予算委員会

2025-05-12 衆議院 全185発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和七年五月十二日(月曜日)
    午前八時五十九分開議
 出席委員
   委員長 安住  淳君
   理事 井上 信治君 理事 齋藤  健君
   理事 牧島かれん君 理事 山下 貴司君
   理事 岡本あき子君 理事 奥野総一郎君
   理事 山井 和則君 理事 三木 圭恵君
   理事 浅野  哲君
      井出 庸生君    伊藤 達也君
      稲田 朋美君    岩田 和親君
      国光あやの君    河野 太郎君
      後藤 茂之君    小林 茂樹君
      新谷 正義君    高木  啓君
      田所 嘉徳君    田中 和徳君
      津島  淳君    土屋 品子君
      寺田  稔君    西銘恒三郎君
      平沢 勝栄君    深澤 陽一君
      古屋 圭司君    今井 雅人君
      大西 健介君    神谷  裕君
      川内 博史君    近藤 和也君
      酒井なつみ君    階   猛君
      柴田 勝之君    長妻  昭君
      波多野 翼君    藤岡たかお君
      本庄 知史君    山 登志浩君
      米山 隆一君    早稲田ゆき君
      池下  卓君  斎藤アレックス君
      徳安 淳子君    西田  薫君
      許斐亮太郎君    長友 慎治君
      橋本 幹彦君    村岡 敏英君
      大森江里子君    河西 宏一君
      福重 隆浩君    櫛渕 万里君
      高井 崇志君    辰巳孝太郎君
      田村 貴昭君    緒方林太郎君
    …………………………………
   内閣総理大臣       石破  茂君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       加藤 勝信君
   厚生労働大臣       福岡 資麿君
   農林水産大臣       江藤  拓君
   経済産業大臣       武藤 容治君
   国務大臣
   (経済再生担当)     赤澤 亮正君
   国務大臣         伊東 良孝君
   財務副大臣        斎藤 洋明君
   政府参考人
   (内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長)   馬場  健君
   政府参考人
   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官)            柿田 恭良君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 小林  出君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          望月  禎君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       井上 諭一君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            岸本 武史君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           森  重樹君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  松尾 浩則君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)         西村 秀隆君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官)    湯本 啓市君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            山本 和徳君
   予算委員会専門員     中村  実君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十三日
 辞任         補欠選任
  斉藤 鉄夫君     赤羽 一嘉君
五月十二日
 辞任         補欠選任
  高木  啓君     新谷 正義君
  谷  公一君     津島  淳君
  山田 賢司君     井出 庸生君
  黒岩 宇洋君     柴田 勝之君
  近藤 和也君     山 登志浩君
  酒井なつみ君     長妻  昭君
  藤岡たかお君     波多野 翼君
  徳安 淳子君     斎藤アレックス君
  長友 慎治君     許斐亮太郎君
  橋本 幹彦君     村岡 敏英君
  赤羽 一嘉君     福重 隆浩君
  櫛渕 万里君     高井 崇志君
  田村 貴昭君     辰巳孝太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     山田 賢司君
  新谷 正義君     高木  啓君
  津島  淳君     岩田 和親君
  柴田 勝之君     黒岩 宇洋君
  長妻  昭君     酒井なつみ君
  波多野 翼君     藤岡たかお君
  山 登志浩君     近藤 和也君
  斎藤アレックス君   徳安 淳子君
  許斐亮太郎君     長友 慎治君
  村岡 敏英君     橋本 幹彦君
  福重 隆浩君     赤羽 一嘉君
  高井 崇志君     櫛渕 万里君
  辰巳孝太郎君     田村 貴昭君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     谷  公一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件(内外の諸課題)
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
安住淳#1
○安住委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 本日は、内外の諸課題についての集中審議を行います。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長馬場健君外十名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
安住淳#2
○安住委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
安住淳#3
○安住委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。新谷正義君。
この発言だけを見る →
新谷正義#4
○新谷委員 自由民主党の新谷正義でございます。
 本日は、予算委員会での質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。理事、関係各位の皆様には厚く御礼を申し上げたいと存じます。
 早速でございますけれども、質問に入らせていただければと思います。
 アメリカのトランプ大統領が就任して、関税措置は非常に大きな危機をもたらしているところでございます。今日は、関税、社会保障、そして中小企業政策、年金を中心に質問をさせていただきたいと思います。
 まず、関税についてでございますけれども、そもそも、なぜ自由貿易が必要なのか、重要なのか。
 リカードの比較優位説というものがございます。比較優位説が示しているところでは、世界の国々にはそれぞれ得意分野がありまして、得意分野を強くして輸出をして、不得意なところは輸入をして、そして共存共栄で世界全体が強く豊かになっていく、そういったものであるんですけれども、これには実はデメリットがありまして、まず、元々不利な産業がなかなか自国で育ちにくいということがあります。あと、政治リスクがあるということであります。
 まさに今回でありますけれども、売ってあげない、買ってあげない、こういうことがあれば深刻な被害が出てしまう。であるからこそ、食料安全保障を考えても日本の農作物は守らなければなりませんし、トランプ政権には、今回の関税措置によってお互いの繁栄を損なうんだということをしっかり伝えていかなければならないと思っております。
 今回の関税措置で、恐らくトランプ大統領のもくろみどおり、大統領の存在感あるいは注目度、こういうものは高くなっていると思っておりますけれども、一方で、短期的に見ても、長期で見ても、アメリカの繁栄自体にはつながっていないのではないか、そのように思っておるところであります。この中で、我が国として、我が国の産業力を保っていくにはどのようにしたらよいか考えていかなければならない、そのように思っております。
 日米同盟があるわけですから、関税措置はまず撤廃を目指して、しっかりと粘り強く政府には交渉していただきたいと思いますし、また同時に、この関税が撤廃されない場合に備えて対策も進めていかなければならない、そのように思っております。
 今は猶予期間ということであるんですけれども、自動車や自動車部品、これはしっかり二五%の追加関税がかかっているところであります。アメリカでも、ゼネラル・モーターズ、フォード、有名な自動車メーカー、完成車メーカーがあるんですけれども、実際、こういったメーカーは、部品が六〇%は海外から輸入をされているんですね。ここにも関税はかかるわけですが、軽減措置を打ち出されるということであるんですが、それでもアメリカには深刻な影響が出ると思っております。いずれはアメリカ国内で作るんだということであるんですが、軽減措置の二年間どころか、五年かけてもこれはなかなか難しいんじゃないかと私は思っているところであります。
 先日、私は、地元広島の自動車メーカーのマツダをヒアリングに伺ってまいりました。サプライヤーの方も含めて、様々な方からお話を伺ったところであります。かなり深刻です。メーカー本体のみならず、自動車メーカーは、やはり多くのサプライチェーンによって支えられているところがあります。実際、ティア1からティア2、もっとというところで、自動車のサプライヤーから販売、修理、そういった関連を含めると、我が国だけで五百万人以上の雇用を支えている、そのように認識をしておるところであります。
 関税分、いずれ価格が高くなって、売れなくなったりすると、生産台数が維持をされなくなって、サプライヤーも崩壊の危機に瀕すると思っておるところであります。是非このサプライヤーの対策に関してお伺いをしたいと思います。
 これまでも自民党として関税対策本部から提言をしまして、そして、政府からも緊急対応パッケージをいただいておるところであります。日本の基幹産業である自動車産業そして自動車部品、そのサプライチェーンを守るために政府としてどのような対策を講じていくのか、また、今後の情勢に応じて更に追加的な対策も必要になるかと思いますけれども、石破総理の御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#5
○石破内閣総理大臣 委員から今御指摘がありましたリカードの比較優位説はそのとおりでございます。どの産業も強いということであればよいのですが、やはりそれぞれの国には得手不得手がある、あるいは向き不向きがあるということでございます。
 じゃ、自動車をどうしましょうか。委員の選挙区にはマツダがあるわけでございますが、これは、日本とアメリカの協力によって、よりよいものを造っていくということが大事なのではないだろうかというふうに考えております。
 したがいまして、関税は撤廃を求めるということでございます。ただ、これがあろうがなかろうが、いかに日本の自動車産業をより強くしていくかという観点も同時に大事なことでございます。
 政府といたしましては、広島は二十五か所だったと思いますが、全国に千か所の窓口を設けました。そこに来ていただいて、一体どの産業が影響を受けるのか、アメリカの需要と供給というものはどうなっていくのか、アメリカの景気はどうなっていくのか、日本のそれぞれの産業を強くするためにどんな措置がなされていくのか、あるいは、資金繰りが非常に厳しい、それに対してどのような措置が講ぜられるかということを、向こう様から来ていただくだけのみならず、こちらの方から、政務三役を中心としてあらゆる業種に出向いて、こういう形でやらせていただきますということをお話をするようにいたしております。
 当面の影響をどう回避するか、それぞれの産業をどのようにして強くしていくか、そして当面の影響に対してどのような措置を講ずるかということに対しまして、政府といたしまして万全の対策を期してまいりますし、同時に、国民の皆様方の生活というものをよく見ながら、必要であれば、ちゅうちょなく追加的な対策を行うというものでございまして、議員の先生方の更なるお力添え、御協力を賜りたいと存じておるところでございます。
この発言だけを見る →
新谷正義#6
○新谷委員 石破総理、ありがとうございました。
 総じて我が国の産業を守るための強い決意をお伺いできた、そのように思っておるところであります。
 世界的な物価高を背景にして、我が国でも物価高が起きているところでありますが、これに対抗していくためには、やはりしっかり賃上げを進めていくことが必要だ、そのような認識で政府も対策を行っていただいていると承知をしております。
 我が国の雇用は、七割は中小企業、小規模事業者の皆様によるものであります。今回の関税措置は、これまでの賃上げや投資を促す、こういった中小企業政策に大きく水を差すものではないか、そのように思っております。
 まだ現時点、この瞬間には、自動車のサプライチェーンにおいても直接的な影響は大きくは出ておりません。ただ、今後、明らかに影響は出てきますし、受注が減っていくことが予想されるなど、見通しが立たない現状では、投資を控える、あるいは賃上げもしにくい、こういうことが起こってくると思っております。
 また、資金繰りへの不安の声、これは非常に多くいただいております。このままでは、これまでの中小企業政策とは真逆の方向に行ってしまうのではないか、そのようにも懸念をしております。
 中小企業、小規模事業者への影響は計り知れないところがありまして、まさに私は国難ではないか、それぐらいに思っております。やはりこの関税措置が続いていくならば、災害や新型コロナなど、こういったことに準じた規模の対策が必要ではないか、そのように考えております。
 先ほど総理もお触れになりましたけれども、相談窓口を多く設置をいただいておられるところであります。今日までの中小企業の相談状況はどのようになっているか、また、中小企業の資金繰り対策につきまして万全を期すべきではないかと思いますが、武藤経産大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
武藤容治#7
○武藤国務大臣 中小企業の賃上げに対する御質問をいただきました。
 これまでのところ、相談窓口あるいはプッシュ型での現状把握で、約三千件の今相談を受けております。相談内容としては、関税措置の内容確認が多いわけですけれども、資金繰りに関する相談も増加をしてきているところであります。委員がおっしゃるとおり、将来に対する不安というのは、ますます今大きくなってきているものだと私も肌で感じているところです。
 短期の支援策としては、セーフティーネット貸付けの利用要件の緩和ですとか中小企業の設備投資支援について、関税影響を受けた事業者に対する優先採択など、資金繰りの支援ですとか中堅・中小企業の事業強化策を講じてきているところです。その上で、関税措置の影響拡大、これがますます見込まれるということになれば、セーフティーネット貸付けの金利引下げについても検討することとしているところです。
 総理からも、中小企業支援に万全を期すよう御指示をいただいておりまして、現場の状況をしっかり把握しながら、実態に即した効果的な支援策を検討してまいりたいと思います。
 物価を上回る賃金を何とか今年は実現しようということで、自民党の部会長としてもこれまでもお骨折りをいただきました新谷先生ですけれども、引き続き党内の取りまとめ、また現場の声をこれからも引き続き入れていただけるように、そして我々としっかり頑張っていただけるように、よろしくお願い申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →
新谷正義#8
○新谷委員 ありがとうございます。
 中小企業、小規模事業者は、まさに我が国の経済の基盤でありまして、しっかりと守り抜く決意を共有させていただけたと思います。ありがとうございます。
 今回の関税措置は、米国にとっても自分の首を絞める側面があるということは、再び申し上げたいと思います。
 先日、パナソニックエナジーという会社を視察させていただきました。米国の電気自動車やデータセンターを支える蓄電池を製造、輸出をしております。これは基幹部品そのものでありまして、まさに米国の産業においても欠かせないものだ、そのように思っております。今回の関税措置で価格転嫁をせざるを得なくなったら、米国の産業にも打撃を与える可能性が高いと思っております。
 パナソニックエナジーもカンザスに工場を建設中でありまして、これから一万人の雇用を生む予定だということであります。これまでも今も我が国の民間企業は米国へ投資を行って、雇用にも貢献している、こういったことをしっかりと強調して、引き続き粘り強く交渉に当たっていただきたい、そのように思っております。
 また、電池でいいましたら、例えば部素材、そして製造装置、これはかなり大きいんですけれども、これが関税措置から除外されなければ、米国での工場建設、生産そのものにも支障を来します。これはやはり両国の経済には大きくマイナスになるものであります。これもやはり日米でしっかりと早急に議論を詰めないといけないと私は思っております。
 日本の製品が選ばれるのは、何もずるではなくて、高い安全性能があるからであります。品質です。米国の自動車メーカーやデータセンター事業者も、日本からの部品、装置はその安全性と品質ゆえに選ばれておりまして、私は代替性がないものだと思っております。特に、電気自動車は、質の低い電池を使うと爆発するリスクがあるというものであります。やはり今回の関税措置で日本の安全な蓄電池のような産業の競争力が下がることは、米国企業にとっても望ましくないことだと思っております。
 同様のことが鉄鋼や自動車部品にも言えるところであるんですが、今回の関税措置の影響で、例えば、中国や韓国の製品がアメリカからはじかれて、それが既存の輸出先以外の国に出回って、回り回って我が国の産業を破壊してしまう、そういう可能性も考えているところであります。
 アメリカにはじかれた安価な他国の製品が日本の高品質な産業を破壊しないよう、しっかりと日本の蓄電池産業などの製造業の競争力強化に向けた取組を強力に進めるべきだと考えておりますけれども、引き続き武藤経産大臣の見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
武藤容治#9
○武藤国務大臣 委員がおっしゃるとおり、蓄電池はもちろんですけれども、様々なところでアメリカの関税の影響は大きいんだというふうに認識をしているところです。赤澤大臣を中心に、関税措置の見直しについて、引き続き強く撤廃を求めていきたいというふうに思っておるところです。
 また、外国の蓄電池の案件ですけれども、競争力をつけるためには、蓄電池の性能とかあるいは安全性といった強み、今先生がおっしゃっていただいたようなものが日本は非常に強いわけですけれども、ここを維持強化をしながら、コスト競争力の向上に取り組む必要があると認識をしているところです。
 安全性等が確保された蓄電池の導入を国内で促進するため、導入補助金などの要件に、安全性に関する第三者認証の取得ですとか、事業者によるサイバーセキュリティー対策を求めてきているところです。
 また、二〇三〇年までに、蓄電池の年間製造能力ですけれども、ここは百五十ギガワットアワーとの目標を掲げ、国内の生産基盤確立の設備投資等を支援しているところです。これまで百ギガワットアワー以上の計画が進行するなど、着実に進行してきているところであります。
 さらに、電池用の鉱物の安定供給確保に向けて、カナダなど有志国との連携による供給源の多角化、また、回収技術の開発や設備投資支援によるリサイクルシステムの確立も進めているところであります。
 こうした取組を継続しながら、日本の蓄電池産業の競争力を強化させていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
新谷正義#10
○新谷委員 ありがとうございます。
 我が国のサプライチェーンそして製造業の堅持に、是非政府一丸となって取り組んでいただきたい、そのように思います。
 次に、年金に関してお伺いをさせていただければと思います。
 我が国の年金制度は賦課方式を取っております。これは、積立てとは違い、基本的に現役世代が高齢世代を支える構造となっているところであります。当然、人口動態は変化をしますし、その時々の物価の状況、所得の状況によって、あるべき年金の姿も変動していくものだ、そのように思っております。今の制度では、財政検証を基に定期的に年金を見直し、制度の仕組みをつくり直すことが必要となっているところであります。まさに今回、そのような中で年金法改正の議論が出てきていると思っております。
 物価高によって、国民の生活は大変変わってきております。ただし、年金に関しては、やはり世代を超えて制度を維持していかなければなりません。今の年金受給も大事でありますけれども、次の世代にまでしっかりと持続可能な仕組みづくりをしていかなければ、常に将来への不安が国民につきまとうことになると思っております。
 今回の年金法の改正に関して、法改正の意義と現在の検討状況につきまして、石破総理からお伺いできればと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#11
○石破内閣総理大臣 これはずっと課題になっておることで、とにかく、賦課方式というのはこういうものです。つまり、払う人がたくさんいて、もらう人が少なければそれは成り立つ制度だが、払う人は少なくなり、もらう人が多くなるということになるとその制度のサステーナビリティーが危うくなるというのは、これは子供が考えたって分かるお話でございます。
 そうすると、じゃ、どうするんだいということで、保険料を増やしますかというと、これはなかなか厳しいねと。もらう額を減らしますか、この生活が苦しいのにどうしてくれるんだという話になるわけです。そうすると、もらう人を減らしますかという議論は、結局、支給開始年齢を遅らせるかというお話になってくるわけです。
 消費税導入のときに、公費をどれだけ入れるんだという議論をさんざんいたしましたのはもう三十年以上前のことでございますが、その問題は今も続いているということだと思っております。よって、厚生年金法、国民年金法に基づきまして、五年に一回財政検証を行い、その結果を踏まえ、必要な見直しを行っていく。
 今回の改正法案は、現在、最終調整を行っておるところでございますが、一つは、より手厚い年金が受けられるように被用者保険の適用を拡大する、二つ目は、就労収入を得ながら年金をより多く受け取れるように在職老齢年金制度を見直す、これは私的年金、個人型確定拠出年金でございますが、iDeCoの加入可能年齢を七十歳まで拡大するというような措置を考えておるところでございまして、将来の受給者の給付も充実させつつ、現在の受給者の年金の増額措置を盛り込んだという極めて重要な意義を持つものでございます。
 国民の皆様方の暮らしと密接に関わるものでございますし、御関心も高いので、与党において様々な御意見を伺いながら議論を重ねてまいりましたが、三月十三日、私から厚生労働大臣また自民党の幹部の皆様方に対しまして、早急に党内調整を進めるというふうに指示をいたしました。
 明日にも与党におきまして法案提出に向けた最終的な審議を行っていただくということになっておると承知をいたしておりますが、私どもといたしましては、その結果を踏まえ、今月中旬、もう中旬ではございますが、今月中旬には法案を提出したいと考えております。最終的な詰めの努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
この発言だけを見る →
新谷正義#12
○新谷委員 ありがとうございます。
 是非検討を進めていただきたい、そのように思います。
 先ほどおっしゃられましたが、今回の改正の中身でございます。適用拡大など、必要な改革が盛り込まれている、そのように認識をしておりますが、ただ、今回、マクロ経済スライドの具体的な仕組みづくり、これは盛り込まない方向となった、そのように伺っておるところであります。
 このマクロ経済スライドは、恐らく、今、中継を御覧になられている方々もなかなか分かりづらいものだ、そのように思っております。基本的に、人口減少、あるいは平均寿命が延びることなど、社会情勢に合わせて緩やかに公的年金額を調整していく仕組みだ、そのように認識をしております。今、我が国の年金制度は、先ほど来ありますとおり、賦課方式を取っておりますから、特に、今、人口減少社会である中で、現役世代に過度に負担とならないように、賃金や物価も加味して、さらにはマクロスライドなども使って、様々調整されていくものとなっております。
 各世代の負担や状況を考えると、私も一九七五年生まれでありまして、ちょうどいわゆる第二次ベビーブームの最後の世代ぐらいでありました。ちょうどこの頃は、本当に受験も就職も大変厳しい時代であったところであります。およそ一九七三年から大体八二年ぐらいに生まれた世代の皆様、これが就職氷河期世代と言われることが多くございます。就職が大変厳しい中で、厚生年金の加入期間が非常に短いとか、やはり基礎年金への依存度が高くて、元々低年金が問題となっているところであります。この低年金問題は、やはりしっかり対応していかないと、安心した暮らしがなかなかちょっとできないということがあろうかと思います。
 マクロ経済スライド、基礎年金の底上げ、今回はラストチャンスではなくて、マクロスライドはまだ続いているところでありますから、次回の財政検証も踏まえて、しっかりと対応を継続していただきたいと申し上げたいと思います。ただ、一方で、年金に関しては特に、財源に根拠のない議論は厳に慎むべきだ、そのようにも考えております。
 それらのことも踏まえて、現在、就職氷河期世代とされている世代の年金問題への対応について、福岡厚生労働大臣からお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
福岡資麿#13
○福岡国務大臣 御承知のとおり、年金の実際の給付水準につきましては、今後の経済状況の変化によって変わり得るものでございます。
 政府として移行を目指しております成長型経済では、将来の基礎年金の給付水準がおおむね維持される見通しでございまして、基礎年金の底上げ措置がなくとも将来の給付水準が確保されるものと考えています。
 他方、仮に経済が好調に推移しない場合におきましては、基礎年金の将来的な給付水準の低下のおそれがございます。このため、元々、経済が好調に推移しない場合の備えといたしまして、マクロ経済スライドの調整期間を早期に終了させる措置を、二〇二九年に予定されております次期財政検証後に発動の可否を判断する仕組みとして提案をさせていただいておりました。
 ただ、一方で、御案内がありましたように、就職氷河期世代以降の方が年金を受けるのは二〇三〇年代半ば以降でありますことから、それまでに就職氷河期世代を念頭に置いた様々な支援策も講じながら、次の財政検証の結果を踏まえ、年金制度における対応が必要な場合には適切に検討し、必要な措置を講じてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
新谷正義#14
○新谷委員 ありがとうございます。
 是非、財政検証の結果も踏まえて、持続可能な仕組みづくりに引き続き取り組んでいただきたい、そのように思います。
 次に、年金と同様に社会保障の分野となりますけれども、医療、介護、障害福祉に関してお伺いをさせていただきたいと思います。
 現在、医療、介護、障害福祉は、基本的に公的サービスの報酬で賄われているところであります。そして、それぞれ報酬改定が定期的に行われているところであります。
 今、深刻な物価高にあって、一般的にも、国が賃上げに取り組んでいるところでありますし、また、人材確保のためにも賃上げが必要な状況となっております。ただ、診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の報酬改定、これは物価、賃金の上昇に追いついていないという声が最近多く上がってきているところであります。自民党も、各業界より緊急要望をいただいたところであります。このまま放置すると、医療、介護、障害福祉の提供体制の維持、あるいは医薬品安定提供の体制が根本から危うくなるのではないか、そのように思っておるところであります。
 今は、この診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス報酬等につきましては、あくまで高齢化の伸びの範囲に抑えるというキャップがかかってきたわけなんですけれども、現在の状況では非常に赤字の施設が増えている、そのように伺っております。病院の七割が赤字、そのような報告も上がっておるところであります。足下でも、緊急で、厳しい運営状況が起こっている。やはりこれはもうそろそろ物価と賃金、この伸びに合わせてサービス報酬の伸びも連動させるべきとの切実な意見、要望が多くいただいておるところであります。
 やはり中長期的な仕組みづくりも必要であるんですけれども、差し当たっての支援も必要だと思っておるところであります。政府として、医療、介護、福祉の各機関をどのように支援をしていくのか、福岡厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
福岡資麿#15
○福岡国務大臣 医療、介護、障害福祉の置かれている厳しさにつきましては、委員を始め各委員からも様々これまで指摘をいただいてきたところでございます。資金繰りが悪化することで、必要な医療であったりサービスが継続できないような事態は何としても避けなければならないというふうに考えております。
 私どもとしましては、令和六年度報酬改定で一定の措置を講じましたけれども、依然として物価高騰等の影響がございますため、令和六年度の補正予算におきまして、医療分野では約一千三百億円、介護分野では約一千百億円、障害福祉分野では約三百七十億円の緊急的な支援を行ったり、重点支援地方交付金を積み増したり、また、令和七年度予算におきましては、入院時の食費基準の引上げを行ってきたところでございます。
 また、これらの取組の効果が出るまでに資金がショートしてしまってはいけませんので、そういう意味におきましては、資金繰り支援といたしまして、福祉医療機構の融資を大幅に拡充をさせていただいたところでございます。
 補正予算によります支援を全国に速やかに行き届かせるよう、都道府県とも連携して対応いたしますとともに、その効果であったり、物価などの動向、経営状況など、足下の情勢変化をしっかりと見ていきながら必要な対応を行ってまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
新谷正義#16
○新谷委員 ありがとうございます。
 今まさにもう緊急事態になりつつあるのではないかと思っておりまして、引き続き支援の検討をお願いできればと思っております。
 最後に、時間がなくなってまいりましたが、物流に関して質問させていただきたいと思います。
 今回の関税措置は、物流にも影響が出るのではないかと思っております。一つ代表的なのがトラック運送業であります。
 トラック運送業は、今回、下請法の改正で価格転嫁が進むことが期待されておりますけれども、トラックは、やはり多重委託構造、これが非常に私は問題があるのではないかと思っております。人手不足も続いておりますし、多重委託によって、運賃の原価割れ、あるいは安全管理に手が回らないなど、そういったことが起こり得るということであります。
 今これを直ちに解消するのは難しいんですけれども、下請法の改正は今進んでいるところでもありますし、やはりこれを機会に根底から物流を効率化していくということが必要だと思っております。
 そのためにも、取引適正化のために、公正取引委員会の監視機能の強化を更にしっかりと進めていくべきと考えますけれども、伊東大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
伊東良孝#17
○伊東国務大臣 今回の下請法の改正がしっかりと効力を発揮するためには、公正取引委員会と本法の執行に関係する行政機関との連携強化を進めることが必要である、このように思う次第であります。
 これまでも公正取引委員会における調査、執行体制の強化に努めてきたところでありますが、改正法案では、さらに、各業界に関して知見を有する事業所管省庁に対し、現行の調査権限に加え、指導助言権限も与えることとしております。
 これによりまして、公正取引委員会と国土交通省を始めとする事業所管省庁との連携強化を進めるとともに、改正法をしっかりと執行していくために必要な体制の確保を図り、適切な価格転嫁、取引適正化の更なる推進、これらに取り組んでまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
安住淳#18
○安住委員長 新谷君、間もなく時間が来ますので。
この発言だけを見る →
新谷正義#19
○新谷委員 ありがとうございます。
 まさに価格転嫁を進めていくことで中小企業政策にもなると思いますし、また事故を防ぐということにもなろうかと思います。是非、力強く進めていただければと思います。
 時間となりましたので、質問を終了させていただきます。本日は、貴重な機会をありがとうございました。
この発言だけを見る →
安住淳#20
○安住委員長 これにて新谷君の質疑は終了いたしました。
 次に、長妻昭君。
この発言だけを見る →
長妻昭#21
○長妻委員 おはようございます。
 総理、いろいろお疲れだと思いますけれども、よろしくお願いをいたします。
 今日は年金中心に質問しますけれども、まずは、一部報道にあります首相の金などについて、確認だけさせていただきたいというふうに思います。
 まず、石破茂政経懇話会という石破さんの政治団体の代表に、一時的ですけれども、下根貴弘さんがなっておられるんですが、これはなぜですか。
この発言だけを見る →
石破茂#22
○石破内閣総理大臣 石破茂政経懇話会の代表者の方が二〇〇二年にお亡くなりになりました。私どもの会計責任者が、この報道にございます親子のお二人のうち、お父様に御相談をしたところ、それでは息子が代表者になろうかというふうなお申出があったので、この方が代表者になられたというふうに承知をいたしております。
この発言だけを見る →
長妻昭#23
○長妻委員 いや、なぜというのは、結びつきの強いということで、やはり信頼しているというか、いろいろな支援があったということなんですかね。
この発言だけを見る →
石破茂#24
○石破内閣総理大臣 三十八年も前のことでありますが、私もまだ三十代前半でした。東京で知っている方もほとんどいない。
 皆さんそうだと思いますが、当選一回のときというのは非常に、支援してくださる方を見つけるのが大変だということで、地元のゆかりのある方、この方は、私が、昭和六十二年だったと思いますが、初めて仲人を務めた方でありますが、その御尊父から、では、うちの息子を代表者にしようかというありがたいお申出があったという経緯であったと承知をいたしております。
 委員が御指摘のように、支援ということの内容でございますけれども、そのことはまたお尋ねがあればお答えをいたしますが、週刊誌報道にございますような支援を受けたということは全くございません。
この発言だけを見る →
長妻昭#25
○長妻委員 報道によると、石破さんが開いたパーティーの受付に、国会議員、一般、その横に下根様という立て看板みたいなものがあるんですけれども、立札ですかね。これは何で下根さんの立札が立っているんですか。
この発言だけを見る →
石破茂#26
○石破内閣総理大臣 お尋ねの立札につきましては、秘書にも確認をいたしました。政治資金パーティー券の販売を手伝っていただいたということでございます。
 そうしますと、では、このお父上の方でございますが、その御紹介によってパーティーにお越しいただいた方の確認というものを容易にするということが必要だということで、受付を用意したというふうに承知をいたしております。
この発言だけを見る →
長妻昭#27
○長妻委員 パーティーを手伝うというと、あっせんする場合、パーティー券二十万円以上だとあっせん者の名前も書かなきゃいけないんですが、これは書いていただいているんですか。
この発言だけを見る →
石破茂#28
○石破内閣総理大臣 先ほど来、お手伝いをいただいたというふうに申し上げております。
 どういうような内容かというと、政治資金パーティーの開催の件を知人にお伝えをいただいた、御賛同が得られればパーティー券を購入していただくというようなお手伝いをお願いしたものでございます。
 その場合にも、パーティー券の購入代金は、購入者から直接受け取っておるものでございます。報道されておりますように、この親子さんから、これを介して受け取ったということはないという報告を受けておるところでございます。
この発言だけを見る →
長妻昭#29
○長妻委員 政治資金規正法では、あっせんということの実態について問うていると思うんですね、二十万円以上は収支報告書に書かなきゃいけないということがございますので。
 これについては、なぜ書いていないのでございますか。
この発言だけを見る →
← 戻る