法において夫婦や子の氏の在り方を明確に定めれば、我々は現行の戸籍の編製基準を基本的に維持することを想定しておりますので、あとは現行の戸籍法の根幹、つまり戸籍の編製基準を維持しつつ、必要な範囲で手続法である戸籍法を整備すれば足るものと考えられます。そのような技術的改正は政府において検討し、しかるべく対応していただきたいと考えております。
 なお、仮にそのとき我々が政権の座にあれば、もちろん責任を持って現行の戸籍法の根幹、戸籍の編製基準を維持した適切な戸籍法の改正を行うことを申し添えさせていただきます。
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山下貴司#14
○山下委員 二日前の委員会で、立民は平成八年の民事行政審議会答申で示された戸籍法改正案を前提としているような答弁がありましたが、それはどうでしょうか。
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米山隆一#15
○米山議員 はい、基本的にはそれを想定しております。それを想定した上で、またそれぞれの場において適切な法改正を行えばよいと考えております。
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山下貴司#16
○山下委員 ということは、立民が考える戸籍法の中身は確定していないということじゃないですか。もし決まっているんだったら、答申はほぼ条文のようにできているわけですから、なぜその改正案を出さないんですか。
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米山隆一#17
○米山議員 逆に、なぜその手続法までをきっちりと必ず出さなければならないのかというのがちょっと私はなかなか理解できないところでございまして、民法の改正案で実体法を定めれば身分関係は定まります。それに対して適正な手続法を定めれば、それはそれで手続として決まるわけです。
 手続法を定めなければ実体法を定められないというのは、ちょっと言い方は恐縮ですけれども、元検事であられる委員のおっしゃることとしては、整合性がちょっと、あるのかなというふうには捉えさせていただいております。
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山下貴司#18
○山下委員 今は米山委員と同じ弁護士でございますので、同じ感覚を持っていると思うんですが。
 これは、手続法と実体法といったって、結局、戸籍にどう書くかというのが極めて問題で、しかも、立民の案は、二か月前までは二十年間ずっと、子の姓は出生のときに都度都度決めるということを旧民主党時代から二十年間言ってきたんですよ。それを二か月前にころっと変えられて、そして二日前に初めて、私が聞いたのは初めて、実は立民案は平成八年の民事行政審議会答申を念頭に置いていますという話があったんですが、それがしっかりと条文上定められていないと、我々は、この最高裁のマンデートである夫婦や親子関係についての全体の規律を踏まえた総合的な判断ができないのではないか、それは国会の責任放棄じゃないかと私は思うんですが、いかがでしょう。ヤジ
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西
西村智奈美#19
○西村委員長 御静粛に願います。
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米山隆一#20
○米山議員 まず、非常に倒錯した議論だと思います。親族の身分関係というものは実体法で定まるものでございます。手続法によって実体法が何か影響を受けるというのは、実体法と手続法の関係としては全く倒錯しておりまして、非常に、何を言っているのか分からないんですけれども、実体法で身分関係が定まれば、それに適切な手続法を決めればいいのであり、実際、御党は、そういった趣旨で様々な法案におきまして、実体法を定めて、あとは政省令に委ねるという決め方をされているわけですよね。もしそのような御議論が可能であるならば、御党もこれからありとあらゆる政省令を全て決めてから法案を提出していただきたいということになろうかと思います。ヤジ全く理論的でございます。実体法できちんと決まればそれはいいんです。
 その上で、もし実体法、我々の選択的夫婦別姓が通りましたら、御党が与党の立場にいるという前提で、御党においてその実体法に合わせた適切な戸籍法を作ればいいことでございますし、我々が政権の場におりましたら、実体法に合わせた適切な戸籍法の改正をさせていただきます。
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山下貴司#21
○山下委員 今の、米山委員らしくないのが、今の話をつづめると、米山委員においてあるいは立憲民主において、具体的な戸籍法改正案がないということなんですよ。与党は与党でやればいい、野党は野党でやります、だからこの法文になっていると。しかし、それでは私はこの最高裁のマンデートは果たせないと思います。
 そして次に、先ほど少し言いましたが、旧民主党時代からいえば二十年以上、つい二か月ほど前まで立憲民主党は、別氏夫婦の子の姓は出生時に父母の協議で決定という、兄弟姉妹で別々にもなり得る制度を一貫して主張してこられましたが、この見解は誤りだったんでしょうか。
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米山隆一#22
○米山議員 まず、何度も申し上げますけれども、御党もあらゆる法律において細部を詰めずに政省令に委ねるという法律を作っているわけでございます。実体法を定めた後で手続法の細部を後で詰めるのはごくごく当たり前の法技術ですので、それを否定されるんでしたら、御党はこれから全ての政省令を出してから法案を出してください。
 それでは、次の質問に答えさせていただきますけれども、旧民主党や我が党などが令和四年に提出した法案では、確かに、別氏夫婦の子の氏は出生時に父母の協議で決定することとしておりました。そのときの考え方は、婚姻の際にはまだ生まれていない子の氏を定めるよう求めることは、子を持つのかどうかといった婚姻の在り方や家族の在り方に関わるため、これを婚姻時に決めることは実際上困難であることもありますし、また、当事者の状況によっては過酷となり得るという議論の結果によるものでございます。一方で、兄弟姉妹の氏が異なる可能性が出てくることについての懸念や不安を抱く方が一定以上いらっしゃったことも当時から承知しております。
 そこで、今般我が党は、今回、そうした懸念や不安を取り除きつつ、最大公約数として、より幅広い方々からの理解や賛同を得られるようにと考え、兄弟姉妹の氏が同じになる、すなわち別氏夫婦の子の氏は婚姻時に決めることとする平成八年の法制審案をベースに法案を作成いたしました。
 物事には、時に、一つの線の右と左で画然と正誤が分かれるのではなく、正と誤の中間に非常に幅広い、いずれの選択も可能な領域が存在することがございます。我々は、子の氏の決め方は、そのように合理的な幾つかの選択肢の中からいずれの選択肢、も取り得る性質のものだというふうに理解しております。
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山下貴司#23
○山下委員 端的にお答えくださいね。
 ちょっと先ほどの、じゃ、立民は、例えば省庁に戸籍法改正案を用意しろとか、そういったことは指示したことはありますか。
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米山隆一#24
○米山議員 恐縮ながら、私は二〇二一年に国会議員になっただけですので、立憲民主党全体が省庁にどのような指示をしたのかは存じ上げません。
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山下貴司#25
○山下委員 実体法を作るときに自民党はどういうことかといったら、手続法は役所が作る、あるいは政省令は役所が作るといっても、大体のイメージは一緒に固めて、それでやるんですよ。そして、今ここで戸籍法のイメージが、こうやって答申が出ているわけだから、それを大前提にするというのは当たり前のことなんですね。それを我々はやってきたんです。しかし、立憲民主党ではそれがないというふうにも受け止められました。
 そしてまた、伺いますけれども、平成八年の法制審答申、あっ、ちょっとこれは撤回します。ちょっと時間がなかなかなくなってきたので。
 立民と国民案は、全ての既婚夫婦が、夫婦別姓となることを施行後一年間は選択できる制度となっています。これは、国民に対する周知というのは十分でしょうか。立民の提案者に伺います。
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米山隆一#26
○米山議員 お答えしますが、その前にお答えしますけれども、戸籍法は法制審案を想定しているというふうに申し上げておりますので、そういう意味では、戸籍法の改正については当然統一のイメージはできているわけでございます。しかも、そのイメージは御党と同じということかと思うんですけれども、法制審案と同じということかと思いますので、全く先ほどの指摘は当たらないというふうに考えております。
 その上で、立憲案では、施行日を公布の日から起算して三年を超えない範囲において政令で定めるものとしております。そして、施行前に婚姻した夫婦のうち氏を改めた夫又は妻は、施行後一年以内に限り婚姻前の氏に復することができることとしております。
 したがって、公布の日から最長四年間は、既婚の同氏の夫婦について、婚姻前の氏に戻すかどうかを熟考することができるため、これに対する周知期間としては四年ですので、十分確保されていると考えております。
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山下貴司#27
○山下委員 御党と同じかというと、そうではないんだろうと思います。二日前に初めて委員会で明らかにされたものですから。条文上も明らかでないということで、私は、最高裁の規律を言うのであれば、その全体像を示してやるべきだと思います。
 次の質問に移りますけれども、維新の皆さんは旧姓使用拡大制度を言っておられるということであります。自民党でもそういった検討をしているわけでありますけれども。
 資料四で、旧姓拡大制度と選択的夫婦別姓制度の相違ということで、これは、ちょっともう時間がないのであれですが、旧姓使用については、私は、法的根拠があれば戸籍上の氏に代えて使用できるというふうに解釈しております。ですから、旧姓使用拡大制度は、法的根拠がある場合とない場合ということが分かれるんだろうと思います。その法律をどうするかということがこれから問題になってくるんだろうと思います。
 ただ、両制度を比べた場合に、先ほどのように、戸籍上の家族姓、家族単一の姓というのは別氏制度ではないということであります。
 私は、先ほど来申し上げるように、選択的夫婦別姓で、例えばそれを選ばない夫婦も、やはり旧姓使用の拡大、旧姓を使いたいというニーズ、これは絶対にあるんですよ。だから、これをやはりまずやるべきであろうというふうに考えております。
 そして、資料五で選択的夫婦別氏法案の論点を掲げましたけれども、こうした論点についてしっかりと解消できないと、これはやはり、我々、性急に結論を得ることはできないというふうに考えております。
 ちょっと時間があるのでありますけれども、申し訳ありません、維新の、あれで。各党の提案者が短期間で各党の案をまとめた努力には敬意を表します。ただ、立民、国民とも、旧民主党時代からの二十年来の主張をこの二か月で大幅に変更し、極めて短期間で党としての見解をまとめたものであります。そして、制度の根幹を担うはずの戸籍法改正案も、具体的な条文案としてはいずれも出されておりません。恐らく、必然的に実務を担う各省庁の検討は実質的にまだ何ら開始されていないはずであります。
 また、維新案も、戸籍と旧氏の両立を図ろうとする方向性は理解できるのですけれども、これまでの、前回の委員会の御説明によれば、事実上旧氏しか使えないということ、そしてまた、旧氏を代えて使うためには法律上の根拠が要るということについて、これは一個一個変えていくと条文だと二万を超えるんですけれども、ただ、藤田委員が、包括的にやるということも、読替規定を置くということも考えるということなので、それはまた今後やはり議論を重ねなきゃならないというふうに思います。
 最高裁は、夫婦同一姓制度の合憲性を重ねて認め、立法するにしても、国の伝統、国民感情を踏まえた社会状況における種々の要因を踏まえつつ、それぞれの時代における夫婦や親子関係についての全体の規律を見据えた総合的な判断を求めているのがその判断であります。私は、立民あるいは国民の皆様、あるいは維新もそうですけれども、法案の全体像、制度を示した上で改めて審議すべきじゃないかというふうに申し上げたいと思います。
 私は、法務大臣在任当時から、結婚前のアイデンティティーと結婚後の家族のアイデンティティーを両立させる制度が考えられないかと考えておりました。ヤジ
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西
西村智奈美#28
○西村委員長 御静粛に願います。
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山下貴司#29
○山下委員 日本は、世界に誇る戸籍制度が整備され、加えて、平成八年時と大きく違うのは、全ての人に付されるマイナンバーや住基ネットなど、戸籍にひもづいているけれども、電子的に人の同一性を証明する手段が完備されています。ほかの国にない戸籍とシステムがある。
 日本であれば、日本らしい旧姓の使用拡大によってそういった女性活躍あるいは思いをできるのではないかということを申し上げ、そして、拙速な採決は断固反対であることを申し上げて、質問を終わります。
 以上です。
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