国土交通委員会

2001-03-30 衆議院 全177発言

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会議録情報#0
平成十三年三月三十日(金曜日)
    午前九時三十七分開議
 出席委員
   委員長 赤松 正雄君
   理事 赤城 徳彦君 理事 大村 秀章君
   理事 実川 幸夫君 理事 橘 康太郎君
   理事 玉置 一弥君 理事 樽床 伸二君
   理事 河上 覃雄君 理事 山田 正彦君
      今村 雅弘君    岩永 峯一君
      木村 太郎君    木村 隆秀君
      倉田 雅年君    佐藤 静雄君
      坂本 剛二君    菅  義偉君
      田中 和徳君    中馬 弘毅君
      中本 太衛君    西野あきら君
      福井  照君    古屋 圭司君
      堀内 光雄君    松島みどり君
      松野 博一君    松本 和那君
     吉田六左エ門君    阿久津幸彦君
      大谷 信盛君    川内 博史君
      今田 保典君    永井 英慈君
      永田 寿康君    伴野  豊君
      細川 律夫君    前田 雄吉君
      前原 誠司君    吉田 公一君
      井上 義久君    山岡 賢次君
      大幡 基夫君    瀬古由起子君
      山口 富男君    日森 文尋君
      保坂 展人君    二階 俊博君
      森田 健作君
    …………………………………
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      泉  信也君
   国土交通大臣政務官    今村 雅弘君
   国土交通大臣政務官   吉田六左エ門君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    五十嵐忠行君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    坂東 自朗君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  安富 正文君
   政府参考人
   (国土交通省自動車交通局
   長)           高橋 朋敬君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  谷野龍一郎君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  深谷 憲一君
   政府参考人
   (国土交通省航空事故調査
   委員会事務局長)     中島 憲司君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    縄野 克彦君
   政府参考人
   (高等海難審判庁長官)  小西 二夫君
   政府参考人
   (海難審判理事所長)   松井  武君
   参考人
   (航空事故調査委員会委員
   長)           佐藤 淳造君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    —————————————
委員の異動
三月三十日
 辞任         補欠選任
  林  幹雄君     岩永 峯一君
  福井  照君     松島みどり君
  佐藤 敬夫君     永田 寿康君
  伴野  豊君     前田 雄吉君
  大幡 基夫君     山口 富男君
同日
 辞任         補欠選任
  岩永 峯一君     林  幹雄君
  松島みどり君     福井  照君
  永田 寿康君     佐藤 敬夫君
  前田 雄吉君     伴野  豊君
  山口 富男君     大幡 基夫君
    —————————————
三月三十日
 川辺川ダムの年度内本体着工の実現に関する請願(西川京子君紹介)(第八五四号)
 建設労働者の賃金と労働条件の改善に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第九〇七号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 航空事故調査委員会設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一一号)

     ————◇—————
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赤松正雄#1
○赤松委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、航空事故調査委員会設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省鉄道局長安富正文君、自動車交通局長高橋朋敬君、海事局長谷野龍一郎君、航空局長深谷憲一君、航空事故調査委員会事務局長中島憲司君、海上保安庁長官縄野克彦君、高等海難審判庁長官小西二夫君、海難審判理事所長松井武君、警察庁刑事局長五十嵐忠行君及び警察庁交通局長坂東自朗君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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赤松正雄#2
○赤松委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として航空事故調査委員会委員長佐藤淳造君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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赤松正雄#3
○赤松委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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赤松正雄#4
○赤松委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山田正彦君。
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山田正彦#5
○山田(正)委員 自由党の山田正彦です。これから質問させていただきたいと思います。
 最初に、先般ありました日航機ニアミス事件のことで、事故調の委員長にお願いいたします。
 事故調は、この事実、いわゆるニアミスがあったということを知ったのは、何時ごろでしょうか。
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佐藤淳造#6
○佐藤参考人 ニアミスの通報があった時刻についてお伺いかと思いますが、航空事故調査委員会は、一月三十一日十九時五十分に航空局から事故通報を受けまして、直ちに航空事故調査官七名を現地に派遣し、調査を開始したと聞いております。私、その時点では、まだ事故調の委員長ではございませんでしたので、これは伝聞でございますが、そういうことです。
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山田正彦#7
○山田(正)委員 七時五十分に、事故調としては、日航機ニアミス事件の報告を受けたということですが、扇大臣にちょっとお聞きしたいと思うのですが、今の法律でいきますと、十六条では、事故を知ったら、直ちにいわゆる事故調に報告するというふうになっていますが、直ちに報告ができたわけでしょうか。
 事故を知ったのは、私の調べでは、たしか事故発生が三時五十五分で、東京空港事務所が知ったのが四時二十九分と聞いていますが、早い時間に国土交通省は事故のことを知っておったと思いますが、知れば、当然事故調に直ちにそれを報告しないといけない。それが守られたのかどうか。大臣でなくても結構ですが、副大臣に。
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泉信也#8
○泉副大臣 今、事故調査委員会としては、十九時五十分という御報告をさせていただきましたが、国土交通省が、この状況を知って、直ちに事故調査委員会に報告するということではなく、その内容を確認する必要がございます。それは、ICAOの条約に基づく幾つかの条件の中で該当するかどうかをチェックする時間が実は必要でございまして、そうした病院の判断等をもとにして国土交通省が事故調査委員会への通報をしたのが十九時五十分ということになったわけでございます。発生から、確認をして通報するという時間を今申し上げました。
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山田正彦#9
○山田(正)委員 ICAO条約の要件を満たすかどうか確認する必要があったと言いますが、ICAO条約のどの部分の、どのような確認が必要だったのでしょうか。
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泉信也#10
○泉副大臣 第一章の「定義」のところに「事故」ということが書かれてございまして、「人が、次のことにより死亡し、又は重傷を負った場合。」という定義が一つございます。そして重傷の定義というのがまたさらにございまして、負傷した日から七日以内に四十八時間を超える入院加療、あるいは骨折、大出血、内臓の負傷に関するものなど幾つか規定がございまして、これに該当するかどうかを確認させていただくわけでございます。
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山田正彦#11
○山田(正)委員 副大臣の答弁、よくわかりますが、このICAO条約では、事故または重大なインシデントとなっております。今回の場合はまさに重大なインシデントであって、当然、ICAO条約に基づけば即刻通告する義務があった。いかがでしょうか。
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泉信也#12
○泉副大臣 非常に厳密に申し上げて恐縮ですが、現在の航空事故調査委員会設置法の中には、航空事故調査委員会がインシデントに対する調査をするということには実はなっていないわけでございまして、今回の法改正によってインシデントも調査の対象にしようということにしておるわけでございます。
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山田正彦#13
○山田(正)委員 ICAO条約は条約であって、日本国が批准したものですが、条約と国内法のどちらが大事なんでしょうか。条約と国内法はどちらが優先するのでしょうか。副大臣にお聞きします。
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泉信也#14
○泉副大臣 基本的には、条約を批准した以上、国内法もそれに基づいて整備するというのが普通のやり方だと思います。今回、そうした趣旨も踏まえて国内法を改正させていただくという理解をいたしております。
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山田正彦#15
○山田(正)委員 そうすると、この日航機ニアミス事件においても国土交通省としては、ICAO条約を批准しているわけですから、本来、重大なインシデントも即刻事故調に報告する義務はあったけれども、国内法が整備されていなかった、これは国土交通省の重大な怠慢によって今までにすべきところをしていなかった、その結果今回通報がおくれた、そうとってよろしいんでしょうか。
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深谷憲一#16
○深谷政府参考人 御説明を申し上げます。
 航空法によりまして航空事故の概念が規定されておりますが、現在の航空事故調査委員会設置法におきましては、その所掌事務を規定しております第三条で航空事故というものの定義が、航空法の規定に基づくという規定がされております。
 それで、御指摘のいわゆるインシデントにつきましては、現在は航空事故調査委員会の調査対象に法律上なっておりませんものですから、今回審議をお願いしております改正法によりまして、航空事故調査委員会が、改めて重大インシデントについても調査対象にされるということに相なるわけでございます。
 では、現在はどうなっているかということでございますが、昨年の二月に施行されました航空法の改正によりまして、重大インシデントにつきましては機長に報告義務を課しまして、国土交通省の方に御報告をいただいて、それを今後のそういったインシデントあるいは事故につながる事案についての未然防止に役立てるような調査、解析をするという仕組みができ上がっているところでございます。
 以上御説明申し上げます。
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山田正彦#17
○山田(正)委員 先ほど副大臣の方で、いわゆる事故とは死亡もしくは重傷を負った場合、そういったICAO条約の中の定義の話をなされました。
 今回調べてみますと、事故に遭った当事者の一人が、五時三十八分に一名だけ高野病院の方に救急車で運ばれておりますが、既にその時点でこれはいわゆる重傷。他の六名はまた別の救急車でおくれて運ばれておりますが、一人だけ、これは大変だから早く運べということになったかと思われます。そういう意味では、当然これは重傷だし、ICAO条約あるいは航空法の先ほどの改正等により、重大なインシデントに対しても当然そういうことをやるべきじゃなかったのかと思いますが、どうでしょうか。
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泉信也#18
○泉副大臣 確かに、羽田に着陸後、今先生の御指摘のようなことがあったと思いますが、日本航空から国土交通省に連絡がございました時間は十九時四十分、いわゆる骨折者が確認されたという、対策本部への日本航空からの連絡は十九時四十分でございまして、ほぼ同時に国土交通省の航空局が、負傷された方が運ばれました病院に骨折者の存在を直接確認させていただきましたのが十九時四十二分というような時間でございます。そうした確認をとらせていただきまして、事故調査委員会への通報をやらせていただくという段取りをしたわけです。
 救急車に乗せられて運ばれた方、その事実だけをもって事故調査委員会へのというのは、今までのルールとしてもそういうやり方はやっておりませんので、今回も事実を確認した上で通報をさせていただいた次第でございます。
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山田正彦#19
○山田(正)委員 私ども常識的に考えてみて、ICAO条約でも重大なインシデント、事故となっていますが、救急車で駆けつけられるということであったら、本来、この十六条からしてもすぐ事故調に報告しなければならない。大変それは厳しいことであり、それを怠ったということは事故調をないがしろにしているのじゃないか。
 もう一つは、国土交通省として当然、ICAO条約について、もっともっと早い時点に国内法の整備をしなければいけなかった。それを怠っていた、非常に怠慢であった、事故調を軽視しておった、軽んじておった、そういうことのあらわれじゃないか、そう思われますが、その質問はそれぐらいにして、次に進ませていただきます。
 ニアミスの事実の調査ですが、その調査について、一番最初にどの機関がどのような調査をされたか、航空局長、御存じだったらお答えいただきたいと思います。
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深谷憲一#20
○深谷政府参考人 一般的に申し上げますと、ニアミスにつきましては、機長さんから国土交通省の方に事案として通報はございます。その上で、現在の仕組みといたしましては、航空局におきまして、当該通報を受けまして、それがいわゆるニアミスであるかどうかということを調査いたします。調査の上で事案を判定いたしまして、調査結果を公表する、こういう仕組みが現在の仕組みでございます。今度、現在お願いしております事故調査委員会設置法の改正が成立いたしますと、このニアミスにつきましても、報告は国土交通省が引き続き受けますけれども、ニアミスの調査につきましても航空事故調査委員会の調査対象に相なる、こういうのが一般的な仕組みでございます。
 今回の事案につきましては、事故があった後に事故通報がございまして、先ほど来御説明申し上げましたような経緯を経まして、国土交通省としては、事故調査委員会の方に航空事故として報告をさせていただいたところでございます。
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山田正彦#21
○山田(正)委員 そんなことを聞いているのじゃなくて、私が質問したのは、実際に事故があって、ニアミスの具体的な調査は最初にどこが手がけられたのか、警察なのか事故調なのか、それを聞いておったので、端的に答えてください。
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泉信也#22
○泉副大臣 今回の事柄につきましては、時間的経緯は、先ほど申し上げましたように、事故調査委員会が航空局からの通報によりまして活動を開始したのが十九時五十分でございます。ただ、捜査との関係からいえば、御承知のように、それは別の法体系の中で活動を開始しておるわけでございますので、どちらが早かったということになりますと、現場でのやりとりは、原因究明よりも警察の動きの方が早かったかもしれません。
 それから、先ほど、いわゆるインシデントに対して、ICAO条約に規定してあるにもかかわらず、国土交通省としてそういう調査をやらなかったということが怠慢であるというふうに厳しい御指摘をいただきましたけれども、私どもはそうした認識ではなくて、国土交通省の航空行政上やるべきことは今日までそれなりの対応をしてきたわけでございまして、鉄道事故も含めて、インシデントがこれからもっと大きな事故につながる可能性があるということで、今回法改正をさせていただいたということを御理解を賜りたいと思います。
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山田正彦#23
○山田(正)委員 では、泉副大臣に重ねて申し上げますが、私の手元にあるICAO条約の第十三附属書が一九九四年七月に第八版となっていますから、もっと前に当然批准されておった。そうだったら、当然その時点では、ちゃんとこのICAO条約そのものには事故及び重大なインシデントとあるのですから、それをしていなかったということは、泉副大臣としては、条約より国内法が有力である、国内法の整備ができない限り条約は無視していいというお考えかどうか、その点を一点だけお答えいただきたい。
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赤松正雄#24
○赤松委員長 深谷航空局長。
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山田正彦#25
○山田(正)委員 これは泉副大臣に。いや、航空局長じゃなくて。局長、いいですから。泉副大臣に。
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赤松正雄#26
○赤松委員長 では、先に短く。
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山田正彦#27
○山田(正)委員 いや、いいです。
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深谷憲一#28
○深谷政府参考人 簡単に事務的なことだけ御説明します。(山田(正)委員「いや、いいですから。そのことは見解ですから、局長に聞くわけじゃありません」と呼ぶ)
 ICAOの重大インシデントの規定につきましては、これは勧告ということで、むしろ我々は積極的に改正法の中へ取り込んだつもりでございます。
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泉信也#29
○泉副大臣 ICAO条約の中でも、事故と重大インシデントの違いは単にその結果であるという表現もございまして、私どもは、必ずしも先生が御指摘のような見解を持っておったわけではございません。
 繰り返しになりますけれども、そうしたこれまでの経緯を踏まえて、改めてここに法律改正をお願いしておる次第でございます。
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