環境委員会

2025-06-12 参議院 全192発言

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会議録情報#0
令和七年六月十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十日
    辞任         補欠選任
     猪口 邦子君     武見 敬三君
     永井  学君     石井 準一君
     堀井  巌君     加田 裕之君
     高橋 次郎君     塩田 博昭君
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     藤木 眞也君
     武見 敬三君     藤井 一博君
     塩田 博昭君     高橋 次郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         青山 繁晴君
    理 事
                小野田紀美君
                梶原 大介君
                川田 龍平君
                串田 誠一君
                山下 芳生君
    委 員
                尾辻 秀久君
                加田 裕之君
                鶴保 庸介君
                中田  宏君
                藤井 一博君
                藤木 眞也君
                青木  愛君
                三上 えり君
                伊藤 孝江君
                高橋 次郎君
                浜野 喜史君
                山本 太郎君
                ながえ孝子君
   国務大臣
       環境大臣     浅尾慶一郎君
   副大臣
       環境副大臣    小林 史明君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  五十嵐 清君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        金子 和裕君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      河合 宏一君
       内閣府食品安全
       委員会事務局長  中  裕伸君
       水産庁漁港漁場
       整備部長     中村  隆君
       経済産業省大臣
       官房審議官    殿木 文明君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    山田  仁君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       伊藤 禎則君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        和久田 肇君
       環境省大臣官房
       環境保健部長   前田 光哉君
       環境省地球環境
       局長       土居健太郎君
       環境省水・大気
       環境局長     松本 啓朗君
       環境省自然環境
       局長       植田 明浩君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        角倉 一郎君
       環境省総合環境
       政策統括官    秦  康之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境影響評価法の一部を改正する法律案(閣法第五一号)(衆議院送付)
    ─────────────
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青山繁晴#1
○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、永井学君、堀井巌君及び猪口邦子君が委員を辞任され、その補欠として加田裕之君、藤木眞也君及び藤井一博君が選任されました。
    ─────────────
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青山繁晴#2
○委員長(青山繁晴君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境影響評価法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、環境省総合環境政策統括官秦康之君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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青山繁晴#3
○委員長(青山繁晴君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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青山繁晴#4
○委員長(青山繁晴君) 環境影響評価法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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梶原大介#5
○梶原大介君 皆さん、おはようございます。自由民主党の梶原大介でございます。
 早速ではございますが、会派を代表しまして、環境影響評価法の一部を改正する法律案について順次質問をさせていただきたいと思います。
 我が国の環境影響評価制度、いわゆるアセス制度でございますが、よく言われるように、前九年の役と呼ばれるほど大変長い時間を要しながら法制化をされ、前回の改正では、このSEAについては本会議でも多く議論にもなりました。また、この後も議論になろうかと思いますが、いわゆる日本版SEAと称される配慮書手続を導入するなど、これまで、閣議要綱アセスからアセス法、さらに改正アセス法と進展をしてまいりました。この制度改正により、手続の拡充はもとより、評価手法等の改善や対象事業の拡大を通じて制度の進展が図られてき、また、開発事業に伴う環境配慮の定着と環境保全措置の実施、地域の利害関係者とのコミュニケーションの確保等においてアセス制度は貢献をしてきたものと考えております。
 今回の法改正につきましても、二〇五〇年のネットゼロ、そして二〇三〇年ネイチャーポジティブの同時実現に向け、適正な環境配慮と地域との共生を図りながら再生可能エネルギーを導入することが求められる中で、制度全般の在り方が検討され、その結果、より良き制度となるように、建て替え事業を対象とした手続の見直しとアセス図書の継続公開が制度的に措置をされることとなったものであります。
 この今般の改正は現行制度に関する課題対応の第一歩ではありますが、一方で、制度検討を行った中央環境審議会の答申では、法対象規模を下回る陸上風力発電事業に関わる効果的、効率的な環境配慮の確保、累積的な環境影響への対応等、多くの積み残し課題が指摘をされており、速やかな対応が期待をされるところであります。
 まずはこのアセス制度がより良いものとなるよう不断の見直しを行っていくことが必要であると思いますが、環境大臣の御決意をお聞きをさせていただきます。
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浅尾慶一郎#6
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。
 環境影響評価制度に関して中央環境審議会からいただいた答申においては、本法律案によって措置する事項のほか、御指摘のような様々な課題が指摘されたものと認識をしております。
 答申の内容を踏まえ、今年度以降、順次速やかに検討を進めるとともに、社会状況等の変化を踏まえた新たな課題についても迅速に対応するなど、今後とも環境影響評価制度の充実に向けて不断に取り組んでまいります。
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梶原大介#7
○梶原大介君 その不断の取組をしっかりとお願いをしたいと思います。
 その中央環境制度審議会の答申の中にもありましたのは、このアセス制度に関わる人材育成や、また継続的な情報公開と併せて、先ほど申し上げましたけど、このSEAについては、この答申の方でも、十全なSEAとは、現在充実しているとはまだ言えない状況であるということも指摘をされておりますので、その点についても今後しっかり検討をしていただければと思います。
 次に、本法律案による建て替え事業における配慮書手続の見直しの意義について改めてお伺いをさせていただきます。
 私は、本年三月の所信質疑において、委員派遣での現地調査も踏まえ、建て替え事業に関わる配慮書手続見直しの目的及び効果について質問をさせていただきました。それに対し、五十嵐環境大臣政務官から、事業の特性を踏まえたより効果的、効率的な環境アセス手続が可能になるとの答弁をいただいたところであります。
 改めて、具体的にどういった点が効率化をされるのか、そして事業者の負担はどの程度軽減をされるのか、そして手続期間が短くなるのか、それが再エネの導入に資するのか、また、効果的とは、現行制度に比較をして環境配慮の確保の観点からどの点が充実をするのか、地域の環境保全や理解、地域理解につながるのか、この見直しの意義について環境大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
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浅尾慶一郎#8
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 本法律案においては、建て替え事業に関する配慮書手続のうち、御指摘の効率化に関しては、事業実施想定区域を選定する際に必要となる周囲の概況などの調査を不要としております。具体的な手続期間の短縮の程度については、個別の事業によって異なるため一概に申し上げることは困難でありますけれども、これにより配慮書の分量が減量するなど、事業者による配慮書作成の負担軽減に一定程度資するものと考えております。
 また、既存事業により現に生じている環境影響評価を把握した上で、当該影響を踏まえた環境配慮に係る検討を事業計画の立案段階で実施しなければならないこととなるため、これまで以上に環境配慮に効果的な手続となると考えております。
 このように、建て替え事業の特性を踏まえた手続の適正化により、効果的な環境配慮の確保が可能となることで地域共生型の再エネ導入の促進に資するものと考えています。
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梶原大介#9
○梶原大介君 しっかりと環境への配慮が効果的になるということと、先ほどお答えになりましたように、やはり地域と、やっぱり新規のときにいろんな地域との理解醸成が大変難しかったような地域なんかもあろうと思いますが、その点も、これまでの経緯も踏まえて、地域の理解醸成が引き続き深まるような取組を是非お願いをいたしたいと思います。
 次に、その対象となる事業の要件についてお伺いをさせていただきます。
 本法律案は配慮書への記載事項を一部簡略化することから、どの事業を対象とするのか、その要件を適切に設定をすることが環境配慮の観点からは重要であると考えております。
 本法律案では、対象要件について、建て替え工作物の規模と、既存工作物が設置をされている区域から、距離に係る数値を政令で定めるものとしております。中央環境審議会の答申では、対象要件については、電力分野における技術革新の動向にも留意し、具体的に検討する必要があるとされております。
 また、発電所事業以外にも、道路、河川、鉄道、飛行場等の幅広い事業が対象となることから、それぞれの事業種に応じ適切に要件を設定をすることが必要でありますが、政令においてどのような要件を定める方針か、お伺いをいたします。
 あわせて、火力発電所のリプレースに係る環境影響評価手法の合理化に関するガイドラインでは手続合理化の条件として温室効果ガス等による環境負荷の低減も示されておりますが、本法律案で要件を区域と出力のみとしている理由、またその妥当性についての見解をお伺いいたします。
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秦康之#10
○政府参考人(秦康之君) お答え申し上げます。
 位置や規模が大きく変わらない建て替え事業につきましては、既存事業が現に環境に及ぼしている影響に関する調査結果等を活用することでより効果的、効率的に環境配慮をすることが可能でありますことから、本法律案における手続の見直しの対象といたしております。
 御指摘の要件につきましては、こういった考え方を前提といたしまして、環境負荷の低減に係る技術の進展状況やこれまでの環境影響評価によって得られた知見、こういったものを踏まえた上で、既存工作物と新設工作物の出力ですとかあるいは土地改変面積の差、それから既存事業の実施区域と建て替え事業の実施想定区域の間の距離といったような指標によって定めることを念頭に、今後検討してまいる所存でございます。
 アセス法制定から二十五年を経過いたしておりまして、近年、建て替え事業の割合というのも増加をしてきております。その一方で、この法律には新規に係る手続しか記載されていないと、建て替えに関する規定がないということからこういった手続を規定しようとするものでありますが、そもそもアセス事業はその規模で分類をされておる、区分されておるわけでございますので、建て替え事業においても、要件としては制度上は規模という形で設定をされております。
 一方で、御指摘をいただきましたそのガイドライン等につきましては、今後、引き続き運用の中でこれを適用してまいるという、そういう役割分担かと考えてございます。
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梶原大介#11
○梶原大介君 それでは、引き続き環境大臣にお伺いをさせていただきます。
 三月の所信質疑では、建て替え事業に関わる配慮書についても、従来の配慮書手続と同様に環境大臣の意見の提出機会を設けているとの答弁をいただきました。その際にも申し上げさせていただきましたが、環境大臣意見の傾向等に関する資料を見ますと、準備書や評価書が提出された段階においてもなお環境への配慮がしっかりと担保できているとは言えない状況にあるものもあり、やはり事業の計画段階において環境大臣が環境保全の見地から意見を述べる意義は大きいものと考えております。適正な環境配慮を確保していくために、建て替え事業の配慮書段階において環境大臣はどのような役割を果たしていくのか、お伺いをいたします。
 特に陸上風力等の建て替えにおいては、風況の良い地域に複数の事業が集中して実施をされる可能性、現実、そういった立地もあります、があることから、建て替え事業の実施に際し累積的な環境影響を考慮していく視点も大変重要だと考えております。今般のもう一点の改正事項であるアセス図書の継続公開を踏まえて、累積的な環境影響に関し、より踏み込んだ大臣意見を出していくのか、事業者に累積的な環境影響への対応をどこまで求めていくものか、御見解を環境大臣にお伺いをさせていただきます。
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浅尾慶一郎#12
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 建て替え事業に係る配慮書において、事業者による既存事業の環境影響の把握や環境配慮の内容が不十分であると判断される場合には、環境影響を把握するための調査、予測の再実施や、事業計画の見直しを含む環境大臣意見を述べることにより、適正な環境配慮の確保を図ってまいります。
 また、風力発電事業において累積的な影響が懸念される場合には、これまでも環境大臣意見において、累積的な影響に関する調査、予測及び評価の実施や、その結果を踏まえた風力発電設備等の配置見直し等の必要な環境保全措置の検討を求めてきたところであります。
 今後は、こうした取組に加え、諸外国における事例等を参考としつつ、累積的な影響が懸念される環境項目の整理を行った上で、その評価に関する技術的な考え方等を検討し、ガイドライン等の策定を進めてまいります。加えて、事業者に対し、必要に応じて他の事業者が作成した環境影響評価図書も活用の上、当該ガイドライン等を参考として累積的な影響の回避、低減に努めることを求めていきたいと考えています。
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梶原大介#13
○梶原大介君 それでは、次の質問に移らせていただきます。方法書以外での建替配慮書の活用についてお伺いをいたします。
 環境影響評価法では、配慮書手続の内容、環境配慮の検討経緯及びその内容に関する情報等を方法書以降の手続に反映すること、ティアリングと申しますけれども、これにより、アセスを効果的に実施をし、環境配慮の充実に資するとともに、手続の効率化が図られるものとされております。
 今般、建て替え事業の規定が配慮書手続に新たに設けられましたが、方法書以降の手続に建替配慮書の内容をどのように活用していくのか。アセス手続全体の合理化に向けて国がこの点を整理し、また事業者に示し、事業者に実施を促していくことも大切であるとは考えますが、その点の御見解をお伺いいたします。
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秦康之#14
○政府参考人(秦康之君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、効果的、効率的に環境影響評価を実施してまいる観点から、配慮書手続段階での検討結果をその後の環境影響評価の選定項目等に反映していくことが重要だと考えております。
 今般の法改正によりまして、建て替え事業に関わる配慮書手続において既存事業の調査結果を効果的に活用することによりまして、方法書以降の手続につきましても、環境影響が限定的となり得ると判断されるような項目が確認された場合には、環境影響評価項目の絞り込み等を行うことが可能であると考えてございます。
 今後、建て替え事業の事業特性を考慮した評価項目の絞り込み等に係る技術的な考え方の整理を進めるとともに、事業者を始めとする関係者に対しましてこうした法改正の意義を適切に周知することを通じまして、より効果的、効率的な環境影響評価の実現に努めてまいりたいと考えております。
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梶原大介#15
○梶原大介君 それでは、環境大臣にもう一問、地方公共団体への周知などについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 地方公共団体において条例等により実施をされているアセス制度、いわゆる条例アセスでございますが、これの中には配慮書手続を課しているものもあります。本法律案により、法対象の建て替え事業については配慮書手続の合理化が図られるものでありますが、条例アセスにおいても本法律案の趣旨を反映させていくことも必要であると考えております。この点について、環境大臣の御見解をお伺いをいたします。
 また、地方公共団体に対し、アセス図書の継続公開も含め、法律案の趣旨の周知、理解醸成をどのように図っていくのか、今後の対応について環境大臣にお伺いをさせていただきます。
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浅尾慶一郎#16
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。
 地方公共団体の環境影響評価条例において本法律案の趣旨を反映させるか否かについては、地域の実情に応じ、地方公共団体において判断されるべきものと認識をしております。
 その上で、我が国の環境影響評価制度は、国と地方公共団体の適切な役割分担の下、法と条例が一体となって事業における環境配慮が確保される仕組みとなっていることから、今後、本法律案の趣旨について、環境省ホームページへの説明資料の掲載、施行通知の発出、説明会の開催等を通じ、地方公共団体に対して適切に周知を図ってまいりたいと思っております。
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梶原大介#17
○梶原大介君 ありがとうございました。地方公共団体の実情に応じて判断をされる、その判断をされて、必要とされる場合にしっかりと活用できるように、周知を是非お願いをいたします。
 それでは次に、アセス図書の継続公開を制度化する意義についてお伺いをさせていただきます。
 本法律案では、環境大臣は、各アセス手続において事業者により作成、公表されたアセス図書をそれぞれ政令で定める期間、インターネット等により公開をすることができるとしております。まず、アセス図書を継続公開することの意義を改めてお伺いをいたします。
 さらに、環境省は平成三十年度から、事業者の協力を得て、環境アセス図書の継続公開を運用上の取組としてこれまでも進めておりますが、今般、アセス図書の公開を法律に規定をし制度的に位置付けたその理由及び効果についてお伺いをさせていただきます。
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秦康之#18
○政府参考人(秦康之君) お答え申し上げます。
 環境影響評価図書に含まれる情報は、後続の事業者によります効果的なアセスの実施や累積的な影響の評価への活用、また透明性の向上によります関係者の理解醸成、こういったものにつながってまいりますことから、図書を継続的に公開することは環境保全の見地からも大変重要なものであると認識をしてございます。
 環境省におきましては、平成三十年度より、事業者による縦覧及び公表期間が終了した後につきましても、事業者の協力を得て、運用上、任意ということでございますが、環境影響評価図書の継続公開に取り組んでまいりました。ただ、令和七年二月までに環境影響評価手続が実施された事業のうち図書を継続公開していただいたのは、一割程度となってございます。
 このため、本法律案におきましては、事業者の同意を得た上でということでございますが、環境大臣が環境影響評価図書を継続公開する仕組みをこれはもう法制度として位置付けるということとしたものでございまして、これにより継続公開に関する取組が進んでいくものと期待をいたしてございます。
 今後、制度の施行に向けて、効率的、効果的な運用方法等につきまして検討をしてまいります。
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梶原大介#19
○梶原大介君 継続公開の取組進めてくる中で約一割というお答えもありましたけど、今回法改正で法律に基づいてということでありますけれども、本法律案の改正によりましても、そのアセス図書の公開をするためには、あらかじめ事業者等の同意が得ることが必要とされております。公開の意義に鑑み、多くの事業者から同意が得られるように、制度の趣旨を丁寧に説明をするとともに、その同意を促す方策やインセンティブ等などの取組が必要と考えますが、その点についての見解をお伺いいたします。
 また、その制度について過度な負担が事業者に生じるようなことになりますと、同意してくれる事業者が限られてくるということにもつながります。事業者等に過度な負担が生じないような運用も求められると思いますが、その辺の対応方針についてお伺いをいたします。
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秦康之#20
○政府参考人(秦康之君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、より多くの事業者の方々に継続公開に協力いただけるよう、事業者に対しましては、図書の継続公開の趣旨や意義、これを丁寧に説明していくことが重要と考えてございます。
 また、御指摘がございました事業者にとってのインセンティブの観点でございますけれども、透明性の向上によります地域理解の醸成ですとか、図書に含まれるデータを環境アセスメントデータベース等の情報システムに入れ、これを通じて効果的に活用できるようにしていく。これによりまして、後続事業における環境影響評価への活用ですとかあるいは予見性の向上、こういうのにつながっていくと、こういったメリットも期待されるところでございます。
 さらに、公開の形式につきましては、事業者それぞれウェブページでということではなくて、環境省が管理運営するホームページにおいて一元的に公開するといったような形で、事業者により負担の掛からない形式を念頭に置いてございます。
 今後、環境省におきまして、図書の公開に向けまして効率的、効果的な運用方法、これを検討してまいりたいと考えております。
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梶原大介#21
○梶原大介君 それでは、最後にもう一問、国内における事業に対するアセス制度とは別の切り口になりますが、環境影響評価の関連で一問お伺いをさせていただきたいと思います。
 二〇二三年に国連で、国家の管轄権に属さない公海や深海底の海洋生物多様性の保全と持続可能な利用を目的とした国連公海等生物多様性協定、通称BBNJ協定が採択をされ、我が国においても先日、五月二十三日の参議院本会議で承認をされたところであります。このBBNJ協定では、海洋遺伝資源の利用及び利益の配分のほか、公海や深海底での環境影響評価の実施についてのルールが定められたものと承知をしております。
 BBNJ協定の締結により、我が国は公海等における環境影響評価についてどのような義務を履行することになるのでしょうか。具体的な内容と今後の実現に向けた姿勢や意気込みなどについてお聞かせをいただきたいと思います。
 あわせて、環境省は、BBNJ協定の国内措置として公海等における環境影響評価の実施に関するガイドラインを作成し、五月一日から先日、三十一日までパブリックコメントを実施をしておりましたが、本ガイドラインの概要についても併せてお伺いいたします。
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植田明浩#22
○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。
 御指摘のBBNJ協定の締結によりまして、締約国は、自国の管轄又は管理の下で行われる活動が公海及び深海底の海洋環境に重大かつ有害な変化をもたらすおそれがある場合には、環境影響評価が実施されることを確保し、環境影響評価報告書の公表や影響の監視等を行う義務を負うことになるものであります。先月、我が国の本協定締結について国会の承認を得られたところであります。
 本協定における環境影響評価の対象となる活動の選別や評価の詳細な基準等につきましては、今後、本協定発効後に開催される締約国会議において審議、採択されることとなっており、環境省としては、外務省を含む関係省庁と協力をして今後のルール作りに参画し、海洋生物多様性の保全と持続可能な利用に貢献してまいりたいと考えております。
 また、一昨日公表をしました御指摘のガイドラインは、本協定が求める環境影響評価を我が国の事業者等が実施する際の手続等を示したものであります。
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梶原大介#23
○梶原大介君 それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 今回の法改正そして今後の取組が、二〇五〇年のネットゼロ、そして二〇三〇年ネイチャーポジティブの同時の実現に向けて、しっかり環境への配慮が担保されることと、あわせて、それぞれの立地の地域の理解醸成が進むことを、そのような取組をお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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三上えり#24
○三上えり君 会派、立憲民主・社民・無所属の三上えりです。
 会派を代表して、環境影響評価法の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 この環境アセスメントですけれども、事後評価、フォローアップの不足が指摘されています。多くのアセスメント、これが計画段階で終了して、その後の環境への実際の影響に対する追跡評価が行われない、あるいは不十分だという指摘が既にされております。環境アセスメントの単なる手続の一部とみなされて、本来の目的である環境保全よりも、プロジェクトの推進のための通過儀礼になってしまっていないかということを冒頭指摘させていただきます。
 住民の命と暮らしを守るために、重大な問題が起きる未然防止の観点から何らかの措置を講じることが必要だ、これが今回の法案の一部改正で重要でございます。生活環境評価影響制度も、アセス制度、これ二つあるんですけれども、なかなか分かりにくいところが一般の方にもあるんですけれども、違法行為を前提としていない制度上の限界が指摘されています。アセス手続において、虚偽記載又は違法行為、そういった行為を行った事業者にペナルティーを科すべきではないかという要望も住民からございます。
 環境アセスメントが一体何のために、そしてその目的が十分に果たされているとお思いでしょうか。大臣に伺います。
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浅尾慶一郎#25
○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。
 環境影響評価制度は、事業者自らが事業の実施前に環境への影響評価を実施し、環境保全の観点からより良い事業計画を作り上げていくための手続を定めたものであります。
 環境影響評価法は、事業者が行う環境影響評価に対し環境大臣が環境保全の見地から意見する機会を確保しており、例えば、事業者の調査や環境保全措置等が不十分と判断される場合には、追加的な調査の実施や事業計画の見直し等を求めており、また、予測の不確実性が大きい項目の事後調査や実際に重大な環境影響が認められた場合の追加的な措置等を求めています。加えて、免許等の実施権者は、環境大臣意見を勘案した意見を述べ、この意見を踏まえた最終的な環境影響評価を免許等の審査に反映させることで適正な環境配慮を確保する仕組みとなっています。
 このように、環境影響評価制度は、我が国における環境保全を進めていく中で非常に意義のある制度と考えています。
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三上えり#26
○三上えり君 そのとおりで、住民の命と暮らしを守るための環境アセスメントです。
 事業種を今これ見ているんですけれども、いろいろと、道路、河川、鉄道、飛行場、たくさんの大きな事業を対象としております。この中の一つ、廃棄物最終処分場について一つ取り上げさせていただきます。
 私の地元広島では、三原市に産業廃棄物の最終処分場である本郷産業廃棄処分場がございます。産業廃棄処分場ですから、地下水ですとか土壌汚染、最終処分場、有害物質ですね、いわゆる重金属、有機化合物など、流出リスクが大変多くあります。周辺の地下水源、農地への影響心配されておりまして、特に地下水が生活用水、そして農業用水として使われている地域では、重大な何かあれば問題となります。
 この処分場ですけれども、竹原市と三原市、二つの市に、その水源地に隣接しておりまして、有害物質による水源汚染のリスクが大変懸念されております。水質汚濁を示す代表的な指標のBOD、そして鉛の濃度が基準値を超過しまして、二〇二二年の操業開始から過去四回もの行政指導が繰り返されております。
 四月二十五日、五か月ぶりに搬入が再開されたんですけれども、この停止期間中でも操業が続いていたという、そうしたことも住民から、あと報道ベースでもされております。去年の十月には、この処分場で水の汚染度が法定基準値の七・五倍に達していたことが判明いたしました。三原市と竹原両市は、広島県に対して原因究明と再発防止を求める要望書を先月提出いたしました。住民は、処分場の設置取消しを求めて訴訟を起こしました。第一審、県が敗訴して現在も控訴中でございます。
 この三原の産業廃棄物最終処分場は環境アセスの対象施設となっているのでしょうか。最終処分場の環境アセスの対象となる規模要件を教えてください。
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秦康之#27
○政府参考人(秦康之君) お答え申し上げます。
 御指摘の三原市本郷廃棄物処分場の事業につきましては、環境影響評価法の規模要件を満たしておらず、対象とはなってございません。環境影響評価法では、最終処分場につきましては面積が三十ヘクタール以上ということになってございます。これが第一種事業。それに準ずる第二種事業といたしまして、二十五ヘクタール以上三十ヘクタールということになってございます。
 また、広島県の環境影響評価条例におきましては、埋立面積十ヘクタール以上の最終処分場が対象事業となっておると承知をいたしてございます。
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三上えり#28
○三上えり君 この事案については、国はどのように把握していらっしゃるんでしょうか。
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秦康之#29
○政府参考人(秦康之君) 処分場につきましては、廃棄物処理法におきまして、これ設置の許可を要する全ての施設ということでございますけれども、廃棄物処理法に基づく生活環境影響調査、いわゆる俗にミニアセスメントと呼んでおりますけれども、こうした手続を経ていくというものと認識をしてございます。
 他方で、環境影響評価法に基づく手続というのは、これ規模が大きくて環境影響の程度が著しいおそれがある事業ということで、これ生活環境に限らず自然環境とか景観ですね、こういったものも含めた調査、予測、評価を行って環境全般の措置を検討すると、そういう違いがあるというふうに認識をしてございます。
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