土地問題等に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
昭和六十二年十一月十九日(木曜日)
午前十時一分開議
出席委員
委員長 小此木彦三郎君
理事 石川 要三君 理事 大塚 雄司君
理事 西田 司君 理事 野田 毅君
理事 羽田 孜君 理事 井上 普方君
理事 坂井 弘一君 理事 西村 章三君
粟屋 敏信君 衛藤征士郎君
金子原二郎君 木部 佳昭君
北川 石松君 北村 直人君
鯨岡 兵輔君 小杉 隆君
佐藤 守良君 自見庄三郎君
椎名 素夫君 田原 隆君
田村 良平君 武村 正義君
中川 秀直君 二田 孝治君
若林 正俊君 小川 国彦君
小野 信一君 加藤 万吉君
菅 直人君 沢田 広君
中村 茂君 小谷 輝二君
中村 巖君 山田 英介君
岡田 正勝君 辻 第一君
中島 武敏君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 宮澤 喜一君
建 設 大 臣 越智 伊平君
国 務 大 臣 奥野 誠亮君
委員外の出席者
警察庁長官官房
審議官 森広 英一君
総務庁長官官房
審議官 新野 博君
国土庁長官官房
長 清水 達雄君
国土庁計画・調
整局長 長沢 哲夫君
国土庁土地局長 片桐 久雄君
国土庁大都市圏
整備局長 北村廣太郎君
大蔵大臣官房審
議官 土居 信良君
大蔵大臣官房審
議官 瀧島 義光君
大蔵省理財局次
長 藤田 弘志君
大蔵省銀行局長 平澤 貞昭君
国税庁次長 日向 隆君
運輸大臣官房国
有鉄道改革推進
総括審議官 丹羽 晟君
建設大臣官房長 高橋 進君
建設大臣官房総
務審議官 田村 嘉朗君
建設省建設経済
局長 牧野 徹君
建設省都市局長 木内 啓介君
建設省河川局長 陣内 孝雄君
建設省住宅局長 片山 正夫君
自治大臣官房総
務審議官 小林 実君
自治大臣官房審
議官 前川 尚美君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団理事
長) 杉浦 喬也君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団理
事) 山口 良雄君
土地問題等に関
する特別委員会
調査室長 高戸 純夫君
―――――――――――――
委員の異動
十一月十三日
辞任 補欠選任
熊谷 弘君 野呂田芳成君
小泉純一郎君 加藤 六月君
玉沢徳一郎君 小杉 隆君
中島 衛君 粟屋 敏信君
中村正三郎君 長谷川 峻君
宮下 創平君 江藤 隆美君
村岡 兼造君 谷 洋一君
村田敬次郎君 若林 正俊君
山下 元利君 田村 良平君
同月十八日
辞任 補欠選任
長谷川 峻君 中川 秀直君
同月十九日
辞任 補欠選任
加藤 六月君 武村 正義君
近藤 元次君 二田 孝治君
田澤 吉郎君 金子原二郎君
谷 洋一君 自見庄三郎君
野呂田芳成君 北村 直人君
同日
辞任 補欠選任
北村 直人君 野呂田芳成君
自見庄三郎君 谷 洋一君
武村 正義君 加藤 六月君
二田 孝治君 近藤 元次君
―――――――――――――
十一月十一日
一、土地問題及び国土の利用に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
土地問題及び国土の利用に関する件
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前十時一分開議
出席委員
委員長 小此木彦三郎君
理事 石川 要三君 理事 大塚 雄司君
理事 西田 司君 理事 野田 毅君
理事 羽田 孜君 理事 井上 普方君
理事 坂井 弘一君 理事 西村 章三君
粟屋 敏信君 衛藤征士郎君
金子原二郎君 木部 佳昭君
北川 石松君 北村 直人君
鯨岡 兵輔君 小杉 隆君
佐藤 守良君 自見庄三郎君
椎名 素夫君 田原 隆君
田村 良平君 武村 正義君
中川 秀直君 二田 孝治君
若林 正俊君 小川 国彦君
小野 信一君 加藤 万吉君
菅 直人君 沢田 広君
中村 茂君 小谷 輝二君
中村 巖君 山田 英介君
岡田 正勝君 辻 第一君
中島 武敏君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 宮澤 喜一君
建 設 大 臣 越智 伊平君
国 務 大 臣 奥野 誠亮君
委員外の出席者
警察庁長官官房
審議官 森広 英一君
総務庁長官官房
審議官 新野 博君
国土庁長官官房
長 清水 達雄君
国土庁計画・調
整局長 長沢 哲夫君
国土庁土地局長 片桐 久雄君
国土庁大都市圏
整備局長 北村廣太郎君
大蔵大臣官房審
議官 土居 信良君
大蔵大臣官房審
議官 瀧島 義光君
大蔵省理財局次
長 藤田 弘志君
大蔵省銀行局長 平澤 貞昭君
国税庁次長 日向 隆君
運輸大臣官房国
有鉄道改革推進
総括審議官 丹羽 晟君
建設大臣官房長 高橋 進君
建設大臣官房総
務審議官 田村 嘉朗君
建設省建設経済
局長 牧野 徹君
建設省都市局長 木内 啓介君
建設省河川局長 陣内 孝雄君
建設省住宅局長 片山 正夫君
自治大臣官房総
務審議官 小林 実君
自治大臣官房審
議官 前川 尚美君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団理事
長) 杉浦 喬也君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団理
事) 山口 良雄君
土地問題等に関
する特別委員会
調査室長 高戸 純夫君
―――――――――――――
委員の異動
十一月十三日
辞任 補欠選任
熊谷 弘君 野呂田芳成君
小泉純一郎君 加藤 六月君
玉沢徳一郎君 小杉 隆君
中島 衛君 粟屋 敏信君
中村正三郎君 長谷川 峻君
宮下 創平君 江藤 隆美君
村岡 兼造君 谷 洋一君
村田敬次郎君 若林 正俊君
山下 元利君 田村 良平君
同月十八日
辞任 補欠選任
長谷川 峻君 中川 秀直君
同月十九日
辞任 補欠選任
加藤 六月君 武村 正義君
近藤 元次君 二田 孝治君
田澤 吉郎君 金子原二郎君
谷 洋一君 自見庄三郎君
野呂田芳成君 北村 直人君
同日
辞任 補欠選任
北村 直人君 野呂田芳成君
自見庄三郎君 谷 洋一君
武村 正義君 加藤 六月君
二田 孝治君 近藤 元次君
―――――――――――――
十一月十一日
一、土地問題及び国土の利用に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
土地問題及び国土の利用に関する件
――――◇―――――
小
小此木彦三郎#1
○小此木委員長 これより会議を開きます。
土地問題及び国土の利用に関する件について調査を進めます。
参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本国有鉄道清算事業団理事長杉浦喬也君及び理事山口良雄君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本国有鉄道清算事業団理事長杉浦喬也君及び理事山口良雄君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
小
小
大
大塚雄司#4
○大塚委員 質問に先立ちましてお願いがございます。資料を配付していただきたいのでありますが、お取り計らいをお願いいたします。
本委員会は、国民注視の中で、また国民の大きな期待の中で開かれたわけでありますが、その冒頭の質問をすることになりました。しかし、与えられた時間は一時間ということでございまして極めて短いわけでございますので、あらかじめ大臣、政府委員の皆様にはひとつなるべく手短に御答弁をいただいて、時間を有効に使わせていただきたいと思います。特に、大変専門的な問題もございますので、多少私が意見を申し上げることが多かろうと思いますが、それもあらかじめ御了承をいただきたいと思います。
ただいま机上に配付をいたしました資料の一番最後のところをごらんいただきたいと思います。実は、この土地問題については、震源地はどこかというと、東京の都心であるということはもう大方の皆さんが御承知のとおりです。その都心の区域にあります小学校の児童数の実態をちょっと表にいたしてみました。千代田区、中央区、港区の三区でありますが、ごらんのように三十五年にはそれぞれ四百、五百という児童数を抱えた学校が、既に今日では、百三十五という淡路小学校を初めとしまして、特に中央区、港区におきましては五十人を割るような学校も出てきたのであります。言うなれば、学校の態様をなさない寺子屋みたいなことになってまいりまして、そこに住んでおる居住者にとっては大変悲しい現実としてとらえられておるわけであります。
さて、そういう現象はもちろん急激に起きたことではありません。過去、この政府の施策の中で、地方における過疎の対策も含めて、いわゆる田中内閣時代の日本列島改造論あるいはまた三全総、そしてことし策定をした四全総とこうつながって、いわゆる多極分散型の国土の均衡ある土地利用というものを目指して施策が展開されてきたわけでございます。しかし、その間にはいろいろな努力を政府もされたわけです。例えば工場再配置といって工場を地方に分散をしたり、あるいはまた新産都市ということで地方の各都市を振興させる政策をとりましたり、あるいはまた特に大平内閣の時代には、いわゆる田園都市構想という名のもとで定住圏構想を発表されまして、各府県のそれぞれの地域に一カ所定住圏の指定をするなど、ともかく多極分散型の努力は大変積み重ねてきたわけであります。
私は、鈴木内閣のときの国土庁の政務次官をさせていただいたわけでありますが、実はそのころに定住圏の指定をする仕事をさせていただきました。東京は一体どこに定住圏を指定しようか、いろいろ論議がありましたが、今申し上げたように、地方の過疎が進むのと同じように都心で過疎が進んでいくということは大変な事態でありますから、ともかく都心六区に定住圏の指定をしょう、そして定住人口をふやすための再開発をやろうということで努力を積み重ねてきたはずであります。特にそういう中で、皆様御承知のように、中央区における大川端作戦あるいはまた民間のアークヒルズの再開発、あるいは最近では芝浦、港南地区のいわゆる市街地住宅総合整備事業等々、国と都と区の自治体が一体となって夜間人口を張りつけようという努力をしております。
実はこの話が出たときに、東京集中はいかぬというお話がある中で、中には、事務所需要が多いのでいわゆる臨海部はマンハッタンと同じようにする方がいいのだという御意見もよく耳にいたしましたけれども、これは仮の数字で私は調べてみたのですが、大体ニューヨーク市全体が七百八十平方キロでございます。その中の五十平方キロがマンハッタンです。ですから、一割にちょっと満たない地域でありますが、あそこにはエンパイア・ステート・ビルを初め超高層ビルが林立をしております。一見夜間人口はいないかというふうにお思いかもしれませんが、あの地域には百四十二万の定住人口がおります。そして、外から通勤する人口は約二百万であります。
さて、東京の都心はどうかというと、今小学校の例を挙げた千代田、中央、港の三区の人口というのは残念ながら五十万を切るわけであります。四十数万であります。面積は約五十平方キロであります。そういうふうに置きかえてみますと、昼間人口はどのくらい集まるかというと、二百六十万以上の昼間人口が集まる。その辺の都市構造のあり方というものがいわゆる中心に住んでいる人たちにとっては大変心配なことでありまして、まさに東京集中の発想は間違いである。私は与党ですから、もちろんそんなオーバーランをした質問はしないつもりですけれども、しかし天野建設大臣が、中曽根内閣の重要閣僚でありながら、中曽根内閣の土地政策はゼロだったということをおっしゃって、何か今週出ておる週刊誌には、大塚はチンピラで生意気だなんていうことを言っておるようですが、私は何と言われようと持論は曲げないつもりですから、この問題を中心に取り上げてまいりたいと思うのであります。
まず、土地価格の形成というのは一体何によって成り立ってくるかといえば、御承知のように都市計画法や建築基準法等の規制の中でいわゆる用途地域、地域地区というものによってその土地はまさに私権が制限されております。つまり、商業用地あるいは住居用地、準工業というようなところは割合高い容積率の指定をしておる。一種住専とか二種住専というものは住宅専用の土地ですから、高さの制限もするし、建ぺい率や容積率も低くなっておる、つまり、その土地の利用の度合いによって地価というものは決まってくる。大体不動産業界の土地売買の尺度というのは何かというと、その容積率一〇〇%を一種と言い二〇〇%を二種生言いますが、大体一種百万なんというような言い方で土地の売買が行われてきたわけであります。そういう土地価格の形成ですから、まさに土地利用について地方自治体の知事に権限を渡しておるのですから、それなりに将来の人口増あるいは将来の都市の姿というものを考えながら今日までやってきた。国の方は多極分散型であるとすれば東京は多極多心型の都市構造をつくろうというので、あるいは新宿の例えば新都心も業務施設を東京都が一部つくって、つまり丸の内に集中するのではなくてやはり適宜分散をしながら、上水道や下水道や道路やそういう施設を十分整備ができない中で有効に活用していこう、こういう都市の形成がずっと続いてきたわけであります。
そういう中で今度の土地問題が起きたのですが、一応皆様のお手元の資料の一ページをごらんいただきたいと思います。土地神話といって、土地は一回上がったら下がらないんだ、こう大方の方が言われるわけでございますけれども、先ほど来私が述べてまいりましたように、いわゆる東京都の公示価格の推移をさかのぼってグラフにいたしてみました。日本列島改造論は、私はその内容においては正しいと思いますが、手法を誤ったために残念ながら一億総不動産屋と言われて、議員立法で国土利用計画法をつくって対処したことは、約十二、三年前のことですから御記憶にあるところであります。
その昭和四十六年からのグラフをごらんいただきますと、列島改造論のときにぐんと土地の値段がはね上がりまして、今日よりも、全国の点線を見ていただけばおわかりのように日本列島全体が地価が上がったわけであります。そして、田中内閣が退陣をされて列島改造論もトーンダウンをしてまいりますと、この昭和五十年の例にありますようにぐっと下がりましてマイナス一〇%まで下がっていったという例があるわけですから、一回上がった土地の値段は下がらないというのは間違いであって、それぞれ対応をしっかりやれば絶対に下がることはあり得るんだ、これはまさに政治であると私は思うわけでございまして、御参考までに皆様にお配りをしたわけです。しかし、特に今回は点線と実線がこんなに離れておりますように、全国的には土地はそんなにはね上がっておらないのでありますけれども、東京だけがこのようにはね上がっておるというところで、ここが一番問題点であります。
さて、今度の地価高騰の原因は何であったのだろうか、ここが私は一番この委員会でやるべきポイントだと思っておりますが、実は昨年の今ごろ、しばしば建設省や国土庁の皆さんに私は土地問題について提言をしてまいりましたが、残念ながらなかなかそれが組み込まれなかった。万やむを得ず「「中曽根民活」の虚構を働く」と題して、中央公論で私は論文を三カ月にわたって連載をさせていただきました。これは私なりの見解があるわけでございまして、なぜそのようなことをしたかということもこの際明らかにしなければなりません。少なくとも地価の上がる原因には二つの理由がある。一つは、砂糖やトイレットペーパーと同じように需給による土地の値上がりであります。もう一つは、いわゆる効用によるものである。効用は動力の効に用いるという字を書きまして、ユーティリティーでございます。つまり、例えばある土地があってそこに地下鉄が通るぞという話が出ただけでその土地の値段はぐんとはね上がるというのと同じでありまして、言うなれば日本列島改造論のあの全国を開発しようという構想は、まさに効用の役割をして土地の値段を一斉にはね上げたのでございます。
実は、冒頭に申し上げた三全総、四全総に連なるいわゆる分散型の東京の都市計画が、中曽根総理が内閣を組織されてから後にあの総理の容積発言というのがございます。環状七号線の中に五階建てが全部建つように容積を上げようという話であります。そこはやや専門的になるのですが、確かに容積率は東京都内全部指定をしてございます。しかし現実の問題としては、東京の都民は太陽を志向する人々も多いものですから、実際に建築基準法で前面の道路が狭ければ高さを斜線で切った高さに制限をしておる。それから、裏側には北側斜線というのがあります。それから、さらには日影規制というのが昭和四十年代に国会で法律で決められまして、つまり冬至の日照で一日に何時間というような基準を定めましてその高さの制限をするという制度があります。ですから、容積を指定しておっても、道路の幅員が狭かったり敷地の面積が小さかったらそんなに大きな建物は建てられないわけであります。ですから、そういう問題に対して容積を上げるぞというような発言を実力者がされますと、ただでさえ難しい問題でありますから、不動産業界やそういう方々にしてみれば、将来容積が上がるなら今のうちに土地を買っておこう、あるいは将来ここが上がるということになるならもう少し待ってから建てようというようなことが起こるわけでありまして、この容積率の総理の御発言がいわゆる土地高騰につながった。私はそのことも去年の中央公論で申し上げておるわけです。これが効用です。
それに加えて、もう一つは事務所需要であります。これはお手元に配付してございます三枚目の紙をごらんをいただきたいのであります。この辺はかなり私は政府のばらついた数字の発表に不満があるわけでありますが、例えばこの表の上の一都三県の数字がございますけれども、一都三県にいたしますと話が統一しにくいので二十三区の数字で申し上げましても、首都改造計画の国土庁の発表しました事務所の床需要の見通してありますが五千百四十ヘクタール、あるいは経済企画庁がお出しになったのが二千百五十五ヘクタール、民間の銀行が千七百八十七ヘクタール、こういうふうに役所によって数字が全く違う。これ自体も大変に問題でありますけれども、ごらんをいただくとお気づきになると思いますが、際立って国土庁の首都改造計画、六十年五月の五千百四十ヘクタールというのは余りにも需要が過大に過ぎないだろうか。私は、このことが今度の土地高騰の引き金になったということを申しておるのであります。
実は、その次のページをめくっていただきますと、東京都二十二区の今日までの事務所の床面積の推移を一覧表にいたしました。昭和五十二年から六十二年までの十年間でありますが、二十三区の一番下の数字をごらんいただきますと、三千という数字は累積の数字でありまして、一年間の増加床の面積は括弧書きにいたしております。つまり五十三年百三十六ヘクタール、五十四年七十三ヘクタールというぐあいにまいりまして、六十二年の数字はぐんとはね上がって二百六十三ヘクタールであります。ともかく、こういう推移でありまして、下の左側の文字にしておきましたが、過去十年間のストックベースでの事務所床供給が今後ともこのまま、例えば臨海部の開発とかそういうものをやらなくても、今日までの経済ベースで進むのであれば、都心における、二十三区における床供給というものは十分やっていけるということを示したものであります。この数字をもとにしまして自由民主党の緊急土地問題協議会におきまして、前のページに戻りますけれども、一番下にあります千六百から千九百、つまり国土庁が発表した数字から見ますとはるかに下方の修正をいたしておるわけであります。
元来、その土地の価額というのは、効用で申し上げたように、需給で例えばトイレットペーパー、物の場合もなくなるぞと言えば殺到するように、ビルの需要が大変に旺盛だと言えば、私はそのことがひとり歩きをして地価にはね返ってくるのだということをしばしば申しておるわけでありまして、党の協議会では既に下方修正をいたしまして天下に発表いたしましたから、このことが私は必ず特効薬になっていくというふうに見ておるわけであります。
そこで、今いろいろ申し上げましたけれども、国土庁長官、建設大臣、そして副総理・大蔵大臣にそれぞれ、今度の地価高騰の原因は、前段にいろいろ申し上げましたけれども、ずばり言って何が原因であったか、お答えをいただきたいのであります。
この発言だけを見る →本委員会は、国民注視の中で、また国民の大きな期待の中で開かれたわけでありますが、その冒頭の質問をすることになりました。しかし、与えられた時間は一時間ということでございまして極めて短いわけでございますので、あらかじめ大臣、政府委員の皆様にはひとつなるべく手短に御答弁をいただいて、時間を有効に使わせていただきたいと思います。特に、大変専門的な問題もございますので、多少私が意見を申し上げることが多かろうと思いますが、それもあらかじめ御了承をいただきたいと思います。
ただいま机上に配付をいたしました資料の一番最後のところをごらんいただきたいと思います。実は、この土地問題については、震源地はどこかというと、東京の都心であるということはもう大方の皆さんが御承知のとおりです。その都心の区域にあります小学校の児童数の実態をちょっと表にいたしてみました。千代田区、中央区、港区の三区でありますが、ごらんのように三十五年にはそれぞれ四百、五百という児童数を抱えた学校が、既に今日では、百三十五という淡路小学校を初めとしまして、特に中央区、港区におきましては五十人を割るような学校も出てきたのであります。言うなれば、学校の態様をなさない寺子屋みたいなことになってまいりまして、そこに住んでおる居住者にとっては大変悲しい現実としてとらえられておるわけであります。
さて、そういう現象はもちろん急激に起きたことではありません。過去、この政府の施策の中で、地方における過疎の対策も含めて、いわゆる田中内閣時代の日本列島改造論あるいはまた三全総、そしてことし策定をした四全総とこうつながって、いわゆる多極分散型の国土の均衡ある土地利用というものを目指して施策が展開されてきたわけでございます。しかし、その間にはいろいろな努力を政府もされたわけです。例えば工場再配置といって工場を地方に分散をしたり、あるいはまた新産都市ということで地方の各都市を振興させる政策をとりましたり、あるいはまた特に大平内閣の時代には、いわゆる田園都市構想という名のもとで定住圏構想を発表されまして、各府県のそれぞれの地域に一カ所定住圏の指定をするなど、ともかく多極分散型の努力は大変積み重ねてきたわけであります。
私は、鈴木内閣のときの国土庁の政務次官をさせていただいたわけでありますが、実はそのころに定住圏の指定をする仕事をさせていただきました。東京は一体どこに定住圏を指定しようか、いろいろ論議がありましたが、今申し上げたように、地方の過疎が進むのと同じように都心で過疎が進んでいくということは大変な事態でありますから、ともかく都心六区に定住圏の指定をしょう、そして定住人口をふやすための再開発をやろうということで努力を積み重ねてきたはずであります。特にそういう中で、皆様御承知のように、中央区における大川端作戦あるいはまた民間のアークヒルズの再開発、あるいは最近では芝浦、港南地区のいわゆる市街地住宅総合整備事業等々、国と都と区の自治体が一体となって夜間人口を張りつけようという努力をしております。
実はこの話が出たときに、東京集中はいかぬというお話がある中で、中には、事務所需要が多いのでいわゆる臨海部はマンハッタンと同じようにする方がいいのだという御意見もよく耳にいたしましたけれども、これは仮の数字で私は調べてみたのですが、大体ニューヨーク市全体が七百八十平方キロでございます。その中の五十平方キロがマンハッタンです。ですから、一割にちょっと満たない地域でありますが、あそこにはエンパイア・ステート・ビルを初め超高層ビルが林立をしております。一見夜間人口はいないかというふうにお思いかもしれませんが、あの地域には百四十二万の定住人口がおります。そして、外から通勤する人口は約二百万であります。
さて、東京の都心はどうかというと、今小学校の例を挙げた千代田、中央、港の三区の人口というのは残念ながら五十万を切るわけであります。四十数万であります。面積は約五十平方キロであります。そういうふうに置きかえてみますと、昼間人口はどのくらい集まるかというと、二百六十万以上の昼間人口が集まる。その辺の都市構造のあり方というものがいわゆる中心に住んでいる人たちにとっては大変心配なことでありまして、まさに東京集中の発想は間違いである。私は与党ですから、もちろんそんなオーバーランをした質問はしないつもりですけれども、しかし天野建設大臣が、中曽根内閣の重要閣僚でありながら、中曽根内閣の土地政策はゼロだったということをおっしゃって、何か今週出ておる週刊誌には、大塚はチンピラで生意気だなんていうことを言っておるようですが、私は何と言われようと持論は曲げないつもりですから、この問題を中心に取り上げてまいりたいと思うのであります。
まず、土地価格の形成というのは一体何によって成り立ってくるかといえば、御承知のように都市計画法や建築基準法等の規制の中でいわゆる用途地域、地域地区というものによってその土地はまさに私権が制限されております。つまり、商業用地あるいは住居用地、準工業というようなところは割合高い容積率の指定をしておる。一種住専とか二種住専というものは住宅専用の土地ですから、高さの制限もするし、建ぺい率や容積率も低くなっておる、つまり、その土地の利用の度合いによって地価というものは決まってくる。大体不動産業界の土地売買の尺度というのは何かというと、その容積率一〇〇%を一種と言い二〇〇%を二種生言いますが、大体一種百万なんというような言い方で土地の売買が行われてきたわけであります。そういう土地価格の形成ですから、まさに土地利用について地方自治体の知事に権限を渡しておるのですから、それなりに将来の人口増あるいは将来の都市の姿というものを考えながら今日までやってきた。国の方は多極分散型であるとすれば東京は多極多心型の都市構造をつくろうというので、あるいは新宿の例えば新都心も業務施設を東京都が一部つくって、つまり丸の内に集中するのではなくてやはり適宜分散をしながら、上水道や下水道や道路やそういう施設を十分整備ができない中で有効に活用していこう、こういう都市の形成がずっと続いてきたわけであります。
そういう中で今度の土地問題が起きたのですが、一応皆様のお手元の資料の一ページをごらんいただきたいと思います。土地神話といって、土地は一回上がったら下がらないんだ、こう大方の方が言われるわけでございますけれども、先ほど来私が述べてまいりましたように、いわゆる東京都の公示価格の推移をさかのぼってグラフにいたしてみました。日本列島改造論は、私はその内容においては正しいと思いますが、手法を誤ったために残念ながら一億総不動産屋と言われて、議員立法で国土利用計画法をつくって対処したことは、約十二、三年前のことですから御記憶にあるところであります。
その昭和四十六年からのグラフをごらんいただきますと、列島改造論のときにぐんと土地の値段がはね上がりまして、今日よりも、全国の点線を見ていただけばおわかりのように日本列島全体が地価が上がったわけであります。そして、田中内閣が退陣をされて列島改造論もトーンダウンをしてまいりますと、この昭和五十年の例にありますようにぐっと下がりましてマイナス一〇%まで下がっていったという例があるわけですから、一回上がった土地の値段は下がらないというのは間違いであって、それぞれ対応をしっかりやれば絶対に下がることはあり得るんだ、これはまさに政治であると私は思うわけでございまして、御参考までに皆様にお配りをしたわけです。しかし、特に今回は点線と実線がこんなに離れておりますように、全国的には土地はそんなにはね上がっておらないのでありますけれども、東京だけがこのようにはね上がっておるというところで、ここが一番問題点であります。
さて、今度の地価高騰の原因は何であったのだろうか、ここが私は一番この委員会でやるべきポイントだと思っておりますが、実は昨年の今ごろ、しばしば建設省や国土庁の皆さんに私は土地問題について提言をしてまいりましたが、残念ながらなかなかそれが組み込まれなかった。万やむを得ず「「中曽根民活」の虚構を働く」と題して、中央公論で私は論文を三カ月にわたって連載をさせていただきました。これは私なりの見解があるわけでございまして、なぜそのようなことをしたかということもこの際明らかにしなければなりません。少なくとも地価の上がる原因には二つの理由がある。一つは、砂糖やトイレットペーパーと同じように需給による土地の値上がりであります。もう一つは、いわゆる効用によるものである。効用は動力の効に用いるという字を書きまして、ユーティリティーでございます。つまり、例えばある土地があってそこに地下鉄が通るぞという話が出ただけでその土地の値段はぐんとはね上がるというのと同じでありまして、言うなれば日本列島改造論のあの全国を開発しようという構想は、まさに効用の役割をして土地の値段を一斉にはね上げたのでございます。
実は、冒頭に申し上げた三全総、四全総に連なるいわゆる分散型の東京の都市計画が、中曽根総理が内閣を組織されてから後にあの総理の容積発言というのがございます。環状七号線の中に五階建てが全部建つように容積を上げようという話であります。そこはやや専門的になるのですが、確かに容積率は東京都内全部指定をしてございます。しかし現実の問題としては、東京の都民は太陽を志向する人々も多いものですから、実際に建築基準法で前面の道路が狭ければ高さを斜線で切った高さに制限をしておる。それから、裏側には北側斜線というのがあります。それから、さらには日影規制というのが昭和四十年代に国会で法律で決められまして、つまり冬至の日照で一日に何時間というような基準を定めましてその高さの制限をするという制度があります。ですから、容積を指定しておっても、道路の幅員が狭かったり敷地の面積が小さかったらそんなに大きな建物は建てられないわけであります。ですから、そういう問題に対して容積を上げるぞというような発言を実力者がされますと、ただでさえ難しい問題でありますから、不動産業界やそういう方々にしてみれば、将来容積が上がるなら今のうちに土地を買っておこう、あるいは将来ここが上がるということになるならもう少し待ってから建てようというようなことが起こるわけでありまして、この容積率の総理の御発言がいわゆる土地高騰につながった。私はそのことも去年の中央公論で申し上げておるわけです。これが効用です。
それに加えて、もう一つは事務所需要であります。これはお手元に配付してございます三枚目の紙をごらんをいただきたいのであります。この辺はかなり私は政府のばらついた数字の発表に不満があるわけでありますが、例えばこの表の上の一都三県の数字がございますけれども、一都三県にいたしますと話が統一しにくいので二十三区の数字で申し上げましても、首都改造計画の国土庁の発表しました事務所の床需要の見通してありますが五千百四十ヘクタール、あるいは経済企画庁がお出しになったのが二千百五十五ヘクタール、民間の銀行が千七百八十七ヘクタール、こういうふうに役所によって数字が全く違う。これ自体も大変に問題でありますけれども、ごらんをいただくとお気づきになると思いますが、際立って国土庁の首都改造計画、六十年五月の五千百四十ヘクタールというのは余りにも需要が過大に過ぎないだろうか。私は、このことが今度の土地高騰の引き金になったということを申しておるのであります。
実は、その次のページをめくっていただきますと、東京都二十二区の今日までの事務所の床面積の推移を一覧表にいたしました。昭和五十二年から六十二年までの十年間でありますが、二十三区の一番下の数字をごらんいただきますと、三千という数字は累積の数字でありまして、一年間の増加床の面積は括弧書きにいたしております。つまり五十三年百三十六ヘクタール、五十四年七十三ヘクタールというぐあいにまいりまして、六十二年の数字はぐんとはね上がって二百六十三ヘクタールであります。ともかく、こういう推移でありまして、下の左側の文字にしておきましたが、過去十年間のストックベースでの事務所床供給が今後ともこのまま、例えば臨海部の開発とかそういうものをやらなくても、今日までの経済ベースで進むのであれば、都心における、二十三区における床供給というものは十分やっていけるということを示したものであります。この数字をもとにしまして自由民主党の緊急土地問題協議会におきまして、前のページに戻りますけれども、一番下にあります千六百から千九百、つまり国土庁が発表した数字から見ますとはるかに下方の修正をいたしておるわけであります。
元来、その土地の価額というのは、効用で申し上げたように、需給で例えばトイレットペーパー、物の場合もなくなるぞと言えば殺到するように、ビルの需要が大変に旺盛だと言えば、私はそのことがひとり歩きをして地価にはね返ってくるのだということをしばしば申しておるわけでありまして、党の協議会では既に下方修正をいたしまして天下に発表いたしましたから、このことが私は必ず特効薬になっていくというふうに見ておるわけであります。
そこで、今いろいろ申し上げましたけれども、国土庁長官、建設大臣、そして副総理・大蔵大臣にそれぞれ、今度の地価高騰の原因は、前段にいろいろ申し上げましたけれども、ずばり言って何が原因であったか、お答えをいただきたいのであります。
奥
奥野誠亮#5
○奥野国務大臣 大塚さんは都市政策の権威だと思っているわけでございますけれども、大変傾聴すべき御意見を聞かせていただいたこと、まず厚くお礼を申し上げておきたいと思います。
地価高騰の要因、いろいろな見方がございましょうけれども、私は何といっても日本の経済力の急伸長、東京が世界の金融センターの中心になった、世界じゅうからオフィス床を求めて殺到する、外国人住宅がとても足りない、そんなところで都心にオフィス用地を求める。住宅地まで手をつけていかなきゃならない。住宅地を高値で売った方は、郊外に買いかえで広い土地を値段構わず買いあさっていく。そこへもってきて金余り現象、さらには内需拡大、公共事業がどんどんふえていく。今のうちに土地を買っておけば利益が上がってくる、土地が投機対象になってくる、自然ぽんぽん野方図に上がってしまったということじゃないだろうかな、こう思っております。
今、国土庁の関係では将来のオフィス床の需要見通し過大で、これが土地騰貴をあおったのではないかという御指摘がございました。国土庁は、必要な土地供給を確保していかなきゃならないものでございますから、多少それを刺激する意味で計算をしてきていると思うのでございます。そういう意味で私は、今ではかなり従来から見ますと大規模な事業が東京周辺に幅広く行われている。臨海部の開発も相当な規模で進んでおりますし、また東京駅周辺の整備もそうでございますし、そのほか御承知のようなたくさんなことがございますので、それが毎年どれぐらいずつオフィス床を供給していくのか、また住宅用地を供給していくのか、国民の前にあわせて明らかにしなさいよ、こういうことを言っておるわけでございまして、各省それぞれが具体的にそういう数字を検討していただいているわけでございます。需要を示す場合にはあわせて供給を示すことによって見通しを的確なものにしていかなければならない、こう思っておるわけでございまして、今後もそういう方向で努力を続けていきたい、こう思っております。
この発言だけを見る →地価高騰の要因、いろいろな見方がございましょうけれども、私は何といっても日本の経済力の急伸長、東京が世界の金融センターの中心になった、世界じゅうからオフィス床を求めて殺到する、外国人住宅がとても足りない、そんなところで都心にオフィス用地を求める。住宅地まで手をつけていかなきゃならない。住宅地を高値で売った方は、郊外に買いかえで広い土地を値段構わず買いあさっていく。そこへもってきて金余り現象、さらには内需拡大、公共事業がどんどんふえていく。今のうちに土地を買っておけば利益が上がってくる、土地が投機対象になってくる、自然ぽんぽん野方図に上がってしまったということじゃないだろうかな、こう思っております。
今、国土庁の関係では将来のオフィス床の需要見通し過大で、これが土地騰貴をあおったのではないかという御指摘がございました。国土庁は、必要な土地供給を確保していかなきゃならないものでございますから、多少それを刺激する意味で計算をしてきていると思うのでございます。そういう意味で私は、今ではかなり従来から見ますと大規模な事業が東京周辺に幅広く行われている。臨海部の開発も相当な規模で進んでおりますし、また東京駅周辺の整備もそうでございますし、そのほか御承知のようなたくさんなことがございますので、それが毎年どれぐらいずつオフィス床を供給していくのか、また住宅用地を供給していくのか、国民の前にあわせて明らかにしなさいよ、こういうことを言っておるわけでございまして、各省それぞれが具体的にそういう数字を検討していただいているわけでございます。需要を示す場合にはあわせて供給を示すことによって見通しを的確なものにしていかなければならない、こう思っておるわけでございまして、今後もそういう方向で努力を続けていきたい、こう思っております。
越
越智伊平#6
○越智国務大臣 ただいま国土庁長官がお答えしたとおりでありますが、東京都が非常に急激に国際化いたしますし、また高度情報化、こういうことによって特に事務所の床面積、お示しになった資料でも非常にふえておりますし、また一方、土地の騰貴、これは金融緩和の面もありましたし、あるいはまた買いかえ等によって結局は需給のバランスが崩れた、供給の方が間に合わない、こういうこともありまして急に高騰したものと認識をしております。
この発言だけを見る →宮
宮澤喜一#7
○宮澤国務大臣 大塚委員のこの問題につきましてのかねての御発言あるいは御提言につきましては、私ども注意して拝見をいたしておりまして、御造詣に敬意を表するものであります。
それで、ただいま仰せのように、東京都の場合で申しますと、基本的には住宅あるいはオフィスの面積、中長期的にやや需給がタイトであろうということは一般に考えられておるところだと思いますけれども、今度の場合、その上に仮需要が発生したということが非常に大きな原因になったのではないか。その仮需要はなぜ発生したかということでございますが、一つは、先ほど奥野長官が言われましたように、我が国の国際化に伴ってオフィスあるいは外人用の住宅が急に窮屈になるのではないかという一般的な予測もあったかもしれません。あるいはまた、容積率を急に拡大するということがあって、そこから仮需要が生まれたということもあろうと思います。
いずれにいたしましても、そのような仮需要がいわばかなり過大に受け取られて、そしてそれが現実の需要になっていった、こういうことがあったように思われます。今、建設大臣の言われました金融も仮需要をいわば支えるという役割を果たしたことはある程度否定できなかったと思いますが、大体そういうことではなかったかと思っております。
この発言だけを見る →それで、ただいま仰せのように、東京都の場合で申しますと、基本的には住宅あるいはオフィスの面積、中長期的にやや需給がタイトであろうということは一般に考えられておるところだと思いますけれども、今度の場合、その上に仮需要が発生したということが非常に大きな原因になったのではないか。その仮需要はなぜ発生したかということでございますが、一つは、先ほど奥野長官が言われましたように、我が国の国際化に伴ってオフィスあるいは外人用の住宅が急に窮屈になるのではないかという一般的な予測もあったかもしれません。あるいはまた、容積率を急に拡大するということがあって、そこから仮需要が生まれたということもあろうと思います。
いずれにいたしましても、そのような仮需要がいわばかなり過大に受け取られて、そしてそれが現実の需要になっていった、こういうことがあったように思われます。今、建設大臣の言われました金融も仮需要をいわば支えるという役割を果たしたことはある程度否定できなかったと思いますが、大体そういうことではなかったかと思っております。
大
大塚雄司#8
○大塚委員 大蔵大臣の御答弁の中で仮需要というお言葉がありました。私は、まさにこの需要が仮需要であった、そのために土地の値段が上がったという御指摘を申し上げたわけであります。
国土庁長官並びに建設大臣のお言葉を聞いて、私はどうしてもまたもう少し申し上げなければならぬことがあります。実は、行革審の皆さんのお話や、あるいは各界各層の土地問題に対する御発言を聞いておりますと、東京は国際化が進んで東京に大きな金融市場が生まれて大変旺盛な需要があるんだということがしばしば語られるわけであります。実際に、それでは金融市場というのはどういう実態なのか、本当にそんなものがあるんですかと私はどこへ行っても申し上げるのでありますが、大変に残念なことに、実態を調べればそんな旺盛な外国企業の進出の需要はないんだということなんであります。ここが一番問題なんであります。
大変に恐縮ですけれども、きょうは国鉄清算事業団の理事長もおいでになっているのですが、国有地の処分についていろいろな問題がありました。時間がありませんから、私は簡単に言いますと、そういう旺盛な需要があるから国有地も民間に払い下げるんだという発想は非常に残念なことであります。元来、国有地というのは国民の土地でありますから、公共事業等に使うというんなら別として、民間の利益を生むような事業のために土地を払い下げるというのは、原則論として私は大きな誤りである。その辺のことがひとり歩きして、過大なビル需要があるんだという幻想に包まれて地上げ屋が横行してこういうふうになってきた。あちこちで金余りだということをおっしゃるけれども、金余りで土地が上がったというなら東京だけではおかしいわけであります。東京だけ金が余るわけがない。大阪も北九州も上がってなければおかしいわけであります。やはり土地の上がった根本的な理由は、その仮需なんです。
御参考までに、これは自民党の民活の会もできて、民活、民活といって、何か民活が最大の課題のようになってきたこの五年間でありますが、実はその民活の委員会で赤坂のアークヒルズをごらんになったことがある。率直に申しまして私も委員でありますが、そこに同行された方々のお話も承りました。あのアークヒルズのビルはホテルと事務所棟が大きく建っておりますから、一見そちらだけに目が向いているのでありますが、これは建設省が長年、私も地元の議員として東京都の都議会の議員もやりましたから、これからの都市の再開発はこうあるべきだというのであの周辺の住民に呼びかけまして約二万坪、みんなで共同で参加をした再開発をやろうということでスタートをしたプロジェクトです。そのときに、私は関連の組合の皆さんやあの主として森ビルの皆さんにも、ビルを建てて貸す仕事はこれは利益につながることだ、住んでいた人を追い出してそんなことをやるのは間違いだ、住んでいる人が従前よりふえるようなことにその企業が協力をするという再開発ならば私も応援をしようということで始まったわけです。あそこには、約二万坪で木造ですから前に千人程度住んでおった。あの大きなホテルとビルの裏側に約五百五十戸の住宅を義務づけまして、これは再開発法のもとでやったわけです。その中に大蔵貧の宿舎がありました。元来、私は公務員の皆さんがいわゆる官庁の移転をするというようなことは、これは長期的なマターですから、やはり今公務員の皆さんが一生懸命働いていただくためには、二時間も三時間もかかって通ってくるようなことでは能率が落ちるわけですから、公務員宿舎もどけてしまうのは余り賛成ではなかったけれども、それでも夜間人口がふえるならばというので、大蔵省にお願いをして再開発組合にいわゆる公共的な施設をつくるという前提で払い下げていただいて、そして約五百五十戸の住宅をつくったというのがあのアークヒルズです。そこへ民活の委員会の皆さんが見に行ったときに、組合側の説明で大変にビル需要が旺盛だという話をしたやに伺った。そのときに、外国の企業が大部分入るのだなどという話が今度はどんどんひとり歩きしました。ですから、これからは国際化が進んでビル需要が旺盛にあるのだという話に広がっていってしまった。
長官も大臣も国際化というお話をされるから、私は実は次のページに外資系の企業の立地件数の推移というものを用意をしてあるのです。つまりこれを見ていただければ、極めて旺盛であったのは昭和五十年であります。このころ、世界の金融機関がかなり東京に進出をしてきておりまして、金融市場らしきものができ上がりつつあったわけでありまして、その後はそんなに旺盛なものではありません。横ばいであります。しかも一番下の表に、この真ん中の表は時間がありませんから省略いたしますが、一番下の表にアークヒルズの事務所の床の分布を書いておいたのですが、外資系の企業は大半というのは間違いで五〇・七%であります。そして、それがあたかも外国から入ってきたような印象を与えますが、実態はどうかというと、丸の内や虎ノ門やその辺のところから移ってきた人が大部分でありまして、外から来たのはわずか四%であります。そういう国際化という言葉がまた仮需を生んで、ビルが足りないのだ、足りないのだという話につながってきている。そこが私は土地問題の一番恐ろしいところだと思うのです。
ですから、総理の御発言やまさに国土庁の数字は、さっき大臣のお答えではともかく多少の多い量であったとおっしゃるけれども、多少というのは二割か三割でありまして、倍というのは、これは数字としては全く奇想天外な数字であるわけです。民間企業というのは大変敏感です。土地は資本ですから、土地を買って寝かせたらそれは事業の量も制約されてきますし、それから第一に民間企業というのは利益を上げるわけですから、損をするようなところになかなか投資はしない。つまり、そういう仮需と総理の御発言等が相乗作用になりまして土地に買いが入ったわけでありまして、昨年私はそんな論文を書いて需要はないということを言い続けてきました。業界の皆さんは敏感ですから、なるほどそう言われてみればないのだなということでありまして、今この委員会で土地問題をやっておりますが、これは国土庁も数字を持っていると思いますけれども、この一月から七月までの数字をもとにしたこの十月に発表した基準地価は、何と都心は実際にもう横ばいから下がりかけておるではないですか。それ以上に旺盛な需要があるなら下がるはずはないわけです。なぜ下がってきたかというと仮需であおられたからでありまして、もう既にそれは終わった。
そして買いかえの制度がありますから、東京都知事がこれを心配して国土利用計画法の監視区域を広げたり努力をしましたから、まあ私はその国土利用計画法の中身というのは時間がないのでまだ話ができませんが、これは言うなれば精神規定でありまして、スピード違反をしそうな自動車の走っていく道路によくお巡りさんが人形で立っております。そんなものでありまして、取引を指導するということによって多少の影響はあったと思いますが、結局は手続が面倒くさいから、六週間かかりますから、ですからみんな最も将来値上がりしそうな地方の都市に今度は行ったわけです。鎌倉だ、静岡だ、別府だとかいうところへ行って、今のうちに安いところをぱっと買って、将来駅前ならば必ず上がるというようなところに買いかえて、税金を払うよりは買いかえた方がいいということです。ですから、これは一巡すれば土地問題というのはだんだん私は下がっていくと思うのでありますが、ともかくそういう一つの現象を申し上げれば大体はおわかりいただけるだろう。国際化なんというそんなものは全く虚構であって、むしろ最近では大使館ですら、もう土地が上がって賃料が借りているところが上がってやっていけないからというので共同で討とうなんというふうになってきた。これはまことに残念なことです。したがって、これからはどうやったらそういう問題に対処できるかというのを残りの時間で申し上げてみたいと思うのです。どうも質問していて意見ばか立言って申しわけないのですが、ぜひお許しをいただきたい。
東京という都市はどんなふうな状況かというのをちょっと皆さんに知っていただきたい。皆さんが最近自動車に乗って町をお歩きになると、もう五十日(ごとおび)というのは身動きができないような渋滞ですね。道路の状況はどうかというのをちょっとお手元に私は用意したのです。それが次のページにあります都市計画道路の整備状況、これは地方の都市も含めまして道路の整備につきましてはあらかじめ計画がありまして、都市計画道路の指定をしております。その完成率は大変に首都東京としては恥ずかしい完成率でありますが、国際化が進んだなんて言っている反面、完成率は色を塗ったところの四四・九%というのが道路の整備率であります。まだ半分しか着手しておりません。これは五十四年当時の数字ですから大変恐縮なんでありますが、今はもう土地が上がっておりますからもっと上なんですが、その当時でこの事業を概算でやると幾らかというのが五兆四千億です。私はさっと数字をはじきましたが、大体今十五兆円ぐらいは軽くかかるだろうと思います。
そういう数字でありますが、東京都の道路予算というのはどういうことか、次のページをごらんいただきたいと思います。これは知事には随分道路予算を組めと言っているのですが、御承知のように国庫補助のある道路もありますから、いわゆる公共事業の道路は上の欄、都が単独で予算を組んでいるものが下の欄になっておりまして、四十八年からずっと年間の道路整備費が書いてあります。仮に六十二年度は内需拡大でさらにこの上に補正予算を二百八十億つけておりますから、トータルしますと約二千百八十億であります。しかし、さっきの十五兆円のこの道路の事業を一年に二千億程度でやっていったら、全部整備するのに七十五年かかるわけです。七十五年たつと、大臣も私もこの世におりません。そんな道路の整備状況ですが、先ほど来申し上げておるように、いわゆる事務所とか箱をつくる話だけはどんどん前へ進んでいくわけです。そこが大変に問題でありまして、このことは首都東京にとって大変残念なことであります。
そして、いわゆる住民パワーというものがこの道路をつくるのに大変な邪魔をしておりますし、特に、こんなに予算を組んでいながら実は少ないというのはもう一つの理由があります。美濃部さんが十二年間東京都の知事をおやりになった。そのときに美濃部さんは、道路をつくると公害がふえるから道路はつくらない方がいいという、「橋の哲学」と一緒にそんなことをおっしゃって、随分私は都議会でやり合いましたが、国からせっかくもらった道路の予算を返してしまった。そのことがまた道路の整備に大変おくれをとっておるわけです。ですから鈴木知事は、本音を言いますと、もしも国がそういうビルを建てろというようなお話をなさるなら、道路予算をしっかりつけてくれないととてもそんなものに対応できないということを申しておるのでありまして、この十二年間の美濃部さんの道路予算がいかに減ったかということは、東時代には国の道路予算の一五・四%を東京都の道路は補助金をもらっておりました。それが今はわずか三・八%ということでありまして、一度戻ってしまった道路予算は戻ってこない。しかし、東京のビルや建築だけはどんどんやろうと、国から臨海部の開発とかそういうことだけはやれやれとおっしゃる。実に困っておることでございます。
そういう前提を踏まえていただきまして、これから私は、いわゆる土地の高騰問題の対策について、いわゆる緊急にやるべきものと長期的にやるものと分けてちょっと申し上げてみたい。
一つは、緊急対策というのは、やはりさっきから申し上げておるように、将来の需要と供給について正確な数字を政府は国民に示す責任がある。さっきから申し上げておるように、仮需によってあおられるということは非常に危険でありますから、それを正確に伝えることが必要だ。先ほど来申し上げましたように、つまり東京都が従来の規制市街地を再開発をしながら住宅と事務所施設も多極多心で供給をしていけば二十三区内は十分対応ができますということを言っておるのですから、それ以上に、例えば臨海部にどんどんビルを建てるとかそんなことはする必要がない。それ以上に、委員長の地元ではMM21といって、横浜にもそういう業務施設地とともに横浜の地域の振興のためにプロジェクトをお持ちになっている。それから、千葉県には幕張というところにプロジェクトがある。埼玉県には大宮にユーアンドアイという計画がある。それぞれ機能を分散して足りない公共施設を補っていこうという発想で多極多心型の都市構造にしようと言っているわけですから、それをわざわざ臨海部にみんな集めてしまってやるというのは私は間違いだと思う。今申し上げたように、マンハッタンは百四十万の人口がいる。都心三区は何と四十数万しかいない。もう今や学校が成り立たないというので、地元の港区とか千代田区、中央区の学校は廃校をしよう。そうすると、その残った土地をまた何かにしようという話がもう起きておるわけです。まことにゆゆしいことでありまして、東京集中から分散という方向をはっきり明示して、需給は大丈夫だということと同時に分散をするということじゃないだろうか。
私は、大体、地方自治体に任せた都市計画の仕事に、余り上から地域のことにまで触れてこうしろああしろと言うのは間違いだと思う。上意下達ではなくて、こういう問題は下意上達でいかなければいかぬ。それは、率直に申しますけれども、今二十三区の区議会には、これは法定ではありませんが、都計審というのがあります。東京都には東京都都市計画地方審議会というのがありまして、容積率を定めるのも道路の事業をやるのも、そういうものすべてはそういう審議会を通さなければいかぬ。東京都議会は今自民党が過半数を持っておりますから責任があるわけですが、野党の皆さんもおられるけれども、二十三区の地方議会は、自民党が過半数を持っているのは残念ながら五つか六つしかありません。この問題はそういう与野党のイデオロギーの対立てはないのですから、やはり地方議会の皆さんの理解を求めるというところから始めなければどんな計画をしてもできない。例えば汐留の国鉄清算事業団の土地の分譲に当たっても、ともかく地方議会の同意がなければ、そこに道路をつくったり、容積率を変えて有効な土地利用をしようといったってできないのです、実際に。
ですから、こういう問題はやはり下意上達でやるように、そういう方々の理解を求めるようなところで地道にやるということだと思うのです。大言壮語をして大向こうをうならすような発言は、私は必要ないと思う。都市計画に関してはよりそうである。竹下総理はかつて建設大臣も経験をされておりますし、この十数日でありますけれども、御就任以来、土地問題に対する御発言については国土庁長官の御発言が主力になっておりまして、総理は余り御発言になっていない。そういう慎重な態度こそは、やはりさすがは建設大臣をやった総理だなと私は思っておりますが、ともかくそういう姿勢でこれから多くの方々の意見を聞いていく必要がある。
ですから、土地問題というのはやはり需給と効用だということを重ねて申し上げますが、国土利用計画法というのは言うなれば主力ではないのです。何か規制地域をやろうなんということもいろいろお話が出ているようでありますが、しかしこれも憲法論からしたら、売買を許可制にして不許可を与えた場合の法廷闘争にはなかなかたえられない、自由主義経済の枠組みで日本は動いているのですから。しかも、規制地域を指定するといっても線引きはどうするのですか。千代田区の土地は許可制で文京区の土地は許可をしなくても売れるといったら、これはやはり不公平になってくる。そういう問題も考えると、大体、その国土利用計画法を立法した当時のことは私は知りませんが、それ自体が法制局はどういう考えてやったかが問題であります。
それは、監視区域は指導でありますから、これはそれなりに効果を上げておる。つまり警察官の人形と同じである。やはり実際は需給なんです。きょうもいろいろ新聞に土地の問題が出ていましたけれども、金融のあり方についていろいろありました。しかしそういうものは、法律があるからといってなくなるものだけではない。それは厳罰をするのは大事だけれども、それだけではできない。やはり需要と供給というその大原則をきちっとしなければできないのだということであります。したがって私は、今緊急にやるべきことは、そのような正しい需要等をもう一度策定をして、これはぜひやっていただきたい。後ほどお答えをいただきたいと思います。
それから、国公有地の処分は、先ほど冒頭申し上げたように、これは国民のものであり公共事業優先ということでありますから、その辺は国土庁長官と清算事業団の理事長等もいろいろお話があるようでありますけれども、国鉄の赤字を何とかしなきゃならぬということも大事でありますけれども、これもやはり地方自治体の意見を十分入れた処分の仕方をしなければいけませんし、ただ入札で高く売れればいいと、国鉄が鉄道でもって赤字をつくったのを、国土利用計画法では民間は百平米から取引をするのを届けをしなさいといって規制をしているのに、国の土地だけは青天井で売りますというのは、これはもう絶対国民は納得しませんから、これ自体も、国土利用計画法に国公有地も含めるような精神は絶対に必要だと私は思うのです。それでもやはり十分やっていけるのです。その点はぜひ要望をいたしておきます。
それから、中長期的な対策です。つまり、先ほど来申し上げた中でアークヒルズのお話をしました。日本列島三十七万平方キロしかありません。そこに、終戦後は六千数百万、今一億三千万です。土地は輸入もできなければふやすこともできないのでありますから、土地の有効利用こそしなきゃいかぬ。しかし残念ながら、日本人の国民性の中には、木造中心主義の時代が長かったですから、なかなかこれを活用する道がない、協力することが非常に難しい。それは大臣、明治生まれの方に、例えば六本木の一番いいところに超高層のマンションをつくるから二十九階にお住みなさい、こう言ったら、いや君、やはり私は土に近いところの方がいい、こうおっしゃるに違いない。ところが、一時間半も電車に乗ってもまれて、本当にうちに帰って数時間寝でまた出てくるようなサラリーマンに、どうですか、六本木の二十九階にお住みになりませんかと言ったら、これは適正な価格でですが、そうしたら小躍りして喜びますよ。私は、都市の哲学を変えなければいかぬ、意識を変えなければいかぬ。
それは、実を言いますと、ちょっとこの資料でもう一枚つくっておきましたが、都市計画公園というのはどのぐらいか、これも知っていただきたいのです。東京の都市計画公園、いわゆる計画公園と供用公園とあります。簡単に言うと、計画公園というのはまだ未整備、供用公園というのは日比谷公園のようなのを言うのです。これは環状七号線の中で一人当たりの面積はどのくらいかというと、わずか一・七五平米であります。一・七五平米というのは畳一畳です。計画公園で六平米です。こんな緑や公園が少なくて、よくこれだけ過密な人口が集中しているものだというふうに私は驚くのですが、しかしそれじゃ外国はどうかというと、この右に小さい資料がありますが、例えばロンドンは三十・四平米とかパリも十二平米とかニューヨークは十九平米、それは緑が豊富です。ニューヨークへ行けばセントラルパークがある。ロンドンへ行けばハイドパークがある。東京の日比谷公園は、大きそうに見えますが全く小さい。全体でいったら本当にこの程度しかないです。
しかし、なぜ今日まで東京はそれでも窒息しなかったかといいますと、さっき申し上げたように、一軒の家に一間の庭というのが長いのです。その集団が東京だったのです。それをだんだん鉄筋化して、中高層化してアパートメントにしてきたのですから、将来の展望としては、これは公園を整備するといっても物すごい金がかかりますからできませんから、今までは個人個人の庭が公園の役割をしておったけれども、これからはそれをどうするかという問題が一方にあるわけです。
そこで、宅地並み課税がいろいろ論議されたけれども、私どもがそういうものをすぐやってはいけないと言うのは理由がある。宅地並み課税をしている地域、二十三区にあって桑の木三本で農家だけ税金免れているのはけしからぬとおっしゃるけれども、しかしマクロで東京全体で考えれば、桑の木三本であってもそれが足りない緑の補完をしているのだということに発想を変えれば、それは八十億という固定資産税は大きいかもしれぬけれども、公園を全部つくろうといったら大変なコストがかかるわけですから、私は宅地並み課税というのはそんなに簡単にやらない方がいい、こういうことを実は申し上げているわけです。
そういう発想とともに、哲学を変えようということは、既成市街地の再開発、これをやりよくするということが今やはり中長期的にやる最大の課題です。不動産会社あるいはデベロッパーは、ところがそういうことをやりなさいと言うと、時間がかかったり難しかったり利益率が悪かったりしますから、喜んでやりたがらないんです、はっきり言いますと。そんなことをするよりも、あいている土地を手に入れた方がすぐもうかってやりいいですからね。宅地並み課税だってそういうことですよ。ああいう土地が手に入ればすぐ建てられる、そういう発想ですから宅地並み課税をしろとか国有地を払い下げろとかいう話になるのでありまして、仮にそれじゃない下げてその事業が進んだとしても、長い将来でいったらいつまでも国有地が無尽蔵にあるわけじゃありませんし、宅地並み課税をする農地だってそんなにあるわけじゃない。
ですから、今我々は後世の人類のために何をやるか、後世の日本人のために何をやるかといえば、既成市街地の再開発をやって、まさに職住接近をやって、若い勤労者がもう土地が高くなって家も持てないというものを転換していくためには何をやるかといったら、東京の既成市街地で使ってない容積率は六〇%もあるわけですから、これを集約化して高層化して、安い住宅の供給ができるような方向に変えていくべきだ。その担い手はだれかといえば、民間の住宅産業もありましょう、住宅・都市整備公団もありましょう。住宅・都市整備公団は、住宅公団という団体が合体して都市整備という言葉を入れました。なぜ都市整備を入れたかといえば、心の中にはそういう再開発の担い手になれということを考えて、渡辺建設大臣の当時に改組をしたわけであります。もしも先ほど来お話をしているような旺盛なビル需要が都市の将来に大事だというなら、これが本当に正当ならば国の機関がそういう供給をやればいいわけでありますし、その辺の方向が随分誤ってきたように私は思うのです。
その上、公営住宅の実態を皆さん御存じかどうか知りませんが、大変にいいところに公営住宅が建っています。その資料も実はお手元につけてあるのでございますが、ともかく「都営住宅の規模状況」をこの一番上に掲げておきました。家賃が最高で五万三千七百円、最低で六千八百円。実際に笑えない話でありますが、都心の公営住宅は高くても五万三千円ですが、その近所の駐車場の費用は一月で約七万ぐらいします。これで一番高いのは五万三千円です。そして空間があって、低層で土地をむだに使っています。建設省も、これは建でかえようといってやっておられるようですが、いつまでも公営住宅の供給が住宅政策の柱だなんて言っているのはもう時代おくれでありまして、そういうことをするならば、もっと民間に住宅を供給してもらえるような都市整備やそういう政策の誘導をやるべきではないだろうか、こういうふうに思うわけでございます。
時間があと五分ということになりました。つい私だけがしゃべってまことに恐縮なんですが、言いたいことだけは全部言っておかないと大変心配でございまして、固定資産税、相続税、これは坪一億だの何千万という地域の方々にとってはとても負担ができるものではありません。そのためにまた土地を売って出ていかなければならないということになれば、さっきの夜間人口はもうゼロになってしまう。少なくとも、その土地を使って貸して利益を上げる固定資産税と、営々としてそこに生活をして住んでいるだけの固定資産税の負担とでは全く意味が違うわけであります。しかも、代々続いていく相続の土地も、三代だったらもうなくなると言っておりますが、もう既に二代でなくなるだろうというぐらいに土地は上がっているわけでありまして、これらの問題もぜひ見直していただかなければなりません。
最後に、土地信託制度というのをお考えになって、国有地でも土地信託制度ができるような改正を解散前の国会でお決めになりました。これはまた機会を得ましたらお話をさせていただきたいと思いますが、土地信託制度というのは、土地を預かってそれを有効利用して、将来返しますということで銀行が預かる制度です。しかし、借地権は発生しないけれども借家権が発生しますから、返すときには大変に負担を残したまま返すわけですから、返ってくるぞということでは一見格好がよく見えますけれども、決して将来トラブルなしとはしません。しかも国がそういうことをやりますと、将来二十年後に国に土地が返ってくるときには、ビルに人が入ったまま返ってくるのですから、結局は国が不動産業をやることになりますから、これはやるべきではないということを私はしばしば申し上げております。
ともかく時間がなくなってしまったので御答弁をいただく時間がありませんが、最後に、一連の私のお話を聞いていただいた上で、長官を初め両大臣に、どんな決意でお臨みをいただけるのだろうか、本当に深刻な問題でございますので、私の発言を踏まえてお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →国土庁長官並びに建設大臣のお言葉を聞いて、私はどうしてもまたもう少し申し上げなければならぬことがあります。実は、行革審の皆さんのお話や、あるいは各界各層の土地問題に対する御発言を聞いておりますと、東京は国際化が進んで東京に大きな金融市場が生まれて大変旺盛な需要があるんだということがしばしば語られるわけであります。実際に、それでは金融市場というのはどういう実態なのか、本当にそんなものがあるんですかと私はどこへ行っても申し上げるのでありますが、大変に残念なことに、実態を調べればそんな旺盛な外国企業の進出の需要はないんだということなんであります。ここが一番問題なんであります。
大変に恐縮ですけれども、きょうは国鉄清算事業団の理事長もおいでになっているのですが、国有地の処分についていろいろな問題がありました。時間がありませんから、私は簡単に言いますと、そういう旺盛な需要があるから国有地も民間に払い下げるんだという発想は非常に残念なことであります。元来、国有地というのは国民の土地でありますから、公共事業等に使うというんなら別として、民間の利益を生むような事業のために土地を払い下げるというのは、原則論として私は大きな誤りである。その辺のことがひとり歩きして、過大なビル需要があるんだという幻想に包まれて地上げ屋が横行してこういうふうになってきた。あちこちで金余りだということをおっしゃるけれども、金余りで土地が上がったというなら東京だけではおかしいわけであります。東京だけ金が余るわけがない。大阪も北九州も上がってなければおかしいわけであります。やはり土地の上がった根本的な理由は、その仮需なんです。
御参考までに、これは自民党の民活の会もできて、民活、民活といって、何か民活が最大の課題のようになってきたこの五年間でありますが、実はその民活の委員会で赤坂のアークヒルズをごらんになったことがある。率直に申しまして私も委員でありますが、そこに同行された方々のお話も承りました。あのアークヒルズのビルはホテルと事務所棟が大きく建っておりますから、一見そちらだけに目が向いているのでありますが、これは建設省が長年、私も地元の議員として東京都の都議会の議員もやりましたから、これからの都市の再開発はこうあるべきだというのであの周辺の住民に呼びかけまして約二万坪、みんなで共同で参加をした再開発をやろうということでスタートをしたプロジェクトです。そのときに、私は関連の組合の皆さんやあの主として森ビルの皆さんにも、ビルを建てて貸す仕事はこれは利益につながることだ、住んでいた人を追い出してそんなことをやるのは間違いだ、住んでいる人が従前よりふえるようなことにその企業が協力をするという再開発ならば私も応援をしようということで始まったわけです。あそこには、約二万坪で木造ですから前に千人程度住んでおった。あの大きなホテルとビルの裏側に約五百五十戸の住宅を義務づけまして、これは再開発法のもとでやったわけです。その中に大蔵貧の宿舎がありました。元来、私は公務員の皆さんがいわゆる官庁の移転をするというようなことは、これは長期的なマターですから、やはり今公務員の皆さんが一生懸命働いていただくためには、二時間も三時間もかかって通ってくるようなことでは能率が落ちるわけですから、公務員宿舎もどけてしまうのは余り賛成ではなかったけれども、それでも夜間人口がふえるならばというので、大蔵省にお願いをして再開発組合にいわゆる公共的な施設をつくるという前提で払い下げていただいて、そして約五百五十戸の住宅をつくったというのがあのアークヒルズです。そこへ民活の委員会の皆さんが見に行ったときに、組合側の説明で大変にビル需要が旺盛だという話をしたやに伺った。そのときに、外国の企業が大部分入るのだなどという話が今度はどんどんひとり歩きしました。ですから、これからは国際化が進んでビル需要が旺盛にあるのだという話に広がっていってしまった。
長官も大臣も国際化というお話をされるから、私は実は次のページに外資系の企業の立地件数の推移というものを用意をしてあるのです。つまりこれを見ていただければ、極めて旺盛であったのは昭和五十年であります。このころ、世界の金融機関がかなり東京に進出をしてきておりまして、金融市場らしきものができ上がりつつあったわけでありまして、その後はそんなに旺盛なものではありません。横ばいであります。しかも一番下の表に、この真ん中の表は時間がありませんから省略いたしますが、一番下の表にアークヒルズの事務所の床の分布を書いておいたのですが、外資系の企業は大半というのは間違いで五〇・七%であります。そして、それがあたかも外国から入ってきたような印象を与えますが、実態はどうかというと、丸の内や虎ノ門やその辺のところから移ってきた人が大部分でありまして、外から来たのはわずか四%であります。そういう国際化という言葉がまた仮需を生んで、ビルが足りないのだ、足りないのだという話につながってきている。そこが私は土地問題の一番恐ろしいところだと思うのです。
ですから、総理の御発言やまさに国土庁の数字は、さっき大臣のお答えではともかく多少の多い量であったとおっしゃるけれども、多少というのは二割か三割でありまして、倍というのは、これは数字としては全く奇想天外な数字であるわけです。民間企業というのは大変敏感です。土地は資本ですから、土地を買って寝かせたらそれは事業の量も制約されてきますし、それから第一に民間企業というのは利益を上げるわけですから、損をするようなところになかなか投資はしない。つまり、そういう仮需と総理の御発言等が相乗作用になりまして土地に買いが入ったわけでありまして、昨年私はそんな論文を書いて需要はないということを言い続けてきました。業界の皆さんは敏感ですから、なるほどそう言われてみればないのだなということでありまして、今この委員会で土地問題をやっておりますが、これは国土庁も数字を持っていると思いますけれども、この一月から七月までの数字をもとにしたこの十月に発表した基準地価は、何と都心は実際にもう横ばいから下がりかけておるではないですか。それ以上に旺盛な需要があるなら下がるはずはないわけです。なぜ下がってきたかというと仮需であおられたからでありまして、もう既にそれは終わった。
そして買いかえの制度がありますから、東京都知事がこれを心配して国土利用計画法の監視区域を広げたり努力をしましたから、まあ私はその国土利用計画法の中身というのは時間がないのでまだ話ができませんが、これは言うなれば精神規定でありまして、スピード違反をしそうな自動車の走っていく道路によくお巡りさんが人形で立っております。そんなものでありまして、取引を指導するということによって多少の影響はあったと思いますが、結局は手続が面倒くさいから、六週間かかりますから、ですからみんな最も将来値上がりしそうな地方の都市に今度は行ったわけです。鎌倉だ、静岡だ、別府だとかいうところへ行って、今のうちに安いところをぱっと買って、将来駅前ならば必ず上がるというようなところに買いかえて、税金を払うよりは買いかえた方がいいということです。ですから、これは一巡すれば土地問題というのはだんだん私は下がっていくと思うのでありますが、ともかくそういう一つの現象を申し上げれば大体はおわかりいただけるだろう。国際化なんというそんなものは全く虚構であって、むしろ最近では大使館ですら、もう土地が上がって賃料が借りているところが上がってやっていけないからというので共同で討とうなんというふうになってきた。これはまことに残念なことです。したがって、これからはどうやったらそういう問題に対処できるかというのを残りの時間で申し上げてみたいと思うのです。どうも質問していて意見ばか立言って申しわけないのですが、ぜひお許しをいただきたい。
東京という都市はどんなふうな状況かというのをちょっと皆さんに知っていただきたい。皆さんが最近自動車に乗って町をお歩きになると、もう五十日(ごとおび)というのは身動きができないような渋滞ですね。道路の状況はどうかというのをちょっとお手元に私は用意したのです。それが次のページにあります都市計画道路の整備状況、これは地方の都市も含めまして道路の整備につきましてはあらかじめ計画がありまして、都市計画道路の指定をしております。その完成率は大変に首都東京としては恥ずかしい完成率でありますが、国際化が進んだなんて言っている反面、完成率は色を塗ったところの四四・九%というのが道路の整備率であります。まだ半分しか着手しておりません。これは五十四年当時の数字ですから大変恐縮なんでありますが、今はもう土地が上がっておりますからもっと上なんですが、その当時でこの事業を概算でやると幾らかというのが五兆四千億です。私はさっと数字をはじきましたが、大体今十五兆円ぐらいは軽くかかるだろうと思います。
そういう数字でありますが、東京都の道路予算というのはどういうことか、次のページをごらんいただきたいと思います。これは知事には随分道路予算を組めと言っているのですが、御承知のように国庫補助のある道路もありますから、いわゆる公共事業の道路は上の欄、都が単独で予算を組んでいるものが下の欄になっておりまして、四十八年からずっと年間の道路整備費が書いてあります。仮に六十二年度は内需拡大でさらにこの上に補正予算を二百八十億つけておりますから、トータルしますと約二千百八十億であります。しかし、さっきの十五兆円のこの道路の事業を一年に二千億程度でやっていったら、全部整備するのに七十五年かかるわけです。七十五年たつと、大臣も私もこの世におりません。そんな道路の整備状況ですが、先ほど来申し上げておるように、いわゆる事務所とか箱をつくる話だけはどんどん前へ進んでいくわけです。そこが大変に問題でありまして、このことは首都東京にとって大変残念なことであります。
そして、いわゆる住民パワーというものがこの道路をつくるのに大変な邪魔をしておりますし、特に、こんなに予算を組んでいながら実は少ないというのはもう一つの理由があります。美濃部さんが十二年間東京都の知事をおやりになった。そのときに美濃部さんは、道路をつくると公害がふえるから道路はつくらない方がいいという、「橋の哲学」と一緒にそんなことをおっしゃって、随分私は都議会でやり合いましたが、国からせっかくもらった道路の予算を返してしまった。そのことがまた道路の整備に大変おくれをとっておるわけです。ですから鈴木知事は、本音を言いますと、もしも国がそういうビルを建てろというようなお話をなさるなら、道路予算をしっかりつけてくれないととてもそんなものに対応できないということを申しておるのでありまして、この十二年間の美濃部さんの道路予算がいかに減ったかということは、東時代には国の道路予算の一五・四%を東京都の道路は補助金をもらっておりました。それが今はわずか三・八%ということでありまして、一度戻ってしまった道路予算は戻ってこない。しかし、東京のビルや建築だけはどんどんやろうと、国から臨海部の開発とかそういうことだけはやれやれとおっしゃる。実に困っておることでございます。
そういう前提を踏まえていただきまして、これから私は、いわゆる土地の高騰問題の対策について、いわゆる緊急にやるべきものと長期的にやるものと分けてちょっと申し上げてみたい。
一つは、緊急対策というのは、やはりさっきから申し上げておるように、将来の需要と供給について正確な数字を政府は国民に示す責任がある。さっきから申し上げておるように、仮需によってあおられるということは非常に危険でありますから、それを正確に伝えることが必要だ。先ほど来申し上げましたように、つまり東京都が従来の規制市街地を再開発をしながら住宅と事務所施設も多極多心で供給をしていけば二十三区内は十分対応ができますということを言っておるのですから、それ以上に、例えば臨海部にどんどんビルを建てるとかそんなことはする必要がない。それ以上に、委員長の地元ではMM21といって、横浜にもそういう業務施設地とともに横浜の地域の振興のためにプロジェクトをお持ちになっている。それから、千葉県には幕張というところにプロジェクトがある。埼玉県には大宮にユーアンドアイという計画がある。それぞれ機能を分散して足りない公共施設を補っていこうという発想で多極多心型の都市構造にしようと言っているわけですから、それをわざわざ臨海部にみんな集めてしまってやるというのは私は間違いだと思う。今申し上げたように、マンハッタンは百四十万の人口がいる。都心三区は何と四十数万しかいない。もう今や学校が成り立たないというので、地元の港区とか千代田区、中央区の学校は廃校をしよう。そうすると、その残った土地をまた何かにしようという話がもう起きておるわけです。まことにゆゆしいことでありまして、東京集中から分散という方向をはっきり明示して、需給は大丈夫だということと同時に分散をするということじゃないだろうか。
私は、大体、地方自治体に任せた都市計画の仕事に、余り上から地域のことにまで触れてこうしろああしろと言うのは間違いだと思う。上意下達ではなくて、こういう問題は下意上達でいかなければいかぬ。それは、率直に申しますけれども、今二十三区の区議会には、これは法定ではありませんが、都計審というのがあります。東京都には東京都都市計画地方審議会というのがありまして、容積率を定めるのも道路の事業をやるのも、そういうものすべてはそういう審議会を通さなければいかぬ。東京都議会は今自民党が過半数を持っておりますから責任があるわけですが、野党の皆さんもおられるけれども、二十三区の地方議会は、自民党が過半数を持っているのは残念ながら五つか六つしかありません。この問題はそういう与野党のイデオロギーの対立てはないのですから、やはり地方議会の皆さんの理解を求めるというところから始めなければどんな計画をしてもできない。例えば汐留の国鉄清算事業団の土地の分譲に当たっても、ともかく地方議会の同意がなければ、そこに道路をつくったり、容積率を変えて有効な土地利用をしようといったってできないのです、実際に。
ですから、こういう問題はやはり下意上達でやるように、そういう方々の理解を求めるようなところで地道にやるということだと思うのです。大言壮語をして大向こうをうならすような発言は、私は必要ないと思う。都市計画に関してはよりそうである。竹下総理はかつて建設大臣も経験をされておりますし、この十数日でありますけれども、御就任以来、土地問題に対する御発言については国土庁長官の御発言が主力になっておりまして、総理は余り御発言になっていない。そういう慎重な態度こそは、やはりさすがは建設大臣をやった総理だなと私は思っておりますが、ともかくそういう姿勢でこれから多くの方々の意見を聞いていく必要がある。
ですから、土地問題というのはやはり需給と効用だということを重ねて申し上げますが、国土利用計画法というのは言うなれば主力ではないのです。何か規制地域をやろうなんということもいろいろお話が出ているようでありますが、しかしこれも憲法論からしたら、売買を許可制にして不許可を与えた場合の法廷闘争にはなかなかたえられない、自由主義経済の枠組みで日本は動いているのですから。しかも、規制地域を指定するといっても線引きはどうするのですか。千代田区の土地は許可制で文京区の土地は許可をしなくても売れるといったら、これはやはり不公平になってくる。そういう問題も考えると、大体、その国土利用計画法を立法した当時のことは私は知りませんが、それ自体が法制局はどういう考えてやったかが問題であります。
それは、監視区域は指導でありますから、これはそれなりに効果を上げておる。つまり警察官の人形と同じである。やはり実際は需給なんです。きょうもいろいろ新聞に土地の問題が出ていましたけれども、金融のあり方についていろいろありました。しかしそういうものは、法律があるからといってなくなるものだけではない。それは厳罰をするのは大事だけれども、それだけではできない。やはり需要と供給というその大原則をきちっとしなければできないのだということであります。したがって私は、今緊急にやるべきことは、そのような正しい需要等をもう一度策定をして、これはぜひやっていただきたい。後ほどお答えをいただきたいと思います。
それから、国公有地の処分は、先ほど冒頭申し上げたように、これは国民のものであり公共事業優先ということでありますから、その辺は国土庁長官と清算事業団の理事長等もいろいろお話があるようでありますけれども、国鉄の赤字を何とかしなきゃならぬということも大事でありますけれども、これもやはり地方自治体の意見を十分入れた処分の仕方をしなければいけませんし、ただ入札で高く売れればいいと、国鉄が鉄道でもって赤字をつくったのを、国土利用計画法では民間は百平米から取引をするのを届けをしなさいといって規制をしているのに、国の土地だけは青天井で売りますというのは、これはもう絶対国民は納得しませんから、これ自体も、国土利用計画法に国公有地も含めるような精神は絶対に必要だと私は思うのです。それでもやはり十分やっていけるのです。その点はぜひ要望をいたしておきます。
それから、中長期的な対策です。つまり、先ほど来申し上げた中でアークヒルズのお話をしました。日本列島三十七万平方キロしかありません。そこに、終戦後は六千数百万、今一億三千万です。土地は輸入もできなければふやすこともできないのでありますから、土地の有効利用こそしなきゃいかぬ。しかし残念ながら、日本人の国民性の中には、木造中心主義の時代が長かったですから、なかなかこれを活用する道がない、協力することが非常に難しい。それは大臣、明治生まれの方に、例えば六本木の一番いいところに超高層のマンションをつくるから二十九階にお住みなさい、こう言ったら、いや君、やはり私は土に近いところの方がいい、こうおっしゃるに違いない。ところが、一時間半も電車に乗ってもまれて、本当にうちに帰って数時間寝でまた出てくるようなサラリーマンに、どうですか、六本木の二十九階にお住みになりませんかと言ったら、これは適正な価格でですが、そうしたら小躍りして喜びますよ。私は、都市の哲学を変えなければいかぬ、意識を変えなければいかぬ。
それは、実を言いますと、ちょっとこの資料でもう一枚つくっておきましたが、都市計画公園というのはどのぐらいか、これも知っていただきたいのです。東京の都市計画公園、いわゆる計画公園と供用公園とあります。簡単に言うと、計画公園というのはまだ未整備、供用公園というのは日比谷公園のようなのを言うのです。これは環状七号線の中で一人当たりの面積はどのくらいかというと、わずか一・七五平米であります。一・七五平米というのは畳一畳です。計画公園で六平米です。こんな緑や公園が少なくて、よくこれだけ過密な人口が集中しているものだというふうに私は驚くのですが、しかしそれじゃ外国はどうかというと、この右に小さい資料がありますが、例えばロンドンは三十・四平米とかパリも十二平米とかニューヨークは十九平米、それは緑が豊富です。ニューヨークへ行けばセントラルパークがある。ロンドンへ行けばハイドパークがある。東京の日比谷公園は、大きそうに見えますが全く小さい。全体でいったら本当にこの程度しかないです。
しかし、なぜ今日まで東京はそれでも窒息しなかったかといいますと、さっき申し上げたように、一軒の家に一間の庭というのが長いのです。その集団が東京だったのです。それをだんだん鉄筋化して、中高層化してアパートメントにしてきたのですから、将来の展望としては、これは公園を整備するといっても物すごい金がかかりますからできませんから、今までは個人個人の庭が公園の役割をしておったけれども、これからはそれをどうするかという問題が一方にあるわけです。
そこで、宅地並み課税がいろいろ論議されたけれども、私どもがそういうものをすぐやってはいけないと言うのは理由がある。宅地並み課税をしている地域、二十三区にあって桑の木三本で農家だけ税金免れているのはけしからぬとおっしゃるけれども、しかしマクロで東京全体で考えれば、桑の木三本であってもそれが足りない緑の補完をしているのだということに発想を変えれば、それは八十億という固定資産税は大きいかもしれぬけれども、公園を全部つくろうといったら大変なコストがかかるわけですから、私は宅地並み課税というのはそんなに簡単にやらない方がいい、こういうことを実は申し上げているわけです。
そういう発想とともに、哲学を変えようということは、既成市街地の再開発、これをやりよくするということが今やはり中長期的にやる最大の課題です。不動産会社あるいはデベロッパーは、ところがそういうことをやりなさいと言うと、時間がかかったり難しかったり利益率が悪かったりしますから、喜んでやりたがらないんです、はっきり言いますと。そんなことをするよりも、あいている土地を手に入れた方がすぐもうかってやりいいですからね。宅地並み課税だってそういうことですよ。ああいう土地が手に入ればすぐ建てられる、そういう発想ですから宅地並み課税をしろとか国有地を払い下げろとかいう話になるのでありまして、仮にそれじゃない下げてその事業が進んだとしても、長い将来でいったらいつまでも国有地が無尽蔵にあるわけじゃありませんし、宅地並み課税をする農地だってそんなにあるわけじゃない。
ですから、今我々は後世の人類のために何をやるか、後世の日本人のために何をやるかといえば、既成市街地の再開発をやって、まさに職住接近をやって、若い勤労者がもう土地が高くなって家も持てないというものを転換していくためには何をやるかといったら、東京の既成市街地で使ってない容積率は六〇%もあるわけですから、これを集約化して高層化して、安い住宅の供給ができるような方向に変えていくべきだ。その担い手はだれかといえば、民間の住宅産業もありましょう、住宅・都市整備公団もありましょう。住宅・都市整備公団は、住宅公団という団体が合体して都市整備という言葉を入れました。なぜ都市整備を入れたかといえば、心の中にはそういう再開発の担い手になれということを考えて、渡辺建設大臣の当時に改組をしたわけであります。もしも先ほど来お話をしているような旺盛なビル需要が都市の将来に大事だというなら、これが本当に正当ならば国の機関がそういう供給をやればいいわけでありますし、その辺の方向が随分誤ってきたように私は思うのです。
その上、公営住宅の実態を皆さん御存じかどうか知りませんが、大変にいいところに公営住宅が建っています。その資料も実はお手元につけてあるのでございますが、ともかく「都営住宅の規模状況」をこの一番上に掲げておきました。家賃が最高で五万三千七百円、最低で六千八百円。実際に笑えない話でありますが、都心の公営住宅は高くても五万三千円ですが、その近所の駐車場の費用は一月で約七万ぐらいします。これで一番高いのは五万三千円です。そして空間があって、低層で土地をむだに使っています。建設省も、これは建でかえようといってやっておられるようですが、いつまでも公営住宅の供給が住宅政策の柱だなんて言っているのはもう時代おくれでありまして、そういうことをするならば、もっと民間に住宅を供給してもらえるような都市整備やそういう政策の誘導をやるべきではないだろうか、こういうふうに思うわけでございます。
時間があと五分ということになりました。つい私だけがしゃべってまことに恐縮なんですが、言いたいことだけは全部言っておかないと大変心配でございまして、固定資産税、相続税、これは坪一億だの何千万という地域の方々にとってはとても負担ができるものではありません。そのためにまた土地を売って出ていかなければならないということになれば、さっきの夜間人口はもうゼロになってしまう。少なくとも、その土地を使って貸して利益を上げる固定資産税と、営々としてそこに生活をして住んでいるだけの固定資産税の負担とでは全く意味が違うわけであります。しかも、代々続いていく相続の土地も、三代だったらもうなくなると言っておりますが、もう既に二代でなくなるだろうというぐらいに土地は上がっているわけでありまして、これらの問題もぜひ見直していただかなければなりません。
最後に、土地信託制度というのをお考えになって、国有地でも土地信託制度ができるような改正を解散前の国会でお決めになりました。これはまた機会を得ましたらお話をさせていただきたいと思いますが、土地信託制度というのは、土地を預かってそれを有効利用して、将来返しますということで銀行が預かる制度です。しかし、借地権は発生しないけれども借家権が発生しますから、返すときには大変に負担を残したまま返すわけですから、返ってくるぞということでは一見格好がよく見えますけれども、決して将来トラブルなしとはしません。しかも国がそういうことをやりますと、将来二十年後に国に土地が返ってくるときには、ビルに人が入ったまま返ってくるのですから、結局は国が不動産業をやることになりますから、これはやるべきではないということを私はしばしば申し上げております。
ともかく時間がなくなってしまったので御答弁をいただく時間がありませんが、最後に、一連の私のお話を聞いていただいた上で、長官を初め両大臣に、どんな決意でお臨みをいただけるのだろうか、本当に深刻な問題でございますので、私の発言を踏まえてお答えをいただきたいと思います。
奥
奥野誠亮#9
○奥野国務大臣 いろいろ参考にすべき御意見を聞かせていただいたと思っております。
私が土地騰貴の理由、事情を投機の対象になった、こう申し上げたわけでございまして、それがさらに土地転がしにまで発展していった。さらに東京にとどまらずに地方に波及していっているわけでございますから、これは今からしっかり対応していかなきゃならない、こう思っております。
同時に、大変な急成長だと思うのでして、都市もちぐはぐになっていると思うのです。都市が壊滅したのが四十二年前、今は全く経済力が違った姿、ですから公園が少ない、道路が狭いとおっしゃいましたけれども、急成長のなせるところも非常に多いんじゃないかなと。だからこそおっしゃるように再開発に重点を置いていかなきゃならない、全く同感でございます。再開発あるいは区画整理は三分の二の同意があればできるわけでございますけれども、全員同意が得られなければなかなかやれないという状態になってしまっておるようでございます。それを建設省がハッパをかけて、そうでなくても力を尽くしてくれと言っておられるようでございますけれども、やっぱり一人の反対でもあればやらないなんていう気持ちが東京の中に悪い影響を与えたんじゃないかなと心配をしていることは大塚さんと同じでございまして、ぜひこういう点も改めていかなければなるないなと。
国土庁長官だけじゃなしに、土地問題は内閣として全力を挙げて取り組んでいきたい、そういう考え方から土地対策関係閣僚会議がつくられて総理大臣が座長になってくれているわけでございますし、自民党の三役以下幹部もこれに加わってくれているわけでございますので、ここでよい案をつくって実施に移していけば、必ず党も政府も一体になって、また国民にもよく理解してもらえる体制で進められるのじゃないかな、また進めていくべきじゃないかなと思っているところでございます。
この発言だけを見る →私が土地騰貴の理由、事情を投機の対象になった、こう申し上げたわけでございまして、それがさらに土地転がしにまで発展していった。さらに東京にとどまらずに地方に波及していっているわけでございますから、これは今からしっかり対応していかなきゃならない、こう思っております。
同時に、大変な急成長だと思うのでして、都市もちぐはぐになっていると思うのです。都市が壊滅したのが四十二年前、今は全く経済力が違った姿、ですから公園が少ない、道路が狭いとおっしゃいましたけれども、急成長のなせるところも非常に多いんじゃないかなと。だからこそおっしゃるように再開発に重点を置いていかなきゃならない、全く同感でございます。再開発あるいは区画整理は三分の二の同意があればできるわけでございますけれども、全員同意が得られなければなかなかやれないという状態になってしまっておるようでございます。それを建設省がハッパをかけて、そうでなくても力を尽くしてくれと言っておられるようでございますけれども、やっぱり一人の反対でもあればやらないなんていう気持ちが東京の中に悪い影響を与えたんじゃないかなと心配をしていることは大塚さんと同じでございまして、ぜひこういう点も改めていかなければなるないなと。
国土庁長官だけじゃなしに、土地問題は内閣として全力を挙げて取り組んでいきたい、そういう考え方から土地対策関係閣僚会議がつくられて総理大臣が座長になってくれているわけでございますし、自民党の三役以下幹部もこれに加わってくれているわけでございますので、ここでよい案をつくって実施に移していけば、必ず党も政府も一体になって、また国民にもよく理解してもらえる体制で進められるのじゃないかな、また進めていくべきじゃないかなと思っているところでございます。
大
奥
小
大
奥
小
越
越智伊平#16
○越智国務大臣 貴重な御意見をちょうだいをいたしました。特に、交通渋滞につきましては御承知のとおり大変おくれておりますので、ぜひ第十次の五カ年計画、五十三兆でありますが、御協力をいただきまして今後大いに進めてまいりたい。再開発問題も進めていくように努力いたしたいと思います。
この発言だけを見る →小
中
中村茂#18
○中村(茂)委員 資料を用意してありますので、配付をよろしくお願いします。
土地対策を検討する場合に、今回のような相当な土地の高騰が起きる、そういうなぜ起きてきたかということをきちっと原因を究明して、それに対してきちっとした対応をしていく、このことが私は極めて必要だと思うわけであります。そういう意味を含めて資料を配付させていただきました。
その資料は、日本不動産研究所で発行している中の一部の資料でございます。この日本不動産研究所は、市街地のそれぞれの指数を戦前から集計し、特に戦後の三十年から現在に至るまで指数として土地の動向について示しているわけであります。今配付願いましたのは、グラフにしてあるものと、それから三十年からあるわけですけれども、二ページの方のいわゆる六大都市についての現在までのもの、この二つの資料を配付させていただきました。
そこで、この資料に基づいて若干申し上げたいと思うわけでありますが、この資料をずっと検討した場合に、土地の動向は、そのときの政府の政治姿勢と政策によって地価の動きが非常に変わってきている、全く一致してきている、こういうことを私は指摘したいわけであります。
この図二の右側のグラフでありますけれども、三十一年からグラフを示しております。そして三十五年、六年をピークにして、特に工業地については八八・七%、商業地また住宅地については六一・九%前後、こういうふうに値上がりの指数を示しているわけであります。
これは、戦後の復興が急速に進んできた、そして工業生産などがどんどん高まってきた、そういう動きが出てまいりますと、やはり工業地がまず一番先に上がる、そして商業地が上がる、続いて住宅、こういうふうに値上がりが追っているわけであります。
そして値上がり率が前後しながら高度成長が進んでくるわけでありますけれども、そうすると住宅の宅地が一番先に上がり出してきて前後左右してくる。そして四十八年から四十九年にかけて一番上がったのがやはり住宅、これは全国的に上がっております。左の表は全国の表であります。全国的に上がった。それに続いて工業、商業というふうに、四二・五%住宅地が上がってきた。これはもう既に御存じのように田中内閣のもとで、日本列島、これは地価ばかりではありません、物価全体が上昇した、いわゆる物価狂乱と言われた時代であります。そして国土法ができ、こんなに土地が上がったら大変じゃないかというさまざまな手法がそこで生まれました。
それと同時に、土地税制についても、土地保有税というような制度をつくる、土地の長短期の譲渡税をつくる、そういう手法をきちっとやった結果、五十年には土地がマイナスになった。
そしてこの二番目の表を見ていただきたいわけでありますけれども、三十年からの一枚の表は抜けています。ずっとあって、二枚目の表は四十六年からずっと来ているわけでありますけれども、五十年だけは三角で数字もマイナスになっております。だから、土地がこういうふうに狂乱状態になってきた、私どもが懸命に努力してそれに対応すればこういうふうに地価を鎮静化した経験があるということを私はここで指摘しておきたいわけであります。
ただ残念なことは、土地が上がった、上がったのを鎮静する、この繰り返しをやってきたわけであります。ですからこれからは、土地の上がる動向が出たときに、そういう兆候が出たときに、いち早くこういう対応をしていかなければいけないという教訓をこの中から酌み取りたい、私はこういうふうに思うわけであります。
そういう状況の中で、五十五年から六年にかけてまた住宅地がどっと上がりました。二〇・七%です。これは御存じのように石油事情が大変な状況になって、そこで政府はその景気対策のために、景気を誘導するために住宅政策を進めてきた。そういう政策を進めますと、それに関連して宅地がこういうふうに上がってくる。そして今回の地価の暴騰であります。
この特徴は左と右を比べて見ていただけばわかりますけれども、全国の指数の値上がりはほとんど微々たるものだ。そして右の方が、商業地が今度一番上がった、いわゆる六大都市です。三三・八%。続いて住宅が二七・〇。そして工業地が一七・一。こういう状況をずっとこれで見た場合に、私はやはり政府の政治姿勢と政策を実行する場合というのが非常に土地に影響してきている、このことをまず痛感するわけであります。
そして今回の土地の高騰でありますけれども、先ほど御意見を聞いておりますと、やはり今までなぜこう上がったか、その原因とそれに対する対応。反省しているんですけれども、もう少し反省が足りないんじゃないかという印象を私は強く受けるわけであります。
なぜそうかといえば、確かに東京は一極集中の状況になってまいりました。経済の中心にもなってまいりました。政治の中心であることは言うまでもありません。そうなってまいりますと、国内的ないろいろな面から見てもオフィスビルの不足なんという問題が起きてくるでしょう。そこへ国際化、情報化でやはりオフィスビルの不足というような現象が起きてくる。それに対しての対応のおくれ。そうなってまいりますと、先ほど大蔵大臣から仮需要というような問題も出ました。金融機関を含め、不動産業界を含めての投機買いというような状況が起きてくる、それに対しての対応。ところが、今回のやり方を見ていますと対応どころではありません。それに火につけるようなさまざまな問題が出てきたのではないか。
まず第一番に私は指摘したいというふうに思いますのは、国公有地の払い下げです。中曽根前総理は、オフィスビルの不足なり都市開発をする場合なり大型プロジェクトをするなり、そういう場合には民間の活力を大いに利用しようじゃないか。利用するなら利用するで私はそれは結構だと思うのです。それを民活ということで進めていく。それには先ほど大塚委員も言っておりました、もう少し建ぺい率をふやすとか規制緩和をする必要がある、そういうことでさまざまな規制緩和が行われました。そして、その民活を進めるためにまず手を打ったのが、国公有地の払い下げということで出発してまいりました。
御存じのように、まず五十八年の十月に新宿の西戸山の公務員宿舎のそれを民間に払い下げて高層住宅にする、こういう問題が起きてまいりました。続いて、五十九年の三月には品川駅貨物跡地について、平米二百二十万で、周辺の地価公示に比べて四・二三倍で民間に払い下げた。倍ですよ。これはだれが考えてみても、平米二百二十万でも高い。そして公示価格の四倍以上というのです。それを、国公有地を平然として民間に払い下げている。そこを出発点にして七回、国公有地がずっと、六十年、六十一年、六十二年と払い下げられてきた。そして国公有地に比較して、一番高く払い下げたのは、六十二年三月の田端の鉄道病院跡地、これは六・五倍、倍です。倍で計算して六五倍です。国がそういうものを平然として行っていく。これはもう土地の狂乱の元凶だというふうに私はまず一点指摘しておきたいと思うのです。
そして、二番目にどうしても指摘しておかなければならないのは、金融機関の対応です。これは言えば金余りとか低金利になったとか、さまざまなことを言われておりますが、統計を見ればその状況が極めて明らかになってまいります。
五十年、五十一年、これは不動産に向けられた融資というのが七兆三千億。そして十年間ずっと経過して、六十年の三月に十七兆四千億になった。十年間で十兆積み重なってきたわけです。そして六十年の三月から六十二年の三月まで二年間、この間に三十兆以上になった。言えば十年間かかって十兆積み重なった。ところが二年間で十三兆積み重なった。伸び率はその間に、前年比で比較して、どの期を見ても三五%ぐらい融資がどんどん膨らんできた。これは仮需要と関係し、土地の地上げと関係するわけですけれども、こういうふうに金融が流れていく。
そして、三点目に指摘したいと思いますのは不動産業界の行動です。地上げを行う、底地買いを行う、そして暴力団が介入して強引な、人権を無視するような行動がそこに起きてくる。
ですから、まず一点国公有地で火をつけて、金余り現象で金が流れて投機買いが行われて、その行動が不動産業界のさまざまな行動になってきた。しかも金融業界と不動産業界が裏の方でがっちりと結びついている。こういう状況ですから、これを解決していくということになると、さまざまな大変な状況が今生まれているのではないか、こういうふうに思います。
私も長い間土地問題で、天野前建設大臣とは国土法をつくったときにいろいろ教えていただきましたし、やってまいりましたが、天野建設大臣が大臣を退任になったときの雑誌社のインタビューで、おれも内閣の一員だった、中曽根内閣は土地問題に関しては本当にだめだった、こういうふうにみずから自戒された記事を私は読みました。そして、読売新聞ですけれども十一月二日に、中曽根内閣の過去五年間の政治姿勢や実績について評価できるか評価できないか、こういう世論調査をいたしまして、五年間の総合的なもの七項目、それぞれ世論調査の結果が出ております。
土地問題、これは今まで世論調査で一回も土地問題ということでさまざまの問題に含めてやったことはないそうです。今度初めてやってみたところが、中曽根内閣の五年間の評価の中で「大いに評価できる」が一・二、「多少は評価できる」が九・七、「あまり評価できない」が四二・七、「全く評価できない」が三六・七、「答えない」が九・八。ですから、先ほどから私言っておりますように、内閣の政治姿勢、政策の施行、これと土地というものは常に密接な連携を保って動いてくるわけですから、それが今度の場合には、何回か繰り返しますけれども、ビル不足、需要に対して手を打たない、さまざまな問題に手を打たない。しかしそれだけを供給すればいいじゃないか、民活でやればいいじゃないかといってこのさまざまな問題が起きてきた。ですから私は、これからは政策手段を施行する場合に、都市開発でもそうです、プロジェクトでいろいろやる場合に、供給だけを先行させるのではなしに、土地対策をあわせて必ずやっていくという政治手法をとることがまず必要だろうということを強調しておきたいというふうに思います。
私の見解を時間をかけて申し上げましたから、皆さんに今度いろいろ御質問したいというふうに思います。
そういう中で竹下内閣が誕生いたしました。竹下新首相は、緊急の対策として国際問題がある、土地問題がある、それと税制の問題がある、この三つの問題を大きく掲げられております。そういう重要な土地問題の中で今度は、国会においてはきょう第一回の会合を開いているように土地問題の対策委員会ができました。ですから実は首相に出席願いたいというふうに思ったわけですけれども、二十七日の施政演説をやるまではちょっと勘弁願いたい、こういうことで、しかし副総理ということで大蔵大臣お見えですから、まず竹下新内閣の土地問題に対しての決意と見解を副総理の立場からお聞きいたしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →土地対策を検討する場合に、今回のような相当な土地の高騰が起きる、そういうなぜ起きてきたかということをきちっと原因を究明して、それに対してきちっとした対応をしていく、このことが私は極めて必要だと思うわけであります。そういう意味を含めて資料を配付させていただきました。
その資料は、日本不動産研究所で発行している中の一部の資料でございます。この日本不動産研究所は、市街地のそれぞれの指数を戦前から集計し、特に戦後の三十年から現在に至るまで指数として土地の動向について示しているわけであります。今配付願いましたのは、グラフにしてあるものと、それから三十年からあるわけですけれども、二ページの方のいわゆる六大都市についての現在までのもの、この二つの資料を配付させていただきました。
そこで、この資料に基づいて若干申し上げたいと思うわけでありますが、この資料をずっと検討した場合に、土地の動向は、そのときの政府の政治姿勢と政策によって地価の動きが非常に変わってきている、全く一致してきている、こういうことを私は指摘したいわけであります。
この図二の右側のグラフでありますけれども、三十一年からグラフを示しております。そして三十五年、六年をピークにして、特に工業地については八八・七%、商業地また住宅地については六一・九%前後、こういうふうに値上がりの指数を示しているわけであります。
これは、戦後の復興が急速に進んできた、そして工業生産などがどんどん高まってきた、そういう動きが出てまいりますと、やはり工業地がまず一番先に上がる、そして商業地が上がる、続いて住宅、こういうふうに値上がりが追っているわけであります。
そして値上がり率が前後しながら高度成長が進んでくるわけでありますけれども、そうすると住宅の宅地が一番先に上がり出してきて前後左右してくる。そして四十八年から四十九年にかけて一番上がったのがやはり住宅、これは全国的に上がっております。左の表は全国の表であります。全国的に上がった。それに続いて工業、商業というふうに、四二・五%住宅地が上がってきた。これはもう既に御存じのように田中内閣のもとで、日本列島、これは地価ばかりではありません、物価全体が上昇した、いわゆる物価狂乱と言われた時代であります。そして国土法ができ、こんなに土地が上がったら大変じゃないかというさまざまな手法がそこで生まれました。
それと同時に、土地税制についても、土地保有税というような制度をつくる、土地の長短期の譲渡税をつくる、そういう手法をきちっとやった結果、五十年には土地がマイナスになった。
そしてこの二番目の表を見ていただきたいわけでありますけれども、三十年からの一枚の表は抜けています。ずっとあって、二枚目の表は四十六年からずっと来ているわけでありますけれども、五十年だけは三角で数字もマイナスになっております。だから、土地がこういうふうに狂乱状態になってきた、私どもが懸命に努力してそれに対応すればこういうふうに地価を鎮静化した経験があるということを私はここで指摘しておきたいわけであります。
ただ残念なことは、土地が上がった、上がったのを鎮静する、この繰り返しをやってきたわけであります。ですからこれからは、土地の上がる動向が出たときに、そういう兆候が出たときに、いち早くこういう対応をしていかなければいけないという教訓をこの中から酌み取りたい、私はこういうふうに思うわけであります。
そういう状況の中で、五十五年から六年にかけてまた住宅地がどっと上がりました。二〇・七%です。これは御存じのように石油事情が大変な状況になって、そこで政府はその景気対策のために、景気を誘導するために住宅政策を進めてきた。そういう政策を進めますと、それに関連して宅地がこういうふうに上がってくる。そして今回の地価の暴騰であります。
この特徴は左と右を比べて見ていただけばわかりますけれども、全国の指数の値上がりはほとんど微々たるものだ。そして右の方が、商業地が今度一番上がった、いわゆる六大都市です。三三・八%。続いて住宅が二七・〇。そして工業地が一七・一。こういう状況をずっとこれで見た場合に、私はやはり政府の政治姿勢と政策を実行する場合というのが非常に土地に影響してきている、このことをまず痛感するわけであります。
そして今回の土地の高騰でありますけれども、先ほど御意見を聞いておりますと、やはり今までなぜこう上がったか、その原因とそれに対する対応。反省しているんですけれども、もう少し反省が足りないんじゃないかという印象を私は強く受けるわけであります。
なぜそうかといえば、確かに東京は一極集中の状況になってまいりました。経済の中心にもなってまいりました。政治の中心であることは言うまでもありません。そうなってまいりますと、国内的ないろいろな面から見てもオフィスビルの不足なんという問題が起きてくるでしょう。そこへ国際化、情報化でやはりオフィスビルの不足というような現象が起きてくる。それに対しての対応のおくれ。そうなってまいりますと、先ほど大蔵大臣から仮需要というような問題も出ました。金融機関を含め、不動産業界を含めての投機買いというような状況が起きてくる、それに対しての対応。ところが、今回のやり方を見ていますと対応どころではありません。それに火につけるようなさまざまな問題が出てきたのではないか。
まず第一番に私は指摘したいというふうに思いますのは、国公有地の払い下げです。中曽根前総理は、オフィスビルの不足なり都市開発をする場合なり大型プロジェクトをするなり、そういう場合には民間の活力を大いに利用しようじゃないか。利用するなら利用するで私はそれは結構だと思うのです。それを民活ということで進めていく。それには先ほど大塚委員も言っておりました、もう少し建ぺい率をふやすとか規制緩和をする必要がある、そういうことでさまざまな規制緩和が行われました。そして、その民活を進めるためにまず手を打ったのが、国公有地の払い下げということで出発してまいりました。
御存じのように、まず五十八年の十月に新宿の西戸山の公務員宿舎のそれを民間に払い下げて高層住宅にする、こういう問題が起きてまいりました。続いて、五十九年の三月には品川駅貨物跡地について、平米二百二十万で、周辺の地価公示に比べて四・二三倍で民間に払い下げた。倍ですよ。これはだれが考えてみても、平米二百二十万でも高い。そして公示価格の四倍以上というのです。それを、国公有地を平然として民間に払い下げている。そこを出発点にして七回、国公有地がずっと、六十年、六十一年、六十二年と払い下げられてきた。そして国公有地に比較して、一番高く払い下げたのは、六十二年三月の田端の鉄道病院跡地、これは六・五倍、倍です。倍で計算して六五倍です。国がそういうものを平然として行っていく。これはもう土地の狂乱の元凶だというふうに私はまず一点指摘しておきたいと思うのです。
そして、二番目にどうしても指摘しておかなければならないのは、金融機関の対応です。これは言えば金余りとか低金利になったとか、さまざまなことを言われておりますが、統計を見ればその状況が極めて明らかになってまいります。
五十年、五十一年、これは不動産に向けられた融資というのが七兆三千億。そして十年間ずっと経過して、六十年の三月に十七兆四千億になった。十年間で十兆積み重なってきたわけです。そして六十年の三月から六十二年の三月まで二年間、この間に三十兆以上になった。言えば十年間かかって十兆積み重なった。ところが二年間で十三兆積み重なった。伸び率はその間に、前年比で比較して、どの期を見ても三五%ぐらい融資がどんどん膨らんできた。これは仮需要と関係し、土地の地上げと関係するわけですけれども、こういうふうに金融が流れていく。
そして、三点目に指摘したいと思いますのは不動産業界の行動です。地上げを行う、底地買いを行う、そして暴力団が介入して強引な、人権を無視するような行動がそこに起きてくる。
ですから、まず一点国公有地で火をつけて、金余り現象で金が流れて投機買いが行われて、その行動が不動産業界のさまざまな行動になってきた。しかも金融業界と不動産業界が裏の方でがっちりと結びついている。こういう状況ですから、これを解決していくということになると、さまざまな大変な状況が今生まれているのではないか、こういうふうに思います。
私も長い間土地問題で、天野前建設大臣とは国土法をつくったときにいろいろ教えていただきましたし、やってまいりましたが、天野建設大臣が大臣を退任になったときの雑誌社のインタビューで、おれも内閣の一員だった、中曽根内閣は土地問題に関しては本当にだめだった、こういうふうにみずから自戒された記事を私は読みました。そして、読売新聞ですけれども十一月二日に、中曽根内閣の過去五年間の政治姿勢や実績について評価できるか評価できないか、こういう世論調査をいたしまして、五年間の総合的なもの七項目、それぞれ世論調査の結果が出ております。
土地問題、これは今まで世論調査で一回も土地問題ということでさまざまの問題に含めてやったことはないそうです。今度初めてやってみたところが、中曽根内閣の五年間の評価の中で「大いに評価できる」が一・二、「多少は評価できる」が九・七、「あまり評価できない」が四二・七、「全く評価できない」が三六・七、「答えない」が九・八。ですから、先ほどから私言っておりますように、内閣の政治姿勢、政策の施行、これと土地というものは常に密接な連携を保って動いてくるわけですから、それが今度の場合には、何回か繰り返しますけれども、ビル不足、需要に対して手を打たない、さまざまな問題に手を打たない。しかしそれだけを供給すればいいじゃないか、民活でやればいいじゃないかといってこのさまざまな問題が起きてきた。ですから私は、これからは政策手段を施行する場合に、都市開発でもそうです、プロジェクトでいろいろやる場合に、供給だけを先行させるのではなしに、土地対策をあわせて必ずやっていくという政治手法をとることがまず必要だろうということを強調しておきたいというふうに思います。
私の見解を時間をかけて申し上げましたから、皆さんに今度いろいろ御質問したいというふうに思います。
そういう中で竹下内閣が誕生いたしました。竹下新首相は、緊急の対策として国際問題がある、土地問題がある、それと税制の問題がある、この三つの問題を大きく掲げられております。そういう重要な土地問題の中で今度は、国会においてはきょう第一回の会合を開いているように土地問題の対策委員会ができました。ですから実は首相に出席願いたいというふうに思ったわけですけれども、二十七日の施政演説をやるまではちょっと勘弁願いたい、こういうことで、しかし副総理ということで大蔵大臣お見えですから、まず竹下新内閣の土地問題に対しての決意と見解を副総理の立場からお聞きいたしたいというふうに思います。
宮
宮澤喜一#19
○宮澤国務大臣 先ほどから御指摘がございましたように、土地の過去における高騰の実績を見ますと、それに関連して何か大きな施策が行われるというような事実があったという御指摘がございました。確かに列島改造のときにも、列島改造という大きな政策目的に関連をいたしました。今回の場合は、日本の国際化ということは半ばは客観的な事実から参りましたけれども、国際化という政策努力もあったことも確かでございますから、御指摘のように大きな政策目的を遂行いたしますときに、たださえ需給が比較的きつい我が国の場合には土地対策というものを関連して先行させておかなければならないということは御指摘のとおりであろうと思います。これは今後政策を立案、実行いたしてまいります上に欠くべからざることであろうと存じます。
それから次に国有財産の処理についてでございますが、これは原則的には公用、公共用を優先すべきことはもちろんでございます。そのようにやってまいったつもりでございますし、民間に転用いたしましたときには、転売の規制についてかなりきつい条件をつけておりますが、にもかかわりませず過去一、二年の間にそれが土地高騰のいわば口火を切ったような話題を提供したことは事実でございますから、それにかんがみまして先般、十月十六日の閣議決定によりまして今後しばらくの間国有財産につきましては公用、公共用以外のものの売却は見合わせるという決定をいたしたところでございます。竹下内閣といたしましては、当然そのような閣議決定の方針を今後とも継続をしてまいるわけでございます。
なお、新内閣におきまして新たに総理大臣を座長とする土地問題の関係の閣僚会議を、従来ございましたものを改めて強化をいたしましたし、また奥野国土庁長官が土地問題担当の特命を受けられたことも御指摘のとおりでございます。ただいまございますような現状の中で今内閣といたしまして一刻も早くこの問題についての対処をいたしたい。
また金融につきましては、最近のかなり立ち入りましたヒアリングによりまして事態は改善しつつございますが、場合によってはまた税制の問題もございますかもしれません。それらを含めまして、当委員会の御審議等々を十分に承りながらこの緊急な問題に対処をいたしたいというのがこの内閣の方針であると承知をいたしております。
この発言だけを見る →それから次に国有財産の処理についてでございますが、これは原則的には公用、公共用を優先すべきことはもちろんでございます。そのようにやってまいったつもりでございますし、民間に転用いたしましたときには、転売の規制についてかなりきつい条件をつけておりますが、にもかかわりませず過去一、二年の間にそれが土地高騰のいわば口火を切ったような話題を提供したことは事実でございますから、それにかんがみまして先般、十月十六日の閣議決定によりまして今後しばらくの間国有財産につきましては公用、公共用以外のものの売却は見合わせるという決定をいたしたところでございます。竹下内閣といたしましては、当然そのような閣議決定の方針を今後とも継続をしてまいるわけでございます。
なお、新内閣におきまして新たに総理大臣を座長とする土地問題の関係の閣僚会議を、従来ございましたものを改めて強化をいたしましたし、また奥野国土庁長官が土地問題担当の特命を受けられたことも御指摘のとおりでございます。ただいまございますような現状の中で今内閣といたしまして一刻も早くこの問題についての対処をいたしたい。
また金融につきましては、最近のかなり立ち入りましたヒアリングによりまして事態は改善しつつございますが、場合によってはまた税制の問題もございますかもしれません。それらを含めまして、当委員会の御審議等々を十分に承りながらこの緊急な問題に対処をいたしたいというのがこの内閣の方針であると承知をいたしております。
中
中村茂#20
○中村(茂)委員 宮澤大蔵大臣ですけれども、もう一点副総理という立場で頭の中に入れておいて検討していただきたい問題があります。
それは、今新行革審がまた発足いたしました。そして中曽根内閣当時に土地問題について新しい行革審に諮問をいたしました。そして先般緊急の土地対策について答申が行われて、それに基づいて政府の緊急の土地対策を決めたという経過は今もお話がございました。しかし、私が新行革審の目的なり設置なりそういう中身をどんなに検討してみても、行革審というところで土地政策全般について諮問し答申を得るという性格ではない。あえて見つけるとすれば、土地問題に関連した行政改革の面について検討するべき性格のものだ。ですから、竹下首相が言っております多極分散型にするために一省庁が一機関について分散をひとつ検討したらどうだ、そういう部分についてここでやるべき問題であって、土地政策、土地問題全体についてやるという機関ではこれはないというふうに私は思う。ですから、もう内閣もかわったわけですし、そういう残像は切り捨てて、英断をもって、ここのところに諮問し答申するということは、土地問題についてはひとつ取り下げをしていただきたい。
それのみではありません。今度は、土地問題については先ほども申し上げましたように国会の中にこのような委員会ができました。衆参ともできました。そして内閣も、先ほど御報告がありましたように地価対策から土地問題というふうに幅を広げて、しかも座長が総理ということで自民党の四役を含めて本格的に取り組もう、こういう状況ができたわけでありますから、今までのように土地問題を中長期にわたってまた諮問してこれから検討に入るというようなことをきのういろいろ論議されたようですけれども、私どもからしたら、皆さんのところへ中長期について質問する、いや諮問でそちらの方へ行っていますから、その答申が出るまで皆さんちょっと待ってくださいよ、国会軽視に私はつながると思うのです。まあ、総理がそれを諮問しているわけでありますし、その下の機関ですから、ここのところですぐイエスかノーかの答弁を求めることはできないと思いますから、総理とよく相談してこの問題についてひとつ検討していただきたい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →それは、今新行革審がまた発足いたしました。そして中曽根内閣当時に土地問題について新しい行革審に諮問をいたしました。そして先般緊急の土地対策について答申が行われて、それに基づいて政府の緊急の土地対策を決めたという経過は今もお話がございました。しかし、私が新行革審の目的なり設置なりそういう中身をどんなに検討してみても、行革審というところで土地政策全般について諮問し答申を得るという性格ではない。あえて見つけるとすれば、土地問題に関連した行政改革の面について検討するべき性格のものだ。ですから、竹下首相が言っております多極分散型にするために一省庁が一機関について分散をひとつ検討したらどうだ、そういう部分についてここでやるべき問題であって、土地政策、土地問題全体についてやるという機関ではこれはないというふうに私は思う。ですから、もう内閣もかわったわけですし、そういう残像は切り捨てて、英断をもって、ここのところに諮問し答申するということは、土地問題についてはひとつ取り下げをしていただきたい。
それのみではありません。今度は、土地問題については先ほども申し上げましたように国会の中にこのような委員会ができました。衆参ともできました。そして内閣も、先ほど御報告がありましたように地価対策から土地問題というふうに幅を広げて、しかも座長が総理ということで自民党の四役を含めて本格的に取り組もう、こういう状況ができたわけでありますから、今までのように土地問題を中長期にわたってまた諮問してこれから検討に入るというようなことをきのういろいろ論議されたようですけれども、私どもからしたら、皆さんのところへ中長期について質問する、いや諮問でそちらの方へ行っていますから、その答申が出るまで皆さんちょっと待ってくださいよ、国会軽視に私はつながると思うのです。まあ、総理がそれを諮問しているわけでありますし、その下の機関ですから、ここのところですぐイエスかノーかの答弁を求めることはできないと思いますから、総理とよく相談してこの問題についてひとつ検討していただきたい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
宮
宮澤喜一#21
○宮澤国務大臣 前内閣におきまして新行革審に土地問題に関しましての御意見を求めましたのは、いろいろ理由はあったようでございますけれども、一つは、この問題は御承知のように政府の各省庁ほとんど全部が関連をいたしておりますことと、現在の行政の枠内では、なかなかそういうことから各省庁の権限が錯雑しておりまして思い切った対策が、いわば大変に率直な表現をいたしますと行政の中からは出にくい、各省庁がみんな自分の、何と申しますか今までの考え方あるいは今までの守備範囲を持っておりますものですから、なかなか行政の中から出にくいということで、あえてあのような行政の外にあります機関の意見を求めた、こういうことであったと承知をいたしております。そして、急ぎます問題については既に中間の答申がございまして、それは十月十六日の閣議決定になったわけでございます。それから長期の問題については、なお来年にかけてこの新行革審が基本問題の検討をされる、そして答申をせられるというふうに承知をいたしております。
諮問をいたしました経緯は以上のようなことでございますが、なおただいま御指摘のこともございますので、これにつきましては国土庁長官、特命大臣の御意見もあろうかと思います。いろいろ政府内部でも意見交換をいたしまして、御指摘の点は総理大臣にも私から御報告をいたすことにいたします。
この発言だけを見る →諮問をいたしました経緯は以上のようなことでございますが、なおただいま御指摘のこともございますので、これにつきましては国土庁長官、特命大臣の御意見もあろうかと思います。いろいろ政府内部でも意見交換をいたしまして、御指摘の点は総理大臣にも私から御報告をいたすことにいたします。
中
中村茂#22
○中村(茂)委員 今も副総理からお話がありましたけれども、緊急のものについては終わったわけですから、ここが一つの区切れですよ。一つの区切れ。それで、結局行革審というのは総務庁の所管ですね。土地問題については、今度は国土庁長官が特命を受けた。だから政府は、政策は総務庁でつくって国土庁は実行官庁だ、こういうふうに最近は言われていますね。それは全くの矛盾だというふうに思うのです。ですから、私は率直に申し上げて、今ちょうどこういうこの間に来たわけですから、先ほど言いましたようにもう国会の中でもみんなで真剣に取り組んでいこう、こういう体制ができたわけですから、英断をもってここのところで打ち切りを宣言していただきたい、こういうふうに強く要望しておきます。
次に、国土庁長官にお聞きいたしますが、いろいろ私の見解を今まで申し上げました。新任されて、まあ新聞報道なりいろいろ見ていますと、私の受ける印象は、どうも長官は土地問題について少し甘く見ているんじゃないか、率直に言って。地価の鎮静というふうに言いますね。鎮静というのは上がる率が少し下がったということですよ。しかし、長官がそういうふうに言うと、ああ土地はそれ以上もうこれでいろいろ手を打たなくなるかな、不動産業界なり金融業界はすきを見て金もうけをしようということできゅうきゅうとしているわけです。悪いことを平然とやる末端企業があるわけです。だから、こういう際には安易な姿勢を見せるということはとても危険だ、こういう問題は慎重な発言と毅然たる態度で臨んでいただきたい、こういうことをあわせ申し上げて決意と見解をお聞きいたしたいと思います。
この発言だけを見る →次に、国土庁長官にお聞きいたしますが、いろいろ私の見解を今まで申し上げました。新任されて、まあ新聞報道なりいろいろ見ていますと、私の受ける印象は、どうも長官は土地問題について少し甘く見ているんじゃないか、率直に言って。地価の鎮静というふうに言いますね。鎮静というのは上がる率が少し下がったということですよ。しかし、長官がそういうふうに言うと、ああ土地はそれ以上もうこれでいろいろ手を打たなくなるかな、不動産業界なり金融業界はすきを見て金もうけをしようということできゅうきゅうとしているわけです。悪いことを平然とやる末端企業があるわけです。だから、こういう際には安易な姿勢を見せるということはとても危険だ、こういう問題は慎重な発言と毅然たる態度で臨んでいただきたい、こういうことをあわせ申し上げて決意と見解をお聞きいたしたいと思います。
奥
奥野誠亮#23
○奥野国務大臣 先ほど来お話を承っておりまして、地価高騰の兆しを見たときに打つべき手を打っていないじゃないかという御批判もございました。政治は特に後手に回らないように先手先手をとっていかなきゃならないことでございますので、ごもっともなことだと拝聴しておりました。これからもそういう気構えで努力をしていきたいと思っております。
また、御指摘のような意味合いで、地価高騰を予想される地域につきまして地方団体を督励して監視制度をとっていっていただいておりますし、また、とる準備をしていただいておるわけでございまして、今後も後手に回らないように努力を続けていきたいと思います。
この発言だけを見る →また、御指摘のような意味合いで、地価高騰を予想される地域につきまして地方団体を督励して監視制度をとっていっていただいておりますし、また、とる準備をしていただいておるわけでございまして、今後も後手に回らないように努力を続けていきたいと思います。
中
中村茂#24
○中村(茂)委員 重ねて、今度は態度をお聞きしておきたいと思いますが、国公有地の取り扱いです。
私は、若干経過を申し上げますと、先ほど申し上げましたようなこういう状況で国公有地を二倍から六倍というような高値でどんどん払い下げる、これは大変な状況だ。こういう中で国土法を見ますと、国公有地はあの国土法から外れているわけですね。ですからやはり国公有地であろうとも国土法の網を何らかの方法でかぶせる、このことが必要ではないかということを強く主張してまいりました。そして、国土庁中心に検討したそうでございます。しかし、最終的に、国土庁は私どもの要求どおりいろいろ折衝したようでありますけれども、大蔵省と運輸省が反対されて、先般の国土法の改正のときには、国公有地については地価形成に悪影響を与えないよう配慮するんだ、配慮規定になってしまったわけであります。ですから、実もない、ただヤマブキのような花に、配慮規定になってしまった。
そこで、私どもはそういうやり方について反対したわけですけれども、ただ反対していてもどうにもなりませんから、今度は附帯決議でそこら辺のところをきちっとさせようではないかということで努力をいたしました。建設委員会の附帯決議をつくるときに私ども野党と与党の理事でいろいろ話し合いました。私どもがまず附帯決議として出せるそういう国公有地についてはどうだろうか。そこで、国公有地等については地方公共団体の意向を十分尊重するんだ、こういうことで自民党の理事といろいろ話し合いました。そして、一生懸命やるから、尊重するから、十分というやつだけはひとつ取ってくれ、そして地方公共団体の意向を尊重するということでまとまりました。
そうしたところが、その夜になったら運輸省と大蔵省のいわゆる事務の方の課長クラスの人たちが飛んでまいりまして、いや、尊重では困る、配慮に直してくれないか。いろいろ事務の方から国会が言われる必要ない、与野党まで一致したんだ、与野党まで一致したのを何であなたたちがそんなことをいろいろ飛んでくるんだ。そうしたら、最後に大蔵省の役人が私に何と言ったかというと、尊重の中には地価問題が含まれているんですかと、こういうふうに質問がありました。それはどういうことを意味しているのでしょうか。地方公共団体の意向を尊重して、じゃ、ここのところは土地を譲ってもいいというふうになった場合に、地価はそう安くは譲れませんよということを意味しているんじゃないでしょうか。尊重するという中に地価の問題が含まれているのですか、それは当然含まれているよ、そこのところが一番重要なんだ、まあこういうふうに言いましたけれども。
そして、その後の経過を見ておりますと、確かに奥野長官も、なられてから地方公共団体の意向を十分尊重しなければいけないという発言も聞きました。しかし、東京都に行っていろいろ話をお聞きしますと、特に国公有地の問題について、事業団は確かに、東京都について、区についてどういう計画があるか、計画があるとすればどうだということでいろいろ意見を言っているそうです。ところが、東京都でいろいろ調べてみると、いろいろ制限があったり面積があったり、いろいろな注文で、とてもじゃないけれども、その注文でそこのところ、地方公共団体が利用計画といったって無理な問題ばかり出てきている、こういうふうに嘆いておりました。
ですから、この問題は先ほど地価の高騰になってきた元凶だということを私申し上げましたし、大体地方公共団体の意向を尊重して利用計画の方へおさめていこうという空気、そういう姿勢は固まりつつあると私は思うのです。そうなりますと、最後は、それが本当に実現できるかどうか、ここに残されているというふうに私は判断しているわけであります。長官の御意見を承りたいと思います。
この発言だけを見る →私は、若干経過を申し上げますと、先ほど申し上げましたようなこういう状況で国公有地を二倍から六倍というような高値でどんどん払い下げる、これは大変な状況だ。こういう中で国土法を見ますと、国公有地はあの国土法から外れているわけですね。ですからやはり国公有地であろうとも国土法の網を何らかの方法でかぶせる、このことが必要ではないかということを強く主張してまいりました。そして、国土庁中心に検討したそうでございます。しかし、最終的に、国土庁は私どもの要求どおりいろいろ折衝したようでありますけれども、大蔵省と運輸省が反対されて、先般の国土法の改正のときには、国公有地については地価形成に悪影響を与えないよう配慮するんだ、配慮規定になってしまったわけであります。ですから、実もない、ただヤマブキのような花に、配慮規定になってしまった。
そこで、私どもはそういうやり方について反対したわけですけれども、ただ反対していてもどうにもなりませんから、今度は附帯決議でそこら辺のところをきちっとさせようではないかということで努力をいたしました。建設委員会の附帯決議をつくるときに私ども野党と与党の理事でいろいろ話し合いました。私どもがまず附帯決議として出せるそういう国公有地についてはどうだろうか。そこで、国公有地等については地方公共団体の意向を十分尊重するんだ、こういうことで自民党の理事といろいろ話し合いました。そして、一生懸命やるから、尊重するから、十分というやつだけはひとつ取ってくれ、そして地方公共団体の意向を尊重するということでまとまりました。
そうしたところが、その夜になったら運輸省と大蔵省のいわゆる事務の方の課長クラスの人たちが飛んでまいりまして、いや、尊重では困る、配慮に直してくれないか。いろいろ事務の方から国会が言われる必要ない、与野党まで一致したんだ、与野党まで一致したのを何であなたたちがそんなことをいろいろ飛んでくるんだ。そうしたら、最後に大蔵省の役人が私に何と言ったかというと、尊重の中には地価問題が含まれているんですかと、こういうふうに質問がありました。それはどういうことを意味しているのでしょうか。地方公共団体の意向を尊重して、じゃ、ここのところは土地を譲ってもいいというふうになった場合に、地価はそう安くは譲れませんよということを意味しているんじゃないでしょうか。尊重するという中に地価の問題が含まれているのですか、それは当然含まれているよ、そこのところが一番重要なんだ、まあこういうふうに言いましたけれども。
そして、その後の経過を見ておりますと、確かに奥野長官も、なられてから地方公共団体の意向を十分尊重しなければいけないという発言も聞きました。しかし、東京都に行っていろいろ話をお聞きしますと、特に国公有地の問題について、事業団は確かに、東京都について、区についてどういう計画があるか、計画があるとすればどうだということでいろいろ意見を言っているそうです。ところが、東京都でいろいろ調べてみると、いろいろ制限があったり面積があったり、いろいろな注文で、とてもじゃないけれども、その注文でそこのところ、地方公共団体が利用計画といったって無理な問題ばかり出てきている、こういうふうに嘆いておりました。
ですから、この問題は先ほど地価の高騰になってきた元凶だということを私申し上げましたし、大体地方公共団体の意向を尊重して利用計画の方へおさめていこうという空気、そういう姿勢は固まりつつあると私は思うのです。そうなりますと、最後は、それが本当に実現できるかどうか、ここに残されているというふうに私は判断しているわけであります。長官の御意見を承りたいと思います。
奥
奥野誠亮#25
○奥野国務大臣 国土利用計画法改正の経緯をるるお教えいただきましてありがとうございました。
国公有地の処分の問題でございますけれども、地方団体は住民に快適な地域社会をつくっていく、それはやはり土地が基本になっての地域社会でございますから、地方団体の考え方は最大限度に尊重されなければならないと思っております。また関係者も、公用、公共用に供される限り随意契約で地方団体に譲るべきだというふうに考えていただいているようでございます。
これからも、土地というものはかけがえのない土地でございまして、また広く国民の生産及び生活の共通の場でございますから、やはりいろいろな面から国民の福祉に適合した格好で利用されていかなければならない、それが達成されるように最善の留意を払っていきたいと思っております。
この発言だけを見る →国公有地の処分の問題でございますけれども、地方団体は住民に快適な地域社会をつくっていく、それはやはり土地が基本になっての地域社会でございますから、地方団体の考え方は最大限度に尊重されなければならないと思っております。また関係者も、公用、公共用に供される限り随意契約で地方団体に譲るべきだというふうに考えていただいているようでございます。
これからも、土地というものはかけがえのない土地でございまして、また広く国民の生産及び生活の共通の場でございますから、やはりいろいろな面から国民の福祉に適合した格好で利用されていかなければならない、それが達成されるように最善の留意を払っていきたいと思っております。
中
中村茂#26
○中村(茂)委員 先ほど言いましたように、竹下首相が土地問題がこれからの緊急課題だ、こういうふうに言われた中に、土地問題の本当の指向するポイントは地価の適正安定をどういうふうにするかだ、地価の適正安定をどういうふうにするかということがポイントだ、こういうふうに言われた記事を私は見ました。なるほど、これこそ言えば竹下首相独特の言語明瞭意味不明な点がよくうかがわれるのです。しかし、それを求めていくということが今一番必要ではないか、こういうふうに私は思うわけであります。
先ほども申し上げました。ずうっと戦後の地価の動向の中で、四十八年、四十九年の地価の狂乱が起きた、それに対応するということで国土法ができた、そして土地税制については先ほど言った二項目によって五十年に戦後初めて土地が下がった、こういうことを指摘いたしましたけれども、地価を鎮静してきた、確かに上がる率は下がってきた、抑制だというふうに言う。抑制はどこまでするんだ、銀座で一坪一億になったようなところで地価の適正安定というところはどこのところだろうか、やはりそこのところを政府はきちっと定めて、それに向かって地価対策を立て、土地税制を組み立てていく、こういう手法をとらなければいけないのではないか、こういうふうに私は思うわけであります。
そこで、私の意見を申し上げておきたいというふうに思いますが、ここに一つの文書があります。これは、国土法をつくったときに念書として、そこに携わった建設委員会のそれぞれの理事さん、そして建設委員会の委員長が、国土法に基づいて今の国土庁ができたわけですから、その当時は土地担当は経済企画庁長官だった、そこで企画庁長官にこのようなものを出しているわけであります。
これはまだ案のときですから
本法案中第十六条、第十九条、第二十四条及び第三十二条の「土地に関する権利の相当な価額」の政令で、現況地目宅地である土地の売買契約を締結しようとする場合の規制価額に係るものについては、市場相場の七~八割程度を政策的な目標として適切な算定方式を定めること。これは、地価が高騰してどうにもならない、いろいろやっていくんだけれども、国土法もつくるんだけれども、土地税制もつくるんだけれども、その適正安定の価額を七割から八割にひとつ抑えようではないか、そういう趣旨が盛られて、いろいろ決定していく場合にそういうふうにしなさいよということでこの念書が交わされた、こういう内容のものなんです。
ですから、どの程度までということは、価額について検討したりいろいろ難しいと思いますけれども、このような七割でも八割でも、私どもに別に公表する必要もありませんけれども、やはり土地を担当する当局はまずそこの辺のところはきちっと定めて政策をつくっていく。ですから、私は今のところはその適正安定というところは七割から八割というようなところにおさめていったらどうだろうかということを要望しておきたいというふうに思います。その点についてはいかがでしょうか。
この発言だけを見る →先ほども申し上げました。ずうっと戦後の地価の動向の中で、四十八年、四十九年の地価の狂乱が起きた、それに対応するということで国土法ができた、そして土地税制については先ほど言った二項目によって五十年に戦後初めて土地が下がった、こういうことを指摘いたしましたけれども、地価を鎮静してきた、確かに上がる率は下がってきた、抑制だというふうに言う。抑制はどこまでするんだ、銀座で一坪一億になったようなところで地価の適正安定というところはどこのところだろうか、やはりそこのところを政府はきちっと定めて、それに向かって地価対策を立て、土地税制を組み立てていく、こういう手法をとらなければいけないのではないか、こういうふうに私は思うわけであります。
そこで、私の意見を申し上げておきたいというふうに思いますが、ここに一つの文書があります。これは、国土法をつくったときに念書として、そこに携わった建設委員会のそれぞれの理事さん、そして建設委員会の委員長が、国土法に基づいて今の国土庁ができたわけですから、その当時は土地担当は経済企画庁長官だった、そこで企画庁長官にこのようなものを出しているわけであります。
これはまだ案のときですから
本法案中第十六条、第十九条、第二十四条及び第三十二条の「土地に関する権利の相当な価額」の政令で、現況地目宅地である土地の売買契約を締結しようとする場合の規制価額に係るものについては、市場相場の七~八割程度を政策的な目標として適切な算定方式を定めること。これは、地価が高騰してどうにもならない、いろいろやっていくんだけれども、国土法もつくるんだけれども、土地税制もつくるんだけれども、その適正安定の価額を七割から八割にひとつ抑えようではないか、そういう趣旨が盛られて、いろいろ決定していく場合にそういうふうにしなさいよということでこの念書が交わされた、こういう内容のものなんです。
ですから、どの程度までということは、価額について検討したりいろいろ難しいと思いますけれども、このような七割でも八割でも、私どもに別に公表する必要もありませんけれども、やはり土地を担当する当局はまずそこの辺のところはきちっと定めて政策をつくっていく。ですから、私は今のところはその適正安定というところは七割から八割というようなところにおさめていったらどうだろうかということを要望しておきたいというふうに思います。その点についてはいかがでしょうか。
奥
奥野誠亮#27
○奥野国務大臣 全国的に見ました場合に、地価の現状は非常にちぐはぐになっているな、こう思っております。例えば昨年の七月一日からことしの七月一日まで、東京だけ見ますと平均して八七%内外上がっているのでございます。その他の地域全部平均しますと一・三%の上昇にとどまっているわけでございます。東京の場合でも都心三区はもう昨年ぐらいから上昇は鈍化しております。しかしそれ以外の地域は高騰を続けてきたわけでございます。そういうことでございますから、現在の地価を目途にして二割とか三割とか下がっていいということは適当でないのじゃないかな。高過ぎるところはもっと下げてもらわないと困るのじゃないか、私はこんな気持ちさえするわけでございまして、まさに今の地価は社会的不公正を拡大したな、社会的不公正を改めることこそ政治の最大の責務じゃないかな、こんな気持ちを持っておるものでございますから、これからも今おっしゃった点、よく勉強していきたいと思います。
この発言だけを見る →中
中村茂#28
○中村(茂)委員 そこで、次は国土法に基づく規制区域の問題について若干触れておきたいというふうに思いますが、長官が先ほど、発言を聞いておりますと、まあ地価がある程度きたので規制区域は発動する必要がないのじゃないか、こういう意味の発言をよく耳にするのですけれども、この発動について今どういう心境なんでしょうか。
この発言だけを見る →奥
奥野誠亮#29
○奥野国務大臣 現在は、監視区域の指定をしてもらう、また指定をする準備を進めてもらう、さらに最悪の事態に備えて規制区域の準備をしてもらうということで進めておるわけでございます。
ただ、私たちは自由な社会を守っていきたいものでございますから、なるべく権力を使わないで誘導的な政策で進めていきたい。監視区域というのは届け出でございまして、届け出が、その価格が適正でございませんと勧告をする、勧告を聞かなかったら公表するという仕組みをとっていることは御承知のとおりでございます。
東京で、いつの現在ですか、届け出のあった件数が千三百件で、そのうち勧告前の行政指導をしたのが四百件、三割くらいだったそうでございます。しかし、行政指導をしますと取りやめたり価格を下げたりして、ほとんど勧告に至らなかったのじゃないかな、こういうふうに聞いておるわけであります。あるいは一、二あったかもしれません。もちろん、公表に至ったものはございません。やはり国民の皆様方も社会に刃向かうような気持ちはお持ちいただかない。だから、あとう限りは誘導政策でいきたい。権限を振り回すことはなるたけ避けたい。ですから、規制区域というのは私は伝家の宝刀だ、伝家の宝刀は用意しておかなければならぬけれども、伝家の宝刀を抜くということは慎重でなければならない、こういう気持ちを持っているわけでございます。
この発言だけを見る →ただ、私たちは自由な社会を守っていきたいものでございますから、なるべく権力を使わないで誘導的な政策で進めていきたい。監視区域というのは届け出でございまして、届け出が、その価格が適正でございませんと勧告をする、勧告を聞かなかったら公表するという仕組みをとっていることは御承知のとおりでございます。
東京で、いつの現在ですか、届け出のあった件数が千三百件で、そのうち勧告前の行政指導をしたのが四百件、三割くらいだったそうでございます。しかし、行政指導をしますと取りやめたり価格を下げたりして、ほとんど勧告に至らなかったのじゃないかな、こういうふうに聞いておるわけであります。あるいは一、二あったかもしれません。もちろん、公表に至ったものはございません。やはり国民の皆様方も社会に刃向かうような気持ちはお持ちいただかない。だから、あとう限りは誘導政策でいきたい。権限を振り回すことはなるたけ避けたい。ですから、規制区域というのは私は伝家の宝刀だ、伝家の宝刀は用意しておかなければならぬけれども、伝家の宝刀を抜くということは慎重でなければならない、こういう気持ちを持っているわけでございます。