交通・情報通信委員会

1999-03-15 参議院 全201発言

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会議録情報#0
平成十一年三月十五日(月曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     海野  徹君     本田 良一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小林  元君
    理 事
                景山俊太郎君
                寺崎 昭久君
                森本 晃司君
                渕上 貞雄君
    委 員
                岩城 光英君
                鹿熊 安正君
                田中 直紀君
                野沢 太三君
                山内 俊夫君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                内藤 正光君
                本田 良一君
                松前 達郎君
                筆坂 秀世君
                宮本 岳志君
                戸田 邦司君
                岩本 荘太君
   国務大臣
       運輸大臣     川崎 二郎君
   政府委員
       環境庁大気保全
       局長       廣瀬  省君
       大蔵省主計局次
       長        藤井 秀人君
       運輸大臣官房長  梅崎  壽君
       運輸省運輸政策
       局長       羽生 次郎君
       運輸省鉄道局長  小幡 政人君
       運輸省自動車交
       通局長      荒井 正吾君
       運輸省海上交通
       局長       宮崎 達彦君
       運輸省海上技術
       安全局長     谷野龍一郎君
       運輸省港湾局長  川嶋 康宏君
       運輸省航空局長  岩村  敬君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   説明員
       環境庁企画調整
       局地球環境部企
       画課長      柳下 正治君
       海上保安庁次長  長光 正純君
       自治大臣官房審
       議官       石井 隆一君
       自治省税務局府
       県税課長     武田 文男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成十一年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成十一年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (運輸省所管(海上保安庁、海難審判庁、気象
 庁及び港湾整備特別会計を除く)及び郵政省所
 管(郵便貯金特別会計及び簡易生命保険特別会
 計を除く))

    ─────────────
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小林元#1
○委員長(小林元君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、海野徹君が委員を辞任され、その補欠として本田良一君が選任されました。
    ─────────────
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小林元#2
○委員長(小林元君) 平成十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、海上保安庁、海難審判庁及び気象庁を除く運輸省所管、郵政省所管、自動車損害賠償責任再保険特別会計、自動車検査登録特別会計、空港整備特別会計、郵政事業特別会計を議題とし、運輸省関係予算について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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若林正俊#3
○若林正俊君 自由民主党の若林正俊でございます。
 きょうは、十一年度予算に関連して、運輸省所管のうち鉄道局を中心に御質問を申し上げたいと思います。
 まず、鉄道輸送の評価の問題でございます。
 最近、EUの域内中心にヨーロッパ高速鉄道計画が提唱されまして、ヨーロッパのほぼ全域を国際的な高速新幹線で結ぶ構想が現在進んでおります。アジア地域におきましても、韓国、台湾で国内主要都市を結ぶ高速鉄道網計画が推進されておりますし、とりわけ中国の超特急構想は北京—上海間を結ぶビッグプロジェクトとして二〇〇〇年の着工を目指して準備が進められております。
 これらは環境に優しく、省エネにすぐれ、安全確実な高速鉄道機関としての評価であろうかと思いますけれども、運輸大臣にまずお伺いいたしますが、このように鉄道輸送が再評価されております背景と、我が国における鉄道の復権という問題につきまして御見解を承りたいと思います。
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川崎二郎#4
○国務大臣(川崎二郎君) 今御指摘いただきましたけれども、やはり我が国の整備新幹線網というものは外国から見て高い評価をいただいておるんだろうなと私自身思っております。特に、御指摘いただいた中国の新幹線問題につきましては、私も四月の初めには訪中をいたしたい、このように思っているところでございます。
 私ども、まず国鉄の破綻という大きな反省があったように思っております。そして、昨年一つの議論の結果を出していただいたところであります。一方で、一昨年あたりは新幹線も一部のマスコミにかなり悪者にされた時期もございましたが、しかし、大きな流れとして、やはり環境なり安全なり、またお年寄り、そして学童、こういう問題を抱える中で鉄道というものの利便性というものが大きく脚光を浴びていることは事実だろうと思っております。
 過日もこの委員会で車の利便性というものがかなり御議論をいただきました。そういった意味では、車に対する期待は極めて高いものがありますけれども、一方で、今申し上げた環境、安全というものからしますと、ある程度制約というものがかかっていくのはやむを得ないのではなかろうか。そうなれば、やはり鉄道と車というものをもう少しうまく組み合わせながら我が国の社会を構築すべきではなかろうか。そういった意味で、鉄道というものをもう一度見直したらどうであろうか、こういう御議論をいただいておるのだろうと思っております。
 そういった意味におきまして、我が党におきましても二十一世紀を展望した鉄道整備を強力に推進するという決議をいただきました。また、運輸省におきましても、昨年の十二月十八日、運政審に中期的な鉄道整備の基本方針及び鉄道整備の円滑化方策について諮問をさせていただいて、鉄道の将来の姿をどうつくっていくべきか、国鉄の反省も踏まえながら次の時代を考えてまいりたい、このように思っているところでございます。
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若林正俊#5
○若林正俊君 川崎運輸大臣、御就任以来、鉄道の再評価、二十一世紀を目指した鉄道整備のあり方について積極的なお取り組みをいただいておりますことに敬意を表する次第でございます。
 今お話の中にありましたけれども、いろいろな鉄道特性の中に、高齢者が安心して利用しやすい、あるいはまた障害者の社会参加という機運が高まっておりますが、障害者にとっても鉄道が利用しやすいようにそういう整備を進めていく必要があるというふうに思います。
 そんな観点から、昨年の平成十年度予算第三次補正で、鉄道駅でエレベーターやエスカレーターの整備を進めるために、いわばバリアフリー化のために事業費百五十億円、国費五十億円、いわば国が三分の一、地方が三分の二という予算措置で思い切ったエレベーター、エスカレーターの整備を進めることにしたわけでありますが、平成十一年度予算を見ますと、これが一億弱というふうに大幅に減っております。これは十五カ月予算であったということが主なる理由だと思いますけれども、しかし、これからの鉄道施設の高齢者利用あるいは障害者利用の利便性を考えますと、主要な鉄道駅については思い切った整備が必要である、こう考えております。
 エレベーター、エスカレーターの各主要駅の現在の設置状況、さらに、聞くところによりますと、二〇一〇年までに整備を終えたいという意気込みだと聞いておりますが、一体どんな計画で鉄道駅におきますバリアフリー化を進めようしておられるのか、お伺いしたいと思います。
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小幡政人#6
○政府委員(小幡政人君) 高齢化社会の到来、身障者の自立と社会参加の要請の高まりの中で、鉄道駅におきましては高齢者、障害者などのために安全かつ身体的負担の少ないモビリティーを確保することは重要な課題というふうに認識しております。
 そういうことで、運輸省におきましては、平成五年に策定いたしました鉄道駅におけるエレベーターの整備指針などに基づきまして、高低差が五メートル以上、一日当たりの乗降客数が五千人以上の主要駅にエレベーター等を順次計画的に設置するよう鉄道事業者を指導しているところでございます。
 JR、大手民鉄、営団・公営地下鉄の主要駅におきますエレベーター等の設置状況は、平成九年度末におきまして、主要駅数千九百四十五駅ございますが、このうちエレベーターは二九%、エスカレーターは五四%となっております。
 運輸省といたしましては、鉄道駅におきますエレベーターの設置などバリアフリー化を促進するため、先生お話しのように、平成十年度三次補正におきましては、交通施設バリアフリー化設備整備費補助金として五十億円を計上するほか、地下鉄駅におきますバリアフリー化等の大規模改良工事の推進、エレベーター等に対する税制優遇の創設等総合的な取り組みを行っておるところでございます。
 なお、主要駅についての将来整備目標でございますけれども、原則として二〇一〇年までにエレベーター、エスカレーターを整備することを目標に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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若林正俊#7
○若林正俊君 主要駅におけるエレベーターやエスカレーターの設置状況について今お話がありましたが、分類で見ますと、エレベーターについては、JR六社が二一・二%、大手民鉄が二五・八%、営団・公営地下鉄が四三・三%であります。また、エスカレーターにつきましても、JR六社が三六・一%、大手民鉄が五〇・二%、営団・公営地下鉄が八五・七%という状況になっております。
 今、二〇一〇年までに主要駅についてこの整備を終える目標で推進するというお話がございました。それぞれ経営上の負担が伴うことでもありますけれども、JR六社について、早く大手民鉄や営団地下鉄に追いついて、そしてみんなそろって整備を進めるように特段の御指導をお願いしたいと思います。
 これら整備を進めるに当たって、地方公共団体の負担が大変重くなると思います。今の援助システムでいきますと、三分の二は地方公共団体の負担ということになっておりますから、これは自治省との協議もあろうと思いますが、地方公共団体の負担が障害になって停滞することがないように、両省よく協議の上で促進を図っていただきたいと思います。
 今お話しになりました高低差五メートル以上、あるいはまた乗降客五千人以上という主要駅についてでありますが、こういう高齢者や障害者の利用を広く進めるという観点から、さらに対象の駅を広げながら、できるところから着実に進めてもらいたい、これは御要望でございます。
 さて、そこで整備新幹線の問題について、御意見を伺いながら御要望を申し上げたいと思います。
 二月二十六日の予算委員会総括質疑で、整備新幹線について、北陸新幹線、長野までの開業一年の実績を数字を挙げて具体的に御説明しながら、整備新幹線が持っております大きな経済開発効果、あるいは地域活性化効果などについて強力な推進、とりわけ重点的国家戦略的に新幹線の整備を進めるべきではないかとする御意見を申し上げたわけでございます。
 その際に、川崎運輸大臣からは、整備新幹線を二十一世紀先導プロジェクトとして位置づけてしっかりやるという御答弁がありましたし、野田自治大臣からも、やると決めた計画は早くやるということが大事だ、ナショナルプロジェクトとしての位置づけをした上できちんとやります、一生懸命取り組んでいくという積極的な御答弁もありました。小渕総理からも、新幹線の持つ意義は大変大きいという評価をなさった上で、政府としても十分検討するというお約束をいただいているわけでございます。
 そこで、お伺いいたしますが、整備新幹線の整備計画が策定をされましたのは昭和四十八年なんです。運輸大臣が整備法に基づいて整備計画を決定し、建設主体に対して建設すべきことを指示いたしております。今から二十六年も前のこと、四半世紀になります。今もなおいつ完成するかはっきりしないというような状況でありますことは、政治家の一人として内心じくじたるものがあります。申しわけないという思いでありますが、この整備新幹線の建設促進につきましては、毎年全国の大会が開かれ、与野党、各政党とも代表者が出られてその積極的な整備を約束してきている事項でありまして、いまだにこの完成の時期が見えないということは政治の怠慢だと言われてもいたし方ないと私は思うのでございます。
 そこで、論議に入る前に運輸大臣に確認をいただきたいわけですが、四十八年に定められたこの整備計画、整備五線につきまして、全体をフル規格で行うというふうに計画は決められているわけでございます。その後、いろいろな経緯を経て、ミニ新幹線とかスーパー特急方式とか、早く効果が上げられるところは暫定的に利用ができるようにしようという趣旨からいろいろなことが行われてきましたが、今なお整備新幹線の整備計画の全線フルで行うということについては有効である、というよりそれが目標として生きているということを御確認申し上げたいと思いますが、それでよろしゅうございましょうか。
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川崎二郎#8
○国務大臣(川崎二郎君) その前に、先ほどJRをしっかり指導してバリアフリー化を他におくれないように進めろという御指摘をいただきました。JR東も独自の計画を出してまいりました。JR西のスピードが少し遅いのかなと私の感覚としては受けております。よく話をしてまいりたいと思います。
 同時に、地方自治体は三分の二の御負担というお話がございましたが、三分の一で、残りは事業者ということで、国と三分の一ずつということで御理解を賜りたいと思います。
 いわゆる整備五線の整備計画は、全国新幹線鉄道整備法に基づき昭和四十八年十一月に決定され、全線フル規格で整備することとなっております。この全国新幹線鉄道整備法に基づく整備計画については、特に変更されておらず、現在も維持されております。
 御指摘のとおり、北陸新幹線、それから九州新幹線につきましては、一部スーパー特急方式により整備を進めております。これは、平成三年に一部改正された全国新幹線鉄道整備法に基づく暫定整備計画として整備を行っているものでございます。
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若林正俊#9
○若林正俊君 そこで、今お話もございました新幹線のうち、北陸新幹線の糸魚川—魚津間、石動—金沢間、九州新幹線の鹿児島ルートにつきましては、現在基本スキームの上ではスーパー特急方式によるということになっております。
 フル規格で運行した場合とスーパー特急方式で運行した場合には時間短縮効果が大幅に違います。新幹線の持つ有効性という点においても大変差があるんですが、これらの線区についてスーパー特急方式にしているというのはどういう理由か、お伺いしたいと思います。
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小幡政人#10
○政府委員(小幡政人君) 現在既着工区間として整備が進められております北陸新幹線の糸魚川—魚津間、石動—金沢間、それに九州新幹線の新八代—西鹿児島間につきましては、昭和六十三年八月に政府・与党の申し合わせにおきまして、新幹線鉄道規格新線、いわゆるスーパー特急方式という現行の整備方式が決定されたものでございます。
 その考え方は、従来の整備計画によりますフル規格の新幹線の建設が財源問題などによりまして当面困難であること、それに各線ごとに投資効果を考慮して、時間短縮効果の高い施設整備を行うこととしたというふうに理解しております。
 その結果、御指摘の区間におきましては、既存の在来線との接続性を確保しつつ時間短縮効果が高い区間について整備を行ういわゆるスーパー特急方式が採用されたというふうな経緯でございます。
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若林正俊#11
○若林正俊君 全体として財源上の制約がいつもネックになっていることは十分承知しておりますけれども、ただ、フル規格で整備する場合とスーパー特急方式で整備する場合、特にスーパー特急方式は路盤についていつでもフル規格に転換できるような路盤整備など基礎的投資をすることになっております。そんな観点で、いわば財源上の問題としてフル規格とスーパー特急方式とどの程度の差が全体で出てくるものなんですか。フル規格でやった場合は、スーパー特急方式よりも何割ぐらい余計の財源がかかるというふうに見ているんですか。
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小幡政人#12
○政府委員(小幡政人君) お答え申し上げます。
 先生お話しのように、フル規格とスーパー方式ということでのその整備に要する費用の差の問題でございますけれども、同一区間をフル規格あるいはスーパー方式ということでやるといたしますと、この場合につきましてはさほどの実は格差は生じないものと理解しております。
 ただ、スーパー方式につきましては、ある区間のうち特定の時間短縮効果が見込める部分に限ってそのような工事をするということになっておりますので、その区間のとり方によりまして実は事業費の抑制ができるという考え方でございます。
 具体的に申し上げますと、まず北陸新幹線につきましては、これまでいわゆるスーパー特急方式による整備が議論されてまいりましたのは金沢まででございますが、その金沢までで申し上げますと、例えば上越—金沢間でフル規格とスーパー特急方式の事業費を比較いたしますと、スーパー特急方式の場合の方が約九千億程度事業費を抑制することができるということでのスタートになってございます。また、九州新幹線の博多—西鹿児島間につきましても、同様にフル規格とスーパー特急方式の事業費を比較いたしますと、スーパー特急方式の場合の方が事業費が約三千億程度抑制されるということでスタートしております。いずれも平成九年度の価格ということで試算させていただいております。
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若林正俊#13
○若林正俊君 その線区を早く供用開始するという意味合いで、線区を限っての整備費で見ますと今お話しのようなことがあるわけですけれども、しかし、その線区の整備を先行させてスーパー方式でいたしますと、いずれフル規格に切りかえるときには新たな追加的投資が必要になってくるわけです。いわば手戻りの事業費がかかってくるということがございます。
 そういうような点を考慮して、全線フル規格とした場合と暫定的にスーパー特急方式で整備をした場合と先ほど大した差がないとお話がございましたが、もう一度お伺いします。全線フル規格整備をした場合と部分的に今言ったようなスーパー特急方式で整備をした場合と、さらにそれはアクセスの工事費も含めてですが、総体的に相互比較をしたらどのような差があるんですか。
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小幡政人#14
○政府委員(小幡政人君) お答え申し上げます。
 ちょっと説明が要領を得なくて恐縮でございましたけれども、先ほどの例で申し上げますと、上越—金沢間で比較させていただきますと、全線フル規格で整備した場合と一部スーパー特急方式による整備を行いましてその区間をスーパーで走るという現行の整備方式、これを比べますと、スーパー特急方式の方が事業費として約九千億程度安くでき上がっておる、こういうことでスタートさせていただいております。同じように、九州新幹線の博多—西鹿児島間については三千億程度安いということでございます。
 なお、先ほど工事費の差がほぼないと申し上げましたのは、時間短縮効果をねらってスーパーの整備をするという区間がございます。ここにつきましてはフルで整備した場合とスーパー方式で整備した場合とさほど差はない。それから、将来その区間をスーパーではなくてフルで利用する場合には、線路は現在の狭軌でつくりますので、当然標準軌へゲージをかえる必要がございます。こういう費用が後ほどかかってくるということになるわけでございます。その意味で、スーパーとしての具体的な工事を入れます区間についてはフルとはさほど差がないということを申し上げたわけでございます。
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若林正俊#15
○若林正俊君 これは後ほどまた御意見を申し上げますけれども、今着工中の工事も新規着工分については完成まで二十年かかる、こういうふうに言われているわけでございます。
 そういう気の遠くなるような期間を想定して、部分的に開業するという意味で部分的なスーパー方式の建設費だけを比較すればそうかもしれませんけれども、最終的に全線フル規格にする、こういう計画のもとにそれを積極的に進めるという前提に立てば、そのときの、一度整備をしたスーパー方式のものをフル規格の方に規格変更して工事をする、そういう追加的な工事費を含めると、私はフル規格を初めからやったのと比べてむしろ高くつくのじゃないかというふうに思っております。いろいろな鉄道関係の技術者の話を聞きましても、結局は高くつく、こういうお話がございます。
 問題は、一体いつまでに全体を完成させるかということの展望の問題だと思うんです。そのことは後ほどまたお伺いをすることにいたします。
 昨年決めた基本スキームの中で、新規着工の区間として、北陸新幹線では長野—上越間、九州新幹線では鹿児島ルートの新八代—船小屋間までを追加しているわけであります。
 しかし、考えてみますと大変不自然な決め方のように思います。上越にいたしましてもあるいは船小屋にしましても、この区間を暫定開業するということを念頭に置きますと、その利便性あるいは新幹線としての効用の面からも大変これは効用を発揮しにくい位置づけだと思うんです。こんな不自然な限定した区間を決めたのは、どういう理由でそんなふうに決めたんですか。
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小幡政人#16
○政府委員(小幡政人君) お答え申し上げます。
 新規着工区間の整備区間につきましては、平成八年十二月の政府・与党合意に基づいて検討がスタートしたわけでありますが、その平成八年十二月の政府・与党合意に当たりまして、新規着工区間に充てられる財源というものがどれぐらいあるかということを試算していただいたわけであります。
 実は、今後公共事業関係費が一定の率で将来とも伸びていく、それからまた新幹線建設のために用意してございます特定財源七百二十四億でございますが、そういうもの、あるいは将来供用いたしますと入ってまいります貸付料等、そういうものを試算いたしまして、今後二十年間ぐらいに約二・四兆円の財源規模が確保できるという見通しが立てられたわけであります。
 そのうち、既着工区間につきましての残工事約一・二兆円が必要であるということの中で、残りの一・二兆円、これにつきまして新規着工区間に充てられ得る財源であると。その一・二兆円の財源の範囲内で先ほどの区間が用意されたというふうに理解しております。
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若林正俊#17
○若林正俊君 そこで、本日、私は運輸大臣に対して新たな提案をしたいと思っているのであります。
 今まで暫定的な開業を念頭に置きながら財源を考慮してスーパー方式などの整備をしてきておりますし、なおいまだに環境影響調査をしながら整備計画、実施計画に及んでいない、着工に及んでいないといったような区間が非常にあることを考えますと、私は、それらの計画を立てた前提というのは、公共事業全体の中における運輸公共さらに鉄道公共、そして新幹線がこのぐらいしか投資できないだろうということを前提に枠組みを決めた上で、これだけの計画しかできない、実行できないというふうに決めてきた経緯があると思うんです。
 しかし、御承知のように大変苦しい財政事情にありますけれども、こういう社会資本としての公共投資を費用対効果を考えながら国家戦略として重点的に整備をしていくという考え方に立ちますと、今から十年、二十年、二十年も先に、今のシェアを前提にして定めたこのような計画はやはり思い切った見直しを必要としているのではないかなというふうに私は考えております。
 そこで、そういう前提に立ちましてまずお伺いしたいんですけれども、国全体の公共事業の中に占めます鉄道公共、さらに新幹線の国投資部分、公共事業費に占める比率は一体どうなっているんでしょうか。また、運輸省の中に占めるそういう公共事業の中における鉄道、そして新幹線の比率はどうなっているんでしょうか、お伺いしたいと思います。
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小幡政人#18
○政府委員(小幡政人君) 平成十一年度政府予算案におきまして、鉄道の整備に係ります公共事業関係費として九百九十億円お願いしているわけであります。このうち、新幹線鉄道整備事業として三百十七億円が計上されておりまして、国全体の一般公共事業関係費に占める比率を見ますと、鉄道の整備全体で約一・一%、新幹線鉄道整備事業で〇・三%でございます。
 また、運輸省所管の一般公共事業関係費に占める比率を見ますと、鉄道の整備全体で二〇・六%、新幹線鉄道整備事業で六・六%でございます。
 なお、御案内のように、新幹線鉄道整備につきましては、さきの一般公共事業関係費のほかに、特定財源として運輸施設整備事業団交付金七百二十四億円が計上されているところでございます。
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若林正俊#19
○若林正俊君 各委員、お聞きのとおりであります。全体の公共事業の中でわずか〇・三%という新幹線投資の部分を、国が定め、そして建設の指示をして四分の一世紀たってもなおこれから、既に今着手しているものでも二十年かかるというような計画になっているというのは、今言いましたような公共事業のシェアといいますか、公共事業の位置づけを変えない前提でつくっているわけですね。
 今後二十年も変えないんだという前提でこれだけ大きなプロジェクトを決めているというのはいささか問題ではないかと私は思います。私も、ずっとこの問題にかかわってきた一人として、本当に申しわけないことだなというふうに思うのでございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、実際、地元負担やJRの負担分などを除いた純粋な公共事業費で見ますと、今お話しありました国全体の公共事業費の中ではわずか〇・三%にすぎないわけであります。交通関係だけで見ましても、道路が二兆六千百八十億円、港湾には三千三百二十億円、空港には千三百七十億円の公共事業費が計上されておりますけれども、新幹線につきまして純粋な公共事業費は約三百億円というごく少ない投資になっているわけでございます。
 このような現状を考えますと、新幹線に対します収支採算性とか投資効果というようなことはさらに詳細を詰める必要がありますけれども、結論を申し上げますと、私は全線をフル規格で思い切って整備してしまうということが投資効果を発現するのに最も有効ではないかと考えております。
 私自身、いろんな民間の経済研究機関などの調査やあるいは今までの運輸当局における調査結果などから、これ全体を整備計画どおり、北海道新幹線、北海道は札幌まで、そして九州は鹿児島まで、さらに長崎まで全体整備してもわずか全体で、価格を置きかえてみて八兆円前後だというふうに推定をしているわけでございます。その八兆円をどういうふうに投資することがさらに投資効果として発現されるのかと考えると、できるだけ短期にこれを完成させた方がその投資効果は大きいということでございます。
 フル規格でこれらの投資をするとして、いろいろな研究、検討をその後いたしておりますけれども、線区別に申し上げる時間がありませんから線区別には本日は申し上げませんけれども、東京—札幌間をフル規格で整備する、あるいは博多—西鹿児島間をフル規格で整備する、また東京—金沢あるいは福井までフル規格で整備をする、こういったときの新幹線鉄道の収益をそれぞれ試算していきますと、JR各社のそれによる増収益が予定されます。その収支採算性の見通しから出てくる増収益分におきます使用料、鉄道施設の使用料を鉄道建設公団に支払うわけですが、その使用料分と、さらにJRの収益増分に係る法人税などの国税収益、仮にこの建設費をすべて国債で賄うにしてもこれで十分償還可能である。国債は御承知のように六十年償還ですが、そんなにかからないで、線区によっては二十年あるいは三十年でほぼ償還可能であるという試算もあるわけでございます。
 そういう新幹線のもたらす地域経済への波及的な効果だとか、あるいはまた地方自治体の財政におきましても固定資産税の増収効果だとかといったようなものをそれぞれ詳細に分析し、そしてここでこの基本スキームを思い切って見直して全線フル規格で整備をするというふうに踏み切りますと、既に着工している線区については五年程度、さらに途中切れているところをつないでも、七年もあれば十分供用開始になる。
 環境影響評価などを今行っております、あるいは、もう完了をしております地域、九州、長崎の新幹線とか、あるいは北陸新幹線の南越以西の地域でありますとか、こういうところを入れても、ほぼ十年でこれは完成できるというふうに思うのでございます。でありますから、改めて新幹線整備の持つ経済効果、あるいは景気回復への効果などを見直した上で思い切った新幹線の建設の促進を図るべきであるというふうに考えております。
 新幹線がまだ整備されていない予定地域の都道府県の方々、十八都道府県ですか、知事さんを初め議会の議長さん、あるいは地方公共団体の市町村長さんや地域経済界の代表の人たちは、本当にもう毎年全国で結集をしまして各政党あるいは政府への強い要請活動を続けてきております。この人たちが二十年以上にわたってこういう要請活動をせざるを得ないその心情、心境を思いますと、もうそんなことをしなくても、決めたことはきちっと実行していくということをしてやらないと、政治全体に対する不信感につながっていくんだと私は思うのでございます。
 昨今、景気回復の見通しがつかないということで大変暗い気持ちになっている方が多いわけでありますけれども、この新幹線については、北海道から九州まで、沿線の直接的な利害関係のある住民の皆さんだけでも四千万人にも達しているわけであります。こういう地域の人たち、特に社会資本整備がおくれて高度成長に乗り遅れてしまった地域の皆さん方は、現在の不況の影響をさらに強く受けている地域であります。そういう地域の皆さん方に将来に対する単なる夢ではなくて具体的な希望がそこで示されるということは、経済対策としても大変大きな効果があると私は思うのでございます。
 その意味で、政府に対しまして、今までの経過は承知の上で、財政再建下でありますがゆえに、むしろ投資対効果、そしてさらに広く地域開発効果をもたらし、小渕総理が言います空間倍増計画、国民の活動の領域を大きく広げて元気が出るというプロジェクトとしてこの整備新幹線を重点的に、そして戦略的に、景気対策にも有効なプロジェクトとしてこれを取り上げていく。そのためには現在の基本スキームを見直さなきゃならないわけであります。基本スキームに縛られているわけでありますから、基本スキームの見直しについて積極的に取り組んでいくべきだと思うんです。
 全線フル規格に向けて基本スキームを見直していくんだということについて、運輸大臣の御見解、御決意を伺いたいと思います。
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川崎二郎#20
○国務大臣(川崎二郎君) 若林委員、すべてのことを御存じの上での御質問だと思っております。今日まで積み上げられてきた議論、それを少し視点を変えて新しくやりかえてみろという御提案であると思いますし、また政府・与党間でそのような議論がこれから持たれるというふうに承知をいたしております。
 ただ、私自身思っておりますのは、まず第一に、小渕内閣は経済再生内閣、景気対策最優先でありますので、経済効果という面では、今取りかかっておるものを一日も早く完成して利用者の方々がお使いいただく、それによって効果を出していく。建設による経済効果と利便性による経済効果、これを一日も早く出すべきではなかろうかなという方針のもとで今日まで来させていただいたところでございます。
 それから、もちろん収支というもの、これは二度とかつての国鉄の二の舞をしてはならないわけでありますので、十分収支というものを考えていかなきゃならぬ。しかし一方で、委員が言われますように地域の皆さん方の夢というものに政治としてこたえていく必要はあるだろう、こう思っております。特に、私の住んでおりますところは新幹線もなければ空港もない地域でございますので、夢を持っているということはいいなという思いを余計強くいたしているところでございます。
 いずれにせよ、今御指摘いただいたことも含めて、政府・与党間でさまざまな議論が重ねられるであろうと思っておりますし、一方で当然財政再建というものも一つの大きな議論として出てまいることは事実であります。そして一方、御指摘いただいておるとおり、運輸省の中でこの財源を何とかひねり出せといってもとても出せる話ではない。まさに政府、与党一体となった中での一つの議論をしていかなきゃならぬ、こういうことであろうと思っております。
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若林正俊#21
○若林正俊君 運輸大臣がかねてから新幹線の建設促進に、直接みずからの出身地域の受益がないにもかかわらず大変意欲的な取り組みをしていただいてこられたことに本当に敬意を表しているところでありますし、ただいまもるるお話がございました。これは重ねて要望として申し上げておきたいと思います。
 私の推定、試算によりますと、先ほど申し上げましたように、札幌まで、長崎まで、それこそすべてをフル規格で整備しても八兆円程度の投資でできるわけであります。さらに、既に財源として二兆円程度は想定した上で現在の計画を進めているわけでありますから、新規に検討し確保しなければならない予算は総体として六兆円前後ということになるでありましょう。仮にこれを十年で整備しようと与野党一致の決意を持ちますと、年間で六千億ずつ整備していけば十年ででき上がるわけであります。
 運輸大臣が、既に投資、着手したものを早く効果を発現させるためにそちらに重点を置いてきている、置いてきたと言うのはよくわかります。そういうことで長野新幹線については既に開業いただいているわけで、もう予想を超える大変な効果を上げております。これは総括質疑の中で詳細に御報告をしたところでございます。
 でありますが、今着手をしております各線区について、これを最も有効に効果あるものにするには、やはり短期に集中的にフル規格で整備するということが大事だというふうに思うわけでありまして、今申し上げましたように、新規に必要とされます公共投資財源としては六兆円程度のものでありますから、十年間で整備する、そして既に着工している線区については原則として五年で仕上げてしまう、そういうことをぜひとも実現をして、四分の一世紀にわたって夢と希望ばかりぶち上げてきた我々でありますけれども、ここで責任をとる意味で、約束したことは確実に実行するということを明確にしたいものだ、このように思い、我々も検討を続けます。運輸大臣におかれましても、政府部内にあって新たな視点で見直していくことに積極的に取り組んでいただきたい、このように願うのでございます。
 そこで、新幹線と関連をいたしまして御質問をしたいと思いますのは、いわゆるフリーゲージトレーンの開発の問題でございます。
 もう既に皆さん方御承知のとおり、広軌のフル規格の鉄道で新幹線を走らせるということでありますが、新幹線計画が立たない地域、例えば山陰などがそうですけれども、山陰地域の鉄道を整備する、こういう視点に立ちますと、山陽線から山陰に入って乗りかえなしで広軌の列車を狭軌に乗り入れていく。これは、ヨーロッパなどではそれぞれの国によって車両幅が違うわけでありますが、それを機関車を取りかえながら、客車についてはレールに合わせて整備していくという方式が既に実用化されているわけであります。
 しかし、日本の地形を考え、いろいろな諸条件を考えて、新たな試みとして、機関車のみならず車両も含めて全体を走行しながらゲージを変えていくという技術の開発を進めてこられたわけでございます。既に山陰線の米子—安来間で走行試験を終えて、今船の中でありましょう、ことしからアメリカのコロラドに持ち込みまして試験線で走行実験をするという段階にまでなっていると聞いております。
 こういうフリーゲージトレーンが実用化されたことを想定しながら、運輸省におきましてもどの地域にフリーゲージトレーンが実用化されるかといったようなことの調査に既に着手していると聞いておりますが、フリーゲージトレーンの実用化につきまして、今検討がどこまで進んでいるかお伺いしておきたいと思います。
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小幡政人#22
○政府委員(小幡政人君) お話しのフリーゲージトレーンについての開発状況でございますが、お話しのように平成十年十月に新しい試験用車両が完成いたしまして、今年の一月下旬には山陰線の米子—安来間におきまして時速百キロメートル程度までの在来線での走行試験を実施させていただいております。さらに、来月、四月早々から十二年度の半ばまでの約一年半の間、米国のプエブロの試験線で時速二百五十キロメートル程度までの新幹線と同じ軌間での走行試験を行うこととしております。
 これらの結果を踏まえまして、平成十二年度までに実用化のめどを立てたいということで鋭意努力させていただいているところであります。
 なお、お尋ねの新幹線と在来線の直通運転の可能性についての調査でございますが、この調査費につきましては、実は十一年度予算案に一・二億円の予算を計上させて御審議いただいているところでございまして、お認めいただければ新年度早々からその調査に入りたいというふうに考えております。
 以上でございます。
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若林正俊#23
○若林正俊君 今まで新幹線整備に直接関係のなかった多くの地域の人たちが、具体的に新幹線と直結する形で自分たちの地域の鉄道も利用できるんだという希望を持っております。安全性にかかわることですから慎重な検討が必要であることは言うまでもありませんけれども、着実な実験を繰り返しながら、できるだけ早くこれが実用化されますようにさらに一層の御努力をお願い申し上げたいと思うのでございます。
 ただ、この問題で一言つけ加えさせていただきますと、であるがゆえに、今暫定としてスーパー特急方式でやっている地域はフリーゲージトレーンを実用化すればそれでいいじゃないかという、そういう議論を誘発しがちでございますが、これは投資効果が先ほど申し上げましたように全く異なるわけでありまして、一度この投資をフリーゲージトレーンを活用した形でスーパー特急方式で開業をしてしまいますと、これをフル規格に切りかえるのは追加的投資を含めて容易ならざることであります。先ほど申し上げましたように、十年以内にフル規格でやれるという技術的な背景及び地域の協力が得られるわけでありますから、この問題とは混同しないようにひとつお願いをしておきたいと思います。
 なお、さらに、夢の新幹線と言われておりますリニア新幹線の開発状況及びこの実験はいつまで行う予定でありますか、お伺いしておきたいと思います。
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小幡政人#24
○政府委員(小幡政人君) いわゆるリニアモーターカーの技術開発についてでございますが、山梨実験線におきまして平成九年四月より本格的な走行試験を開始しておりまして、平成九年十二月には実験線におきます目標最高速度時速五百五十キロメートルを達成しております。十年度からは二編成の車両を使った高速すれ違い試験等を実施するなど、一応着実に成果を上げさせていただいているところでございます。
 現在まだ残された課題も多いわけでございまして楽観できませんが、十一年度までに長期耐久性、経済性の一部を除きまして実用化に向けた技術上のめどを立てることが重要と考え努力させていただいているところでございます。
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若林正俊#25
○若林正俊君 以上で鉄道整備に関します質疑を終えます。
 最後に、観光にかかわることでございますけれども、昭和五十八年五月に閣議決定され、またその後も会計検査院あるいは臨時行政調査会などで指摘があり報告があるわけでありますが、いわゆる公的機関によります宿泊施設の設置運営に関する問題でございます。
 戦後、大変困窮をした時代に、公的機関が全国各地に、保養のため、休養のため、あるいは現実に必要のために各種の宿泊施設を整備してまいりました。それは時代の要請としては大きな効果を上げてきたことは評価されるわけでありますけれども、今なおこの公的宿泊施設が主要な観光地などで運営されております。そのこと自身を非難すべきではありませんけれども、民間のホテル、旅館などの宿泊業をやっている皆さん方は激しい競争の中で頑張っているわけですが、この宿泊施設が公的助成、補助金でありますとか内部助成でありますとか税制上の措置でありますとか金融上の措置でありますとか、公的助成を受けながら民間と競合をするような管理運営をしているということは、昨今見直さなければならないんじゃないかということでございます。
 そのような指摘はしばしばありまして、行政管理庁に関しましては総務庁でありますし、郵政関係でありましたら会計検査院の指摘を受けて郵政省などが検討、是正をお約束してきておりますが、民間の立場の人たちから言わせますと、その効果は余り上がっていないというふうな不満が多いわけであります。
 運輸大臣は、直接これらの施設の管理運営にかかわるわけではありませんけれども、観光業の健全な発達と振興という責任をお持ちでございます。各省庁にまたがって行われております、いろんな複雑な利害関係があるわけですけれども、ひとつ総務庁の方とも協力をし合って、行政改革とも関連しておるわけですから総務庁とも相談をして、政府部内でひとつ公的宿泊施設等の設置あるいは管理運営について是正をしっかりと行うということに御努力いただきたいと思うのでございます。運輸閣僚としてひとつ関係省庁との間を取り持っていただきたい、このように御要望を申し上げますが、御意見ございましたら御答弁をお願いいたします。
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川崎二郎#26
○国務大臣(川崎二郎君) 基本的には、民業圧迫にならないように新規のものは自粛すべきであろうと、かつて閣議決定も行われているところでございます。
 ただ、一方で、古いものを新しくしていくという中で、全く新しいものはどんどんでき上がっていると思っておりませんけれども、古いものを建てかえるときに、今までより何か二倍とか三倍ということになってしまって、そこで少し議論が出てきておるように思っております。
 それからもう一つは、必ずしも中央省庁の関連だけではなく、地方自治体が中央から補助金をもらって、農水省なんかも多いと思いますけれども、そういう宿泊施設型をつくっていく、これはまさに地方との兼ね合いの問題にもなってくるだろうと、そういった意味で党の中にもさまざまな議論がございますけれども、委員が御指摘いただいたことも踏まえながらよく話し合いを続けてまいりたい、こう思っております。
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若林正俊#27
○若林正俊君 これで終わりますけれども、最後に取り上げました公的宿泊施設の問題については、やはり事実上イコールフッティングであるような諸条件を整備していくということが大事だと思いますので、その点に十分配慮をしながら、政府間の調整といいますか検討を進めていただきたいという御要望を申し上げまして、終わりたいと思います。
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小林元#28
○委員長(小林元君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。
   午前十一時二分休憩
     ─────・─────
   午後一時十分開会
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小林元#29
○委員長(小林元君) ただいまから交通・情報通信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成十一年度総予算中、運輸省所管及び郵政省所管を議題とし、運輸省関係予算について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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