外務委員会

2002-10-30 衆議院 全132発言

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会議録情報#0
本国会召集日(平成十四年十月十八日)(金曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。
   委員長 吉田 公一君
   理事 首藤 信彦君 理事 中川 正春君
   理事 上田  勇君
      伊藤 公介君    今村 雅弘君
      植竹 繁雄君    嘉数 知賢君
      河野 太郎君    高村 正彦君
      下地 幹郎君    新藤 義孝君
      武部  勤君    土屋 品子君
      中本 太衛君    松宮  勲君
      水野 賢一君    宮澤 洋一君
      伊藤 英成君    池田 元久君
      金子善次郎君    桑原  豊君
      前田 雄吉君    丸谷 佳織君
      藤島 正之君    松本 善明君
      東門美津子君    松浪健四郎君
      鹿野 道彦君    柿澤 弘治君
    —————————————
十月十八日
 吉田公一君委員長辞任につき、その補欠として池田元久君が議院において、委員長に選任された。
平成十四年十月三十日(水曜日)
    午前九時三十三分開議
 出席委員
   委員長 池田 元久君
   理事 今村 雅弘君 理事 嘉数 知賢君
   理事 河野 太郎君 理事 水野 賢一君
   理事 首藤 信彦君 理事 中川 正春君
   理事 上田  勇君 理事 藤島 正之君
      伊藤 公介君    植竹 繁雄君
      小西  理君    高村 正彦君
      下地 幹郎君    新藤 義孝君
      武部  勤君    松宮  勲君
      宮澤 洋一君    吉野 正芳君
      伊藤 英成君    金子善次郎君
      桑原  豊君    前田 雄吉君
      吉田 公一君    丸谷 佳織君
      松本 善明君    東門美津子君
      松浪健四郎君    鹿野 道彦君
      柿澤 弘治君
    …………………………………
   外務大臣         川口 順子君
   外務副大臣        茂木 敏充君
   外務大臣政務官      新藤 義孝君
   政府参考人
   (防衛庁運用局長)    西川 徹矢君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    海老原 紳君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長
   )            安藤 裕康君
   外務委員会専門員     辻本  甫君
    —————————————
委員の異動
十月三十日
 辞任         補欠選任
  土屋 品子君     吉野 正芳君
  中本 太衛君     小西  理君
同日
 辞任         補欠選任
  小西  理君     中本 太衛君
  吉野 正芳君     土屋 品子君
同日
 理事石破茂君九月三十日委員辞任につき、その補欠として水野賢一君が理事に当選した。
同日
 理事西川公也君同月四日委員辞任につき、その補欠として今村雅弘君が理事に当選した。
同日
 理事浅野勝人君、坂井隆憲君及び土田龍司君同月十七日委員辞任につき、その補欠として河野太郎君、嘉数知賢君及び藤島正之君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 国政調査承認要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際情勢に関する件

     ————◇—————
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池田元久#1
○池田委員長 これより会議を開きます。
 このたび、外務委員長に就任しました池田元久です。一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
 現在の世界の状況は、依然として続くテロの脅威、地域紛争や民族紛争の頻発、地球環境問題など、国際社会と協調しながら我が国が主体的に取り組んでいかなければならない問題が山積をしております。また、最近では、きのうから始まったばかりの北朝鮮との交渉の行方等が国民の関心を呼んでおります。
 こうした状況の中、国際情勢及び我が国の外交政策について議論を行う当外務委員会の役割は極めて重要だと思います。その委員長に選任されましたことは大変光栄であり、その職責の重さを痛感しています。
 委員の皆様の御指導、御協力をいただきまして、公正かつ円満な委員会運営に全力を挙げるつもりです。
 どうかよろしくお願いをいたします。拍手
     ————◇—————
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池田元久#2
○池田委員長 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が五名欠員になっております。この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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池田元久#3
○池田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に
      今村 雅弘君    嘉数 知賢君
      河野 太郎君    水野 賢一君
   及び 藤島 正之君
を指名いたします。
     ————◇—————
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池田元久#4
○池田委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国際情勢に関する事項について、本会期中国政に関する調査を行うため、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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池田元久#5
○池田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ————◇—————
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池田元久#6
○池田委員長 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省北米局長海老原紳君、外務省中東アフリカ局長安藤裕康君、防衛庁運用局長西川徹矢君の出席を求め、それぞれ説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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池田元久#7
○池田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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池田元久#8
○池田委員長 速記を起こしてください。
    —————————————
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池田元久#9
○池田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。桑原豊君。
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桑原豊#10
○桑原委員 おはようございます。民主党の桑原です。
 質問に入る前に、我が党の石井紘基議員が右翼の暴漢に襲われて亡くなりました。本当に言論の府にある者として許しがたい出来事だというふうに思いますし、深い悲しみと憤りを禁じ得ないというふうに思います。
 この委員会の前田委員も、数日前に演説中に襲われたと。幸いにして大事には至りませんでしたけれども、こういった風潮があるということを本当に残念に思うわけでございまして、石井議員に対しては哀悼の意を表するとともに、私たちは、やはりしっかりと民主主義を守り、そして言論の自由というものを大切にしていく、そういうことで前進をしていかなければならない、そういうふうに思うところでございます。
 さて、きょうは、北朝鮮問題は後日集中審議ということでございますので、私は、アフガンの情勢並びにイラク問題について質問をさせていただきたいと思います。
 昨年の九月十一日のテロ以降さまざまなことが行われてまいりましたけれども、その中でも最大の活動というのは、やはり米軍を中心にしたアフガンに対するテロ掃討作戦だというふうに思います。後から申し上げるイラク問題もこれと関連づけていろいろ議論をされておりますので、まず、アフガンでの作戦、これに対する現状の評価というものをお聞きしたいと思います。
 アメリカは大変いろいろな困難な条件、例えばアフガンの部族間の、あるいは部族の内部でのさまざまな主導権争い、あるいは掃討作戦そのものが山岳地帯の非常に厳しい条件のもとでの作戦である、地元の人たちとテログループとの見分けがつかないとか、いろいろな要素が重なって非常に手をやいているというのが現状だろうというふうに思います。むしろ、掃討が進むというよりも、ある意味では治安の維持に全力を傾注しなきゃならないというふうにも伝えられておるわけでございまして、私は、この作戦の効果に甚だ問題、疑問を感ずるわけでございますけれども、この点についてどのような現状の評価を持っておられるのか、まずそれをお伺いしたいと思います。
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川口順子#11
○川口国務大臣 お答えを申し上げる前に、私からも、石井議員が亡くなられたことに対して深い哀悼の意を表させていただきたいと思います。
 御質問の、アフガニスタンにおけるテロの撲滅作戦の効果、評価は何かということですけれども、アフガニスタンでは、アメリカ軍を中心として引き続きテロとの闘いが続いているわけですけれども、オサマ・ビンラーデンはまだ捕まっていない、オマル師もまだ行方不明のままであるということでございます。そして、テロとの闘いは世界各地で引き続き続いているという状況でございます。また、おっしゃったように、アフガニスタンでは、治安の問題も引き続き大きな問題としてあるということが現状です。このアフガニスタンにおけるテロとの闘いというのは、そういう意味で引き続きまだ続いているし、米軍の投入の数等を見ても、むしろ闘いはますます大きくなってきているということだと思います。
 この効果を何ではかるかというのは非常に難しいことでございますけれども、そういった努力を引き続き続けるということが大事であると私は考えております。テロとの闘いというのはそう簡単なことではなくて、粘り強く闘い続けるということが必要ですし、そう短い期間でこれが終結をするということではないと思いますが、これは我が国も当然含むわけですけれども、テロは国際社会全体に対する脅威であるということは変わらない、この闘いをやめてはいけないと私は考えております。
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桑原豊#12
○桑原委員 大変困難な状況の中で、ますますテロとの闘いが激しさを増し、そして拡大をしていく、こういうふうな御認識だというふうに思うんですが、私は最近特に感じるのは、イエメン沖でのフランスのタンカーの爆破テロ、あるいはフィリピン、そして最近ではバリ島のああいう大がかりなテロ、そしてモスクワの劇場におけるチェチェンの武装勢力のテロ、本当に今あちこちで頻発しておりますし、また、計画段階で、いろいろうわさされているものもたくさんある。こういうことで、だんだんだんだん、日本の遠くの話ではなしに、アジアも含めた広域にわたってこういう状態が出てきている。これは、アルカイダがある意味では拡散をして、そしてさまざまなテロ組織が連鎖的に連携をしながらといいましょうか、そういう形であちこちで行動を起こす、こういうことになっているのではないかというふうに思うんです。
 そうすると、アメリカのそういう作戦そのものがそうしたものを触発しているのではないか。ある意味では、今までアルカイダと直接関係なくても、そういういろいろな展開の中でアルカイダとの接触を図ったりして、九・一一のテロを撲滅する、そういうことの行動の中からだんだんだんだんそういう連鎖反応が出てくる状況になりはしないかと大変恐れるわけですけれども、その点について、戦線が拡大するのはやむを得ないというふうに見るのか、やはり問題があるというふうにとらえていくのか、そこら辺の認識をお聞きしたいと思います。
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茂木敏充#13
○茂木副大臣 桑原委員の方から、テロの最近の国際的な頻発、そしてまた連鎖という大変重要な問題につきまして御指摘をいただきまして、先ほど池田新委員長のごあいさつの中でも、このテロの問題、そしてその対策の課題を冒頭で取り上げていらした。まさに今委員御指摘のとおり、このテロの国際的な撲滅の問題、これは国際社会の最優先課題である、こういうふうに考えているわけであります。
 まず、そこの中で、国際社会そしてアメリカのテロ撲滅についてでありますが、昨年の九月十一日の米国の同時多発テロの発生以降、テロリストに安住の地を与えないために、国際的な法的枠組みの強化及び捜査、情報面での協力、強化等、テロの防止と根絶に向けた米国を初めとする国際社会の取り組みが強化をされております。米国によりますと、これまでにアルカイーダの構成員二千四百名の拘束など、多くのアルカイーダ構成員の拘束等の成果が上がっている、このように承知をいたしております。
 その一方で、委員御指摘のとおり、最近、バリ島での爆破テロの事件等に見られるとおり、国際社会に対するテロの脅威は依然として除去されていない、そのように今認識をいたしております。そういった中で、我が国としても、このテロに対して、どういう因果関係があるのか、さらにどういう連関があるのか、今後とも引き続き注意深く調査をし、対応していきたい、このように考えております。
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桑原豊#14
○桑原委員 果てしなく広がって、収拾がつかないことになって、世界じゅうに戦線が拡大する、そういうことだけはやっちゃいかぬことでありまして、やはりきちっとした目的の特定といいましょうか、そういうものに基づくやり方というものをきちっとしていかないと、本当にあらゆるものがテロと関係してくるというような話になりかねませんので、そこは、テロ特措法のときにもそういう議論は相当やりましたけれども、やはりきちっとやっていく必要があるだろうというふうに私は思います。
 さて、アメリカがアフガンの問題と深く関連づけて考えているわけですが、イラクの問題、特にフセイン政権の問題、これをどういうふうに見ていくのかということについてお尋ねをしたいと思います。
 ブッシュ大統領は、イラクは悪の枢軸というふうに名指しをして、イラクに対して相当厳しい対応をやろうといたしておるわけであります。既に、着々とイラク攻撃ができる準備を整えている、包囲網をしきつつある。兵力の配置もしかりでございますし、先制攻撃も含めた武力行使容認の国内での決議も、既にアメリカの上院、下院を通って大統領も署名をした、こういうことでございますし、新聞などで伝えられるところによれば、いわゆる日本のGHQの占領政策、そういうものを参考にして、イラクの戦後の再編というようなものまでいろいろ検討しているというふうなことなどまで伝えられておるわけでございまして、相当な準備を進めているわけでございます。
 このアメリカの、悪の枢軸、こういう見方、これに対する我が国の評価と申しましょうか、我が国はどうそれを考えているのかということをお聞きしたいと思います。
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川口順子#15
○川口国務大臣 悪の枢軸というのは、ことしの一月にブッシュ大統領が使った言葉ですけれども、この発言というのは、まさに委員が御指摘になっていらっしゃるようなテロの脅威、そして大量破壊兵器の脅威、こうしたことが問題である、これに対する闘いをしなければいけないという強いブッシュ大統領の決意を表現したものだと私は考えています。
 その後の世界のさまざまな動きを見ましても、この悪の枢軸の発言というのが、テロとの闘い、そして大量破壊兵器の問題についての国際社会の取り組みに対して、何らかの後押しの効果といいますか、名指しをされた国の態度の変化に多少の影響はあったということは、北朝鮮の状況を見てもそういうことであるかと思います。
 この大量破壊兵器の問題というのは大変に大きな問題、我が国にも密接に関係してくる問題でありまして、イラクのこととの関係でいえば、今、国連の安保理で決議の議論がなされていますけれども、即時、無条件、無制限ということで安保理の決議がなされ、イラクがそういった形の受け入れ、査察の受け入れをするということが大事であると思います。我が国としてもそのための必要な外交努力は行っておりますし、私も、イラクの外務大臣と国連で会談をいたしまして、そのことをお話ししました。
 現在のその安保理における決議を採択するという努力が実を結んで、必要な、かつ適正な安保理の決議が早期に採択をされて、イラクが無制限、即時、無条件で査察を受け入れるということにつながっていくということが重要だと思います。この点について、我が国は、米国とともにこういった状況が早く来るように努力をしていくつもりです。
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桑原豊#16
○桑原委員 イラクがそういう疑いを持たれて、そして非常に危険な存在だということは私は理解をできるわけですけれども、それを悪の枢軸というふうに名指しをして、もう言葉をきわめて非難をして、そして、いかにもテロの震源地のような、そういうことも含めて表現をするということについては、私はやはり逆に、何といいましょうか、力でそういったものを圧殺していくというようなことにつながっていく、そういう大変危険な反応というものを感ずるわけです。
 そこで、一つお聞きしたいのは、九・一一のテロの問題とイラクとのかかわりについてどういうふうな関係があるというふうに、日本としてその状況をつかんでいるのか、何らかの確証的なものがあるのか、そこら辺の関係についての認識をお伺いしたいと思います。
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茂木敏充#17
○茂木副大臣 御質問いただきました昨年の九月十一日の米国の連続多発テロとイラクの関係でありますけれども、イラク北部にアルカイーダのメンバーが存在しているとの情報等々は持っているわけでありますが、現時点でイラク政府と昨年の米国におきます同時多発テロを直接結びつける確たる情報はない、このように我々は理解をいたしております。
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桑原豊#18
○桑原委員 確たる、そういう確証というものはないということです。
 そこで、フセイン政権の基盤について次にお伺いしたいんですが、前回の信任は一〇〇%だというふうに発表されておりますし、それからフセイン大統領の長男や次男が軍の枢要な地位につくというようなことで、政権そのものの基盤というのをどういうふうに評価をされておられるのか、その点をお聞きしたいと思います。
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安藤裕康#19
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま御指摘のとおり、イラクのフセイン大統領は、一九七九年に大統領に就任して以来、二十三年間にわたりイラクを統治しております。今月の十五日の信任投票におきましても、お話がございましたように、一〇〇%という支持率で再任をされたということでございまして、フセイン大統領自身はイラク国民全員からの絶対的な信任を得ているということを誇示しているわけでございます。
 私ども、外から見ておりまして、イラク政権そのものは、クルド人による自治状況にある北部の三県を除きまして、国内をほぼ掌握している模様であるというふうに認識をしております。経済的には、国連の経済制裁下にありますので、非常に苦しい状況にはございますけれども、それなりに国民の生活は安定している、低いレベルで安定しているということは言えるかと存じます。
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桑原豊#20
○桑原委員 今、経済制裁の話にも触れましたけれども、経済制裁が行われてから十二年が過ぎようとしております。非常に厳しい国民生活の状況だ、こういうふうに思いますし、途中に若干石油の輸出等で緩和措置もあったようですけれども、大変厳しい状態が続いている。そして、このまま追い詰めていきますと、ある意味では窮鼠猫をかむような形になってこないかという心配もあるわけでございますし、アメリカが悪の枢軸と名指して、まさに攻撃せんとするという態勢を組んでいったときに、それが本当に実施をされるということになれば、私はやはり大変な状態になっていくのではないかと非常に憂慮いたします。
 イラクへの攻撃は、当然イラクの反撃という形で、イスラエルに対する反撃にも及ぶだろう。そうなりますと、今度はイスラエルも、そうなったときには我々も反撃の権利があるんだということで、アメリカもそれを了承したというようなこともございましたし、一気に戦線が拡大をしていく。
 アラブ全域に、あるいはアジアの国々もイラクとの関係では非常に親密な国もございますし、いろいろな形でつながりの深いところでございますから、アジアにも大きな影響を及ぼしてくる、あるいはヨーロッパにもいろいろ関連をしてくるというようなことで、イラク攻撃というのは本当に全域に戦火を拡大していくというか、緊張を拡大していくというか、そういう大変なことにやはりつながりかねない、こういうふうに思いますので、そこら辺、経済的な状態もございます、やはり十分な話し合いをして、イラクにそういうしっかりとした対応を迫っていくということが私は必要だろうと思うのですけれども、そういった経済的な問題も含めて、あるいは今後の対応の仕方、そこら辺についての考え方をお伺いしたいと思います。
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川口順子#21
○川口国務大臣 委員がおっしゃるように、平和的な解決を目指してこの問題に対応していくことが大事であるということは言うまでもないわけでございまして、それのために、今国連で、安保理のメンバーの中で決議の採択をする努力をしているということであると私は思います。
 この国連の決議について、今後どういうことが起こってくるかというのは、我々は安保理のメンバーではありませんので実際にそれを動かすということはできないわけでございますけれども、先ほど申しましたように、日本としても、このような形でイラクが査察を受け入れるように努力をしていくということだと思っております。
 イラクの経済的な問題、経済制裁の影響があるということはおっしゃるとおりでございます。それで、イラクの経済制裁が解除されない原因、これはまさに、ひとえにイラクにあるわけでございまして、重要なことは、イラクが即時、無条件、無制限に査察を受け入れる、そして大量破壊兵器についての、あるいはこれを含むすべての国連の今までの決議を守っていくということを見せるということがまず大事であると私は思います。
 経済制裁の影響は、いろいろ人道面であるという可能性はあるわけですけれども、この点については、イラクに対する経済制裁は今オイル・フォー・フードということでございまして、イラクが石油を輸出して、原油を輸出して、それでその範囲内で必要なものを買えるということになっておりますので、人道的な物資の購入もイラクとしては可能だ、そういうことにあるわけですし、我が国としても必要な支援は人道面については行っているということでございます。
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桑原豊#22
○桑原委員 今国連決議の問題にもお触れになったわけですが、私は、日本としてこの国連決議がどういう内容であるべきか、この点については明確な考え方が出されていないのではないかというふうに思います。
 いろいろな国連決議のやり方があると思います。一つは、国連決議そのものは要らない、イラクに武力行使をするのは、現状でもいわゆる国連決議六百八十七号の停戦決議に違反をしているんだから、必要があれば武力行使ができるんだ、こういうふうに見る見方もあろうかと思いますし、それから、国連やIAEAの査察要求決議と武力行使容認の決議を切り離して二段階で決議をしていく、査察の状況を見て、新たな決議をして武力行使の容認というようなフランスやロシアの考え方もあろうかと思いますし、それから、アメリカやイギリスのように、査察の状況次第では武力行使ができるように一本の決議でやっていく、いろいろな考え方が出されて今議論されているわけですけれども、小泉総理は、いろいろな機会にこのことについての考え方を述べておられます。
 今外務大臣がおっしゃられたこともそれに沿ったお話だと思うんですが、国連の一般討論の演説で総理は、「この関連で、国際社会にとり大きな懸念となっているイラクの問題についてふれたいと思います。」ということで、「イラクは、全ての関連する国連安保理決議に従うべきです。特に、直ちに無条件で国連の査察を受け入れ、大量破壊兵器を廃棄すべきです。この問題の解決のために国際協調を維持し、国連を通ずる一層の真剣な外交努力が重ねられることが重要です。その努力を通じ、必要かつ適切な安保理決議をできる限り早く採択することを追求すべきです。」こういうふうに述べられておるわけですね。外務大臣もそれに沿って今お話をされたかと思うんですけれども、これは当たり前のことですね。
 当然のことなんですけれども、今問題になっているのは、その国連決議の中身をどういうものにすべきかということがいろいろ議論されておるわけでございまして、要するに、その中身を具体的にどういう手だてでやっていくのかということが今争点になっているわけですから、そこら辺についての考え方をはっきりしないと、いろいろ言っておるけれども何にも言っていないということに等しいのではないかと私は思うんです。
 そういう意味で、日本としてこの国連決議の中身についてどういう考え方でおられるのかということをもう一回聞きたいと思います。
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川口順子#23
○川口国務大臣 国連決議の中身についての御質問でございますけれども、私どもは、我が国といたしましては、まさにここで国連の安保理のメンバーが、国際社会の一致した共通のポジションということで一本となって、毅然たる態度をイラクに対して示すことが重要であって、そのために安保理で現在努力が続けられているということだと思っています。
 今、イラクへの攻撃をめぐる、何も決議が要らないとか、あるいはフランス・ロシア案、分かれているという印象でお話しになられましたけれども、今国連で行われていることは、まさにそうした一致した国際社会の態度を示すための決議に合意をするという努力でございまして、まさに一本のものにする努力をしている、そういうことであって、現在非常に対立をした関係に国々があるというふうには私は理解をしていません。
 争点となっている主なことというのは、イラクが新たな決議を守らなかったときに、あるいは今までの決議を守らなかったときにどういうような結果が生ずるかということが一つの争点であると理解をしていますし、それから、査察をどのように強化をしていくかという点がもう一つの争点であると私は理解をしていますけれども、こうした点について、まさに方法論としてどういうことをやっていったらいいかということについての意見を闘わせているというのが今安保理で起こっていることであるということです。
 我が国としては、先ほど申しましたように、こうした安保理での決議がまとまって、そしてイラクが査察を受け入れて、無条件、無制限、それから即時に査察を受け入れて、大量破壊兵器についての、あるいはその他の国際社会のイラクに対する懸念を払拭し、今までの国連決議を守っていく、そういうことになることが大事であるというふうに考えます。
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桑原豊#24
○桑原委員 意見の対立があるということではないということのようですけれども、私は、やはりこの問題を解決をしていく姿勢には差があるのではないか。いわゆる力を前面に押し出して、査察で不十分なところがあればあらゆる手段を使えるんだ、こういうような形で対応していくのか、そこで一息入れて、もう一度議論をして、あるいはイラクの出方も見ながら、話し合いをベースに置いて次の対応を決めていくのか、私は姿勢には違いがあるのではないか、こういうふうに見ているんです。だから議論になっているんだろうというふうに思うんですが、そういう状況で見たときに、日本としてどういう構えなのか。
 小泉総理のいろいろな場面でのお話を聞いておりますと、やはり国際協調の体制が必要なんだ、この体制のもとで、ある意味では耐えがたきを耐えてこういうことをなしていくことが大事なんだということで、話し合いといいましょうか、協調のあり方を追求していくということに非常に力点が置かれているように私は受けとめるんですが、この決議に関連して言ったときに、その姿勢はどういう姿勢なのかということをお聞きしたいということなんです。
 あくまでもやはり二段階論というのは私はそういう構えだというふうに思うんですけれども、そこら辺どうでしょうか。違いがないというふうにおっしゃいましたけれども、その点、日本の姿勢としてどうなんでしょうか。
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川口順子#25
○川口国務大臣 違いがないと申し上げたというのは、国際社会が一致してこのイラクの大量破壊兵器の問題等に対応する必要があるということについて違いがない、平和的に解決をしていこうということについて違いがないということでございまして、方法論をどうするか、方法論のレベルでは、今まさに、どういう方法論が一番有効で適切かということの議論を国連でしているということであると思います。
 それで、武力を使うべきだということにウエートを置いているところが片方であるというふうにおっしゃられましたけれども、アメリカの上下院両院の決議においても、これは、まず言っていることは米国の外交努力の支援であるということでございまして、まさにここで、大統領の外交努力を支援するということもこの上下院両院の決議に入っているわけです。
 ですから、国連で決議をして、そして、イラクが過去の国連の決議を守り、大量破壊兵器の懸念を払拭するようなことをどうやったら一番有効な形でさせることができるかということをめぐる、まさに方法論の違いであって、そのイラクがそういうことをやるようにすることが大事だ、これを国際社会が協調してすることが大事だということはまさに日本の考えであり、この点については、我が国はアメリカとも、それからほかの主要国とも意見は一致をしている、そういうことでございます。
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桑原豊#26
○桑原委員 アメリカは、一方では外交努力をすると言いながら、一方では攻撃に備えて万全の態勢を整えていくということの両面でやろう、こういうふうにしているわけでして、その点をしっかりと押さえた上で、ある意味では、例えば国連で話がまとまらなかった、どうしてもできなかったというようなときでも先制攻撃も含めてやるんだ、そういう決意というのはやはり私はうかがえると思うんですけれども、そういうことでこの問題の解決というのはできるのかという点では甚だ私は疑問を持っているわけでして、そのことに対する日本側の考え方というのがもう一つはっきり見えてこないというところを申し上げておきたいと思います。
 時間が参りましたので、私は最後に、この問題の解決というのは、あくまでも国際的な協調体制を堅持して、その体制の中で平和的な解決、話し合いの解決、そういうものを最終的な目標として目指していくということが基本的なスタンスとしては大変大事なんだろう、こういうふうに思っております。日本政府として、その基本的なスタンスと、それから、そのスタンスに立って我が国が今なし得るものは何なのか、我が国がなし得る役割というものについてどう考えているのかということを最後にお聞きして、質問を終わりたいと思います。
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川口順子#27
○川口国務大臣 国際社会が協調して、イラクに対して、国連決議を遵守し、査察を受け入れ、大量破壊兵器等についての国際社会の懸念を払拭することが必要であって、そのために国際社会が一致して行動することが大事であるということが我が国の考え方でありまして、我が国としてはそのための外交努力をしていくということでありますし、国連の安保理の場で必要かつ適切な決議がなされることが重要であるというふうに考えているということが我が国の基本的な考え方である、そういうことでございます。
 ですから、その中での我が国の役割というのは、そういった我が国の立場として外交努力を積み重ねていくということでございまして、私もイラクの外務大臣と会ってそういうお話をいたしましたし、それぞれの場で、APECその他でもこの話が出ましたけれども、外交努力を積み重ねるということが大事であると考えています。
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桑原豊#28
○桑原委員 終わります。
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池田元久#29
○池田委員長 次に、首藤信彦君。
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