経済産業委員会

2015-06-16 参議院 全179発言

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会議録情報#0
平成二十七年六月十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     浜野 喜史君     小林 正夫君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     林  芳正君     中泉 松司君
     小林 正夫君     石上 俊雄君
 六月十六日
    辞任         補欠選任
     中泉 松司君     堀井  巌君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川 沙織君
    理 事
                磯崎 仁彦君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                加藤 敏幸君
                倉林 明子君
    委 員
                阿達 雅志君
                岩井 茂樹君
                高野光二郎君
                中泉 松司君
                堀井  巌君
                松村 祥史君
                渡邉 美樹君
                石上 俊雄君
                直嶋 正行君
                安井美沙子君
               佐々木さやか君
                浜田 昌良君
                東   徹君
                松田 公太君
                中野 正志君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       経済産業大臣   宮沢 洋一君
   副大臣
       経済産業副大臣  山際大志郎君
       経済産業副大臣  高木 陽介君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       岩井 茂樹君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥井 俊二君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      田口  康君
       内閣府政策統括
       官        平井 興宣君
       総務大臣官房地
       域力創造審議官  原田 淳志君
       経済産業大臣官
       房商務流通保安
       審議官      寺澤 達也君
       資源エネルギー
       庁長官      上田 隆之君
       資源エネルギー
       庁原子力損害対
       応総合調整官   森本 英雄君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        住田 孝之君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      多田 明弘君
       国土交通省道路
       局次長      黒田 憲司君
       環境省地球環境
       局長       梶原 成元君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○電気事業法等の一部を改正する等の法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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吉川沙織#1
○委員長(吉川沙織君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、浜野喜史君及び林芳正君が委員を辞任され、その補欠として中泉松司君及び石上俊雄君が選任されました。
    ─────────────
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吉川沙織#2
○委員長(吉川沙織君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気事業法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、資源エネルギー庁長官上田隆之君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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吉川沙織#3
○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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吉川沙織#4
○委員長(吉川沙織君) 電気事業法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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滝波宏文#5
○滝波宏文君 自民党、福井県選出の滝波宏文でございます。
 さて、以前より私は、リーマン・ショック、三・一一後の今、市場と政府、どちらかが絶対ということではなくて、共に、共働して良い社会をつくる、そういう視点で政策も考えるべきだということを申し上げているところでありますが、今回のエネルギーシステム改革においても、小売参入の全面自由化を進め、市場の力を最大限活用しつつ、電気、ガスの安定供給等がしっかりなされるよう、マーケットデザインも含め政府が責任を果たすという、こういう発想が求められるんだろうと思ってございます。
 ちょっと時間の関係で質問順変えますけれども、今回は電力だけでなくガスシステム、こちらの方も改革いたします。その実施に当たっても、政府が責任を果たすべきガスの安定供給の確保、これが重要でありますが、この点、災害時の緊急時なんかにおいても安定的に供給するという国土強靱化の視点が不可欠だと思ってございます。現に三・一一の際には仙台—新潟間のパイプラインによって被災地へのガス供給、これが確保されたと聞いてございます。
 私の地元福井県でも、日本海側に面した敦賀市にLNG基地、そしてLNG発電所の整備と併せて、パイプラインを滋賀県の既存導管網に接続することで日本海側と太平洋側のガス導管、これを接続しようというふうな構想が出てございます。
 国土強靱化の観点から、国土の六%弱しか整備されていないガス導管網の更なる整備、これは不可欠であると考えますが、敦賀の件も含めて、今後の整備方針について総理にお伺いしたいと思います。
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安倍晋三#6
○内閣総理大臣(安倍晋三君) LNG基地をつなぐ広域的なガス導管の整備は、災害時の供給体制の強化など、個々の事業者にとってのメリットにとどまらない意義も有しています。
 今回の法案では、ガス導管の整備を促進するため、国が導管整備に係る事業者間の協議を命令、裁定できる制度などを創設いたします。これによって分断されている導管がつながり、都市ガス供給が拡大されることが期待されます。
 加えまして、今、滝波委員が御指摘になったように、敦賀の件も含めまして、広域的な導管網について、経済性や国土強靱化の観点も踏まえた国全体としての整備方針を策定することとし、経済産業省において適切な場を設けて検討してまいります。
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滝波宏文#7
○滝波宏文君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 そして、電力システム改革においても電気の安定供給、これは政府が責任を果たすべきであり、私はやはり原子力が鍵を握っていると考えております。この関連で、三・一一後の今こそ国にしっかり主導していただかなければいけないものに原子力防災がございます。中でも避難道の整備、これは地元の者にとってはまさに死活問題であります。
 福井エリアでございますと、配付資料にもございますように、発電所足下の嶺南地域の国道二十七号線、百六十一号線、また嶺北地域でも三十キロ圏内の避難に不可欠となる国道八号線や四百十七号線、中部縦貫自動車道など、様々なこういった主要道を早期に整備進めていただきたいというふうに思ってございます。
 そして、私が特に心配してございますのは、こういった主要道から外れていかにも目配りからこぼれそうなものとして、以前に当委員会でも取り上げたことございますが、内外海半島のバックアップ道路です。内、外の海と書いてウチトミと読みますけれども、配付した資料の二、三ページ目が大飯原発から十キロ圏内にある同半島の拡大図でありますけれども、この宇久湾に面した三集落、こちらは平成十六年の災害で県道が崩落して孤立したこともある、そういった状況でございます。地元からはバックアップのためにもトンネルの要望が出てございますけれども、県道からの枝線ということで市道になる扱いのようでございますが、今、我が国全体挙げての課題となっている原子力防災の観点からすれば、これはまさに政府が、国がしっかりと対応していかなければならない案件だと思います。
 ついては、内外海半島始め福井県内の整備も含めて、原子力防災としてのバックアップを含めた避難道整備の御決意を総理にお伺いします。
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安倍晋三#8
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原子力防災対策の充実は、地元の住民の方々の安心、安全を高めていく上で極めて重要であると考えています。
 政府としては、原子力発電所が立地する各地域ごとに関係自治体と関係府省が参加する地域原子力防災協議会を設置をし、関係自治体と一体となって地域防災計画、避難計画の充実強化に取り組んでいます。
 住民の防災措置については、避難経路の多重化や屋内退避施設の整備、万が一の場合の国の実動組織による救助等、総合的に検討することとしています。必要な避難経路の整備については、地域原子力防災協議会での協議を踏まえて具体的な検討を行うこととなります。
 政府を挙げまして、もちろん福井県も含めまして、避難計画、地域防災計画の具体化、充実化を支援してまいりたいと考えております。
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滝波宏文#9
○滝波宏文君 全ての地域住民にバックアップを含めた避難の道が用意されなければならないはずですし、集落が孤立しかねない半島、特に配慮が必要だと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 続けて、原子力についてでございますが、三・一一が明らかにしたことの一つは、都会は都会だけで成り立っているわけではないということであります。福井など原子力立地地域としては、今まで思っていた以上のリスクを抱えながら、安定、安価な電力を大消費地に供給してきたんだ、もっと感謝されてもいいはずだと、そういう思いがあるにもかかわらず、現状としては全く放置されている、そんな状態でございます。我が国は都市国家ではなくて、今申し上げたように、立地地域と大消費地のように、地方と都会が支え合ってこの厳しい国際情勢を生き抜いていく、これが我が国の形なんだということを改めて認識していただきたいと思います。
 そこで、立地地域を抱える議員として、中央の皆様に分かっていただきたいことが二つございます。一つは既存の立地サイトの重要性であり、もう一つは原子力発電所のアップグレードの重要性であります。
 新規の立地サイトの地元了解、これが事実上、三・一一後の今、困難な中、国として貴重な既存の立地サイトの、まさに地元の方から聞いたことが耳に残ってございます。自分たちは国にとって、日本の社会にとって必要な最先端の技術を引き受けたんだと。誇りを持ってそういったものを引き受けた方々に対して、そういう地元の方々に、単に廃炉に向かう古い技術と何十年も共にしてくれと、これはちょっと言うことができません。
 必要なのは、安全向上を含めた最新技術へのアップグレードであります。そのためには、廃炉と新増設、すなわちリプレースによって初めて可能になりますし、何よりも国の原子力維持についてのコミットメントが不可欠であります。
 以上を踏まえ、いかにこのような立地自治体地域の思いを政策に反映させ理解を得ていくのか、総理の決意をお伺いしたいと思います。
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宮沢洋一#10
○国務大臣(宮沢洋一君) これは規制委員会の話でありますけれども、まず今回は、新しい規制基準、大変世界最高水準と言われている厳しい規制基準を設けて審査をしているということに加えまして、バックフィットといって、その後、規制基準が変わったときには、既存の炉についてもその新しい基準を適合して改良するというようなことを入れた上で、まさに最も新しい炉といったものが日本で発電をすると、こういう体制になっているということであります。
 一方で、まさに立地地域の皆様につきましては長年にわたりまして多大な御協力をいただいております。まさに原発立地地域の力強い御協力で今日までの原子力発電が発展したものということはしっかりと肝に銘じて対応していくということが大変大事だと思っております。
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滝波宏文#11
○滝波宏文君 ありがとうございます。
 より立地地域に対する敬意と感謝の念を忘れずに、放置せずにしていっていただきたいと思います。
 その点お願いしまして、私からの質問を終わらせていただきます。
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直嶋正行#12
○直嶋正行君 おはようございます。民主党の直嶋でございます。
 今日はこの委員会に総理に御出席をいただきました。なかなかない機会でございますので、総理の御所見を、特に今日は原子力発電に関してお伺いをさせていただきたいと思っておりまして、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 原子力事業ということでいいますと、福島の第一原発の事故からちょうど四年三か月ということでございます。もう申し上げるまでもないことなんですが、まだ人が住めない地域が存在していますし、約十二万人、今年の二月の統計ですけど十二万人の方が避難生活を続けていると、こういう状況でございます。
 一方、原子力事業に関して言いますと、御承知のとおり、原子力規制委員会が三条委員会としてスタートをして、行政の仕組みも含めて変えて、より安全性を重視した体制になったというふうに思っています。そして、去年の四月に閣議決定されましたエネルギー基本計画では、エネルギー政策の要諦は、安全性を前提とした上で三つのEを遂行するんだと、こういうことで、安全性というのをエネルギー政策の基本に据えたということでございます。
 そこで、この安全性というのをどのようにどこまで捉えるんだということについて、先月の二十八日だったと思いますが、原子力規制委員長や宮沢大臣とも議論をさせていただきました。ここは、そのときに大体確認できたなと思っていることを改めて総理の御認識をお伺いしたいのでございますが、そのときのやり取りでは、この安全性については、原子炉を始めとするいわゆる発電所の施設設備の安全性を確保するということだけではなくて、放射性廃棄物等の適正な処分が行われる、それから、万が一の事故に備えた実効性のある地域住民の避難計画が作られる、この三つが少なくとも安全性ということの中には含まれているんだということを先般確認をさせていただきました。
 同様の認識で受け止めてよろしいのか、安倍総理の御認識をお伺いいたします。
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安倍晋三#13
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 直嶋委員と田中委員長の当委員会でのやり取り、議事録拝見させていただきました。
 原発の安全性に関し田中委員長が発言された趣旨は、我が国が原子力を利用していくためには、避難計画、地域防災計画の充実強化について政府を挙げて取り組むことが重要であること、放射性廃棄物の処理処分について基準に基づき安全に行われることが重要であることを指摘したものであるというふうに承知をしております。
 避難計画、地域防災計画については、地域の実情を熟知する自治体が中心となって策定することが適切でありますが、一方で、自治体だけではなく、国の関係機関が大きな役割を担わなければ実効性のある計画はできません。このため、避難計画の策定について、国の関係省庁が積極的に関わり、その具体化や充実化に関係自治体と一体となって取り組むこととしております。
 また、放射性廃棄物の処理処分についても、国が前面に立って安全性を確保しつつ、着実に進めていくこととしております。
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直嶋正行#14
○直嶋正行君 ありがとうございました。
 基本的には変わらないということで受け止めさせていただきます。
 それで、まず後の方でお触れになった放射性廃棄物の処理について、若干現状の受け止めを私の方から申し上げさせていただいて、総理の御所見を伺いたいと思うんです。
 現状は、使用済核燃料を始めとする各レベル、高レベル、低レベルの放射性廃棄物の処分が処分場を確保できないために進んでいないということでありまして、これは、将来にわたって原子力発電の利用の安全性を確保するためにも早期に解決しなきゃいけない課題だというふうに思っております。
 高レベル放射性廃棄物の処分については、これまで最終処分場の選定に向けて十五年掛けてきたんですが、大臣も言われるように、全く成果がなく頓挫をして、先般新しい基本方針を閣議決定されたばかりであります。また、低レベル放射性廃棄物についても、三月に新たに五基の廃炉が決まりました。これからは廃炉時代を迎えるとも言われておりまして、今後その量が急増する。しかし、処分地が見付からず全く処分が進んでいないというのは、前回の委員会においても東海原電や浜岡の状況を資料で提出をさせていただきました。
 そこで、総理にお伺いしたいんですが、現在もこの福島原発事故の状況が収束がなかなか見通せない中で、トイレのないマンションと言われ続けているように、高レベル廃棄物の処分だけではなく、低レベルの放射性廃棄物の処分もその道筋が全く見えていない、こういう状況で、二〇三〇年に政府は電源構成で二割以上、原子力発電所の基数にして三十基半ばというふうにされておりますが、これだけ多くの原発を使い続けることが本当に可能なのかどうか、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
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安倍晋三#15
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高レベルの放射性廃棄物の最終処分場をしっかりと確保することは政治の責任であります。最終処分場の選定は、国民や地域の御理解をいただきながら一歩ずつ進めていくことが不可欠であると考えています。これまでのやり方を見直し、国から科学的有望地を提示するなど、国が前面に立って取組を進めていく考えであります。
 低レベル放射性廃棄物についても、その処分が着実に行われることが重要であります。発生者責任の原則の下、事業者が処分に向けた取組を進めることが基本でありますが、国としても、規制基準の整備や受入れ地域に対する説明など、適切に対応していく考えであります。
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直嶋正行#16
○直嶋正行君 きっちり処分地の確保を含めて対応していくから大丈夫なんだと、こういうことかもしれませんが、私は、政府が見通しで方針を決めてフロントの方を一生懸命使っていく、それでバックの方は現状進んでいないわけですね。このやり方というのは三・一一前と全く変わっていない、やはりこれは改める必要があるんじゃないかなと思うんです。
 例えば、今回のエネルギーミックスにおいても、政府は原子力を重要なベースロード電源だと、こう位置付けておられます。しかし、一方で原子力発電を取り巻く環境を考えますと、まず、国民の多くの方が、もうあの福島の事故を経験して懲り懲りだと、原発は、こう思っておられて、なかなかその意識が払拭できないんですね。
 私たちももちろん当面は使わざるを得ないと思っておるわけです。しかし、この国民の皆さんの意識がどうしてもなかなか変わっていかないというのが現状でありまして、これをバックにして、今総理からお答えいただいたんですが、高レベルだけでなく低レベルの放射性廃棄物についても廃棄物の処分場が全く確保できないんですね。これは、政府が方針を作ったりとか、あるいはこういうやり方でやりますよという基準を作る話とは別なんですよね。それを幾ら作っても具体的に場所がないと。こういう問題にどんどんなりつつあるわけです。
 そのために、現状を見ても、先回お話ししたとおり、東海、浜岡も御承知のとおりの状況です。そこに併せて、福島の事故処理が非常に長期の計画でなかなか前へ進んでいかないと、こういう現状があるんですよね。ですから、総理がおっしゃるようにこれから使い続けていくとすれば、やはり何といっても国民世論の理解を得ることが欠かせないと思うんです。
 そのために、やはり福島原発の処理はもちろんなんですけど、放射性廃棄物の処分場の確保を始め廃棄物の処理にきちっと見えるように道筋を付けていく、そういう必要があると思うんですが、現状は、何度も言いますけど、一般原発の廃炉すらまともにできていないというのが現状で、もう私はこれは論外だと思うんです。ですから、原子力は重要なベースロード電源と政府はおっしゃるんですけど、私は安定した電力供給源にはならないんではないかと、こう思わざるを得ないんです。
 そういう意味で、今回のエネルギー政策においてもベースロード電源として位置付けておられますが、私は、そういう意味では安定性に欠ける、そうならないんではないかと、こう思っているんですけれども、この点について、世論との関係も含めて、総理、どのようにお考えでしょうか。
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安倍晋三#17
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島第一原発のあの過酷事故を経験したわけでございますから、原子力政策につきましては、分かりやすく丁寧に国民の皆様に説明をしながら進めていくことが重要であると考えております。
 御指摘の放射性廃棄物の処分につきましては、着実に行われることが重要でありまして、国、事業者共にしっかりと取組を進めていくこととしています。また、世界にも前例のない東電福島第一原発の廃炉そして汚染水対策については、今月十二日に関係閣僚会議で決定いたしました中長期ロードマップにのっとりまして、東電任せにはせずに国が前面に立って取り組んでいく考えであります。
 こうしたことも踏まえた上で、原子力発電は、運転コストが低廉で変動も少なく、運転時の温室効果ガスの排出がゼロであることから、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源であると考えております。
 今申し上げましたことにつきましても、これから更に国民の皆様に分かりやすく政府としても説明に心掛けていきたいと、このように考えております。
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直嶋正行#18
○直嶋正行君 お答えありがとうございました。
 ただ、先ほど申し上げたように、ちょっと問題意識のずれがあると思っています。さっきから、非常に失礼なんですけど、この処分場の話に関しては、国が計画を作ろうが、前面に出て、この決意を示すだけではなかなか見えてこないんです。やはり、事が運んでいるよということが見えてこないとなかなか国民の皆さんの気持ちも変わらないんではないかと、私はこういうふうに思っていまして、このままでいくと政府が今回お作りになったエネルギーミックスも場合によったら作り替えることもせざるを得なくなってくるかもしれない、ちょっとそういう思いも私なりに持ってこういう質疑をさせていただいているということでございます。
 それで、時間限られていますので次に行きたいと思うんですが、続きまして、先ほども滝波委員の質疑の中でもちょっとやり取りになっていましたが、地域住民の避難計画についてお伺いしたいと思います。
 まず最初に田中原子力規制委員長にお伺いをしたいんですが、いわゆるUPZ内の地域住民の避難計画なんですが、これは先ほど総理からもお答えがございました。自治体が作るんだけれども、国もしっかり関わって作っていくんだと、こういうことなんです。
 ただ、今、形の上では責任を持つのは自治体であって、国がその責任を共有するという形にはなっていないと思うんです。私どもは、例えば、安全に関しては原子力規制委員会がちゃんとこれでいいよという確認をする、そして避難計画全般についてはやはり内閣府がこれでいいよという確認をする、そういう法制度上同意を得るというような形で今の仕組みを改めるべきではないかというふうに思っています。
 先般、この問題について質問いたしましたときに、田中委員長も答弁の中で、法制度上、避難計画を評価する立場には今ないので、側面的な応援をしていますと、こういうお答えでございました。
 実際に事が起きた場合には、ほかの災害とは違って、原子力に関しては内閣総理大臣が避難指示を出すことになっています。そして、福島の例もそうなんですけど、この事故に関する情報は、国と事業者がほぼ一手に握って対応すると、こういうことになるわけでありまして、今のままでいくと、やはり自治体任せになっていますので、十分機能するとは思えないわけであります。
 実際に避難指示を出す国が計画作成の責任を持つ方が、制度としても一貫性があって、実効性も高まるんではないかと、こう思っていますが、まず、田中委員長の御見解をお伺いします。
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田中俊一#19
○政府特別補佐人(田中俊一君) 若干繰り返しになりますけど、御指摘のとおり、地域防災計画、避難計画については、災害対策基本法に基づいて関係自治体が作成することとされております。
 政府としても、この取組を全面的に支援するため、各地域ごとに設置した地域原子力防災協議会において、内閣府原子力防災が中心となり、原子力規制庁を含む関係府省庁が関係自治体と一体となって、地域防災計画の充実強化に取り組んでいるところでございます。
 また、地域の防災、避難計画が具体化してきた段階においては、その地域防災計画が原子力災害対策指針等に沿った具体的で合理的なものであることを地域原子力防災協議会で確認し、私も参加しております総理の下での原子力防災会議において国として了承することとしております。
 以上でございます。
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直嶋正行#20
○直嶋正行君 その最後の部分をもっと明確にきちっと国が責任を持つという形にしたらどうかというのが、今日私が今御提案させていただいているわけですが。
 それで、総理、どうなんでしょうか。我々今実は議員立法を作っていまして、今申し上げたとおり、この地域の避難計画については内閣府の長である内閣総理大臣及び原子力規制委員長がそのできた計画に同意をすると、こういう枠組みにして、より明確な形にしてはどうかということで考えておりまして、こういう形になると初めて国が責任を持つと、こういう制度になると思うんです。
 そういう意味で、自治体の避難計画の妥当性の評価、確認を国がする、国が責任を持ってしっかりと作ると、こういう形にしてはどうかということなんですが、御所見を承れればと思います。
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安倍晋三#21
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 避難計画、地域防災計画は、住民の方々の避難ルート、避難先といった地域の実情を熟知する自治体が中心となって策定するのが適切であると考えています。
 一方、自治体だけでなく、国の関係機関が大きな役割を担わなければ実効性ある計画はできないわけでございまして、原発立地地域の関係自治体が国に対して求めているのは、国の機関が第三者的にチェックや審査を行うのではなく、避難計画の策定について、国の関係省庁が積極的に関わり、その具体化や充実化に関係自治体と一体となって取り組んでいくことであります。
 このため、安倍政権になって、避難計画の策定を自治体任せにはせず、政府が積極的に前に出ていくことにいたしました。この三月末には、災害対策基本法に基づく法定計画である防災基本計画に国の関与、支援を位置付け、法的にも国の責任を具体化、明確化したところでありまして、具体的には、原発所在地域ごとに関係省庁や関係自治体が参加した地域原子力防災協議会を設置し、国と自治体が一体となって避難計画、地域防災計画の充実強化を進め、その上で、地域原子力防災協議会で避難計画、地域防災計画がIAEAの国際基準や原子力規制委員会が策定する原子力災害対策指針などに沿った具体的で合理的なものであることを詳細に確認し、総理大臣である私が議長を務める原子力防災会議で国として了承する。さらに、住民や関係機関が参加した訓練から得られた反省点について協議会で検討した上で避難計画等を改善強化することとしています。
 原子力災害への備えに終わりは、完璧はないわけでございまして、この取組を各地域にしっかり定着させ、避難計画、地域防災計画の継続的な改善に努めていく考えでございますが、ただいま直嶋委員からお話がございました、こうした新たな視点から議員立法を考え検討しておられるということでございますが、まさに原子力防災に関しましては与党も野党もなく知恵を結集していくことが重要であろうと、このように考えております。
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直嶋正行#22
○直嶋正行君 私も、今総理がお話しになった国が従来以上に関わって相談に乗って作っているということは別に否定はいたしません。ただ、制度上そこがきちっとはっきりしていない、それをはっきりさせることが必要ではないかというふうに申し上げていまして、また御提案させていただいたらいろいろ御議論させていただきたいと思います。
 次に、電力システムをこれから自由化をしていくわけでありますが、それとの関わりで、若干私の所見も含めて、原子力発電について議論させていただきたいと思います。
 原子力事業は、百年以上にわたる非常に超長期の事業なんですよね。建設決めてからでき上がるまで二十年以上掛かります。それから四十年使う、あるいは六十年という話もありますが、いずれにしても四十年以上使って、廃炉に大体今三十年掛かるんですよね。そういう意味では、私は、個人的な意見ですけど、こんなに長い長期にわたる事業を民間企業が事業として考えるとすると、これはもう間尺に合わない事業だというふうに思っています。
 先般、この当委員会に電事連の会長さんに参考人で出席をしていただきましてお話を聞きましたが、電事連の会長さんも、特に今のこの事業スパンの中でいいますと、稼働を停止した後三十年掛けて廃炉をしなきゃいけない、その間に燃料の処理とか様々な問題があると。
 今まではなぜやってこれたかというと、これは総括原価方式があって、しかもしっかり地域独占で電力を供給するという体制があったから事業としては成り立ってきたんですと。
 しかし、福島の事故以降、さっき大臣から御説明あったように新しい規制基準によってバックフィットも含めて、膨大な費用が掛かります、これも先々幾ら掛かるかよく分からないところがある、しかも自由化によって他社と競合するんですと。場合によってはそれは事業者が退出を余儀なくされることだってあり得る。つまり、環境激変で事業の予見性が持てないと。ですから、民間だけで維持していくというのは非常に厳しい。
 その中で特におっしゃったのは、サイクル事業や損害賠償制度、これ無限責任になっていますが、こういう制度の見直しとかも含めて、新たな国営民営化の在り方を検討してもらいたいと、こういうふうにおっしゃっていました。これはもう委員の皆さんも御一緒にお話を聞いていた話であります。
 一言で言うと、要は、国がもっとリスクを取ってほしいと、そして民間事業者が投下資本を着実に回収できるような、そういう仕組みにしてほしいと、こういうことだと思うんですけれども、これからも政府は原発を活用していくというふうにされているわけでありまして、この参考人が要請された新たな国策民営、これは逆に言いますと、国の負担が増える、したがって国民の負担が増えるということになるわけでありますが、こういった制度的な裏付けについてどのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。
 また、これは、そのときにおっしゃったのは、電力の自由化に先駆けてこういう方向を示してほしいと、こうおっしゃったわけです。ということは、会長さんは、これは自由化と原子力事業というのは両立しないと暗におっしゃっているのではないかなと、私はそういうふうに受け止めたんですが、こういう国の政策等についてどのようにお考えか、お伺いをいたします。
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安倍晋三#23
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の八木参考人の発言は、民間事業者が原子力事業を行っていくことを前提に、巨額な初期投資が必要であり、事業が超長期にわたるといった原子力事業の特殊性を踏まえて、事業の予見性があることが重要だという趣旨であるというふうに承知をしております。
 政府としては、昨年四月に閣議決定を行ったエネルギー基本計画において、電力システム改革によって競争が進展した環境下においても、原子力事業者が円滑な廃炉や安全対策、安定供給などの課題に対応できるよう、事業環境の在り方について検討を行うこととしています。
 今後、必要に応じ、事業環境の整備について具体的な政策措置の検討を進めてまいりたいと思います。
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直嶋正行#24
○直嶋正行君 ということは、おっしゃったようなことの方向性でこれから政府としてもそういう政策について議論していくと、こういうことでよろしいですか。
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安倍晋三#25
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに今申し上げましたように、最初の初期投資が必要であり、また、事業が超長期にわたるという中において、事業の予見性があることが重要だという趣旨で御意見を述べられたわけでございまして、今後必要にまさに応じまして具体的な政策措置の検討を進めていきたいと、このように考えております。
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直嶋正行#26
○直嶋正行君 宮沢大臣、ちょっと確認させていただきたいんですが、先般の衆議院の経済産業委員会のやり取りの中で、ちょっと私はこれ直接伺っていませんので議事録で拝見しただけなんですが、原子力の発電コストを何らかの形で消費者に負担させるという制度について、少なくとも私が経済産業省の責任者である間にそういうものの検討を指示することは一切ないと、こういうふうにお答えをされています。
 その中でもう一つおっしゃっているのが、二〇から二二という原発比率について、事業者も相当な意欲を持っているので、規制委員会の審査というのはもちろんあるんだけれども、この比率に持っていくことは不可能ではないと、こういう言い方をされていました。
 ただ、今総理も、民間事業者がやることを前提におっしゃったんだと、こうおっしゃっていますが、私は、逆に言うと、国がちゃんと手当てしてくれないと事業者は先行き見えないからやれないよと、こういうふうにおっしゃっているというふうに聞いたんですけれども、そういうふうにおっしゃっているとすると、宮沢大臣のこのお答えと全く逆の話になってくるんですけれども、この辺りについてはどんなふうに見ておられるんでしょうか。
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宮沢洋一#27
○国務大臣(宮沢洋一君) まず、衆議院における馬淵議員とのやり取りでありますけれども、イギリスにおきまして、CfDといって原子力発電のある意味ではコストを保証するような制度がございまして、これにつきましてエネルギー審議会で一回制度の説明を実はしたことがございます。それをもって我が国も同じような制度を導入する気があるのではないかと、こういう流れの中での御質問でございました。
 CfDというのは、まさに発電そのもののコストに利益を上乗せして、それを丸ごと保証するというものですから、いわゆる総括原価方式にほぼ近いようなものであります。私からはそのような制度を検討を命ずることもないという答弁を衆議院ではさせていただきました。
 そして、二〇から二二という数字につきまして答弁をさせていただきましたけれども、電力会社、既に再稼働の申請をした炉もございますし、またその申請の準備をしている炉も多数ございまして、そういった意味で電力事業者の意欲というものは高いというようなことを申し上げたわけであります。
 一方で、新増設、リプレースにつきましては、現時点で政府としては全く想定をしておりませんけれども、一方、電力会社の中ではそういうものについても期待を持っている電力会社があるということもまた事実でございます。
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直嶋正行#28
○直嶋正行君 今の最後の部分はあれですか、そういう期待に応えることもあり得るという意味での御答弁ですか。
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宮沢洋一#29
○国務大臣(宮沢洋一君) 現時点では全く想定をしておりません。
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