文教科学委員会

2026-06-02 参議院 全83発言

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会議録情報#0
令和八年六月二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     上野 通子君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     上野 通子君     松山 政司君
     宮本 和宏君     山崎 正昭君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     松山 政司君     上野 通子君
     山崎 正昭君     宮本 和宏君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     勝部 賢志君     石橋 通宏君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         熊谷 裕人君
    理 事
                赤松  健君
                石井 浩郎君
                古賀 千景君
                伊藤 孝恵君
                金子 道仁君
    委 員
                上野 通子君
                清水 真人君
                末松 信介君
                鈴木 大地君
                橋本 聖子君
                宮本 和宏君
                石橋 通宏君
                斎藤 嘉隆君
                水野 孝一君
                下野 六太君
                谷合 正明君
                中条きよし君
                後藤 翔太君
                吉良よし子君
   国務大臣
       文部科学大臣   松本 洋平君
   副大臣
       文部科学副大臣  中村 裕之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        北脇 達也君
   政府参考人
       文部科学省大臣
       官房学習基盤審
       議官       堀野 晶三君
       文部科学省初等
       中等教育局長   望月  禎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○学校教育法等の一部を改正する法律案(閣法第五五号)(衆議院送付)
    ─────────────
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熊谷裕人#1
○委員長(熊谷裕人君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、朝日健太郎さん及び勝部賢志さんが委員を辞任され、その補欠として上野通子さん及び石橋通宏さんが選任されました。
    ─────────────
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熊谷裕人#2
○委員長(熊谷裕人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 学校教育法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省大臣官房学習基盤審議官堀野晶三さん外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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熊谷裕人#3
○委員長(熊谷裕人君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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熊谷裕人#4
○委員長(熊谷裕人君) 学校教育法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。松本文部科学大臣。
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松本洋平#5
○国務大臣(松本洋平君) この度、政府から提出いたしました学校教育法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校等において使用しなければならないこととされている教科用図書は、紙媒体が前提とされています。
 この法律案は、情報通信技術の進展に鑑み、児童生徒の教育の充実を図るため、紙媒体のみならず電磁的記録を含み得るものとして新たに教科書を位置付け、その使用を可能とするとともに、発行及び無償措置に関する規定を整備する等の措置を講ずるものであります。
 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
 第一に、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校等において使用しなければならない教科用図書について、紙媒体が前提とされております教科用図書という用語を改め、電磁的記録を含み得るよう、新たに教科書ということとしております。
 第二に、電磁的記録を含む教科書の発行に対応するため、教科書の発行義務等について必要な措置を講ずることとしております。
 第三に、義務教育諸学校において使用される電磁的記録を含む教科書等を無償措置の対象とするとともに、そのために必要な事項を定めることとしております。
 第四に、電磁的記録を含む教科書の発行及び使用等に伴う必要な限度で、教科書に掲載された音楽や動画を含む著作物等の利用を、権利者の許諾なく可能とする等の措置を講ずることとしております。
 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。
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熊谷裕人#6
○委員長(熊谷裕人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上野通子#7
○上野通子君 自由民主党の上野通子です。発言の機会、質問の機会いただき、ありがとうございます。
 早速質問に入らせていただきます。
 今回の制度改正の目的は、これまでの紙中心の学習環境にデジタルを取り入れ、児童生徒の学習効果を高めることにあり、デジタル化自体を目的とするものではないとただいまも御説明ありました。
 そして、文科省においては、デジタル教科書の本格導入を前に、英語や算数、数学を小学校五年生から中三までの児童生徒に対し、これまで五年間にわたりデジタル教科書の効果、影響に関する実証研究を実施し、例えば、現行のデジタル教科書をいつも使う児童生徒ほど、授業理解や主体的、対話的、深い学びに関して肯定的との回答が多かったほか、デジタル教科書を使うようになってからその教科が好きになったとの回答も多いなどのデータ分析もあると承知しております。
 一方、今配られた資料を御覧ください。私の地元の新聞の記事でございますが、現在、スウェーデンを始めとした諸外国の一部ではデジタル教科書の導入を見直して、紙の教科書に回帰する動きがあるのは皆さん御存じと思います。
 今、国民の皆様は、デジタル教科書導入は本当に安全なのか、健康面への影響はないのか、学力は低下しないのかなどなど、また、集中力や注意力、思考力、読解力の低下につながらないのかなど不安を持たれている方も多いと思います。
 そこで、諸外国の動きをどのように受け止め、また日本におけるデジタル教科書の本格導入をどう進めていこうとしているのか、あわせて、この法改正への大臣の熱い御決意をお伺いしたいと思います。
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松本洋平#8
○国務大臣(松本洋平君) まず冒頭、改めまして申し上げたいのは、本法改正によって進めようとしている教育改革は、デジタル化を進めることが目的ではなくて、教育の質を高めていく、そして子供たちの学びをより助けていくということがその目的であるということは改めて冒頭申し上げさせていただきたい、そのように思っております。
 教科書制度につきましては、日本と同様の教科書の使用義務でありますとか検定制度というものがない国も多く、諸外国の動向を一様に比較するのはなかなかできないものと存じております。その上で、韓国や米国の多くの州のように教科書へのデジタル活用を進める国がある一方で、印刷出版物であります教科書の購入を補助する仕組みを導入したスウェーデンの例が取り上げられるところであります。
 スウェーデンに関しましては、デジタル化を推進した二〇一〇年代には、同国の国際学力調査の順位は上昇をしております。OECDによる分析においても、同国の施策は生徒の年齢等に応じたデジタル活用のバランスを追求したものとされているところであります。そして、義務教育、高校段階でタブレット等の使用を廃止した事実はないと承知をしているところであります。
 今回の法改正は、こうした諸外国の動向や実証研究の成果なども踏まえまして、教科書にデジタルの良さを取り入れることによりまして、授業理解の向上など児童生徒の学びの充実を図ることを目的としているところであります。
 検定を通じて質を担保しつつ、児童生徒の発達段階や教科特性なども踏まえた運用となるよう十分留意をしながら、デジタルな形態も含む新たな教科書の導入、これを進めてまいりたいと考えております。
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上野通子#9
○上野通子君 今大臣の御説明にありましたように、デジタル化が加速しております。そんな中、日本の教科書もアナログとデジタルの良いところを組み合わせて効果的な取組をしていくと、これはごもっともだと理解しました。
 また、新聞記事によるスウェーデンですが、御説明にあったように、元々教科書の定義が明確化していなかったり、また教科書をチェックする国の検定制度もなかったり、今までも問題があった中で、質を担保しないままに紙からデジタルへ変えてしまったと、ここでまた大きな問題があったんじゃないかなと思っています。
 また、日本は、学習指導要領に基づいてしっかりと検定教科書、民間の教科書を検定する、そういう仕組みがありますから、紙であってもデジタルであっても同じ検定教科書が前提となっておりますので、確実に質は担保されると思います。是非とも、デジタル教科書も導入したことによって教育の質が低下することがないようによろしくお願いしたいと思っています。
 ところで、大臣は「スマホ脳」という本を読まれたことございますかね。うなずいていただけた。ここにあるんですが、私何度か読んで、読み返したんですが、この本の中で、アップル創業者のスティーブ・ジョブズは自分の子供にスクリーンタイムを制限すると、また、マイクロソフトのビル・ゲイツは自分の子供には十四歳になるまでスマホを与えないと、それぞれのコメントが紹介されていますね。
 子供に余り積極的に使わせるべきではないと保護者の多くも思っているわけで、デメリットがかなり多過ぎるんじゃないかと、私もその意見には賛同しますが、先ほどもお話ししたように、これからの時代ですから、デジタルの対応を身に付けていくことは重要で、決しておろそかにはできないと文科省も思われたとよく分かっております。
 では、どうやってデジタル教科書を進めていくのか。
 そこで、デジタル教科書導入と同時にやらなくてはならないこと、それは、学校現場で重要となってくる情報リテラシー、情報モラル教育の充実だと思います。ネット依存の低年齢化や青少年のSNS利用に伴うトラブルの増加、特に学校現場では、SNSいじめ、又は犯罪や事件に巻き込まれ、被害者あるいは加害者になる未成年の数も増加傾向にありますので、このような状況を踏まえて、教育現場でもデジタルのメリット、デメリット、そして使い方のルール等を学ぶのは大変重要です。
 そしてまた、指導する教師の指導力も大切になってくると思うんですね。指導力の向上を目指すということ、せっかく良い教科書を使っても、指導力が不足しては問題だと思います。現在、現場に配置されているICT支援員もありますが、それだけでは間に合わない現状だと思います。
 そこで、今後の学校における情報モラル教育と教師の指導力向上に向けての取組を伺いたいと思います。
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望月禎#10
○政府参考人(望月禎君) 社会の急激な高度情報化に伴いまして、学校教育におきましても情報活用能力を基盤的な能力として位置付けていくことは大変大事だと思ってございます。
 その一方で、今御指摘ございましたように、情報リテラシー教育、情報モラル教育につきましては、例えば、情報を発信する際の責任や端末などの時間の使い方につきまして自分で見直すことの重要性を理解するための児童生徒向け学習コンテンツを提供したり、教職員を対象とした研修会を開催するなど、取組を充実させていきたいと考えてございます。
 教師の指導力向上に関してお尋ねがございました。
 現行の教科書代替のデジタル教科書を使用しました授業実践事例集あるいは動画の作成、都道府県教育委員会による研修の好事例の創出などを行ってきておりますが、さらに、オンライン研修等の動画の充実あるいは先進事例の横展開などを取り組んでまいりたいと考えてございます。
 教員養成段階についてのこともお尋ねがございました。
 現在、中教審で行われております議論を踏まえまして、教職課程におきまして、デジタルを含む新たな教科書を含めたICTを活用した指導法などの学習の充実について検討をしてまいります。
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上野通子#11
○上野通子君 まずは、現場の教師にこれ以上負担の掛からないような形でのこのICT教育への指導力の向上をお願いしたいと思います。
 そしてまた、実は、先週の五月二十九日にパリで行われたG7デジタル・技術相会合で、未成年がSNSで心身に被害を受けないための共通原則案が打ち出されたようです。今後、国際的な指針となる可能性があります。また、日本でも、総務省の有識者会議の四月の論点整理案で、青少年のSNS利用に対し、SNS事業者に対しての年齢確認の義務化を検討事項として盛り込み、夏をめどに報告書を取りまとめていると、予定だということを伺っております。
 日本だけでなく、国際的に世界中が悪質な情報から青少年を守るために大きく動き出し、スピードアップしているので、是非とも文科省においても、今まで以上に、児童生徒を守るためにも、情報モラル教育をより積極的に進めていただきたいと要望します。
 次に移らせていただきたいと思います。
 さて、制度改正後なんですが、制度改正後には、学校現場では、教科書を紙のみにするか、紙とデジタル両方を使うハイブリッドにするか、またデジタル媒体のみにするか、それぞれの形態の選択に当たっては大臣指針を参考にしていくと承知していますが、では、最終的に誰が教科書の形態を地域で決めるのかといえば、教科書の形態の選択は自治体に丸投げのようですね。これでは地域間格差が生じる可能性があるのではないかと大変心配するところでありますし、また地方においても、どういうふうに、何を目的として選択をしてよいのか、責任があり困ってしまうんではないかと思うんですね。
 そこで、国としての教科書形態に対する地方の選択についての考え方、これを明確に示すべきだと思いますが、大臣にお伺いします。
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松本洋平#12
○国務大臣(松本洋平君) この法律案でありますけれども、これまで紙だけが認められておりました教科書にデジタルを取り入れて作成することを可能とするものでありますが、制度改正後におきましても、教科書の形態によらず、先ほど委員からもお話がありましたように、全てが検定を通じて質が担保されたものとなってまいります。
 その上で、今後策定を予定しております大臣指針の中におきまして紙とデジタルの活用が期待される場面などを示すこととしておりまして、自治体や学校の教科書採択の参考になるようにしてまいりたい、そのように考えているところであります。
 加えて、制度改正後におきましても、学習効果の観点も含めた実証研究を継続をしてまいりますとともに、そこで得られた知見でありますとか、また各自治体、学校現場の創意工夫によりまして生まれております優れた実践事例、これらにつきまして周知、横展開を図って、行いまして、全国の児童生徒の学びの充実というものを図ってまいりたい、そのように考えているところであります。
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上野通子#13
○上野通子君 くれぐれも地方が混乱しないように、また教育の地域格差が出たりしないように、自治体に対してアドバイスをよろしくお願いしたいと思います。
 次に、特別支援の必要な児童生徒に対してもこれからデジタル教科書をどんどん導入していくと思いますが、特に、発達障害のある児童生徒は年々増加の傾向にあります。そしてまた、発達障害がある児童生徒はそれぞれに困り事が違います。集中力、注意力の持続が困難だったり、文字が読み取りにくかったり、見通しが持てずに不安を感じてしまうなど、通常の教科書の文字や図形が認識しにくい児童生徒の学習の困難を減らすための学びの視点の観点からはデジタル教科書の導入をどのように考えていらっしゃるのか、お伺いします。
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望月禎#14
○政府参考人(望月禎君) お答えいたします。
 教科書へのデジタル活用につきましては、紙の教科書では学習が困難な児童生徒の学びの支援に効果的であると考えてございます。
 今回の制度改正によりますデジタルな形態を含む新たな教科書につきましては、今後策定する標準仕様におきまして、教科書のうちデジタルの部分につきまして、音声読み上げ等のアクセシビリティー機能を要件とすることを考えてございます。
 また、紙の教科書では学習が困難な児童生徒のために、いわゆる教科書バリアフリー法に基づきましてデジタル化した上で、ハイライト表示やリフロー表示等の高いアクセシビリティー機能を備えたものの発行につきましても促進し、そうした児童生徒につきましては、これを無償で使用できるようにする予定でございます。
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上野通子#15
○上野通子君 是非とも、障害の有無に関係なく、誰一人取り残さない、その環境整備をしっかりとしていただきたいと思います。
 時間になってしまいましたが、最後に要望として、やはりデジタル教科書を使うのであれば、家庭でも学校でも、いつでもどこでも使えるような端末の環境整備、これが必要になると思いますので、財源も含めた、文科省としてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
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石橋通宏#16
○石橋通宏君 立憲民主・無所属の石橋です。
 今日は、久しぶりに文科委員会、質問の機会をいただきました。議題となっておりますデジタル教科書、実は議員になってから十六年、一貫してこの問題、学校教育におけるICTの利活用の推進ということで超党派の議連でも取り組んでまいりました。その大きな目標の一つがこのデジタル教科書の検定化、現場で使えるようにしようということを取り組んできましたので、今回この法案が出てきて、我々としては歓迎する立場で、しかしいろんな課題もありますので、そのことも改めて今日大臣中心にしっかり確認をさせていただいて、より良い環境を子供たちに提供できるようにという趣旨で質問させていただきたいと思いますが。
 最初に、それにも絡む話なので、少し問題認識を大臣と共有させていただきながら、あるべき姿が一体どこにあるのかということについて質疑をさせていただく趣旨で、今回の同志社国際高校に対する教育基本法十四条二項違反の認定に関して大臣の見解をただしておきたいというふうに思います。
 私も、今回文科省が五月二十二日に出されましたこれまでの把握事項と見解、繰り返し読ませていただきました。改めて、今回明らかになった高校の安全管理の問題、極めて遺憾であり、本当にずさんだった、残念でなりません。これはもう本当に二度とこんな不幸な事故を起こしてはいけない、これはもう徹底していただいて、これを教訓に、全ての学校で改めて子供たちの安心、安全を守る。こういった修学旅行など含めて課外活動、今ほかの事故もあったりしておりますので、改めて文科省にはしっかり対応いただく。その趣旨は、これからの取組、我々もしっかり協力をさせていただければなというふうにも思っております。
 ただ一方で、既に、今日資料も配付をさせていただきましたが、多くの有識者、学識者が指摘をしております今回の文科省のこの十四条二項違反の認定というのは、安全管理上の重大な過失と教育内容の政治的中立性の評価、これを混同、意図して混同させている、政治的な意思に基づくものであって遺憾であるという指摘がされております。
 まず大臣、ちょっと一般論で大臣の見解をお聞きしたいのですが、大臣、日本ってこんなにも友達同士とか親子とか職場とかいろんな場で政治の話をしない、政治の話をすることがタブーと思われるようなそんな国である、こういう指摘がありますが、大臣、どういうふうな見解をお持ちですか。
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松本洋平#17
○国務大臣(松本洋平君) もちろん、決して政治の話をしてはいけないなどということは全くないところでもありますし、また、各々がしっかりと自分自身のその思想や信条、また経験、様々なものに基づいて政治として非常に論争をしていただくこと自体は、当然、私はとても大切なことであるというふうに承知をしているところであります。
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石橋通宏#18
○石橋通宏君 ちょっと、それは正しいんです。
 ただ、現実問題として、いや、私、実は海外経験が長かった。子育て、子供たちも海外で学校に行っておりました。海外行きますと、学校時代に本当に政治のこと学ぶんです、議論するんです、自分の考えを求められるんです。それで、もう高校生ぐらいになると、いろんな政治活動に参加をいたします、極めて活発に。
 ところが、日本に帰ってきた途端に政治のことを学ばなくなるんです、議論しなくなるんです、意見表明すらしなくなる。そのことが、巷間言われているとおり、昨今の投票率の極めて深刻な低下、特に若い世代の皆さんが政治的な関心を持たない、持てない、投票になかなか足を運んでくれない、こういった状況を招いているのではないか、そう思わざるを得ません。
 私、イタリア、ヨーロッパ長かったのですが、二人以上そろうとすぐ政治の話です。年代関係ありません。それによって、自分たちの考え、政策、これを議論するんです。そういった環境が日本全くない。これ、極めて残念なんです。なぜそうだと思いますか、大臣。
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松本洋平#19
○国務大臣(松本洋平君) そこの要因を何か一つのことに特定をしてということにはなかなかなり得ないんだろうと思います。様々な状況というものがあると思っているところでもあります。また同時に、十八歳に選挙権年齢が引き下げられた際にも、主権者教育ということでいろいろと議論がされてきたというふうに承知をしているところであります。
 もちろん、そういう意味では、政治に対する自らの考え方、見識、またリテラシー、こういうことも含めて子供たちにしっかりと伝えていくということは極めて大事だというふうには承知をしているところであります。
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石橋通宏#20
○石橋通宏君 大臣、これ、多くの有識者がまさに十八歳選挙権のときにも議論があり、指摘をされたんですが、これ問題は教育だということは強く指摘をされてきたことです。その最大の原因が、文科省のいわゆる一九六九年局長通知、政治的中立性の名の下にいろんな縛りを現場に掛けて現場が萎縮してしまった結果、教育の現場で政治のことを議論できなくなってしまった、議論しにくくなってしまった。そのことによって、学校現場で、小中高、本来ほかの国では当然のようにやられてきたことが、日本ではそれができないままに子供たちが社会に出る、今十八歳選挙権得る。それは難しいですよ、政治のこと議論してないんですもん、学んでないんですもん。自分の意見をしっかりとつくっていくような生育過程がない。それをゆがめてきたのがこの文科省の一九六五年の局長通知以来の、政治的中立性を行政がゆがめてきたのではないかという指摘に対して、大臣、問題意識をお持ちじゃないんですか。
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松本洋平#21
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省として、現実の政治の理解力でありますとか、これに対する公正な批判力などを身に付ける政治的教養の教育でありますとか、主権者として社会の中で自立をし、他者と連携しながら社会の構成員の一員として主体的に担うことができる力を身に付ける主権者教育を積極的に行っていただくことは大いに意義のあることと考えているところであります。
 文部科学省として、関係法令、また通知なども出してきたところでありますが、こうしたものを踏まえながら、是非、各学校現場におきまして、創意工夫をしつつ、政治的中立性を確保した上で、政治的教養の教育や主権者教育に取り組んでいただきたい、そのように考えているところであります。
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石橋通宏#22
○石橋通宏君 まさにその政治的中立性の解釈が、文科省が意図して法解釈を拡大して、そして、政治的中立性、これ指摘がありますように、これ本来は十四条二項、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他の政治活動、これをしてはならないというのが十四条二項の趣旨です。ところが、今回もそうなんですが、文科省がそれを意図して政策的中立性にまで求める拡大解釈をした。その結果、現場がいろんな政治の話を、題材を取り上げることができなくなり、その話をしなくなってしまった、できなくなってしまった。大臣はさっきのような答弁を表向きはされるのですが、現場に対しては、この政策的中立性まで求めるような指導を文科省が行ってきたのではなかったですか。
 今回も、今回ですね、この高校に対して指導をされました。しかし、これ、政党の中立性をゆがめてはならないということに対して、これ政策的中立性を混同させて、今回の十四条二項違反をしたのではないかと、この批判に対して、大臣、どう受け止め、お答えになるのでしょうか。
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松本洋平#23
○国務大臣(松本洋平君) 今回、同志社国際高校における辺野古への移設工事に関する学習に関しまして、教育基本法第十四条第二項に反している見解を示したのは、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育ではなく、その他政治活動に当たると判断をしたものであります。
 この政治的活動とは、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対するようなことを目的として行われる行為を指すものでありまして、必ずしも特定の政党を支持し、又はこれに反対するための行為に限られないものと解されているところであります。このことは、これまでも国会等において説明されているものと承知をしております。
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石橋通宏#24
○石橋通宏君 資料の二、三をお配りをしております。
 その文科省の拡大解釈は、強く専門家、有識者から批判をされてきました。そうではないと、これ法文どう読んでも、今大臣おっしゃったけれども、又はこれに反対するための政治教育その他の政治活動は、特定の政党を支持、反対する、それに係っているというのは共通の有識者、専門家の法解釈です。
 それを意図して皆さんはゆがめているという指摘、これに対して文科省は、ちゃんとした答えになっていない。むしろその文科省の拡大解釈が、先ほど来議論をしているように、現場で教育を、政治教育を、本来あるべき主権者教育も含めて政治教育の実践を妨げてきた、ゆがめてきたという指摘に対してどう答えるかと聞いているんですけど、大臣、繰り返し、これまでの文科省見解を繰り返されるだけ。それでは教育がゆがんだままになります。
 これからも学校現場でいろんな題材を取り上げて政治教育をする、主権者教育をする、それが今回は平和教育にまで踏み込んで拡大解釈を援用してしまったがために、平和教育すらできなくなるような萎縮効果を及ぼすということが今回多くの有識者から指摘を受けているのではないでしょうか。大臣、これは明らかに、文科省の拡大解釈を極めて大事な平和教育にまで援用してしまう極めて重大な問題だと思います。
 大臣、沖縄の歴史、沖縄の民意、これを学ぶことは偏向教育ですか。違うでしょう。沖縄県民の皆さんが、これまで辺野古の基地建設、今沖縄の各地で進められている様々な基地の増強、こういったことに対して反対、極めて慎重な声を、民意を上げておられる、それを学ぶことが偏向教育ですか、大臣。
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松本洋平#25
○国務大臣(松本洋平君) 平和に関する学習につきましては、学習指導要領等に基づき、例えば高等学校段階においては、第二次世界大戦を扱う中で、我が国においても沖縄戦などで戦禍を被ったことに着目をさせ、平和で民主的な国際社会の実現に努めることの重要性を自覚させるようにすることとしておりまして、意義があるものと考えているところであります。
 したがいまして、今後も、平和に関する学習そのものは、当然、学習指導要領などに基づきまして、各学校で創意工夫の下で積極的に実施をしていただきたい、そのように考えております。
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石橋通宏#26
○石橋通宏君 大臣、答弁になってないですよ。私が聞いていることに答えてください。
 じゃ、それは、今、先ほど私が聞いたこと、それは文科省としては偏向教育だというふうに言うんですか。沖縄の皆さんの歴史、沖縄の皆さんの民意、そういったことを、なぜそういう背景があるのか、それを学ぶことは、まさに必要な教育ではないですか、大臣。
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松本洋平#27
○国務大臣(松本洋平君) 繰り返しの答弁になってしまうんですけれども、全く、その沖縄の戦禍、での戦禍でありますとか、また民意に対して学ぶということは、全くそれは偏向教育に当たらないというふうに承知をしているところであります。
 ただですね、ヤジはい、そうです。ただ、先ほども申し上げましたが、辺野古の基地移設反対のために日常的に抗議活動を行っている抗議船に生徒を乗船させることは、極めて政治色が強くて適切な教育活動とは考えられないこと、また、辺野古への移設に反対する立場に係る情報に直接かつ積極的に触れさせる一方で、辺野古への移設に賛成あるいは中立の立場に係る情報に触れさせるような指導を行っていなかったことが学校からの度重なる確認の中でも明らかになったということでありますし、学校におきましても、これらについては認めた上で、是正をするというふうに回答をしていただいている、発表をされているというふうに承知をしているところだと認識をしております。
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石橋通宏#28
○石橋通宏君 今回、重ねてこの文科省の見解読みましたけれども、極めて断片的なものをつなぎ合わせて、無理くり今のストーリーを作っておられます。
 この間びっくりしたのですが、これ、沖縄総合事務局がこの当事者団体に対して、これまでこの船に乗船した特定の十四名の議員の名を挙げて、乗船記録を出せというような指導もされております。これも、深読みをすると、文科省と連携をされた今回の判断を特定の政党活動と結び付けようとされているのではないかという意図が酌まれます。
 重ねて、今回、十六条違反、むしろ今回の文科省判断は十六条違反で、明らかに政治による教育現場への不当な介入であるという指摘までされております。この問題、重ねて、先ほど来申し上げている、長年にわたる文科省のこの十四条二項の恣意的な拡大解釈、それによる指導、これが子供たちの政治のことを学ぶ、平和のことを学ぶ、そういったことを残念ながらゆがめてきた。結果的に、日本のそういった主権者教育、政治参加、選挙への参加、そういったことが現状のような状況になっているのは、文科省のこれまでの方針、今回の方針、そういったことに関わっている、そのことは強く指摘をし、この問題提起、是非大臣、しっかりと多くの皆さんのこの批判、僕は受け止めるべきだというふうに思いますので、そのことを重ねて指摘をしておきたいと思います。
 その上で、今日の議題に入りたいと思います。
 冒頭お話をした、資料の五にも実は紹介をさせていただきましたが、長年、超党派で議員連盟をつくらせていただきまして、学校教育にICT、デジタルを利活用推進していこうということで取組をさせていただいてまいりました。ちなみに、今の会長は末松元文科大臣に務めていただいておりますし、斎藤嘉隆さんに会長代行もお願いをしておりますが、その超党派の議連が中心となりまして、二〇一九年に、国会の賛同をいただいて、この学校教育の情報化推進法を成立をいただくことができました。大きなステップだったというふうに思っております。
 そこに様々、基本理念から必要な施策も書かせていただいておりますけれども、大臣、改めて、これ、大臣も御存じだと思います、長年にわたって、超党派、先輩方の時代から、何とか子供たち、一人一人の子供たちの学びを、従来学習ではなかなかできなかった学びを、デジタル、ICTを活用することで、一人一人の子供たちの学びを更にスケールアップ、グレードアップして、将来にわたって豊かな子供たちを、生育環境をつくっていこうと、そういう取組をしてきたわけですが、改めて、大臣、その意義、目的、確認をさせていただけないでしょうか。
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松本洋平#29
○国務大臣(松本洋平君) まずは、委員におかれましては、大変この問題に対しまして議論をリードをしていただき、また、施策を推進していただくに当たりまして大変お力添えをいただいておりますことに対し、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 冒頭も申し上げましたけれども、このデジタル化の推進というものは、ただ単にデジタル化を推進することが目的ではなくて、やはり子供たちの教育の質を高めるということが大変大事なことであります。
 その、じゃ、教育の質を高めるということが一体何なのかということでありますけれども、やはりこのデジタル化の推進によって大きな特徴となるのは、やはり全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びであったりとか協働的な学びというものを実現をすることができるということにあるのではないかと思います。
 例えば、教師が一人一人の児童生徒の反応でありますとか考えを即時に把握をいたしましてきめ細かな指導を行うでありますとか、児童生徒が相互の意見を参照しながら協働して学習に取り組んだりすること、また、不登校や病気療養中などの児童生徒の学びの保障のために学習活動の支援を行うことなどが格段に容易になることから、誰一人取り残さない、されない学びの実現に大きく寄与しているものと考えているところであります。
 また、我が国の重要な施策でありますデジタル人材育成の基盤としても重要な役割を果たしているものと考えているところでもありまして、こうした子供たちに必要な資質や能力、着実に育成されるようにGIGAスクール構想の着実な推進と併せて進めてまいりたい、そのように考えております。
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