農林水産委員会

1961-05-29 参議院 全171発言

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会議録情報#0
昭和三十六年五月二十九日(月曜日)
   午前十時二十九分開会
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  委員の異動
本日委員高橋進太郎君辞任につき、そ
の補欠として高橋衛君を議長において
指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     藤野 繁雄君
   理事
           秋山俊一郎君
           櫻井 志郎君
           亀田 得治君
           東   隆君
   委員
           石谷 憲男君
           植垣弥一郎君
           岡村文四郎君
           河野 謙三君
           重政 庸徳君
           田中 啓一君
           高橋  衞君
           仲原 善一君
           堀本 宜実君
           阿部 竹松君
           大河原一次君
           北村  暢君
           清澤 俊英君
           小林 孝平君
           安田 敏雄君
           棚橋 小虎君
           千田  正君
           杉山 昌作君
  衆議院議員
   農林水産委員長 坂田 英一君
  国務大臣
   農 林 大 臣    周東 英雄君
  政府委員
   農林政務次官  井原 岸高君
   農林大臣官房長 昌谷  孝君
   農林大臣官房審
   議官      大沢  融君
   農林省農地局長 伊東 正義君
   農林省蚕糸局長 立川 宗保君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
  説明員
   農林省農地局愛
   知用水公団監理
   官       大山 一生君
   農林省振興局参
   事官      橘  武夫君
   農林省畜産局参
   事官      花園 一郎君
  参考人
    愛知用水公団
    総裁     浜口 雄彦君
    愛知用水公団
    理事     伊藤  佐君
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  本日の会議に付した案件
○急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の
 一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
○愛知用水公団法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
○農業基本法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○農業基本法案(天田勝正君外二名発
 議)
○農業基本法案(衆議院送付、予備審
 査)
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藤野繁雄#1
○委員長(藤野繁雄君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 本日、高橋進太郎君が辞任、その補欠として高橋衞君が選任されました。
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藤野繁雄#2
○委員長(藤野繁雄君) 急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の一部を改正する法律案(衆第四六号)を議題といたします。
 本案は去る五月十八日予備審査のため付託され、同十九日衆議院より提出せられました。まず本案の提案の理由の説明を願います。
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坂田英一#3
○衆議院議員(坂田英一君) ただいま議題となりました急傾斜地帯農業振興臨時措置法等の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
 御承知のように、急傾斜地帯農業振興臨時措置法、湿田単作地域農業改良促進法、海岸砂地地帯農業振興臨時措置法及び畑地農業改良促進法の対象となります地帯は、地形が急峻であるとか、農地が常時湿潤であるとか、潮風または飛砂による災害をうけるとか、あるいは、しばしば旱害を受ける等、自然的条件に恵まれず、農業生産力が著しく劣っている地帯でありまして、その面積は、急傾斜地帯については約四十二万町歩、湿田単作地域については約四十六万町歩、海岸砂地地帯については約二十四万町歩、畑地地域については約六十万町歩に達しているのであります。
 これらの地帯の自然的条件を克服し、農業生産力を高め、農業経営の安定向上をはかるため、昭和二十七年五月に急傾斜法が、また同年十二月に湿田単作法が制定され、引き続き、翌二十八年三月には海岸砂地法が、また同年八月には畑地法の制定を見たのでありまして、自来今日に至るまで、これらの法律により、これら地帯の農業生産基盤の整備をはかるため、農業振興計画等に基づき、土地改良事業を中心として、農地の保全事業、海岸砂地造林事業等が実施されて参ったのでありまして、これらの法律施行以来、実施されました対策事業の総額は、昭和三十六年度実施予定事業を含め、急傾斜地帯については事業費で約七十七億円、国費で約三十二億円であり、湿田単作地域については事業費で約二百二億円、国費で約七十三億円、海岸砂地地帯については事業費で約五十四億円、国費で約二十六億円、畑地地域については事業費で約三十五億円、国費で約十五億円に上り、相当の成果を上げて参っているのであります。
 しかしながら、これら対策事業の進捗状況を見ますと、これらの法律制定当初計画されました振興計画等に対し、遺憾ながら相当のおくれを示し、急傾斜地帯については三七パーセント、湿田単作地域については五四パーセント、海岸砂地地帯については三五パーセント、畑地地域については三九パーセントという状況であります。
 しかるに、これらの法律は昭和三十七年三月三十一日限りで失効することとなっており、この機会に、さらに高い次元の上に立って、これらの法律を統合する地域立法を行なうべきであるとの意見もありますが、当面、とりあえずこの際、これらの法律の有効期限を四カ年間延長いたしまして、引き続き事業の一そうの推進をはかり、これら法律制定の所期の目的を達成するに遺憾なきを期すべく、ここに本案を提出した次第でございます。
 なお、有効期限の延長期間を四カ年といたしました理由は、昨年五カ年の延長を行ないました積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の有効期限にその終期を一致せしめまして、特殊地域の農業振興のための統合立法の策定に対処しようとの考えに基づくものであることを申し添えておく次第であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いする次第であります。
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藤野繁雄#4
○委員長(藤野繁雄君) 以上で本案の提案理由の説明は終わりました。については、本日はこの程度にいたします。
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藤野繁雄#5
○委員長(藤野繁雄君) 愛知用水公団法の一部を改正する法律案(閣法第一四〇号、衆議院送付)を議題といたします。
 本案は去る三月九日提案理由の説明を、四月四日補足説明をそれぞれ聴取いたしました。また、五月十八日衆議院より送付され本委員会に付託されました。
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藤野繁雄#6
○委員長(藤野繁雄君) この際、お諮りいたします。この法律案審査のため必要な愛知用水公団関係役職員の参考人としての出席については、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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藤野繁雄#7
○委員長(藤野繁雄君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
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藤野繁雄#8
○委員長(藤野繁雄君) それでは本案に対する質疑を行ないます。
 御質疑のおありの方は、順次御発言をお願いいたします。
 速記とめて。
  〔速記中止〕
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藤野繁雄#9
○委員長(藤野繁雄君) 速記つけて。
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北村暢#10
○北村暢君 それではまず、愛知用水の、牧尾ダムの竣工式も終わられて、いよいよ待望の水が流れるわけですが、これの当初計画と、それから工事竣工にあたっての事業計画、資金面等について、どのような状況になっておるか、これをまずお伺いいたしたいと思うのですが。
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伊東正義#11
○政府委員(伊東正義君) 愛知用水事業の事業計画の御質問でございますが、三十年に実施計画を作りまして縦覧公告をいたしました。今回はこの二月に基本計画並びに事業実施計画の変更をしたわけでございます。これも縦覧公告をしまして決定いたしております。
 概略申し上げますと、受益面積につきまして、実施計画のときには三万三千町歩という受益面積を考えておりましたが、その後いろいろな事情、と申しますのは三万三千をとりましたときのとり方と、今度のとり方の計算方法等の違いもございますが、そのほかに水路の位置が変わりまして水がかからなくなった、あるいは受益地から若干除外する、あるいは未墾地買収の関係で減りまして、いろいろな要素がございますが、受益面積が三万三千から三万になっておることが一つの変わった点でございます。またその面積の中でも、あの辺の農民の方々の要望で、当初よりも水田がふえておりますことが、若干前と内容的に面積が違いますほかに、開田の希望が前より多くなっておるのが違っております。
 それから水の計算でございますが、これも従来は農業につきましては一億一千二百万トンの補給用水量という計画をいたしておりましたが、これが約一億四千百万トンにふえております。これは先ほど申し上げましたように、開田の増加ということと、畑灌の期間延長、従来は八月三十一日で灌漑期間を終わりましたが、これを九月十五日まで延ばすというような灌漑期間の延長がございます。もう一つは、畑灌のロスというような関係で農業用水の補給水量が一億一千二百万トンから一億四千百万トンにふえております。工業用水、上水等につきましては、そのままにいたしております。
 それから事業費の点でございますが、これは総事業費は事業実施計画では三百三十一億ということになっておりましたが、これもたしか資料でお届けしたことがあると思うのでございますが、その後のいろんな事情によりまして、これが四百二十三億というふうに事業費が約九十億ふえております。これが農民負担との関係になるわけでありますが、事業費としましては今申し上げました九十億ふえております。大体堰堤、幹線水路、支線水路あるいは用地補償費というようなものがふえておりますおもなものでございます。幹線でございますと、路線をだいぶ山寄りに持っていく、用地取得の関係というような関係で本年度そういう金のかかる工事がふえたということがございまして、約九十億ふえております。これが事業費の増加でございます。
 それに対しまして資金調達計画は、従来は国庫が八十六億、世銀が二十四億八千、見返り資金が六十八億、運用部資金が百八十億というような資金調達を考えておりましたが、国庫が八十億、世銀が減りまして十七億、見返り資金がそのかわりふえまして百二十億、運用部資金が二百二十億、これは概数でございますが、そういうふうな資金調達計画になっておるわけでございます。それで先ほどの事業計画からいきますと、負担区分が農業が実はだいぶふえるわけでございますが、その点につきまして実はいろいろな措置をとりまして、農民負担に上がらぬようにというようなことをしたわけでございます。従来の負担区分三百三十一億のときでございますが、これは建設利息等を入れますと農業で二百七十八億、電力で二十一億、水道が四十億というような負担になるのでございますが、今度事業費がふえました関係で、国庫が亘一千五億が百八十六億にふえております。それから県が八十余億、農民は九十億、さっき二百七十八億と申し上げました中で、農民は九十九億だったのでございますが、農民負担としましては九十一億というふうに、面積も減りましたので、従来より減らしまして農業関係が三百五十九億、それに電力が二十三億、水道が五十三億というような負担にいたしております。それを前提にしてやりますと、農民負担は三百三十一億のときに大体総償還が四万三千二十五円というものをはじいておきましたが、このたびも事業費は九十億上がりましたが、これは先ほど申し上げましたように、農民負担が、従来九十九億を九十億に下げたということ、これは県が相当負担したという形になりますが、そういうことをやりまして、従来四万三千二十五円を四万三千二十八円でございますので、大体従来と同額程度の反当総償還に押えたということでございます。従来果樹園等に国、県の補助が出ていませんものを、国も県も果樹園のものの負担をするというようなことを考えまして、また、開田、開畑につきまして、従来県は負担しておりませんものを、国、県、農民、全部で負担するというような負担の方法も若干変えまして、事業費は上がりましたが、農民負担については従来通りの線を、平均の反当償還でございますが、維持していくというようなことをやったわけでございます。大体先般の基本計画実施計画を改訂しましたときの改訂の内容は以上のようなものでございます。
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北村暢#12
○北村暢君 ただいまの愛知用水の事業計画の変更に伴ういろいろな点について説明があったのでございますが、これについて、まず資金調達の面で今ちょっと説明がございましたが、調達計画の国庫の補助の分、あるいは世銀、余剰農産物見返り資金、資金運用部資金の中で世銀に対する借入金については、これは返還はどのようになるでしょうか。
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伊東正義#13
○政府委員(伊東正義君) 世銀の償還条件でございますが、利子は年利五分七厘三毛でございます。三十六年の五月まで、今年の五月までが据置期間でございまして、据置期間満了後は世銀が作ります償還計画表、これは十六年でございますが、十六年賦でこれを払っていくという償還条件になっております。
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北村暢#14
○北村暢君 この資金調達の中で余剰農産物の見返り資金、これの当初計画と先ほどちょっと説明がありましたが、聞き漏らしましたが、変更はなかったのでしょうか、ちょっと聞き漏らしましたのでもう一度。
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伊東正義#15
○政府委員(伊東正義君) 見返り資金は当初は六十七億九千でございますから約六十八億という借入計画になっております。その後四百二十三億ということをやりました場合の借入計画は百二十二億というふうに見返り資金はふえております。これは利子が四分というような比較的有利な利子になっております。これは事業費がふえましても、なるべく償還金をふやさぬということのために見返り資金の増額、借入金の増額をはかったような次第でございます。
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北村暢#16
○北村暢君 それで次にお伺いするのは、事業の負担区分について先ほどの説明によれば事業費がかさんだ、当初計画よりもふえたが、農村の受益者については負担額がまあほとんどふえない、こういうことのようでございましたが、それで大体大分苦労されたようですが、当初の計画よりも水田が若干ふえた、こういうことのようでございますが、これは開田がどのような形でふえたのでしょうか、それとその従来の休閑のものと、それから畑地を開田をしたもの、山林の開田のもの、こういうように分かれておったようですが、一体水田の開田のふえた分はどういうところがふえたのでしょうか。
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伊東正義#17
○政府委員(伊東正義君) 従来の実施計画では開田は二百七十町ばかりの計画でございます。これが二千五百六十九町というふうにふえております。二千五百七十町ばかりでございます。これは実はこの計画を変更いたします場合に土地改良区、県等を通じまして実は農民の希望をいろいろ聞いたのでございます。その場合に従来よりも今申し上げましたようにふえたのでございますが、そのうちで畑からのいわゆる地目変換は約千九百九十でございますから、約二千が畑からの地目変換で未墾地よりの純粋の開田は約五百七十町というような内訳になります。
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北村暢#18
○北村暢君 そうしますと、当初の畑地灌漑という考え方のものが約二千町歩水田になったというこういうことのようですが、これは農民の希望ということのようですが、これは聞くところによるというと、当初の計画ではこの畑地灌漑によって果樹地帯を作るとかいうような計画もあるということを聞いておったのですが、この農民の希望ということで開田を多くしたということは、この愛知用水の当初の目的というもの、これと非常に変わっているのじゃないか、要するに愛知用水が当初始まったときにはやはり食糧増産政策であったから、どちらかといえば水田開田するというのが農民の希望であったんじゃないかと思うのです。従って、まあ完成間際になって参りますというと、いわゆる農政の曲がりかどということで開田ということはかえって好ましくない。畑地灌漑ということの方がやはり力を入れていくべきでないか、こういうふうな考え方が出てきておったはずです。それにもかかわらず水田を予定よりも増加しなければならない、こういうことはちょっと理解できないのでありますが、これが今後のこの種の公団の農地開発というものとも関連して、大へんこれは重要な問題じゃないかと思うのです。それに対して、単に農民の希望によって計画が変更されたということではちょっと理解できないようなんですが、やはり農民は畑地灌漑というよりも水田というものをやはり魅力といいますか、そういうものを持っているということを表現しているんじゃないかと思う。そういう点からいって、これはどういうふうにお感じになっているか、その点一つお伺いしておきたいと思います。
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藤野繁雄#19
○委員長(藤野繁君) 北村さん、愛知用水の伊藤理事が見えましたから。
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伊東正義#20
○政府委員(伊東正義君) 今御指摘の点でございますが、確かに開田が二千二、三百町ふえておるのは事実でございます。それから畑灌の中では実は樹園地関係で、あそこはおもにミカンでございますが、樹園地関係は当初の二千七百が四千五百というふうにふえております。一般の畑灌が普通畑が一万三千が七千になるというような実は減り方をしているわけでございます。ただ総計いたしますと、先ほどのまあ三千町という現状がございますので、それも畑地がだいぶこの計画の中から落ちたということもあろうかと思いますが、先生の御指摘のような開田の増があることは確かでございます。私どもも先生のおっしゃる通り、実はなるべくこの地帯では開田でなくて樹園地の増加とか、そういうものに持っていきたかったことは、そういうつもりであったのでございますが、実は農民の要望はここに二千五百六十九と申しましたが、実はもっと開田してほしいという要望がございましたことは確かでございます。私どもの方といたしましては、先生のおっしゃいますように、今後の問題もあり、水の量の関係にすぐ響いて参ります問題でございますので、なるべく開田を少なくするようにと押えましても、実はこういう数字になりましたことは現実の姿でございます。私どもとしては今後の運営の姿としては、これは開田となりましても最近の田畑輪換というようなことが非常にまた営農の形として奨励されて参っておりますので、これがまたずっと長く開田のままでいくというふうに私考えませんが、なるべく水の量、今後の運営の形としてはこれでずっと十年、十五年いくのだということじゃなくて、やはり今後営農指導をやりまして畑灌といいますか、そちらの方へもっと重点的に持っていきたいと思います。ただ計画を従来より進めて参りました関係上、この段階で全部開田はいかぬといって押えてしまうことも、計画達成上無理がございましたので、ある程度要望よりは減らしたのでございますが、現実は今のような姿になりましたが、この将来の営農の形としましては、私どもはなるべくもうかる農業といいますか、そういうふうに持っていくために、田畑輪換とか、そういうふうにこれも指導していったらいいのじゃないかというように、今後の問題として考えております。
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北村暢#21
○北村暢君 この問題は今後の、今審議している基本法との関連においても、私は重要な問題である。当初の約十倍になんなんとする開田が行なわれた、このことは、やはり非常に大きく水田に農民の魅力というものがある。これはそういうことが現われている実例じゃないか、このように考えるのです。そうでありますから、なかなかこれはやはり農林事務当局が当初考えたようなことが、なかなか農民にはすなおに受け取れない。現在の農業のあり方そのものが、なかなかまだこの近代的な、しかも世紀の大事業が行なわれて、営農の計画がそのように大きく変更を見なければならない部面が出たということは、これは今後の豊川の問題なり何なりについて、これはやはり私は非常に考えさせられる点があるのではないか。従って今後の計画においても相当やはり地元の農民の意思というものを十分反映した中でこれらの計画がなされるべきでなかったか、このような感じがいたします。従って、この点については、私は、一つ今後の問題として十分考えてもらわなければならない問題じゃないか、このように思います。
 それから次にお伺いいたしたいのは、従来の国営事業との比較において、ダム並びに水路の管理、あるいはポンプ・アップの電気代等の管理費の負担でありますが、これは年間十アール当たり六百円ないし六百八十円、こういうことのようでございますが、これは従来の国営事業と比較してどういうことになっているのでしょうか。この点を伺っておきたい。
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伊東正義#22
○政府委員(伊東正義君) 従来の国営事業でやっておりますのは、県営、団体営まで実は入れませんで管理費を出しているのがございます。百円ないし二百円というのがかなりございます、新しいものにつきましては。これは国営のダム、それから水路の管理費でございますが、県営、団体営は入れておりません。それに比較いたしまして、愛知用水の場合でございますが、おそらく二百五十円くらいになるんじゃなかろうか、国営だけで言いますと、そういうふうにみております。これに対しましては、私の方も補助金等も考えておりますが、全部、団体営まで入れますと、先生のおっしゃいますような管理の費用になるんじゃないか。普通よりも若干は高いくらいのところに国営地区としてはなるかもしれません。
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北村暢#23
○北村暢君 昨日あたりの新聞によると、この愛知用水は、確かに水がない所に水が来たのでありますから、その効果は十分知りつつも、今申した管理費の負担あるいは賦課金、こういうものの関係からして、水はほしいが辞退しなければならない、こういう者が相当出てくるんじゃないか。七、八千出てくるんじゃないかということが新聞で伝えられているのですが、一体、計画当初の受益者というものが、予定しておった農家というものが辞退するというようなことは、今後大体起こらない見通しなんでしょうか。
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伊東正義#24
○政府委員(伊東正義君) 今先生の御質問の点でございますが、面積で三万三千が三万ということになったわけでございますが、これは先ほど申し上げましたいろいろな理由があったわけでございます。で、今後の問題でございますが、私どもの方といたしましては、これは農民の反当負担の問題にも大きな影響をするわけでございます。受益面積からはずれるということは、残った人につきまして大きな負担の問題にもなりますし、また水の配分の問題とも非常な関係を持って参ります。これはよく話し合いをしまして、これは県が中心になってやってもらいたいと思っておりますが、今後の営農の問題等を話し合いまして、そう大きな変動が起きませんようにという指導をして参りたい。三万三千が三万になりましたことで、かなり変化がございましたので、これ以上、あまり大きな変化がないようにという実は指導をいたしたいというふうに思っております。
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北村暢#25
○北村暢君 その点、当初の計画より三千ばかり減るということですが、逆に水の分は先ほど説明がありましたように、当初一億一千万トン、これが約三千万トンくらいふえる、これは水田開田が多くなった結果だ、こういうことのようですから、水の方はふえる、受益者の負担する面積は減る、こういうことでは、当初の計画からして受益者負担が変わらない。農家の負担分が変わらない。これはどこかにしわ寄せになっているのか、どういう計算でうまくいくのかしれませんが、これはちょっと常識的に考えると、水はふえるし、受益面積が減るということになると、どうしても計算が合わなくなってくるじゃないかと思うのです。ところが受益者の負担は同じだ。先ほど説明ありましたように、県の負担がふえるというようなこともあると思うのですが、そうすると、やはりこの愛知用水の世紀の大工事が、やはり非常にどこかに無理をかけているのじゃないか。こういうような感じがするわけです。そういう無理がいって当初計画からはずれたようなところは、やはり国でこれを見るべきじゃないかというような感じがしますがね。これについてそこら辺の点の説明をもう少しわかるようにしていただきたいと思います。
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伊東正義#26
○政府委員(伊東正義君) 今御質問の点でございますが、面積が減って水の量がふえたのだから負担は多くなっているのじゃないかというお話でございますが、単純に計算しますと、その通りなんでございます。それで、私どもとしましては、当初反当総償還額四万三千円ということでやりましたので、これは事業費が九十億ふえましても、四万三千円といいますのはかなりな負担になりますことはたしかでございますので、これはふやしたくないということで、先ほど申し上げましたように、県でかなりの特別負担というような形をしてもらっております。それから国も、実は従来建設利息等につきましては、一応国は持たぬような役所間の覚書でやっておりましたものを、国が建設利息を持ちますとか、あるいは果樹園につきまして国は補助はしないという形をとっておりましたものを、果樹園につきましても国は二割の補助をするというようなことで、国も従来負担しなくてよかったものにつきまして負担をするというような形になりまして、先ほど申し上げましたように、百三十五億が百八十六億ぐらいな数字になっておるわけでございます。それから県でございますが、県は、これは十数億になろうかと思いますが、これも特別負担をいたしまして、従来果樹園について負担をしておりませんものを、県が五割負担する、あるいは開田、開畑につきまして、これは従来は国と農民だけでございましたものを、県も六分の一持ちますというようなことをやりまして、従来負担しないということになっておりましたものを国、県で負担するというようなことをいたしまして、先ほど申し上げましたような四万三千円ベースにしていこうというふうな操作をしたわけでございます。
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藤野繁雄#27
○委員長(藤野繁雄君) 浜口総裁がただいま見えました。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
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藤野繁雄#28
○委員長(藤野繁雄君) 速記を始めて。
 暫時休憩いたします。
   午前十一時十一分休憩
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   午前十一時三十八分開会
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藤野繁雄#29
○委員長(藤野繁雄君) 委員会を再会いたします。
 休憩前に引き続き、愛知用水公団法の一部を改正する法律案に対する質疑を行ないます。
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