国土交通委員会

2002-06-05 衆議院 全185発言

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会議録情報#0
平成十四年六月五日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 久保 哲司君
   理事 木村 隆秀君 理事 実川 幸夫君
   理事 橘 康太郎君 理事 林  幹雄君
   理事 古賀 一成君 理事 細川 律夫君
   理事 赤羽 一嘉君 理事 一川 保夫君
      赤城 徳彦君    小里 貞利君
      倉田 雅年君    小島 敏男君
      菅  義偉君    田中 和徳君
      高木  毅君    高橋 一郎君
      谷田 武彦君    中馬 弘毅君
      中本 太衛君    菱田 嘉明君
      福井  照君    二田 孝治君
      堀之内久男君    松野 博一君
      松宮  勲君    吉川 貴盛君
      阿久津幸彦君    井上 和雄君
      大谷 信盛君    今田 保典君
      武正 公一君    樽床 伸二君
      中村 哲治君    永井 英慈君
      伴野  豊君    平岡 秀夫君
      前原 誠司君    高木 陽介君
      山岡 賢次君    大幡 基夫君
      瀬古由起子君    原  陽子君
      日森 文尋君    西川太一郎君
    …………………………………
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      月原 茂皓君
   国土交通大臣政務官    菅  義偉君
   国土交通大臣政務官    高木 陽介君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議
   官)           鈴木 直和君
   政府参考人
   (社会保険庁運営部長)  冨岡  悟君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  石川 裕己君
   政府参考人
   (国土交通省自動車交通局
   長)           洞   駿君
   政府参考人
   (国土交通省政策統括官) 丸山  博君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    —————————————
委員の異動
六月五日
 辞任         補欠選任
  松本 和那君     小島 敏男君
  津川 祥吾君     武正 公一君
  保坂 展人君     日森 文尋君
  二階 俊博君     西川太一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  小島 敏男君     松本 和那君
  武正 公一君     中村 哲治君
  日森 文尋君     保坂 展人君
  西川太一郎君     二階 俊博君
同日
 辞任         補欠選任
  中村 哲治君     津川 祥吾君
    —————————————
六月四日
 障害者対応のETCシステム導入に関する請願(鈴木康友君紹介)(第三七七一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 鉄道事業法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)(参議院送付)

     ————◇—————
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久保哲司#1
○久保委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、鉄道事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省鉄道局長石川裕己君、自動車交通局長洞駿君、政策統括官丸山博君、厚生労働省大臣官房審議官鈴木直和君及び社会保険庁運営部長冨岡悟君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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久保哲司#2
○久保委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、来る七日金曜日午前九時から、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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久保哲司#3
○久保委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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久保哲司#4
○久保委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。福井照君。
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福井照#5
○福井委員 おはようございます。大臣には朝早くから御苦労さまでございます。
 昨日は、我が国初の勝ち点を上げさせていただきまして、本当にありがとうございました。何とか決勝リーグに行きまして、景気浮揚をぜひ図っていただきたいと思いますし、その後に最大規模の補正予算を組んでいただいて、さらにまた、経済が足取り確かなものになることを心から念願する次第でございます。
 話は変わりまして、まず、大臣から物流の総括ということで御答弁をいただきたいと思います。
 平成九年四月に総合物流施策大綱、そして十三年七月に新総合物流施策大綱ということで、それぞれ立案され実行に移していただいたところでございますけれども、従来、日本経済のネックというのは物流だということでねらい撃ちをされておりましたけれども、随分改善をされてきたということでございます。対GDPの総物流コストも、平成三年の一〇・六%から平成十年には九・五%ということで、随分改善をされました。一方で、アメリカの方は全く改善をしていないというような状況で、我が国は、諸外国に比べて物流サービスの内外価格差においても有利な状況にあるということでございます。
 そこで、この大規制緩和の法律を出していただいたわけでございますので、この機会に改めて、経済構造改革の柱としての物流効率化の来し方行く末、今までの成果の評価、そして総括、現在の問題点、そして今後の展望ということで、大臣から御答弁をいただきたいと思います。
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扇千景#6
○扇国務大臣 来し方行く末と言われますと長くなって申しわけないし、また、福井議員は、今までの御経歴の中から、旧建設省にいらっしゃいましたから、日本の物流というものがどういう状況にあったかというのは既に御存じであろうと私は思います。
 いかに我々は、世界におくれている今の物流というものを、経済大国という看板はいただきましたけれども、物流コストにおいては世界に競合できるようなものはないと、私は、いつも、最初に建設大臣にさせていただいたときから言っておりました。百キロのものを岩手から横浜に送るのに千四百九十円、その百キロを横浜から北米に送るのに千百円。これでは世界に伍していけない。何とか物流コストというものを世界並みに、あらゆる面での物流コスト、せめて世界の半分まで近づけようということで、それにはまず、御存じのとおり、道路あるいは港湾あるいは空港、そういうものの連結を図っていかなければ日本の物流コストが下がるわけはない。
 そういう政策をするには、おかげさまで旧建設、旧運輸等々四省庁が統合して国土交通省になりましたので、あらゆる面でワンストップサービスができる。そういうことで、私どもは、物流というものを、基本的に、二十一世紀、日本が世界に伍していけるような政策を展開したいということで頑張ってきたことは事実でございます。また、皆さん方に御支持、御支援いただいて、今日まで、昨年の一月の六日、国土交通省スタート以来、政策面でも御支持いただき、また、御論議をいただいた中から、我々は政策を提言し、また実行してきたわけでございます。
 現実的に、今福井議員がおっしゃったように、具体的に御報告申し上げれば、今も私が申しましたように、道路、空港、港湾など主要なインフラの整備をいたしましたし、また、需給調整の廃止等々、むだなことはやめて、規制改革、そして港湾の二十四時間フルオープン、輸出あるいは輸入、そしてあらゆる港湾の諸手続というものを簡素化して、これを電子化しようということで、これもさせていただきました。
 また、この結果、物流コストはわずかながら低下傾向にございますし、総物流コストがGDPの、平成三年に一〇・六%が平成十年には九・五%にまで低下しているのは、今委員がおっしゃったとおりでございます。また、米国の一〇・一%と比べても、必ずしも高い水準にはないものとなっております。
 また、売上高に占める物流コストは、平成八年度の六・五%が平成十二年度にはこれが五・九%になるなど、これも米国の六・六%よりもむしろ低くなってしまった。低くなったというか、低くしたということで、私は評価していただけるのではないかと思っております。
 ただ、アジア太平洋地域においての先進的な物流基盤の整備も進んで、あらゆる面で国際的な競争が従来よりも激化しているというのは事実でございますので、これはサッカーだけではありません、物流の面でもこのようにアジアの中でも我々は難しい立場におりますので、あらゆる面で国際的な競争が激化している中で、いかにして日本の国際力を高めていくか。今後もますます、コストの低減でありますとか物流の効率化というものに努めていかなければいけない。また、これが二十一世紀に日本が生き残る重要な課題であるということは認識しております。
 また、二十一世紀になって環境問題が大変口にされるようになり、事実、環境の重要性というものは、世界、いわゆる地球レベルでの環境問題が議題になっておりますので、あらゆる面で我々は、この環境を加味した、新しい環境づくりというものを構築していかなければならないと思っております。
 このようなわけで、昨年七月でございますけれども、新総合物流施策大綱を閣議決定させていただきました。
 新しい大綱では、まず、一つには、コストを含めて国際的に競争力のある水準の物流市場の構築をしていこう、また、二つ目には、環境負荷を低減させる物流体系の構築と循環型社会への貢献を目標にしていこうということで、私どもは、これらのことで、先ほどから申しましたように、輸出、輸入両面で、港湾等を含めましたワンストップサービスというものを含めて、空港、港湾、そして道路、この結節の強化というものを図っていって、二十一世紀の日本の体力を今こそ強化するということで励んでおりますので、どうか、いろいろな御提言を委員会で皆さん方からいただいて、十五年度予算も含めまして政策に着手し、それを実行していきたいと思っております。
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福井照#7
○福井委員 ありがとうございました。
 次に、今大臣から総括的な御答弁をいただいたわけでございますけれども、地域経済活性化という観点から、今の物流、コンプリヘンシブな施策の切り出し、答弁をお願いしたいと思います。
 やはり、物づくりはどうしても弱いという地方はまだまだ残っておりますし、農林水産業の次のステップは、新しいステップは、IT産業としての農林水産業というのもあるわけであります。そういうふうに考えますと、やはり物流がどうしてもコストという面でネックとなるという地域が我が国にまだ残っておる。
 そういう意味で、この物流コストがクリティカルにならないような施策というのを今どういうふうにお考えか、丸山政策統括官の方から御答弁をいただきたいと思います。
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丸山博#8
○丸山政府参考人 ただいま生産地と消費地を結ぶ物流についてのお尋ねがございました。御指摘のとおり、地域の経済活動あるいは市民生活を支える重要な機能を物流が担っておるわけでございますので、効率的で円滑な物流を実現していくということが重要な課題でございます。
 先ほど大臣から申し上げました新総合物流施策大綱に基づきまして、地域間物流におきましても、多様な輸送手段間の競争と連携が確保されるような環境整備を図っていきたいというふうに思っております。
 具体的に申し上げますと、主として次の五つの施策になろうかと思います。
 一つは、ただいま御審議いただいておりますけれども、トラック事業、貨物鉄道事業、貨物運送取扱事業の規制の見直しを行うことでございます。二つ目が、トラック輸送あるいは内航海運を支えます全国幹線道路網あるいは港のターミナルの整備を着々と進めることでございます。三つ目が、トラックの共同輸送の促進でございますとか、船舶の大型化、高速化を進めていくことでございます。四つ目は、貨物鉄道がどうしても今輸送力に限界があるという状況でございますので、貨物鉄道の主要幹線の輸送力の強化あるいは所要時間の短縮を進めるということでございます。五つ目が、自動車専用道路等のインターチェンジと港湾等の物流拠点を直結するという施策でございます。
 ただいま申し上げましたようなハード、ソフトの施策を連携して総合的に進めることによりまして、強力に地域間物流の環境整備を図っていきたいというふうに思っております。
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福井照#9
○福井委員 ありがとうございました。
 じゃ、もう時間も迫っておりますので、縦割り行政の弊害の排除という観点で、二つ御質問を同時にさせていただきたいと思います。
 一点目は、厚生労働行政と今回の国土交通行政との接点といいましょうか、すき間といいましょうか、トラック業界、トラックの運転手さんという職業としての業行政というのが一つあり得るんではないかということであります。
 つまり、何を言っているかといいますと、ここの参入障壁がとれて、これはますますトラック業界には入りやすくなってくる、そうすると、それは転職の結果としてもあり得るわけであります。しかし、現在は、仕方なく、ノーチョイスということで、もうちょっと格調高い職業があるかもしれないけれども、仕方なくそういう部門に参入してくるという人がいるわけであります。しかし、今は、終身雇用制も外れて、自分自身のキャリアプランというのを一人一人が考えなければならない。政府の方も、どうぞ考えてくださいねというスタンスで、今すべての行政が動き始めております。この時期に、トラックの運転手さんも、専門性があったり、あこがれの対象となったり、そういう職業として育成することが我が国にとって今非常に重要なことだというふうに思います。
 トラックの運転手さんについても、この業界についても、スキルアップとか高度なサービス提供のノウハウとか、キャリアプランの対象となるような職業にレベルアップする、その施策についてどのようにお考えか、とりあえず輸送の安全を図るための措置としてどのような施策をお講じになるか、自動車交通局長さんから御答弁を賜りたいというのが一点。
 そして、最後に、丸山政策統括官の方から、次は通産行政と国土交通行政のすき間。つまり、今までは、荷主側は通産行政、トラック業界の方は運輸行政ということで、まさに消費者側とサービスサプライヤーの方が別々の行政に枠組みをされまして連携がなかなか難しかったという我が国の典型的な問題、構造的欠陥の典型がここに存在しておったわけであります。しかし、これからそういう規制緩和をして、いろいろな人いらっしゃい、どうぞビジネスをしてくださいというふうに、行政の方はそういうスタンスに変えたわけですから、どんな人がどのようなビジネスを始めるかという情報は従来の行政の枠組みからは外れていたわけですけれども、それこそ、それを行政の枠の中に入れることこそ構造改革の柱ではないかというふうに思います。
 例えば起業ですね、アントレプレナーとしてどういう新しい業がここで起きようとしているのか、何か情報があれば教えていただきたい。経済活性化のために、起業、新しい業を起こすということについて、この物流の世界がやはり大きな役割を果たすべきじゃないかという趣旨で、最後に丸山政策統括官の方から御答弁をいただきたいと思います。
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洞駿#10
○洞政府参考人 手短にお答えいたします。
 まず、トラック運転手のレベルアップについての御質問でございますけれども、全く私どもも先生と同意見でございます。
 トラック輸送を支え、そしてトラックの安全を支えるのはトラックの運転手さんであります。彼らがプライドを持って一生懸命働けるような環境を整えていくというのが非常に重要なことだと考えておりますし、そのための安全教育であるとか、あるいは適性診断の実施であるとか、あるいはドライバーコンテストとか、いろいろな機会をとらえて、そういうドライバーの資質の向上等を図っているところでございます。
 また、トラック事業者の評価制度のようなものも今検討していますけれども、こういったことも、やはりトラック運転手さんの働く意欲の増進につなげるという点もあると思います。また、トラック運転手について、さらに個人のスキルを評価した何らかの資格制度を設けるべきじゃないかという御意見もございますけれども、これについては、片一方で規制強化という面もありますけれども、引き続き検討したいと思います。
 いずれにしろ、あらゆる機会をとらえて、トラック運転手さんの働く意欲をさらに高めるような工夫というのに努力してまいりたいと考えております。
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丸山博#11
○丸山政府参考人 物流業におきましては、平成二年の物流二法の制定のときから起業を促進するという観点で行政を進めてきたと私ども思っております。物流二法の制定によりまして、既に、例えば時間指定宅配便でございますとか積み合わせ引っ越し単身パックでございますとか、従来なかったような新しい、消費者にとって望ましいサービスが生まれてきたというふうに思っております。
 今般の改正によりましても、新しいアイデアを生かせるように、運送取次事業の業の類型としての廃止をいたしました。それによりまして、例えばインターネットを利用した販売・配送一体サービスのようなものができる、そういう新サービスが起業されるというようなことを期待しております。
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福井照#12
○福井委員 どうもありがとうございました。以上で終わらせていただきます。
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久保哲司#13
○久保委員長 今田保典君。
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今田保典#14
○今田委員 民主党の今田でございます。
 私の方からは、トラック事業法関係の質問を中心的にやらせていただきたい、このように思います。
 その前に、五月二十八日に報道されました関東運輸局の不正車検についてちょっとお尋ねをしたい、このように思っております。
 本来なら、車検というのは、厳正でしかも平等に行わなければならない、こういうことであったわけですが、あのような事件が起きたことによって国民から信頼性を失ったんではないかというような心配をしておるわけであります。
 私は、この事件を見まして、ふといろいろなことを考えたわけです。平成七年にこの車検制度が規制緩和されました。そのことによって、いわゆる車の持ち主、ユーザーみずからも自分で整備をやって車検を受けられる、こういう制度になったわけでありますが、しかし、その反面、車検の代行業というものもふえてきているんですね。そういった代行業の方が、本当にまじめな人たちがやってくれればいいんですが、私から言わせれば、どうも反社会人的な人がふえておるんではないかというような感じもいたすわけでありまして、まあそのことは後ほど質問しますが、この規制緩和があったがためにこの事件が起きたということが考えられないのかどうか、お聞きしたいと思うわけであります。
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洞駿#15
○洞政府参考人 今回の不祥事が発生いたしましたことは、国の車検制度に対する国民の信頼を著しく失墜させるものでございまして、どのような事情があっても決して許されるものではなくて、まことに申しわけなく思っている次第でございます。
 国土交通省といたしましては、本件を重大に受けとめて、管理職や関係した職員について、処分を含めて厳正に対処すると同時に、再発防止に向けて万全を期してまいるという覚悟で今臨んでいるところでございます。
 先生御指摘のこの原因は、平成七年の規制緩和が原因ではないかということでございますが、平成七年の車両法の改正におきましては、定期点検整備の実施時期は検査の前後を問わないこととするなどの規制緩和を行い、自動車使用者の保守管理責任の明確化を図るなどの措置を講じたものでございますけれども、この改正の結果、ユーザー車検の拡大などのように、だれでも車検が受けられるようになり、検査が受けやすくなり、その結果、今回問題を起こしたような代行業者が受検する機会が増加したということは事実であろうかと思います。
 しかしながら、こういう不法行為、暴力的な言辞あるいは暴力を振るって不法行為に及ぶような代行業者は、その前にも、実は前からございまして、また、今回の神奈川支局のように、並行輸入車について排ガスの証明書を後から出すと言って出していないというようなものは、この規制緩和とは直接関係ないわけでございます。
 先ほど申しましたように、こういった暴力等を振るう特定の申請人に対して、職員がみずからの職務の重大さを忘れて、どのような場合であっても理不尽な行為に断固として屈しない毅然とした対応をとれなかったという、やはり意識の油断といいますか、そういったものが何よりの原因ではないかというふうに私どもは考えている次第でございまして、二度とこういうことが起こらないように、組織を挙げて対応をしてまいりたいと思っております。
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今田保典#16
○今田委員 私は、表ざたになったのは関東地区なんですが、どうも各地でこういうことが起きておるのではないかという心配をしておるわけですがね。
 この事件が報道された後、私のところに、私は長年運輸関係をやっておった関係もありまして、同僚に自動車の修理工場をやっている企業も数多くあります。そういったところから私のところに電話などいただいておるわけですが、実は、代行業者がふえたがために車検場が大変渋滞をするというのですね。
 その原因は何かといえば、よく聞いてみますと、車検代行業者が車検場に持っていって、検査になかなか受からない、いわゆる点検箇所が不備な点があったために。そのことで、その代行業者が一時間なり二時間なり粘るというんですね、何とか合格にしてくれ、合格にしてくれと。そのことによって、まじめな、いわゆる整備工場の認証を持っている整備工場の皆さんが車検に行くわけですけれども、そういった方が一時間なり二時間なり待っていなきゃならぬ。
 あるときは、ひどいときには、どうしても時間が間に合わなくて、そのまま持ち帰ったというのが数多くあったそうでございまして、その姿を見ますと、何も関東地区だけではないのではないかというような勘ぐりもしたくなるわけでありまして、これは全国的によくよく調査をして、このようなことのないようにしていただきたい、このように思うわけであります。
 せんだって、私どもの同僚からも質問がありましたが、車検制度の、いわゆる流れ作業でやるわけですけれども、その流れ作業の仕組みをいろいろ考えてみる必要もあるのではないかというようなことをも考えてみたわけですが、いずれにしろ、こういったことが本当によその地区でも起きていないのかどうか、このことについて質問をしたいと思います。
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洞駿#17
○洞政府参考人 やはり暴力事案というものは全国的にも年々ふえてきております。そして、警察に、当局と連携して、いろいろ御協力を願っている件数というのも、その結果ふえてきております。
 本件が五月の二十二日に報道されました直後に、私どもは、全国の地方運輸局に対して緊急に聞き取り調査を実施いたしました。その結果では、同種事案の発生があるという報告は、今のところは受けておりません。
 しかしながら、五月二十八日、私どもが関東の事例を記者発表いたしました直後に、各地方運輸局に対しまして、自動車検査における業務の適正な執行について改めて徹底を図ると同時に、同種事案が発生していないか、また、どういう対策をとっているかということについての詳細な調査を指示しておりまして、今、その確認作業を行っているところでございます。
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今田保典#18
○今田委員 そういうことで、ぜひひとつよくよく調査していただきたい、このようにお願いをしたいわけです。
 ただ、私が不思議なのは、そういうふうに不正をした代行業者に対して何の罰もないというのはおかしいのではないかというのが一般的な見方ですよね。なぜ告発しないのか、こういうことを考えるわけですが、それをほうっておきますと、まあ、こんなことやってもどうってことないや、こういうことになるんですよね。その点はどうなんですか。
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洞駿#19
○洞政府参考人 おっしゃるとおりでございまして、今、調査をいろいろ、さらに関東においても調査を続行しておりますけれども、私どもも一種の、こう言ってはちょっと語弊があるかもしれませんけれども、そういう暴力を受けた方でもございます。本事案の詳細について、さらに調査中でございますけれども、こういう特定の申請人による不法行為についての対応につきましては、本事案が発生した経緯とか関係した事業者の特定、事案の具体的な処理状況などを明らかにしながら、関係した事業者の告発等も含めて、現在、警察当局と連携して検討を進めているところでございます。
 正直申し上げまして、着色フィルム等を通したものについては、はっきりした証拠といいますか、そういったものを示すことがなかなか難しい状況にございますけれども、そういう中にあって、できるだけそういったものを特定して、そして警察当局と連携して、告発できるものはどんどん告発していくという方針で今臨んでいるところでございます。
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今田保典#20
○今田委員 言葉は悪いですが、ある程度の見せしめを行わないと、私は、このことがどんどんとふえていくのではないかという心配をしているわけでございます。
 いわゆる不正事件の根本的な理由は何なのか、原因は何なのかというものを、原因を追及しなきゃならぬというふうに思っておりますし、いわゆる不正に改造した車両が一般の道路を走っているわけですよね。運行しているわけですよ。そういった車をそのまま放置していいのかどうかというような心配もあるわけであります。
 実は、せんだって、この委員会で社民党の保坂先生が改造車両によっての交通事故の質問をしたわけでありますが、その同じような車が実は山形県内でも走っておりまして、まさしく恐ろしいものですね、ああいった車を見ると。よくナンバーを見ましたら、たまたまよその県のナンバーだったものですから、私としては山形県じゃなくてよかったなとほっとしたんですが。
 いずれにしろ、どこで行われようと、こういった車両が天下の道路を走っているというのは大変恐ろしいことでございまして、こういったものを見つけたらすぐ罰するというような制度、あるいは、車検場を不正に合格したものがあるとすれば、それを追及して、すぐにその改造を取りやめさせるとか、そういった方法は考えていないのかどうか、お聞きしたいと思います。
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洞駿#21
○洞政府参考人 二つ御指摘がございました。
 この不正事件の根本的な原因は何かということでございますけれども、これにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、やはりこれまでも我々は、対応マニュアルを整備したり防犯カメラを設置したり、あるいは警察OBの方を臨時に雇用して巡回をしてもらったり等々の、また、警察との通報連絡態勢をとっていろいろな対策をとってきたところでございますけれども、こういった対策をとっていたにもかかわらず今回の事案が発生したということが実は重大な問題なのでございまして、これは先ほど申しましたとおり、検査担当職員一人一人の自覚、あるいは油断、責任感の欠如等々が一番の原因だと思っておりますし、また、そういう事案に対して、管理職も含めた組織としての対応が不十分であったということが端的に言えようかと思います。
 そういう意味で、正直申し上げまして、今関東の管内においては、職員全体の、職場集会と言ったらなんでございますけれども、いろいろな階層別に分かれて、本件についてどうしたらいいんだということを本当に真剣に議論をしておりますし、そういう意味で、意識の覚せいを図ると同時に、また、こういったことに対して組織的に対応するために、集団で事に当たるチーム制の導入であるとか管理職による巡回の強化等、それから警察当局とのさらなる一層の連携強化、それから訓練の実施等々について指示をして、随時可能なものから実施しているところでございます。
 それから、今回、不正に、不法に車検の網を逃れて走っている車についてどうするのかということでございますけれども、着色フィルム等につきましては、関東運輸局におきまして、基準に適合していない車両または適合しないおそれがある車両をまず特定して、特定できたものにつきましては、使用者に連絡するなどによりまして基準に適合させることとしておりますけれども、特定ができないものにつきましては、街頭検査とか今後の継続検査において基準適合性を確認することとしております。
 また、排ガスの試験成績表が未提出の車両につきましては、五月の十六日に関東運輸局におきまして、関係の支局長から関係事業者あてに排ガスの試験成績表の提出を求める催告書を出して、早期の提出を今強く求めているところでございまして、少しずつ排ガスの証明書等が出てきているところでございます。
 今後のかかる不正改造車の取り締まりの件でございますけれども、せんだって御審議いただきました車両法の改正案の中におきましても、不正改造の禁止規定の新たな新設、あるいは改造した車を是正させる是正措置の強化等々の内容を盛り込んでいるところでございますけれども、今後とも、警察当局と連携しながら、街頭検査等々において、こういう不正改造車の取り締まりについて一生懸命取り組んでいきたいと考えているところでございます。
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今田保典#22
○今田委員 このことを余り議論しますと時間がありませんので、本題に入らせていただきます。
 いずれにしろ、車検制度に対しての国民からの信頼を失ったわけですから、信頼を回復するために、ぜひ御努力をお願いしたい、このように申し上げておきたいと思います。
 次に、トラック関係の事業法の関係の質問に入るわけでありますが、私、冒頭に申し上げたいのは、内閣で出したこの法案の題名が、鉄道事業法等の一部を改正する法律案、こういうことで出したわけですね。この文章を見ますと、トラック業の法案が入っていないような感じがしますよね。私から言わせれば、トラックにかかわっている人口が圧倒的に多いんですよ。そのことを考えれば、何かトラック業が軽く扱われたな、こういう感じもするわけですが、今、副大臣がうなずいていますけれども、このことをどう思いますか。ちょっとお聞きしたいと思います。
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丸山博#23
○丸山政府参考人 法律的な細かい話でございますので、私の方から御答弁をさせていただきます。
 幾つかの関連する法律をまとめて出すときに、例えば、今回のように、トラック事業法等の一部改正ということでやるわけでございますけれども、代表選手は、内容にかかわりなく一番制定の古い法律を出すということで、法案を提出いたしますときには鉄道事業法等の一部改正ということになっておりまして、中身の軽重によって鉄道事業法を頭に出しているということではございません。
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今田保典#24
○今田委員 いや、それは省庁とか役人さんの考えることであって、はっきり言って、一般の人はそんなこと関係ないんですよ。
 いわゆるこの業界を真剣に国土交通省として考えているのかどうか、その誠意というものが表に出ないと、先ほど福井さんからお話がありましたように、トラック業に携わる運転手さんが誇りを持って働けるようにしていただきたい、こういうことがあったわけですが、どうもそういうことと相反するものがあるのではないかというふうに思います。
 これは余り気にしないで聞いていただきたいんですが、気にしないというのはちょっとおかしいんですが、ぜひひとつ、そういうことも、トラック業に携わる皆さんが思っていらっしゃるんだということを頭に置いていただきたい、こういうふうに思います。
 そこで、いわゆる貨物自動車運送事業法あるいは運送取扱事業法、物流二法ということになるわけですが、これは平成元年の臨時国会で成立したものでございます。もうあれから十一年になるわけでありますけれども、その十一年の規制緩和の結果を踏まえて、さらに次のステップに進もうというわけで今回の法案が出されたんだろうというふうに私は認識をしているわけですが、ただ、この十一年間の物流二法の規制緩和によってどのようにいろいろなものが変わったのかというものを、十分に精査しなきゃならぬというふうに思っておるわけであります。
 その当時の議論の中に、最大のポイントは、公正競争の確立ということがうたわれておるわけでありますが、しかし、どうも現実を見ますと、そのような状況にはなっていないのではないかというふうに思うわけでございます。いわゆる何でもあり、ルールの無視も甚だしい状態が続いているようでございまして、そのために産業として著しく疲弊しております。さらに、従事する労働者の労働条件が悪化しておるわけでございまして、そこに携わる運転手さんを中心にした方々の、先ほど言ったように、労働条件が悪化しているがための事故だろうというふうに思いますが、交通事故も増加傾向にあるということでございます。
 残念でありますけれども、公正競争の確立という大命題は全くお題目になってしまっているというのが現状でございます。そんなことを考えれば、昔の方がよかったなというのがトラック業界の圧倒的な声でございます。
 そこで、そのことを思ってお尋ねしたいんですが、あの大騒ぎをして制定をした物流二法はその目的を十分に達成したのかどうか、さらに、公正競争の観点から、現状をどのように認識されているのか、そして、この十一年間をどのように総括されているのか、この点についてお聞かせをいただきたいと思います。
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扇千景#25
○扇国務大臣 今、今田議員からお話がございましたように、平成二年、あの物流二法、これを施行しまして以来、少なくともトラックの業者の参入規制というものが大幅に緩和されたことは、今おっしゃったとおりでございます。
 その結果、この十一年間でどうだったかという今田議員の御質問でございますけれども、事業者数はこの十一年間で約四万事業者から五万五千事業者にふえております。そういう意味では、競争は激しくなったということは事実でございますけれども、こうした競争の促進によって、一方では市場の活性化というものにつながりましたし、そしてそのトラックの事業者の経営努力によって、事業全体としての合理化とかあるいは効率化というものが進んだ。また、利用者からは、運賃の低下でございますとかあるいはサービスの多様化につながった。利用者にとってはそういうメリットがあったことは事実でございますし、それにつながったということで、物流全体の革新的なものに貢献したということは、私は評価できると考えております。
 ですから、利用者と事業者と両々相まっての話でございますけれども、他方、今おっしゃったように、公正競争の確立ができたかとおっしゃいますと、他方ではできた。
 また、この間、輸送効率の高い事業用トラックのシェアは三六%から四七%へと大きくこれは拡大しております。これは事業者がふえているんですから当然のことかもしれませんけれども、全体の輸送の効率化というものは確実に図られた、私はそう思っております。環境負担の軽減にもこれは寄与した、そういうふうに考えております。
 では、果たしてマイナス面はどうかということを考えますと、この十一年間で、少なくとも我々は、厳しい経済情勢が続く中でコストの削減に走る余り、今、今田議員がおっしゃったように、安全とか環境といった面での社会的責務をおろそかにしたり、あるいは労働者に対して劣悪な条件を課すというようなこともあるというのはマイナス面だろうと思います。
 また、先日、お耳に達していると思いますけれども、これは私どもの方のことでございますけれども、首都高の橋脚が三センチぐらい亀裂が起こったということで、全部の点検をいたしました。それは、車の交通量が大幅に計算よりふえたということだけではなくということで、本当の積載量が正しいかどうかというので、五月の二十七日に、首都高の三カ所、大井、平和島、大師、この三カ所で全部検査をいたしましたら、過積載、積み過ぎ、三倍も荷物を積んでいるというのが大変たくさん見つかりました。
 このように、今おっしゃった公正競争の確立の陰で、従業員等々、事業者が三倍も荷物を積むというようなことで、ある程度質の悪い事業者が発生しているというのも私は事実であろうと思っておりますので、そういう意味では、こういう問題を生じさせないように私たちも考えていかなければいけないと思っております。
 また、国土交通省としましても、今回のこの法改正に当たりましては、経済的な規制を見直す一方で、事後のチェック体制というものを強化して、社会的に問題のある事業者というものを排除して、より公正な競争条件を整備していこうというふうに考えておりますので、ぜひ、こういう面での御協力と、また実態の正確な御報告等々も我々にとっては大きな材料でございますので、今後も検討していただいて、委員会での御審議を進めていただければと思っております。
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今田保典#26
○今田委員 今大臣からお答えいただいたように、全くルールというものは無視されているんですよ。このことは、やはり私は社会的に非常に問題があるというふうにとらえております。したがって、このことを十分にこれからいろいろなところで精査をしてやっていかなければならないんだろうというふうに思うわけでございまして、ぜひ努力をいただきたい、こういうふうに思います。
 そこで、このルール関係の話をさらに続けたいわけですけれども、まず運賃規制のお話でございますが、運賃規制は、御案内のように、昭和二十六年に制定されました道路運送法の認可制に定められたのがスタートでございます。その後、平成元年のトラック事業法で改正になりまして、事前届け出制に変わったわけでございます。
 運賃規制の開始から約五十一年になるわけでありますけれども、このトラック運賃規制は全く守られない規制として有名なんですね。事業者や行政、そして荷主まで、運賃というものは守られなくともよいんだという前提のもとで何かやっているような感じをいたすわけでありまして、しかし、そうあってはならないんだろうというふうに思うわけでありまして、監督官庁の国土交通省は、この運賃規制を守らせるためにどのような努力をしてきたのかということでございます。
 さらに、アッピングやダンピング、いわゆる不当な運賃の場合には変更命令もできるというふうになっておるわけですが、いわゆる変更命令に反した場合は二十万円の罰金ということになってはおるのですが、どうもこの十一年間、平成二年から施行されました現在の規制緩和によって十一年になるわけですけれども、その間に運賃の変更命令は、私の記憶の中では全然やっていないというような感じもするわけでありますけれども、何件発令されたのかという点についてお尋ねをしたいと思います。
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洞駿#27
○洞政府参考人 トラック事業の運賃規制についてのお尋ねでございますが、後半の部分からお答え申し上げますと、運賃変更命令は発令されたことがあるかということにつきましては、ございません。
 これはもう先生御存じのとおり、トラック事業の運賃規制は、現在は事前届け出制となっておりまして、実施前に届け出られた運賃・料金について、特定の荷主に対して不当に差別的でないか、他のトラック事業者との間に不当な競争を引き起こすおそれがないか等の要件に照らしてチェックを行っておりまして、届け出時においてそういう不適切な運賃があった場合には窓口でいろいろ指導をしているということでございまして、結果的に命令制度まで発動するまでに至っていないということでございます。あくまで届け出られた運賃について変更命令を出す、そういう仕組みになっているということでございます。
 また、どういう努力をやっていたかということに関しての質問の答えでございますけれども、実施後の運賃につきましては、実勢運賃との間にある程度の乖離は確かにございます。これも先生よく御存じのとおり、現行運賃制度は、一〇%の幅運賃、それからさらに、二〇%程度の割引制度が認められておりますから、必ずしも届け出運賃から非常に大きく乖離しているということが、乖離している場合もあると思いますけれども、必ずしもすべてそう乖離しているということではないと思いますが、こういう場合が、地方運輸局等によって監査等を通じまして不適切な運賃が設定されているということがわかりましたときには、是正等の指導を行ってきております。
 それから、運賃の一方の当事者である荷主団体に対しましても、平成九年のときに、協力金等の名目で運賃の割り戻し等を行っているという事例に対しては、取引の正常化に関する要請等を文書で出しているほか、トラック業界が行う適正運賃収受運動等を支援し、また、いろいろな荷主懇談会等を通じまして荷主側の理解と協力を求めるなど、運賃水準の確保を図る努力を私どもとしては行ってきているところでございます。その結果として、現時点に至っているわけでございます。
 実際に私ども、このアンケート調査をやりましたけれども、この届け出運賃に基づいて運賃交渉をしているという実態というのは、全体の中で一割強でございます。ほとんどは相対の交渉によって決まっていく。その場合に、荷主主導かあるいは運送事業者主導か、そういう違いはございますけれども、この届け出運賃がその交渉の際にうまく機能しているというふうに評価した人は全体で一割強というふうな水準にとどまっておりまして、それが現在の実態であろうかと思います。
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今田保典#28
○今田委員 一つの法律ですから、やはり決めた以上はきちっとやってもらわぬと困りますということを申し上げたいわけであります。
 ただ、今ほどお聞きしますと、変更命令はゼロであった、こういうことでございまして、いわば意味がない、事前届け出制をやっても意味がないというようなことで今回は廃止をするということなんでしょうか。運賃規制は、いわゆる事務的にということになるわけですけれども、新しい法案ですよ、それで、経済的規制として、運賃規制からは全面撤退をする、こういうふうに理解をしてよろしいんでしょうか。私から言わせれば、そんなことをやったらむちゃくちゃだな、こういうふうに言わざるを得ないわけですが、今もめちゃくちゃですが、いずれにしろそういうことですが、どうですか。
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洞駿#29
○洞政府参考人 今回の法改正によりまして、トラック事業の運賃の事前届け出制は廃止されます。しかしながら、トラック事業に対する運賃の規制については全く何もなくなったということではございませんで、私どもは報告徴収の権限を持っておりますけれども、その規定に基づきまして、事後的に各事業者が設定されている運賃というものを把握する、報告を求めて把握するということにしております。
 そして、その運賃を見て、まさしく、同じ運送条件のもとでありながら利用者に対して不当に差別的な運賃・料金とか、あるいは不当なダンピング、不当な競争を引き起こすような運賃・料金等が定められている場合には、これを是正する必要があるために、この法律の改正案に盛り込まれております変更命令制度というのを設けて、必要に応じて是正をさせるという措置をとっているところでございます。
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