予算委員会

2006-03-13 参議院 全682発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十八年三月十三日(月曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十日
    辞任         補欠選任
     森元 恒雄君     常田 享詳君
     浅尾慶一郎君     藤末 健三君
     峰崎 直樹君     櫻井  充君
     若林 秀樹君     森 ゆうこ君
     西田 実仁君     山口那津男君
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     加藤 敏幸君     主濱  了君
     藤末 健三君     松下 新平君
     森 ゆうこ君     若林 秀樹君
     紙  智子君     吉川 春子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小野 清子君
    理 事
                市川 一朗君
                木村  仁君
                小泉 顕雄君
                鶴保 庸介君
                藤井 基之君
                小林 正夫君
                辻  泰弘君
                平野 達男君
                加藤 修一君
    委 員
                秋元  司君
                浅野 勝人君
                岩井 國臣君
                岩永 浩美君
                大仁田 厚君
                大野つや子君
                岡田 直樹君
                岸  宏一君
                佐藤 昭郎君
                関口 昌一君
                田村耕太郎君
                伊達 忠一君
                谷川 秀善君
                常田 享詳君
                南野知惠子君
                山本 一太君
                犬塚 直史君
                小川 敏夫君
                喜納 昌吉君
                黒岩 宇洋君
                櫻井  充君
                下田 敦子君
                主濱  了君
                内藤 正光君
                藤末 健三君
                前田 武志君
                松下 新平君
                森 ゆうこ君
                山根 隆治君
                蓮   舫君
                若林 秀樹君
                澤  雄二君
                山口那津男君
                渡辺 孝男君
                大門実紀史君
                吉川 春子君
                福島みずほ君
   国務大臣
       総務大臣     竹中 平蔵君
       法務大臣     杉浦 正健君
       外務大臣     麻生 太郎君
       財務大臣     谷垣 禎一君
       文部科学大臣   小坂 憲次君
       厚生労働大臣   川崎 二郎君
       国土交通大臣   北側 一雄君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  小池百合子君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 安倍 晋三君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        沓掛 哲男君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  額賀福志郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融、
       経済財政政策)
       )        与謝野 馨君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      中馬 弘毅君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       ・男女共同参画
       ))       猪口 邦子君
   副大臣
       内閣府副大臣   嘉数 知賢君
       防衛庁副長官   木村 太郎君
       外務副大臣    金田 勝年君
       財務副大臣    赤羽 一嘉君
       厚生労働副大臣  赤松 正雄君
       経済産業副大臣  松 あきら君
       国土交通副大臣  松村 龍二君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        愛知 治郎君
       法務大臣政務官  三ッ林隆志君
       財務大臣政務官  野上浩太郎君
       厚生労働大臣政
       務官       西川 京子君
       厚生労働大臣政
       務官       岡田  広君
       国土交通大臣政
       務官       吉田 博美君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      和田 智明君
       内閣府大臣官房
       審議官      中村 吉夫君
       内閣府産業再生
       機構担当室長   広瀬 哲樹君
       内閣府男女共同
       参画局長     名取はにわ君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局長      伊東 章二君
       公正取引委員会
       事務総局審査局
       長        松山 隆英君
       警察庁刑事局長  縄田  修君
       警察庁交通局長  矢代 隆義君
       防衛庁防衛参事
       官        西山 正徳君
       防衛庁防衛参事
       官        小島 康壽君
       防衛庁防衛局長  大古 和雄君
       防衛庁運用局長  山崎信之郎君
       防衛庁人事教育
       局長       飯原 一樹君
       防衛施設庁長官  北原 巖男君
       法務大臣官房長  小津 博司君
       法務大臣官房審
       議官       深山 卓也君
       法務省刑事局長  大林  宏君
       法務省矯正局長  小貫 芳信君
       外務大臣官房長  塩尻孝二郎君
       外務大臣官房審
       議官       遠藤 善久君
       外務大臣官房参
       事官       梅田 邦夫君
       外務大臣官房参
       事官       伊藤 秀樹君
       外務大臣官房参
       事官       深田 博史君
       外務大臣官房広
       報文化交流部長  岡田 眞樹君
       外務大臣官房国
       際社会協力部長  神余 隆博君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   中根  猛君
       外務省北米局長  河相 周夫君
       外務省中東アフ
       リカ局長     吉川 元偉君
       外務省経済局長  石川  薫君
       外務省経済協力
       局長       佐藤 重和君
       財務大臣官房総
       括審議官     杉本 和行君
       財務省国際局長  井戸 清人君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        外口  崇君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省労働
       基準局長     青木  豊君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中谷比呂樹君
       国土交通大臣官
       房長       春田  謙君
       国土交通省総合
       政策局長     竹歳  誠君
       国土交通省道路
       局長       谷口 博昭君
       国土交通省住宅
       局長       山本繁太郎君
       国土交通省自動
       車交通局長    宿利 正史君
       国土交通省航空
       局長       岩崎 貞二君
   参考人
       日本郵政公社副
       総裁       高橋 俊裕君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成十八年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十八年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十八年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
小野清子#1
○委員長(小野清子君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十八年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本郵政公社副総裁高橋俊裕君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
小野清子#2
○委員長(小野清子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
小野清子#3
○委員長(小野清子君) 平成十八年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、一般質疑を百四十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党二十九分、民主党・新緑風会七十六分、公明党十九分、日本共産党十分、社会民主党・護憲連合六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
この発言だけを見る →
小野清子#4
○委員長(小野清子君) 平成十八年度一般会計予算、平成十八年度特別会計予算、平成十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。山本一太君。
この発言だけを見る →
山本一太#5
○山本一太君 与野党のエースの皆さんが集まっておられるこの予算委員会で初めて質問に立たせていただきたいと思います。
 私の最初の質問は外務大臣に答えていただきたいと思うんですが、今度の政府系金融機関の改革の一番の目玉は、これはODA改革だったと言っても過言ではないと思うんですが、このODA改革について、もう大臣ここで何十回もおしゃべりになっているんで相当面倒くさいと思いますが、改めて今回のODA改革の中身と、この改革に対する大臣の率直な評価をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →
麻生太郎#6
○国務大臣(麻生太郎君) いろいろ御論議がなされたところでありますけれども、政府系金融機関の中にあっていわゆるJBICと言われるものを、少なくともその内容につきましては、ODAに深くかかわります円借の部分と無償等々いろいろ輸銀でやっている部分と、昔でいうOECFと輸銀でやっていた部分を分離して、OECFでやっていた部分につきましてはJICAに一元化した方がODA政策の下で政府が一元的にやれるのではないかという御意見が出されて、これはいろいろ経済財政諮問会議やらまたその下にできました海外経済協力に関します委員会等々で検討された結果が出されて、過日、経済財政諮問会議に上がってきたという経緯だと思っております。
 内容につきましては、JICAの下にいわゆる無償、円借、技術協力というこの三つを一緒にする、それを戦略的に使うに当たっては総理大臣の下に、名前は仮称ですけれども、海外経済協力に関する戦略本部みたいなものをつくって、その下に外務省でそこの企画立案をやらして、現実JICAでやるという、すとんと上から下まで一元的にできたところが最大のみそだと思っておりますので、決まったらこっちにも聞かにゃいかぬ、あっちにも聞かにゃいかぬというような話がなくなったのが一番良かった。
 外務省といたしましては、それに対応して、これまで外務省自身のところでも反省しなきゃいかぬところが一杯あるのであって、これに対応すべく、外務省としても機構を改革しないと対応できないのではないかということで、外務大臣の下にその対策みたいな本部みたいなものを同様につくって、今あります経済協力局等々やら国社部等々を廃止するなり組替えするなり、いろんな形して今組替えをして現実的に対応できるようにつくり替えつつあるというのが今の現実のところで、いろいろやってみた結果、こんなやり方がもっといいのではないか等々いろいろあるんだと思いますので、緒方JICA理事長、理事長とも過日話をさしていただき、現実的には詰めを今開始させていただいているというところで、一元化できるようなめどが付いたというのは大変喜ばしいことだと思っております。
この発言だけを見る →
山本一太#7
○山本一太君 今回のODA改革に当たっては、最終的な取りまとめをされたのは安倍官房長官だというふうに理解をしております。党の方では、官房長官御存じのとおり、海外経済協力に関するワーキングチームというのができまして、私も自民党の外交部会長としてかなりこの会議に参加をいたしました。すべての議論に出て、平場の議論も最初から最後まで聞いて、発言もいたしました。
 他方、政府の方ではODA検討会という有識者による会議が官房長官の下につくられたということで、まあこういう二つの議論の流れを見て官房長官が最終的に御判断をしていただいたというふうに理解をしておりますが、官房長官の方から見て、今度のそのODA改革に対する評価、これはどういうものでしょうか。お聞きいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#8
○国務大臣(安倍晋三君) 今回のこのODA改革につきましては、山本部会長にも党で積極的な御発言をいただいたというふうに思っております。党側ともまた、従来よりこのODAについて熱心に検討してきていただいております。参議院側とも協議をしながら、そうした議論も反映させ、今回の取りまとめを行ったわけでございます。
 まず、検討の前提となる情勢を基本的な視点としてまとめまして、なぜ我々はこの経済協力をしていくのかということも書き込んであります。その上で、政府内体制の在り方及び実施機関の在り方について有益な提言が行われていると、このように思います。今まで国民の中にも税金を原資としているODAが本当に役に立っているのか、あるいは国益との観点で本当に国益にかなっているのか、そんな疑問もあったのではないか、そうした問題意識を踏まえて今回の提言になったと、このように思っておるわけでございます。
 そういう意味におきましては、今まで対外経済協力関係閣僚会議というのがございまして、ここでODAを議論することになっていたんですが、これは全大臣が参加をするという形になっておることから、なかなか実質について詰めていく議論はできなかったのではないか、形式的な議論になっていたのではないかと、こんな反省もございました。そこで、それを、海外経済協力会議をつくり、総理のリーダーシップの下、少数の閣僚で実質的な審議を行い、戦略をまとめる機能を果たすということになっていくのではないかというふうに考えております。
 また、実施機関につきましては、円借款、技術協力、無償資金協力の連携を更に強化するため、これは山本部会長も従来から御主張しておられましたが、実施機関を統合し国際協力機構が一元的に実施していくことになりました。これによりまして、それぞれの国の発展状況に応じて切れ目のない援助、シームレスな援助が可能になったのではないか、こんなように思います。さらに、国際協力銀行の国際金融等部門については、簡素で効率的な政府の観点から、新設政策金融機関に統合すると、こういうことになっているわけでございまして、言わば簡素で効率的な政府をつくっていくという観点からも、また先ほど申し上げましたJICAに技協も無償も有償も一元化することによってシームレスな援助が行うことができると、そして、さらには戦略的に、あるいは国際的な世界の理想を追求していく上で有益なこのODAにしていくための正に深い議論ができる司令塔もできたのではないかと、このように評価をしているところであります。
この発言だけを見る →
山本一太#9
○山本一太君 今回のODA改革の議論をめぐっては、とにかくODAにかかわっている官庁も多いですからいろいろと、名前は言えませんけれども、各省の省益争いみたいなものも水面下でありましたし、官房長官、相当苦労されたんじゃないか。いろんなところからいろんな人がいろんなことを言ってきて、もう辟易としたんじゃないかと思いますが、私は最後に非常に正しい判断をしていただいたと思っています。
 私はJICAのスタッフとして、あるいは国連機関のスタッフとしてずっとこのODAの問題にかかわってきましたけれども、やはりどこの省庁の権益がどれだけ増えたか減ったかというのは全く私は興味がないということで、つまり日本全体として効率的なODAを実施するためにどういう体制にするのがいいかという観点でずっと考えてまいりましたので、もちろん今度の改革は完璧ではありません。これからもっともっとこれを踏まえてODAを改革していかなければいけないと思いますが、現段階では間違いなくいい方向に一歩を踏み出していただいたということで、その官房長官の英断に私は感謝を申し上げたいと思います。
 さて、もうちょっと細かい議論に行きたいと思うんですが、先ほど外務大臣の方から、今度の改革の目玉がシームレス化だと、つまり技協とそれから無償とそれから円借款、ちょっと一本化というと余り正確ではないんですけれども、これをまとめて援助ツールを一本化をしたと、こういうことに非常に意味があるというお話があったんですが、この援助ツールをまとめたことの意義といいますか、そのメリットについて外務大臣に改めてお聞きをしたいと思います。
この発言だけを見る →
麻生太郎#10
○国務大臣(麻生太郎君) まず最初に、援助ツールを一本化してというのは、現場で上がってきた話が外務省まで上がってくるのが、あっち行ったりこっち行ったりこうしないですうっと上がれるようになったところが一番、時間が物すごく短縮になりますんで、それから説明する側も手間が掛からなくなるのが一つです。
 それから、傍ら、政府としては全体として今回ODAを戦略的に等々ということを考えたときに、政府で考えているときと現場で考えているときと話は違うことは間々ある話でもありますので、そこらのところはきちんと外務省のところでちゃんと調整をして、いや、これはちょっと待ってくださいと、これ丸々このODAはそれはいいですけれども、日本と今全く全然別のことでもめていますからとか、いろんな話は実は一杯あるんで、こっちとしてみれば、一生懸命やっている真っ最中に金はこっちからどんどん行っているなんというんじゃ、ちょっとそれは違うんじゃないかという御批判もあるというところだと思いますんで、私どもとしては、きれいにシームレスになったという表現を使われましたけれども、私どもとしてはそういったところがすとんと話が通りやすくなったというのが一番の、私どもとしては今回の効率性からいきますと、そこが良かったと思っております。
この発言だけを見る →
山本一太#11
○山本一太君 まあ、今回のODA改革でJBICの円借款部分、部門と国際金融の部分が分離をされて、円借款部分、これはまあ援助機能ですから、こちらの援助機能の方はJICAと統合されるという、まあスムーズな形になったわけなんですが、他方、JBICが持っていた国際金融の部門、これについては新しい政策金融機関の方に入っていくわけなんですけれども、いろいろ方向性はある程度打ち出されましたけれども、詳細設計はまだまだだと思うんですね。
 これについて、谷垣大臣の方から、このJBICのいわゆる国際金融部門が新しいその政策金融機関の中でどういう位置付けであるべきか、この点についてお話を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
谷垣禎一#12
○国務大臣(谷垣禎一君) 国際金融業務につきましては、JBICの今までの機能を分割して新しい政策金融機関の中に統合していくわけですけれども、詳細の設計は今、山本さんおっしゃったとおりなんですね。
 それで、今度の報告書、海外経済協力に関する検討会の報告書を見ますと、指摘されておりますことは、海外資源、エネルギーの確保、それから我が国の国際競争力確保といった重要課題の遂行を始め、アジア通貨危機のような国際通貨危機への対応やその未然防止のために民間金融機関が果たすことのできない重要な役割を果たしていたとされておりまして、この機能は今後とも維持されるべきであると、こういうふうに指摘されているわけですね。私、全くそこはそのとおりだと思います。
 そして、今後のその実施機関の再編によっても、従来JBICというのは、それなり統合しましてからブランドイメージをつくって国際的にも認知されてきましたので、その一体であったことによって得られる連携機能、その利点を損なうことなく引き続き生かすということが重要だという指摘がされております。
 それで、具体的に申しますと、今申し上げたJBICのブランドをこれからもうまく活用できないかと、それから新政策金融機関の国際部門の一定の組織的独立性であるとか、それから国際部門の長の対外的位置付けを含めたJBICの現在のステータスを活用できるような体制とか、それから連絡協議会の設置等、円借款部門との有機的な連携の維持等々に配慮して制度設計を検討すべきというふうにまとめられておりまして、これをきちっと踏まえて制度設計をしていくということではないかと思っております。
この発言だけを見る →
山本一太#13
○山本一太君 今、財務大臣がおっしゃったJBICというその組織のブランドの生かし方とか、あるいはそのJBICの国際金融部門がどういうふうに独立性をこの新しい機関の中で担保していくか等々については実は山ほど申し上げたいことがあるんですが、ちょっと時間がないのでそこまでは踏み込みませんが、御存じのとおり、党の海外経済協力に関するプロジェクトチームも存続が決まりましたので、我々のサイドもきちっとこの詳細設計の経過を見守っていきたいと思いますし、何かあればどんどんどんどんこちらからも意見を発信をしていきたいと、こんなふうに考えております。
 さて、もう一度外務大臣に御答弁をいただきたいと思うんですが、今回のODA改革の中で何度も出てきたキーワードなんですが、外交の一元化、この外交の一元化というものについて麻生外務大臣がどうとらえておられるか、御見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
麻生太郎#14
○国務大臣(麻生太郎君) このODAに関係して言わしていただければ、ODAというのは日本の外交のツール、道具としては非常に大きな要素を占めているものだと思っております。したがって、このODAというものをいかに有効に使うかというのを、外交をつかさどります外務省としては、これがきちんと一元化されているというのは極めて有効なことなんであって、対立しております二つの国、片っ方こっちといってやっておりますときに、全然別の役所はこっち、反対側というんでは、外から見ましたら非常な奇異な感じを受けますんで、その意味では、日本としてはもう明確なメッセージが伝わるという意味においては一元化というのは極めて大事なところ。
 中でも、ODAというのは非常に大きな要素だと思っておりますんで、今度、総理の下にきちんとした戦略会議みたいなものができ上がる、名前がちょっとまだはっきりしておりませんけど、経済協力本部みたいなものがきちんとでき上がるというのは、外交の一元化の上からも非常に望ましいことだと思っております。
この発言だけを見る →
山本一太#15
○山本一太君 今、麻生外務大臣がおっしゃった外交の一元化、これはやはり外交を担う外務省がきちっとやらなきゃいけないということは全く私も同感なんです。特にODAは各省庁にまたがって実施をされてきたということで、極めてこの縦割り行政というものが非常に効果的なODA戦略の立案に妨げになってきたという問題意識をずっと持っておりました。
 今回のODA改革で、私、自民党部会長として海外経済協力に関するプロジェクトチームに参加をして、私自身の二つの目標設定をしました。一つは、六年前に山本私案というものを当時の太田行革本部長のところに持っていって、JBICという組織は絶対つくっちゃいけないと何度も申し上げました。間違っていると。援助機能と国際金融機能というものは離さなきゃいけないとお話をしたら、太田本部長が、じゃ山本私案を持ってこいというふうに、持っていったんですが、山本私案は全く相手にもされず、JBICが生まれてしまった。
 今回、JBICの円借款部門と国際金融部門を分離するに当たって一番大事なことは、とにかくまず円借款を切り出して、これはJICAの方にきちんとくっ付けるということ。それから、今大臣がおっしゃった、官邸につくる、内閣府につくるこの、何と呼ぶのかよく分かりません、海外経済協力閣僚会議か何か分かりませんが、これにきちっとある程度外交の一元化というものを持ってくるということで、ある意味でいうと、私が心の中で描いていた形はある程度実現をされたと思っています。
 そこで、大臣に御質問したいのは、今回のいろんなODA議論をやっていく中で、本来であれば外交の一元化ということを大上段に掲げてやりたかった。できませんでした。なぜなら、外務省が極めて評判が悪いからです。霞が関の中で、例えば財務省とか経済産業省とかほかの省庁に反外務省DNAがあるのはこれは理解できます。これはもちろん外務省の中でいろんな省益争いをしながら政治をつくってきたのが日本のこの政治の現状ですから。ところが、一般の国民の方々の間でやっぱり外務省のイメージは、大臣、回復していません。私が地元に帰って外交の一元化の話をすると、多くの人がそんなに外務省にやらせて大丈夫なのかと、こういうふうに言うんです。
 私もずっと外交畑で政治活動をやってきて、外交防衛委員長をやらせていただいたり、外務政務次官やったり、今外交部会長ですが、まじめな外交官、外務官僚多いと思います。本当に使命感を持ってやっている人もいれば、例えば奥さんのように、イラクで亡くなられた、命懸けで仕事をしている外交官もいる。しかしながら、外務省全体としてのイメージは大きくこれは傷付いていまして、なかなか回復できない。
 この点について、大臣がどういう問題意識を持って、もし外務省のイメージが回復されないという認識をお持ちであればどういう対策を取っていくおつもりなのか、これについてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
麻生太郎#16
○国務大臣(麻生太郎君) 報償費の話にさかのぼって以後、極めて多々問題がこの役所に提起されてきたことは確かだと思いますね。その後、田中眞紀子先生のときもいろいろありましたし、その後、鈴木宗男議員の話も出ましたし、これまで約七年間、六年間ぐらいにわたっていろいろな問題が外務省に起きたというのが、今言われるようなイメージをつくり上げている一つの大きな要素だと私も思っておりますし、私も反対、それをまた否定するものではありません。
 で、まず最初に、ちょっと二つ言われましたんで、最初の円借の話と国際金融の話と、まあそっちから先にやらしていただきますが、私も、七年前だか六年前のときに、少なくともこの円借という話は十年据置き、二十五年返済というような種類の話ですから、これが金融かと。金融は普通五年か長くて十年じゃないかと、それを三十五年なんという、こっちは死んでいるかも、先の話のような、ちょっとこれが果たして同じようなところでやるのはいかがなものかというのが、当時OECFと一緒に、合併するのに断固反対というのを私が申し上げたときなんですが、山本先生と同じように、当時力不足で全然できませんでしたんで、なったら、今度はなったら分けるという内容を見てみますと、いわゆる円借というのは、御存じのように、借りる相手はほとんど相手国です。傍ら、国際金融の方は、約一兆一千億ぐらいのうち借りているほとんどは日本ですから、で、相手国は約一千億ぐらいですから、十対一ぐらいの比率ですんで、もう内容が全く違っておりますんで、そういった意味では、今回このように分ける方向になったのは結果として正しいと、私どももそう思って、元々こう似たような仕事だから、海外だからというんで一緒にしちゃったのがそもそもだったんではないかと、私どももそう思っています。
 そこで、二番目の今問題に入らしていただきますけれども、今の点に関して言わしていただければ、基本的には、外務省としてこの六、七年間、何か萎縮していたと思いますね。有能な方であっても、何となくちょっと、物言えば唇寒しみたいなところがあったと思いますんで、やっぱりこれは、お国をしょって海外で仕事をしていく人たちにとって、萎縮している状態は国益を甚だ損ないますので、断固胸張って仕事ができるようなことをせにゃいかぬということは、就任以来、この四か月間ずっと言い続けていたところだと思っておりますんで、いろんな意味で、今の世の中というのは、冷戦時代と違って何となく従来とは違った問題が多発しておりますんで、そういった問題に合わせて、海外に行かされる方も、少なくとも安心して、道路を歩いているといきなり地雷鳴ったり爆弾テロになったりするというところに行かされる人たちの立場に立てば、私どもとしては当然のこと、その人たちにやっぱり感謝と敬意は払うべき、払われてしかるべきものなんだと、私はそう思っております。
 したがいまして、そういった人たちに対してしかるべき手当が出されるのも当然だろうし、いろんな形で、行かされる国々によって対応が違って当たり前なんじゃないのかということも申し上げてきておりますんで、今、これまで長いことありました状況と違って、アフリカ諸国に非常にやってみたり、今までずうっとアジアに行ったように、今度はアフリカのODAを倍増する、いろんな形で今流れができてきておりますんで、私どもそれに合わせて、アジアが猛烈に大きくなっておりますんで、アジアの中に人材を充てないと、従来どおり同じような人数でやると、これ国の数も違いますし、人口も違いますし、内容も違うんだから人数の比率を変えて当たり前だろうがという話で、今大分動かしたりいろいろいたしてきておりますけれども、私どもとしては、もう少し外務省が自信を取り戻して、こういった形で、ODAというのが一つのツール、ツールって、道具にすぎませんけれども、こういった道具を一つの糧として、私どもとしてはまずこれ意識がきちんとしないと、幾ら組織作ったって魂入れなきゃ話にならぬということなんだと理解をいたして、その方向で進めております。
この発言だけを見る →
山本一太#17
○山本一太君 今の外務省に対する私の認識について、官房長官、簡単で結構ですから、御感想があればいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#18
○国務大臣(安倍晋三君) まあ、なかなか難しいのは、我々国会議員として行政にかかわっているお役人の人たちとどう対応していくかということなんですが、これはやはり、この緊張関係を持ちながら、議院内閣制の下においては協力関係をしっかりと、信頼関係も構築しながら仕事を進めていくということなんだろうと思うんですが、とかく役人をたたくと世間の評判は良くなるということの中で、必要以上に、いわゆる行政が、またお役人がやっていることに問題があればそれをしっかりと指摘をしていくことも大切なんですが、必要以上に、又は自分の人気取りのためにたたいていくということは我々も厳に慎まなければならないと、このように思います。確かにいろんな問題、外務省であったんですが、しかし必要以上にたたかれてきたかなと、こんな印象もあります。
 外交というのは正に日本の安全保障にとっても日本の国益にとっても大変な仕事であり、それを担っているわけでありますから、やはり誇りを持って、責任感を持って省員が当たれるような、そういう環境を我々も整備していくように考えなければならないのではないかと、また外務省の職員もしっかりと自信を持っていただくと同時に責任感を持って勤めていっていただきたいと、このように思います。
この発言だけを見る →
山本一太#19
○山本一太君 ありがとうございました。
 外務省の組織改革ももちろん進めていただくと同時に、外務省員の、外務官僚の意識改革にもきちんと着手をしていただいて、外務官僚が余り萎縮をしないように是非大臣と官房長官に叱咤激励をしていただきたいと思っております。
 さて、ODAの議論はこれぐらいにして次の質問に移りたいと思いますが、先日、韓国最大野党、ハンナラ党の朴槿恵党首が来日をされました。東京滞在中に総理にも会われたし、また外務大臣にも官房長官にも会われたと思いますが、まず外務大臣の方から、その朴槿恵党首に会われて何を話されたのか、簡単で結構です、それと朴槿恵党首に対する印象、この二つについて御見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
麻生太郎#20
○国務大臣(麻生太郎君) 私ども、長いこと自民党の場合はハンナラ党との付き合いの方がかなり長かったんだと思いますし、私の存じ上げている韓国の議員の方も総じてハンナラ党の方、まあウリ党、当時余り数がありませんでしたんで、ハンナラ党の方の方が多かったんで、付き合いもそっちの方が必然的に多くなっておると思います。
 その前提で、朴槿恵という方が今回、あれは朴正熙の娘さんですかね、この人が今回ハンナラ党の党首になられて、お見えになったんですが、私ども、いろんな話に関しまして結構造詣が深かったし、私どもと話をして、まあ民主主義とか法治主義とか、何でしょうね、市場経済とか、いろんなことに関しては共通の価値観を有しております。加えて、何となく北との間の関係というのは、私どもと同じように、何となく危ないなという私どもは意識があるんですけれども、そこらのところに関しては意識をきちんとしておられるのかなという感じがいたしましたんで、私どもとして、話をしておるときには、波長が合う、何というんですかね、ハーモナイズ、合うという感じが正直いたしましたんで、言ってこられる話の内容もきちんとしておられましたんで、私どもとしては友好的な話ができたと思っておりますんで、どんな感じを持ったかといえば、話ができる相手かなという感じを持ちました。
この発言だけを見る →
山本一太#21
○山本一太君 麻生大臣おっしゃったように、朴槿恵党首は、朴正熙大統領のお嬢さんというか娘さんで、韓国ではなかなかカリスマ的な人気のある方で、当然、次の大統領選挙の有力な候補者の一人ということです。
 ただ、韓国政界は、大臣御存じのとおり、とにかく変化が激しいですから、朴槿恵党首にも、最大野党のハンナラ党で、まあもうすぐ辞めるんですが、ソウル市長の李明博さんという伝説的なビジネスマンが出てきそうだったり、あるいはウリ党の方でも鄭東泳さんという前の統一相が辞めて今議長になった、鄭東泳のライバルで社会福祉大臣をやっておられた方もおられたり、あるいは高建前首相もかなり人気があったりして、相当朴槿恵さんも苦労されているようなんですが、彼女が次の韓国のリーダー候補の一人であることは、これは間違いないというふうに私も思っております。
 そこで、官房長官、お聞きしたいんですが、官房長官が朴槿恵代表一行を招かれて夕食会を催されたと。そのときは私も一緒に同席をさせていただきました。官房長官の右隣に座らせていただいて、まあこれは一生こういうことはないだろうなと思いながら会談に臨んだわけなんですが、そのときに官房長官が朴槿恵党首といろんな話をされました。歴史認識の問題から参政権の問題からあるいは日韓の共通の格差の問題とか経済の問題とか、いろんなことを話されたんですが、朴槿恵党首と会ってお話をされて、これから日韓関係をどういうふうに進めていったらいいのかということを感じられたのか、簡潔で結構ですから御答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#22
○国務大臣(安倍晋三君) 朴槿恵代表は、先ほど外務大臣が答弁されましたように、朴正熙大統領のお嬢さんで、朴正熙大統領と私の祖父、父、大変親しかったものでありますから、従来より大変親しみを感じておりまして、今回二回目の会談になったわけでありますが、率直な話ができたんではないかなと思います。
 歴史認識の問題、また永住外国人の地方参政権の問題についても、意見の違いもありました、認識の違いもあったんですが、そういうことを率直にお互いが話ができるということがとっても私は大切なのではないかと、このように思うわけであります。
 それぞれの国はそれぞれの歴史を紡いできたわけであって、当然認識が一致しない点もある。しかし、お互いがその違いもやはり尊重することも大切ではないかと、このように私は考えているわけでありますが、朴代表とは、両国は自由と民主主義、そして基本的人権を守り、法律の支配を認めている、尊重している、こういう基盤が同じであると、共通の価値観を持っているということを大切にしていこうということで一致をいたしました。そして、現在行われている経済交流あるいは文化交流、こうした流れはもっともっと大きなものとなっていくと、こうした土台を揺るぎないものにしていくことによって両国間の関係を安定化させることができるということで意見が一致をしたわけであります。
 また、北朝鮮の核問題、拉致問題については、両国がしっかりと協力をしていくことが重要であるということについても認識を一つにしました。そして、さらには、先ほどの話と関連があるわけでありますが、いろんな問題があっても、やはり首脳間、政治家同士が会って話をするということはとても大切なことであって、それを閉ざしてはいけないということにおいても意見が一致したのではないかと、このように思っております。
この発言だけを見る →
山本一太#23
○山本一太君 私は、安倍官房長官と朴槿恵党首のこの夕食会に同席をさせていただいて、近い将来日韓首脳会談になればいいなと思いながらいろいろと話を拝聴させていただきました。私は、余り口数が少ない方ではないので、ふだんはよくそういう会合でしゃべるんですが、安倍官房長官と朴槿恵党首にできるだけ長くお話をしていただきたいと思ったので、ほとんど最後まで無口だったという非常に珍しい状況だったんですが、一度だけ手を挙げて、安倍長官の御了解をいただいて朴槿恵党首にお話をさせていただきました。予算委員会、片道ということでもう余り時間がありませんが、大事なところなんで私の方からそのときのことをもう一度官房長官に思い出していただきたいと思います。
 朴槿恵党首にこう申し上げました。安倍官房長官はどちらかというと非常に強硬派のイメージがあると、そうではないという話をいたしました。朴槿恵党首には、私が個人的に考えると、日本の政界には大きく言って外交政策において三つの学派があるという話をいたしました。朴槿恵党首が非常に熱心に耳を傾けておりましたし、韓国の人たちがメモまで取っているんで非常に今心配しているんですが、このように申し上げました。一つは原理主義的強硬派だと、二つ目は情緒的融和派だと、そして三つ目のスクール・オブ・ソーツ、学派は、これは現実主義的戦略派だと、こういう話を朴党首にいたしました。そして、安倍長官はこの三番目の学派に属しているんだというお話をさせていただいたんですね。
 私は、この対中政策でもそうなんですけれども、伝統的親中派、それから情緒的強硬派、そして対中戦略派という三つのスクール・オブ・ソーツがあって、やはり私は中国に対しても、外交一般についてですけれども、戦略的なアプローチが必要だと思っています。そして、このいわゆる戦略的に物を考える人たちの学派を何と呼んだらいいかということを考えて、わざわざパネルまで作ってきました。(資料提示)これを朴党首に説明したんですが、あえてニューリアリストと呼びたいと、ニューリアリスト、こういう話をしたんですけども、このニューリアリストの旗手と呼ばれることについて官房長官は違和感はあるでしょうか。
この発言だけを見る →
安倍晋三#24
○国務大臣(安倍晋三君) 私の場合、私の不徳の致すところで、よく強硬派というふうに言われているわけでありますが、大切なことは、やはり日韓にしても日中にしても友好関係を維持をしていくことは我が国の国益にかなうわけでありまして、経済上もまた安全保障上もそれぞれの両国関係が極めて重要であると、このように思うわけであります。
 しかし、それと同時に、やはりこの友好関係を維持をしていくということは国益を実現をするというためのものであって、国益を追求していく中においては時には議論をしなければいけないわけでありますし、また戦略的なアプローチもとっても大切になっていくというふうに考えております。
 まあ、私自身に対する評価は自分ですることではなくて、どう評価をしていただくかということではないかというふうに思うわけでありますが、私は基本的には政治家はプラグマティックにやはりリアリストでなければならないというふうに考えております。
この発言だけを見る →
山本一太#25
○山本一太君 私は、ニューリアリストと呼ばれる政治家は与野党にいると思っておりまして、簡単にこのニューリアリストと呼ばれるための条件を考えてきたんですね。(資料提示)
 一つは、現実的、戦略的なマインドがあること。国際政治の変化というものに背を向けない、国際政治の新しい変化というものをきちっと踏まえた上で外交政策を立案するというマインドがあるかどうか。
 二つ目は、これは北朝鮮政策などでも言えることですが、対話と圧力のアプローチというものをきちっと分かっているかどうか、これがニューリアリストの条件だと思っています。
 三つ目は、まあ脱外務省と書きましたが、当然その公式チャンネルは使わなければいけませんけれども、いわゆる、例えば外務省のプロチャイナスクールの考え方の呪縛にとらわれてない。やはり政治主導で外交をつくっていく。外務省が持っている世界観とかアメリカ観とか中国観とか韓国観にとらわれない発想ができる人をニューリアリストと呼ぶんじゃないかと思っています。
 そして、四番目は、これは多様な情報ソースというふうに書きましたけれども、やはり公式ルートの、もちろんいい外交官もまじめな外務官僚もおりますけれども、公式ルートの情報だけではなくて、例えばNPOから始まって様々な情報ソースから情報を集めて、それでそれを踏まえて政治決断をする、政策決定ができる、これをニューリアリストと呼ぶんではないかと思っております。
 今これは質問かというような御批判もいただいたんですが、是非、日本外交を官房長官が外に説明されるときには、これはニューリアリスト的アプローチなんだということを十二分に私はPRをしていただければと思っております。
 さて、そのニューリアリストの安倍官房長官、もうお時間がということなんで、長官がいるうちにちょっと一つお聞きをしたいと思います。ここで中国についての御質問をしようと思ったんですが、北朝鮮問題についてお話をさせていただきたいと思います。時間の関係で、四十五分までなんで、済みません。
 ここでちょっと官房長官に先に御質問をさせていただきたいと思うんですが、ニューリアリスト的アプローチからいけばこれはもう北朝鮮に対しては対話と圧力で臨むべきだというのが、これも政府の一応方針になっていると思っております。まあ先般の日朝協議でもほとんど見るべき成果がなかったということで、我々議会の方でも、今この北朝鮮人権法案、正確に言うと北朝鮮人権侵害問題対処法というのを議論をしております。(資料提示)私が座長を務める自民党の拉致対策本部の対北朝鮮経済制裁シミュレーションチームで原案をまとめて、先般、拉致対策本部で御了解をいただきました。恐らく、今週か来週か分かりませんが、合同部会等々にかかると思います。
 この北朝鮮人権法案は、まあ民主党の方でも、こうした人権法案についてかなり理解を示して、こうした圧力のカードを作ろうとしてきた方々もおられるわけなんですけども、今回は前回の人権法案に比べると拉致問題に焦点を絞っている、そしてメッセージ法的性格がある、さらには政府の対応措置、ぎりぎりのところで政府に対して人権侵害に改善が見られない場合にはあらゆる手段を使うという条項が入っているという等々の特徴があるんですけども、こうした議会のアプローチについて、もちろん議会と政府は違いますが、どのように官房長官がとらえられているかということをお聞きをしたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#26
○国務大臣(安倍晋三君) ただいま委員が御指摘になったように、北朝鮮との現在交渉を続けているわけでありますが、基本的な姿勢としては対話と圧力によって問題を解決をしていこうと、このように考えております。
 そして、その圧力は何かといえば、最終的には経済制裁であろうと、こう考えているわけでありますが、かつてはこの経済制裁は我が国独自ではできなかったわけでありますが、山本委員を始め有志の方々の議員立法によってそのツールを我々は得たわけでありまして、このツールを持ったということはそれ自体が大きな圧力であったと、こう私は認識をしております。そのツールを背景に総理は昨年訪朝され、五人の被害者の方々の八人の御家族を取り戻すことに私はつながったんだろうと、こう考えております。
 そこで、北朝鮮人権侵害問題、その対処法ですか、を今自民党のチームで、シミュレーションチームで御検討しておられるということでございます。もちろん、これは議員立法ということでございますから院の方でしっかりと御検討いただきたいと、このように思うわけでありますが、しかし、そういうツールを与えていただくということについては、我々交渉する者にとっては大変有意義ではないかと、こう考えております。
この発言だけを見る →
山本一太#27
○山本一太君 是非、政府の方も、この北朝鮮人権侵害対処法案の動きに、きちっとこれをフォローしていただいて、まあ政府と議会というのは異なるメッセージを出すということで複合的な外交ができるという側面もありますので、関心を是非払っていただきたいと思っております。
 そこで、麻生外務大臣に同じ御質問をしたいと思うんですが、私が先ほど提示をしたニューリアリスト的アプローチ、戦略的アプローチについてどうお考えになるか。そして、それに関連して、この今なかなか膠着状態から抜けることのできない対北朝鮮外交について、外務省として、外務大臣としてどのようなアプローチを取っていくべきだとお考えになるか、それをお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →
麻生太郎#28
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっとそのニューリアリスト、ちょっと全然、全然見てないんで、ちょっともう一回。
 現実的、戦略的、対話と圧力、脱外務省の発想、多様な情報量。別に、外務省の役人以外の方、いろんな方々で外務省の発想以外の型を持っておられる方が一杯いらっしゃいますし、多様な情報ソースというのは当然でしょうし、特にニューでもないような感じで、リアリストというのはこういうものなんじゃないかと、私には、そう思っておりますんで、特にそれに関しては感想はございません。
 次に、何でしたっけ、北朝鮮の人権法案の話が今出ていましたけれども、これは私どもとして頭に入れておかないかぬのは、このやっぱり四年間の間に日朝貿易というのは二分の一に減っております。それから、韓国と北朝鮮の間は一・五倍に増えている。中国が二倍ぐらいに増えていると思うんですね、貿易関係が。
 したがって、その点からいきますと、経済効果というのは、ばん、どんとやったからといって従来と同じような、四年前と同じような効果があるかといえば、今言ったような比率からいけば下がるというのは当然のことだと思って、まずそこを頭に入れておかないとリアリストになりませんので、そこのところは入れておいた上で基本的には対話と圧力。対話がなきゃ話ができませんけれども、圧力なしで話が進むなんということはないです、この国は。
 そういった意味では、きちんとした圧力というものをどういった形で、圧力が目的じゃありませんから、こっちなりにというのが、対応させるようにこっちなりにいい条件を引き出すための圧力なんだと思いますんで、どのような形が最もリアリスティックかという話は、現実的かというのは改めて考えねばいかぬ大事なところだと思います。
この発言だけを見る →
山本一太#29
○山本一太君 今、麻生大臣の方から、特にニューではないという御感想をいただきました。
 これ、ニューリアリストという言葉は、そのまま訳して別に新現実主義者ではなくて、戦略派ということを示すのになかなかいい言葉が見付からなくてこのニューリアリストという言葉に行き着いたんですが、大臣は新しいコンセプトではないというふうにおっしゃいますけれども、私はこういうことすらやはり戦後の日本外交はなかなかできなかったんだと思うんですね。
 例えば、今大臣は、北朝鮮に対して対話と圧力で臨むのは当然だというふうにおっしゃいましたけれども、大体この圧力という言葉がいわゆる政府の中から出てきたのは極めて新しいです。私の記憶が正しければ、クロフォードで行われた小泉総理とブッシュ大統領との会談の後に、日米が北朝鮮に対しては今後対話と圧力のアプローチでいくと、これが新聞に出たのが初めてであって、もし私の記憶が間違いなければですね、そのとき、首脳会談には当時官房副長官だった安倍官房長官も行かれていたと思うんですけれども、最初はこの圧力という言葉さえ共同記者会見で発表しない方がいいんじゃないかと、こういう意見まで日本側にあったと。で、ようやく、議論した末にこの対話と圧力という至極当然な話が外に出たと、こういうことだと思っております。ですから、大臣は新しくないと言いますが、こういう、その圧力カードを使うという発想すらなかったと。こういうことについては、やはり私たちは改めてこの日本の外交戦略の在り方というものを見直していかなければいけないんではないかというふうに思っております。
 もう時間ですので、最後の、もし大臣、何か今のことでお話が──いいですか。
 もう時間があと一分しかありませんので、最後の質問をさせていただきたいと思いますが、対中関係、日中関係についてなかなか難しい状況になっていると思います。まあ今、日中の、貿易も含めた日中の相互依存というのはますます進んでおりますけれども、靖国問題等々でなかなか難しい状況になっておりますが、この中国に対して基本的にどういう戦略を取っていくかということについて外務大臣に最後にお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
この発言だけを見る →
← 戻る