文教科学委員会

2007-05-24 参議院 全228発言

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会議録情報#0
平成十九年五月二十四日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     岸  信夫君     小泉 顕雄君
     林 久美子君     平田 健二君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     吉村剛太郎君
     小泉 顕雄君     二之湯 智君
     平田 健二君     林 久美子君
     山本  保君     山本 香苗君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     北岡 秀二君     秋元  司君
     二之湯 智君     小泉 昭男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         狩野  安君
    理 事
                中川 義雄君
                中島 啓雄君
                佐藤 泰介君
                蓮   舫君
    委 員
                秋元  司君
                荻原 健司君
                神取  忍君
                北岡 秀二君
                小泉 昭男君
                中曽根弘文君
                二之湯 智君
                水落 敏栄君
                吉村剛太郎君
                鈴木  寛君
                西岡 武夫君
                林 久美子君
                広中和歌子君
                水岡 俊一君
                山本 香苗君
                鰐淵 洋子君
                井上 哲士君
       発議者      西岡 武夫君
       発議者      鈴木  寛君
   委員以外の議員
       議員       亀井 郁夫君
   国務大臣
       文部科学大臣   伊吹 文明君
   副大臣
       文部科学副大臣  池坊 保子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渡井 敏雄君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山中 伸一君
       文部科学大臣官
       房長       玉井日出夫君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   加茂川幸夫君
       文部科学省初等
       中等教育局長   銭谷 眞美君
       文部科学省高等
       教育局長     清水  潔君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        樋口 修資君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一
 部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○日本国教育基本法案(西岡武夫君外四名発議)
○教育職員の資質及び能力の向上のための教育職
 員免許の改革に関する法律案(西岡武夫君外四
 名発議)
○地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律
 案(西岡武夫君外四名発議)
○学校教育の環境の整備の推進による教育の振興
 に関する法律案(西岡武夫君外四名発議)
    ─────────────
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狩野安#1
○委員長(狩野安君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、岸信夫君、有村治子君及び山本保君が委員を辞任され、その補欠として吉村剛太郎君、山本香苗君及び二之湯智君が選任されました。
    ─────────────
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狩野安#2
○委員長(狩野安君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 学校教育法等の一部を改正する法律案外六案の審査のため、来る三十一日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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狩野安#3
○委員長(狩野安君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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狩野安#4
○委員長(狩野安君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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狩野安#5
○委員長(狩野安君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 学校教育法等の一部を改正する法律案外六案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官山中伸一君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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狩野安#6
○委員長(狩野安君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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狩野安#7
○委員長(狩野安君) 学校教育法等の一部を改正する法律案、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案、教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案、日本国教育基本法案、教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案、地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案及び学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案、以上七案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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北岡秀二#8
○北岡秀二君 おはようございます。自民党の北岡秀二でございます。
 まず、法案の審議に入る前に、昨年の教育特の質疑で、私はちょっと、一点だけの質疑でちょっと引っ掛かっているところがございますものですから、改めて関連で質問をさせていただきたいと思います。
 まず、それは私が、ちょうどNHK中継があったものですから、時間の関係で一番最後の質疑で大臣の答弁をいただいて、ちょっと私、その時点でも引っ掛かっていたんですが、時間の関係もあるからそのままにしておいた部分のもう一度の詰めをさせていただきたいと思います。
 質問の趣旨は、いろんな改革をするに当たって、文科省の職員の学校現場への派遣が必要じゃないかと、そういった旨の、やるつもりがあるかどうかという旨の質問をさせていただきました。
 そのとき、大臣の方からは、補助教員として教壇に立たせるということはもう実はやっておりますという御返事を、御答弁をいただきました。ちょっと私、この答弁、現実はそういうところもあったかも分かりませんが、ちょっと趣旨が違うかなという思いもいたしたものですから、まず、去年の段階までで補助教員として教壇に立たせる、どういうふうな状況でどのぐらいの期間研修をされておったのか、まずちょっと、事前に事務的にお答えをいただいたらと思います。
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玉井日出夫#9
○政府参考人(玉井日出夫君) お答えを申し上げます。
 文部科学省職員の教育行政等の実務研修として、若手に市町村教育委員会等に行ってもらって研修を重ねているわけでございますが、これまでやってまいりましたのは一か月以内ということで、大体、実質は二週間から四週間程度、教育委員会事務局において教育行政の実務経験をするほか、学校あるいは博物館等で学んでまいります。
 そういう中で、できるだけ教育委員会で研修プログラムを具体に定めていただくわけでございますけれども、その中で、状況に応じて学校現場の体験を組み込んでいただいております。
 その実質でございますけれども、二、三日から長いもので二週間といったのがこれまでの実態でございました。
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北岡秀二#10
○北岡秀二君 私は、ここに引っ掛かったんですよね。
 私の趣旨は、その当時の趣旨はそういった意味の質問じゃなくて、実質、教壇の上に立ったり学校現場へ派遣されるというのは、もう本当に数週間、これはもう派遣というんじゃないですよね。どっちかというと研修に近いスタイルだろうと思うんです。私が申し上げたことは、いろんな制度改正をしていったり文科省が今後教育行政にいろんな面で切り込んでいくに当たって、ややもすると学校現場というのは一側面閉鎖的なところがあるし、なおかつ教育委員会の問題もいろいろ議論されている過程の中で、文科省自身がなかなかその実態を十分に把握できないところがある。そういったところをカバーする意味で、通常、人事交流という観点の中で本格的に文科省職員を、財政再建の問題や行革の問題がありますから、人員カットという大きな大きな前提があってその辺りの派遣というのはしづらいだろうと思うんですが、こういう大きな大きな節目であるがゆえに、あるがゆえにやっぱり現場へ文科省職員が正式に派遣をされてどんどんどんどん実態というのをいろんな意味で、いいも悪いも含めて掌握する必要があるんじゃなかろうかという観点の趣旨でございました。
 幸いにもというか、以前からいろんな意味で準備はされておったんだろうと思うんですが、今年から正式に約一年間、二名の派遣ということで実際にスタートしたようでございますが、改めて大臣、この辺りの必要性というか取組の重要性、そしてまたなおかつ、その辺りの大臣自身の所見をお伺いをさせていただきたいと思います。
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伊吹文明#11
○国務大臣(伊吹文明君) 昨年のあれは教育特の際ですね、御質問があって、そのお考えも文科省としていただいたと言うと恐縮なんだけれども、今お話があったように、静岡県と香川県の中学校に四月一日から、教員免許がございませんとこれなかなか、特殊免許を出さないといけませんので、また文科省の職員だけ特殊免許をお手盛りでというようなことを言われてもこれもまた困るので、取りあえず教育免許を持っている新規採用職員を一年間、二つの中学校へ派遣をしております。
 今後も、現場の実情をよく知るということは非常によろしいことですから、どんどん現場が受け入れてくれればこちらもお願いしなければいけませんが、そういう方向で努力をして、今おっしゃっているように、現場感覚を持った文部科学省の役人の蓄積をしていきたいと思っております。
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北岡秀二#12
○北岡秀二君 今後の抱負もある程度おっしゃっていただきましたから、私の方から要望として改めて申し上げたいと思いますが、もう先ほども申し上げましたとおり、どうしても閉鎖的な雰囲気というのはやっぱりぬぐい去れぬところ依然としてあるだろうと思います。
 それと同時に、やっぱり教育委員会から上がってくる案件というのは、かつてのいじめ自殺の問題もそうでございました、そしてまたなおかつ、そのいじめ自殺に関連して文科省がいろいろ情報収集するにしても、昨年私は、我々委員会で北海道のいじめ自殺の現場と家族の皆さん方からいろいろお話を聞かせていただくと、上がってきている情報と実態というのはかなり違うところの錯誤があったような印象もかなり持たせていただいておるんですが、何だかんだ言いながら、現場でどういうことが進行していっておるのか、そしてまたなおかつ、これだけやらなければならないことがたくさんある中で、何が問題で何が大事なことであるかということを掌握する文科省サイドの見る目というのは絶対に必要でございますから、そういう観点からいうと、特に我々一般の人間というのはいろんな職業経験はさせていただきますが、学校現場の中でのいろんな事柄というのはややもすると掌握しづらいところがある中で、是非とも、大臣おっしゃっていただきましたとおり、この辺りの重要性というのは、ただ単に経験するということだけじゃなくて、今後いろんな判断をしていく過程の中で、少なくとも感じ取っている部分を今後の行政の中で生かしていくということは重要な事柄だろうと思います。
 まだまだ私は、初年度で二人というのは人数的にはまだ少ないように思います。予算の壁、そしてまたなおかつ行革の壁というのがあるだろうと思いますが、大臣のその辺りの指導力を基に、来年度以降順次増やしていきながら的確にその辺りの対応ができるような環境をおつくりをいただきたい。この辺りは要望いたさせておきます。
 それと次、本題の領域に入らせていただこうと思います。
 まず、私の方からお配りをいたしております資料ですね。これは七枚つづりの資料を配付をさせていただいております。新聞の切り抜きを、これ過去何年間かのを取りまとめをさせていただいて配付をさせていただきました。
 日本青少年研究所というところが毎年毎年、主に中国とアメリカと日本の十五歳の子供を対象に意識調査をやっておられると。多分大勢の皆さん方が、これマスコミ発表をされまして、こういうふうなタイトルでショッキングな発表をされておられるものですから、教育に関連して、そしてまたなおかつ、我が国日本の現状ということにかんがみて、心を痛めてこの記事を読まれていらっしゃる方、大勢いらっしゃるだろうと思います。
 かつてから、予算委員会から始まって、各委員会でこの発表というのは質問の題材に使われながらやり取りもあっただろうと思います。改めて私は、ここ十年ぐらいで象徴的な部分を取り立てさしていただいたんですが、一番直近の部分では、タイトルだけを読ましていただくと、「日本の高校生 出世欲最低」、「偉くなりたい」、四か国の中でこれはもう最少で八%と、「そこそこの収入でのんびり」と、あるいは「自己中心で刹那的 日本の高校生」、あるいは「男らしく女らしく」の数字も、諸外国と比べて日本はその辺りの認識は最低であると。四枚目、五枚目辺りはちょっとひどい見出しでございますが、「やる気、自信、夢 なし」、「どうなる日本の高校生」と、そしてまた、その後は「「自分はだめ人間」七三%」と、これはこういうふうな形で続いておりますが、私は、当然文科省の内部もこの辺りの調査資料というのは取り寄せて、いろんな意味で分析はされていらっしゃるだろうと思います。
 ただ、この私は統計資料で非常に面白いというか意味があるのは、アメリカと中国と日本と比較をしておると。なおかつ、一部、年によればフランスが入ったりあるいは韓国が入ったりということをされておりますが、我々が通常国内で青少年問題、教育問題を認識をするのとは別に、外国と比較をすることによって、改めて我々の教育環境であったり大人の意識であったり子供の意識を再確認をさしていただく、そしてまた、なおかつ相対をすることによって位置付けがはっきりと認識がされる非常に面白い私はアンケートだろうと思います。
 大臣も、今までこの辺りのマスコミ発表の、あるいは正確な資料等々取られて御感想はお持ちだろうと思うんですが、一連のこの辺りの状況に対してどういうふうな御感想、御所見をお持ちか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
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伊吹文明#13
○国務大臣(伊吹文明君) この調査項目を見まして、例えば、自己肯定感というのは非常に低い一方で自己中心的であるとか、やや答えも必ずしも整合性が取れていないんじゃないかという感想は持ちましたんですが、特に私の今お預かりしている仕事の立場からすると、社会のために貢献しようという意識が低いとか、あるいは国に対する誇りが乏しいとか、これをアメリカと中国という日本がこれから国際社会の中で生きていかなければならない場合に最も仲よくしなければならないけれども、仲よくしなければならないだけに最も安全保障の対象として考えておかなければならない国に対して非常に劣っているというのは、これはちょっと困ったことだなという印象は持ちました。
 同時に、昨年先生にもお力添えをいただいた教育基本法の改正の二条に、国会の意思としてお決めいただいた豊かな情操、道徳心、主体的に社会の形成に参画する態度、我が国や郷土を愛する態度、こういうものを踏まえて、これから、今回お願いしている緊急に必要とする教育三法、そしてまた予算措置その他踏まえて、我々が正していかなければならない方向についてもヒントがあるなという感覚で私はこの調査を読みました。
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北岡秀二#14
○北岡秀二君 私は、前段に聞いてもよかったんですが、本来、私はもう常日ごろ申し上げておりますし、なおかつ安倍総理もおっしゃっておられるだろうと思いますし、多くの政治家の皆さん方も感じていらっしゃるだろうと思うんですが、我が国の特性を考えてみたときに、かつて私も小さいころに勉強をさせていただいたときに、日本という国は資源も何もないんですと、こういう国であるにもかかわらずこれだけの経済大国になり得た。いろんな分析はあるんだろうと思うんですが、大きな大きな柱の一つには、我が国が人材立国であり得たからこそ今日の日本というのもあるんだろうと思うんです。なおかつ、これから将来に向けても、日本という国は、大きな大きな生命線の一つに、国を運営していくという生命線の一つに、人材立国であるという部分を外してはならぬなというふうに私は考えております。安倍総理もそういうことで、内閣の最重要課題は教育再生であるということを標榜しながら今日まで総理をやっていらっしゃる。
 私は、そういう観点から申し上げると、今大臣もいろんな部分で参考にはなるというような話をされておりましたが、正にここの部分が今教育に関連する一番大きな大きな課題じゃなかろうかというふうに私は感じております。
 これはもう話ばかりで申し訳ないんですが、余談でございますけど、私ども、どうしても徳島、私は徳島ですから、徳島の現場でいろいろ意見交換させていただきます。本当に深刻な話や我々自身が協力をしていって解決をしていかなければならない話、たくさん聞かせていただきます。
 その中の一つにもう本当に象徴的な、一、二点御紹介を申し上げると、つい先日、これは教育現場ではないんですが、地元の銀行の新任社員研修、徳島ですから、田舎ですから、銀行が取引先の中小零細企業を対象に社員研修を代行するようなことをやっております。それに初めて就いた担当者の感想を私聞かせていただきました、指導する側の。ちょっと誇張もあるかも分かりませんが、大卒の新入社員を対象に研修をさせていただいたときの印象が、北岡さん、三分の一は動物でしたと、三分の一は小学生レベル、あるいはもう、何というかな、義務教育レベルの感覚でしたと。残りの三分の一がやっと大学を卒業したかなと思えるような人材でしたと。
 これは何をとらえてそういうことを申されたか、広い意味があるんだろうと思うんですが、つくづくと言っていたことは、教えられていない、全然教えられていませんと。当然、礼儀作法から始まってのいろんな規範問題あるいは道徳問題ということなんだろうと思うんですが、教えられていませんということを痛切に言われていました。
 もう一点、私は象徴的な会話の印象を持っていることをもう一つ申し上げると、ある高校の幹部とこれも教育問題について相当深刻にいろいろ腹を開いて話をした。その中の一つに、最近の若い先生どうですかという質問をさせていただきました。そのときに、これも私は象徴的なお答えだったかなと思うんですが、最近の若い先生、大変優秀な先生が入ってきていますというお答えでした。ただ、後に付け足してきた言葉が問題だろうと思うんですが、ただ、大変優秀なんですが、言われたことや指示されたことは確実にやりますと、ただ、それから外の、枠からはみ出した部分に対する対応は苦手な人が多いですと。これも私は、教員の問題というんじゃないんですよ、日本の人材育成の環境の問題を申し上げているつもりなんですが、非常に大きな象徴的な、私はシンボル的な話だろうと思うんです。
 これから我々自身が、教育基本法も改正をいたしました、そしてまた、なおかつ教育三法をこれだけ鳴り物入りでまた審議をしておるという状況の中で、私は、学校教育法の改正でとにかく目標にいろいろ付け加えて、規範意識をしっかりさせるとか、あるいは伝統、文化のその辺りの教育を更に深くやるとかいろいろ書かれておりますが、このたびの教育基本法の改正あるいは学校教育法の改正で、今のこの世論調査の現状も含めてどう改善されていくのか、その辺り、取組の覚悟も含めてお聞かせをいただきたいと思います。
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伊吹文明#15
○国務大臣(伊吹文明君) 教える内容を少しずつやはり変えていくと同時に、今先生がお挙げになった調査の多くの項目は、単にこれは学校だけでやれることではやっぱりないんですよね、家庭と地域社会と。ですから、教育基本法では、教育のやはり原点は保護者にあるということをまず国会の意思として明記をしていただいて、そして家庭と地域社会と学校が連携をして子供を教育し育てていくという流れを書いていただいているわけですから。
 今回は、緊急に必要な学校現場のことを取りあえず三つ法案として出しておりますが、いずれ社会教育等を含めて社会総ぐるみで正に取り組まねばならない課題という前提で申し上げれば、今回の教育三法では、御承知のように改正教育基本法を踏まえて、公共の精神など新しい時代に求められる教育の概念を明確にしているわけですから、例えば二十一条の義務教育の目標というのを今回の学校教育法には出しておりますが、その第一号に、規範意識、公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養う等、こういうことをずっと書いておりますから、この学校教育法を国会の意思としてお認めをいただければ、その下位の法構成の一部である学習指導要領を告示として出すことによって、今先生がおっしゃったようなところで足らざるものを補っていくと。
 そして、先ほどおっしゃった応用、教えてもらったことはよく理解しているんだけれども応用ができないという部分を教師についておっしゃいましたが、正にそういうことを自覚していたがゆえに総合学習という教科を作ったわけですね。つまり、基礎をしっかり教えて、そして現実にそれを応用していく力を養おうとしたわけですよ。ところが、現場の運用で、必ずしも基礎を十分教えられないまま、点数を付けなくてもいい総合学習の時間が目的どおり運用されていなかったという批判がありますので、その辺りの運用の実態についても学習指導要領の中でやはり変えていかなければいけないだろうなと思っております。
 もちろん教える内容が一つあります。しかし同時に、それを教えていただく先生がそういう意識を持ってやっていただかなければなりません。それから、学校現場から教育委員会、そして我々も含めて、一番最初の御指摘にあったように、意識を変えて行政の一体化を図っていかねばなりませんので地教行法の改正案をお願いしたと、こういう構成になっているわけです。
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北岡秀二#16
○北岡秀二君 大臣もおっしゃられましたが、私も以前から感じておることの一つに、俗に言われる教育というのは、知育、徳育、体育、三分野があると。体育であるとか知育に関しては、いろんな体系別の分析や取組の窓口というか、かなり整理されている。ところが、徳育に関しては、これは私、政教分離の宗教がタブーとされているところがある部分がかなりひょっとしたら障害になっているのかも分かりませんが、整理されているようで整理されていないところがたくさんあって、私も、今までのやり取りを聞かせていただいても、大臣のではないんですよ、委員会のやり取りを聞かせていただいても、例えば規範意識、これがどこまでを網羅しているかというのを我々認識しているだろうか。
 ちょっと私、辞書で規範という言葉も調べてみたんですが、規範というのは、あくまで行動基準であったり礼儀作法であったり、ややもすると一つの基準を守らなきゃならぬ部分を守りましょうという領域であると。じゃ、我々が目指している道徳、道徳というか徳育の領域は、じゃそれだけなんだろうかと、ちょっと違うんじゃないかなと。たくましく生きていく力を身に付ける、あるいは命に対して、自然に対する恐れの念というか畏敬の念というか、人間として、動物としての底流の一番大事な部分を身に付ける、これはちょっと規範意識の領域じゃないな。
 じゃ、この分野というのは何をもって、どういう手段で指導していっているのだろうと。かといって、じゃ道徳、道徳という我々何気なしに、例えば最近、道徳教科という部分の、教科としての道徳が話題になっていますが、道徳で一体どこまで教えられるのだろうというような問題もございます。言葉だけをとらえると、礼儀作法の問題とか、あるいは今申し上げたようなことですね、思いやりの問題、あるいは道徳もそうですが。
 私、今大臣図らずも言われた、学校でどこまでできるのか、ややもすると我々は学校に何もかも期待をしてしまう、要求してしまう。このたび、基本法を改正した上での学校教育法の改正でございますので、やっぱり根っこの根っこの部分をもう一度再点検、再構築をしていかなければならないという前提から申し上げると、私はこの徳育の領域、もう一度、学校で取り組められる部分の限界、そしてまた、おっしゃった家庭の問題あるいは社会の問題等々、再整理をして、ここからここまでが、まあびしっと決めれるものではないんだろうとは思いますが、少なくとも最低基準として、学校の問題ですよ、あるいは体系的にこの分野は連携してやらなきゃならぬですよ、トータルでやらなきゃならぬですよ。また、なおかつ、規範、礼儀作法ですべてが、我々発言するときに規範意識ということですべてが網羅しているようなちょっと錯誤をしてしまうときもあるんですが、このセクション、このセクション、このセクションがありますよという、その辺りの体系化も私は、今までもある程度やっていらっしゃっただろうと思うんですが、なお一層必要になってくるだろうと思いますので、その辺りもう一度、大臣自身、今後の取組の姿勢、先ほども申されましたけど、改めてもう一度御答弁をいただきたいと思います。
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伊吹文明#17
○国務大臣(伊吹文明君) これは先生、一番人間社会にとって重要なんだけれども、いろいろな価値観あるいは政党の理念を持って行われる政治の中では一番難しい分野なんですね。しかし、民主党があり、公明党があり、共産党があり、自民党があっても、日本で生きている限りは、日本人が共通に持っているものを教えるということは私は当然あっていいと思います。
 具体的に、規範というのは、法治国家ですからまず法律というものがあります。しかし同時に、その国において、長い歴史の中で祖先が試行錯誤の中でこれはどうも不適当だなというものをそぎ落として、これは正しいんじゃないか、みんなで守っていこうよというものを残して、そしてつくり上げてきたものと法律とを合わせたものが私は規範だと思いますね。
 ですから、英国では、あれだけ近代議会制民主主義の母なる国と言われましたけれども、どちらかというと明文法の非常に少ない国であって、つい最近まではコモンローと言われる法に書かれざる規範というのか、その国の約束事のようなもので社会の秩序が守られていたわけですね。ですから、英国の規範と日本の規範とまた非常に違うと思いますし、ましてやアメリカのように人工的に移民をもって、いろいろな規範を持った人たちがつくり上げた国で共通に持つ規範というのは一体何なんだろうというのは、非常につくりにくいからこそあの国は法律を優先に国の社会秩序を守っているわけですね。
 しかし、先ほど来お示しになったこの調査を見て、その国においてすら日本以上に今先生が御指摘になったことを強く意識しているということを突き付けられると、我々はやっぱりかつて、宗教の意識が非常に低いと先生、難しいとおっしゃったけれども、かつて宣教師が信長の時代に日本へ来たときに、どの国の国民よりも日本人は礼儀正しく、そして人に優しく、町は清潔であるという手紙を送っておりますよね、本国に。新渡戸稲造さんは、宗教感覚はこんなに薄いのに、なぜ日本人というのはこんなに社会が整然と秩序正しく保たれているんだろうかという疑問を持った自分の米国人の妻に、武士道というものが宗教に代わるものとして日本にはあるんだということを教えたのが「武士道」という本ですよね。
 商人道というものもありますし、例えば石田梅岩の石門心学のようなものもあれば二宮尊徳や安藤昌益の農業に携わる人の規範みたいなものも日本にはあるわけですから、もう一度やっぱり、こういうものは、こういう人が主張したことはこうだよということを私は教えていくというのが本来の徳目であって、その中でどれを取るかということを、点数化するということはやっぱり適当なことじゃないんじゃないかなという気持ちを持ちながら今先生がおっしゃったことに取り組みたいと思っております。
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北岡秀二#18
○北岡秀二君 諸外国の話が改めて出てまいりましたので、私のこれも所感申し上げますけれども、欧米ですね、特に欧米は道徳あるいは生きる力、この領域に関してはかなり宗教がカバーしているだろうと思います。当然、家庭、親の指導による日曜日に教会へ行ったり、あるいは牧師さんといろいろコミュニケーションを取ったり、当然、学校教育の中にも取り入れているところもあるでしょうし、いろんな部分の、システムとして宗教が確立された部分でお教えをいただいている、教えというか学んでいるところがあるだろうと思う。
 ところが、日本の場合はいろんな問題があって、憲法の制約もあるんですが、じゃ行政で正式に、教育基本法の改正のときにも大きな議論になりましたが、どうしても限界点があると。なおかつ、戦後、特にそういう一つの伝統的な部分が断ち切られた部分に相まって、ややそういう宗教でカバーしなければならない部分の心の問題というか徳育の問題が大きな大きな欠陥を来さざるを得ない環境になっていると。
 じゃ、先ほどの、それをどうカバーするかという問題に非常に我々は悪戦苦闘しているし、当然行政サイドもそういう面での悪戦苦闘があるだろうと思うんですが。
 要は、私は、先ほど話がありました、ちょっとある程度体系別にちゃんと整理をして、科学的にと言ったらおかしいんですが、体育の問題であれば、いろいろな体系別の、こういう状況にはこういう運動なりあるいは栄養が必要ですよとかというのがきれいに体系別に分けられている。あるいは、知育の分野でもそれなりにいろいろ積み重ねができ上がっていますが、これから是非とも、徳育の領域に関していろんな制限がある中で、そしてまたこの環境の中で、本格的に文科省としても、地域でできるもの、あるいは家庭でできるもの、あるいは学校でやらなきゃならぬもの、その辺りを、話の中で私もう一点大事なキーワードを言い忘れていたんですが、国家の意思というのは絶対に要るだろうと思います。当然、国家の意思というのを、放任であれば放任がその国家の意思でもいいんですよ。ただ、国の教育である以上、国家の意思というのは基本的には最低限私はその辺りは持っていなければならないだろうし、国家の意思に基づいてのその辺りの体系的な分類分けあるいは体系化を是非とも本格的にやっていただきたいと思います。
 各論の部分で何点か、時間が来ましたから質問をさせていただきたいんですが、もう一点、学力低下の問題です。
 これも配付はいたしておりませんが、国際的な学力比較をされている機関がありますよね。OECDとかあるいはPISAというんですか、理数系を中心に国際比較をされておるその数字というのは何年かに一遍発表をされていらっしゃるんでしょうけど、確実に日本の学力、理数系の学力が落ちてきている。これも先ほど申し上げました、人材立国であるべきはずの日本からすると、大きな黄色信号から赤信号になる傾向性が客観的なデータの上からも確実に出てきておると。
 学校教育法の改正から始まって、先ほどおっしゃられました指導要領の改訂からいろいろあるだろうと思います。改めて、私は、もう今まで何度も何度も質問はありましたが、ゆとり教育の見直し問題の話も含めて、根底から制度、法律を変えるに当たって、大臣の学力を向上させるという観点での決意と思いをもう一度お話しをいただきたいと思います。
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伊吹文明#19
○国務大臣(伊吹文明君) 先生がおっしゃったように、日本はやはり良き人材によってここまで国際社会を生き抜いてきたということはもう間違いのないことですから、その人材を多面的に養成をし直していくと。これはもう社会のあらゆる部分のいろいろなひずみが子供たちに集まってきて今の状況をつくり出しておりますから、単に学校だけというわけにはいきませんけれども、私の所掌している責任分野としては、火曜日に、総理出席の下で与野党を通じておっしゃっていただいたように、教師の数をもう少しやっぱり確保すると、そして教師にやっぱり良き人を得ると、その代わり教師もそれに甘んじずに自己研さんを積んでもらうと。まず、学校分野ではこれが原点だと思います。そして、授業時間を増やしていくのがいいのか、今の授業時間の中でもう少し効率的にカリキュラムを組むという方向を学習指導要領の中で打ち出していくのがいいのか、これをやっぱり考えなければいけませんね。
 今回、その準備を国会として、先ほど先生は国家の意思とおっしゃったけど、国家の意思というのはないんですよ。これは国民の意思なんですよ。国民の意思というのは国会が決めるんですよね。ですから、国会でその方向をやっぱり打ち出していただくということをお願いしているのがこの三法の改正をお願いしている基本にある考えなんです。
 ですから、それをやりながら是非、一番最初に先生が正におっしゃった、原点である人材をしっかりとつくり直していくということをやりたいと。そのために、私は、今非常に危険な兆候があると思いますのが、目先、産業化ができるもの、つまり研究開発ですぐに産業化ができるものが非常に効率的でいいもので、乏しい教育予算をそちらに切り分けろという流れがありますけれども、そんなことをしてしまったら将来の産業化をつくり上げていく基礎的な人材の育成に回るお金がもっと少なくなりますから、私は、これは何としても頑張らにゃいかぬなと思っておるわけで、是非この辺りは与野党を含めてひとつ御協力を願いたいと考えております。
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北岡秀二#20
○北岡秀二君 今の最後の方はおっしゃるとおりでございますので、つい先日も西岡先生ですか、市場原理でどうだこうだという話をされておられましたけれども、正にこの教育の分野あるいは研究の分野もそうでしょうから、予算面と、これから制度改正に伴って当然、人の問題も頭数の問題も入ってくるでしょうから、是非とも重大なる決意の下に、今後のその基本的なところの道を開いていただきたい。スタートのときですから特に大事でございますので、道を切り開く根っこの方向が決まれば後は継承していくことになりますので、その辺りは是非とも今のお話のとおり、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 ちょっと時間が経過しましたので、あと各論の部分で、地教行法のところで、このたびの改正で、今まで教育委員会の目的というのが明記されていなかった。私どもも自民党の中で、教育委員会の設置自体の行政的なそれを規定する法律の中に教育委員会の目的がないのはおかしいじゃないかということをよく議論をさせていただいておりました。改めて今度の改正案の中に基本理念を規定をしたと、文言としてもいろいろ書いております。これは、現状をかんがみて、どういう必要性からこの基本理念を改めてここで書き出したのか、そしてまたその基本理念を書き出すことによって何を変えようとしているのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
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伊吹文明#21
○国務大臣(伊吹文明君) 現在の地教行法というのは、正に先生がおっしゃったように、基本理念を本来書くべき一条にそれがないんですよね。これは何というのか、行政手順法みたいな内容になっちゃっていますので、やはりこういうことは適切ではございませんので、先般改正をいただいた教育基本法の十六条ですね、これに国と地方が教育行政は適切な役割分担の下に行うということを基本法に書いているわけですから、それを引きまして、今回一条の二で、地方公共団体における教育行政の基本理念として、教育の機会均等、教育水準の維持向上及び地域の実情に応じた教育の振興が図られるよう、国と適切な役割分担及び相互の協力の下で公正かつ適切に行っていただくという教育委員会の本来のあるべき役割を明記したと、こういうことでございます。
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北岡秀二#22
○北岡秀二君 ちょっともう一点、今私が質問したことで付け足してお答えをいただきたいのですが、今の話の中に入っているかも分かりませんが、大臣自体、新しく基本理念を付け足したことによって教育委員会、特に教育委員会ですよね、どういうふうに変わっていただくことを望んでいらっしゃるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
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伊吹文明#23
○国務大臣(伊吹文明君) 今申し上げましたことを書き足して、そして、これはいろいろ議論があったわけですが、文部科学大臣の是正要求と指示の項目を新たに付け加えました。
 本来、私は、こういうことをする前に、教育委員会を任命された地方自治体の長、そしてその任命を承認された地方議会そのもの、これが地域住民の代表として教育委員会をしっかりとやっぱり常に見定めて、住民の地方自治の力として、国が決めたようなことを守っていない教育委員会については地方議会でやっぱりやり玉に上げてもらわなくちゃいけないんですよ。それを全然なさっていないということに大きな問題があります。
 今回、こういうことをわざわざ今先生が御指摘のように一条に書き加えましたけれども、法治国家でございますので、法律を改めなければ法律以外の勝手な行動をすることは許されません、この国では。しかし、法律を改めたからすべて直るかどうかというと、やはり教育委員のその意識を根本から直してもらわないといけない教育委員会があるということですね。
 やはり、日本の未来を担う子供たち、自分たちがこの世の中に生み出した命を預かっているんだという意識をもう一度私は教育委員会にも持ってもらいたいし、その教育委員会を任命された首長、承認された地方住民の代表である地方議会の私は奮起を期待したいと思っております。
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北岡秀二#24
○北岡秀二君 確かに、私も地方議会経験をしておりますので、ややもすると、まあまあ離れて十二年たっていますから現状じゃなくてかつての話なんですが、箱物とか、あるいは目に見えるものにどうしても地方の政治家も行ってしまう、そのエネルギーがですね。で、目に見えない部分に関してはちょっと取組が弱い部分があって、私はもう徳島の方へ帰ったときには、教育というのは大事ですよと。その辺りを政治の大きな大きな、安倍総理も最重要課題の一つに入れているものですから、是非とも入れていただきたいということを啓蒙活動はさせていただいておりますが、おっしゃるとおりのような現状だろうと思います。
 ただ、もう以前から議論になっておったことの一つ、それともう一つ、自民党の中でもいろんな案を決めたことの大きな大きな教育委員会に関するテーマというのは、無責任体質をどう打破するか。そしてまた、なおかつ、潜在的には能力は持っているんでしょうけど、教育委員さんにしてもしかるべき人材が登用されていることは間違いないし、なおかつ、事務局サイドにしても優秀な職員が大勢いらっしゃるだろうと思います。しかし、全体としては、先ほど話したいじめ自殺問題等々をかんがみましても、結果的には、表に出てくることは無責任体質しか出てこないと。じゃ、これは一体何が問題なんだろうと。その責任をしっかり取れるようなシステムをつくるのには何をやったらいいんだろうかなというような議論がたくさんありました。
 要は、権限の問題と、あるいはその辺りの責任の規定の問題しっかりして、その辺りもうちょっと、いろんな意味で権限を持たすと同時に責任も並行して持たすという部分が最終のテーマなんだろうと思うんですが、是非ともその辺り更に強力に、これからということでございますので、実質変わっていくように御指導をいただきたいと同時に、ただいまお話がございました、そしてまたかつてからも議論がございましたが、地方分権の流れがどんどんどんどん進行しておって、この教育委員会の問題を始め教育行政全般の問題も、地方のことは地方でという流れが片やあると。なおかつ、これだけ教育問題が大きな問題で、国家として、あるいは国会として、いろんな部分の切り込みもやっていかざるを得ない現状にある。その辺りの整合性で、もうかつてから議論になっております。国がどこまで関与すべきか、あるいは地方分権の流れをどこまで尊重すべきか。
 私は、もう先に私の意見は申し上げますが、確かに地方分権の流れというのは大きな時代の流れとして是認することだろうとは思うんですが、しかし、かといって、もうかつてから参議院独自の問題として言われておった、参議院が国の大事な部分だけを参議院改革で扱うべきだと、それは外交、防衛、教育だというようなことの話もございました。すなわち、教育というのは、地方分権にも限界があることは間違いないだろうし、国が何もかも地方にすべてお任せをすることによって、人材立国としての前提ということも含めて、やっぱり関与すべきラインというのはしっかり持っていなければならないというのを私は感じておるんですが。
 改めて、先ほどおっしゃられた国と地方の役割分担、今まで何度も何度も答弁はされたでしょうけど、ちょっと突っ込んだ意味で、角度を変えてでも結構でございますから、大臣の今後の取組姿勢も含めて、思いも含めて御発言をいただいて、ちょっと早めかも分かりませんが、私はあと感想を言ってから質問を終わらせていただきたいと思います。
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伊吹文明#25
○国務大臣(伊吹文明君) 大きな基本的な私の考えは、先生がおっしゃったことと全く同じでございます。どこまで国が関与をしていくのか、あるいは地方の地域の特殊性、あるいは地方の特色をどのように出していくのかについては、各政党みんな、各々持っている政治に関する理念というのか、政策を判断する物差しによって少しずつ違ってまいりますので、少なくとも義務教育という全国民一律に教え込む部分については、今は議院内閣制で我々自民党、公明党が政権を預からせていただいておりますが、そこはやはり、できるだけ私は自分の思いを抑えてやっているというのが正直なところです。
 しかし、今の状況は余りにも、何というのか、困ったことが起きたときに、国と言うべきか文部科学省と言うべきかの発言、あるいは児童生徒への救済の手の差し伸べ方の権限が私は少ないなと。それから、予算的にもかなり制約されているなと。もう少し予算があればもう少しこういうことがやってあげられるのに、例えば格差のある地域についてはどうだったかということがあるんですが、これはまあこれから、正におっしゃった、安倍内閣において新しい教育改革のスタートをこれからするわけですから、ここでうまい基盤をつくっておけば、後はその上に改良をしていかなければいけないんで、ここ二年ぐらいの責任は非常に重いなと思いながら取り組んでいるということでございます。
 それから、もう一つあえて申し上げれば、先生は地方行政の御経験も長いんですが、県と市町村との教育委員会の関係をどうするかということは、これはよほど地方でよく考えて、県は地方分権のことをおっしゃいますけれども、市町村に対する権限移譲だと全く違うことをおっしゃいますので、この辺はやっぱり、子供のことを中心にもう一度私は見直すべき部分とそうじゃない部分があるんじゃないかという感じも持っております。
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北岡秀二#26
○北岡秀二君 おっしゃるとおりですね。私も言われるとおり感じます。
 この分野、この分野というのは教育の再生という分野は大事な事柄であるだけに、ちょっと言葉は悪いかも分かりませんが、言葉の遊びに惑わされてしまう部分がたくさんございます。
 地方分権というのも、言葉の遊びと言うと、表現するとこれは誤解を生みますのであれですが、すべてが正義の味方のように聞こえる。地方分権イコール正義の味方なんだと。なおかつ、権限移譲というのももうすべて善というふうにややもすると聞こえる。片や、今大臣おっしゃったように、県が権限移譲、権限移譲言いながら、実態、県と市町村の関係どうなんだというと、相反することを平気でやっているような傾向もあることも事実です。
 ですから、私は今、ちょっと言葉が適切でないかも分かりませんが、表面的な言葉のニュアンスに左右されるんじゃなくて、例えばもう一つ思い出しましたけど、最近の制度改正のことを取ってマスコミは、国家の関与を更に強化しようとしているとかセンセーショナルな表現で、国民に誤ったというか、ややもすると一つの断片的な部分の情報提供をしていただきます。なおかつ、行政サイドもそういう部分には非常に弱いものですから、ちょっとこれは謙虚に対応しなきゃならぬなという思いになる可能性もなきにしもあらず。
 私は是非ともお願い申し上げたいのは、大臣、先ほどの基本姿勢は私は間違いないだろうと思いますし、大事な部分の改正であるがゆえに、無責任なきれい事に惑わされることなく、私は、国家の将来を今大きく大きく決めていこうとしている状況でございますので、是非ともその辺り、惑いなく、しかし、かつ、責任、使命感をしっかり持って今後の教育行政の方向付けをしっかりとやっていただくことを再度お願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
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荻原健司#27
○荻原健司君 おはようございます。今日はどうぞよろしくお願いします。
 今朝、長野県の小学生の修学旅行の国会見学で少し子供たちにごあいさつといいますか激励をさせていただいて、今日こちらに寄らせていただきました。その際、水岡委員ともお会いをいたしまして、水岡委員にとりましては、先生と非常に深い御縁のある学校だということで、この委員会審議の際は非常に厳しい顔をされている先生がそのときは大変なにこやかな笑顔だったということが非常に印象的でございました。国会見学も今非常に真っ盛りでございますけれども、国会といえば衆議院もありますし参議院もある中で、我々の良識の府と呼ばれている参議院を選んだという意味では、やはり子供たち、学校の先生方も非常に見る目があるなというようなところを今日感じさせていただきました。
 さて、今日は、早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども、私の質問の柱といたしましては、やはり学力の基礎となります体力ですね。今子供たちの体力低下というのは非常に深刻な問題だと思っておりますし、また一方では、子供たちが肥満傾向にあるというようなことが言われております。一言で言えば私は運動不足じゃないかなと、こういうことだと思っているわけなんですが。今、こういった原因は、スポーツ環境が良くない、又は子供たちの外遊びの環境が失われてきたというようなことがやはり原因ではないかなというふうに思っております。これが、今日の質問の柱として質問をさせていただきたいと思っています。
 まず、昨年の教育基本法の改正も含めまして、私もこの文教科学委員会の一員として活動させていただく中で、やはり教育の質を上げていくためには何が重要なのかということは、もうある意味一点に限られているのかなと。これは多くの皆さんがおっしゃるとおり、とにかく先生の質を上げるのが一番であるということはもう皆さんお考えいただいているとおりだと思いますし、だからこその今回の法改正に対しましては、私も大いに賛成をしたいと思っております。
 それでは、先生いわゆる学校の教員、どんなこれは仕事なのかなということを考えますと、私としてはやはり、人をつくっていただいている仕事だ、これは国からしっかり任されていただいて人をつくっている仕事なんだろうな、人づくりを任されている、そういう職業なんだろうなと、こういうことを感じるわけなんですが、だからこそその立場というのが明確にされているわけでございますし、国家資格といいますか、いわゆる教員の免許が与えられているということでございます。ですから、やはり先生方も、国から人づくりを任されている、そういう立派な仕事なんだということを自負していただきたいと思っておりますし、多くの先生方が、そういう自負又はプライドの下に職務に当たっていただいているということを私はよく分かっているつもりでございます。
 しかし、中には、新聞を開きますと先生方の不祥事ということも見られる。こういうことを考えますと、先生方、もう少しプライドを、自覚を持っていただきたいなと。こういうことが先生方の信頼の低下につながっているのではないかということを考えると残念でならないわけなんですが、また一方では、やはり今の保護者、いわゆる子供を持つ保護者の理不尽な姿というのも各所で随所に見られるようになってきたかなというふうに思います。
 もう大臣も御存じのとおり、いわゆる給食費の未納問題を見ますと、こんなことがあるのかなと私も頭を傾けるといいますか、何かこんなことがあってはいけないのではないかと思うわけなんですが、こういったことは典型的な例ではないかなと思います。いろんな先生方のお話を伺いますと、そういう理不尽な何か要求をしてくるような保護者が増えてきたということで、それに対応しているだけでもう先生方が疲れてしまうというような現状もあるというようなことを伺っております。
 かつては、学校で先生にしかられたと家で報告をすると、それはおまえが悪いことをしたからだろうとまた親からげんこつを食らう。しかし、今では、学校でしかられたと親に報告をしますと、うちの子供が何をしたんだ、説明しろというようなことを逆に保護者の方が乗り込んでくるというようなケースもよく聞いています。私の知人でも、お母さんが授業中に乗り込んできまして、先生の胸ぐらをつかんで、外出ろ、話聞かせろなんということで、すごいけんまくだったというような現実があるということも聞いております。ですから、非常に親の立場も大きく変わってきたのかなというふうに思っておるわけなんですが。
 まず最初に質問なんですが、モンスターペアレンツ、教育関係の本ですとか雑誌なんか読んでいますとモンスターペアレンツなんという言葉が最近ちょっと随所に見られるようになってきたんですが、モンスターペアレンツ、大臣は何か聞いたことがありますでしょうか。
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伊吹文明#28
○国務大臣(伊吹文明君) 今の先生の、ずっと最初からの御質問の流れで答えを教えてくだすったんだと思うんですけれども、どうも無理難題、怖いことを言ってくる保護者というか御両親ということなんでしょう。
 それから、もう一つ私は面白いなと思ったのは、ヘリコプターペアレンツというのがありますよね。子供の上を常にぐるぐるぐるぐる回って、子供離れができない親もいると。その親も昔小さな子供だったわけですから、やっぱりその子供が大きくなってモンスターペアレンツになっているわけですから、新たなモンスターペアレンツを生み出さないように改正教育基本法によってしっかりとした教育をやりたいということでございます。
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荻原健司#29
○荻原健司君 ありがとうございました。
 特にアメリカ辺りではヘリコプターペアレンツと、とにかく子供の上をぐるぐる回って、何か問題があればぱっと下りてきて非常に過保護ぶりを見せ付けるというのが何かヘリコプターペアレンツなんていうようにも呼ばれているそうでございますけれども、大臣もモンスターペアレンツという言葉に対しましては十分よく御存じいただいているということでございます。
 先ほども申し上げましたとおり、やはり給食費を納めないと。我々税金で払っているじゃないか、学校は義務教育で無償化なんだろう、教育費何で払う必要があるんだ、うちにはそんな払う金はないと言って外国製の高級車で乗り付けるというような親もいらっしゃるということで、私は大変、こんなことがあってはならないというふうに思っているわけなんですが。
 そういう、何というんでしょう、今の親の姿を、先ほどモンスターペアレンツのお話ではありませんけれども、今の親の姿というのは大臣自身がどういうふうに見られているのか。多分、大臣がお子さんのころや、また御自身がお子さんを育ててこられた背景も含めて、何か変わってきたのではないかなというような、ちょっともし感想があればお聞かせいただきたいと思います。
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