国土交通委員会

2015-06-02 参議院 全252発言

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会議録情報#0
平成二十七年六月二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     河野 義博君     石川 博崇君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     石川 博崇君     河野 義博君
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     酒井 庸行君     山東 昭子君
     山下 雄平君     宇都 隆史君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     宇都 隆史君     山下 雄平君
     山東 昭子君     酒井 庸行君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     世耕 弘成君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     太田 房江君
     山下 雄平君     山東 昭子君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     山東 昭子君     山下 雄平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         広田  一君
    理 事
                江島  潔君
                森屋  宏君
                田城  郁君
                増子 輝彦君
                河野 義博君
    委 員
                青木 一彦君
                大野 泰正君
                太田 房江君
               北川イッセイ君
                酒井 庸行君
                中原 八一君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                脇  雅史君
                渡辺 猛之君
                金子 洋一君
                田中 直紀君
                前田 武志君
                山本 博司君
                室井 邦彦君
                辰巳孝太郎君
                山口 和之君
                和田 政宗君
                吉田 忠智君
   国務大臣
       国土交通大臣   太田 昭宏君
   副大臣
       国土交通副大臣 北川イッセイ君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       青木 一彦君
       国土交通大臣政
       務官       鈴木 馨祐君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣官房水循環
       政策本部事務局
       長        北村  匡君
       警察庁長官官房
       審議官      塩川実喜夫君
       国土交通大臣官
       房物流審議官   羽尾 一郎君
       国土交通省総合
       政策局長     瀧口 敬二君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        池内 幸司君
       国土交通省道路
       局長       深澤 淳志君
       国土交通省鉄道
       局長       藤田 耕三君
       観光庁長官    久保 成人君
       環境省自然環境
       局長       塚本 瑞天君
   参考人
       九州旅客鉄道株
       式会社代表取締
       役社長      青柳 俊彦君
       北海道旅客鉄道
       株式会社代表取
       締役社長     島田  修君
       四国旅客鉄道株
       式会社代表取締
       役社長      泉  雅文君
       日本貨物鉄道株
       式会社代表取締
       役社長      田村 修二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
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広田一#1
○委員長(広田一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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広田一#2
○委員長(広田一君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に河野義博君を指名をいたします。
    ─────────────
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広田一#3
○委員長(広田一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省鉄道局長藤田耕三君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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広田一#4
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
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広田一#5
○委員長(広田一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に九州旅客鉄道株式会社代表取締役社長青柳俊彦君、北海道旅客鉄道株式会社代表取締役社長島田修君、四国旅客鉄道株式会社代表取締役社長泉雅文君及び日本貨物鉄道株式会社代表取締役社長田村修二君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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広田一#6
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
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広田一#7
○委員長(広田一君) 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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太田房江#8
○太田房江君 おはようございます。自由民主党の太田房江でございます。
 質問に入ります前に、昨日、前衆議院議長の町村信孝先生が逝去されました。
 町村先生は、整備新幹線建設促進議員連盟の会長でもいらっしゃいまして、整備新幹線の建設、そして早期開業を通じて、交通政策の発展に大きな御功績を残された方だと存じます。質問の前に、皆様方とともに御冥福をお祈りしたいと存じます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 その新幹線でございますけれども、私は実は旧国鉄マンの子弟でございます。東海道新幹線が開業いたしました一九六四年、新幹線勤務となりました父に伴いまして、広島県の呉市から愛知県豊橋市に移転をいたしまして、偶然ですけれども、太田国土交通大臣と同じ高校を卒業させていただきました。旧国鉄の子弟といたしまして、本日、JR九州の上場に係る法案につきまして質問をさせていただくこと、大変うれしく光栄に存じている次第でございます。よろしくお願い申し上げます。
 新幹線ですけれども、北陸新幹線が三月十四日開業いたしました。開業から一か月間、大変順調な推移を続けていることは皆様方の御承知のとおりでございまして、在来線の特急と比べて、開業から一か月間の利用者数は二・九倍と、こういうことでございましたし、また、連休期間中も多くの方がこの北陸新幹線を利用され、例えば金沢の兼六園の入場者数は過去十年間で最多と、こういうことでございました。
 このように、新幹線というのは、地方創生、観光振興にとって大変大きな力を発揮いたします。そして、これは九州においても同じでございます。
 残念ながら、先頃、長崎本線、佐賀県内におきまして特急同士があわや衝突するかという残念な事案も起こりましたけれども、この件につきましては後ほど山下雄平委員の方から御質問をさせていただくことにいたしまして、私の方からは総論的な部分について御質問をいたしたいと存じます。
 九州新幹線、既に約五千万人の方々が、延べでございますけれども、利用されておられまして、九州経済の活性化、あるいは九州地域の観光の振興ということに大きな力を発揮してまいりました。
 私は経済産業省出身でございますので、ついこういうグラフを皆様方にお見せするんですけれども、資料を四枚持ってまいりました。これは職業病だと思ってお許しいただきたいと思いますけれども。
 一番最初の図は、これは一人当たり所得、いわゆる県民所得を人口で割ったものでございますけれども、これを主要な政令指定都市についてプロットしたものでございます。まだ二〇一一年までしか県民所得統計が出ておりませんので、ここまでのところなんでございますけれども、先般話題になりました大阪都構想の大阪市はこのようなラインをたどっております。これ以上は申し上げません。
 そしてまた、二〇〇七年以降を見ていただきたいんですね。それから、この中で二〇〇四年に鹿児島中央と熊本間が、そして熊本それから博多間が二〇一一年に開業したわけでございますが、この間の福岡市のデフレからの脱却力というもの、これもう少し先まで見るともっとかなりはっきり表れると思うんですけれども、かなりはっきりした力がここに表れているというふうに思います。
 二枚目は、業種別の新規求人数の推移を福岡県、熊本県、鹿児島県で追ってみたものでございます。やはり福岡県の伸びが著しく、熊本県がそれに次いでおり、このような状況で九州経済の活性化に大きな役割を果たしてきた九州新幹線というものが浮かび上がってまいります。
 二の二は、大型小売店販売額でございまして、これは福岡、熊本、鹿児島の大型小売店販売額の推移を見たものでございますが、特に右側の折れ線グラフ、これは大型小売店販売額の前年同月比を折れ線グラフで示したものでございます。平成二十三年、二〇一一年に九州新幹線が全線開業いたしまして、このときに新博多駅ビルが、下に写真がございますけれども、開業いたしました。このときの前年同月比の伸び率は福岡県の場合四・三%と。この後も落ちてはおりますけれども、これ前年同月比でございますから、しっかりプラスを続けているということでございます。熊本県しかり。こういうことで、九州新幹線が九州経済にとって大変大きな役割を果たしてきたということがこういうグラフからも読み取れるわけでございます。
 そして最後に、楽しい観光列車の写真を江島委員をまねして持ってまいりましたけれども、「ななつ星in九州」が大変な人気であるということは皆様方御承知のとおりであり、由布院温泉に向かう「ゆふいんの森」等々、こういう観光列車における創意工夫がJR九州から他のJRにも大きな影響を与えて数々の観光列車を生んできたと言っても過言ではないと思います。まだ私は残念ながらこのどれにも乗れておりませんけれども、何しろななつ星の抽せん倍率、最大二百二十六倍、平均でも二十一倍でございますから、皆様競ってチャレンジしていただきたいと思っております。
 さて、こういう歴史をたどってまいりましたJR九州でございます。今、観光列車にも触れましたけれども、昭和六十二年の国鉄分割・民営化後の二十八年間、鉄道事業はもちろんのこと、駅ビル事業など大変多くの関連事業を含めて様々な経営努力を行ってこられたと思います。こうした経営努力について国土交通大臣はどのように評価をされておられるか、また上場後、どういう御指導を考えておられるか、お伺いをしたいと存じます。
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太田昭宏#9
○国務大臣(太田昭宏君) 九州が最近、大変発展、成長しているという話でありましたが、その中核的な基幹的輸送機関としてJR九州というのが存在をしているというふうに思っています。地域に根差し、そして鉄道ネットワークの維持向上から全体的な経済発展と、人流、物流、そうしたことでの大きな役割を担ってきたと思っておりますし、鉄道サービスにつきましては、新駅の設置や列車運転本数の増加を行うとともに、ななつ星を始めとする観光列車の運行に取り組んでこられました。また、駅ビルやマンションといった多岐にわたる関連事業を展開し、今般、上場の前提となる安定的な経営基盤が確立されたと、このように思っておりまして、JR九州のこれまでの経営努力の成果であると、このように評価をしております。
 このJR九州の完全民営化によりまして、国による事業計画の認可など経営全般にわたる監督から離れ、文字どおり民間企業として自立的で機動的な投資判断や資金調達を行うことが可能となるわけです。これによりまして、JR九州が引き続き必要な鉄道ネットワークをしっかり維持しながら、鉄道サービスの向上、観光振興への取組や関連事業を通じたまちづくりを機動的に展開し、九州の活性化や地方創生に更に貢献していくことが大事だというふうに思っています。
 何よりもその中でも大事なのは、安全第一ということだと思います。そういう意味では、安全第一を大前提にしながら、また必要な鉄道ネットワークをしっかり維持し、利用者の利便を確保するよう引き続き指導していきたいと、このように思っております。
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太田房江#10
○太田房江君 ありがとうございました。
 次に、上場の時期についてでございます。
 完全民営化の時期を平成二十八年度内というふうにされておられますけれども、JR九州の株式は独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が保有しておられますので、上場は広義には国民資産の売却となります。したがいまして、上場に際しましては、最も高く売れる時期に最も高く売れる方法であることが求められるわけでございますが、その時期を平成二十八年度内が適当と判断された理由について伺います。
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藤田耕三#11
○政府参考人(藤田耕三君) お答えいたします。
 JR各社につきましては、国鉄改革以来の累次の閣議決定によりまして、経営基盤の確立などの条件が整い次第、できる限り早期に完全民営化することが基本的な方針となっております。
 JR九州につきましては、近年、連結決算でおおむね二百億円規模の安定した経常利益を計上しております。完全民営化後も、経営安定基金の振替による財務状況の改善なども含め、引き続き安定的な経営を行うことが可能であると見込んでおります。このため、JR九州は、安定的な経営基盤が確立しており、上場に向けた条件が整っていると判断し、この度、完全民営化することとしたものであります。
 上場の時期につきましては、本法律案の成立後、株式の保有主体であります鉄道・運輸機構における資産処分審議会の開催、主幹事証券会社の選定、さらには証券取引所による上場審査、こういった手続におおむね一年程度の期間が掛かることを見込んでおります。このため、平成二十八年度を目途にしておるところでございます。
 なお、当然のことながら、株式売却の最終的な判断につきましては、株式市場の状況、経済の動向にも留意しながら適切に行いたいと考えております。
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太田房江#12
○太田房江君 どうもありがとうございます。よろしく御指導お願い申し上げます。
 本委員会の中には、山下雄平委員もそうですけれども、九州を地元とする先生方も何人かおられます。JR九州の完全民営化に際しましては、上場後に、もうからない鉄道事業をやめてしまうのではないか、赤字路線を廃止してしまうのではないかという懸念を持っておられる方も多いのではないかと推察いたしております。
 そこで、こういう懸念、すなわち上場を機にJR九州が鉄道事業を切り離すなど、鉄道事業をおろそかにすることはないかという疑念に対しまして、新幹線を除く路線の維持にどのような姿勢で臨まれるのか、JR九州の青柳社長にお伺いしたいと存じます。
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青柳俊彦#13
○参考人(青柳俊彦君) 九州の鉄道ネットワークの維持は、鉄道を中核事業とする当社にとって重要な役割だと認識しております。観光振興や交流人口の拡大を通じた九州全域の活性化により、地域を元気にし、ネットワーク全体の価値向上を図っていくことが、鉄道事業を始めとする全ての事業の持続的な運営に資すると考えているところであります。
 引き続き、収入の確保や経費節減に努めることにより、今後もネットワークの維持、活性化に努めていく所存であります。
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太田房江#14
○太田房江君 しっかり頑張って、お願いをしたいと思います。
 さて、今も話題になりましたいわゆる赤字ローカル線の問題、これは、JR九州に限らずほかのJR各社においても全国的な問題であるわけでございます。
 今回、法案の第二条には、利用者の利便の確保や適切な利用条件の維持など、JR九州が当分の間配慮すべき事項に関して指針が定められております。この指針を設定した理由は何か、お伺いをいたします。
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藤田耕三#15
○政府参考人(藤田耕三君) 鉄道は、地域住民の通勤通学を始めとする日常生活や経済活動において大切な役割を担っております。このため、JR九州は、完全民営化後においても九州の基幹的な輸送機関として必要な鉄道ネットワークをしっかり維持する必要があると考えております。
 また、JR九州は、国鉄改革のときに、当時の不採算路線を含めて事業全体で採算が確保できるように、国鉄長期債務を承継させず、かつ経営安定基金を設置したという経緯がございます。今般の完全民営化に際しましても、経営安定基金を将来の鉄道ネットワークの維持向上に必要な鉄道資産等に振り替えるという措置を講じることを考えております。
 こうした経緯からも、JR九州は完全民営化後も現に営業している路線の適切な維持に努める必要があるという判断から、この法律に基づきまして、国土交通大臣の指針でそういった旨を定めることとしたものでございます。
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太田房江#16
○太田房江君 今お答えにございましたように、今回の上場に際しましては経営基金の取崩しなど様々な御配慮いただいておりますけれども、やはりJR各社にとりまして民間会社としての採算性を確保するということは最重要課題であると思います。特に鉄道事業の場合は、ほかの事業と異なりまして、建設段階のみならず後々まで施設の維持補修を行っていく必要がある、これを含めて採算性を数十年間にわたって考えていかなくてはなりません。まさに私の父も夜勤をいたしまして二本のレールを守ってきた、その姿を幼心にしっかりと記憶しております。
 一方、地域にとって鉄道は命綱、また観光振興などにとって地域活性化になくてはならないものでもございます。そういう声が大きいことも事実なわけです。JRは地域独占となっている場所も大変まだ多くて、公益企業としての役割も依然として大きく求められている、このことも考えなくてはなりません。
 ただ、昨今、交通政策基本法もできました。そして、過日、可決、成立をいたしました地域公共交通活性化再生法、この附帯決議におきましても、たしか参議院、六番目であったと思いますけれども、中長期的な収益性が見込まれない地域公共交通ネットワークの再構築というものについて考えていこうという趣旨が盛り込まれております。
 こうしたことから、これからの人口減少社会におきましては交通手段の選択と集中、すなわち地域の実情に即した交通体系を、あれもこれもではなく、選択を行いつつ整備していくということが重要になってきているのではないかと考えます。
 その視点から、今後の地域における公共交通ネットワークの在り方については、例えば、バスの方が便利で安全、確実、高齢者にも優しいと、こういうような場合には鉄道の代替としてバス路線を充実していくなど、それぞれの地域の実情に即した選択と集中を図るべきではないか、そのために必要な場合は自治体を指導していくべきではないかと、こういうふうに考えますが、大臣の御所見はいかがでございましょうか。
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太田昭宏#17
○国務大臣(太田昭宏君) 交通政策基本法を作り、今年の二月に基本計画を作らせていただき、その中には、生活のための利便性ということが三つの中の一つの第一項目に挙げられています。
 しかも、そういう意味では、地方自治体にとりましては、だんだんだんだん高齢化が進んでいくという、あるいはまた、産業構造が変わっていくという中で、どういう交通手段をするかという、多様な中で選択をしていくという、そうした構想力というものが必要で、そこをバックアップするということが私たちの役割だと思います。
 その中での鉄道は、基本的な、基幹的な輸送機関であるというふうに思っておりますし、運転免許というのが要らなくてそのまま乗れるわけでありますから、高齢者社会、あるいはまた外国人の観光客が多い、あるいは鉄道の場合は、乗ってお酒も飲みながら話をしながら景色が見れる、こういうことがあったり、あるいは環境対応ということでも非常に優れているというようなことがございますし、日本は鉄道ということの中から交通網が始まったという、この日本独特の歴史というものもあって、鉄道に対する愛着も非常に強いというふうに思っています。
 そこを組み合わせると同時に、そういう意味では、路線の維持ということについては是非ともそこはやっていただきたいということで私たちは指針を出すわけでありますけれども、このJR九州におきましても、この指針に従ってやっていただくと同時に、地方自治体との連携というものを十分図って、庶民の側、住民の目線の中でいかなるものが大事かということをより積極的に考えて、鉄道の担う部分を拡大をするという努力をお願いをしたいと、このように思っているところであります。
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太田房江#18
○太田房江君 大臣のお考え、よく分かりました。
 ここで、税制について一つお伺いをしておきたいと思います。
 当然、税調の方でこの問題は議論することになると思いますけれども、JR九州を始めといたします三島、貨物会社は、その公益性の高さから、固定資産税を始めとする税制特例を受けておられます。この措置は、地域住民の交通を確保するために今後とも是非必要だというふうに今のお答えからも考えるわけでございますけれども、副大臣の御認識についてお伺いをしたいと存じます。
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北川イッセイ#19
○副大臣(北川イッセイ君) 現在、JR九州に対しまして講じられております三島特例及び承継特例というのは五年ごとに延長されているわけですが、その経緯を若干申し上げますと、一番最初でき上がりましたときは、創設のときには十年間、その後、五年間延長ということで四回繰り返しておると。特例率は若干この承継特例で変更になっておりますけれども、そういうように必要に応じて延長がされてきたと、こういうことであります。
 前回延長時、平成二十四年度税制改正大綱においては、株式上場の動向を勘案して、今後必要な見直しを行いますとされているところであります。こうしたことも踏まえて、今後、JR九州の上場が見込まれる平成二十八年度の税制改正においてその取扱いが検討されるものというように考えております。
 しかし、いずれにしましても、JR九州が今後公共交通機関として役割をしっかり果たすことができるのかどうか、これがやはり一番大事なところだというように思いますので、そういうところもしっかりと勘案しながら、国土交通省としてはそういう問題も勘案しながら適切に対応してまいりたいというように思っております。
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太田房江#20
○太田房江君 大阪の先輩から大変いい答えをいただきましてありがとうございます。
 それでは、JR貨物、今日は来ていただいております。お伺いをしたいと思いますが、JR九州の上場が実現できたならば次はJR貨物であるというふうに言われておりますけれども、上場に向けて様々な経営努力、今続けておられると思います。その具体策についてお伺いをしたいと存じます。
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田村修二#21
○参考人(田村修二君) お答えをいたします。
 JR貨物、弊社では完全民営化に向けた足掛かりといたしまして、平成三十年度における経営の自立達成を目標といたしました経営自立計画を平成二十三年度に策定をいたしまして、現在取り組んでおるところでございます。また、その枠組みの中で、平成二十六年度からの三か年計画、中期経営計画二〇一六を作成をいたしました。
 弊社の経営成績は景気動向とか災害の影響を受けやすく、さらに、国鉄から引き継ぎました老朽車両等がまだたくさん残っておりまして、その取替えが急がれておるところでございますけれども、必達目標といたしまして、平成二十八年度に鉄道事業部門の黒字化を掲げておりまして、その実現に向けて役員、社員一丸となって経営改革に取り組んでおるところでございます。
 初年度を終えたところでございますけれども、鉄道事業の黒字化に向けた足場が固まりつつあるというふうに感じております。一方、ドライバー不足等の傾向は構造的な問題となって続いております。モーダルシフトに向けた機運は着実に高まっておりまして、お客さんからもそういうお話をたくさんいただいております。
 今後も経営改革に向けた努力を着実に継続し、収入拡大、コスト削減を着実に実行して、平成二十八年度の鉄道事業黒字化、さらには平成三十年における経営の自立を達成するよう、道筋を付けてまいりたいと思います。
 具体的な取組を三つの観点から申し上げたいと思います。一つは意識改革ということでございまして、これまでの上意下達の考え方を改めて、ボトムアップ思想を強調し、その融合に努めてまいっております。第二は経営の計数管理の強化でございます。収入、コストを見える化をいたしまして、列車別等の収支データを分析し、それをマーケティングでありますとか営業戦略、列車の積載率向上、あるいは列車の新設や採算性の低い列車の見直しに生かしております。第三は組織改革ということでございまして、コーポレートガバナンス、コンプライアンスの強化、投資管理委員会、調達委員会の設置によりまして、人、物、金の経営資源の戦略的活用に努めておるところでございます。
 以上でございます。
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太田房江#22
○太田房江君 ありがとうございました。是非頑張っていただきたいと思います。
 それから、今日はJR北海道からもおいでいただいております。来年の三月にはいよいよ北海道新幹線できます。一番列車には町村先生乗りたかっただろうなと、こういうように思うんですけれども。先週の土曜日、「ブラタモリ」という番組で、新幹線いよいよ北海道上陸という番組も拝見させていただきました。残念ながら、四月三日には特急「スーパー白鳥」の発煙事案というのもございましたけれども、この安全確保対策を中心にして、新生JR北海道の誕生に向けて最後の努力をしておられると思います。その実情についてお伺いをいたします。
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島田修#23
○参考人(島田修君) お答えいたします。
 四月三日、青函トンネル内において特急列車から発煙が生じたため、列車を緊急停止させ、多数のお客様にトンネル内に降車し避難していただくという事象を発生させました。お客様を始め関係の皆様方に多大なる御迷惑と御心配をお掛けしたことを改めて深くおわび申し上げます。
 今回の事象については、平成二十三年五月に発生した石勝線における列車脱線火災事故を受けて、お客様の命を守ることを最優先として作成した避難誘導マニュアルに基づき、当該乗務員が迅速に判断し行動できたという点で、最善と認められる道を取れたものと考えております。
 発煙の原因については現在調査中ですが、再発防止に向け、対策を徹底してまいります。
 避難所からの誘導に長時間を要したことについては課題を残しました。これまで新幹線開業に向けて制定を進めてまいりましたマニュアルについて、今回の課題への対応を織り込んで、秋頃までに精査を進めて策定をし、今後必要な対策を構築してまいります。
 鉄道事業の第一義は安全の確保であり、安全が確保されていない状態で列車を運行してはならないということを大前提として、日々の輸送の安全を確保するとともに、事業改善命令・監督命令による措置を講ずるための計画及び安全投資と修繕に関する五年間の計画を策定し、取り組んでいるところです。この五年間の計画は、安全基盤を再構築するための計画であり、車両の老朽取替えや軌道の強化といった安全投資や修繕に取り組む内容となっています。実行に当たっては資金面の課題もありますが、最大限の自助努力を前提に、国等ともしっかり御相談しながら進めてまいります。
 これらの計画は、当社にとって、正真正銘、後のない再生計画です。不退転の決意で計画の着実な遂行に努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
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太田房江#24
○太田房江君 ありがとうございました。
 今日はJR四国からも泉社長においでいただいております。今までるる述べましたように、新幹線効果というのは多大なるものがあるわけでございますけれども、新幹線効果を四国にもと、こういうことで、昨年、四国新幹線構想を発表されるなど、大変様々な経営努力を行って、追い付け追い越せという努力をしておられます。その内容や四国経済活性化への期待等についてお願いを申し上げます。
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泉雅文#25
○参考人(泉雅文君) お答えをいたします。
 まず、弊社発足時の収支計画から御説明しますと、百五十億円の営業赤字を経営安定基金の利益で補填し、黒字を確保するというものでございました。
 会社発足後は、自己資金による予讃線の電化及び新型特急車両の投入、ワンマン列車化の推進、希望退職の実施等によりまして、平成十五年度で見ますと、営業赤字は七十二億円に半減いたしたわけでございます。
 しかしながら、その後、景気低迷に加えまして、平成二十年のリーマン・ショック、平成二十一年からの高速道路料金の大幅値下げによりまして、鉄道運輸収入が急減いたしまして、経営危機に陥ったわけでございます。
 このため、国の指導も受けつつ、平成二十二年四月、四国の政財界等によりまして、四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会が設置され、平成二十三年七月に四国の鉄道活性化への提言をまとめていただきました。
 この提言では、四国の鉄道ネットワークの維持発展のためには三つの取組が必要であるということでございまして、第一が現行インフラを活用した利用促進策の展開、第二が財源確保、行政等の支援、第三が鉄道の抜本的高速化であります。
 第一につきましては、〇系新幹線を模した鉄道ホビートレインとかアンパンマントロッコなどの観光列車の運行等々、工夫を行っているところでございます。
 第二につきましては、平成二十三年度に経営安定基金の積み増し等の支援措置をいただいておりまして、現在は、平成三十二年度を目標とする経営自立計画に基づいて、安全を大前提に経営基盤の強化に取り組んでいるところでございます。
 第三の鉄道の抜本的高速化は将来の課題でございまして、御指摘の四国新幹線構想は、平成二十六年四月に、四国四県、四国経済連合会等を構成員とした四国の鉄道高速化検討準備会が投資効果などの調査結果を公表したものでございます。
 今後とも、四国の鉄道ネットワークの維持発展のために御理解、御指導をお願いいたします。
 以上です。
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太田房江#26
○太田房江君 どうもありがとうございました。
 時間を超過して済みませんでした。
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山下雄平#27
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平でございます。
 質問の機会をいただき、本当にありがとうございます。
 ただ、今回は大変残念な話から始めなければなりません。先ほど太田房江委員からもお話がありましたけれども、私の地元佐賀県で、あわや列車が正面衝突するかもしれないというようなゆゆしき事態が起きました。十日ほど前ですけれども、五月二十二日金曜日、佐賀県の白石町の長崎本線の肥前竜王駅というところで、上りと下りの列車がぶつかりそうになって非常停止という事態になりました。その列車の距離、止まったときには九十三メートルしかなかったということです。本当、あわや大惨事という事態でした。
 原因の究明は今なさっているということだと思いますけれども、聞くところによると、指令センターが下りの列車の位置について正確に把握できていなかったというような話も聞いております。指令センターがシステム上、列車の位置を正確に把握できない、若しくはシステムの限界で一定程度位置情報に誤差が生じるということであれば、今後重大な事故につながりかねないというふうに考えるんですけれども、JR九州としてどのように認識されているでしょうか。
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青柳俊彦#28
○参考人(青柳俊彦君) 五月二十二日に発生いたしました長崎本線肥前竜王駅構内の重大インシデントにつきましては、御利用のお客様に不安な思いをお掛けし、また多大な御迷惑をお掛けしましたことを改めておわび申し上げます。
 当社といたしましては、運輸安全委員会による調査に真摯に協力するとともに、当社といたしましても原因究明に努め、再発防止と安全管理に全力で取り組んでまいります。
 今回の事象につきましては、当社で現在進めております緊急対策に併せ、列車の運行の仕組みについて、簡単ではありますが、述べさせていただきます。
 列車の運行の安全確保は、信号機により閉塞、すなわち信号機から信号機までの区間を確保する、すなわち列車がいないという状態で確保することで図られています。運転士は、その信号機を確認し、その信号に従って運転を行っております。また、信号の制御は列車が在線している位置によって制御されており、その情報は指令員も確認することができることになっています。
 今回の事象は、信号機の位置に停止をした際の取扱いについて詳細なルールがなかったことが起因していると判断をしております。
 再発防止につきましては、今回のように信号機付近に列車が停止した場合の取扱いについて早急に定める必要があると判断いたしましたので、信号機付近に列車が停止した場合の運転士と指令員の相互間での詳細な停止位置の確認方法や、信号機付近に列車が停止した場合の指令の取扱いについて新たに定めました。さらに、地上設備もより明確に設備の状況が分かるような表示を行い、より確実に信号機付近に列車が停止した場合の取扱いができるよう対策を実施しております。
 今後も再発防止と安全管理に全力で取り組んでまいります。
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山下雄平#29
○山下雄平君 指令センターでの位置情報の誤認識だったり、また運転士がモニターで認識する位置情報に若干の誤差があったりとか、いろんなシステム上の問題を意思疎通でカバーできていけるようにという話だったとは思うんですけれども、安全対策というのは本当に何にも代えられません。そして、事故が起こって、いや、これは想定外だった、よもやこういうことがあるとは思えなかったということでは絶対ならないと思うので、そこは本当に安全第一で努めていただきたいと思います。
 そしてさらに、今回の事故、発生したのは二十二日の十二時二十分頃ということだったと思うんですけれども、現場の自治体、佐賀県だったり白石町だったり、そのほかの沿線の自治体にはどのように連絡をされたのでしょうか。
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