国土交通委員会

2009-06-17 衆議院 全151発言

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会議録情報#0
平成二十一年六月十七日(水曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 望月 義夫君
   理事 奥野 信亮君 理事 菅原 一秀君
   理事 中山 泰秀君 理事 山本 公一君
   理事 川内 博史君 理事 後藤  斎君
   理事 上田  勇君
      赤池 誠章君    泉原 保二君
      稲葉 大和君    浮島 敏男君
      江崎 鐵磨君    遠藤 宣彦君
      小里 泰弘君    大塚 高司君
      太田 誠一君    岡部 英明君
      亀岡 偉民君    北村 茂男君
      佐田玄一郎君    七条  明君
      島村 宜伸君    杉田 元司君
      徳田  毅君    長崎幸太郎君
      西銘恒三郎君    原田 憲治君
      藤井 勇治君    松本 文明君
      盛山 正仁君   吉田六左エ門君
      若宮 健嗣君    石関 貴史君
      小宮山泰子君    古賀 一成君
      階   猛君    田名部匡代君
      高木 義明君    長安  豊君
      三日月大造君    森本 哲生君
      高木 陽介君    谷口 和史君
      穀田 恵二君    糸川 正晃君
    …………………………………
   国土交通大臣       金子 一義君
   国土交通副大臣      加納 時男君
   国土交通大臣政務官    谷口 和史君
   国土交通大臣政務官    西銘恒三郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  高田 稔久君
   政府参考人
   (内閣府規制改革推進室長)            私市 光生君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   大森 雅夫君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 廣木 重之君
   政府参考人
   (水産庁漁政部長)    佐藤 憲雄君
   政府参考人
   (水産庁資源管理部長)  本村 裕三君
   政府参考人
   (水産庁増殖推進部長)  成子 隆英君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  和泉 洋人君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  伊藤  茂君
   政府参考人
   (運輸安全委員会事務局長)            柚木 浩一君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    岩崎 貞二君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 岸本 邦夫君
   参考人
   (独立行政法人都市再生機構理事)         尾見 博武君
   国土交通委員会専門員   石澤 和範君
    —————————————
委員の異動
六月十七日
 辞任         補欠選任
  島村 宜伸君     徳田  毅君
  長島 忠美君     浮島 敏男君
  石川 知裕君     石関 貴史君
  長安  豊君     田名部匡代君
  鷲尾英一郎君     階   猛君
  亀井 静香君     糸川 正晃君
同日
 辞任         補欠選任
  浮島 敏男君     長島 忠美君
  徳田  毅君     島村 宜伸君
  石関 貴史君     石川 知裕君
  階   猛君     鷲尾英一郎君
  田名部匡代君     長安  豊君
  糸川 正晃君     亀井 静香君
    —————————————
六月十七日
 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(内閣提出、承認第二号)
同月十五日
 気象事業の整備拡充に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三三二〇号)
 同(石井郁子君紹介)(第三三二一号)
 同(笠井亮君紹介)(第三三二二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第三三二三号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第三三二四号)
 同(志位和夫君紹介)(第三三二五号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第三三二六号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第三三二七号)
 同(吉井英勝君紹介)(第三三二八号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 港則法及び海上交通安全法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(内閣提出、承認第二号)
     ————◇—————
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望月義夫#1
○望月委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、港則法及び海上交通安全法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として独立行政法人都市再生機構理事尾見博武君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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望月義夫#2
○望月委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省住宅局長和泉洋人君、海事局長伊藤茂君、運輸安全委員会事務局長柚木浩一君、海上保安庁長官岩崎貞二君、内閣官房内閣審議官高田稔久君、内閣府規制改革推進室長私市光生君、内閣府政策統括官大森雅夫君、外務省大臣官房審議官廣木重之君、水産庁漁政部長佐藤憲雄君、水産庁資源管理部長本村裕三君、水産庁増殖推進部長成子隆英君及び防衛省大臣官房審議官岸本邦夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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望月義夫#3
○望月委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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望月義夫#4
○望月委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小里泰弘君。
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小里泰弘#5
○小里委員 おはようございます。自民党の小里泰弘でございます。
 本日の議題は、港則法及び海上交通安全法の一部を改正する法律案でございます。本法案の目指すところは、船舶交通の安全性を向上させ、海難の防止を図るものであると理解をしております。国民の安全、安心の向上のためにも、ぜひとも推進をしていくべきとの前提に立ちまして、質問をさせていただきます。
 まず、道路での自動車の事故と違いまして、船舶の海上におけるいわゆる海難というものは、実感を持って思い浮かべることがなかなか難しい面があると思います。そこで、法案についてお伺いをする前に、我が国における海難の発生状況がどうなっているか、お聞かせをいただきたいと思います。
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岩崎貞二#6
○岩崎政府参考人 海難の発生件数でございますけれども、この十年をとってみますと、大体年間二千六百隻前後、ほぼ横ばいで推移をしております。
 それから、海上における死者・行方不明でございますが、これは、海難で亡くなられる方と、海中転落といいまして船からおっこちて亡くなられる方、これを合計した数字でございますけれども、これも死者・行方不明数を合わせまして年間二百人から三百人程度と、やや減少傾向でありますが、横ばい的に進んでおります。
 船種別で見ますと、やはり数が多いこともありまして、漁船とプレジャーボートが圧倒的に多くて七割程度を占めるというような状況になっております。
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小里泰弘#7
○小里委員 年間約二千六百隻ということでございました。横ばいであるということでございました。その中でも、船の種類や発生をしている地域など、いろいろな種類の海難があると思いますが、本法案で主としてターゲットとしてとらえておられる海難はどういったものか、お伺いをいたします。
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岩崎貞二#8
○岩崎政府参考人 今回は、海上交通安全法と港則法の改正を提案させていただいておりますが、この海上交通安全法、港則法、船は一般の交通ルールとして海上衝突予防法というのがありまして、これは太平洋とかも全海域含めて共通運用しておりますけれども、港でありますとか、これは港則法ということで特別のルールを定めております。それから、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、こういうところについては、ふくそうする海域で、航路を指定いたしまして、ここの安全対策をやっているのが海上交通安全法でございます。
 今回の法案は、そういう意味で、ふくそうする海域、港でありますとか東京湾、伊勢湾、瀬戸内海等の航路、こうしたもの中心の海難を減少させようというものでございます。数で申しますと、先ほど二千六百前後と申し上げましたけれども、そのうち約四割がこうしたふくそうする海域での事故となっております。
 こうした海域の事故、もちろん人命の問題もございますけれども、ふくそうする海域でございますので、一たん大きな事故が起こりますと、航路が閉じちゃうといったことになれば経済活動への影響もありますし、それから、油が流れ出ましても、沿岸ですので大きな被害を与えることになります。こうしたものをぜひ防いでいくためにこの法案を少しでも役立てたい、このように思っているところでございます。
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小里泰弘#9
○小里委員 確かに、東京湾、瀬戸内海といった船舶の往来が激しい、経済の大動脈ともなっております海域での大型の船舶による海難が発生をいたしますと、単に事故を起こした船舶の人命や財産が失われるだけではなく、お話にありましたように、環境や経済にも重大な影響を与えかねないわけであります。
 このため、いわゆるふくそう海域での貨物船やタンカーによる事故の未然防止を図っていこうという意義は大きなものがあると理解をいたします。
 他方で、漁船やプレジャーボートといったような小型の船舶による海難は、そもそも在籍している船舶の数が多いわけでありますが、多いとはいえ、海難の隻数でいえば全体の約六割、七割を占めているわけであります。
 このような漁船やプレジャーボートについても何らかの対策が必要ではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。
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岩崎貞二#10
○岩崎政府参考人 御指摘のとおり、七割を占める漁船やプレジャーボートの海難、これを減少させるというのも我々の重要な仕事の一つだと思っております。
 こうした漁船やプレジャーボートの事故を分析してみますと、特にプレジャーボートなんかが中心でございますけれども、漁船でも大部分がそうですが、割合沿岸から近いところで、救命胴衣もつけないで、ライフジャケットもつけないで事故を起こされているという例が後を絶ちません。
 そういう意味で、我々海上保安庁といたしましては、何とかライフジャケットをつけてもらいたい。それをつけていただいて、それから、遭難している場所がわかれば我々はすぐ駆けつけられますので、そういう場所をちゃんとわかるようにしてもらう、これがやはり一番重要なことだろうと思っております。
 関係省庁と協力しながら、ライフジャケットをぜひつけてくださいという運動をしたり、今、携帯電話でも沿岸ですとかなり通じますので、防水型の携帯電話で、遭難したら一一八番、海上保安庁の遭難緊急電話ですけれども、そこにすぐ連絡してください、こんなことを中心に、あと海難防止講習会なんかを開催しながら、ぜひやはり漁船の方、プレジャーボートの方、安全に気をつけてもらうように、意識改革を含めて取り組んでいるところでございます。
 今後とも、そうしたこともぜひ頑張っていきたい、このように思っております。
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小里泰弘#11
○小里委員 海難が発生をしますと、油による環境や漁業への被害、確かに重要なものがあります。何よりも、海難を起こした本人の人命や財産の損失につながるものでありまして、そういった意味で、操船者一人一人の安全意識の向上を図っていくことが重要というのはそのとおりだと思います。小型船舶の安全対策につきましても、海上保安庁における一層の取り組みを期待したいと思います。
 それでは、法案の具体的な内容に入ります。
 本法案では、船舶交通の危険を防止する観点から、海上保安庁が情報提供や勧告を行うこととなっておりますが、情報提供や勧告をすることで船舶交通の危険防止につながるのか、実効が上がるのか。航空管制の場合はその辺がまた一味違ってくるわけでありますが、そういったことも踏まえながら、必要な場合には操船上の指示を行うべきではないかと思っておりますが、見解をお伺いいたします。
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岩崎貞二#12
○岩崎政府参考人 私どもの方も、こうしたふくそうする海域の周辺には海上交通センターというのを、陸上でございますけれども、例えば、明石海峡のところでありますと、淡路島にこうした海上交通センターというのを置きまして、そこで、レーダーを見ながらその航路を行く船を監視し、情報提供を行う等々、安全上の情報提供等をやっているわけでございます。
 現在、そうやっておりますけれども、これらの船に対して聴取義務を課していないものですから、必ずしも有効に活用されていないということがございます。せっかく我々がレーダーで見て、いろいろな安全に対するアドバイスができる立場でございますので、こうしたことをぜひ聞いてもらいたいということで、今回、法案の中に、情報の聴取義務というのを盛り込ませていただいておるところでございます。
 それから、私どもの方で、航路を今外れているよとか、前に浅瀬があって乗り上げるよといったことがわかった場合、勧告をしたいと思っております。そうした勧告をすることによって、安全な操船をやっていただけるといいかな、このように思っております。
 先生御質問の、指示までやったらいいんじゃないかということでございますが、これも我々も考えたのではありますが、航空の管制というのは、すべての航空機を原則把握していまして、レーダーで、左に行け、右に行け、どの高度で、こう指示をいたしますけれども、海の場合は、レーダーもなかなか、小さな船が非常に映りにくい、波と間違っちゃうとかがありまして、レーダーで見ている限りですべての船の動きが必ずしもよくわかっているわけではございません。一定の限界がございますので、我々は、左に曲がった方がいいかな、こういうことがあっても、そこに我々の目に見えない、レーダーで見えない小型船がいて、そちらには曲がれないといったことがあることも考えられますので、そこまでの強制的な指示というのは適切ではないのではないか、このように思っております。
 いずれにしろ、今回盛り込ませていただきました、情報の聴取義務を課す、それから、我々も積極的に安全の情報を提供していく、必要な場合は勧告をしていくということで、こうしたふくそう海域での安全対策を向上させていきたい、このように思っております。
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小里泰弘#13
○小里委員 海上であるがゆえの難しさがある、限界があるという話、理解はいたしました。ぜひ実効が上がるように運用を図っていただきたいな、そんなふうに思います。
 次に、港における安全対策についてお伺いをいたします。
 私どもの鹿児島県内にも多くの港がありまして、港則法の対象となる港が二十五港あるようでございます。こうした港は、県の経済を支える物流拠点となっているだけでなく、県内に数多くある離島のライフラインとなっている船舶交通のためにも欠かせないインフラであります。その意味でも、港における安全対策は極めて重要であると考えております。
 他方で、鹿児島県は、御承知のとおり台風の常襲地帯でありまして、港の安全対策がおろそかになりますと、仮に、台風の影響で船舶が沈没し、港をふさぐようなことになりますれば、経済に大変大きな打撃を与える、それだけでなく、離島のライフラインが途絶えることにもなってしまいかねないわけであります。
 そこで、お伺いをいたしますが、台風などによりまして港の中でどのような海難が発生をしているのか、その状況を教えてください。
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岩崎貞二#14
○岩崎政府参考人 台風その他異常気象下における港の中の海難の発生件数でございますけれども、二十トン未満の小型船によるものを除きまして、少し大きな船の対象でデータがございますが、それですと平年では年間五隻前後でございますが、多いときは、やはり台風が多発したといった、平成十六年が最近では多発した年でございますけれども、このときは四十隻を超えるという状況になっております。
 また、三年ほど前になりますけれども、平成十八年の十月に、鹿島港、その周辺海域で、かなり新聞にも報道されましたけれども、三隻連続して、これは台風ではなくて、異常な低気圧の急速な発達という現象でございましたが、走錨、いかりは打っていましたけれども走ってしまった、あるいは乗り上げてしまった、衝突してしまったといった海難が発生をしております。
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小里泰弘#15
○小里委員 そういった港での海難に対しまして、この法案の中でどのような措置を講じているのか、お伺いします。
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岩崎貞二#16
○岩崎政府参考人 私どもも、従来、こうした台風とか異常気象の場合に、港にある船舶に対して、例えば大型船舶なんかは逆に港の外に出ていってもらった方が安全でございますけれども、そうした大型船舶の港外への退去でありますとか、停泊場所もここにしてくださいといった停泊場所の指定とか、こうしたものを行政指導ベースではやっておりました。
 ただ、なかなか、行政指導ベースでいきますと、言うことを聞いてくれる船もおりますけれども、趣旨が徹底しないということもございまして、やはりきっちりした制度にしていくということが必要だと思っております。
 港内でこうした異常事態が起こった場合に、適切な措置をとれ、危険防止を円滑に実施するための、例えば、繰り返しになりますけれども、港外への退去でありますとか、あるいは荷役を中止しろでありますとか、そうしたいろいろな措置を勧告するといった制度を盛り込ませていただいておるところでございます。
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小里泰弘#17
○小里委員 港における海難を防ぐ観点から、新たな措置を法律に基づいて海上保安庁が実施できるようになるということは望ましいものと考えております。
 他方で、例えば港の中で荷役作業を行っている船舶からしてみれば、作業中の荷役を中止するということは経済的な損失につながりかねないものであります。そういった意味で重要になってくるのが、本制度の運用であると思います。
 命令や勧告を適切に発動していくという観点からどんなお考えか、お伺いいたします。
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岩崎貞二#18
○岩崎政府参考人 こうした勧告なんかを発動するときに、どういうふうな基準で、どういうやり方でやっていくかということについては、やはり地元の海事関係者による十分な理解がないといけないと思っております。各港、港の状況も違うと思いますので、これは各現場で海事関係者と一緒になって基準をつくっていく、やり方を考えていくということが重要だろうと思っております。
 幾つかの港では、もう既にそうした委員会を組織しておりますので、そうした組織を活用しながら、先生御指摘の過剰な規制にはならない、しかし、皆さん納得した上で、こうしたことが必要だという基準をよく話し合った上でルールを決めていきたい、このように思っております。
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小里泰弘#19
○小里委員 関係者とよく調整しながら運用を図っていくという御答弁でございました。新たに制度化をされる措置でありますから、適切に運用をしていただきますように、効果的に港の中での安全対策を講じていただきたい、そんなふうに改めてお願いをしたいと思います。
 先ほど、港が離島にとっての重要なインフラであると申し上げました。こうした港を使って運航される船舶交通は、まさに離島のライフラインであります。そこで、この法案とは直接には関係いたしませんが、離島航路の関係について若干お伺いをしたいと思います。
 私の地元の鹿児島、長島と獅子島とを結ぶ、あるいは、長島と熊本県の牛深を結ぶ離島航路があります。マイカーを持たないお年寄りなどの交通弱者あるいは観光客にとりまして、離島航路はかけがえのない交通手段であります。まさしく生命線とも言えるものであると認識をいたします。
 こうした離島航路は、本土を上回る高齢化の進行や過疎化といった長期的、構造的な要因に加えまして、国、地方の公共事業削減の要因が加わりまして、輸送量の減少に歯どめをかけることができない状態である、そんなふうに認識をしております。
 さらに、近年の燃料高騰によりまして、各航路で欠損額が激増いたしました。国庫補助離島航路、非国庫補助離島航路ともに、おおむね、それぞれ百億円、合計で二百億円の経営欠損が生じたとも言われている状態でございます。こうした事態から、運賃・料金の数次に及ぶ値上げ、航海速度の低減、減便、さらには休廃止に追い込まれる航路も多数存在をしております。これでは安心して離島に住むことはできない、離島住民の不安と不満が募っていると認識をいたします。
 こうした事態に対応するために、国交省では離島航路補助制度改善検討会を設置されまして、本年三月に最終報告がなされたところであります。その中で、拡充をされることとなりました離島航路補助制度等の補助金交付要綱の改正が現在進められているところであります。その進捗状況、改正の概要についてお伺いをいたします。
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伊藤茂#20
○伊藤政府参考人 お答えをいたします。
 先生御指摘のとおり、離島につきましては、離島の人口減少や高齢化が進展しておりまして、輸送量の減少がございます。また、昨年は、燃油高騰ということで航路収支が大幅に悪化した。長年かかって欠損の増大が確かに進んでおります。私ども、こういった背景から、航路の将来にわたっての安定的な維持に懸念が生じかねない、深刻な事態であるという認識をしております。
 昨年一月に、私ども海事局の中に離島航路補助制度改善検討会を設置いたしまして、八月に中間の取りまとめをいたしました。本年三月には最終報告をまとめてございます。
 関連する予算でございますけれども、この昨年の中間取りまとめを踏まえまして、平成二十一年度予算要求におきましては補助制度の改革、すなわち、これまでの欠損補助に加えまして、構造改革を進めるための支援に必要な額を要求させていただきました。前年度比で大幅な増額をお認めいただきまして、四十八億円という予算になっております。また、平成二十一年度の補正でございますけれども、この申し上げました構造改革の加速を図るために、さらに四十億円を計上させていただいております。
 この改革の中身でございますけれども、幾つかございますが、例を申し上げます。
 一つは、国、地方公共団体、航路事業者その他地元の関係者から成ります航路改善協議会を設置していただきまして、そこで航路改善計画を策定していただく。また、地方公共団体等が航路事業者から船舶の買い取りあるいは代替建造を行って、事業者の皆様の資本費負担を軽減した上で航路事業者に運航委託する、いわゆる公設民営でございますが、これへの支援。また、省エネ等の、省エネ船に代替建造するというものに対する支援。また、従来はありませんでしたけれども、経営努力で欠損を削減した場合に、メリットとして、その削減した割合の五割をインセンティブ補助金として還元する、こういう中身がございます。
 このほかに、欠損補助対象外の離島航路につきましても、この中間報告の中で、地域が主体となって行う運航サービスの向上、航路の再編、設備、施設の更新等を図るための、これを支援するための地域公共交通活性化・再生総合事業の活用を図るなど、支援制度全体の拡充にも努めてきております。
 今後、この補助制度の要綱の改正等、具体的な運用の規則の整備、航路改善協議会の設置準備、こういったものを進めまして、また、政府内では関係省庁との調整を経て、また、地方とは、関係地方公共団体あるいは事業者の周知を図りまして、実効性のある離島航路の維持改善に努めてまいりたいと考えております。
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小里泰弘#21
○小里委員 離島航路は、離島住民の生活に不可欠な交通手段、産業物資の輸送手段として、陸上であれば道路に相当する機能を果たしております。道路なしでは人は暮らしていけず、経済も成り立ちません。
 申し上げました私の地元の長島や獅子島をめぐる航路の中で、獅子島から水俣の航路につきましては、鹿児島県の努力や国の調整によりまして、平成二十年度から県からの補助が出るようになっております。
 一方で、国の補助となりますと、離島航路整備法に基づく国庫補助制度がありますが、他に交通手段がないなどの厳しい条件がありまして、長島や獅子島は補助航路となることができません。地方が疲弊する中で、こうした補助対象外の離島航路についても、国として何らかの支援が必要と考えます。
 例えば、今、若干お触れになりましたけれども、国の省エネ改造の支援によりまして、隠岐汽船の場合は料金引き下げと経営の安定化が図られた、あるいは、佐渡汽船の場合も国の交付金により同様の効果が得られた、そんな話も聞いております。また、従来の道路財源が衣がえをいたしました地域活力基盤創造交付金の活用も進められているところでございます。
 こういったことも踏まえながら、長島や獅子島のような補助対象外の離島航路への支援について、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
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金子一義#22
○金子国務大臣 離島航路をどういうふうに支えていくのか、その厳しさは、今既に小里委員が御指摘になられたとおりでありますけれども、何とか支える方法をいろいろ考えていきたいということで、海事局長から説明させていただきましたように、離島航路の改善検討会で今、まとめさせていただいております。
 御指摘の鹿児島県の長島町、特に獅子島航路につきまして、地域における航路の課題、あるいは今後の航路のあり方、支援策、具体的にどういうふうに支援していく方法があるのかということを十分に御議論していただく必要があると思いますけれども、国としても、現状をよくお伺いした上で、補正予算の活用も含めまして、どのような支援策であれば一番効率的なのか、あるいは効果的なのか、対応策を検討してまいりたいと思っています。
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小里泰弘#23
○小里委員 ありがとうございました。ぜひよろしく御指導をお願いしたいと思います。
 法案の施行までの間に、関係者にさらに周知徹底を図ることが重要であります。特に外国の船舶にとりましては、日本の交通ルールが、なかなか情報が伝わりにくいといった面もあります。その辺の周知方、よろしくお願いをしたいと思います。
 最後に、国民の安全、安心を向上させていくという観点から、法案の着実な実施を含めまして、海上交通の安全確保に向けた大臣の抱負をお伺いしたいと思います。
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金子一義#24
○金子国務大臣 海上の安全の確保というものは、社会経済を円滑に行うための極めて大事な課題であります。
 今般の法案を通させていただきまして、船舶が航行する水域の確保、船舶の構造や設備における安全性の向上、運航者による安全管理の徹底、海難分析等を踏まえました海上交通ルールの設定、航路標識の高度化、いろいろ盛り込まれましたけれども、こういったようなことが今度の法案を通じて、ある意味、できるようになってまいりました。
 そういう意味では、この法案を通じまして、海上交通のさらなる安全の確保に向けて、今後とも万全を尽くしてまいりたいと思っております。
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小里泰弘#25
○小里委員 以上で終わります。ありがとうございました。
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望月義夫#26
○望月委員長 次に、上田勇君。
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上田勇#27
○上田委員 きょうは、法案に関する質問を何点かさせていただきました上で、残りの時間で、都市再生機構等にも来ていただいておりますので、賃貸住宅への定期借家契約の導入にかかわる問題につきまして何点か御質問させていただきたいと考えております。
 まず、法案の方に質問させていただきます。
 四方を海に囲まれた海洋国家であります我が国におきましては、海上交通の安全確保というのは極めて重要な課題であるというふうに認識をしております。近年、海難事故隻数というのは年間二千五百程度、また、死者・行方不明者も年間百名を超える程度で、横ばいの状態が続いております。また、船舶が近年、大型化、高速化をしている、また外国船や外国船員の増加、プレジャーボートの増加等、潜在的な海難リスクが高まっているというようなことも指摘をされております。
 海上交通の安全性に関する現状認識、それから本法案の提出の意義につきまして、まず最初に、大臣の御見解を伺いたいと思います。
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金子一義#28
○金子国務大臣 過去十年間、海難の発生隻数、事故件数というのが、決して減ることなく推移しております。特に、船舶交通が混雑する、あるいはふくそうする東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、関門海峡においては、重大な海難が続いておりました。
 特に、我が国の潮の流れというような海域特有の特性を熟知しない外国人船員、船舶の増加を背景としまして、こういう事故が一方で発生している。もう一つは、船舶の大型化によりまして、海難が起こった場合の被害が非常に拡大するというおそれが高まってきております。
 そして、一方で、リアルタイムで発信をしてくれる、船の名前、針路の把握が可能になります船舶の自動識別装置、AISというのでありますけれども、これが、条約を批准したわけでありますが、世界的に、去年、二十年七月に、ある一定以上の大きさの船に対しては搭載義務が完了いたしまして、これによりまして、今度は海上交通センターのコントロールというものが相当できるようになりました。
 ここで具体的に、船舶がふくそうする海峡あるいは船の航路、これに対しまして、航路出入り口の海域における経路、どこどこを通って進入してくださいというような経路の指定ですとか、追い越しの禁止ですとか、海域の特性に応じた航路というものを指示する、限定するというようなことができるようになってまいりました。
 そういう、海上保安庁が船舶に対して危険の情報を伝える、それから同時に、伝わった情報を船舶側もちゃんと聞かなければいけないという義務を今度課すわけでありますけれども、こういうことによりまして、海上保安庁の勧告と、それを今度は義務化して受けてもらって危険を回避するということ、これが大きなポイントであります。
 まだまだほかにも、台風が来たときは港から出てくださいとか、その他いろいろなことが含まれておりますけれども、大きなポイントは、そういう海上保安庁、海上交通センターの発信と、船舶がそれを受けて安全に航行してもらえるというのが今回の趣旨であります。
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上田勇#29
○上田委員 ありがとうございました。
 それでは、ちょっと何点か、内容についてお伺いをしたいというふうに思います。
 今、大臣の答弁にもございましたけれども、この法案では、海上交通法それから港則法を改正いたしまして、航法の遵守及び危険の防止のために勧告が行えるというような規定が新設をされます。しかし、資料を見てみますと、現状では、海上交通センターが危険を感じて注意喚起したケースで、結果的に衝突または乗り上げを起こした船舶のうち、約半数からは注意喚起に対する応答がなかったということが言われております。
 今回、勧告という制度を新設したとしても、その勧告を聞いていない船舶があるんじゃないかということも懸念されるわけでありますが、そういう現状についてはどういう対応をお考えでしょうか。
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