内閣委員会
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会
会議録情報#0
平成十四年六月四日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
五月二十三日
辞任 補欠選任
松井 孝治君 川橋 幸子君
五月二十四日
辞任 補欠選任
岩佐 恵美君 筆坂 秀世君
五月三十日
辞任 補欠選任
西銘順志郎君 木村 仁君
五月三十一日
辞任 補欠選任
木村 仁君 西銘順志郎君
六月四日
辞任 補欠選任
森本 晃司君 続 訓弘君
筆坂 秀世君 八田ひろ子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 佐藤 泰介君
理 事
斉藤 滋宣君
松村 龍二君
森田 次夫君
長谷川 清君
吉川 春子君
委 員
亀井 郁夫君
竹山 裕君
西銘順志郎君
岡崎トミ子君
川橋 幸子君
山根 隆治君
白浜 一良君
続 訓弘君
森本 晃司君
八田ひろ子君
島袋 宗康君
田嶋 陽子君
黒岩 宇洋君
国務大臣
国務大臣 石原 伸晃君
副大臣
内閣府副大臣 熊代 昭彦君
国土交通副大臣 月原 茂皓君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 菅 義偉君
事務局側
常任委員会専門
員 舘野 忠男君
政府参考人
内閣官房道路関
係四公団民営化
推進委員会設立
準備室長 坂野 泰治君
総務省自治行政
局選挙部長 大竹 邦実君
国土交通省道路
局長 大石 久和君
環境省環境管理
局長 西尾 哲茂君
環境省自然環境
局長 小林 光君
参考人
中央青山監査法
人理事 高木 勇三君
法政大学法学部
教授 五十嵐敬喜君
ジャーナリスト
前特殊法人労連
事務局長 堤 和馬君
日本道路公団総
裁 藤井 治芳君
─────────────
本日の会議に付した案件
○道路関係四公団民営化推進委員会設置法案(内
閣提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
五月二十三日
辞任 補欠選任
松井 孝治君 川橋 幸子君
五月二十四日
辞任 補欠選任
岩佐 恵美君 筆坂 秀世君
五月三十日
辞任 補欠選任
西銘順志郎君 木村 仁君
五月三十一日
辞任 補欠選任
木村 仁君 西銘順志郎君
六月四日
辞任 補欠選任
森本 晃司君 続 訓弘君
筆坂 秀世君 八田ひろ子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 佐藤 泰介君
理 事
斉藤 滋宣君
松村 龍二君
森田 次夫君
長谷川 清君
吉川 春子君
委 員
亀井 郁夫君
竹山 裕君
西銘順志郎君
岡崎トミ子君
川橋 幸子君
山根 隆治君
白浜 一良君
続 訓弘君
森本 晃司君
八田ひろ子君
島袋 宗康君
田嶋 陽子君
黒岩 宇洋君
国務大臣
国務大臣 石原 伸晃君
副大臣
内閣府副大臣 熊代 昭彦君
国土交通副大臣 月原 茂皓君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 菅 義偉君
事務局側
常任委員会専門
員 舘野 忠男君
政府参考人
内閣官房道路関
係四公団民営化
推進委員会設立
準備室長 坂野 泰治君
総務省自治行政
局選挙部長 大竹 邦実君
国土交通省道路
局長 大石 久和君
環境省環境管理
局長 西尾 哲茂君
環境省自然環境
局長 小林 光君
参考人
中央青山監査法
人理事 高木 勇三君
法政大学法学部
教授 五十嵐敬喜君
ジャーナリスト
前特殊法人労連
事務局長 堤 和馬君
日本道路公団総
裁 藤井 治芳君
─────────────
本日の会議に付した案件
○道路関係四公団民営化推進委員会設置法案(内
閣提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
佐
佐藤泰介#1
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
本日までに、松井孝治君及び岩佐恵美さんが委員を辞任され、補欠として川橋幸子さん及び八田ひろ子さんが選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
本日までに、松井孝治君及び岩佐恵美さんが委員を辞任され、補欠として川橋幸子さん及び八田ひろ子さんが選任されました。
─────────────
佐
佐藤泰介#2
○委員長(佐藤泰介君) 道路関係四公団民営化推進委員会設置法案を議題とし、参考人の方々から意見を聴取いたします。
参考人を御紹介いたします。
中央青山監査法人理事高木勇三君、法政大学法学部教授五十嵐敬喜君及びジャーナリスト・前特殊法人労連事務局長堤和馬君、以上三名の方々でございます。
参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用のところを当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。
本法案につきまして、皆さんから忌憚のない御意見をいただき、審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、参考人の皆さんから、高木参考人、五十嵐参考人、堤参考人の順に、お一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず高木参考人からお願いします。高木参考人。
この発言だけを見る →参考人を御紹介いたします。
中央青山監査法人理事高木勇三君、法政大学法学部教授五十嵐敬喜君及びジャーナリスト・前特殊法人労連事務局長堤和馬君、以上三名の方々でございます。
参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用のところを当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。
本法案につきまして、皆さんから忌憚のない御意見をいただき、審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、参考人の皆さんから、高木参考人、五十嵐参考人、堤参考人の順に、お一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず高木参考人からお願いします。高木参考人。
高
高木勇三#3
○参考人(高木勇三君) ただいま御紹介いただきました高木でございます。着席したままでお話しさせていただきますが、このような場は初めてでありまして緊張しておりますので、よろしくお願いいたします。
さて、私、公認会計士でございまして、道路関係について必ずしも学問的に考察しているような者ではございません。私の専門は会計であり監査でありまして、会計といいますのは経済事象を金銭的数値に置き換えまして表現するものでありますし、また監査というのは外部に対しての言明、これに対して保証を与えるという性格のものでありますが、この十年ほどパブリックの世界の会計及び監査につきましていろいろ考察しております。その関係で、政策評価ですとか民営化についてなどもいろいろ考えておりまして、本日、そのような立場にある者の発言ということで御理解いただきたいというふうに思います。
これから申し上げますこと、少々、いろいろ御慎重に御検討いただきたいということを申し上げますが、私、個人的には、どちらかと申しますと、行財政改革に対して大いなる賛意を送る者でございます。私も一九六〇年代に思春期を過ごしたものですので、あの期間の民間の爆発的なエネルギー、これによって社会の変化がもたらされたというところを見ておりまして、当時のいろいろな現象及び社会に関しまして非常に賛意を持って見ておったということでございまして、自由主義経済社会を強く支持しておるような立場の者でございますけれども、政府部門の見直し、民営化、基本的にそういった意味で賛成するものではありますけれども、社会資本ですとか社会的共通資本、これ宇沢先生の言い方でございますけれども、そういった範疇の民営化ということに関しましては慎重なる検討が必要ではないかというふうに考えております。
お手元の方に配付されておりますかと思いますが、一枚のレジュメのところに、社会資本、制度資本のところの代表的なものを記させていただいておりますけれども、このところをごらんいただいてもお分かりのように、現在、完全に民間ベースでやられているというふうな範疇のものもかなり多くの法律的な制約が掛かっておるというところが御理解いただけるのではないかなというように思っております。
それで、これらについての共通的な特徴というようなところを改めて申し上げておきたいと思うんですが、不完全な競争市場において行われる事業であるか、あるいは外部経済が非常に重視され単純に交換取引と呼ばれるようなとらえ方ができない部分が含まれている事業であるという点です。
先ほど、民間で行われている事業に関しても種々の制約が課せられているというふうに申し上げたのは、正に今申し上げたような不完全競争市場における事業、あるいは外部経済が重視されている事業ということが自由というように言えるわけですが、道路公団の民営化に関しましても、道路公団の事業といいますのは、後で述べますけれども、不完全競争市場におけるやはり事業でありますし、外部経済が重視される事業というふうに言えますので、やはり種々の制約を御検討いただくことが適切なのではないかというふうなことをまず最初に申し述べておきたいと思います。
さて、今回の民営化の基本的考え方、改めて確認の意味で述べておきたいと思いますが、昨年の十二月の特殊法人等整理合理化計画、あちらのところで民営化ということにつきましての考え方が述べられておりますが、事業の採算性が高いこと、これを前提とされまして、かつ国の関与の必要性が乏しい法人、あるいは企業的経営による方が事業をより効率的に継続実施できる法人、さらに、あるいは民間でも同種の事業の実施が可能な法人、このいずれかに該当するものというように基本的考え方として示されておりますとともに、民営化の形としまして非常に幅広く考えられておるのが今回の特殊法人等整理合理化計画の大きな特徴というふうに考えております。すなわち、特殊会社、民間法人化された特殊法人・認可法人、地方共同法人、こういったものまで含んで民営化というものが考えられていると。
私は、このような幅広の形の民営化が考えられたというのは誠に適切な対応方針であったというふうにとらえておるところでございますけれども、欧米の言うところの民営化とは異なるという点はやはり確認しておく必要があるかというふうに思っております。
欧米におきまして民営化と言いますと、端的に申しましてオーナーシップが官から民に移るということというふうに言われておりますので、欧米における議論を考えますときにはそのような前提を大きく置いて考えることが適当と言えるわけですけれども、整理合理化計画のところでは、先ほど申し上げたような幅広な形になっておると。この辺が、私は今後考えていくに当たりましての一つの留意点であろうというふうに思っております。
さて、一般論は以上といたしまして、道路公団に関しまして具体的に言及させていただきたいと思います。
道路関係四公団につきましては、見直しが強く主張され、結果として今回の、昨年十二月の方針、民営化というふうなところになったというふうに理解しておりますが、見直しがではなぜ主張されたのかというようなことにつきまして私なりに振り返ってまとめさせていただきましたけれども、一昨年十二月の行財政改革のいろんな議論、以前より特殊法人問題というのはかなり強く言われておりまして、道路公団はその筆頭に挙げられてきたと、このことが一つの大きな理由というふうに言えるかと思うんですが、以前に道路公団についていろいろ取り上げられていた観点といいますのは、天下りの問題ですとかあるいはファミリー企業の問題ですとか、こういったところが大きな論点というふうに言えるのではないかというふうに私とらえておりますが、一昨年ぐらいから昨年に掛けまして非常に大きな問題というようなことで言われておりましたのは、巨額なる債務の償還可能性に対する危惧からであったのではないかというふうに私とらえておるところでございます。
私、御高承のように、昨年の十月末から十一月に掛けまして国土交通省において設置されました研究会、正式名称高速自動車国道の整備のあり方検討委員会、ジャーナリズムなどでは諸井委員会というような言い方もされておりますが、そこにおいて、参加させていただきましていろいろ具体的に数値を検討させていただきましたが、確かに財政的観点に立ちますとき、現在の状況は、私の言い方からすればかなり危機的な状況にあるのではないかというように思っておるところでございます。
財政損益状態が最も良好なのは日本道路公団と言えるわけでございますけれども、その日本道路公団においてさえ、よく言われる数値ではありますけれども、収入が約二億ちょっと、維持費が四兆円、これ減価償却費を除きます。それから金利が、これ平成十二年度で〇・八兆円ですね。維持費、先ほど四兆円と申し上げましたけれども、〇・四兆円の間違いでございます。
それで、その結果、業務関係のキャッシュフローとしましては〇・九兆円というところでございますけれども、長期債務が日本道路公団二十七兆ございます。それから、償還主義で考えますと資本金もこれも償還対象というふうに考えられるべきでございますけれども、資本金が約二兆円ございます。したがいまして、二十九兆円の償還を先ほどの営業状況の中で、キャッシュフローの中で考えていかなければならないという状況にあるということでございます。
国土交通省の方で当時試算されたいろいろな資料を拝見いたしましたけれども、交通需要の増減がゼロ、金利水準が五年内に五%まで上昇という仮定の下に、国費投入ゼロ、新規着工ゼロという前提でこの債務の償還について考えますと、三十年を少々超えたところでようやく全額の償還が可能になるというところでございますし、四公団合計で考えますと五十年は掛かるという計算になります。この五十年といいますのは私の方で試算した数値でございます。
先ほど交通需要の増減ゼロというふうに申しましたけれども、しかしながら、我が国の経済社会を考えてみますと、交通需要はむしろ減少するリスクが高いのではないかというふうに私個人的に考えております。それはもうGDPの成長力が、かつてのバブル経済崩壊前までのような成長力が望めないというところがまず大きくございますけれども、人口減少、少子高齢化、それからさらに、今現在経済構造の変革というものが強く叫ばれておりますし、私もその必要はあるというように考えておりますが、それらを考えますと、交通需要の減少に関しましてはかなりのリスクがあると考えざるを得ないのではないかというふうに思っております。
それからまた、金利水準、先ほど五年内に五%というところを申し上げましたけれども、これ以上に上昇することも十分考えられるわけでございます。今の金利水準はいろんな考え方の中で決定されておりますけれども、五%まで上昇、近い将来上昇するというのは可能性としましては低い可能性ではないですし、先ほど申しましたように数十年という単位の中では更に上昇することも考えられます。
このような道路公団の状況というものは、通常の企業体で考えますと、アンコントローラブルと申しますか、もう極めて危機的な状況にあるというふうに言えまして、こういった組織をマネジメントするに当たって何を考えるべきかというようなことをアドバイスするとしますと、とにもかくにも、一刻もこの巨額債務の状態を減じて脱することではないかというふうなアドバイスをせざるを得ませんです。今の状況というのは、債務が債務を呼びまして雪だるま式に膨れ上がっていく状態になりかねない状況でございます。
住宅ローンをお考えいただければと思うんですけれども、今の住宅ローンも、約、収入の五倍という範囲まで貸しておりますけれども、これ低金利だから成り立つところでありまして、金融界では、これが金利上昇しますと、債務者の方は金利だけの返済で元本の返済に至らない状態に至ってしまう可能性が高いというふうに読んでおりますけれども、それと同じようなことが起きる可能性が道路公団関係についてはあるということでございます。
もうそうなってしまいますと、かつての国鉄清算事業団のような、結果的に債務の国民負担というふうな事態も、なりかねませんですし、今の財政状態、国家財政状態を考えますと、十兆円単位の債務の増加より財政運営の困難さをもたらすというふうに申しますので、このような観点に立って考えることが必要ではないかというようなことを改めて感じた次第でございますし、そのように考えますと、経営方針の抜本的な転換と言えるわけでございますので、そのような抜本的な転換という観点から、今回の民営化、フレッシュスタートというものをとらえることが適当ではないかというふうに感じておるところでございます。
しかしながら、高速道路事業、これはやはり、先ほど申しましたけれども、いろいろ制約を課すことが適当と言える事業というふうに私考えております。民間化されるということは、純粋な意味で民間化されるということは永遠に有料化ということになりますけれども、次のような問題が指摘されます。
独占に近い不完全競争市場というようなことから、道路料金についての問題、災害復旧についての問題、維持補修についての問題などが指摘されます。それから、使用について所有主の判断によって左右されるという事態も考えられております。それからまた、路線の敷設に関しまして、外部経済は無視されがちでありますし、新規の敷設は土地収用の問題を考えなければならないというわけでございます。
道路はインフラの最たるものというふうに考えられておりますし、高速道路もそれに準ずるものというふうに考えるわけでございます。公会計の国際的な世界でもインフラ資産の筆頭に挙げられておりますので、単純な民営化というのはやはり私も感覚的に戸惑いを覚えるというところでございます。
ということで、留意点としまして、今後の民営化に関しましての留意点ということで幾つか申し上げましたけれども、採算性という観点、本四はもうかなりの採算性マイナスでございますので、これは十分慎重に考える必要があるだろうと。それから、先ほど申しました国の関与、それから所有権の問題、これも慎重に議論する必要があるだろうと。それから、先ほど申しました債務弁済を第一に考えた運営方針を取られるということが強く望まれるのではないかと。IPOという、株式公開という話がございますけれども、これは債務弁済を遅延化、困難化させる要因というふうに思いますので、慎重にやはり検討する必要があると思っております。それから、巨額の借換え資金の調達原資、これについての考慮、それから法人税、固定資産税の納付義務が発生することについての考慮、それから最後に、弾力的なマネジメントを可能とするようなフレキシブルな議論、こういったことが今後必要であろうというふうに思っております。
なお、検討委員会におきましては、国民が納得する、質、量の両方の観点から見たときの十分なる議論が期待されると思いますし、そのような方々で構成されることが強く望まれるところでありまして、以上をもちまして私の話を終わりにさせていただきます。
この発言だけを見る →さて、私、公認会計士でございまして、道路関係について必ずしも学問的に考察しているような者ではございません。私の専門は会計であり監査でありまして、会計といいますのは経済事象を金銭的数値に置き換えまして表現するものでありますし、また監査というのは外部に対しての言明、これに対して保証を与えるという性格のものでありますが、この十年ほどパブリックの世界の会計及び監査につきましていろいろ考察しております。その関係で、政策評価ですとか民営化についてなどもいろいろ考えておりまして、本日、そのような立場にある者の発言ということで御理解いただきたいというふうに思います。
これから申し上げますこと、少々、いろいろ御慎重に御検討いただきたいということを申し上げますが、私、個人的には、どちらかと申しますと、行財政改革に対して大いなる賛意を送る者でございます。私も一九六〇年代に思春期を過ごしたものですので、あの期間の民間の爆発的なエネルギー、これによって社会の変化がもたらされたというところを見ておりまして、当時のいろいろな現象及び社会に関しまして非常に賛意を持って見ておったということでございまして、自由主義経済社会を強く支持しておるような立場の者でございますけれども、政府部門の見直し、民営化、基本的にそういった意味で賛成するものではありますけれども、社会資本ですとか社会的共通資本、これ宇沢先生の言い方でございますけれども、そういった範疇の民営化ということに関しましては慎重なる検討が必要ではないかというふうに考えております。
お手元の方に配付されておりますかと思いますが、一枚のレジュメのところに、社会資本、制度資本のところの代表的なものを記させていただいておりますけれども、このところをごらんいただいてもお分かりのように、現在、完全に民間ベースでやられているというふうな範疇のものもかなり多くの法律的な制約が掛かっておるというところが御理解いただけるのではないかなというように思っております。
それで、これらについての共通的な特徴というようなところを改めて申し上げておきたいと思うんですが、不完全な競争市場において行われる事業であるか、あるいは外部経済が非常に重視され単純に交換取引と呼ばれるようなとらえ方ができない部分が含まれている事業であるという点です。
先ほど、民間で行われている事業に関しても種々の制約が課せられているというふうに申し上げたのは、正に今申し上げたような不完全競争市場における事業、あるいは外部経済が重視されている事業ということが自由というように言えるわけですが、道路公団の民営化に関しましても、道路公団の事業といいますのは、後で述べますけれども、不完全競争市場におけるやはり事業でありますし、外部経済が重視される事業というふうに言えますので、やはり種々の制約を御検討いただくことが適切なのではないかというふうなことをまず最初に申し述べておきたいと思います。
さて、今回の民営化の基本的考え方、改めて確認の意味で述べておきたいと思いますが、昨年の十二月の特殊法人等整理合理化計画、あちらのところで民営化ということにつきましての考え方が述べられておりますが、事業の採算性が高いこと、これを前提とされまして、かつ国の関与の必要性が乏しい法人、あるいは企業的経営による方が事業をより効率的に継続実施できる法人、さらに、あるいは民間でも同種の事業の実施が可能な法人、このいずれかに該当するものというように基本的考え方として示されておりますとともに、民営化の形としまして非常に幅広く考えられておるのが今回の特殊法人等整理合理化計画の大きな特徴というふうに考えております。すなわち、特殊会社、民間法人化された特殊法人・認可法人、地方共同法人、こういったものまで含んで民営化というものが考えられていると。
私は、このような幅広の形の民営化が考えられたというのは誠に適切な対応方針であったというふうにとらえておるところでございますけれども、欧米の言うところの民営化とは異なるという点はやはり確認しておく必要があるかというふうに思っております。
欧米におきまして民営化と言いますと、端的に申しましてオーナーシップが官から民に移るということというふうに言われておりますので、欧米における議論を考えますときにはそのような前提を大きく置いて考えることが適当と言えるわけですけれども、整理合理化計画のところでは、先ほど申し上げたような幅広な形になっておると。この辺が、私は今後考えていくに当たりましての一つの留意点であろうというふうに思っております。
さて、一般論は以上といたしまして、道路公団に関しまして具体的に言及させていただきたいと思います。
道路関係四公団につきましては、見直しが強く主張され、結果として今回の、昨年十二月の方針、民営化というふうなところになったというふうに理解しておりますが、見直しがではなぜ主張されたのかというようなことにつきまして私なりに振り返ってまとめさせていただきましたけれども、一昨年十二月の行財政改革のいろんな議論、以前より特殊法人問題というのはかなり強く言われておりまして、道路公団はその筆頭に挙げられてきたと、このことが一つの大きな理由というふうに言えるかと思うんですが、以前に道路公団についていろいろ取り上げられていた観点といいますのは、天下りの問題ですとかあるいはファミリー企業の問題ですとか、こういったところが大きな論点というふうに言えるのではないかというふうに私とらえておりますが、一昨年ぐらいから昨年に掛けまして非常に大きな問題というようなことで言われておりましたのは、巨額なる債務の償還可能性に対する危惧からであったのではないかというふうに私とらえておるところでございます。
私、御高承のように、昨年の十月末から十一月に掛けまして国土交通省において設置されました研究会、正式名称高速自動車国道の整備のあり方検討委員会、ジャーナリズムなどでは諸井委員会というような言い方もされておりますが、そこにおいて、参加させていただきましていろいろ具体的に数値を検討させていただきましたが、確かに財政的観点に立ちますとき、現在の状況は、私の言い方からすればかなり危機的な状況にあるのではないかというように思っておるところでございます。
財政損益状態が最も良好なのは日本道路公団と言えるわけでございますけれども、その日本道路公団においてさえ、よく言われる数値ではありますけれども、収入が約二億ちょっと、維持費が四兆円、これ減価償却費を除きます。それから金利が、これ平成十二年度で〇・八兆円ですね。維持費、先ほど四兆円と申し上げましたけれども、〇・四兆円の間違いでございます。
それで、その結果、業務関係のキャッシュフローとしましては〇・九兆円というところでございますけれども、長期債務が日本道路公団二十七兆ございます。それから、償還主義で考えますと資本金もこれも償還対象というふうに考えられるべきでございますけれども、資本金が約二兆円ございます。したがいまして、二十九兆円の償還を先ほどの営業状況の中で、キャッシュフローの中で考えていかなければならないという状況にあるということでございます。
国土交通省の方で当時試算されたいろいろな資料を拝見いたしましたけれども、交通需要の増減がゼロ、金利水準が五年内に五%まで上昇という仮定の下に、国費投入ゼロ、新規着工ゼロという前提でこの債務の償還について考えますと、三十年を少々超えたところでようやく全額の償還が可能になるというところでございますし、四公団合計で考えますと五十年は掛かるという計算になります。この五十年といいますのは私の方で試算した数値でございます。
先ほど交通需要の増減ゼロというふうに申しましたけれども、しかしながら、我が国の経済社会を考えてみますと、交通需要はむしろ減少するリスクが高いのではないかというふうに私個人的に考えております。それはもうGDPの成長力が、かつてのバブル経済崩壊前までのような成長力が望めないというところがまず大きくございますけれども、人口減少、少子高齢化、それからさらに、今現在経済構造の変革というものが強く叫ばれておりますし、私もその必要はあるというように考えておりますが、それらを考えますと、交通需要の減少に関しましてはかなりのリスクがあると考えざるを得ないのではないかというふうに思っております。
それからまた、金利水準、先ほど五年内に五%というところを申し上げましたけれども、これ以上に上昇することも十分考えられるわけでございます。今の金利水準はいろんな考え方の中で決定されておりますけれども、五%まで上昇、近い将来上昇するというのは可能性としましては低い可能性ではないですし、先ほど申しましたように数十年という単位の中では更に上昇することも考えられます。
このような道路公団の状況というものは、通常の企業体で考えますと、アンコントローラブルと申しますか、もう極めて危機的な状況にあるというふうに言えまして、こういった組織をマネジメントするに当たって何を考えるべきかというようなことをアドバイスするとしますと、とにもかくにも、一刻もこの巨額債務の状態を減じて脱することではないかというふうなアドバイスをせざるを得ませんです。今の状況というのは、債務が債務を呼びまして雪だるま式に膨れ上がっていく状態になりかねない状況でございます。
住宅ローンをお考えいただければと思うんですけれども、今の住宅ローンも、約、収入の五倍という範囲まで貸しておりますけれども、これ低金利だから成り立つところでありまして、金融界では、これが金利上昇しますと、債務者の方は金利だけの返済で元本の返済に至らない状態に至ってしまう可能性が高いというふうに読んでおりますけれども、それと同じようなことが起きる可能性が道路公団関係についてはあるということでございます。
もうそうなってしまいますと、かつての国鉄清算事業団のような、結果的に債務の国民負担というふうな事態も、なりかねませんですし、今の財政状態、国家財政状態を考えますと、十兆円単位の債務の増加より財政運営の困難さをもたらすというふうに申しますので、このような観点に立って考えることが必要ではないかというようなことを改めて感じた次第でございますし、そのように考えますと、経営方針の抜本的な転換と言えるわけでございますので、そのような抜本的な転換という観点から、今回の民営化、フレッシュスタートというものをとらえることが適当ではないかというふうに感じておるところでございます。
しかしながら、高速道路事業、これはやはり、先ほど申しましたけれども、いろいろ制約を課すことが適当と言える事業というふうに私考えております。民間化されるということは、純粋な意味で民間化されるということは永遠に有料化ということになりますけれども、次のような問題が指摘されます。
独占に近い不完全競争市場というようなことから、道路料金についての問題、災害復旧についての問題、維持補修についての問題などが指摘されます。それから、使用について所有主の判断によって左右されるという事態も考えられております。それからまた、路線の敷設に関しまして、外部経済は無視されがちでありますし、新規の敷設は土地収用の問題を考えなければならないというわけでございます。
道路はインフラの最たるものというふうに考えられておりますし、高速道路もそれに準ずるものというふうに考えるわけでございます。公会計の国際的な世界でもインフラ資産の筆頭に挙げられておりますので、単純な民営化というのはやはり私も感覚的に戸惑いを覚えるというところでございます。
ということで、留意点としまして、今後の民営化に関しましての留意点ということで幾つか申し上げましたけれども、採算性という観点、本四はもうかなりの採算性マイナスでございますので、これは十分慎重に考える必要があるだろうと。それから、先ほど申しました国の関与、それから所有権の問題、これも慎重に議論する必要があるだろうと。それから、先ほど申しました債務弁済を第一に考えた運営方針を取られるということが強く望まれるのではないかと。IPOという、株式公開という話がございますけれども、これは債務弁済を遅延化、困難化させる要因というふうに思いますので、慎重にやはり検討する必要があると思っております。それから、巨額の借換え資金の調達原資、これについての考慮、それから法人税、固定資産税の納付義務が発生することについての考慮、それから最後に、弾力的なマネジメントを可能とするようなフレキシブルな議論、こういったことが今後必要であろうというふうに思っております。
なお、検討委員会におきましては、国民が納得する、質、量の両方の観点から見たときの十分なる議論が期待されると思いますし、そのような方々で構成されることが強く望まれるところでありまして、以上をもちまして私の話を終わりにさせていただきます。
佐
五
五十嵐敬喜#5
○参考人(五十嵐敬喜君) 五十嵐です。私は、今回の法案について、大きく言いまして二つの観点から意見を述べさせていただきたいと思います。
一つは、民営化というものに含まれる問題点について、公共事業の観点から問題点を指摘させていただくというのが第一点であります。
第二点は、公共事業としての道路というものを考えた場合に、今後、二十一世紀、道路はいかにあるべきかという観点についてお話をさせていただくということであります。
まず、最初の方からお話しさせていただきたいと思いますけれども、当初、道路公団の民営化に関して様々な意見が述べられておりました。しかし、一定の政治プロセスを通過していく中で、ある種の民営化委員会での守備範囲というものがどんどん絞られていっているように感じます。その中で、私としては、今から申し上げます三つのことについてはもう一度民営化委員会の行うべき役割と併せて考えていただければというふうに思っております。
第一点は、今、高木参考人からお話のありました借金というものをどうするかということであります。
これは、道路公団だけではなくて、いわゆる特殊法人全体にまたがりまして、私の推計ではおおよそ三百兆円を超えるぐらいの借金になっておるんじゃないかと思っておりますけれども、取りあえず道路公団四公団に絞っても相当、今、高木参考人の意見がありましたように、二十数兆円の債務は確実であります。計算によっては三十兆円を超えるという計算もあるようでありますけれども、少なくとも二十数兆円あるということです。
さらに、これをどのように償還するかということを考えますと、最も有利な条件を設定してもなお五十年掛かるということであります。つまり、半世紀掛かっても返せるか返せないかということでありまして、やや危機的状態というのを超えておりまして、ほぼ破産に近い状態と言っていいというふうに私は理解しております。
問題はこの債務の処理の仕方でありますけれども、先ほど言いましたように、政治プロセスの中でいろんな議論が様々に交わされながら、しかし、だれがどういう方法でこれを償還するかということに関しましては、民営化という論点と併せて必ずしも明瞭ではないというふうに私は感じます。
非常に端的に言いますと、もうかる道路は民営化にしまして、もうからないところは国が負担すると。その借金はいずれどこかで、かつての国鉄と同じように、言わば清算事業団を通しまして最終的には国民の税金で賄うというような流れのように見えました。果たしてそれがよろしいかどうかということであります。
国鉄清算事業団についてもいろいろな論点がありますけれども、それをちょっと外しまして、今回の道路公団の借金の国民転嫁については清算事業団と同じようにしてはいけないと私は思っております。
その理由は、言わば法的に言いますと、こういう赤字が膨れ上がることを前提に、それを十分に知りながら、故意と言うと少し強いかもしれませんけれども、重大なる過失のまま、だれも責任を取らないでずっとこういうことを継続してきたということであります。これに対する責任の構造というものをやっぱりはっきりさせないで国民にそのまま転嫁させるというのは、国民としては承知できないということであります。
せめて、株主訴訟における代表訴訟による取締役の責任とか、あるいは地方自治体の場合には監査請求ってありますけれども、そういう形でそれぞれの当事者に責任を取らせるというようなことがありまして、その上でどうしても足りない部分は国民への転嫁ということはあると思いますけれども、こういうプロセスを全く抜きにしたまま、後で堤参考人からもお話があると思いますけれども、言わば天下りのえじきにされたままその借金を国民に転嫁するというのは許されないと私は思いまして、民営化委員会では、是非この借金の処理の仕方について、勧告権もあるようでありますから、この勧告権を行使するよう、はっきりと民営化委員会で議論していただきたいというのが第一点であります。
第二点は、道路を考える場合、あるいはその他の公共事業を考える場合に、極めて重要な宿痾と言うべき病気があります。これについてはさすがに小泉内閣も気付いておりまして、これについて見直しをしたいというふうに発言しておりますけれども、これは今回も非常に重要な論点になるだろうということです。
その宿痾というのは長期計画のことでありまして、現在、日本には公共事業関連で十六本の中長期計画がございます。道路は、現在、第十二次道路長期五か年計画になっておりまして、これは今年で十二次は終了し、今年以降は第十三次に掛かるということであります。
ここでは、御存じのとおり、高規格道路として一万四千キロということを目標設定しておりまして、五年間で七十八兆円という、言わば一般の国家会計に匹敵するような巨大な金がつぎ込まれておりまして、言わば、言葉で言いますと、官僚さんたちはこれをどのように消化するか、達成するかという形でこの七十八兆を使い尽くすことに全力を挙げてきたというふうに外側から見ると見えます。これが不必要で無駄な公共事業の最たる元凶でありますし、これらを総合的に見直すべき時期に来たのではないかというふうに私は思っていますし、小泉内閣の方針でもそのようになっております。
ところが、この民営化委員会になりますと、何となくそれがぼやけてしまいまして民営化の形だけに収れんするような感じがいたします。しかし、この長期計画にメスを入れないで民営化することは全くできません。その際、長期計画について、およそ法治主義にあるまじき事態、ほとんど違憲状態、憲法違反のような状態が続いておりますので、見直しに当たってはこれを含めて再検討してほしいというふうに私は考えております。
何が極めておかしいかといいますと、一つは、道路については道路整備緊急措置法というのがありますけれども、急傾斜地とかあるいは空港などについては根拠法すらなしに長期計画が立てられているということであります。これは明らかに法治主義違反であります。
第二番目の論点は、道路を含めましてこういう法律はすべて緊急措置法という名前が付いていることから分かりますように、戦後、社会資本が非常に不足しておりまして、特別対策としてこれを取り上げて社会資本を充実しなければいけないという暫定的な法律として作られた法律が、いつの間にか第十二次というふうに見られますように永久法に変わっているということであります。暫定的な緊急的な一時的な法律がいつの間にやら永久法に変わっているというのは法の変質でありまして、これを抜本的に見直す必要があるだろうというふうに思います。
三番目の論点は、こういう長期計画がすべて閣議決定に終わっておりまして、国会では一切論議されることがないということであります。
七十八兆円というのは、正に、先ほど言いましたように、日本の一般会計に匹敵するぐらいの大きな巨大な額でありますけれども、これが一切国会で論議されないというのも極めて奇妙であります。単に金額が大きいというだけではなくて、道路をどうするか、あるいはもう全体広げて公共事業をどうするかというのは、国民生活の隅々まで言わば影響を与える決定的なことでありますし、財政負担も極めて大きなものがあります。それが今もって閣議決定で済んでいるということについては、ほとんど理解を超える、想像を絶するような状態になっておりまして、見直しの際にはこれを抜本的に見直すべきであると私は思います。
なお、最近、ちょうど、先ほど言いましたように、十六本の中長期計画のうち十本が今年度が改定期になっておりまして、これをどうするか。今後五年、あるいは大きい計画で言いますと十年というのもありますけれども、今後五年の間どうするか。公共事業や日本の国家財政を含めまして日本全体のシナリオをどうするかということにかかわっておりまして、これについて民営化委員会でも検討すべきではないかというふうに私は思っています。
その参考として、つい過日、第九次漁港整備長期計画が改定されました。そこでは、従来の発想と異なっておりまして、事業費のトータルというものを外して計画を立てております。それを含めまして、道路などについても七十八兆円というような事業費トータルを外す。あるいは、端的に言いまして、いったんこの緊急措置を全部サンセット、廃止しまして、改めて公共事業の中長期計画、あるべき姿はどういうものかということを考えたらよろしいと私は思っております。
更に言いますと、五全総もこれで最後になりそうで、六全総はないと言われておりますので、全体的にこの中長期計画を見直すちょうど良い時期に来たのではないかというのが第一点であります。
第二点は、個別道路をどうするかということであります。
たまたま今日、参考資料として配られております、同じような審議会に長野県でダム審議会というのがありますけれども、個別のダムなり道路なりに入らないで、検討に入らないでダムのあるべき理念とか道路のあるべき理念と言っても問題は簡単に済まされません。しかし、今回は幸か不幸か、私にとっては不幸だと思いますけれども、個別道路については何か聖域を設けられまして、民営化委員会ではこれに触れないということになっているようであります。しかし、これに触れないで民営化の形を考えることはほとんど不可能じゃないかというのが第一でありまして、この点に関して、民営化委員会の権限についてもう一度見直すべきではないかということであります。
二番目は、個別道路に入りますと、具体的にやっぱり道路事業を中止しなければいけない事業というものが出てまいります。ここが最大の問題でありまして、日本の公共事業システムを見ますと、物事を作ることに関しては非常にたくさんの法律や手続がありますけれども、そういう事業を中止した場合の処置をどうするかということについては全くお手上げの状態であります。長野でも同じようなことが問題になっておりまして、特に、いったん着手された事業について中止するについて非常に多くの混乱を生んでおります。
道路でいいますと、とりわけ高規格道路については都市計画、それぞれの自治体の都市計画と連動しておりまして、この都市計画はすべて高規格道路が通過するということを前提として作られております。私も現地調査をいたしましたけれども、大抵は区画整理や都市の再開発ということがワンセットになっておりまして、自治体の計画と非常に連動しております。
これら個別道路をやめる場合に、これは都市計画との整合性をどうするかとか、あるいは事業者に、事業を中止する場合には、ゼネコンに対する補償とかあるいは住民に対する補償などをどうするかについてきちんとしたルールというものを定めておかないと混乱が生じます。これらについても、民営化委員会などで情報を発信し、新しい公共事業中止に関するモデルというものを発表して世論に対して大いな問題提起をすべきではないかと。そういう意味でも、個別道路について一切タッチしないという民営化の在り方はおかしいのではないかと私は思っております。
最後に、残された時間で、そもそも道路を含めて今後二十一世紀、日本の公共事業をどのように考えるべきかということに関しまして、道路に関係する範囲内で少し私の意見を述べさせていただきます。
一つは、このままでの公共事業はあっちこっちに大きな問題を起こしております。単に今国会で有名になりましたあの秘書を通じた汚職というだけじゃありませんで、財政圧迫や環境圧迫が言わば頂点に達しております。この道路公団の民営化をきっかけにして、そういう全体的な、戦後日本の制度疲労とでもいうべき公共事業システムについて新しいイメージを再構築すべきであるというのが私の意見であります。
一つは、補助金という制度を使いまして霞が関が地方自治体を支配していく、逆から言いますと、地方自治体は霞が関に補助金をもらうために陳情を繰り返すという構図はもうやめた方がいいということであります。
その際、道路に関して言いますと、はっきりと国が行うべき事業と都道府県及び市町村が行う事業を分けまして、この関係で補助金という方法で関与することを一切やめるということであります。高規格道路、国道については、先ほど言いましたように、単に国土交通省道路局が決めて閣議決定するという方法ではなくて、国会で第二東名高速道路は通したらいいか通さなければいいかというプロジェクトごとに審議するという方法に改めたらいいというふうに思います。
それから、都道府県等にゆだねられた言わば生活道路については、これは非常に要望が強いということはあらゆる世論調査で表れております。その際、自治体ごとに、道路を優先するのか、ダムを優先するのか、あるいは道路やダムといった公共事業よりも福祉を優先するのか、教育を優先するのか、それらを含めて一切を自治体にゆだねるべきではないかということです。
公共事業といいますと、いわゆる縦割り行政の典型でありまして、特に補助金を通じていろいろ局、課、係までつながるというふうに言われていますけれども、一切それを断ち切って、道路を含めて全体として都市計画として考え直すというイメージに転換すべきであるということを思います。
私はこの関係でヨーロッパを視察してまいりましたけれども、公共事業を上から補助金を通じて縦割りで支配するという時代ははっきりもう越えておりまして、都市計画として公共事業を行っております。都市計画として公共事業を行うということはどういうことかといいますと、要するに分権型社会を徹底する、そこに住民と議会を参加させる、それからその地域の自主産業を育成するということであります。最終的に自己決定及び自己責任を取るということでありまして、これは今までの公共事業に全くない観点であります。
しかし、考えてみれば、どのような社会資本をどういう費用でだれがやるのかということは最も身近な自治体が一番分かるはずですから、こういうことに転換するのは当然だろうというふうに私は思います。
システムとしましては、言わば都市計画は非常に充実、最近しておりまして、マスタープランというものに自分たちの町のあるべき姿はどうあるべきかということを書き込んで、事業と土地利用規制とを両方書き込んで点検していくというシステムになっています。システムとしてマスタープランに公共事業を全部書き入れる、それを議会や住民参加で行う、それを住民が点検していくということになりますと、言わば汚職もなくなりますし無駄な公共事業もなくなりますし、さらに本当の意味でその当該市民たちが欲している事業というものが醸成されますし、また、それに伴う結果についても責任を取るというシステムが出てくるんだろうというふうに私は思っております。
最後に一つだけ申し上げたいと思いますけれども、このまま公共事業を展開していきますと、日本はいずれ挫折すると思います。新しい子供たちに新しい未来社会を打ち立てるために公共事業の転換を迫る、転換をするということは非常に重要でありまして、国会でも本当に重要なことの一つだと思います。道路民営化委員会がそういうことについて国民に問題提起し、官僚に問題提起し、国会に問題提起できるようになれば非常にいいことだというふうに思っております。
以上です。
この発言だけを見る →一つは、民営化というものに含まれる問題点について、公共事業の観点から問題点を指摘させていただくというのが第一点であります。
第二点は、公共事業としての道路というものを考えた場合に、今後、二十一世紀、道路はいかにあるべきかという観点についてお話をさせていただくということであります。
まず、最初の方からお話しさせていただきたいと思いますけれども、当初、道路公団の民営化に関して様々な意見が述べられておりました。しかし、一定の政治プロセスを通過していく中で、ある種の民営化委員会での守備範囲というものがどんどん絞られていっているように感じます。その中で、私としては、今から申し上げます三つのことについてはもう一度民営化委員会の行うべき役割と併せて考えていただければというふうに思っております。
第一点は、今、高木参考人からお話のありました借金というものをどうするかということであります。
これは、道路公団だけではなくて、いわゆる特殊法人全体にまたがりまして、私の推計ではおおよそ三百兆円を超えるぐらいの借金になっておるんじゃないかと思っておりますけれども、取りあえず道路公団四公団に絞っても相当、今、高木参考人の意見がありましたように、二十数兆円の債務は確実であります。計算によっては三十兆円を超えるという計算もあるようでありますけれども、少なくとも二十数兆円あるということです。
さらに、これをどのように償還するかということを考えますと、最も有利な条件を設定してもなお五十年掛かるということであります。つまり、半世紀掛かっても返せるか返せないかということでありまして、やや危機的状態というのを超えておりまして、ほぼ破産に近い状態と言っていいというふうに私は理解しております。
問題はこの債務の処理の仕方でありますけれども、先ほど言いましたように、政治プロセスの中でいろんな議論が様々に交わされながら、しかし、だれがどういう方法でこれを償還するかということに関しましては、民営化という論点と併せて必ずしも明瞭ではないというふうに私は感じます。
非常に端的に言いますと、もうかる道路は民営化にしまして、もうからないところは国が負担すると。その借金はいずれどこかで、かつての国鉄と同じように、言わば清算事業団を通しまして最終的には国民の税金で賄うというような流れのように見えました。果たしてそれがよろしいかどうかということであります。
国鉄清算事業団についてもいろいろな論点がありますけれども、それをちょっと外しまして、今回の道路公団の借金の国民転嫁については清算事業団と同じようにしてはいけないと私は思っております。
その理由は、言わば法的に言いますと、こういう赤字が膨れ上がることを前提に、それを十分に知りながら、故意と言うと少し強いかもしれませんけれども、重大なる過失のまま、だれも責任を取らないでずっとこういうことを継続してきたということであります。これに対する責任の構造というものをやっぱりはっきりさせないで国民にそのまま転嫁させるというのは、国民としては承知できないということであります。
せめて、株主訴訟における代表訴訟による取締役の責任とか、あるいは地方自治体の場合には監査請求ってありますけれども、そういう形でそれぞれの当事者に責任を取らせるというようなことがありまして、その上でどうしても足りない部分は国民への転嫁ということはあると思いますけれども、こういうプロセスを全く抜きにしたまま、後で堤参考人からもお話があると思いますけれども、言わば天下りのえじきにされたままその借金を国民に転嫁するというのは許されないと私は思いまして、民営化委員会では、是非この借金の処理の仕方について、勧告権もあるようでありますから、この勧告権を行使するよう、はっきりと民営化委員会で議論していただきたいというのが第一点であります。
第二点は、道路を考える場合、あるいはその他の公共事業を考える場合に、極めて重要な宿痾と言うべき病気があります。これについてはさすがに小泉内閣も気付いておりまして、これについて見直しをしたいというふうに発言しておりますけれども、これは今回も非常に重要な論点になるだろうということです。
その宿痾というのは長期計画のことでありまして、現在、日本には公共事業関連で十六本の中長期計画がございます。道路は、現在、第十二次道路長期五か年計画になっておりまして、これは今年で十二次は終了し、今年以降は第十三次に掛かるということであります。
ここでは、御存じのとおり、高規格道路として一万四千キロということを目標設定しておりまして、五年間で七十八兆円という、言わば一般の国家会計に匹敵するような巨大な金がつぎ込まれておりまして、言わば、言葉で言いますと、官僚さんたちはこれをどのように消化するか、達成するかという形でこの七十八兆を使い尽くすことに全力を挙げてきたというふうに外側から見ると見えます。これが不必要で無駄な公共事業の最たる元凶でありますし、これらを総合的に見直すべき時期に来たのではないかというふうに私は思っていますし、小泉内閣の方針でもそのようになっております。
ところが、この民営化委員会になりますと、何となくそれがぼやけてしまいまして民営化の形だけに収れんするような感じがいたします。しかし、この長期計画にメスを入れないで民営化することは全くできません。その際、長期計画について、およそ法治主義にあるまじき事態、ほとんど違憲状態、憲法違反のような状態が続いておりますので、見直しに当たってはこれを含めて再検討してほしいというふうに私は考えております。
何が極めておかしいかといいますと、一つは、道路については道路整備緊急措置法というのがありますけれども、急傾斜地とかあるいは空港などについては根拠法すらなしに長期計画が立てられているということであります。これは明らかに法治主義違反であります。
第二番目の論点は、道路を含めましてこういう法律はすべて緊急措置法という名前が付いていることから分かりますように、戦後、社会資本が非常に不足しておりまして、特別対策としてこれを取り上げて社会資本を充実しなければいけないという暫定的な法律として作られた法律が、いつの間にか第十二次というふうに見られますように永久法に変わっているということであります。暫定的な緊急的な一時的な法律がいつの間にやら永久法に変わっているというのは法の変質でありまして、これを抜本的に見直す必要があるだろうというふうに思います。
三番目の論点は、こういう長期計画がすべて閣議決定に終わっておりまして、国会では一切論議されることがないということであります。
七十八兆円というのは、正に、先ほど言いましたように、日本の一般会計に匹敵するぐらいの大きな巨大な額でありますけれども、これが一切国会で論議されないというのも極めて奇妙であります。単に金額が大きいというだけではなくて、道路をどうするか、あるいはもう全体広げて公共事業をどうするかというのは、国民生活の隅々まで言わば影響を与える決定的なことでありますし、財政負担も極めて大きなものがあります。それが今もって閣議決定で済んでいるということについては、ほとんど理解を超える、想像を絶するような状態になっておりまして、見直しの際にはこれを抜本的に見直すべきであると私は思います。
なお、最近、ちょうど、先ほど言いましたように、十六本の中長期計画のうち十本が今年度が改定期になっておりまして、これをどうするか。今後五年、あるいは大きい計画で言いますと十年というのもありますけれども、今後五年の間どうするか。公共事業や日本の国家財政を含めまして日本全体のシナリオをどうするかということにかかわっておりまして、これについて民営化委員会でも検討すべきではないかというふうに私は思っています。
その参考として、つい過日、第九次漁港整備長期計画が改定されました。そこでは、従来の発想と異なっておりまして、事業費のトータルというものを外して計画を立てております。それを含めまして、道路などについても七十八兆円というような事業費トータルを外す。あるいは、端的に言いまして、いったんこの緊急措置を全部サンセット、廃止しまして、改めて公共事業の中長期計画、あるべき姿はどういうものかということを考えたらよろしいと私は思っております。
更に言いますと、五全総もこれで最後になりそうで、六全総はないと言われておりますので、全体的にこの中長期計画を見直すちょうど良い時期に来たのではないかというのが第一点であります。
第二点は、個別道路をどうするかということであります。
たまたま今日、参考資料として配られております、同じような審議会に長野県でダム審議会というのがありますけれども、個別のダムなり道路なりに入らないで、検討に入らないでダムのあるべき理念とか道路のあるべき理念と言っても問題は簡単に済まされません。しかし、今回は幸か不幸か、私にとっては不幸だと思いますけれども、個別道路については何か聖域を設けられまして、民営化委員会ではこれに触れないということになっているようであります。しかし、これに触れないで民営化の形を考えることはほとんど不可能じゃないかというのが第一でありまして、この点に関して、民営化委員会の権限についてもう一度見直すべきではないかということであります。
二番目は、個別道路に入りますと、具体的にやっぱり道路事業を中止しなければいけない事業というものが出てまいります。ここが最大の問題でありまして、日本の公共事業システムを見ますと、物事を作ることに関しては非常にたくさんの法律や手続がありますけれども、そういう事業を中止した場合の処置をどうするかということについては全くお手上げの状態であります。長野でも同じようなことが問題になっておりまして、特に、いったん着手された事業について中止するについて非常に多くの混乱を生んでおります。
道路でいいますと、とりわけ高規格道路については都市計画、それぞれの自治体の都市計画と連動しておりまして、この都市計画はすべて高規格道路が通過するということを前提として作られております。私も現地調査をいたしましたけれども、大抵は区画整理や都市の再開発ということがワンセットになっておりまして、自治体の計画と非常に連動しております。
これら個別道路をやめる場合に、これは都市計画との整合性をどうするかとか、あるいは事業者に、事業を中止する場合には、ゼネコンに対する補償とかあるいは住民に対する補償などをどうするかについてきちんとしたルールというものを定めておかないと混乱が生じます。これらについても、民営化委員会などで情報を発信し、新しい公共事業中止に関するモデルというものを発表して世論に対して大いな問題提起をすべきではないかと。そういう意味でも、個別道路について一切タッチしないという民営化の在り方はおかしいのではないかと私は思っております。
最後に、残された時間で、そもそも道路を含めて今後二十一世紀、日本の公共事業をどのように考えるべきかということに関しまして、道路に関係する範囲内で少し私の意見を述べさせていただきます。
一つは、このままでの公共事業はあっちこっちに大きな問題を起こしております。単に今国会で有名になりましたあの秘書を通じた汚職というだけじゃありませんで、財政圧迫や環境圧迫が言わば頂点に達しております。この道路公団の民営化をきっかけにして、そういう全体的な、戦後日本の制度疲労とでもいうべき公共事業システムについて新しいイメージを再構築すべきであるというのが私の意見であります。
一つは、補助金という制度を使いまして霞が関が地方自治体を支配していく、逆から言いますと、地方自治体は霞が関に補助金をもらうために陳情を繰り返すという構図はもうやめた方がいいということであります。
その際、道路に関して言いますと、はっきりと国が行うべき事業と都道府県及び市町村が行う事業を分けまして、この関係で補助金という方法で関与することを一切やめるということであります。高規格道路、国道については、先ほど言いましたように、単に国土交通省道路局が決めて閣議決定するという方法ではなくて、国会で第二東名高速道路は通したらいいか通さなければいいかというプロジェクトごとに審議するという方法に改めたらいいというふうに思います。
それから、都道府県等にゆだねられた言わば生活道路については、これは非常に要望が強いということはあらゆる世論調査で表れております。その際、自治体ごとに、道路を優先するのか、ダムを優先するのか、あるいは道路やダムといった公共事業よりも福祉を優先するのか、教育を優先するのか、それらを含めて一切を自治体にゆだねるべきではないかということです。
公共事業といいますと、いわゆる縦割り行政の典型でありまして、特に補助金を通じていろいろ局、課、係までつながるというふうに言われていますけれども、一切それを断ち切って、道路を含めて全体として都市計画として考え直すというイメージに転換すべきであるということを思います。
私はこの関係でヨーロッパを視察してまいりましたけれども、公共事業を上から補助金を通じて縦割りで支配するという時代ははっきりもう越えておりまして、都市計画として公共事業を行っております。都市計画として公共事業を行うということはどういうことかといいますと、要するに分権型社会を徹底する、そこに住民と議会を参加させる、それからその地域の自主産業を育成するということであります。最終的に自己決定及び自己責任を取るということでありまして、これは今までの公共事業に全くない観点であります。
しかし、考えてみれば、どのような社会資本をどういう費用でだれがやるのかということは最も身近な自治体が一番分かるはずですから、こういうことに転換するのは当然だろうというふうに私は思います。
システムとしましては、言わば都市計画は非常に充実、最近しておりまして、マスタープランというものに自分たちの町のあるべき姿はどうあるべきかということを書き込んで、事業と土地利用規制とを両方書き込んで点検していくというシステムになっています。システムとしてマスタープランに公共事業を全部書き入れる、それを議会や住民参加で行う、それを住民が点検していくということになりますと、言わば汚職もなくなりますし無駄な公共事業もなくなりますし、さらに本当の意味でその当該市民たちが欲している事業というものが醸成されますし、また、それに伴う結果についても責任を取るというシステムが出てくるんだろうというふうに私は思っております。
最後に一つだけ申し上げたいと思いますけれども、このまま公共事業を展開していきますと、日本はいずれ挫折すると思います。新しい子供たちに新しい未来社会を打ち立てるために公共事業の転換を迫る、転換をするということは非常に重要でありまして、国会でも本当に重要なことの一つだと思います。道路民営化委員会がそういうことについて国民に問題提起し、官僚に問題提起し、国会に問題提起できるようになれば非常にいいことだというふうに思っております。
以上です。
佐
堤
堤和馬#7
○参考人(堤和馬君) 御紹介いただきました堤和馬です。
私、一九八〇年に当時の国民金融公庫の労働組合の書記として採用されて、その後、一九九〇年一月に特殊法人労連事務局次長に就任し、つい去年六月まで特殊法人労連の事務局長でありました。故あって今フリーのジャーナリストみたいなことをやっておりますが、何だかんだといいまして約二十年間特殊法人にかかわってきました。
特殊法人改革というのは、この二十年間の間に四回行われました。一九七九年から八〇年、臨調行革が始まるときですが、ここで一回やられました。その後、九四年から九五年、これは自社さ政権のときに行われました。その後、九七年―九八年にも行われました。これはちょうど消費税が引き上げられるときでありました。そして今回、このような小泉政権によって特殊法人改革が行われてきたわけです。
ずっと見ておりまして、特殊法人改革、何で繰り返し繰り返しやらなきゃいけないのかということは、やはり基本的に特殊法人が抱えている問題をそこの改革の中で処理し切れない、転換できないということがあったから繰り返されてきたんじゃないかというふうに思います。
今回のやり方を見ていても、個別特殊法人はそれぞれ政策実行機関でありますからそれぞれの政策があるわけですが、その政策を見直すことなく、経営形態を変えるとか、そういう問題に終始をする。今度の道路公団の問題についても、片方で五全総において一万四千キロの高規格道路を造るという計画があるにもかかわらず、民営化をして、これを造り続けるのか否かという議論を棚上げにして処理していくというようなやり方が取られてきたと思います。
そして、特に問題だと思うのは、九〇年代に入って特殊法人の事業がいろいろな形で破綻をしていきます。九八年に行われた日本開発銀行と北海道東北開発公庫の統合というのがありましたけれども、これは、北海道東北開発公庫がむつ小川原開発や苫小牧の開発で約一千億円の債務を抱えて返済不能になったと、そこで日本開発銀行と統合させてこの債務を帳消しにしたという統合でありました。
今回の道路四公団のこの件につきましても、本州四国連絡橋の扱いが私はポイントだったんではないかというふうに思っております。今申し上げました開発銀行と北東公庫の統合と同じように、本州四国連絡橋が持っている三兆八千億円の負債を統合によって通行料金で処理をしていくということが画策をされていると思います。五十嵐先生のお話の中でも、個別の責任はどうするんだという話がございました。正に本州四国連絡橋が、いかにして計画が作られ、公団が作られ、実行され、だれの責任でこういうふうになったのかということが明確にされないままこういう処理のされ方をするというのは、非常に問題ではないかというふうに思います。
ですから、これは九七年、八年に行った北東公庫と日本開発銀行の統合を参考にした私は一種の政治的な詐欺のようなものだというふうに言っておるわけですが、いい意味でのそういう策ではないのではないかというふうに思っております。
政策的なことを議論をしないでこういう特殊法人改革をやるということから、もう既に五十年償還でやるということは決められておりますが、自民党の道路調査会では、これ二月の下旬の新聞報道では、七十年から八十年償還で一万四千キロをやろうじゃないかというふうな話がもう既に出ているということから見ると、この民営化が果たして無駄な高速道路をやめていくことの歯止めになっていくのかどうなのかということが非常に私は疑問です。
それと、民営化といっても、結局、財政投融資のお金を使って国が管理をしてやるということにならざるを得ないのではないかというふうに思うわけで、こういう意味からいえば、東京湾横断道路や関西国際空港株式会社などの形態と変わらないものができていくんではないかと。要するに、その看板を掛け替えて、株式会社という、民営化したという実績を残しながらこういうものを続けていくということになるのではないか。こういう意味での民間企業を仮に作ったとしても、東京湾横断道路はアクアライン造ったわけですが、一兆円プロジェクトということでスタートしましたが、実際は一兆五千億円掛かって、しかも計画の三分の一の通行量しかないということで、全く破産をしているわけです。
そういう点から見れば、こういう民営化の方法というのは、非常に国民を欺く内容になるのではないかということを恐れているわけです。
基本的に言えば、道路公団などの事業は、全国総合開発計画に基づいて、道路審議会、国幹審などの審議を経て実行されていきます。五十嵐先生おっしゃったように、国会の審議を必要としていません。しかも、公団などの予算は大臣認可予算でありますので、ほとんど決算の時期にしか国会にかかることはないというような仕組みになっております。
特殊法人改革をいうのであれば、こういう一つ一つの破綻した公団などの調査をきちっとして、ここからどういう問題があるのかということをきちっと研究をして、そこから新しく再発を防止をしていく、こういう破綻した公団が作られないようにしていく、そういう措置が必要なのではないかというふうに思います。
次は、道路公団にかかわって、非常によく言われるのが、利権構造ということが言われています。九八年の一月に大蔵省から天下りをしていた井坂理事というのが収賄で逮捕されました。そのとき、ちょうど子会社の社長が自殺をされているんですが、これ某テレビ局がその後の事態を追及したんですが、この自殺の背景にも政治家の影があったと。また子会社の問題でいえば、日本ハイカというハイウエーカードを売っている会社の背任事件がありました。ここでも政治家の影が指摘をされております。
今回の加藤紘一元自民党幹事長の元秘書の佐藤三郎氏の事件についても、道路公団の、山形だったか秋田だったか忘れましたけれども、建設事務所の方が事情聴取をされているやに聞いております。
そういう意味で、子会社の問題、公共事業の政治と金の問題、そういうものが非常に深く日本道路公団には浸透しているのではないかと以前から私は思っておりまして、いろいろ調べたりいろいろいたしました。いろいろ出てくるのは、やはり道路公団の子会社が直接的な道路公団の要するに資本関係がないということで、子会社からいろいろな政治献金が行われたりしているという実態、そしてまた公団の職員が、公団の職員は国家公務員じゃないですから天下りの規制というのはないわけですが、おびただしい数の天下りが建設会社や関係の取引先の会社に行われております。
ここに一つ資料を持ってきましたけれども、日本道路公団技術者名簿といって、十年ほど前のものなんですが、これのOBのところを見ますと、もうすさまじいばかりの天下りの実態が出ております。幾ら規制がないからといって、片方でみなし公務員としてやられているわけですから、公務員同様に私はこういう天下り規制をきちっと掛ける必要があると思っております。
そして、表向きは余り出てきませんが、公共工事のかなりの部分は談合が行われて、そういう中から政治献金が行われるような仕組みが公然の秘密といいますか、業界ではごく常識になっておるわけですが、そういう体質があると。
こういう道路公団などが持っている利権構造の問題に、今度の民営化の政策が有効なのかどうなのかということであります。ほとんどここの議論がないわけでありまして、ほかに今、野党側からいろいろな公共事業関係の法案が提出をされておりますが、私、あえて申し上げたいのは、公団の子会社などからの政治献金をやめさせるとか、公団の職員の天下りを規制するとかいうことも付け加えなければきちっとした改革にはならないだろうというふうに思います。
そして、最後にですが、この行政改革、特殊法人改革がこの二十年間、いろいろ行われてきたんですが、私は労働組合の幹部をやっておりまして、春になると春闘アンケートをやるわけですが、特にここ二年ほど前に行ったアンケートでは、行政改革によって非常に雇用不安を感じるというふうに回答された方が八〇%に上るわけです。
特殊法人は、政治的に作られ、政治的に改廃されるというのは昔から言われておりまして、いろいろな政治的な関係でいろんな改革が行われるのは当然なんですが、片方では、働いている職員がおりまして、非常に自分たちがほとんどタッチができない、もう非常に高いところでそういう議論が行われて、決まったものが法律として下りてきて、いろいろなことが行われていくと。そういう中で、議論が進めば進むほど雇用不安が募るという状況になっております。
そして、こういう改革が行われると、当然、人減らしや人員削減、いろいろなことが行われるのではないかというふうにも思われるわけですが、一つ申し上げたいのは、今、民間、失業率が五・数%で、三百五十万も失業者がいるときに、特殊法人の改革と称して公団の職員などの削減を、官の側から失業者を作り出すような政策は是非差し控えていただきたいというふうに思います。
ここ四回の改革を通じて感じることは、様々な法人の経営形態の問題が議論され、今回はかなりのところが独立行政法人化していくことになりましたけれども、私は、この独立行政法人化についても、特殊法人の破綻した事業、破綻した経営などの実態を余り検討しない中で出てきた法人でありますし、しかもまだ発足して間もないのにこういうことに移行をさせていく、非常に無理なことではないかと、やはりきちっとした総括と再発の防止などの政策が取られて初めてこういう公的な機関がきちっと発展をしていくということになるのではないかと思います。
そういう意味で、そういう基本的な政策議論と、やはり情報開示や透明性や責任の所在の明確化などを含めて、道路公団や、今回の道路四公団のこの問題でいえば、長期計画から含めて見直されることを要望しておきたいというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →私、一九八〇年に当時の国民金融公庫の労働組合の書記として採用されて、その後、一九九〇年一月に特殊法人労連事務局次長に就任し、つい去年六月まで特殊法人労連の事務局長でありました。故あって今フリーのジャーナリストみたいなことをやっておりますが、何だかんだといいまして約二十年間特殊法人にかかわってきました。
特殊法人改革というのは、この二十年間の間に四回行われました。一九七九年から八〇年、臨調行革が始まるときですが、ここで一回やられました。その後、九四年から九五年、これは自社さ政権のときに行われました。その後、九七年―九八年にも行われました。これはちょうど消費税が引き上げられるときでありました。そして今回、このような小泉政権によって特殊法人改革が行われてきたわけです。
ずっと見ておりまして、特殊法人改革、何で繰り返し繰り返しやらなきゃいけないのかということは、やはり基本的に特殊法人が抱えている問題をそこの改革の中で処理し切れない、転換できないということがあったから繰り返されてきたんじゃないかというふうに思います。
今回のやり方を見ていても、個別特殊法人はそれぞれ政策実行機関でありますからそれぞれの政策があるわけですが、その政策を見直すことなく、経営形態を変えるとか、そういう問題に終始をする。今度の道路公団の問題についても、片方で五全総において一万四千キロの高規格道路を造るという計画があるにもかかわらず、民営化をして、これを造り続けるのか否かという議論を棚上げにして処理していくというようなやり方が取られてきたと思います。
そして、特に問題だと思うのは、九〇年代に入って特殊法人の事業がいろいろな形で破綻をしていきます。九八年に行われた日本開発銀行と北海道東北開発公庫の統合というのがありましたけれども、これは、北海道東北開発公庫がむつ小川原開発や苫小牧の開発で約一千億円の債務を抱えて返済不能になったと、そこで日本開発銀行と統合させてこの債務を帳消しにしたという統合でありました。
今回の道路四公団のこの件につきましても、本州四国連絡橋の扱いが私はポイントだったんではないかというふうに思っております。今申し上げました開発銀行と北東公庫の統合と同じように、本州四国連絡橋が持っている三兆八千億円の負債を統合によって通行料金で処理をしていくということが画策をされていると思います。五十嵐先生のお話の中でも、個別の責任はどうするんだという話がございました。正に本州四国連絡橋が、いかにして計画が作られ、公団が作られ、実行され、だれの責任でこういうふうになったのかということが明確にされないままこういう処理のされ方をするというのは、非常に問題ではないかというふうに思います。
ですから、これは九七年、八年に行った北東公庫と日本開発銀行の統合を参考にした私は一種の政治的な詐欺のようなものだというふうに言っておるわけですが、いい意味でのそういう策ではないのではないかというふうに思っております。
政策的なことを議論をしないでこういう特殊法人改革をやるということから、もう既に五十年償還でやるということは決められておりますが、自民党の道路調査会では、これ二月の下旬の新聞報道では、七十年から八十年償還で一万四千キロをやろうじゃないかというふうな話がもう既に出ているということから見ると、この民営化が果たして無駄な高速道路をやめていくことの歯止めになっていくのかどうなのかということが非常に私は疑問です。
それと、民営化といっても、結局、財政投融資のお金を使って国が管理をしてやるということにならざるを得ないのではないかというふうに思うわけで、こういう意味からいえば、東京湾横断道路や関西国際空港株式会社などの形態と変わらないものができていくんではないかと。要するに、その看板を掛け替えて、株式会社という、民営化したという実績を残しながらこういうものを続けていくということになるのではないか。こういう意味での民間企業を仮に作ったとしても、東京湾横断道路はアクアライン造ったわけですが、一兆円プロジェクトということでスタートしましたが、実際は一兆五千億円掛かって、しかも計画の三分の一の通行量しかないということで、全く破産をしているわけです。
そういう点から見れば、こういう民営化の方法というのは、非常に国民を欺く内容になるのではないかということを恐れているわけです。
基本的に言えば、道路公団などの事業は、全国総合開発計画に基づいて、道路審議会、国幹審などの審議を経て実行されていきます。五十嵐先生おっしゃったように、国会の審議を必要としていません。しかも、公団などの予算は大臣認可予算でありますので、ほとんど決算の時期にしか国会にかかることはないというような仕組みになっております。
特殊法人改革をいうのであれば、こういう一つ一つの破綻した公団などの調査をきちっとして、ここからどういう問題があるのかということをきちっと研究をして、そこから新しく再発を防止をしていく、こういう破綻した公団が作られないようにしていく、そういう措置が必要なのではないかというふうに思います。
次は、道路公団にかかわって、非常によく言われるのが、利権構造ということが言われています。九八年の一月に大蔵省から天下りをしていた井坂理事というのが収賄で逮捕されました。そのとき、ちょうど子会社の社長が自殺をされているんですが、これ某テレビ局がその後の事態を追及したんですが、この自殺の背景にも政治家の影があったと。また子会社の問題でいえば、日本ハイカというハイウエーカードを売っている会社の背任事件がありました。ここでも政治家の影が指摘をされております。
今回の加藤紘一元自民党幹事長の元秘書の佐藤三郎氏の事件についても、道路公団の、山形だったか秋田だったか忘れましたけれども、建設事務所の方が事情聴取をされているやに聞いております。
そういう意味で、子会社の問題、公共事業の政治と金の問題、そういうものが非常に深く日本道路公団には浸透しているのではないかと以前から私は思っておりまして、いろいろ調べたりいろいろいたしました。いろいろ出てくるのは、やはり道路公団の子会社が直接的な道路公団の要するに資本関係がないということで、子会社からいろいろな政治献金が行われたりしているという実態、そしてまた公団の職員が、公団の職員は国家公務員じゃないですから天下りの規制というのはないわけですが、おびただしい数の天下りが建設会社や関係の取引先の会社に行われております。
ここに一つ資料を持ってきましたけれども、日本道路公団技術者名簿といって、十年ほど前のものなんですが、これのOBのところを見ますと、もうすさまじいばかりの天下りの実態が出ております。幾ら規制がないからといって、片方でみなし公務員としてやられているわけですから、公務員同様に私はこういう天下り規制をきちっと掛ける必要があると思っております。
そして、表向きは余り出てきませんが、公共工事のかなりの部分は談合が行われて、そういう中から政治献金が行われるような仕組みが公然の秘密といいますか、業界ではごく常識になっておるわけですが、そういう体質があると。
こういう道路公団などが持っている利権構造の問題に、今度の民営化の政策が有効なのかどうなのかということであります。ほとんどここの議論がないわけでありまして、ほかに今、野党側からいろいろな公共事業関係の法案が提出をされておりますが、私、あえて申し上げたいのは、公団の子会社などからの政治献金をやめさせるとか、公団の職員の天下りを規制するとかいうことも付け加えなければきちっとした改革にはならないだろうというふうに思います。
そして、最後にですが、この行政改革、特殊法人改革がこの二十年間、いろいろ行われてきたんですが、私は労働組合の幹部をやっておりまして、春になると春闘アンケートをやるわけですが、特にここ二年ほど前に行ったアンケートでは、行政改革によって非常に雇用不安を感じるというふうに回答された方が八〇%に上るわけです。
特殊法人は、政治的に作られ、政治的に改廃されるというのは昔から言われておりまして、いろいろな政治的な関係でいろんな改革が行われるのは当然なんですが、片方では、働いている職員がおりまして、非常に自分たちがほとんどタッチができない、もう非常に高いところでそういう議論が行われて、決まったものが法律として下りてきて、いろいろなことが行われていくと。そういう中で、議論が進めば進むほど雇用不安が募るという状況になっております。
そして、こういう改革が行われると、当然、人減らしや人員削減、いろいろなことが行われるのではないかというふうにも思われるわけですが、一つ申し上げたいのは、今、民間、失業率が五・数%で、三百五十万も失業者がいるときに、特殊法人の改革と称して公団の職員などの削減を、官の側から失業者を作り出すような政策は是非差し控えていただきたいというふうに思います。
ここ四回の改革を通じて感じることは、様々な法人の経営形態の問題が議論され、今回はかなりのところが独立行政法人化していくことになりましたけれども、私は、この独立行政法人化についても、特殊法人の破綻した事業、破綻した経営などの実態を余り検討しない中で出てきた法人でありますし、しかもまだ発足して間もないのにこういうことに移行をさせていく、非常に無理なことではないかと、やはりきちっとした総括と再発の防止などの政策が取られて初めてこういう公的な機関がきちっと発展をしていくということになるのではないかと思います。
そういう意味で、そういう基本的な政策議論と、やはり情報開示や透明性や責任の所在の明確化などを含めて、道路公団や、今回の道路四公団のこの問題でいえば、長期計画から含めて見直されることを要望しておきたいというふうに思います。
以上です。
佐
佐藤泰介#8
○委員長(佐藤泰介君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑時間が限られておりますので、簡潔に御答弁いただくようお願い申し上げます。
それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑時間が限られておりますので、簡潔に御答弁いただくようお願い申し上げます。
それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
森
森本晃司#9
○森本晃司君 公明党の森本でございます。
今日は、三人の参考人の先生、御多忙の中、わざわざ当委員会にお見えいただきまして、先ほど来、大変な貴重な御意見を拝聴できましたこと、大変うれしく思っております。大変ありがとうございます。
同時にまた、私が最初に質問させていただくことにつきまして、森田委員始め同僚の皆さん方に御配慮いただきましたことを感謝申し上げる次第でございます。
それでは、私の方から最初に、それぞれ三人の先生方に、総論的な内容ではございますが、御質問をさせていただきたいと思っております。
それは、高速道路というのはネットワークでつながってこそ私はその役割を果たすものであると、そのように思っておりまして、今日までもそういう思いで高速道路が整備されてきたのではないだろうか、まだそれが不十分であると思います。私は、高速道路の整備をすることによって、国民に与える影響力、地域に与える影響力、それから物流の効率化等々、国際競争力の向上や地域発展につながるものであると、このように思っております。
今度、民営化になっていくわけでございますけれども、その中にありましても、やはり高速道路のネットワークの、高速道路を進めていく地域の決定についてはやはり、あるいはその整備についてもきちんと国の責任でやっていかなければならないのではないかと、このように思っております。この国の責任について、ネットワークと国の責任について、三人の先生方の御意見をお伺いしたいと思います。高木先生、五十嵐先生、堤先生という順番にお願いいたします。
この発言だけを見る →今日は、三人の参考人の先生、御多忙の中、わざわざ当委員会にお見えいただきまして、先ほど来、大変な貴重な御意見を拝聴できましたこと、大変うれしく思っております。大変ありがとうございます。
同時にまた、私が最初に質問させていただくことにつきまして、森田委員始め同僚の皆さん方に御配慮いただきましたことを感謝申し上げる次第でございます。
それでは、私の方から最初に、それぞれ三人の先生方に、総論的な内容ではございますが、御質問をさせていただきたいと思っております。
それは、高速道路というのはネットワークでつながってこそ私はその役割を果たすものであると、そのように思っておりまして、今日までもそういう思いで高速道路が整備されてきたのではないだろうか、まだそれが不十分であると思います。私は、高速道路の整備をすることによって、国民に与える影響力、地域に与える影響力、それから物流の効率化等々、国際競争力の向上や地域発展につながるものであると、このように思っております。
今度、民営化になっていくわけでございますけれども、その中にありましても、やはり高速道路のネットワークの、高速道路を進めていく地域の決定についてはやはり、あるいはその整備についてもきちんと国の責任でやっていかなければならないのではないかと、このように思っております。この国の責任について、ネットワークと国の責任について、三人の先生方の御意見をお伺いしたいと思います。高木先生、五十嵐先生、堤先生という順番にお願いいたします。
高
高木勇三#10
○参考人(高木勇三君) 今、森本先生から、ネットワークの話と国の責任で行うべきかという二点御質問いただきましたけれども、正しくこういった幹線道路に関しましてはネットワーク化されませんと十分なる効果は発揮できないと思います。今いろいろ言われておりますのは、一つは財政的観点からのプライオリティーの付け方という話であろうと思いますし、それから、先ほど堤参考人おっしゃられましたような、いろいろ疑念を持たれるような部分が種々感じられるというようなところから言われているんだろうというふうに私は理解するところですが、基本的にはやはりネットワークでつながる必要があるというふうに思っておるところでございます。もうお金があればどんどん造った方がよろしいんではないかというふうに思っている次第でございますけれども。
あと、国の責任で行っていくべきかどうかというようなことに関してですが、これ公共財というふうに私とらえておりますので、やはり基本的に国の責任で行っていくべき話だと思いますし、もし他の形で行うとしましても、先ほど申しましたように、種々の制約を課した上での運営というものが考えられなければならないのではないかと、このように考えておるところでございます。
この発言だけを見る →あと、国の責任で行っていくべきかどうかというようなことに関してですが、これ公共財というふうに私とらえておりますので、やはり基本的に国の責任で行っていくべき話だと思いますし、もし他の形で行うとしましても、先ほど申しましたように、種々の制約を課した上での運営というものが考えられなければならないのではないかと、このように考えておるところでございます。
五
五十嵐敬喜#11
○参考人(五十嵐敬喜君) まずネットワークでございますけれども、私は少し意見が違います。ネットワークは必ずしも高速道路でつなぐ必要はない。船もありますし飛行場もありますし、それから鉄道等、公の移動施設もございます。あるいは情報というのもありまして、国の隅々まで、いわば北海道の一番奥から鹿児島の一番奥まで全部高規格道路でつなぐという発想は時代後れだと私は思っております。これが一点です。
二番目は、お金があればどんどん造ればいいということでありますけれども、これも反対です。要するに、高規格道路を含めて何が問われているかといいますと、それが財政に与える影響が決定的になってきた、あるいは環境に対する影響が決定的になってきた、それから市民は必ずしもそういうものを望んでいないということが決定的になってきたということであります。したがって、すべてを国の費用でやるという前に、それが財政にどういう影響を与えるか、環境にどういう影響を与えるか、あるいは市民は何を望むかということをもう一回問い直すことが重要であるということです。もっとせんじ詰めて、国か自治体か、あるいは国か市民かといいますと、こういうことを決める、決定するのは一体だれかということが今最大に問われているんだろうと申し上げます。
今日、参考資料に配らせていただきました私の「世界」に書いた論文が正にそのことを言っておりまして、従来は、これらのすべてについて、国と称しまして実は官僚が、中央省庁が公共性の判断、公益性の判断というものを独占的に行ってきました。しかし、今言ったような問題点が指摘されるにつれて、徐々に、国だけではなくて国会も議会も入る、あるいは国だけではなくて自治体も入る、自治体も議会も入る、それから更に市民も入るということになっておりまして、究極的には官僚が決めた方がいいか住民投票で決めた方がいいかということの公共性の判断について非常にベクトルが動いているというのが今の事実、実態だろうと思います。
諸外国の道路計画について見ても、この住民、市民が何を望むかというのは非常に重要な事態になっておりまして、国が決めるというときにも、市民が公共性の判断ができる状態になってきているということを組み入れて今後の道路計画を考えていくべきではないかというふうに思っています。
この発言だけを見る →二番目は、お金があればどんどん造ればいいということでありますけれども、これも反対です。要するに、高規格道路を含めて何が問われているかといいますと、それが財政に与える影響が決定的になってきた、あるいは環境に対する影響が決定的になってきた、それから市民は必ずしもそういうものを望んでいないということが決定的になってきたということであります。したがって、すべてを国の費用でやるという前に、それが財政にどういう影響を与えるか、環境にどういう影響を与えるか、あるいは市民は何を望むかということをもう一回問い直すことが重要であるということです。もっとせんじ詰めて、国か自治体か、あるいは国か市民かといいますと、こういうことを決める、決定するのは一体だれかということが今最大に問われているんだろうと申し上げます。
今日、参考資料に配らせていただきました私の「世界」に書いた論文が正にそのことを言っておりまして、従来は、これらのすべてについて、国と称しまして実は官僚が、中央省庁が公共性の判断、公益性の判断というものを独占的に行ってきました。しかし、今言ったような問題点が指摘されるにつれて、徐々に、国だけではなくて国会も議会も入る、あるいは国だけではなくて自治体も入る、自治体も議会も入る、それから更に市民も入るということになっておりまして、究極的には官僚が決めた方がいいか住民投票で決めた方がいいかということの公共性の判断について非常にベクトルが動いているというのが今の事実、実態だろうと思います。
諸外国の道路計画について見ても、この住民、市民が何を望むかというのは非常に重要な事態になっておりまして、国が決めるというときにも、市民が公共性の判断ができる状態になってきているということを組み入れて今後の道路計画を考えていくべきではないかというふうに思っています。
堤
堤和馬#12
○参考人(堤和馬君) 私、その前に、要するに日本の公共事業というのはいかに道路に偏重しているのかと、大体、中央、地方で約四十五兆円ぐらいのお金が財政投融資も含めて公共事業に投下をされておりますが、そのうちの約三分の一は道路ですよね。その道路のうちの半分ぐらいが高速道路関係ということになっているわけですよね。十六、七兆円が道路に使われて、しかもそのうちの半分ぐらいが高速道路関係だと、大ざっぱに言えばそういうふうになると思いますが。この予算の規模がもう格段に大きいわけですね。東京都の一般会計の予算が七兆円ぐらいでしたか、そういう点からいうともう格段に大きいお金が使われていると。
ネットワークと言いますけれども、先ほど五十嵐先生がおっしゃったように、ほかの交通機関でやることもあるし、必ずしも高速道路でなくて普通の国道だっていいわけです。普通の、一般の有料道路にするという場合だって考えられるわけですから、何も道路公団や関係の公団がやるような道路でなくてもいいということになるんだと思います。
一つは、このネットワーク、そこの、国の財政状態の中でどこまで造っていくのかということが当然決まってくるわけですが、やはり今のような状況になれば、必ず高速道路を造ったからといって地方が発展する保証もないわけです。かつて道路公団でいろいろ仕事をしていた人の話を聞く機会があったんですが、やはり昔は高速道路を造れば非常に地域の発展につながって非常に喜ばれた、そういう喜びが今は感じられなくなってきているというようなことを率直に言っておりました。
そういう意味では、どこまでネットワークを作るかというのは正に政治がいろんな形で決める、判断する問題だとは思いますが、今の財政状況からいえば、これは必ずしも全部できるまでやっていくというのがいい選択かどうかというのは、私としては非常に疑問な点です。
この発言だけを見る →ネットワークと言いますけれども、先ほど五十嵐先生がおっしゃったように、ほかの交通機関でやることもあるし、必ずしも高速道路でなくて普通の国道だっていいわけです。普通の、一般の有料道路にするという場合だって考えられるわけですから、何も道路公団や関係の公団がやるような道路でなくてもいいということになるんだと思います。
一つは、このネットワーク、そこの、国の財政状態の中でどこまで造っていくのかということが当然決まってくるわけですが、やはり今のような状況になれば、必ず高速道路を造ったからといって地方が発展する保証もないわけです。かつて道路公団でいろいろ仕事をしていた人の話を聞く機会があったんですが、やはり昔は高速道路を造れば非常に地域の発展につながって非常に喜ばれた、そういう喜びが今は感じられなくなってきているというようなことを率直に言っておりました。
そういう意味では、どこまでネットワークを作るかというのは正に政治がいろんな形で決める、判断する問題だとは思いますが、今の財政状況からいえば、これは必ずしも全部できるまでやっていくというのがいい選択かどうかというのは、私としては非常に疑問な点です。
森
森本晃司#13
○森本晃司君 ありがとうございました。
今、いろいろ参考人の先生方から御意見を伺ったわけでございますが、五十嵐先生にお尋ねを申し上げたいと思います。
先ほど来、先生は公共事業の汚職の問題等々についてもお触れになりましたし、それから無駄な公共事業ということで道路の話もいただきました。汚職については、政治家と金の在り方ということについては我々も襟を正していくのは当然のことだと思っておりますが、ともすれば、公共事業あるいは道路整備というのは無駄なものなんだ、あるいは悪玉であるというふうな考え方がしばしば私どもは耳にするわけでございます。しかし、私は必ずしもそうではないなというふうに思う点もございます。
そこで、先般、四月九日に行われました社会資本整備審議会道路分科会の基本政策部会において、リチャード・クーさんがこのようなことを言っております。
それは、企業が投資を行わず借金返済に回っているにもかかわらず恐慌が回避されてきたのは政府が景気対策を実施してきた結果であり、日本経済がこの不況から脱却する景気対策として公共事業の実施による政府支出の拡大は最も効率的な手段である、低金利のため将来世代の金利負担が少なくて済む今の日本は必要な公共事業を実施する歴史的なチャンスである、日本の道路事情は他の先進国と比べても改善の余地が大きく、隣国のアジアでインフラ整備競争が行われている中で、日本国内のインフラ整備の見直しなしに日本経済の競争力の維持は困難である、こういった理由を挙げて、公共事業が国民の生活の上で必要であるということ、それから道路整備もまだ残念ながら未整備の状況である、不十分な状況であるというふうに私も考えておりますが、この点について先生のお考えをお伺いして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →今、いろいろ参考人の先生方から御意見を伺ったわけでございますが、五十嵐先生にお尋ねを申し上げたいと思います。
先ほど来、先生は公共事業の汚職の問題等々についてもお触れになりましたし、それから無駄な公共事業ということで道路の話もいただきました。汚職については、政治家と金の在り方ということについては我々も襟を正していくのは当然のことだと思っておりますが、ともすれば、公共事業あるいは道路整備というのは無駄なものなんだ、あるいは悪玉であるというふうな考え方がしばしば私どもは耳にするわけでございます。しかし、私は必ずしもそうではないなというふうに思う点もございます。
そこで、先般、四月九日に行われました社会資本整備審議会道路分科会の基本政策部会において、リチャード・クーさんがこのようなことを言っております。
それは、企業が投資を行わず借金返済に回っているにもかかわらず恐慌が回避されてきたのは政府が景気対策を実施してきた結果であり、日本経済がこの不況から脱却する景気対策として公共事業の実施による政府支出の拡大は最も効率的な手段である、低金利のため将来世代の金利負担が少なくて済む今の日本は必要な公共事業を実施する歴史的なチャンスである、日本の道路事情は他の先進国と比べても改善の余地が大きく、隣国のアジアでインフラ整備競争が行われている中で、日本国内のインフラ整備の見直しなしに日本経済の競争力の維持は困難である、こういった理由を挙げて、公共事業が国民の生活の上で必要であるということ、それから道路整備もまだ残念ながら未整備の状況である、不十分な状況であるというふうに私も考えておりますが、この点について先生のお考えをお伺いして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。
五
五十嵐敬喜#14
○参考人(五十嵐敬喜君) 直観的に、日本の道路が他の先進資本主義国家と比べて後れているかどうか、直観的にどう思いますでしょうか。
私などは田舎生まれでありますし、たまたま公共事業の勉強をしているものですから田舎に行くこと多いんですけれども、世界じゅうの資本主義国で最も道路整備が進んでいるのは逆に日本じゃないかと思います。
ちなみに、一九九六年度の建設白書及び建設省監修の「日本の都市政策」という資料に基づきまして、可住地面積当たりの高速道路の延長というのはどのくらいになっているかということを調べております。これは私の岩波新書「公共事業をどうするか」の中に所収してありますけれども、それでいきますと、アメリカが一六・〇、西ドイツが五四・四、イギリスが二〇・一、フランスが二六・五です。それに対しまして日本は八〇・八です。ドイツは、ヒトラー以来、高速道路の規格について最も先進的な国家と言われています。これでも五四・五に対して日本は八〇・八ですから、これを一万四千キロにするとそれを更に数倍超えるということでありまして、およそ世界じゅうから見ても非常にオーバーな高速道路の建設になっているというのは私は思います。これが第一点です。
それから第二点は、リチャード・クーさんの話は国土交通省からの資料で読ませていただきました。
しかし、本当にそうかどうかについて、正に小泉政権がそれを否定して公共事業の縮減を言ってきた。つまり、小渕政権時代には景気対策として公共事業が最も有効であるということを決断しまして、私どもから言わせるとばらまきをやりました。それが今回の財政構造の破綻を起こしましたし、地方自治体の財政危機を呼び起こした。またさらに、景気対策にもほとんど役に立たなかったということが実証されて、それを小泉さんが訴えて、それが全体的な支持を受けて公共事業の見直しというものを景気対策の観点からも言っているんだろうと私は思います。
経済学的にもそれは正しいと思いますし、私はそれを支持したい。したがって、リチャード・クーさんとは真っ向から意見が異なります。
この発言だけを見る →私などは田舎生まれでありますし、たまたま公共事業の勉強をしているものですから田舎に行くこと多いんですけれども、世界じゅうの資本主義国で最も道路整備が進んでいるのは逆に日本じゃないかと思います。
ちなみに、一九九六年度の建設白書及び建設省監修の「日本の都市政策」という資料に基づきまして、可住地面積当たりの高速道路の延長というのはどのくらいになっているかということを調べております。これは私の岩波新書「公共事業をどうするか」の中に所収してありますけれども、それでいきますと、アメリカが一六・〇、西ドイツが五四・四、イギリスが二〇・一、フランスが二六・五です。それに対しまして日本は八〇・八です。ドイツは、ヒトラー以来、高速道路の規格について最も先進的な国家と言われています。これでも五四・五に対して日本は八〇・八ですから、これを一万四千キロにするとそれを更に数倍超えるということでありまして、およそ世界じゅうから見ても非常にオーバーな高速道路の建設になっているというのは私は思います。これが第一点です。
それから第二点は、リチャード・クーさんの話は国土交通省からの資料で読ませていただきました。
しかし、本当にそうかどうかについて、正に小泉政権がそれを否定して公共事業の縮減を言ってきた。つまり、小渕政権時代には景気対策として公共事業が最も有効であるということを決断しまして、私どもから言わせるとばらまきをやりました。それが今回の財政構造の破綻を起こしましたし、地方自治体の財政危機を呼び起こした。またさらに、景気対策にもほとんど役に立たなかったということが実証されて、それを小泉さんが訴えて、それが全体的な支持を受けて公共事業の見直しというものを景気対策の観点からも言っているんだろうと私は思います。
経済学的にもそれは正しいと思いますし、私はそれを支持したい。したがって、リチャード・クーさんとは真っ向から意見が異なります。
森
岡
岡崎トミ子#16
○岡崎トミ子君 民主党の岡崎トミ子でございます。
参考人の先生方、今日はたくさんの御意見をいただきまして、参考になりました。ありがとうございます。
最初に、公認会計士でいらっしゃいます高木先生にお話を伺いたいと思いますが、道路の建設には採算性やあるいは費用対効果を考えなければならないと思います。私は、その環境というものを考えましたときには必ず環境コストというものが掛かってくるわけですけれども、今回の中で余り環境の問題について議論をされなかったというふうに思っております。この環境破壊というのが道路の建設には非常に大きな問題だというふうに思っています。
山形県の白鷹町に度々伺って、大規模林道を造ったその道をずっと登りながらたどってみると、杉を育てるというふうに言いながら、たくさんの雪が降って、道路ができているところの杉は本当に二、三十センチぐらいしか育っていなくて細々としていて、これはもう本当に木を育てるための道路じゃないなということを思っている間に、何回も何回も道路が壊れて舗装して、それを繰り返している間に梅雨どきには大崩落になって、結局これは止まってしまったということがあるわけなんですけれども、無駄なものを造り続けてきたという印象もございます。
こうした環境破壊の問題についてどのようにお考えでしょうか。コストの面も含めてこれはきちんと考えるべきではないかという方向でお考えいただけるかどうか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →参考人の先生方、今日はたくさんの御意見をいただきまして、参考になりました。ありがとうございます。
最初に、公認会計士でいらっしゃいます高木先生にお話を伺いたいと思いますが、道路の建設には採算性やあるいは費用対効果を考えなければならないと思います。私は、その環境というものを考えましたときには必ず環境コストというものが掛かってくるわけですけれども、今回の中で余り環境の問題について議論をされなかったというふうに思っております。この環境破壊というのが道路の建設には非常に大きな問題だというふうに思っています。
山形県の白鷹町に度々伺って、大規模林道を造ったその道をずっと登りながらたどってみると、杉を育てるというふうに言いながら、たくさんの雪が降って、道路ができているところの杉は本当に二、三十センチぐらいしか育っていなくて細々としていて、これはもう本当に木を育てるための道路じゃないなということを思っている間に、何回も何回も道路が壊れて舗装して、それを繰り返している間に梅雨どきには大崩落になって、結局これは止まってしまったということがあるわけなんですけれども、無駄なものを造り続けてきたという印象もございます。
こうした環境破壊の問題についてどのようにお考えでしょうか。コストの面も含めてこれはきちんと考えるべきではないかという方向でお考えいただけるかどうか、お伺いしたいと思います。
高
高木勇三#17
○参考人(高木勇三君) もう考えるべきであることは論をまたないというふうに私思っておりますが、環境問題というのは、先ほども外部経済と申しましたけれども、外部不経済の代表的なものだというふうに思います。
ただ、残念ながら環境に関しまして金銭的数値に計測し難いものですので、なかなかそれを冷静な意思決定判断に取り込むことはできないというのが現状でありますけれども、やはりこの環境問題につきましては十分に慎重に評価を行って、公共事業等が行われることが望ましいというふうに思っております。
個人的には、先生お感じになられているようなところ以外でも、果たしていかがなのかなと現実思うようなところなどはございますけれども、やはり先ほど申しましたように慎重なる議論、これがひとえに必要だというふうに思っております。
この発言だけを見る →ただ、残念ながら環境に関しまして金銭的数値に計測し難いものですので、なかなかそれを冷静な意思決定判断に取り込むことはできないというのが現状でありますけれども、やはりこの環境問題につきましては十分に慎重に評価を行って、公共事業等が行われることが望ましいというふうに思っております。
個人的には、先生お感じになられているようなところ以外でも、果たしていかがなのかなと現実思うようなところなどはございますけれども、やはり先ほど申しましたように慎重なる議論、これがひとえに必要だというふうに思っております。
岡
岡崎トミ子#18
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。
次に、五十嵐参考人にお伺いしたいと思います。
道路の建設を採算性だけで決めるのは適切ではないという議論があります。野方図な建設は許されない、ルールの確立が必要だと思いますが、その必要とされるルールについてはどのようにお考えか。
それから、地方の声を聞くべしというこの御意見、当たり前のことだなというふうに思います。しかし、各県の知事などは高速道路事業の凍結、廃止ということに関して反対のアピールをする一方で、町村を含めた地域の住民の皆さんたちは必ずしも高速道路は必要だというその建設にこだわっていないという、そういう乖離があるわけですね。
今回の委員会でも地方の意見を聞くというふうになっておりますけれども、この地方の意見についてはどのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →次に、五十嵐参考人にお伺いしたいと思います。
道路の建設を採算性だけで決めるのは適切ではないという議論があります。野方図な建設は許されない、ルールの確立が必要だと思いますが、その必要とされるルールについてはどのようにお考えか。
それから、地方の声を聞くべしというこの御意見、当たり前のことだなというふうに思います。しかし、各県の知事などは高速道路事業の凍結、廃止ということに関して反対のアピールをする一方で、町村を含めた地域の住民の皆さんたちは必ずしも高速道路は必要だというその建設にこだわっていないという、そういう乖離があるわけですね。
今回の委員会でも地方の意見を聞くというふうになっておりますけれども、この地方の意見についてはどのようにお考えでしょうか。
五
五十嵐敬喜#19
○参考人(五十嵐敬喜君) 二点の質問だと思います。
道路建設するか否かについてどのようなルールに基づいて決めるべきかということが第一点と理解いたしました。
正直言いまして、これは非常に難しいです。一定のある種の数式がありまして、これに当てはめて直ちに結論が出るというものではありません。要するに、私が言いたいことは、すべての情報を公開して、とりわけ住民と議会というものの意見を反映して決めるべきであって、官僚だけでその優劣性を決めるべきではないということであります。
その住民や議会を入れた場合に、すべて正しい結論が出るかというとそうでもありませんけれども、少なくとも住民や議会が決めることによって、もし誤りがあった場合、これを修正することができる、ここが非常に重要でありまして、この機会を公共事業の中にも導入すべきであると。政治教育の場としてこれが一番ふさわしいと私は思っております。
もちろん、採算性とか環境アセスメントとか、その他いろいろ道路の機能性に関するいろんな選択の方法あると思いますけれども、いずれにしても、それを情報公開を含めまして、そういう政治機会の場を、政治教育の場を与えるということが一番重要じゃないかと、これが最大のルールであるというふうに思います。もっと言い換えますと、政策に参加させることが一番の大きなルールであるということであります。残念ながら、公共事業というのは全く政策に参加できないということでありました。それが問われているということであります。
もう一つ、地方の声をどう、触れておられますけれども、これも首長さんの言うことあるいは議会議長さんの言うことと地域住民が本当に望んでいることは非常に分裂しているというのが私の認識であります。
一番典型は、例えば吉野川河口堰でありまして、県知事さんや県議会さんあるいは徳島市あるいは徳島市議会は、当初、河口堰建設について推進の立場でありました。住民投票をやりましたら、全く逆転しております。同じような現象がダムについても干拓事業についてもあちこちで起きておりまして、そこに二つの地方の声があると。
本当の声は何かと。やっぱり住民にもう一回戻して、シングルイシューで、情報は全部公開して決めると、必ずしも知事さんが言っているような声にはならないんじゃないかと。むしろ私は、ほぼ直観でありますけれども、また確信に近いですけれども、高速道路が今もって必要だなんという声はほとんどないんだと私は思っています。
この発言だけを見る →道路建設するか否かについてどのようなルールに基づいて決めるべきかということが第一点と理解いたしました。
正直言いまして、これは非常に難しいです。一定のある種の数式がありまして、これに当てはめて直ちに結論が出るというものではありません。要するに、私が言いたいことは、すべての情報を公開して、とりわけ住民と議会というものの意見を反映して決めるべきであって、官僚だけでその優劣性を決めるべきではないということであります。
その住民や議会を入れた場合に、すべて正しい結論が出るかというとそうでもありませんけれども、少なくとも住民や議会が決めることによって、もし誤りがあった場合、これを修正することができる、ここが非常に重要でありまして、この機会を公共事業の中にも導入すべきであると。政治教育の場としてこれが一番ふさわしいと私は思っております。
もちろん、採算性とか環境アセスメントとか、その他いろいろ道路の機能性に関するいろんな選択の方法あると思いますけれども、いずれにしても、それを情報公開を含めまして、そういう政治機会の場を、政治教育の場を与えるということが一番重要じゃないかと、これが最大のルールであるというふうに思います。もっと言い換えますと、政策に参加させることが一番の大きなルールであるということであります。残念ながら、公共事業というのは全く政策に参加できないということでありました。それが問われているということであります。
もう一つ、地方の声をどう、触れておられますけれども、これも首長さんの言うことあるいは議会議長さんの言うことと地域住民が本当に望んでいることは非常に分裂しているというのが私の認識であります。
一番典型は、例えば吉野川河口堰でありまして、県知事さんや県議会さんあるいは徳島市あるいは徳島市議会は、当初、河口堰建設について推進の立場でありました。住民投票をやりましたら、全く逆転しております。同じような現象がダムについても干拓事業についてもあちこちで起きておりまして、そこに二つの地方の声があると。
本当の声は何かと。やっぱり住民にもう一回戻して、シングルイシューで、情報は全部公開して決めると、必ずしも知事さんが言っているような声にはならないんじゃないかと。むしろ私は、ほぼ直観でありますけれども、また確信に近いですけれども、高速道路が今もって必要だなんという声はほとんどないんだと私は思っています。
岡
岡崎トミ子#20
○岡崎トミ子君 続いて五十嵐参考人にお伺いしたいと思いますが、整備計画で決まった九千三百四十二キロメートル、これはもう何が何でも造るのかということですよね。見直しがあり得るのか議論になっているわけなんですが、国土交通省からは未供用部分の六割で既に都市計画決定に伴う権利制限が行われておりましたり、開発計画が始まっていて、見直しは深刻な影響を与えるんだと、だから困るというような印象で、私はその答弁を繰り返されてきたというふうに思っているんですけれども、これ、困難だから改革しなくていいということではないだろうと思いますし、正に都市計画決定の在り方そのものが持つ問題点も多々これまでも指摘をされてきたわけなんですが、既に決まった都市計画を円滑に変更する手続の研究、これを進めるべきではないかというふうに思っています。
それから、町づくりの在り方とこれは一体として見直すべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →それから、町づくりの在り方とこれは一体として見直すべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
五
五十嵐敬喜#21
○参考人(五十嵐敬喜君) よく、公共事業に関しましては、特に政府側から、いったん決まった計画は止められないと。それはいろんな理由がありまして、いろんなところに波及効果があるからだということを聞きます。そうすると、今の整備計画、九千三百二十四キロメートルも、あるいは五全総で定めました一万四千キロメートルも止められません。さらに、このまま行きますと、従来の例で行きますと、官僚さんたちは一万四千キロ、更に一万六千キロ延ばすというようなことをやりかねないというふうに思います。
しかし、こういうことは駄目だということがもう既に社会的常識になっている。現に政府もある一定の尺度を決めまして、サンセットいたしました。例えば、計画決定後五年以内に事業に着手されていないもの、あるいは事業を着手されても二十年以内に完成されていないものについてはいったんとにかくやめて、その計画が必要かどうか、事業継続するかどうかを決めましょうということを言っております。これは一般的にサンセットローというふうに言われておりまして、アメリカでNGOが中心として展開して、アメリカで定着している法制度の在り方であります。
日本の場合もちょうど時代の転換期でありまして、公共事業も全体的に見直すというときにそういう新しい発想、つまり一定の条件があった場合にはいったんとにかくやめると。その上で、改めて住民がそれを必要とするかどうか、議会が承認するかどうかを見て、場合によったらそのまま中止する場合もあるし、場合によったらそのまま継続する場合もあるというふうに、いったん頭を切り替えるべきであるというふうに私は思っております。
先ほど言いました緊急措置法というのは正にそのことを要請しておりまして、一応緊急の計画でありましたから、それをいったん終えんして、その上で改めて、もちろん絶対継続すべきでないと言っているわけではありませんで、継続すべきかどうかを含めましてもう一度、官僚以外の、正に民主主義的手続あるいは国民主権の下でもう一度やってみるという発想を取るべきであると。都市計画にもそういうことを導入すれば全く新しい発想が生まれてくるだろう。
ただ、いったん決めたものを廃止しますといろいろトラブルが起きることはもう当然でありますので、その処置の仕方については国なり自治体が全責任を負うということをした上でサンセットすべきであるというふうに思っています。
この発言だけを見る →しかし、こういうことは駄目だということがもう既に社会的常識になっている。現に政府もある一定の尺度を決めまして、サンセットいたしました。例えば、計画決定後五年以内に事業に着手されていないもの、あるいは事業を着手されても二十年以内に完成されていないものについてはいったんとにかくやめて、その計画が必要かどうか、事業継続するかどうかを決めましょうということを言っております。これは一般的にサンセットローというふうに言われておりまして、アメリカでNGOが中心として展開して、アメリカで定着している法制度の在り方であります。
日本の場合もちょうど時代の転換期でありまして、公共事業も全体的に見直すというときにそういう新しい発想、つまり一定の条件があった場合にはいったんとにかくやめると。その上で、改めて住民がそれを必要とするかどうか、議会が承認するかどうかを見て、場合によったらそのまま中止する場合もあるし、場合によったらそのまま継続する場合もあるというふうに、いったん頭を切り替えるべきであるというふうに私は思っております。
先ほど言いました緊急措置法というのは正にそのことを要請しておりまして、一応緊急の計画でありましたから、それをいったん終えんして、その上で改めて、もちろん絶対継続すべきでないと言っているわけではありませんで、継続すべきかどうかを含めましてもう一度、官僚以外の、正に民主主義的手続あるいは国民主権の下でもう一度やってみるという発想を取るべきであると。都市計画にもそういうことを導入すれば全く新しい発想が生まれてくるだろう。
ただ、いったん決めたものを廃止しますといろいろトラブルが起きることはもう当然でありますので、その処置の仕方については国なり自治体が全責任を負うということをした上でサンセットすべきであるというふうに思っています。
岡
岡崎トミ子#22
○岡崎トミ子君 堤参考人にお伺いします。
政官業の癒着の構造、腐敗の構造を招いてきた天下りの問題などについても例を挙げられたりしてお話をいただきましたけれども、この政官業の癒着の根の深さを考えますと、ただ民営化したから政官業の癒着が解消されるなんというような単純なものとは思われません。
いろいろと先ほどおっしゃってくださいましたけれども、先ほど言い足りないものもあればお教えいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →政官業の癒着の構造、腐敗の構造を招いてきた天下りの問題などについても例を挙げられたりしてお話をいただきましたけれども、この政官業の癒着の根の深さを考えますと、ただ民営化したから政官業の癒着が解消されるなんというような単純なものとは思われません。
いろいろと先ほどおっしゃってくださいましたけれども、先ほど言い足りないものもあればお教えいただきたいというふうに思います。
堤
堤和馬#23
○参考人(堤和馬君) 今回の法案にかかわって言えば、要するに公団の職員など、みなし公務員のところに、一つは天下り規制が何もない、これはこのままでいいのかと。
ここで名簿を紹介しましたが、おびただしい数の方が建設会社や関係の取引先に天下りをしていると。これは法的に一切制限が掛からないということで、これは労働組合の次元からいいますと、もう四十五歳ぐらいから肩たたきをするという形で使われているわけですよね。最近は天下りを受け入れるところがかなり難しくなって、五十歳代まで延ばされたようなんですが、基本的には中身は変わっていないわけですよね。ですから、こういうことを背景にして談合やいろんなことが行われるということから考えれば、こういうことについての一定の歯止めが必要なのではないかというのが一点。
もう一つは、例の子会社の問題で、子会社は直接の資本関係がないということで公団の一部ではないことになっていますよね。そういう点からいうと、実際は公団の、高速道路の上で仕事をしている会社にもかかわらず、公団とは別会社だ、株式会社だ、だから政治献金の自由があるということになるわけですよね。公団本体は、公団ですから政治献金をやったりできないわけですが、そういう子会社を使えば何とでも政治献金が獲得できるということになれば、これは非常にゆゆしき問題だなと。
今までこれが何十年間にもわたってそういう構造が作られてきた、そういう中で様々な事件が起こっているということから考えれば、子会社も公団の一部だということをみなして、ここで政治献金を禁止をすると。そういうことであれば、今法案が出ていると思いますが、公共事業を受注した会社からの政治献金は一時的にやめさせるという案を野党側が出していますよね、そういうのと併せてやればかなり効果があるんではないかというふうに思います。
この発言だけを見る →ここで名簿を紹介しましたが、おびただしい数の方が建設会社や関係の取引先に天下りをしていると。これは法的に一切制限が掛からないということで、これは労働組合の次元からいいますと、もう四十五歳ぐらいから肩たたきをするという形で使われているわけですよね。最近は天下りを受け入れるところがかなり難しくなって、五十歳代まで延ばされたようなんですが、基本的には中身は変わっていないわけですよね。ですから、こういうことを背景にして談合やいろんなことが行われるということから考えれば、こういうことについての一定の歯止めが必要なのではないかというのが一点。
もう一つは、例の子会社の問題で、子会社は直接の資本関係がないということで公団の一部ではないことになっていますよね。そういう点からいうと、実際は公団の、高速道路の上で仕事をしている会社にもかかわらず、公団とは別会社だ、株式会社だ、だから政治献金の自由があるということになるわけですよね。公団本体は、公団ですから政治献金をやったりできないわけですが、そういう子会社を使えば何とでも政治献金が獲得できるということになれば、これは非常にゆゆしき問題だなと。
今までこれが何十年間にもわたってそういう構造が作られてきた、そういう中で様々な事件が起こっているということから考えれば、子会社も公団の一部だということをみなして、ここで政治献金を禁止をすると。そういうことであれば、今法案が出ていると思いますが、公共事業を受注した会社からの政治献金は一時的にやめさせるという案を野党側が出していますよね、そういうのと併せてやればかなり効果があるんではないかというふうに思います。
岡
岡崎トミ子#24
○岡崎トミ子君 あと一分、二分ありますので堤参考人にもう一つお伺いしたいんですけれども。
この改革の対象になっている人たちが強い影響力を持つようなことがあってはならないわけですよね。この改革を成功させるためには、あらゆるところで、五十嵐先生も情報公開という、議会ということもありましたが、そういうところで情報が開示されていくことが非常に大事だと。委員会と省庁などとの協議の過程を公開する、そういうこともすごく大事だというふうに思いますけれども、委員会の取組の透明性の確保ということについて参考人のお考えをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →この改革の対象になっている人たちが強い影響力を持つようなことがあってはならないわけですよね。この改革を成功させるためには、あらゆるところで、五十嵐先生も情報公開という、議会ということもありましたが、そういうところで情報が開示されていくことが非常に大事だと。委員会と省庁などとの協議の過程を公開する、そういうこともすごく大事だというふうに思いますけれども、委員会の取組の透明性の確保ということについて参考人のお考えをお伺いしたいと思います。
堤
岡
堤
堤和馬#27
○参考人(堤和馬君) 民営化の委員会の話ですね、それはもちろん当然の話です。
要するに、国民監視の中で今までやられてこなかったので様々な問題が起きているわけです。ですから、これから改革というのであれば、情報公開、天下りの構図も含めて公開していくみたいなことをやらなければ改革の論議は進まないというふうに思います。
この発言だけを見る →要するに、国民監視の中で今までやられてこなかったので様々な問題が起きているわけです。ですから、これから改革というのであれば、情報公開、天下りの構図も含めて公開していくみたいなことをやらなければ改革の論議は進まないというふうに思います。
岡
森
森田次夫#29
○森田次夫君 自由民主党の森田でございます。
最初に高木参考人にお伺いをさせていただきます。
参考人も最初に触れられておられましたけれども、全国の高速道路網はインフラ中のインフラといいますか、そういったことで、今まで国家が責任を持って整備に当たるべき社会資本の代表格と考えられてきたと思うんですが、またその整備だとか保有だとかというのは基本的には市場原理になじまない、こういうふうに言われてきたと思うわけでございます。
そこで、道路四公団の現状についての、現状に対する認識ですね、これについてお伺いしたいと思うんですけれども、道路四公団、今日まで借入金によりまして道路を建設し、料金収入により借入金を償還するという有料道路制度を活用し、少ない国費で早期に高速道路を整備するため大きな使命を果たしてきた、このように考えるわけでございます。
また、道路四公団は民営化直前の国鉄とよく比較されるわけですが、その事業の効率性や職員構成などには国鉄と大きな違いがあるのではないか、こういったことも指摘をされておるわけでございます。
そこで、道路四公団の現状について、参考人は、どこに問題があるのか、特に財務状況等をどのように認識されておられるのか。また、民営化するとすれば、その効果と影響等を視野に入れてどのような方向と手順で進めるのが最もふさわしいと、このようにお考えなられるのか。企業の財務会計において大変詳しい高木参考人でございますので、忌憚のない御意見をお聞かせいただければなと、このように思うわけでございますので、よろしくどうぞお願いいたします。
この発言だけを見る →最初に高木参考人にお伺いをさせていただきます。
参考人も最初に触れられておられましたけれども、全国の高速道路網はインフラ中のインフラといいますか、そういったことで、今まで国家が責任を持って整備に当たるべき社会資本の代表格と考えられてきたと思うんですが、またその整備だとか保有だとかというのは基本的には市場原理になじまない、こういうふうに言われてきたと思うわけでございます。
そこで、道路四公団の現状についての、現状に対する認識ですね、これについてお伺いしたいと思うんですけれども、道路四公団、今日まで借入金によりまして道路を建設し、料金収入により借入金を償還するという有料道路制度を活用し、少ない国費で早期に高速道路を整備するため大きな使命を果たしてきた、このように考えるわけでございます。
また、道路四公団は民営化直前の国鉄とよく比較されるわけですが、その事業の効率性や職員構成などには国鉄と大きな違いがあるのではないか、こういったことも指摘をされておるわけでございます。
そこで、道路四公団の現状について、参考人は、どこに問題があるのか、特に財務状況等をどのように認識されておられるのか。また、民営化するとすれば、その効果と影響等を視野に入れてどのような方向と手順で進めるのが最もふさわしいと、このようにお考えなられるのか。企業の財務会計において大変詳しい高木参考人でございますので、忌憚のない御意見をお聞かせいただければなと、このように思うわけでございますので、よろしくどうぞお願いいたします。