運輸委員会

2000-03-29 衆議院 全199発言

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会議録情報#0
平成十二年三月二十九日(水曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
   委員長 仲村 正治君
   理事 石破  茂君 理事 実川 幸夫君
   理事 菅  義偉君 理事 森田 健作君
   理事 高木 義明君 理事 玉置 一弥君
   理事 赤羽 一嘉君 理事 江崎 鐵磨君
      衛藤 晟一君    小里 貞利君
      大石 秀政君    木村 隆秀君
      久野統一郎君    栗原 裕康君
      坂本 剛二君    中馬 弘毅君
      中野 正志君    望月 義夫君
     吉田六左エ門君    渡辺 具能君
      石毛えい子君    奥田  建君
      今田 保典君    永井 英慈君
      前原 誠司君    遠藤 乙彦君
      一川 保夫君    岩浅 嘉仁君
      寺前  巖君    平賀 高成君
    …………………………………
   議員           金田 誠一君
   議員           玉置 一弥君
   議員           前原 誠司君
   運輸大臣         二階 俊博君
   厚生政務次官       大野由利子君
   運輸政務次官       中馬 弘毅君
   自治政務次官       平林 鴻三君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    坂東 自朗君
   政府参考人
   (運輸省運輸政策局長)  羽生 次郎君
   政府参考人
   (運輸省鉄道局長)    安富 正文君
   政府参考人
   (運輸省自動車交通局長) 縄野 克彦君
   政府参考人
   (建設省都市局長)    山本 正堯君
   政府参考人
   (建設省道路局長)    大石 久和君
   政府参考人
   (自治大臣官房長)    香山 充弘君
   運輸委員会専門員     長尾 正和君
    —————————————
委員の異動
三月二十九日
 辞任         補欠選任
  吉田六左エ門君    大石 秀政君
  佐藤 敬夫君     石毛えい子君
  岩浅 嘉仁君     一川 保夫君
同日
 辞任         補欠選任
  大石 秀政君     吉田六左エ門君
  石毛えい子君     佐藤 敬夫君
  一川 保夫君     岩浅 嘉仁君
    —————————————
三月二十三日
 道路運送法改正に当たり安全・信頼のタクシー実現に関する請願(村山富市君紹介)(第七一六号)
 同(中西績介君紹介)(第八二五号)
 同(濱田健一君紹介)(第八二六号)
 同(村山富市君紹介)(第八二七号)
同月二十九日
 道路運送法改正に当たり安全・信頼のタクシー実現に関する請願(辻元清美君紹介)(第八四八号)
 同(村山富市君紹介)(第八四九号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第八九六号)
 同(村山富市君紹介)(第八九七号)
 同(土井たか子君紹介)(第九一五号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第九一六号)
 同(保坂展人君紹介)(第九一七号)
 同(村山富市君紹介)(第九一八号)
 同(村山富市君紹介)(第九三八号)
 同(村山富市君紹介)(第九六四号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案(内閣提出第三四号)
 高齢者、障害者等の移動の自由を確保するための法律案(玉置一弥君外二名提出、衆法第三号)


    午前九時三十分開議
     ————◇—————
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仲村正治#1
○仲村委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案及び玉置一弥君外二名提出、高齢者、障害者等の移動の自由を確保するための法律案の両案を一括して議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 両案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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仲村正治#2
○仲村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として運輸省運輸政策局長羽生次郎君、鉄道局長安富正文君、自動車交通局長縄野克彦君、警察庁交通局長坂東自朗君、建設省都市局長山本正堯君、道路局長大石久和君及び自治大臣官房長香山充弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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仲村正治#3
○仲村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    —————————————
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仲村正治#4
○仲村委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石破茂君。
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石破茂#5
○石破委員 今回、政府案そしてまた民主党案、二つの案が出ております。どちらも非常によく考えられた案でございますし、目指すところは基本的には一緒なのかなというふうには思っておりますが、幾つか相違もございますし、その相違を明らかにしながら、よりよいものを目指す。私は、基本的に政府案の方が現実的であるというふうに理解をいたしておりますが、幾つかの点をお尋ねいたしたいと存じます。
 今まで、日本のバリアフリー化というのは余り進んでまいりませんでした。それにはいろいろな理由があったろうと思います。一つは、法律によって、国でありますとか自治体でありますとか事業者に対しまして、モビリティー対策というものがなかなか義務づけられなかった。九三年の障害者基本法の制定までははっきりと義務づけられていなかったし、よって補助制度というものが十分でなかったということが挙げられる。しかしながら、我が国においては、欧州諸国と決定的に異なる点がある、それは何かといえば、鉄道輸送というものの割合が非常に多かったということがあるだろうというふうに思っております。
 私が知る限りにおきましては、全体の旅客輸送におきます鉄道のシェアというのは、欧州では大体六%から八%、アメリカでは一%にしかすぎない。ところが、日本では三五%が鉄道であり、なかんずく大都市圏においては五〇%が鉄道によっておるということがございました。
 欧州なんかへ行きますとわかりますが、高架の駅というのは極めて少ないのですね。大体が地上に駅が置かれておる、これは歴史の違いもあっただろうと思います。日本の場合には、かなりの部分が高架駅であり、高架のホームであるということがございます。そういう違いもあったであろうというふうに私は思います。
 いずれにいたしましても、これから高齢社会を迎える、そしてまた、ノーマライゼーションというものを進めていかねばならない、そのためにこのバリアフリーというものは進めていかねばならないというふうに私も思っておるところでございます。
 大臣に承りますが、今私が申し上げたようなことかと思っておりますけれども、今まで進まなかった理由。そして、これから概念をがらっと変えるということだと思っておるのですね。今まで、民間の事業者に対してこのように補助をするということは長い間認められてこなかった。しかし、これを根本的に変換するということであろうと思いますが、今回この法案を出されるに至った基本的な考え方について承りたいと存じます。
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二階俊博#6
○二階国務大臣 このたびの政府提案のバリアフリー法に関しまして、今、石破委員から、諸外国の例等を引きながら、基本的には政府案に御理解をお示しいただきまして、まず感謝を申し上げます。
 バリアフリー化の問題は国民すべての課題であるというふうに、私はまず認識をいたしております。高齢化社会がやがて押し寄せてくるわけでありまして、もう既にそういう兆しが大きく見えておるわけであります。同時に、身体の御不自由な方々が、常に危険やあるいは心配を抱きながら公共交通機関を御利用なされておる今日の状況に、何としてもお互いの気持ちを寄せ合ってこうした方々に安心して安全に公共交通機関を御利用いただけるような社会をつくっていくということが、まず大事だというふうに考えております。
 したがいまして、今回は、法律におきまして、鉄道事業者、同時にそれぞれの市町村、さらに政府が一体となって補助対象経費の三分の一以内の額をお互いに補助し合うという制度でありますが、これらのことによって、地方公共団体、つまりこれから始まります地方分権の時代にふさわしく地方が主体となって計画を立案する、そして鉄道事業者等に呼びかける。鉄道事業者は、そうした地域社会の要請を受けてこれらの問題に前向きに取り組んでいただく。そして法律は、何もかも強制を強いるものではありませんが、このことによって理想の方向を向いて、三者が一体になって進んでいく。つまり、国、市町村、事業者が一体となって進んでいく。その背景に多くの国民の皆さんがこのバリアフリーの推進にお力を下さる、御協力をいただく、同時に、しっかり御声援をいただく、そうした雰囲気の中で一歩一歩進めてまいりたい。
 しかし、これから十年以内に鉄道ではほぼ九〇%あるいは九四%ぐらいまでを努力目標にいたしております。また、ノンステップバス等の導入が求められておるわけでありますが、これらはそれぞれの事業者の経営規模あるいはまた経営の状態にも影響を及ぼすものでありますから、これこそいきなり強制というわけにはまいりませんが、新しいバスを購入する際に、新しい航空機等の機材を購入する場合に、バリアフリーの問題について十分配慮を願いたいという気持ちをにじませておる、そういう法律だというふうに考えております。
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石破茂#7
○石破委員 これは、政府参考人にお答えいただければ結構なのですが、この施策が必要な、交通困難者という言葉をあえて使いますが、交通困難者というのは大体どれぐらいいらっしゃるというふうに把握をしていらっしゃいますか。つまり、それをなぜ私が問うかというと、これから先、財源をどうするか、だれが費用を分担していくのか、合意の形成をどのようにやっていくか、今、大臣もおっしゃいましたが、経営というものに対してどう配慮していくかということについて、どれぐらいの交通困難者がいらっしゃるかということを把握しておくことは必要なことであろうと思っておりますので、お尋ねいたします。
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羽生次郎#8
○羽生政府参考人 お答えいたします。
 今先生が御指摘になりました移動制約者またその可能性のある方でございますが、高齢者が二〇〇〇年現在で約二千百万でございます。これに加えまして、身体障害者の方、約三百万、それから妊婦、けが人等の方、約百七十万でございますから、約二千六百万程度、日本の人口が一億二千五百万でございますから、約二五%強といったところかと考えております。
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石破茂#9
○石破委員 これは、今まで幾つかの自治体でも調査をいたしておりますが、大体二五%という数字が出てこようかというふうに思っております。これは客観的な把握が困難でございますから、主観的に、自分は交通困難であると思いますというふうにおっしゃった方、それが、大体どこの自治体で見ましても四分の一、二五%ということかなというふうに私は理解をいたしておるわけでございます。
 民主党の提出者に伺いますが、交通権という概念をどのように把握していらっしゃいますか。
 そしてまた、玉置委員、提出者の提案理由の説明の中で、ナショナルミニマムという言葉をお使いになりました。このナショナルミニマムという言葉は、かなり注意して使わなければ危ない言葉だというふうに思っております。民主党提出者が交通権という概念について、私の考えを申し上げれば、交通権というのは何に由来をするかといえば、それは憲法に定められたところの生存権でありますとか幸福の追求権、私は移動の自由というのは、憲法の二十二条はちょっと違うことを定めておるんではないかというふうに思っておりますが、交通権そしてまたナショナルミニマム、どのように把握をされ今回の提出の背景になっておるか、お尋ねをいたします。
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玉置一弥#10
○玉置議員 お答え申し上げます。
 ただいまのお話の交通権という概念でございますが、フランスでは、一九八二年国内交通基本法というものの中に交通権というものが権利として認められているということでございますが、我が国では法律で特に明記されたものがない、こういうところから、私たち民主党という立場で、移動制約者を含めだれでも移動する権利、つまり交通権があるということを基本に物事を考えたということでございます。またさらに、交通手段を選択する権利、交通に関する情報を得る権利も含め、近い将来これらの交通権の概念を法案化する方向で検討を進めてまいりたいと考えております。
 今回のバリアフリー法案につきましては、移動制約者のための特別な法的位置づけですから、交通権についての直接の言及はしておりませんけれども、移動の自由を確保という法律のタイトルにありますように、我が党の法案は権利保障としての性格を強く持ったものであり、その精神が出発地から目的地までバリアフリーという基本理念に結びついております。これらを交通権として実現するためには、アメリカのADA法にもありますように、既存の交通機関を使えない人々のための特別な移送サービス、いわゆるSTSを整備することが欠かせません。このことを民主党案には一応明記しております。
 なお、ナショナルミニマムとしても、社会参加という意味でぜひ必要最低限の条件整備をやっていくということがこの基本的理念の中に含まれているということでございます。
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石破茂#11
○石破委員 恐らく、その交通権というものをお考えだろうと思っているのですね。ただ交通権というのは、今答弁の中にございましたように、我が国においてはまだ目標としての権利だろうというふうに思っております。発展途上の権利であって、はっきりそれを権利として位置づけるということはいまだ困難ではなかろうか、それを目標として一歩一歩クリアしていくということが、段階的にやっていくということが、今の時点においては最も現実的であろうと私は思うのです。
 そこでお尋ねをいたしたいのは、補助率が四分の三ということになっております。今まで四分の三という補助率を私は余り見たことがございません。補助率を定める根拠というのは何だとお考えですか。そして、どのような根拠で四分の三となさいましたか。
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玉置一弥#12
○玉置議員 おっしゃるように、四分の三の補助率のあるものはほとんどないという状況でございまして、二分の一というものが比較的多い。あるいは三分の一、バリアフリー法案の基礎になります、従来の交通施設に対する整備とかそういう問題では三分の一というのが多いわけであります。
 私どもの方は、実はヨーロッパやアメリカに比べて非常におくれたバリアフリーのシステムということがございまして、これを十年間で進めていくためにはかなりインセンティブを与えないといけないということがございます。そういう意味で、当初は二分の一ということで考えてきたわけでありますが、事業者の負担とかあるいは今の自治体の財源状態というものを見ておりますと、国の二分の一補助ではなかなか事業者の方、あるいは自治体の方から手を挙げて進めていただくことはできないだろう、こういうことである程度追い込むための比率ということでございます。
 場合によっては、国が四分の三、そして自治体が八分の一、そして事業者が八分の一という可能性もあるわけでございまして、そういう意味で、やはり国が責任を持って進める、先ほどの大臣の答弁にございましたけれども、具体的にやるのは地方自治体であり事業者でありますけれども、やはりそれを一つの国の指針として進めていくという意味で四分の三という補助率を設定したということでございます。
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石破茂#13
○石破委員 ちょっと見、四分の三の方がよさそうに見えるのですが、大臣のおっしゃいましたように三分の一、三分の一、三分の一というのは、それぞれ責任を持ちなさいということの明確なあらわれだと私は思っているのですよ。つまり、お金は出しませんが責任は持ちますとか、責任は持ちますがお金は出しませんとか、そういうことは私は概念として成り立たないと思っているのです。責任を持つからにはお金も出す。確かに提出者おっしゃいますように、財源の乏しい自治体というのもある。しかし、それに対しては交付税措置というもので見るべきものであって、基本的に三分の一、三分の一、三分の一という考え方の方が、私はあり得べしだと思っております。
 そしてまた、地域の実態というのを最もよく知るのは市町村という自治体であって、ですから先ほどナショナルミニマムということをお尋ねしたのですが、国の責任において四分の三というよりは、国も市町村もそしてまた事業体も三分の一ずつ持つべきだという方が私は事業が進むのではないかというふうに一つ思います。
 そしてまた、四分の三が国である、そして四分の一が事業者であるということになりますと、これは四分の一といっても相当のお金なんですね。提出者は、例えばエスカレーターを設置する場合に、既存の駅と新規の駅、どれぐらいのお金がかかるとお考えですか。
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玉置一弥#14
○玉置議員 新設の場合には、機械設備本体の部分だけということでございまして、三千万、高くて五千万ということですね。ところが、既設の駅になりますと、改造費が入ってまいりまして、推定でございますが、聞き及ぶところによりますと約一億ということでございます。要するに二倍、場合によってはできない場合もある、迂回路とかそういうのをつくることを考えると、なかなか設計上できないというのもあるそうでございますが、少なくとも改造、改修という意味で、二倍近い、約一億に近い数字が出てくるということを言われております。
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石破茂#15
○石破委員 あるいは私の認識が違うのかもしれませんが、既設の駅の場合にはもっとお金がかかるはずでございます。私の幾つか知っております例でございますが、これは上りもつけねばならない、下りもつけねばならない、そして段差が相当ございますが、一回中央のロビーに出て、それからまた上がるということになりますと、都合四基ぐらい最低でも整えねばならぬということになります。そうしますと、一億ぐらいのお金ではきかない、かなり大きな駅になると、改造ということになれば五億、六億というお金がかかるわけですね。
 そうしますと、四分の一は事業者が持ちなさいということを言った場合に、かえって事業者としては、そんなものは採算に合わない。そしてまた、エスカレーターなんぞというものは相当ランニングコストがかかるというふうに了知をいたしておるところでございます。
 結果として、四分の三は国が持ちますが、四分の一は事業者が持ちなさいと言った場合に、かえって実現がおくれるのではないかという懸念を私は持ちます。そのことについてのお考えをもう一度承りたいと存じます。
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玉置一弥#16
○玉置議員 金額は、先ほどおっしゃいましたように、ホームにつく側とそれから道路につく側と、施設的には両方あるわけですね。それで上りと下りがあるということで、数えていくとかなりたくさんになりますが、基本的に一つのホームを例に見るとそういう形で金額的に算出されるということです。駅によっても大分違います。
 それから、四分の三あって、四分の一を事業者が負担した場合と三分の一ずつの場合と進度が違うということでありますが、実際に、今もう既に一部やられているところがあるわけですね。そういうところの事業者の方々のお話を聞きますと、定期的にある一定金額がつくというふうないわゆる予算措置が講じられておれば、事業者としては事業計画に組み込みやすいということであります。我々はインセンティブをつけようということをしておりますけれども、やはり定期的に、例えばことしは百何十億ですけれども、その金額が来年はゼロだとか、あるいは再来年はまた二百億だとかいうことででこぼこがあるよりも、一定の、例えば十年間毎年これだけつけますよというふうに明示をされたときの方が施設整備という面で見たら計画が組みやすいということで、長期的に見たらその方が進展をするでしょうというのが各事業者の意見でございます。
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石破茂#17
○石破委員 私は、公平に見た場合に、政府案の方が進むという気がしているのです。それは認識が違うと思いますが、そのことだけ申し上げておきたいと思います。
 それから、先ほどお答えが十分いただけなかったように思うのですが、主体となってやるのは国なのか地方なのかということなんですね。
 私は、これは地方が主体性を持って、地域の実情を把握しながら、そしてそれぞれの意見を聞きながら、地方が主体となりお金も出しながらやっていく、そして国も同じ責任を負うんだというような形で、あくまで主体として進めていくのは地方なんだという思想、これがあるべきだと思っているのです。それが地方分権にもかなうことであり、それぞれの自治体がきちんとした行政をやったところに支持が集まるという地方分権の基本的な考え方に沿うものだというふうに思いますが、そのあたりの御見解はいかがですか。
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玉置一弥#18
○玉置議員 交通バリアフリーの現状が諸外国よりおくれているということは、政府もそうですが、国民も周知の事実ということでございまして、このバリアフリーのおくれを取り戻すためにやろうという決断はやはり国だと思うのですね。国がそういう指針を決める。また、地方はそれを受けて、自分たちの地域をどうしていくかという実際の具体的な中身は地方が主体になって考えていくということでございまして、当然一つの方針の後押しは国がやる、そして地方は自分たちの町をどういうふうにしていくかということをそれぞれ独自に決めていくということでございます。
 財政的な後押しと国の指針ということに沿って地方が独自でそれぞれの構想を考えるということで、一部はやはり地方自治、地方分権でございますけれども、今の財政状態からいきますと、国が決めて財政がついていかない場合には今までどんなことも全然進展していないということの事実があるわけでございまして、そういう意味では、地方分権といいながら、やはり財源措置が整わない限り事業計画は進まない、こういうことでございます。
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石破茂#19
○石破委員 政府にお尋ねをいたしますが、今、地方が財源が乏しい、そうであれば進まないのではないか、こういう御指摘が民主党からございました。私は、地方は確かに財政力の弱いところもありましょう、しかしそこに対しては交付税措置等々できちんと見ていくべきものであるというふうに考えますが、政府の考えを承りたいと存じます。
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安富正文#20
○安富政府参考人 先生がおっしゃるように、国三分の一、地方自治体三分の一、事業者三分の一ということで補助制度をつくっておりますが、今回法案の中でも言っておりますように、このバリアフリーについては、基本構想を自治体が中心となって定めるということで、やはり地方分権ということを前面に出してやっております。
 そういう意味で、自治体がこのバリアフリー化に向けていろいろな財政的な措置を講じた場合に、やはりそれに対する地方交付税措置といったような形で国も応援するということで、今回、法案の中においても自治省が参加するというような形でこれを担保しているところでございます。
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石破茂#21
○石破委員 再度、民主党さんにお尋ねをいたします。
 民主党の計画をお進めになる場合に、これは広くあまねくすべての人に、こういうことだろうと思っているのですね。政府の方は乗降客、段差等々で規定を設けまして、それで大体九四%カバーするということになっております。
 こういうことを論ずる場合に、費用対効果というようなことを申し上げるつもりはございません。しかしながら、限られた財源の中でどうやって短い期間に多くの人の利便に供していただくかということも、やはり政治としては考えていかねばならないことだというふうに思っております。
 政府の方からは、幾らかかる、その内訳は大体どれぐらいだという試算をちょうだいいたしておるわけでございますが、民主党さんとして、民主党さんがお考えのようなことを具現化しようと思うとどれぐらいのお金がかかって、どれぐらいの期間に何をおやりになるのか、それをお教えいただきたいと思います。
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玉置一弥#22
○玉置議員 私どもも、すべての駅が同時にできるとはとても考えていませんで、やはり当然優先度をつけて物事を考えていかなきゃいけない。それから、年間の予算も、今まで五億、十億ぐらいしかとれなかったものが、一挙にことしは百十何億という数字がついていますけれども、今の財政状態からいきましてかなり難しい。
 それで、やはりやらなければいけないということを前提に算出しようということでやってまいりまして、政府案は乗降客五千人以上の駅についてということで、二千三百該当するということでありますが、私どもの方は、少なくとも全国で一万数百という駅があるわけでございますが、できるだけ多くをやりたいということで、少なくとも五千ぐらいの駅を一つのめどにしてやろうということであります。
 それから、対象の人員は、先ほど九四%という話がございましたけれども、それは乗降客全体の話でございまして、高齢者とか障害者が果たして、いわゆる移動制約者が九四%把握されておるかということになると、そうではないだろう。逆に言えば、田舎へ行くほど移動制約者が多いだろうし、またバリアフリーという面から見ると、田舎へ行くほど必要性が高いということでございまして、できるだけ十年間できることをまずやろう、それから、残ったときどうするかということで、概算五千の駅とその他のバス、それからSTSということで、年間六百五十億ぐらいを確保しないと諸外国に追いつくということはできないということであります。
 これは、四分の三ということで、六百五十億円。そういう試算を一応はじきました。
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石破茂#23
○石破委員 これはおいおいまた多くの質問者が明らかにしていかれることだと思いますが、そこの辺をきちんとして納税者の前に示しませんと、いつ何がどのように行われるのかということがわからないと思っているのです。
 例えば、タクシーも全部バリアフリー化だというお話をなさっておられますね。日本国じゅうにタクシーがどれぐらいあるのであろうか。例えば、今タクシーで多いクラウンコンフォートとか日産クルーとかいうのがありますよ。あれが大体百五十万とか百六十万とかいうお金ですが、これを全部バリアフリー化にしようと思うとワンボックスタイプの車にならざるを得ないのですね。これはかなり高い。四百五十万ぐらいするわけですよ。そうすると、差額が三百万だ。それで、日本全国のタクシーが大体二十五万台か二十六万台あるのですか、それを全部掛けますと、これだけでとんでもないお金になっていくだろうというふうに思っておるのです。
 広くあまねくすべての人にということはもちろんいいことだし、それがナショナルミニマムには違いない。しかし、そういうようなふろしきを広げたところで、実現ができなければ、かえって本当に障害者の方々に喜んでいただけることにはならぬであろうというふうに私は思うのです。
 地方の人が、地方の自治体が本当に自分のところはどうしようかということを身近な人と話し合って、それでこのようにやろうねというふうに手を挙げる、そちらの方が地域の人に理解が得られ、そして実現も早いだろうというふうに私は思っているのです。
 タクシーのバリアフリー化、それにかかる費用、それをだれがどのように負担をしていくのか。交通事業者に過大な負担がかかることにならないか。全部バリアフリー化しようと思えば幾らかかり、その積算根拠は何ですか。
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玉置一弥#24
○玉置議員 自動車のことは専門でございますので、大体概算は自分でもはじきますけれども、一応出た数字だけ申し上げますが、一応タクシーは二十六万台ございますね、正確に言うと二十五万七千台、そういう数字の中の五〇%を一応目標にしてやっていこう。
 これは、いわゆるリフトつきとかいろいろな福祉タクシーがありますけれども、そういう形態と、それからロンドン型といいまして、一般乗降客も対象にして、もうそのまま、先ほどお話ありましたクルーのようにタクシー専用車としてするという場合と両方あります。そういうものを含めた中で、五〇%は高齢者や身障者の方々が御利用しやすいような車にするということで試算をいたしました。
 その追加費用的な部分でございますが、一台当たり約三十五万ということで、その四分の三を補助ということで計算いたしますと、百十二億という数字が出てまいります。(「一台につき幾らか」と呼ぶ者あり)一台三十五万。ヤジいやいや、差額です。これは、量産効果とかいろいろなことを考えた中ということでございます。
 ちなみに、ノンステップバスとかいろいろございますが、このバスも、普通のバスで今現在一台当たりが千五百万でございまして、価格的には、ノンステップにすると八百万上乗せになるということでありますが、これを量産してまいりますと、差額は四百万前後というふうに変わってくる。
 同様に、タクシーの方も、今これだけで見ると、それこそ五百万近い、ほぼ倍額の値段になるわけでありますけれども、例えばロンドン型タクシーのような形にしますと、値段的には今とそう変わらないような形になるということでございます。リフトつきの場合はまた別価格ということになります。ですから、福祉タクシーのあり方を論じていく中で標準化されていけば、かなり価格的には下がってくるということでございます。
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石破茂#25
○石破委員 時間が来ましたので終わりますが、私が計算しますと、差額はそれぐらいのものでは済まぬだろうと思っているのですよ。三十五万とか四十万とかいう差額ではないであろう。
 そしてまた、タクシーというのは公共交通機関ではあるけれども大量輸送機関ではないわけであって、それは必要とされる方が呼ぶこともできる。そしてまた、専用車をどれぐらいの割合で設ければいいか、そして専用の乗り場をどのようにつくっていけばいいか、そういうようなきめ細かいことというのは、やはり自治体において考えていくべきものであろうというふうに思っています。
 私は、冒頭申し上げましたように、だれがどのような負担でということをきちんと把握して、本当に実現可能なものを追い求めていくのが政治の役割だろうというふうに思っているわけです。これから高齢社会が進んでいく、そういう方々に進んで社会に参加をしていただくこと、そして、障害をお持ちの方がノーマライゼーションの思想のもとに一人でも早く、一人でも多く参加をしていただくために努力をしていくことが肝要なことだ。そのためには、地方を主役にした政府案の方が私としては理解がしやすいのかなという感想を持ったような次第でございます。
 以上で終わります。ありがとうございました。
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仲村正治#26
○仲村委員長 次に、望月義夫君。
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望月義夫#27
○望月委員 同じく自民党の望月義夫でございます。
 障害を持つ方々だれもが使える交通機関を求める全国大行動を各地で展開したのは、一九九〇年だったと思います。それから十年、国や地方公共団体、交通事業者等の取り組みも進み、施設整備の状況は年々改善されております。また、その間、障壁なし、すなわちバリアフリーという言葉は国民だれもが日常会話で使用するようになってまいりました。
 このような中で、政府において、運輸省は言うに及ばず、建設省、自治省、警察庁も加わり、対象を広げた形での交通バリアフリー法案が提出されたことは非常に意義があると考えております。
 そこで、まず運輸省にお尋ねしますが、これまでバリアフリーに関してどのような取り組みを行ってきたのか、財政上の措置も含めてお伺いしたいと思います。
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羽生次郎#28
○羽生政府参考人 お答えいたします。
 運輸省でのバリアフリー化への取り組みでございますが、実は二十年くらいの歴史がございます。かいつまんで御報告いたしますと、二十年前当時は、財政的な援助というよりも、公共交通事業者に対して一定のガイドラインを示す、あるいは利用される障害者等の方へのマップをつくるというのが主でございました。
 それから、それだけではなかなか進まないということから、平成五年のころでございましたでしょうか、新社会資本というのが非常に言われたことがございまして、その一環といたしまして、エレベーター、エスカレーター等バリアフリー施設を新社会資本として位置づけるということで、これが予算がとれまして、無利子貸付金というのが開銀に準備されたことがございます。しかしながら、無利子貸付金を準備いたしましても、エレベーターやエスカレーター等のバリアフリー施設は収益にはなりませんので、なかなか進みませんでした。
 そして、平成六年度にして、初めてエレベーターやエスカレーター等の設置の補助金が計上されました。ただ、この場合、補助率は国が一〇%、地方公共団体あるいは民間の協力者が一〇%ということで、かなり低率なものでございました。これにより若干の進歩はございましたが、大きなバリアフリー化の進歩というのはなかったわけでございます。
 そして、平成十年度末の第三次補正によりましてこの補助率というのが革命的に上がったわけでございまして、国が三三%、地方が三三%、合わせて三分の二の補助を国と地方で行う。この制度ができたことによりまして、相当な事業者の意欲を刺激して大きな進展があったわけでございます。
 それに加えまして、また、税制等の措置でも特別償却の措置をとる。それから、先ほどから申し上げました国、地方公共団体が三分の一ずつ負担して、残りの三分の一につきましても開銀の政策金融をつけて低利融資を行っているわけでございます。そして、この制度ができたことによりまして、平成十年度以降は相当事業者の意欲が高まりまして、一年度当たり百を超す駅で整備が進んだと考えております。
 それから、予算についてでございますが、このとき伸びはかなり著しゅうございまして、平成八年度当時は予算は約十億を欠けておりました。ところが、平成十一年度は二十八億、そして十二年度には百億を突破しているという状態になっております。
 運輸省といたしましては、今の新たにつくられた補助制度、あるいは税制、金融制度を利用いたしましてバリアフリー化というのを進めてまいりたい、このように考えております。
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望月義夫#29
○望月委員 本法案の提出以前より施設の改善に向けた努力というのは今まであったと思います。そういうことはよくわかってまいりましたけれども、それに関連して、屋上屋を重ねることになりますけれども、現在鉄道駅でどのくらいバリアフリー化されているのか、その内容についてお伺いしたいと思います。
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