武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会

2005-03-31 衆議院 全164発言

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会議録情報#0
平成十七年三月三十一日(木曜日)
    午前九時三十六分開議
 出席委員
   委員長 玉沢徳一郎君
   理事 石破  茂君 理事 自見庄三郎君
   理事 西田  猛君 理事 宮腰 光寛君
   理事 加藤 公一君 理事 前原 誠司君
   理事 松本 剛明君 理事 河合 正智君
      岩屋  毅君    大前 繁雄君
      大村 秀章君    金子 一義君
      城内  実君    佐藤  錬君
      柴山 昌彦君    菅  義偉君
      菅原 一秀君    谷  公一君
      津島 恭一君    仲村 正治君
      根本  匠君    萩山 教嚴君
      鳩山 邦夫君    浜田 靖一君
      松宮  勲君    茂木 敏充君
      渡辺 博道君    泉  健太君
      大畠 章宏君    城井  崇君
      楠田 大蔵君    近藤 洋介君
      田嶋  要君    土肥 隆一君
      中塚 一宏君    中野  譲君
      長島 昭久君    平岡 秀夫君
      細野 豪志君    松本 大輔君
      室井 邦彦君    横路 孝弘君
      若井 康彦君    江田 康幸君
      谷口 隆義君    赤嶺 政賢君
      山本喜代宏君
    …………………………………
   国務大臣
   (内閣官房長官)     細田 博之君
   国務大臣
   (有事法制担当)     村田 吉隆君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      大野 功統君
   防衛庁副長官       今津  寛君
   外務副大臣        逢沢 一郎君
   防衛庁長官政務官     北村 誠吾君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    阪田 雅裕君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  増田 好平君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  大石 利雄君
   政府参考人
   (防衛庁長官官房長)   北原 巖男君
   政府参考人
   (防衛庁運用局長)    大古 和雄君
   政府参考人
   (防衛庁人事教育局長)  西川 徹矢君
   政府参考人
   (消防庁次長)      東尾  正君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    河相 周夫君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房技術総括審議官)       松谷有希雄君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           岡島 敦子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           小島比登志君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      安達 健祐君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院次長)    三代 真彰君
   衆議院調査局武力攻撃事態等への対処に関する特別調査室長          前田 光政君
    —————————————
委員の異動
一月二十八日
 辞任         補欠選任
  下条 みつ君     長島 昭久君
二月十日
 辞任         補欠選任
  吉野 正芳君     西田  猛君
三月三十一日
 辞任         補欠選任
  菅原 一秀君     大前 繁雄君
  近藤 洋介君     松本 大輔君
同日
 辞任         補欠選任
  大前 繁雄君     菅原 一秀君
  松本 大輔君     近藤 洋介君
同日
 理事吉野正芳君二月十日委員辞任につき、その補欠として西田猛君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 武力攻撃事態等への対処に関する件
     ————◇—————
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玉沢徳一郎#1
○玉沢委員長 これより会議を開きます。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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玉沢徳一郎#2
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に西田猛君を指名いたします。
     ————◇—————
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玉沢徳一郎#3
○玉沢委員長 武力攻撃事態等への対処に関する件について調査を進めます。
 この際、国民の保護に関する基本指針について、政府から説明を聴取いたします。村田国務大臣。
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村田吉隆#4
○村田国務大臣 去る三月二十五日に閣議決定しました国民の保護に関する基本指針について御説明いたします。
 平成十五年六月に事態対処法が、また昨年六月に国民保護法が成立したところであります。この基本指針は、国民保護法に基づき政府が策定したものであり、以下、その主な内容について御説明いたします。
 国民保護措置の実施に当たって留意すべき事項を明らかにするため、武力攻撃事態の想定を、
 1着上陸侵攻
 2ゲリラや特殊部隊による攻撃
 3弾道ミサイル攻撃
 4航空攻撃
の四つの類型に整理し、住民の避難、避難住民等の救援、武力攻撃災害への対処などを実施する際の留意事項を定めています。
 また、特にNBC攻撃(核兵器、生物兵器、化学兵器による攻撃)に対する対応についても、その特徴や留意事項を定めています。
 国及び地方公共団体等は、国民保護措置を実施するに当たり、基本的人権の尊重、国民の権利利益の迅速な救済などに留意して、これを行うこととしています。
 住民の避難については、まず国の対策本部長が警報を発令するとともに、住民の避難が必要な場合は、都道府県知事に対して避難措置の指示をし、これを受けた都道府県知事が市町村長を通じて住民に対して避難の指示をし、市町村長が避難住民の誘導に当たることとしています。
 避難住民等の救援については、国の対策本部長から指示を受けた都道府県知事が、収容施設の供与や食品の給与等の救援を実施することとしています。
 武力攻撃災害への対処については、国及び地方公共団体が、それぞれの役割分担に応じて、武力攻撃災害の発生や拡大の防止に必要な措置を実施することとしています。
 こうした国民保護措置の実施に関し、その方法や役割分担など、具体的な運用事項を定めています。
 地域の特性に応じた避難に当たっての留意事項としては、
 1大都市においては、直ちに近傍の屋内施設に避難するよう指示し、その後の事態の推移に応じて適切に避難措置を指示すること
 2沖縄県や離島においては、避難に当たっての交通手段が限られるため、国が必要な支援を行うこと
 3原子力事業所周辺においては、原則として屋内避難を指示し、他の地域への避難が必要な場合は、当該避難を指示すること
 4自衛隊施設・米軍施設等の周辺地域においては、避難経路の確保が円滑に行われるよう、国が必要な調整を実施すること
などを定めています。
 また、平素からの実施体制の整備としまして、地方公共団体においては当直等の強化を図り二十四時間即応可能な態勢の確保に努めること、また、国及び地方公共団体は、国民保護措置の実施に当たって国民の協力を得られるよう、平素から国民保護措置の重要性等について啓発を実施するほか、国民保護訓練を実施するよう努めることなどを定めています。
 さらに、武力攻撃に準ずるテロ等の事態、すなわち緊急対処事態においても、武力攻撃事態等における国民保護措置に準じた措置を実施することを定めています。
 今後、この基本指針に基づいて、指定行政機関及び都道府県が国民保護計画を、指定公共機関が国民保護業務計画を作成することとなっておりますので、何とぞ御理解、御協力をお願いします。
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玉沢徳一郎#5
○玉沢委員長 以上で説明は終わりました。
    —————————————
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玉沢徳一郎#6
○玉沢委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官増田好平君、内閣官房内閣審議官大石利雄君、防衛庁運用局長大古和雄君、防衛庁人事教育局長西川徹矢君、消防庁次長東尾正君、外務省北米局長河相周夫君、厚生労働省大臣官房技術総括審議官松谷有希雄君、厚生労働省大臣官房審議官岡島敦子君、厚生労働省社会・援護局長小島比登志君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長安達健祐君及び資源エネルギー庁原子力安全・保安院次長三代真彰君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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玉沢徳一郎#7
○玉沢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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玉沢徳一郎#8
○玉沢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石破茂君。
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石破茂#9
○石破委員 自由民主党の石破であります。
 今、村田大臣から、国民の保護に関する基本指針の御説明がありました。私としましては、これを大変高く評価させていただきたいと存じます。
 昨年、有事法制の委員会を閉じますときに、国民保護法制、多くの賛成をもって可決いたしました。その際に、どなたでしたか、こういうことをおっしゃいました。これで法律はできた、しかしながら、実際にこれがきちんと動くかどうかはこれから先のお話で、仏つくって魂入れずにならないようにという指摘をいただいて、私は政府側の一員として大変にそれを重く受けとめた次第でございます。どんなに立派な仕組みをつくっても、動かなければどうしようもないということでありまして、その旨、政府はよく留意して努力をいただきたいと思っております。
 この委員会におきましては、昨年の五月二十日、緊急事態基本法について、自民、公明、民主三党で合意をいたしました。「緊急事態基本法(仮称)についての覚書」というものを交わしております。すなわち、そこに書かれておりますのは、三党は「緊急事態基本法(仮称)の制定の必要性に鑑み、ここにその骨子について了解し、次期通常国会で成立を図ることを合意する。」
 次期通常国会というのはこの国会のことでございます。この国会におきまして緊急事態基本法をつくるということで三党が合意をいたしております。これは非常に重いものでありまして、有事法制を通しますときに、これはやらねばならないということで三党が合意をいたしております。このことにつきまして、我が自民党の中におきましても今議論を詰めております。民主党さんにおいてもそのような作業が進んでおると承知をいたしておりますし、公明党さんにおかれましても同様でございます。
 このことにつきまして、それぞれの骨子について、政府のお考えをまずお尋ねいたしたいと思っております。
 この骨子というのは六項目から成っております。まず最初は、緊急事態の定義をどうするかということでございます。これは、ほかの法制とよく整合をとりながら、安全保障会議設置法等々の規定とよく整合をとりながら、射程距離がどこまでなのかということを定める作業が必要であると考えております。
 二番目の、緊急事態における基本的人権の尊重、これは常に議論されることでありますが、当然のことでございます。ただ、憲法と重なる規定をどのように書くのかという議論は必要であると私は考えております。
 三番目、国民の役割をどうするかということでございます。国民、そして国、地方公共団体の役割をどうするかでありますが、特に問題となりますのは、国民の責務というものをどう考えるかということでございます。
 昨年の委員会において、さて、民間防衛的な組織をつくることが必要であるかどうかという議論がございました。政府としては、そのような民間防衛組織というものを、きちんとしたものというのは考えてはいるけれども、基本となるのはボランティアである、みんなの自発的な意思によってそういうものをつくるのであるということであって、民間防衛組織というのはかくなるもの、かくなるものをこのようにしてつくるのだということを提示することはいたしませんでした。民間防衛というのは、別に国民が竹やりを持って戦うわけでも何でもなくて、避難等々においてどういう役割を果たすかということでございますが、このことについてどう考えるか、政府からお考えを承れればありがたいことであると思っております。
 問題はどれかといいますと、五番と六番です。
 緊急事態における国会の関与というのは、これはある意味、それぞれの法律に規定がございますから、理念的な訓示規定になるだろうと私は思っております。
 問題は五番の、緊急事態における内閣総理大臣の権限、具体的にどのように書いてあるかといいますと、「緊急事態における迅速かつ的確な内閣総理大臣の意思決定を確保するため、閣議との関係を検討する。」これが合意事項でございます。さて、これを政府としてどのようにお考えになるかということであります。
 昨年、中国の潜水艦が入ってくるという事態がございました。潜没潜水艦に対します対応につきましては、これは海上警備行動を下令するわけでございますけれども、迅速な閣議決定の仕組みというものをあらかじめ担保してございましたので、閣議を開いてそこにおける合意を得てということを外しまして、防衛庁長官から内閣総理大臣という形で行われたわけでございますが、事は潜没潜水艦だけではございません。
 例えて言えば、九・一一におけるニューヨークに民間の旅客機が突っ込んだということがございました。そのときにどうするのということで、きちんとした方針は今政府で、私は、確たるものがあるとは承知をいたしておりません。
 しかしながら、そのときに考えるんだということで対応ができるものかといえば、私は決してそうだとは思っていないのです。そのときにどうするのということはあらかじめ決めておかなければいけないし、そのときに、では一々閣議を開くのかねといえば、それはそうでもないでしょう。しかしながら、憲法並びに内閣法において定められた閣議の位置づけというものを考えた場合に、では、内閣総理大臣はこれはこうするというふうにすべてすっ飛ばしてやっていいかといえば、それは決してそうでもないのだ。
 では、あらかじめどうするのだという手順等々を閣議において決めておく、潜没潜水艦の例のようなもの、ありとあらゆる想定される事態について定めておくことは、私はこれは必要なのだと思っておるのです。
 今の法律において、例えば九・一一同時多発テロ、飛行機が突っ込むというようなことがこの国で起こったとしたならば、私は、今考えられるのは、航空自衛隊に対して治安出動を下令する、どう考えてもそれぐらいしか残らないだろうと思うのですね。領空侵犯措置で常に対応できるかといえば、そうではない。もし撃墜まで含むのだということを考えるならば、それはそういうことになるのではないか、これもまだぎりぎり詰めたわけではありませんけれども。
 では、どのような場合にどう対応するかということをあらかじめ定めておくことは極めて肝要なことではないかと思いますが、大臣の御見解を承りたい。
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村田吉隆#10
○村田国務大臣 今、石破委員が御指摘なさいましたように、昨年の国民保護法の審議の過程でもって与党と野党との間で覚書が交わされまして、それに基づきまして緊急事態基本法につきまして骨子を含めて協議が調ったということで、今、与党と野党の間でも、特に与党の中でもそうした基本法につきましてどうするかということについて協議が行われているということを政府といたしても承っておりますし、政府といたしまして、そうした与野党の覚書についての重要性は深く認識しているわけであります。
 今、石破委員が御質問をいただきました点につきましては、国あるいは国民の安全に対しまして重大な影響を及ぼすようなさまざまな緊急事態、これについて的確に対応していくということは国の責務であると私ども認識をしております。突発的に生ずる緊急事態についていろいろな想定をして、緊急に対応できるようにあらかじめできる限りの準備をしておくべきではないか、そういう御意見についても、私どもそのとおりであろうかというふうに思います。
 ただ、その手順、閣議決定等の手順を含めてどうするのか、あるいは手順を定めるに当たっての形式等、こういう問題につきましては、今、まず、そうしたあらかじめ想定していく事態とはいかなるものか、あるいはそういうものをどういう形で定めるかということにつきましても、不断の政府の努力として内閣官房で検討しているものと私どもは考えております。
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石破茂#11
○石破委員 これは大臣、あらかじめ、ありとあらゆるものについてどうするんだという対応を決めておかなければならないものだと思いますよ。そのときになっていきなり六法を持ってきて、一体ではどれで対応するんだと言っているうちに事態はどんどん深刻化するわけですね。
 これは私個人の考えで、まだ党として決めたわけではありませんが、私は、こういう基本法を書きますときに、政府はあらかじめ閣議においてその方針を定めておかねばならない、あるいは、大臣が後段おっしゃったように、不断の見直しを行わねばならない、そのような規定は基本法の中において必要であると思っております。そのことをまず申し上げておきたいと思います。
 二番目に、政府の仕組みでございます。
 御存じのとおり、例えば安全保障会議というのがあります。これは設置法を読むとすぐわかるんですが、安全保障会議というのは、防衛計画の大綱とか中期防とか防衛予算であるとか、そういうものを政策面で審議をするという機能を持っています。もう一つは、現実の緊急事態への対処に関与するという機能。つまり、じっくりやるものと緊急に対応しなきゃいけないものと、二つの仕事を安保会議というのは持っているわけです。本当にそれで対応できるのだろうかということでございます。
 ある意味で、安保会議の機能を分けまして、そういうじっくり審議をすればいいものと緊急に対応しなきゃいけないもの、これは分ける必要が私はあるのではないかというふうに考えております。そういたしますと、機能を分けまして、安保会議のほかに国家緊急事態対処会議的な組織というのは必要ではないのだろうかと考えておりますが、お考えを承りたい。
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村田吉隆#12
○村田国務大臣 基本法の制定に当たりまして、石破先生がそうした体制についての御意見をお持ちであるということは私も存じております。
 政府といたしましても、そうした緊急事態に対処する体制のあり方について完全なものにしていくということは必要であると認識しておりますが、具体的にどういう方法がいいかということにつきまして、私どもは、与野党の協議の結果を待ちたいというふうに思っております。
 ただ、問題といたしましては、今申しましたように安全保障会議もございますし、既存の組織との関係とか法令との絡み合い、あるいは組織として効率的であるか、そういうこともあわせて考えていかなければいけない事項であると私どもは考えているわけでございます。
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石破茂#13
○石破委員 大臣おっしゃいますように、本当に今のままでベストかどうかというのは、与野党でよく議論をしていきたいと思っています。
 確かに、仕組みは整っているんです。実際にそれが本当に動くんですかということが問題であって、いろいろな災害に対していろいろな対策本部ができる、いろいろな法律があります。だけれども、何かが起こったときに、じゃ、これをこう動かせというのが常に有効に動いているかどうかというのはこれはまた別の問題でございますので、この検証並びに議論というものは与野党でもしていきますし、そしてまた政府も真摯に対応いただきたいと思っております。
 時間も参りましたので、最後に一つ承りたいと思います。情報についてどう考えるのかということです。
 早い情報というのは間違いが多いんですね。正確な情報というのは遅いんですね。これをどうするんだという話ですし、情報というのは外務省からも警察からも防衛庁からも公安調査庁からも、いろいろなところから入ってきて、大臣もそうかもしれませんが、一体何が本当なんだということを叫びたくなることがあるわけですね。しかしながら、これにどう対応するか、内閣の情報に対する対応の組織づくりというものが今のままで万全かどうかということでございます。
 今、内閣情報会議というのがございます。この内閣情報会議というのは、法律によってつくられたものではございません。この内閣情報会議というものをきちんと法律上位置づけ、そして権限を与えるということは、私は重要なことじゃないかと思っています。内閣官房及び内閣総理大臣にそのような権限はございますから、今さら法律上そんな権限を与えなくてもいいじゃないかということは議論としてあるのかもしれませんけれども、やはり法律上ちゃんと位置づけること。そして、例えば情報請求権のような権利を、つまり、いろいろな役所というのは情報を出し惜しんだり、ここへ出すとほかの役所にばれちゃうからやめておこうとか、秘書官の耳打ちにとどめようとか、不思議なことが時々起こるわけでございます。
 情報会議というものをきちんと法律上位置づけ、もう一つ肝要なことは、専門の職員、専従の職員を養成する。そして、何年かたったらもとのお役所に帰るということではなくて、専従の職員をきちんと必要なだけの人数を配置するということが情報面においては肝要なことだと思いますが、いかがですか。
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村田吉隆#14
○村田国務大臣 内閣情報会議をどうするか、それでは不十分ではないか。私も、防災担当をやってきました大変短い経験でも、正しい情報が伝わることがその後の態勢をとるにつきましても死命を制するほど重要だということは、少ない経験で存じております。
 この情報の収集・分析体制を万全なものにするということは、今、内閣情報会議というものがあって、その下に合同会議というものがあって、一応整っているわけでございますが、私ども、そうした緊急事態に対処するために、この情報収集・分析体制をどうするかということは、不断に改善していかなければいけないと考えております。
 先生御指摘のように、今は閣議決定に基づいている会議でございますが、これを法律根拠に基づくかどうかということについては、いろいろな議論があろうかと思いますが、これも含めまして検討を要するべきことではないかというふうには私は認識をしております。
 それから、知見を有する専門的な要員が常にいることが必要ではないかということでございますが、これも安全保障と防衛力に関する懇談会でも指摘されたところでありまして、私どもも、先生の御指摘なさいますように、専門家の養成それから確保というのは不可欠であるというふうに考えております。
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石破茂#15
○石破委員 終わります。
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玉沢徳一郎#16
○玉沢委員長 自見庄三郎君。
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自見庄三郎#17
○自見委員 自由民主党の自見庄三郎でございます。
 武力攻撃事態対処に関する特別委員会、きょうは基本指針が発表されたわけでございます。今石破前長官の質問にあったのは、民間防衛という概念ですね。昨年、たまたま私、ゆえあって委員長をさせていただいて、久間筆頭、前原筆頭から大変お助けいただいたわけでございますが、やはりこの民間防衛という概念、私は、それが少しこの前抜け落ちていたのかなというような気もいたします。
 特に、防災だとかあるいはけがをした人を救うとか、そういう自主的な民間の創意といいますか、それがやはり基本的には非常に大事になってきます。百里の道も一歩からということがあります。私は、戦後五十九年、こういう有事法案、有事関連法案ができなかったわけですから、これは一歩一歩、あるいは半歩半歩、本当に国の安全保障ということは大事なことですから、そしてそれは国民全体を結局は守ることですから、そのことを踏まえて、民間の防衛ということが、そういった概念あるいはシステムを次の段階としてやはり充実していく必要があるというふうに思っております。
 きょうは、実は私の質問は、マラッカ海峡における船舶襲撃拉致事件、これが三月、今月起きたわけでございまして、国民の非常に大きな関心を呼んだわけでございます。
 私は、昨年の八月、九月、おかげさまで、当委員会の委員長として、久間筆頭、前原筆頭ともども、この委員会の御許可をいただきまして、スウェーデン、英国あるいはカナダ、アメリカにも行かせていただきました。そのとき、本当に私が感じたのは、九・一一以来、世界の国家の安全保障に対する概念というのは非常に大きく変わってきた。まさにそれまでは国家対国家だった。しかし、九・一一以来、国家と言うなればアルカイダのような非国家が、巨大なニューヨークのワールドトレードセンター、私も何回か上ったことがありますけれども、あれを瞬間にジェット旅客機で爆破する、そういったことが今の危機の原因だと私は思っております。
 私、実は竹下さんと一緒にトロント・サミットに行かせていただきまして、ちょうど帰りにシカゴで、竹下さんを迎えての、イリノイ州初め、たしかたくさんの州知事さんのシッティングのパーティーがございまして、たまたま私の横が今のアメリカの国防大臣でした。そのとき彼はこう言いました。米ソの冷戦構造が終わるにしても、大きな大蛇は世界でいなくなる。しかし自見さん、小さな毒蛇、毒ガがいっぱいうようよし出すよ。それは言うなれば国境紛争であり、民族間の対立であり、宗教的な対立だ。そういったことが非常にこの世界を覆うようになるというふうに、確かにあれは炯眼でしたね。そう言ったのをよく覚えております。今、テレビで見ても、まあいろいろございますが、まさにそういった時代になったのかな、こう思うわけでございます。
 今、私が何を言いたいかといいますと、安全保障という概念が広くなってきた、広義になってきた。前は、国家と国家だ。海賊というのは物取りだ、強盗だ、その程度に考えられていたのが、今はその海賊行為、これはいろいろ国際的定義がありますよ。いわゆる武力によって、暴力によって公海上の船舶を占拠するんだ、いや、それはしかし、公海上でもないんだというふうな定義もあるようでございますが。
 そういった中で、言うまでもなく、我が国石油の八〇%、エネルギーの八〇%近くマラッカ海峡を通ってくる船舶によってこの日本国の経済は成り立っているわけでございますし、また、御存じのようにマラッカ海峡を通る二〇%の船は日本国の船でございまして、まさにマラッカ海峡こそは日本国経済、社会、国家の動脈線でございます。
 そこで今回、御存じのように三月十四日、北九州市の、恐縮でございますが、私は北九州の出身でございまして、近藤海事に所属するタグボート韋駄天がマラッカ海峡のペナン島沖で海賊の襲撃を受けた。犯人はまだわかっておりませんが、一説によると、事件は、インドネシア・アチェ州の独立武装組織、自由アチェ組織のメンバーによる犯行の可能性が高いとの指摘もある。これはたしか、私も船長さんの記者会見を聞きましたが、非常に訓練された五人の兵士のような感じがしたというようなことを聞きまして、そういったこともあるのかなと。
 それから、ロケット砲と銃で武装した海賊が突然あらわれて乱射をし始めた。何か、専門家によりますと、ロケット砲を持っているかどうかが非常にポイントで、普通の物取りとか泥棒だとせめて刀とか鉄砲だというんですね。ロケット砲を持っているというのは、やはりかなり組織的なものじゃないかという専門家の御意見もあります。タンカーがロケット砲でねらわれると一発らしいんですね。十万トン、二十万トンのタンカーが、ロケット砲でやられますと燃えますからね。
 それは余談でございますが、そういった、まさに乱射をし始めて、Tシャツに長ズボン、はだしのままの船員がなすすべもなくただ凍りつくばかりであって、銃を突きつけられて三人拉致された。御存じのように、三人はジャングルの中を転々と移動されて、結果は本当に、日本国政府、また地元の北九州市も対策本部をつくっていただきましたが、無事に結果的には解放されたことを率直に喜びたい、こう思っております。
 その過程におきまして、政府の方も対策本部をつくっていただきました。海上保安庁あるいは国土交通省あるいは外務省あるいは警察庁、そして内閣官房危機管理監ですね。次の日、北九州市に対策本部をつくって、末吉興一市長さんが御上京されましたので、私も、大変僣越でございますが、海上保安庁長官あるいは外務省の領事局長あるいは危機管理監に直接お願いをいたしまして、その夜、玉沢委員長の招宴がございましたので、官房長官初め、当然村田大臣にも、それから外務大臣にもお願いをさせていただいたわけでございます。
 海賊事件としては比較的短い時間で無事解放されたということを、私、政府の対策本部のそれぞれに、徹夜で頑張っていただいた方もおられるという話でございますが、大変敬意を表するわけでございます。
 私があらかた言ったわけでございますが、ぜひ大臣から、こういったことも実はあったのだと、言えることと言えないことがあると思いますが、そのことについて、政府が事件解決に向けてどのような措置を講じたのかということについて何かコメントがあれば、村田大臣、よろしくお願いします。失礼いたしました。外務副大臣、どうぞ。
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逢沢一郎#18
○逢沢副大臣 先般のマラッカ海峡におきます日本船舶襲撃事件、船員初め、船長、機関長三名が誘拐、人質にとられるという大変な事件が起こりましたけれども、関係者の方々の大変な努力によりまして無事に事件が解決できたことを評価いたしたいと思います。
 外務省におきましては、事件発生直後に、領事局長を長といたします対策本部を設置し、早速関係省庁と密接な連携をとる作業を立ち上げたわけであります。また、現地におきましては、マレーシア、インドネシア及びシンガポールの日本国大使館、総領事館におきまして直ちに情報収集に全力を尽くす作業を開始いたしまして、同時に、関係国政府に対し、被害者の安全確保について最大限の協力を要請いたしたところであります。そういった活動を踏まえ、マレーシア、インドネシア各国、関係当局により、被害者の安全確保に向けた捜索が行われる等、各国からの協力を得ることができたわけでございます。
 近藤海事、関係企業との連絡、また自見先生おっしゃいましたように、北九州市の市長さんも早速上京されました。北九州市当局とも密接な連携をとりながら、政府として、また外務省として最大限の努力をさせていただいたところでございます。
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自見庄三郎#19
○自見委員 特にマラッカ海峡におけるいわゆる海賊、これは一九九九年のレインボー号事件というのが大きなきっかけになったと私は思います。当時の小渕総理大臣がASEANプラス1で、また、森総理そして小泉総理はアジアの海賊対策協定の提案をASEANプラス3でされました。
 実は、昨年でございますか、東京でASEANプラス6ということで、ASEANの十カ国プラス中国、韓国、日本、そしてインド、バングラデシュ、スリランカというのが当事国だと思いますが、そこで、いわゆるアジア海賊対策地域協力協定ということを提唱されて、まだ締結には至っておりませんが、海賊取り締まりのために相互に協力する義務を有するということでございます。海賊というのは、あっちの領海、こっちの領海、領海にはほかの国は基本的に入れませんから、そういったことを逆に悪用して非常にはびこっているというのも現状だと思います。
 また、経済のバーツ危機あるいはインドネシアの政情不安のときに非常にふえたというような話もありますし、また、米ソの冷戦構造のころは世界の海というのは海賊が余り出なかった。一九九一年に米ソの冷戦構造が崩壊して、特にインドネシア、あるいはマレーシア、シンガポール、こういった国の景気が疲弊して、海軍の予算といいますか、当然コーストガードだとか、あるいは海上警察だとか、あるいは取り締まり、各国によりましていろいろありますけれども、そこで能力が落ちたので非常に海賊がふえたという話もございます。
 その辺を、やはり国際的な連絡機能をきちっとつくっていくことが大事だと私は思います。アジア海賊対策地域協定につきまして、ぜひ前向きにやっていただきたいと思うわけでございますが、その点について、外務省、いかがお考えでございましょうか。
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逢沢一郎#20
○逢沢副大臣 先生御指摘のように、マラッカ海峡を初めとする南東アジアの海、大変海賊が横行する、また、ジェマー・イスラミアを初め、イスラム過激派テロ集団も割拠する、横行する、そういった治安上大変問題のある地域であるという基本認識を私ども持っております。
 我が国にとりましては重要なシーレーンでもございます。国民生活あるいはまた経済にも大変大きな影響があるわけでありまして、そういう立場からも、マラッカ海峡初め南東アジアの海の安全の確保、積極的に取り組んでいかなくてはならないと考えます。
 御指摘のアジア海賊対策地域協力協定でありますが、当然のことながら、これは我が国として、早期に発効させるということが大変重要であると考えております。この協定は、二〇〇一年十一月のASEANプラス3におきまして小泉総理が、アジアの海賊問題に有効に対処すべく、地域協力促進のための法的枠組み作成を提案したことがスタートでございますから、当然のことながら日本がいろいろな意味でイニシアチブをとっていくということが必要であると考えるわけでございます。
 まだこの協定について締約をした国は残念ながらないわけでありますが、我が国の気持ちといたしましては、まず日本がその先鞭をつける。そして、さまざまな国にテロ防止関連条約の締結を含めた技術支援、協力、訓練等々の場を提供する、既にそういったことを鋭意行わせていただいているわけでございますが、今後も積極的に対応してまいりたいと存じます。
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自見庄三郎#21
○自見委員 今の逢沢副大臣の大変確信を得た御答弁だと思いますが、特に、インドネシアから、海上保安船舶の供与について大変向こうの大統領からも強い要請があるという話でございました。武器輸出三原則の問題もございますが、ある一定の小さな船は武器に入らないというような基準もあるというように聞くわけでございますから、もう答弁は要りませんけれども、ぜひこれは積極的に、五月には調査団を出すというような話も聞いておりますけれども、しっかりやっていただきたい、こういうふうに思っております。
 それから、やはり何でも人でございまして、最後の質問にさせていただきますが、昨年、さっき言いました議員団、スウェーデンに行きまして、スウェーデン国際センター、SWEDINTというのを我々訪問させていただいたんです。国連PKOでございますけれども、各国の軍人、警察官、文民を包括的に迅速に訓練をするセンターを見てまいりまして、日本の防衛庁もそれに何百人か行って訓練を受けたという話を聞いたわけでございますけれども、そのときに説明した武官が、同じかまの飯を食うことが大事だという話を聞いたんですよ。こんな言葉は東西ともに変わらないんだなと思いまして、私よく覚えているわけでございます。
 やはり気心が知れているということがお互いに大事でございます。私は、日本国が今そういった協定も主導的役割を果たしているということでございますから、アジア各国から軍人あるいは警察官、文民などを集めて研修を行い、国際センターのようなものを設置することをぜひ提案したい、こういうふうに思うわけでございます。
 国際センターでの訓練を地上のみならずマラッカ海峡などで行えれば、艦船や警備の船がいることで海賊は大変活動しにくくなるというようなことも、防ぐ効果が得られるではないかと思いまして、ぜひ日本国に、まさに国益の本当に根幹でございますから、こういった国際センターを設置すべきだと私は思うわけでございますが、外務副大臣、いかがお考えでございましょうか。最後の質問でございます。
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逢沢一郎#22
○逢沢副大臣 大変重要な点について御指摘をいただき、また積極的、前向きな御提案をいただいたものと承知をいたしております。
 実は、私自身も、かつてスウェーデン・ストックホルムに参りましたときに、先生御指摘のそのセンターを視察させていただいた経験がございます。大変有効にそのセンターは機能し、人材の輩出という意味では大変な効果、貢献を上げておられるというふうに私も承知をいたしております。
 実は、南東アジア地域におけますさまざまなテロ対策関連センター、いろいろと議論をされ、既に設置されてきたものもございます。例えば、南東アジアテロ対策地域センターはマレーシアに設置されておりますし、タイ国際法執行アカデミー、これはタイに、また、ジャカルタ法執行センターがインドネシアに設置されております。
 また、私が参加させていただきましたバリにおきますテロ対策閣僚会議、これは昨年の二月に行われたわけでございますが、ここでも幾つかの取り決めが合意されました。
 そういう既存の組織、センター、それとの兼ね合いも考えながら、先ほども申し上げました海賊対策、また、テロに対して脆弱なこの地域をいかにテロに強い地域に変えていくか、有効なセンターのあり方というものはどういうものであるか、関係当局とも積極的に議論を重ねて、有効な手だてをとってまいりたいと存じます。よろしくお願いいたします。
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村田吉隆#23
○村田国務大臣 国家公安委員長として答弁を申し上げますが、そうした外国の警察官の国内におきます研修、犯罪捜査のためのいろいろな鑑識等の技術指導というものをやりながら、アジア周辺諸国を中心として人間関係をつくるということは、私も大変、これからやるべき施策の一つだと考えております。今、警察大学校で既にインドネシアを中心にやっているわけでありますが、もうちょっと積極的にやりたいと考えております。
 この前、パプアニューギニアのソマレ計画大臣がお越しになりまして、パプアニューギニアはオーストラリアから警察官そのものを受け入れて治安の維持に当たっているみたいなんですが、警察官の指導をお願いしたい、そういう要望がありまして、私ども、積極的にJICA等を通じまして受け入れたいというふうに考えて、そういうことを御披露させていただきたいと思っております。
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自見庄三郎#24
○自見委員 どうもありがとうございました。
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玉沢徳一郎#25
○玉沢委員長 次に、江田康幸君。
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江田康幸#26
○江田委員 公明党の江田康幸でございます。
 本日は、今般閣議決定をされました国民保護基本指針を中心に質問させていただきたいと思います。
 国民保護基本指針は、我が国が武力攻撃や大規模テロを受けた際の国民の避難・救援などの対応を規定するものでございます。昨年成立しました武力攻撃事態対処法、また国民保護法の運用基準となるものでございまして、有事への対応がいよいよ実施段階に入ることになると思います。
 公明党は、国民保護法など有事法制につきまして、国民の生命財産と憲法に保障された基本的人権を守る観点から、有事法制の整備を推進してまいりました。もし有事法制がなければ、万一のときに超法規的な措置をとることになります。政府の都合で勝手に人権が制限されるおそれがあるからでございます。
 今回の国民保護基本指針には、基本的人権の尊重や、やむを得ず権利が制限された場合も必要最小限に限ることが列記されまして、損害や損失の補償規定も盛り込まれたものと評価しております。
 質問でございますけれども、改めて、今回の国民保護措置の実施に当たりましては基本的人権の尊重が重要と考えておりますが、国民の権利利益はきちんと保護されるのでしょうか。また、国民保護措置の実施に当たりましては、高齢者や障害者への配慮が特に重要かと考えますけれども、基本方針では要保護者に対してどのように配慮することになっているか、大臣にお伺いいたします。
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村田吉隆#27
○村田国務大臣 基本的人権の尊重につきましては、既に国民保護法の中で、国民保護措置の実施に当たりまして、国民の自由と権利に制限が加えられるときであっても、その制限は必要最小限、かつまた、公正かつ適正な手続のもとに行われるべきものというふうにされておりまして、そうした国民保護法の規定を踏まえまして、基本指針におきましても、基本的人権を尊重することとしております。
 このため、例えば土地の使用等、国民の自由と権利に制限を加える場合におきましては、今申した法律の趣旨にのっとりたいというふうに考えておりますし、かつまた、それは公用令書等の交付をいたしまして、公正かつ適正な手続のもとに行わなければいけないということを指針の中に書き込んであるわけでございます。
 それから、二つ目の御質問でございますが、高齢者や障害者への配慮ということでございます。
 基本指針の中でも、そういう高齢者、障害者等保護が必要な方々について、まずは情報を的確に、確実に伝達しなければいけないことが第一点。それから第二番目としましては、病院とか老人福祉施設、障害者福祉施設など、みずから避難することが困難な者が滞在している施設においては、その管理者による避難誘導がなされなければいけないこと。それから第三番目に、援護を要する者に対する適切な救援の実施等について記載してあるところでございます。
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江田康幸#28
○江田委員 しっかりと、高齢者、障害者等の要保護者に対しましても基本的人権が貫かれますように、よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問でございますけれども、今回の閣議決定を踏まえまして、都道府県の国民保護計画は平成十七年度中に作成をすることに、また市町村は平成十八年度中にこれを策定することになっております。国はひな形としてモデル計画を提示する予定と聞きますけれども、地域特性に応じて、自治体ごとに中身は大きく変わるものだと思います。
 例えば、着上陸侵攻への備えは内陸部と沿岸部とでは全く異なりますし、また、食料の備蓄やNBC兵器に対する防護整備でも自治体の格差は大きいものがございます。都道府県の中には、食料備蓄は全国一律の数値基準を設けてもらいたいとか、また、化学防護服などNBC対応の機材があるのは大都市だけであるというような具体的な指摘、また現状での課題がございます。
 政府はこの不足を補うために自治体間の広域連携を進めるとも聞いておりますが、このように、都道府県国民保護計画を作成するに当たりましては、国としても十分に支援すべき課題が多いと思いますけれども、どのように具体的に支援をなされていくか、それを明確にしてもらいたいと思います。
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東尾正#29
○東尾政府参考人 モデル計画とその後の国民保護計画について御答弁申し上げます。
 まず、モデル計画でございますけれども、地方団体が計画作成の参考として作成するものでございまして、国民保護法と基本指針に基づく必要的な記載事項についてはすべて盛り込むこととしておりますけれども、ただいま御指摘のように、大都市部、離島、原子力発電所立地地域など、地域特性にかかわる部分がございます。これについても、方針としては、基本的には、可能な範囲で留意事項として極力取り上げることとしておるところでございます。
 その中で、備蓄についてでございますけれども、備蓄については、既に防災のための備蓄というものがございますので、これを相互に兼ねることとするというふうな記述をしております。
 さらに、化学防護服等の、国民保護措置の実施のために特に必要となる資機材でございますけれども、これは国がその整備に努めるというふうに記述しております。
 また、広域連携につきましても、相互応援協定がただいま防災のために結ばれておりますけれども、これをさらに有事においても活用する旨、必要な見直しを行うこととしておるところでございます。
 しかしながら、すべてのことにつきまして、四十七都道府県また各市町村の地域特性を明らかにすることは、モデル計画の上では困難であります。これは先生御指摘のとおりであります。したがいまして、今後、各地方団体が国民保護計画を作成するに当たりまして明らかとなってまいります具体的な問題については、消防庁といたしましては、きめ細かく個別に相談に応じまして、遺漏のないように図ってまいる所存でございます。
 いずれにいたしましても、有事のみならず自然災害等に対応する意味からも、地方公共団体における備蓄の推進、また、消防機関における陽圧式防護服を初めとするNBC対応資機材等の整備は進めてまいりたい、このように考えております。
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