本会議

2007-03-20 衆議院 全42発言

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会議録情報#0
平成十九年三月二十日(火曜日)
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 議事日程 第十号
  平成十九年三月二十日
    午後一時開議
 第一 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 独立行政法人国立博物館法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
 永年在職の議員麻生太郎君に対し、院議をもって功労を表彰することとし、表彰文は議長に一任するの件(議長発議)
 日程第一 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 独立行政法人国立博物館法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 児童手当法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 国際刑事裁判所に関するローマ規程の締結について承認を求めるの件及び国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時三分開議
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河野洋平#1
○議長(河野洋平君) これより会議を開きます。
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 永年在職議員の表彰の件
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河野洋平#2
○議長(河野洋平君) お諮りいたします。
 本院議員として在職二十五年に達せられました麻生太郎君に対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。
 表彰文は議長に一任されたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河野洋平#3
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。
 表彰文を朗読いたします。
 議員麻生太郎君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
 この贈呈方は議長において取り計らいます。
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河野洋平#4
○議長(河野洋平君) この際、麻生太郎君から発言を求められております。これを許します。麻生太郎君。
    〔麻生太郎君登壇〕
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麻生太郎#5
○麻生太郎君 ただいま、院議をもちまして在職二十五周年の表彰をかたじけなくちょうだいいたしました。議会人として大変光栄、心より厚く感謝、御礼を申し上げる次第です。
 過ぐる四半世紀の長きにわたり、変わらず麻生太郎を支援していただきました地元支援者の皆様、また何かと御教示をいただきました党内外の諸先輩並びに同僚諸氏に対しましても、心より厚く御礼を申し上げる次第です。また、身辺を支えてくれました秘書や家族にも、この際一言御礼を欠かすべきではないと存じます。拍手
 本来ならば、この壇上に、私と同様の選挙経歴をもちまして永年在職の表彰を受けるべき亀井善之先生の姿があるところでありました。志半ばで昨年急逝をされた亀井善之先生のみたまともども、本日、同僚議員の皆様に改めて御礼を申し上げます。拍手
 さて、脳裏に浮かびますのは、二期目を迎えておりました昭和五十八年、いわゆる死んだふり解散と言われた選挙におきまして落選をした思い出であります。この年、私は結婚をいたしました。それが十一月の三日。翌十二月十八日が選挙で落選をしておりますから、新婚一月半で亭主は無職ということに相なりました。大変御心配をおかけしました。拍手
 なぜか支持者は深刻ぶるわけでもなし、むしろ落ちるのも一興と、こういった感じでこれを楽しむ風情すらあったものでありますが、私本人といたしましては、かなり落ち込みました。
 そんなときです。東京で、亡くなられました田中角栄先生とばったりお目にかかる機会を得ました。
 おい、先生は極めて単刀直入でありました。おまえ、何で落ちたんだ、何票足りなかったんだと言って、例のだみ声で矢継ぎ早に聞かれまして、最後に、それで一体何票とったと聞かれましたので、七万五千四百十二票でありますと答えました。最下位当選は何票だと言われましたので、共産党の方が七万八千九十票で通られましたと言ったら、ちょっと考えて、いいか、八万票あればいいんだと。おまえは考えておかないかぬことがよくある、大体、当選したらみんなよかった、落選したらみんな悪かった、そんなばかなことがあるか、おまえが変えなくちゃいけないのはその差、八万分の二千六百七十八だけ変えればいいんだ、わかったかと。
 およそ論理的じゃないんですけれども、私を納得させる説得力は物すごいものがありました。電気に撃たれたような感じがして、私は、以来、これは政治家として、少なくとも、本物たるべしという自覚を持ったのはこのときであります。八万分の二千五百ということは三%ぐらいという話ですから、それでいきますと、余り自分を変えなくてもいいんだなと思って、本来の自分を忘れず、雪辱を期しました、ちょうど二年半後に当たります昭和六十一年の総選挙におきましては、中選挙区時代、選挙区では新記録になりました十三万四千百七十九票をいただいて、首位で返り咲くことを得たのであります。拍手
 以来、今日まで連続当選を重ねてまいりました。初当選の当時は、私ども筑豊は、石炭鉱害の弊害、すべての話の冒頭においてこの弊害をまくら言葉に言わなければならないほど、地元筑豊は疲弊をいたしておりました。
 しかし、今日、おかげさまで、日本で最初のIT学科を有します国立九州工業大学の地元誘致を契機に、そこで育成をされました地元の優秀な人材と高い労働意欲を持つ人材を集めて、今では九州トヨタを初め、日産、ダイハツなどの自動車産業の企業進出が図られ、結果として、福岡県は自動車生産量で愛知県に次ぎ全国第二位になるまで、その経済力を回復させるところまで来ました。
 私は、今後とも、地方経済の成長なくして日本の元気は回復しないし、その底力が日本にはあると確信して活動を続けてまいります。
 日本の将来に明るさを見、そして未来に自信を持って、政治家として変わらぬ精進をしてまいることをここにお誓い申し上げ、謝辞とさせていただきます。
 ありがとうございました。拍手
     ————◇—————
 日程第一 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
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河野洋平#6
○議長(河野洋平君) 日程第一、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。外務委員長山口泰明君。
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 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔山口泰明君登壇〕
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山口泰明#7
○山口泰明君 まず前に、麻生大臣、二十五周年おめでとうございます。これからも麻生節で頑張っていただきたいと思います。
 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、昨年十二月の我が国とモナコ公国との外交関係の開設、外務省における組織の合理化及び海外における物価、為替の変動等の諸事情を踏まえ、大使館の新設や在外基本手当の基準額の改定等、所要の改正を行うものであります。
 その主な内容は、
 第一に、在モナコ及び在モンテネグロの各日本国大使館を新設するとともに、これらの大使館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を定めること、
 第二に、在セルビア・モンテネグロ日本国大使館の名称及び位置の国名をそれぞれ在セルビア日本国大使館及びセルビアに改めること、
 第三に、在ニューオリンズ日本国総領事館を廃止すること、
 第四に、既設の在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額及び研修員手当の支給額を改定すること
等であります。
 本案は、三月九日外務委員会に付託され、十四日麻生外務大臣から提案理由の説明を聴取し、十六日質疑を行い、引き続き採決を行いました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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河野洋平#8
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河野洋平#9
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ————◇—————
 日程第二 独立行政法人国立博物館法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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河野洋平#10
○議長(河野洋平君) 日程第二、独立行政法人国立博物館法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。文部科学委員長桝屋敬悟君。
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 独立行政法人国立博物館法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔桝屋敬悟君登壇〕
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桝屋敬悟#11
○桝屋敬悟君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文部科学委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、独立行政法人に係る改革を推進するため、独立行政法人国立博物館と独立行政法人文化財研究所を統合する等の措置を講ずるものであり、その主な内容は、次のとおりであります。
 第一に、独立行政法人文化財研究所を解散し、その業務を独立行政法人国立博物館に承継させるとともに、その名称を独立行政法人国立文化財機構に改称すること、
 第二に、機構は、博物館を設置して有形文化財を収集し、保管して公衆の観覧に供するとともに、文化財に関する調査及び研究等を行うことにより、貴重な国民的財産である文化財の保存及び活用を図ることを目的とすること、
 第三に、機構の役職員等に対して、その職務上の秘密に対する保持義務を課すこと
であります。
 本案は、三月十四日本委員会に付託され、同日伊吹文部科学大臣から提案理由の説明を聴取し、去る十六日質疑を行い、討論の後、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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河野洋平#12
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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河野洋平#13
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ————◇—————
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加藤勝信#14
○加藤勝信君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 日程第三とともに、内閣提出、児童手当法の一部を改正する法律案を追加して、両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
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河野洋平#15
○議長(河野洋平君) 加藤勝信君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河野洋平#16
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
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 日程第三 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 児童手当法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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河野洋平#17
○議長(河野洋平君) 日程第三、雇用保険法等の一部を改正する法律案、ただいま日程に追加されました児童手当法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長櫻田義孝君。
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 雇用保険法等の一部を改正する法律案及び同報告書
 児童手当法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔櫻田義孝君登壇〕
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櫻田義孝#18
○櫻田義孝君 ただいま議題となりました両案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、雇用保険法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、行政改革推進法を踏まえ、労働保険特別会計等について見直しを行うとともに、雇用保険制度の直面する課題に対応するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、
 第一に、雇用保険制度について、失業等給付費の国庫負担を、当分の間、本来の五五%に引き下げ、雇用福祉事業を廃止するとともに、育児休業給付の給付率を暫定的に五〇%に引き上げること、
 第二に、労働者災害補償保険制度について、労働福祉事業のうち、労働条件確保事業を廃止すること、
 第三に、船員保険制度のうち、労働者災害補償保険制度及び雇用保険制度に相当する部分をおのおのの制度に統合すること
等であります。
 本案は、去る三月八日の本会議において趣旨説明が行われ、同日本委員会に付託されました。本委員会では、翌九日柳澤厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、十四日から質疑に入り、十六日に質疑を終局いたしました。次いで、討論を行い、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 次に、児童手当法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、我が国における急速な少子化の進行等を踏まえ、総合的な少子化対策を推進する一環として、子育てを行う家庭の経済的負担の軽減等を図る観点から、三歳に満たない児童に係る児童手当の額を一月につき一万円に引き上げようとするものであります。
 本案は、去る三月十五日の本会議において趣旨説明が行われ、同日本委員会に付託されました。本委員会では、翌十六日柳澤厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、本日質疑を行った後、討論、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決しました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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河野洋平#19
○議長(河野洋平君) 討論の通告があります。順次これを許します。柚木道義君。
    〔柚木道義君登壇〕
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柚木道義#20
○柚木道義君 民主党の柚木道義でございます。
 私は、民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました雇用保険法等の一部を改正する法律案に反対する立場で討論を行います。拍手
 私が本改正案に賛同できない理由は大きく三点あります。第一に、失業給付の国庫負担の引き下げによって政府が雇用政策の責任を放棄してしまっている点、第二に、本当に必要な人に給付が行かない問題点、そして第三に、働く皆さんの貴重な雇用保険料の無駄遣いをそのまま放置している点であります。
 第一に問題なのは、失業給付に係る国庫負担を本来負担額の五五%に削減した点です。
 一部地域で雇用情勢が好転しているものの、依然として雇用情勢が大変厳しい地域も多く、また不安定な非正規雇用がふえております。例えば私の地元岡山県でも、有効求人倍率は確かに好転しておりますが、正社員の雇用はふえておらず、短時間労働や派遣労働などの非正規雇用がふえております。政府は景気回復と言いますが、働く人たち、生活する人たちの豊かさの実感が乏しいのが実情ではないでしょうか。
 こうした中、財政削減の名のもとに失業給付の国庫負担を大幅に引き下げることは、国の雇用政策の責任放棄ではないでしょうか。
 第二の問題点は、本当に必要な人に給付が及ばないところです。そもそも、この点については、安倍政権の、そして柳澤厚生労働大臣の雇用労働行政そのものに対する認識が問われていると考えます。
 そして、残念ながら、本法案では格差是正への効果の望みは薄いと言わざるを得ません。より具体的に言えば、まず、雇用が不安定な非正規労働者は、失業給付の受給期間を終えても就職できなかったり、正規雇用の労働者と比較をして教育訓練給付の受給者が極めて少なかったりと、雇用保険は正規雇用への道が開ける支えにはなっておりません。
 さらに、今回、委員会審議の中で驚くべき事実が明らかになってまいりました。今回、短時間労働被保険者の受給資格が十二カ月から六カ月に短縮されます。ところが、一般被保険者の自己都合離職者は、受給資格期間が六カ月から逆に十二カ月に延びるわけで、極めて不利になるのです。厚労省は、安易な離職や循環的給付の防止策として十二カ月への引き上げを主張しておりますが、その根拠は、調査対象受給者五百七十二万人に対しまして三・四%、約二十万人が複数回失業給付を受給しているからだけというのです。
 しかし、ちょっと冷静に考えてみてください。出産や病気療養や家族の介護や交通機関の急な事情などは安易な離職になるのでしょうか。あるいは、これが循環的な給付対象者になるのでしょうか。こうしたケースへの視点が全く抜け落ちていることを、十四日の委員会質疑の中で我が党の内山議員から指摘された厚生労働省や柳澤大臣は、その日は何度も答弁に窮し、委員会は紛糾し、質疑は延期されたのです。翌々日の委員会採決当日の十六日の再質疑の際には、厚労省は、そうした事例は特定受給資格者として政省令に書き込むと苦し紛れに答弁をしました。
 しかし、このような新たに社会的に重篤な影響を与える改定を単に政省令に書き込むといった答弁で、しかも、指摘されて初めてそう答えるような厚生労働省に任せられるものでしょうか。これこそまさに国会の中で審議されてしかるべき重要事項ではないのでしょうか。何のために我々は国会で審議をしているのでしょうか。
 労働者にとって多大な不利益になる重要な事柄が法案に盛り込まれず、政府は雇用のセーフティーネットと言いますが、これでは穴だらけのネットであって、個々の労働者にとって安心のネットであるとは到底思えません。こうした穴を一つ一つ丁寧にふさいでからならいざ知らず、このような穴あきだらけの法案に賛同できるはずがありません。
 また、柳澤大臣は、委員会質疑の中で、雇用保険法三十三条によって給付制限が既に十分機能しているのに、なぜ一般の方々の受給資格要件を六カ月から十二カ月に引き上げる必要があるのですかとの問いに、給付制限が機能しているからといって受給資格要件引き上げが不必要ということにはならないという、およそ厚生労働大臣とは思えない、つまり、日々現場で額に汗して働く国民の皆さんの実態がわかっているとは全く思えない、無責任かつ場当たり的な答弁をされました。
 あるいは柳澤大臣は、工場労働を労働時間だけが売り物と発言をされた方ですから、そういった働く国民の皆さんにとって大変な不利益変更になる労働時間ならぬ労働期間変更を、人間的な感情を抜きにして、いとも簡単に機械的に決めてしまわれるのではないでしょうね。
 その後、政省令でそのようなことがないようにしていきたいとの官僚答弁がございましたが、実は平成十六年度年金法改正でもそうでしたが、あのときも改正後に多くの問題が起こったのは御承知のとおりです。しかも、今回の雇用保険法改正の施行は四月からです。今はもう三月の二十日です。柳澤大臣、あと十日で、国民生活に大変な影響を及ぼす不利益変更の内容を特定受給者に該当するように一つ一つ精査して書き込んでいくんですか。そんないいかげんなことをしていたら、障害者自立支援法であったり、あるいは診療報酬改定のリハビリ日数の制限緩和などのように、国民生活に重大な支障が出てから慌てて改定するようなことになるのではないですか。
 私たちが心配しているのは、この改定によって、これから受給資格が発生しないで失業保険がもらえない人たちが続々と出てくるという新たな社会問題が生まれてしまうことなのです。
 柳澤大臣、大臣は、こういった不利益変更になってしまうことのないように、それこそ機械的な正確さをもってしてその内容をしっかりと明示し、そういったすべての方々がそこから除外されるべきことを、この際、国民の皆様にはっきりと明示されてから採決されるべきではないでしょうか。
 大臣、反論があれば、法案を差し戻していただければ、我々は幾らでも委員会で審議いたしますので、どうぞおっしゃってください。
 次に、育児休業給付の拡充も大変場当たり的です。政府案では、育児休業給付の額が引き上げられますが、三年間の暫定的な措置です。非正規労働者が育児休業を取得しにくいこと、育児休業給付と企業からの賃金保障を合わせると、育児休業給付率が失業等給付を上回るという問題があります。
 審議会の中でも、育児休業中の所得保障を含め、子育て支援策については雇用保険制度以外の枠組みで検討すべきとの意見が出ていますが、政府はいまだその検討を始めておりません。それだけでなく、ここでも不利益変更となるような、子育て支援とはおよそ逆行した改定となってしまうものです。
 また、我が党の三井議員も指摘されたように、積雪寒冷地等の季節労働者に給付されている特例一時金の支給期間が五十日から四十日間に短縮されます。冬期雇用がいまだに厳しい地域において特例給付金の水準が引き下がれば、労働者の生活が脅かされかねません。
 さらに、雇用保険の適用対象を広げていない問題もあります。短時間のパートを複数かけ持つマルチジョブホルダーや請負労働者は雇用保険の適用外ですが、雇用が不安定なことから、こうした方々こそ雇用保険制度の適用対象とすることで、まさに再チャレンジのセーフティーネットとすべきではないでしょうか。
 そして、第三の問題点は、雇用保険をめぐる無駄遣いが本法案では根絶されないという問題です。
 一昨年十二月には、労働保険特会については、原則として純粋な保険給付事業に限り本特会にて経理するものとし、労働福祉事業及び雇用保険三事業については廃止も含め徹底的な見直しをするとされていましたが、本法案では、雇用保険三事業は雇用福祉事業だけが廃止され、労災保険の労働福祉事業も形を変えて存続します。
 安倍総理は、所信表明で、行革を推進し、筋肉質の政府を実現すると述べておりましたが、これではまさしく改革の看板倒れではないでしょうか。労働保険特会に徹底したメスが入らず、我が党の長妻議員や園田議員も重ねて指摘しておりますように、いわゆる天下りは温存されたままですし、働く者の雇用保険を流用して無駄な経費に費やされたりする余地を残すものであります。
 加えて、私の地元で、水道関係の現場で日々雇用保険料もきちんと納めながらまじめに働かれている方から強く抗議を受けましたので、ここできちんと明らかにしておきたいことがございます。
 松岡農林水産大臣は、今どき水道水を飲んでいる人はいないという大変配慮に欠ける発言をされましたが、先日の厚生労働委員会で我が党の田名部議員が、水道水の安全について厚生労働大臣が定める水道法の水質基準に基づいて柳澤厚生労働大臣の認識をただした際に、柳澤大臣は、水道法において水道とは、導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいい、もともと水道水というのは、人の飲用に適する水として供給されているのであって、松岡農林水産大臣は何か誤解をされているのではないかと述べられておりました。
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河野洋平#21
○議長(河野洋平君) 柚木君、申し合わせの時間が過ぎましたから、結論を急いでください。
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柚木道義#22
○柚木道義君(続) 総理、安倍総理、水を粗末にする者には罰が当たると私は考えますが、このように閣僚間の発言が異なるのは、これはれっきとした閣内不一致ではないですか。総理、このような松岡農林水産大臣をそれでもまだかばい続け、罷免されないんですか。
 ちなみに、国会事務局にも確認しましたが、議員の皆さんが飲まれるすべての委員会室の水も、そして今ここで私が持っているこの水も、水道水であります。
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河野洋平#23
○議長(河野洋平君) 申し合わせの時間が過ぎています。結論を急いでください。
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柚木道義#24
○柚木道義君(続) 水とそこで働く人々を大事にしなくてはいけないことを強く付言した上で、以上、これまで申し述べましたとおり、政府案は、第一に、雇用をめぐる責任放棄の問題、第二に、本当に必要な人に給付が及ばず格差是正に役立つものではない点、そして第三に、特会を使った無駄遣いを温存する問題点があり、これら一つ一つの改善なくして働く者の安心、安定なしとして、このような政府案には全く賛同できないことを強く表明し、私の討論を終わります。
 ありがとうございました。拍手
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河野洋平#25
○議長(河野洋平君) 郡和子君。
    〔郡和子君登壇〕
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郡和子#26
○郡和子君 民主党の郡和子です。
 私は、ただいま議題となりました政府提出の児童手当法の一部を改正する法律案について、民主党・無所属クラブを代表して、反対の立場で討論を行います。拍手
 反対する第一の理由は、政府・与党が児童手当制度全体についての将来ビジョンを持ち合わせず、小手先の見直しを繰り返しているからであります。
 児童手当法は、ここ数年でも支給対象年齢などが何度も変更されておりますが、これは児童手当制度が極めて不十分であることの証左にほかなりません。
 そもそも、法律の本則で定められた支給対象年齢は三歳未満なのですが、これを政府は、法律の附則の特例措置という形で、あくまでも当分の間の暫定措置として小学校六年生まで延ばしているにすぎません。それは、財政措置についても同様であり、一体いつまで暫定措置を続けるおつもりなのか。繊細なガラス細工のような危うさをもって今の仕組みがつくられており、根本的な制度の見直しは待ったなしの状況であります。
 国会審議では、毎回のように制度の抜本改革の必要性が言われているのですが、そのたびに政府は、検討を進めますの一点張りで、その場しのぎの答弁を繰り返すばかりです。こうした政府の姿勢からは全く本気度が伝わってまいりません。また、今の政府・与党では、何年、いや、何十年かかっても何の結論を得ることもできないのではないかと思います。今回もまた、抜本的改革の検討さえ行わず、小手先の見直しでお茶を濁そうとする政府案には到底賛同できません。
 先日の本会議でも、我が党高井議員から、児童手当の将来像について質問がありました。これに対し、柳澤大臣は、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略会議におきまして今後議論を行い、制度、政策、意識改革など、あらゆる観点からの効果的な対策の再構築をと答弁されましたが、ここではっきりしているのは、政府がまたまた少子化問題に関係する会議を立ち上げたということだけでありました。
 この問題に限らず、安倍内閣は新しい会議体をつくるのがお好きなようですが、くれぐれも国民生活を混乱させることがないようにしていただきたいと思います。
 第二に、政府が、児童手当などこれまでの子育て政策に関する十分な評価や検証を行うことなく、場当たり的な対応に終始しているからであります。
 柳澤厚生労働大臣は、先日の本会議におきまして、子育てに関する負担について、経済的なものだけでなく、仕事と子育ての両立が難しいことや育児不安など、さまざまな要因が考えられ、児童手当だけを取り出して施策の評価を行うことは難しいと答弁されました。
 しかし、児童手当制度の有効性については、その費用対効果について検証を求める声も多くあり、平成十六年の法改正時には、当時の坂口大臣が、スウェーデンの例を引き合いに出して、少子化対策として実施する政策の効果の検証制度を我が国でもつくり、政策の優先順位を考えていかなくてはならない旨の答弁をされています。坂口大臣の思いは、その後、どうなったのでありましょうか。
 児童手当のように、これまで見直しを繰り返してきた政策については、国民に対する説明責任という観点からも、政策の評価と検証をきちんと行う必要があると考えております。それを、評価を行うのは難しいとほうり投げられたのでは、責任放棄と言われても仕方がないのではないでしょうか。政府の無責任な姿勢と、場当たり的に見直しを繰り返す政府案に、到底賛同することはできません。
 そして、今回の乳幼児加算についても問題があると考えています。
 政府案の対象となる第一子、第二子を養育する保護者には、子供が三歳になるまでは月一万円を支給されることになるようですけれども、その子供が三歳になった途端に、手当がもとの五千円に事実上減額されてしまいます。この点、政府からは明確な説明がなされておりません。政府は、三歳未満の子育てに係る経済的負担の軽減を図るため、今回の措置を行うとしていますが、三歳になったら手当が半額に減らされてしまうのは混乱を招くことになりませんでしょうか。その場しのぎ、間に合わせの対策、これには全く賛同できません。
 子育て、特に教育の経済的な負担が重くなってくるのは、むしろ小学校、中学校に通うころであり、私は、中学修了までの子供たちにも当然支給すべきだ、対象範囲を広げるべきだと考えております。
 安倍内閣では、財源が限られているから、その範囲までしか支給しないのだということでしょうが、政治が本当のリーダーシップを持って、子供、子育てを応援するのだと内閣の意思をはっきりと示せばいいのではないでしょうか。少なくとも、チルドレンファースト、子供政策を重点政策に掲げてきた私たち民主党が政権をとれば、子供そして人づくりに対し責任を持って、しっかりと予算を配分し、子供の育ち、はぐくみをしっかりと実行することをお約束し、私の反対討論を終わらせていただきます。拍手
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河野洋平#27
○議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。
    —————————————
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河野洋平#28
○議長(河野洋平君) これより採決に入ります。
 まず、日程第三につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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河野洋平#29
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、児童手当法の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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