外務委員会
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会
会議録情報#0
第百十二回国会衆議院
外務委員会議録第一号(その一)
本国会召集日(昭和六十二年十二月二十八日)(
月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次
のとおりである。
委員長 糸山英太郎君
理事 甘利 明君 理事 北川 石松君
理事 田中 直紀君 理事 中山 利生君
理事 浜野 剛君 理事 高沢 寅男君
理事 神崎 武法君 理事 永末 英一君
天野 公義君 石井 一君
大石 正光君 鯨岡 兵輔君
小杉 隆君 坂本三十次君
椎名 素夫君 塩谷 一夫君
水野 清君 村上誠一郎君
森 美秀君 山口 敏夫君
石橋 政嗣君 岩垂寿喜男君
岡田 利春君 河上 民雄君
伏屋 修治君 正木 良明君
渡部 一郎君 岡崎万寿秀君
松本 善明君
──────────────────────
昭和六十三年三月九日(水曜日)
午後二時開議
出席委員
委員長 糸山英太郎君
理事 甘利 明君 理事 北川 石松君
理事 田中 直紀君 理事 中山 利生君
理事 浜野 剛君 理事 高沢 寅男君
理事 神崎 武法君 理事 永末 英一君
天野 公義君 石井 一君
大石 正光君 鯨岡 兵輔君
小杉 隆君 水野 清君
村上誠一郎君 石橋 政嗣君
岩垂寿喜男君 河上 民雄君
伏屋 修治君 正木 良明君
渡部 一郎君 松本 善明君
出席国務大臣
外 務 大 臣 宇野 宗佑君
出席政府委員
外務政務次官 浜田卓二郎君
外務大臣官房長 藤井 宏昭君
外務大臣官房審
議官 福田 博君
外務大臣官房審
議官 遠藤 哲也君
外務大臣官房会
計課長 林 暘君
外務大臣官房領
事移住部長 黒河内久美君
外務省アジア局
長 藤田 公郎君
外務省北米局長 有馬 龍夫君
外務省欧亜局長 長谷川和年君
外務省中近東ア
フリカ局長 恩田 宗君
外務省経済局次
長 内田 勝久君
外務省経済協力
局長 英 正道君
外務省条約局長 斉藤 邦彦君
外務省国際連合
局長 遠藤 實君
外務省情報調査
局長 山下新太郎君
厚生省援護局長 木戸 脩君
委員外の出席者
内閣官房内閣外
政審議室内閣審
議官
兼内閣総理大臣
官房参事官 鈴木 勝也君
防衛庁防衛局防
衛課長 萩 次郎君
郵政省貯金局業
務課長 三宅 忠男君
外務委員会調査
室長 藪 忠綱君
─────────────
委員の異動
二月十七日
辞任 補欠選任
岡崎万寿秀君 寺前 巖君
同日
辞任 補欠選任
寺前 巖君 岡崎万寿秀君
同月二十七日
辞任 補欠選任
岡田 利春君 川崎 寛治君
同日
辞任 補欠選任
川崎 寛治君 岡田 利春君
─────────────
三月四日
国際復興開発銀行協定第八条(a)の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第一号)
日本国政府と国際熱帯木材機関との間の本部協定の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
千九百八十七年の国際天然ゴム協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
オゾン層の保護のためのウィーン条約及びオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
核物質の防護に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約第六条及び第七条の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第六号)(予)
二月十七日
核兵器廃絶に関する請願(田中慶秋君紹介)(第一六七号)
同(中路雅弘君紹介)(第一六八号)
同(岩垂寿喜男君紹介)(第二一二号)
同(大出俊君紹介)(第二一三号)
同(伊藤茂君紹介)(第二五二号)
同(加藤万吉君紹介)(第三三二号)
三月三日
核兵器廃絶に関する請願(市川雄一君紹介)(第五二九号)
同(河村勝君紹介)(第五七〇号)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
国政調査承認要求に関する件
国際復興開発銀行協定第八条(a)の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第一号)
日本国政府と国際熱帯木材機関との間の本部協定の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
千九百八十七年の国際天然ゴム協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
オゾン層の保護のためのウィーン条約及びオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
核物質の防護に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
国際情勢に関する件
────◇─────
この発言だけを見る →外務委員会議録第一号(その一)
本国会召集日(昭和六十二年十二月二十八日)(
月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次
のとおりである。
委員長 糸山英太郎君
理事 甘利 明君 理事 北川 石松君
理事 田中 直紀君 理事 中山 利生君
理事 浜野 剛君 理事 高沢 寅男君
理事 神崎 武法君 理事 永末 英一君
天野 公義君 石井 一君
大石 正光君 鯨岡 兵輔君
小杉 隆君 坂本三十次君
椎名 素夫君 塩谷 一夫君
水野 清君 村上誠一郎君
森 美秀君 山口 敏夫君
石橋 政嗣君 岩垂寿喜男君
岡田 利春君 河上 民雄君
伏屋 修治君 正木 良明君
渡部 一郎君 岡崎万寿秀君
松本 善明君
──────────────────────
昭和六十三年三月九日(水曜日)
午後二時開議
出席委員
委員長 糸山英太郎君
理事 甘利 明君 理事 北川 石松君
理事 田中 直紀君 理事 中山 利生君
理事 浜野 剛君 理事 高沢 寅男君
理事 神崎 武法君 理事 永末 英一君
天野 公義君 石井 一君
大石 正光君 鯨岡 兵輔君
小杉 隆君 水野 清君
村上誠一郎君 石橋 政嗣君
岩垂寿喜男君 河上 民雄君
伏屋 修治君 正木 良明君
渡部 一郎君 松本 善明君
出席国務大臣
外 務 大 臣 宇野 宗佑君
出席政府委員
外務政務次官 浜田卓二郎君
外務大臣官房長 藤井 宏昭君
外務大臣官房審
議官 福田 博君
外務大臣官房審
議官 遠藤 哲也君
外務大臣官房会
計課長 林 暘君
外務大臣官房領
事移住部長 黒河内久美君
外務省アジア局
長 藤田 公郎君
外務省北米局長 有馬 龍夫君
外務省欧亜局長 長谷川和年君
外務省中近東ア
フリカ局長 恩田 宗君
外務省経済局次
長 内田 勝久君
外務省経済協力
局長 英 正道君
外務省条約局長 斉藤 邦彦君
外務省国際連合
局長 遠藤 實君
外務省情報調査
局長 山下新太郎君
厚生省援護局長 木戸 脩君
委員外の出席者
内閣官房内閣外
政審議室内閣審
議官
兼内閣総理大臣
官房参事官 鈴木 勝也君
防衛庁防衛局防
衛課長 萩 次郎君
郵政省貯金局業
務課長 三宅 忠男君
外務委員会調査
室長 藪 忠綱君
─────────────
委員の異動
二月十七日
辞任 補欠選任
岡崎万寿秀君 寺前 巖君
同日
辞任 補欠選任
寺前 巖君 岡崎万寿秀君
同月二十七日
辞任 補欠選任
岡田 利春君 川崎 寛治君
同日
辞任 補欠選任
川崎 寛治君 岡田 利春君
─────────────
三月四日
国際復興開発銀行協定第八条(a)の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第一号)
日本国政府と国際熱帯木材機関との間の本部協定の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
千九百八十七年の国際天然ゴム協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
オゾン層の保護のためのウィーン条約及びオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
核物質の防護に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約第六条及び第七条の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第六号)(予)
二月十七日
核兵器廃絶に関する請願(田中慶秋君紹介)(第一六七号)
同(中路雅弘君紹介)(第一六八号)
同(岩垂寿喜男君紹介)(第二一二号)
同(大出俊君紹介)(第二一三号)
同(伊藤茂君紹介)(第二五二号)
同(加藤万吉君紹介)(第三三二号)
三月三日
核兵器廃絶に関する請願(市川雄一君紹介)(第五二九号)
同(河村勝君紹介)(第五七〇号)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
国政調査承認要求に関する件
国際復興開発銀行協定第八条(a)の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第一号)
日本国政府と国際熱帯木材機関との間の本部協定の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
千九百八十七年の国際天然ゴム協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
オゾン層の保護のためのウィーン条約及びオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
核物質の防護に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
国際情勢に関する件
────◇─────
糸
糸山英太郎#1
○糸山委員長 これより会議を開きます。
国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
国際情勢に関する事項について研究調査し、我が国外交政策の樹立に資するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中国政調査を行うため、議長に対し、承認を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
国際情勢に関する事項について研究調査し、我が国外交政策の樹立に資するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中国政調査を行うため、議長に対し、承認を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
糸
糸
浜
浜田卓二郎#4
○浜田政府委員 外務政務次官の浜田卓二郎であります。
昭和六十三年度外務省予算重点事項を御説明いたします。
昭和六十三年度一般会計予算案において、外務省予算としては、四千四百十六億四千六百十三万八千円が計上されております。これを前年度予算と比較いたしますと、四・一%の伸び率となっております。
次に、内容について御説明いたします。
我が国を取り巻く国際情勢は依然として厳しいものがあり、外交の役割はいよいよ重大であります。特に、世界のGNPの一割を占めるに至った我が国は、世界に開かれた日本として、国力にふさわしい責任を果たすことにより、世界の平和と繁栄に貢献し、世界の信頼を獲得していく必要があります。
かかる見地から、昭和六十三年度においては、定員・機構の拡充強化、在外勤務環境の改善等の外交実施体制の強化、政府開発援助(ODA)及びその他の国際協力の拡充、情報機能の強化、海外啓発・文化交流の強化、海外邦人対策等の整備拡充を最重点事項といたしました。
外務省定員につきましては、本省及び在外公館合計で百二名の増員を得ました。ここから定員削減四十五名を差し引き、他省庁からの振りかえ増三十一名を加えた八十八名が純増となります。この結果、六十三年度末外務省予算定員は合計四千百五十一名となります。
機構につきましては、在外公館として、在イエメン大使館を設けることとしております。
在外勤務環境の改善等の外交実施体制の強化に要する経費は、百二十三億二百万円であり、前年度予算と比較いたしますと、九億六千八百万円の増加であります。
次に、経済協力及びその他の国際協力関係予算について御説明いたします。
経済協力は、平和国家であり自由世界第二位の経済力を有する我が国の重要な国際的責務であります。中でも、政府開発援助(ODA)の果たす役割はますます重要となっており、かかる観点から、六十年九月に設定したODA第三次中期目標及び六十二年五月に決定した緊急経済対策に沿い、その着実な拡充に努めております。昭和六十三年度ODA一般会計予算については、厳しい財政状況にもかかわらず政府全体で対前年度比六・五%増の七千十億円となりました。
外務省のODA予算について見ますと、前年度比百九十一億円、六・二%増の三千二百九十七億円となっております。この予算のほとんどは贈与予算であり、ODAの質の改善に寄与するとともに、外交の円滑な推進にも重要な役割を果たすものと考えます。
このうち無償資金協力は前年度予算より百三十一億円増の一千四百七十一億円、また我が国技術協力の中核たる国際協力事業団の事業費のうち、技術協力に向けられる同事業団交付金は、対前年度比七・五%増の一千六十二億円を計上しております。
また、援助実施体制の強化の観点より、国際協力事業団の定員につき、六名の純増を行っております。
また、国連等諸国際機関を通じて援助等種々の国際協力を行っておりますが、これら機関の活動に対し引き続き積極的に協力すべく七百十九億七千三百万円を計上いたしました。
また、我が国と欧米等先進諸国の関係の円滑化を物心両面から図るため、先進国対策費として十七億八千九百万円を計上しております。
次に、情報機能の強化関係経費は七十一億九千四百万円であり、前年度予算と比較いたしますと、三億二千万円の増加となっております。
海外啓発・文化交流の強化につきましては、海外啓発活動の促進のための経費として二十八億一千八百万円を計上しております。
文化交流の拡充のための経費は六十一億三百万円であり、国際交流基金に対する補助金として日本語国際センターの建設費二十一億二千九百万円を含め五十八億七千百万円を計上しており、前年度予算と比較しますと二十二億一千三百万円の増加となっております。また、外務省が実施する文化事業費として二億三千二百万円を計上しております。
また、我が国と諸外国との間の相互理解を一層促進するため人的交流を拡充することとし、十三億二百万円を計上しております。
最後に、海外邦人対策等の整備拡充について御説明いたします。緊急時の邦人保護対策につきましては、通信体制等をより一層強化するため、四億一千五百万円を計上しております。また、日本人学校の新設を初めとする海外子女教育の充実強化でありますが、現在海外に在住する学齢子女は、およそ四万一千人に達しており、これらの子女の教育が極めて切実な問題となっております。
このための具体的施策として、スイスのチューリッヒに全日制日本人学校を新設するとともに、既設日本人学校施設等の充実に対する援助、現地採用教員の手当に対する援助等のため十三億九千万円を計上しております。
以上が外務省の昭和六十三年度予算重点事項の概要であります。
この発言だけを見る →昭和六十三年度外務省予算重点事項を御説明いたします。
昭和六十三年度一般会計予算案において、外務省予算としては、四千四百十六億四千六百十三万八千円が計上されております。これを前年度予算と比較いたしますと、四・一%の伸び率となっております。
次に、内容について御説明いたします。
我が国を取り巻く国際情勢は依然として厳しいものがあり、外交の役割はいよいよ重大であります。特に、世界のGNPの一割を占めるに至った我が国は、世界に開かれた日本として、国力にふさわしい責任を果たすことにより、世界の平和と繁栄に貢献し、世界の信頼を獲得していく必要があります。
かかる見地から、昭和六十三年度においては、定員・機構の拡充強化、在外勤務環境の改善等の外交実施体制の強化、政府開発援助(ODA)及びその他の国際協力の拡充、情報機能の強化、海外啓発・文化交流の強化、海外邦人対策等の整備拡充を最重点事項といたしました。
外務省定員につきましては、本省及び在外公館合計で百二名の増員を得ました。ここから定員削減四十五名を差し引き、他省庁からの振りかえ増三十一名を加えた八十八名が純増となります。この結果、六十三年度末外務省予算定員は合計四千百五十一名となります。
機構につきましては、在外公館として、在イエメン大使館を設けることとしております。
在外勤務環境の改善等の外交実施体制の強化に要する経費は、百二十三億二百万円であり、前年度予算と比較いたしますと、九億六千八百万円の増加であります。
次に、経済協力及びその他の国際協力関係予算について御説明いたします。
経済協力は、平和国家であり自由世界第二位の経済力を有する我が国の重要な国際的責務であります。中でも、政府開発援助(ODA)の果たす役割はますます重要となっており、かかる観点から、六十年九月に設定したODA第三次中期目標及び六十二年五月に決定した緊急経済対策に沿い、その着実な拡充に努めております。昭和六十三年度ODA一般会計予算については、厳しい財政状況にもかかわらず政府全体で対前年度比六・五%増の七千十億円となりました。
外務省のODA予算について見ますと、前年度比百九十一億円、六・二%増の三千二百九十七億円となっております。この予算のほとんどは贈与予算であり、ODAの質の改善に寄与するとともに、外交の円滑な推進にも重要な役割を果たすものと考えます。
このうち無償資金協力は前年度予算より百三十一億円増の一千四百七十一億円、また我が国技術協力の中核たる国際協力事業団の事業費のうち、技術協力に向けられる同事業団交付金は、対前年度比七・五%増の一千六十二億円を計上しております。
また、援助実施体制の強化の観点より、国際協力事業団の定員につき、六名の純増を行っております。
また、国連等諸国際機関を通じて援助等種々の国際協力を行っておりますが、これら機関の活動に対し引き続き積極的に協力すべく七百十九億七千三百万円を計上いたしました。
また、我が国と欧米等先進諸国の関係の円滑化を物心両面から図るため、先進国対策費として十七億八千九百万円を計上しております。
次に、情報機能の強化関係経費は七十一億九千四百万円であり、前年度予算と比較いたしますと、三億二千万円の増加となっております。
海外啓発・文化交流の強化につきましては、海外啓発活動の促進のための経費として二十八億一千八百万円を計上しております。
文化交流の拡充のための経費は六十一億三百万円であり、国際交流基金に対する補助金として日本語国際センターの建設費二十一億二千九百万円を含め五十八億七千百万円を計上しており、前年度予算と比較しますと二十二億一千三百万円の増加となっております。また、外務省が実施する文化事業費として二億三千二百万円を計上しております。
また、我が国と諸外国との間の相互理解を一層促進するため人的交流を拡充することとし、十三億二百万円を計上しております。
最後に、海外邦人対策等の整備拡充について御説明いたします。緊急時の邦人保護対策につきましては、通信体制等をより一層強化するため、四億一千五百万円を計上しております。また、日本人学校の新設を初めとする海外子女教育の充実強化でありますが、現在海外に在住する学齢子女は、およそ四万一千人に達しており、これらの子女の教育が極めて切実な問題となっております。
このための具体的施策として、スイスのチューリッヒに全日制日本人学校を新設するとともに、既設日本人学校施設等の充実に対する援助、現地採用教員の手当に対する援助等のため十三億九千万円を計上しております。
以上が外務省の昭和六十三年度予算重点事項の概要であります。
糸
糸
中
中山利生#7
○中山(利)委員 先般の本会議におきます宇野外務大臣の外交演説を中心にして二、三御質問を申し上げたいと思います。
この演説の中にもございましたように、ただいまの国際情勢は大変厳しいものがあり、また、世界じゅうを見回してみましても大変複雑、深刻な課題が渦を巻いておりますし、そのあらゆるものが我が国との関係がある。また、我が国が戦後のあの疲弊をした開発途上国から現在のようなGNP世界一というような大変な経済大国になりまして、世界じゅうからの大きな期待を寄せられているわけでございます。そういうとき、昔の開発途上における我が国の外交とはまた一味も二味も違った大変な外交、重大な役割を果たしていかなければならないときであろうと思います。
そういうときに宇野外務大臣のような全く適任の大臣を迎えることができたということは、我々にとりましても大変心強いことでございます。そういう大事な役割を担っておられる大臣に、この外交演説の中にございましたように、平和への寄与と繁栄への国際協力、また「世界に開かれ、世界に貢献する日本」ということを再三強調をされたわけでありますが、そのことにつきましてまた改めて、具体的にどのようなことをなさろうとしておられるのか、この外交に対する心構えと、いささかで結構でございますから、具体的なことにつきましてもお話しをいただければ幸いだと思います。
この発言だけを見る →この演説の中にもございましたように、ただいまの国際情勢は大変厳しいものがあり、また、世界じゅうを見回してみましても大変複雑、深刻な課題が渦を巻いておりますし、そのあらゆるものが我が国との関係がある。また、我が国が戦後のあの疲弊をした開発途上国から現在のようなGNP世界一というような大変な経済大国になりまして、世界じゅうからの大きな期待を寄せられているわけでございます。そういうとき、昔の開発途上における我が国の外交とはまた一味も二味も違った大変な外交、重大な役割を果たしていかなければならないときであろうと思います。
そういうときに宇野外務大臣のような全く適任の大臣を迎えることができたということは、我々にとりましても大変心強いことでございます。そういう大事な役割を担っておられる大臣に、この外交演説の中にございましたように、平和への寄与と繁栄への国際協力、また「世界に開かれ、世界に貢献する日本」ということを再三強調をされたわけでありますが、そのことにつきましてまた改めて、具体的にどのようなことをなさろうとしておられるのか、この外交に対する心構えと、いささかで結構でございますから、具体的なことにつきましてもお話しをいただければ幸いだと思います。
宇
宇野宗佑#8
○宇野国務大臣 我が国のGNPだけを考えましても、敗戦の昭和二十年、一九四五年にはアメリカの二十分の一でありましたが、三年前の昭和六十年には四十年たってアメリカの二分の一に迫る大きな実績を示したわけでございます。したがいまして、アメリカの人口二億、日本一億と単純に計算いたしましても、実質的に日本は今やGNPナンバーワンになりましたねというようなことを私は外交演説で申し上げましたが、なった以上はそれだけの責任があるということを忘れてはならない、かように思います。
その間、やはり我が国の国民の努力もさることながら、諸外国が安全保障の面におきましてもいろいろと日本のことを考えてくれましたし、あるいはまた資源、食糧等の面におきましても小国日本に対しまして格段の配慮を願ったという面も多々ございますから、今大きくなった以上は、日本といたしましては世界に開かれた日本として平和と繁栄に貢献すべきである。これが一口にして言うところの今日の我が国の外交でなければならぬ。そのためにはまず開かれた日本ということが必要ではなかろうかと思うのでございます。開かれたという意味にはいろいろございましょうけれども、一回り、二回り大きくなった日本でございますから、我が国の政治的な面におきましても一回り、二回り大きくなったという意識のもとに、ひとりよがりであってはいけない、私はかように思っております。
特に、大きくなったのでございますから、したがいまして経済協力あるいは援助、いろいろな面におきましても私たちはそれが諸外国の国民の方々の福祉の向上につながる、繁栄につながる、社会的安定につながる、こういう観点におきまして拡大強化していくことは当然のことであろうと思いますが、この面におきましても、単に物だけではなくして、日本人としておごることなく世界に貢献しようという心を中心とした外交を展開しなければならない、こういうふうに申し上げたわけでございます。
過般来、国会におきましてもいろいろ議論が続けられておりますが、与野党を通じまして例えば留学生の問題はどうなるのか、あるいはまた文化交流はどうなるのかというふうなことに特に関心が寄せられておる今日でございますから、単に経済問題だけではなくして、そうした面におきましても具体的に私たちは、先ほど申し上げましたような我が国の立場というものを十二分に考えながら、そして国民の御理解を仰ぎながら国民に共鳴をしていただくような外交をひとつ展開したい。
非常に抽象的でございますが、さように考えておる次第であります。
この発言だけを見る →その間、やはり我が国の国民の努力もさることながら、諸外国が安全保障の面におきましてもいろいろと日本のことを考えてくれましたし、あるいはまた資源、食糧等の面におきましても小国日本に対しまして格段の配慮を願ったという面も多々ございますから、今大きくなった以上は、日本といたしましては世界に開かれた日本として平和と繁栄に貢献すべきである。これが一口にして言うところの今日の我が国の外交でなければならぬ。そのためにはまず開かれた日本ということが必要ではなかろうかと思うのでございます。開かれたという意味にはいろいろございましょうけれども、一回り、二回り大きくなった日本でございますから、我が国の政治的な面におきましても一回り、二回り大きくなったという意識のもとに、ひとりよがりであってはいけない、私はかように思っております。
特に、大きくなったのでございますから、したがいまして経済協力あるいは援助、いろいろな面におきましても私たちはそれが諸外国の国民の方々の福祉の向上につながる、繁栄につながる、社会的安定につながる、こういう観点におきまして拡大強化していくことは当然のことであろうと思いますが、この面におきましても、単に物だけではなくして、日本人としておごることなく世界に貢献しようという心を中心とした外交を展開しなければならない、こういうふうに申し上げたわけでございます。
過般来、国会におきましてもいろいろ議論が続けられておりますが、与野党を通じまして例えば留学生の問題はどうなるのか、あるいはまた文化交流はどうなるのかというふうなことに特に関心が寄せられておる今日でございますから、単に経済問題だけではなくして、そうした面におきましても具体的に私たちは、先ほど申し上げましたような我が国の立場というものを十二分に考えながら、そして国民の御理解を仰ぎながら国民に共鳴をしていただくような外交をひとつ展開したい。
非常に抽象的でございますが、さように考えておる次第であります。
中
中山利生#9
○中山(利)委員 まさに基本的な考え方としてはそのとおりでなくてはならないと思うわけでありますが、今や昔のように外務省外交官だけのいわば宮廷外交みたいなものでは到底任務を全うできない。やはり今大臣がお話しになりましたように、我が国内の各般の整備、対応をしながら、それと表裏一体になって外交を展開していかなければならないわけでありまして、その点、外務省の仕事としてはもう本当に広範な、全く我が国の政府の各省庁あるいは国民の各階層を代表するような形で外交を展開していただかなければならないと思うわけでありますが、外務省としましては、そういう面において今までと違った御努力をなさっておられるようであれば、そのことをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →宇
宇野宗佑#10
○宇野国務大臣 まず、世界の平和に寄与せんという外交方針に関しまして申し述べますと、ただいまイラン・イラクの不幸な戦争が続けられております。これに対しましても、速やかに国連決議を尊重していただいて、そして仲よくやっていただきたい、こういう先頭にも我が国はあらゆる場面に立っているのではなかろうか、かように考えております。
二番目は、例えば同じく平和に貢献しようという意味におきましては、私たちはカンボジア問題におきましても積極的に取り組んでおるのではないだろうか、かように自負いたしております。
さらに、そのほかの地域的な紛争、そうした問題に関しましても大いに積極的に取り組みまして、速やかにそうした紛争並びに戦争が終結するように国連を通じて努力し、さらにはこちらから特使を送って特に当該諸国といろいろ話し合いを進める、そして戦いが終わったそうしたときには、我々といたしましては、軍事的な面でこれに協力することはできません、しかしながら非軍事的なもので日本ができるならば幾らでも協力しましょうということを世界を通じて申し上げておる。これが一つは平和に貢献する我が国の外交ではなかろうかと思うのでございます。
その次には、諸外国を回りますと、ASEANの会議に出ましたが、やはり民生の安定、私たちはこれを考えたい。福祉の向上を考えたい。そのためにはやはり経済の安定です。そのためにはひとつ日本は協力してください。しばしばこういうふうな要請も受けておりますので、我々といたしましては、御承知のとおり本年度は皆さん方のおかげでODAも六・五%、政府といたしましてのODAはそれだけ伸ばすことができました。また今政務次官がいろいろお話をされましたとおりに、外務省としては六・二%ふやすことができた。これは七千億円に達した初めてのケースでございまして、円高というメリットもございましょうけれども、言うならば世界一の額を我々はそうした途上国に貢献をすることができるのではなかろうか。この面におきましても今後十分いろいろと考えなければならない面があります。例えば、条件をもっと緩和せよとかいろいろございますが、そうした面を含めまして、諸外国の民生の安定、福祉の向上に貢献しているところが我が外交においては大きく存在しておる。
その次は、今中山委員がいみじくも申されましたが、外交と内政はまさに一体のときでございます。ある外務大臣みずから述懐されましたが、もう最近の外務大臣は時として農林大臣であり時として大蔵大臣であり時として何やら大臣だ、そういうふうな場面も必ずしも私は否定するわけにいかないほど外交の面は多極にわたって展開されております。
したがいまして、そうした面におきましても、常に我が国におきましては、農業なら農業に関してはやはり農民の心を心とした外交をしなければならないでしょう。また、そのためには農林関係の方々の意見も十分に伺わなければならないでしょう。さらには、外務省としても農林省と本当に一体となるような気持ちでやっていかなければならないでしょう。しかし、その中においては、時と場合にはやはり外務省として主張すべきことはいろいろと主張し、御理解を仰がなければならないこともあろうと思いますが、要は外交、内政は一体である、こういう気持ちで今後もやっていきたいと思うような次第でございます。
これだけでまだまだ尽きないわけでございますが、一応重立ったところだけを申し上げました。
この発言だけを見る →二番目は、例えば同じく平和に貢献しようという意味におきましては、私たちはカンボジア問題におきましても積極的に取り組んでおるのではないだろうか、かように自負いたしております。
さらに、そのほかの地域的な紛争、そうした問題に関しましても大いに積極的に取り組みまして、速やかにそうした紛争並びに戦争が終結するように国連を通じて努力し、さらにはこちらから特使を送って特に当該諸国といろいろ話し合いを進める、そして戦いが終わったそうしたときには、我々といたしましては、軍事的な面でこれに協力することはできません、しかしながら非軍事的なもので日本ができるならば幾らでも協力しましょうということを世界を通じて申し上げておる。これが一つは平和に貢献する我が国の外交ではなかろうかと思うのでございます。
その次には、諸外国を回りますと、ASEANの会議に出ましたが、やはり民生の安定、私たちはこれを考えたい。福祉の向上を考えたい。そのためにはやはり経済の安定です。そのためにはひとつ日本は協力してください。しばしばこういうふうな要請も受けておりますので、我々といたしましては、御承知のとおり本年度は皆さん方のおかげでODAも六・五%、政府といたしましてのODAはそれだけ伸ばすことができました。また今政務次官がいろいろお話をされましたとおりに、外務省としては六・二%ふやすことができた。これは七千億円に達した初めてのケースでございまして、円高というメリットもございましょうけれども、言うならば世界一の額を我々はそうした途上国に貢献をすることができるのではなかろうか。この面におきましても今後十分いろいろと考えなければならない面があります。例えば、条件をもっと緩和せよとかいろいろございますが、そうした面を含めまして、諸外国の民生の安定、福祉の向上に貢献しているところが我が外交においては大きく存在しておる。
その次は、今中山委員がいみじくも申されましたが、外交と内政はまさに一体のときでございます。ある外務大臣みずから述懐されましたが、もう最近の外務大臣は時として農林大臣であり時として大蔵大臣であり時として何やら大臣だ、そういうふうな場面も必ずしも私は否定するわけにいかないほど外交の面は多極にわたって展開されております。
したがいまして、そうした面におきましても、常に我が国におきましては、農業なら農業に関してはやはり農民の心を心とした外交をしなければならないでしょう。また、そのためには農林関係の方々の意見も十分に伺わなければならないでしょう。さらには、外務省としても農林省と本当に一体となるような気持ちでやっていかなければならないでしょう。しかし、その中においては、時と場合にはやはり外務省として主張すべきことはいろいろと主張し、御理解を仰がなければならないこともあろうと思いますが、要は外交、内政は一体である、こういう気持ちで今後もやっていきたいと思うような次第でございます。
これだけでまだまだ尽きないわけでございますが、一応重立ったところだけを申し上げました。
中
中山利生#11
○中山(利)委員 国際関係をいろいろ見回してみましても、米ソ両超大国を初めアジア・太平洋の近隣の諸国、あるいは中南米、アフリカ、ヨーロッパ、いろいろな国がありますが、それぞれの国が社会経済体制あるいは宗教、価値観、すべてが異なっておりまして、一様にはまいらない。全く価値観の相反するような国々ともおつき合いをしていかなければならないわけで、これは非常に大変だと思うわけでありますけれども、やはりそれには我が国の独特の歴史なり社会体制なり、憲法を中心としたいろいろな外交の心構えなり、腹構えというものもしっかりと根底に据えた上でおつき合いをしていかなければ、人間にも人徳がありますように、我が国も経済的には発展をいたしましたけれども、いわゆる国徳というような意味ではまだまだ足りないものがあるのではないか。そういう意味でも外交当局の御努力、国の中、日本人全体の国際社会の中における外国人とのつき合い方、先ほどおっしゃったような留学生の問題その他たくさんありますけれども、そういうものから立て直していかなければならないのではないだろうか。
これまでは戦後の開発途上国ということで国際社会の中でもある程度大目に見られた。日本独特の手法というものを、理解はされなくてもまあまあということで大目に見られてきたところも多いであろうと思うのですけれども、これからはそれではもう通用しない。逆に、大きな期待と同時に反発も受けてしまうのではないかと思っているわけでございます。そういう意味で外交当局、非常に人員も予算も装備も貧弱な中で各当局の方々が非常な努力をされているということは私どももよく存じ上げているわけでありますが、これからもひとつ大いにそういう意味でも頑張っていただきたいと思うわけでございます。
いろいろお聞きしたいことがたくさんございますが、この大変複雑な外交関係の中で、やはり日本とアメリカの関係というのが一番基軸になっていくのではないか。これから我が国が生存し発展していくためには、やはりアメリカとのきずなというものを深め、固めていく必要があるということは私もよく存じているわけでございますが、その点につきまして、ひとつ大臣の基本的な考え方をお話しいただきたいと思います。
この発言だけを見る →これまでは戦後の開発途上国ということで国際社会の中でもある程度大目に見られた。日本独特の手法というものを、理解はされなくてもまあまあということで大目に見られてきたところも多いであろうと思うのですけれども、これからはそれではもう通用しない。逆に、大きな期待と同時に反発も受けてしまうのではないかと思っているわけでございます。そういう意味で外交当局、非常に人員も予算も装備も貧弱な中で各当局の方々が非常な努力をされているということは私どももよく存じ上げているわけでありますが、これからもひとつ大いにそういう意味でも頑張っていただきたいと思うわけでございます。
いろいろお聞きしたいことがたくさんございますが、この大変複雑な外交関係の中で、やはり日本とアメリカの関係というのが一番基軸になっていくのではないか。これから我が国が生存し発展していくためには、やはりアメリカとのきずなというものを深め、固めていく必要があるということは私もよく存じているわけでございますが、その点につきまして、ひとつ大臣の基本的な考え方をお話しいただきたいと思います。
宇
宇野宗佑#12
○宇野国務大臣 アメリカとの関係ということになりますと、まず基本線として我が外交のスタンスは、我が日本は西側にある、第二番目にはアジア・太平洋諸国の一員である。これが日本の外交の一番大切な足場でございます。そんな中におきましても、日米というものはすべてのものにおいて基軸をなしておるということは否定するわけにはまいりません。なかんずく、日米間におきましては安全保障条約、そうした安保体制下において今日の日本の繁栄もあったということも言い得ると私は思います。また、日本が四十三年間にわたりまして久しさ平和を保つことができたのもそうした抑止力、また均衡、そうしたものがあったということを考えますと、やはり私たちはこの安保体制というものに我々自体といたしましてもさらに認識を深めていかなければならないと思います。その安保体制の中において、やはりアメリカに負うところが大きいのではなかろうか、かように私たちも考えざるを得ません。
しかし残念にいたしまして、最近は特に貿易問題におきまして常にぎしぎししたようなきしみが聞こえてまいります。このことは残念な話でございますが、考えてみれば、戦前は諸外国が自国通貨の切り下げを図ることにおいて輸出を増大したという時代がございました。それに対抗して関税をつけた。その関税をぶち破らんがためにはどうしても市場を求めなくてはならないということがマーケットを獲得するという第二次世界大戦の一つの端緒になったという学説もございます。そうした反省に立って、戦後はガット体制なりIMF体制なりすべて自由貿易ということが考えられまして、保護貿易が排除されたわけであります。
我々はともどもに自由貿易主義者であるというかたい盟約のもとに今日の繁栄を来しておりますので、したがいましてアメリカとの関係においては、総理がいみじくもレーガン大統領との会談において申されましたことがあります。すなわち、均衡を図る上において縮小均衡ではだめでございます、ひとつ拡大で大いに均衡を保っていこうではございませんか、なおかつ一つ一つの問題に関しましては一つ一つ協議をしようではございませんか、こういうようなことを申されまして、これは新しい竹下・レーガン間における一つの基本線をつくり上げておるのではなかろうか。
さようなことでございますので、いろいろ問題はございましょうが、二国間の問題はあくまで二国間の問題として解決すべく努力をしていく、これが今日の私のアメリカに対する考え方であります。
この発言だけを見る →しかし残念にいたしまして、最近は特に貿易問題におきまして常にぎしぎししたようなきしみが聞こえてまいります。このことは残念な話でございますが、考えてみれば、戦前は諸外国が自国通貨の切り下げを図ることにおいて輸出を増大したという時代がございました。それに対抗して関税をつけた。その関税をぶち破らんがためにはどうしても市場を求めなくてはならないということがマーケットを獲得するという第二次世界大戦の一つの端緒になったという学説もございます。そうした反省に立って、戦後はガット体制なりIMF体制なりすべて自由貿易ということが考えられまして、保護貿易が排除されたわけであります。
我々はともどもに自由貿易主義者であるというかたい盟約のもとに今日の繁栄を来しておりますので、したがいましてアメリカとの関係においては、総理がいみじくもレーガン大統領との会談において申されましたことがあります。すなわち、均衡を図る上において縮小均衡ではだめでございます、ひとつ拡大で大いに均衡を保っていこうではございませんか、なおかつ一つ一つの問題に関しましては一つ一つ協議をしようではございませんか、こういうようなことを申されまして、これは新しい竹下・レーガン間における一つの基本線をつくり上げておるのではなかろうか。
さようなことでございますので、いろいろ問題はございましょうが、二国間の問題はあくまで二国間の問題として解決すべく努力をしていく、これが今日の私のアメリカに対する考え方であります。
中
中山利生#13
○中山(利)委員 まことにそのとおりであろうと私も思っているわけでございますが、今大臣がおっしゃられましたように、最近日米のパートナーシップに少しひび割れができてきたのではないか。
この前の農産品の十二品目ですか、これのガット提訴の問題とか、公共事業へのアメリカの業者の参入の問題であるとか、日本側がこのパートナーシップを崩さない範囲で先ほど言われた自由貿易の建前を何とか立てていきたいという努力をしておりましたにもかかわらず、早急にいろいろな報復措置であるとかおどしをかけてくるような、例えば農業問題などにしても一朝一夕では解決できない、やはりある程度時間をかしてもらって対応をしていかなければならないのに、もう非常に性急にいろいろな要求をしてくる。
今度の公共事業の参入にしても、お互いのルールが符合できるような調整をしている段階でもう既に報復措置をとってしまっているとか、国際捕鯨、鯨の問題にしても、私どもが見て本当に子供っぽいといいますか単純といいますか、私どもが非常に尊敬をし信頼をしておるアメリカのやり方とは思えない全く裏切られてしまうような、そういう感じが最近出てきているわけでございます。
これは大統領選挙絡みのキャンペーンなども含まれているのかなという感じもいたしますけれども、我々日本としても、先ほどの発展途上の中では外国から見るとアメリカの言われるいわゆるアンフェアな、そういうふうに誤解されるようなこともあったかと思います。しかし、今のアメリカのやっていることは一体アンフェアではないのかという憤りも感じさせられるわけでございます。
この点も、外交当局の一つの大きな仕事ではないかと思うわけでありますが、このままずるずるとアメリカのおどしに乗っていくような形で我が国も進んでしまうのか、あるいはもっともっと何か打開の道があるのか、アメリカ自体にもそういうことに対する反省というものが起きつつあるのかどうか。そういうことを含めてお話しをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →この前の農産品の十二品目ですか、これのガット提訴の問題とか、公共事業へのアメリカの業者の参入の問題であるとか、日本側がこのパートナーシップを崩さない範囲で先ほど言われた自由貿易の建前を何とか立てていきたいという努力をしておりましたにもかかわらず、早急にいろいろな報復措置であるとかおどしをかけてくるような、例えば農業問題などにしても一朝一夕では解決できない、やはりある程度時間をかしてもらって対応をしていかなければならないのに、もう非常に性急にいろいろな要求をしてくる。
今度の公共事業の参入にしても、お互いのルールが符合できるような調整をしている段階でもう既に報復措置をとってしまっているとか、国際捕鯨、鯨の問題にしても、私どもが見て本当に子供っぽいといいますか単純といいますか、私どもが非常に尊敬をし信頼をしておるアメリカのやり方とは思えない全く裏切られてしまうような、そういう感じが最近出てきているわけでございます。
これは大統領選挙絡みのキャンペーンなども含まれているのかなという感じもいたしますけれども、我々日本としても、先ほどの発展途上の中では外国から見るとアメリカの言われるいわゆるアンフェアな、そういうふうに誤解されるようなこともあったかと思います。しかし、今のアメリカのやっていることは一体アンフェアではないのかという憤りも感じさせられるわけでございます。
この点も、外交当局の一つの大きな仕事ではないかと思うわけでありますが、このままずるずるとアメリカのおどしに乗っていくような形で我が国も進んでしまうのか、あるいはもっともっと何か打開の道があるのか、アメリカ自体にもそういうことに対する反省というものが起きつつあるのかどうか。そういうことを含めてお話しをいただきたいと思います。
宇
宇野宗佑#14
○宇野国務大臣 一つの例を申し上げますと、この間アメリカの一人の国会議員がフィリピンにおける基地の貸与料を日本に肩がわりさせたらどうかと言ったら、カールッチ国防長官が、もっともだもっともだと言ったではないかというふうなことが伝わってまいりまして、これは大変なことだ。カールッチさんは私も出会ったがそんなことを言う人ではないと私は思っておりまして、会議録を早速調べてみましたけれども、前後の関係から申し上げまして、議員の一人の感想を申し述べられておる。決してそれを政府が全面的に承認したり参考にしますといったところは少しもない。こういうふうなことが今、はやっているのではないかと思います。
したがいまして要は、アンフェアということは日本にないにいたしましても、向こうから見れば何かしら日本は世界一になりながらまだ洋服のサイズが合っていないのじゃないかというふうな要請に聞こえないこともございません。
だから、私ははっきり申し上げます。日本は確かに経済大国になりました。しかしこれは国民の努力によってなりました。もちろん諸外国の恩恵も忘れるものではございません。常に国民の創意工夫と、経済面におきましては経営の改善等々本当に国民は努力したのです。その結果でございます。しかし成長が急激であったことも事実でございますから、私たちの着ている着物が寸足らずの面もあるかもしれません。それはやはり寸足らずでないようにしないことにはみっともないという面もたくさんございますが、そのためにはすぐに仕立てられる部面もあればなかなか困難なところもありますよ。そういうこともお互いに十二分に理解し合いながらやっていくのが外交ではございませんか、それが真の友好ではございませんかというふうなことで、言うべきことは私たちはきちんと言っているように考えております。
したがいまして、アメリカの一方的なわがまま、そうしたものが日本外交を何かしら侵しておるというふうなことも時折耳にいたしますが、アメリカに言うべきことは言っておる、またアメリカもそういう人たちばかりではない、正論を吐く人たちもたくさんいる、こういうことでございますので、先ほど総理大臣が縮小均衡よりも拡大均衡だとおっしゃったゆえんもそこら辺にある、こういう心構えでやっていきたい。今後も私はそういう言うべきことはきちっと言いたいと思っております。
この発言だけを見る →したがいまして要は、アンフェアということは日本にないにいたしましても、向こうから見れば何かしら日本は世界一になりながらまだ洋服のサイズが合っていないのじゃないかというふうな要請に聞こえないこともございません。
だから、私ははっきり申し上げます。日本は確かに経済大国になりました。しかしこれは国民の努力によってなりました。もちろん諸外国の恩恵も忘れるものではございません。常に国民の創意工夫と、経済面におきましては経営の改善等々本当に国民は努力したのです。その結果でございます。しかし成長が急激であったことも事実でございますから、私たちの着ている着物が寸足らずの面もあるかもしれません。それはやはり寸足らずでないようにしないことにはみっともないという面もたくさんございますが、そのためにはすぐに仕立てられる部面もあればなかなか困難なところもありますよ。そういうこともお互いに十二分に理解し合いながらやっていくのが外交ではございませんか、それが真の友好ではございませんかというふうなことで、言うべきことは私たちはきちんと言っているように考えております。
したがいまして、アメリカの一方的なわがまま、そうしたものが日本外交を何かしら侵しておるというふうなことも時折耳にいたしますが、アメリカに言うべきことは言っておる、またアメリカもそういう人たちばかりではない、正論を吐く人たちもたくさんいる、こういうことでございますので、先ほど総理大臣が縮小均衡よりも拡大均衡だとおっしゃったゆえんもそこら辺にある、こういう心構えでやっていきたい。今後も私はそういう言うべきことはきちっと言いたいと思っております。
中
中山利生#15
○中山(利)委員 大臣の今おっしゃられた精神で今後も――日米関係というのは本当に我が国にとって最も大事な関係でございますので、これがこのままで参りますとまず国民間の信頼関係が失われてしまう。今、日本人の大多数の人たちはアメリカに対する大きな信頼が薄れていると思うのですが、今ちょっと話がありましたが、このままわがままが過ぎますと抜き差しならない不信感というものができてしまうのではないだろうか。しかもそのままで我が国が外交上、国政上も一歩一歩そのわがままを通して引き下がるようなことがあれば、国民の我が国の政府に対する信頼も失われてくるのではないか。したがいまして、その間に立っております外務当局に対する信頼感も失われてしまう。そういうことになりますと、西側諸国の結束、我が国の安全保障、世界の平和ということに対しましても大きなマイナス面が出てくるのではないかと思いますので、今後も大臣を先頭に外務当局の大きな、しっかりした腹構えを持っての御活躍をお願いする次第でございます。
大統領選挙その他もございますので、いろいろお伺いしたいのでございますが、時間が参りましたので、これをもって終了させていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →大統領選挙その他もございますので、いろいろお伺いしたいのでございますが、時間が参りましたので、これをもって終了させていただきます。ありがとうございました。
糸
高
高沢寅男#17
○高沢委員 大臣、どうも御苦労さまです。また、この国会を通じて国際情勢の質疑をいただくことが何度もありますが、ひとつどうぞよろしくお願いいたします。
初めに、昨年、米ソのINF全廃協定が締結をされた、このことに関連をしてお尋ねをしたいのですが、その後、今、米ソ間で戦略核も半分にしよう、こういう協議が進んでおりまして、どうもまとまるのじゃないかというような希望的観測を私は持っております。そういうふうに進行していきますと、第二次大戦後のもう四十年にわたっていわばアメリカとソ連がお互いに核の抑止力を持って相対峙するということで来たわけですが、今やその抑止力をこの均衡を保ちつつだんだん減らしていこう、こういう段階に入った。ということは、米ソともに核抑止理論というものに対する根本的な考え方の転換が今出ているのじゃないのか、こんなふうに思うわけですが、そういうことが日本の平和と安全にとって好ましいことであるのかどうか、まずこの辺の基本的な御認識を大臣にお尋ねしたいと思います。
この発言だけを見る →初めに、昨年、米ソのINF全廃協定が締結をされた、このことに関連をしてお尋ねをしたいのですが、その後、今、米ソ間で戦略核も半分にしよう、こういう協議が進んでおりまして、どうもまとまるのじゃないかというような希望的観測を私は持っております。そういうふうに進行していきますと、第二次大戦後のもう四十年にわたっていわばアメリカとソ連がお互いに核の抑止力を持って相対峙するということで来たわけですが、今やその抑止力をこの均衡を保ちつつだんだん減らしていこう、こういう段階に入った。ということは、米ソともに核抑止理論というものに対する根本的な考え方の転換が今出ているのじゃないのか、こんなふうに思うわけですが、そういうことが日本の平和と安全にとって好ましいことであるのかどうか、まずこの辺の基本的な御認識を大臣にお尋ねしたいと思います。
宇
宇野宗佑#18
○宇野国務大臣 今、高沢委員が申されましたとおりに、確かに核というものは久しきにわたりまして一つの抑止力として東西間においてそれだけの効果を果たしていた面もあったと思います。しかしながら、考えてみればむだな努力をしておるなというふうな面もあるいはあったのではないだろうか、かように思います。したがいましてINFのグローバル・ゼロというふうな合意ができたのであろうと私は思います。だから、日本政府といたしましては、このこと自体は核軍縮の第一歩として評価いたしますよ、しかしながらまあまあこれで緊張が緩和されたんだというふうな評価はまだまだ与えられないのではなかろうか。現にそれが証拠に、両国ともにさらにはひとつ戦略核につきましても五〇%削減やりましょう、こういうような努力をされておる。この努力に対しましては私たちはやはり敬意を表してしかるべきだ、かように存じておる次第でございます。
しかし、先ほどのINFが全保有量の中から申しますといわばわずかなことである、これだけで満足するものではないということになりまして、今度のものもさらに難しい五〇%でございますから、果たしてその五〇%をお互いに検証し合うのも難しいことだろうな、しかしやろうという、この気持ちに対しましては私たちは今申し上げましたような気持ちを抱いておるわけでございますが、はっきり申し上げまして、単に核だけではなくして、通常兵器なり、それらも含めましての均衡であり、また抑止であるということはお互いに東西で考えていかなければならないことではなかろうか、かように思います。だから、日本といたしましては、先般のINFの合意というものは実にもって、私たちもグローバル・ゼロを叫んだわけでございますが、西側が結束したからそういうような成果も得られたのであろうとこれは確信すべきである、こういうふうに認識いたしておるような次第でございます。
今後五月の初旬でございますか、両国首脳がお出会いになられまして、極力そういう話が進み、なおかつそのほかにも二国間の問題で、アフガンも大分よい傾向も示しておりますけれども、すべての問題が米ソ両大国においていろいろ話し合われることは結構な話である、そのために私たちは西側陣営の一人としてアメリカの政策を大いに御支援申し上げようというのが今の立場でございます。
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今後五月の初旬でございますか、両国首脳がお出会いになられまして、極力そういう話が進み、なおかつそのほかにも二国間の問題で、アフガンも大分よい傾向も示しておりますけれども、すべての問題が米ソ両大国においていろいろ話し合われることは結構な話である、そのために私たちは西側陣営の一人としてアメリカの政策を大いに御支援申し上げようというのが今の立場でございます。
高
高沢寅男#19
○高沢委員 私はその核抑止力ということに絞って以下またお尋ねをしたいわけです。
そうやってアメリカとソ連の間の核の抑止力をだんだん低水準にしていくということが進んでいった場合、御承知のとおり戦後の我が国の自民党政府の伝統的な安全保障政策は、アメリカの核に頼る、アメリカの核によって守ってもらう、こういう立場でこられたわけです。そうすると、我々の頭の上に、本当にあるかどうかは別としてアメリカの核がある、核の傘があるということにもなっていますが、米ソの核軍縮が進むと我々の頭の上にある核の傘も縮小していく、こう見ていいのかどうか。
あるいはそのことは、例えばアジアにあるソ連のINFが撤廃されるというような形で、こちらを向いているソ連の核のやり、それも当然一定の均衡をもって縮小されるということになるわけですが、そういうふうな我々の頭の上の核の傘が縮小されるということは日本の平和と安全にとって、これは好ましいものであるのかどうか、この辺の御認識はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →そうやってアメリカとソ連の間の核の抑止力をだんだん低水準にしていくということが進んでいった場合、御承知のとおり戦後の我が国の自民党政府の伝統的な安全保障政策は、アメリカの核に頼る、アメリカの核によって守ってもらう、こういう立場でこられたわけです。そうすると、我々の頭の上に、本当にあるかどうかは別としてアメリカの核がある、核の傘があるということにもなっていますが、米ソの核軍縮が進むと我々の頭の上にある核の傘も縮小していく、こう見ていいのかどうか。
あるいはそのことは、例えばアジアにあるソ連のINFが撤廃されるというような形で、こちらを向いているソ連の核のやり、それも当然一定の均衡をもって縮小されるということになるわけですが、そういうふうな我々の頭の上の核の傘が縮小されるということは日本の平和と安全にとって、これは好ましいものであるのかどうか、この辺の御認識はいかがでしょうか。
宇
宇野宗佑#20
○宇野国務大臣 我が国のアメリカの核の傘に依存しておるということは、これは変わらざるところでございまして、INFが進んだから、核がちょっと減ったからその分だけどうかというようなことであるかもしれませんし、あるいはまたもう核の傘なんということを考えなくてもいいのじゃないかというような御趣旨であろう、私はこういうふうに思いますが、やはり必要だと思います。
ということは、核、通常兵器、そうしたものを含めましての均衡というものが今日の世界の平和と安全というものの一つの大きな基盤をなしておる、こういうふうに考えました場合に、我が国はもちろん非核三原則でございますし、例えば安保条約によって装備の点で核を持ち込むがいかがかというときは、いかなるときといえども私たちの答えはノーである、こう申し上げておりますので、その核そのものが我が国の領空、領海、領地にあることを問わず、我々といたしましては核の傘というものはそうした意味でアジアの平和にもつながる、我が国の平和と安全にもつながる、かように考えていきたいと思いますので、今、米ソ間の努力は努力として敬意を表しますけれども、さればといってすぐに核の傘をすぼめていいのだというふうには考えたくないというのが我が国の立場でございます。
この発言だけを見る →ということは、核、通常兵器、そうしたものを含めましての均衡というものが今日の世界の平和と安全というものの一つの大きな基盤をなしておる、こういうふうに考えました場合に、我が国はもちろん非核三原則でございますし、例えば安保条約によって装備の点で核を持ち込むがいかがかというときは、いかなるときといえども私たちの答えはノーである、こう申し上げておりますので、その核そのものが我が国の領空、領海、領地にあることを問わず、我々といたしましては核の傘というものはそうした意味でアジアの平和にもつながる、我が国の平和と安全にもつながる、かように考えていきたいと思いますので、今、米ソ間の努力は努力として敬意を表しますけれども、さればといってすぐに核の傘をすぼめていいのだというふうには考えたくないというのが我が国の立場でございます。
高
高沢寅男#21
○高沢委員 核の傘をつぼめたくないと大臣言われましたが、米ソ間の核軍縮が進んでいけば、結果として、こちらの気持ちは別として、実際にこの核の傘というものは縮んでいくのじゃないかと私はお尋ねしたわけです。
それで、今大臣から非核三原則というお言葉が出ましたが、我が国は核兵器は持っていないし当然持たない立場、核についての我が国としての独自の政策として言われた非核三原則があるわけですね。ここでもう一度、これからの議論の前提として非核三原則は我が国の国是である、このことを大臣からひとつ御確認をいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
この発言だけを見る →それで、今大臣から非核三原則というお言葉が出ましたが、我が国は核兵器は持っていないし当然持たない立場、核についての我が国としての独自の政策として言われた非核三原則があるわけですね。ここでもう一度、これからの議論の前提として非核三原則は我が国の国是である、このことを大臣からひとつ御確認をいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
宇
高
高沢寅男#23
○高沢委員 そこで、その三原則の中に、三つありますね。その三つのうち、つくらない、それから持たない、これはもうお互いに全く自明のこととして、この点についての合意は申すまでもないと思います。
もう一つが持ち込ませない。これがあるわけですが、先ほどの傘の論議と関連いたしまして、核の傘に頼る、しかし持ち込ませない。私はこれは若干論理上矛盾しているのじゃないか、実はそう思うのです。これは自民党、与党のお立場ではあるが、私のおか目八目で見てこの立場は論理上の矛盾がありはしないか。
そこで、論理上の整合性をつけるには、核の傘に頼る、頼るからには持ち込みはオーケー、こうなるのか。そうでなければ核の持ち込みはノーだ、ノーならば核の傘に頼ることもやめる。この方法はいずれも論理整合性があると思うのですが、私は、持ち込みは認めない、したがって核の傘に頼ることもやめるということが一番日本の平和と安全のために好ましい選択である、こう思うのですが、この辺の大臣の御所見、いかがですか。
この発言だけを見る →もう一つが持ち込ませない。これがあるわけですが、先ほどの傘の論議と関連いたしまして、核の傘に頼る、しかし持ち込ませない。私はこれは若干論理上矛盾しているのじゃないか、実はそう思うのです。これは自民党、与党のお立場ではあるが、私のおか目八目で見てこの立場は論理上の矛盾がありはしないか。
そこで、論理上の整合性をつけるには、核の傘に頼る、頼るからには持ち込みはオーケー、こうなるのか。そうでなければ核の持ち込みはノーだ、ノーならば核の傘に頼ることもやめる。この方法はいずれも論理整合性があると思うのですが、私は、持ち込みは認めない、したがって核の傘に頼ることもやめるということが一番日本の平和と安全のために好ましい選択である、こう思うのですが、この辺の大臣の御所見、いかがですか。
宇
宇野宗佑#24
○宇野国務大臣 先ほどちょっと、核の傘をすぼめたくないといいますと、いかにも日本が核を持っているような感じを与えましたので、これはちょっと訂正させていただいて、核はだんだん縮小するであろう。INFでもそうだし、あるいはまたこれから始まる戦略核もそうである。しかしながら我が国としては核の傘の下にいる。これが大切だ、こういう意味でございますから、そこだけちょっと補充をいたしておきます。
したがいまして、非核三原則で持たない、つくらないはわかるけれども、持ち込まないというものも日本の国是である、しからば持ち込まない核の傘にどうして入れるのだというふうな趣旨なのかと思いますが、これに関しましては、やはり核が我が国にはありません、また持ち込ませません、そうした意味じゃなくて、我が国にあろうがなかろうが核というものは現在存在するわけでございますから、したがいまして、そうした核戦力並びに通常兵力等々の均衡と抑止というものが大切でございますよ、そうした中に私たちおります、こういうことでございますので、私といたしましては、核の傘は、我が国に傘がなければ傘の下にいると言えないじゃないかということは、これは当たらないのじゃないか、こういうふうに考えます。
この発言だけを見る →したがいまして、非核三原則で持たない、つくらないはわかるけれども、持ち込まないというものも日本の国是である、しからば持ち込まない核の傘にどうして入れるのだというふうな趣旨なのかと思いますが、これに関しましては、やはり核が我が国にはありません、また持ち込ませません、そうした意味じゃなくて、我が国にあろうがなかろうが核というものは現在存在するわけでございますから、したがいまして、そうした核戦力並びに通常兵力等々の均衡と抑止というものが大切でございますよ、そうした中に私たちおります、こういうことでございますので、私といたしましては、核の傘は、我が国に傘がなければ傘の下にいると言えないじゃないかということは、これは当たらないのじゃないか、こういうふうに考えます。
高
高沢寅男#25
○高沢委員 そうすると、大臣の言われることは、つまり米ソがそれぞれグローバルに核抑止の戦略を展開している。そのグローバルな核の傘が、アメリカ側はアメリカで傘があり、ソ連側はソ連側で傘があり、そして日本に持ち込ませなくとも日本の上にはそのアメリカの傘はかかっておる、こういう大臣の御認識じゃないかと思うのです。しかし核軍縮という我々の念願からすれば、最終的にはそういうグローバルな核の傘もなくなるということが一番望ましいことではないか、こう思うのであります。
そこで傘とやりの関係になるわけですが、ソビエトが例えばアジア地区に核兵器を持っておる。こちらから見るとソビエトの核のやりはこっちを向いている、こう我々は見る。だけれどもソ連の人たちに言わせれば、いや、それがおれたちを守る核の傘なんだ、彼らはそう考えておるということになると思うのです。こちら側も核の傘で守られていると思うということは、ソ連から見れば、こちら側から核のやりがソ連を向いているというふうに相手は見る。こう考えれば、傘とやりの関係は要するに同じものの両面にすぎないということになると思うのです。その同じもの、核兵器そのもの、抑止力そのもの、これが全世界的に縮小されていくということが望ましい。これは大臣もうなずいておられるから望ましいとお考えでしょう。
問題は、その方向に行くのに米とソの交渉だけに任せておいてアメリカがやってくれる、ソ連がやっておる、我々はその結果を待つ、あるいは場合によればさっき自由主義陣営の一員としてアメリカのそういう努力に日本も協力する、こう言われましたが、日本の立場としてそれだけでいいのかどうか。
私は、今や日本の独自の外交、特に核軍縮を目指した日本独自の外交というものが、アメリカのやることをただ協力するというだけでないものが今や当然出てくる段階に来ているのじゃないか。先ほど中山さんの御質問の中にも、今や日本は経済的には非常に大国であり国際的な貢献を大いにすべき段階に来ているという中で、日本が平和に貢献する、核軍縮に貢献するということを日本が日本の立場で独自にやるという面が一つあっていいのじゃないのか、こう思うわけです。
そういう話し合いを外交活動として展開するとすれば、一つ、相手はソ連というものがあると思う。じゃ米ソの話し合いはそれとして、日本がそういう核軍縮の問題でソ連と話し合いをやる、このことは一体あり得ないのかどうか。私は今やそういうこともやるべき段階に来ていると思うのですが、この辺、大臣の御所見いかがですか。
この発言だけを見る →そこで傘とやりの関係になるわけですが、ソビエトが例えばアジア地区に核兵器を持っておる。こちらから見るとソビエトの核のやりはこっちを向いている、こう我々は見る。だけれどもソ連の人たちに言わせれば、いや、それがおれたちを守る核の傘なんだ、彼らはそう考えておるということになると思うのです。こちら側も核の傘で守られていると思うということは、ソ連から見れば、こちら側から核のやりがソ連を向いているというふうに相手は見る。こう考えれば、傘とやりの関係は要するに同じものの両面にすぎないということになると思うのです。その同じもの、核兵器そのもの、抑止力そのもの、これが全世界的に縮小されていくということが望ましい。これは大臣もうなずいておられるから望ましいとお考えでしょう。
問題は、その方向に行くのに米とソの交渉だけに任せておいてアメリカがやってくれる、ソ連がやっておる、我々はその結果を待つ、あるいは場合によればさっき自由主義陣営の一員としてアメリカのそういう努力に日本も協力する、こう言われましたが、日本の立場としてそれだけでいいのかどうか。
私は、今や日本の独自の外交、特に核軍縮を目指した日本独自の外交というものが、アメリカのやることをただ協力するというだけでないものが今や当然出てくる段階に来ているのじゃないか。先ほど中山さんの御質問の中にも、今や日本は経済的には非常に大国であり国際的な貢献を大いにすべき段階に来ているという中で、日本が平和に貢献する、核軍縮に貢献するということを日本が日本の立場で独自にやるという面が一つあっていいのじゃないのか、こう思うわけです。
そういう話し合いを外交活動として展開するとすれば、一つ、相手はソ連というものがあると思う。じゃ米ソの話し合いはそれとして、日本がそういう核軍縮の問題でソ連と話し合いをやる、このことは一体あり得ないのかどうか。私は今やそういうこともやるべき段階に来ていると思うのですが、この辺、大臣の御所見いかがですか。
宇
宇野宗佑#26
○宇野国務大臣 先ほどINFが合意に至った経緯、そうした中に私は御説明申し上げましたが、かつてのウィリアムズバーグのサミットにおいて我が国がグローバル・ゼロを主張したことはあまねく知られているところでございます。また、そのサミットにおいて西側陣営ががっちり組んだということが成功をもたらした大きな原因であるということも先般私は本会議場の外交方針で申し述べたところでございます。
したがいまして、高沢委員が申されますように、日本がひとつソ連と話したらどうだという、これは非常に高邁な御意見だろうと私は思いますが、事実、今日の日本の立場で、アメリカを離れてソ連とだけでそういうような話をして、ソ連が本気になってくれるだろうかという問題、私といたしましてはパフォーマンスだけに終わってしまうんじゃないだろうかというふうなことも考えられます。
今日、我々は太平洋・アジアの一員だという立場に立ったときに、いろいろとそれらの諸国の方々のお考え方も代表して常にサミット等には出ておるわけでございますから、御意見としては非常にいい御意見だろうと思いますけれども、では現実の外交面においてそうしたことができるだろうか、やはり我々にはもっともっとなすべきほかの問題もあるのではなかろうか、こう思います。一概に私は否定はしないわけでございますけれども、だからといって、おまえやらなかったのじゃないかと後で言われますと大変ですから、今の米ソ間、これの均衡のとれた力と、そして日本とアメリカ、日本とソ連、経済力におきましては確かに肩を組める仲間になっておるかもしれませんが、いろいろな面におきましては、まだまだ日本はそこへ飛び込んでいって真ん中に立ってやあやあと言う立場ではない。
しつこいようでございますが、さる有力な西側陣営の首脳の方が先般我が国の有力な政治家にお話をなさっておることを直接私伺ったわけですが、米ソがたとえ五〇%の戦略核の削減をしようともそれはそれで評価する、しかしながら、半分にしたってまだ何千発残るじゃないか、おれのところは何千発もないんだよ、我が国の保有のところまでその問題が下がってきたときに初めていろいろな問題を考えるべきであって、今はまだおれたちがそういう大きな人たちの話の中に入るべきじゃないということを申されておりますが、これは持っている国がそういうことを言っているわけでございます。我々は持たないから、持たないものの力はあろうと思いますが、今のところ高沢委員の御発言は非常に高邁な意見として伺っておくことにいたします。
この発言だけを見る →したがいまして、高沢委員が申されますように、日本がひとつソ連と話したらどうだという、これは非常に高邁な御意見だろうと私は思いますが、事実、今日の日本の立場で、アメリカを離れてソ連とだけでそういうような話をして、ソ連が本気になってくれるだろうかという問題、私といたしましてはパフォーマンスだけに終わってしまうんじゃないだろうかというふうなことも考えられます。
今日、我々は太平洋・アジアの一員だという立場に立ったときに、いろいろとそれらの諸国の方々のお考え方も代表して常にサミット等には出ておるわけでございますから、御意見としては非常にいい御意見だろうと思いますけれども、では現実の外交面においてそうしたことができるだろうか、やはり我々にはもっともっとなすべきほかの問題もあるのではなかろうか、こう思います。一概に私は否定はしないわけでございますけれども、だからといって、おまえやらなかったのじゃないかと後で言われますと大変ですから、今の米ソ間、これの均衡のとれた力と、そして日本とアメリカ、日本とソ連、経済力におきましては確かに肩を組める仲間になっておるかもしれませんが、いろいろな面におきましては、まだまだ日本はそこへ飛び込んでいって真ん中に立ってやあやあと言う立場ではない。
しつこいようでございますが、さる有力な西側陣営の首脳の方が先般我が国の有力な政治家にお話をなさっておることを直接私伺ったわけですが、米ソがたとえ五〇%の戦略核の削減をしようともそれはそれで評価する、しかしながら、半分にしたってまだ何千発残るじゃないか、おれのところは何千発もないんだよ、我が国の保有のところまでその問題が下がってきたときに初めていろいろな問題を考えるべきであって、今はまだおれたちがそういう大きな人たちの話の中に入るべきじゃないということを申されておりますが、これは持っている国がそういうことを言っているわけでございます。我々は持たないから、持たないものの力はあろうと思いますが、今のところ高沢委員の御発言は非常に高邁な意見として伺っておくことにいたします。
高
高沢寅男#27
○高沢委員 日本は確かに核兵器を持っていませんから、だから対ソ連で、おれも減らすからあんたも減らせ、確かにこういう話はできないですね。できないですが、しかし私はできる方法が一つあると思う。
それは、つまりさっき言った非核三原則、持ち込ませないという原則はあるが、実は入っているんだろう、アメリカが持ち込んでいるんだろう、こういう見方をする日本の国民が非常に多いんです。ソ連とか日本の周りの国もそういうふうに見ている国は結構あると私は思う。これが今の実態じゃないかと思うのです。したがって、日本政府として言えることは、この持ち込ませないは正真正銘、決して裏表のないものだ、文字どおり持ち込ませないでいくんだ、だからソ連の日本に向けた核はやめなさい、これは日本の立場としてソ連と話ができると私は思う。これは決してただ単なる高邁な理論じゃなくて、今の差し迫った問題として話ができるし、やるべきだ、こう思います。
NATOにおいても、つい最近、INF撤廃条約締結の後NATOの会議がありましたが、西ドイツとイギリスやフランスやあの辺のNATO内でいろいろなまたINF撤廃後の話し合いが行われていますが、西ドイツのコール首相あるいはまたフランスのミッテラン大統領あるいはイギリスのサッチャー首相、こういう人たちは、アメリカとソ連のこの交渉はそれとして、しかし自分たちも大いにソ連と話をしましょう、ヨーロッパの平和と軍縮のための話をしようというふうな段階へ今もうヨーロッパは来ていると私は思う。日本もそれをやってどうしていけないのか、まさに日本もそれに負けずにやるべきではないか、こう思いますが、大臣、いかがですか。ただ単なる高邁な理論じゃない。現実の問題、いかがでしょう。
この発言だけを見る →それは、つまりさっき言った非核三原則、持ち込ませないという原則はあるが、実は入っているんだろう、アメリカが持ち込んでいるんだろう、こういう見方をする日本の国民が非常に多いんです。ソ連とか日本の周りの国もそういうふうに見ている国は結構あると私は思う。これが今の実態じゃないかと思うのです。したがって、日本政府として言えることは、この持ち込ませないは正真正銘、決して裏表のないものだ、文字どおり持ち込ませないでいくんだ、だからソ連の日本に向けた核はやめなさい、これは日本の立場としてソ連と話ができると私は思う。これは決してただ単なる高邁な理論じゃなくて、今の差し迫った問題として話ができるし、やるべきだ、こう思います。
NATOにおいても、つい最近、INF撤廃条約締結の後NATOの会議がありましたが、西ドイツとイギリスやフランスやあの辺のNATO内でいろいろなまたINF撤廃後の話し合いが行われていますが、西ドイツのコール首相あるいはまたフランスのミッテラン大統領あるいはイギリスのサッチャー首相、こういう人たちは、アメリカとソ連のこの交渉はそれとして、しかし自分たちも大いにソ連と話をしましょう、ヨーロッパの平和と軍縮のための話をしようというふうな段階へ今もうヨーロッパは来ていると私は思う。日本もそれをやってどうしていけないのか、まさに日本もそれに負けずにやるべきではないか、こう思いますが、大臣、いかがですか。ただ単なる高邁な理論じゃない。現実の問題、いかがでしょう。
宇
宇野宗佑#28
○宇野国務大臣 NATO諸国は今度のグローバル・ゼロに関しましても非常にいろいろな意見を持っておられるということはもう委員も御承知のところだろうと思います。やはり日本だけではなくして、西側陣営がこうしたことに対してどういう意見を持っておられるかということも常に大切なことでございます。
したがいまして、私たちもいつも研究をしておるわけでございますが、特に、最初、ソビエトのSS20が全廃されるということに関しては日本以上にNATOが一つの意見を挟んだということも聞いております。そういう面も多々あったのではなかろうかと私は思います。したがいまして、一時物議を醸しましたけれども、アラスカにもアメリカの中距離弾道弾を置いてほしいね、これはアメリカ自体の政策であったわけでございますが、グローバル・ゼロ、欧州をゼロにするんだったらアジアもゼロということで今回実現したわけでこざいまして、やはりそこが多少なりともNATOとまた我々の立場が違うのではないだろうかと私は思います。
もちろん核の持ち込みに対しましては断固として反対である、三原則ありということはあまねく私たちがソ連にいろいろな接触をするたびに知っていてくれることであります。したがいまして、そうした面におきましては常に話も伺いつつ、また我々としても独特の外交の場においてはそうしたことには触れる場合もあるわけでございますが、それだけを一つ主目的としてというようなことになりますと、やはり今日の日本の立場からなかなか我々といたしましても、当然のことでありますけれども、もう少しく慎重に配慮しなければならないことがある。
なぜかならば、ソ連は現在バックファイアが相当たくさん増強されております。太平洋艦隊も増強されております。そういうことに対しましては、もちろん我々といたしましては一つ懸念を有しておるということは申し上げておるわけでございます。したがいまして、核自体に関しましてもそれはSS20のときに十二分に、直接ではないけれども、その話はソ連に対しましても、日本の主張というものがあったということは伝わっておるのじゃないか、私はかように思います。
いずれにいたしましても、安保条約というものを中心として考えました場合に、私たちは直接ソ連に対して、アメリカに対しましてはこれはお互いの信頼関係で今日までがっちりと、アメリカも非核三原則が存在することに対しましてはよく知っておるということで忠実な実行をやっていてくれますから我々といたしましては安心をいたしておる次第でございますが、やはりソ連に対しまして表向き、あなたのところはバックファイアあるいはまた太平洋艦隊の増強、そういうことにつきましては私たちは言うべき機会にはきちっと話を申し上げなければならない、かように存じております。
この発言だけを見る →したがいまして、私たちもいつも研究をしておるわけでございますが、特に、最初、ソビエトのSS20が全廃されるということに関しては日本以上にNATOが一つの意見を挟んだということも聞いております。そういう面も多々あったのではなかろうかと私は思います。したがいまして、一時物議を醸しましたけれども、アラスカにもアメリカの中距離弾道弾を置いてほしいね、これはアメリカ自体の政策であったわけでございますが、グローバル・ゼロ、欧州をゼロにするんだったらアジアもゼロということで今回実現したわけでこざいまして、やはりそこが多少なりともNATOとまた我々の立場が違うのではないだろうかと私は思います。
もちろん核の持ち込みに対しましては断固として反対である、三原則ありということはあまねく私たちがソ連にいろいろな接触をするたびに知っていてくれることであります。したがいまして、そうした面におきましては常に話も伺いつつ、また我々としても独特の外交の場においてはそうしたことには触れる場合もあるわけでございますが、それだけを一つ主目的としてというようなことになりますと、やはり今日の日本の立場からなかなか我々といたしましても、当然のことでありますけれども、もう少しく慎重に配慮しなければならないことがある。
なぜかならば、ソ連は現在バックファイアが相当たくさん増強されております。太平洋艦隊も増強されております。そういうことに対しましては、もちろん我々といたしましては一つ懸念を有しておるということは申し上げておるわけでございます。したがいまして、核自体に関しましてもそれはSS20のときに十二分に、直接ではないけれども、その話はソ連に対しましても、日本の主張というものがあったということは伝わっておるのじゃないか、私はかように思います。
いずれにいたしましても、安保条約というものを中心として考えました場合に、私たちは直接ソ連に対して、アメリカに対しましてはこれはお互いの信頼関係で今日までがっちりと、アメリカも非核三原則が存在することに対しましてはよく知っておるということで忠実な実行をやっていてくれますから我々といたしましては安心をいたしておる次第でございますが、やはりソ連に対しまして表向き、あなたのところはバックファイアあるいはまた太平洋艦隊の増強、そういうことにつきましては私たちは言うべき機会にはきちっと話を申し上げなければならない、かように存じております。
高
高沢寅男#29
○高沢委員 じゃ、NATOと違うアジア・太平洋における日本という立場でひとつお尋ねをしたいのです。
アジアには中国という核保有国があるわけですね。ヨーロッパはアメリカ以外にイギリスも核を持っている。フランスも核を持っていますね。今度の核軍縮交渉の中でイギリスやフランスは、おれたちの核は独自の核だ、だからこの軍縮交渉とは別だ、こういう立場をとっていますが、そうはいっても、じゃイギリスの核は一体どこを向いている、フランスの核はどこを向いているといえば、これは明らかにやはりソ連の方を向いていると思うのですよ。したがって、イギリスやフランスの核は結局、つまるところアメリカの核の補充物というかあるいは附属物というか、そういう程度のものにしかすぎないと私は見ています。
それに対してアジアの中国という核保有国はどうか。この中国の核は一体どこを向いているんだ。大臣、どう思いますか。中国の核はアメリカを向いているのか、ソ連を向いているのか、日本を向いているのか、どこを向いているか。まだ中国はどこに向けていると言ったことはありませんね。したがって、そのことを文字どおり受け取れば、中国の核の性格は一応全方位である、こう見ていいと思う。中国の核は決してソ連の核の附属物ではない。
その中国が核保有国として、核の軍縮の問題をこのアジア・太平洋で出しましょう、そしてアジア・太平洋の非核の体制、非核の安全保障体制をやりましょうというふうに出てくることがもしあれば、そのときは当然日本というものがその中国とがっちり組んで、それでアジア・太平洋の非核体制、安全保障体制というものを進めていくという、まさに日本はその立場に立たなければならぬ、立つべきだ、私はこう思います。
そうすると、さっきはソ連ということで話しましたが、それじゃ中国に対して、大臣、あなたが宇野外交として、米ソは米ソでやっているが、世界はあれだけに任せてはおけない、今度は我々もアジア・太平洋の核軍縮の問題を外交課題としてひとつ出していこうじゃないかという提起をされたらいかがでしょう。決してアメリカのコピーではない日本の独自の外交活動ということで、私は大変歴史に残るものになるのじゃないのか、こう思いますが、大臣いかがですか。
この発言だけを見る →アジアには中国という核保有国があるわけですね。ヨーロッパはアメリカ以外にイギリスも核を持っている。フランスも核を持っていますね。今度の核軍縮交渉の中でイギリスやフランスは、おれたちの核は独自の核だ、だからこの軍縮交渉とは別だ、こういう立場をとっていますが、そうはいっても、じゃイギリスの核は一体どこを向いている、フランスの核はどこを向いているといえば、これは明らかにやはりソ連の方を向いていると思うのですよ。したがって、イギリスやフランスの核は結局、つまるところアメリカの核の補充物というかあるいは附属物というか、そういう程度のものにしかすぎないと私は見ています。
それに対してアジアの中国という核保有国はどうか。この中国の核は一体どこを向いているんだ。大臣、どう思いますか。中国の核はアメリカを向いているのか、ソ連を向いているのか、日本を向いているのか、どこを向いているか。まだ中国はどこに向けていると言ったことはありませんね。したがって、そのことを文字どおり受け取れば、中国の核の性格は一応全方位である、こう見ていいと思う。中国の核は決してソ連の核の附属物ではない。
その中国が核保有国として、核の軍縮の問題をこのアジア・太平洋で出しましょう、そしてアジア・太平洋の非核の体制、非核の安全保障体制をやりましょうというふうに出てくることがもしあれば、そのときは当然日本というものがその中国とがっちり組んで、それでアジア・太平洋の非核体制、安全保障体制というものを進めていくという、まさに日本はその立場に立たなければならぬ、立つべきだ、私はこう思います。
そうすると、さっきはソ連ということで話しましたが、それじゃ中国に対して、大臣、あなたが宇野外交として、米ソは米ソでやっているが、世界はあれだけに任せてはおけない、今度は我々もアジア・太平洋の核軍縮の問題を外交課題としてひとつ出していこうじゃないかという提起をされたらいかがでしょう。決してアメリカのコピーではない日本の独自の外交活動ということで、私は大変歴史に残るものになるのじゃないのか、こう思いますが、大臣いかがですか。