運輸委員会

1985-04-03 参議院 全136発言

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会議録情報#0
昭和六十年四月三日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月三日
    辞任         補欠選任
    鈴木 和美君     目黒今朝次郎君
     小笠原貞子君     安武 洋子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴岡  洋君
    理 事
                大木  浩君
                梶原  清君
                瀬谷 英行君
                矢原 秀男君
    委 員
                高平 公友君
                内藤  健君
                藤田  栄君
                森田 重郎君
                安田 隆明君
                山崎 竜男君
                吉村 真事君
                小柳  勇君
               目黒今朝次郎君
                安恒 良一君
                小笠原貞子君
                伊藤 郁男君
                山田耕三郎君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  山下 徳夫君
   政府委員
       運輸大臣官房長  永光 洋一君
       運輸大臣官房会
       計課長      近藤 憲輔君
       運輸大臣官房国
       有鉄道再建総括
       審議官      棚橋  泰君
       運輸省運輸政策
       局長       山本  長君
       運輸省国際運
       輸・観光局長   仲田豊一郎君
       運輸省地域交通
       局長       服部 経治君
       運輸省貨物流通
       局長       栗林 貞一君
       運輸省海上技術
       安全局長     神津 信男君
       運輸省海上技術
       安全局船員部長  武石  章君
       運輸省航空局長  西村 康雄君
       海上保安庁次長  岡田 專治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        多田  稔君
   説明員
       環境庁企画調整
       局環境影響審査
       課長       加治  隆君
       水産庁振興部沿
       岸課長      窪田  武君
       水産庁海洋漁業
       部漁船課長    高山 和夫君
       建設省道路局企
       画課長      三谷  浩君
       日本国有鉄道総
       裁        仁杉  巖君
       日本国有鉄道常
       務理事      竹内 哲夫君
       日本国有鉄道常
       務理事      太田 知行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○昭和六十年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送付)、昭和六十年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送付)、昭和六十年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (運輸省所管及び日本国有鉄道)
    ─────────────
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鶴岡洋#1
○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 前回に引き続き、予算委員会から委嘱がありました昭和六十年度総予算中、運輸省所管及び日本国有鉄道についての予算を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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矢原秀男#2
○矢原秀男君 実は、過日釣り舟が転覆をいたしまして、五人の遺体、二十二人が絶望である。昨夜のニュースによりますとまた遺体が発見されたそうでございますけれども、これが運輸省並びに農水省の関係でもございますので、まず二、三点にわたりまして御質問をしたいと思います。
 この不幸な出来事でございますけれども、いろいろ報道されている段階の中では、無理な出船もございましたけれども、管理に盲点があるのではないか、こういうふうに議論されているわけでございます。そういう中でちょっとお伺いをしたいわけでございますけれども、まずは、運輸省でつかんでいらっしゃいますただいままでの調査内容、そういうことについて御報告をお願いしたいと思います。
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岡田專治#3
○政府委員(岡田專治君) 事件発生以来、私どもも巡視船艇、航空機を動員して捜索及び遺体の揚収を行っておるところでございますが、これまでに十一の遺体を収容いたしております。それから船体も回収をいたしました。船体につきましてはいわゆる外傷等の状況は認められていない、こんなような状況になっております。
 現場の海域の状況からいたしますと、捜索、救助区域は南東方向に拡大をする必要があると考えられまして、本日も薩摩、大隅両半島から種子島、屋久島を含む海域につきまして巡視船艇九隻、航空機その他民間協力船等を受けまして捜索を行っておる状況でございます。
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矢原秀男#4
○矢原秀男君 今御報告をいただいたわけでございますけれども、この遭難した開洋丸が漁船として船体にはKG二—四四七三という記号が載っているわけでございますが、鹿児島の漁船登録の番号でございますけれども、まず農水省にお尋ねしたいのですけれども、これは漁船で申請をされたときには六・〇七トン、そしてこのときの許容する人員というものは何名になるわけでございますか。
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高山和夫#5
○説明員(高山和夫君) 本船は昭和五十二年に漁船登録いたしまして、そのとき六・〇七トンということになってございます。その後改側がございまして、改造許可をとりまして現在六・七一トン、こういう形になってございます。
 それから人員につきましては、運輸省の方の検査の方で定員を定めてございますので、私の方の所管でございませんので、運輸省の方でお答え願いたいと思います。
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神津信男#6
○政府委員(神津信男君) 本船は当初新造時には旅客定員十二名でございまして、その後、ただいま御説明いたしましたように、五十三年三月に改造いたしまして旅客定員二十名。なお、最大搭載人員は当初十四人でございまして、改造後は二十三人という数字になっております。
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矢原秀男#7
○矢原秀男君 ここで私もちょっと単純的に疑問に思っておりますのは、漁船で大体十二人、そうして重量トンが改装されて遊漁船になる場合に二十人と三人含んで二十三人。六・七一トンでございますから、わずかの改装の総トン数増によって
いきなり十二人から二十三人にこれだけ許容される法的な内容というものは、私率直に言って矛盾があるのではないか。何かここに大きな問題点があるのではないか。わずかこれだけの改装の、一トンにもならない数量の違いの中で十二人から二十三人になってくる、こういうところに大きな事故の原因があるのではないか。こういうふうな問題点は過去からいろいろと論議をされていたのではないか。こういうふうに単純的に私は思うわけでございますが、この点はいかがでございますか。
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神津信男#8
○政府委員(神津信男君) 旅客定員は船の長さ、幅、深さで大体決まっておりまして、本来この船はかなりまだ定員的には余裕があったわけでございますが、実際に定員を決めますのは、そのほかの諸設備がちゃんと定員に合って備わっているかどうかということが一つの大きな要因になるわけでございまして、大きさとしては十分余裕があったものでございますが、そういうもので定員を抑えていた。その後改造で上部構造物を一部ふやして面積をふやすとともに、そういう救命設備などの諸設備も定員をふやした分備えつけることにいたしまして定員がふえたわけでございまして、特に無理をして定員をふやしたということはございません。当然、改造時に私どもの方の船舶安全法によりまして厳重な検査の結果合格をしておるわけでございます。
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矢原秀男#9
○矢原秀男君 今御報告ございました、これは上部構造の改造というものに力点が置かれているのですけれども、ああいうふうな風波の問題に対してのPといいますか、パワーに対して対応できない。そういうふうなことは、船舶安全法のそういう構造設備の、これは六十年の二月に検査で合格をされている、こういうふうに報告を受けているんですけれども、そういうふうな風波に対する許容度というものが、上部構造の改造だけというふうなことで懸念はなかったのでございましょうか。
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神津信男#10
○政府委員(神津信男君) この安全検査の中には当然船舶の復原性の検査も入っておりまして、私どもとしては十分通常の海象条件であれば復原性はあるというふうに考えております。
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矢原秀男#11
○矢原秀男君 いずれにいたしましても、こういう天候の中で大きな被害が出たわけでございます。
 ですからここで農水省、これは漁船関係になりますけれども、また運輸省としてはやはり船舶安全法による構造設備の検査というものをやっていかれるわけでございます。私は、まずこの時点で、こういう業種になる場合に、ただ構造設備だけの検査だけではなくして、目的というものが明確になっているわけですから、法律的なそういう抑えるものがなくても、その使用する目的ということについて何点かこういうふうに注意をしなくちゃいけませんよと、そういうふうな生命の安全に対する指導というものが運輸省で必要ではなかったのか、こういうふうに思うわけですけれども、その点はいかがでございますか。
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岡田專治#12
○政府委員(岡田專治君) 御質問に対します直接的なお答えになるかどうかでございますが、海上保安庁といたしましては、海上の安全の確保ということを重要な使命と考えておりますので、このような瀬渡し船に対しましては、これまでにいわゆる船を訪ねての指導あるいは組織づくりをし、そこにおいて海難防止講習会等を通じまして安全指導を行ってきたところでございます。
 瀬渡し船関係者の組織化については推進を図ってきておりますが、極めて概数ではございますが、六割程度の組織化ができているというような状況でございます。しかしながら、今回の開洋丸の船長さんにつきましては、その地域に協議会もございましたけれども、そのような協議会に入っていなかったという事実がございまして、私どもはなお一層未加盟の瀬渡し船の船長さんに対しましては、こういう安全対策の協議会に入ってくださるように積極的に呼びかけたい、かように考えております。
 このような協議会におきましては、何といいましても、運航中止をする基準をどうやってつくるか、そしてまたそれを本当に守るか、この辺についての徹底が海上の安全のために一番重要かと思っております。その他附帯的には、例えば緊急時の連絡態勢をどうするかとか、あるいはその前提としての気象や海象状況の把握をどうやって的確に行うかとか、また当然のことながら定員は厳守し、また乗客名簿等もきちんとつくるとか、このようなこともあわせまして海上安全の確保という見地からこのような協議会づくりを今後ともさらに積極的に推進し、指導をしてまいりたい、かように考えております。
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矢原秀男#13
○矢原秀男君 今海上保安庁の御努力でそういう御配慮を伺って非常に意を強くいたしております。
 お話を伺っておりますと、瀬渡し船の約二千三百隻把握をしていらっしゃるようでございます。そのうちの六〇%が組織化されておるようでございますので、海上保安庁としての事故防止のための一つは徹底するための組織化、それからそれらに対する安全対策の指導、これは今後さらに全力を挙げて続けていただきたいわけでございます。
 そこで、私が今非常に強く言っておりますのは、農水省と漁船という立場の中で、海上保安庁が指導されているようなことも、二千三百隻も漁船から恐らく直接転向するとかという場合があると思うんですけれども、常識的な観念として農水省の努力が必要。
 それからもう一点は、運輸省の船舶安全法による構造設備の検査をされる部門が、使用の目的がわかっているわけですから、海上保安庁と同じような、こういうふうなお仕事をされるときにはこういう点を注意しなければいけませんよということが、自分の部門はこれだけだからあとは他の部門がやればいいと。だから、これでもし海上保安庁が、法的にきちっとしていないわけですから、海上保安庁さん、いや私のところはやる必要ないんですと言えば、これもそのままいかれても何も言われるところはないわけなんですね。
 法律的なそういうものはないけれども、海上保安庁では事故防止のためにまず組織化を奨励する、そうしてその入った方たちだけにでも安全対策の指導をしていきたい。これは法律外のお仕事を一生懸命されている。これはやはり日本で数千万人の釣り愛好家、そうしてまた、これは専門的な釣りですから一千万には足りないと思うけれども、いずれにしても国民の生命安全のために海上保安庁は一生懸命やっていらっしゃる。私はこれは本当に敬意を表したいと思うんです。
 私が今申し上げておるのは、ただ一カ所だけがそういうことをするだけではなしに、漁船としてお仕事をされて、将来はそういうことの可能性が出てきている。農水省もこれは注意をしていかなくちゃいけない。運輸省の方では、構造設備の検査をされる部門も、これはやはり海上保安庁とも同じような形で何回も何回も言わなくちゃいけない。そういうようなことが法律的に明示をされなければ生命安全のための将来に対しての手を打たないのか。私はそういう問題を今提起しているわけでございます。
 総まとめとして、運輸大臣、私の意見が間違いであれば間違いであると、そして矢原が言っていることは、生命安全のためにその関係者が努力をしていかなくちゃいけない、そういう努力義務というものは各セクションでみんな持たなくちゃいけない、努力義務としてですね、法律的には何もないわけですから、そういう点の見解を伺いたいと思います。
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山下徳夫#14
○国務大臣(山下徳夫君) まことに痛ましい事故が起きまして、心から御冥福を祈るとともに、御遺族に対して弔意を表する次第でございます。
 再びこういう事故を起こさないようにこの際やはり総点検をする、あるいはまた、振り返って構造基準、認可の基準とかいろんな面について手落ちがなかったかという御指摘はそのとおりでありまして、私どももやはりこういう機会にそういう問題に対してもう一回総点検をやらなきゃならぬことは当然でございます。
 ただ問題は、どのように構造を厳しくいたしましても、いろいろ船の目的によって使われる以上、過剰防衛的なこともいかがであろうかと思いますし、基準は基準として私はやっぱりそれはおのずから定まるところで決まると思うのでございますが、同時に、今説明いたしましたように、運航基準とか定員とか、当然守るべきものを管理者が守らなかったという場合には、いかように構造上決めても私はこれはどうにもならないと思うのでございます。風雨波浪注意報が出ている暴風雨の中にあえて船を出すというようなことの責任も同時に問われなければならないと思いますし、そういう面におきまして、また罰則等がこれは妥当であるかということも、この際構造等の問題と含めて総点検をすべきではなかろうか、かように理解するものでございます。
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矢原秀男#15
○矢原秀男君 ひとつこういう不幸な事故が二度と起きないように関係当局でよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 じゃ次の質問に入ります。関西新空港の建設問題でございます。
 昨年、我が国初の二十四時間運航の新国際空港が六十年度末着工に向けて動き出したわけでございます。六十七年度末には一番機が飛び立っていく、こういうふうな計画でございます。
 二、三具体的に御質問をしたいと思いますけれども、関西新空港建設に向かっての現時点での現況の御報告をまずお願いをしたいと思います。
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西
西村康雄#16
○政府委員(西村康雄君) 関西国際空港は、今お話しのように、昨年十月に会社が設立されましてから、昭和六十七年度中の供用開始を目途に今努力をしております。
 それで最初にいたしましたのは、五十九年の十一月に会社から事業計画を提出を求めました。これを認可した次第でございますが、現在はこの事業計画に基づいていろいろな諸準備を行っております。
 これらの諸準備のうち一番重要なのが漁業補償の交渉でございます。空港設置予定場所の漁業の補償交渉を昨年の暮れから行っております。それからもう一つの大きな問題は、この空港の埋め立てをどうするかということで、この埋め立てには大量の土砂が要ります。この土砂を採取するということが、関係の府県のどこからどういうふうに取るかということでもございますし、また、そのような土取り地をつくるということになりますと、跡地をどうするかということが各府県の関連の問題になってまいります。こういった問題。そしてまた、アセスメントの手続を進めるということをいたしまして、こういう体制ができますと、全体といたしまして公有水面の埋め立ての申請と飛行場設置の許可の申請ということをいたすわけでございます。ここら辺の手続を本年の七月ぐらいまでに終えまして、本年度中にすべての手続を終わった後工事の着工に入るというような段取りを今考えておりまして、このための諸準備を進めております。
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矢原秀男#17
○矢原秀男君 今関西新空港着工までのスケジュールの重点的な御報告をいただいたわけでございますが、まず一つは、漁業補償の問題がどういうふうな形で進んでいるかを伺いたいと思うわけでございます。
 この問題については、漁業権の消滅または制限により通常生ずる損失の補償というものが一つは出てくると思うわけでございますけれども、三十八条による漁業廃止の補償の問題、三十九条による漁業休止の補償の問題、四十条の漁業経営規模縮小の補償の問題と別個に、また各府県の漁業組合と今私が申し上げた別個の形のものがやはり大きな課題となって交渉のテーブルの中に出ているのかどうか、そういうことをまず伺いたいと思います。
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西
西村康雄#18
○政府委員(西村康雄君) 今お話しの問題領域につきましては、まだどんなふうに話し合いが出ているか報告を受けておりませんが、現在の段階では、全体としての埋立計画と全体としての補償体制の話をしている段階でございます。そして、ただ個別交渉が事実上公の交渉のほかに行われているということは想像されるわけですが、具体的にそのような場合にどんなことが話が出ているかということについては報告を受けておりません。
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矢原秀男#19
○矢原秀男君 私が一番心配をいたしておりますのは、空港基本計画決定の中で、空港島の造成、これは護岸埋め立て、二番目には土砂の採取、運搬、それから連絡橋等、基本施設、機能施設、こういうふうな形の計画が徐々に進んでいくわけでございますけれども、漁業補償というものがやっぱりそこに大きく横たわっております。そうして、その合意の中で公有水面の埋め立ての免許申請というものが出てきて、それから工事というものの形に着工するわけでございます。そういうふうな意味で、大阪府、兵庫県、和歌山県、漁業問題というのがこの三つに重なっておりますので、会社としても大変なエネルギーを要していらっしゃると思うわけでございます。
 関電の専門家のたしか副社長が、関電関係をいつもうまく解決をされているというので会社に入っておられるように伺っておりますけれども、そういうものを大きく広げた非常に複雑な問題がございますので、やはりこの漁業補償の問題、まずこれは、運輸省としても会社だけに任せるものではなくして、側面からもよく意見やいろんなものを調整しながら御協力というものがなければ大変だと思うわけでございます。
 この問題は非常に時間を要する問題でございますので、漁業関係のまたよく意見も聞いて交渉をしていただくようにここではお願いをしておきます。
 二番目には、今度は空港基本計画決定と同時に調整の段階になりますのが関連事業の計画になるわけでございます。これはアクセスの計画の問題でございます。これにはまず鉄道の関係がございます。国鉄と南海線の私鉄の問題、それから建設省が中心になると思いますけれども、道路関係で近畿自動車道の問題、そうして兵庫県—大阪—和歌山を結んでくる湾岸道路の問題、それから空港連絡道路等の問題、またそれに関連をする横の連係として地域整備構想というものが絡んでまいります。例えば大阪市が南港について航空貨物の基地をつくる問題、そうして難波筋から地下鉄で結んでいく路線の問題、岸和田市の木材のコンビナートの計画の問題、また地元の泉佐野のアクセス交通施設の整備に伴う市街地の再編の問題、こういうものが沿線の市町において非常に絡んできているわけでございます。
 まず、関連事業計画のアクセス計画の問題でございますが、鉄道の部門、国鉄そうして南海線の絡んだこの問題については現在どういうふうな状況にございますか、伺います。
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西
西村康雄#20
○政府委員(西村康雄君) 鉄道の空港へのアクセスでございますが、これにつきましては、今お話しのように、南海本線を空港へ乗り入れるという問題と、国鉄阪和線を空港へつなげるという問題でございます。
 これらの鉄道の問題と関連いたしますと、まず空港側は連絡橋がございます、この上に鉄道を、南海線と国鉄阪和線の延長を乗せるという。そして、空港連絡橋を過ぎましてから国鉄と南海線が同じところを若干通りましてからそれぞれ分岐していく。そして、国鉄の阪和線との連絡は近畿自動車道和歌山線と同じルートで入っていくということになります。そういう計画を現在立てておりますが、そういたしますと、全体として今問題になりますのが、近畿自動車道和歌山線をめぐります都市計画的な事業を進めるのと同じ時期に国鉄阪和線の延伸というものを並行的に進める必要があるということになるわけでございます。
 私ども現在の考え方といたしますと、この鉄道アクセスが本当に関西一円の鉄道のアクセスとして有効に働きますためには、新大阪から真っすぐ関西国際空港へ乗り入れるという鉄道の運営をぜひしたい。また、そうしないとこの空港の機能が半減するというふうに考えますし、できれば南海につきましても将来の、非常に将来かもしれませんが、都心の直通的な運転ができると望ましい、こういうことにはなろうかと思います。さしあた
り、国鉄阪和線を空港へ真っすぐ直通運転をさせるということにつきましては、新大阪から国鉄の貨物線を利用して国鉄の外環状線に入って、それをさらに天王寺で結びつけていくというような部分的な工事も必要でございます。それから今申し上げた最後の取りつけの部分が必要でございます。ここら辺の問題につきまして現在私どもから国鉄へもいろいろとお話をし、将来の計画としてそういうことが非常に関西空港としても有効だし、国鉄の全体の計画としても非常に有望な投資対象として考えられる。鉄道の機能を十分に生かすためにはぜひそういうことが必要だという基本的認識については一致しております。
 全体の都市計画的な事業の進める時期がだんだん迫ってまいりますが、具体的に国鉄の阪和線から空港までの乗り入れについてどういう事業主体でどのようにやるかということにつきましては、多少問題があるわけでございます。そこら辺の点につきましては、本来望ましいのは、国鉄が直接全部工事をして直通運転をするという体制へ持っていきたいわけでございますが、現在国鉄が再建問題の対象になっている段階でございますので、そのような計画を国鉄として今立てるわけにいかないというような事情もございます。そこら辺の問題についてどういうふうにしていったらいいか、将来国鉄が直通運転をお願いするのにはどうしたらいいかというようなことについて今関係者間で打ち合わせをしている段階でございます。
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矢原秀男#21
○矢原秀男君 今西村さんの御報告を伺ったわけですが、国鉄総裁、それを受けて国鉄として、私、関西新空港着工までのスケジュールの問題を漁業補償から関連事業計画を今伺っているところでございますけれども、今お話をいたしておりましたのは、アクセス計画の問題で、南海の私鉄の問題は運輸省から直接、横には国鉄とのまた連携もあると思うんですが、国鉄が主体となっていくこのアクセスの問題、今西村さんの方から受けられて、どういう対応を今されていらっしゃるのか。その計画、中途だと思うんですけれども、まとまっているところまで御報告をお願いします。
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仁杉巖#22
○説明員(仁杉巖君) 関西空港のアクセスの問題は今航空局長さんからお話のあったとおりでございますが、私どもといたしましては、ひとつ阪和線を天王寺で環状線に結びつけて新大阪に入れるということが非常に有効ではないかというのでございまして、この点につきましてはできれば早くやった方がいいかというような考え方で、金もそう大きな金ではなさそうなふうに考えておりますので、これは早目にやるようにというようなつもりで検討をただいまいたしております。
 一方、空港から阪和線に乗り入れる問題につきましては、今局長さんがお答えになりましたように、この事業主体というものをどうするか。国鉄がこれを負担していくということになるとなかなか大変だという問題もございまして、これらにつきましては、ただいま国鉄が運輸省のいろいろ御指導を得ながら処理を考えておるわけでございますが、これらについては、ただいまのところ私が聞いているのでは、むしろ関西空港の方でおつくりになって、それを国鉄がお借りするというようなふうな方向であるというふうに私は今聞いております。
 したがいまして、全体的に申しますと、空港開通のときには、阪和線に乗り入れてくる、それが天王寺で連絡をしまして環状線を通って新大阪に入っていくというようなルートをぜひつくりたいというようなつもりで検討しておるというふうに御理解を願いたいと思います。
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矢原秀男#23
○矢原秀男君 次に、建設省お願いをしたいわけでございますが、先ほどから話の出ておりますこのアクセス問題、道路の関係でございますが、まず湾岸道路の計画、これは現在ではどういうようになっておりますか、伺います。
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三谷浩#24
○説明員(三谷浩君) 関西空港に関しますアクセス道路の具体的な内容につきましては、現在国土庁を中心としまして作成をする予定の関西国際空港の関連施設整備大綱の中で示されることとなるわけでございまして、具体的に今関係団体といろいろ検討を進めているところでございます。
 御指摘のアクセス道路として、一つは近畿自動車道がございますし、もう一つは大阪湾岸道路がございますので、大阪湾岸道路についてお答えをいたしますと、現在、御案内のとおり、大阪湾岸道路につきましては、大阪市の港晴から堺市の三宝、ちょうどこれは八キロございますが、この間は阪神高速道路大阪湾岸線として供用しております。三宝から泉大津の臨海町まで、これは十一キロございますが、これが目下事業を実施しております。ちょうど十一キロございます。さらに関西空港まで、泉大津の臨海町から泉佐野に至る二十キロの区間、これにつきましては昭和五十四年度より調査に着手したところでございます。
 現在、先ほどからもいろいろ御説明に出ております港湾計画との調整とか、あるいは大阪府下の貴重な海水浴場でございます二色の浜公園との調整など、路線計画を策定するための調査を大阪府と一緒になってやっているところでございます。
 以上でございます。
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矢原秀男#25
○矢原秀男君 兵庫県関係はどうなっていますか。
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三谷浩#26
○説明員(三谷浩君) 大阪湾岸道路は、今ちょうど南の方の部分について御説明したわけですけれども、全体といたしましては、今御指摘のとおり、神戸から大阪府の泉佐野付近まで約九十キロございます。全体として四ないし六車線でございます。兵庫側でございますが、神戸の東灘区の魚崎浜から臨海町まで約三十キロ、これについて阪神高速道路公団で鋭意事業を実施しているところでございます。
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矢原秀男#27
○矢原秀男君 今、漁業補償の問題、そして関連アクセスの問題、ちょっと代表的なものだけ質問したわけでございますが、これは局長、関西新空港建設スケジュールを見ているわけですが、漁業補償も、今簡単に御質問したわけでございますけれども、非常に複雑そうして多岐にわたっておりますので、この問題が難行をいたしますと着工はもちろんおくれてくる。先ほど申し上げたように公有水面の埋立免許申請はやはり合意がなければいけませんから。そうしてやはり着工までにはこれが非常にずれ込んでくるんではないかという一つの心配。
 それから関連事業計画のこのアクセス計画でございますけれども、今建設省に伺ったように、湾岸道路にしても、大阪だけの場合であれば、阪神間を通っております四十三号線にしても既にもう過密渋滞で付近住民はもう大変なんです。だから、空港ができる時点において湾岸道路でそこに西日本の貨物とか輸送の車をある程度逃がしていかないとこれはもう大変なことであって、目的物はできるけれども、そこへ流れていく車というものがみんなのど首を絞めたように過密渋滞、そういうふうなことの中で騒音、振動すべてを残してくるわけでございます。このアクセスの問題になりますと、用地買収の問題、そうしてその地域の住民とのやはりこれまた合意の問題、こういうことになりますと、海の上につくられる新空港というものは確かにまあまあ早くできると思いますけれども、そういう中でも漁業補償の問題が難航している。そしてアクセスの関連問題を考えると、湾岸道路一つとりましてもこれもちょっとできない、開港までには間に合わない、技術的に私ずっと見ておりましても。
 こういうことになりますと非常にこれは大変な問題が含まれているわけでございますが、今局長に総括して伺うわけでございますが、漁業補償の問題と関連アクセス計画の問題だけを取り上げた場合だけでも、これは空港建設スケジュールというものが非常にずれ込んでくるのではないか、こういう懸念をしておりますけれども、その点はいかがでございますか。
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西
西村康雄#28
○政府委員(西村康雄君) 今お話しの御懸念はまことにもっともでございまして、私どもも、関西空港の本体ができたのにアクセスが不十分だということでは、成田の国際空港が当初非常な御心配をおかけしたのと同じような状態を再び現出するということであってはならないわけで、その点に
つきまして関係者一同十分注意していかなきゃいかぬということでございます。昨年の十月には、関西国際空港関係閣僚会議で関西国際空港関連施設整備連絡調整会議という十省庁の関係局長の会議をつくりまして、それで各省庁お互いに連絡し合いながら全体の進行調整も図り、総合的な地元の期待にこたえるような体制でやっていきたいということで努力をしている最中でございます。
 今お話しのアクセスの問題については、建設省御当局にぜひとも推進方をお願いしているという状況でございます。
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矢原秀男#29
○矢原秀男君 まず、運輸大臣、今漁業問題、アクセスの問題等の中でスケジュールがどうなのかということを伺っておりますけれども、運輸大臣としては、総括的に見ておられまして予定どおり大体進んでおる、こういうことなのか、その点の分析を大臣に伺いたいと思います。
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