運輸、農林水産、商工、物価等対策特別委員会連合審査会
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会
会議録情報#0
昭和四十一年三月一日(火曜日)
午前十一時五分開会
—————————————
委員氏名
運輸委員
委員長 江藤 智君
理事 岡本 悟君
理 事 金丸 冨夫君
理 事 岡 三郎君
理 事 吉田忠三郎君
木村 睦男君
谷口 慶吉君
天坊 裕彦君
中津井 真君
平島 敏夫君
前田佳都男君
松平 勇雄君
吉武 恵市君
相澤 重明君
大倉 精一君
木村美智男君
瀬谷 英行君
浅井 亨君
中村 正雄君
岩間 正男君
農林水産委員
委員長 山崎 斉君
理 事 野知 浩之君
理 事 和田 鶴一君
理 事 武内 五郎君
理 事 渡辺 勘吉君
理 事 宮崎 正義君
青田源太郎君
梶原 茂嘉君
小林 篤一君
櫻井 志郎君
園田 清充君
田村 賢作君
高橋雄之助君
任田 新治君
仲原 善一君
温水 三郎君
森部 隆輔君
八木 一郎君
大河原一次君
川村 清一君
鶴園 哲夫君
中村 波男君
森中 守義君
矢山 有作君
北條 雋八君
商工委員
委員長 村上 春藏君
理 事 赤間 文三君
理 事 豊田 雅孝君
理 事 柳田桃太郎君
理 事 近藤 信一君
井川 伊平君
大谷藤之助君
岸田 幸雄君
剱木 亨弘君
近藤英一郎君
宮崎 正雄君
吉武 恵市君
大矢 正君
小柳 勇君
椿 繁夫君
永岡 光治君
藤田 進君
鈴木 一弘君
矢追 秀彦君
向井 長年君
物価対策特別委員
委員長 吉江 勝保君
理 事 金丸 冨夫君
理 事 岸田 幸雄君
理 事 野上 元君
理 事 田代富士男君
内田 俊明君
大竹平八郎君
木村 陸男君
塩見 俊二君
高橋 衛君
豊田 雅孝君
温水 三郎君
森 八三一君
加藤シヅエ君
木村美智男君
北村 暢君
松永 忠二君
山本伊三郎君
辻 武寿君
中沢伊登子君
—————————————
出席者は左のとおり。
運輸委員
委員長 江藤 智君
理 事
岡本 悟君
金丸 冨夫君
岡 三郎君
吉田忠三郎君
委 員
木村 睦男君
谷口 慶吉君
天坊 裕彦君
中津井 真君
平島 敏夫君
前田佳都男君
松平 勇雄君
吉武 恵市君
大倉 精一君
木村美智男君
瀬谷 英行君
浅井 亨君
中村 正雄君
岩間 正男君
農林水産委員
委員長 山崎 斉君
理 事
野知 浩之君
和田 鶴一君
渡辺 勘吉君
宮崎 正義君
委 員
青田源太郎君
櫻井 志郎君
田村 賢作君
高橋雄之助君
温水 三郎君
森部 隆輔君
大河原一次君
川村 清一君
鶴園 哲夫君
中村 波男君
北條 雋八君
商工委員
委員長 村上 春藏君
理 事
豊田 雅孝君
柳田桃太郎君
近藤 信一君
委 員
井川 伊平君
大谷藤之助君
岸田 幸雄君
大矢 正君
小柳 勇君
椿 繁夫君
永岡 光治君
藤田 進君
鈴木 一弘君
物価等対策特別委員
委員長 吉江 勝保君
理 事
野上 元君
田代富士男君
委 員
塩見 俊二君
高橋 衛君
加藤シヅエ君
松永 忠二君
山本伊三郎君
辻 武寿君
中沢伊登子君
国務大臣
大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
文 部 大 臣 中村 梅吉君
農 林 大 臣 坂田 英一君
通商産業大臣 三木 武夫君
運 輸 大 臣 中村 寅太君
建 設 大 臣 瀬戸山三男君
国 務 大 臣 藤山愛一郎君
政府委員
経済企画庁調整
局長 宮沢 鉄蔵君
経済企画庁国民
生活局長 中西 一郎君
経済企画庁総合
計画局長 向坂 正男君
大蔵省主計局次
長 武藤謙二郎君
文部省大学学術
局長 杉江 清君
農林大臣官房長 大口 駿一君
農林省農林経済
局長 森本 修君
食糧庁長官 武田 誠三君
通商産業政務次
官 堀本 宜実君
通商産業省鉱山
局長 大慈彌嘉久君
運輸大臣官房長 深草 克巳君
運輸省鉄道監督
局長 堀 武夫君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長 原山 亮三君
建設省道路局長 尾之内由紀夫君
事務局側
常任委員会専門
員 坂入長太郎君
常任委員会専門
員 宮出 秀雄君
常任委員会専門
員 小田橋貞壽君
常任委員会専門
員 吉田善次郎君
説明員
農林省農林経済
局参事官 岩下 龍一君
通商産業省企業
局産業立地部長 中川理一郎君
日本国有鉄道副
総裁 磯崎 叡君
日本国有鉄道常
務理事 遠藤 鉄二君
日本国有鉄道常
務理事 今村 義夫君
—————————————
本日の会議に付した案件
○国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
—————————————
〔運輸委員長江藤智君委員長席に着く〕
この発言だけを見る →午前十一時五分開会
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委員氏名
運輸委員
委員長 江藤 智君
理事 岡本 悟君
理 事 金丸 冨夫君
理 事 岡 三郎君
理 事 吉田忠三郎君
木村 睦男君
谷口 慶吉君
天坊 裕彦君
中津井 真君
平島 敏夫君
前田佳都男君
松平 勇雄君
吉武 恵市君
相澤 重明君
大倉 精一君
木村美智男君
瀬谷 英行君
浅井 亨君
中村 正雄君
岩間 正男君
農林水産委員
委員長 山崎 斉君
理 事 野知 浩之君
理 事 和田 鶴一君
理 事 武内 五郎君
理 事 渡辺 勘吉君
理 事 宮崎 正義君
青田源太郎君
梶原 茂嘉君
小林 篤一君
櫻井 志郎君
園田 清充君
田村 賢作君
高橋雄之助君
任田 新治君
仲原 善一君
温水 三郎君
森部 隆輔君
八木 一郎君
大河原一次君
川村 清一君
鶴園 哲夫君
中村 波男君
森中 守義君
矢山 有作君
北條 雋八君
商工委員
委員長 村上 春藏君
理 事 赤間 文三君
理 事 豊田 雅孝君
理 事 柳田桃太郎君
理 事 近藤 信一君
井川 伊平君
大谷藤之助君
岸田 幸雄君
剱木 亨弘君
近藤英一郎君
宮崎 正雄君
吉武 恵市君
大矢 正君
小柳 勇君
椿 繁夫君
永岡 光治君
藤田 進君
鈴木 一弘君
矢追 秀彦君
向井 長年君
物価対策特別委員
委員長 吉江 勝保君
理 事 金丸 冨夫君
理 事 岸田 幸雄君
理 事 野上 元君
理 事 田代富士男君
内田 俊明君
大竹平八郎君
木村 陸男君
塩見 俊二君
高橋 衛君
豊田 雅孝君
温水 三郎君
森 八三一君
加藤シヅエ君
木村美智男君
北村 暢君
松永 忠二君
山本伊三郎君
辻 武寿君
中沢伊登子君
—————————————
出席者は左のとおり。
運輸委員
委員長 江藤 智君
理 事
岡本 悟君
金丸 冨夫君
岡 三郎君
吉田忠三郎君
委 員
木村 睦男君
谷口 慶吉君
天坊 裕彦君
中津井 真君
平島 敏夫君
前田佳都男君
松平 勇雄君
吉武 恵市君
大倉 精一君
木村美智男君
瀬谷 英行君
浅井 亨君
中村 正雄君
岩間 正男君
農林水産委員
委員長 山崎 斉君
理 事
野知 浩之君
和田 鶴一君
渡辺 勘吉君
宮崎 正義君
委 員
青田源太郎君
櫻井 志郎君
田村 賢作君
高橋雄之助君
温水 三郎君
森部 隆輔君
大河原一次君
川村 清一君
鶴園 哲夫君
中村 波男君
北條 雋八君
商工委員
委員長 村上 春藏君
理 事
豊田 雅孝君
柳田桃太郎君
近藤 信一君
委 員
井川 伊平君
大谷藤之助君
岸田 幸雄君
大矢 正君
小柳 勇君
椿 繁夫君
永岡 光治君
藤田 進君
鈴木 一弘君
物価等対策特別委員
委員長 吉江 勝保君
理 事
野上 元君
田代富士男君
委 員
塩見 俊二君
高橋 衛君
加藤シヅエ君
松永 忠二君
山本伊三郎君
辻 武寿君
中沢伊登子君
国務大臣
大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
文 部 大 臣 中村 梅吉君
農 林 大 臣 坂田 英一君
通商産業大臣 三木 武夫君
運 輸 大 臣 中村 寅太君
建 設 大 臣 瀬戸山三男君
国 務 大 臣 藤山愛一郎君
政府委員
経済企画庁調整
局長 宮沢 鉄蔵君
経済企画庁国民
生活局長 中西 一郎君
経済企画庁総合
計画局長 向坂 正男君
大蔵省主計局次
長 武藤謙二郎君
文部省大学学術
局長 杉江 清君
農林大臣官房長 大口 駿一君
農林省農林経済
局長 森本 修君
食糧庁長官 武田 誠三君
通商産業政務次
官 堀本 宜実君
通商産業省鉱山
局長 大慈彌嘉久君
運輸大臣官房長 深草 克巳君
運輸省鉄道監督
局長 堀 武夫君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長 原山 亮三君
建設省道路局長 尾之内由紀夫君
事務局側
常任委員会専門
員 坂入長太郎君
常任委員会専門
員 宮出 秀雄君
常任委員会専門
員 小田橋貞壽君
常任委員会専門
員 吉田善次郎君
説明員
農林省農林経済
局参事官 岩下 龍一君
通商産業省企業
局産業立地部長 中川理一郎君
日本国有鉄道副
総裁 磯崎 叡君
日本国有鉄道常
務理事 遠藤 鉄二君
日本国有鉄道常
務理事 今村 義夫君
—————————————
本日の会議に付した案件
○国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
—————————————
〔運輸委員長江藤智君委員長席に着く〕
江
江藤智#1
○委員長(江藤智君) ただいまから運輸・農林水産・商工・物価等対策特別委員会連合審査会を開会いたします。
先例によりまして、私が連合審査会の委員長の職をつとめます。連合審査会の各委員長及び理事打合会におきまして協議の結果、本連合審査会は午後五時を目途として終了することを申し合わせました。つきましては、各委員の御協力をお願い申し上げます。
国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案につきましては、すでに本会議において趣旨説明を聴取し、また運輸委員会におきましても提案理由の説明を聴取いたしておりますので、直ちに質疑に入ります。
質疑のおありの方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →先例によりまして、私が連合審査会の委員長の職をつとめます。連合審査会の各委員長及び理事打合会におきまして協議の結果、本連合審査会は午後五時を目途として終了することを申し合わせました。つきましては、各委員の御協力をお願い申し上げます。
国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案につきましては、すでに本会議において趣旨説明を聴取し、また運輸委員会におきましても提案理由の説明を聴取いたしておりますので、直ちに質疑に入ります。
質疑のおありの方は順次御発言願います。
野
野上元#2
○野上元君 私は、本連合審査会におきまして、国鉄運賃の問題について、政府並びに国鉄当局に質問を申し上げたいと思いますが、御承知のように、今日物価の問題が社会的な最大の問題としてやかましく言われておるのであります。また、この国鉄の運賃の値上げも当然物価の一部であるということになりますれば、非常に重要な問題であることは言うまでもないのであります。したがいまして、私は、政府の物価対策との間にどのような関係があるかという点をただしたいために、特に総理の出席を求め、かつ大蔵大臣の出席を求めたのでありまするけれども、本日総理並びに大蔵大臣が出席されておらない理由をひとつどなたか御答弁願いたいと思います。(「それは委員長から言わなければ」と呼ぶ者あり)
この発言だけを見る →江
江藤智#3
○委員長(江藤智君) お答えいたします。総理の出席につきましては、鋭意折衝中でございますが、まだ出席の明確な返事を受けておりません。
大蔵大臣は、衆議院の大蔵委員会との関係で、ただいま折衝中でございますから、後刻出席の予定でございます。
この発言だけを見る →大蔵大臣は、衆議院の大蔵委員会との関係で、ただいま折衝中でございますから、後刻出席の予定でございます。
野
野上元#4
○野上元君 非常に私は残念に思います。で、物価の問題は、執拗に申し上げますが、今日国民の最大の関心事でありまするから、総理の口から佐藤内閣の物価対策について明言を聞きたいのは、私だけではなくして、国民の全般の要望だと思うのです。それにもかかわらず、総理がこの委員会に出席されないのは、非常に残念に思いまするけれども、しかし、先ほどの委員長の報告にもありましたように、時間が制限されておるということでありますので、総理の出席をいたずらに待っておるというわけにまいりません。したがいまして、総理にかわりまして、幸いにして藤山経済企画庁長官が出席されておりまするから、藤山長官から政府を代表してひとつ御答弁を願いたいと思うのであります。
今日物価が非常に高騰をいたしております。これは、今日の段階においては国民所得の上昇を上回るような勢いで物価の上昇を見ておるわけでありますが、こういう状態はなぜ起きたのかというその、原因がはっきりしないと、対策は打ち出しにくいと思うのでありまするが、政府は、今日の物価が異常な高騰を示しておる原因は一体どこにあるか、その点をひとつ明らかにしてほしいと思います。
この発言だけを見る →今日物価が非常に高騰をいたしております。これは、今日の段階においては国民所得の上昇を上回るような勢いで物価の上昇を見ておるわけでありますが、こういう状態はなぜ起きたのかというその、原因がはっきりしないと、対策は打ち出しにくいと思うのでありまするが、政府は、今日の物価が異常な高騰を示しておる原因は一体どこにあるか、その点をひとつ明らかにしてほしいと思います。
藤
藤山愛一郎#5
○国務大臣(藤山愛一郎君) 御承知のように、今日物価が著しく高騰しておりますことは、単純な物の需給関係だけではございません。むろん物の需給関係もないとは申し上げかねるわけですが、たとえば牛肉であるとか、豚肉であるとかいうようなものが、ある場合に非常に需給上円滑にいってない、そういうときは緊急輸入その他で補いますし、したがって、そういう面が全然ないとは申し上げかねますけれども、大きな要因だとは思いません。要するに、私どもは、今日高度に経済が成長した中におきまして、その成長が同じようなテンポでもって大きな企業あるいは中小企業、農業というようなものの間に行なわれないで格差が出てきたと、したがって生産性の向上、合理化というようなものが立ちおくれていた企業が相当ある、あるいは業種が。そういうことから見て、原因が一つ起こっている。また、流通過程におきましても、輸送の問題——これは鉄道ばかりではございません。道路その他の設備が、私どもから申せば、高度に成長したものに対応するだけの準備が十分になってない、そういうところに物価高騰の主たる原因がある、こう考えております。
この発言だけを見る →野
野上元#6
○野上元君 ただいま長官から原因についてのお話がありましたが、それを要約して言えば、きわめて生産性の低い中小企業あるいは農業あるいはサービス部門等々をかかえながら経済が高度に成長した、そのひずみが今日の状態になってきた、こういうふうに言われたと思います。そこで、池田内閣時代の所得倍増論に帰るわけでありまするが、当時池田さんは、今日確かに日本の経済は二重構造である、だからこそ高度経済成長を遂げなきゃならぬのだ、高度経済成長を遂げながら、その中で二重構造を改善していくんだ、逆に言えば、二重構造を改善する道は経済を高度に成長させる以外にはないんだ、こういうふうに言われた。ところが実際は、今日の状態を生み出したのでございますが、長官はこの所得倍増計画を廃棄された、中期経済計画も廃棄されたんでありまするから、池田さんが唱えた高度成長の任務というもの、目的というものは明らかに政府の意図に反した方向に発展した、したがって、藤山長官としては、あるいは佐藤内閣としては、この所得倍増計画は明らかに失敗だったと考えておられるのか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#7
○国務大臣(藤山愛一郎君) 所得倍増計画自身については、全部が必ずしも失敗であったとは私考えておりません。日本の経済を高度に伸ばしていくということが、戦後の日本経済を発展させる上において非常に不可欠の要件であったことは、これは申すまでもないのでありまするけれども、その意味において半分の成果はあったと思います。ただ、その高度成長の際において、いま御指摘もありましたような、中小企業であるとか、農業であるとか、そういうものの合理化、あるいはサービス業の合理化というものがおくれたというところにあるわけでありまして、同時に、たとえば輸送関係におきましても、御承知のとおり、所得倍増計画の出発点は十三兆六千億、そして十年後に二十七兆二千億という発展を遂げるということでありました。今日ほぼ名目的にはそれが達成しております。その当時の、たとえば十三兆六千億という国民総生産があったときに対応して、道路だとか輸送が十分にそれにマッチするだけの拡大がされておるかというと、私は必ずしも拡大されてないところに輸送上のやはり困難があった、また中小企業においても同じことが言えると思います。ですから、そういう意味におきまして、われわれも過去の高度成長経済政策というものに対してあった経路について反省し、今後経済目的を達成するためにそういうことの再び起こらないように今後はやってまいらなければならぬという反省を持っております。
この発言だけを見る →野
野上元#8
○野上元君 政府がこの問題について答弁されるときには、非常に回りくどい、歯に衣を着せたような言い方をするわけです。しかしながら、藤山長官御承知のとおりでありまして、中期経済計画を破棄された。これは明らかに所得倍増計画の影響であったわけです。しかし、これを破棄されて、新しい角度から長官を中心に長期経済計画を立てようとされておるわけです。ということになれば、その点をはっきりと私は明言して、出直すのだと言ったほうが正しいのではないでしょうか。そういうふうに言わないから、国民がなかなか納得しないのだと思うのです。あやまったのは改めればいいじゃないですか。あやまったやつを改めないのが最も悪い態度だと私は思うのです。現実にそれを改めようとしておるのにもかかわらず、口では必ずしもそうではない。そういう点が非常に私は残念に思うのですが、もっと率直に御意見を聞かしてもらいたいのです。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#9
○国務大臣(藤山愛一郎君) いま申し上げましたように、私といたしましても、高度成長でもってこういう状態が現出されたことについて反省をしておると申し上げたのですが、したがって、その反省の上に立ちまして、将来の、いまお話しのように中期経済計画、これはある意味から言えば、高度成長、所得倍増政策の手直しだと思います。しかし、そのこと自体も今日適当でないので、それをやめまして、そして新しいものをつくる場合には、その反省の上に立ってやってまいらなければならぬと、こういうふうに考えておるのでございまして、その点ははっきりしておるのじゃないか、こう思っておるわけであります。
この発言だけを見る →野
野上元#10
○野上元君 所得倍増計画がスタートしたときには、御承知のように、昭和三十六年を起点として、昭和四十五年に国民総生産力を倍にする、こういうことになっておったわけです。それで、逆算して、年間平均成長率を七・二%に求めた。ところが、実際にはそれをはるかにオーバーするような成長が行なわれた。ところが、今度の手直しをされるという、長官を中心にしてつくられておる長期経済計画を見ても、やはり年間七%ないし八%の成長率を目標にしておる。そうしますと、所得倍増計画と一体どこが違うのですか。その目標が大き過ぎるがためにあのような状態になるのじゃないでしょうか、その点はどうなんですか。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#11
○国務大臣(藤山愛一郎君) わが国の経済が成長する場合に、私はやはり、日本の経済というものはまだ若いのですから、外国の経済が四%、五%成長するよりも、成長は高くあってしかるべきだと思います。問題は、高いときに同じようなテンポでもって——片方が伸びたと、大きな企業が非常に伸びたにかかわらず、中小企業なり農業がそれに伴っていかないような伸び方をするところに問題があるので、伸びること自体は、もし均衡ある伸び方をしていけば、私は、ある程度日本の経済の現状から見まして、あるいは国民の生産意欲なり、あるいは発展力から見まして、外国よりも若干高くたっても、それはかまわない。ただ、今度われわれが考えてまいらなければならぬことは、いま申し上げたような点について大きな意味を——基礎産業というようなものが伸びていくと同じように、中小企業が伸びていく、あるいは農業の生産性が上がっていくというところに重点が置かれなければならぬと思う。したがって、たとえば民間設備投資の場合におきましても、私は金額からいえば、まあ四十年度は、非常に、四兆五千億くらいに下がりました。来年は四兆五千五百億と見ておりますが、かりにこれが千億、二千億ふえる場合でも、それができるだけ、いわゆる大きな企業のシェア競争にならないで、できるだけ中小企業の合理化のほうに金が振り向けられていくということであれば、私は、七%、八%の成長でも、日本の経済というものはこうした今日のような現状におちいっていかないと、こう思うのです。要は、そういう意味において政府も考えてまいらなければならぬし、企業家方面も、いたずらにシェア競争をして、そうして設備の拡大だけをはかっていくということを自省されることが必要だ。政府もそういう意味において今後指導をやっていかなければならぬことは、むろん当然のことでございます。
この発言だけを見る →野
野上元#12
○野上元君 いま藤山さんが言われたことは、これはもう当然のことだと思います。それは過去の経験から徴して見て、実証的にはそれは証明できると思う。問題は、口で言うことをやるかどうかという問題だと思う。私はそこに問題があると思うのですが、われわれの経験則から見て、成長を求める場合には必ずそこに秩序の混乱が起きると思う。そうして、成長が大きくなればなるほどその混乱は大きい、そうして格差が増大していく、これがいままでの経験則じゃないでしょうか。だからこそ政府は、それの存在価値がある。それを是正するための存在価値があると思う。ところが、今日まであなた方がやられてきたことは、ますます各種の所得の格差が増大しているじゃないですか。産業別についてもしかり、あるいは地域別についてもしかり、あるいは階層別についてもしかりであります。これでは政府の存在価値がないじゃないですか。政府は一体何をやっているかとわれわれとしては言いたくなる。四十一年度の予算で、おそらくあなた方は、中小企業の手当てをした、あるいは農業の手当てをした、あるいはサービス部門に対する手当をしたと、こう言われるでありましょうけれども、しかし、大企業に対する手当てから見れば、ほんの小さなものです。したがって、今後、こういう政策を続行していけば、ますます私は所得の格差が増大していくものと考える。これまた過去の経験から見て明らかだ、実証的に証明できると私は思うのでありますが、どういう気持ちで均衡ある成長を試みようとされておるのか、その点をひとつ明らかにしていただきたい。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#13
○国務大臣(藤山愛一郎君) ただいまお話しのような点につきまして、われわれは、過去の経済発展、発達の状況から見て、戒心をしていかなければならぬ。
そこで、自由主義経済の中におきまして、どうしてそういうふうな民間の指導をしていくかということは、これは相当大きな問題でございます。しかし、政府としても、大きな企業を経営していらっしゃる方々と接触して、そうしていたずらにシェア競争に走るとか、たとえば、過去において、石油コンビナートをつくろうといえば、みな競ってやるというようなことで、今日では過剰設備ができた、あるいは設備があってもそれが十分に稼働していないという現象が起こっているわけですが、そういう点はおそらく民間の経済界のどなたも反省しておられることだと思います。それと同時に、政府としては、そういう現象が今後起こらないように、適当な指導をしてまいらなければならぬと私は思うのです。
また、御承知のように、今日まで景気対策としては、金融面における操作だけが今日までの景気対策のおもなるやり方でございます。どうもロンドンの「エコノミスト」をよく例にお引きになりますが、「エコノミスト」が、過去において日本の景気調整を金融一本でやったということについて指摘しておりまして、むしろその効果が大きかったということを言っている。しかし、やはり今後の経済というのは、財政と金融とが相関関係を持って景気を指導し、あるいは押えていくという形でなければならぬと思います。今日、公債を発行し、政府の財政を膨張させましたけれども、民間の意欲が非常に出てまいりますれば、これはある程度政府自身も財政を縮小していくという方向も考えていかなければならぬのでありまして、金融と財政の上から見て、政府がそういうように指導をすべき方向をとっていく、そうして、同時に民間の人たちと接触して、その乱に流れないようにしていかなければならない、こう私は考えております。
この発言だけを見る →そこで、自由主義経済の中におきまして、どうしてそういうふうな民間の指導をしていくかということは、これは相当大きな問題でございます。しかし、政府としても、大きな企業を経営していらっしゃる方々と接触して、そうしていたずらにシェア競争に走るとか、たとえば、過去において、石油コンビナートをつくろうといえば、みな競ってやるというようなことで、今日では過剰設備ができた、あるいは設備があってもそれが十分に稼働していないという現象が起こっているわけですが、そういう点はおそらく民間の経済界のどなたも反省しておられることだと思います。それと同時に、政府としては、そういう現象が今後起こらないように、適当な指導をしてまいらなければならぬと私は思うのです。
また、御承知のように、今日まで景気対策としては、金融面における操作だけが今日までの景気対策のおもなるやり方でございます。どうもロンドンの「エコノミスト」をよく例にお引きになりますが、「エコノミスト」が、過去において日本の景気調整を金融一本でやったということについて指摘しておりまして、むしろその効果が大きかったということを言っている。しかし、やはり今後の経済というのは、財政と金融とが相関関係を持って景気を指導し、あるいは押えていくという形でなければならぬと思います。今日、公債を発行し、政府の財政を膨張させましたけれども、民間の意欲が非常に出てまいりますれば、これはある程度政府自身も財政を縮小していくという方向も考えていかなければならぬのでありまして、金融と財政の上から見て、政府がそういうように指導をすべき方向をとっていく、そうして、同時に民間の人たちと接触して、その乱に流れないようにしていかなければならない、こう私は考えております。
野
野上元#14
○野上元君 長官の言われることは、私も理解できます。そのこと自体は理解できるのですが、実際にしかしやっておられる現状を見てみますと、大企業のシェア競争についても、なかなか調整できないじゃないですか。鉄鋼にしてもしかり、繊維にしてもしかり、あらゆる大企業においてシェア競争の調整というのは非常にむずかしい。結局、放任されてしまう。そういう状態になっています。また、金融機関の状態を見ても、今日の金融機関は金融の機能を発揮していないのじゃないですか。大企業と密着して系列化してしまっている。金融と産業がワンセットになって、運命共同体になっている。したがって、産業が非常に非能率で悪くとも、一たびこれに金融をしたら運命をともにする、倒してはならないということで、あらゆる犠牲を払ってこれに投入していく、こういう金融機関のあり方を見ておりますと、いま長官が言われたようなことは、理屈としてはわかるのですが、現実の問題として非常に私は困難があるのじゃないかということを指摘しておくことだけにとどめたいと思います。
それから、佐藤総理はこういうふうに最近答弁されておりますが、要するに、ただいまの物価の倍増の一つの原因として賃金の平準化ということを言われております。これが無理があったのだ、したがって、将来は、利潤をあげておるところはどしどしハイ・ベースでよろしいが、しかし利潤をあげておらないところはこれは遠慮すべきである、こういうふうに答弁をされております。したがって、賃金の平準化というのは好ましくない、こういうふうに言われておる。これは非常に私は重要な問題だと思うのですね。そもそも、政府の存在価値は、すべての所得の公平分配にあると思うのです。社会構成の考え方から見て、初めて政府の存在価値がある。ところが、その政府の首班が、でこぼこでよろしいのだ、それが当然なんだ、こういうふうに考える、こういうことになってまいりますと、将来、大企業の賃金は非常に上がるが、またまた中小企業や農業やサービス部門は賃金の格差が開いていく。しかし、それは当然なんだ、こういうふうな言い方をされておるのですが、非常に重要な問題ですから、藤山長官のこの問題についての考え方を聞いておきたいと思うのです。この思想がもしも許されるとするならば、かつて池田さんが言った有名なことばがあります。貧乏人は麦を食え、金持ちは米を食えばいいじゃないか、こういう思想と何ら変わらぬじゃないですか。その点を明らかにしてもらいたい。
この発言だけを見る →それから、佐藤総理はこういうふうに最近答弁されておりますが、要するに、ただいまの物価の倍増の一つの原因として賃金の平準化ということを言われております。これが無理があったのだ、したがって、将来は、利潤をあげておるところはどしどしハイ・ベースでよろしいが、しかし利潤をあげておらないところはこれは遠慮すべきである、こういうふうに答弁をされております。したがって、賃金の平準化というのは好ましくない、こういうふうに言われておる。これは非常に私は重要な問題だと思うのですね。そもそも、政府の存在価値は、すべての所得の公平分配にあると思うのです。社会構成の考え方から見て、初めて政府の存在価値がある。ところが、その政府の首班が、でこぼこでよろしいのだ、それが当然なんだ、こういうふうに考える、こういうことになってまいりますと、将来、大企業の賃金は非常に上がるが、またまた中小企業や農業やサービス部門は賃金の格差が開いていく。しかし、それは当然なんだ、こういうふうな言い方をされておるのですが、非常に重要な問題ですから、藤山長官のこの問題についての考え方を聞いておきたいと思うのです。この思想がもしも許されるとするならば、かつて池田さんが言った有名なことばがあります。貧乏人は麦を食え、金持ちは米を食えばいいじゃないか、こういう思想と何ら変わらぬじゃないですか。その点を明らかにしてもらいたい。
藤
藤山愛一郎#15
○国務大臣(藤山愛一郎君) 佐藤総理もそういう意味で答弁されたのだとは思いませんが、賃金が平準化していくという傾向は、経済が発展し、そうして国民生活の安定をはかっていくという上においては、起こってくる現象でございます。ただ、その場合に、中小企業等の合理化を進めて、そうして生産性を上げて、それを吸収できることに持っていかなければならぬと思います。それが十分でなければ、お話のような問題が起こってくる。また同時に、今日では日本で労働が非常に過剰というわけではございません。かなり景気がいいときには逼迫しております。したがって、その労働の流動性なり何なりを考える、あるいは中高年齢層の職場の問題等も考えて労働の条件を考えていかなければならないと思うので、そういうことによって私は吸収していくことが、経済全体をうまく運営することにもなり、国民生活の上にも非常な大きな幸福をもたらすゆえんだと思います。ただどうしても、賃金が平準化の際の場合に、生産性を上げなければ合理化できないような仕事が若干ございます。たとえば理髪業というようなものは、いくら合理化をしようと思っても、一時間に何人か急にやるわけにはいかない。その場合に、平準化した結果としては、理髪料を上げなければならないということが起こってまいります。ですから、外国におきましても経済の発展段階において二%前後、ヨーロッパでは二%より若干高い、アメリカでは一・五%くらいになっている。その程度まではしかたがないというのは、どうしても生産性を上げるあるいは合理化できない仕事がございます。ですから、その点は国民の皆さまが十分に了承していただいて、国民の働く幸福という面において、ある程度全体に合理化をできないあるいは生産性が上げられない仕事の料金の値上げというのは認めていただくだけの寛容な心持ちを持っていただきたい。それだけなら、私はやはり二、三%のところにとめ得るんじゃないかと思います。
この発言だけを見る →野
野上元#16
○野上元君 私が申し上げているのは、平準化という問題は、これは政府の当然の任務だと思うのです。これこそ社会構成の最大の問題だと思います。ところが、総理がそういうことを言われるということは、非常に大きな誤解を受けると思うのです。その点については、総理がおられないので、残念ながら質問をすることができないのですが、十分にひとつ経済企画庁長官としては肝に銘じておいていただきたいと思うのであります。
この発言だけを見る →永
永岡光治#17
○永岡光治君 関連して。ただいま野上君のほうから質問をいたしましたポイントは、総理は賃金の平準化を否定している、しかし企画庁長官は肯定しますかどうですかという端的な質問です。どちらですか。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#18
○国務大臣(藤山愛一郎君) 私は、同種という前提の立場において、平準化していくことは当然だと思います。業種が違ったり職種が違ったりしている場合には、それがすべて同じだというわけにはいかない。平準化ということはそうでないと思います。同種のような仕事が……。
この発言だけを見る →永
藤
永
永岡光治#21
○永岡光治君 明確にしていただきたいのですが、いま野上君の質問の中で明確にいたしましたように、利潤の多い企業は賃金を上げてもいいけれども、利潤の少ないあるいはないところは賃金を上げなくてもいいじゃないか、つまり賃金の平準化というものは要らないんだということに帰着するわけです。すなわち、これはもう少し端的にわかりやすいことばで言えば、総理の考え方は貧乏人は麦を食えということに通じていると思います。この考えを藤山長官は肯定するのか否定するのかということだけで、総理はこのことを肯定しているわけですね。企業の利潤の多いところは賃金を上げてもいいけれども、利潤の少ないところは賃金を上げてはならぬ、この考え方をあなたは肯定するのか、否定するのか、その一言だけでいいです。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#22
○国務大臣(藤山愛一郎君) おそらく総理は、現状のような不況下において、非常に不況でありながらもうかっている会社についてはある程度上げてもやむを得ないだろう、しかし不況下で非常に困難な経理の中ではあまり上げるわけにはいかないだろう、だからそういう意味において現状の不況下における問題をとらえて言われたので、普通の状態において平準化というものを否定されたものではないと思います。私は、いま申し上げたような意味で、総理と別に違った考え方ではございません。根本的には平準化というのは望ましいことだ、こういうふうに思っておりますが、総理もおそらくいまの時点において、いまの状況をとらえて、こういうときには、余裕のあるところは、利潤のあるところは賃金を上げても当然だけれども、賃金を上げることができないような産業は、そのためにこわれてしまうというような状態では、若干自制してもらいたい、こういう現時点におけることを言われたのだと私は思います。
この発言だけを見る →野
野上元#23
○野上元君 ただいまの思想を発展させていくと、もうかるところは企業を続けなさい、もうからないところはつぶれなさいということになる。非常に重大な問題で、かつての池田さんを再現するような状態なんです。その点はまた後ほど総理にお尋ねしたいと思います。
それから、先ほど散髪代の問題が出ましたが、これは御承知のように環境衛生カルテルによって最低の料金がきまっているわけです。したがって、最低の料金をきめているが、それ以上のものはこれは自由競争によってやれということになっている。ところが、あなた方散髪に行ってごらんなさい。必ず値上げのときには、組合の協定により値上げをいたしますとなっている。ひどいところは、その筋のお達しによりということになっている。その筋とはどこか、そういうことが許されるのか。それは明らかに法律違反じゃないでしょうか。
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藤
藤山愛一郎#24
○国務大臣(藤山愛一郎君) 理髪業の場合には、環境衛生法の立場からの取り締まりで、これは料金の最低料金をきめた一つの理由だと思います。それは、ある衛生的な一つの規格を守っていかなければ破傷風が伝染するとか、そういうような種類のことで、衛生器具をそろえる、そういうような設備をすることによって行なわれる企業というものがあるわけですから、それで最低料金というものがきめられた。それ以上は自由な競争ということになっているのが原則だと私は考えております。しかし、組合等において、往々にしてそれを話し合いによって自主的にやってまいる場合もあると思いますが、しかし原則としては、ただいま申し上げたような原則の上に立って運営されているべきはずでございます。
この発言だけを見る →野
野上元#25
○野上元君 通産大臣がおらないので、その点質問しにくいのですが、この散髪代のカルテルを認められるのは最低料金についてのみ認められる。それ以上上げる場合には、これはカルテルであってはいかぬのです。そうでしょう、自由競争で上げられるべきだ。ところが実際には、組合の協定により今度値上げになりましたと堂々と書いてある。その筋のお達しにより値上げをいたしましたと書いてある。これは明らかに違反だと思いますが、その点についてどうお考えになりますか。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#26
○国務大臣(藤山愛一郎君) 環境衛生法だけでなしに、あるいは中小企業の協同組合法によってそういうことが認められているかもしれません。私は正確にいま申し上げかねますが、あるいは厚生大臣等のほうが適当かもしれませんが、中小企業の協同組合法によって価格協定というものが相当やられていることは御承知のとおりでございますから、その法律の関係だと思います。
この発言だけを見る →野
野上元#27
○野上元君 その問題はまた後ほど質問することにいたしまして、物価上昇の理由を論ずる場合に、もうきまって言われることは、二重構造をかかえたままの高度成長にあった、だから中小企業、農業、サービス部門の値上がりがひどい、問題はそこにあるのだというふうに皆さんが言われる。また、政府の説明などを見ても、たいていそういうふうに書いてある。どうして大企業の製品について触れようとしないのか、この点を非常に疑問に思っておりますが、よく調べると政府部内でも意見が分かれている。大企業製品の価格の問題についてどうあるべきかということについて、政府の意見が分かれている。ここに問題があると思います。ある人は、今日の価格の上昇は明らかに低生産部門にあるのだ、大企業のほうに向けてくるのは誤りだ、われわれは過当な競争の中で生き抜いてきているのだ、こういうふうに言われている。そこには自由競争があるのだ、したがって、価格というものはその自由競争の中から生まれておる価格であるから、これは妥当な価格なんだ、こう言っておるのです。ところが、一方の政府の一部の人は、そうではない、今日の大企業の価格を見てみても、好況期に非常に大きな利潤を上げ、極大利潤を追求しながらいわゆる価格は下げておらぬ、生産性は著しく向上しておるけれども価格を下げておらぬ、こういうことが言われておるのです。そして、一たび不況が来ると、不況カルテルの中に逃げ込んでしまう。あるいは合理化カルテルの中に逃げ込む。そして、再びまた好況期が訪れると、極大利潤を求めるために動き出す。これが今日の大企業の姿じゃないか。したがって、当然この大企業の製品にもメスを入れるべきだ、価格にもメスを入れるべきだ、こういう意見と、二つに分かれております。だから、あなた方の説明には、いつも大企業製品の問題については出てきていない。そういうところに理由があるのじゃないか、その点はどういうふうにお考えですか。
この発言だけを見る →藤
藤山愛一郎#28
○国務大臣(藤山愛一郎君) 大企業の利潤の内容を見てみますと、御承知のとおり、原料企業が非常に大企業としては大きいわけで、同時に最近ではいわゆる電気製品等の直接消費的な物資も大企業になってまいります。そこで、われわれ見ておりまして、耐久消費財につきましては主として大企がやっておられるのですが、わりあいに正当な競争が行なわれて、相当技術革新によって値段が下げられてきております。ただ、いま申し上げた中に、御指摘のような一部の商品に硬直的な価格が維持されておるということはございます。これは公正取引委員会のほうで厳重に監督する必要があろう。かつて板ガラスの問題が、長年硬直価格だということで、公取委員会等でも調査をされたこともございます。ですから、こういうものが絶無とは申し上げません。ですから、そういうものがありましたときには、やはり公正取引委員会の適時の活動によってそれを押えていく、あるいは硬直価格を引き下げていくということを、これはとってまいらなければならぬと思います。
この発言だけを見る →野
野上元#29
○野上元君 最近、独禁法の問題についていろいろと論ぜられております。昭和二十八年に独禁法は改正されておりますが、そのときに、合理化カルテル、不況カルテル、あるいは再販売価格維持契約というようなものが認められたのです。ところが、その独禁法というのは、もともと消費者の生活を保護するためにある、これがまあ独禁法の目的だと思うのです。ところが、最近の独禁法は、このカルテルと再販売価格維持のほうに重点がかかってしまって、消費者の生活が犠牲にされておりはせぬですか。そういう傾向が非常に強い。私ははっきりした数字をつかむことはできませんけれども、先ほど問題になっております環境衛生の問題についても、中小企業の問題にしても、またその他のカルテル、千数百件ある。また、この独禁法の中に適用になっておるカルテルにおいても、十七業種が認められておる。したがって、国内において消費価格が流通しておりますが、その流通しておるうちの大部分は、統制による価格、人為的につくられた価格になっておるのじゃないか。そうしますと、この独禁法というのは、国民の生活の保護のためではなくして、生産者の保護のためにのみ存するというようなゆがんた状態が今日私は出ておると思うのですが、この点について長官はどういうふうにお考えになりますか。
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