厚生労働委員会

2006-06-01 参議院 全331発言

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会議録情報#0
平成十八年六月一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山下 英利君
    理 事
                岸  宏一君
                中村 博彦君
                津田弥太郎君
                円 より子君
                渡辺 孝男君
    委 員
                阿部 正俊君
                岡田  広君
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                中原  爽君
                西島 英利君
                藤井 基之君
                水落 敏栄君
                足立 信也君
                朝日 俊弘君
                家西  悟君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                森 ゆうこ君
                山本  保君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   川崎 二郎君
   副大臣
       厚生労働副大臣  赤松 正雄君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       岡田  広君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        江口  勤君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局参事官     山崎 穰一君
       文部科学大臣官
       房審議官     磯田 文雄君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   金子 順一君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省健康
       局長       中島 正治君
       厚生労働省医薬
       食品局長     福井 和夫君
       厚生労働省労働
       基準局長     青木  豊君
       厚生労働省老健
       局長       磯部 文雄君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       厚生労働省年金
       局長       渡邉 芳樹君
       社会保険庁長官  村瀬 清司君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○良質な医療を提供する体制の確立を図るための
 医療法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
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山下英利#1
○委員長(山下英利君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 健康保険法等の一部を改正する法律案及び良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長水田邦雄君外十一名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山下英利#2
○委員長(山下英利君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山下英利#3
○委員長(山下英利君) 健康保険法等の一部を改正する法律案及び良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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清水嘉与子#4
○清水嘉与子君 おはようございます。
 今日はクールビズの二年目ということで、皆さん、クールビズのスタイルをしてくださいましたけれども、何かこの温度、二十八度でしょうか、ちょっと寒いんじゃないかという気がいたしております。どうしても環境に合わせなければいけないんだろうと思いますので、そういうことも是非、こちらだれに言えばいいんでしょうか、是非調整していただきたいなというふうに思っております。
 今日は大変貴重な時間をいただきましたので、看護職員の問題に絞って質問させていただきたいと存じます。
 まず最初に、看護師の需給の問題なんですけれども、昨年の十二月に厚生労働省が第六次の看護職員需給の見通しというのを発表されました。これまでの考え方と大きく違っておりましたのは、各県に積み上げを要求し、そして医療機関が必要量を算定したということでございまして、七割の回答も得たということですが、かなり皆さん関心を持っていたんだろうと思います。
 それを積み上げてというわけですけれども、前提として、例えば週四十時間労働あるいは産前産後の休暇、あるいは育児休業の全員取得、複数月八日夜勤、あるいは在院期間の短縮を配慮した看護職員の配置の問題、あるいは新人研修、かなりきめの細かい考え方を示して積み上げていると思います。その結果、出てきたものを見ますと、平成二十二年が百四十万六千四百人の需要に対して百三十九万五百人供給できるというようなことでございます。
 そこの中に、十八年の医療制度改革が検討されている。しかし、その分については、いろんな要素があるので、看護職員の業務だとか役割に大きく影響するであろうと。それなので、今の需給計画の中にそれは見込んでいないというふうにはっきり書いてあるんですが、さて、そこで、今検討が始まりました需給見通しに対しまして医療制度改革がどのような影響を及ぼすと思っていらっしゃいますか。また、どこがどんなふうに増えるか減るか、その辺の見通しを教えていただきたいと存じます。
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松谷有希雄#5
○政府参考人(松谷有希雄君) 昨年十二月に取りまとめられました第六次看護職員需給見通しにつきましては、医療安全の確保、適切な在宅医療の提供など、医療制度を取り巻く環境の変化を踏まえて策定をしたものでございますけれども、今回の医療制度改革の議論よりもちろん時点的に先でございますので、各医療機関に対する実態調査や算定が先立って行われたということから、今回の医療制度改革に盛り込まれた個別の施策の影響を反映したものとは残念ながらなっておりません。
 一方、今回の医療制度改革は、療養病床の再編成あるいは急性期入院医療の実態に即した看護配置とする診療報酬の改定など、看護職員の需要に影響を及ぼすものも含まれておりますが、今後しばらく経過を見る必要があるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、国や都道府県におきまして、それぞれの責務に応じた適時的確な看護職員確保対策を進めることが必要でございまして、特に今回の需給見通しは、各都道府県ごとに実態調査を行い、関係団体などが参加した検討の場で作成されたことから、こうした情報や経験を生かして医療制度改革などを踏まえた看護職員の確保対策を講ずるということが効果的であるというふうに考えております。
 今回の需給見通しを作成するに当たりましては、先生御指摘のとおり、関係団体などの参加を得てやりましたので、そういう意味では交流もできたところでございまして、今回の改正案が実際に成立をもしいたしましたら、その内容を踏まえて、今御指摘のとおり、診療報酬の改定はもう既になされてございますが、それによる影響等もございます。あるいは今回の法律の中におきましても生活習慣病の予防等についての改正等も含まれております。あるいは在宅の医療の推進といったようなことも含まれてございまして、これらはいずれも看護師の需給に若干影響を及ぼしてまいりますので、これらのでき上がりましたそれぞれの関係者との検討の場を通じて、協力しながら必要な対策を講じていくということになろうかと思っております。
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清水嘉与子#6
○清水嘉与子君 影響はあるだろうということなんですけれども、どういうふうに影響するのかははっきり分からないという感じでございます。
 例えば、在宅医療を進めるとか、あるいは予防を進めるとか、あるいは助産師の問題とか、いろいろ考えますと、どうも今のこの計画では、やっぱり医療機関を中心にアンケートをもらったということもあって、医療機関中心に人を集めるような計画になっているかなという感じがしてなりませんで、是非これを適宜見直しをしていただきたいと存じます。
 今局長もおっしゃいましたような診療報酬の改定、要するに、今までの看護師の配置というのは、必要な看護師がどれだけというよりも、診療報酬が改定されると看護料がこれでもうかるかもうからないか、確保できるかできないかということによって医療機関の看護事情が変わっていくというようなのが実際の姿でございます。今回も非常に厳しい診療報酬マイナス改定の中で、看護師に関しては割と評価されたというふうに思います。その中で、患者一・四対一の看護体制が認められるということで、これはかなり関係者から評価されている問題だと思います。
 しかし、それで一体どういうことになったのか。実際、一・四対一といっても、平均すると七対一、恐らく夜間なんかだったら十対一にやっとこぐらいだと思いますけれども、決してこれで十分だ、外国に比べて十分匹敵するくらいの数になったとはまだまだ言えない状況でございますけれども、少なくとも日本の診療報酬で診てくれる最高のレベルがここまで行ったということだというふうに思いますが、そういたしましたら、現場でどうなったか。それぞれ、そこに向けて相当動きがあっているわけですね。
 御承知のように、もうそちらの方にずっと資料が出てきていると思いますけれども、日本病院団体協議会、大急ぎで検討してみると、やはり看護料の問題でかなり病院の中で問題が起きているという実態が出てきております。一・四対看護の看護を採るためにたくさんの、大きいところから小さいところから看護師を引き付けてしまっているというようなことですね。現場で相当そういうことを言っている人も多いわけでして、それから夜間看護加算もなくなったりして、かえって、良くなる面と悪くなる面とがあるんじゃないかとか、いろいろ現場の問題が出てきているんですけれども。
 看護師のそういう引き抜き合戦が始まるという実態、どうなのかなというふうに感じがしておりますし、一・四対一というのもかなりなところで採るのが難しい状況になっているわけでございまして、例えば大学病院でさえなかなか採れないと。むしろ病院の中でも、一般病院の中でもある程度の急性期のところから限定してでも病棟単位で採れるようにしたらどうかという声も上がっているんですけれども、これに対しては、保険局長、いかがでしょうか。
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水田邦雄#7
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。
 今回の診療報酬改定におきましては、政府・与党の医療制度改革大綱の決定を踏まえまして、急性期入院医療の実態に即した看護配置を適切に評価するという観点から、一般病棟入院基本料の体系につきまして、ただいまお話のありました看護職員配置一・四対一に相当する区分を創設すると、こういった手厚い看護体制を評価するということを行ったわけでございます。
 お尋ねの入院基本料の届出の区分につきましては、従来から一般病棟や結核病棟などの病棟の種別ごとに一括して届出を行うと。で、病棟の種別ごとに同一の入院基本料区分を算定すると。そのことの一方で、同じ種別の病棟間では患者構成による看護の必要度の違いに応じて柔軟な看護配置ができるように、こういった弾力的な運用を可能としているわけでございます。また、特定の医療ニーズに対しまして病室あるいは病棟単位でより手厚い看護配置の下で医療を提供する場合には、特定入院料の算定を認めていると、このようなきめ細かな対応を行っているわけでございます。
 ただいまお話のありました、入院基本料について病棟単位でそれでは届出を認めたらどうなるかということでございますけれども、それぞれの病棟におきまして、毎月、看護配置でありますとか看護師比率あるいは平均在院日数等の施設基準を満たさなければならないということになりますと、なかなか入院患者さんの状況あるいは看護師さんの季節変動といった要素に対応した柔軟な看護配置がかえってしづらくなるんじゃないかと、こういった問題点があると考えてございまして、こうした問題に病棟を単位とした場合にどのように対応できるかということも含めまして、これは相当な議論が必要であると、このように考えております。
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清水嘉与子#8
○清水嘉与子君 もう少し時間を掛けなければこれはどういうふうに動くか分かりませんけれども、その新しい需給の中でもそのことを十分踏まえながら、問題が起きないように是非していただきたいと存じます。
 それから次に、この改正は、特に安心、安全で良質な医療提供をするんだというような改正があるわけでございまして、この中でやはり看護師の質の確保というのが物すごく大きな問題ではないかというふうに思っております。
 これは、日本医療機能評価機構が報告義務対象の医療機関から医療事故だとかヒヤリ・ハットの報告を求めてまとめているわけですけれども、これは、十七年一年間にあった事故が千百十四件、そして手術中の事故も含めて、治療処置だとか、あるいは搬送、入浴介助中の転倒でありますとか、そういった療養上の世話に当たるような業務で事故を起こしたものがあると、そして多いと。そして、その中の職種は当然のことながら医師、看護師が多いわけでございます。
 ところが、ヒヤリ・ハット、事故にまで至らなかったけど冷やり、はっとするような事例というのが十七年度、これ前半期だけで九万九百九十事例があり、そしてこれを起こしているのは圧倒的に看護師だというのがあるわけですね。そして、そのヒヤリ・ハット事例というのは、例えば処方だとか予約、あるいはドレーンチューブの管理だとか療養上の世話、あるいは伝達ミス、まあ様々なものがあるわけでございますけれども、どうしても、確認不十分、診断ミス、知識不足等々、未熟者だけじゃないんですけど、やっぱり例見ていると未熟な者がやはり事故に遭っているという実態があるわけでございます。また、非常に多忙だとか夜勤だとか、こんなことが訴えとして出てきている。
 確かに、医療の内容が非常に高度専門化しております。そして、在院期間がどんどん短縮される。もう病院の中には重い患者さんが多くなるという一方でございます。そしてしかも、看護教育の中で教育すべき内容がどんどん増えている。こういう中で、また実習時間がどんどん実は減っているんですね。教えるべきものが多いために実習時間も減っている。そしてまた、医療安全の面から学生の実習の機会というのが非常に限られてきているという実態もございまして、新人が就職したときに本当に自信を持って基礎的な看護技術ができるかというと、本当にできなく、もう恐ろしいばかりにできなくなっているという、これも調査で分かっているわけでございます。もう教育の問題じゃないかとだけではとても済ませない問題が出てきております。
 そこで、非常に希望に燃えてこの看護職になった、しかし実際に自分の技術で現場で対応できないという、ギャップが大きくて、いつミスを起こすか分からないというふうな不安から職を離れてしまう看護師が多いというんですね。特に新人が、もう一割くらいが一年間の間に辞めてしまうと、こういう恐ろしいデータも出ているわけでございます。
 これは、もうやはり基本的に教育の充実を図るしかないんじゃないかというようなことで、先般、看護協会の総会もありまして、そこの中でも、看護教育は今三年の中でいろんなことを教えていますけど、この機会をやはり四年くらいに延ばす必要があるんじゃないか、四年がいいのかどうか分かりませんけれども、しかし充実する必要があるんじゃないか、そしてまたさらに、幾らそうなったにしても、新人に対する教育、これをきちんとしなければ、患者の安全に本当につながっていくわけでございますので、これをやはりきちんとするべきじゃないかというような方向を出しております。
 この問題につきまして、恐らく厚生省もこういう実態よく分かっていらっしゃると思いますし、それに対して対応していらっしゃると思うんですけれども、いかがでしょうか。
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川崎二郎#9
○国務大臣(川崎二郎君) 看護現場の実情を一番よく御存じの清水委員からの御質問でございますけれども、医療の高度化等、近年の医療を取り巻く環境の変化に伴い、医療従事者の資質の向上が強く求められている一方で、今お話ございましたように、看護師について、看護基礎教育修了時点の能力と看護現場で求められている能力に大きなギャップがあり、必要な能力が身に付いてない等の指摘があり、その資質の向上を図っていくことは重要であると考えております。
 看護師の養成の在り方については、国民の看護ニーズに的確に応じられるよう看護基礎教育の更なる充実を図ることを目的として、本年三月より看護基礎教育の充実に関する検討会を開催し、検討をさせていただいております。昨年秋の医療安全の確保に向けた保健師助産師看護師法等のあり方に関する検討会の報告の中で、看護師の資質を確保し、向上させるためには、新人看護職員に対する研修にかかわる制度化の必要について指摘がなされたことも踏まえ、今後、その制度の在り方、実施に際しての課題等について検討する必要があると考えております。
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清水嘉与子#10
○清水嘉与子君 毎年、今五万人足らずの新人が入ってきております。そういう中で、事故の問題、ヒヤリ・ハットの問題、やっぱり大きな問題でございますので、それは是非やっていただきたいというふうに思います。
 大臣はマグネットホスピタルというのは聞いたことおありでしょうか。マグネットホスピタル。これ、三十年も前に、もうアメリカで、やはり看護師不足で引き抜きが始まって、何かいろいろ調査してみたんですね。そうしましたら、そういう中でも看護師を引き付ける、看護職を引き付けるマグネットになっている病院があるということが分かりまして、その調査をしているんですね。もう随分昔、三十年も前の話なんですけれど。
 しかし、今、日本でも今このマグネットホスピタルのお話も出るんですけれども、どういうところが本当に看護師を引き付けているのか。やっぱり日本でもあるんですよね。それを調べてみますと、必ずしも給与がいいというだけじゃない、処遇がいいというだけじゃなくて、やっぱりリーダーにちゃんとした立派な人がいるとか、それから自分のキャリアがどうやって評価されるか、研修の制度がちゃんとしているかなんということがやっぱり大きな選択になっております。
 今この新人の研修の問題、非常にどこの病院でも大きな問題になっているんですけれども、幾つかの病院で看護師の研修制度みたいなことを取り上げているところがあるんですね。例えば徳島の赤十字なんか一年間、一年間ですけれども、ローテーション組んで研修させると。まあちゃんと給料払いながらやっているんですから大したものだと思いますけれども、ローテーションを組んで一年たって、そしてその後、それはその病院に残ろうと、あるいはどこへ行ってもいいですよというようなことで、研修制度というものを取り入れましたら、非常に関心を持つ新人が多くなって、そこにやってきた。そして辞めない。もうどこへ行ってもいいですよと言っても、そこの病院にいて、辞めないというような成果が出ております。というようなことで、幾つかの病院がそういうことをやっているんですね。
 もっともっといろんな引き付け策あると思いますけれども、是非その研修制度、それによって自信を持って、辞めないで済むような、これから少子化でございます。どんどん辞めさせるような政策ではやっぱりいけないと思いますので、せっかく取った資格が続くような政策を是非改めて検討していただきたいとお願いをしておきます。
 それから次には、この医療費適正化の話で、施設から在宅へという流れが出てくると思いますけれども、その中で、私もその流れには大変賛成しているわけでございますけれども、医療計画の見直しの中で、地域クリティカルパスというのが出てくるんですね。何か分かったような分からないような、具体的にどんなイメージでなるのか。何かもうちょっと例を挙げてでも分かりやすく御説明ください。
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松谷有希雄#11
○政府参考人(松谷有希雄君) 地域連携クリティカルパスについてのお尋ねでございますけれども、これ、クリティカルパスというのがまずございまして、これは病院内において入院から退院まで良質な医療を効率的にかつ安全、適正に提供するための手段として開発をされた診療計画表とでも言えるものでございます。
 元々、クリティカルパスというのは医療の世界ではなくて工業界で導入をされ始めまして、一九八〇年代に米国の中で医療界で使われ出した後に、九〇年代に我が国でも一部導入されたものでございます。診療の標準化あるいは根拠に基づく医療の実施、インフォームド・コンセントの充実、業務の改善、チーム医療の向上などの効果が期待されているものでございまして、一つのプロセスの中でどこが一番ウイークポイントか、どこに資源を集中したらいいかと。それをスムースにやることによって全体の流れが効率的になる、安全になるということを目指したものでございます。
 地域連携クリティカルパスはこれを地域に拡大をした概念でございまして、地域にはいろいろな機能を持った病院その他、医療、福祉の施設等、在宅まで含めてございます。これらの資源を、例えば急性期の病院から回復期の病院を経て早期に自宅に帰れるような診療計画を作成をして、治療を受けるまでのすべての医療機関がその情報を共有をするというのが基本的な考え方でございます。
 これらによりまして、それぞれの複数の資源、医療機関等が役割分担を含めましてあらかじめ診療内容を患者さんに提示、説明をすることによりまして、患者さんが安心して医療を受けられるようにできる、あるいは施設ごとの治療計画に従って、診療ガイドライン等に基づいて治療内容あるいは達成目標を診療計画として明示をする。あるいは回復期病院では、どのような状態で転院してくるかということがあらかじめ把握できるといったようなことで重複した検査をせずに済むというようなことから、転院早々からも効果的な例えばリハビリテーションを開始することができるというようなことで、地域全体で医療連携が進められるということで開発されているものでございます。
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清水嘉与子#12
○清水嘉与子君 今局長がおっしゃったようなことは大体もう説明にも書いてありますし、分かるんですね。一体だれがどこで、この計画をだれのために作るのか、どういう患者さんが対象になるのか。そして、本当にこれがうまくいけばすばらしいんですよ。
 考え方も本当にすばらしいことだと思うんですけれども、例えば退院する患者さんのクリティカルパスを作るにしても、そこの病院にだれかやっぱりきちんとした責任者がいて、そしてその地域と連携をしながら、患者さんの合意も得ながら本当にそれを作っていく、そして実のあるものにしていくということをやらなきゃいけないと思うんですけれども、それが具体的になかなか、今でさえ、今までだって、病診連携なんて言うことだけ言っていますけど、ちっとも進んでいないのが実態ですよね。これをどうやって進めるのかということがやはり問題だと思います。是非それを、施行されるまでに、具体的に取組をしているところもあるわけですから、もう少し、本当にそれをやることによって良くなったと、そして病院自身が本当にそれをやることによって地域の方々ともっと連携が取れるようにしていただきたいというふうに思っております。
 今回、特に在宅療養支援診療所というのがこれは診療報酬の中だけに出てきているんですよね。こういう在宅を進めるために診療所も大きな役割をすると、二十四時間の体制をするというようなことで大変私もこれいいと思うんですけれども、これは全くクリティカルパスの中に、この法律の中にも全くうたわれてない、出てこないんですね。恐らく、こういうものも機能し始めればそういう中に入ってこなきゃいけないと思いますし、訪問看護ステーションなんかも当然含めて考えていかなきゃいけないんだろうと思いますけれども、在宅療養支援診療所というのはどういうふうにこれから浸透していくのでしょうか。診療報酬だけでやればどんどん増えていくというようなものなんでしょうか。
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松谷有希雄#13
○政府参考人(松谷有希雄君) 在宅医療でございますが、患者さんの生活の質の向上といった観点から、希望する患者さんにつきましては、できるだけ住み慣れた地域や家庭で生活が送れるよう、在宅医療サービスの提供体制の構築を一層推進する必要があるわけでございます。
 今、診療報酬の方での在宅の支援の診療所の話が御指摘ございましたけれども、今回の医療法改正におきましても、在宅医療の推進を図るため必要な措置を講ずることとしてございます。
 例えば、主治医や訪問看護ステーションの看護師さんなどの医療従事者のほか介護サービスの従事者などが連携がそれぞれ図られるよう、地域における在宅医療に係る連携体制の構築を医療計画に位置付けることとしたこと、あるいは、患者さんの退院時に他の医療機関など在宅医療を提供するものなどとの連携を図る、いわゆる退院調整機能を明確に位置付けたといったようなことなど、在宅医療についての規定を設けるとともに、先ほど先生御指摘の診療報酬改定における在宅療養支援診療所というものが創設されたわけでございますけれども、地域での医療提供体制の体系の中で、これらの診療所あるいは訪問看護ステーション、調剤薬局等と連携をして、在宅医療を中心的に担う医療機関として個々の在宅療養支援診療所というのが具体的に位置付けられていくということになろうかと思っております。
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清水嘉与子#14
○清水嘉与子君 看護の立場からいきますと、訪問看護ステーションというのをもう少し増設しなきゃいけないんじゃないかというように思っておりまして、これも恐らく二十四時間対応がしなければいけないし、かなり末期の状況、ターミナルの状況なども対応できなければ、滞在期間を短くしようと思ってもその受皿がなければとてもできないわけですので、これをしなきゃいけないと思うんですけれども、訪問看護師の研修をしようと思ってもなかなか進まない。まだまだ一般の方々が病院の方に、医療の中心が病院の方にだけしか向いていないというのが実態だろうと思います。それは行政の中でもそうなんですよね。
 これを是非しっかりと進めていただいて、医療機関からの追い出しになってしまわないように、ちゃんと受皿ができますように、是非このことをお願いをしておきます。
 時間がなくなりますので、ちょっと助産婦の問題に触れたいと思います。産科医師の不足ということがあって、助産師の活用ということをもう少ししっかりやったらいいんじゃないかという問題でございます。
 助産師というのは、御存じのように、妊娠中の健診から分娩、産褥、保健指導、もうすべて専門職として一人でできる職種でございます。かつてはもう、開業助産婦、開業している人たちが多くて、そこで多くのお産を取り上げておりましたけれども、今お産の約一%くらいでございます。
 今、開業助産所を開くためには嘱託医を置かなきゃいけないことが規定されているわけですが、今度の改正では、嘱託医並びに連携病院の、その病院との連携もしなきゃいけないというふうになります。実は、嘱託医が必ずしも産科医でない、とにかく医者であればいいというふうになっているわけですから、産科医ではなくて、例えば内科医、小児科もいいんですけど、例えば皮膚科だとか精神科だとか、いろんな、何でも医者でもよければいい。本当に機能していないんですよね。機能していなくて、しかもその嘱託医を選ぶのにもう本当に苦労している。
 これじゃ開業もできないというようなことが大変悩みでございまして、これを厚生労働省が検討をするときに、助産婦会の方々は、もうその嘱託医をなくして、むしろ本当に困ったときに搬送できるような病院との関係、これを明記したいということの検討が始まったわけですが、結果的に見れば、嘱託医は産科に限る、そしてまた後方病院もつくれというような二重の縛りが掛かるようになりました。これは、確かに母子の健康のことから考えれば安心なことではあると思いますけど、実態として動かなくなる可能性もあるんじゃないかということを心配しております。
 この問題を是非、どういうふうにして、厚生労働省もここまで縛るとすれば、動かなくなるようなことを考えているわけではないと思いますので、それをどうやって実際に仕事に支障なく進めていけるのか、また、今若い助産師さんたちが本当にそういう場所を開いていいケアをしようということでやっている人たちも増えているんですね。そういう人たちが開業もできなくなってしまうようなことがあると困りますので、その辺につきましてお考えを伺いたいと思います。
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松谷有希雄#15
○政府参考人(松谷有希雄君) 今御指摘のように、今回の改正の中におきまして、嘱託医師、助産所の嘱託医師につきまして、専門外の医師が選任されている場合がある、あるいは異常お産の中でもその異常度や緊急度等によっては嘱託医師のみでは対応が困難な状況が存在するというようなことから、産科医療の安全を確保する体制を整備するという観点で、助産所の開設に当たって嘱託医師については産科医師にすることとし、また、嘱託医師個人での対応が困難な場合に組織的に対応できるように嘱託する病院又は診療所を定めなければならないというふうにしているところでございます。
 嘱託医師につきましては、緊急時に限らず、妊娠中の健診結果の情報交換など、日常的な連携、相談を通じて助産所、助産師と連携をして健やかな出産に導く役割が期待されているわけでございますし、他方、嘱託医療機関は、突発的な産科救急の対応が必要であって嘱託医師では十分に対応できない場合の後方支援として設けられるものでございまして、このように嘱託医師と医療機関につきましては各々に期待される役割があることから、安全の確保という観点から双方連携を取る必要があるというふうに考えてございます。
 なお、地域の実情に応じた連携体制を確保するため、嘱託医療機関の医師を嘱託医師とすることはもちろん可能でございます。
 厚生労働省としては、制度の施行に際しまして、都道府県や関係団体に制度への協力を求めていくなど、嘱託医師の確保のための必要な取組を進めていきたいと思っております。
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清水嘉与子#16
○清水嘉与子君 安全のために両方した方がいいんだというお話でございますけれども、本当に今助産師さんたちが取り上げているお産の中で、そんなに嘱託医あるいは病院に搬送するような例が多いのでしょうか。それほど多くはないんですよね。正常なお産は助産師さんたちにお任せできるような体制をしっかりしていただきたい。今、産科医師が少なくなっているわけですよね。それなのに産科医師でなきゃ駄目という今までより厳しい縛りを付けることに、やはり私は疑問を感じます。
 それからさらに、これは開業助産師のことでしたけれども、病院の中にいる助産師さん、たくさんおります。その方々が病院の中に行きますと、なかなか助産師としての専門性が発揮できないという問題がございます。もっと積極的に、例えば助産師外来を助産師に任せるとか、お医者さんたちはもうリスクの多いところに、もうそちらに集中していただくにしても、もっと助産師さんたちを活用するということを是非やっていただきたいと思うんですよね。産科医師がいなくなったところには助産師さんでそのクリニックをやっても構わないと思いますし、そういうことをしながら、やはり安全なお産、広げていく、そういう体制をつくらなければ、この時期収まらないんじゃないかと思いますので、是非そこをよろしくお願いをしておきたいと存じます。
 保健師の問題にも一言触れたいんですね。
 この前、朝日先生からも随分いろいろ問題がありました。これから続くと思うんですけれども、老人保健事業がこれから実施者が医療保険者に替わるということになりました。これ、老人保健法のこの保健事業をなくしてしまう、そしてこれを移行する。今なぜなくさなきゃいけなかったのか、そしてまた、医療保険者にそれをやることによってどういうメリットがあるのか、ちょっとそこを教えていただきたいと存じます。
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中島正治#17
○政府参考人(中島正治君) 今回の医療制度改革の中におきまして、医療保険者においてより効果的に健診、保健指導を進めるということで、こういったものが義務付けられることとなったわけでございます。
 その関係で、これまで老人保健法にございました老人保健事業につきましては、その部分については医療保険者が責任を持って実施していただく、それからその他の部分につきましては市町村が引き続き実施をするという体制になったわけでございまして、こういった体制を取ることによりまして、より的確に対象者に対してこういった健診、保健指導のサービスが受けられるようになる体制がつくられるということだというふうに理解しております。
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清水嘉与子#18
○清水嘉与子君 今局長が健診、保健指導というふうに軽くおっしゃいましたけれども、健診の部分は確かにやっているんだろうと思うんです。まあ半分ぐらいの方々、今まで受けていた。ところが、引き続く保健指導というのがどうも弱かったんじゃないかという印象をどうしても受けてならないんですね。そこの部分というのは非常に実は大事なことで、健診だけやって、ペーパーが来て、あなたどこかおかしいですなんて言われたって、逆に病気つくっちゃうことになっちゃうんですよね。やはりきちんと健診をした後、しっかりと保健指導していかなきゃいけないというふうに思います。
 ところが、この保健指導というのがなかなかまた難しいわけで、やっぱりきちんとエビデンスに基づいた保健指導、これをしなければいけないというふうに思うんですね。これを拝見すると、かなりアウトソーシングをするというふうに書いてありますよね。そうすると、その部分をアウトソーシングして、恐らくそうすると費用の負担なども出てくるんじゃないかなとも思うんですけれども、そうしますと、やっぱり相当エビデンスに基づいた、聞いてよかったというような保健指導をしてもらわなければいけないと思うんですけど。
 そういう中で、管理栄養士だとか保健師の役割が非常に大きくなると思うんですが、恐らく需要も多くなって働く場所も違ってくるのかも分かりませんが、この保健師、管理栄養士の確保みたいなことについてはどんなふうにお考えでしょうか。
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中島正治#19
○政府参考人(中島正治君) 医療保険者によります健診、保健指導が生活習慣病予防の効果を上げていくということを達成するためには、健診によって対象者の状況を十分把握した上で、対象者の健康課題に合わせた保健指導を提供していくということが必要でございます。
 市町村等の保健師、管理栄養士の役割は、そういった意味でますます大きくなっていくものと考えております。このため、医療保険者による保健指導を計画的に拡大していくに当たりましては、市町村の保健師に加えまして、在宅の保健師、管理栄養士や、保健指導を提供する外部の保健サービス機関等の活用によるマンパワーの確保とその有効活用を推進していくことが大切であると思っております。
 また、現在児童の虐待防止あるいは介護予防などにつきましても重要な役割を担っております市町村の保健師につきましては、今後とも地域におきまして様々な分野で活躍をしていただきたいというふうに考えてございます。
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清水嘉与子#20
○清水嘉与子君 今、保健師、助産師、いろいろ出てきましたけど、これはもう需給計画に全く入ってないですよね。是非これから検討していただきたいと思いますし、潜在保健師の活用みたいなことも出ましたけれども、今言ったように、質の高い保健指導をするためには、やっぱりそれなりの専門性がなければ、そしてきちんと教育を受けてなければできない話でございますので、ただ潜在の保健師さんを掘り起こしてすぐに利用しようといったって、それはなかなかできないことでございます。是非その辺の研修体制もやっていただきたいというふうに思いますので、これはお願いしておきます。
 最後ですけれども、今、保健師、助産師、看護師のことを申しましたけれども、今度の保助看法の改正で、大学の卒業生が非常に増えてきたと。そういう中で、大学を卒業しますと保健師と看護師の国家試験を受ける、あるいは助産師と看護師の国家試験受けるという人が出てきているわけですね。その中で、例えば助産師の国家試験受かった、保健師の国家試験受かったという人が、今度の改正では、保健師として、助産師として働けなくなる、免許をもらえなくなるという改正でございます。つまり、看護師の国家試験も受かってなければ働けないということになるわけでございますけれども、これはどういうわけでございましょうか。
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松谷有希雄#21
○政府参考人(松谷有希雄君) かつては看護師免許を受けた方が保健師試験や助産師試験を受験するというのが一般的であったわけでございまして、そういった前提の下に、現行制度上、保健師及び助産師が看護業務を行うことが可能とされているわけでございますが、近年、今先生御指摘のように、四年制大学の急増等によりまして、看護師に加えて保健師及び助産師の同時受験が可能となる者が増加をいたしまして、結果として看護師資格を持たない保健師又は助産師が、少数ですけれども見受けられるようになってまいりました。
 看護師免許を持たない保健師及び助産師につきましては、看護教育は終了しているわけでございますが、真に看護業務に必要な知識及び技術があるかどうかについての公的な確認を経ないまま業務を行っていることにつきまして、医療安全の確保及び患者さんに対する正しい情報提供の観点などから改善を図るべきだという御指摘がされたところでございます。このため、現行法における資格の理念や業務実態を踏まえまして、免許付与要件を見直して、新たに保健師及び助産師の免許を取得する方については看護師国家試験にも合格していなければならないということといたすところでございます。
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清水嘉与子#22
○清水嘉与子君 今、具体的にその保健師の資格、助産師の資格で働いている人が、国家試験受かってその資格で働いている人が何か問題起こしているんでしょうか。そんなことないんじゃないかと思うんですよね。もしそれをするんであれば、今はとにかく保健師も助産師も看護の教育を受けているわけですから看護業務をできるというふうになっているわけですけれども、むしろその三十一条の看護業務の制限、保健師、助産師は看護業務ができないというふうにしてしまえば、全く問題ないわけだと思うんですよね。始めから助産師になりたくて大学に入って助産師の資格取った、そして助産師になろうと思って国家試験も受かったにもかかわらず、助産師になれない。何かこれおかしいんじゃないかと私はどう考えても思えてなりません。実際、それで看護師の業務するんであれば、当然看護の資格がなければできませんから資格を取るでしょう。何かこの辺について矛盾を感じてなりませんので、是非これはもう少し実態を見ながら御検討いただきたいというふうに思います。
 以上、時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
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阿部正俊#23
○阿部正俊君 時間が二十分しかございませんので、端的にお伺いします。
 まず、今回の法律改正案の題名でございますが、「良質な医療を提供する体制の確立を図るための」という目標が書いてございます。というのは、裏返せば、質がもうどんどん悪くなっていると、医療が、ということなのか、あるいはこのままほうっておいたのではそういう危険性なしとしないということなのかなと、こう思うわけです。どうか羊頭狗肉に終わることのないように念願しております。
 と同時に、そういう目的を持った改正ということになりますと、皆さん方の役所としての、あるいは一人一人の心の中で何らかの志のある改正をしようということが基本になければならぬのじゃないかと思うわけですね。したがって、これから私、幾つかの要点に絞った質問をいたしますけれども、まあ皆様方もプロでしょうから、紙を読んで答弁するようなことはやめてくださいね。自分の志を語ってください、言葉で、個人として、ということではないかということを、まあ脅かしじゃありませんけれども、申し上げておきたいと思います。
 まず、医療の質といったときに、先ほど清水先生からも話がありましたけれども、何か難しい地域医療クリティカルパスなんてありましたね。あれ何で実現するんですか。それを実現もしするとすれば、大事なのは、あるいは今度の法律でもある種の柱になっていますが、県単位の医療計画になっているんですね、医療計画。
 私も山形でございますが、山形県が作った、六年前ぐらいに作った医療計画、拝見しました。でも、作ったときは一生懸命やったようですけれども、その後お蔵に入りっ放しで一度も表に出たことはないというのが実態でございます。本当に実効性のある地域医療の実現ということで、あれをどうするかということを、機能している医療計画というのは極めて少ないんじゃないかと、ひいき目に見て、もしかしたら一つもないんじゃないかというふうにすら思います。
 それは、例えば県立病院を何床作るとか何年度どう作るとか、それは書いてあるでしょう。これは箱物でございまして、先ほどの例えば診療のありよう、あるいは病診連携とか在宅医療の関係をどうするとか、あるいは福祉施設の関係、介護関係とどういうふうに連携を取るとか、公立病院と私的病院というか診療所との関係をどういうふうに患者さんをやっていくとかということについて、やはり公共財である医療である限り、そういったふうなリーディングマスターといいましょうか、というものがあって当然のことじゃないかと思うんですけれども、そういう機能している医療計画というのは、山形県も含めて全国でどこかの県でモデル的にやっている県があったら教えてください。お願いします。
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松谷有希雄#24
○政府参考人(松谷有希雄君) 医療計画でございますが、昭和六十年の医療法の改正で導入をされたものでございまして、必須的な記載事項と任意的記載事項とその内容が分かれておりまして、必須的記載事項につきましては、地域の二次医療圏というものでございますが、入院医療が完結できる医療圏を設けて、そこでの基準病床数を定めておるところが必須的な記載事項でございまして、これについては、先生御指摘のとおり、それなりに機能、まあ強権的なものも含めて機能しているところでございますが、任意的記載事項につきましては保健事項等も含めて幅広く書かれてございますけれども、それはその地域での医療の状況等について、その整備の方向あるいは連携の方向を示すということでございますけれども、必ずしもそれを強権的に実施するというものではございませんので、計画の県としての合意を世に示すという形になっておるところでございまして、具体的にどこの県でどの程度まで行っているというところにつきましては今手元にございませんけれども、今までの医療計画についてはそのような実態でございました。
 今回の改正におきましては、そのようなハードの面での医療計画としておおむね機能してきたものにつきまして、ソフトの面についてもそれぞれの、例えば小児医療あるいは救急医療といったようなことにつきまして、もう少し、県の役人だけではなくて地域の関係者が集まって合意をした上で連携体制をつくるといったようなソフト面での事業ごとの連携体制というものを組むような医療計画に変えていこうと、こういう内容の改正といたしているところでございます。
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阿部正俊#25
○阿部正俊君 ということは、率直に言って、いわゆる病床規制以外はほとんど実効性を持たない医療計画だったというふうに私は判断しますけれども、それで間違いだったら、いい医療計画があったら後で教えてください。
 それで、さて、医療計画というのを、今度の柱で医療計画というのをもう少し実効性の上がる医療計画にしていこうじゃないかというのが、まあ言わば松谷局長の志をそんたくすればね、ということじゃないかと思うんですけど、そうしたときに、県の事務局でああでもないこうでもない、あるいは偉い人を集めて審議させて何か案を出してこれでオーケーだというような紙切れをまとめるのが医療計画じゃないんですよ。そんなもの床の間に飾っておきゃいい話なんで、そうじゃなくて、地域医療を本当に実効を上げていくということにフォローしていく、それから病診連携に何にしろ、お互い医療人同士が約束事を交わすことが大事なんですよ、福祉施設との関係においても在宅医療の関係においても。何かありますかね。
 ということで、一つの提案ですけど、是非医療人同士の病診連携だとか、あるいは、あともう一つ言うと、小児科医療が、小児科医が少なくなってなんというのは、何か慌てているみたいですけど、医療計画の無策さというのを私は表現しているんじゃないかと思いますよ。こういうものこそ正に医療計画で実現していく目標なんじゃないですか。医師の偏在とか、こちらだと思いますね。余計なことが入りましたけど、提案ですけど、是非分野別に、項目ごとに、病診連携でも福祉施設の関係でも、在宅医療の振興のためにもこういう協定をしましょうと。お隣に中原さんおられますけど、歯科医療なんて本当にこれから予防とかなんとかというのは非常に重要ですよね。そういうときにどういうふうな、歯科医師会あるいは歯科診療所とどういうふうに約束事をするかとか、公立病院と私的医療機関の関係はどうだとかということについて協定を結び直してください。協定を作ると、その協定を県が認めて承認をして、その集約化したものが計画なんだと、こういうことなんじゃないですか。そこのところの計画の、実効性ある計画を作るためのプロセスが今まで何もなかったというのが率直なところじゃないですか。
 これは、何か事前にお話ししたときも検討しますという話ですけど、どうも計画を実行に移し、かつフォローしていって、目標達成を決めて、その実現度を考え、できたらそれを前提にして保険の方の点数も考えるというふうなのが順序なんであって、保険の点数が先にばあんと来て、三か月たったら追い出されるとかなんとかという議論がなるようじゃ、やっぱり医療計画として僕は落第だと思います。
 というようなことで、その辺についての、私は自分として協定承認方式とかと言っていますけどね、そう名前を付けて何とかできないかなと思っているんですけど、提案についてどう考えますか。
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松谷有希雄#26
○政府参考人(松谷有希雄君) 先生御提案の医療機関同士、地域の医療機関同士が話し合った上で協定を結んで、都道府県がそれを医療計画に位置付けて住民に明示する方法というやり方につきましては、今回の改正の目的でございます医療機能の分化、連携の推進といったような観点からも、分かりやすい医療提供体制の構築という観点からも有意義な方策であるというふうに認識しております。
 先生御指摘のとおり、地域の医療というのはある意味では公共財でございますので、それを効率的にそれぞれ分化、連携をしていくということは大変大事でございますので、厚生省といたしましても、都道府県に対しまして、例えば先ほど議論がございました地域連携クリティカルパスの導入など医療連携に関する取組方法、それから先駆的な取組事例等を紹介するとともに、医療機関同士の役割分担あるいは連携を前提とした協定方式についても周知、指導して、ソフトの部分、医療計画のソフトの部分の実効性を担保するものにしてまいりたいと考えております。
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阿部正俊#27
○阿部正俊君 全体的にやはり県の主体性というのはほとんどないんですよね、今。今の時点で、県でどういう検討をしているかなんということ、反応は全然ゼロです。厚生省からまだ何も言われておりませんみたいな話になっちゃうんですね。
 本当は、医療とか福祉こそ自治の原点ですよ。これについてもっと県が責任持ってやりましょうというふうなことでいかないと駄目ですからね。ということは、逆に言いますと、国の言いなりになるということではなくて、県の自主性なり独自性なりというのを十分認めるというよりそれが当然だというような前提で対応してもらいたいと思いますけれども、医療計画については以上で終わって、次に、後期高齢者医療制度について二つほどお聞きします。
 後期高齢者医療制度、いいですか、これは保険ですか、保険でないのですか。保険だとするならば、保険者というのはだれですか。以上答えてください。
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水田邦雄#28
○政府参考人(水田邦雄君) この後期高齢者の医療制度におきましては、七十五歳以上の高齢者につきまして、公的年金制度が成熟化してきたと、こういうことを踏まえまして、それぞれの高齢者の方を自立した存在というふうに位置付けまして、それぞれの方から保険料をいただくと、こういう意味で、これは社会保険方式を取っているわけでございます。
 ただ、この後期高齢者医療制度の運営主体でございますけれども、これは、都道府県ごとに全市町村が参加をいたします広域連合が行うということとしてございますけれども、保険料を賦課するあるいは給付を行う、こういう意味で財政責任を負っているのは広域連合でございますので、そういう意味では、保険者は広域連合になると、このように考えております。
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阿部正俊#29
○阿部正俊君 端的に言ってください。保険であるということ、つまりみんなで出し合って運営するんだということ、基本はね。何か国庫負担なりあるいは公費負担なり、あるいは何とか支援金というのは結構多いようですけれども、基本は保険だということをしっかり踏まえてくださいね。そうでないと、負担が増える増えないというだけの話になっちゃうんですよ。みんなでそれを支えていきましょうという発想で物を考えてもらうのも保険ですからね。そこを忘れないでくださいね。
 そうすると、保険者は広域連合ということは、そこは何かもう一つはっきりしないんですけれども、何となく言い訳めかしいことを言って、その上で言ってみれば保険者はみたいな話なんです。保険者なんですよ。あと、そうなると、保険というのの場合に、保険者の機能は何でしょうか。私は、保険料と、それからその対価をどう支払うかというのが保険者の一番の基本的な機能だと思います。
 これについて、保険料はだれが決定をし、支払うべき対価というのは、診療報酬といいましょうか、というのはだれが払う、だれが在り方を決めるんですか。
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