沖縄及び北方問題に関する特別委員会

2013-05-29 衆議院 全160発言

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会議録情報#0
平成二十五年五月二十九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 荒井  聰君
   理事 今津  寛君 理事 西銘恒三郎君
   理事 宮腰 光寛君 理事 宮路 和明君
   理事 生方 幸夫君 理事 百瀬 智之君
   理事 遠山 清彦君
      秋元  司君    木内  均君
      國場幸之助君    白石  徹君
      武部  新君    永山 文雄君
      橋本  岳君    比嘉奈津美君
      堀井  学君    宮崎 政久君
      渡辺 孝一君    大西 健介君
      石関 貴史君    阪口 直人君
      佐藤 英道君    杉本かずみ君
      赤嶺 政賢君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当) 山本 一太君
   内閣府副大臣       伊達 忠一君
   防衛副大臣        江渡 聡徳君
   内閣府大臣政務官     島尻安伊子君
   外務大臣政務官      あべ 俊子君
   外務大臣政務官      若林 健太君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   井上 源三君
   政府参考人
   (内閣府沖縄振興局長)  竹澤 正明君
   政府参考人
   (内閣府北方対策本部審議官)           河合 正保君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 吉池 浩嗣君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 秋葉 剛男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 山田 滝雄君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    上月 豊久君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           神田 裕二君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  伊藤 哲夫君
   政府参考人
   (防衛省経理装備局長)  伊藤 盛夫君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局次長) 豊田  硬君
   衆議院調査局第一特別調査室長           横尾 平次君
    —————————————
委員の異動
五月二十九日
 辞任         補欠選任
  若宮 健嗣君     木内  均君
  渡辺 孝一君     白石  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  木内  均君     若宮 健嗣君
  白石  徹君     渡辺 孝一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 沖縄及び北方問題に関する件
     ————◇—————
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荒井聰#1
○荒井委員長 これより会議を開きます。
 この際、若林外務大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。若林外務大臣政務官。
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若林健太#2
○若林大臣政務官 外務大臣政務官の若林健太でございます。
 外務大臣政務官としての責任を果たすべく、岸田外務大臣を補佐してまいりたいというふうに思います。
 なお、三人の大臣政務官の中では、私は特に本委員会を担当することとなってございます。荒井委員長を初め委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。
 以上であります。拍手
     ————◇—————
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荒井聰#3
○荒井委員長 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官井上源三君、内閣府沖縄振興局長竹澤正明君、内閣府北方対策本部審議官河合正保君、法務省大臣官房審議官吉池浩嗣君、外務省大臣官房審議官秋葉剛男君、外務省大臣官房参事官山田滝雄君、外務省欧州局長上月豊久君、厚生労働省大臣官房審議官神田裕二君、環境省自然環境局長伊藤哲夫君、防衛省経理装備局長伊藤盛夫君及び防衛省地方協力局次長豊田硬君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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荒井聰#4
○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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荒井聰#5
○荒井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤英道君。
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佐藤英道#6
○佐藤(英)委員 おはようございます。北海道選出、公明党の佐藤英道でございます。
 当委員会におきましては、初めての質問でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 今週の月曜日、五月二十七日に札幌で、千島歯舞諸島居住者連盟の北海道の総会が行われました。荒井委員長とともに私も当日参加をさせていただきました。山本大臣や岸田外務大臣におかれましても、代理の方々が心のこもった御挨拶をされていらっしゃいました。
 四月二十九日の日ロ首脳会談が行われた直後の総会とありまして、参加者の方々も、領土問題の解決に向けて具体的な交渉の進展をこれまで以上に期待をされておりました。まずは冒頭、御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、山本大臣にお伺いをさせていただきますけれども、前に予算委員会の第一分科会でもお話をさせていただきましたけれども、交流事業の見直しを進めていかれるという話を確認させていただきました。まず、具体的にどのような見直しをされることになるのか、検討状況についてお聞かせをいただきたいと思います。
 また、大臣は、ぜひとも交流事業に参加をされたいということを何度もお話をされていらっしゃいますけれども、御参加のめどはもう立たれたのかどうかもあわせてお答えいただければと思います。
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山本一太#7
○山本国務大臣 四島交流事業の具体的な見直しの方向性ですが、幾つかございまして、まずは、事業目標を設定するとともに、事業実施後はその検証を行うなど、PDCAサイクルをきちっと確立するということ、それから、将来を担う若者など各界各層の幅広い参加を促進するということ、さらに、視察中心のプログラムから対話中心のプログラムに改めるということ等を通じて、領土問題の解決に向けた環境整備という本来の目的を実現するための戦略的な事業に見直したいと考えております。
 今後、ロシア側との調整を要するものもありますけれども、実施可能な事項については、もう今年度の事業からどんどん見直しを実施したいと考えています。その他の事項については、本年五月上旬に実務者による検討会を設置いたしましたので、ここで具体的な検討を進め、おおむね三年後を目途に全般的な見直しを実施してまいりたいと思います。
 さらに、二番目の御質問ですが、北方対策担当大臣として、北方四島の現状をつぶさに把握するとともに、元島民の皆様、切実な思いを胸に、啓発とか援護等の事業を効果的に推進する上では、実際に北方四島を訪問するというのは非常に意味があるというふうに思っております。
 私もぜひ、北方対策担当大臣として四島交流事業に参加したいんですけれども、北方領土視察ということになると少なくとも四日間必要だということになりまして、国会等の日程も見ながら前向きに検討させていただこう、こう思っております。
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佐藤英道#8
○佐藤(英)委員 ぜひ推進のほど、よろしくお願いしたいと思います。
 四月の二十九日に総理が訪ロをされまして、プーチン大統領との共同会見が行われました。その結果、平和条約の締結に向けて交渉を再開していく、そして北方領土問題についても、双方にとって受け入れ可能な案を模索していくということで合意がなされたわけでございます。思い返せば、これまで何度か大きなチャンスがありましたが、今日現在に至るまで、返還に向けて具体的な道筋が見えたという実感ができないままであるというのが現実であると思います。
 そこで、北方領土問題の解決という視点に絞って、今回の総理の訪ロで得られた成果、どのような成果があったと見ておられるのか。そして、総理の共同会見の翌日、官房長官から、総理が外遊から戻られたら、次官級レベルで具体的に双方受け入れ可能な案を模索する作業の開始を指示するとの趣旨のお話がありましたけれども、総理の御帰国後、具体的にどのような指示があり、現在どのような状況になっているのか、お伺いをしたいと思います。
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岸田文雄#9
○岸田国務大臣 今回の安倍総理のロシア訪問ですが、日本の総理の公式訪問としましては十年ぶりということでございます。
 総理の訪ロの際に行われました日ロ首脳会談では、両首脳は、戦後六十七年を経てまだ日ロ間で平和条約が締結されていないということは異常であるという認識を確認した上で、双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させるという指示を両国の外務省に共同で与えるということについて合意をいたしました。今回の会談で、北方領土に関する交渉を再スタートさせ、そして加速化させることに合意したということは大きな成果だと認識をしています。
 そして、両首脳のこの合意を受けて、現状どうなっているかという御質問ですが、両首脳からの指示を受けて、今後、両国外務省においては、次官級の協議を主な協議の場として交渉に取り組んでいくということになります。この次官級協議についての具体的な日程等について、今外交ルートで調整を行っている、こうした現状にあります。
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佐藤英道#10
○佐藤(英)委員 ぜひ、よろしくお願いをしたいと思います。
 私、北海道でございますので、元島民の方々とお話しする機会も多々ございます。この問題で、後継者の方々の問題もさまざまに取り組まれておりますけれども、私は、ぜひ、やはり一世の方々がお元気なうちにこの問題の解決の光明が見出せるように、何とぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 さて、北方領土問題に対する国民の認知度について、この領土問題、また返還運動について九割の方々が認識はしているということもかつてお話をさせていただきました。しかし、日本がこれから北方領土の返還に向けて本気に取り組んでいこうというときに、もう一歩踏み込んで、より深い認識を国民が共有する必要があるのではないかと私は思っております。
 ロシアの大文豪、ノーベル文学賞の受賞者であるソルジェニーツィン氏は、著書「廃墟のなかのロシア」で、北方四島について、これらの島がロシアに帰属していたことは一度もなかった、日本がこれらの島の返還を要求するのは国家の名誉、威信にかかわる大問題だからであると述べられ、ロシアがこれらの島を抱え込んで放さないことはロシアにとっても外交上の不利益につながる、良識に基づいた明快な主張をされております。
 翻って我々日本人も、いま一度しっかりとした認識を持たなくてはならないと思っております。殊に本州以南で、四島の名前、歴史的経緯、ロシアに占拠された事実、返還運動に携わる方々、とりわけ元島民の方々の思いに対する御理解は、まだ十分とは言えないかもしれません。認識の共有なしに返還への思いを共有することは困難であると思います。
 残念ながら、二十五年度予算では、内閣府の北方対策本部の予算は一割カット、返還運動推進費については七五%のカットになってしまいました。
 そこで、私としては、まず、北海道と本州以南における返還運動に対する認知度の格差を埋めるためにも、啓発活動の予算の一層の拡充、大幅にカットされた返還運動推進費の復活、そして、北方領土隣接地域対策予算についての、地元負担の軽減も含め、さらなる拡充をすべきと考えます。また、北対協の融資制度の借り入れ承認の要件緩和についても、元島民の方々の御要望にお応えすべきであると思います。見解を伺います。
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山本一太#11
○山本国務大臣 先生御指摘になりましたが、今年度予算においては、テレビとかラジオを活用した北方領土問題のための広報啓発については、政府を挙げて北方領土問題に取り組むという観点から、政府広報に一元化をいたしまして、これが一応減額の理由になっております。
 その中で、若い世代に対する啓発、教育機会の充実、それから四島交流船の「えとぴりか」を活用した巡回研修の実施、こういった予算も計上しておりまして、必要な予算は確保したものと考えておりますが、委員の御指摘も踏まえ、来年度予算について、所要の予算の確保にしっかり努めてまいりたいというふうに思っております。
 北方領土の隣接地域対策については、北方領土問題の解決の促進のための特別措置に関する法律、北特法に基づいて、国土交通省を中心に振興のための諸政策を推進しておりまして、政府としては、今後とも関係府省が連携して取り組むことが大事だというふうに考えております。
 融資制度の資格対象者のお話でございますが、これも委員御存じのとおり、過去二回、平成八年と十八年にわたって、これは旧漁業権者法の改正の議員立法ですが、これで拡大されたところでありますけれども、これをさらに拡大していくということについては、まず立法府できっちりと御議論いただくことが必要だと考えております。内閣府としては、立法府において、今後、改正に向けての議論が行えるようになった場合には、元島民の方々の調査を行うなどのサポートはしっかりしてまいりたい、こんなふうに考えております。
 いずれにしても、今委員が御指摘になったとおり、北方領土問題に関するより深い認識を国民が共有する、これは私も大変大事だと思っていまして、今後とも、関係省庁と連携しつつ、北方領土問題への理解増進に向けて考えられるあらゆる手段をしっかりと講じてまいりたいと思います。
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佐藤英道#12
○佐藤(英)委員 次に、北方領土の返還について基本的なことを確認させていただきたいと思います。
 一九五六年の日ソ共同宣言、これは両国が批准している唯一の外交文書でありますけれども、日本は、平和条約を早期に結んで二島を返してもらう、そして、その後、国後、択捉の二島について返還への協議を行っていくというのが基本姿勢。あくまで四島の帰属が大前提だという立場でありますけれども、ロシアはどのように思っているのかとなると、いま一つはっきりしないわけでございます。
 そこで、双方が受け入れ可能な案とはどのようなものになるのか。
 例えば、それは面的なことに限定されるのか、時間軸も考慮されるのか。そして、日本はこれまでどのようなオプションを提示してきたのか。そこに時間軸も含めた提示はされたことがあるのか。日本が絶対に譲れない四島の帰属という面的主張について、ロシアは本当に理解しているのか。その上で、これまでロシア側から具体的な提案がされたことはあるのか。可能な範囲で結構でございますので、お聞かせいただければと思います。
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岸田文雄#13
○岸田国務大臣 まず、北方領土問題に関する我が国の基本的な方針ですが、日ロ関係全体の発展を図りながら、北方四島の帰属の問題を解決し、そしてロシアとの間で平和条約を締結するというものであります。
 これが我が国の基本的な方針ですが、その中で、今御質問としまして、双方受け入れ可能な解決策はどのようなものかという御質問をいただきました。これにつきましては、それがまさにこれからの交渉事項でありますので、交渉の中で議論をされることであり、この場で申し上げるのは適切ではないと思います。
 また、これまで日ロ双方からどんな案が提案されたのか、こうした御質問もございました。これにつきましても、今現在交渉中でありますし、こうしたことをこの場で申し上げることが今後の交渉に影響が出ることになってしまう、このことについては御理解をいただきたいと存じます。
 ただ、今後のこの交渉において、北方四島の日本への帰属が確認された場合に、実際の返還の時期ですとか、それから返還の態様につきましては柔軟に対応をしていくというのが、交渉に臨む現在の我が国政府の立場であるということであります。
 こうした考え方に基づいて、北方領土問題、全力で取り組んでいきたいと考えております。
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佐藤英道#14
○佐藤(英)委員 ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、世界自然遺産構想についてお伺いしたいと思います。
 北方四島周辺の海は、北半球の流氷到達最南端に当たります。流氷で敷き詰められた海を見て、欧州や北米からの観光客は、自分たちが住む地域よりもっと南にある、北緯四十四度の南の海が凍るのはとても不思議だと言うそうであります。流氷の底で大量発生する植物プランクトンを食物連鎖の始まりとして、この地域は非常に豊かな生態系と自然環境に恵まれているわけであります。しかし、今この自然は密漁と乱獲によって崩壊の危機に直面しています。本来、世界自然遺産とされた知床の特徴は北方四島の地域にこそ見られるものであります。
 私は、この知床の世界自然遺産の範囲を千島列島の得撫島まで拡張し、日本とロシアが責任を分かち合い、生態系を保全するとともに、持続可能なものとしていくべきであると考えております。ロシアによるこの地域の開発が進めば、ラッコを初めとする多様な生態系の維持はますます困難になるという可能性も指摘されております。ロシアとの協議の中に、この地域の世界自然遺産への取り組みも共同で行うことを加えていただきたいと思います。あわせて、これらの地域を包含した平和公園構想の推進についても御所見をいただければと思います。
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上月豊久#15
○上月政府参考人 お答えいたします。
 今、平和公園構想、世界遺産への登録の話をいただきましたけれども、現在、北方四島がロシアにより法的根拠なく占拠されている現状におきまして、我が国がロシアと共同で北方四島を含む地域を世界遺産として推薦することや平和公園とすることにつきましては、北方領土問題に関する我が国の立場と相入れず、適当でないと考えております。
 他方、今御指摘のありました、この地域の生態系の保護のことにつきましては、政府としましても、北方四島を含む日ロの隣接地域における生態系の保全及びその持続可能な利用に関する協力というのをロシアとの間で進めることは非常に重要と考えておりまして、二〇〇九年五月に署名されました日ロ隣接地域生態系協力プログラムに基づきまして、北方領土問題に関する我が国の立場を損なわない形でこの分野での協力を進められてきているところでございます。
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佐藤英道#16
○佐藤(英)委員 最近、アメリカや韓国の企業が北方四島の開発に積極的に乗り出しております。また、中国も乗り出してきているという報道がございます。これが現実であります。こうした報道がなされるたびに、歯がゆい思い、本当にじれったい思い、これは私だけじゃないと思います。こうした現実を踏まえて、日本も何か新たな動きはできないのか。
 今般、クール・ジャパン戦略の一環として、日本遺産を定めていくということでありますけれども、私としては、この地域の世界自然遺産も進めていただきたいと思いますが、その前段階として、まず日本遺産の認定を御提案させていただきたいと思います。
 現段階では、日本遺産は世界遺産の暫定リストに載っている文化遺産に限定するという条件とお考えのようでありますけれども、これまで日ロの間で共同で、協力して実施している隣接地域生態系保全協力プログラムで集積をしてきた科学的見地に基づいて、北方四島及びその海域と世界自然遺産に認定された知床を含めた地域を、南下する流氷が生み出す世界でもまれに見る豊かな自然と生態系として日本遺産に指定すべきと私は考えます。
 ぜひとも、クール・ジャパンだけにとどまらず、真に貴重な日本の遺産ともいうべき文化や自然を残すという観点から、新たに創設する日本遺産に北方四島を加えていただきたいと思います。御見解をいただければと思います。
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伊藤哲夫#17
○伊藤(哲)政府参考人 日本遺産につきましては、御指摘のとおり、昨日開催されましたクールジャパン推進会議で了承されました、クール・ジャパン発信力強化のためのアクションプランにおきまして、世界文化遺産を目指すものについて、日本遺産、一応仮称としておりますけれども、として位置づけるなどの措置を講じるとされ、具体的には文部科学省において検討されているものというふうに環境省としては承知しております。
 北方四島に関する議員の御指摘でございますけれども、環境省では、当然、今文科省で検討されております日本遺産、どういうものにするのかといったことに加えまして、北方領土に関する諸情勢、外務省の方からもいろいろお話がございましたけれども、そういったことも十分踏まえて検討していかなければならない、こういうふうに認識しているところでございます。
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佐藤英道#18
○佐藤(英)委員 北方領土問題にかかわる大変重要な時期を迎えておりますし、ぜひとも、世界自然遺産の拡大、そしてまた日本遺産の認定につきましても御検討いただけますようお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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荒井聰#19
○荒井委員長 次に、生方幸夫君。
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生方幸夫#20
○生方委員 おはようございます。
 おくればせながら、岸田外務大臣、山本一太沖縄北方担当大臣、御就任おめでとうございます。大分おくれてしまいましたが、この委員会が開かれておりませんでしたので、お祝いの言葉がおくれてしまいまして、申しわけございません。
 それでは、質問させていただきます。
 今プーチン大統領との会談については佐藤委員の方から質問が行われましたので、私の方から一点だけ御質問したいというふうに思います。
 平和条約を結んでいないのが異常だという認識を共有したということは、私も本当に、戦後六十数年もたって隣国同士が平和条約を結んでいないというのは異常だというふうに思いますので、一日も早く平和条約を結べばいいなというふうに思いますが、もちろん北方四島の解決というのがない限り平和条約を結ぶということもなかなか難しいということがあるというふうに思います。
 これは、北方四島の返還についての見通しが立った段階で平和条約というのがあるのか、見通しが全く立たない中でまず平和条約だけを先行して話し合うということがあるのかどうか、その一点だけちょっとお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#21
○岸田国務大臣 我が国の方針は、あくまでも日ロ関係全体を進展させていく中にあって、北方四島の帰属の問題を解決して、そして平和条約を締結する、これが基本的な方針です。北方四島の帰属の問題を解決してから平和条約を締結する、こうした考え方に立っています。
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生方幸夫#22
○生方委員 プーチン大統領も、二度目になったばかりでございますし、これから一期やるか二期やるかわかりませんが、プーチン大統領のうちに何とかしてほしいというのが多くの方の願いだというふうに思いますし、安倍総理も大変な意欲を持っているようでございますので、お二人の大臣が協力をしていただいて、一歩でも前へ進めていただければということをまず要望いたしておきます。
 続きまして、その後、安倍総理は、ロシアの訪問の後、中東を訪問されました。この中東の訪問に関して、岸田外務大臣にちょっとお伺いをしたいというふうに思います。
 私が主に質問する観点は、原子力発電所を中東諸国に売り込むというか、トップセールスをしてきたという安倍総理の今回の訪問について伺いたいというふうに思っております。
 今回の訪問で、UAEとトルコで原子力協定を五月の三、四日に結んだというふうに報道されております。これはそのときの話だというふうに思いますが、安倍総理の話として、日本の原発は世界一安全だ、だからぜひ輸出をさせてほしいということに、多分脈絡としてはつながっていくんだというふうに思います。
 私も、環境委員会におりまして、福島第一を視察したり、除染の作業を見守ったりしております。まだ何十万人もの方が故郷を離れて生活をせざるを得ない、それは第一原発の事故ということが原因でございまして、日本人の多くは、日本の原子力発電所が安全だというふうには決して思っていない。
 原子力発電所の安全基準についても、今、原子力規制委員会が基準について討議をしていて、ことしの夏にもその結論が出る。その結論に基づいて、今も活断層等は原子力規制庁が調査をいたしておりますが、そのほかの原発についても原子力規制庁がこれから安全を確認するという段階で、今の段階で世界一安全だとはとても多くの国民は思っていないというように思うんです。
 これは岸田外務大臣がおっしゃったんじゃないから、岸田さんに聞くのが正しいかどうかわかりませんが、何を根拠に安倍総理は日本の原発は世界一安全だというふうに発言をなさったんでしょうか。
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岸田文雄#23
○岸田国務大臣 原子力の安全性につきましては、御指摘のように、原子力規制委員会において、各種の事故調査でこれまで明らかになった情報を踏まえ、海外の規制基準も確認しながら、世界最高レベルの安全水準となる新規制基準の策定の作業を行っております。
 我が国としては、こうした作業を進めながら、事故の経験と教訓を生かして技術を発展させることで世界の原子力の安全に貢献していく、世界最高水準の安全性を実現していく方針であります。そして、この技術を世界と共有すること、世界の原子力安全の向上に貢献していくことは我が国の責務だと考えております。
 そして、こうした原子力の安全について世界に貢献するに当たっては、相手国の事情とか意向、こういったものをしっかり踏まえていかなければならないと思います。日本の原子力の安全に関するさまざまな経験や知見や技術、これをぜひ活用したいという先方からの意向、これをしっかり踏まえた上で、高い安全性を有する我が国の技術を提供していく、これが基本的な方針であります。
 こうした世界からの期待を受け、日本として、福島第一原発での経験や知見をしっかりと世界と共有する、そして今日まで培ってきた我が国のさまざまな技術を提供していく、こうした方針であるわけですが、我が国としては、こうしたさまざまな蓄積や経験を通じて、世界で、世界一安全であるという信頼をしっかり得ていくよう努力をしていかなければいけないと思いますし、そういった趣旨を総理も申し上げたのではないかと考えております。
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生方幸夫#24
○生方委員 総理が施政方針演説の中でもおっしゃっていたように、基本的には、日本でも将来的には原発を減らしていこうというのが日本国の方針ですよね。そういう大きな方針を持っていながら、ほかの国に原発を新たに輸出するというのは、私は矛盾しているように思いますね。
 原発の問題も、全ての問題が事故だけで片づくというのなら、これは、事故を収束して、技術を高めていって、事故が起こらないようにすればそれで済むかもしれませんけれども、現実問題としては、使用済み核燃料の問題がございますよね。これは多くの原発の中にいまだに保管されたままで、福島第一の第四を見ていただければわかりますように、非常に危険な状況のまま、まだ放置されていて、これから先どうしたらいいのか、方針がついていないというのが一つある。
 それから、「もんじゅ」はまだ動いておりませんが、「もんじゅ」を初めとして、核燃料サイクルというのを動かしていけば、今度はプルトニウムができてしまう。日本でも非常に、四十数トンですか、プルトニウムが今蓄積をされていて、日本がIAEAの査察を一番多く受けている国だというのは日本国民はよく知らないと思うんですけれども、それが査察を受けるのも、プルトニウムが蓄積をされているから、プルトニウムを使えばすぐ原発ができるわけですから。
 そういう使用済み核燃料の問題と、プルトニウムができてしまうという問題がある中で、例えば、今インドとの間で原子力協定を結ぼうというようなことが報道されております。インドは御承知のとおり核保有国ですよね。核保有国だから、原発に対しても各国が非常に慎重な態度をとっていた、アメリカが最近態度を変えましたけれども。だけれども、その中で、プルトニウムができてしまう原発をインドに日本が輸出をするということは、核拡散という点からも非常に問題があるというふうに思うんですが、外務大臣、どうお考えになりますか。
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岸田文雄#25
○岸田国務大臣 まず、原子力施設からの使用済み燃料の取り扱いについてですが、一義的には、当該原子力施設を管轄する国が責任を持って取り組むべき課題であります。トルコあるいはアラブ首長国連邦の原子力発電所における使用済み燃料の最終処分については、それぞれの政府が責任を持って処理することになると考えております。我が国としては、相手国から求められれば、これまでの経験に基づいて助言を行うなど、可能な範囲で協力していかなければならないと思っております。
 そして、そうした基本的な考え方を申し上げた上で、インドについて御質問がありました。
 インドとの原子力協定においては、まず、きょう、日本とインドの間で首脳会談が予定されています。この首脳会談の場でどのような議論が行われるか、予断することはできませんが、我が国としては、インドとの原子力協力を行うに当たっては、今日までインドが行ってきたさまざまな約束事、例えば核実験モラトリアムの継続ですとか、原子力施設の軍民分離など、こうした約束を堅持することが大前提であると考えています。
 核兵器不拡散条約、NPTの外側にいるインドですが、国際的な核不拡散体制に関与させ、そして、こうしたことを通じて実体的に取り込むという契機になり得るのではないか、こうした認識にあります。ぜひ、こうした方針でインドとの交渉に臨まなければならないと思っていますが、いずれにせよ、きょう行われます日印首脳会談の議論のありようをしっかりと見守りつつ、今後の交渉に臨んでいきたいと考えています。
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生方幸夫#26
○生方委員 今、使用済み核燃料の問題についてはそれぞれの国で処理をするというのが原則だというふうにおっしゃいましたけれども、日本国内でも処理できないものを売っておいてそれぞれの国で処理しろというのは、いかにも無責任ですよね。当然、核燃料という、燃やしてその後のことまで全部考えた上で輸出をするわけですから、使用済み核燃料の問題についてはおたくの国でやってくれというようなことは、私は日本としては極めて無責任だと思いますよ。
 普通の原子力発電所をつくっているメーカーが自分たちの原子炉を売り込む、これは企業の自由活動ですから、日本政府がそれに対して口を出すことはできないと思いますけれども、いわば安倍総理がトップセールスとして原発を売り込んでいるという姿は、やはりその全部のサイクルまで責任を持てないということで、それを前提にしながら売るというのは非常に無責任だというふうに私は思いますよ。
 それから、特にトルコに売るということですけれども、御承知のように、トルコは日本と同じように地震国です。多分たくさん断層も入っているはずですし、そういうところへ原発を売って、大きな地震が起こって事故が起こったとき、政府は、売っちゃったらそれでおしまいというわけじゃないですから、どう責任をとるんですか。万が一、売ったところで、ベトナムにもそういう話がございますが、ベトナムも地震がございます。インドはインドで、今申し上げましたプルトニウムの問題がある。あと、中東の方では、テロの問題やら何か含めて、やはり違う面の危険性も指摘をされている。トルコでは地震がある。
 いろいろ条件がある中で、日本ではもうやめようというものを売っていく、それを政府が主導して売っていくというのは、いかにもこれは、日本の外交方針として、世界から見たら、自分のところの原発事故もまだ収束していないのに売り込むのかよと。毎日新聞の記事をごらんになったかもしれませんが、前はエコノミックアニマルと言われたけれども、今はもうこれではエコノミックビーストだ、そういう批判も出ているんですよね。
 だから、私は、余りに政府が前のめりに、まだ避難している方がたくさんいる中で、原発を売ろう、世界一安全だというのは、誰にも理解できないと思うんです。余りに前のめりになり過ぎているんじゃないですか。
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岸田文雄#27
○岸田国務大臣 我が国においては、東日本大震災、そして福島第一原発の事故を受けて、原子力の安全性について、またエネルギー政策について今議論が行われています。
 しかし一方、国際社会を見ますと、国際社会におきましては、引き続き原子力というのが一つの有力なエネルギー源として取り扱われている、これも現実であります。
 そうした現実の中で、各国がそれぞれのエネルギーについて考え、そして、原子力に関して日本の世界最高レベルの安全性に関する技術や知見や経験を活用したいという要望がある場合に、日本として、みずから持つ経験や知見や技術をしっかり提供し、そして、結果として世界全体の原子力安全に貢献するというのは、一つ我が国の責務として考えなければならないのではないかと考えております。
 ぜひ、世界のエネルギーの状況、そして何よりも相手国の意向とか現状、こういったものをしっかりと踏まえながら、我が国として原子力の安全に向けてどういった責任を果たすべきなのか、しっかり検討し、努力をしていきたいと考えています。
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生方幸夫#28
○生方委員 岸田さんらしくもない返答だというふうに思うんです。
 基本的には、自分のところでもうつくるのはやめましょうということを決めているものをほかの国に売って、どうやって責任をとるのかということ。私は、やはり国が主導した以上は国が最後は責任を持たなきゃいけないというふうに思いますので、これは、民間がやって、民間についての後押しをするというならまだしも、民間に、主導して、まず原子力協定を結んで、さあ売っていらっしゃいというのは、いかにもふさわしい態度とは言えないということだけ指摘をして、次の問題に移らせていただきます。
 沖縄北方領土に関する特別委員会でございますので、沖縄について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 嘉手納基地以南五施設・区域の返還について、今度、安倍総理が期間を限定したということがニュースの一番の大きなポイントだというふうに思います。
 年次を明示はしましたけれども、御承知のとおり、「又はその後」というのが全部についている。これだと、年次を明示しても、二〇二八年またはその後というふうなことになれば、二〇二八年というのは、結局、それまでは返還されないよという年限にすぎない。二〇二八年までに返還されるよということじゃなくて、二〇二八年までは返還されませんとか、それ以降のことにすぎないので、この数値を挙げたということは、私は、返還についてはむしろマイナスになるんじゃないかというふうに思うんです。
 二〇二八年またはその後となれば二〇二八年までは返さないということになっちゃいますので、これは余り誇れる数値の明示だとは思わないんですけれども、いかがですか。
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岸田文雄#29
○岸田国務大臣 まず、今回の沖縄の施設・区域の統合計画につきましては、嘉手納以南の地域に所在する六施設・区域の全面的または部分的な土地の返還時期と返還に向けた具体的な段取りについて初めて日米共同で明らかにしたものであり、沖縄の負担軽減を進めるとの日米両政府の強い決意を示すものであると考えています。そして、統合計画実施により、特に人口が集中し、そして沖縄県の政治経済の中心部である中南部に位置する一千ヘクタールを超える広大な土地が返還されるということになります。こうした、全体として沖縄の負担軽減にもつながる、大きな成果がある計画だと考えております。
 その中にあって、今、期間の示し方について御指摘がありました。統合計画では、土地の返還に必要な主要な手続を示し、そして、各返還、移転手順の実施に要する年数は、各手順が遅滞なく進んだ場合の最短の年数を示したものであります。
 そして、こうした時期を示すことによって、昨日、二十八日ですが、駐留軍用地跡地利用推進協議会も開催されまして、この統合計画の発表により、地元自治体による跡地利用計画の策定が促進され、そして効果的、効率的な跡地利用がなされるものと考えております。要は、こうした時期、めどを示すことによって、跡地利用についても具体的な作業が進むきっかけになっている、このように考えております。
 こうしたことから、内容におきましても、そして時期の明示におきましても、沖縄の負担軽減に向けて前進につながる計画であると認識をしています。
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