農林水産委員会
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会
会議録情報#0
昭和五十五年四月二十三日(水曜日)
午前十時三十一分開議
出席委員
委員長 内海 英男君
理事 片岡 清一君 理事 津島 雄二君
理事 羽田 孜君 理事 山崎平八郎君
理事 柴田 健治君 理事 芳賀 貢君
理事 和田 一郎君 理事 稲富 稜人君
小里 貞利君 菊池福治郎君
近藤 元次君 佐藤 信二君
佐藤 隆君 田名部匡省君
高橋 辰夫君 玉沢徳一郎君
福島 譲二君 保利 耕輔君
堀之内久男君 小川 国彦君
角屋堅次郎君 新村 源雄君
馬場 昇君 日野 市朗君
細谷 昭雄君 本郷 公威君
瀬野栄次郎君 武田 一夫君
中川利三郎君 中林 佳子君
神田 厚君
出席国務大臣
農林水産大臣 武藤 嘉文君
出席政府委員
農林水産政務次
官 近藤 鉄雄君
農林水産大臣官
房長 渡邉 五郎君
農林水産大臣官
房審議官 塚田 実君
農林水産省経済
局長 松浦 昭君
農林水産省構造
改善局長 杉山 克己君
農林水産省農蚕
園芸局長 二瓶 博君
農林水産省畜産
局長 犬伏 孝治君
食糧庁長官 松本 作衛君
林野庁長官 須藤 徹男君
委員外の出席者
農林水産省構造
改善局農政部長 関谷 俊作君
農林水産省構造
改善局農政部農
政課長 若林 正俊君
食糧庁管理部長 石川 弘君
水産庁漁政部長 渡邊 文雄君
自治省財政局交
付税課長 能勢 邦之君
農林水産委員会
調査室長 小沼 勇君
—————————————
委員の異動
四月二十三日
辞任 補欠選任
神田 厚君 永末 英一君
同日
辞任 補欠選任
永末 英一君 神田 厚君
—————————————
本日の会議に付した案件
農用地利用増進法案(内閣提出第七七号)
農地法の一部を改正する法律案(内閣提出第七
八号)
農業委員会等に関する法律等の一部を改正する
法律案(内閣提出第七九号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十一分開議
出席委員
委員長 内海 英男君
理事 片岡 清一君 理事 津島 雄二君
理事 羽田 孜君 理事 山崎平八郎君
理事 柴田 健治君 理事 芳賀 貢君
理事 和田 一郎君 理事 稲富 稜人君
小里 貞利君 菊池福治郎君
近藤 元次君 佐藤 信二君
佐藤 隆君 田名部匡省君
高橋 辰夫君 玉沢徳一郎君
福島 譲二君 保利 耕輔君
堀之内久男君 小川 国彦君
角屋堅次郎君 新村 源雄君
馬場 昇君 日野 市朗君
細谷 昭雄君 本郷 公威君
瀬野栄次郎君 武田 一夫君
中川利三郎君 中林 佳子君
神田 厚君
出席国務大臣
農林水産大臣 武藤 嘉文君
出席政府委員
農林水産政務次
官 近藤 鉄雄君
農林水産大臣官
房長 渡邉 五郎君
農林水産大臣官
房審議官 塚田 実君
農林水産省経済
局長 松浦 昭君
農林水産省構造
改善局長 杉山 克己君
農林水産省農蚕
園芸局長 二瓶 博君
農林水産省畜産
局長 犬伏 孝治君
食糧庁長官 松本 作衛君
林野庁長官 須藤 徹男君
委員外の出席者
農林水産省構造
改善局農政部長 関谷 俊作君
農林水産省構造
改善局農政部農
政課長 若林 正俊君
食糧庁管理部長 石川 弘君
水産庁漁政部長 渡邊 文雄君
自治省財政局交
付税課長 能勢 邦之君
農林水産委員会
調査室長 小沼 勇君
—————————————
委員の異動
四月二十三日
辞任 補欠選任
神田 厚君 永末 英一君
同日
辞任 補欠選任
永末 英一君 神田 厚君
—————————————
本日の会議に付した案件
農用地利用増進法案(内閣提出第七七号)
農地法の一部を改正する法律案(内閣提出第七
八号)
農業委員会等に関する法律等の一部を改正する
法律案(内閣提出第七九号)
————◇—————
内
内海英男#1
○内海委員長 これより会議を開きます。
農用地利用増進法案、農地法の一部を改正する法律案及び農業委員会等に関する法律等の一部を改正する法律案の各案を一括して議題とし、審査を進めます。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。馬場昇君。
この発言だけを見る →農用地利用増進法案、農地法の一部を改正する法律案及び農業委員会等に関する法律等の一部を改正する法律案の各案を一括して議題とし、審査を進めます。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。馬場昇君。
馬
馬場昇#2
○馬場委員 私は、まず農用地三法の審議の基盤になる幾つかの問題について質問をしておきたいと思うのです。
まず第一点は、去る四月八日に衆議院の本会議で食糧問題に対して自給率向上の決議が行われたわけでございますが、聞くところによりますと、農業問題の本会議決議というのは二十二年ぶりだということでございまして、この決議はまさに歴史的な決議であろう、こういうぐあいに私は思うわけでございます。そしてまた、もう御承知のとおりですけれども、内容も非常にりっぱなものだと私は理解しておるわけでございます。本委員会でも私もかつて議論したことがありますが、八〇年代から二十一世紀にかけて、食糧事情というのは楽観を許さない、言うならば、食糧は不足するのだ、食糧危機が来るのだ、そういう情勢にあるということを、国民の意思として本会議でも確認した決議になっておるわけです。
さらに、食糧は、委員長が提案理由等でも御説明になりましたように、戦略物資として外交手段に使われておる、今日そういう状況だ。たとえば、アメリカの対ソ輸出の禁止の問題、さらに、最近イランに対して外交手段に使われようとしておる、こういうことでございまして、食糧は戦略物資だという物の考え方というのも本会議で実は認めたところでございます。
そういう状況の中で、自己批判として、日本の反省として、日本は最大の食糧の輸入国だ、こういうことも言われたわけでございます。そして、食糧問題というのは民族の生存にかかわる重要な命題で、食糧の自給率を向上して安定的に供給することは、まさに国政上の基本的な緊急課題である、こういうことが本会議で議決されました。農林大臣はこれに対しまして所信を表明したわけです。採択された決議の趣旨を十分体し、食糧自給力の強化に最大限の努力をするということを所信表明なさったわけでございますが、私は、このことにつきまして、政府はこの決議の具体化に現在どのように取り組んでおるか、そのことについてまずお尋ねします。
この発言だけを見る →まず第一点は、去る四月八日に衆議院の本会議で食糧問題に対して自給率向上の決議が行われたわけでございますが、聞くところによりますと、農業問題の本会議決議というのは二十二年ぶりだということでございまして、この決議はまさに歴史的な決議であろう、こういうぐあいに私は思うわけでございます。そしてまた、もう御承知のとおりですけれども、内容も非常にりっぱなものだと私は理解しておるわけでございます。本委員会でも私もかつて議論したことがありますが、八〇年代から二十一世紀にかけて、食糧事情というのは楽観を許さない、言うならば、食糧は不足するのだ、食糧危機が来るのだ、そういう情勢にあるということを、国民の意思として本会議でも確認した決議になっておるわけです。
さらに、食糧は、委員長が提案理由等でも御説明になりましたように、戦略物資として外交手段に使われておる、今日そういう状況だ。たとえば、アメリカの対ソ輸出の禁止の問題、さらに、最近イランに対して外交手段に使われようとしておる、こういうことでございまして、食糧は戦略物資だという物の考え方というのも本会議で実は認めたところでございます。
そういう状況の中で、自己批判として、日本の反省として、日本は最大の食糧の輸入国だ、こういうことも言われたわけでございます。そして、食糧問題というのは民族の生存にかかわる重要な命題で、食糧の自給率を向上して安定的に供給することは、まさに国政上の基本的な緊急課題である、こういうことが本会議で議決されました。農林大臣はこれに対しまして所信を表明したわけです。採択された決議の趣旨を十分体し、食糧自給力の強化に最大限の努力をするということを所信表明なさったわけでございますが、私は、このことにつきまして、政府はこの決議の具体化に現在どのように取り組んでおるか、そのことについてまずお尋ねします。
近
近藤鉄雄#3
○近藤(鉄)政府委員 去る四月八日の衆議院本会議において決議いただきました「食糧自給力強化に関する決議」は、農産物需給の不均衡、世界の食糧需給の不安定性、二百海里時代の本格的到来など、農業、漁業が直面をしております内外の厳しい情勢に対処し、国民食糧の安定確保を図るために万全の施策を講じ、もって食糧自給力の強化に努めるべきである、こういう趣旨と受けとめております。
言うまでもなく、国民食糧を安定的に確保してまいりますことは国政の基本であります。このため、実は従来より、農業については生産性の高い近代的農業経営を中核に、国民の食生活の多様化に対応し、また地域の実態に即しつつ、農業者の理解と協力を得て農業生産の再編成を推進してまいりましたし、また、漁業につきましては、二百海里時代に即して、周辺水域内漁業の振興を図るとともに、漁業外交による遠洋漁場の確保に努めてまいっております。したがいまして、今後におきましても、今回の決議の趣旨を体しまして、関係各省とも十分に協調しつつ、政府一体となって食糧自給力の強化に最大限の努力をしてまいりたい、かように考えております。
この発言だけを見る →言うまでもなく、国民食糧を安定的に確保してまいりますことは国政の基本であります。このため、実は従来より、農業については生産性の高い近代的農業経営を中核に、国民の食生活の多様化に対応し、また地域の実態に即しつつ、農業者の理解と協力を得て農業生産の再編成を推進してまいりましたし、また、漁業につきましては、二百海里時代に即して、周辺水域内漁業の振興を図るとともに、漁業外交による遠洋漁場の確保に努めてまいっております。したがいまして、今後におきましても、今回の決議の趣旨を体しまして、関係各省とも十分に協調しつつ、政府一体となって食糧自給力の強化に最大限の努力をしてまいりたい、かように考えております。
馬
馬場昇#4
○馬場委員 政務次官、私の質問は、この決議が四月八日に行われたわけですから、二十二年ぶりにこういう歴史的な決議が行われた後、それに対応して具体的に農林省は何をやっているのか。いままでと同じことをやっているのだったら、この決議はやらなくても同じこと。いま次官が読まれたのを聞いていますと、何か味もそっけもない、無味乾燥のお経を読まれたような感じ。私は、これをやった後、具体的にどういう手を打ったか、どういう体制をつくったか、こういうことを聞いているわけです。だから、私はいまの次官の答弁を聞いておりますと、これはまた、決議のしっ放し、国民の意思、国会の意思というのを全然ばかにして、無視して何もやらぬ、そういう感じがしてならないのです。
と申し上げますのは、実はこれと同じような趣旨も、いま審議しております農用地三法にかかわりまして、五十年にこの委員会でも、農業振興地域の整備に関する法律の一部を改正する法律案の附帯決議の中にちゃんと、政府は、食糧自給度の向上を基本とする農業生産の長期見通しを早急に樹立せよ、こういう決議も行われておるのです。
私は、このことを抽象的に議論しようと思わない。だから、具体的に聞きますけれども、先ほども言ったから繰り返しませんが、この食糧の問題は、たとえば政府で言うならば農林水産の問題だけではないわけです。そして、国会で政府に向かって決議されたわけですから、国の安全保障の問題だとも言われているわけですし、外交の問題でもある、貿易の問題でもあるわけです。産業構造の問題でもあるし、国土全体の問題あるいは水資源、その他総合的な問題です。だから、農林水産省だけで取り組んでいたら現在のような自給率になってしまった。だから、政府は、この問題には国会の決議があったのだから、挙げて取り組むべきだと思う。そういう意味で、私は、政府の中に関係する閣僚を全部集めて、食糧自給率の向上を図るための関係閣僚会議というものをこの決議を受けてつくって、全力を挙げて、全政府を挙げて具体化に取り組むべきではないか、こう思うのです。これについて具体的に言いますけれども、関係閣僚会議でもつくって、そして政府を挙げてこの決議を守る、食糧自給率向上を図る対策をとるかとらないか、どうですか。
この発言だけを見る →と申し上げますのは、実はこれと同じような趣旨も、いま審議しております農用地三法にかかわりまして、五十年にこの委員会でも、農業振興地域の整備に関する法律の一部を改正する法律案の附帯決議の中にちゃんと、政府は、食糧自給度の向上を基本とする農業生産の長期見通しを早急に樹立せよ、こういう決議も行われておるのです。
私は、このことを抽象的に議論しようと思わない。だから、具体的に聞きますけれども、先ほども言ったから繰り返しませんが、この食糧の問題は、たとえば政府で言うならば農林水産の問題だけではないわけです。そして、国会で政府に向かって決議されたわけですから、国の安全保障の問題だとも言われているわけですし、外交の問題でもある、貿易の問題でもあるわけです。産業構造の問題でもあるし、国土全体の問題あるいは水資源、その他総合的な問題です。だから、農林水産省だけで取り組んでいたら現在のような自給率になってしまった。だから、政府は、この問題には国会の決議があったのだから、挙げて取り組むべきだと思う。そういう意味で、私は、政府の中に関係する閣僚を全部集めて、食糧自給率の向上を図るための関係閣僚会議というものをこの決議を受けてつくって、全力を挙げて、全政府を挙げて具体化に取り組むべきではないか、こう思うのです。これについて具体的に言いますけれども、関係閣僚会議でもつくって、そして政府を挙げてこの決議を守る、食糧自給率向上を図る対策をとるかとらないか、どうですか。
近
近藤鉄雄#5
○近藤(鉄)政府委員 実は従来とも、政府といたしましても、国民の必要とする食糧はできるだけ国内で自給できるようにすべきだという考えは一貫して持っておったわけでございますが、なぜ食糧の自給率が最近低下をして先生御指摘のような心配があるかと言えば、最大の理由は、何といっても国民の食生活の多様化に即応いたしまして畜産物の消費が伸びてくる、この畜産を生産しなければならない、そのためには飼料穀物が要る、その飼料穀物の自給体制が国内でなかなかとれない、そういうことでございますので、やはり何といっても海外から飼料穀物その他農産物を輸入する最大の理由は、結局は生産性といいますか、国内生産するよりも海外から輸入した方が安い、こういうことが最大の原因であると考えるわけであります。そういう意味で、国内の自給力を高めるためには、国内的にもある程度の合理化をし、効率のいい生産をして適正な価格で農産物の生産ができなければいかぬ、こういうことでございますので、これに対して、まさにいま御審議いただいております農地三法もそういう方向を意図したものであります。したがいまして、先ほど申しましたように、従来ともやってまいりました努力を政府といたしましてさらに積極的に強力に推進していく、こういうことでございまして、これは関係各省、特に財政当局等の十分な理解、協力を得なければならない、こういうことだとは思います。しかし、当面何といっても農林水産省が中心になって、従来にも増していろいろな政策を執行していかなければならない、こういうことでございます。また、国政全体のレベルでは、総理大臣の諮問機関といたしまして農政審議会がございまして、ここで各界の意見を聞きながら農政のビジョンづくりに努めているわけであります。そういうことでございますので、農林水産省が中心になって、各省の協力を得、理解を得ながら、この趣旨に即して政策の実行に当たってまいりたい、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →馬
馬場昇#6
○馬場委員 あなたが言ったのは従来と少しも変わらぬじゃないですか。できるだけ自給率の向上に一生懸命にがんばってきました、そう口で言いながら、だんだん自給率は減っているでしょう。従来やってきたのは自給率を減らすことをやってきたじゃないですか。そういうことだから国会決議が行われたのでしょう。国会決議が行われたら、従来以上に新しいことをやって、これにこたえなければいかぬじゃないですか。だから、私が提案しているのは、たとえば公害環境行政などで私も主張しましたけれども、水俣病などのときには水俣病対策の関係閣僚協議会などをつくって全力を挙げてこれの対策を立てたじゃないですか。いま環境アセスメントが問題になっています。関係閣僚会議をつくって全力を挙げて政府を挙げてやっているじゃないですか。それ以上の大きい食糧自給率の向上の問題でしょう。この間決議が行われたのでしょう。当然関係閣僚会議でもつくって、真剣に政府を挙げて取り組むべきではないですか。そういう考え方を持たないですか、どうですか。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#7
○近藤(鉄)政府委員 馬場先生のお気持ちは十分にわかるつもりでございますが、先ほど申しましたように、この問題は農林水産省が全力を挙げて取り組むべき問題でございますし、従来やってまいりましたことをさらに総合的にまた適確に措置してまいりたい、こういうことでございますので、当然各省の理解を得、協力も得なければなりませんが、いまのところは関係閣僚会議をつくってという考え方までには至っていないということでございます。
この発言だけを見る →馬
馬場昇#8
○馬場委員 従来のあなた方の農政の基本を、言うならば百八十度といいますか、八〇年代に向かって基本的に変えなければならぬ、そのために、この決議を受けて本当に農政を強化することにあなた方は取り組まなければならぬ、私はそう思うのです。あなたと議論してもしようがないから、大臣が来てから話しますけれども、これを受けて皆さん方が一生懸命努力するという具体的な方策が出なければ、日本の船はどこへ行くのだ、食糧の船はどこへ行くのだ、船の行く先がわからぬで、この農用地三法の船の中のベッドの大きさが小さいとか大きいとか、そんな議論をしたって何になりますか。この方向をあなた方が出さなければ、私は農地三法を議論したくない、そういうことを申し上げて、これは大臣が来てからさらに質問したいと思います。
いまの政務次官の話を聞いていますと、あなた方自民党が三十数年政権を握っている、こういう中で、われわれから言うといろいろ問題が非常に多かった。たとえば、憲法をだんだん空洞化していくとか、民主主義をだんだん後退させるとか、大企業中心で国民を軽視しておるような政治だとか、今日見られるような政官界の腐敗、数々の問題があります。しかしその中で、自民党の戦後の政治が農林水産業を軽視して、農林水産業を今日のように荒廃させた、これが自民党の戦後の政治の最大の罪悪の一つではなかろうか、こういうぐあいに私は思っている。このことについての反省というものを、この八〇年代の初頭に農用地三法をあなた方が今度の国会に提案したことにあたって、いままでの農政の反省をぜひ聞いておいて、どういう反省の上にこの法律を出したのか。反省のないところにこの法律を出したら悪法になりますよ。そういう点について実は聞きたいのです。また次官ですと抽象論で、お経を読んでいるのを聞いても時間のむだですから、具体的に聞きますから具体的に答えてください。
まず、諸外国に比べて食糧の自給率が非常に低くなっている、これについての反省はどうか。たとえば、昭和三十年代、四十年代、五十年代とずっと見てみますと、わが国でも昭和三十年代には八〇%くらいの自給率があったが、今日は四〇%を割っている。減っているのは先進諸国で日本だけです。アメリカは昭和三十年代には一二七%だったが、今日は一七三%くらいになっている。物すごくふえている。フランスだって三十年代には一二七%だったのが、今日では一五〇%を超した。西ドイツだって三十年代で七四%のものが、今日では約八〇%になっている。イギリスだって五一%が六四%くらいになっている。どこの先進諸国も、戦略物資というか、安定的供給というか、食糧自給率をふやしている。その中で日本だけが落ちている。この自民党農政の反省はどうしているのか、これが第一です。
第二は、他産業との格差、他産業と農業との格差はやはりあるのです。この格差をつくり過ぎたというような問題に対する反省、こういうことについてどう思いますか。
この発言だけを見る →いまの政務次官の話を聞いていますと、あなた方自民党が三十数年政権を握っている、こういう中で、われわれから言うといろいろ問題が非常に多かった。たとえば、憲法をだんだん空洞化していくとか、民主主義をだんだん後退させるとか、大企業中心で国民を軽視しておるような政治だとか、今日見られるような政官界の腐敗、数々の問題があります。しかしその中で、自民党の戦後の政治が農林水産業を軽視して、農林水産業を今日のように荒廃させた、これが自民党の戦後の政治の最大の罪悪の一つではなかろうか、こういうぐあいに私は思っている。このことについての反省というものを、この八〇年代の初頭に農用地三法をあなた方が今度の国会に提案したことにあたって、いままでの農政の反省をぜひ聞いておいて、どういう反省の上にこの法律を出したのか。反省のないところにこの法律を出したら悪法になりますよ。そういう点について実は聞きたいのです。また次官ですと抽象論で、お経を読んでいるのを聞いても時間のむだですから、具体的に聞きますから具体的に答えてください。
まず、諸外国に比べて食糧の自給率が非常に低くなっている、これについての反省はどうか。たとえば、昭和三十年代、四十年代、五十年代とずっと見てみますと、わが国でも昭和三十年代には八〇%くらいの自給率があったが、今日は四〇%を割っている。減っているのは先進諸国で日本だけです。アメリカは昭和三十年代には一二七%だったが、今日は一七三%くらいになっている。物すごくふえている。フランスだって三十年代には一二七%だったのが、今日では一五〇%を超した。西ドイツだって三十年代で七四%のものが、今日では約八〇%になっている。イギリスだって五一%が六四%くらいになっている。どこの先進諸国も、戦略物資というか、安定的供給というか、食糧自給率をふやしている。その中で日本だけが落ちている。この自民党農政の反省はどうしているのか、これが第一です。
第二は、他産業との格差、他産業と農業との格差はやはりあるのです。この格差をつくり過ぎたというような問題に対する反省、こういうことについてどう思いますか。
近
近藤鉄雄#9
○近藤(鉄)政府委員 馬場先生は、戦後の日本の農政を自民党農政とおっしゃいますけれども、私はそれが失敗であったという認識は持たないわけであります。戦後私たちが最初考えましたことは、何といっても主食である米について自給したい、そして米だけは国民は腹いっぱい食べたい、こういうことが戦後農政の最大の眼目であったわけでありますから、稲作生産に全力を投入してまいりましたし、いわいろな技術の問題もまた基盤整備問題も稲作中心にやってまいったわけであります。その結果、現在生産調整をしなければならないほど米の生産が進んだわけでございますから、これは失敗という認識は当たらないのでありまして、一つの大きな成功である、かように考えるわけであります。しかし、そういう一つの稲作についての成功を前提にして、それを踏まえて、先ほど申しましたように、食生活が多様化してまいりまして、むしろ主食としての米よりは畜産物に対する嗜好が急激にふえてまいった。この畜産物を今度は進める過程で、当然その基礎になります飼料穀物につきましては、御案内のような日本の地勢でございますから、なかなか一挙に生産できない。特に反当たりの収益性というものは米と比較いたしまして低いわけでございますので、これに対して何らかの措置を講じなければなかなか生産振興はできない。こういうことが結果的に、米については一〇〇%以上、そして野菜や果物につきましても自給率は相当いいところへ行っているわけでありますが、問題は飼料穀物の自給率が極度に低い。これはいま申しましたようなことの裏返しだと思うわけであります。したがいまして、現在水田再編対策の中で米以外の穀物に対しての生産奨励を相当思い切ってやってきているわけでございますから、先ほど申しましたように、決して自給率の現状をいいとしてない、それを上げるためのいろいろな努力をしてまいったわけでありますが、これを抜本的にさらに進めていこうということを先ほどお話しした次第であります。
他産業との所得の格差につきましては、これはあえて言いますと、戦後高度成長が工業を中心にして行われて、農業の場合には、先ほど言いましたように生産性を高めるよりも必要な量を確保していこうということでございますから、量的な拡大はあったけれども、生産性については進んでまいりましたが、しかし工業におくれをとった、こういうことであります。ただ、といいましても、日本の農業の所得の伸び率は平均して六・一%でございます。これは諸外国に比較いたしまして決して低い数字だとは私は思いません。ただ、工業がそれ以上に伸びてしまったことが一つの問題を起こしている、こういうふうに理解しております。
したがいまして、いままでは米を中心として、しかも量的な拡大を中心にしておった農政を、今度は非常に多様化していく、多角化していく。しかも同時に、その生産性を高めて内容を充実していく。農業従事者所得を上げていく。こういうことに農政のウエートを漸次置きかえながら、しかし同時に、再三御指摘ございますように、食糧の自給率が低下をしているということはやはり好ましくないから、何とかこれを上げてまいりたい。そういうことで自給力の増強にまず当面全力を傾けているというのが実情でございます。
この発言だけを見る →他産業との所得の格差につきましては、これはあえて言いますと、戦後高度成長が工業を中心にして行われて、農業の場合には、先ほど言いましたように生産性を高めるよりも必要な量を確保していこうということでございますから、量的な拡大はあったけれども、生産性については進んでまいりましたが、しかし工業におくれをとった、こういうことであります。ただ、といいましても、日本の農業の所得の伸び率は平均して六・一%でございます。これは諸外国に比較いたしまして決して低い数字だとは私は思いません。ただ、工業がそれ以上に伸びてしまったことが一つの問題を起こしている、こういうふうに理解しております。
したがいまして、いままでは米を中心として、しかも量的な拡大を中心にしておった農政を、今度は非常に多様化していく、多角化していく。しかも同時に、その生産性を高めて内容を充実していく。農業従事者所得を上げていく。こういうことに農政のウエートを漸次置きかえながら、しかし同時に、再三御指摘ございますように、食糧の自給率が低下をしているということはやはり好ましくないから、何とかこれを上げてまいりたい。そういうことで自給力の増強にまず当面全力を傾けているというのが実情でございます。
馬
馬場昇#10
○馬場委員 委員長は本会議で物すごい歴史的な食糧自給率の向上の決議を提案されました。私どももろ手を挙げて賛成したのですけれども、いまの話を聞いていますと、自給率が低下したということについては全然反省もないわけですよ。何のために委員長はあそこに農林水産委員会の意思として提案されたのですか。委員長はあのときにきちんとこういうことを言っているでしょう。海外からの農畜産物の輸入が増加の一途をたどり、これが国内の農業生産に影響を与え、食糧自給率は年々低下し、食糧供給体制の先行きを不安定にしておる。これは、あなた方の農政の反省というものを委員長が本会議に提案されて、国民がそのとおりだと認めたからじゃないですか。こんなに国会全体が反省をしておるじゃないですか。農林省は何で反省しないのですか。そういうような国会決議に対して無感応な無政策な、政策を持たない、こういうようなあなた方と農用地三法を審議したってしょうがないですよ。本当に、こういう反省がありますから、こういう法律でもつくって、こういう方向で国会決議にも従うし、日本の農業を持っていきますというなら話はわかる。国会決議も全然無視しているし、いままでの農政に対する反省もない。そういうところにこういう法律をつくったら、また悪くなるだけですよ。
私は、委員長に、この国会決議に対する政府の無感覚、これについて処置を求めたい。
この発言だけを見る →私は、委員長に、この国会決議に対する政府の無感覚、これについて処置を求めたい。
近
近藤鉄雄#11
○近藤(鉄)政府委員 馬場先生、反省がないとおっしゃいますが、そういうことではございませんので、いま申しましたように、米の生産がともかくここまで来たことについては一つの成果であった、しかし、それを越えてさらに次の問題について取り組もうということを申し上げておるわけでありますから、問題が全くなくて反省もしていないというようなことではないわけでございます。問題は問題として深刻に考えながら、再三申しておりますように、政府挙げてこの問題に取り組もう、特に農林水産省は挙げてこれに取り組もう、こういうことをお話し申し上げたわけであります。
この発言だけを見る →馬
馬場昇#12
○馬場委員 あなたのは反省じゃないですよ、弁解ですよ、宣伝ですよ。だから、これについては私は了解できません。後で大臣が来たら質問しますけれども、それで了解できなければ、国会決議に対する政府の対応について、委員長は代表して提案なさったわけですから、これはぜひ理事会で協議をしていただいて、明らかにしていただきたい。それを明らかにしなければ、私はこの三法の審議に入りたくない。国会決議に対する政府の態度というものをぜひ、いまのような答弁では納得できませんから、理事会で取り扱い方を協議していただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →内
内海英男#13
○内海委員長 本会議におきまして、大臣が、私の決議案の提案に対して当時所信を述べられております。それが政府の正しい見解だと思いますので、大臣が見えたら、そういった意味で馬場委員の方から再度質問をして、大臣から答弁を求めてもらいたいと思います。
この発言だけを見る →馬
馬場昇#14
○馬場委員 大臣が来てからやって、それで納得できなければ、先ほど言いました取り扱いを理事会にお願いしたいと思うのです。
次に、これはもう政務次官と議論をしたってしょうがないから、局長といまから議論したいと思うのです。
農業構造のこれからの展望について、いま構造に限って言っているわけですけれども、それから展望というかその適正規模、こういうものについてちょっと聞いておきたいと思うのです。
たとえば農家数は、三十五年には六百万戸以上あったのが、五十三年には四百七十八万八千戸、約百二十六万戸ぐらい減っております。それで、専業農家は三四%から一二%、約三分の一になっておりますね。第一種兼業も三三%から一八%、約二分の一になっております。第二種兼業だけが三二%から六八%、約二倍になっておる。就業人口は一千四百万から七百万程度、約半数になっております。そして新規学卒者で農業に従事する者は、三十五年六万八千、今日はたったの九千、約七分の一に減っている。こういう惨たんたる状況にあります。
そこで、お聞きしたいのは、農林省は、農家数の適正規模というのは大体どのくらいだと考えておられるのか。専業、一種兼業、二種兼業の比率というのはどのくらいが日本では適当と考えておられるのか。農業就業人口というのは、日本の中で大体どのくらいが適正規模と考えておられるのか。新規学卒者はどのくらい入ってくるのが一番理想的と思っておられるのか。その数をまず明らかにしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →次に、これはもう政務次官と議論をしたってしょうがないから、局長といまから議論したいと思うのです。
農業構造のこれからの展望について、いま構造に限って言っているわけですけれども、それから展望というかその適正規模、こういうものについてちょっと聞いておきたいと思うのです。
たとえば農家数は、三十五年には六百万戸以上あったのが、五十三年には四百七十八万八千戸、約百二十六万戸ぐらい減っております。それで、専業農家は三四%から一二%、約三分の一になっておりますね。第一種兼業も三三%から一八%、約二分の一になっております。第二種兼業だけが三二%から六八%、約二倍になっておる。就業人口は一千四百万から七百万程度、約半数になっております。そして新規学卒者で農業に従事する者は、三十五年六万八千、今日はたったの九千、約七分の一に減っている。こういう惨たんたる状況にあります。
そこで、お聞きしたいのは、農林省は、農家数の適正規模というのは大体どのくらいだと考えておられるのか。専業、一種兼業、二種兼業の比率というのはどのくらいが日本では適当と考えておられるのか。農業就業人口というのは、日本の中で大体どのくらいが適正規模と考えておられるのか。新規学卒者はどのくらい入ってくるのが一番理想的と思っておられるのか。その数をまず明らかにしていただきたいと思います。
渡
渡邊五郎#15
○渡邊(五)政府委員 お答えいたします。
ただいまお話のありました点につきまして、結論的に申しますと、農政審議会で現在検討しておりまして、まだ公表の段階に至っておりませんので、具体的なものを御紹介するわけにはまいりませんが、審議の状況について中間的な方向について御報告申し上げたいと思います。
御存じのように、昨年十一月に第一次試算といたしまして農産物の長期見通しを立てまして、これにつきまして、ただいま御議論のございました自給力の問題をめぐりましてさらに検討を深めておりますのとあわせて、食糧安全保障という観点でのまた別の角度での検討も中で進めております。こうした状況を踏まえまして、将来の農家戸数なり、農業就業人口、あるいは農用地面積なり、あるいは中核農家の姿というものも検討しておりますが、具体的な数字がまだ出ません。その検討の過程におきまして、農家戸数なり農業就業人口というものは、五十年代に入りまして減少も続けておりますが、従来の減少率よりはかなり鈍化した形になる、恐らく今後もこうした比較的鈍化した傾向で減少率はたどるのではないか。ただ、こうした農家戸数なり就業人口の姿を見ましても、大きな問題は、老齢化のテンポが比較的高く進むであろう。現在でも老齢化世帯の比率は、農村におきましては都市に比べまして約倍の比率を占めております。こうした老齢化の問題が、質的な問題として大きな問題があるだろう。中核農家の経営規模なり、その所得水準あるいは姿といったものについての試算はいたしておりますが、これ自体の一つの目標といいますか、計画的な目標として設定すべきかどうかについては、先般も御議論がございましたが、ここについての確定的な見解はまだ出ておりません。
と申しますのは、一つは、今般の農用地利用増進等にもあらわれておりますような、地域におきます一つの選択と申しますか、地域内におきますそれぞれの実情に合いました経営形態があらわれてくる。こういう問題についての地域的な形での姿の方が重要ではないかという観点もございます。と申しますのは、さらに具体的に申しますと、中核農家なり専業農家の姿だけではなく、地域としまして、これらの農家とあわせて、先ほど申しました高齢化の世帯等の農家、あるいは兼専業の農家といいますか、これらの農家が共存するような姿をどう描くべきかというような問題も現在出ております。こうした問題について現在検討を進めておる。したがいまして、具体的な数字等につきましては、まだ検討中で申し上げられませんが、検討の過程での方向につきまして御紹介申し上げました。
この発言だけを見る →ただいまお話のありました点につきまして、結論的に申しますと、農政審議会で現在検討しておりまして、まだ公表の段階に至っておりませんので、具体的なものを御紹介するわけにはまいりませんが、審議の状況について中間的な方向について御報告申し上げたいと思います。
御存じのように、昨年十一月に第一次試算といたしまして農産物の長期見通しを立てまして、これにつきまして、ただいま御議論のございました自給力の問題をめぐりましてさらに検討を深めておりますのとあわせて、食糧安全保障という観点でのまた別の角度での検討も中で進めております。こうした状況を踏まえまして、将来の農家戸数なり、農業就業人口、あるいは農用地面積なり、あるいは中核農家の姿というものも検討しておりますが、具体的な数字がまだ出ません。その検討の過程におきまして、農家戸数なり農業就業人口というものは、五十年代に入りまして減少も続けておりますが、従来の減少率よりはかなり鈍化した形になる、恐らく今後もこうした比較的鈍化した傾向で減少率はたどるのではないか。ただ、こうした農家戸数なり就業人口の姿を見ましても、大きな問題は、老齢化のテンポが比較的高く進むであろう。現在でも老齢化世帯の比率は、農村におきましては都市に比べまして約倍の比率を占めております。こうした老齢化の問題が、質的な問題として大きな問題があるだろう。中核農家の経営規模なり、その所得水準あるいは姿といったものについての試算はいたしておりますが、これ自体の一つの目標といいますか、計画的な目標として設定すべきかどうかについては、先般も御議論がございましたが、ここについての確定的な見解はまだ出ておりません。
と申しますのは、一つは、今般の農用地利用増進等にもあらわれておりますような、地域におきます一つの選択と申しますか、地域内におきますそれぞれの実情に合いました経営形態があらわれてくる。こういう問題についての地域的な形での姿の方が重要ではないかという観点もございます。と申しますのは、さらに具体的に申しますと、中核農家なり専業農家の姿だけではなく、地域としまして、これらの農家とあわせて、先ほど申しました高齢化の世帯等の農家、あるいは兼専業の農家といいますか、これらの農家が共存するような姿をどう描くべきかというような問題も現在出ております。こうした問題について現在検討を進めておる。したがいまして、具体的な数字等につきましては、まだ検討中で申し上げられませんが、検討の過程での方向につきまして御紹介申し上げました。
馬
馬場昇#16
○馬場委員 農政審議会で何を検討しているかということを私は質問していないのです。農林省の、たとえば適正規模はどの辺ですかということを聞いているのですよ。私たちはこう思っている、しかし農政審議会にいまそれの審議をお願いしているから、結論が出た場合に、それを見て変えるかどうかわからぬ。だから、農林省の適正規模という展望というのをあなた方は持っているのかということを聞いているのです。私が聞いたのは、農家の数はどのくらいが適当と思っておるのか。専業、一種兼業、二種兼業の比率はどのくらいがいいと思っているのか。就業人口は大体どのくらいが適正と思っているのか。さらにもう一つつけ加えますと、耕地面積をいまから言うわけですが、耕地面積も、三十五年には六百万ヘクタール、それがいま五百万ヘクタールに減っている。五十七万ヘクタール減っている。二戸当たりの耕作面積はほんのわずかふえております。そういう意味で、耕地面積は、日本で人口増もあるでしょう、だからいまの人口ならば大体このくらい、人口増に従ってこういうぐあいに耕地面積がふえるとか、あるいはこう利用するとそうふえなくても済むとか、耕地面積は大体このくらいがいいんじゃないか、そういう問題。それからもう一つは、耕地の利用率が非常に落ちている。昭和三十五年には利用率は一三三・九%だった。ところが五十三年には一〇二%。三一%も耕地の利用率が減っているのです。利用率をこんなに減らしておいて、拡大したって全然話にならないじゃないですか。それからまた、拡大すると言っておりますけれども、耕地の転用面積もずっとふえている。昭和三十五年には十五万ヘクタールくらいの転用面積でしたが、五十三年には三十二万ヘクタール、約二倍に転用面積もふえておる。こういう状況ですから、本当に惨たんたる状況です。
はっきり言いますけれども、適正規模はどの辺か。農政審議会で議論しておるというなら、それに対してあなた方諮問か何か出しているだろう。出していなくても、農林省は適正規模をこう考えているという数字を、いま言ったことについて全部出してください。いまあれば、そこで言ってください。
この発言だけを見る →はっきり言いますけれども、適正規模はどの辺か。農政審議会で議論しておるというなら、それに対してあなた方諮問か何か出しているだろう。出していなくても、農林省は適正規模をこう考えているという数字を、いま言ったことについて全部出してください。いまあれば、そこで言ってください。
渡
渡邊五郎#17
○渡邊(五)政府委員 申し上げます。
現在農政審議会で審議しておりますというのは、役所といたしましても農政審議会と一体となって作業を進めておる段階と御理解いただきたいと思います。したがいまして、現段階におきましてお示しするような段階に至っていない。審議会で作業をいたしまして、私どもとしてそうした姿を確定してお示しいたしたい、このように考えております。
たとえば農用地面積について申し上げますと、第一次試算の現状の姿で参りまして、転用等が従来よりも相当スローダウンするということを前提にいたしまして、現状規模程度の耕地は、利用率の向上とともに必要でございますが、同時に、食糧の安全保障的な観点から、どの程度になるかということは、目下そうしたものについての作業をしている段階でございますので、これらの作業の終わりました段階においてまた御紹介いたしたい、このように考えております。
この発言だけを見る →現在農政審議会で審議しておりますというのは、役所といたしましても農政審議会と一体となって作業を進めておる段階と御理解いただきたいと思います。したがいまして、現段階におきましてお示しするような段階に至っていない。審議会で作業をいたしまして、私どもとしてそうした姿を確定してお示しいたしたい、このように考えております。
たとえば農用地面積について申し上げますと、第一次試算の現状の姿で参りまして、転用等が従来よりも相当スローダウンするということを前提にいたしまして、現状規模程度の耕地は、利用率の向上とともに必要でございますが、同時に、食糧の安全保障的な観点から、どの程度になるかということは、目下そうしたものについての作業をしている段階でございますので、これらの作業の終わりました段階においてまた御紹介いたしたい、このように考えております。
馬
馬場昇#18
○馬場委員 あなた方、適正規模を持たないということはおかしいじゃないですか。いま農政審議会にかけておる。かけておるなら、かけておる腹案があるはずでしょう。あるべき姿を持たずにおいて、何の法律をつくりますか。それが出るまでこの法律は審議をやめましょう。だれが考えてみても、農林省が適正規模をこのくらいと考えておりますよということがあるはずです。そんなことを持たないなら、農林省は解散しなさいよ。それを出さぬならば法律の審議なんてできませんよ。委員長、資料を出すように命令してください。
この発言だけを見る →渡
渡邊五郎#19
○渡邊(五)政府委員 先ほども私どもの考えを申し上げたのですが、適正規模論というのは、従来から長年の問題としてございまして、基本法時代にもございました。あるいは戦前においてもそのような適正規模論がございました。現在起きております農業なり農村の現状からいたしますと、具体的なそうした適正規模論よりも、より地域の実態に合わせて、それぞれの農家の対応、あるいは地域としてそれぞれ規模の拡大等が図れるような条件設定をしていくことの方が重要だという考えに立っております。適正規模という考え方につきましては、先ほど申しましたような需給見通し等等を詰めまして、現在検討しておるというのが現状でございますので、重ねてお答え申し上げます。
この発言だけを見る →馬
馬場昇#20
○馬場委員 お話にならないのです。たとえば、農家戸数は四百万いまある、これは百万に減ったっていいのだ、あるいはこれが何千万にふえたっていいのだ。こういう適正規模を持ちもしないで農政はやれないはずです。私がいま言ったことについては全然ピントが外れている。地域の特性とかそういうのはわかるのですよ。しかし、日本全体としての計画、適正規模を持たずにどうします。持たないなら持たない、適正規模というのは考えていないなら考えていない。それでもいいですよ。とにかくきちっと言いなさい。ないはずはないのですから、委員長、出すように命令してください。
この発言だけを見る →渡
渡邊五郎#21
○渡邊(五)政府委員 適正規模論というお考え方をとる方がおられることは私どもも承知しておりますが、必ずしもそういうお考えにとらわれない方もいらっしゃるわけでありまして、北海道とか都府県のそれぞれの地域におきまして、状況が非常に違う、かつ作目も多様化しております。かつそれらの作目ごとの複合化の傾向もあります。あるいは地域間の複合という問題も出ております。私どもそのような適正規模を示さなければすべて進まないという判断にも必ずしも立っておらないわけでございます。したがいまして、毎度同じ答弁になりますが、現時点において適正規模ということでお示しするものはございません。
この発言だけを見る →馬
馬場昇#22
○馬場委員 先ほどあなたは、農政審議会に諮ってその結果で適正規模を出すと言ったじゃないですか。適正規模をとらないといまあなた言ったでしょう。私が言うのは、北海道の適正規模はこのくらいだというふうに地域別でも結構ですよ。出すのですか、出さないのですか。あるのですか、ないのですか。つくるのですか、つくらないのですか。はっきり言いなさい。
この発言だけを見る →渡
渡邊五郎#23
○渡邊(五)政府委員 結論だけ申し上げますと、現時点においてはございません。適正規模論という問題をどう取り上げるかについては、農政審議会におきましても各方面の意見を聞いて検討はいたしますけれども、先ほど御答弁申し上げましたが、その際適正規模について結論を必ず得るようにするというところまで私ども確信を持っておりませんし、また、私どもは現時点においてそのようにとらわれる必要はないのではないかという考え方を持っております。
この発言だけを見る →馬
馬場昇#24
○馬場委員 そのような状態ならば、この法案を審議してもむだだと私は思うのです。羅針盤を持たずに船を出すようなものですよ。そのことを言って、このことについては保留しておきたいと思います。
次に、具体的な問題に入りますけれども、その前にもう一点聞いておきたいのは、特に、高度経済成長時代に大企業とかその他大金持ちに買い占められました農用地及び農用適地が、いま放置されておる、遊んでおる。大分あると思うのです。この買い占められた農用地や農用適地で現在放置されておる面積は全国的にどのくらいあるのかということと、もう一つは、そういう土地があれば、これを個人なりあるいは農地保有合理化法人なり農協等で買い入れて農地にすべきじゃないか、もとに戻すべきじゃないかと思うのですが、これについてはいかがですか。
この発言だけを見る →次に、具体的な問題に入りますけれども、その前にもう一点聞いておきたいのは、特に、高度経済成長時代に大企業とかその他大金持ちに買い占められました農用地及び農用適地が、いま放置されておる、遊んでおる。大分あると思うのです。この買い占められた農用地や農用適地で現在放置されておる面積は全国的にどのくらいあるのかということと、もう一つは、そういう土地があれば、これを個人なりあるいは農地保有合理化法人なり農協等で買い入れて農地にすべきじゃないか、もとに戻すべきじゃないかと思うのですが、これについてはいかがですか。
杉
杉山克己#25
○杉山(克)政府委員 四十年代の半ばから四十年代の末までの間の農外者による農地の取得の全般的な実態につきましては、農業会議所の調査がございます。その数字で申し上げますと、四十四年から五十年にかけて取得された土地は約二十八万ヘクタール、そのうち農地は二万ヘクタールになっております。これらの土地の取り扱いにつきましては、農業的利用に供すべき土地である場合には農業的利用に供されるように必要な対策を講じております。すなわち、これらの土地が農振法の農用地区域内にある場合には、農業用地として確保するため、農振法の開発許可制の厳正な運用を図るというようなことを初め、格段の措置をとっているところでございます。そして、それらの措置の一環といたしまして、農地保有合理化法人の買い戻しも行っているわけでございます。買い戻しの実績は、四十六年から五十三年度までの数字でございますが、三千百九ヘクタールということになっております。農地保有合理化法人による買い戻しについては、その土地を農用地区域に編入する必要があるということ、それから買い戻し価格の水準が問題になるということで極力努めておるわけでございますが、実績はいま申し上げたとおりでございます。
それから、農振法等による用途規制を厳正にし、転用期待につきましては極力排除するということで私どもは臨んでまいっておるところでございます。
この発言だけを見る →それから、農振法等による用途規制を厳正にし、転用期待につきましては極力排除するということで私どもは臨んでまいっておるところでございます。
馬
馬場昇#26
○馬場委員 農地三法が出ておるわけですけれども、これは耕地面積を拡大し利用を増進するわけでございます。こういう農外者が買い占めて遊んでいる土地は当然農用地に利用する、これこそ利用の増進です。このことは五十年にこの委員会で附帯決議がしてあるのですよ。ところが、いまのお話を聞いておりますと、なかなか進展していない、十分ではない、私はこういうぐあいに思います。
大臣が来られましたので、先ほどから残しておりましたのを質問いたしたいと思います。
また繰り返すことになって非常に時間がないのですけれども、四月八日に国会で自給率向上の決議が行われました。歴史的な決議だと思うのです。そういう意味で、これを具体化するために関係閣僚会議をつくる。先ほど例を申し上げたのですけれども、私は公害の委員もしておりますが、たとえば水俣病のときには水俣病対策関係閣僚会議をつくる、あるいはいま環境アセスメントでも閣僚会議をつくっておる。二十二年ぶりの歴史的国会決議が行われた。食糧は戦略物資だ。そういう中で、自給率を高めようということが国民の意思で決まったわけだ。農林水産省のことで次官に聞きましたけれども、これを具体化することについて不十分、決議のしっ放し、国民の意思を無視しておることが感じられる答弁でした。大臣、先ほど言いましたように、安全保障の問題も国会で決まったわけですから、外交の問題であり、貿易の問題であり、産業構造の問題、国土の問題、水資源の問題、いろいろありますから、食糧自給率を政府全体としてどうして上げていくか、この決議をどう具体化するかということで関係閣僚会議をつくって挙げて取り組んでいただきたい。それが二十二年ぶりの歴史的な決議を生かす農林省の道じゃないか、農林大臣がそうやっていただきたいと思うのですが、どうですか。
この発言だけを見る →大臣が来られましたので、先ほどから残しておりましたのを質問いたしたいと思います。
また繰り返すことになって非常に時間がないのですけれども、四月八日に国会で自給率向上の決議が行われました。歴史的な決議だと思うのです。そういう意味で、これを具体化するために関係閣僚会議をつくる。先ほど例を申し上げたのですけれども、私は公害の委員もしておりますが、たとえば水俣病のときには水俣病対策関係閣僚会議をつくる、あるいはいま環境アセスメントでも閣僚会議をつくっておる。二十二年ぶりの歴史的国会決議が行われた。食糧は戦略物資だ。そういう中で、自給率を高めようということが国民の意思で決まったわけだ。農林水産省のことで次官に聞きましたけれども、これを具体化することについて不十分、決議のしっ放し、国民の意思を無視しておることが感じられる答弁でした。大臣、先ほど言いましたように、安全保障の問題も国会で決まったわけですから、外交の問題であり、貿易の問題であり、産業構造の問題、国土の問題、水資源の問題、いろいろありますから、食糧自給率を政府全体としてどうして上げていくか、この決議をどう具体化するかということで関係閣僚会議をつくって挙げて取り組んでいただきたい。それが二十二年ぶりの歴史的な決議を生かす農林省の道じゃないか、農林大臣がそうやっていただきたいと思うのですが、どうですか。
武
武藤嘉文#27
○武藤国務大臣 この間の決議は、いま御指摘のとおりで非常に歴史的なものであると思っております。最近の国際情勢の中における食糧事情からああいう決議がなされたわけでございまして、私ども農林水産省を激励していただけたものというふうに私どもは受けとめておりまして、この決議を踏まえて、これから本当に真剣に食糧の自給力向上には努力していかなければならないと思っております。
そこで、いま関係閣僚会議というお話でございますが、私といたしましては、いずれにいたしましても、食糧の自給力を高めていく、そしてそのために農業を振興していくのが農林水産省に与えられた職務でございますので、まず第一義的には、われわれの農林水産省においてあの決議をいかに実効あらしめるべきかということに対して全力をふるっていくべきではないかと思っております。その間においては、当然外国との関係もございましょうし、あるいは環境問題もございましょうし、そういう点においてはそれぞれの省庁と十分連絡をとりながらやっていかなければならないと思います。それをまずやって、しかしそれでもなお、これはもう決議の実現のために私どもの力だけではなかなか及ばないというときには、関係閣僚会議というものを開くことも一つの方法かと思うのでございますが、私どもとしては、せっかくあのような御決議をいただきましたので、まずわれわれの力でできる限りその決議の方向に沿って努力をしてみたい、こう考えておるわけでございますので、将来ともにそれをほっておくということでは決してございませんので、必要となれば関係閣僚会議も開くこともあり得ると思うのでございますけれども、まず第一義的にはわれわれの手でやらせていただきたい、こう考えておるわけでございます。
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馬
馬場昇#28
○馬場委員 食糧の安定的供給というのは第一義的には農林水産省の仕事ですね。しかし、国の安全保障という問題、そしていま戦略物資として外交の手段に供されようとしておるわけですから、そういうような問題は、やはり全政府を挙げて、安全保障の問題だったら全閣僚の関係でしょう、外交、貿易の問題、産業構造の問題があるわけですから。いままでこの自給率がだんだん低下してきたということは、全政府を挙げて取り組むということ——逆に低下させようとする省もやはりあるわけです。ところが、安全保障という形で農林省の自給力向上に応援してくれる省もあるわけですから、そういう意味でぜひ早くそれをつくっていただきたい。そのためには、まず第一義的にがんばるとおっしゃいますが、農林省だけでは先が見えていると思うのです。しかし、まずがんばると言われればしてもらって結構ですが、農林省の中にその決議を実行するためのプロジェクトチームでもつくっていただけますか。これはどうですか。
この発言だけを見る →武
武藤嘉文#29
○武藤国務大臣 各局でそれぞれやっておりますけれども、私も決議を踏まえていまやっていこうという姿勢でございますので、必要とあればプロジェクトチームをつくることにはやぶさかではございません。
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