我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会

2015-09-14 参議院 全715発言

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会議録情報#0
平成二十七年九月十四日(月曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 九月十一日
    辞任         補欠選任
     阿達 雅志君     大沼みずほ君
     蓮   舫君     江崎  孝君
     平木 大作君     山口那津男君
     藤巻 健史君     片山虎之助君
     仁比 聡平君     山下 芳生君
     中西 健治君     水野 賢一君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
     主濱  了君     山本 太郎君
 九月十四日
    辞任         補欠選任
     江崎  孝君     蓮   舫君
     山口那津男君     平木 大作君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鴻池 祥肇君
    理 事
                石井 準一君
                佐藤 正久君
                塚田 一郎君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                北澤 俊美君
                福山 哲郎君
                荒木 清寛君
                清水 貴之君
    委 員
                愛知 治郎君
                石田 昌宏君
                猪口 邦子君
                大沼みずほ君
                北村 経夫君
                上月 良祐君
                高橋 克法君
                豊田 俊郎君
                三木  亨君
                三宅 伸吾君
                森 まさこ君
                山下 雄平君
                山本 一太君
                山本 順三君
                江崎  孝君
                小川 勝也君
                小川 敏夫君
                大塚 耕平君
                大野 元裕君
                小西 洋之君
                那谷屋正義君
                白  眞勲君
                広田  一君
                蓮   舫君
                谷合 正明君
                平木 大作君
                矢倉 克夫君
                山口那津男君
                片山虎之助君
                井上 哲士君
                山下 芳生君
                山田 太郎君
                和田 政宗君
                水野 賢一君
                福島みずほ君
                山本 太郎君
                荒井 広幸君
       発議者      大野 元裕君
       発議者      大塚 耕平君
   委員以外の議員
       発議者      小野 次郎君
       発議者      柴田  巧君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣
       国務大臣     中谷  元君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  石川 博崇君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       前田  哲君
       内閣官房内閣審
       議官       山本 条太君
       内閣官房内閣審
       議官       土本 英樹君
       内閣官房内閣審
       議官       永井 達也君
       内閣官房内閣審
       議官       槌道 明宏君
       警察庁警備局長  沖田 芳樹君
       法務省刑事局長  林  眞琴君
       外務大臣官房審
       議官       梨田 和也君
       外務省総合外交
       政策局長     平松 賢司君
       外務省中東アフ
       リカ局長     上村  司君
       水産庁長官    佐藤 一雄君
       海上保安庁長官  佐藤 雄二君
       防衛大臣官房長  豊田  硬君
       防衛省防衛政策
       局長       黒江 哲郎君
       防衛省運用企画
       局長       深山 延暁君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資
 するための自衛隊法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○国際平和共同対処事態に際して我が国が実施す
 る諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○武力攻撃危機事態に対処するための自衛隊法等
 の一部を改正する法律案(小野次郎君発議)
○在外邦人の警護等を実施するための自衛隊法の
 一部を改正する法律案(小野次郎君外一名発議
 )
○合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供の拡充
 等のための自衛隊法の一部を改正する法律案(
 小野次郎君外一名発議)
○国外犯の処罰規定を整備するための自衛隊法の
 一部を改正する法律案(小野次郎君外一名発議
 )
○国際平和共同対処事態に際して我が国が実施す
 る人道復興支援活動等に関する法律案(小野次
 郎君外一名発議)
○国際連合平和維持活動等に対する協力に関する
 法律の一部を改正する法律案(小野次郎君発議
 )
○周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保
 するための措置に関する法律及び周辺事態に際
 して実施する船舶検査活動に関する法律の一部
 を改正する法律案(小野次郎君発議)
○領域等の警備に関する法律案(大野元裕君外七
 名発議)
    ─────────────
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鴻池祥肇#1
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、中西健治君、主濱了君、吉田忠智君、平木大作君、蓮舫君、藤巻健史君、阿達雅志君及び仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として水野賢一君、山本太郎君、福島みずほ君、山口那津男君、江崎孝君、片山虎之助君、大沼みずほ君及び山下芳生君が選任されました。
    ─────────────
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鴻池祥肇#2
○委員長(鴻池祥肇君) 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案、国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案、武力攻撃危機事態に対処するための自衛隊法等の一部を改正する法律案、在外邦人の警護等を実施するための自衛隊法の一部を改正する法律案、合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供の拡充等のための自衛隊法の一部を改正する法律案、国外犯の処罰規定を整備するための自衛隊法の一部を改正する法律案、国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する人道復興支援活動等に関する法律案、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部を改正する法律案及び周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律及び周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律の一部を改正する法律案、以上九案を一括して議題とし、本日は、在るべき安全保障法制等についての集中審議を行い、質疑は片道方式で行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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佐藤正久#3
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。
 まず最初に、今回の豪雨災害におきましてお亡くなりになられた方々、被災された方々に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
 資料一をお願いいたします。(資料提示)
 今回の豪雨災害でも、自衛隊は、国民の命を守る最後のとりでとして人命救助や行方不明者の捜索、民生支援に当たっています。防衛大臣、この資料一の写真、何の写真か御存じでしょうか。
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中谷元#4
○国務大臣(中谷元君) このタイトルが「行方不明者の捜索」ということで、水害や震災等で行方不明になった方々の捜索として自衛官がこういうところまで懸命に捜索をしている写真ではないかと思います。
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佐藤正久#5
○佐藤正久君 これは、東日本大震災での福島の原発地域での捜索の模様です。自衛隊はここまで捜索に力を尽くします。
 ただ、自衛隊は、災害派遣でも法律がなければ一ミリも動くことができません。阪神・淡路大震災の際に、知事からの要請が遅れて出動が遅れ、結果として人命救助に大きな障害が出ました。それらの教訓を経てどのような法律を改正されましたか、大臣に答弁を求めます。
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中谷元#6
○国務大臣(中谷元君) 阪神・淡路大震災におきまして、被災をいたしました兵庫県から自衛隊への災害派遣要請、これが遅くなったとの御指摘があることは承知をしておりますが、この震災を踏まえまして、自衛隊におきまして、災害対策基本法第六十八条二の条文が新たに新設をされまして、被災地域の市町村長から都道府県に対して自衛隊の災害派遣を要請するように求めることができるとし、要求ができない場合には、防衛庁長官及びその指定する者に対して要求ができない旨及び当該地域の被災状況について通知することができる旨、当時規定をされたということでございます。
 また、防衛省・自衛隊におきましては、防衛庁防災業務計画を改定をいたしまして、自主派遣の際の基準を規定をいたしました。
 これらによりまして、大規模な災害が発生し都道府県の機能が麻痺した場合も、市町村は災害の状況を防衛大臣に通知することが可能になり、加えて、防衛省・自衛隊において自主派遣に係る一定の基準が明確化をされたということでございます。
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佐藤正久#7
○佐藤正久君 その法改正のおかげで東日本大震災の際は自主的な派遣が自衛隊の方ができて、人命救助で大きな成果が出ました。
 ただ、自衛隊もスーパーマンではありません。法律に基づき事前の訓練を行うからこそ結果が出ます。一方、法律がなければ自衛隊は事前の訓練もできません。実は、東日本大震災の一年半前にほぼ同じ想定で訓練を自衛隊がしていました。だからこそ、初動で多くの命を救うことができた側面もあると思います。
 防衛大臣の所見をお伺いします。
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中谷元#8
○国務大臣(中谷元君) ちょうど七年近く前の平成二十年十月三十一日から十一月一日の間、東北方面隊が主催する震災対処訓練みちのくALERT二〇〇八、これが実施をされました。これによりまして、東北方面隊はもとより、東北の関係の地方自治体、二十四自治体、防災関係機関、三十五機関、並びに一般市民も含めた約一万八千人が参加する大規模な訓練を実施をいたしまして、これは、東日本大震災においては関係機関が協力して災害対応に当たるとともに自衛隊が多岐にわたる活動を行うことができましたけれども、こういった意味で関係機関が訓練をしておくということが大事でありまして、みちのくALERT二〇〇八における経験も生かされたものではないかと考えております。
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佐藤正久#9
○佐藤正久君 事前の訓練は極めて重要です。法律を整備し、事前の訓練をやるからこそ実力集団の自衛隊は国民の命を救える、そう思います。隊員の命を守る上でも訓練は重要です。
 私が派遣されたイラク、任務は人道復興支援でした。イギリスの参謀長から言われました。自衛隊の任務、人道復興支援、ウサギの任務かもしれない、でも、ウサギの任務をウサギでやったら間違いなく死人が出るぞと言われました。ウサギの任務をライオンでやるからこそ任務が達成でき、命を守ることができる、全くそのとおりでした。事前に準備した以上のことは絶対にできません。
 ただ、イラク派遣は特別措置法でした。この特措法における準備、訓練上の課題、教訓はどんなものがあったか、大臣から答弁を求めます。
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中谷元#10
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の部隊を海外に派遣する前には、政府としてやはり、事前調査チーム、そして連絡官、これを現地に派遣をいたしまして、関係国とか関係機関との情報交換、これ等を通じて現地活動の情勢について情報収集、これを行います。こうした得られた情報を基に、現地のリスクの分析、また活動地域、活動内容、これを固めた上で部隊編成やまた携行する装備等を計画して、派遣までの安全対策を含む必要な訓練、これを行うということになりますが、イラク派遣におきましては、当時はイラク派遣を可能とする一般法、これが存在をしていなかったために、特措法の成立前には活動内容、派遣規模といったニーズを確定するための現地の調査、各国との調整、これを平素から実施することができずに、その結果として、本派遣の最終判断のための材料は先遣隊による情報収集や調整を待つ必要がある状況でした。
 今日質問をされた佐藤委員は、まさにこのイラクの派遣の先遣隊部隊として大変御苦労をされたと思いますが、これもやはり一般法がなかったということでそういうことができなかったわけでございまして、仮にこういった一般法がありましたら、より早い段階から各種の作業に着手できる、こういった安全対策を含む訓練をより早い段階から充実して行うことができたのではないかというふうに思っております。
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佐藤正久#11
○佐藤正久君 国民の皆さん、実はイラクだけじゃないんです。ペルシャ湾における機雷掃海活動の司令を務めた落合たおささんは、本年の毎日新聞のインタビューで、ペルシャ湾で海自は遅れて機雷掃海活動に加わったため最も厳しい海域を任された、無事に任務を完了できたものの、国際貢献は早い者勝ち、もっと早く、危険はあるけれども行ってくれと送り出せるようになればいいとまで述べておられます。
 防衛大臣、一般法の必要性につきまして、改めて国民に分かりやすく説明をお願いいたします。
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中谷元#12
○国務大臣(中谷元君) 私、この当時、ペルシャ湾に参りまして、掃海作業を実施している落合たおさ部隊長の下、激励をいたしました。落合司令官から、やはり各国がやった後、残された、非常に流れの速い、しかも浅い海域で処理困難な機雷の処理が担当されたということでありますが、日本の掃海技術の高さに各国が非常に日本に対して評価をされたという話を聞きましたけれども、そういった話を聞くにつけ、やはり平素から各国とも連携をした情報収集、訓練などが必要でありまして、自衛隊が得意とする分野におきましては、より良い場所で、また早い段階でこういった対処ができればよかったなということが私の教訓でございますし、また、作業を行う自衛隊員のリスク、これの極小化にもつながることがあるわけでございます。
 そういう意味におきましては、南スーダンのPKO、UNMISS、これにつきましては、ミッションが早く立ち上がって、現地調査チームにも出張を行って国連との具体的な調整等も行うことができた。佐藤委員も真っ先にあの現地に行かれましたけれども、その結果、比較的治安の安定している首都ジュバへの配置が確保でき、また自衛隊の活動等も我が国に非常に活動できる場所の選定ができたというようなことでございまして、そういう意味におきまして、やはり事前からの準備とまた法的根拠、こういうものが必要であるというふうに思っております。
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佐藤正久#13
○佐藤正久君 総理、危機管理はやっぱり備えあれば憂いなしです。リーダーが憂いなければ備えなしでは駄目です。さらに、憂いあれども備えなしじゃもっと駄目です。まさに今回の法案は、備えのための法案だと思います。国民の命を守るために自衛隊の方々に行動してもらうのであれば、事が起きてからではなく、リードタイムを持って、しっかりとした事前の訓練というものを含めて、しっかり備えが大事です。
 国民のリスクを下げるために、自衛官のリスクを更に最小化する上でも、この周辺環境が厳しさを増す今だからこそリードタイムを持って法整備をする必要が私はあると思いますが、総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
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安倍晋三#14
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国を取り巻く安全保障環境は、グローバルなパワーバランスの変化や、あるいはまた弾道ミサイル技術の急速な進展、そして大量破壊兵器などの脅威等によって、従来の政府見解が示された一九七二年当時からは想像もできないほど変化をし、大変厳しさを増しています。何か起きてから法律を作るのでは遅過ぎるわけでありまして、国民の命と平和な暮らしを守るためには、あらゆる事態を想定し、切れ目のない備えを前もってしっかりと行っていく必要が委員御指摘のとおりあるわけであります。
 自衛隊の活動の法的根拠をあらかじめ明確に定め、平素より計画を作り、訓練を行っていくことが極めて重要であります。それによって自衛隊員のリスクを減らしていくことが、今経験をされた佐藤委員からの御説明のとおり、可能となっていくわけであります。このように、平素からいざというときの備えをしっかりとつくり、隙のない体制を整えることが紛争を未然に防止する力、抑止力を高めることになります。これによって日本が攻撃を受けるリスク、国民全体のリスクを減少させていくことにつながることは間違いないわけであります。
 このような観点から、一日も早い平和安全法制の整備が不可欠であると確信をいたしております。
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佐藤正久#15
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 まさにそのとおりで、政府の案に批判とか反対しているだけで国民の命が守れるんだったら、私も思いっ切り批判も反対もします。それでは守れないんですよ。ヤジいや、国民を救えない。やはり現場の自衛官も、それでは事前の準備も訓練もできない。反対と言う方々には、やはりどうやって国民の命を守るかという視点ももう少し考えていただきたいと思いますが、総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
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安倍晋三#16
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々はみんな平和を願っています。しかし、平和と唱えるだけで平和を実現することができるわけではありません。だからこそ、世界の各国がそれぞれ努力をしながら、また協力をして平和で安定した世界をつくっていこうと、このように協力をし合っているわけであります。
 先ほど申し上げましたように、我が国の安全保障環境、我が国をめぐる環境は大きく変わり、厳しさを増している中において、国民の命と幸せな平和な暮らしを守り抜くために、砂川判決の言う必要な自衛の措置とは何かをとことん考え抜き、隙のない備えをつくっていくことは、私たち政治家そして政府に課せられた一番重大な使命であろうと、こう思います。
 安全保障に関わる法律については、批判をするだけではなくて、対案や独自案を提出をしていただき、できるだけ一致点を見出す努力をしていくことが、与野党を問わず、国民の負託を受けた私たち政治家の責務であろうと思います。
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佐藤正久#17
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 まさにそのとおりなんです。今、総理も周辺環境が厳しくなったと言われました。では、今日は、どれだけ厳しくなったのか、中国というものを例に取り、議論を進めていきたいと思います。
 資料二をお願いします。
 これは、九月三日に開催された中国の軍事パレードの写真です。公式には閲兵式ですが、その規模、概要とともに防衛大臣の所見をお伺いします。
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中谷元#18
○国務大臣(中谷元君) 先般の抗日戦争勝利七十周年記念式典における軍事パレードでは、約四十種の陸上装備と約二十種類の航空機、これが登場いたしまして、中国側は、それら全てが国産装備で、八割以上が初公開であると説明をしております。
 中国は、過去二十五年以上にわたりまして継続的に高い水準で国防費を増加をさせ、いわゆるA2ADという能力を始めとする、これは接近を拒否をし、そして近接を阻止をするという、こういった能力を始めとする軍事力を広範かつ急速に強化をしつつあります。
 今回の軍事パレードは、中国にとって軍事力近代化の成果、これを内外に示すものでありまして、防衛省にとりましては、中国の軍事力に対するこれまでの評価、これをパレードによって改めて確認ができたというふうに認識をいたしております。
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佐藤正久#19
○佐藤正久君 一般に脅威は意図と能力から成ると言われています。意図はともかく、能力は確実に向上しているということが言えます。
 資料三をお願いします。
 これは、沖縄を含む南西諸島を余裕で射程に入れる、日本にとって極めて要注意の巡航ミサイルDF10Aと短距離弾道ミサイルDF16です。
 次に資料四、これをお願いします。
 これは、中国の水陸両用歩兵戦闘車で百五ミリの大砲を装備しています。中国の兵器面におけます島嶼部への侵攻能力の強化傾向について、防衛省の見解をお伺いします。
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石川博崇#20
○大臣政務官(石川博崇君) お答え申し上げます。
 中国は、国防の目標として主権の防衛、海洋権益の擁護、祖国統一などを挙げ、そのための戦略方針として海上における軍事闘争への準備を優先していくと説明しております。
 その一環として、台湾を含む島嶼部への着上陸作戦能力の向上を進めていると認識しているところでございます。具体的には、水陸両用戦闘車や空挺戦闘車を始めとする着上陸部隊の強化、水上戦闘艦艇や戦闘機を始めとする海上優勢、航空優勢獲得のための海空戦力の強化、揚陸艦や輸送機を始めとする着上陸部隊投入のための機動展開能力の強化、弾道ミサイルや爆撃機を始めとする着上陸作戦支援のための対地攻撃能力の強化などに努めていると認識しております。
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佐藤正久#21
○佐藤正久君 資料五をお願いします。
 これは、中国の無人機や早期警戒機KJ500ですが、かなりバージョンアップされています。中国の無人機や早期警戒機の開発傾向と、これらが東シナ海や南シナ海で本格運用された場合の日本の防衛警備に及ぼす影響について、説明を求めます。
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石川博崇#22
○大臣政務官(石川博崇君) お答え申し上げます。
 中国開発の無人機につきましては、飛行高度、滞空時間、航続距離などの面で能力向上の傾向が見られ、その任務も、偵察に加え、通信中継など、多用途化が進んでいると見られております。また、最近では、攻撃用と見られる機体も登場していると認識しております。また、二〇二三年までに四万機以上の無人機の製造を計画しているとの指摘も存在しております。
 一方、早期警戒機につきましては、戦闘機などの近代的な航空戦力の運用に必要な能力でございますが、中国も開発を進めていると見られておりまして、最近では、国産の機体をベースに、捜索範囲を全周に広げるなどの能力向上を図ったKJ500の配備が進みつつあります。
 中国によるこうした能力の強化は、東シナ海、南シナ海における空中からの情報収集能力、警戒監視能力などの向上につながり、戦闘機、爆撃機などのその他航空戦力が相まって、中国のより遠方での制空戦闘及び対地・対艦攻撃能力の向上に資するものと考えられます。
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佐藤正久#23
○佐藤正久君 資料六をお願いします。
 これは戦略爆撃機のH6Kです。沖縄の南西諸島を抜けて日本の小笠原村の沖ノ鳥島の近辺で水上艦艇との連携訓練も行っており、その頻度は年々増加しています。その訓練と中国のA2AD戦略との関係あるいはその狙い、これについての分析をお答え願います。
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石川博崇#24
○大臣政務官(石川博崇君) お答え申し上げます。
 御指摘のH6爆撃機につきましては、二〇一三年九月に沖縄本島と宮古島の間を通過して西太平洋に進出したことが初めて確認されました。以降、同様の飛行が複数回確認されるなど、昨今活動が活発化していると見られております。
 このH6K爆撃機につきましては、行動半径約千八百キロメートルで、射程約二千キロメートルの空中発射型巡航ミサイル六基を搭載可能とされ、このほかにも、射程約四百キロメートルの超音速対艦ミサイルなどを搭載可能とされる異なるタイプのH6爆撃機も存在すると承知しております。
 中国は、近年、御指摘のいわゆるA2AD能力の強化に取り組んでいると見られ、H6爆撃機の西太平洋への進出は、その取組の一環として、より遠方での対地・対艦攻撃能力の構築を目指した活動である可能性が考えられます。
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佐藤正久#25
○佐藤正久君 資料七をお願いします。
 まさにこの爆撃機が沖ノ鳥島近辺まで来ているんです。
 国民の皆さん、中国の海洋進出能力は年々向上し、中国の艦隊や航空機は、沖縄を抜けてアメリカの艦隊が台湾海峡に出てくるのを阻止すべく、第一列島線と第二列島線の間の沖ノ鳥島付近で訓練を強化している現実がここにあります。さらに、近年、小笠原の父島、母島がある第二列島線への圧力も見え始めています。
 昨年発生した中国漁船サンゴ密漁問題を例に議論をしてみたいと思います。資料八をお願いします。
 総理、先週九月九日、小笠原村議会で「今国会で平和安全法制の成立を求める意見書」が可決されました。総理の御見解をお伺いします。
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安倍晋三#26
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘のとおり、今般、小笠原村議会で「今国会で平和安全法制の成立を求める意見書」が可決されました。小笠原諸島周辺海域では、これまでに中国サンゴ船と見られる船舶が多数確認されるなど、村民の方々は我が国の安全保障環境の変化を日々言わば肌で感じておられるのではないかと思います。
 七月に可決された石垣市議会の意見書では、「石垣市の行政区域の尖閣諸島においても中国公船の領海侵犯が日常茶飯事の状態にあり、漁業者のみならず一般市民も大きな不安を感じている。」と言及されています。このように、最前線におられる地元の方々の肌感覚の危機感は真摯に受け止める必要があります。
 政府としては、安全保障環境が大きく変わっている中において、国民の安全を守るために必要な自衛の措置とは何かを考え抜き、あらゆる事態を想定し、切れ目のない備えを行う責任があります。平和安全法制はそのために必要不可欠であると、このように考えておりますし、その観点からも、先ほど申し上げましたように、小笠原の村議会の要請にもあったのだろうと、このように思うわけでございます。
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佐藤正久#27
○佐藤正久君 まさに、国境離島の最前線の村民の方の思いだと思います。
 続いて、防空識別圏について伺います。
 防衛大臣、この小笠原の父島、母島、これは日本の防空識別圏に入っているでしょうか。航空自衛隊のレーダーが届くでしょうか。お答え願います。
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中谷元#28
○国務大臣(中谷元君) 沖ノ鳥島とか小笠原諸島など太平洋側の島嶼部は、これまで固定式警戒管制レーダー等を含めて警戒監視任務に当たる部隊を設置しておらず、また、我が国の防空識別圏、ADIZの範囲外となってきております。
 こうした状況下においても、彼我の不明機の接近に際しまして、例えばAWACS等を活用することによりましてADIZの外側でこれを探知するといったことが可能でございますが、この防空識別圏の範囲の外になっているところでございます。
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佐藤正久#29
○佐藤正久君 まさに、防空識別圏のこれは空白地帯なんです。
 昨年の秋、この小笠原で、まさに中国の泥棒とも思えるサンゴ密漁漁船、これ、水産庁長官、約何隻ほどで、それは中国の主にどの辺の省から来ているか、お答え願いたいと思います。
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